説明

内燃機関

【課題】シリンダボアの近傍と外周部との熱膨張量の不均衡、とりわけシリンダボア軸方向における不均衡に起因するオイル漏れや冷却水漏れを抑制する。
【解決手段】ガスケット1は、シリンダブロック21においてウォータジャケット23よりも外側である外周部に接する外周弾性部11を備える。シリンダブロック21外周部とシリンダヘッド31との間が、冷間時から温間時に亘る全温度領域において、外周弾性部11によって密封される。したがってシリンダボア22の近傍と外周部との熱膨張量の不均衡、とりわけシリンダボア軸A方向における不均衡に起因するオイル漏れや冷却水漏れを抑制できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関に関し、特にシリンダヘッド周りのオイル漏れや冷却水漏れの抑制が考慮されたものに関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関のシリンダブロックでは、燃焼に伴ってシリンダボアの近傍が高温となる一方、シリンダブロックの外周部は外気により冷却され、水冷式エンジンではウォータジャケットによる冷却も相まって相対的に低温となる。他方、シリンダブロックの上端面、及びこれにガスケットを挟んで対向するシリンダヘッドの下端面はいずれも平坦に構成されるのが通常である。このため、シリンダボアの近傍の熱膨張量が、外周部の熱膨張量に比べて大きいという熱膨張量の不均衡に起因して、シリンダボアがシリンダヘッドを押し上げる一方で、外周部ではシリンダブロックとシリンダヘッドとの間に隙間を生じ、これがオイル漏れや冷却水漏れの原因となっている。
【0003】
他方、ウォータジャケットの上面を開口させたいわゆるオープンジャケット式のエンジンにおいて、シリンダボアの不均一な熱膨張に起因する歪みを抑制するために、シリンダボアの拡径を抑制する補強リングをシリンダボアの上端部に設置する構造が提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−193907号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の構造では、シリンダボアの上端面に接するガスケットの部分に環状のビードが形成され、このビードによってシリンダボア上端面からの圧縮漏れを抑制するようにされている。しかしながら、特許文献1ではシリンダボアの近傍と外周部との熱膨張量の不均衡、とりわけシリンダボア軸方向の不均衡については考慮されておらず、シリンダブロックの外周部からのオイル漏れや冷却水漏れについては改善の余地が残されている。
【0005】
そこで本発明の目的は、シリンダボアの近傍とシリンダブロックの外周部との熱膨張量の不均衡、とりわけシリンダボア軸方向における熱膨張量の不均衡に起因するオイル漏れや冷却水漏れを抑制するための新規な手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決すべく、本発明は、シリンダボア及びウォータジャケットを有するシリンダブロックと、当該シリンダブロックにガスケットを挟んで固定されるシリンダヘッドとを有する内燃機関であって、前記ガスケットは、前記シリンダブロックにおいて前記ウォータジャケットよりも外側である外周部に接する外周弾性部を備え、冷間時から温間時に亘る全温度領域において、前記外周部と前記シリンダヘッドとの間が前記外周弾性部によって密封されることを特徴とする。
【0007】
本発明では、ガスケットがシリンダブロックの外周部に接する外周弾性部を備え、外周部とシリンダヘッドとの間が外周弾性部によって冷間時から温間時に亘る全温度領域において密封されるので、シリンダボアの近傍と外周部との熱膨張量の不均衡、とりわけシリンダボア軸方向における不均衡に起因するオイル漏れや冷却水漏れを抑制することができる。
【0008】
本発明では、前記シリンダボアの端面に接する内周弾性部を更に備え、冷間時から温間時に亘る全温度領域において、前記内周弾性部によって前記シリンダボアの端面と前記シリンダヘッドとの間が密封されることとするのが特に好適である。この場合には、シリンダボアの端面とシリンダヘッドとの間における熱膨張量の変化が、内周弾性部によって許容されるので、シリンダボア部分からの圧縮漏れを抑制できる。
【0009】
本発明における外周弾性部の組み付け後の厚さは、ガスケットのうちシリンダボアの端面に接する部分の組み付け後の厚さよりも大とするのが特に好適である。この場合には、シリンダブロックの外周部における口開きに対する外周弾性部の追従性を促進することができるため、外周部におけるオイル漏れや冷却水漏れを更に抑制することができる。
【0010】
本発明の別の一態様は、冷間時において、前記シリンダブロックの外周部と前記シリンダヘッドとの間隔が、前記シリンダボアの端面と前記シリンダヘッドとの間隔よりも小であることを特徴とする。この場合には、シリンダボアの熱膨張によるシリンダヘッドの押し上げを抑制することができる。この構成は具体的には、冷間時においてシリンダボアの端面がシリンダブロックの外周部の端面よりも低い構造、あるいは冷間時においてシリンダヘッドの端面のうちシリンダブロックの外周部に対向する部分がシリンダボアの端面に対向する部分よりもシリンダブロックに近い構造、のうち少なくともいずれかを採用することによって、好適に実現することができる。
【0011】
本発明では、前記内周弾性部の組み付け後の厚さは、前記シリンダボアの軸線に近づくに従い漸増することとしてもよい。この場合には、シリンダボアの内部における熱膨張量の不均衡を吸収して、圧縮漏れを好適に抑制できる。この構成は具体的には、冷間時においてシリンダボアの端面とシリンダヘッドとの間隔がシリンダボアの軸線に近づくに従い漸増する構造によって実現でき、例えば冷間時においてシリンダボアの端面の高さがシリンダボアの軸線に近づくに従い漸減する構造とするのが特に好適である。
【0012】
本発明におけるガスケットは、複数の板状の部材を積層してなり、且つ組み付け後において前記複数の板状の部材が互いに密接することとするのが特に好適である。この場合には複数の板状の部材の間の気密性を促進することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1において、第1実施形態に係る内燃機関に用いられるシリンダヘッドガスケット(以下ガスケットという)1は、複数の薄板を積層してなり、いずれも通孔である燃焼室孔2、ブローバイ孔3、油孔4及びボルト孔5を有する。各層の薄板の材料としては鉄又は銅が好適である。
【0014】
ガスケット1は、その外周端部に沿って配置された環状の外周弾性部11、及び燃焼室孔2を囲んで配置された環状の内周弾性部12を有する。端面図である図2に示されるように、組み付け前における外周弾性部11及び内周弾性部12は、ガスケット1の複数の薄板のうちの図中上下の表面層13の一部を膨出させ、中間層14との間に空隙を形成させてなる。内周弾性部12における燃焼室孔2の口縁部において、中間層14及び上下の表面層13は互いに溶接されている。
【0015】
外周弾性部11における上下の表面層13の外周縁は開放しており、また中間層14の外周縁に沿って、環状のスペーサ板15が図中上下に溶接されている。本実施形態では表面層13、中間層14及びスペーサ板15は互いに等しい厚さの薄板から構成されており、且つ内周弾性部12がスペーサ板15を有しないのに対して外周弾性部11がスペーサ板15を有する結果、外周弾性部11の厚さ方向の自然長(すなわち、組み付けによる加圧前におけるシリンダボア軸A方向の寸法)は、内周弾性部12の厚さ方向の自然長よりも大となっている。
【0016】
外周弾性部11及び内周弾性部12は弾性を有し、たとえ組み付けによって圧縮されても除荷時にはスプリングバック量に相当する復元性を有する。その結果、外周弾性部11及び内周弾性部12は、冷間時から温間時に亘る全温度領域において、シリンダブロック21外周部とシリンダヘッド31との間を密封可能である。
【0017】
本実施形態の内燃機関の組み付けられた状態においては、ガスケット1は、シリンダブロック21とシリンダヘッド31との間に挟まれて固定される。シリンダブロック21は、アルミニウム合金からなり、シリンダボア22、ウォータジャケット23及び油路24を有する。シリンダブロック21の上面のうち、これらシリンダボア22、ウォータジャケット23及び油路24を除いた部分、すなわちガスケット1に接する部分は平面に形成されている。本実施形態におけるウォータジャケット23は、シリンダブロック21の上面に開口した所謂オープンジャケットであり、ガスケット1を挟んだシリンダヘッド31の組み付けの結果、ガスケット1によってその上面を密封されることになる。なお、油路24の上端面を囲むように、外周弾性部11または内周弾性部12と同様の漏洩抑制手段をガスケット1に設けてもよいし、Oリングを配置してもよい。
【0018】
シリンダヘッド31はアルミニウム合金からなり、上向きに陥没した燃焼室頂面32、及び上記油路24に連通する油路34を有する。シリンダヘッド31の下面のうち、燃焼室頂面32及び油路34を除いた部分、すなわちガスケット1に接する部分は平面に形成されている。
【0019】
ガスケット1を挟んだシリンダヘッド31の組み付けの結果、ガスケット1の外周弾性部11は、シリンダブロック21においてウォータジャケット23よりも外側である外周部25に密接し、内周弾性部12は、シリンダボア22の端面26に密接することになる。また、同じく組み付けの結果、ガスケット1を構成する複数の板状の部材(表面層13、中間層14及びスペーサ板15)は、互いに密接し、これによってこれら複数の板状の部材の間が密封されることになる。
【0020】
以上のとおり構成された第1実施形態の内燃機関では、シリンダブロック21の上面とシリンダヘッド31の下面とが平面に形成され、且つ外周弾性部11の厚さ方向の自然長が、内周弾性部12の厚さ方向の自然長よりも大とされている結果、組み付け後の外周弾性部11のシール圧は、内周弾性部12のシール圧よりも高くなっており、且つシリンダブロック21の外周縁の口開きに対する追従性(すなわち、除荷時の復元幅)も、内周弾性部12よりも高くなっている。したがって、仮にシリンダボア22の近傍の熱膨張量が、外周部の熱膨張量に比べて大きいという熱膨張量の不均衡に起因して、シリンダボア22がシリンダヘッド31を押し上げた場合にも、シリンダブロック21の外周部でシリンダブロック21とシリンダヘッド31との間に隙間を生じることはなく、オイル漏れや冷却水漏れが抑制されることになる。
【0021】
以上のように、第1実施形態の内燃機関においては、ガスケット1は、シリンダブロック21においてウォータジャケット23よりも外側である外周部に接する漏洩抑制手段である外周弾性部11を備えた結果、シリンダブロック21外周部とシリンダヘッド31との間が、冷間時から温間時に亘る全温度領域において、外周弾性部11によって密封される。したがって本実施形態では、シリンダボア22の近傍と外周部との熱膨張量の不均衡、とりわけシリンダボア軸A方向における不均衡に起因するオイル漏れや冷却水漏れを抑制することができる。
【0022】
また第1実施形態では、シリンダボア22の端面に接する内周弾性部12を更に備え、冷間時から温間時に亘る全温度領域において、内周弾性部12によってシリンダボア22の端面とシリンダヘッド31との間が密封される。したがって、シリンダボア22の端面とシリンダヘッド31との間における熱膨張量の変化が、内周弾性部12によって許容されるので、シリンダボア22部分からの圧縮漏れを抑制でき、且つシリンダボア22によるシリンダヘッド31の押し上げを抑制することができる。
【0023】
また、内周弾性部12による熱膨張の許容により、シリンダボア22の熱膨張に伴う圧縮応力を抑制できるため、シリンダボア22の歪みを抑制することができる。したがって第1実施形態では、シリンダボア22に特許文献1におけるような補強リングを設ける必要もなく、これを単一部材で構成(すなわち、シリンダボア22をその上端部から下端部に至る全領域について同一部材で一体的に形成)することができる。
【0024】
また、第1実施形態におけるガスケット1は、複数の板状の部材を積層してなり、且つ組み付け後において前記複数の板状の部材が互いに密接することとしたので、複数の板状の部材の間の気密性を促進することができる。なお、ガスケット1を構成する板状の部材はスペーサ板15を除いて3枚としたが、2枚であっても4枚以上であってもよい。
【0025】
なお、第1実施形態ではシリンダブロック21の上面及びシリンダヘッド31の下面をいずれも平面とし、外周弾性部11の組み付け後の厚さを、ガスケット1のうちシリンダボア22の端面に接する部分の組み付け後の厚さと等しくしたが、外周弾性部11の組み付け後の厚さは、ガスケット1のうちシリンダボア22の端面に接する部分の組み付け後の厚さよりも大としてもよい。すなわち、シリンダブロック21の上面を凸面としつつシリンダヘッド31の下面を平面とする等により、常温においてシリンダボア22近傍よりもシリンダブロック21外周部における上下隙間が大きくなるように、シリンダブロック21とシリンダヘッド31とを構成してもよい。この場合のシリンダボア22近傍とシリンダブロック21外周部との上下隙間の差は、ガスケット1の追従性を考慮して、数十〜数百μm程度とするのが好適である。この場合には、組み付けに伴う外周弾性部11の塑性変形が抑制され、シリンダブロック21の外周部における口開きに対する外周弾性部11の追従性が促進されるため、外周部におけるオイル漏れや冷却水漏れを更に好適に抑制することができる。
【0026】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態の内燃機関は、上記第1実施形態におけるシリンダブロック21に代えて、図3に示されるシリンダブロック121を用いたものである。冷間時において、シリンダブロック121では、シリンダボア122の端面126は、外周部125の端面よりも低い。すなわち、シリンダボア軸A方向に関して、シリンダボア122の端面126の少なくとも一部が、外周部125の端面よりも、シリンダヘッド31から遠い側(不図示のクランク軸側)にある。その結果、冷間時において、シリンダブロック121の外周部125とシリンダヘッド31下面との間隔a1が、シリンダボア122の端面126とシリンダヘッド31との間隔a2よりも小となっている。
【0027】
以上のとおり構成された第2実施形態では、冷間時において、シリンダブロック121の外周部125とシリンダヘッド31下面との間隔a1を、シリンダボア122の端面126とシリンダヘッド31との間隔a2よりも小としたので、シリンダボア122の熱膨張によるシリンダヘッド31の押し上げを抑制することができる。
【0028】
また、本実施形態では当該構成を、冷間時においてシリンダボア122の端面がシリンダブロック121の外周部125の端面よりも低い構造によって実現したので、簡易な構成によって本発明に所期の効果を得ることができる。
【0029】
なお、このような構造に代えて、あるいはこのような構造に加えて、冷間時においてシリンダヘッド31の端面のうちシリンダブロック121の外周部125に対向する部分がシリンダボア122の端面126に対向する部分よりもシリンダブロック121に近い構造(すなわち、シリンダヘッド31の下面が上向きに凹陥している構造)を採用してもよい。
【0030】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態は、上記第1実施形態におけるシリンダブロック21に代えて、図4に示されるシリンダブロック221を用いたものである。冷間時において、シリンダブロック221では、シリンダボア222の端面226は、シリンダボア222の軸線Aに近づくに従い低くされている。すなわち、端面226は、シリンダボア222の外周端から内周端に向けて、軸線Aの方向における位置が直線的にクランク軸(不図示)側に移行し、全体として截頭円錐面を構成している。その結果、冷間時におけるシリンダボア222の端面とシリンダヘッド31との間隔は、シリンダボア222の軸線Aに近づくに従い漸増することになる。
【0031】
本実施形態におけるガスケット201は、上記第1実施形態におけるガスケット1と同様のものが用いられる(但し図4は組み付け後の状態を示しているためその構造の詳細については図示を省略している)。その結果、本実施形態ではガスケット1の内周弾性部12の組み付け後の厚さが、シリンダボア222の軸線Aに近づくに従い漸増することになる。
【0032】
以上のとおり構成された第3実施形態では、シリンダボア222の内部における熱膨張量の不均衡を吸収して、圧縮漏れを好適に抑制できる。
【0033】
なお、第3実施形態では、シリンダボア222の端面226を軸線Aに近づくに従い低くしたが、このような構成に代えて、あるいはこのような構成に加えて、シリンダヘッド31の下面であって端面226に対向する部分を、軸線Aに近づくに従い高く(すなわち、不図示のクランク軸から遠い位置となるように)形成してもよい。
【0034】
また、第3実施形態のように冷間時においてシリンダボアの端面とシリンダヘッドとの間隔がシリンダボアの軸線に近づくに従い大となるような構造は、第2実施形態のように、冷間時においてシリンダブロックの外周部とシリンダヘッド下面との間隔をシリンダボアの端面とシリンダヘッドとの間隔よりも小とした構造にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の第1実施形態におけるガスケットを示す平面図である。
【図2】図1のII−II線によるガスケットの断面及びこれを装着する第1実施形態の内燃機関の断面を示す端面図である。
【図3】第2実施形態の内燃機関の断面を示す端面図である。
【図4】第3実施形態の内燃機関の断面を示す端面図である。
【符号の説明】
【0036】
1,101,201 ガスケット
2 燃焼室孔
3 ブローバイ孔
4 油孔
5 ボルト孔
11 外周弾性部
12 内周弾性部
21,121,221 シリンダブロック
22,122,222 シリンダボア
23 ウォータジャケット
24,34 油路
25,125 外周部
26,226 端面
31 シリンダヘッド
A シリンダボア軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダボア及びウォータジャケットを有するシリンダブロックと、当該シリンダブロックにガスケットを挟んで固定されるシリンダヘッドとを有する内燃機関であって、
前記ガスケットは、前記シリンダブロックにおいて前記ウォータジャケットよりも外側である外周部に接する外周弾性部を備え、
冷間時から温間時に亘る全温度領域において、前記外周部と前記シリンダヘッドとの間が前記外周弾性部によって密封されることを特徴とする内燃機関。
【請求項2】
請求項1に記載の内燃機関であって、
前記シリンダボアの端面に接する内周弾性部を更に備え、
冷間時から温間時に亘る全温度領域において、前記内周弾性部によって前記シリンダボアの端面と前記シリンダヘッドとの間が密封されることを特徴とする内燃機関。
【請求項3】
請求項1または2のいずれかに記載の内燃機関であって、
前記外周弾性部の組み付け後の厚さは、前記ガスケットのうち前記シリンダボアの端面に接する部分の組み付け後の厚さよりも大であることを特徴とする内燃機関。
【請求項4】
シリンダボア及びウォータジャケットを有するシリンダブロックと、当該シリンダブロックにガスケットを挟んで固定されるシリンダヘッドとを有する内燃機関であって、
冷間時において、前記シリンダブロックの外周部と前記シリンダヘッドとの間隔は、前記シリンダボアの端面と前記シリンダヘッドとの間隔よりも小であることを特徴とする内燃機関。
【請求項5】
請求項4に記載の内燃機関であって、
冷間時において、前記シリンダボアの端面は、前記シリンダブロックの外周部の端面よりも低いことを特徴とする内燃機関。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の内燃機関であって、
冷間時において、前記シリンダヘッドの端面のうち前記シリンダブロックの外周部に対向する部分が、前記シリンダボアの端面に対向する部分よりも前記シリンダブロックに近いことを特徴とする内燃機関。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載の内燃機関であって、
冷間時において、前記シリンダボアの端面と前記シリンダヘッドとの間隔は、前記シリンダボアの軸線に近づくに従い漸増することを特徴とする内燃機関。
【請求項8】
請求項7に記載の内燃機関であって、
冷間時において、前記シリンダボアの端面の高さは、前記シリンダボアの軸線に近づくに従い漸減することを特徴とする内燃機関。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の内燃機関であって、
前記ガスケットは複数の板状の部材を積層してなり、且つ組み付け後において前記複数の板状の部材が互いに密接することを特徴とする内燃機関。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−196412(P2008−196412A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−33378(P2007−33378)
【出願日】平成19年2月14日(2007.2.14)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】