説明

内装ボード及びその製造方法

【課題】優れた外観と手触り感を有する打放しコンクリート模様を備えた内装ボードを提供する。
【解決手段】軽量断熱基材2の表面に、ポリマーセメントモルタルによる下塗り材を塗布して硬化させた第1層4と、第1層4上にポリマーセメントモルタルによる上塗り材を塗布して硬化させた第2層5とを備えることにより打放しコンクリート模様の改良層6を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に室内の天井或いは壁等に好適に用いられる内装ボード及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンクリート建築物は、重量感等の独特な外観、手触り感等を有することから他の建築材よりも好まれる場合があり、このために、コンクリート以外の建築材料で建造した建築物の天井或いは壁等に打放しコンクリート模様を施す要求が高まってきている。
【0003】
打放しコンクリート模様は、型枠内にコンクリートを打設し、乾燥後に脱型した状態のコンクリート表面に自然に形成される意匠のことであるが、実際に現場で天井或いは壁等にコンクリートによる打設を行なうとなると、塗布作業、乾燥時間の確保などの関係から作業工数、工期が増大し、コストが嵩むという問題がある。更に、建築物の内装に打放しコンクリート模様を施すためにコンクリートを打設する際に、室内がコンクリートで汚れる問題がある。
【0004】
そこで、従来より、ケイ酸カルシウムからなる内装用ボードの表面にPコン凹部を予め形成しておき、上記内装用ボードの表面全体に、所定色の顔料を混合して略コンクリート色に合成した合成樹脂エマルジョンを塗布することにより打放しコンクリート模様を形成する内装用ボードの製造方法及び内装ボードが特許文献1に記載されている。
【特許文献1】特開2003−206187号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に示される内装用ボードは、ケイ酸カルシウムからなる内装用ボードの表面に、所定色の顔料を混合して略コンクリート色に調整した合成樹脂エマルジョンを塗布するものである為、内装用ボードの塗布面は略コンクリート色に着色されてはいるが合成樹脂面であり、従って実際の打放しコンクリート模様とは光沢等の趣きにおいて違った感じを利用者の与え、且つ手指で触った時の手触り感も実際のコンクリート面とは明らかに異なるものであり、従って、利用者が要求するような優れた外観と手触り感を有する打放しコンクリート模様を備えた内装ボード提供することはできない。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みてなしたもので、優れた外観と手触り感を有する打放しコンクリート模様を備えた内装ボード及びその製造方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、軽量断熱基材の表面に、ポリマーセメントモルタルによる下塗り材を塗布して硬化させた第1層と、該第1層上にポリマーセメントモルタルによる上塗り材を塗布して硬化させた第2層とを備えることにより打放しコンクリート模様の改良層を形成したことを特徴とする内装ボードに係るものである。
【0008】
前記内装ボードにおいては、前記軽量断熱基材が、不燃性の硬質発泡板材であることは好ましい。
【0009】
又、前記内装ボードにおいては、前記軽量断熱基材の表面にPコン凹部が形成してあることは好ましい。
【0010】
又、前記内装ボードにおいては、前記第1層は、普通ポルトランドセメント、硅砂7号、ひる石、ガラス繊維、カーボン繊維、化学糊メチルセルロース、エチレン酢酸ビニル系エマルジョンを清水と混合し塗布して硬化させたものであり、前記第2層は、普通ポルトランドセメント、硅砂8号、ひる石、カーボン繊維、化学糊メチルセルロース、エチレン酢酸ビニル系エマルジョンを清水と混合し塗布して硬化させたものであることをは好ましい。
【0011】
本発明は、軽量断熱基材の表面に、下塗り材を塗布し乾燥固化させて略平坦な第1層とした後、該第1層上に上塗り材を塗布し乾燥固化させて第2層とすることにより打放しコンクリート模様の改良層を一体に形成することを特徴とする内装ボードの製造方法に係るものである。
【0012】
前記内装ボードの製造方法においては、前記下塗り材は、普通ポルトランドセメント、硅砂7号、ひる石、ガラス繊維、カーボン繊維、化学糊メチルセルロース、エチレン酢酸ビニル系エマルジョンを清水と混合したものであり、前記上塗り材は、普通ポルトランドセメント、硅砂8号、ひる石、カーボン繊維、化学糊メチルセルロース、エチレン酢酸ビニル系エマルジョンを清水と混合したものであることは好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の内装ボード及びその製造方法によれば、軽量断熱基材の表面に、実際のコンクリートに近い組成を有するポリマーセメントモルタルによる下塗り材と上塗り材を塗布して、打放しコンクリート模様の改良層を形成したので、軽量断熱基材表面に高い強度で改良層を一体化することができ、実際のコンクリート面と全く同一の外観と手触り感を有する優れた打放しコンクリート模様を具備した内装ボードが得られる効果がある。
【0014】
前記軽量断熱基材は硬質発泡板材からなっていて軽量であるため、内装ボードを建築物の天井或いは壁等に装着する作業を容易且つ能率的に行うことができ、更に、内装ボードは工事作業中に多少の衝撃が加わっても変形したり破損する問題を生じない効果がある。又、軽量断熱基材は或る程度の弾力性を有していて曲ることができるので、建築物の湾曲した箇所にも内装ボードを曲げて容易に適用できる効果がある。
【0015】
軽量断熱基材は独立気泡を有する不燃性の硬質発泡板材であるため、内装ボードを天井や壁などに装着することにより高い断熱効果が得られると共に、火災などに対する安全性が高められる効果がある。
【0016】
又、前記軽量断熱基材の表面にPコン凹部を予め形成しておくと、内装ボードを実際の打放しコンクリートに更に近いものにできる効果がある。
【0017】
又、軽量断熱基材の表面に、下塗り材を塗布し乾燥固化させて略平坦な第1層を形成し、更に、該第1層上に上塗り材を塗布し乾燥固化させて第2層を形成して打放しコンクリート模様を有する改良層を一体に形成する際に、前記下塗り材を、普通ポルトランドセメント、硅砂7号、ひる石、ガラス繊維、カーボン繊維、化学糊メチルセルロース、エチレン酢酸ビニル系エマルジョンを清水と混合したものとし、前記上塗り材を、普通ポルトランドセメント、硅砂8号、ひる石、カーボン繊維、化学糊メチルセルロース、エチレン酢酸ビニル系エマルジョンを清水と混合したものとしているので、軽量断熱基材の表面に、実際のコンクリート面と全く同一の外観と手触り感を有する打放しコンクリート模様を高い強度で一体に形成できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0019】
図1〜図4は本発明を実施する形態の一例である室内の天井等に好適に用いられる内装ボードを示したものであり、図1は内装ボードの平面図、図2は図1のII−II方向矢視図、図3は軽量断熱基材の表面に改良層を形成する第1の工程を示すもので図2のIII部分の詳細図、図4は改良層を形成する第2の工程を示す説明図である。
【0020】
図1、図2に示す天井等に用いられ内装ボード1は、例えば長さ30cm、幅22cm、厚さ1cmの矩形板状の軽量断熱基材2によって形成されており、軽量断熱基材2の一側面(表面となる側)の周縁部には例えば45゜の傾斜面3が形成されており側面形状は図1のように台形となっている。
【0021】
前記軽量断熱基材2は、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム等を主成分とする無機質系で不燃性の硬質発泡板材にて構成されている。前記軽量断熱基材2は、独立気泡を有していることにより断熱性に優れ、地球環境及び人体に影響を及ぼす物質を含まないものであり、更に不燃性を有するために火災などに対する安全性が高いものである。
【0022】
前記軽量断熱基材2の表面に、図3に示す如く、ポリマーセメントモルタルによる下塗り材4aを塗布して硬化させた第1層4と、図4に示す如く前記第1層4上にポリマーセメントモルタルによる上塗り材5aを塗布して硬化させた第2層5とを備えることにより打放しコンクリート模様の改良層6を形成している。
【0023】
前記第1層4を形成する下塗り材4aは、普通ポルトランドセメント、硅砂7号、ひる石、ガラス繊維、カーボン繊維、化学糊メチルセルロース、エチレン酢酸ビニル系エマルジョンを清水に溶解したものであり、普通ポルトランドセメント25キログラムに対して混合する各組成の一例を示すと表1の如くである。
【0024】
下塗り材4a(第1層4形成用)
【表1】

【0025】
前記前記第2層を形成する上塗り材は、普通ポルトランドセメント、硅砂8号、ひる石、カーボン繊維、化学糊メチルセルロース、エチレン酢酸ビニル系エマルジョンを清水に溶解したものであり、普通ポルトランドセメント25キログラムに対して混合する各組成の一例を示すと表2の如くである。
【0026】
上塗り材5a(第2層5形成用)
【表2】

【0027】
ここで、下塗り材4aと上塗り材5aの違いを見ると、下塗り材4aでは硅砂7号を約30重量パーセント混合しているのに対して、上塗り材5aでは下塗り材4aの硅砂7号よりも小さい粒径の硅砂8号を、前記下塗り材4aの約30重量パーセントの混合割合に対して約40パーセントと多く混合している点が相違する。
【0028】
又、下塗り材4aでは硬いガラス繊維と比較的軟らかい(曲り易い)カーボン繊維の両方を混合しているが、上塗り材5aではカーボン繊維のみを混合してガラス繊維は混合していない。
【0029】
上記系地位の内装ボード1は次のようにして製造される。
【0030】
前記軽量断熱基材2は、図3に示す如く、無機質系の独立気泡を有する硬質発泡板材であるため、その表面は無数の穴状の凹凸が形成された粗表面となっている。
【0031】
[第1の工程]
従って、先ず上記軽量断熱基材2の表面に下塗り材4aを塗布して略平坦な面を形成し、乾燥固化させて第1層4を形成する。下塗り材4aの塗布では、軽量断熱基材2の表面の凹凸を埋めて略平坦な塗り面が形成できればよいため、ローラ、刷毛、コテ等の種々の塗布具を用いて略平坦な塗り面が得られる厚さで塗布する。
【0032】
この時、下塗り材4aには粒径の大きい硅砂7号と、硬いガラス繊維及び比較的軟らかいカーボン繊維が混合されているため、硅砂8号と上記ガラス繊維及びカーボン繊維が絡み合って軽量断熱基材2表面に対する接着強度が更に高められると共に、前記凹凸の凹部に入り込んで埋めることによって表面を略平坦に形成することができる。しかし、上記下塗り材4aが乾燥固化した後の表面には凹部の気泡によって若干の小さい穴が生じる。
【0033】
[第2の工程]
続いて、乾燥した下塗り材4aの上部に上塗り材5aを仕上げ塗布し、乾燥固化させて第2層5を形成する。上塗り材5aの塗布には、下塗り材4aと同様にローラ、刷毛、コテ等の種々の塗布具を用いて塗布することができるが、ザラザラ感のない平坦な仕上げ面を得るためにはコテ等を用いて塗布することが好ましい。この時、ポリマーセメントモルタルは実際のコンクリートに近い組成を有しているので、上塗り材5aを塗布するのみで良好な打ち放しコンクリート模様を形成することができ、このとき、前記下塗り材4aの塗布によって表面にできた小さい穴を埋めて平坦面が得られる。尚、前記軽量断熱基材2の平面部と傾斜面3とは同じ塗布具を用いて同じ模様が形成されるようにしてもよいし、或いは違う塗布具を用いて違う模様が形成されるようにしてもよい。
【0034】
前記上塗り材5aには小さい粒径の硅砂8号と比較的軟らかいカーボン繊維が混合されているため、前記第1層4によって生じていた小さい穴が埋められて第2層5により良好な打放しコンクリート模様が得られるようになる。更に、上塗り材5aは硅砂の粒径が小さいことと、硬いガラス繊維の突出がないことにより、改良層6の表面は手触り感も打放しコンクリートと全く同様となる。
【0035】
尚、前記下塗り材4a及び上塗り材5aには、ひる石を混合していることにより塗布時の塗り易さ(コテ滑り)が向上し、平坦な仕上げ面が得られ易くなる。又、化学糊メチルセルロースを混合していることにより、保水性を高めて下地への給水やドライアウトを防ぎ、普通ポルトランドセメントの硬化強度を高めることができる。更に、エチレン酢酸ビニル系エマルジョンを混合していることにより、軽量断熱基材2に対する接着強度を高めることができる。
【0036】
前記固化した改良層6の強度試験を実施した。改良層6の曲げ強さは13.7N/mm2であり、圧縮強さは53.8N/mm2であり、接着強さは2.6N/mm2であった。この各強度は、曲げ強さが8.0N/mm2以上、圧縮強さが24.0N/mm2以上、接着強さは1.0N/mm2以上となっているJIS A 6203(2000)の規格値を何れも大幅に上回る良好な値を示した。
【0037】
従って、上記形態によれば、軽量断熱基材2の表面に良好な打放しコンクリート模様の改良層6が軽量断熱基材2と強固に一体に形成された天井等に好適に用いられる内装ボード1が製造できる。
【0038】
図5、図6は本発明を実施する形態の他の例である室内の壁等に好適に用いられる内装ボードを示したものであり、図5は内装ボードの平面図、図6は図5のVI−VI方向矢視図である。
【0039】
図5、図6の壁等に用いられる内装ボード7は、例えば長さ180cm、幅90cm、厚さ1cmの矩形を有する軽量断熱基材8によって形成されており、該軽量断熱基材8の一側面(表面となる側)にはPコン凹部9を形成している。Pコン凹部9とは、コンクリートの壁を形成するときに、型枠を保持する連結金具が、生コンクリートの打設によってコンクリートの内部に埋められ、コンクリートが固化して前記型枠を取り外す際に外部の金具を取り外すことによってコンクリート表面にできる例えば直径22〜28mm程度の穴のことである。図5では軽量断熱基材8の表面に6個のPコン凹部9が形成されている。
【0040】
従って、図5、図6の壁等に用いられる内装ボード7を製造するには、表面にPコン凹部9が予め形成された軽量断熱基材8を用意するか、又は軽量断熱基材8の表面にPコン凹部9を加工して形成し、このようにPコン凹部9を備えた軽量断熱基材8の表面に改良層6を形成する。この改良層6を形成する作業手順は、前記図1〜図4において軽量断熱基材2の表面にポリマーセメントモルタルによる下塗り材4aと上塗り材5aを塗布して第1層4と第2層5による改良層6を形成した方法と全く同様の方法で形成することができる。この時、前記Pコン凹部9にもポリマーセメントモルタルを塗布する。
【0041】
従って、図5、図6の形態によれば、表面に良好な打放しコンクリート模様の改良層6とPコン凹部9とが形成された壁等に好適に用いられる内装ボード7が製造できる。
【0042】
又、前記したように軽量断熱基材8の表面にPコン凹部9を予め形成しておくことにより、内装ボード7を更に実際の打放しコンクリートに更に近いものとすることができる。
【0043】
前記本発明における内装ボード1,7によれば、軽量断熱基材2,8の表面に、実際のコンクリートに近い組成を有するポリマーセメントモルタルによる下塗り材4aと上塗り材5aを塗布して、打放しコンクリート模様の改良層6を形成したので、実際のコンクリート面と全く同一の外観と手触り感を有する優れた打放しコンクリート模様を備えることができる。
【0044】
前記軽量断熱基材2,8は硬質発泡板材からなっていて軽量であるため、内装ボード1,7を建築物の天井或いは壁等に装着する作業を容易且つ能率的に行うことができる。即ち、例えば天井等に木製枠にて石膏ボードをビス止めし、該石膏ボードに前記内装ボード1,7の裏面を専用の切着材或いは両面テープ等を用いて取付ることにより簡単に装着することができる。又、前記内装ボード1,7は工事作業中に多少の衝撃が加わっても変形したり破損する問題を生じることがない。更に、軽量断熱基材2,8は或る程度の弾力性を有していて曲ることができるので、建築物の湾曲した箇所にも内装ボード1,7を曲げで容易に適用することができる。更に、内装ボード1,7は軽量であるために万一剥離等のトラブルがあっても、人体に危害を加えるようなことはない。
【0045】
軽量断熱基材2,8は独立気泡を有する不燃性の硬質発泡板材であるため、内装ボード1,7を天井や壁などに装着することにより高い断熱効果が得られると共に、火災などに対する安全性を高めることができる。
【0046】
又、軽量断熱基材2,8の表面に、下塗り材4aを塗布し乾燥固化させて略平坦な第1層4を形成し、更に、該第1層4上に上塗り材5aを塗布し乾燥固化させて第2層5を形成して打放しコンクリート模様を有する改良層6を一体に形成する際に、前記下塗り材4aを、普通ポルトランドセメント、硅砂7号、ひる石、ガラス繊維、カーボン繊維、化学糊メチルセルロース、エチレン酢酸ビニル系エマルジョンを清水と混合したものとし、前記上塗り材5aを、普通ポルトランドセメント、硅砂8号、ひる石、カーボン繊維、化学糊メチルセルロース、エチレン酢酸ビニル系エマルジョンを清水と混合したものとしているので、軽量断熱基材2,8の表面に、実際のコンクリート面と全く同一の外観と手触り感を有する打放しコンクリート模様を高い強度で一体に形成することができる。
【0047】
次に、前記図1、図2の内装ボードを製造した実施例を示す。
【0048】
[実施例1]
図1、図2に示した軽量断熱基材2の表面に、表1の組成の下塗り材4aを塗布し、1時間乾燥固化して第1層4を形成した。その後、第1層4の上に、表2の組成の上塗り材5aを塗布し、1時間乾燥固化することにより打放しコンクリート模様の改良層6を備えた内装ボード1を得た。
【0049】
この改良層6は優れた外観と手触り感を有しており、実際のコンクリート面と等しい良好な打放しコンクリート模様が得られた。
【0050】
なお、本発明の内装ボード及びその製造方法は、上記形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明を実施する形態の一例である天井等に用いられる内装ボードの全体平面図である。
【図2】図1のII−II方向矢視図である。
【図3】軽量断熱基材の表面に改良層を形成する第1の工程を示すもので図2のIII部分の説明図である。
【図4】改良層を形成する第2の工程を示す説明図である。
【図5】本発明を実施する形態の他の例である壁等に用いられる内装ボードの全体平面図である。
【図6】図5のVI−VI方向矢視図である。
【符号の説明】
【0052】
1 内装ボード
2 軽量断熱基材
4 第1層
4a 下塗り材
5 第2層
5a 上塗り材
6 改良層
7 内装ボード
8 軽量断熱基材
9 コン凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軽量断熱基材の表面に、ポリマーセメントモルタルによる下塗り材を塗布して硬化させた第1層と、該第1層上にポリマーセメントモルタルによる上塗り材を塗布して硬化させた第2層とを備えることにより打放しコンクリート模様の改良層を形成したことを特徴とする内装ボード。
【請求項2】
前記軽量断熱基材が、不燃性の硬質発泡板材であることを特徴とする請求項1記載の内装ボード。
【請求項3】
前記軽量断熱基材の表面にPコン凹部が形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の内装ボード。
【請求項4】
前記第1層は、普通ポルトランドセメント、硅砂7号、ひる石、ガラス繊維、カーボン繊維、化学糊メチルセルロース、エチレン酢酸ビニル系エマルジョンを清水と混合し塗布して硬化させたものであり、前記第2層は、普通ポルトランドセメント、硅砂8号、ひる石、カーボン繊維、化学糊メチルセルロース、エチレン酢酸ビニル系エマルジョンを清水と混合し塗布して硬化させたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の内装ボード。
【請求項5】
軽量断熱基材の表面に、下塗り材を塗布し乾燥固化させて略平坦な第1層とした後、該第1層上に上塗り材を塗布し乾燥固化させて第2層とすることにより打放しコンクリート模様の改良層を一体に形成することを特徴とする内装ボードの製造方法。
【請求項6】
前記下塗り材は、普通ポルトランドセメント、硅砂7号、ひる石、ガラス繊維、カーボン繊維、化学糊メチルセルロース、エチレン酢酸ビニル系エマルジョンを清水と混合したものであり、前記上塗り材は、普通ポルトランドセメント、硅砂8号、ひる石、カーボン繊維、化学糊メチルセルロース、エチレン酢酸ビニル系エマルジョンを清水と混合したものであることを特徴とする請求項5記載の内装ボードの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−206369(P2006−206369A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−19564(P2005−19564)
【出願日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【出願人】(501442884)株式会社 山田研業社 (3)
【Fターム(参考)】