説明

制御装置、制御方法、プログラム、入力信号受信装置、操作入力装置、及び入力システム

【課題】異なる面に操作受付部が設けられた操作入力装置を用いてユーザが操作入力を行う際に、所望の処理を適切に実行する方法を提案する。
【解決手段】操作入力装置の第1の表面に設けられた第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、前記操作入力装置の前記第1の表面とは異なる第2の表面に設けられた第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを受信する入力信号受信部と、前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかを示す対向情報を取得する対向情報取得部と、前記取得された前記対向情報に基づいて、前記第1の入力信号に応じた第1の処理と前記第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させる処理制御部と、を備える、制御装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、制御方法、プログラム、入力信号受信装置、操作入力装置、及び入力システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ハードウェア技術の向上に伴って、テレビも多様な機能を実現している。ユーザは、所望の機能をテレビに実行させるべく、例えばリモコン等の操作入力装置でテレビに入力を行う。そして、操作入力装置として、様々なデバイスが検討されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−143606号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、操作入力装置による多様な入力形態の実現の要請に伴い、操作入力装置に複数の操作受付部を配置するスペースを確保する必要がある。一方で、操作入力装置はユーザに把持されて使用されるので、操作入力装置の小型化が要請されている。このような二つの要請に応えるべく、操作入力装置の異なる面にそれぞれ操作受付部を設ける構成が考えられる。
【0005】
しかし、操作入力装置の異なる面に操作受付部をそれぞれ設ける場合には、各面に設けた操作受付部の構成や操作受付態様が異なることが想定される。このため、例えばユーザが誤って操作入力することで、所望の処理が実行されない恐れがある。
【0006】
そこで、本開示は、異なる面に操作受付部が設けられた操作入力装置を用いてユーザが操作入力を行う際に、所望の処理を適切に実行する方法を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、操作入力装置の第1の表面に設けられた第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、前記操作入力装置の前記第1の表面とは異なる第2の表面に設けられた第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを受信する入力信号受信部と、前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかを示す対向情報を取得する対向情報取得部と、前記取得された前記対向情報に基づいて、前記第1の入力信号に応じた第1の処理と前記第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させる処理制御部と、を備える、制御装置が提供される。
【0008】
また、本開示によれば、操作入力装置の第1の表面に設けられた第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、前記操作入力装置の前記第1の表面とは異なる第2の表面に設けられた第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを受信することと、前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかを示す対向情報を取得することと、前記取得された前記対向情報に基づいて、前記第1の入力信号に応じた第1の処理と前記第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させることと、を含む制御方法が提供される。
【0009】
また、本開示によれば、コンピュータに、操作入力装置の第1の表面に設けられた第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、前記操作入力装置の前記第1の表面とは異なる第2の表面に設けられた第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを受信することと、前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかを示す対向情報を取得することと、前記取得された前記対向情報に基づいて、前記第1の入力信号に応じた第1の処理と前記第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させることと、を実行させるためのプログラムが提供される。
【0010】
また、本開示によれば、操作入力装置の第1の表面に設けられた第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、前記操作入力装置の前記第1の表面とは異なる第2の表面に設けられた第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを、前記操作入力装置から受信する入力信号受信部と、前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかを示す対向情報を、前記操作入力装置から受信する対向情報受信部と、前記受信された前記対向情報に基づいて、前記第1の入力信号に応じた第1の処理と前記第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させる処理制御部と、を備える、入力信号受信装置が提供される。
【0011】
また、本開示によれば、筐体の第1の表面に設けられた第1の操作受付部と、前記筐体の前記第1表面とは異なる第2の表面に設けられた第2の操作受付部と、前記第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、前記第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを受け付ける入力信号受付部と、前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかを判定する判定部と、前記判定部による判定結果に基づいて、前記第1の入力信号に応じた第1の処理と前記第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させる処理制御部と、を備える操作入力装置が提供される。
【0012】
また、本開示によれば、操作入力装置と、前記操作入力装置から入力信号を受信する入力信号受信装置と、を有し、前記操作入力装置は、筐体の第1の表面に設けられた第1の操作受付部と、前記筐体の前記第1表面とは異なる第2の表面に設けられた第2の操作受付部と、前記第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、前記第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを受け付ける入力信号受付部と、前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかを判定する判定部と、を備え、前記入力信号受信装置は、前記入力信号受付部が受け付けた前記第1の入力信号と前記第2の入力信号を、前記操作入力装置から受信する入力信号受信部と、前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかの前記判定部による判定結果を、前記操作入力装置から受信する対向情報受信部と、前記受信された前記判定結果に基づいて、前記第1の入力信号に応じた第1の処理と前記第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させる処理制御部と、を備える、入力システムが提供される。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように本開示によれば、異なる面に操作受付部が設けられた操作入力装置を用いてユーザが操作入力を行う際に、所望の処理を適切に実行することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施形態に係る遠隔操作システムの構成を示す図である。
【図2】リモート・コントロール装置の外観を示す斜視図である。
【図3】リモート・コントロール装置の前面及び背面の構成を示す図である。
【図4】リモート・コントロール装置の詳細構成を示すブロック図である。
【図5】判定部が判定可能なリモート・コントロール装置の面を説明するための図である。
【図6】TV装置の詳細構成を示すブロック図である。
【図7】リモート・コントロール装置の持ち方をユーザに推薦する画面表示例である。
【図8】リモート・コントロール装置の持ち方を推薦するアイコンの例を示す。
【図9】ビデオプレイヤー実行中のリモート・コントロール装置の持ち方の推薦表示を説明するための図である。
【図10】Webブラウザ実行中のリモート・コントロール装置の持ち方の推薦表示を説明するための図である。
【図11】ゲームコンテンツ実行中のリモート・コントロール装置の横持ちの推薦表示を説明するための図である。
【図12】ゲームコンテンツ実行中のリモート・コントロール装置の縦持ちの推薦表示を説明するための図である。
【図13】リモート・コントロール装置の動作例を示すフローチャートである。
【図14】x軸の向き判定処理を示すフローチャートである。
【図15】z軸の向き判定処理を示すフローチャートである。
【図16】縦横判定処理を示すフローチャートである。
【図17】ローパスフィルタ処理を示すフローチャートである。
【図18】TV装置の動作例を示すフローチャートである。
【図19】裏表の反転を伴うリモート・コントロール装置の持ち替え判定処理を示すフローチャートである。
【図20】リモート・コントロール装置の背面操作の有効無効に応じた操作信号の無効化処理を示すフローチャートである。
【図21】第2の実施形態に係るリモート・コントロール装置の詳細構成を示すブロック図である。
【図22】第3の実施形態に係るリモート・コントロール装置の使用形態を示す図である。
【図23】縦持ち状態のリモート・コントロール装置のz軸方向の加速度に基づく、裏表判別処理を説明するための模式図である。
【図24】横持ち状態のリモート・コントロール装置のz軸方向の加速度に基づく、裏表判別処理を説明するための模式図である。
【図25】第3の実施形態に係るリモート・コントロール装置の動作例を示すフローチャートである。
【図26】変形例を説明するための模式図である。
【図27】第5の実施形態に係るリモート・コントロール装置の動作例を示すフローチャートである。
【図28】リモート・コントロール装置の持ち方の推薦表示の変形例を示す図である。
【図29】TV装置による表示の変形例を説明するための図である。
【図30】リモート・コントロール装置の第1の操作受付部及び第2の操作受付部の第1変形例を示す図である。
【図31】リモート・コントロール装置の第1の操作受付部及び第2の操作受付部の第2変形例を示す図である。
【図32】リモート・コントロール装置の第1の操作受付部及び第2の操作受付部の第3変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0016】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.第1の実施形態
1−1.遠隔操作システムの概要
1−2.リモート・コントロール装置の詳細構成
1−3.TV装置の詳細構成
1−4.リモート・コントロール装置の動作
1−5.TV装置の動作
2.第2の実施形態
3.第3の実施形態
4.第4の実施形態
5.第5の実施形態
6.その他の実施形態
【0017】
<1.第1の実施形態>
(1−1.遠隔操作システムの概要)
図1〜図3を参照しながら、第1の実施形態に係る入力システムの一例である遠隔操作システム10の概要について説明する。図1は、第1の実施形態に係る遠隔操作システム10の構成を示す図である。図2は、リモート・コントロール装置200の外観を示す斜視図である。図3は、リモート・コントロール装置200の前面210及び背面220の構成を示す図である。
【0018】
図1に示すように、遠隔操作システム10は、入力信号受信装置の一例であるTV装置100と、操作入力装置の一例であるリモート・コントロール装置200を有する。
【0019】
TV装置100は、映像等を再生するための装置である。TV装置100は、リモート・コントロール装置200から受け付けた操作入力に応じて、映像を再生する。また、TV装置100は、例えばメニュー画面を表示し、リモート・コントロール装置200からメニュー画面に対する操作入力を受け付ける。
【0020】
リモート・コントロール装置200は、TV装置100を遠隔操作するための装置である。リモート・コントロール装置200は、例えば赤外線通信等でTV装置100と通信を行い、ユーザによる操作入力に対応する操作信号をTV装置100に送信する。
【0021】
図2に示すように、リモート・コントロール装置200は、長方体形状の筐体201を有し、筐体201の前面210(第1の表面に該当)及び背面220(第2の表面に該当)に、それぞれ入力部が設けられている。すなわち、図3に示すように、前面210には、十字キー部212と、ボタン部214と、タッチパット部216が設けられている。一方で、前面210の反対側の面である背面220には、キーボード部222が設けられている。なお、本実施形態では、十字キー部212、ボタン部214、及びタッチパット部216が、第1の操作受付部を構成し、キーボード部222が、第2の操作受付部を構成する。
【0022】
このように前面210及び背面220にそれぞれ操作受付部を設けることで、リモート・コントロール装置200の筐体201を大きくすることなく操作受付部の配置スペースを確保しながら、多様な入力方法を実現することが可能となる。すなわち、ユーザは、リモート・コントロール装置200を操作する際に筐体201を持ち替える(図1参照)ことで、十字キー部212、ボタン部214、タッチパット部216、及びキーボード部222のいずれかによる操作入力を行える。
【0023】
例えば、TV装置100の表示画面のメニュー画面上での項目を選択する場合には、ユーザは、図1に示すように筐体201の前面210側がユーザに向くようにリモート・コントロール装置200を持ち、前面210に設けられた十字キー部212及びボタン部214による入力を行う。また、文字を入力する場合には、ユーザは、筐体201の背面220側がユーザに向くようにリモート・コントロール装置200を持ち、背面220に設けられたキーボード部222による入力を行う。このように、ユーザは、リモート・コントロール装置200の持ち方を変えることで、所望の入力形態によるTV装置100の遠隔装置を行う。
【0024】
ところで、リモート・コントロール装置200の筐体201の異なる面(前面210と背面220)に操作受付部(第1の操作受付部と第2の操作受付部)を設ける場合には、ユーザが意図しない入力が行われ、又はユーザが誤って入力することで、所望の処理が実行されない恐れがある。例えば、キーボード部222でTV装置100の表示画面で文字入力を行う際に、誤ってボタン部214が誤って押されて表示画面が切り替わってしまう恐れがある。
【0025】
そこで、本実施形態の遠隔操作システム10は、異なる面にそれぞれ入力部が設けられたリモート・コントロール装置200を用いてユーザが入力を行う際に、所望の処理を適切に実行することが可能となるように、以下の処理を行う。すなわち、遠隔操作システム10は、詳細は後述するが、第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを受信する。また、遠隔操作システム10は、筐体201の前面210と背面220のいずれの表面がユーザに対向するかを示す対向情報を取得する。そして、遠隔操作システム10は、取得された対向情報に基づいて、第1の入力信号に応じた第1の処理と第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させる。
【0026】
かかる構成の場合には、異なる面に設けられた第1の操作受付部と第2の操作受付部による入力が行われても、リモート・コントロール装置200のユーザへの対向状態に即した処理が実行される。このため、例えば、互いに操作受付態様が異なる第1の操作受付部と第2の操作受付部へのユーザの誤入力を防止でき、また、誤入力があっても適切な入力に変更して処理できる。従って、複数の操作受付部が設けられたリモート・コントロール装置200で入力を行う際のユーザビリティを向上させることができる。
【0027】
(1−2.リモート・コントロール装置の詳細構成)
図4を参照しながら、リモート・コントロール装置200の詳細構成について説明する。図4は、リモート・コントロール装置200の詳細構成を示すブロック図である。
【0028】
図4に示すように、リモート・コントロール装置200は、第1入力部211と、第2入力部221と、撮像部230と、通信部232と、記憶部234と、加速度センサー242と、傾きセンサー244と、コントローラ部250と、を有する。
【0029】
第1入力部211と第2入力部221は、リモート・コントロール装置200の使用者であるユーザが、TV装置100を遠隔操作するための入力を行うためのものである。第1入力部211は、図3に示す十字キー部212、ボタン部214、タッチパット部216(第1の操作受付部)に対する操作に応じた第1の入力信号を生成する。第2入力部221は、図3に示すキーボード部222(第2の操作受付部)に対する操作に応じた第2の入力信号を生成する。キーボード部222は、背面220に所定間隔で異なる位置に配置された複数のキー(操作受付部材)により構成される。
【0030】
撮像部230は、被写体を撮像する機能を有する。例えば、撮像部230は、ユーザがリモート・コントロール装置200を操作する際に、ユーザを撮像する。撮像部230により撮像された画像データは、画像処理等され、コントローラ部250に送られる。撮像部230は、レンズと撮像素子を有するカメラ等の撮像装置により構成される。撮像部230は、例えば、筐体201の前面210及び背面220のそれぞれに設けている。かかる場合には、撮像部230によりユーザを検出することで、前面210と背面220のいずれかの面が、ユーザに対向しているかを判定できる。なお、撮像部230は、前面210と背面220のいずれか一方の面に設けてもよい。
【0031】
通信部232は、コントローラ部250による制御に基づいて、TV装置100と通信を行う送信部及び受信部としての機能を有する通信インタフェースである。通信部232は、第1入力部211と第2入力部221による入力に対応したTV装置100の遠隔操作情報等を、TV装置100に送信する。通信部232は、例えば、赤外線通信やBluetooth用の通信装置により構成される。
【0032】
記憶部234は、コントローラ部250により使用される各種情報を記憶する機能を有する。例えば、記憶部234は、撮像部230により撮像された画像データを記憶する。記憶部234は、磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス等のストレージ装置により構成される。
【0033】
加速度センサー242は、リモート・コントロール装置200の3軸(図2に示すx軸、y軸、及びz軸)加速度を測定するためのものである。傾きセンサー244は、リモート・コントロール装置200の傾き角を測定するジャイロセンサーである。加速度センサー242及び傾きセンサー244による測定結果は、コントローラ部250に送られる。
【0034】
コントローラ部250は、リモート・コントロール装置200の動作全体を制御する機能を有しており、例えば、第1入力部211又は第2入力部221から出力された操作情報に基づいて、リモート・コントロール装置200の動作を制御する。コントローラ部250は、CPU、ROM、RAMにより構成される。
【0035】
図4に示すように、コントローラ部250は、姿勢検出部252と、判定部253と、通信制御部254と、を有する。
【0036】
姿勢検出部252は、加速度センサー242と傾きセンサー244の測定結果に基づいて、リモート・コントロール装置200の姿勢を検出する。姿勢検出部252は、ユーザがリモート・コントロール装置200を操作中、所定のサンプリング周期で出力される測定結果に基づいて、継続してリモート・コントロール装置200の姿勢を検出する。
【0037】
判定部253は、姿勢検出部252による検出結果又は撮像部230による検出結果に基づいて、筐体201の前面210と背面220のいずれの面が、リモート・コントロール装置200のユーザに対向するかを判定する(裏表判定)。また、判定部253は、姿勢検出部252による検出結果又は撮像部230による検出結果に基づいて、リモート・コントロール装置200の前面210の向き(横向き又は縦向き)も判定可能である(縦横判定)。
【0038】
ここで、図5を参照しながら、判定部253による判定処理について具体的に説明する。図5は、判定部253が判定可能なリモート・コントロール装置200の面を説明するための図である。
【0039】
判定部253は、十字キー部212が設けられた前面210がユーザに対向する場合には、前面210が裏表判定における表面であると判定する。同様に、判定部253は、キーボード部222が設けられた背面220がユーザに対向する場合には、背面220が裏表判定における裏面であると判定する。
【0040】
また、判定部253は、前面210がユーザに対向する場合の、前面210の横向きと縦向きを判定する。本実施形態では、判定部253により判定される横向きは、二つの向きがある。具体的には、図5に示すように、第1横向きは、十字キー部212が左側に位置する状態であり、第2横向きは、十字キー部212が右側に位置する状態である。また、本実施形態における縦向きは、十字キー部212が上側に位置する状態である。
【0041】
図4に戻って、説明を続ける。通信制御部254は、通信部232によるTV装置100との通信を制御する。例えば、通信制御部254は、第1入力部211と第2入力部221が生成した入力信号に対応するTV装置100の遠隔操作情報や判定部253による判定結果情報(対向情報とも呼ぶ)を、TV装置100に送信するように、通信部232を制御する。
【0042】
(1−3.TV装置の詳細構成)
図6を参照しながら、TV装置100の詳細構成について説明する。図6は、TV装置100の詳細構成を示すブロック図である。
【0043】
図6に示すように、TV装置100は、表示部110と、通信部120と、記憶部130と、コントローラ部140と、を有する。
【0044】
表示部110は、コントローラ部140による制御に基づいて、各種情報を表示する機能を有する。例えば、表示部110は、再生される映像等を表示する。表示部110は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示装置により構成される。
【0045】
通信部120は、コントローラ部140による制御に基づいて、リモート・コントロール装置200と通信を行う送信部及び受信部としての機能を有する通信インタフェースである。通信部120は、リモート・コントロール装置200により送信された遠隔操作情報や判定部253による判定結果(ユーザ対向方向判定結果とも呼ぶ)に関する情報を受信する。通信部120は、例えば、赤外線通信やBluetooth用の通信装置により構成される。
【0046】
記憶部130は、コントローラ部140により使用される各種情報を記憶する機能を有する。例えば、記憶部130は、通信部120が受信した判定部253による判定結果を記憶する。記憶部130は、磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス等のストレージ装置により構成される。
【0047】
コントローラ部140は、TV装置100の動作全体を制御する機能を有しており、例えば、通信部120により受信された遠隔操作情報などに基づいてTV装置100の動作を制御することが可能である。コントローラ部140は、CPU、ROM、RAMにより構成される。
【0048】
図6に示すように、コントローラ部140は、入力信号受信部の一例である入力受信部142と、対向情報取得部の一例である対向情報受信部143と、アプリケーション判定部144と、入力処理制御部145と、表示制御部146と、を有する。
【0049】
入力受信部142は、通信部120を介して受信した遠隔操作情報に基づいて、リモート・コントロール装置200の第1入力部211が生成した第1の入力信号と、第2入力部221が生成した第2の入力信号とを受信する。入力受信部142は、第1入力部211と第2入力部221の少なくとも一方が入力信号を生成する度に、リモート・コントロール装置200から入力信号を受信する。入力受信部142は、受信した入力信号を入力処理制御部145に出力する。
【0050】
対向情報受信部143は、通信部120を介して受信した判定部253による判定結果に関する情報を受信する。これにより、対向情報受信部143は、リモート・コントロール装置200の前面210と背面220のいずれの面がユーザに対向するかを示す対向情報と、筐体201の向きに関する向き情報を取得する。対向情報受信部143は、取得した対向情報と向き情報を入力処理制御部145に出力する。
【0051】
アプリケーション判定部144は、TV装置100において実行中のアプリケーションを判定する。TV装置100は、アプリケーションとして、例えばビデオプレイヤー、Webブラウザ、ゲームコンテンツを実行可能である。アプリケーション判定部144は、このようなアプリケーションのうちのいずれのアプリケーションが実行されているかを判定する。
【0052】
入力処理制御部145は、対向情報受信部143から出力された対向情報に基づいて、入力受信部142から出力された第1の入力信号に対応する第1処理と第2の入力信号に対応する第2処理のうちいずれか一方を変化させる。これにより、リモート・コントロール装置200の異なる面に設けられた操作受付部による入力が行われても、リモート・コントロール装置200のユーザへの対向状態に即した処理を実行できる。
【0053】
入力処理制御部145は、取得された対向情報において前面210がユーザに対向する場合には、第1処理を実行すると共に第2処理の一部を無効にし、背面220がユーザに対向する場合には、第2処理を実行すると共に第1処理の一部を無効にしうる。これにより、ユーザに対向しない面側に設けられた操作受付部による誤入力、又はユーザの意図しない入力があったとしても、処理を無効にすることで、TV装置100の誤動作を防止できる。
【0054】
入力処理制御部145は、アプリケーション判定部144から実行中のアプリケーションに関する情報を受け、実行中のアプリケーションに応じて、所定位置に位置する操作受付部材による入力に対応する処理を無効にしうる。これにより、誤入力されやすい位置に位置する操作受付部材(例えばキーボード部222の特定のキー)による入力に対応した処理を、有効に防止できると共に、他の位置に位置する操作受付部材(キー)による入力を有効にすることができる。この結果、第1の操作受付部と第2の操作受付部の両方を有効に活用して、多様な入力を行える。
【0055】
入力処理制御部145は、複数のアプリケーションにおいて実行中のアプリケーションに対する第1処理と第2処理とを制御する。そして、入力処理制御部145は、取得された対向情報において前面210がユーザに対向する場合には、第2処理において無効にする一部を、実行中のアプリケーションに応じて設定する。これにより、実行中のアプリケーションに対して第1の操作受付部及び第2の操作受付部による入力を可能とすると共に、無効にする入力を限定することで、実行中のアプリケーションに対する多様な入力を行うことができる。
【0056】
入力処理制御部145は、前面210がユーザに対向する場合には、第1処理を実行すると共に第2処理の全てを無効にし、背面220がユーザに対向する場合には、第2処理を実行すると共に第1処理の全てを無効にしても良い。これにより、リモート・コントロール装置200の背面220側に設けられた操作受付部による誤入力を、確実に防止できる。
【0057】
入力処理制御部145は、取得された対向情報に基づいて、入力に対向するリモート・コントロール装置200の面が、前面210と背面220の間で切り替わったことを検出しうる。そして、入力処理制御部145は、切り替わったことを検出した場合には、切り替わりの際に第1入力部211及び第2入力部221が生成した入力信号に対応する処理を全て無効にする。例えば、入力処理制御部145は、ユーザがリモート・コントロール装置200を裏返して持ち替える場合(かかる場合、ユーザに対向する面が、リモート・コントロール装置200の前面210と背面220の間で切り替わる)、その動作中の入力を無効にする。これにより、ユーザが、リモート・コントロール装置200を持ち替える間に、第1の操作受付部及び第2の操作受付部により誤入力しても、アプリケーションの誤動作を防止できる。
【0058】
入力処理制御部145は、取得された対向情報と向き情報に基づいて、第1の処理と第2の処理のうちいずれか一方を変化させる。例えば、入力処理制御部145は、対向情報と向き情報に基づいて、操作受付部が受け付ける操作の操作方向を示す座標軸を変換する。そして、入力処理制御部145は、第1入力部211(又は第2入力221)が生成した第1の入力信号(又は第2の入力信号)を、変換後の座標軸に対応する信号に変化させて処理を行う。これにより、例えばユーザに対向する面とは反対側の面に設けられたタッチパッド部216や十字キー部212による背面操作が行われても、前面操作の際の方向に変換される。
【0059】
ここで、座標軸の変換について、説明する。前面操作の際と背面操作の際とで、図2に示すy軸方向(上下方向)の座標軸が反転し、x軸方向(左右方向)の座標軸が反転するので、このような反転に対応するように座標軸が変換される。この結果、リモート・コントロール装置200の裏表に関係無く、適切に入力できる。なお、上下方向と左右方向の反転は、リモート・コントロール装置200の加速度センサー242と傾きセンサー244による測定結果に基づいて、判定部253によって判定される。
【0060】
表示制御部146は、表示部110による表示を制御する。例えば、表示制御部146は、入力処理制御部145による制御に応じて、画面表示を切り替える。また、表示制御部146は、リモート・コントロール装置200の持ち方の推薦表示(詳細は後述する)を表示部110に表示しうる。これにより、ユーザは、視覚的にリモート・コントロール装置200の最適な持ち方を認識できる。
【0061】
(リモート・コントロール装置の持ち替えの判定)
ここで、ユーザが、リモート・コントロール装置200の操作中に、リモート・コントロール装置200を持ち替えているか否かの判定方法について、3つの例を挙げて説明する。
【0062】
1番目の例では、前述したリモート・コントロール装置200の裏表判別(すなわち、リモート・コントロール装置200の加速度センサー242の測定結果)を用いることで、判定可能である。なお、裏表判別の詳細については、後述する。
【0063】
2番目の例では、リモート・コントロール装置200の傾きセンサー244を用いることで、判定可能である。例えば、図2に示すリモート・コントロール装置200のx軸又はy軸の周りで、所定時間以内に所定角度以上の回転角が検出された際に、ユーザがリモート・コントロール装置200の前面210と背面220を裏返す持ち替えを行ったと判定される。
【0064】
3番目の例では、後述するリモート・コントロール装置200の持ち方の推薦表示を組み合わせる。推薦表示が行われる所定時間内で、リモート・コントロール装置200の裏表の状態変化が検出されるまでの間を、リモート・コントロール装置200の持ち替えにかかる時間であると考え、その間の入力部による入力を無効にする。
【0065】
(リモート・コントロール装置の持ち方の推薦表示)
リモート・コントロール装置200の持ち方の推薦表示について、説明する。本実施形態では、実行中のアプリケーションの内部での状態変化に応じて、使用するアプリケーションに最も適したリモート・コントロール装置200の持ち方が、TV装置100の画面上に図や文字等により表示される。
【0066】
ここで、アプリケーションの状態に適したリモート・コントロール装置200の持ち方は、予め設定されているものとする。そして、現在のユーザのリモート・コントロール装置200の持ち方がアプリケーションに適した持ち方でない場合には、適した持ち方をユーザに推薦するために、図7に示す画面表示が所定時間行われる。
【0067】
図7は、リモート・コントロール装置200の持ち方をユーザに推薦する画面表示例である。図7には、リモート・コントロール装置200の適した持ち方を示すアイコン(図)と文章が示されている。図7の画面表示(キーボードを示すアイコン)を見たユーザは、前面210がユーザに対向する状態から、背面220がユーザに対向する状態へリモート・コントロール装置200の持ち方を替えることになる。図7の画面表示では、図8に示す4つのアイコンのうちのいずれかが表示される。4つのアイコンが示すリモート・コントロール装置200の持ち方は、前述した図5に示すリモート・コントロール装置200の状態に対応している。なお、図8は、リモート・コントロール装置200の持ち方を推薦するアイコンの例を示す。
【0068】
なお、リモート・コントロール装置200の持ち方が画面表示される所定時間は、ユーザによって設定可能である。また、画面表示される残り時間をユーザが分かるように、残り時間に対応させて画面表示をフェードアウトさせたり、残り時間を画面上に表示しても良い。
【0069】
図7に示す画面表示がされている際に、リモート・コントロール装置200の判定部253によって、推薦する持ち方に対応した状態(背面220がユーザに対向する状態)に移行したと判定された場合には、TV装置100は、持ち方の推薦を示す画面を終了する。そして、TV装置100は、持ち方が変更された旨を画面表示する。
【0070】
一方で、図7に示す画面表示がされている際に、推薦する持ち方に対応した状態で無く、かつ所定回数以上の連続したリモート・コントロール装置200による入力が発生した場合には、リモート・コントロール装置200の持ち方は変更されなかった旨を画面表示し、推薦表示を終了する。
【0071】
(アプリケーションに応じた推薦表示と入力処理制御)
以下においては、アプリケーションに応じた推薦表示と入力処理制御について、3つの例を挙げて説明する。
【0072】
まず、ビデオプレイヤーの視聴中に、Web検索を行うケースについて説明する。ビデオプレイヤーの視聴中は、ユーザは、通常、リモート・コントロール装置200を縦に持ち、対向する前面210側の操作受付部で入力を行う。
【0073】
図9は、ビデオプレイヤー実行中のリモート・コントロール装置200の持ち方の推薦表示を説明するための図である。ビデオ視聴中にWeb検索ボタンが押下されると、検索窓が視聴中のコンテンツに重畳して表示される。この際に、キーボード部222が設けられた背面220側がユーザに対向するようなリモート・コントロール装置200の持ち方の推薦表示を行う(図9の画面911参照)。これは、ユーザに対向するキーボード部222を用いた方が、Web検索のためのテキスト入力が行い易いからである。
【0074】
推薦表示後にリモート・コントロール装置200の持ち方が変更された(すなわち、リモート・コントロール装置200の背面220がユーザに対向する)場合には、持ち方が変更された旨を画面表示し、入力処理制御部145は、以下のような制御を行う。
【0075】
すなわち、入力処理制御部145は、リモート・コントロール装置200の持ち替え中は、リモート・コントロール装置200による入力を無効にする。これにより、リモート・コントロール装置200の持ち替え中の意図しない入力による誤動作が防止される。リモート・コントロール装置200の持ち方が変わった場合には、キーボード部222による入力を有効にする一方、ユーザから見て反対側に位置する前面210の十字キー部212とボタン部214による入力を無効にする。これにより、十字キー部212とボタン部214による誤入力を防止できる。なお、前面210のタッチパッド部216による入力は、有効とする。入力処理制御部145は、タッチパッド部216の背面入力が行われると、タッチパッドの座標軸の変換(図2のx軸、y軸の座標軸の反転)に対応するデータ処理を行う。これにより、ユーザは、背面操作によるフリーカーソル操作やタッチパッドでのジェスチャ入力を行うことができる。
【0076】
なお、リモート・コントロール装置200の持ち方の変更が無かった(すなわち、前面210がユーザに対向する状態が維持される)場合には、ユーザは、前面210の十字キー部212とボタン部214を使用した入力を行う。
【0077】
Web検索が終了した場合には、図9の画面912に示すように、十字キー部212とボタン部214を設けられた前面210への持ち替えの推薦表示が行われる。推薦表示後にリモート・コントロール装置200の持ち方が変更された(すなわち、リモート・コントロール装置200の前面210がユーザに対向する)場合には、持ち方が変更された旨を画面表示し、入力処理制御部145は、以下のような制御を行う。
【0078】
すなわち、入力処理制御部145は、リモート・コントロール装置200の持ち替え中は、リモート・コントロール装置200による入力を無効にし、リモート・コントロール装置200の持ち替え中の意図しない入力による誤動作を防止する。そして、リモート・コントロール装置200の持ち方が変わった場合には、前面210の十字キー部212、ボタン部214、及びタッチパッド部216による入力を有効にする一方、ユーザから見て反対側に位置する背面220のキーボード部222による入力を無効にする。これにより、キーボード部222による誤入力を防止できる。
【0079】
次に、Webプラウザアプリケーションの場合について説明する。Webブラウジングの際に、ユーザは、例えば、対向する前面210のタッチパッド部216を使用して、HTMLコンテンツ中においてフリーカーソル操作を行う。
【0080】
図10は、Webブラウザ実行中のリモート・コントロール装置200の持ち方の推薦表示を説明するための図である。図10の画面921に示すように、HTMLコンテンツ中のテキスト入力欄がフリーカーソルにより選択された場合には、画面922に示すように、背面220側がユーザに対向するようなリモート・コントロール装置200の持ち方の推薦表示を行う。これは、ユーザに対向する背面220のキーボード部222を用いた方が、テキスト入力が行い易いからである。
【0081】
推薦表示後にリモート・コントロール装置200の持ち方が変更された(すなわち、リモート・コントロール装置200の背面220がユーザに対向する)場合には、持ち方が変更された旨を画面表示し、入力処理制御部145は、以下のような制御を行う。
【0082】
すなわち、入力処理制御部145は、リモート・コントロール装置200の持ち替え中は、リモート・コントロール装置200による入力を無効にし、リモート・コントロール装置200の持ち替え中の意図しない入力による誤動作を防止する。そして、リモート・コントロール装置200の持ち方が変わった場合には、キーボード部222による入力を有効にする一方、ユーザから見て反対側に位置する前面210の十字キー部212とボタン部214による入力を無効にする。これにより、十字キー部212とボタン部214による誤入力を防止できる。なお、前面210のタッチパッド部216による入力は、有効とする。これにより、ユーザは、背面操作によるフリーカーソル操作やタッチパッドでのジェスチャ入力を行うことができる。
【0083】
テキスト入力が終了した場合の入力処理制御部145の制御は、図9の画面912で説明したように、ビデオプレイヤーでWeb検索が終了した際の場合の制御と同様であるので、ここでは説明を省く。
【0084】
次に、ゲームコンテンツの場合について説明する。ゲームコンテンツの場合には、ユーザは、コンテンツの状態に応じて、リモート・コントロール装置200の持ち方を変更する可能性が高い。リモート・コントロール装置200の裏表の持ち方の変更は、ビデオプレイヤーやWebブラウザの場合と同様であるので、以下においては、リモート・コントロール装置200の横持ちや縦持ちの推薦表示等について説明する。
【0085】
図11は、ゲームコンテンツ実行中のリモート・コントロール装置200の横持ちの推薦表示を説明するための図である。図12は、ゲームコンテンツ実行中のリモート・コントロール装置200の縦持ちの推薦表示を説明するための図である。図11と図12に示すx軸及びy軸は、タッチパッド部216のタッチパッド座標を示しており、リモート・コントロール装置200の横向きと縦向きとで、座標の向きが異なる。
【0086】
ここで、リモート・コントロール装置200の横持ちが適したコンテンツと、リモート・コントロール装置200の縦持ちが適したコンテンツとが、予め設定されている。そして、実行中のコンテンツの予め設定された持ち方と、現在のリモート・コントロール装置200の持ち方とが異なる場合に、図11や図12に示すように、リモート・コントロール装置200の縦持ち又は横持ちの推薦表示が行われる。例えば、一のコンテンツから他のコンテンツに切り替えた場合に、切り替えたコンテンツに対応したリモート・コントロール装置200の持ち方がされていないと、切り替えたコンテンツに対応した推薦表示が行われる。
【0087】
推薦表示後にリモート・コントロール装置200の持ち方が変更された場合には、持ち方が変更された旨を画面表示する。そして、入力処理制御部145は、タッチパッド部216による入力の際に、座標軸の変換に対応するデータ処理を行う。これにより、図11と図12に示すようにタッチパッド座標の向きが変わっても、ユーザは、意識せずにタッチパッド部216を使用することが可能となる。
【0088】
(1−4.リモート・コントロール装置の動作)
図13を参照しながら、リモート・コントロール装置200の裏表判定処理が行われる際の、リモート・コントロール装置200の動作例について説明する。図13は、リモート・コントロール装置200の動作例を示すフローチャートである。図13のフローチャートは、ユーザが、TV装置100を遠隔操作するために、リモート・コントロール装置200を手に持っているところから開始される。
【0089】
本処理は、リモート・コントロール装置200のコントローラ部250のCPUが、ROMに格納されているプログラムを実行することによって、実現される。なお、実行されるプログラムは、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリカード等の記録媒体に記憶されても良く、インターネットを介してサーバ等からダウンロードされても良い。
【0090】
まず、コントローラ部250の姿勢検出部252は、加速度センサー242による測定結果(センサ取得値)を取得する(ステップS102)。次に、姿勢検出部253は、前回のセンサ取得値が存在するか否かを判定する(ステップS104)。
【0091】
ステップS104で前回のセンサ取得値が存在しない場合には(No)、姿勢検出部253は、所定時間後(サンプリング周期後)にセンサ取得値を取得する(ステップS102)。一方で、ステップS104で前回のセンサ取得値が存在する場合には(Yes)、姿勢検出部253は、リモート・コントロール装置200のx軸の向き判定とz軸の向き判定とを行う(ステップS106、S108)。
【0092】
ここで、図14、図15を参照しながら、リモート・コントロール装置200のx軸の向き判定処理とz軸の向き判定処理について説明する。
【0093】
図14は、x軸の向き判定処理を示すフローチャートである。まず、姿勢検出部252は、今回取得したx軸のセンサ値と前回取得したx軸のセンサ値とが、閾値x_low未満であるか否かを判定する(ステップS202)。ステップS202で閾値x_low未満であると判定された場合には(Yes)、姿勢検出部252は、センサ値の継続時間を更新する(ステップS204)。
【0094】
次に、姿勢検出部252は、更新後のセンサ値の継続時間が、閾値以上であるか否かを判定する(ステップS206)。ステップS206でセンサ値の継続時間が閾値以上であると判定された場合には(Yes)、姿勢検出部252は、リモート・コントロール装置200のx軸が下向きであると判定する(ステップS208)。ここで、x軸が下向きであるとは、x軸の正の向き(図2参照)が下向きであることを意味する。
【0095】
次に、姿勢検出部252は、現在の時刻と加速度センサー242のx値を記録する(ステップS210)。一方で、ステップS206でセンサ値の継続時間が閾値未満であると判定された場合には(No)、姿勢検出部252は、x軸の向きを特定せずに、ステップS210の処理を行う。
【0096】
ステップS202で閾値x_low以上であると判定された場合には(No)、姿勢検出部252は、今回取得したセンサ値と前回取得したセンサ値とが、閾値x_high(値が閾値x_lowよりも大きい)超であるか否かを判定する(ステップS212)。ステップS212で閾値x_high超であると判定された場合には(Yes)、姿勢検出部252は、センサ値の継続時間を更新する(ステップS214)。
【0097】
次に、姿勢検出部252は、更新後のセンサ値の継続時間が、閾値以上であるか否かを判定する(ステップS216)。ステップS216でセンサ値の継続時間が閾値以上であると判定された場合には(Yes)、姿勢検出部252は、リモート・コントロール装置200のx軸の正の向きが上向きであると判定する(ステップS218)。次に、姿勢検出部252は、ステップS210の処理を行う。一方で、ステップS216でセンサ値の継続時間が閾値未満であると判定された場合には(No)、姿勢検出部252は、x軸の向きを特定せずに、ステップS210の処理を行う。
【0098】
ステップS212で閾値x_high以下であると判定された場合には(No)、姿勢検出部252は、センサ値の継続時間を0にする(ステップS220)。その後、姿勢検出部252は、ステップS210の処理を行う。これにより、x軸の向き判定処理が終了する。
【0099】
図15は、z軸の向き判定処理を示すフローチャートである。まず、姿勢検出部252は、今回取得したz軸のセンサ値と前回取得したz軸のセンサ値とが、閾値z_low未満であるか否かを判定する(ステップS302)。ステップS302で閾値z_low未満であると判定された場合には(Yes)、姿勢検出部252は、センサ値の継続時間を更新する(ステップS304)。
【0100】
次に、姿勢検出部252は、更新後のセンサ値の継続時間が、閾値以上であるか否かを判定する(ステップS306)。ステップS306でセンサ値の継続時間が閾値以上であると判定された場合には(Yes)、姿勢検出部252は、リモート・コントロール装置200のz軸が下向き(状態1)であると判定する(ステップS308)。ここで、z軸が下向きとは、z軸の正の方向(図2参照)が下向きであることを意味する。
【0101】
次に、姿勢検出部252は、現在の時刻と加速度センサー242のz値を記録する(ステップS310)。一方で、ステップS306でセンサ値の継続時間が閾値未満であると判定された場合には(No)、姿勢検出部252は、z軸の向きを特定せずに、ステップS310の処理を行う。
【0102】
ステップS302で閾値z_middle以上であると判定された場合には(No)、姿勢検出部252は、センサ値が閾値z_middle(値が閾値z_lowよりも大きい)未満であるか否かを判定する(ステップS312)。ステップS312で閾値z_middle未満であると判定された場合には(Yes)、姿勢検出部252は、センサ値の継続時間を更新する(ステップS314)。
【0103】
次に、姿勢検出部252は、更新後のセンサ値の継続時間が、閾値以上であるか否かを判定する(ステップS316)。ステップS316でセンサ値の継続時間が閾値以上であると判定された場合には(Yes)、姿勢検出部252は、リモート・コントロール装置200のz軸の正の向きがやや下向き(状態2)であると判定する(ステップS318)。そして、姿勢検出部252は、ステップS310の処理を行う。一方で、ステップS316でセンサ値の継続時間が閾値未満であると判定された場合には(No)、姿勢検出部252は、z軸の向きを特定せずに、ステップS310の処理を行う。
【0104】
ステップS312で閾値z_middle以上であると判定された場合には(No)、姿勢検出部252は、センサ値が閾値z_high(値が閾値z_middleよりも大きい)超であるか否かを判定する(ステップ320)。ステップS320で閾値z_high超であると判定された場合には(Yes)、姿勢検出部252は、センサ値の継続時間を更新する(ステップS322)。
【0105】
次に、姿勢検出部252は、更新後のセンサ値の継続時間が、閾値以上であるか否かを判定する(ステップS324)。ステップS324でセンサ値の継続時間が閾値以上であると判定された場合には(Yes)、姿勢検出部252は、リモート・コントロール装置200のz軸が上向き(状態3)であると判定する(ステップS326)。そして、姿勢検出部252は、ステップS210の処理を行う。一方で、ステップS324でセンサ値の継続時間が閾値未満であると判定された場合には(No)、姿勢検出部252は、z軸の向きを特定せずに、ステップS310の処理を行う。
【0106】
ステップS320で閾値z_high以下であると判定された場合には(No)、姿勢検出部252は、センサ値の継続時間を0にする(ステップS328)。その後、姿勢検出部252は、ステップS310の処理を行う。これにより、z軸の向き判定処理が終了し、図13のフローチャートに戻る。
【0107】
図13のステップS108のz軸の向き判定処理が終了すると、判定部253は、前回のz軸方向の状態が存在するか否かを判定する(ステップS110)。すなわち、判定部253は、前回、z軸が下向き(状態1)、z軸がやや下向き(状態2)、z軸が上向き(状態3)のいずれの状態があったか否かを判定する。ステップS110で前回のz軸方向の状態が存在しないと判定された場合には(No)、ステップS102以降の処理を繰り返す。
【0108】
一方で、ステップS110で前回のz軸方向の状態が存在すると判定された場合には(Yes)、判定部253は、前回のz軸方向が状態1又は状態2で、かつ今回のz軸方向が状態3であるか否かを判定する(ステップS114)。ステップS114で前回のz軸方向が状態1又は状態2で、かつ今回のz軸方向が状態3であると判定された場合には(No)、判定部253は、ユーザがリモート・コントロール装置200を前面入力中であると判定する(ステップS116)。すなわち、リモート・コントロール装置200の背面220がユーザに対向する状態1又は状態2から、前面210がユーザに対向する状態3に移行したことで、ユーザが、リモート・コントロール装置200を持ち替え、前面210の第1入力部211で前面入力していると判定できる。
【0109】
ステップS114の条件に当てはまらない場合には(No)、判定部253は、前回のz軸方向が状態3、かつ今回のz軸方向が状態1であるか否かを判定する(ステップS120)。ステップS120の条件に当てはまる場合には(Yes)、判定部253は、ユーザがリモート・コントロール装置200を背面入力中であると判定する(ステップS122)。すなわち、リモート・コントロール装置200の前面210がユーザに対向する状態3から、背面220がユーザに対向する状態1に移行したことで、ユーザが、リモート・コントロール装置200を持ち替え、背面220の第2入力部221で背面入力していると判定できる。
【0110】
また、ステップS120の条件に当てはまらない場合には(No)判定部253は、前回のz軸方向が状態3で、かつ今回のz軸方向が状態2で、かつx軸方向が下向きであるか否かを判定する(ステップS124)。ステップS124の条件に当てはまる場合には(Yes)、判定部253は、ユーザがリモート・コントロール装置200を背面入力中であると判定する(ステップS126)。
【0111】
なお、本処理において前面入力と判定された場合には(ステップS116)、リモート・コントロール装置200が横向きか縦向きかを判別すべく、判定部253は、図16に示す縦横判定処理も行う(ステップS118)。
【0112】
図16は、縦横判定処理を示すフローチャートである。縦横判定処理において、判定部253は、まず、フィルタ処理を行う(ステップS402)。具体的には、判定部253は、図17に示すローパスフィルタ処理を行う。
【0113】
図17は、ローパスフィルタ処理を示すフローチャートである。まず、コントローラ部250は、加速度センサー242のセンサ値のx、y、z成分のそれぞれについて、下記の計算を行う(ステップS502)。
【0114】
LowPassValue=現在のセンサ値×FILTERRING_VALUE+LowPassValue×(1.0− FILTERRING_VALUE)
ここで、LowPassValueの初期値は、0である。
【0115】
次に、コントローラ部250は、ステップS502で算出したセンサ値のx、y、z成分のLowPassValue_x、LowPassValue_y、LowPassValue_zを記録する(ステップS504)。これにより、ローパスフィルタ処理が終了し、図16のフローチャートに戻る。
【0116】
ステップS402のフィルタ処理が終了すると、コントローラ部250は、記録したLowPassValue_x、LowPassValue_yに基づいて、リモート・コントロール装置200の向きを判定する(ステップS404〜S420)。
【0117】
具体的には、コントローラ部250は、LowPassValue_xが7.0より大きい場合には、リモート・コントロール装置200は横向きで、かつリモート・コントロール装置200のx軸の正の向きが上向きであると判定する(ステップS404、S406)。コントローラ部250は、LowPassValue_xが7.0より小さい場合には、リモート・コントロール装置200は横向きで、かつx軸の正の向きが下向きであると判定する(ステップS408、S410)。同様に、コントローラ部250は、LowPassValue_yが7.0より大きい場合には、リモート・コントロール装置200は縦向きで、かつy軸の正の向きが上向きであると判定する(ステップS412、S414)。コントローラ部250は、LowPassValue_yが7.0より小さい場合には、リモート・コントロール装置200は縦向きで、かつy軸の正の向きが下向きであると判定する(ステップS416、S418)。これにより、縦横判定処理が終了し、図13のフローチャートに戻る。
【0118】
図13のフローチャートで、ステップS118の縦横判定が終了した後、コントローラ部250は、上述した一連の処理を繰り返し、リモート・コントロール装置200の入力状態を継続して判定する。
【0119】
上述したリモート・コントロール装置の動作によれば、加速度センサー242の測定結果に基づいてリモート・コントロール装置200の姿勢を判定することで、リモート・コントロール装置200の前面210と背面220のいずれの面が、ユーザに対向するかを判別できる。特に、ユーザがリモート・コントロール装置200を持ち替えた際に、前面210と背面220のいずれの面がユーザに対向するかを適切に判別できる。
【0120】
(1−5.TV装置の動作)
図18を参照しながら、リモート・コントロール装置200による入力に対応した処理を実行する際の、TV装置100の動作例について説明する。図18は、TV装置100の動作例を示すフローチャートである。図18のフローチャートは、ユーザが、前面210がユーザに対向しているリモート・コントロール装置200を手に持っているところから開始される。
【0121】
本処理は、TV装置100のコントローラ部140のCPUが、ROMに格納されているプログラムを実行することによって、実現される。
【0122】
まず、コントローラ部140は、リモート・コントロール装置200からの対向情報(判定部253によるユーザ対向方向判定結果)を、前回の判定結果として記録する(ステップS602)。次に、コントローラ部140(対向情報受信部143)は、リモート・コントロール装置200から、判定部253によるユーザ対向方向判定結果(対向情報)を取得する(ステップS604)。
【0123】
次に、コントローラ部140は、リモート・コントロール装置200の第1の操作受付部と第2の操作受付部による入力が検出されたか否かを判定する(ステップS606)。ステップS606で入力が検出された場合には(Yes)、コントローラ部140は、図19に示す裏表の反転を伴うリモート・コントロール装置200の持ち替え判定処理を行う(ステップS608)。
【0124】
図19は、裏表の反転を伴うリモート・コントロール装置200の持ち替え判定処理を示すフローチャートである。まず、コントローラ部140は、所定時間以内に傾きセンサー244によりリモート・コントロール装置200のx軸又はy軸回りでの所定角度以上の回転が検出されたか否かを判定する(ステップS702)。
【0125】
ステップS702で所定角度以上の回転が検出された場合には(Yes)、コントローラ部140は、裏表の反転を伴うリモート・コントロール装置200の持ち替え中であると判定する(ステップS704)。一方で、ステップS702で所定角度以上の回転が検出されない場合には(No)、コントローラ部140は、裏表の反転を伴うリモート・コントロール装置200の持ち替え中でないと判定する(ステップS706)。これにより、裏表の反転を伴うリモート・コントロール装置200の持ち替え判定処理が終了し、図18のフローチャートに戻る。
【0126】
コントローラ部140は、ステップS608の判定処理の結果に基づいて、ユーザがリモート・コントロール装置200の裏表の反転を伴う持ち替え中であるかないかを判定する(ステップS610)。ステップS610でリモート・コントロール装置200を持ち替え中であると判定された場合には(No)、コントローラ部140は、持ち替え中に入力受信部142がリモート・コントロール装置200から受信した遠隔操作情報(操作信号)を無視する(ステップS612)。これにより、持ち替え中の誤入力を防止できる。
【0127】
ステップS610でリモート・コントロール装置200を持ち替え中でないと判定された場合には(Yes)、コントローラ部140は、ユーザに対向するリモート・コントロール装置200の表面(ここでは、前面210)の第1の操作受付部による入力か否かを判定する(ステップS614)。すなわち、コントローラ部140は、前面210に設けられた十字キー部212、ボタン部214、タッチパッド部216のいずれかからユーザが入力したか否かを判定する。
【0128】
ステップS614で第1の操作受付部からの入力でないと判定された場合には(No)、コントローラ部140は、図20に示すリモート・コントロール装置200の背面操作の有効無効に応じた操作信号の適切な無効化処理を行う(ステップS616)。
【0129】
図20は、リモート・コントロール装置200の背面操作の有効無効に応じた操作信号の無効化処理を示すフローチャートである。本処理において、コントローラ部140は、例えば実行中のアプリケーションに応じて、背面操作を有効にするか否かを判定する(ステップS802)。
【0130】
ステップS802で背面操作を有効にする場合には(Yes)、コントローラ部140は、入力が検出された操作受付部によって背面操作が行われたか否かを判定する(ステップS804)。ステップS804で入力が検出された操作受付部によって背面操作が行われた場合には(Yes)、コントローラ部140は、操作信号を無視せず、操作信号に対応した処理を行う(ステップS806)。これにより、ユーザが意図した背面操作による処理が、適切に行われる。
【0131】
一方で、ステップS804で入力が検出された操作受付部による背面操作でない場合には(No)、コントローラ部140は、操作信号を無視する(ステップS808)。また、ステップS802で背面操作を無効にする場合にも(No)、コントローラ部140は、操作信号を無視する(ステップS808)。これにより、リモート・コントロール装置200の背面20側の操作受付部によるユーザの意図しない入力に基づいて、アプリケーションが誤動作することを防止できる。
【0132】
リモート・コントロール装置200の背面操作の有効無効に応じた操作信号の無効化処理が終了すると、図18のフローチャートに戻る。
【0133】
ステップ614で第1の操作受付部からの入力であると判定された場合には(Yes)、コントローラ部140は、前回のユーザ対向方向判定結果と今回の判定結果が同一か否かを判定する(ステップS618)。
【0134】
ステップS618で判定結果が同一で無い場合には(No)、コントローラ部140は、タッチパッド部216又は十字キー部212による入力について座標方向の変換を行う(ステップS620)。そして、コントローラ部140は、座標変換後の入力に基づいた処理を行う。これにより、例えば、ユーザは、背面操作によるフリーカーソル操作やタッチパッドでのジェスチャ入力を行うことができる。
【0135】
ステップS618で判定結果が同一である場合には(Yes)、コントローラ部140は、座標変換は行わずに、リモート・コントロール装置200の入力に対応した処理を行う。その後、コントローラ部140は、上述した処理を繰り返す。
【0136】
上述した第1の実施形態によれば、異なる面に設けられた第1の操作受付部と第2の操作受付部による入力が行われても、リモート・コントロール装置200のユーザへの対向状態に即した処理が実行される。このため、互いに操作受付態様が異なる第1の操作受付部と第2の操作受付部へのユーザの誤入力を防止でき、また、誤入力があっても適切な入力に変更して処理できる。例えば、ユーザに対向する面の反対側の面に設けられた操作受付部による入力(背面入力)が行われても、背面入力を無効にすることで、誤入力されやすい背面入力によるユーザの意図しない処理が実行されることを防止できる。
【0137】
また、ユーザがリモート・コントロール装置200を持ち替えたと判定された場合には、持ち替える際の入力部による入力を無効にすることで、持ち替える際の誤入力を防止できる。このように、第1の実施形態によれば、複数の操作受付部が設けられたリモート・コントロール装置200による入力のユーザビリティを向上させることができる。
【0138】
なお、上記では、リモート・コントロール装置200の裏表判別が加速度センサー242の測定結果に基づいて行われる例を説明したが、これに限定されない。例えば、撮像部230による撮像結果に基づいて、リモート・コントロール装置200の裏表判別を行っても良い。具体的には、筐体201の前面210及び背面220にそれぞれカメラ設けて、ユーザを撮像したカメラが配置された面が、ユーザに対向すると判定する。また、加速度センサー242による測定結果と、撮像部230の撮像結果との両方を用いて、リモート・コントロール装置200の裏表判別を行っても良い。かかる場合には、より高精度に、ユーザに対向するリモート・コントロール装置200の面を判別できる。
【0139】
<2.第2の実施形態>
図21を参照しながら、第2の実施形態に係るリモート・コントロール装置500の詳細構成について説明する。図21は、第2の実施形態に係るリモート・コントロール装置500の詳細構成を示すブロック図である。
【0140】
第1の実施形態では、リモート・コントロール装置200で入力された遠隔操作情報と対向情報がTV装置100に送信され、TV装置100のコントローラ部140は、受信した対向情報に基づいて、受信した遠隔操作を有効又は無効にする判断を行う。これに対して、第2の実施形態では、リモート・コントロール装置500のコントローラ部が、TV装置100に対して有効な遠隔操作に対応する信号を送るように、制御する。このため、第2の実施形態の場合には、TV装置100は、受信した操作信号に対応する処理を全て実行することになる。
【0141】
第2の実施形態に係るリモート・コントロール装置500の構成は、図4に示すリモート・コントロール装置200のコントローラ部250以外の構成と同様である。そこで、以下においては、リモート・コントロール装置500のコントローラ部550について主に説明し、他の構成については説明を省く。なお、第1の実施形態ではTV装置100のコントローラ部140が制御装置に該当し、第2の実施形態ではリモート・コントロール装置500のコントローラ部550が制御装置に該当する。
【0142】
図21に示すように、コントローラ部550は、姿勢検出部552と、判定部553と、入力受付部554と、入力処理制御部555と、を有する。
【0143】
姿勢検出部552は、加速度センサー242と傾きセンサー244の測定結果に基づいて、リモート・コントロール装置500の姿勢を検出する。姿勢検出部552は、ユーザがリモート・コントロール装置500を操作中、所定のサンプリング周期で出力される測定結果に基づいて、継続してリモート・コントロール装置500の姿勢を検出する。
【0144】
判定部553は、姿勢検出部252による検出結果又は撮像部230による検出結果に基づいて、筐体201の前面210と背面220のいずれの面が、リモート・コントロール装置200のユーザに対向するかを判定する(裏表判定)。また、判定部253は、姿勢検出部252による検出結果又は撮像部230による検出結果に基づいて、リモート・コントロール装置200の前面210の向き(横向き又は縦向き)も判定可能である(縦横判定)。
【0145】
入力受付部554は、第1入力部211が生成した第1の入力信号と、第2入力部221が生成した第2の入力信号とを受け付ける。入力受付部554は、受け付けた第1の入力信号と第2の入力信号を入力処理制御部555に送る。
【0146】
入力処理制御部555は、判定部553による判定結果に基づいて、入力受付部554により受け付けた第1の入力信号に対応する処理と第2の入力信号に対応する処理のうちいずれか一方を変化させる。例えば、入力処理制御部555は、判定部553によって前面210がユーザに対向していると判定された場合に、第1入力部211が生成した入力信号に対応する入力を有効な入力とし、第2入力部221が生成した入力信号に対応する入力を無効な入力とする。そして、入力処理制御部555は、有効な入力に対応する信号のみをTV装置100に送るように制御する。
【0147】
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、異なる面に設けられた第1の操作受付部と第2の操作受付部による入力が行われても、リモート・コントロール装置200のユーザへの対向状態に即した処理が実行される。このため、例えば、互いに操作受付態様が異なる第1の操作受付部と第2の操作受付部へのユーザの誤入力を防止でき、また、誤入力があっても適切な入力に変更して処理できる。従って、複数の操作受付部が設けられたリモート・コントロール装置200による入力のユーザビリティを向上させることができる。特に、第2の実施形態の場合には、TV装置100側の処理負担を低減できる。また、有効な入力に対応する信号のみがTV装置100に送られるため、リモート・コントロール装置200の通信部での通信回数が低減し、その結果リモート・コントロール装置200の消費電力を低減できる。
【0148】
<3.第3の実施形態>
上述した実施形態では、図5に示すように、リモート・コントロール装置200の前面210がユーザに対向する際に、リモート・コントロール装置200を縦向きと、第1横向きと、第2横向きのいずれかの状態(姿勢)で操作可能であるものとして説明した。これに対して、第3の実施形態では、前面210がユーザに対向する際に、リモート・コントロール装置200を縦向き状態で操作される。
【0149】
図22は、第3の実施形態に係るリモート・コントロール装置200の使用形態を示す図である。図22に示すように、リモート・コントロール装置200は、前面210がユーザに対向する際には縦向きの状態でユーザの入力を受け付け、背面220がユーザに対向する際には横向きの状態でユーザの入力を受け付ける。なお、リモート・コントロール装置200の縦向き状態と横向き状態の一方が、第1の姿勢に該当し、他方が第2の姿勢に該当する。また、縦向き状態と横向き状態は、互いに、前面210及び背面220を通る仮想軸の周りに略90度回転した状態である。
【0150】
ここで、第3の実施形態に係るリモート・コントロール装置200の構成について、説明する。図22に示すように、リモート・コントロール装置200の前面210には、上述した実施形態と同様に、十字キー部212、ボタン部214と、タッチパッド部216が設けられている。
【0151】
十字キー部212は、方向キーとして、上キー212a、右キー212b、下キー212c、左キー212dを含む。上キー212aと下キー212cは、リモート・コントロール装置200の長手方向に沿って設けられ、右キー212bと左キー212dは、短手方向に沿って設けられている。また、前面210(例えば、タッチパッド216の下側)には、リモート・コントロール装置200に関する文字情報218が、刻印等されている。文字情報218の文字の配列方向は、リモート・コントロール装置200の短手方向に沿った方向である。上述した方向キーの配列方向と文字情報218の配列方向に起因して、前面210がユーザに対向する際には、ユーザは、リモート・コントロール装置200を縦向き状態で持ち(縦持ち)使用することになる。なお、ボタン部214とタッチパッド部216の構成は、上述した実施形態と同様であるので、説明は省く。
【0152】
リモート・コントロール装置200の背面220には、複数のキーを含むキーボード部222が設けられている。図22に示すように、キーボード部222は、方向キーとして、上キー222a、右キー222b、下キー222c、左キー222dを含む。上キー222aと下キー222cは、リモート・コントロール装置200の短手方向に沿って設けられ、右キー222bと左キー222dは、長手方向に沿って設けられている。また、背面220には、リモート・コントロール装置200に関する文字情報228が、刻印等されている。文字情報228の文字の配列方向は、リモート・コントロール装置200の長手方向に沿った方向である。上述した方向キーの配列方向と文字情報218の配列方向に起因して、背面220がユーザに対向する際には、ユーザは、リモート・コントロール装置200を横向き状態で持ち(横持ち)使用することになる。
【0153】
そして、第3の実施形態では、リモート・コントロール装置200の裏表判別処理の処理負荷を低減すべく、以下のような処理が行われる。すなわち、リモート・コントロール装置200が縦持ち状態か横持ち状態かが検出され、検出された状態におけるリモート・コントロール装置200のz軸方向の加速度の大きさに基づいて、前面210と背面220のいずれがユーザに対向するかを判定される。
【0154】
図23を参照しながら、縦持ち状態と検出された場合について説明する。図23は、縦持ち状態のリモート・コントロール装置200のz軸方向の加速度に基づく、裏表判別処理を説明するための模式図である。なお、図23において、リモート・コントロール装置200のz軸の正方向は、下向きである。
【0155】
リモート・コントロール装置200の裏表を持ち替える場合には、ユーザはリモート・コントロール装置200を180度回動させることになる。図23では、リモート・コントロール装置200の初期状態が状態A1であるものとする。そして、リモート・コントロール装置200を回動すると、状態A1から、状態A2、状態A3、状態A4の順に遷移する。この際、リモート・コントロール装置200のz軸の加速度は、状態A1の際に最も大きく、状態A1から状態A3に向かってリモート・コントロール装置200が回動するにつれて小さくなる。
【0156】
そして、縦持ち状態の場合には、z軸加速度が所定の閾値(後述する第2の閾値)よりも大きいと、前面210がユーザに対向する状態であると判定される。具体的には、図23に示す状態A1〜状態A2の間、及び状態A4〜状態A1の間は、前面210がユーザに対向する前面対向状態であると判定される。一方、状態A2〜状態A4の間は、背面220がユーザに対向する背面対向状態であると判定される。
【0157】
図24は、横持ち状態のリモート・コントロール装置200のz軸方向の加速度に基づく、裏表判別処理を説明するための模式図である。横持ち状態が検出された場合にも、同様に判定される。なお、図24において、リモート・コントロール装置200のz軸の正方向は、上向きである。
【0158】
そして、横持ち状態の場合には、z軸加速度が所定の閾値(後述する第3の閾値)よりも小さいと、背面220がユーザに対向する状態であると判定される。具体的には、図24に示す状態B1〜状態B2の間、及び状態B4〜状態B1の間は背面対向状態であり、状態B2〜状態B4の間は前面対向状態であると判定される。
【0159】
このような裏表判定処理によれば、高精度にリモート・コントロール装置200の裏表判別を行えるだけでなく、処理数が少ないので、迅速にリモート・コントロール装置200の裏表判別を行うことが可能となる。
【0160】
次に、図25を参照しながら、第3の実施形態に係る裏表判定処理が実行される際の、リモート・コントロール装置200の動作例について説明する。図25は、第3の実施形態に係るリモート・コントロール装置200の動作例を示すフローチャートである。
【0161】
本処理は、リモート・コントロール装置200のコントローラ部250(図4参照)のCPUが、ROMに格納されているプログラムを実行することによって、実現される。そして、図25のフローチャートは、加速度センサー242(図4)が、ユーザが手に持っているリモート・コントロール装置200のx軸、y軸、z軸方向の加速度値を測定したところから開始される。
【0162】
まず、コントローラ部250の判定部253は、測定したx軸方向の加速度(Accel_x)の絶対値と、y軸方向の加速度(Accel_y)の絶対値とのいずれが大きいかを判定する。具体的には、判定部253は、x軸方向の加速度の絶対値からy軸方向の加速度の絶対値を減算した減算値が、第1の閾値(Thresholds Horizontal Or Vertical)よりも大きいか否かを判定する(ステップS902)。なお、第1の閾値は、直近の裏表判定処理時に設定された値である。
【0163】
ステップS902で減算値が第1の閾値よりも大きい場合には(Yes)、判定部253は、リモート・コントロール装置200は横持ち状態であると判定する(ステップS904)。そして、判定部253は、第1の閾値(Thresholds Horizontal Or Vertical)、第2の閾値(HighThresholdZ)、及び第3の閾値(LowThresholdZ)を設定する。具体的には、判定部253は、第1の閾値としてthreshold_horizontalを、第2の閾値としてthreshold_z_horizontal_highを、第3の閾値としてthreshold_z_horizontal_lowを、それぞれ設定する。ここで、threshold_horizontal、threshold_z_horizontal_high、及びthreshold_z_horizontal_lowの値は、予め設定されている。なお、第2の閾値が、第3の閾値よりも大きい値である。
【0164】
一方、ステップS902で減算値が第1の閾値よりも小さい場合には(No)、判定部253は、リモート・コントロール装置200は縦持ち状態であると判定する(ステップS906)。そして、判定部253は、判定部253は、第1の閾値(Thresholds Horizontal Or Vertical)、第2の閾値(HighThresholdZ)、及び第3の閾値(LowThresholdZ)を設定する。具体的には、判定部253は、第1の閾値としてthreshold_verticalを、第2の閾値としてthreshold_z_vertical_highを、第3の閾値としてthreshold_z_vertical_lowを、それぞれ設定する。ここで、threshold_vertical、threshold_z_vertical_high、及びthreshold_z_vertical_lowの値は、予め設定されている。
【0165】
次に、判定部253は、z軸方向の加速度(Accel_z)が、ステップS904で設定された第2の閾値(HighThresholdZ)よりも大きいか否かを判定する(ステップS908)。そして、ステップS908でz軸方向の加速度(Accel_z)が第2の閾値よりも大きい場合には(Yes)、判定部253は、表面入力状態(リモート・コントロール装置200の前面210がユーザに対向する状態)と判定する(ステップS910)。
【0166】
ステップS908でz軸方向の加速度(Accel_z)が第2の閾値よりも小さい場合には(No)、判定部253は、z軸方向の加速度(Accel_z)が第3の閾値(LowThresholdZ)よりも小さいか否かを判定する(ステップS912)。そして、ステップS912でz軸方向の加速度(Accel_z)が第3の閾値よりも小さい場合には(Yes)、判定部253は、裏面入力状態(リモート・コントロール装置200の背面220がユーザに対向する状態)と判定する(ステップS914)。
【0167】
ステップS912でz軸方向の加速度(Accel_z)が、ステップS906で設定された第3の閾値よりも大きい場合には(No)、判定部253は、リモート・コントロール装置200の裏表状態が変化無しと判定する(ステップS916)。
【0168】
その後も、判定部253は、上述した処理(ステップS902〜S916)を繰り返して、リモート・コントロール装置200の裏表判別処理を継続する。なお、上記では、判定部253により各ステップが実行されたが、例えばステップの一部が姿勢検出部252が実行しても良い。
【0169】
上述したように、第3の実施形態によれば、高精度にリモート・コントロール装置200の裏表判別を行えるだけでなく、少ない処理ステップで、リモート・コントロール装置200の裏表判別を行うことが可能となる。
【0170】
なお、上記では、第2の閾値と第3の閾値は、予め設定されているものとしたが、これに限定されない。例えば、判定部253は、検出された姿勢において操作を受け付ける入力部が、所定時間内に所定回数以上の操作を受け付けた場合には、第2の閾値又は第3のの閾値の大きさを変更して、前面210と背面220のいずれがユーザに対向するかを判定しても良い。
【0171】
例えば、図23に状態A1〜状態A2の間で第1入力部211が所定時間内に所定回数以上の操作を受け付けた場合には、第2の閾値の大きさを変更する(第2の閾値を小さくする)。これにより、図26に示すように、リモート・コントロール装置200が前面対向状態である領域が広くなる(図26の状態C2は、図23の状態A2に対応する)。ユーザが第1入力部211に対して操作を多く行っている場合には、その後も継続して第1入力部211で操作を行うと想定できるので、リモート・コントロール装置200が回動しても強制的に前面対向状態としている。これにより、ユーザの意図に沿った操作の入力体系を実現できる。なお、図26は、変形例を説明するための模式図である。
【0172】
<4.第4の実施形態>
第4の実施形態に係るリモート・コントロール装置においては、前面210に設けられた第1入力部211のボタン部214(又は十字キー部212)と、背面220に設けられた第2入力部221のキーボード部222が、点灯する構成になっている。すなわち、ボタン部214とキーボード部222が、ユーザに報知を行う報知部の機能を有する。
【0173】
ボタン部214とキーボード222が光る理由は、ユーザに、遠隔操作が有効な入力部が第1入力部211と第2入力部221のいずれであるかを知覚させるためである。このため、ボタン部214は、ユーザによる前面入力(前面210がユーザに対向する)の際に点灯し、キーボード部222は、ユーザによる背面入力(背面220がユーザに対向)の際に点灯する。
【0174】
ボタン部214及びキーボード222の点灯は、リモート・コントロール装置のコントローラ部550(図21)によって制御される。すなわち、コントローラ部550の入力処理制御部555は、判定部553の判定結果(前面210と背面220のいずれが、ユーザに対向するかの判定結果)に基づいて、ボタン部214とキーボード部222の点灯を制御する。入力処理制御部555は、前面210がユーザに対向する場合には、前面21に設けられたボタン部214を点灯して報知を行い、背面220がユーザに対向する場合には、背面220に設けられたキーボード部222を点灯して報知を行う。
【0175】
また、入力処理制御部555は、ユーザがリモート・コントロール装置を持ち替えた後に、ボタン部214又はキーボード部222による点灯を継続しても良い。そして、入力処理制御部555は、点灯を開始してから所定時間経過しても入力部による入力が無い場合には、点灯を終了させても良い。これにより、ユーザは点灯を確実に知覚できると共に、点灯時間が長くなることによる消費電力が増加することを抑制できる。
【0176】
第4の実施形態によれば、判定部553の判定結果に基づいて、ボタン部214とキーボード部222の点灯を制御することで、ユーザは、第1入力部211と第2入力部221のうち入力が有効な入力部を容易に知覚できる。
【0177】
なお、上記では、報知部としてボタン部214とキーボード部222が光ることとしたが、これに限定されない。例えば、前面210と背面220に専用のLEDを設けて、LEDが点灯することでユーザに報知しても良い。また、リモート・コントロール装置200にスピーカを設けて、スピーカから出力される音でユーザに報知しても良い。また、TV装置100の表示画面上に、第1入力部211と第2入力部221といずれの入力部によって遠隔操作が可能かを示す情報を表示しても良い。このような場合にも、同様な効果を得ることが可能である。
【0178】
<5.第5の実施形態>
図27を参照しながら、第5の実施形態に係る裏表判定処理が実行される際の、リモート・コントロール装置200の動作例について説明する。図27は、第5の実施形態に係るリモート・コントロール装置200の動作例を示すフローチャートである。
【0179】
まず、判定部553は、所定時間内に所定回数以上のキー押下があったか否かを判定する(ステップS940)。ステップS940で所定回数以上のキー押下が無い場合には(No)、判定部553は、例えば、前述した図25の裏表判別処理(通常の裏表判別処理)を実行する(ステップS942)。
【0180】
ステップS940で所定回数以上のキー押下があった場合には(Yes)、判定部553は、押下されたキーが前面210側のキーか否かを判定する(ステップS944)。ステップS944で前面210側のキー(十字キー部212又はボタン部214)である場合には(Yes)、判定部553は、通常の裏表判別処理を行わずに、前面操作中であると判定する(ステップS946)。その後、前面210に設けられた第1入力部211が受け付けた操作に対応する処理が、実行される。
【0181】
一方で、ステップS944で背面220側のキー(キーボード部222)である場合には(No)、判定部553は、常の裏表判別処理を行わずに、背面操作中であると判定する(ステップS948)。その後、背面220に設けられた第2入力部221が受け付けた操作に対応する処理が、実行される。
【0182】
このように、入力処理制御部555は、第1入力部211第2入力部221のうちのいずれか一方の入力部が、所定時間内に所定回数以上の操作を受け付けた場合には、強制的に一方の入力部に対する操作に応じた処理を実行する。すなわち、前面210と背面220のいずれがユーザに対向しているに関わらず、ユーザによる入力が多い入力部が受け付けた操作に対応した処理を強制的に行う。これにより、リモート・コントロール装置200の持ち方によらず、ユーザの意図に沿った操作の入力体系を実現できる。
【0183】
なお、上記では、所定時間内に所定回数以上のキー押下があったか否かを判定することとしたが、これに限定されない。例えば、ユーザがリモート・コントロール装置200を持ち替える速度を検出し、検出した持ち替え速度が所定時間よりも早い場合には、前面210と背面220のいずれがユーザに対向しているに関わらず、持ち替え後の入力部への入力のみを有効としても良い。
【0184】
また、リモート・コントロール装置200に、第1入力部211と第2入力部221のいずれか一方の入力を有効にするロックボタンを設けても良い。そして、ロックボタンをONした場合には、前面210と背面220のいずれがユーザに対向しているに関わらず、第1入力部211と第2入力部のうちの一方の入力のみが有効になる。これにより、リモート・コントロール装置200の持ち方によらず、ユーザの意図に沿った操作の入力体系を実現できる。
【0185】
ところで、TV装置100は、リモート・コントロール装置200の持ち方の推薦表示を行うこととした。そして、第1の実施形態においては、図7〜図12に示すように、持ち替えた後のリモート・コントロール装置200の状態を表示するものとしたが、これに限定されず、例えば図28に示す表示態様であっても良い。
【0186】
図28は、リモート・コントロール装置200の持ち方の推薦表示の変形例を示す図である。TV装置100が表示する画面951には、持ち替え前(すなわち、現在)のリモート・コントロール装置200の状態を示すアイコン952と、持ち替え後のリモート・コントロール装置200の状態を示すアイコン953とが示されている。ここで、アイコン952は、リモート・コントロール装置200の縦持ち状態を示し、アイコン953は、リモート・コントロール装置200の横持ち状態を示す。また、画面951には、持ち替えに関する文字情報954も、併せて表示されている。
【0187】
このように、画面951には、縦持ち状態から横持ち状態への持ち替えを促す内容が表示されており、画面951を見たユーザは、リモート・コントロール装置200の持ち替えを適切に行い易くなる。
【0188】
上記では、TV装置100が、持ち替え後のリモート・コントロール装置200の状態を示すアイコン953を示すこととしたが、これに限定されない。例えば、図29に示すように、TV装置100は、持ち替え後の状態を示すアイコンに代えて、現在のリモート・コントロール装置200の状態を示すアイコン962を含む画面961を表示して、ユーザに報知しても良い。この際、TV装置100は、画面961に現在のリモート・コントロール装置200の状態)を示す文字情報964(例えば、第1入力部211と第2入力部221のうちいずれの入力部による入力が有効かを示す情報)も併せて表示して、報知しても良い。これにより、ユーザは、現在のリモート・コントロール装置200の状態を適切に知覚し、入力を行いやすくなる。なお、図29は、TV装置100による表示の変形例を説明するための図である。
【0189】
<6.その他の実施形態>
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0190】
上記の実施形態では、図3に示すように、リモート・コントロール装置200の前面210(表面)側に十字キー部212、ボタン部214、及びタッチパット部216が設けられ、背面220(裏面)側にキーボード部222が設けられることとしたが、これに限定されない。例えば、リモート・コントロール装置200の前面210及び背面220に設けられる第1の操作受付部と第2の操作受付部の構成は、図30〜図32に示す変形例のような構成であっても良い。
【0191】
図30は、リモート・コントロール装置200の第1の操作受付部及び第2の操作受付部の第1変形例を示す図である。図31は、リモート・コントロール装置200の第1の操作受付部及び第2の操作受付部の第2変形例を示す図である。図32は、リモート・コントロール装置200の第1の操作受付部及び第2の操作受付部の第3変形例を示す図である。図30に示す第1変形例では、リモート・コントロール装置200の前面210側にはボタン部214及びタッチパット部216が設けられ、十字キー部212が設けられていない。図31に示す第2変形例では、前面210側には十字キー部212及びボタン部214が設けられ、タッチパッド部216が設けられていない。図32に示す第3変形例では、リモート・コントロール装置200の背面220には、キーボード部222の代わりのタッチパッド部224が設けられている。なお、操作受付として、前面210又は背面220にタッチパネルを設けても良い。
【0192】
また、リモート・コントロール装置200の前面210又は背面220に、操作受付部が受け付けた操作に関する情報を表示する表示部を設けても良い。かかる場合には、ユーザは、リモート・コントロール装置200の表示部の表示内容を見ながら、第1の操作受付部と第2の操作受付部による入力を行うことができる。
【0193】
また、上記の実施形態では、第1の操作受付部が筐体201の前面210に設けられ、第2の操作受付部が筐体201の背面220に設けられていることとしたが、これに限定されない。例えば、第1の操作受付部と第2の操作受付部の一方が、筐体201の側面に設けられても良い。
【0194】
また、上記の実施形態では、リモート・コントロール装置200は、図2に示すように長方体形状を有することとしたが、これに限定されない。例えば、リモート・コントロール装置は、三角柱形状を有することとしても良い。かかる場合には、三角柱形状の側面に、それぞれ第1の操作受付部と第2の操作受付部が設けられる。
【0195】
また、上記の実施形態では、操作入力装置としてリモート・コントロール装置200を例に挙げて説明したが、これに限定されない。操作入力装置は、異なる面に操作受付部を有すれば良く、例えば、携帯電話、デジタルカメラ、PDA、ゲーム機、電子機器、タブレット等であっても良い。
【0196】
また、上記の実施形態では、入力信号受信装置としてTV装置100を例に挙げて説明したが、これに限定されない。入力信号受信装置は、操作入力装置からの操作信号を受信する機能を有すれば良く、例えばオーディオ機器、パソコン等の各種の電子機器であっても良い。
【0197】
また、上記の実施形態のフローチャートに示されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的に又は個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。
【0198】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)操作入力装置の第1の表面に設けられた第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、前記操作入力装置の前記第1の表面とは異なる第2の表面に設けられた第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを受信する入力信号受信部と、
前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかを示す対向情報を取得する対向情報取得部と、
前記取得された前記対向情報に基づいて、前記第1の入力信号に応じた第1の処理と前記第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させる処理制御部と、
を備える、制御装置。
(2)前記処理制御部は、前記取得された前記対向情報において前記第1の表面が前記操作者に対向する場合には、前記第2の処理の一部を無効にする、前記(1)に記載の制御装置。
(3)前記処理制御部は、
複数のアプリケーションにおいて実行中のアプリケーションに対する前記第1の処理と前記第2の処理とを制御し、
前記取得された前記対向情報において前記第1の表面が前記操作者に対向する場合には、前記第2の処理において無効にする一部を、実行中のアプリケーションに応じて設定する、前記(2)に記載の制御装置。
(4)前記第2の操作受付部は、前記第2の表面において各々異なる位置に配置された複数の操作受付部材を含み、
前記処理制御部は、実行中のアプリケーションに応じて、所定位置に位置する前記操作受付部材に対する操作に応じて生成される前記第2の入力信号に対応する前記第2の処理を無効にする、前記(3)に記載の制御装置。
(5)前記処理制御部は、前記取得された前記対向情報において前記第1の表面が前記操作者に対向する場合には、前記第1の処理を実行すると共に前記第2の処理の全てを無効にする、前記(1)に記載の制御装置。
(6)前記処理制御部は、
前記取得された前記対向情報に基づいて、前記操作者に対向する前記操作入力装置の表面が、前記第1の表面と前記第2の表面の間で切り替わったことを検出した場合には、
切り替わりの際に生成される前記第1の入力信号及び第2の入力信号に応じた処理を全て無効にする、前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の制御装置。
(7)前記処理制御部は、
前記操作入力装置の表面の向きに関する向き情報を更に取得し、
前記取得された前記対向情報と前記向き情報に基づいて、前記第1の処理と前記第2の処理のうちいずれか一方を変化させる、前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の制御装置。
(8)前記第1の操作受付部と前記第2の操作受付部は、操作方向を示す座標軸における操作を受け付け、
前記処理制御部は、
前記取得された前記対向情報と前記向き情報に基づいて、前記座標軸を変換し、
前記第1の入力信号又は前記第2の入力信号を、変換後の前記座標軸に対応する信号に変化させて処理を行う、前記(7)に記載の制御装置。
(9)前記対向情報は、前記操作入力装置の姿勢を検出する加速度センサーによる検出結果に基づいて、前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が前記操作者に対向するかが判定された情報を含む、前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の制御装置。
(10)前記対向情報は、撮像部材による前記操作者の撮像結果に基づいて、前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が前記操作者に対向するかが判定された情報を含む、前記(1)〜(9)のいずれか1項に記載の制御装置。
(11)前記第2の表面は、前記操作入力装置において前記第1の表面の反対側に位置する表面である、前記(1)〜(10)のいずれか1項に記載の制御装置。
(12)前記操作入力装置が第1の姿勢に位置する状態で、前記第1の操作受付部が操作を受け付け、
前記第1の姿勢から、前記第1の表面及び前記第2の表面に交わる軸の周りに略90度回転した第2の姿勢に前記操作入力装置が位置する状態で、前記第2の操作受付部が操作を受け付け、
前記操作入力装置には、前記操作入力装置の前記軸方向の加速度を検出する加速度センサーが設けられ、
前記操作入力装置が前記第1の姿勢又は前記第2の姿勢に位置するかを検出し、検出された姿勢における前記軸方向の加速度の大きさと所定の閾値との大小関係に基づいて、前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が前記操作者に対向するかを判定する判定部と、
を更に備える、前記(11)に記載の制御装置。
(13)前記判定部は、
前記第1の操作受付部と前記第2の操作受付部のうちの、検出された姿勢において操作を受け付ける操作受付部が、所定時間内に所定回数以上の操作を受け付けた場合には、
前記所定の閾値の大きさを変更して、前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が前記操作者に対向するかを判定する、前記(12)に記載の制御装置。
(14)前記処理制御部は、前記取得された前記対向情報に基づいて前記操作者に対向すると判定される前記表面を表す報知情報を、報知部に報知させる、前記(1)〜(11)のいずれか1項に記載の制御装置。
(15)前記処理制御部は、
前記第1の操作受付部と前記第2の操作受付部のうちのいずれか一方の操作受付部が、所定時間内に所定回数以上の操作を受け付けた場合には、
前記対向情報に関係無く、強制的に前記一方の操作受付部に対する操作に応じた処理を実行する、前記(1)〜(11)のいずれか1項に記載の制御装置。
(16)操作入力装置の第1の表面に設けられた第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、前記操作入力装置の前記第1の表面とは異なる第2の表面に設けられた第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを受信することと、
前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかを示す対向情報を取得することと、
前記取得された前記対向情報に基づいて、前記第1の入力信号に応じた第1の処理と前記第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させることと、
を含む制御方法。
(17)コンピュータに、
操作入力装置の第1の表面に設けられた第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、前記操作入力装置の前記第1の表面とは異なる第2の表面に設けられた第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを受信することと、
前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかを示す対向情報を取得することと、
前記取得された前記対向情報に基づいて、前記第1の入力信号に応じた第1の処理と前記第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させることと、
を実行させるためのプログラム。
(18)操作入力装置の第1の表面に設けられた第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、前記操作入力装置の前記第1の表面とは異なる第2の表面に設けられた第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを、前記操作入力装置から受信する入力信号受信部と、
前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかを示す対向情報を、前記操作入力装置から受信する対向情報受信部と、
前記受信された前記対向情報に基づいて、前記第1の入力信号に応じた第1の処理と前記第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させる処理制御部と、
を備える、入力信号受信装置。
(19)筐体の第1の表面に設けられた第1の操作受付部と、
前記筐体の前記第1表面とは異なる第2の表面に設けられた第2の操作受付部と、
前記第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、前記第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを受け付ける入力信号受付部と、
前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に基づいて、前記第1の入力信号に応じた第1の処理と前記第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させる処理制御部と、
を備える操作入力装置。
(20)操作入力装置と、前記操作入力装置から入力信号を受信する入力信号受信装置と、を有し、
前記操作入力装置は、
筐体の第1の表面に設けられた第1の操作受付部と、
前記筐体の前記第1表面とは異なる第2の表面に設けられた第2の操作受付部と、
前記第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、前記第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを受け付ける入力信号受付部と、
前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかを判定する判定部と、
を備え、
前記入力信号受信装置は、
前記入力信号受付部が受け付けた前記第1の入力信号と前記第2の入力信号を、前記操作入力装置から受信する入力信号受信部と、
前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかの前記判定部による判定結果を、前記操作入力装置から受信する対向情報受信部と、
前記受信された前記判定結果に基づいて、前記第1の入力信号に応じた第1の処理と前記第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させる処理制御部と、
を備える、入力システム。
【符号の説明】
【0199】
10 遠隔操作システム
100 TV装置
110 表示部
120 通信部
130 記憶部
140 コントローラ部
142 入力受信部
143 対向情報受信部
144 アプリケーション判定部
145 入力処理制御部
146 表示制御部
200 リモート・コントロール装置
201 筐体
210 前面
211 第1入力部
212 十字キー部
214 ボタン部
216 タッチパット部
220 背面
221 第2入力部
222 キーボード部
230 撮像部
232 通信部
234 記憶部
242 加速度センサー
244 傾きセンサー
250 コントローラ部
252 姿勢検出部
253 判定部
254 通信制御部
550 コントローラ部
554 入力受付部
555 入力処理制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作入力装置の第1の表面に設けられた第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、前記操作入力装置の前記第1の表面とは異なる第2の表面に設けられた第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを受信する入力信号受信部と、
前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかを示す対向情報を取得する対向情報取得部と、
前記取得された前記対向情報に基づいて、前記第1の入力信号に応じた第1の処理と前記第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させる処理制御部と、
を備える、制御装置。
【請求項2】
前記処理制御部は、前記取得された前記対向情報において前記第1の表面が前記操作者に対向する場合には、前記第2の処理の一部を無効にする、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記処理制御部は、
複数のアプリケーションにおいて実行中のアプリケーションに対する前記第1の処理と前記第2の処理とを制御し、
前記取得された前記対向情報において前記第1の表面が前記操作者に対向する場合には、前記第2の処理において無効にする一部を、実行中のアプリケーションに応じて設定する、請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記第2の操作受付部は、前記第2の表面において各々異なる位置に配置された複数の操作受付部材を含み、
前記処理制御部は、実行中のアプリケーションに応じて、所定位置に位置する前記操作受付部材に対する操作に応じて生成される前記第2の入力信号に対応する前記第2の処理を無効にする、請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記処理制御部は、前記取得された前記対向情報において前記第1の表面が前記操作者に対向する場合には、前記第1の処理を実行すると共に前記第2の処理の全てを無効にする、請求項1に記載の制御装置。
【請求項6】
前記処理制御部は、
前記取得された前記対向情報に基づいて、前記操作者に対向する前記操作入力装置の表面が、前記第1の表面と前記第2の表面の間で切り替わったことを検出した場合には、
切り替わりの際に生成される前記第1の入力信号及び第2の入力信号に応じた処理を全て無効にする、請求項1に記載の制御装置。
【請求項7】
前記処理制御部は、
前記操作入力装置の表面の向きに関する向き情報を更に取得し、
前記取得された前記対向情報と前記向き情報に基づいて、前記第1の処理と前記第2の処理のうちいずれか一方を変化させる、請求項1に記載の制御装置。
【請求項8】
前記第1の操作受付部と前記第2の操作受付部は、操作方向を示す座標軸における操作を受け付け、
前記処理制御部は、
前記取得された前記対向情報と前記向き情報に基づいて、前記座標軸を変換し、
前記第1の入力信号又は前記第2の入力信号を、変換後の前記座標軸に対応する信号に変化させて処理を行う、請求項7に記載の制御装置。
【請求項9】
前記対向情報は、前記操作入力装置の姿勢を検出する加速度センサーによる検出結果に基づいて、前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が前記操作者に対向するかが判定された情報を含む、請求項1に記載の制御装置。
【請求項10】
前記対向情報は、撮像部材による前記操作者の撮像結果に基づいて、前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が前記操作者に対向するかが判定された情報を含む、請求項1に記載の制御装置。
【請求項11】
前記第2の表面は、前記操作入力装置において前記第1の表面の反対側に位置する表面である、請求項1に記載の制御装置。
【請求項12】
前記操作入力装置が第1の姿勢に位置する状態で、前記第1の操作受付部が操作を受け付け、
前記第1の姿勢から、前記第1の表面及び前記第2の表面に交わる軸の周りに略90度回転した第2の姿勢に前記操作入力装置が位置する状態で、前記第2の操作受付部が操作を受け付け、
前記操作入力装置には、前記操作入力装置の前記軸方向の加速度を検出する加速度センサーが設けられ、
前記操作入力装置が前記第1の姿勢又は前記第2の姿勢に位置するかを検出し、検出された姿勢における前記軸方向の加速度の大きさと所定の閾値との大小関係に基づいて、前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が前記操作者に対向するかを判定する判定部と、
を更に備える、請求項11に記載の制御装置。
【請求項13】
前記判定部は、
前記第1の操作受付部と前記第2の操作受付部のうちの、検出された姿勢において操作を受け付ける操作受付部が、所定時間内に所定回数以上の操作を受け付けた場合には、
前記所定の閾値の大きさを変更して、前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が前記操作者に対向するかを判定する、請求項12に記載の制御装置。
【請求項14】
前記処理制御部は、前記取得された前記対向情報に基づいて前記操作者に対向すると判定される前記表面を表す報知情報を、報知部に報知させる、請求項1に記載の制御装置。
【請求項15】
前記処理制御部は、
前記第1の操作受付部と前記第2の操作受付部のうちのいずれか一方の操作受付部が、所定時間内に所定回数以上の操作を受け付けた場合には、
前記対向情報に関係無く、強制的に前記一方の操作受付部に対する操作に応じた処理を実行する、請求項1に記載の制御装置。
【請求項16】
操作入力装置の第1の表面に設けられた第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、前記操作入力装置の前記第1の表面とは異なる第2の表面に設けられた第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを受信することと、
前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかを示す対向情報を取得することと、
前記取得された前記対向情報に基づいて、前記第1の入力信号に応じた第1の処理と前記第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させることと、
を含む制御方法。
【請求項17】
コンピュータに、
操作入力装置の第1の表面に設けられた第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、前記操作入力装置の前記第1の表面とは異なる第2の表面に設けられた第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを受信することと、
前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかを示す対向情報を取得することと、
前記取得された前記対向情報に基づいて、前記第1の入力信号に応じた第1の処理と前記第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させることと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項18】
操作入力装置の第1の表面に設けられた第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、前記操作入力装置の前記第1の表面とは異なる第2の表面に設けられた第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを、前記操作入力装置から受信する入力信号受信部と、
前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかを示す対向情報を、前記操作入力装置から受信する対向情報受信部と、
前記受信された前記対向情報に基づいて、前記第1の入力信号に応じた第1の処理と前記第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させる処理制御部と、
を備える、入力信号受信装置。
【請求項19】
筐体の第1の表面に設けられた第1の操作受付部と、
前記筐体の前記第1表面とは異なる第2の表面に設けられた第2の操作受付部と、
前記第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、前記第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを受け付ける入力信号受付部と、
前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に基づいて、前記第1の入力信号に応じた第1の処理と前記第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させる処理制御部と、
を備える操作入力装置。
【請求項20】
操作入力装置と、前記操作入力装置から入力信号を受信する入力信号受信装置と、を有し、
前記操作入力装置は、
筐体の第1の表面に設けられた第1の操作受付部と、
前記筐体の前記第1表面とは異なる第2の表面に設けられた第2の操作受付部と、
前記第1の操作受付部に対する操作に応じて生成される第1の入力信号と、前記第2の操作受付部に対する操作に応じて生成される第2の入力信号とを受け付ける入力信号受付部と、
前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかを判定する判定部と、
を備え、
前記入力信号受信装置は、
前記入力信号受付部が受け付けた前記第1の入力信号と前記第2の入力信号を、前記操作入力装置から受信する入力信号受信部と、
前記第1の表面と前記第2の表面のいずれの表面が、前記操作入力装置の操作者に対向するかの前記判定部による判定結果を、前記操作入力装置から受信する対向情報受信部と、
前記受信された前記判定結果に基づいて、前記第1の入力信号に応じた第1の処理と前記第2の入力信号に応じた第2の処理のうちいずれか一方を変化させる処理制御部と、
を備える、入力システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2013−21378(P2013−21378A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−146726(P2011−146726)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】