説明

全血を使用した血液分析器用の品質管理装置

本発明は、全血を使った血液分析器用の品質管理装置に関する。さらに詳細には、本発明は、血液分析器(9)の正確な作動を点検するために使用可能な装置に関する。本発明の装置は、冷却によって対照血液を貯蔵する手段(1、5)と、管理血液製造業者によって指示された温度に対照血液を戻す手段と、細胞の再懸濁に使用される撹拌手段(1、12、13、14、16、17)と、こうして準備された血液をサンプリング(7)する手段とを備えている。本発明は、血液分析器での使用に適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血液製剤のサンプルを自動的に分析することを意図した血液分析器に関する。
【0002】
本発明は、より詳細には、全血を使用した血液分析器用の品質管理装置に関する。
【背景技術】
【0003】
以下では、用語「分析器」は、ある管に入っている血液、血清、血漿または尿の分析を実施できる何らかの装置を意味する。
【0004】
血漿または血清で利用される分析器とは対照的に、全血、即ち血液の要素全部が入っている血液の分析を行う分析器を意味するように表現「全血の分析器」が用いられる。
【0005】
患者に対する検査を実施する前に分析器が適切に作動していることを少なくとも毎日点検することから成る手順を意味するように表現「品質管理」が用いられる。
【0006】
かなり低いか、高いか、または正常かであるように値が選択される血液を意味するように表現「低、高または正常対照血液」が用いられる。
【0007】
分析器用に意図された管理血液は、一般に「薬瓶」または「管」の形態で提供され、かつ、機器の測定能力の範囲に渡ってその機器を監視するために、低い、正常、および高い値を持つように提案されている。
【0008】
対照血液を通す規則は法規に依存する。一般的には、正常レベルに加えて低または高レベルの一方を1日に少なくとも1回通す必要がある。ある場合、特に装置を夜も昼も作動させる場合には、操作者が変わった時に正常レベルを少なくとも1回通す必要がある。
【0009】
標準NCCLS H38−Pの段落5.7.2を言及する場合、その著者は、品質管理方法では撹拌が主として重要であり、特に対照血液を撹拌する撹拌時間および撹拌方法に関して重要であることを言及している。公式な推奨は、品質管理に関連して分析前の機器をより良好に管理することが非常に重要であることを示している。
【0010】
対照血液の貯蔵は、供給業者によって示された有効期限を保証するために、この供給業者によって推奨される温度での冷凍により行われる。対照血液は、分析器に通す前に周囲温度を再び用いて注意深く混合されるべきである。品質管理が良好に機能するには温度を元に戻すことが重要な要因である。
【0011】
対照血液は、各レベルの血液および各パラメーターに対して得られる目標値と、許容限界または許容範囲とを示す結果シートと一緒に提供される。
【0012】
また、対照血液の同じ管から採取されたサンプルの最大数のみならず有効期限は製造業者によって与えられ、注意深く観察されなければならない。
【0013】
対照血液を分析することで得られた結果は実験室でアーカイブに保管されなければならない。それらは、解釈を簡潔にするために「Levey Jennings」として知られるグラフの形態でしばしば表示される。
【0014】
実験室の中で対照血液を通す手順は、必要に応じて作動中に分析器を設定し、対照血液を冷凍庫から取り出し、血液を水切り台の上で数分間放置することからなり、対照血液が周囲温度を取り、注意深く撹拌され、分析器に通され、その結果が製造業者によって示された限界内にあるか否かを検査し、冷凍庫内の元の位置に戻されることから成る。
【0015】
その過程で、有効期限は毎回検査されなければならず、かつ同じ管または薬瓶の最大連続使用回数が観察されなければならない。
【0016】
同じ手順が、救急業務または集中治療において、または、病院外に居る医者の診療の分野においてさえ夜も昼も作動する装置の使用のために必要になり、操作者は、血液を冷凍庫から取り出して上述の手順全体を実施することが必要とされる。上記で示された使用分野では、操作者は、しばしば、分析器の監視に必要な規定管理手順を再現するのに充分に適任とされずかつ訓練されていない。
【0017】
品質管理手順における重要な段階は、薬瓶の規則的で積極的でない撹拌を達成するように考えられた装置を必要とする品質管理を浮遊状態に戻して置くことである。
【0018】
特に、米国特許出願公開第2002/0118594A1号から、薬瓶に収容された電磁石と小型ロッドを有する撹拌装置が知られている。電磁石は、薬瓶の中に入ったロッドを動かし、薬瓶内に血液の渦巻きの形で撹拌を生じさせる。品質管理手順に組み込まれるように装置が手動操作を必要とすること以外に、装置が導入する撹拌の原理は、撹拌中に損傷を受けた細胞に関して関連される危険性を多く有する。
【0019】
また、国際出願公開第08501797A1号から、揺動によって動作し特にBeckman Coulter社の自動装置を備えた撹拌装置は知られている。そのような装置では、対照管を収容したカセットが、血液の撹拌を可能にする揺動を被らされたコンベアベルトの上に水平に装填されている。
【0020】
また、反転で作動する撹拌装置も米国特許第5110743号から公知であり、管を収容したディスクから構成されている。ディスクは、互いに独立して回転開始可能な2個のサブユニットから構成されている。一方のディスクは撹拌で用いられ、他方は貯蔵で用いられる。
【0021】
揺動と反転を利用した撹拌方法は、品質管理のために撹拌原理として保持されてもよい。上で引用した特許のいずれもが、このような撹拌原理を、本出願で記述されるような一体的品質管理機能に用いることを記述していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
多くの特許は、品質管理構成を記述し、安定性および監視可能なパラメーターを先端の品質に置いている。これは、例えば、米国特許第5529933号、第6403377号、および第6448085号に適用している。しかしながら、これらの特許のいずれが、分析器の中の品質管理サンプルの撹拌および貯蔵を最適な様式で再現できるように、撹拌方法と品質管理用管を合格させる手順を記述していない。
【0023】
立法上の場面および患者に戻された分析の品質を確保する場面の両方において品質管理の重要を与えられたとすると、本発明の目的の1つは、品質管理を分析器の中に組み込み、取り扱いに関連したエラーをなくすためにその過程を全体的に自動化することである。
【0024】
操作者が、品質管理から完全に解放されると、自己の注意全部を患者の結果に向けることが可能になる。
【0025】
従って、品質管理手順は、それを自動的に実行する分析器によって引き受け可能になり、品質管理の頻度と対照血液の数およびレベルの選択とだけが操作者によってプログラム可能になる。
【0026】
この目的は、全血で使用される血液分析器の中に組み込まれた自動品質管理装置を提案する本発明によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0027】
分析器が正確に機能していることを検査する品質管理を実行するために、本発明による装置は、対照血液を冷凍貯蔵する手段、対照血液の製造業者によって指示された温度に対照血液を戻す手段、細胞を再懸濁させる撹拌手段、およびそのようにして準備した血液をサンプリングする手段からなる。
【0028】
第1の特徴によれば、対照血液を貯蔵する手段は、温度を調整し対照血液の貯蔵にとって最適な温度を維持するために、栓で密封され冷凍ブロックと接触して支持台の中に配置された特定数の管を備えている。
【0029】
本発明では、対照血液の冷却とその温度の回復とは、品質管理を最適な状態で達成するに必須な操作を構成している。
【0030】
有利には、冷凍ブロックは、ブロックの温度を電子制御手段によって制御可能であるペルチェ効果により作動する冷凍ブロックである。そのようなブロックは電流を供給され温度の正確な制御を可能にすることが想起されるであろう。さらに、その容積は小さく、そのことにより分析器への組み込みが有利に働く。
【0031】
しかしながら、本発明はペルチェ効果冷凍ブロックの使用に限定されるものでなく、他の種類の冷凍ブロックも本発明の範囲内であると考えられる。
【0032】
温度を回復するために、いろいろな解決方法が提案されている。
【0033】
最初に、冷凍ブロックの種類がなんであろうとも、対照血液の温度を回復させるために、管支持台は冷凍ブロックから切り離し可能である。
【0034】
ペルチェ効果冷凍ブロックの場合には、対照血液をある温度まで回復させるためには、特定の時間の間、ペルチェ効果冷凍ブロックへの電流供給が中断されてもよい。電流を切ることにより、周囲の値まで冷凍ブロックの温度の上昇を引き起こす。
【0035】
さらに、ペルチェ効果冷凍ブロックの場合、別の解決法は、製造業者の仕様に従う使用温度で品質管理装置を回復し維持する命令にある。次に、冷凍の代わりに加熱をもたらすために、ペルチェ効果が逆方向に利用される。
【0036】
撹拌手段は、好適には、冷凍ブロックのヒンジの回りに関着された管支持台によって形成される揺動および/または反転で作動する撹拌手段である。その反転角は好適には100度から180度の範囲である。
【0037】
第2の特徴によれば、血液サンプリング手段は、血液を管から引き出し得る針により形成されている。針は、分析すべき血液および対照血液の管の上と、濯ぎおよび混合用タンクの上とで横移動により、および、血液の濯ぎまたは希釈を行うために栓を貫通させることにより管の中に侵入させまたは濯ぎおよび混合用タンクの中に降下するように鉛直移動により作動される。
【0038】
栓への貫通は、支持台上の管が高いおよび/または低い位置にある時に引き起こされる。
【0039】
有利には、装置は、各品質管理を実行したことで得られる値が対照血液の限界値および期待値に対応することを検査するプログラム可能処理手段を備えている。
【0040】
品質管理の経過中に得られた値が期待限界値から外れている場合には、処理手段がアラームを作動させる。
【0041】
装置が、操作者によって直接的にまたは制御装置への外部接続によって自動的に品質管理手順を開始させる手段を備えている。
【0042】
データの転送および分析が、現在有効な標準を実行する、とりわけHL7、ASTMおよびXMLで引用される標準を実行する内部または外部ネットワークを介して達成される。
【0043】
管は、好適にはバーコード、電子チップおよび/または磁気標識による識別および追跡手段を備えている。
【0044】
本発明による装置を全血分析器に適用することは新規である。それは、対照血液を貯蔵する手段と、分析器内のサンプルからの混合およびサンプリングとを組み込む必要がある。
【0045】
別の態様では、本発明は、上で定義されたような装置を備えた血液分析器に関する。
【0046】
以下の記述では、一例として与えられるが、添付図が参照される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
直方体の形状を有し図1で参照番号1を付けられた管支持台は、互いに平行な長手方向の軸を有する3個の円筒形ハウジングを備え、それらのハウジングには栓2a、3a、4aで密封されている3個の対照血液管2、3、4が配置されている。対照血液を入れた管2、3、4は、冷凍ブロック5によって支持台2を通して冷却されている。管2、3、4に入っている血液は、低い、正常な、および高い対照レベルに対応してもよいが、2または3の同じレベルが存在すること、または、1個のみのレベルが用いられることが考えられる。
【0048】
本品質管理装置を使用していない時、即ち休止位置にある時、供給業者によって推奨される温度に血液を保つために、直方体形態の冷凍ブロック5は、管支持台1の対向する面1aをブロックの面5aのうちの1つに密に接触している。
【0049】
有利には、ブロック5は、ペルチェ効果原理に従って作動する冷凍ブロックであってもよく、それにより、不図示の電子調節を用いてブロックの温度を制御することができ、例えば、冷凍ブロックに流す電流を止めることで管の再加熱が行われる。しかしながら、他の如何なる冷凍方法も同様に良好に使用されてもよい。従って、管の加熱をもたらし対照血液の温度を元に戻すために、ペルチェ効果を逆方向に用いることも可能である。
【0050】
管支持台1は、金属、または、加熱を行う他の任意の材料から形成され、冷凍ブロックの温度を迅速に推測し冷凍ブロックの温度と同じ温度まで対照血液の温度を調整できるようにしている。
【0051】
図1に対応する要素が同じ参照番号で示されている図2が示すように、血液の撹拌は、ほぼ水平に配置されたヒンジ12の回りでの管2、3、4の繰り返しの反転によって、上部に栓2a、3a、4aを有する管が鉛直方向へ向けられた高い位置から、血液の管2、3、4が鉛直方向へ向けられているが底部に栓2a、3a、4aを有する低い位置への繰り返し反転によって行われる(逆の場合も同じ)。反転角αは如何なる角度であってもよく、例えば、100度から180度の範囲であってもよい。そのような動きを実施可能にする機械的手段は、当業者が理解できる範囲内であり、図示されていない。2個の矢印6で示す交互の動きは、対照血液の供給業者によって与えられた仕様に従って血液の撹拌を得るために、数回繰り返される。
【0052】
そのような好適な実施の形態では、明らかに、針8により示されたサンプリング手段によって高い位置にある管で、または、針7により示されたサンプリング手段によって低い位置にある管で、血液のサンプルを採取できる。
【0053】
また、ヒンジ12の回りを角α回転させて管支持台1を冷凍ブロック5から切り離すことによって、対照血液の温度の迅速な回復が得られることが理解される。また、このような解決法は、ペルチェ効果で作動しない冷凍ブロックに適用することも可能である。
【0054】
ここで、全血を分析する機器9に組み込んだ品質管理装置の一例を示す図3Aおよび図3Bを参照する。この例は、例えば、本出願人の名前で登録されたフランス国特許第97 13503号に記述されている種類の細胞計数器を言及する。
【0055】
管理装置は、ペルチェ効果のある冷凍ブロック2と接触した管支持台ブロック1と、サンプリング用針7と、混合および濯ぎ用タンク(図示せず)からなる計数ブロック10とを備えている。図3Aおよび図3Bには、分析機器9の電気供給ブロックも示されている。
【0056】
管支持台ブロック1は、ヒンジ軸12の回りの回転で駆動され、そのヒンジ軸は、モータ13の軸に接続された駆動プーリ14によって形成された減速ギアを介して、および、ヒンジ軸12に接続された案内プーリ16を介してモータ13に接続されており、この案内プーリ16はベルト17を介して駆動プーリ14によって駆動される。
【0057】
サンプリング用針7は、2本のレール19の上を平行に移動可能な往復台18に接続されており、そのレールによって往復台が、2個の矢印20で表される水平運動へ、分析すべき患者の血液の上で、および、管4、5、6と、それから、混合および濯ぎ用タンクからなる計数ブロック10との中に入っている対照血液の上で引き続いて移動可能になっている。往復台18の移動は公知の如何なる手段(図示せず)で実施されてもよく、例えば、マイクロプロセッサで制御される往復台18に組み込まれたステッピングタイプの電気モータで実施可能である。
【0058】
また、サンプリング用針7は、2個の矢印21で表された鉛直運動へ作動され、その矢印によってサンプリング用針は、血液をサンプルするために管2、3、4の中に降下可能であり、または、血液の濯ぎまたは希釈を実施するために混合および濯ぎ用タンク10からなる計数ブロック10の中に降下可能である。針7の移動は、例えば、針7を支持するラックに接続され不図示のステッピングタイプの電気モータによって実施可能である。
【0059】
不図示の点検口によって、対照管が、空になった時または有効期限に到達した時に交換可能になっている。
【0060】
対照血液が入っている管の配置は、図3Aおよび図3Bに示したものにだけ限定されず、図示された撹拌手段は単に一例として示したものである。また、管の揺動および/または反転を使い従来技術で引用されたタイプである低速の渦巻き撹拌手段が、管の貯蔵とその温度の回復とに必要なものに冷凍手段を適合させることによって、使用可能になる。
【0061】
そのようなサンプリング手段により、管を反転させた状態で、即ち栓が下方の位置にある状態で作動するサンプリング方法を有することが必要である。このことは、しばしば、サンプリング用バルブを用いた分析器に当てはまる。撹拌装置の中で全部の品質管理を回転させることで2種類の貫通構造が可能になり、針7を品質管理の方向に移動させることで、または、品質管理に接続されている装置の一部または全部を針7の方向に移動させることで貫通を実施することができる。
【0062】
図4から分かるように、品質管理の開始は、異なる3種類の方法で実施可能である。それが開始可能になるのは、操作者、すなわち、例えば朝または夜に品質管理を開始できるプログラミングに従うプログラム可能な自動化装置22によって、または、例えば、全血分析器が依存する中央検査室が品質管理手順を開始可能にするために指示HL7、ASTM、およびXMLの下で知られるネットワーク技術を実施するイントラネットワークまたはインターネットネットワーク24を介してコンソール23によってである。そのような3種類の開始モードが、品質管理モードを始動可能にする装置25を介して管理される。
【0063】
図5のフローチャートの段階26〜33で示されたアルゴリズムによって、結果を解釈し法的に有効にすることが可能になるとともに、品質管理に欠陥がある場合にはアラームを発させることが可能になる。その手順は、品質管理の温度への回復とその撹拌との意味を含む管理シーケンスの開始により段階26で開始する。次の段階27は、測定および分析の段階を示している。段階28では、分析結果と品質管理の期待値との間での比較が実行される。その結果が正確でない場合には、その結果は法的に有効ではなく、段階29によりでデータが記録可能になり、分析器9を一時的に停止させて段階30でアラームが始動可能になる。
【0064】
段階28における分析結果が正しい場合には、その結果は段階31で記録され、段階32での接続手段を用いて実行された試験に従って、その結果が外部接続機能33を介してサーバーに送られる。
【0065】
このような手順で、検査される血液の識別および追跡が、管に添付されたバーコード、電子チップ、および/または磁気ラベルなどのような公知の識別手段によって実行される。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明による冷凍ブロックと接触した管支持台を示す斜視図である。
【図2】撹拌動作中において図1に示した管用支持台の移動を示す図である。
【図3A】本発明による、全血で使用される分析器の中に組み込まれた品質管理装置の斜視図である。
【図3B】本発明による、全血で使用される分析器の中に組み込まれた品質管理装置の正面図である。
【図4】本発明による品質管理装置の作動方法を示す図式である。
【図5】本発明による装置によって得られた結果の解釈および法的な有効性の過程をフローチャートの形態で示す図式である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
全血を使用した血液分析器(9)用の品質管理装置であって、
対照血液を冷凍により貯蔵する手段(1、5)と、前記対照血液の製造業者によって指示された温度に前記対照血液の温度を戻す手段(1、5)と、細胞を再懸濁させる撹拌手段(1、12、13、14、16、17)と、そのようにして準備した血液をサンプリングする手段(7)とを備え、前記装置を前記血液分析器に組み込み可能であることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記対照血液を貯蔵する手段(1、5)は、栓(2a、3a、4a)で密封され温度を調整して前記対照血液を貯蔵するのに最適な温度を維持できる冷凍ブロック(5)と接触して支持台(1)の中に配置された特定数の管(2、3、4)を備えていることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記冷凍ブロック(5)がペルチェ効果冷凍ブロックであることを特徴とする請求項2記載の装置。
【請求項4】
前記支持台(1)は、前記対照血液の温度を回復するために前記冷凍ブロック(5)から切り離されることを特徴とする請求項2または3に記載の装置。
【請求項5】
前記ペルチェ効果冷凍ブロック(5)に供給する電流は、前記対照血液の温度を回復するために、特定の時間の間中断されることを特徴とする請求項3記載の装置。
【請求項6】
前記ペルチェ効果冷凍ブロック(5)は、前記品質管理を前記製造業者の仕様に従う使用温度にリセットするとともに維持するために制御されることを特徴とする請求項3記載の装置。
【請求項7】
前記撹拌手段(1、12、13、14、16、17)は、前記冷凍ブロック(2)のヒンジ(12)の回りに関着された管支持台(1)によって形成される揺動および/または反転により作動する撹拌手段であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記反転手段の反転角が100度から180度の範囲であることを特徴とする請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記撹拌手段が低速の渦巻き撹拌手段であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記血液サンプリング手段が、前記血液を前記管から取り出し可能な針(7)により形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記針(7)は、分析すべき血液および対照血液(2、3、4)の管の上と、混合および濯ぎ用タンクからなる計数ブロック(10)の上とを横方向移動へ駆動させるとともに、前記血液の濯ぎまたは希釈を行うために、前記栓を貫通することによってまたは前記混合および濯ぎ用タンクからなる計数ブロック(10)の中に降下することによって前記管の中に侵入するように鉛直移動へ駆動させられることを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項12】
支持台(1)上の前記管が高いまたは低い位置の時に、前記栓(2a、3a、4a)への貫通が行われることを特徴とする請求項11記載の装置。
【請求項13】
各品質管理を修了したことで得られる値が前記対照血液の限界値および期待値に対応することを検査するプログラム可能処理手段(25、…、33)を備えていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記品質管理の実施中に得られた値が期待限界値から外れている場合には、前記処理手段がアラーム(30)を作動させることを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項15】
操作者によって直接的にまたは制御装置(25)への外部接続によって自動的(22)に品質管理手順を開始させる手段(23)を備えていることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
前記データの転送および分析が、現在有効な標準を実行する、とりわけHL7、ASTMおよびXMLで引用される標準を実行する内部または外部ネットワークを介して達成されることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項の記載の装置。
【請求項17】
前記管(2、3、4)がバーコード、電子チップ、および/または磁気標識による識別および追跡手段を有することを特徴とする請求項2〜16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の装置を備える血液分析器であって、前記分析器に組み込まれていることを特徴とする血液分析器。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−528342(P2006−528342A)
【公表日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520851(P2006−520851)
【出願日】平成16年7月7日(2004.7.7)
【国際出願番号】PCT/FR2004/001767
【国際公開番号】WO2005/019835
【国際公開日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(506023091)ホリバ・エービーエックス・エスエー (1)
【氏名又は名称原語表記】HORIBA ABX SA
【Fターム(参考)】