説明

内燃機関の排気ガスを清浄化する方法

【課題】内燃機関の排気ガス中での有害なガスおよび粒子の放出を減少させる方法を提供する。
【解決手段】排気ガスを、吸蔵材料を含む不均一な触媒活性コーティングを有するウォールフロー式フィルター基材に導入する。ここで、吸蔵材料の60質量%を流入管路と流出管路との間の壁内に存在せしめ、50質量%を最初の流入側帯域内の入口端部から全長の最大2/3に存在せしめる。
【効果】均一にコーティングされたフィルターに対してフィルターの吸蔵効率の顕著な改善が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排気ガス成分を吸蔵する材料を使用し、粒子フィルターを使用して内燃機関の排気ガスを清浄化する方法に関し、この方法は、特に自動車への使用に特に適している。
【背景技術】
【0002】
自動車における内燃機関の排気ガスは、典型的には有害ガスの一酸化炭素(CO)および炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)および場合により硫黄酸化物(SOx)、ならびに主に煤残分および場合により付着有機凝集物から構成された粒子を含有する。CO、HCおよび粒子は、エンジンの燃焼室中での燃料の不完全燃焼の産物である。
【0003】
窒素酸化物は、燃焼温度が局部的に1000℃を超える場合に吸気中の窒素および酸素からシリンダ内で発生される。硫黄酸化物は、非合成燃料中に少量で常に存在する有機硫黄化合物の燃焼から生じる。自動車の排気ガスからの環境および健康に有害である前記放出を排除するために、その基本原理が通常、通気ハニカム体および該通気ハニカム体にコーティングされた触媒活性コーティングを有する触媒コンバータに清浄化すべき排気ガスを横断させることを基礎とする様々な接触排気ガス清浄化技術が開発された。前記触媒コンバータは、異なる排気ガス成分の化学反応を促進させ、無害な生成物、例えば二酸化炭素CO2および水を形成させる。
【0004】
ここで、使用される触媒コンバータの操作モードおよび構成は、清浄化すべき排気ガスの組成および触媒コンバータで予想すべき排気ガス温度レベルに応じて部分的に著しく異なる。触媒活性コーティングとして使用される組成物の多様性は、1つ以上の排気ガス成分が一時的に一定の操作条件下で結合される成分を含み、この排気ガス成分は、操作条件が適当に変化した場合に目標とされる方法で再び放出されることができる。このような成分は、一般に以下、吸蔵材料と呼称される。
【0005】
例えば、酸素吸蔵材料は、平均的な化学量論的空気/燃料混合物で運転されるガソリン機関(火花点火機関)の排気ガスからCO、HCおよびNOxを除去するために、三路型触媒コンバータ中で使用される。公知の酸素吸蔵材料は、セリウム−ジルコニウム混合酸化物であり、これは、他の酸化物、殊に希土類金属酸化物、例えば酸化ランタン、酸化プラセオジウム、酸化ネオジウムまたは酸化イットリウムでドープされていてよい。
【0006】
主にリーンな空気/燃料混合物で運転される内燃機関(ディーゼルエンジンまたは希薄混合気燃焼火花点火機関)の排気ガスから窒素酸化物を除去するために、窒素酸化物吸蔵触媒コンバータが使用されてよい。窒素酸化物吸蔵触媒コンバータは、窒素酸化物吸蔵材料を含み、この窒素酸化物吸蔵材料は、リーンな排気ガスからの窒素酸化物を吸蔵し、この窒素酸化物を再び放出することができ、触媒還元のために窒素酸化物吸蔵材料に供給して窒素を還元排気ガス条件下で形成する。
【0007】
窒素酸化物吸蔵材料は、通常、アルカリ金属、アルカリ土類金属および/または希土類金属の基本酸化物、水酸化物、オキシ水酸化物および/または炭酸塩を含有する。好ましくは、カリウム、ナトリウム、ストロンチウム、バリウム、ランタンおよびセリウムの酸化物、水酸化物、オキシ水酸化物および/または炭酸塩が使用される。
【0008】
酸素吸蔵材料を含む三路型触媒コンバータおよびNOx吸蔵材料を含む窒素酸化物吸蔵触媒コンバータは、共通して、空気比λの非連続的プロフィールを有する条件下で運転される。これらのコンバータ定義された方法で空気比λの周期的変化に晒され、それ故に、酸化排気ガス条件および還元排気ガス条件の周期的変化に晒される。空気比λの前記変化は、双方の場合に排気ガスの清浄化の結果にとって本質的なことである。
【0009】
三路型触媒コンバータの場合、排気ガスのλ値は、極めて短いサイクル時間(約0.5〜5ヘルツ)および0.005<Δλ<0.05の振幅Δλでほぼλ値=1に調整されている(還元排気ガス成分と酸化排気ガス成分は、互いに化学量論的割合で存在する)。車両中のエンジンの運転の動的モードのために、前記状態からのずれが発生する。排気ガスが三路型触媒コンバータを横切って案内される場合に、前記ずれが排気ガスの清浄化の結果に対して不利な効果を有しないようにするために、触媒コンバータ中に含まれている酸素吸蔵材料は、排気ガスからの酸素または排気ガス中への放出酸素を必要に応じて吸収する程度に前記ずれを補正する。
【0010】
例えば、SAE950809中に詳細に記載されているように、窒素酸化物吸蔵触媒コンバータは、リーンな排気ガス(λ>2)中で数秒間運転され、この時間中、リーンな条件下で還元することができない窒素酸化物を吸収し、他方、窒素酸化物吸蔵材料中では、COおよびHCが排気ガス中に含有されている酸素で酸化され、CO2および水を形成する。窒素酸化物の吸蔵量が満たされると、窒素酸化物吸蔵触媒コンバータは、リッチな運転条件(λ<0.9)にスイッチを切り換えることによって再生されなければならない。前記の運転段階中、窒素酸化物は、吸蔵材料から再び放出され、CO2およびH2Oの形成を伴いながら排気ガス中に含有されている還元成分COおよびHCと反応し、窒素を形成する。
【0011】
上記の吸蔵材料は、通常、通気ハニカム体にコーティングされた触媒活性コーティングの成分の一部である。ディーゼルエンジンの排気ガスを清浄化するため、ならびにますます火花点火機関の排気ガスを清浄化するために、有害なガス成分の還元に加えて、粒子放出の除去も必要とされる。ここで、排気ガス清浄化ユニットの数をできるだけ少なく抑え、それ故に、最も原価効率が良く、できるだけ燃料を節減する方法を提供しうるために、いっそう頻繁に触媒活性粒子フィルターが使用されている。前記の触媒活性粒子フィルターは、通常、触媒活性コーティングを有するセラミック製ウォールフロー式フィルター基材である。このコーティングは、流入管路および/または流出管路中で該流入管路と該流出管路との間の壁に、および/または該壁内に適用することができる。
【0012】
空気比λの非連続的なプロフィールを有する運転条件下では、吸蔵材料を含む触媒活性コーティングを有する触媒活性粒子フィルターは、相応してコーティングされた通気ハニカム体よりも著しく僅かな吸蔵効率を有することが観察された。前記ウォールフロー式フィルター基材の場合、吸蔵効率の不足は、コーティング量の線形の増加によって簡単に補償されえない。このようなアプローチは、コーティングされたフィルターを横切る排気ガスの圧力損失の受け入れることのできない上昇をまねくであろう。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】SAE950809
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
それ故に、本発明は、公知技術水準に関連して改善された、内燃機関の排気ガス中での有害なガスおよび粒子の放出を減少させる方法であって、排気ガスの清浄化の目的を達成させるために、少なくとも1つの吸蔵材料を使用し、最少の可能な排気ガス清浄化ユニットで全体を網羅し、かつ空気比λの非連続的プロフィールを有する運転条件下で上記の欠点を有しない上記方法を提供するという目的に基づくものであった。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記目的を達成させるために、本発明者らは、吸蔵材料でコーティングされた通気ハニカム体および吸蔵材料でコーティングされたウォールフロー式フィルター基材が吸蔵効率の点でどのように異なるのかを測定するために、最初に複数の試験を実施した。シミュレーションの計算において、コーティングされた通気ハニカム体[1cm2当たり62個のセル、壁厚0.1mm;コーティングされたコーティングの層厚:60μm]における流動条件および均一にコーティングされたウォールフロー式フィルターモノリス[1cm2当たり46.5個;壁厚0.33mm]における流動条件は、調整され、運転に関連する条件[空間速度:37500h-1、温度:400℃]下での複数の成分の吸蔵効率が比較された。ここで使用されたシミュレーションモデルは、そのつど1つの流入管路および1つの流出管路ならびにこれらの2つの管路の間の壁を有する代表的な横断面での濃度の平衡化学反応式を解決する。このようなモデルは、Votsmeier et al., "Wall-flow filters with wall-integrated oxidation catalysts: A simulation study", Appl. Catal. B, 70 (2007),233中に詳細に記載されている。
【0016】
引用された刊行物は、吸蔵効果なしの触媒反応を取り扱っている。壁内での吸蔵効果(例えば、酸素吸蔵)を表現するために、壁内に吸蔵された成分のための付加的な平衡化学反応式が解かれる。拡散も対流も不要であるために、前記の吸蔵された成分が考慮され、平衡化学反応式は、次のように単純化される:
【数1】

【0017】
rは、相応する吸蔵反応の反応速度を表わす。同じ反応速度は、フィルター壁内でのガス状成分のための平衡化学反応式にも適用される:
【数2】

【0018】
平衡化学反応式2における他の変数の説明のために、上記に引用された刊行物が参照される。詳細な例において、反応速度は、次のように計算される:
【数3】

【0019】
前記化学反応式において、Cgは、例えば酸素の流入濃度に関連して標準化された、無次元の気相濃度であり、C吸蔵は、壁内に吸蔵された成分の濃度を表わし、Cmaxは、壁の最大吸蔵能力を表わす。C吸蔵およびCmaxは、同様に無次元であり、気相成分の流入濃度に関連して詳細に規定される。
【0020】
吸蔵効率を計算することができるようにするために、次のパラメーターが想定された:
【表1】

【0021】
結果として、吸蔵すべき排気ガス成分が触媒コンバータを突破する場合には、吸蔵材料でコーティングされた通気モノリス中で、吸蔵材料の約10%が利用されないままであることが確立された。相応する量の吸蔵材料で均一にコーティングされた、ウォールフロー式フィルターモノリス中には、吸蔵材料の少なくとも25%が同じ条件下で利用されないままである。
【0022】
双方の場合、均一にコーティングされた構成成分が考慮され、この場合ウォールフロー式フィルター基材のコーティングは、流入管路側で壁内に導入された(図1a:概要を示す略図;図1b:長さLの均一にコーティングされた通気モノリス中の2つの平行な流れ管路を示す縦断面図;図1c:長さLの均一にコーティングされたウォールフロー式フィルターモノリス中の流入管路および流出管路を示す縦断面図)。
【0023】
意外なことに、吸蔵材料を含有するコーティングが定義された方法で不均一にウォールフロー式フィルター基材中に導入される場合には、コーティングされたウォールフロー式フィルター基材中での吸蔵材料の利用は、著しく改善することができることが確立された。本明細書中で、吸蔵材料を含有するコーティングは、吸蔵材料の濃度および/または全部の塗布量の勾配が形成されるように塗布されるべきであり、この場合前記構成成分の長手方向での吸蔵材料の最も高い濃度は、流入側に存在する。できるだけ高い吸蔵効率を保証するために、吸蔵材料を含有するコーティングは、主に流入管路と流出管路との間の壁内に存在しなければならない。
【0024】
ウォールフロー式フィルター基材中の特殊な排気ガス流に関連して、前記タイプのコーティングにより、粒子フィルター中に侵入する、清浄化すべき排気ガスは、フィルターからの出現前にできるだけ最大量の吸蔵材料と直接に接触することが保証される。清浄化すべき排気ガスは、ウォールフロー式フィルター基材中で現行の流れ条件によって最大の吸蔵材料濃度を有するコーティング領域を"強制的に"貫流する。こうして、利用されないままである吸蔵材料の割合は、著しく減少される。
【0025】
その結果、本発明の基礎となる目的は、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)および粒子に加えて酸素(O2)を含有する、内燃機関の排気ガス中の有害なガスおよび粒子の放出を減少させる方法により達成され、この方法の場合、清浄化すべき排気ガスは、不均一なコーティングを有する長さLのウォールフロー式フィルター基材を横断して空気比λの非連続的プロフィールを有する運転条件下で案内される。多重の管路を有する前記ウォールフロー式フィルター基材は、長手方向に走り、長手方向に走る壁によって形成され、かつ管路の境界を定めて管路を形成する。前記管路は、開いた入口および閉鎖された出口を有する流入管路ならびに閉鎖された入口および開いた出口を有する流出管路を有する。少なくとも1つの吸蔵材料を含む触媒活性コーティングは、ウォールフロー式フィルター基材中に導入され、この場合吸蔵材料の全体量に関連して吸蔵材料の少なくとも60質量%は、流入管路と流出管路との間の壁内に存在し、吸蔵材料の全体量に関連して吸蔵材料の少なくとも50質量%は、ウォールフロー式フィルター基材中の最初の流入側帯域内に存在し、この最初の流入側帯域は、入口端部から出口端部に向かって延在し、最初の流入側帯域の長さは、ウォールフロー式フィルター基材の長さの最大2/3に相当する。1つ以上の排気ガス成分は、一定の運転条件下で吸蔵材料中で結合されてよく、排気ガス成分は、運転条件に適した変化の際に吸蔵材料から再び放出されてよい。
【0026】
前記方法を実施すべき本発明によるウォールフロー式フィルター基材において、吸蔵材料の全体量に関連して吸蔵材料の少なくとも75質量%は、流入側帯域内に存在するのが好ましく、この流入側帯域の長さは、ウォールフロー式フィルター基材の長さの最大2/3に相当する。また、吸蔵効率は、吸蔵材料の全体量に関連して吸蔵材料の少なくとも30質量%、特に有利に40〜50質量%が最初の流入側帯域内に存在する場合に改善され、この最初の流入側帯域は、入口端部から出口端部に向かって延在し、最初の流入側帯域の長さは、ウォールフロー式フィルター基材の長さの最大1/3に相当する。吸蔵材料の濃度を、構成成分中で清浄化すべき排気ガスの強制流に適合させることにより、吸蔵の利用は、連続的に改善される。この改善は、図3〜8により特殊な実施態様に基づいて下記によりいっそう詳細に説明される。
【0027】
本明細書の記載内容で、非連続的なλプロフィールは、本発明による構成成分の運転中に、ほぼ一定のλ値が設定されず、むしろ空気比λの周期的な変化が発生されることを意味するものと理解されるべきである。このような条件は、例えば酸化("リーンな")排気ガス条件および還元("リッチな")排気ガス条件からの周期的な変化("リッチ/リーンな変化")が本発明によるコーティングされたウォールフロー式フィルター基材中で生じる場合に起こり、即ち空気比は、1を上廻るλ値と1未満のλ値との間で周期的に変化する。本明細書中でリッチ/リーンな変化のサイクル時間ならびにλ値(Δλ)の最大のずれの双方は、著しく変化してよい。本方法の特に好ましい実施態様において、空気比は、0.5〜5ヘルツの周波数でリーンな範囲での1≦λ≦1.05の値とリッチな範囲での1≧λ≧0.95の値との間で周期的に変化する。前記タイプのリッチ/リーンな変化は、平均的に化学量論的な空気/燃料混合物で運転されるガソリン機関(火花点火機関)の排気ガス中で起こる。前記エンジンによって発生される排気ガスを本発明による方法を用いて清浄化するために、酸素吸蔵材料を含有するコーティングを有する触媒活性粒子フィルターが有利に使用される。
【0028】
本発明による方法の利点は、空気比λがエンジンの一時的な運転状態におけるλ=1から著しくずれている場合に特に顕著である。この場合、吸蔵材料の酸素貯蔵能力は、ずれを減少させるために利用される。実際に僅かな吸蔵材料が利用されうる場合には、吸蔵材料からの抑制に必要とされる酸素緩衝剤は、よりいっそう少なく、排気ガス清浄化構成成分を通じての望ましくない汚染物質の漏出は、早期に生じる。
【0029】
更に、排気ガス清浄化構成成分の酸素吸蔵能力を触媒活性のための基準として使用し、平均的に化学量論的に運転されるガソリン機関を備えた自動車に法的に必要とされる"オンボード診断(On Board Diagnostic)"(OBD)を提供することは、有利である。本明細書中で、リッチな空気/燃料混合物とリーンな空気/燃料混合物との間で意図的に1つの変化が設けられ、こうして、排気ガス清浄化構成成分の酸素吸蔵能力は、決定される。前記構成成分の理論的に存在する酸素吸蔵能力が系統的に不十分にのみ利用される場合には、この酸素吸蔵能力は、OBDで得ることができるデータの分析を妨害する。
【0030】
本発明による方法の別の特に好ましい実施態様において、空気比λは、1≦λ≦20の値と1≧λ≧0.85の値との間で周期的に変化する。本明細書中で1≦λ≦20を有するリーンな運転段階は、調整サイクルにおいて1≧λ≧0.85を有するリッチな運転段階よりも数秒間長い。このようなリッチ/リーンな運転条件は、主にリーンな空気/燃料混合物で運転されるディーゼルエンジンまたは火花点火機関の排気ガス中で起こる。前記エンジンによって発生される排気ガスを本発明による方法によって清浄化するために、1つ以上の窒素酸化物吸蔵材料を含有する触媒活性コーティングを有する粒子フィルターが有利に使用される。
【0031】
本発明による方法を実施するための本発明による触媒活性粒子フィルターは、流入側に位置した構成成分の長手方向で吸蔵材料の最も高い濃度で、ウォールフロー式フィルター基材と、吸蔵材料を含有しかつ吸蔵材料濃度および/または全部のコーティング量の勾配を有する触媒活性コーティングとを有する。これは、吸蔵材料の全体量に関連して吸蔵材料少なくとも60質量%が流入管路と流出管路との間の壁内に存在するように構成されており、この場合吸蔵材料の全体量に関連して吸蔵材料少なくとも50質量%は、入口端部から出口端部に向かって延在する最初の流入側帯域内に存在し、この最初の流入側帯域の長さは、ウォールフロー式フィルター基材の長さの最大2/3に相当する。
【0032】
幾つかの好ましい実施態様は、図3〜8に略示的に示されている。ウォールフロー式フィルターの入口管路(5)と出口管路(6)との間の壁(8)は、そのつど例証され、この壁(8)は、入口管路側(4a)の壁上に位置しているかまたは出口管路側(4c)の壁上に位置している壁(4b)の細孔内にコーティングを有することができる。吸蔵材料の勾配のよりいっそう良好な例証のために、前記構成成分は、長さに亘って3つのセグメントに区分され、この場合セグメント(I.)は、排気ガスの流れ方向に流入側に配置され、セグメント(III.)は、排気ガスの流れ方向に流出側に配置され、およびセグメント(II.)は、セグメント(I.)とセグメント(III.)との間に位置している。3つの層セグメント(4a/4b/4c)と3つの帯域セグメント(I./II./III.)との区別は、9つのセグメント[入口管路側でのコーティングのためのI.a/II.a/III.a(壁上)、壁内でのコーティングのためのI.b/II.b/III.bおよび出口管路側でのコーティングのためのI.c/II.c/III.c(壁上)、図2参照]の全体での例証をもたらし、その例証により、本発明による構成成分の好ましい実施態様における吸蔵材料の勾配は、簡単に例証されることができる。
【0033】
図3〜8は、本発明によるフィルターの好ましい実施態様を略示する。前記図は、前記構成成分中に存在する吸蔵材料の全体量に関連して吸蔵材料の百分率での量を質量%で示す。数を含まないセグメントは、吸蔵材料を含まないか、或いはコーティングを有する吸蔵材料を含まない。
【0034】
図3は、コーティングを有する全体の吸蔵材料が流入管路と流出管路との間の壁内に存在する、本発明による構成成分の1つの実施態様を示し、この場合吸蔵材料の全体量に関連して吸蔵材料の(60+20)質量%、即ち80質量%は、流入側帯域内に存在し、この吸蔵材料の長さは、フィルター基材の全長の2/3に達する。吸蔵材料の約75%だけが利用される、壁内での吸蔵材料の均一な分布を有する相応するフィルター基材とは異なり、前記タイプの構成成分中の吸蔵材料の利用率は、83%である。前記実施態様を形成させるために、ウォールフロー式フィルター基材におけるインウォールコーティング(in-wall coating)の帯域のために当業者に公知である、全ての共通の標準法を使用することが可能である(浸漬法;吸引/加圧法)。
【0035】
図3に示された実施態様において、吸蔵材料の全体量の三分の一より僅かに多い量(3×12.5%=37.5%)が壁から除去され、均一な吸蔵材料分布を有する流出管路中のオンウォールコーティング(on-wall coating)によって代替される場合には、前記方法は、図4に示された実施態様で達成される。なお、さらに前記タイプの構成成分は、85%の改善された吸蔵材料利用率を有するが、しかし、前記タイプの構成成分の製造は、オンウォールコーティングとインウォールコーティングとの組合せを必要とし、それ故に付加的なコーティング工程を必要とする。
【0036】
図5は、同様に完全なインウォールコーティングを有する本発明による1つの実施態様を示す。この実施態様において、吸蔵材料は、全体的に流入側帯域内に位置し、この流入側帯域の長さは、フィルター基材の長さの2/3に相当する。前記タイプの構成成分は、コーティングを1回のコーティング工程で塗布することができる図3に示された実施態様を凌駕する利点を有する。しかし、最終的な流出側の第三の壁中での吸蔵材料の完全な欠落の結果として、吸蔵すべき排気ガス成分の漏出が大規模に起こる。この実施態様において、吸蔵材料の利用率は、81.5%である。
【0037】
最初の2つの帯域内に存在する吸蔵材料の14%だけが流入管路内のオンウォールコーティングの形で付加的な流入側帯域として適用されている場合(図6)には、吸蔵材料の利用率は、84%に改善されている。更に、付加的な流出側での均一なオンウォールコーティング中への吸蔵材料の再分布(図7)は、さらに90.5%への改善を生じる。
【0038】
しかし、最高の結果は、図8に示されているように、吸蔵材料の主要部分が流入側帯域内の壁内(フィルター基材の長さの2/3)、よりいっそう正確にはセグメントI.bおよびII.b中に分布され、これが流入管路内の壁(セグメントIII.c)上の短い流出側帯域コーティング(フィルター基材の長さの1/3)によって補足されている場合に得られる。前記配置において、コーティングされたウォールフロー式フィルター中の存在する吸蔵材料は、均一にコーティングされた通気モノリスよりも効率的に利用される。この最も適した実施態様において、利用されていない吸蔵材料の割合は、8%だけであり、即ち吸蔵材料の利用率は、92%に増加されている。更に、コーティングの主要部分は、壁内に存在しているので、この実施態様は、優れた動圧特性によって区別され、当業者に公知の常用のコーティング方法を用いて2つのコーティング工程で製造することが容易である。
【0039】
平均的に化学量論的な空気/燃料混合物を用いて運転されるガソリン機関の排気ガスは、リーンな範囲での1≦λ≦1.05とリッチな範囲での1≧λ≧0.95との周期的な変化で調整空気比の範囲の比較的狭い幅を有する。本明細書中で本発明による方法を実施するのに特に適しているのは、触媒活性コーティングが酸素吸蔵材料を含有する粒子フィルターである。このタイプの酸素吸蔵材料として、好ましくは、セリウム−ジルコニウム混合酸化物が使用される。特に好ましい実施態様において、セリウム−ジルコニウム混合酸化物は、さらに、酸化イットリウム、酸化ランタン、酸化プラセオジム、酸化ネオジウムおよびこれらの混合物から構成されている群から選択された希土類金属酸化物でドープされている。
【0040】
少量の貴金属、例えば白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウムおよび/または金は、有利に酸素吸蔵材料に適用される。更に、前記コーティングは、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、金またはこれらの混合物から構成されている群から選択された貴金属を含有することができ、この貴金属は、有利にさらに大表面積の耐火支持体酸化物、例えば酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウムまたはこれらの混合物に適用されてよい。
【0041】
主にリーンな空気/燃料混合物を用いて運転されるディーゼルエンジンまたはガソリン機関からの排気ガスは、リーンな範囲での1≦λ≦20とリッチな範囲での1≧λ≧0.85との周期的な変化を有し、この場合リーンな運転段階は、調整サイクルにおいてリッチな運転段階よりも数秒間長い。この場合には、こうして空気比は、比較的広い範囲に亘って変動する。それ故に、本発明による粒子フィルターは、優れた酸化触媒特性および同時に優れた還元触媒特性を有しなければならない。本発明による方法を実施するのに特に好適であるのは、触媒活性コーティングが窒素酸化物吸蔵材料を含有する本発明による粒子フィルターであり、この窒素酸化物吸蔵材料は、有利にアルカリ金属、アルカリ土類金属および希土類金属の酸化物、水酸化物、オキシ水酸化物および炭酸塩の群から選択された1つ以上の窒素酸化物吸蔵成分を含有する。適当な酸化触媒特性を備えさせるために、コーティングは、有利に白金および/またはパラジウムも含有する。本発明による構成成分の還元触媒特性を改善するため、殊にリッチな運転段階中の窒素酸化物吸蔵材料からの前記構成成分の脱着後に窒素を形成させるためのNOx還元を促進するために、好ましい実施態様は、パラジウムおよび/またはロジウムも含む。
【0042】
本発明による方法を実施するために、相応して清浄化されるべき排気ガスは、上記したように本発明による構成成分を横切って空気比λの非連続的なプロフィールを有する運転条件下に案内される。
【0043】
前記構成成分についての吸蔵効率の本発明による段階的に分けられた配置により均一にコーティングされた粒子フィルターに関連して得られた吸蔵効率の改善の結果として、全体のコーティング量を減少させることができ、それ故に、同じ吸蔵能力で、吸蔵材料でコーティングされた常用のフィルターに関連して前記構成成分によって発生される排気ガス背圧を減少させることができる。こうして、コーティングされた粒子フィルターの使用の目立っていない1つの結果である燃料消費率および出力損失は、回避されることができ、一方で、優れた清浄化作用が得られる。
【0044】
他の選択可能な1つの方法として、改善された吸蔵効率は、よりいっそう小さなフィルター容積の使用を可能にする。
【0045】
次の図および実施例は、殊に本発明による方法を実施するために使用される触媒活性粒子フィルターをさらに詳説することを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は、長さL(1)のハニカム体の概略(図1a)を示し、ならびに均一にコーティングされた通気モノリス中での流れ条件(図1b)と公知技術水準による均一にコーティングされたウォールフロー式フィルター基材中での流れ条件(図1c)との比較概要を示し;図1bは、長さLの均一にコーティングされた通気モノリス中の2つの平行な流れ管路(2)を示す縦断面図であり;図1cは、公知技術水準による長さLの均一にコーティングされたウォールフロー式フィルターモノリス中の流入管路(5)および流出管路(6)を示す縦断面図であり、この場合コーティング(4)は、流入管路側でガス透過性壁(8)中に塗布されている。
【図2】図2は、インウォールコーティング(4b)、流入管路側でのオンウォールコーティング(4a)および流出管路側でのオンウォールコーティング(4c)を備えているウォールフロー式フィルターモノリス中での流入管路(5)と流出管路(6)との間の多孔質壁(8)の概要を示し、ならびに好ましい実施態様の詳説のために前記多孔質壁を9つのセグメントに分割した概要を示す略図である。
【図3】図3は、本発明によるフィルターの好ましい1つの実施態様における吸蔵材料の分布の概要を示す略図である。
【図4】図4は、本発明によるフィルターの好ましい1つの実施態様における吸蔵材料の分布の概要を示す略図である。
【図5】図5は、本発明によるフィルターの好ましい1つの実施態様における吸蔵材料の分布の概要を示す略図である。
【図6】図6は、本発明によるフィルターの好ましい1つの実施態様における吸蔵材料の分布の概要を示す略図である。
【図7】図7は、本発明によるフィルターの好ましい1つの実施態様における吸蔵材料の分布の概要を示す略図である。
【図8】図8は、本発明によるフィルターの好ましい1つの実施態様における吸蔵材料の分布の概要を示す略図である。
【図9】図9は、酸素吸蔵材料で均一のコーティングされた公知技術水準のウォールフロー式フィルター基材(VPF)ならびに酸素吸蔵材料で不均一にコーティングされた本発明による2つのウォールフロー式フィルター基材(図3によるPF1および図8によるPF2)の有用な酸素吸蔵能力の測定結果を示す。
【実施例】
【0047】
不均一なコーティングを塗布することによる吸蔵効率の改善は、酸素吸蔵材料でコーティングされたフィルターを用いて示されることができた。相応する試験のために、14.37cmの直径、15.24cmの長さ、46.5個のセル数/cm2のセル密度および12μmのセル壁厚を有するコージライトから構成された3つのウォールフロー式フィルター基材は、そのつど次の組成:
酸化ストロンチウム1g/L、
酸化ランタン1g/L、
ランタン3質量%で安定化された酸化アルミニウム41g/L、
ZrO250質量%を含有するセリウム/ジルコニウム混合酸化物18g/L、
ZrO270質量%を含有するセリウム/ジルコニウム混合酸化物18g/L、
硝酸ロジウムからのロジウム0.12g/L、
硝酸パラジウムからのパラジウム1.3g/L
を有するコーティング懸濁液80g/L(ウォールフロー式フィルター基材の容積に関連して)を備えていた。
【0048】
コーティング懸濁液を製造するために、ランタンで安定化された酸化アルミニウムおよびセリウム/ジルコニウム混合酸化物を水中に懸濁させた。攪拌しながら、最初に水酸化ストロンチウムおよび酸化ランタンを添加し、次にロジウムおよび硝酸パラジウム溶液を添加した。それによって得られたコーティング懸濁液を粉砕し、当業者に公知の常用のコーティング方法(吸引/加圧法)を用いてウォールフロー式フィルター基材中に導入した。コーティングの塗布後、このフィルター基材を熱風中で乾燥させ、次に2時間500℃で空気中でか焼した。
【0049】
比較例VPF:
公知技術水準による比較例を形成させるために、ウォールフロー式フィルターの容積に関連して上記のコーティング懸濁液80g/Lを流入管路側でウォールフロー式フィルター基材の全長に亘って流入管路と流出管路との間の壁内に均一に導入した。
【0050】
実施例1:
本発明による第1のフィルターPF1を形成させるために、ウォールフロー式フィルターの全容積に関連して上記のコーティング懸濁液48g/Lを流入管路側でウォールフロー式フィルター基材の全長に亘って流入管路と流出管路との間の壁内に均一に導入した。乾燥および中間か焼の後、さらにコーティング懸濁液32g/L(構成成分の全長に関連して)を、その長さが構成成分の全長の1/3に相当する流入側帯域内で流入管路と流出管路との間の壁内に導入した。これは、上記のコーティング懸濁液80g/Lを含有する、図3に対応する本発明によるフィルターPF1をもたらした。
【0051】
実施例2:
更に、本発明によるフィルターPF2を形成させるために、ウォールフロー式フィルターの全容積に関連して最初に上記のコーティング懸濁液68.8g/Lを、流入管路側でその長さがウォールフロー式フィルター基材の全長の2/3に相当する流入側帯域内で流入管路と流出管路との間の壁内に均一に導入した。乾燥および中間か焼の後、さらにウォールフロー式フィルターの全容積に関連してコーティング懸濁液11.2g/Lを、その長さが構成成分の全長の1/3に相当する流出側帯域としての流出管路内にオンウォールコーティングとして塗布した。これは、上記のコーティング懸濁液80g/Lを含有する、図8に対応する本発明によるフィルターPF2をもたらした。
【0052】
前記したように形成されたフィルターVPF、PF1およびPF2を、平均的に化学量論的な空気/燃料混合物で運転されるエンジンの実際の排気ガスを用いるエンジン燃焼試験設備(engine test stand)で試験した。最初に、λ=0.95で15分間の状態調節を実施し、エンジンの運転点を、フィルターの入口での排気ガス温度が約600℃であり、かつ排気ガスの空間速度が約200kg/hであるように選択した。状態調節後、コーティングされたフィルターの酸素吸蔵能力を測定した。この目的のために、いわゆる"ステップ試験"を実施し、その際、空気比λは、0.96と1.04との間で変化した("λステップ")。ここで、エンジンの運転点を、フィルターの入口での排気ガス温度が470℃であり、かつ空間速度が60kg/hであるように選択した。この試験で、吸蔵された酸素量を複数のリッチ−リーンステップに亘って平均値として測定した。このような"λステップ試験"を実施しかつ評価する方法は、三路型触媒コンバータの分野において当該刊行物に公知であり、当業者に公知である。
【0053】
図9は、公知技術水準のVPFならびに本発明による2つの粒子フィルターPF1およびPF2によるコーティングされたフィルターのためのステップ試験で得られた結果を示す。λステップ中に観察することができた、ミリグラムでの吸蔵された酸素の平均量("OSC量"とも呼称され、構成成分における有用な酸素吸蔵能力に相当する)が詳説される。
【0054】
公知技術水準のVPF1による粒子フィルターは、約430mgの有用な酸素吸蔵能力を示した。図3の説明に対応する第1の流出側帯域での吸蔵材料の顕著な濃縮を有するインウォールコーティングだけを有する本発明によるフィルターPF1は、公知技術水準に関連して約8%大きい、有用な酸素吸蔵能力(約465mg)を示した。最大の有用な酸素吸蔵能力は、図8によりもたらされた、本発明による粒子フィルターPF2で観察された。この粒子フィルターPF2の有用な酸素吸蔵能力は、約505mgであり、それ故に、公知技術水準VPFによる均一にコーティングされた比較対象の有用な酸素吸蔵能力を約17%上廻った。
【0055】
それ故に、最初にシミュレーションの計算によって得られた結果は、エンジン燃焼試験設備での試験で確認されることができ、常用の均一にコーティングされたフィルターに関連して本発明によるフィルターの吸蔵効率の顕著な改善を証明することができた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)および粒子に加えて酸素(O2)を含有する、内燃機関の排気ガス中の有害なガスおよび粒子の放出を減少させる方法であって、この方法において、清浄化すべき排気ガスを、長さLのウォールフロー式フィルター基材を横断して空気比λの非連続的プロフィールを有する運転条件下で案内し、この場合、多重の管路を有する前記ウォールフロー式フィルター基材は、長手方向に走り、長手方向に走る壁によって形成され、かつ管路の境界を定めて管路を形成し、前記管路は、開いた入口端部および閉鎖された出口端部を有する流入管路ならびに閉鎖された入口端部および開いた出口端部を有する流出管路を有し、ウォールフロー式フィルター基材が少なくとも1つの吸蔵材料を含有する触媒活性コーティングを有し、この場合吸蔵材料の全体量に関連して吸蔵材料の少なくとも60質量%は、流入管路と流出管路との間の壁内に存在し、吸蔵材料の全体量に関連して吸蔵材料の少なくとも50質量%は、ウォールフロー式フィルター基材中の第1の流入側帯域内に存在し、この第1の流入側帯域は、入口端部から出口端部に向かって延在し、第1の流入側帯域の長さは、ウォールフロー式フィルター基材の長さの最大2/3に相当し、1つ以上の排気ガス成分は、一定の運転条件下で吸蔵材料中で結合されており、排気ガス成分は、運転条件に適した変化の際に吸蔵材料から再び放出されてよいことを特徴とする、内燃機関の排気ガス中の有害なガスおよび粒子の放出を減少させる方法。
【請求項2】
吸蔵材料の全体量に関連して吸蔵材料の少なくとも30質量%は、ウォールフロー式フィルター基材中の第1の流入側帯域内に存在し、この第1の流入側帯域は、入口端部から出口端部に向かって延在し、第1の流入側帯域の長さは、ウォールフロー式フィルター基材の長さの最大1/3に相当する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
空気比は、1を上廻るλ値と1未満のλ値との間で周期的に変化する、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
空気比λは、0.5〜5ヘルツの周波数で1≦λ≦1.05の値と1≧λ≧0.95の値との間で周期的に変化する、請求項3記載の方法。
【請求項5】
空気比λは、1≦λ≦20の値と1≧λ≧0.85の値との間で周期的に変化し、この場合1≦λ≦20を有するリーンな運転段階は、調整サイクルにおいて1≧λ≧0.85を有するリッチな運転段階よりも数秒間長い、請求項3記載の方法。
【請求項6】
請求項1記載の方法を実施するための、ウォールフロー式フィルター基材および触媒活性コーティングを有する触媒活性粒子フィルター。
【請求項7】
請求項4記載の方法を実施するための、ウォールフロー式フィルター基材および触媒活性コーティングを有する触媒活性粒子フィルターにおいて、触媒活性コーティングが酸素吸蔵材料を含有することを特徴とする、請求項4記載の方法を実施するための、ウォールフロー式フィルター基材および触媒活性コーティングを有する触媒活性粒子フィルター。
【請求項8】
酸素吸蔵材料がセリウム−ジルコニウム混合酸化物である、請求項7記載の触媒活性粒子フィルター。
【請求項9】
セリウム−ジルコニウム混合酸化物が、さらに、酸化イットリウム、酸化ランタン、酸化プラセオジム、酸化ネオジウムおよびこれらの混合物から構成されている群から選択された希土類金属酸化物でドープされている、請求項8記載の触媒活性粒子フィルター。
【請求項10】
請求項5記載の方法を実施するための、ウォールフロー式フィルター基材および触媒活性コーティングを有する触媒活性粒子フィルターにおいて、触媒活性コーティングが1つ以上の窒素酸化物吸蔵材料を含有することを特徴とする、請求項5記載の方法を実施するための、ウォールフロー式フィルター基材および触媒活性コーティングを有する触媒活性粒子フィルター。
【請求項11】
窒素酸化物吸蔵材料が、アルカリ金属、アルカリ土類金属および希土類金属の酸化物、水酸化物、オキシ水酸化物および炭酸塩から選択された1つ以上の窒素酸化物吸蔵成分を含有する、請求項10記載の触媒活性粒子フィルター。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2011−92933(P2011−92933A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−241339(P2010−241339)
【出願日】平成22年10月27日(2010.10.27)
【出願人】(501399500)ユミコア・アクチエンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト (139)
【氏名又は名称原語表記】Umicore AG & Co.KG
【住所又は居所原語表記】Rodenbacher Chaussee 4,D−63457 Hanau,Germany
【Fターム(参考)】