説明

加工部品及び微細構造化された構成部品を結合するための方法

多数の個々の層から成る微細構造化された構成部品を製造するために適した、非常に強い結合接合部を形成するために、結合方法が提案され、複数の加工部品間に介在された、少なくとも一つの金属の結合層を含む、加工部品の結合配列が形成され、かつ、少なくとも一つの結合層の融解温度よりも低い結合温度まで、結合配列が加熱される。本発明によると、少なくとも一つの結合層が化学的手法又は電解的手法を用いて析出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加工部品を結合するための、具体的には、微細構造化された構成部品、即ち、マイクロリアクター、マイクロミキサー、マイクロ熱交換器のような流体導入構造を有する構成部品であって、好ましくは金属、具体的にはニッケル、ニッケル合金、及び/又は鋼、とりわけステンレス鋼から作られた、微細構造化された構成部品を製造するために適した、微細構造化された構成部品層を結合するための方法に関する。本発明は更に、互いに接合され、好ましくは金属、及び/又は、金属合金、具体的にはニッケル、ニッケル合金、及び/又は、鋼から作られた、微細構造化された構成部品層の積層物を備えて構成する、微細構造化された構成部品に関する。
【背景技術】
【0002】
金属製の微細構造化された構成部品、具体的にはマイクロリアクター、マイクロミキサー及びマイクロ熱交換器を製造する目的で、金属箔を結合するために、熱拡散溶接法が結合技術として用いられてきた。別個の微細構造化された構成部品層から成る金属シート、具体的には箔の、結合されるべき積層物は、それによって高温高圧下、高い真空度において、相互拡散を介して溶接される。
【0003】
【特許文献1】DE19708472A1
【特許文献2】DE19801374C1
【非特許文献1】マイクロテクノロジーマインツ研究所(ドイツ)2005年カタログ
【非特許文献2】オー・クルツ(O. Kurtz), アール・ハーバー(R. Herber), ケー・クレーマー(K.Craemer)、エイチ・メイヤー(H.Meyer)、エヌ・カナニ(N.Kanani)著、「ガルバノテヒニーク(Galvanotechnik)」、第94巻(Vol.94)、2003年発行、p.92〜97
【非特許文献3】ジー・ジェイ・ハンプソン(G.J.Humpson)、ディー・エム・ジェイコブソン(D.J.Jacobson)著、「半田付けと蝋付けの原理(Principles of Soldering and Brazing)」、第4版、エーエスエムインターナショナル(ASM International:オハイオ州マテリアルズパーク)出版、2001年発行、p.129、ISBN:0−87170−462−5
【非特許文献4】エム・ジー・ニコラス(M.G.Nicholas)著、「接合プロセス−蝋付け及び拡散結合概論(Joining Processes - Introduction to Brazing and Diffusion Bonding)」、クルワーアカデミック出版社(Kluwer Academic Publisher:ドートレヒト(Dortrecht))、1998年発行、p.135〜141
【非特許文献5】ダブリュ・ミュラー(W.Mueller)、ジェイ・-ユー・ミュラー(J.-U.Mueller)著、「ロッテヒニーク(Loettechnik)」、[半田技術]ディーヴィーエス-フェルラグ([soldering technology]DVS-Verlag:デュッセルドルフ)出版、1995年発行、p.169〜170
【非特許文献6】DIN EN 10002 パート1
【0004】
拡散溶接の大きな利点は、製造される(複数の)構成部品が実質的に一体構造になることである。本発明において用いられるように、一体構造とは、結合方法が実施された後、断面においてはもはや結合層が見えなくなる、即ち、もはや結合継ぎ目を見ることができなくなるということを意味する。結果として、結合方法前に結合層が存在した領域は、ベース材料ともはや異ならない、又は殆んど違いがわからなくなり、それによって、ベース材料と同一の性質をあらわす。
【0005】
結合される構成部品の相互拡散を成し遂げるためには、結合領域における酸化物層(の生成)を妨げるために、拡散溶接の間、高温高圧及び高い真空度が必要である。さらに、結合される構成部品の表面仕上げ、具体的には、粗さ、表面清浄度、並びに形状精度/平坦性に関する非常に高い要求がかけられている。
【0006】
材料の選択において更なる制限がある、というのは、拡散溶接の最低温度は、一般的にベース材料の温度安定性と共に上昇するからである。更に、約1000℃から、結合温度が更に上昇するにつれ、装置経費が非常に速く上昇する。このことは、それ自体(装置自体)の温度発生及びプラント(炉)のサイズのみでなく、具体的には、構成部品上への均一な圧縮圧力の発生にもあてはまる。高温を理由にラムがもはや使用できなくなる場合、クランプ装置を用いなければならない。圧力を発生するために、クランプ装置は、いろいろ異なった熱膨張係数の因子に左右される。この方法は数センチメートルの継ぎ目長さを有する小さな構成部品において使用される場合には依然として制御可能であるが、大きなサイズの構成部品において使用される場合に直面する困難は、すぐに克服できない。その理由は、必須となる、構成部品にわたって均一な圧縮圧力の分布を、成し遂げることが常に可能ではないということである。このことは、チャンネル間の小さなウェブの変形、構成部品のひずみ、及び、漏れという結果をもたらす。
【0007】
従って、非常に高い結合温度の必要性は、多数の技術的問題、つまり、適した市販のプラント(高温圧縮ツール)の欠乏、スクラップ、最後に、受け入れられない製造費用へと結びつく。
【0008】
拡散溶接された非常に小さな構成部品が非常に高いコストで製造され、従って高い値段で(1ピース数千ユーロまでで)、研究用に(非特許文献1)市販されているが、大きなサイズの構成部品への高温拡散溶接の使用は限られている。よって、ニーズがあるにも関わらず、そのような製品は販売されていない。
【0009】
構成部品層を結合する方法に概ね従うハウジング方法は、接合を含め、それによってハウジングが構成部品本体に典型的には電子ビーム溶接によって結合されるのだが、この制限になおいっそう影響されるのである、というのは、一つの構成部品内において材料の組み合わせを成し遂げることが難しく、非常に強い局所的熱蓄積によって発生される漏れが構成部品本体の拡散溶接継ぎ目においてあらわれるかもしれない。
【0010】
そのような製品のこれら問題及び結果として生じるコストは、方法の使用を著しく制限する。
【0011】
この制限は、材料には、即ち、より低い温度において既に結合されうる鋼種類に対しては適合しない。現在、非常に大きなサイズの微細構造化された熱交換器も、ヒートリック社/イギリス(HEATRIC/UK)によって、独占的に、工業的スケールで製造されている。要するに、現在のところ非常に高い結合温度が必須であることが、化学的アプリケーション用の微細構造化された装置の工業的生産に対して大きな障害となっている。
【0012】
これらの理由から、半田付け/蝋付け方法が、微細構造化された構成部品製造用の代替として提案されてきた。しかしながら半田付け/蝋付け方法は、結合されるべき構成部品層間の結合層として使用される半田が積層される層のものとは異なる材料から作られている、という基本的な不利益を常に有している。しかしながら半田付け/蝋付け方法は、製造技術、コスト、最終的には、工業的に製造されたプレスの使用を可能にするような低い結合温度、及び、還元された表面仕上げを有する構成部品層と張り合わせることも可能にするということに関して基本的な利点をもたらす。微細構造化された構成部品用結合方法として、半田付け/蝋付け方法は既に繰り返し提案されてきたが、そのような構成部品を工業的に製造するために既存の半田付け/蝋付け方法を用いるということは、しかしながら可能ではなかった、というのは、拡散溶接と比較して、そのような種類の構成部品を製造する場合に更なる要求が満たされなければならないからである、即ち、一方では、溶解の際に、半田が構造部品層内の微細構造化されたチャンネルに入り込むのを防ぎ、かつ、その結果前記チャンネルを詰まらせることを防がなければならない。他方では、多くの半田付け/蝋付け方法と対照してみると、フラックス無しで実施することが絶対必要である、というのはフラックス残渣を、仕上げされた構成部品から除去することが不可能、又は相当な出費でのみ可能であるからである。フラックス残渣は、リアクター内の望まない不純物となるだけでなく、腐食の原因にもなる。狭いウェブでの半田継ぎ目は、従って、特に重大である。
【0013】
近年の発展は、微細構造化された構成部品用の結合技術として、半田付け方法を使用することを可能にした。特許文献1には、化学的マイクロリアクターを製造するための、特別な半田付け方法が示されている。それによると、無電解方法又は電気化学的手法を介して半田層が形成されうる。ここで述べられた半田層は、例えば銀含有半田、錫及び錫/鉛の層である。順にその上にビスマスを析出被覆した錫層を付けるということも提案している。そのようにして被覆され、積層された層を加熱することにより、低融点共融混合物が、ビスマス/錫界面に形成される。錫層内にビスマスが拡散することによって、精製する合金の融点は上昇し、それによって、このようにして作られた半田結合は、焼き戻し後に当初の半田づけ温度以上において良好に安定する。
【0014】
この、微細構造化された構成部品を結合するための等温拡散半田付け原理の応用は、非特許文献2においても詳細に記述されている。
【0015】
伝統的な半田付けにおいては、結合温度によって、半田付け(T<450℃)、蝋付け(450℃<T<1100℃)、及び、蝋付けの特別な場合としての高温蝋付け(T>950℃)と区別する。様々な半田が様々な温度範囲で用いられる。それらの各溶解範囲は、結合すべきベース材料の融点よりも、より著しく、または、全く著しくなく(わずかに)下回っている。半田付け温度に到達することによって、半田は溶解を開始し、接合すべき領域の表面を濡らし、かつ、一端冷却されると、結合相手間の強い結合をもたらす。従って、かようにして形成された半田層は、構成部品層のものとは異なる材料で常に作られている。
【0016】
半田とベース材料の、異なる熱膨張係数、電気化学的ポテンシャルなどのような異なる物理的性質を生じること、腐食性、異なる外見、並びに異なる硬度や延性を生じることは、構成部品の使用及び応用分野によっては、より深刻な、又は、あまり深刻でない即ち許容できる、基本的な不利益となる。
【0017】
微細構造化された金属シートを半田付けするのに適した方法は、特許文献2において記載された。この方法は、以下のように進む。一つの金属シートの積層物を作る、その際、半田層は隣接した金属シート間においてそれぞれもたらされ、かつ、半田層の被覆厚みは3〜25μmである。真空下、又は不活性雰囲気下で加熱することによって積層物を半田付けする。リンの率が7〜14重量%であるNiP(ニッケル/リン)合金が、半田層として提案されている。半田層は、とりわけ電解めっきによって、金属シート上に析出されてもよい。半田付け温度は720〜1280℃の範囲にある。
【0018】
本来、半田付け/蝋付け方法が用いられる場合に、結合層とベース材料間の材料の違いから部分的に生じる基本的な問題は、一体構造的に結合された構成部品に関しては生じるはずがない。
【0019】
結合層及びベース材料の構成部品が互いに拡散して入り込むように、かつ、最初に形成された存在元素の濃度勾配が徐々になくなっていくように(非特許文献3)、十分高い温度において結合が起きる場合、そのような構造が作られうる。よって、一体構造の構成部品は、一般的には既に論じた、難しい、技術的に非常に複雑で、費用集約的な高温結合方法、即ち、拡散溶接又は拡散結合を用いることによってのみ得られる。
【0020】
そこにある更なる不利益は、上記のような高温にさらされた場合、ベース材料がしばしば再結晶し始めることであり、それに伴って粗くなる結晶粒は、次に、機械安定性や他の機械特性に不都合に作用する。
【0021】
それに加え、(化学反応用触媒が)高い結合温度に耐えられない場合は、結合方法を実施する前に、微細構造化されたチャンネル内に化学反応用触媒を導入することができない。
【0022】
触媒は、一般的に、大きな比表面積を有する物質であり従って反応し易いため、これら方法の応用は更に制限される。
【0023】
金属に対する他の拡散結合方法が、ジー・ジェイ・ハンプソンとディー・エム・ジェイコブソン(非特許文献3)によって述べられた。この方法は、移行液相結合方法である。この方法は、一つ乃至二つの半田層が結合されるべき二つの部品間に作られることによる、拡散融解溶接方法であって、結合は半田材料の融点を超える温度まで加熱される。半田とベース材料金属の相互拡散を可能にするために、結合は非常に長い時間に渡って加熱される。二つの異なる半田金属又は合金が用いられる場合、二つの金属又は合金の共融混合物も形成されうる。銅、銀、又は金は、大抵の半田付け工程用半田材料として使用されると言われている。拡散融解方法において使われる半田材料の典型的な例は、銅/錫の合金システムである。
【0024】
非特許文献4において、エム・ジー・ニコラスは、拡散結合として参照されるもの用結合材料として、箔と層を用いる可能性について述べている。層が0.1〜数μm範囲の厚みを有するべきであるのに対し、そのような種類の箔は典型的には10〜150μm厚みであるべきである。非特許文献4中に示されているように、これら層は蒸着又はスパッタリングによって作られうる。上記の拡散結合に対する必要条件は、結合材料が、結合温度よりも高い、かつ実質的に稼動温度より常に高い融解温度を有することである。比較的穏やかな温度において、例えば1000℃で結合されうるニッケル及びニッケル合金は、そのような結合材料用の代表的な材料として挙げられている。拡散結合に対する最も進んだ、かつ最も重要な応用例は、900〜1200℃の温度において結合されうる鋼とニッケル超合金から成り、その際ニッケルを結合層とすることが述べられている。これによると、金属構成部品を有するニッケル合金は、結合材料としても使用された。続いて対照的に、B、P及びCはニッケル中に溶解される好ましくない物質というのは、それらは延性を下げるからである。しかしながら実際に、純ニッケルは結合材料として用いられていない。
【0025】
半田付け方法を引用して、非特許文献5では更に、半田の脆性は半田付けされた部品をアニールすることによって阻止されうるということが述べられている。この文献によると、このことは、結局は無リンニッケルベース半田が用いられる場合に進む通常の方法である。加熱下における半田付けプロセスに直接従うこの焼き戻しプロセスの間、脆化の原因となる珪素、ホウ素、及び炭素の合金元素は、半田材料から拡散して出てベース材料の境界範囲内に入ると述べている。その不利益は、非常に長い時間の高温でのこの処理の結果、外見が粗い結晶粒状となることである。このことは、全半田接合部の疲労強度に不都合な影響を与えるかもしれない。あるベース材料について、固溶化処理のために均質化が同時に用いられる。均質化及びその結果の望まない結晶粒子の成長を防ぐために、その半田付けプロセスの間すぐに、殆んど硬くない層をできるだけ有する半田継ぎ目を作るよう努力がなされる。このことは、非常に小さな接合部間隔の幅と、より長い半田付け時間によって成し遂げられると言われている。リンを含むニッケルベース半田が使われる場合、強度は、アニールによって顕著に改善することができない。リン/ベース材料の組み合わせの拡散係数は非常に小さいため、臨界接合部間隔は10μm以下が良いといわれている。しかしながら実際は、これは殆んど実現できない。この文献において示された、あるニッケルベース半田に対する半田付け温度は、全て1000℃を超えている。
【0026】
したがって最後に述べた蝋付け方法を含め、公知の結合方法は、以下に簡単にまとめたような様々な不利益を欠点として持っている。
・現在の半田付け方法は微細構造化された構成部品を製造するために用いることができない。等温拡散半田付け方法が概ね実施に適しており、費用において低いが、腐食性及び熱ストレスに置かれた要求が高すぎないアプリケーションを被覆するだけである。
・高い出費を伴うので、拡散結合は、高温における応用及び、腐食耐性高合金鋼やニッケルベース合金のいずれにも適していない、というのは非常に高いプロセス温度が理由である、その上今までは、研究室用途の小さな構成部品における使用に制限されてきた。
・蝋付け又は拡散半田付けに関して、以下のような問題が生じる。先行技術に従い、個々の状態図に従ってホウ素、リン乃至珪素のうちの、一つの元素を供給することによって結合温度の低下を試みる場合、脆い相の形成によって、信頼できる安定した接合部を得ることができない。そのような種類の、僅かな被覆厚みを有する結合層が結合領域において付けられる場合、非特許文献4に従う極めて高い出費を伴い、かつ、製造において殆んど実現できない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0027】
これら及び更なる問題に鑑みて、従って、本発明の課題は非常に下げられた温度において働く結合方法を見つけ出すことであり、結合温度の低下とは数百℃であり得る。結合温度における顕著な低下は、微細構造化された構成部品を製造する技術において、飛躍的な発展を成し遂げると思う、というのは、このことは設備出費、その結果となる製造コストをより低下することを可能にするだけでなく、従来技術において現在のところ可能なものよりも、ずっと大きな構成部品を製造することを可能にするからである。その結果として、マイクロプロセス技術を工業的実施に導入するための必要条件が、重大な影響を及ぼすほどに改善されるであろう。
【0028】
本発明の更なる課題は、結合接合部が、熱ストレス下や圧力負荷下であっても、構成部品の機械強度に課された最高の要求に合致することである。
【0029】
本発明の更なる課題は、例えば100barの高圧下で例えは350℃において、構成部品が信頼性高く機能することである。
【0030】
本発明の更なる課題は、腐食耐性が用いられるベース材料の一つと同じであること、即ち、結合プロセスが、結晶粒を粗くしたり、又は他の材料特性の低下という結果をもたらさないことを意味している。
【課題を解決するための手段】
【0031】
これら課題は、請求項1に出てくるような結合方法、及び請求項22に出てくるような微細構造化された構成部品によって成し遂げられる。本発明の好ましい実施形態は、従属請求項において列挙される。
【0032】
本発明の方法は、加工部品、より具体的には微細構造化された金属構成部品を結合するために使われる。
【0033】
本発明に係る条件下で、一体構造化結合結果を既にはるかに低い温度において得ることができるということは、驚くべき観察によるものである。本発明の実験結果は、ホウ素、炭素及びリンという、上記文献において不適及び問題となると記載されていた半金属を用いることにより、先行文献方法の本質的な問題を克服することがきるという、明確な証拠をもたらした。結合層の電解めっき乃至無電解製造の利点は、特に、驚くほどに効果を得た。このことは、厳密な被覆厚みと化学量論制御、層の純度、ベース層における接着性に課された高い要求に合致することに関している。本発明の方法は、とりわけ魅力的な方法コストという理由で際立っている。
【0034】
更に、本発明の方法を用いることによって表面仕上げ(粗さ)に関してより大きな耐性が驚くほどに可能であるために、それは工業的状況においてより信頼できるように、かつ迅速に用いられることが可能である。
【0035】
前記方法は、基本的には以下の方法ステップを備えて構成される。
a.複数の加工部品を備えて成り、かつ、前記加工部品が結合されるべき配列に置かれている、結合配列を形成する、その結合配列は更に、複数の加工部品間に介在された結合層を備えて構成され、
b.結合配列を、結合層の融点より低い結合温度になるまで加熱する。
【0036】
前記結合層は、本発明に従って、化学的手法又は電解的手法を用いることによって析出される。化学的手法又は電解的手法というのは、化学処理液、例えば溶液、懸濁液又は分散液から、電流を用いて又は用いずに加工部品の表面上に単層が析出される、湿式化学法(電気技術)を意味する。電解的手法が前記層を析出するために電流を用いることによって特徴付けられているのに対し、化学的手法というのは、前記層を製造するために電流を用いないような方法と解釈する。化学的手法は、更に、複数の無電解(外部電源を用いないで、自己触媒の)方法に分けられても良いし、電荷交換反応(セメンテーション/浸液法)によってもたらされる複数の方法に分けられても良い。前者の場合、金属は、処理液中の還元剤の助けによって析出される。この場合、前記液は分解に対し準安定である。後者の場合、金属は、加工部品材料が溶解すると同時に液から析出される。
【0037】
本発明の結合方法は、特に、ニッケル、ニッケルベース合金、及び/又は鋼、ステンレス鋼から作られた加工部品を結合するのにとりわけ最適である。前記方法は例えば、ニッケル超合金、即ち少なくとも28重量%のニッケル率を有するニッケルベース合金から作られた加工部品を結合するために使われても良い。そのような種類の材料は、微細構造化された構成部品、即ち、具体的には、化学(反応)における、微細構造化されたリアクター、ミキサー、熱交換器の流体導入構造を備えた構成部品を製造するのに、主に適している。この目的にそれらを最適にするのは、それらの熱安定性と腐食耐性である。本発明の方法を用いることによって、加工部品はその結合層によって互いに接合される。結合層は、加工部品表面間において、密接な結合を作るために使われる。そのような結合層を用いることによって、結合層の成分部分が結合相手、即ち加工部品内に拡散すると、また、加工部品の成分部分が結合層内に拡散すると、非常に強い結合の接合部が特に成し遂げられる。
【0038】
従って、本発明の結合層の本質的な機能は、低温であっても拡散プロセスを可能にすること、又はそれを促進することである。
【0039】
加工部品間に結合層を置くことによって、より具体的には、化学的手法又は電解的手法を用いて(結合領域において)加工部品の表面上に結合層を形成することによって、極めて平坦で滑らかな加工部品の表面が作られうる。このことは、加工部品間において迅速かつ強い結合の接合部を得る事に対して極めて有利である。結合層が付けられる前に加工部品の表面が極めて平坦かつ滑らかでなくても、適切に前記方法を実施することによって、結合領域に所望の特性を得ることが可能である。所望の特性を作るために必要な方法の条件は、公知である。特に、化学的手法及び電解的手法を用いることによって、未被覆の加工部品表面がこれら要求(非常に平坦で滑らかであるという要求)に合致していなくても、非常に平坦で滑らかな表面が作られうる。他の利点は、これら方法を用いることによって、(数μm厚みの)薄層が特に迅速に形成されうることである。
【0040】
結合層は、結合相手の一方だけの表面上に、又は二つの結合相手の表面上に付けられうる。少なくともこの加工部品上に一つの結合層が付けられた場合、結合層の表面によって個々の加工部品上に結合表面が形成される。その他、加工部品上の結合表面は、それによる表面によって形成される。
【0041】
それは溶解することがないので、即ち、結合温度は常に融点より低いので、本発明の結合層は、従来の認識における半田層ではない。今までのところ、溶融材料と結合相手の濡れを促進することを意図しているようなフラックスは必要としない。更に、本発明の結合層は、酸化物中間層無しで既にベース材料上に付けられており、このことは、フラックスの二つ目の機能、つまりベース材料から酸化物層を除去することにあるという機能も省く。
【0042】
結合温度をできるだけ低く選択することが可能であるので、結果的に生じるこの方法は加工部品を穏やかに処理することが可能である。更に、より高い温度に対して用いることのできなかった、より効果的で厳密かつ安い圧力器具が、初めて使用されうる。結合の際ゆがみを防ぐために、微細構造化された構成部品の構成部品層のような壊れやすい加工部品にとって、均一な圧力は特に重要である。更に、このことは温度に対して不安定な材料、例えば触媒を、熱ストレスによってこの材料が顕著に影響される危険性の無い状態で、結合前に加工部品へ導入することを可能にする。
【0043】
化学工業における均質な触媒作用方法の際立った重要性のため、マイクロプロセス技術におけるアプリケーションの、新しい重要な分野がかようにして開拓される。
【0044】
結合の際前記層は融解しないので、加工部品上の微細構造は、そのような種類の材料によって詰まる危険性がない。
【0045】
結合層を作る化学的手法又は電解的手法は、技術的に実施するのが容易で、かつ、持続する非常に高い機械強度及び腐食耐性を有する、所望の一体構造構成部品を再現性良く実現することが可能である。
【0046】
方法、組成及び外見に関し、結合層を付けるための化学的手法及び電解的手法が柔軟であるために、ある加工部品又はベース材料を接合するための、特注の解決法が迅速に見つけられる。
【0047】
一体構造化して結合された構成部品に関し、もはや界面が残っていないので結合継ぎ目は見えない。その結果、一旦前記の方法が実施されると、結合前に結合層があった領域は、ベース材料から殆んどどうみても見分けがつかなくなる、それによって、ベース材料の性質と、実質的に類似の性質を有することになる。一体化構造は、熱負荷下であっても所望の高い機械疲労強度を、並びに所望の腐食耐性を有する。具体的には熱負荷下での高い強度は、この場合主に、個々の、初期に重ねあわされた材料の膨張係数が拡散の間に同一となる事実によって成し遂げられる、それによって、継ぎ目のない結合の場合には膨張係数の勾配が実質的になくなる。
【0048】
結合層は、無電解方法を用いて加工部品上に好ましくは付けられる。これは、特に均一な厚みを成し遂げることができる。原則的に、電解めっき法を用いることも、均一な厚みの結合層を実現することが可能である。しかしながら化学的手法の場合において、厚みに対する標準偏差はさらに低い。このことは、より密接な接触をもたらし、かつ、その結果に迅速で容易な結合を可能にする、結合領域の平坦性を改善することができる。更に、より均一な被覆厚みは、加工部品上においてより少ない結合材料を析出することを可能にする。このことは、一体構造の外見を作ることに役立つ、というのは、より少ない材料が加工部品内に拡散すべきであろうからである。その結果として、結合時間が短縮され、脆い相を形成する危険性が減少する。
【0049】
原則的に、僅かに厚い金属層も作られうる、それによって、要求に応じ、それぞれに最適条件が設定されうる。しかしながら大抵の場合、強い接合部を作るために、最大1μmの厚みを有する結合層を形成するのに十分である。しかしながらある場合には、例えば加工部品上の表面が並外れて平坦でない又は粗い場合には、金属によって凸凹を埋めて平坦な表面を形成するために、より厚い結合層を作ることが必要となるかもしれない。
【0050】
結合システムによって、本発明の好ましい結合温度は、図4、5、6、11、12、14、15、16、及び17に記載されるように、600℃〜800℃の範囲である。
【0051】
結合温度も結合層の融解温度Tsより低い。本来、結合温度は、各構成部材の拡散係数に依存し、その結果、結合材料の融解温度に依存する。しかしながら、ベース材料の融解温度にも依存する。
【0052】
ニッケル中、11.5重量%のリンを含むアモルファス合金の場合、それによって、融点Tsは、約880℃(1153K)である。従来技術において推奨された(例えば、フォンタゲン シュバイステヒニーク(Fontagen Schweisstechnik)のカタログ)加工温度の範囲は、850〜890℃、即ち、0.97Ts〜1.01Tsの範囲である。
【0053】
本発明の方法を用いて、700℃のような低い温度で安定な構成部品が製造可能である。このことは、従来技術に比べて約200℃の結合温度の低下に相当する。700℃(973K)の結合温度においては、従ってこの値は0.84Tsである。合金中にこのリン含有量を有するものは、他のリン含有量を有するものよりも、融点が低い。11重量%より低いリン含有量の、具体的には8±2.5重量%のリン含有量のニッケル/リン合金を用いることが好ましい。加工部品の材料内にリンが拡散することによって、結合層の領域において、結合中にリン含有量が落ちる、それによって、合金の融解温度がそこで上昇する。このことは、疲労強度の上昇を成し遂げることができる。
【0054】
ニッケル−ホウ素合金を用いることによって、結合温度の低下は、むしろ大きくなる。600℃(873K)の結合温度が、荷重耐性の構成部品を製造するのに十分足りる。4重量%又は23原子%のホウ素を含有する結合層の結合温度は、約1140℃(約1410K)、即ち、結合温度はほんの0.62Tsである。500℃までの、著しく大きな温度低下は、非常に驚くべきことである。もっともらしい科学的な理由は、ホウ素の原子半径がリンのものよりも著しく小さいため、リンよりも拡散が著しく大きくなったことであろう。
【0055】
非常に薄い炭素層の挙動は、むしろもっと予想を超えている。この場合においても、このことは、鋼又は合金マトリクス内における炭素原子の少量の拡散によるものである。
【0056】
最低限可能な結合温度を選択することによって、温度に敏感である加工部品上の材料は保護される。微細構造化された構成部品は、例えば触媒又は他の機能性材料を、例えば構成部品層無いの微細構造の壁において単層として、含み得る。そのような種類の機能性材料は、結合前に微細構造の壁上に析出されることが好ましい、というのは、特にチャンネルの表面上において、それ(結合)に続く均一な析出は、問題をはらんでいるからである。
【0057】
結合温度が低下すればするほど、結合プロセスが遅くなることにも注意されたい。特別な場合において、長いプロセス時間が受け入れられるならば、この温度は、従って550℃まで下げても良い。
【0058】
その結果、最大の結合温度は、好ましくは約0.9Tsである、より好ましくは約0.85Ts、もっと好ましくは約0.8Ts、更に好ましくは約0.75Ts、より更に好ましくは約0.7Ts、最も好ましくは約0.65Tsである。結合温度を表す目的で、Tsは[K]で与えられた。
【0059】
結合層の最大厚みは、好ましくは約5μm、より好ましくは約2μm、最も好ましくは約1μmである。小さな厚みを選択することによって、ホウ素、リン又は炭素のような元素(非金属/半金属)を有する繊維金属の合金を結合材料として用いている、脆い相の形成が抑えられる。本発明の非常に小さな被覆厚みによって、これら合金の成分は、加工部品の結合範囲に隣接する領域へ拡散する。拡散経路が短いので、これは、僅かな時間であるが、加工部品の結合材料との密接な結合が非常に速く得られるような必要がある。その後、結合時間が十分に長い場合、結合材料は、加工部品材料に、完全に、又は、少なくとも大部分が溶け込む。少ない被覆厚みのために、非常に少量のみ結合材料が使用できるので、結合材料の構成する部分の非常に少量のみが、加工部品内に拡散する必要があるのは、非常に当然である。状態図によると、ホウ素、リン及び炭素は鉄内に少量溶解するので、脆い相の形成は、これら少量によって防がれる。
【0060】
このことは、図1に示された鉄−リン系の状態図中に見ることができる。500℃からおよそ融点までの範囲において、状態図の左側にα−相の存在を示している。α−相は、1050℃において、4.9原子%までのリンの溶解度を有する。この現象は、鉄内でのリンの拡散を著しく助長する。更に、脆い相(例えばNiP)形成の危険性は著しく低い、というのは、一方では少量のリンだけが結合帯において有効であるが、他方では、ベース材料における溶解度は、ベース材料内へのリンの拡散を助長する。
【0061】
結合されるべき加工部品が作られた材料の成分もまた、結合継ぎ目内へ拡散しうる、それによって、概して、元素の相互拡散が生じる。
【0062】
しかし、結合層の厚みは最低値を下回るべきでない、というのは、(要求に)合うべき結合表面の表面仕上げ(平坦性及び粗度)は、コーティング厚みが十分である場合にのみ成し遂げられうるからである。その上、十分なコーティング厚みは、結合プロセスを保証するように備えられなければならない。しかしながら一つの例外は、蒸着された炭素又はホウ素層の使用であり、その厚みはナノメーターの範囲にある。
【0063】
リン、ホウ素、及び炭素を含む群から選択された、結合層に含まれる非金属および/又は半金属は、純金属全体に渡って融点の低下をもたらす。上記元素は、結合プロセスの間、加工部品材料内に拡散でき、それによって、密着し、非常に強い結合がその結果として得られる。リン、炭素、及びとりわけホウ素は、鉄やニッケルに十分に溶解する。従って、このことは、ニッケル又はニッケルベース合金から作られた加工部品表面内へのこれら元素の拡散を容易にする。更に、加工部品と結合層材料の金属元素の相互拡散も生じる。
【0064】
結合層内の非金属又は半金属、特にリンの量は、結合プロセスの反応時間を増やし、より少ない量、即ち、結合層の厚みがより薄いものに対しては、結合プロセスはより早く終了する。加工部品間において機械的に強い結合を形成するためには、少なくとも一つの遷移金属が結合層の材料用に使用される、前記遷移金属は、ニッケル、鉄、コバルト、クロム及びマンガンを含む群から選択される。従って、前記材料は、例えば、純粋な状態の上記遷移金属の一つから成る、又は少なくともこれら遷移金属の一つを含む合金から成ってもよい。後者の場合、合金は、好ましくはこれら遷移金属のベース合金である。この合金は、これら遷移金属の一つ、及び、少なくとも更にこれら遷移金属の一つ、及び/または、これら上記非金属、及び/または、上記半金属、及び/または、少なくともいかなる他の元素の一つを更に含んでもよい。結合層は、例えば、ニッケル、鉄、コバルト、クロム及びマンガンを含む群から選択された少なくとも一つの遷移金属、及び、リン、ホウ素、及び炭素を含む群から選択された一つの非金属又は半金属から成る二成分合金から構成されてもよい。結合層は、特に、ニッケル/リン(NiPx)、ニッケル/ホウ素(NiBx)及び鉄/リン(FePx)合金を含む群から選択された少なくとも一つの合金から構成されてもよい。
【0065】
上記可変要素の代替として、結合層は少なくとも一つの分散層から構成されることも可能であり、それらの少なくとも一つは、ニッケル、鉄、コバルト、クロム及びマンガンを含む一つの遷移金属を含み、かつ、リン、ホウ素、及び炭素から選択された少なくとも一つの非金属又は半金属がその中に分散されている。結合の間、非金属、及び/または、半金属、並びに、結合層の他の元素が拡散し、分散が終了する。
【0066】
前記代替物のいかなる組み合わせも可能である。結合層は例えば、ニッケル、鉄、コバルト、クロム及びマンガンを含む群から選択された遷移金属の一つに加え、上記遷移金属の他の一つ、及び、更に前記非金属又は半金属の一つを含んでもよい。この場合、もっと具体的には、結合層は、ニッケル、鉄、コバルト、クロム、及びマンガンを含む群から選択された二つの遷移金属と、リン、ホウ素、及び炭素を含む群から選択された一つの非金属又は半金属から成る、三成分合金から構成されうる。前記合金は例えば、コバルトとリンの成分を有するニッケルベース合金であってもよい。
【0067】
他の可変要素において、結合層は、少なくとも一つの合金層と、一つの金属層から成る層順序から構成されうる。この場合、少なくとも一つの合金層の、少なくとも一つが、ニッケル、鉄、コバルト、クロム及びマンガンを含む群から選択された少なくとも一つの遷移金属、及び、リン、ホウ素、及び炭素を含む群から選択された非金属又は半金属を含みうる。前記金属層は、ニッケル、鉄、コバルト、クロム及びマンガンを含む群から選択された少なくとも一つの遷移金属から、更に構成されうる。結合層は、例えば、ニッケル−リン合金層及びクロム層から成る層順序から構成されてもよい。
【0068】
結合に必要な金属及び結合を目的として用いられる非金属又は半金属を備えるために、結合方法用に他の初期状態が予見されうることが、理解される。従って、異なった物質から成る三つ又はそれ以上から成る層順序からの結合層を形成することも可能であろう。
【0069】
複数の結合相手から一体構造構成部品を製造するために、その結合配列は、結合温度まで加熱されてもよい、又は、結合温度における最初の結合ステップの後、断面において結合層がもはや見えなくなるまで、更に低温に加熱されてもよい。この場合、複数の結合相手は、好ましくは、少なくとも高温においてかつ、少なくとも長い結合時間の間互いに結合されるので、継ぎ目の無い結合が得られる。そのような場合、結合層と結合相手の成分の拡散によって、全ての結合継ぎ目が完全に見えなくなった。腐食に影響を受けない、非常に強い結合がその結果として形成される。
【0070】
一体構造構成部品を製造するための結合時間は、特に、加工部品を作る材料の種類と、結合層を作る材料の種類と、更に、結合温度及び結合の間複数の結合相手が互いに押されることによる圧力に依存する。結合時間は広い範囲から選択されうる。結合時間は例えば、少なくとも4時間でもよいが、特に少なくとも8時間であることが好ましい。結合温度がより高くなれば、結合時間がより短くなってもよい。
【0071】
結合の機械強度は、過熱の間、結合配列が加圧下にさらされることで更に最適化される。このことは、結合表面上の僅かな凹凸も滑らかにすることをも可能とする。圧縮圧力は、好ましくは少なくとも約1MPaであり、最も好ましくは少なくとも約3MPaである。圧力上限は約20MPaであり、好ましくは約10MPaであり、より好ましくは約5MPaである。
【0072】
特に、構成部品層から、微細構造化された構成部品を製造する場合、結合部品は各々、多数の密着結合領域を介して互いに結合される。とりわけこの場合、複数の構成部品が結合領域を介して互いに結合される、結合配列内のこれら領域にのみ結合層が付けられるということに、利点が見られた。従って、結合層は複数の結合相手の結合領域上に選択的に付けられ、加工部品の他の表面上には付けられない。
【0073】
結合の間、加工部品と結合層を酸化することから防ぐために、結合配列は、好ましくは純ハロゲン下又は真空下(<10−4mbar)で加熱する。
【0074】
本発明の方法に従って結合するように構成された材料は、とりわけステンレス鋼とニッケル合金であり、例えば、材料番号1.4310、1.4404、1.4571、1.4958/1.4876H、1.4959、2.4610を有する合金である。
【0075】
以下に記載される実施例と図は、本発明を詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0076】
A. 実施条件
a.ベース材料及びサンプル設計
原則的に、本発明の結合方法は、多くの金属と金属合金の結合を可能にする。例えば、該結合方法は、以下の材料によって実施された、即ち、ステンレス鋼(材料番号1.4404)、及び登録商標ニクロファー(Nicrofer(R))3220HT(材料番号1.4876)である。プロセスパラメーターを選別するために、約20mm2の半田付け/蝋付けされるべき面積を有する円柱形をしたサンプルが用いられた(円形の結合領域の直径:5mm)。これらサンプルの形状は、非特許文献6に係る小さな比例サンプルの形状をもとに作られている。サンプルの側面図が図2に表されている。結合領域は、サンプル上の参照番号1によってラベルをつけられた位置に存在する。これらサンプル上の引張強度を決定するために、10000Nの最大力を加えることのできる、引張試験機(Zwick Z010)が用いられた。
【0077】
この配列から決定された結果、及び平面結合によって接合されるべき構成部品に対する結合強さに関する結果の妥当性が、次に、例として層状の構成部品において実証された。この配列は、図3に示されている。これら構成部品は、多数の構成部品層、すなわち、二つのめねじを有する被覆金属シート2、多数の構造化されたチャンネル金属シート3、及び一つの底部金属シート4から構成された。
【0078】
b.金属析出による結合層の製造
結合層として、様々な系が予見されうる。合金NiPx、NiBx、及びFePx、並びに、層系NiPx/Crが、例として検討された。
【0079】
被覆厚み0.3〜8μmを有するNiPx層が、非電解金属被覆浴によって析出された。浴NiChem PF500(アトテックドイツ:Atotech Deutschland)がこの目的で用いられた(ニッケル含量:5.6g/l、還元剤としてホスフィン酸ナトリウム塩、温度:82〜90℃、pH:4.6〜4.9、析出層のリン含有量:7〜14重量%)。
【0080】
被覆厚み1〜2μmを有するNiBx層も、非電解金属被覆浴によって析出された。浴は、純水、NaOH、CH3CH(OH)CO2H、NiSO4、ジメチルアミノボラン、Na2SO4から構成された。析出温度は48℃で、浴のpHは5.3〜5.6であった。
【0081】
FePxは、Fe2+イオンを含有する電解液から電解析出された。浴は以下の組成を有した、即ち、純水、FeSO4、FeCl2、H3PO3。析出温度は50〜70℃であり、カソード電流密度は1〜25A/dm2であり、pHは4〜6であった。
【0082】
サンプルをNiPxで被覆するために、それら(サンプル)は、表1に示された方法を用いて前処理された。上記浴は、登録商標ユニクリーン(Uniclean(R):アトテックドイツの登録商標、熱脱脂)、及び、登録商標ノンアシッド(Nonacid(R):アトテックドイツの登録商標、電解脱脂)である。ニッケルストライク浴は、市販で入手可能な電解ニッケル浴(ワッツタイプ:Watts Type)である。登録商標ユニクリーンを用いることによって、サンプルはグリースや油を含まなかった。更に、非常に頑固なグリースや油は、登録商標ノンアシッドを用いることによって除去された。最後の処理ステップにおいて、次のめっきのために表面を準備するために、ニッケルストライクを用いることによって、非常に活性なニッケル層が金属サンプル上に析出された。ニッケル予備めっき無しでは、ニッケルもNiPxも、不動態化金属上に析出することができない。
【0083】
このことは、NiBxやFePxによるめっきに対しても同様にあてはまる。クロムによる次の電解めっきのために、表2に示された前処理が選択された。この場合、二番目のステップにおいて用いられた登録商標ユニクリーン279脱脂剤は、登録商標ノンアシッド脱脂剤とちょうど同じように、非常に頑固で強力に付着したグリースや油を除去するために必要とされた。体積で10%の硫酸における酸洗いは、登録商標ユニクリーン前処理のアルカリ性残渣を除去することを目的とし、それによって、電解金属被覆の前に表面処理が完了した。
【0084】
各層の厚みは、XRFによって、並びに断面を作って光学顕微鏡下目視で検査することによって、又は走査型電子顕微鏡によって決定された。
【0085】
c.結合プロセス
各結合層を備えた際、サンプルは真空下(10−4mbar)温度範囲500℃〜1000℃において、特別の半田/蝋付け炉内で結合された。サンプルが結合温度まで加熱された後、それら(サンプル)は30分〜16時間の保持時間の間、この結合温度に保持された。必要な圧縮圧力を加えることを可能にする、グラファイトホルダーが、サンプルを固定するために使用された。
【0086】
d.結合接合部の品質
結合接合部の品質を検査するために、円柱形サンプルの機械安定性が決められた。この目的で、結合されたサンプルは引張試験機内にクランプで固定されて、結合接合部が破断されるまで加えられうる最大力が決定された。
【0087】
初めに、空気圧(3bar)を用いることによって、結合された構成部品の漏れ気密度が調査された。次に、結合された構成部品が持ちこたえた最大の静水破裂圧力が、破裂ベンチにおいて決定された。
【0088】
選択されたサンプルの断面が作られ、微細構造、並びに結合帯の元素組成が、走査型電子顕微鏡又はEDX分析によって特性を決定された。
【実施例】
【0089】
B.本発明に係る実施例
登録商標ニクロファーから作られた、結合された円柱形サンプルにおける引張強度の結果を図4に示す。NiPxと結合されたサンプルに相当する値がそこに示されている。600℃以上の結合温度において結合されたサンプル上のNiPxの被覆厚みは、2μmであった。この温度より低いと、それは4又は8μmであった。これらの結果から、約600℃以上の結合温度において十分な引張強度の値が得られたことが理解されうる。
【0090】
図5において、結合層として、4.5μm厚みと11重量%のリン含有量を有するNiPxと結合されたステンレス鋼構成部品(鋼(1.4404))の破壊圧力に対する最大値が、様々な結合条件(a:4時間/700℃、b:0.5時間/1000℃)下で与えられている。破壊圧力の平均値は、300bar(4時間/700℃)又は168bar(0.5時間/1000℃)である。
【0091】
図6は、円柱形サンプル(登録商標ニクロファー)の引張強度の、NiPx結合層の厚み依存性を表す。表された棒グラフは、約20MPaの圧縮圧力において、700℃で4時間結合されたサンプルに対する値をそれぞれ示している。引張強度は被覆厚みが増すにつれて著しく低下するということが理解されうる。従って、この方法を用いると、より薄い層の使用が、結合接合部の機械強度にとって有利である。
【0092】
結合層としてNiPxを有する鋼サンプル上に一体構造結合、即ち、継ぎ目のない結合の形成を実証することを目的とし、鉄、クロム、ニッケル及びリンを検出するEDXによって、結合接合部(4時間/700℃/約10MPa)の領域がスキャンされた。相当する断面が図7に与えられている。結合領域において結合内への鉄の僅かな濃度勾配が形成されている(上部曲線)が、この図は、接合部の左及び右側に配置された鋼サンプル内にリンが拡散しただけでなく、鉄もサンプルから結合領域内へ拡散したことを更に表している。
【0093】
図8において、1μmのNiPx(0.5時間/1000℃/約10MPa)と結合された登録商標ニクロファー円柱の結合帯の、他の走査型電子顕微鏡画像が示されている。結合帯は見えず、このことは一体構造組織を表している。
【0094】
図9は、走査型電子顕微鏡によってとられた、断面の画像を示す。示された結合接合部は、3μmのNiPx層を有する構成部品から、結合温度600℃、かつ0.5時間の保持時間において得られた。それによると、初期に備えられたNiPx結合層は、殆んど完全に消え、リン及び/またはニッケル原子はサンプル材料内へ拡散した。結合温度が上昇するにつれ、保持時間は短縮されうる。その上、結合の機械安定性の上昇が成し遂げられた。
【0095】
図10に示された、走査型電子顕微鏡画像は、チャンネルを有する鋼(1.4404)で作られた構成部品からの結合後得られた。構成部品は4.5μm厚みのNiPx層(リン11重量%)を備えられ、かつ、0.5時間、1000℃で、約2MPaの圧縮圧力によって結合された。
【0096】
結合層として1.5μm厚みのNiBx層を用いることによって、図2に示された形状を有する鋼円柱は互いに結合された。その結果は、図11の棒グラフに示されている。この図は、引張試験機械において、各々、600℃の結合温度で、かつ、8時間の保持時間において、いくつかのサンプルに対しては800℃の結合温度で、かつ、4時間の保持時間において決定された、引張強度を示している。各平均値が、264MPaと358MPaに対して各々決定された。試験は、約600℃のような低い温度で信頼できる結合が既に得られることを示している。
【0097】
更に、NiBxによって被覆された構成部品が様々な条件下で結合され、かつ、各破壊圧力が決定された。構成部品は鋼(1.4404)で作られ、1.5μm厚みのNiBx層によって被覆された。結合のために、その配列は、700℃で4時間、及び1000℃で0.5時間、それぞれ結合され、約2MPaの圧縮圧力が加えられた。その結果は図12の棒グラフで与えられている。破壊圧力の平均値は、それぞれ39bar(700℃)及び247bar(1000℃)であった。
【0098】
このようにして結合されたサンプルの、走査型電子顕微鏡及びEDX分析による試験は、半田継ぎ目の領域において相互拡散が既に進行したために、半田層がベース材料から殆んど区別できないことを示した。このことは、例えば図13において最も良く見られ、そこでは、結合接合部は異なる倍率で示されている。結合継ぎ目がないことは、一体構造組織を表している。
【0099】
結合層FePxによって得られた他の結果は、図14に示されている。この場合、登録商標ニクロファー円柱が、700℃の結合温度で、かつ、結合の間、約20MPaの圧縮圧力で結合された。結合条件は、a.4時間/700℃及び、b.0.5時間/1000℃である。引張強度の平均値は、各々、250MPa(4時間/700℃)及び392MPa(0.5時間/1000℃)であった。結果的に登録商標ニクロファーは、700℃のような低い温度で既に結合されうることを示すことができる。3barまでにおいて、チャンネルを施された構成部品はいかなる漏れも示さなかった。平均破壊圧力は、120barであった。
【0100】
他の試験において、NiPxとクロムの組み合わせ層が結合層として用いられた。クロム層は、電解的に(登録商標HEEF25(アトテックドイツ製)において、純水、CrO3、H2SO4を用い、T=55〜65℃、pH<1、30〜70A/dm2の条件下)析出された。鋼(1.4404)から作られ、かつ、この組み合わせ層によって被覆された円柱形プローブは、1000℃〜1100℃の結合温度で結合された。各試験において、保持時間は0.5時間であった。得られた引張強度は、図15に与えられている。十分な数の信頼性の高い結合が得られた。これら結合から得られた走査型電子顕微鏡画像は、断面において結合継ぎ目を表さなかった。
【0101】
図16は、円柱形サンプル(2μmのNiPxと結合された/0.5時間/1000℃/約10MPa)の引張強度を、類似の方法においてNiPx層を用いずに結合されたプローブの(引張強度)と対比している。棒グラフにおいて得られた値は、中間層の存在が、著しくより付着された接合部を得ることを可能にする、ということを明らかに証明している。
【0102】
類似の方法で、図17は、700℃の結合温度において(1.5μmNiBx/4時間/約10MPa)、結合層を用いないものよりも著しく高い強度が、結合層を有しているものによって得られることを示している。
【0103】
ここに記載された例と実施形態は、例示のみを目的としており、その観点における様々な修正や変更、並びに、本願中に記載された特徴部の組み合わせは、所謂当業者に示唆され、かつ、記載された発明の趣旨と範囲内かつ添えられた請求項の範囲内に含まれているということが理解される。ここに引用された、全ての出版物、特許、及び特許出願は引用文献に含まれる。
【0104】
【表1】

【表2】

【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】Fe−P状態図である。
【図2】結合強度を検査するための円柱形サンプルの側面図である。
【図3】平面結合によって接合されるべき構成部品の配列の三次元図であって、前記配列は一つの被覆金属層、多数の微細構造化されたチャンネルを有する金属シートと一つの底面金属シートから成る。
【図4】結合層(600℃よりも低い結合温度)として2μmのNiP(600℃の結合温度から)又は4乃至8μmのNiPと結合された、登録商標ニクロファー(Nicrofer(R)、ドイツ、ヒッセンクルップVDM(ThyssenKrupp VDM)の登録商標)の円柱形サンプルの引張強度を表す棒グラフである。
【図5】結合層(リン11重量%;圧縮圧力約1MPa)として4.5μmのNiPと結合された、微細構造化された鋼(1.4404)構成部品の破壊圧力を表す棒グラフである。
【図6】円柱形サンプル(登録商標ニクロファー/4時間/700℃/約20MPa)の引張強度の、NiP結合層厚みへの依存性を表す棒グラフである。
【図7】結合層(4時間/700℃、10MPa圧縮圧力)として2μmのNiPと結合された、円柱形サンプル(登録商標ニクロファー)の結合領域における鉄、クロム、ニッケル及びリンの含有量を表す、走査型電子顕微鏡画像及びEDX線走査である。
【図8】登録商標ニクロファー円柱(1μmNiPx/0.5時間/1000℃/約10MPa)の結合接合部を表す走査型電子顕微鏡画像である。
【図9】結合層(0.5時間/600℃/約2MPa)として3μmのNiPxと結合された、鋼(1.4404)から作られた微細構造化された構成部品上の結合接合部を表す走査型電子顕微鏡画像である。
【図10】結合層(0.5時間/1000℃/約20MPa)として4.5μmのNiPxと結合された、鋼(1.4404)から作られた微細構造化された構成部品の結合接合部の走査型電子顕微鏡画像である。
【図11】結合層として1.5μmのNiBxと結合された、登録商標ニクロファーの円柱形サンプルの引張強度を表す棒グラフである。
【図12】結合層(圧縮圧力:約2MPa)として1.5μmのNiBxと結合された、鋼(1.4404)から作られた構成部品の破壊圧力を表す棒グラフである。
【図13】結合層(0.5時間/1000℃/約2MPa)としてNiBx(1.5μm)と結合された、微細構造化された構成部品(1.4404)の結合接合部の、異なる倍率でとられた走査型電子顕微鏡画像である。
【図14】20MPaの圧縮圧力において、結合層としてFePxと結合された、登録商標ニクロファーの円柱形サンプルの引張強度を表す棒グラフである。
【図15】結合層(圧縮圧力:約10MPa)としてNiPxとクロムから成る組み合わせの単層と結合された、鋼(1.4404)の円柱形サンプルの引張強度を表す棒グラフである。
【図16】NiPx中間層(0.5時間/1000℃/約10MPa)と結合された円柱形サンプルと、結合されていない円柱形サンプルの引張強度の比較のための棒グラフである。
【図17】NiBx中間層(4時間/700℃/約10MPa)と結合された円柱形サンプルと、結合されていない円柱形サンプルの引張強度の比較のための棒グラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の方法ステップa、b、即ち、
a.複数の加工部品を備えて構成する配列を形成する、前記配列は加工部品を結合するのに最適であり、かつ、複数の加工部品間に介在された金属製の結合層を更に含んでいる、
b.前記結合の配列を、結合層の融解温度よりも低い結合温度まで加熱する、
を含む、加工部品を結合する方法において、
化学的手法又は電気分解手法を用いて、加工部品の各々の結合領域に結合層を析出することを特徴とする方法。
【請求項2】
化学的手法が、無電解めっき法であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
結合温度が800℃以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
結合温度が少なくとも550℃であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
結合層が、5μmの最大厚みを有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
結合層が、2μmの最大厚みを有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
結合層が、1μmの最大厚みを有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
結合層が、非金属および半金属を含む群から選択された少なくとも一つの元素を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
元素が、リン、ホウ素、及び炭素を含む群から選択されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
結合層が、ニッケル、鉄、コバルト、クロム及びマンガンを含む群から選択された少なくとも一つの遷移金属を含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
ニッケル、鉄、コバルト、クロム及びマンガンを含む群から選択された少なくとも一つの遷移金属と、リン、ホウ素、及び炭素を含む群から選択された一つの非金属乃至半金属から成る、二成分合金から結合層が構成されていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
結合層が、ニッケル/リン、ニッケル/ホウ素、及び鉄/リン合金を含む群から選択された少なくとも一つの合金から構成されていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
ニッケル、鉄、コバルト、クロム及びマンガンを含む群から選択された少なくとも一つの遷移金属を含む分散層、及び、該分散層内へ分散される、リン、ホウ素及び炭素を含む群から選択された少なくとも一つの非金属乃至半金属から、結合層が構成されることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
ニッケル、鉄、コバルト、クロム及びマンガンを含む群から選択された二つの遷移金属と、リン、ホウ素及び炭素を含む群から選択された一つの非金属乃至半金属から成る、三成分合金から結合層が構成されていることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
結合層が、少なくとも一つの合金層と一つの金属層から成る層順序から構成され、上記少なくとも一つの合金層の少なくとも一つは、ニッケル、鉄、コバルト、クロム及びマンガンを含む群から選択された少なくとも一つの遷移金属と、リン、ホウ素及び炭素を含む群から選択された一つの非金属乃至半金属を含み、上記一つの金属層は、ニッケル、鉄、コバルト、クロム及びマンガンを含む群から選択された少なくとも一つの遷移金属を含む、ことを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
結合層が、ニッケル/リン合金層、及び、クロム層の層順序から構成されることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
結合の配列が、その断面において結合層がもはや見えなくなるまで加熱されることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
加熱の間、結合の配列が圧縮圧力にさらされることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
結合の配列において、結合領域を介して複数の構成部品が互いに接合されるべき位置にのみ結合層が置かれることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
加工部品が、マイクロリアクター、マイクロ熱交換器、又はマイクロミキサーの構成部品であることを特徴とする、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
複数の加工部品が高温において、かつ、長い結合時間の間、互いに結合されることによって、継ぎ目のない結合が得られることを特徴とする、請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
構成部品が、請求項1〜21のいずれか一項に記載のとおりに製造されることを特徴とする、結合接合部を形成している結合層によって互いに結合された、金属及び金属合金を含む群から選択された物質から成る微細構造化された構成部品層の積層物を含む、微細構造構成部品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2008−544862(P2008−544862A)
【公表日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−519854(P2008−519854)
【出願日】平成18年6月28日(2006.6.28)
【国際出願番号】PCT/EP2006/006534
【国際公開番号】WO2007/006461
【国際公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【出願人】(597075328)アトーテヒ ドイッチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (33)
【Fターム(参考)】