説明

列車無線妨害電波回避システム、基地局、および、列車内無線端末

【課題】妨害電波による通信の途絶を回避すると同時に、妨害電波の発信元に対して警告を出力する列車無線妨害電波回避システムを提供する。
【解決手段】基地局2と列車内無線端末3との間の無線LAN5を介した通信に用いる無線周波数帯のCHとして2つ以上用意し、通信中の現用CHにおけるバーストエラーを、基地局2のアクセスコントローラ23内のバーストエラー検出部23a、あるいは、列車内無線端末3内のバーストエラー検出部32で検出した場合、アクセスコントローラ23内のアクセスポイント切り替え部23bにて基地局2のアクセスポイント送受信部24a、24bの、あるいは、列車内無線端末3内の送受信部切替部33にて列車内無線端末3の端末側送受信部31a、31bの、現用・予備切り替えを行うと同時に、自動音声発信装置21から警告情報をバーストエラー発生CHの無線周波数帯を用いて自動的に発信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、列車無線妨害電波回避システム、基地局、および、列車内無線端末に関し、特に、列車無線に対する妨害電波の回避方式を採用する列車無線システムについて好適に適用することができるが、他にも、野外で高速移動する移動無線端末用の移動無線システムに対しても適用することが可能である。
【背景技術】
【0002】
従来の列車無線システムとしては、例えば、特許文献1に示す特開2001−222603号公報「列車内におけるサービス提供方法及びサービス提供システム」のように、列車内に設けられた車内サーバに対して複数の車内端末を車内LANを用いて接続し、さらに、無線通信網を介して、車内サーバと列車外の地上の情報提供システムとを接続し、乗客の操作に基づいて、各車内端末が車内サーバを介して地上の情報提供システムから乗客が必要とするサービスを取得して出力するシステムが開示されている。
【0003】
このシステムでは、無線通信網を介して車内の車内サーバと接続される列車外の情報提供システム内に、インターネットに接続されるインターネットサーバを設け、乗客の操作に基づいて各車内端末が車内サーバを介して情報提供システム内のインターネットサーバを起動し、インターネットを介して目的とするWebサイトを検索している。
【0004】
また、他の列車無線システムとしては、例えば、特許文献2に示す特開2002−111702号公報「移動体通信装置、移動体通信システム、及び移動体通信方法」に記載のように、通信ネットワークと、車上通信プログラムを実行する移動体通信装置と、車上業務プログラムを実行する移動体業務装置と、列車無線システムと、列車無線中央局と、駅無線LANと、駅ネットワークと、基地局と、携帯電話網と、ホストと、地上通信サーバと、を備え、移動体上の移動体通信装置や移動体業務装置と列車無線中央局やホスト、地上通信サーバとの間の通信において、利用者が通信伝送方式や通信状態を意識することなく、シームレスな通信を行うことを可能としたシステムも提案されている。
【0005】
さらに、別の列車無線システムとしては、例えば、特許文献3に示す特開平10−276217号公報「車両LAN端末のIPアドレス自動設定方式」に記載のように、車両内LANシステムを備えた鉄道車両である移動局(LAN端末)と、車両内LANシステムを構成する複数のLAN端末のIP(Internet Protocol)アドレスを管理するDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバと、列車の在線時間を含む運行状態を管理するTTCS(Total Traffic Control System)と、を有する地上局とを無線回線で接続し、移動局の複数のLAN端末からのIPアドレス設定要求に対し、DHCPサーバはTTCSが管理する列車の在線時間情報を基にしてIPアドレス有効期間(IPアドレスリースタイム)を指定したIPアドレスを設定して、移動局の複数のLAN端末へ通知するシステムも提案されている。
【特許文献1】特開2001−222603号公報(第6−8頁)
【特許文献2】特開2002−111702号公報(第5−7頁)
【特許文献3】特開平10−276217号公報(第5−6頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、列車無線においては、違法無線等の妨害電波の影響によって通信できない状態が発生する可能性がある。しかしながら、前述した特許文献1乃至3それぞれに記載の従来技術においては、違法無線等の妨害電波によって現在の無線通信に支障が発生して、地上局を切り替える必要がある場合であっても、違法無線の影響がない別の無線周波数帯を使用している地上局を自動的に選択して接続するという機能がなく、現在のデータ通信を継続することができないという問題を解消することができない。
【0007】
また、違法無線等の妨害電波の発信元において使用している無線周波数帯が、列車無線としての業務上で現在使用中であることに気付かずに、発信し続けるという状態を解消させることができないという問題もある。
【0008】
そこで、本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、違法無線等による妨害が発生しても、列車無線通信を継続可能とするとともに、違法無線等の妨害電波の発信元に対して音声やデータによる警告メッセージを送信する手段を提供することにある。
【0009】
すなわち、本発明は、列車内の無線端末と、当該列車が移動する線路沿いに一定間隔で配備された複数のアクセスポイントと、の間で無線LAN(Local Area Network)接続を行ない、一定間隔で配備された複数の基地局のアクセスポイントのいずれかを介して、基地局内に配備されて、該基地局の全体制御を行うアクセスコントローラに接続し、該アクセスコントローラの制御により通信ネットワークを介して中央局に設置した各種のサーバ群と接続する列車無線システムにおいて、列車内の無線端末とアクセスポイントとの間で使用される無線周波数帯が異なる複数CH例えば2.4GHz帯と5GHz帯との2CH(Channel:チャンネル)用意する構成とし、次のような制御を行うことに、その目的がある。
【0010】
言い換えれば、2CH以上のうち、いずれか一つのCHを現用CHとして用いたデータ通信中においてバーストエラーを検出した場合、現用CHとは異なるCHに切り替えて、別の無線周波数帯を用いてデータ通信を再開する一方、自動音声発信装置や自動データ発信装置を起動して、切り替える前の現用CHの無線周波数帯すなわちエラー発生無線周波数帯を用いて、音声やデータによる警告メッセージを発信する列車無線妨害電波回避システム、基地局、および、列車内無線端末を提供することに、その目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前述の課題を解決するため、本発明による列車無線妨害電波回避システム、基地局、および、列車内無線端末は、次のような特徴的な構成を採用している。
【0012】
(1)移動する列車内に備えられた列車内無線端末と、該列車が移動する線路沿いに一定間隔で配備された複数の基地局のいずれかの基地局との間で、該列車の移動に応じて基地局を次々に接続替えしながら、無線周波数帯の無線CH(Channel:チャンネル)を用いて行われる列車無線通信に対する妨害電波により、前記無線周波数帯の無線CHを用いた通信の途絶を回避する列車無線妨害電波回避システムにおいて、前記列車内無線端末と前記基地局との間の通信に用いる前記無線周波数帯の無線CHとして、互いに無線周波数帯が異なる2つのCHを備え、2つの前記CHのうちいずれかのCHを、現用CHとして、前記列車内無線端末と前記基地局との間の通信に用いる前記無線周波数帯の無線CHに割り当て、現用CHに割り当てた前記無線周波数帯の無線CHを用いた通信中にバーストエラーを検出した場合、バーストエラーが発生した前記現用CHを、前記現用CHと異なる無線周波数帯のCHに切り替える切替手段と、前記バーストエラーが発生した前記現用CHの無線周波数帯を用いて警告情報を発信する警告発信手段と、を備えている列車無線妨害電波回避システム。
(2)互いに無線周波数帯が異なる2つのCHの代わりに、互いに無線周波数帯が異なる2つ以上のCHを備え、前記切替手段が、2つ以上の前記CHのうちいずれか一つのCHを現用CHとして前記列車内無線端末と前記基地局との間の通信に用いる前記無線周波数帯の無線CHに割り当て、バーストエラーを検出した場合、バーストエラーが発生した前記現用CHを、2つ以上のCHのうち、前記現用CHと異なる無線周波数帯のCHにあらかじめ定めた順番に切り替える上記(1)の列車無線妨害電波回避システム。
(3)前記基地局に、前記列車内無線端末からの通信を許可するか否かの端末認証を行う認証手段をさらに備え、前記列車内無線端末からの認証要求を受け取った際に、前記認証手段は、通信を許可可能な端末か否かを判別し、通信の許可可能な端末であると判別した場合に、要求元の前記列車内無線端末を当該基地局を介して通信ネットワークに接続するとともに、前記認証完了の旨を要求元の前記列車内無線端末に返送する上記(1)または(2)の列車無線妨害電波回避システム。
(4)前記基地局は、前記認証完了の旨を返送した前記列車内無線端末からIP(Internet Protocol)アドレスの取得要求を受け取った場合、IPアドレスの割り当てを管理するDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバに前記通信ネットワークを介して接続し、前記DHCPサーバから、割り当てられたIPアドレスを、要求元の前記列車内無線端末に対して返送する上記(3)の列車無線妨害電波回避システム。
(5)前記警告発信手段が、前記警告情報として、音声および/またはデータによる警告メッセージあるいは警告信号を自動的に発信する上記(1)ないし(4)のいずれかの列車無線妨害電波回避システム。
(6)移動する列車内に備えられた列車内無線端末との間で無線周波数帯の無線CH(Channel:チャンネル)を用いて通信を行う基地局において、前記列車内無線端末との間の通信に用いる前記無線周波数帯の無線CHとして、互いに無線周波数帯が異なる2つのCHを備え、2つの前記CHのうちいずれかのCHを現用CHとして前記列車内無線端末との間の通信に用いる前記無線周波数帯の無線CHに割り当て、現用CHに割り当てた前記無線周波数帯の無線CHを用いた通信中にバーストエラーを検出した場合、バーストエラーが発生した前記現用CHを、前記現用CHと異なる無線周波数帯のCHに切り替える切替手段と、前記バーストエラーが発生した前記現用CHの無線周波数帯を用いて警告情報を発信する警告発信手段と、を備えている基地局。
(7)互いに無線周波数帯が異なる2つのCHの代わりに、互いに無線周波数帯が異なる2つ以上のCHを備え、前記切替手段が、2つ以上の前記CHのうちいずれか一つのCHを現用CHとして前記列車内無線端末との間の通信に用いる前記無線周波数帯の無線CHに割り当て、バーストエラーを検出した場合、バーストエラーが発生した前記現用CHを、2つ以上のCHのうち、前記現用CHと異なる無線周波数帯のCHにあらかじめ定めた順番に切り替える上記(6)の基地局。
(8)前記列車内無線端末からの通信を許可するか否かの端末認証を行う認証手段をさらに備え、前記列車内無線端末からの認証要求を受け取った際に、前記認証手段は、通信を許可可能な端末か否かを判別し、通信の許可可能な端末であると判別した場合に、要求元の前記列車内無線端末を当該基地局を介して通信ネットワークに接続するとともに、前記認証完了の旨を要求元の前記列車内無線端末に返送する上記(6)または(7)の基地局。
(9)前記認証完了の旨を返送した前記列車内無線端末からIP(Internet Protocol)アドレスの取得要求を受け取った場合、IPアドレスの割り当てを管理するDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバに前記通信ネットワークを介して接続し、前記DHCPサーバから、割り当てられたIPアドレスを、要求元の前記列車内無線端末に対して返送させる上記(8)の基地局。
(10)前記警告発信手段が、前記警告情報として、音声および/またはデータによる警告メッセージあるいは警告信号を自動的に発信する上記(6)ないし(9)のいずれかの基地局。
(11)移動する列車内に備えられ、基地局との間で無線周波数帯の無線CH(Channel:チャンネル)を用いて通信を行う列車内無線端末において、前記基地局との間の通信に用いる前記無線周波数帯の無線CHとして、互いに無線周波数帯が異なる2つのCHを備え、2つの前記CHのうちいずれかのCHを現用CHとして前記基地局との間の通信に用いる前記無線周波数帯の無線CHに割り当て、現用CHに割り当てた前記無線周波数帯の無線CHを用いた通信中にバーストエラーを検出した場合、バーストエラーが発生した前記現用CHを、前記現用CHと異なる無線周波数帯のCHに切り替える切替手段を備えている列車内無線端末。
(12)互いに無線周波数帯が異なる2つのCHの代わりに、互いに無線周波数帯が異なる2つ以上のCHを備え、前記切替手段が、2つ以上の前記CHのうちいずれか一つのCHを現用CHとして前記基地局との間の通信に用いる前記無線周波数帯の無線CHに割り当て、バーストエラーを検出した場合、バーストエラーが発生した前記現用CHを、2つ以上のCHのうち、前記現用CHと異なる無線周波数帯のCHにあらかじめ定めた順番に切り替える上記(11)の列車内無線端末。
【発明の効果】
【0013】
本発明の列車無線妨害電波回避システム、基地局、および、列車内無線端末によれば、列車内の無線端末とアクセスポイントとの間で使用する無線周波数帯を少なくとも2CH備えることにより、次のような効果を奏することができる。
【0014】
第1の効果は、列車内無線端末と基地局との間の通信用の現用CHとして無線周波数帯が異なる2つ以上のCHのうちいずれかを用いるように構成しているので、違法無線等の妨害電波によって、列車内無線端末と基地局との間で現在使用中の現用CHの無線周波数帯による通信が中断されたとしても、別の無線周波数帯のCHに切り替えることにより、通信を自動的に再開させることができることにある。
【0015】
第2の効果は、自動音声発信装置や自動データ発信装置を起動することにより、違法無線等の妨害電波の発信元に対して、音声やデータによる警告メッセージ・警告信号を、今まで現用CHとして使用していた無線周波数帯すなわち違法無線等の妨害電波の無線周波数帯と同じ周波数帯を用いて発信しているので、違法無線等の妨害電波の発信元の使用者に対して、違法無線等の妨害電波を発信していることを気付かせることができ、違法無線等の妨害電波の発信を中止させることができることにある。この結果、違法無線等の妨害電波の発信元の使用者が、使用している無線周波数が、列車無線の業務上で使用中であることに、いつまでも気付かずに、発信し続ける状態を解消させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明による列車無線妨害電波回避システム、基地局、および、列車内無線端末の好適実施形態例について添付図を参照しながら説明する。
【0017】
(構成例)
図1は、本発明の列車無線妨害電波回避システムの構成の一例を示すシステム構成図である。図1に示すように、本発明の一例である列車無線妨害電波回避システム100は、中央局1と複数の基地局2、複数の基地局2と列車内無線端末3が、通信ネットワーク4、無線LAN(Local Area Network)5によってそれぞれ接続されて構成されている。中央局1には、ルータ11、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ12、アプリケーションサーバ13が少なくとも内蔵されており、複数の基地局2それぞれには、自動音声発信装置21、ルータ22、アクセスコントローラ23、アクセスポイント24が少なくとも内蔵されている。
【0018】
図1に示す列車無線妨害電波回避システム100においては、移動する列車内に備えられた列車内無線端末3と、該列車が移動する線路沿いに一定間隔で配備された複数の基地局2内のアクセスポイント24のいずれかとの間で、移動に応じてアクセスポイント24を次々に接続を切り替えしながら、無線LAN5による接続が行なわれる。
【0019】
複数の各基地局2のアクセスポイント24は、各基地局2内に設置されているアクセスコントローラ23に接続されている。これにより、列車内無線端末3からの要求が、アクセスコントローラ23に伝えられる。列車内無線端末3からの要求を受け取ったアクセスコントローラ23は、要求を解釈した結果に基づいて各基地局2内のルータ22を制御して、各基地局2内のルータ22を経由して有線または無線などからなる通信ネットワーク4を介して中央局1のルータ11と接続される。
【0020】
また、中央局1のルータ11は、アクセスコントローラ23を経由して入力されてくる列車内無線端末3からの要求を受け取って、中央局1内に設置されたDHCPサーバ12あるいはアプリケーションサーバ13と接続する。この結果、列車内無線端末3から要求された中央局1内のDHCPサーバ12やアプリケーションサーバ13と接続されることになる。なお、アプリケーションサーバ13は、例えばインターネットなどの外部ネットワークとも接続されており、列車内無線端末3からインターネット上のWebサイトへの接続要求を受け付けた場合には、当該アプリケーションサーバ13を介してインターネット上のWebサイトとの接続を行う。
【0021】
列車内無線端末3と各基地局2のアクセスポイント24との間に介在する無線LAN5で使用される無線周波数帯が異なる複数CH(Channel:チャンネル)例えば2.4GH帯と5GHz帯との2CH分用意し、アクセスコントローラ23は、アクセスポイント24からの無線レベル、および、あらかじめ定められた時間以上に及ぶバーストエラーを検出するバーストエラー検出部23aと、バーストエラーを検出した際に、バーストエラーが発生したアクセスポイント24を制御して、現用CHと予備用CHとを切り替え、バーストエラーを検出した現用CHの無線周波数帯とは異なる周波数帯の予備用CHを新たな現用CHとして用いるように制御するアクセスポイント切替部23bとを有している。
【0022】
また、バーストエラーを検出した際に、アクセスコントローラ23は、当該基地局2に配備されている自動音声発信装置21を起動して、バーストエラー発生無線周波数帯のCH(すなわち、バーストエラー発生により予備系に切り替えたCH)を用いて音声による警告メッセージを、無線LAN5に対して一斉放送形式で発信する機能を有する。
【0023】
ここで、前述したように、列車内無線端末3と無線LAN5を介して無線接続するアクセスポイント24との間には、違法無線局6が発出する違法無線等の妨害電波からデータ通信の中断を回避可能とするために、例えば2CHの無線回線を用意しており、異なる2つの無線周波数帯の無線電波のいずれでも送受信することができる。このため、図1に示すように、各基地局2のアクセスポイント24それぞれには、2CHの無線周波数帯の無線電波それぞれに対応した通信情報を送受信する2つのアクセスポイント送受信部24a、24bが備えられている。
【0024】
それぞれの基地局2におけるアクセスコントローラ23のアクセスポイント切替部23bの制御により、いずれか一方例えばアクセスポイント送受信部24aを現用とし、他方例えばアクセスポイント送受信部24bを予備用として動作させることができる。
【0025】
ここで、アクセスポイント送受信部24aを現用とし、アクセスポイント送受信部24bを予備用として、データ通信を行っている状態で、アクセスコントローラ23のバーストエラー検出部23aにおいて現用CHのアクセスポイント送受信部24aで受信したデータにバーストエラーを検出した場合、アクセスポイント切替部23bの制御により、予備用として待機中のアクセスポイント送受信部24bを現用へ、バーストエラーが検出されたアクセスポイント送受信部24aを予備用へ、と切り替えることにより、実行中のデータ通信を途絶させることなく継続させることができる。
【0026】
なお、列車内無線端末3にも、基地局2側と同様に、2CHの無線周波数帯の無線電波それぞれを送受信することができる2つの端末側送受信部31a、31bが用意されており、あらかじめ定められた時間以上に及ぶバーストエラーを検出するバーストエラー検出部32と、バーストエラーを検出した際に、バーストエラーが発生した端末側送受信部31a、31bを制御して、現用CHと予備用CHとを切り替え、バーストエラーを検出した現用CHの無線周波数帯とは異なる周波数帯の予備用CHを新たな現用CHとして用いるように制御する送受信部切替部33とを有している。
【0027】
列車内無線端末3では、送受信部切替部33の制御により、いずれか一方例えば端末側送受信部31aを現用とし、他方例えば端末側送受信部31bを予備用として動作させることができる。
【0028】
ここで、端末側送受信部31aを現用とし、端末側送受信部31bを予備用として、データ通信を行っている状態で、列車内無線端末3側のバーストエラー検出部32において現用CHの端末側送受信部31aで受信したデータにバーストエラーを検出した場合、送受信部切替部33の制御により、予備用として待機中の端末側送受信部31bを現用へ、バーストエラーが検出された端末側送受信部31aを予備用へ、と切り替えることにより、列車内無線端末3側においても、実行中のデータ通信を途絶させることなく継続させることができる。
【0029】
(動作の説明)
次に、図2のシーケンスチャートを参照しながら、図1に示す列車無線妨害電波回避システム100の動作の一例について詳細に説明する。図2は、本発明による列車無線妨害電波回避システムの動作の一例を示すシーケンスチャートであり、図1に示した本発明の一例である列車無線妨害電波回避システム100におけるデータ転送動作について説明するためのシーケンスチャートである。
【0030】
まず、移動中の列車内に設置されている列車内無線端末3は、2CHの無線周波数帯のうちいずれか現用側のCHの無線周波数帯を用いて、線路沿いに一定間隔で配備された複数の基地局2内のアクセスポイント24のうち、現在の列車の位置に最も近接していて、利用可能なアクセスポイント24を探索する検索指令を無線LAN5を介して送信する(シーケンスS1)。
【0031】
現用CHの無線周波数帯の無線電波を受信する現用側のアクセスポイント送受信部24aを介して列車内無線端末3からの検索指令を受け取ったアクセスポイント24は、検索指令の送信元の列車内無線端末3に対して応答信号を無線LAN5を介して返送する(シーケンスS2)。この結果、列車内無線端末3は、応答信号を送信してきたアクセスポイント24が設置されている基地局2内のアクセスコントローラ23と接続される。
【0032】
列車内無線端末3は、接続されたアクセスコントローラ23に対して無線LAN接続の認証要求を送信する(シーケンスS3)。認証要求を受け付けたアクセスコントローラ23に備えられている認証手段にて、列車内無線端末3の識別が行われ、接続が許可される端末であるか否かがチェックされ、接続が許可された端末であるものとして認証が可能であれば、列車内無線端末3と無線接続されているアクセスポイント24を、アクセスコントローラ23を経由してルータ22に対して回線接続する(シーケンスS4)。
【0033】
しかる後、アクセスコントローラ23は、認証要求の送信元である列車内無線端末3に対して認証完了の旨を通知する(シーケンスS5)。
【0034】
認証完了の旨を受け取った列車内無線端末3は、無線LAN5を介して接続されている基地局2に対してIP(Internet Protocol)アドレスの取得要求を送信すると、当該基地局2のアクセスコントローラ23からの制御により、アクセスポイント24と回線接続されているルータ22を経由して、通信ネットワーク4を介して中央局1のDHCPサーバ12に対して、IPアドレスの取得を要求する(シーケンスS6)。要求を受け付けたDHCPサーバ12は払い出し可能なIPアドレスを選択して、選択したIPアドレスを列車内無線端末3に対して返送する(シーケンスS7)。
【0035】
列車内無線端末3は、取得したIPアドレスを通信元のソースアドレスとして、所望する任意の通信相手とのデータ通信を基地局2のルータ22を介して開始する(シーケンスS8)。
【0036】
例えば、インターネット上のWebサイトに対して接続したい場合は、列車内無線端末3は、インターネット上のWebサイトのIPアドレスを通信相手先のデスティネーションアドレスとして、基地局2のアクセスポイント24に対して送信する。この結果、デスティネーションアドレスとして送信されてきたIPアドレスは、当該基地局2のアクセスポイント24、アクセスコントローラ23、ルータ22を経由して、中央局1に送信され、さらに、デスティネーションアドレスとして送信されてきたIPアドレスが、中央局1内のアドレスではないと判別されると、通信ネットワーク4を介して中央局1のルータ11からアプリケーションサーバ13を経由して、インターネットに対して接続要求が送信される。而して、列車内無線端末3は、所望のインターネット上のWebサイトに接続される。
【0037】
次に、列車内無線端末3が、2CHの無線周波数帯のうちいずれか現用CHの無線周波数帯の無線電波を用いて、アクセスポイント24との間で、データの送受信を行っている場合において、違法無線局6からの違法無線等の妨害電波により、バーストエラーを検出して、データ通信ができない状態に陥った場合のデータ通信回復方法について説明する。
【0038】
例えば、図1に示すように、基地局2のアクセスポイント24のアクセスポイント送受信部24aを用いて、現用CHの無線周波数帯の無線電波を用いて、列車内無線端末3の端末側送受信部31aとの間で、データの送受信を行っている最中に、現用CHの当該無線電波と同一の無線周波数帯で、違法無線局6から違法無線等の妨害電波が発信されてくると、基地局2のアクセスポイント24と列車内無線端末3との間で送受信されるデータの転送動作が妨害され、遂には、あらかじめ定められた一定時間(正常なデータ通信を継続することができない時間としてあらかじめ定められた一定時間)以上に及ぶバーストエラーが発生して、正常なデータ送受信ができない状況に陥る。
【0039】
このようなバーストエラーの発生を基地局2側のバーストエラー検出部23aにて検出した場合、基地局2のアクセスポイント24を制御するアクセスコントローラ23のアクセスポイント切替部23bは、アクセスポイント24の現用CHと予備用CHとを切り替えて、今まで現用となっていたCHに用いられるアクセスポイント送受信部24aを予備側にすると同時に異常系として切り離し、予備用CHから新たに現用CHとなった無線周波数帯の無線電波を送受信するアクセスポイント送受信部24bを用いて列車内無線端末3との間のデータの送受信動作を再開する状態に設定する。
【0040】
一方、このようなバーストエラーを列車内無線端末3側のバーストエラー検出部32で検出した場合、列車内無線端末3の送受信部切替部33は、現用CHと予備用CHとを切り替えて、今まで現用となっていたCHに用いられる端末側送受信部31aを予備側にすると同時に異常系として切り離し、予備用から新たに現用CHとなった無線周波数帯の無線電波を送受信する端末側送受信部31bを用いて、基地局2側のアクセスポイント24との間のデータの送受信動作を再開する状態に設定する。
【0041】
あるいは、列車内無線端末3の送受信部切替部33は、新たに現用CHとなった無線周波数帯の無線電波を送受信する端末側送受信部31bによるデータ通信を再開する場合、再度、利用可能な基地局2のアクセスポイント24を探索する検索指令を送信するように制御しても良い。この場合、この新たな無線周波数帯の検索指令に対する応答信号を、基地局2側のアクセスポイント24から受信すると、前述した図2のシーケンスチャートにより、データ通信を再開することができる。
【0042】
なお、このようなバーストエラーを基地局2側で検出した場合、前述したように、当該基地局2のアクセスポイント24が接続されているアクセスコントローラ23は、当該基地局2内に設置されている自動音声発信装置21を制御して、バーストエラーが生じ異常系として切り離したアクセスポイント送受信部24aを用いて、すなわち、今まで現用となっていたCHの無線周波数帯の無線電波を用いて、自動音声発信装置21からの音声による警告メッセージを自動的に送信する。
【0043】
この警告メッセージは、妨害電波により列車無線用のデータ通信が不可能になっており、早急に妨害電波の発信を中止することを、該妨害電波の発信元の違法無線局6の使用者に対して警告するために、一斉放送形式で発信されるものである。さらに、この警告メッセージは、バーストエラーが生じた無線周波数帯を用いて送信されるので、違法無線等の妨害電波を発信している違法無線局6で受信されることになり、違法無線局6の使用者に対して、妨害電波を送信していることに気付かせることができる。
【0044】
以上の実施例においては、違法無線の発信元の違法無線局6に対して、自動音声発信装置21を起動して音声による警告メッセージを送信する場合を示したが、本発明は、かかる場合のみに限るものではない。例えば、自動音声発信装置とは、違法電波の発信中止を警告するための警告情報を自動的に発信する警告発信手段を提供するものであり、音声ではなく、任意の形式のデータを警告メッセージとして自動的に発信可能な自動データ発信装置を当該自動音声発信装置に代わって用いるようにしても良いし、音声とデータとの双方を用いて警告情報を自動的に発信するようにしても良い。あるいは、警告用ブザー音や警告用の制御信号などの警告信号を自動的に発信するようにしても良い。
【0045】
また、通信用のCHとして2つのCHを用いる場合について説明したが、2つのCHのみに限ることなく、互いに無線周波数帯が異なる2つ以上の複数のCHを用いるように構成し、アクセスポイント切替部23bや送受信部切替部33はあらかじめ定めた順番に順次切り替えるように制御することも可能である。さらには、列車内無線端末3が行う通信としては、データ通信用に限るものではなく、音声通信であってもかまわないし、画像通信であってもかまわないし、さらには、これらの通信媒体が混在する複合通信であってもかまわない。
【0046】
(効果の説明)
次に、本発明の一例である前述した列車無線妨害電波回避システム100、基地局2、列車内無線端末3における効果について説明する。
【0047】
第1の効果は、列車内無線端末3と基地局2との間の通信用の現用CHとして無線周波数帯が異なる2つ以上のCHのうち、いずれかを用いるように構成しているので、違法無線等の妨害電波によって、列車内無線端末3と基地局2との間で現在使用中の現用CHの無線周波数帯による通信が中断されたとしても、別の無線周波数帯のCHに切り替えることにより、通信を自動的に再開させることができることにある。
【0048】
第2の効果は、自動音声発信装置21や自動データ発信装置を起動することにより、違法無線等の妨害電波の発信元に対して、音声やデータによる警告メッセージ・警告信号を、今まで現用CHとして使用していた無線周波数帯すなわち違法無線の無線周波数帯と同じ周波数帯を用いて発信しているので、違法無線等の妨害電波の発信元である違法無線局6の使用者に対して、違法無線等の妨害電波を発信していることを気付かせることができ、違法無線等の妨害電波の発信を中止させることができることにある。この結果、違法無線等の妨害電波の発信元である違法無線局6の使用者が、使用している無線周波数が、列車無線の業務上で使用中であることに、いつまでも気付かずに、発信し続ける状態を解消させることができる。
【0049】
以上、本発明の好適実施例の構成を説明した。しかし、斯かる実施例は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることは、当業者には容易に理解できよう。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の列車無線妨害電波回避システムの構成の一例を示すシステム構成図である。
【図2】本発明による列車無線妨害電波回避システムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
【符号の説明】
【0051】
1 中央局
2 基地局
3 列車内無線端末
4 通信ネットワーク
5 無線LAN
6 違法無線局
11 ルータ
12 DHCPサーバ
13 アプリケーションサーバ
21 自動音声発信装置
22 ルータ
23 アクセスコントローラ
23a バーストエラー検出部
23b アクセスポイント切替部
24 アクセスポイント
24a、24b アクセスポイント送受信部
31a、31b 端末側送受信部
32 バーストエラー検出部
33 送受信部切替部
100 列車無線妨害電波回避システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動する列車内に備えられた列車内無線端末と、該列車が移動する線路沿いに一定間隔で配備された複数の基地局のいずれかの基地局との間で、該列車の移動に応じて基地局を次々に接続替えしながら、無線周波数帯の無線CH(Channel:チャンネル)を用いて行われる列車無線通信に対する妨害電波により、前記無線周波数帯の無線CHを用いた通信の途絶を回避する列車無線妨害電波回避システムにおいて、前記列車内無線端末と前記基地局との間の通信に用いる前記無線周波数帯の無線CHとして、互いに無線周波数帯が異なる2つのCHを備え、2つの前記CHのうちいずれかのCHを、現用CHとして、前記列車内無線端末と前記基地局との間の通信に用いる前記無線周波数帯の無線CHに割り当て、現用CHに割り当てた前記無線周波数帯の無線CHを用いた通信中にバーストエラーを検出した場合、バーストエラーが発生した前記現用CHを、前記現用CHと異なる無線周波数帯のCHに切り替える切替手段と、前記バーストエラーが発生した前記現用CHの無線周波数帯を用いて警告情報を発信する警告発信手段と、を備えていることを特徴とする列車無線妨害電波回避システム。
【請求項2】
互いに無線周波数帯が異なる2つのCHの代わりに、互いに無線周波数帯が異なる2つ以上のCHを備え、前記切替手段が、2つ以上の前記CHのうちいずれか一つのCHを現用CHとして前記列車内無線端末と前記基地局との間の通信に用いる前記無線周波数帯の無線CHに割り当て、バーストエラーを検出した場合、バーストエラーが発生した前記現用CHを、2つ以上のCHのうち、前記現用CHと異なる無線周波数帯のCHにあらかじめ定めた順番に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の列車無線妨害電波回避システム。
【請求項3】
前記基地局に、前記列車内無線端末からの通信を許可するか否かの端末認証を行う認証手段をさらに備え、前記列車内無線端末からの認証要求を受け取った際に、前記認証手段は、通信を許可可能な端末か否かを判別し、通信の許可可能な端末であると判別した場合に、要求元の前記列車内無線端末を当該基地局を介して通信ネットワークに接続するとともに、前記認証完了の旨を要求元の前記列車内無線端末に返送することを特徴とする請求項1または2に記載の列車無線妨害電波回避システム。
【請求項4】
前記基地局は、前記認証完了の旨を返送した前記列車内無線端末からIP(Internet Protocol)アドレスの取得要求を受け取った場合、IPアドレスの割り当てを管理するDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバに前記通信ネットワークを介して接続し、前記DHCPサーバから、割り当てられたIPアドレスを、要求元の前記列車内無線端末に対して返送することを特徴とする請求項3に記載の列車無線妨害電波回避システム。
【請求項5】
前記警告発信手段が、前記警告情報として、音声および/またはデータによる警告メッセージあるいは警告信号を自動的に発信することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の列車無線妨害電波回避システム。
【請求項6】
移動する列車内に備えられた列車内無線端末との間で無線周波数帯の無線CH(Channel:チャンネル)を用いて通信を行う基地局において、前記列車内無線端末との間の通信に用いる前記無線周波数帯の無線CHとして、互いに無線周波数帯が異なる2つのCHを備え、2つの前記CHのうちいずれかのCHを現用CHとして前記列車内無線端末との間の通信に用いる前記無線周波数帯の無線CHに割り当て、現用CHに割り当てた前記無線周波数帯の無線CHを用いた通信中にバーストエラーを検出した場合、バーストエラーが発生した前記現用CHを、前記現用CHと異なる無線周波数帯のCHに切り替える切替手段と、前記バーストエラーが発生した前記現用CHの無線周波数帯を用いて警告情報を発信する警告発信手段と、を備えていることを特徴とする基地局。
【請求項7】
互いに無線周波数帯が異なる2つのCHの代わりに、互いに無線周波数帯が異なる2つ以上のCHを備え、前記切替手段が、2つ以上の前記CHのうちいずれか一つのCHを現用CHとして前記列車内無線端末との間の通信に用いる前記無線周波数帯の無線CHに割り当て、バーストエラーを検出した場合、バーストエラーが発生した前記現用CHを、2つ以上のCHのうち、前記現用CHと異なる無線周波数帯のCHにあらかじめ定めた順番に切り替えることを特徴とする請求項6に記載の基地局。
【請求項8】
前記列車内無線端末からの通信を許可するか否かの端末認証を行う認証手段をさらに備え、前記列車内無線端末からの認証要求を受け取った際に、前記認証手段は、通信を許可可能な端末か否かを判別し、通信の許可可能な端末であると判別した場合に、要求元の前記列車内無線端末を当該基地局を介して通信ネットワークに接続するとともに、前記認証完了の旨を要求元の前記列車内無線端末に返送することを特徴とする請求項6または7に記載の基地局。
【請求項9】
前記認証完了の旨を返送した前記列車内無線端末からIP(Internet Protocol)アドレスの取得要求を受け取った場合、IPアドレスの割り当てを管理するDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバに前記通信ネットワークを介して接続し、前記DHCPサーバから、割り当てられたIPアドレスを、要求元の前記列車内無線端末に対して返送させることを特徴とする請求項8に記載の基地局。
【請求項10】
前記警告発信手段が、前記警告情報として、音声および/またはデータによる警告メッセージあるいは警告信号を自動的に発信することを特徴とする請求項6ないし9のいずれかに記載の基地局。
【請求項11】
移動する列車内に備えられ、基地局との間で無線周波数帯の無線CH(Channel:チャンネル)を用いて通信を行う列車内無線端末において、前記基地局との間の通信に用いる前記無線周波数帯の無線CHとして、互いに無線周波数帯が異なる2つのCHを備え、2つの前記CHのうちいずれかのCHを現用CHとして前記基地局との間の通信に用いる前記無線周波数帯の無線CHに割り当て、現用CHに割り当てた前記無線周波数帯の無線CHを用いた通信中にバーストエラーを検出した場合、バーストエラーが発生した前記現用CHを、前記現用CHと異なる無線周波数帯のCHに切り替える切替手段を備えていることを特徴とする列車内無線端末。
【請求項12】
互いに無線周波数帯が異なる2つのCHの代わりに、互いに無線周波数帯が異なる2つ以上のCHを備え、前記切替手段が、2つ以上の前記CHのうちいずれか一つのCHを現用CHとして前記基地局との間の通信に用いる前記無線周波数帯の無線CHに割り当て、バーストエラーを検出した場合、バーストエラーが発生した前記現用CHを、2つ以上のCHのうち、前記現用CHと異なる無線周波数帯のCHにあらかじめ定めた順番に切り替えることを特徴とする請求項11に記載の列車内無線端末。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−158797(P2007−158797A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−352101(P2005−352101)
【出願日】平成17年12月6日(2005.12.6)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】