分配装置及びそれのためのカートリッジ
例えば、治療材料の二重式構成要素を吐出するための分配ガン用の単一でない比率のカートリッジが開示される。カートリッジの出口ポートは、等しい流速を提供するように補正される一方で、同時に、それらは、同じノズル取り付け部が例えば、異なる比率の任意の1式のカートリッジにおいて使用可能であるように、異なる比率のカートリッジ間で寸法的に同じであることを確保する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数構成要素の材料を分配するための多数バレル(樽詰め)式分配機(ディスペンサ)に関する。本発明はまた、それに限らないが、その様な分配装置のための多数バレル(樽詰め)式カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
分配機用多数バレル式カートリッジ(一般的に、二重バレル式)は一般的に、材料の反応性構成要素を貯蔵するために使用される。カートリッジは、構成要素を同時に吐出可能にするような方法で、分配機内に装着される。構成要素は、分配機のアクチュエータ機構により作動させられる、バレル内のピストンにより、カートリッジバレル(胴部)内のそれぞれの出口を介して分配される。
【0003】
例えば、バレルは、2成分接着剤の構成要素を含んでも良く、該接着剤は、吐出されて、2つの構成要素の混合により機能可能になる。このタイプの分配機及びカートリッジは、多数の異なる用途で使用可能であることが分っている。例えば、それらは、加圧材料又は一時的充填材料の2成分構成要素を分配するための歯科用途において使用される。材料の分配される構成要素は、出口ノズルに導く、カートリッジに取り付けられた共通のミキサ(混合機)ヘッド(頭部)を介してそれらが進む際に混合される。
【0004】
等しい断面積を有するバレルを有するカートリッジは、各カートリッジから駆動ピストンへ、与えられた動きのために等しい量で(即ち、分配比が1対1又は単一で)材料を分配する。異なる分配比は、もう一方に対して一方のバレルの断面積を変化させることにより実現されるので、材料の異なる体積は、駆動ピストンの所定の動きのために、もう一方に対する一方のバレルから分配される。
【0005】
一般的に、分配機カートリッジのバレルからの出口は、バレルの端部からの突起形状である。これらは、製造工程において構成要素材料により充填されない。しばしば、出口は、突起内に伸張するプラグにより遮断される場合がある。従って、プラグが取り外されて、材料がカートリッジから最初に分配される場合に、より小さなバレルの出口突起は、より大きなバレルの速度と同じ速度では充填しない。これにより、より大きなバレルからの混合されない構成要素のある量が、ミキサヘッドの出口ノズルに最初は到達する。このことのために、使用者が、2つの構成要素の混合物の正しい比が実現されるまで、当初の量の物質を分配することが必要である。物質の体積が比較的少量である一方で、もし出口に現れる材料が開始時から信頼可能に混合されたならば、それは好ましい。使用者には、問題に気がつかず、混合されていない材料を使おうとする可能性がある。歯科又は別の医療用途において、これには、特に深刻な重大性が存在する可能性がある。
【0006】
分配機及びカートリッジアセンブリの各使用において、ミキサヘッドは、最終的に反応し且つ使用後にミキサヘッドにおいて固まる、混合された構成要素により充填される。従って、ミキサの装着器は、それぞれの使用後に廃棄され、装着器は、残留材料を伴う。カートリッジへのミキサの装着は、カートリッジ出口突起内の少量の構成要素が、ミキサヘッドと共に除去されて出口において構成要素間の相互汚染を防止するように配置される。新しいミキサヘッドは、カートリッジが使用される度に、カートリッジに装着されなければならない。単一のカートリッジが一般的に、概略20回以上の歯科の使用において使用されるであろう条件では、このことは、20以上のミキサヘッドを意味しており、かなりの量の廃棄されるミキサヘッドと、各廃棄されるミキサヘッド内に存在する材料とを発生させることを意味する。
【0007】
更に、ピストンの進行の単位当りの各バレルからの、同じ断面積の出口ポート(口)を介する異なる体積の材料の射出は、ピストンが進行する際に、ピストンにおいて実施される作業において不均衡を生じる。この不均衡により、2つのバレルに作用する作動機構のそれぞれの部分に対する異なる負荷によって、アクチュエータの性能を損なう可能性がある。
【0008】
単一でない比率のバレルを有するカートリッジは、より大きなバレルの出口から射出された材料に作用する圧力は、より小さなバレルからの圧力に比べてより大きいであろうことを意味する。これにより、ミックスヘッドにおいて背圧が発生し、該背圧は、より小さなバレルにおける材料に作用する前方への分配圧力に比べてより大きい可能性がある。結果として、混合される材料の逆流のリスクが存在しており、それにより、より小さなバレルの出口突起を汚染するリスクが存在する。
【0009】
提案された分配機/カートリッジ/ミキサアセンブリは、バレルの端部において異なる寸法の開口を形成してバレル自体の単一でない比率を補償(又は補正)することにより、この問題を取り扱う試みを行ってきた。これは、図1Aと1Bに図式的に示される。各々の図面は、2つのバレルと、2つのバレルからの出口が形成される、中央部とを具備する、カートリッジの断面である。図1Aにおいて、2対1の比率のカートリッジは、バレル10と12とを具備するように示される。出口オリフィス14と16は、2対1の比率に従って同様に釣り合いがとれた状態で形成されることが分る。図1Bは、出口22と24に導くバレル18と20を具備する、4対1の比率のカートリッジを示しており、出口22と24は、それらの断面積間において同じ4対1の比率を有する。2つの場合において、バレル出口における局部的射出速度は、2つのバレルに関して基本的に同じであり、その理由は、容積分配速度における相違は、それを通り材料が射出される開口の面積により補償されるからである。従って、突き出る出口の容積は同様に、4対1の比率である。従って、2つのバレルからの材料は、新鮮なノズルを有するカートリッジの最初の使用において実質的に同じ速度でミキサヘッドに到達する。
【0010】
しかし、従来技術のカートリッジは、顕著な欠点を有しており、即ち、ミキサヘッドの開口が、バレルからの出口に直接的に係合しなければならないので、カートリッジを形成するバレルの各比率に関して異なるミキサヘッドを製作し供給する必要がある。実際に、従来技術の設計において、異なる寸法の開口の使用は、カートリッジ及びミキサヘッドが1つの向きでのみ接続可能であるように、カートリッジ及びミキサヘッドに「符号」を付けて使用されていた。ミキサヘッドが、対応して取り付けられるカートリッジに比例する数量で製作される必要があるため、このことは、カートリッジの追加のコストを要した。
【0011】
本発明は、添付する独立請求項において開示されている。好適な形態には、それらに従属する請求項に開示されるものがある。
【0012】
本発明の実施の形態は、同じミキサヘッド又はカートリッジの出口の別の取り付け部が、異なる比率のバレルを有するカートリッジに使用されることを可能にする。このために、ミキサヘッド又は別の取り付け部は、異なるカートリッジの範囲に対して供給されるべき数量が著しくより多い数量で製造可能である。例えば、二重式構成要素材料の用途において、ミキサヘッドは、1回の使用後に処分されるので、それらの製造における任意のコストの節約は、顕著な利点である。
【0013】
本発明の実施の形態は、例えばミキサヘッド又はストッパー等の同じ取り付け部が、1式のカートリッジの全ての比率に適合するように製作可能であるように、1式のカートリッジを提供する。各取り付け部のタイプの唯一の型番(バージョン)だけが、1式のカートリッジに対して必要となるので、これは、ツール製造コスト節約を可能にする。
【0014】
出口は、種々の形状であっても良い。特定の実施の形態において、それらは、カートリッジの端壁からの円形断面突起により形成される。この場合において、カートリッジの突起は、同じ寸法であっても良く、カートリッジ間で同じであっても良い。カートリッジの出口からの異なる流速を補償(又は補正)するために、より小さなカートリッジの出口は、障害物が取り付けられて、出口開口の断面積を減少しても良い。例えば、スピゴットは、出口自体が環状であるように、該出口に配置可能である。一般的に言えば、2つのバレルからの吐出速度を補正することにおいて有効であるものは、出口の空洞の断面積であり、この場合その様な補正が使用される。
【0015】
カートリッジの突起及びカートリッジのための取り付け部の係合面は、円筒状及び円形断面であることが好ましいが、しかし1式のカートリッジの各々との取り付け部の相互交換性を可能にする、任意の別の形状及び形態であり得る。従って、矩形断面の係合が、可能であるが、しかし好適ではない。同様に、好適な係合は、直線の側面のプラグ及びソケットタイプであり、取り付け部がカートリッジに設置される場合に、適切なシール装置を提供する。しかし、カートリッジと取り付け部の内の一方における外側に傾斜した係合面及びもう一方における補完的係合面は、同様に可能である。係合の別の形は、お互いに隣接する、補完的適合(例えば、平坦又は部分的に球状)表面によって形成されても良い。
【0016】
本発明の別の形態において、N対1の比率のカートリッジは、同じ形状で且つ同じ横寸法である係合面を備える出口を有する。構成要素がその様なカートリッジのバレルから分配される、速度は、出口自体の寸法、あるいはスピゴット又は断面積における別の侵入物の付加のいずれかにより、同様な寸法の係合面の範囲内で出口の寸法を調整することにより補正される。
【0017】
歯科、医療用途等の多くの適用において、このタイプのカートリッジへの取り付け部の最も共通の形態は、ミキサヘッドであり、それにより、カートリッジのバレルからの構成要素は、混合され、ノズルから分配される。その様なカートリッジのための取り付け部の別の形態は、ストッパーであり、それは、使用されない場合に、カートリッジに適用される。ストッパーは、単純に白紙状板であり、該白紙状板は、カートリッジのバレルの出口に係合するように形成される。
【0018】
本発明は、種々の方法により実行可能であり、その内の幾つかは、以下で添付図を参照して例として説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図2及び図3を参照すると、分配機(ディスペンサ)のためのカートリッジ26は、一式の平行で均一な円形断面の平行バレル(胴部)28/30を具備する。バレルは、保持フランジ32により一方の端部においてにおいて連結しており、保持フランジ32は、剛性のプラスティック材料によりバレルと一体で成形されており、カートリッジがそれにより、使用のために分配機アクチュエータに係合させられる、手段である。
【0020】
一方の端部において、バレルは開いている。もう一方の端部において、バレルは、各々端壁34/36により閉じられる。端壁は、一体式中央円形ポート(口)部材38を介して接続しており、一体式中央円形ポート部材38は、それぞれの端壁34/36を介して伸長する、各バレルからの円形出口ポート40/42を形成する。ポート部材38の外周面は、ねじ切られて、ミキサ(混合)ヘッド(頭部)46を所定位置に保持する、保持カラー44を収容する。
【0021】
ピストン47は、各バレル内に配置される。バレルから分配される材料は、ピストンの前部に貯蔵される。分配機のアクチュエータ機構48(図4参照)は、バレルに沿ってピストンを押圧することにより、材料を圧送するように使用されるので、材料は出口ポート40と42を介して射出される。図4に示される分配機は、トリガー49を使用する機械式アクチュエータに基づいており、それぞれのバレルにおいてピストンと係合する、一式の平行なピストンロッドを前進させる。本実施の形態のアクチュエータ機構は、歯と、ラチェット装置と、ピストン47と係合する駆動ロッド51により基本的に構成される。ピストンを進行させる別の手段は、電気モータに基づく装置と、空圧又は油圧式駆動装置とを具備する。アクチュエータ機構の詳細は、分かり易くするために、除去されているが、当業者には既知であろう。
【0022】
ミキサヘッド46は、保持カラー44によりカートリッジにおいて所定位置に保持されており、細長いノズル50を具備する。ノズルの上流端部は、混合室を形成する拡がったスカート端部52の形で配置される。静止ミキサデバイス54は、細長いノズル50内に配置される。アダプタ(取り付け)板56は、ミキサヘッド46のスカート端部52内部に配置されて、バレルの出口ポートとのシール係合がそれにより形成される、連結部(インターフェース)を提供する。
【0023】
アダプタ板56は、バレルの出口ポート40と42に一致するように配置される、2つの突起58(その1つが図示される)を有する円板である。突起は、それぞれの開口60/61により形成されており、その開口60/61により、バレル内の流体構成要素は、それらのそれぞれのポートを介してミキサヘッド46内に通過可能である。アダプタ板56と静止ミキサデバイス54は、別体の項目として図示されるが、それらは、単一の部品として同じように製作可能である。一般的に、それらは、成形式剛性プラスティック材料により製作される。
【0024】
特に図2及び5Aを参照すると、バレルからの出口ポート40と42は、断面において均一な円形で同じ直径であることが分かる。ポート42は、2つのバレル30のより大きなものからの直接的に伸びる均一な内径の妨げられない円形開口を形成する。図5Aの場合において、カートリッジバレルの比は、2対1である。与えられたピストンの動きのために2つのバレルの出口ポートからの均一な速度の流速を確立するために、より小さなバレル28のための出口ポートは、三日月形断面のスピゴット62で構成される。スピゴット62は、バレル28のより小さなものからの突き出るポート40の長さに沿って伸長する。スピゴット62の断面積は、ポート40の断面内に形成された空洞の断面積が、ポート42内に形成された空洞の断面積の半分であるように構成される。図5Bは、より小さなバレル28’とスピゴット62’とを有していて且つ4対1の比のカートリッジの同等品を示す。出口ポート40/42の外面は、図5Aのカートリッジのためのものと同じ寸法である。従って、同じ取り付け部が、2つのカートリッジに取り付け可能である。
【0025】
ポート40内のスピゴット62の構成の別の詳細が図6A〜Dに示される。スピゴット62は、ポート40を形成する内面上の固定点まで各々が半径方向に伸長する、3つのアーム(腕部)64により所定位置に保持されることが分かる。製作上の理由から、スピゴットは断面が三日月形状で形成される。スピゴットの凸面は、弧状であり、出口40の円形断面と同じ半径で中心が位置決めされる。例えば、円形断面等の別の断面が可能である。
【0026】
特に図6A〜Dを参照すると、アダプタ板56のそれぞれの突起58の係合は、別体のポート40/42の各々のソケット内にプラグとして実施されることが分かる。この構成により、ミキサヘッドが使用された後のポート内の部分的に分配された材料は、それがカートリッジから除去される場合に、ミキサヘッドの開口60と61内に保持される傾向がより強くなり、それにより出口40と42において2つの構成要素間の汚染のリスクを最小にする。
【0027】
ミキサヘッドとカートリッジが使えるように準備されると、板56上の突起58は、それぞれのポート40と42に一致するように配置される。これらは、お互いに係合し、保持カラー44は、カートリッジ26のポート部材38のネジにねじ込まれる。ポート40と42の内径が同じであり、更に開口60と61のための突起の外径が同じであるので、ミキサヘッドは何れの向きにおいてでもカートリッジに設置できる。カートリッジのバレルからの材料の分配の開始において、それらは、それらの補償(又は補正)されたポートを介して同じ速度で進行するので、ミキサヘッドへ実質的に同時で実質的に等しい圧力で流入する。材料はその後、それらが静止ミキサ44を介してノズル50の出口へ進行する際に混合される。取り付け部と係合する、出口ポートの内側寸法は、全ての一式(セット)のカートリッジに関して同じであるので、同じ取り付け部が、その一式のカートリッジバレルの任意の比率に対して使用可能である。
【0028】
板56上の突起は、カートリッジの出口ポート40と42のソケットにプラグ(栓)詰めしなければならないことが好ましいと考えられるが、バレルにおける出口ポート40’と42’が板56’からの突起58’により形成される開口にプラグ詰めされるように、この係合を構成可能である。これは図7A〜Dに示されており、そこでは、2つのバレルの内のより小さなものの開口の断面積は、出口の壁をより厚くして出口ポート40’の適切な中央円形(環状ではない)断面積のオリフィス66を形成することにより補償(又は、補正)される。
【0029】
前のように、カートリッジの2つのバレルのポートは、それらの係合面が、板56’の開口を形成する係合面の寸法と同じ寸法である。しかし、この例において、係合面は、突起58’の開口を形成する内面と係合する、ポートの外面である。やはり本実施の形態において、ミキサヘッドは、いずれの向きにおいてもカートリッジにおいて組み立て可能である。一式における異なるバレル比においてカートリッジの出口ポートは、同じ取り付け部が各々に適合可能であるように、同じ外側寸法を有する。
【0030】
上記の説明において、カートリッジのバレルからの等しい吐出速度を可能にするための補償(又は補正)は、バレルの1つの出口の断面を制限することにより提供される一方で、一式のバレルの全ての比率にわたって、カートリッジへの取り付け部を相互交換可能にする。それは、2つのバレルの内のより大きなものの出口の断面積を増大することにより、等しく良好に効果を発揮できる。
【0031】
全ての実施の形態において、カートリッジは、ポリプロピレン又は別の適切な剛性プラスティック材料等の剛性プラスティック材料により製作される。カートリッジ自体は、単一片成形であり、適切な場合、開口制限を含む。同様に、板56は、これらの実施の形態において単一片成形部品である。ノズル50内の静止ミキサは、別体のインサート(挿入部)であっても良いか、又はノズル自体の内部壁から突き出るバフル板により一体的に成形されても良い。カートリッジへのノズルの取り付け部の別の形状は、図示されるスクリューネジ装置以外でも可能である。例えば、バイオネット(差し込み)タイプのツイストアンドロック(ねじり固定)装置は、使用可能であり、あるいはミキサヘッドとカートリッジの内の一方における保持アームを使用するスナップフィットが、使用可能であり、ミキサヘッドとカートリッジは、ミキサヘッドとカートリッジのもう一方における補完的出っ張り(リッジ)に係合する。保持カラー44は、一体式ノズルとスカート端部50/52とは別体部品として図示されるが、保持カラーは、単一片ノズルの部分として一体的に成形可能である。これは、ノズルが組み立てられて、カートリッジから取り外される場合に、それが、アダプタ板56に対して回転させられることを必要とする。ガンへのカートリッジの取り付け部の別の形態は、保持ヨーク又はホルスターの手段等により可能である。
【0032】
当業者は、本発明が種々の別の修正形態及び変形形態を受容可能であることを認識するであろう。上記の説明は、例として提供されており、限定の目的で提供されるものではない。本発明は、添付される請求項の精神と範囲によってのみ制限されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1A】図1Aは、従来技術の二重式バレルカートリッジの端面図である。
【図1B】図1Bは、従来技術の二重式バレルカートリッジの端面図である。
【図2】図2は、本発明によるカートリッジへのミキサヘッドの取り付け部の図面である。
【図3】図3は、図2に部分的に示すカートリッジとノズルアセンブリを示す。
【図4】図4は、図3に示すようなカートリッジとノズルアセンブリを具備する、分配機ガンを示す。
【図5A】図5Aは、本発明の実施の形態による2つのカートリッジの端面図である。
【図5B】図5Bは、本発明の実施の形態による2つのカートリッジの端面図である。
【図6A】図6Aは、本発明の別の実施の形態によるカートリッジと取り付け部の図面である。
【図6B】図6Bは、本発明の別の実施の形態によるカートリッジと取り付け部の図面である。
【図6C】図6Cは、本発明の別の実施の形態によるカートリッジと取り付け部の図面である。
【図6D】図6Dは、本発明の実施の形態による2つのカートリッジの端面図である。
【図7A】図7Aは、本発明の更に別の実施の形態によるカートリッジと取り付け部の図面である。
【図7B】図7Bは、本発明の更に別の実施の形態によるカートリッジと取り付け部の図面である。
【図7C】図7Cは、本発明の更に別の実施の形態によるカートリッジと取り付け部の図面である。
【図7D】図7Dは、本発明の更に別の実施の形態によるカートリッジと取り付け部の図面である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数構成要素の材料を分配するための多数バレル(樽詰め)式分配機(ディスペンサ)に関する。本発明はまた、それに限らないが、その様な分配装置のための多数バレル(樽詰め)式カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
分配機用多数バレル式カートリッジ(一般的に、二重バレル式)は一般的に、材料の反応性構成要素を貯蔵するために使用される。カートリッジは、構成要素を同時に吐出可能にするような方法で、分配機内に装着される。構成要素は、分配機のアクチュエータ機構により作動させられる、バレル内のピストンにより、カートリッジバレル(胴部)内のそれぞれの出口を介して分配される。
【0003】
例えば、バレルは、2成分接着剤の構成要素を含んでも良く、該接着剤は、吐出されて、2つの構成要素の混合により機能可能になる。このタイプの分配機及びカートリッジは、多数の異なる用途で使用可能であることが分っている。例えば、それらは、加圧材料又は一時的充填材料の2成分構成要素を分配するための歯科用途において使用される。材料の分配される構成要素は、出口ノズルに導く、カートリッジに取り付けられた共通のミキサ(混合機)ヘッド(頭部)を介してそれらが進む際に混合される。
【0004】
等しい断面積を有するバレルを有するカートリッジは、各カートリッジから駆動ピストンへ、与えられた動きのために等しい量で(即ち、分配比が1対1又は単一で)材料を分配する。異なる分配比は、もう一方に対して一方のバレルの断面積を変化させることにより実現されるので、材料の異なる体積は、駆動ピストンの所定の動きのために、もう一方に対する一方のバレルから分配される。
【0005】
一般的に、分配機カートリッジのバレルからの出口は、バレルの端部からの突起形状である。これらは、製造工程において構成要素材料により充填されない。しばしば、出口は、突起内に伸張するプラグにより遮断される場合がある。従って、プラグが取り外されて、材料がカートリッジから最初に分配される場合に、より小さなバレルの出口突起は、より大きなバレルの速度と同じ速度では充填しない。これにより、より大きなバレルからの混合されない構成要素のある量が、ミキサヘッドの出口ノズルに最初は到達する。このことのために、使用者が、2つの構成要素の混合物の正しい比が実現されるまで、当初の量の物質を分配することが必要である。物質の体積が比較的少量である一方で、もし出口に現れる材料が開始時から信頼可能に混合されたならば、それは好ましい。使用者には、問題に気がつかず、混合されていない材料を使おうとする可能性がある。歯科又は別の医療用途において、これには、特に深刻な重大性が存在する可能性がある。
【0006】
分配機及びカートリッジアセンブリの各使用において、ミキサヘッドは、最終的に反応し且つ使用後にミキサヘッドにおいて固まる、混合された構成要素により充填される。従って、ミキサの装着器は、それぞれの使用後に廃棄され、装着器は、残留材料を伴う。カートリッジへのミキサの装着は、カートリッジ出口突起内の少量の構成要素が、ミキサヘッドと共に除去されて出口において構成要素間の相互汚染を防止するように配置される。新しいミキサヘッドは、カートリッジが使用される度に、カートリッジに装着されなければならない。単一のカートリッジが一般的に、概略20回以上の歯科の使用において使用されるであろう条件では、このことは、20以上のミキサヘッドを意味しており、かなりの量の廃棄されるミキサヘッドと、各廃棄されるミキサヘッド内に存在する材料とを発生させることを意味する。
【0007】
更に、ピストンの進行の単位当りの各バレルからの、同じ断面積の出口ポート(口)を介する異なる体積の材料の射出は、ピストンが進行する際に、ピストンにおいて実施される作業において不均衡を生じる。この不均衡により、2つのバレルに作用する作動機構のそれぞれの部分に対する異なる負荷によって、アクチュエータの性能を損なう可能性がある。
【0008】
単一でない比率のバレルを有するカートリッジは、より大きなバレルの出口から射出された材料に作用する圧力は、より小さなバレルからの圧力に比べてより大きいであろうことを意味する。これにより、ミックスヘッドにおいて背圧が発生し、該背圧は、より小さなバレルにおける材料に作用する前方への分配圧力に比べてより大きい可能性がある。結果として、混合される材料の逆流のリスクが存在しており、それにより、より小さなバレルの出口突起を汚染するリスクが存在する。
【0009】
提案された分配機/カートリッジ/ミキサアセンブリは、バレルの端部において異なる寸法の開口を形成してバレル自体の単一でない比率を補償(又は補正)することにより、この問題を取り扱う試みを行ってきた。これは、図1Aと1Bに図式的に示される。各々の図面は、2つのバレルと、2つのバレルからの出口が形成される、中央部とを具備する、カートリッジの断面である。図1Aにおいて、2対1の比率のカートリッジは、バレル10と12とを具備するように示される。出口オリフィス14と16は、2対1の比率に従って同様に釣り合いがとれた状態で形成されることが分る。図1Bは、出口22と24に導くバレル18と20を具備する、4対1の比率のカートリッジを示しており、出口22と24は、それらの断面積間において同じ4対1の比率を有する。2つの場合において、バレル出口における局部的射出速度は、2つのバレルに関して基本的に同じであり、その理由は、容積分配速度における相違は、それを通り材料が射出される開口の面積により補償されるからである。従って、突き出る出口の容積は同様に、4対1の比率である。従って、2つのバレルからの材料は、新鮮なノズルを有するカートリッジの最初の使用において実質的に同じ速度でミキサヘッドに到達する。
【0010】
しかし、従来技術のカートリッジは、顕著な欠点を有しており、即ち、ミキサヘッドの開口が、バレルからの出口に直接的に係合しなければならないので、カートリッジを形成するバレルの各比率に関して異なるミキサヘッドを製作し供給する必要がある。実際に、従来技術の設計において、異なる寸法の開口の使用は、カートリッジ及びミキサヘッドが1つの向きでのみ接続可能であるように、カートリッジ及びミキサヘッドに「符号」を付けて使用されていた。ミキサヘッドが、対応して取り付けられるカートリッジに比例する数量で製作される必要があるため、このことは、カートリッジの追加のコストを要した。
【0011】
本発明は、添付する独立請求項において開示されている。好適な形態には、それらに従属する請求項に開示されるものがある。
【0012】
本発明の実施の形態は、同じミキサヘッド又はカートリッジの出口の別の取り付け部が、異なる比率のバレルを有するカートリッジに使用されることを可能にする。このために、ミキサヘッド又は別の取り付け部は、異なるカートリッジの範囲に対して供給されるべき数量が著しくより多い数量で製造可能である。例えば、二重式構成要素材料の用途において、ミキサヘッドは、1回の使用後に処分されるので、それらの製造における任意のコストの節約は、顕著な利点である。
【0013】
本発明の実施の形態は、例えばミキサヘッド又はストッパー等の同じ取り付け部が、1式のカートリッジの全ての比率に適合するように製作可能であるように、1式のカートリッジを提供する。各取り付け部のタイプの唯一の型番(バージョン)だけが、1式のカートリッジに対して必要となるので、これは、ツール製造コスト節約を可能にする。
【0014】
出口は、種々の形状であっても良い。特定の実施の形態において、それらは、カートリッジの端壁からの円形断面突起により形成される。この場合において、カートリッジの突起は、同じ寸法であっても良く、カートリッジ間で同じであっても良い。カートリッジの出口からの異なる流速を補償(又は補正)するために、より小さなカートリッジの出口は、障害物が取り付けられて、出口開口の断面積を減少しても良い。例えば、スピゴットは、出口自体が環状であるように、該出口に配置可能である。一般的に言えば、2つのバレルからの吐出速度を補正することにおいて有効であるものは、出口の空洞の断面積であり、この場合その様な補正が使用される。
【0015】
カートリッジの突起及びカートリッジのための取り付け部の係合面は、円筒状及び円形断面であることが好ましいが、しかし1式のカートリッジの各々との取り付け部の相互交換性を可能にする、任意の別の形状及び形態であり得る。従って、矩形断面の係合が、可能であるが、しかし好適ではない。同様に、好適な係合は、直線の側面のプラグ及びソケットタイプであり、取り付け部がカートリッジに設置される場合に、適切なシール装置を提供する。しかし、カートリッジと取り付け部の内の一方における外側に傾斜した係合面及びもう一方における補完的係合面は、同様に可能である。係合の別の形は、お互いに隣接する、補完的適合(例えば、平坦又は部分的に球状)表面によって形成されても良い。
【0016】
本発明の別の形態において、N対1の比率のカートリッジは、同じ形状で且つ同じ横寸法である係合面を備える出口を有する。構成要素がその様なカートリッジのバレルから分配される、速度は、出口自体の寸法、あるいはスピゴット又は断面積における別の侵入物の付加のいずれかにより、同様な寸法の係合面の範囲内で出口の寸法を調整することにより補正される。
【0017】
歯科、医療用途等の多くの適用において、このタイプのカートリッジへの取り付け部の最も共通の形態は、ミキサヘッドであり、それにより、カートリッジのバレルからの構成要素は、混合され、ノズルから分配される。その様なカートリッジのための取り付け部の別の形態は、ストッパーであり、それは、使用されない場合に、カートリッジに適用される。ストッパーは、単純に白紙状板であり、該白紙状板は、カートリッジのバレルの出口に係合するように形成される。
【0018】
本発明は、種々の方法により実行可能であり、その内の幾つかは、以下で添付図を参照して例として説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図2及び図3を参照すると、分配機(ディスペンサ)のためのカートリッジ26は、一式の平行で均一な円形断面の平行バレル(胴部)28/30を具備する。バレルは、保持フランジ32により一方の端部においてにおいて連結しており、保持フランジ32は、剛性のプラスティック材料によりバレルと一体で成形されており、カートリッジがそれにより、使用のために分配機アクチュエータに係合させられる、手段である。
【0020】
一方の端部において、バレルは開いている。もう一方の端部において、バレルは、各々端壁34/36により閉じられる。端壁は、一体式中央円形ポート(口)部材38を介して接続しており、一体式中央円形ポート部材38は、それぞれの端壁34/36を介して伸長する、各バレルからの円形出口ポート40/42を形成する。ポート部材38の外周面は、ねじ切られて、ミキサ(混合)ヘッド(頭部)46を所定位置に保持する、保持カラー44を収容する。
【0021】
ピストン47は、各バレル内に配置される。バレルから分配される材料は、ピストンの前部に貯蔵される。分配機のアクチュエータ機構48(図4参照)は、バレルに沿ってピストンを押圧することにより、材料を圧送するように使用されるので、材料は出口ポート40と42を介して射出される。図4に示される分配機は、トリガー49を使用する機械式アクチュエータに基づいており、それぞれのバレルにおいてピストンと係合する、一式の平行なピストンロッドを前進させる。本実施の形態のアクチュエータ機構は、歯と、ラチェット装置と、ピストン47と係合する駆動ロッド51により基本的に構成される。ピストンを進行させる別の手段は、電気モータに基づく装置と、空圧又は油圧式駆動装置とを具備する。アクチュエータ機構の詳細は、分かり易くするために、除去されているが、当業者には既知であろう。
【0022】
ミキサヘッド46は、保持カラー44によりカートリッジにおいて所定位置に保持されており、細長いノズル50を具備する。ノズルの上流端部は、混合室を形成する拡がったスカート端部52の形で配置される。静止ミキサデバイス54は、細長いノズル50内に配置される。アダプタ(取り付け)板56は、ミキサヘッド46のスカート端部52内部に配置されて、バレルの出口ポートとのシール係合がそれにより形成される、連結部(インターフェース)を提供する。
【0023】
アダプタ板56は、バレルの出口ポート40と42に一致するように配置される、2つの突起58(その1つが図示される)を有する円板である。突起は、それぞれの開口60/61により形成されており、その開口60/61により、バレル内の流体構成要素は、それらのそれぞれのポートを介してミキサヘッド46内に通過可能である。アダプタ板56と静止ミキサデバイス54は、別体の項目として図示されるが、それらは、単一の部品として同じように製作可能である。一般的に、それらは、成形式剛性プラスティック材料により製作される。
【0024】
特に図2及び5Aを参照すると、バレルからの出口ポート40と42は、断面において均一な円形で同じ直径であることが分かる。ポート42は、2つのバレル30のより大きなものからの直接的に伸びる均一な内径の妨げられない円形開口を形成する。図5Aの場合において、カートリッジバレルの比は、2対1である。与えられたピストンの動きのために2つのバレルの出口ポートからの均一な速度の流速を確立するために、より小さなバレル28のための出口ポートは、三日月形断面のスピゴット62で構成される。スピゴット62は、バレル28のより小さなものからの突き出るポート40の長さに沿って伸長する。スピゴット62の断面積は、ポート40の断面内に形成された空洞の断面積が、ポート42内に形成された空洞の断面積の半分であるように構成される。図5Bは、より小さなバレル28’とスピゴット62’とを有していて且つ4対1の比のカートリッジの同等品を示す。出口ポート40/42の外面は、図5Aのカートリッジのためのものと同じ寸法である。従って、同じ取り付け部が、2つのカートリッジに取り付け可能である。
【0025】
ポート40内のスピゴット62の構成の別の詳細が図6A〜Dに示される。スピゴット62は、ポート40を形成する内面上の固定点まで各々が半径方向に伸長する、3つのアーム(腕部)64により所定位置に保持されることが分かる。製作上の理由から、スピゴットは断面が三日月形状で形成される。スピゴットの凸面は、弧状であり、出口40の円形断面と同じ半径で中心が位置決めされる。例えば、円形断面等の別の断面が可能である。
【0026】
特に図6A〜Dを参照すると、アダプタ板56のそれぞれの突起58の係合は、別体のポート40/42の各々のソケット内にプラグとして実施されることが分かる。この構成により、ミキサヘッドが使用された後のポート内の部分的に分配された材料は、それがカートリッジから除去される場合に、ミキサヘッドの開口60と61内に保持される傾向がより強くなり、それにより出口40と42において2つの構成要素間の汚染のリスクを最小にする。
【0027】
ミキサヘッドとカートリッジが使えるように準備されると、板56上の突起58は、それぞれのポート40と42に一致するように配置される。これらは、お互いに係合し、保持カラー44は、カートリッジ26のポート部材38のネジにねじ込まれる。ポート40と42の内径が同じであり、更に開口60と61のための突起の外径が同じであるので、ミキサヘッドは何れの向きにおいてでもカートリッジに設置できる。カートリッジのバレルからの材料の分配の開始において、それらは、それらの補償(又は補正)されたポートを介して同じ速度で進行するので、ミキサヘッドへ実質的に同時で実質的に等しい圧力で流入する。材料はその後、それらが静止ミキサ44を介してノズル50の出口へ進行する際に混合される。取り付け部と係合する、出口ポートの内側寸法は、全ての一式(セット)のカートリッジに関して同じであるので、同じ取り付け部が、その一式のカートリッジバレルの任意の比率に対して使用可能である。
【0028】
板56上の突起は、カートリッジの出口ポート40と42のソケットにプラグ(栓)詰めしなければならないことが好ましいと考えられるが、バレルにおける出口ポート40’と42’が板56’からの突起58’により形成される開口にプラグ詰めされるように、この係合を構成可能である。これは図7A〜Dに示されており、そこでは、2つのバレルの内のより小さなものの開口の断面積は、出口の壁をより厚くして出口ポート40’の適切な中央円形(環状ではない)断面積のオリフィス66を形成することにより補償(又は、補正)される。
【0029】
前のように、カートリッジの2つのバレルのポートは、それらの係合面が、板56’の開口を形成する係合面の寸法と同じ寸法である。しかし、この例において、係合面は、突起58’の開口を形成する内面と係合する、ポートの外面である。やはり本実施の形態において、ミキサヘッドは、いずれの向きにおいてもカートリッジにおいて組み立て可能である。一式における異なるバレル比においてカートリッジの出口ポートは、同じ取り付け部が各々に適合可能であるように、同じ外側寸法を有する。
【0030】
上記の説明において、カートリッジのバレルからの等しい吐出速度を可能にするための補償(又は補正)は、バレルの1つの出口の断面を制限することにより提供される一方で、一式のバレルの全ての比率にわたって、カートリッジへの取り付け部を相互交換可能にする。それは、2つのバレルの内のより大きなものの出口の断面積を増大することにより、等しく良好に効果を発揮できる。
【0031】
全ての実施の形態において、カートリッジは、ポリプロピレン又は別の適切な剛性プラスティック材料等の剛性プラスティック材料により製作される。カートリッジ自体は、単一片成形であり、適切な場合、開口制限を含む。同様に、板56は、これらの実施の形態において単一片成形部品である。ノズル50内の静止ミキサは、別体のインサート(挿入部)であっても良いか、又はノズル自体の内部壁から突き出るバフル板により一体的に成形されても良い。カートリッジへのノズルの取り付け部の別の形状は、図示されるスクリューネジ装置以外でも可能である。例えば、バイオネット(差し込み)タイプのツイストアンドロック(ねじり固定)装置は、使用可能であり、あるいはミキサヘッドとカートリッジの内の一方における保持アームを使用するスナップフィットが、使用可能であり、ミキサヘッドとカートリッジは、ミキサヘッドとカートリッジのもう一方における補完的出っ張り(リッジ)に係合する。保持カラー44は、一体式ノズルとスカート端部50/52とは別体部品として図示されるが、保持カラーは、単一片ノズルの部分として一体的に成形可能である。これは、ノズルが組み立てられて、カートリッジから取り外される場合に、それが、アダプタ板56に対して回転させられることを必要とする。ガンへのカートリッジの取り付け部の別の形態は、保持ヨーク又はホルスターの手段等により可能である。
【0032】
当業者は、本発明が種々の別の修正形態及び変形形態を受容可能であることを認識するであろう。上記の説明は、例として提供されており、限定の目的で提供されるものではない。本発明は、添付される請求項の精神と範囲によってのみ制限されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1A】図1Aは、従来技術の二重式バレルカートリッジの端面図である。
【図1B】図1Bは、従来技術の二重式バレルカートリッジの端面図である。
【図2】図2は、本発明によるカートリッジへのミキサヘッドの取り付け部の図面である。
【図3】図3は、図2に部分的に示すカートリッジとノズルアセンブリを示す。
【図4】図4は、図3に示すようなカートリッジとノズルアセンブリを具備する、分配機ガンを示す。
【図5A】図5Aは、本発明の実施の形態による2つのカートリッジの端面図である。
【図5B】図5Bは、本発明の実施の形態による2つのカートリッジの端面図である。
【図6A】図6Aは、本発明の別の実施の形態によるカートリッジと取り付け部の図面である。
【図6B】図6Bは、本発明の別の実施の形態によるカートリッジと取り付け部の図面である。
【図6C】図6Cは、本発明の別の実施の形態によるカートリッジと取り付け部の図面である。
【図6D】図6Dは、本発明の実施の形態による2つのカートリッジの端面図である。
【図7A】図7Aは、本発明の更に別の実施の形態によるカートリッジと取り付け部の図面である。
【図7B】図7Bは、本発明の更に別の実施の形態によるカートリッジと取り付け部の図面である。
【図7C】図7Cは、本発明の更に別の実施の形態によるカートリッジと取り付け部の図面である。
【図7D】図7Dは、本発明の更に別の実施の形態によるカートリッジと取り付け部の図面である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数構成要素分配機のための一式の2つ以上の多数バレルカートリッジであって、
異なるバレル比率の少なくとも2つのカートリッジを具備しており、
各カートリッジは、比較的大きな断面積を有する第1のバレルと、比較的小さな断面積の第2のバレルとを少なくとも具備しており、
各バレルは、一方の端部において出口を形成しており、各出口を囲む係合面を有しており、前記係合面は、それのための取り付け部の対応する係合面に係合可能であり、前記出口は、バレルの断面積に対してそれぞれ比較的大きい断面積を有する出口と、比較的小さい断面積を有する出口とである、一式のカートリッジにおいて、
前記取り付け部は、前記一式のカートリッジ間で相互交換可能であることを特徴とする一式のカートリッジ。
【請求項2】
前記取り付け部は、前記それぞれのバレルの出口から吐出された構成要素を混合するためのミキサヘッドであることを特徴とする請求項1に記載の一式のカートリッジ。
【請求項3】
前記取り付け部は前記バレルの出口のためのストッパーであることを特徴とする請求項1に記載の一式のカートリッジ。
【請求項4】
各出口は、前記カートリッジの対応する内壁面により形成されており、前記内壁面はまた、前記出口の前記係合面を形成しており、前記取り付け部は、各々が外壁面を形成する突起を有しており、前記外壁面を形成する突起は、前記取り付け部の前記係合面を形成することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の一式のカートリッジ。
【請求項5】
前記出口の断面積は、前記バレルと実質的に同じ比率であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の一式のカートリッジ。
【請求項6】
前記少なくとも2つのカートリッジの各々の出口の係合面及び前記取り付け部の係合面は、円筒状であり、実質的に同じ直径であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の一式のカートリッジ。
【請求項7】
前記取り付け部の係合面は、前記出口にプラグ詰めされるように形成されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の一式のカートリッジ。
【請求項8】
前記比較的小さなバレルからの出口の断面積は、リングとして形成されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の一式のカートリッジ。
【請求項9】
スピゴットは、前記比較的小さなバレルの出口に配置されることを特徴とする請求項8に記載の一式のカートリッジ。
【請求項10】
前記スピゴットは、前記出口の長さにわたって伸長することを特徴とする請求項9に記載の一式のカートリッジ。
【請求項11】
前記スピゴットは、前記比較的小さいバレルの出口の前記係合面に、少なくとも1つのアームにより、設置されることを特徴とする請求項9に記載の一式のカートリッジ。
【請求項12】
前記出口は、各前記バレルの端壁から伸長する突起を具備することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の一式のカートリッジ。
【請求項13】
前記係合面は別体であることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の一式のカートリッジ。
【請求項14】
分配装置のためのN対1(N>1)の比率のカートリッジであって、
各カートリッジは少なくとも、比較的大きな(N)断面積を有する第1のバレルと、比較的小さな(l)断面積の第2のバレルとを具備しており、
各バレルは、一方の端部において出口と、取り付け部の対応する表面に係合するための前記各出口を囲む係合面とを有しており、
前記係合面は、それのための取り付け部の対応する係合面に係合可能であり、
前記出口は、前記バレルの断面積に対してそれぞれ比較的大きい断面積を有する出口と、比較的小さい断面積を有する出口とである、一式のカートリッジにおいて、
前記出口の前記係合面は、同じ形状で且つ同じ横寸法であることを特徴とする一式のカートリッジ。
【請求項15】
前記カートリッジ及び前記出口の断面積の対応する比率は、実質的に同じであることを特徴とする請求項14に記載のカートリッジ。
【請求項16】
前記出口の断面は円形であることを特徴とする請求項14又は15に記載のカートリッジ。
【請求項17】
前記出口は、前記出口に配置された部材により部分的に形成されることを特徴とする請求項14から16のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項18】
前記出口の1つの断面積はリング形状であることを特徴とする請求項17に記載のカートリッジ。
【請求項19】
前記取り付け部は、ミキサヘッドであり、前記ミキサヘッドは、前記出口及び前記ミキサヘッドからの共通の通路を形成することを特徴とする請求項13から17のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項20】
前記ミキサヘッドは、前記それぞれの出口に接続する開口を形成するスペーサ部材を具備しており、更に前記係合面に係合可能であり、それにより前記ミキサヘッド内に前記出口通路を伸長させることを特徴とする請求項19に記載のカートリッジ。
【請求項21】
前記スペーサの各開口は、前記バレルから前記対応する出口内に伸長する、前記スペーサからの突起により形成されることを特徴とする請求項20に記載のカートリッジ。
【請求項22】
前記各バレルは、前記出口が形成される端壁を具備しており、各出口は、前記端壁からの外側突起により少なくとも部分的に形成されることを特徴とする請求項14から21のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項23】
前記突起は、前記出口を形成する内面を有しており、更に
前記出口の係合面は、前記突起の前記内面であることを特徴とする請求項22に記載のカートリッジ。
【請求項24】
請求項1から23のいずれか一項に記載のカートリッジを具備する分配装置。
【請求項1】
多数構成要素分配機のための一式の2つ以上の多数バレルカートリッジであって、
異なるバレル比率の少なくとも2つのカートリッジを具備しており、
各カートリッジは、比較的大きな断面積を有する第1のバレルと、比較的小さな断面積の第2のバレルとを少なくとも具備しており、
各バレルは、一方の端部において出口を形成しており、各出口を囲む係合面を有しており、前記係合面は、それのための取り付け部の対応する係合面に係合可能であり、前記出口は、バレルの断面積に対してそれぞれ比較的大きい断面積を有する出口と、比較的小さい断面積を有する出口とである、一式のカートリッジにおいて、
前記取り付け部は、前記一式のカートリッジ間で相互交換可能であることを特徴とする一式のカートリッジ。
【請求項2】
前記取り付け部は、前記それぞれのバレルの出口から吐出された構成要素を混合するためのミキサヘッドであることを特徴とする請求項1に記載の一式のカートリッジ。
【請求項3】
前記取り付け部は前記バレルの出口のためのストッパーであることを特徴とする請求項1に記載の一式のカートリッジ。
【請求項4】
各出口は、前記カートリッジの対応する内壁面により形成されており、前記内壁面はまた、前記出口の前記係合面を形成しており、前記取り付け部は、各々が外壁面を形成する突起を有しており、前記外壁面を形成する突起は、前記取り付け部の前記係合面を形成することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の一式のカートリッジ。
【請求項5】
前記出口の断面積は、前記バレルと実質的に同じ比率であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の一式のカートリッジ。
【請求項6】
前記少なくとも2つのカートリッジの各々の出口の係合面及び前記取り付け部の係合面は、円筒状であり、実質的に同じ直径であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の一式のカートリッジ。
【請求項7】
前記取り付け部の係合面は、前記出口にプラグ詰めされるように形成されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の一式のカートリッジ。
【請求項8】
前記比較的小さなバレルからの出口の断面積は、リングとして形成されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の一式のカートリッジ。
【請求項9】
スピゴットは、前記比較的小さなバレルの出口に配置されることを特徴とする請求項8に記載の一式のカートリッジ。
【請求項10】
前記スピゴットは、前記出口の長さにわたって伸長することを特徴とする請求項9に記載の一式のカートリッジ。
【請求項11】
前記スピゴットは、前記比較的小さいバレルの出口の前記係合面に、少なくとも1つのアームにより、設置されることを特徴とする請求項9に記載の一式のカートリッジ。
【請求項12】
前記出口は、各前記バレルの端壁から伸長する突起を具備することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の一式のカートリッジ。
【請求項13】
前記係合面は別体であることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の一式のカートリッジ。
【請求項14】
分配装置のためのN対1(N>1)の比率のカートリッジであって、
各カートリッジは少なくとも、比較的大きな(N)断面積を有する第1のバレルと、比較的小さな(l)断面積の第2のバレルとを具備しており、
各バレルは、一方の端部において出口と、取り付け部の対応する表面に係合するための前記各出口を囲む係合面とを有しており、
前記係合面は、それのための取り付け部の対応する係合面に係合可能であり、
前記出口は、前記バレルの断面積に対してそれぞれ比較的大きい断面積を有する出口と、比較的小さい断面積を有する出口とである、一式のカートリッジにおいて、
前記出口の前記係合面は、同じ形状で且つ同じ横寸法であることを特徴とする一式のカートリッジ。
【請求項15】
前記カートリッジ及び前記出口の断面積の対応する比率は、実質的に同じであることを特徴とする請求項14に記載のカートリッジ。
【請求項16】
前記出口の断面は円形であることを特徴とする請求項14又は15に記載のカートリッジ。
【請求項17】
前記出口は、前記出口に配置された部材により部分的に形成されることを特徴とする請求項14から16のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項18】
前記出口の1つの断面積はリング形状であることを特徴とする請求項17に記載のカートリッジ。
【請求項19】
前記取り付け部は、ミキサヘッドであり、前記ミキサヘッドは、前記出口及び前記ミキサヘッドからの共通の通路を形成することを特徴とする請求項13から17のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項20】
前記ミキサヘッドは、前記それぞれの出口に接続する開口を形成するスペーサ部材を具備しており、更に前記係合面に係合可能であり、それにより前記ミキサヘッド内に前記出口通路を伸長させることを特徴とする請求項19に記載のカートリッジ。
【請求項21】
前記スペーサの各開口は、前記バレルから前記対応する出口内に伸長する、前記スペーサからの突起により形成されることを特徴とする請求項20に記載のカートリッジ。
【請求項22】
前記各バレルは、前記出口が形成される端壁を具備しており、各出口は、前記端壁からの外側突起により少なくとも部分的に形成されることを特徴とする請求項14から21のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項23】
前記突起は、前記出口を形成する内面を有しており、更に
前記出口の係合面は、前記突起の前記内面であることを特徴とする請求項22に記載のカートリッジ。
【請求項24】
請求項1から23のいずれか一項に記載のカートリッジを具備する分配装置。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【公表番号】特表2008−537714(P2008−537714A)
【公表日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−500268(P2008−500268)
【出願日】平成18年3月10日(2006.3.10)
【国際出願番号】PCT/GB2006/000847
【国際公開番号】WO2006/095179
【国際公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(505298629)ピー.シー.コックス リミティド (5)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月10日(2006.3.10)
【国際出願番号】PCT/GB2006/000847
【国際公開番号】WO2006/095179
【国際公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(505298629)ピー.シー.コックス リミティド (5)
【Fターム(参考)】
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