加湿装置、除加湿機および除湿機
【課題】 室内の絶対湿度が上昇せず、室内の結露の心配がなく、保守も簡単な加湿装置を提供する。
【解決手段】 この加湿装置は、吸い込んだ室内空気31から回転体2に水分を吸着させて乾燥させ、この乾燥させた空気の一部を乾燥空気32として背面吹出口13から吹き出す。一方、乾燥させた空気の他の部分33は、ヒータ5で暖められてから再び、回転体2を通過させされて、前記吸着した水分が与えられて潤った空気35となって吹出口11から吹き出される。水タンクを用いず、もともと室内の空気が含有している水分を再配分するから、室内の絶対湿度が上昇せず、室内の結露の心配がなく、保守も簡単になる。
【解決手段】 この加湿装置は、吸い込んだ室内空気31から回転体2に水分を吸着させて乾燥させ、この乾燥させた空気の一部を乾燥空気32として背面吹出口13から吹き出す。一方、乾燥させた空気の他の部分33は、ヒータ5で暖められてから再び、回転体2を通過させされて、前記吸着した水分が与えられて潤った空気35となって吹出口11から吹き出される。水タンクを用いず、もともと室内の空気が含有している水分を再配分するから、室内の絶対湿度が上昇せず、室内の結露の心配がなく、保守も簡単になる。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、加湿装置、除加湿機および除湿機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、加湿装置は、水タンクを備え、この水タンクの水を気化させて、室内に水蒸気を吹き出して、室内を加湿するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の加湿装置では、室内の絶対湿度が上昇するので、室内の結露が問題となっていた。また、水タンクへの水の補給や水タンクの清掃等のメンテナンスに手間が掛かっていた。
【0004】また、従来の空気調和機を使用して、寝室など、人のいる空間で、結露防止のための除湿を行う場合には、室内の絶対湿度が低下し、在室者にとっては乾燥を感じることになり、在室者に不快感を与えていた。
【0005】また、従来のポータブル除湿機を使用して連続除湿を行い、冬期の窓の結露防止や洗濯物乾燥などを行う場合には、ポータブル除湿機に貯まった水を捨てる必要がある上に、水タンク容量による運転時間の制約があった。
【0006】そこで、この発明の目的は、室内の絶対湿度が上昇せず、室内の結露の心配がなく、保守も簡単な加湿装置を提供することにある。
【0007】また、この発明の今1つの目的は、室内の絶対湿度が全体として変動せず、在室者に不快感を与えることがなく、保守も簡単な除加湿機および除湿機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1の発明の加湿装置は、第1の口から、室内の空気を吸い込み、この吸い込み空気を吸着材からなる回転体を通過させて、この吸い込み空気の水分を上記回転体に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分を、第2の口から室内に吹き出し、上記乾燥させた空気の他の部分を、再び、上記回転体を通過させて、この回転体に吸着した水分を、上記他の部分に与えて、潤った空気にして、第3の口から室内の所定のゾーンに吹き出すことを特徴としている。
【0009】この請求項1の発明では、第1の口から取り入れた室内空気が含有していた水蒸気を、回転体に吸着させることで乾燥させた空気の一部を第2の口から吹出す一方、この吸着した水蒸気を回転体から、上記取り入れた空気の他の一部に与えることで潤った空気にして、第3の口から室内の所定のゾーンに吹き出す。これにより、室内の絶対湿度を上昇させることがなく、室内の結露を回避できる。また、水タンクが不要であり、水の補給や水タンクの清掃等のメンテナンスも不要となる。
【0010】また、請求項2の発明は、請求項1に記載の加湿装置において、上記第3の口は、上記潤った空気を、室内の所定のゾーンに導いて吹き出すダクトを備えたことを特徴としている。
【0011】この請求項2の発明では、上記第3の口が備えたダクトによって、潤った空気を室内の所望のゾーンに吹き出すことができる。
【0012】また、請求項3の発明は、請求項2に記載の加湿装置において、上記ダクトは、上記室内の空気を導入する室内空気導入口を有し、上記潤った空気を、上記室内空気と一緒に、室内に吹き出すことを特徴としている。
【0013】この請求項3の発明では、上記ダクトは、上記室内空気導入口から室内の空気を導入し、この室内空気と一緒に、上記潤った空気を室内に吹き出すから、室内に吹き出す潤った空気の温度を下げることができる。
【0014】また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の加湿装置において、上記所定のゾーンに吹き出す潤った空気に芳香成分を与える芳香剤を、所定の箇所に設置したことを特徴としている。
【0015】この請求項4の発明では、芳香剤を所定の箇所に設置したから、室内に吹き出す潤った空気に香りを与えることができ、リラクゼーション効果があり、美容的な効果もある。
【0016】また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の加湿装置において、上記潤った空気を冷却するペルチェ素子を有する冷却部を、上記第3の口の近傍または上記ダクト内に配置したことを特徴としている。
【0017】この請求項5の発明では、上記第3の口の近傍または上記ダクト内に配置したペルチェ素子を有する冷却部によって、上記潤った空気を冷却するから、室内に吹き出す潤った空気の温度を下げることができる。
【0018】また、請求項6の発明の除加湿機は、室内の空気を吸い込む吸込口と、吸着材からなる回転体と、乾燥した空気を吹き出すための乾燥空気吹出口と、潤った空気を吹き出すための潤い空気吹出口と、上記吸込口から吸い込んだ空気を、上記回転体を通過させて、上記吸い込んだ空気の水分を上記回転体に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分を、上記乾燥空気吹出口から室内に吹き出させる一方、上記乾燥させた空気の他の部分を、再び、上記回転体を通過させて、上記回転体が吸着した水分を、上記他の部分に与えて、潤った空気にして、上記潤い空気吹出口から吹き出させる導風手段とを備えたことを特徴としている。
【0019】この請求項6の発明の除加湿機によれば、導風手段によって、吸込口から室内の空気を吸い込み、上記吸込口から吸い込んだ空気を、上記回転体を通過させて、上記吸い込んだ空気の水分を上記回転体に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分を、上記乾燥空気吹出口から室内に吹き出させる。これにより、この乾燥した空気が吹き出されたエリアを除湿できる。
【0020】また、上記導風手段は、上記乾燥させた空気の他の部分を、再び、上記回転体を通過させて、上記回転体が吸着した水分を、上記他の部分に与えて、潤った空気にして、上記潤い空気吹出口から吹き出させる。これにより、この潤った空気が吹き出されたエリアを加湿できる。
【0021】このように、この発明の除加湿機によれば、室内に分布している水分を再配分させることで、除湿と加湿を行うので、室内全体としての絶対湿度を変動させることなく、室内の所定のエリアを除湿でき、かつ、別のエリアを加湿できる。また、この発明の除加湿機によれば、水タンクが不要であり、水を捨てる必要がなく、水タンクの清掃等の保守も不要となる。
【0022】また、請求項7の発明の除湿機は、室内の空気を吸い込む吸込口と、吸着材からなる回転体と、乾燥した空気を吹出すための乾燥空気吹出口と、潤った空気を吹出すための潤い空気吹出口と、上記吸込口から吸い込んだ空気を、上記回転体を通過させて、上記吸い込んだ空気の水分を上記回転体に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分を、上記乾燥空気吹出口から室内に吹き出させる一方、上記乾燥させた空気の他の部分を、再び、上記回転体を通過させて、上記回転体が吸着した水分を、上記他の部分に与えて、潤った空気にして、上記潤い空気吹出口から吹き出させる導風手段とを備えたことを特徴としている。
【0023】この請求項7の発明の除湿機によれば、導風手段によって、吸込口から室内の空気を吸い込み、上記吸込口から吸い込んだ空気を、上記回転体を通過させて、上記吸い込んだ空気の水分を上記回転体に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分を、上記乾燥空気吹出口から室内に吹き出させる。これにより、この乾燥した空気が吹き出されたエリアを除湿できる。
【0024】また、上記導風手段は、上記乾燥させた空気の他の部分を、再び、上記回転体を通過させて、上記回転体が吸着した水分を、上記他の部分に与えて、潤った空気にして、上記潤い空気吹出口から吹き出させる。
【0025】このように、この発明の除湿機によれば、室内に分布している水分を再配分させることで、除湿を行うので、室内全体としての絶対湿度を低下させることなく、室内の所定のエリアを除湿できる。また、この発明の除湿機によれば、水タンクが不要であり、水を捨てる必要がなく、水タンクの清掃等の保守も不要となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0027】(第1の実施形態)図1に、この発明の加湿装置の第1実施形態の構造を示す。この第1実施形態は、ケース1内に、吸着材からなる円盤状の回転体2と、この回転体2の一方の円表面3の下半分3aに対向して配置された第1ファン6と、上記回転体2の他方の円表面7の上半分7aに対向して配置された第2ファン10を備えている。上記回転体2は、その中心軸Jを回転中心として、図示しないモータによって回転されるようになっている。また、上記回転体2の円表面3の上半分3bに対向して、ヒータ5が配置されている。上記吸着材としては、シリカゲル,ゼオライト,アルミナ等を採用でき、この吸着材を例えばハニカム状または多孔多粒状に成形して回転体2が形成されている。
【0028】一方、上記ケース1の前面1aには、潤った空気の吹出口11と室内空気吸込口12が形成されている。この潤った空気の吹出口11は第2ファン10に対向しており、上記室内空気吸込口12は第1ファン6に対向している。また、上記ケースの背面1bには、乾燥空気の吹出口13が形成されている。この吹出口13は、第1ファン6に対向している。
【0029】上記構成によれば、第1ファン6の回転によって、吸込口12から室内空気31が取り込まれて、回転している回転体2を通過することで、空気31の水分が回転体2に吸着される。これにより、取り込まれた室内空気31の一部分が乾燥した空気32となって、吹出口13から吹き出される。
【0030】一方、上記取り込まれた室内空気31の別の一部33は、ヒータ5を通過することで暖められてから、回転体2を通過することで、室内空気31から回転体2に吸着した水分が与えられ、潤った空気35となって、第2ファン10で潤った空気の吹出口11から吹き出される。
【0031】この実施形態によれば、吸い込んだ室内空気から回転体2に水分を吸着させて乾燥させ、この乾燥させた空気の一部を乾燥空気32として背面吹出口13から吹き出す。一方、乾燥させた空気の他の部分33は、ヒータ5で暖められてから再び、回転体2を通過させされて、前記吸着した水分が与えられて潤った空気35となって吹出口11から吹き出される。
【0032】このように、この実施形態によれば、室内から取り入れた空気が含有していた水蒸気を、回転体2に吸着し、この吸着した水蒸気を回転体2から、取り入れた空気の一部に与えることで潤った空気にして、所定のゾーンに吹き出す。したがって、室内の絶対湿度を上昇させることがなく、室内の結露を回避できる。また、水タンクが不要であり、水の補給や水タンクの清掃等のメンテナンスも不要となる。
【0033】(第2の実施形態)次に、図2に、この発明の加湿装置の第2実施形態を示す。この第2実施形態は、第1実施形態の吹出口11に替えて、吹出ダクト21を備えた点だけが、第1実施形態と異なる。したがって、第1実施形態と同じ部分には同じ符号を付して、説明を省略する。
【0034】この第2実施形態は、上記第1実施形態と同様にして得た潤った空気35を、ダクト21から、室内の所望の領域に吹き出させることができる。また、このダクト21をフレキシブルな素材で構成すれば、潤った空気の吹出ゾーンをより一層自由に設定できる。
【0035】(第3の実施形態)次に、図3に、この発明の加湿装置の第3実施形態を示す。この第3実施形態は、図2の第2実施形態の吹出ダクト21のラッパ状先端部21aに第3のファン51を配置すると共に、この先端部21aの一部に吸入部52を設けて、ファン51の回転により、吸入部52から、室内空気55を吸い込むようにした点だけが、前述の第2実施形態と異なる。したがって、この第3実施形態は、前述の第2実施形態との相違点を重点的に説明する。
【0036】この第3実施形態では、ヒータ5で加熱されて、ダクト21を通ってきた潤った空気35に、ダクト先端部21aの吸入部52から吸い込んだ室内空気55を混合することで、潤った空気の温度を下げることができる。
【0037】なお、上記ダクトの吸入部52の開度を自在に設定できるように、開閉自在とすれば、ダクト21から吹き出させる潤った空気35の温度を調節できる。また、ダクト21の形状としては、図示のような末広がりラッパ形状に限らず、ストレートな円筒形や球形等であってもよい。
【0038】(第4の実施形態)次に、図4に、この発明の加湿装置の第4実施形態を示す。この第4実施形態は、前記第3実施形態のダクト先端部21aに芳香剤41を設置した点のみが、前述の第3実施形態と異なる。
【0039】この第4実施形態では、ダクト21の先端部21aから吹き出す潤った空気35に、芳香剤41からの芳香成分を付加できる。これにより、上記空気35に香りを与えることができ、リラクゼーション効果を発揮でき、美容的な効果も期待できる。
【0040】なお、芳香剤41に替えて、マイナスイオン発生器を備え付ければ、潤った空気35にマイナスイオンを付加できる。さらに、ダクト21の先端部21aにペルチェ素子を用いた冷却部を備え付ければ、潤った空気35の温度をさらに低下させることもできる。なお、芳香剤41,マイナスイオン発生器,ペルチェ素子冷却部は、ダクトの無い第1実施形態においても、ケース1内の所定箇所、例えば、底面内側や天井内側面に装着するようにしてもよい。
【0041】尚、上記第1〜第4実施形態では、乾燥空気の吹出口13と潤った空気の吹出口11の両方にファン6と10を配置したが、このファン6と10を取り去り、吸込口12と回転体2との間に吸込ファンを1つだけ配置し、回転体2を経て乾燥空気の吹出口13へ至る導風通路と、回転体2を通過してからヒータ5と回転体2を通過して、潤った空気の吹出口13へ至る導風通路を形成した場合には、ファンの個数が1つで済む。
【0042】(第5の実施形態)次に、図5に、この発明の第5実施形態である除加湿機の構造を示す。この除加湿機は、ケース61内に、吸着材からなる円盤形状の回転体62が配置され、この回転体62は、図示しないモータで、上下に延びる回転軸Jを回転中心軸として回転駆動させるようになっている。なお、上記吸着材としては、シリカゲル,ゼオライト,アルミナ等を採用でき、この吸着材を例えば、ハニカム状または多孔多粒状に成形して回転体2が形成されている。
【0043】上記ケース61は、側方に向いた側面61bの上側部分に、乾燥空気吹出口67が形成され、側面61bの下側部分に、吸込口68が形成されている。このように、ケース61の側面61bの下側部分に吸込口68が形成されていることで、例えば、ケース61を床に載置した場合に、床付近に降りてきた湿度の高い空気を、吸込口68から吸い込むことができる。また、上記側面61bの反対側のケース61の側面61aの下側部分に、潤い空気吹出口70が形成されている。
【0044】また、この回転体62の下面62bのうちの側面61aに近い半面62b-1に対向して、下側ファン66が配置され、回転体62の上面62aのうちの側面61bに近い半面62a-1に対向して、上側ファン63が配置されている。また、この上側ファン63に隣接し、かつ、上記回転体62の上面62aのうちの側面61aに近い半面62a-2に対向して、ヒータ65が配置されている。上記下側ファン66と上側ファン63が導風手段を構成している。
【0045】上記構成によれば、上側ファン63の回転によって、吸込口68から室内空気71が取り込まれて、回転している回転体62を通過することで、空気71の水分が回転体62に吸着される。これにより、取り込まれた室内空気71の一部分が乾燥した空気72となって、乾燥空気吹出口67から吹き出される。これにより、この乾燥した空気72が吹き出されたエリアを除湿できる。
【0046】一方、上記取り込まれて、回転体62を通過した室内空気71の他の部分64は、ヒータ65で暖められてから、下側ファン66の回転で吸引され、再び、回転体62の上面62aの半面62a-2から回転体62を通過させられる。これにより、回転体62が室内空気71から奪った水分が、上記室内空気71の他の部分64に与えられ、潤った空気73となって、潤い空気吹出口70から吹き出される。これにより、この潤った空気73が吹き出されたエリアを加湿できる。
【0047】したがって、図10,図11に示すように、この実施形態の除加湿機101によれば、床付近に降りてきた湿度の高い室内空気71を吸込口68から吸い込んで、水分を奪った乾燥空気72を乾燥空気吹出口67から吹き出す。一方、上記奪った水分を与えた加湿空気73を潤い空気吹き出し口70から吹き出す。このように、室内に分布している水分を再配分させることで、除湿と加湿を行うので、室内全体としての絶対湿度を変動させることなく、室内の除湿したいエリアを除湿でき、かつ、室内の加湿したいエリアを加湿できる。この加湿したいエリアとは、例えば、図11に示すように、観葉植物,ペット,肌,喉の乾燥を防ぎたい人が居るエリアであり、除湿したいエリアとは、例えば、室内で洗濯物90を干している箇所や冬期における窓91付近である。
【0048】また、この実施形態の除加湿機によれば、水タンクが不要であり、水を捨てる必要がなく、水タンクの清掃等の保守も不要となる。
【0049】次に、図9を参照して、この第5実施形態の除加湿機101の風量制御の一例を説明する。図9(A)〜図9(D)では、乾燥側吹出ファン回転数と記された領域の縦方向の寸法がその回転数を示し、潤い側吹出ファン回転数と記された領域の縦方向の寸法がその回転数を示している。
【0050】例えば、図9(A)に示す一例では、乾燥側吹出ファン63の回転数と潤い側吹出ファン66の回転数との和が略一定になるように制御する。すなわち、乾燥側吹出ファン63の回転数を上げて、乾燥風量を増加させたときには、潤い側吹出ファン66の回転数を下げて、潤い風量を減少させる。この風量制御では、除加湿機101全体としての風量が略一定となる。
【0051】また、図9(B)に示す一例では、乾燥側吹出ファン63の回転数は一定にし、潤い側吹出ファン66の回転数を、上げ下げすることで、加湿能力を増減させている。また、図9(D)に示す一例では、潤い側吹出ファン66の回転数は一定にし、乾燥側吹出ファン63の回転数を、上げ下げすることで、除湿能力を増減させている。
【0052】また、図9(C)に示す一例では、乾燥側吹出ファン63と潤い側吹出ファン66の両方の回転数を上げ下げすることで、乾燥風量(除湿能力)と潤い風量(加湿能力)の両方を増減させている。
【0053】なお、この第5の実施形態および後述する第6〜第8の除加湿機は、乾燥空気の吹出口67から吹き出す乾燥した空気だけを利用する場合には、除湿機となり、所定のエリア(押し入れや靴入れ)を除湿することができる。
【0054】(第6の実施形態)次に、図6に、この発明の第6実施形態としての除加湿機の構造を示す。この第6実施形態は、乾燥空気吹出口67にダクト77を取り付けた点のみが、前述の第5実施形態と異なる。したがって、この第6実施形態では、前述の第5実施形態と同じ部分には、同じ符号を付して説明を省略する。
【0055】上記ダクト77は、例えば、蛇腹形状等の伸縮自在な形態や、導風経路を所望の形状に設定可能なフレキシブル素材で構成されていて、その吹出口77Aを所望の方向に設定可能になっている。したがって、上記ダクト77の吹出口77Aを、たとえば、図11に例示されるような洗濯物90や窓91に向かって、乾燥風を吹き出すように、方向設定でき、利用価値を高めることができる。
【0056】なお、上記ダクト77は、例えば、蛇腹形状等の伸縮自在な形態を採用してもよい。
【0057】(第7の実施形態)次に、図7に、この発明の第7実施形態としての除加湿機の構造を示す。この第7実施形態は、室内空気の吸込口68のケース61内側に空気清浄フィルター78を取り付けた点のみが、前述の第6実施形態と異なる。したがって、この第7実施形態では、前述の第6実施形態と同じ部分には、同じ符号を付して説明を省略する。
【0058】この第7実施形態では、吸込口68から吸い込んだ空気が、空気清浄フィルター78によって、濾過され、空気の汚れ(ほこり,かびの胞子など)や臭いを除去できる。なお、上記空気清浄フィルター78は、光触媒フィルターなどを含んだ多層構造になっていてもよい。
【0059】なお、上記空気清浄フィルター78の設置箇所は、上記吸込口68に限らず、ケース61内の回転体62に近接して設置してもよく、吹出口67や吹出口70の付近に設置してもよい。
【0060】(第8の実施形態)次に、図8に、この発明の第8の実施形態である除加湿機の構造を示す。この第8実施形態は、乾燥空気吹出口67の内側に対向して、成分付加装置80を配置した点だけが、前述の第6実施形態と異なる。
【0061】上記乾燥空気吹出口67の内側に配置された成分付加装置80は、乾燥空気吹出口67から吹き出す乾燥空気72に所定の成分を付加する装置であり、この成分は、たとえば、防かび成分、抗菌成分、消臭成分であり、より具体的には、フィトンチット、オゾン、マイナスイオン、シンナムアルデヒド等を採用できる。
【0062】この第8実施形態では、乾燥空気吹出口67から吹き出す乾燥空気72に、上記成分を含有させることで、かび発生の防止、雑菌発生の防止、異臭発生の防止などを図れる。
【0063】なお、上記成分付加装置80の設置箇所は、乾燥空気吹出口67の近傍に限らず、潤い空気吹出口70の近傍や、吸込口68の近傍に設置してもよい。
【0064】尚、上記第5〜第8実施形態では、乾燥空気の吹出口67と潤った空気の吹出口70の両方にファン63と66を配置したが、このファン63と66を取り去り、吸込口68と回転体62との間に吸込ファンを1つだけ配置し、回転体62を経て乾燥空気の吹出口67へ至る導風通路と、回転体62を通過してからヒータ65と回転体62を通過して、潤った空気の吹出口70へ至る導風通路を形成した場合には、ファンの個数が1つで済む。
【0065】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発明の加湿装置は、第1の口から取り入れた室内空気が含有していた水蒸気を、回転体に吸着させることで乾燥させた空気の一部を第2の口から吹出す一方、この吸着した水蒸気を回転体から、上記取り入れた空気の他の一部に与えることで潤った空気にして、第3の口から室内の所定のゾーンに吹き出す。これにより、室内の絶対湿度を上昇させることがなく、室内の結露を回避できる。また、水タンクが不要であり、水の補給や水タンクの清掃等のメンテナンスも不要となる。
【0066】また、請求項2の発明は、上記第3の口が備えたダクトによって、潤った空気を室内の所望のゾーンに吹き出すことができる。
【0067】また、請求項3の発明は、上記ダクトは、上記室内空気導入口から室内の空気を導入し、この室内空気と一緒に、上記潤った空気を室内に吹き出すから、室内に吹き出す潤った空気の温度を下げることができる。
【0068】また、請求項4の発明では、芳香剤を所定の箇所に設置したから、室内に吹き出す潤った空気に芳香成分を与えて、香りによるリラクゼーション効果,美容的効果を期待できる。
【0069】また、請求項5の発明では、上記第3の口の近傍または上記ダクト内に配置したペルチェ素子を有する冷却部によって、上記潤った空気を冷却するから、室内に吹き出す潤った空気の温度を下げることができる。
【0070】また、請求項6の発明の除加湿機によれば、導風手段によって、吸込口から室内の空気を吸い込み、吸込口から吸い込んだ空気を、回転体を通過させて、吸い込んだ空気の水分を回転体に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分を、乾燥空気吹出口から室内に吹き出させる。これにより、この乾燥した空気が吹き出されたエリアを除湿できる。
【0071】また、導風手段は、乾燥させた空気の他の部分を、再び、回転体を通過させて、回転体が吸着した水分を、上記他の部分に与えて、潤った空気にして、潤い空気吹出口から吹き出させる。これにより、この潤った空気が吹き出されたエリアを加湿できる。
【0072】このように、この発明の除加湿機によれば、室内に分布している水分を再配分させることで、除湿と加湿を行うので、室内全体としての絶対湿度を変動させることなく、室内の所定のエリアを除湿でき、かつ、別のエリアを加湿できる。また、この発明の除加湿機によれば、水タンクが不要であり、水を捨てる必要がなく、水タンクの清掃等の保守も不要となる。
【0073】また、請求項7の発明の除湿機によれば、導風手段によって、吸込口から室内の空気を吸い込み、吸込口から吸い込んだ空気を、回転体を通過させて、吸い込んだ空気の水分を回転体に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分を、乾燥空気吹出口から室内に吹き出させる。これにより、この乾燥した空気が吹き出されたエリアを除湿できる。また、導風手段は、乾燥させた空気の他の部分を、再び、回転体を通過させて、回転体が吸着した水分を、他の部分に与えて潤った空気にして、潤い空気吹出口から吹き出させる。
【0074】このように、この発明の除湿機によれば、室内に分布している水分を再配分させることで、除湿を行うので、室内全体としての絶対湿度を低下させることなく、室内の所定のエリアを除湿できる。また、この発明の除湿機によれば、水タンクが不要であり、水を捨てる必要がなく、水タンクの清掃等の保守も不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の加湿装置の第1実施形態の構造を示す図である。
【図2】 この発明の加湿装置の第2実施形態の構造を示す図である。
【図3】 この発明の加湿装置の第3実施形態の構造を示す図である。
【図4】 この発明の加湿装置の第4実施形態の構造を示す図である。
【図5】 この発明の加湿装置の第5実施形態の構造を示す図である。
【図6】 この発明の加湿装置の第6実施形態の構造を示す図である。
【図7】 この発明の加湿装置の第7実施形態の構造を示す図である。
【図8】 この発明の加湿装置の第8実施形態の構造を示す図である。
【図9】 図9(A)〜図9(D)は、それぞれ、上記第5実施形態での風量制御の一例を示すダイアグラムである。
【図10】 上記第5実施形態の除加湿機の使用状態の一例を示す模式図である。
【図11】 上記第5実施形態の除加湿機の使用状態の他の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1…ケース、1a…前面、1b…裏面、2…回転体、3,7…円表面、3a…下半分、5…ヒータ、6…第1ファン、7a…上半分、10…第2ファン、11…潤った空気吹出口、12…室内空気吸込口、13…吹出口、21…ダクト、31…室内空気、32…乾燥空気、35…潤った空気、41…芳香剤、61…ケース、61a,61b…側面、62…回転体、62a…上面、62b…下面、62a-1,62a-2,62b-1…半面、63…上側ファン、65…ヒータ、66…下側ファン、67…乾燥空気吹出口、71…室内空気、72…乾燥した空気、73…潤った空気、77…ダクト、77A…吹出口、78…空気清浄フィルター、80…成分付加装置、90…洗濯物、91…窓、101…除加湿機。
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、加湿装置、除加湿機および除湿機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、加湿装置は、水タンクを備え、この水タンクの水を気化させて、室内に水蒸気を吹き出して、室内を加湿するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の加湿装置では、室内の絶対湿度が上昇するので、室内の結露が問題となっていた。また、水タンクへの水の補給や水タンクの清掃等のメンテナンスに手間が掛かっていた。
【0004】また、従来の空気調和機を使用して、寝室など、人のいる空間で、結露防止のための除湿を行う場合には、室内の絶対湿度が低下し、在室者にとっては乾燥を感じることになり、在室者に不快感を与えていた。
【0005】また、従来のポータブル除湿機を使用して連続除湿を行い、冬期の窓の結露防止や洗濯物乾燥などを行う場合には、ポータブル除湿機に貯まった水を捨てる必要がある上に、水タンク容量による運転時間の制約があった。
【0006】そこで、この発明の目的は、室内の絶対湿度が上昇せず、室内の結露の心配がなく、保守も簡単な加湿装置を提供することにある。
【0007】また、この発明の今1つの目的は、室内の絶対湿度が全体として変動せず、在室者に不快感を与えることがなく、保守も簡単な除加湿機および除湿機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1の発明の加湿装置は、第1の口から、室内の空気を吸い込み、この吸い込み空気を吸着材からなる回転体を通過させて、この吸い込み空気の水分を上記回転体に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分を、第2の口から室内に吹き出し、上記乾燥させた空気の他の部分を、再び、上記回転体を通過させて、この回転体に吸着した水分を、上記他の部分に与えて、潤った空気にして、第3の口から室内の所定のゾーンに吹き出すことを特徴としている。
【0009】この請求項1の発明では、第1の口から取り入れた室内空気が含有していた水蒸気を、回転体に吸着させることで乾燥させた空気の一部を第2の口から吹出す一方、この吸着した水蒸気を回転体から、上記取り入れた空気の他の一部に与えることで潤った空気にして、第3の口から室内の所定のゾーンに吹き出す。これにより、室内の絶対湿度を上昇させることがなく、室内の結露を回避できる。また、水タンクが不要であり、水の補給や水タンクの清掃等のメンテナンスも不要となる。
【0010】また、請求項2の発明は、請求項1に記載の加湿装置において、上記第3の口は、上記潤った空気を、室内の所定のゾーンに導いて吹き出すダクトを備えたことを特徴としている。
【0011】この請求項2の発明では、上記第3の口が備えたダクトによって、潤った空気を室内の所望のゾーンに吹き出すことができる。
【0012】また、請求項3の発明は、請求項2に記載の加湿装置において、上記ダクトは、上記室内の空気を導入する室内空気導入口を有し、上記潤った空気を、上記室内空気と一緒に、室内に吹き出すことを特徴としている。
【0013】この請求項3の発明では、上記ダクトは、上記室内空気導入口から室内の空気を導入し、この室内空気と一緒に、上記潤った空気を室内に吹き出すから、室内に吹き出す潤った空気の温度を下げることができる。
【0014】また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の加湿装置において、上記所定のゾーンに吹き出す潤った空気に芳香成分を与える芳香剤を、所定の箇所に設置したことを特徴としている。
【0015】この請求項4の発明では、芳香剤を所定の箇所に設置したから、室内に吹き出す潤った空気に香りを与えることができ、リラクゼーション効果があり、美容的な効果もある。
【0016】また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の加湿装置において、上記潤った空気を冷却するペルチェ素子を有する冷却部を、上記第3の口の近傍または上記ダクト内に配置したことを特徴としている。
【0017】この請求項5の発明では、上記第3の口の近傍または上記ダクト内に配置したペルチェ素子を有する冷却部によって、上記潤った空気を冷却するから、室内に吹き出す潤った空気の温度を下げることができる。
【0018】また、請求項6の発明の除加湿機は、室内の空気を吸い込む吸込口と、吸着材からなる回転体と、乾燥した空気を吹き出すための乾燥空気吹出口と、潤った空気を吹き出すための潤い空気吹出口と、上記吸込口から吸い込んだ空気を、上記回転体を通過させて、上記吸い込んだ空気の水分を上記回転体に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分を、上記乾燥空気吹出口から室内に吹き出させる一方、上記乾燥させた空気の他の部分を、再び、上記回転体を通過させて、上記回転体が吸着した水分を、上記他の部分に与えて、潤った空気にして、上記潤い空気吹出口から吹き出させる導風手段とを備えたことを特徴としている。
【0019】この請求項6の発明の除加湿機によれば、導風手段によって、吸込口から室内の空気を吸い込み、上記吸込口から吸い込んだ空気を、上記回転体を通過させて、上記吸い込んだ空気の水分を上記回転体に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分を、上記乾燥空気吹出口から室内に吹き出させる。これにより、この乾燥した空気が吹き出されたエリアを除湿できる。
【0020】また、上記導風手段は、上記乾燥させた空気の他の部分を、再び、上記回転体を通過させて、上記回転体が吸着した水分を、上記他の部分に与えて、潤った空気にして、上記潤い空気吹出口から吹き出させる。これにより、この潤った空気が吹き出されたエリアを加湿できる。
【0021】このように、この発明の除加湿機によれば、室内に分布している水分を再配分させることで、除湿と加湿を行うので、室内全体としての絶対湿度を変動させることなく、室内の所定のエリアを除湿でき、かつ、別のエリアを加湿できる。また、この発明の除加湿機によれば、水タンクが不要であり、水を捨てる必要がなく、水タンクの清掃等の保守も不要となる。
【0022】また、請求項7の発明の除湿機は、室内の空気を吸い込む吸込口と、吸着材からなる回転体と、乾燥した空気を吹出すための乾燥空気吹出口と、潤った空気を吹出すための潤い空気吹出口と、上記吸込口から吸い込んだ空気を、上記回転体を通過させて、上記吸い込んだ空気の水分を上記回転体に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分を、上記乾燥空気吹出口から室内に吹き出させる一方、上記乾燥させた空気の他の部分を、再び、上記回転体を通過させて、上記回転体が吸着した水分を、上記他の部分に与えて、潤った空気にして、上記潤い空気吹出口から吹き出させる導風手段とを備えたことを特徴としている。
【0023】この請求項7の発明の除湿機によれば、導風手段によって、吸込口から室内の空気を吸い込み、上記吸込口から吸い込んだ空気を、上記回転体を通過させて、上記吸い込んだ空気の水分を上記回転体に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分を、上記乾燥空気吹出口から室内に吹き出させる。これにより、この乾燥した空気が吹き出されたエリアを除湿できる。
【0024】また、上記導風手段は、上記乾燥させた空気の他の部分を、再び、上記回転体を通過させて、上記回転体が吸着した水分を、上記他の部分に与えて、潤った空気にして、上記潤い空気吹出口から吹き出させる。
【0025】このように、この発明の除湿機によれば、室内に分布している水分を再配分させることで、除湿を行うので、室内全体としての絶対湿度を低下させることなく、室内の所定のエリアを除湿できる。また、この発明の除湿機によれば、水タンクが不要であり、水を捨てる必要がなく、水タンクの清掃等の保守も不要となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0027】(第1の実施形態)図1に、この発明の加湿装置の第1実施形態の構造を示す。この第1実施形態は、ケース1内に、吸着材からなる円盤状の回転体2と、この回転体2の一方の円表面3の下半分3aに対向して配置された第1ファン6と、上記回転体2の他方の円表面7の上半分7aに対向して配置された第2ファン10を備えている。上記回転体2は、その中心軸Jを回転中心として、図示しないモータによって回転されるようになっている。また、上記回転体2の円表面3の上半分3bに対向して、ヒータ5が配置されている。上記吸着材としては、シリカゲル,ゼオライト,アルミナ等を採用でき、この吸着材を例えばハニカム状または多孔多粒状に成形して回転体2が形成されている。
【0028】一方、上記ケース1の前面1aには、潤った空気の吹出口11と室内空気吸込口12が形成されている。この潤った空気の吹出口11は第2ファン10に対向しており、上記室内空気吸込口12は第1ファン6に対向している。また、上記ケースの背面1bには、乾燥空気の吹出口13が形成されている。この吹出口13は、第1ファン6に対向している。
【0029】上記構成によれば、第1ファン6の回転によって、吸込口12から室内空気31が取り込まれて、回転している回転体2を通過することで、空気31の水分が回転体2に吸着される。これにより、取り込まれた室内空気31の一部分が乾燥した空気32となって、吹出口13から吹き出される。
【0030】一方、上記取り込まれた室内空気31の別の一部33は、ヒータ5を通過することで暖められてから、回転体2を通過することで、室内空気31から回転体2に吸着した水分が与えられ、潤った空気35となって、第2ファン10で潤った空気の吹出口11から吹き出される。
【0031】この実施形態によれば、吸い込んだ室内空気から回転体2に水分を吸着させて乾燥させ、この乾燥させた空気の一部を乾燥空気32として背面吹出口13から吹き出す。一方、乾燥させた空気の他の部分33は、ヒータ5で暖められてから再び、回転体2を通過させされて、前記吸着した水分が与えられて潤った空気35となって吹出口11から吹き出される。
【0032】このように、この実施形態によれば、室内から取り入れた空気が含有していた水蒸気を、回転体2に吸着し、この吸着した水蒸気を回転体2から、取り入れた空気の一部に与えることで潤った空気にして、所定のゾーンに吹き出す。したがって、室内の絶対湿度を上昇させることがなく、室内の結露を回避できる。また、水タンクが不要であり、水の補給や水タンクの清掃等のメンテナンスも不要となる。
【0033】(第2の実施形態)次に、図2に、この発明の加湿装置の第2実施形態を示す。この第2実施形態は、第1実施形態の吹出口11に替えて、吹出ダクト21を備えた点だけが、第1実施形態と異なる。したがって、第1実施形態と同じ部分には同じ符号を付して、説明を省略する。
【0034】この第2実施形態は、上記第1実施形態と同様にして得た潤った空気35を、ダクト21から、室内の所望の領域に吹き出させることができる。また、このダクト21をフレキシブルな素材で構成すれば、潤った空気の吹出ゾーンをより一層自由に設定できる。
【0035】(第3の実施形態)次に、図3に、この発明の加湿装置の第3実施形態を示す。この第3実施形態は、図2の第2実施形態の吹出ダクト21のラッパ状先端部21aに第3のファン51を配置すると共に、この先端部21aの一部に吸入部52を設けて、ファン51の回転により、吸入部52から、室内空気55を吸い込むようにした点だけが、前述の第2実施形態と異なる。したがって、この第3実施形態は、前述の第2実施形態との相違点を重点的に説明する。
【0036】この第3実施形態では、ヒータ5で加熱されて、ダクト21を通ってきた潤った空気35に、ダクト先端部21aの吸入部52から吸い込んだ室内空気55を混合することで、潤った空気の温度を下げることができる。
【0037】なお、上記ダクトの吸入部52の開度を自在に設定できるように、開閉自在とすれば、ダクト21から吹き出させる潤った空気35の温度を調節できる。また、ダクト21の形状としては、図示のような末広がりラッパ形状に限らず、ストレートな円筒形や球形等であってもよい。
【0038】(第4の実施形態)次に、図4に、この発明の加湿装置の第4実施形態を示す。この第4実施形態は、前記第3実施形態のダクト先端部21aに芳香剤41を設置した点のみが、前述の第3実施形態と異なる。
【0039】この第4実施形態では、ダクト21の先端部21aから吹き出す潤った空気35に、芳香剤41からの芳香成分を付加できる。これにより、上記空気35に香りを与えることができ、リラクゼーション効果を発揮でき、美容的な効果も期待できる。
【0040】なお、芳香剤41に替えて、マイナスイオン発生器を備え付ければ、潤った空気35にマイナスイオンを付加できる。さらに、ダクト21の先端部21aにペルチェ素子を用いた冷却部を備え付ければ、潤った空気35の温度をさらに低下させることもできる。なお、芳香剤41,マイナスイオン発生器,ペルチェ素子冷却部は、ダクトの無い第1実施形態においても、ケース1内の所定箇所、例えば、底面内側や天井内側面に装着するようにしてもよい。
【0041】尚、上記第1〜第4実施形態では、乾燥空気の吹出口13と潤った空気の吹出口11の両方にファン6と10を配置したが、このファン6と10を取り去り、吸込口12と回転体2との間に吸込ファンを1つだけ配置し、回転体2を経て乾燥空気の吹出口13へ至る導風通路と、回転体2を通過してからヒータ5と回転体2を通過して、潤った空気の吹出口13へ至る導風通路を形成した場合には、ファンの個数が1つで済む。
【0042】(第5の実施形態)次に、図5に、この発明の第5実施形態である除加湿機の構造を示す。この除加湿機は、ケース61内に、吸着材からなる円盤形状の回転体62が配置され、この回転体62は、図示しないモータで、上下に延びる回転軸Jを回転中心軸として回転駆動させるようになっている。なお、上記吸着材としては、シリカゲル,ゼオライト,アルミナ等を採用でき、この吸着材を例えば、ハニカム状または多孔多粒状に成形して回転体2が形成されている。
【0043】上記ケース61は、側方に向いた側面61bの上側部分に、乾燥空気吹出口67が形成され、側面61bの下側部分に、吸込口68が形成されている。このように、ケース61の側面61bの下側部分に吸込口68が形成されていることで、例えば、ケース61を床に載置した場合に、床付近に降りてきた湿度の高い空気を、吸込口68から吸い込むことができる。また、上記側面61bの反対側のケース61の側面61aの下側部分に、潤い空気吹出口70が形成されている。
【0044】また、この回転体62の下面62bのうちの側面61aに近い半面62b-1に対向して、下側ファン66が配置され、回転体62の上面62aのうちの側面61bに近い半面62a-1に対向して、上側ファン63が配置されている。また、この上側ファン63に隣接し、かつ、上記回転体62の上面62aのうちの側面61aに近い半面62a-2に対向して、ヒータ65が配置されている。上記下側ファン66と上側ファン63が導風手段を構成している。
【0045】上記構成によれば、上側ファン63の回転によって、吸込口68から室内空気71が取り込まれて、回転している回転体62を通過することで、空気71の水分が回転体62に吸着される。これにより、取り込まれた室内空気71の一部分が乾燥した空気72となって、乾燥空気吹出口67から吹き出される。これにより、この乾燥した空気72が吹き出されたエリアを除湿できる。
【0046】一方、上記取り込まれて、回転体62を通過した室内空気71の他の部分64は、ヒータ65で暖められてから、下側ファン66の回転で吸引され、再び、回転体62の上面62aの半面62a-2から回転体62を通過させられる。これにより、回転体62が室内空気71から奪った水分が、上記室内空気71の他の部分64に与えられ、潤った空気73となって、潤い空気吹出口70から吹き出される。これにより、この潤った空気73が吹き出されたエリアを加湿できる。
【0047】したがって、図10,図11に示すように、この実施形態の除加湿機101によれば、床付近に降りてきた湿度の高い室内空気71を吸込口68から吸い込んで、水分を奪った乾燥空気72を乾燥空気吹出口67から吹き出す。一方、上記奪った水分を与えた加湿空気73を潤い空気吹き出し口70から吹き出す。このように、室内に分布している水分を再配分させることで、除湿と加湿を行うので、室内全体としての絶対湿度を変動させることなく、室内の除湿したいエリアを除湿でき、かつ、室内の加湿したいエリアを加湿できる。この加湿したいエリアとは、例えば、図11に示すように、観葉植物,ペット,肌,喉の乾燥を防ぎたい人が居るエリアであり、除湿したいエリアとは、例えば、室内で洗濯物90を干している箇所や冬期における窓91付近である。
【0048】また、この実施形態の除加湿機によれば、水タンクが不要であり、水を捨てる必要がなく、水タンクの清掃等の保守も不要となる。
【0049】次に、図9を参照して、この第5実施形態の除加湿機101の風量制御の一例を説明する。図9(A)〜図9(D)では、乾燥側吹出ファン回転数と記された領域の縦方向の寸法がその回転数を示し、潤い側吹出ファン回転数と記された領域の縦方向の寸法がその回転数を示している。
【0050】例えば、図9(A)に示す一例では、乾燥側吹出ファン63の回転数と潤い側吹出ファン66の回転数との和が略一定になるように制御する。すなわち、乾燥側吹出ファン63の回転数を上げて、乾燥風量を増加させたときには、潤い側吹出ファン66の回転数を下げて、潤い風量を減少させる。この風量制御では、除加湿機101全体としての風量が略一定となる。
【0051】また、図9(B)に示す一例では、乾燥側吹出ファン63の回転数は一定にし、潤い側吹出ファン66の回転数を、上げ下げすることで、加湿能力を増減させている。また、図9(D)に示す一例では、潤い側吹出ファン66の回転数は一定にし、乾燥側吹出ファン63の回転数を、上げ下げすることで、除湿能力を増減させている。
【0052】また、図9(C)に示す一例では、乾燥側吹出ファン63と潤い側吹出ファン66の両方の回転数を上げ下げすることで、乾燥風量(除湿能力)と潤い風量(加湿能力)の両方を増減させている。
【0053】なお、この第5の実施形態および後述する第6〜第8の除加湿機は、乾燥空気の吹出口67から吹き出す乾燥した空気だけを利用する場合には、除湿機となり、所定のエリア(押し入れや靴入れ)を除湿することができる。
【0054】(第6の実施形態)次に、図6に、この発明の第6実施形態としての除加湿機の構造を示す。この第6実施形態は、乾燥空気吹出口67にダクト77を取り付けた点のみが、前述の第5実施形態と異なる。したがって、この第6実施形態では、前述の第5実施形態と同じ部分には、同じ符号を付して説明を省略する。
【0055】上記ダクト77は、例えば、蛇腹形状等の伸縮自在な形態や、導風経路を所望の形状に設定可能なフレキシブル素材で構成されていて、その吹出口77Aを所望の方向に設定可能になっている。したがって、上記ダクト77の吹出口77Aを、たとえば、図11に例示されるような洗濯物90や窓91に向かって、乾燥風を吹き出すように、方向設定でき、利用価値を高めることができる。
【0056】なお、上記ダクト77は、例えば、蛇腹形状等の伸縮自在な形態を採用してもよい。
【0057】(第7の実施形態)次に、図7に、この発明の第7実施形態としての除加湿機の構造を示す。この第7実施形態は、室内空気の吸込口68のケース61内側に空気清浄フィルター78を取り付けた点のみが、前述の第6実施形態と異なる。したがって、この第7実施形態では、前述の第6実施形態と同じ部分には、同じ符号を付して説明を省略する。
【0058】この第7実施形態では、吸込口68から吸い込んだ空気が、空気清浄フィルター78によって、濾過され、空気の汚れ(ほこり,かびの胞子など)や臭いを除去できる。なお、上記空気清浄フィルター78は、光触媒フィルターなどを含んだ多層構造になっていてもよい。
【0059】なお、上記空気清浄フィルター78の設置箇所は、上記吸込口68に限らず、ケース61内の回転体62に近接して設置してもよく、吹出口67や吹出口70の付近に設置してもよい。
【0060】(第8の実施形態)次に、図8に、この発明の第8の実施形態である除加湿機の構造を示す。この第8実施形態は、乾燥空気吹出口67の内側に対向して、成分付加装置80を配置した点だけが、前述の第6実施形態と異なる。
【0061】上記乾燥空気吹出口67の内側に配置された成分付加装置80は、乾燥空気吹出口67から吹き出す乾燥空気72に所定の成分を付加する装置であり、この成分は、たとえば、防かび成分、抗菌成分、消臭成分であり、より具体的には、フィトンチット、オゾン、マイナスイオン、シンナムアルデヒド等を採用できる。
【0062】この第8実施形態では、乾燥空気吹出口67から吹き出す乾燥空気72に、上記成分を含有させることで、かび発生の防止、雑菌発生の防止、異臭発生の防止などを図れる。
【0063】なお、上記成分付加装置80の設置箇所は、乾燥空気吹出口67の近傍に限らず、潤い空気吹出口70の近傍や、吸込口68の近傍に設置してもよい。
【0064】尚、上記第5〜第8実施形態では、乾燥空気の吹出口67と潤った空気の吹出口70の両方にファン63と66を配置したが、このファン63と66を取り去り、吸込口68と回転体62との間に吸込ファンを1つだけ配置し、回転体62を経て乾燥空気の吹出口67へ至る導風通路と、回転体62を通過してからヒータ65と回転体62を通過して、潤った空気の吹出口70へ至る導風通路を形成した場合には、ファンの個数が1つで済む。
【0065】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発明の加湿装置は、第1の口から取り入れた室内空気が含有していた水蒸気を、回転体に吸着させることで乾燥させた空気の一部を第2の口から吹出す一方、この吸着した水蒸気を回転体から、上記取り入れた空気の他の一部に与えることで潤った空気にして、第3の口から室内の所定のゾーンに吹き出す。これにより、室内の絶対湿度を上昇させることがなく、室内の結露を回避できる。また、水タンクが不要であり、水の補給や水タンクの清掃等のメンテナンスも不要となる。
【0066】また、請求項2の発明は、上記第3の口が備えたダクトによって、潤った空気を室内の所望のゾーンに吹き出すことができる。
【0067】また、請求項3の発明は、上記ダクトは、上記室内空気導入口から室内の空気を導入し、この室内空気と一緒に、上記潤った空気を室内に吹き出すから、室内に吹き出す潤った空気の温度を下げることができる。
【0068】また、請求項4の発明では、芳香剤を所定の箇所に設置したから、室内に吹き出す潤った空気に芳香成分を与えて、香りによるリラクゼーション効果,美容的効果を期待できる。
【0069】また、請求項5の発明では、上記第3の口の近傍または上記ダクト内に配置したペルチェ素子を有する冷却部によって、上記潤った空気を冷却するから、室内に吹き出す潤った空気の温度を下げることができる。
【0070】また、請求項6の発明の除加湿機によれば、導風手段によって、吸込口から室内の空気を吸い込み、吸込口から吸い込んだ空気を、回転体を通過させて、吸い込んだ空気の水分を回転体に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分を、乾燥空気吹出口から室内に吹き出させる。これにより、この乾燥した空気が吹き出されたエリアを除湿できる。
【0071】また、導風手段は、乾燥させた空気の他の部分を、再び、回転体を通過させて、回転体が吸着した水分を、上記他の部分に与えて、潤った空気にして、潤い空気吹出口から吹き出させる。これにより、この潤った空気が吹き出されたエリアを加湿できる。
【0072】このように、この発明の除加湿機によれば、室内に分布している水分を再配分させることで、除湿と加湿を行うので、室内全体としての絶対湿度を変動させることなく、室内の所定のエリアを除湿でき、かつ、別のエリアを加湿できる。また、この発明の除加湿機によれば、水タンクが不要であり、水を捨てる必要がなく、水タンクの清掃等の保守も不要となる。
【0073】また、請求項7の発明の除湿機によれば、導風手段によって、吸込口から室内の空気を吸い込み、吸込口から吸い込んだ空気を、回転体を通過させて、吸い込んだ空気の水分を回転体に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分を、乾燥空気吹出口から室内に吹き出させる。これにより、この乾燥した空気が吹き出されたエリアを除湿できる。また、導風手段は、乾燥させた空気の他の部分を、再び、回転体を通過させて、回転体が吸着した水分を、他の部分に与えて潤った空気にして、潤い空気吹出口から吹き出させる。
【0074】このように、この発明の除湿機によれば、室内に分布している水分を再配分させることで、除湿を行うので、室内全体としての絶対湿度を低下させることなく、室内の所定のエリアを除湿できる。また、この発明の除湿機によれば、水タンクが不要であり、水を捨てる必要がなく、水タンクの清掃等の保守も不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の加湿装置の第1実施形態の構造を示す図である。
【図2】 この発明の加湿装置の第2実施形態の構造を示す図である。
【図3】 この発明の加湿装置の第3実施形態の構造を示す図である。
【図4】 この発明の加湿装置の第4実施形態の構造を示す図である。
【図5】 この発明の加湿装置の第5実施形態の構造を示す図である。
【図6】 この発明の加湿装置の第6実施形態の構造を示す図である。
【図7】 この発明の加湿装置の第7実施形態の構造を示す図である。
【図8】 この発明の加湿装置の第8実施形態の構造を示す図である。
【図9】 図9(A)〜図9(D)は、それぞれ、上記第5実施形態での風量制御の一例を示すダイアグラムである。
【図10】 上記第5実施形態の除加湿機の使用状態の一例を示す模式図である。
【図11】 上記第5実施形態の除加湿機の使用状態の他の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1…ケース、1a…前面、1b…裏面、2…回転体、3,7…円表面、3a…下半分、5…ヒータ、6…第1ファン、7a…上半分、10…第2ファン、11…潤った空気吹出口、12…室内空気吸込口、13…吹出口、21…ダクト、31…室内空気、32…乾燥空気、35…潤った空気、41…芳香剤、61…ケース、61a,61b…側面、62…回転体、62a…上面、62b…下面、62a-1,62a-2,62b-1…半面、63…上側ファン、65…ヒータ、66…下側ファン、67…乾燥空気吹出口、71…室内空気、72…乾燥した空気、73…潤った空気、77…ダクト、77A…吹出口、78…空気清浄フィルター、80…成分付加装置、90…洗濯物、91…窓、101…除加湿機。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1の口(12)から、室内の空気(31)を吸い込み、この吸い込んだ空気(31)を吸着材からなる回転体(2)を通過させて、この吸い込んだ空気(31)の水分を上記回転体(2)に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分(32)を、第2の口(13)から室内に吹き出し、上記乾燥させた空気の他の部分(33)を、再び、上記回転体(2)を通過させて、上記回転体(2)が吸着した水分を、上記他の部分(33)に与えて、潤った空気(35)にして、第3の口(11)から室内の所定のゾーンに吹き出すことを特徴とする加湿装置。
【請求項2】 請求項1に記載の加湿装置において、上記第3の口(11)は、上記潤った空気(35)を、室内の所定のゾーンに導いて吹き出すダクト(21)を備えたことを特徴とする加湿装置。
【請求項3】 請求項2に記載の加湿装置において、上記ダクト(21)は、室内の空気(55)を導入する室内空気導入口(52)を有し、上記潤った空気(35)を、上記室内空気(55)と一緒に、室内に吹き出すことを特徴とする加湿装置。
【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の加湿装置において、上記所定のゾーンに吹き出す潤った空気(35)に芳香成分を与える芳香剤(41)を、所定の箇所に設置したことを特徴とする加湿装置。
【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1つに記載の加湿装置において、上記潤った空気(35)を冷却するペルチェ素子を有する冷却部を、上記第3の口(11)の近傍または上記ダクト(21)内に配置したことを特徴とする加湿装置。
【請求項6】 室内の空気を吸い込む吸込口(68)と、吸着材からなる回転体(62)と、乾燥した空気(72)を吹き出すための乾燥空気吹出口(67)と、潤った空気(73)を吹き出すための潤い空気吹出口(70)と、上記吸込口(68)から吸い込んだ空気(71)を、上記回転体(62)を通過させて、上記吸い込んだ空気(71)の水分を上記回転体(62)に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分を、上記乾燥空気吹出口(67)から室内に吹き出させる一方、上記乾燥させた空気の他の部分(64)を、再び、上記回転体(62)を通過させて、上記回転体(62)が吸着した水分を、上記他の部分(64)に与えて、潤った空気にして、上記潤い空気吹出口(70)から吹き出させる導風手段(63,66)とを備えたことを特徴とする除加湿機。
【請求項7】 室内の空気を吸い込む吸込口(68)と、吸着材からなる回転体(62)と、乾燥した空気(72)を吹き出すための乾燥空気吹出口(67)と、潤った空気(73)を吹き出すための潤い空気吹出口(70)と、上記吸込口(68)から吸い込んだ空気(71)を、上記回転体(62)を通過させて、上記吸い込んだ空気(71)の水分を上記回転体(62)に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分を、上記乾燥空気吹出口(67)から室内に吹き出させる一方、上記乾燥させた空気の他の部分(64)を、再び、上記回転体(62)を通過させて、上記回転体(62)が吸着した水分を、上記他の部分(64)に与えて、潤った空気にして、上記潤い空気吹出口(70)から吹き出させる導風手段(63,66)とを備えたことを特徴とする除湿機。
【請求項1】 第1の口(12)から、室内の空気(31)を吸い込み、この吸い込んだ空気(31)を吸着材からなる回転体(2)を通過させて、この吸い込んだ空気(31)の水分を上記回転体(2)に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分(32)を、第2の口(13)から室内に吹き出し、上記乾燥させた空気の他の部分(33)を、再び、上記回転体(2)を通過させて、上記回転体(2)が吸着した水分を、上記他の部分(33)に与えて、潤った空気(35)にして、第3の口(11)から室内の所定のゾーンに吹き出すことを特徴とする加湿装置。
【請求項2】 請求項1に記載の加湿装置において、上記第3の口(11)は、上記潤った空気(35)を、室内の所定のゾーンに導いて吹き出すダクト(21)を備えたことを特徴とする加湿装置。
【請求項3】 請求項2に記載の加湿装置において、上記ダクト(21)は、室内の空気(55)を導入する室内空気導入口(52)を有し、上記潤った空気(35)を、上記室内空気(55)と一緒に、室内に吹き出すことを特徴とする加湿装置。
【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の加湿装置において、上記所定のゾーンに吹き出す潤った空気(35)に芳香成分を与える芳香剤(41)を、所定の箇所に設置したことを特徴とする加湿装置。
【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1つに記載の加湿装置において、上記潤った空気(35)を冷却するペルチェ素子を有する冷却部を、上記第3の口(11)の近傍または上記ダクト(21)内に配置したことを特徴とする加湿装置。
【請求項6】 室内の空気を吸い込む吸込口(68)と、吸着材からなる回転体(62)と、乾燥した空気(72)を吹き出すための乾燥空気吹出口(67)と、潤った空気(73)を吹き出すための潤い空気吹出口(70)と、上記吸込口(68)から吸い込んだ空気(71)を、上記回転体(62)を通過させて、上記吸い込んだ空気(71)の水分を上記回転体(62)に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分を、上記乾燥空気吹出口(67)から室内に吹き出させる一方、上記乾燥させた空気の他の部分(64)を、再び、上記回転体(62)を通過させて、上記回転体(62)が吸着した水分を、上記他の部分(64)に与えて、潤った空気にして、上記潤い空気吹出口(70)から吹き出させる導風手段(63,66)とを備えたことを特徴とする除加湿機。
【請求項7】 室内の空気を吸い込む吸込口(68)と、吸着材からなる回転体(62)と、乾燥した空気(72)を吹き出すための乾燥空気吹出口(67)と、潤った空気(73)を吹き出すための潤い空気吹出口(70)と、上記吸込口(68)から吸い込んだ空気(71)を、上記回転体(62)を通過させて、上記吸い込んだ空気(71)の水分を上記回転体(62)に吸着させることによって、乾燥させた空気の一部分を、上記乾燥空気吹出口(67)から室内に吹き出させる一方、上記乾燥させた空気の他の部分(64)を、再び、上記回転体(62)を通過させて、上記回転体(62)が吸着した水分を、上記他の部分(64)に与えて、潤った空気にして、上記潤い空気吹出口(70)から吹き出させる導風手段(63,66)とを備えたことを特徴とする除湿機。
【図5】
【図1】
【図2】
【図6】
【図3】
【図4】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図1】
【図2】
【図6】
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【図4】
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【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2002−243226(P2002−243226A)
【公開日】平成14年8月28日(2002.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−136322(P2001−136322)
【出願日】平成13年5月7日(2001.5.7)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成14年8月28日(2002.8.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成13年5月7日(2001.5.7)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】
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