説明

加熱硬化可能な鋼板の製造方法、並びにその製造方法により獲得される鋼板および部品

【課題】加熱によって硬化可能な鋼板の製造方法を提供する。
【解決手段】鋼板組成が、重量%で、0.03≦C≦0.06、0.50≦Mn≦1.10、0.08≦Si≦0.20、0.015≦Al≦0.070、N≦0.007、Ni≦0.040、Cu≦0.040、P≦0.035、S≦0.015、Mo≦0.010、Ti≦0.005、0.64≦B/N≦1.60、であり
残部鉄および不純物から成り、この鋼のスラブの鋳造、ついで鋼板を獲得するためのスラブの熱間圧延が行われ、圧延の終わりの温度は、Ar3点のものを超えるものであり、温度が500と700℃の間に含まれる前記鋼板の巻き取り、ついで50から80%の減少率を伴う前記鋼板の冷間圧延、15分未満の長さの連続する焼きなまし熱処理、ついで1.2と2.5%の間に含まれる減少率を伴って実現される冷間加工を含み、硬化可能な鋼板と部品が獲得される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、“bake hardening(焼付硬化)”型と呼ばれる加熱硬化可能な鋼板の製造方法、並びにこの方法を実施することによって獲得される鋼板および鋼部品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
これらの鋼板およびこれらの鋼部品は、溶融亜鉛めっきによって、あるいは電気亜鉛めっきによって獲得される被覆のような、腐食防止の被覆を含むことができる。鋼板は、例えばボンネットのような自動車用の外観部品の製造を特に目的としたものであり、一方で鋼板より大きな厚みの部品も、自動車用の構造部品を製作することを特に目的としたものである。
【0003】
すなわち、自動車用の外観部品は、型打ち鍛造に活用するのが容易な材料で製作されなければならず、該材料は、この活用の後に、優れた押込み強度を示し、そして車両の燃費を減少させるためにできる限り軽いものである。
【0004】
ところが、これらのさまざまな特徴は、相矛盾するものである:材料は、その弾性限界が低いとき型打ち鍛造が大いに可能であるが、優れた押込み強度は、その弾性限界が高くまたその厚みが大きなものであることを必要とする。
【0005】
したがって、“bake hardening(焼付硬化)”型(さらにBH型鋼)と呼ばれる鋼について説明を展開したのであり、該鋼は、成形前に低い弾性限界を持つという特性を有しており、このことは、容易な型打ち鍛造を可能にする。しかし、一旦型打ち鍛造され、ついで塗料で被覆され、加熱の熱処理を(例えば170℃で20分の間)受けると、BH型の鋼でできた部品あるいは鋼板が、著しく増した弾性限界をもつことが確認され、このことにより、該鋼部品あるいは鋼板に、優れた押込み強度が与えられる。
【0006】
構造部品の場合においては、被覆の加熱の際のこの硬化特性は、とりわけ、これらの部品の厚み、つまりは重さを減らすために有効利用される。
【0007】
金属工学の観点から、これらの特徴の変化は、鋼における固溶体の炭素の変化によって説明される。この炭素は、本来、鋼に飽和状態になるまで固着する傾向があり、このことによって鋼が硬化される。固溶体の炭素の量と、方法の過程の際に鋼に存在する転位の密度を調整することにより、固溶体にとどまる炭素で飽和させられ、また熱活性化の影響を受けて移動する鋼を、新たな転位を作り出すことによって、望むときに硬化させることができる。しかしながら、固溶体の炭素の量が過剰に存在することは避けることが必要である、というのも、目指されている目的と矛盾することになりうる、型打ち鍛造の前の不都合な硬化の形での鋼の時効がもたらされる可能性が考えられるためである。
【0008】
マンガン、ケイ素、および、留意すべきおよそ0.1重量%のリンを含む組成の、加熱硬化可能な鋼が既に知られている。これらの鋼は、優れた力学的特徴、および、およそ45MPaの加熱(BH)後の弾性限界のゲインをもつが、しかし著しい自然時効を呈する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、したがって、優れた力学的特徴、少なくとも40MPaの加熱(BH)後の弾性限界のゲインをもち、また先行技術の鋼に比べて自然時効にさほどもろくない、加熱硬化が可能な鋼を自由に使えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このために、本発明の第一の目的は、以下を含む加熱によって硬化可能な鋼板の製造方法から成る:
・組成が、重量%で表示された以下のものを含む鋼の製錬であり:
0.03≦C≦0.06、
0.50≦Mn≦1.10、
0.08≦Si≦0.20、
0.015≦Al≦0.070、
N≦0.007、
Ni≦0.040、
Cu≦0.040、
P≦0.035、
S≦0.015、
Mo≦0.010、
Ti≦0.005、
該組成が、また次のような量のホウ素も含み:
【0011】
0.64≦ EQ B/N≦1.60
【0012】
組成の残りは、鉄、および製錬に起因する不純物から成るものであり、
・この鋼のスラブの鋳造、ついで鋼板を獲得するためのこのスラブの熱間圧延が行われ、圧延の終わりの温度は、Ar3点のものを超えるものであり、
・温度が500と700℃の間に含まれる、前記鋼板の巻き取り、ついで
・50から80%の減少率を伴う、前記鋼板の冷間圧延、
・15分未満の長さの、連続する焼きなましの熱処理、そして、
・1.2と2.5%の間に含まれる減少率を伴って実現される冷間加工。
【0013】
好適な第一の実施態様において、連続する焼きなましの熱処理は以下を含む:
・鋼が750と850℃の間に含まれる温度に達するまでの、鋼の再加熱、
・等温の維持、
・380と500℃の間に含まれる温度までの第一の冷却、そして
・等温の維持、ついで、
・室温までの第二の冷却。
【0014】
好適な第二の実施態様において、第一の冷却が、10℃/秒未満の速さで実行されるゆっくりした第一の部分、ついで20と50℃/秒の間に含まれる速さで実行される速い第二の部分を含む。
【0015】
方法は、個別にあるいは組み合わせて選ばれる次の変形例も含むことができる:
・鋼のマンガン含有量およびケイ素含有量が、次のようである:
【0016】
4≦%Mn/%Si≦15
【0017】
・鋼のマンガン含有量が、0.55と0.65重量%の間に含まれ、鋼のケイ素含有量が、0.08と0.12重量%の間に含まれる。
・鋼のマンガン含有量が、0.95と1.05重量%の間に含まれ、鋼のケイ素含有量が、0.16と0.20重量%の間に含まれる。
・鋼の窒素含有量が、0.005重量%未満である。
・鋼のリン含有量が、0.015重量%未満である。
【0018】
本発明による組成の炭素含有量は、重量で0.03と0.06%の間に含まれる、というのも、この元素が延性をかなり低下させるからである。しかしながら、あらゆる時効の問題を避けるために、最小0.03重量%必要である。
【0019】
本発明による組成のマンガン含有量は、重量で0.50と1.10%の間に含まれなければならない。マンガンは、鋼の弾性限界を、その延性を非常に低下させながらも、改善する。0.50重量%を下回るものだと、時効の問題が観察され、一方で1.10重量%を上回ると、延性に対して過度の妨げとなる。
【0020】
本発明による組成のケイ素含有量は、0.08と0.20重量%の間に含まれなければならない。ケイ素は、鋼の弾性限界を、その延性をあまり低下させることなく、強く改善するが、しかしその時効への傾向をかなり増大させる。もしその含有量が0.08重量%未満であれば、鋼は優れた力学的特徴を呈さず、一方で、もしその含有量が0.20重量%を上回るならば、斑が現れる表面の外観の問題にぶつかることになる。
【0021】
本発明の好ましい実施態様によると、ケイ素含有量に対するマンガン含有量の比率は、放電加工による溶接の脆化のあらゆる問題を避けるために、4と15の間に含まれる。すなわち、もしこれらの値の外に置かれるならば、この溶接操作の際に脆化を起こす酸化物の形成が観察される。
【0022】
ホウ素は、窒化ホウ素の早めの沈殿によって窒素を固定させることを主な働きとする。ホウ素は、したがって、多すぎる量の窒素が遊離したままであることを避けるのに十分な量で、しかしながら化学量論的な量を過度に超えないで存在しなければならず、何故なら、遊離残留量は、金属工学の問題ならびにボビンの着色を発生させる可能性がありうるからである。非制限な例として、厳密な化学量論は、0.77のB/N比で達成されることが記載される。
【0023】
本発明による組成のアルミニウム含有量は、重量で0.015と0.070%の間に含まれ、決定的な重要性を呈するものではない。アルミニウムは、鋼を脱酸するために途中でこの元素を付加する鋳造方法によって、本発明による成分変化に用いられている。しかしながら、0.070重量%を上回らないことが重要である、というのも、このとき、鋼の力学的特徴にとって不利な酸化アルミニウムの不純物の問題に遭遇する可能性があるからである。
【0024】
リンは、本発明による鋼において、0.035重量%未満、好ましくは0.015重量%未満の含有量に制限される。該リンは、成分変化の弾性限界を増すことを可能にするが、熱処理におけるその時効の傾向も同時に増すものであり、このことによって制限を説明づける。リンはまた、延性についても不利である。
【0025】
組成のチタンの含有量は、0.005重量%未満でなければならず、硫黄の含有量は、0.015重量%未満でなければならず、ニッケルの含有量は、0.040重量%未満でなければならず、銅の含有量は、0.040重量%未満でなければならず、そしてモリブデンの含有量は、0.010重量%未満でなければならない。これらのさまざまな元素は、実際には、大抵の場合遭遇する成分変化の製錬から発する残留元素を成す。それらの含有量は制限されるものであり、何故ならそれらの含有量が、成分変化の力学的特徴を低める不純物を形成する可能性があるからである。これらの残留元素の中に、ニオブもまた見つかる可能性があり、ニオブは、組成には付加しないが、微量な状態で、すなわち、0.004%未満、好ましくは0.001%未満の含有量で、しかも特に好ましくは、0に等しくなるように存在することができる。
【0026】
本発明の第二の目的は、本発明による方法によって獲得されることができる加熱硬化が可能な鋼板から成り、また該鋼板は、260と360MPaの間に含まれる弾性限界、320と460MPaの間に含まれる引っ張り強さ、40MPaを超えるしかも好ましくは60MPaを超えるBH2の値、そして0.2%以下の降伏伸びを示すものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明は、下記の例に基づいて例証されることになるが、以下の表は、重量%でテストされたさまざまな鋼の組成を示しており、これらの表において、鋳造物1から4は、本発明にかなったものであるが、一方で鋳造物5は、比較として使用されている。
【0028】
【表1】

【0029】
鋳造物1から5の組成の残りは、当然鉄、そして場合によっては製錬の結果生じる不純物から成るものである。
【0030】
加熱後の弾性限界のゲインの測定
加熱後の鋼の弾性限界の可能なゲインを数量にして表すために、加熱の後に、鋼板を型打ち鍛造する間の、実際の利用を再現する従来の試験を行い、ついで加熱する。
【0031】
したがって、試験片に、2%の単軸引っ張りと、ついで20分間の170℃の熱処理を受けさせる。
【0032】
プロセスの途中で、以下を相次いで測定する:
・連続する焼きなましを受けたばかりの鋼板から切り抜かれた試験片の弾性限界Re0、ついで、
・2%の単軸引っ張りを受けた試験片の弾性限界Re2%、ついで 、
・20分間の170℃の熱処理後の試験片の弾性限界ReTT。
【0033】
Re0とRe2%の間の差は、利用に起因する硬化(work hardening(加工硬化)またはWH)を計算することを可能にするものであり、一方でRe2%とReTTの間の差は、この従来の試験用について、これにおいてBH2によって示される加熱に起因する硬化に導く。
【0034】
使われる略記
A: 破断伸び、表示単位は%
Re: 弾性限界、表示単位はMPa
Rm: 引っ張り強さ、表示単位はMPa
n: 加工硬化指数
P: 降伏伸び、表示単位は%
【実施例1】
【0035】
実施例1
鋳造物1から4からスラブを製造し、ついでそれらをAr3を超える温度で熱間圧延する。これらの鋳造物について、圧延の終わりの温度は、854と880℃の間に含まれる。このように獲得された鋼板を、これらの鋳造物では580と620℃の間に含まれる巻き取り温度で巻き取り、ついでそれらを70から76%の間を変動する減少率で冷間圧延する。
【0036】
鋼板はその後、以下の過程を呈する連続した焼きなましを受ける:
・6℃/秒の再加熱の速度での、750℃の温度に達するまでの、鋼板の再加熱、ついで、
・この温度での、50秒の間の維持、
・4℃/秒の冷却速度での、650℃までの遅い冷却、ついで、
・28℃/秒の冷却速度での、400℃までの速い冷却、
・この温度での、170秒の間の維持、ついで、
・5℃/秒の冷却速度での、室温での冷却。
【0037】
続いて、これらの鋼板から試験片を切り抜き、それらの弾性限界Re0を測定する。ついで、これらの試験片に2%の単軸引っ張りを受けさせ、それらの弾性限界Re2%ならびにそれらの他の力学的特徴を測定する。続いて、それらに170℃での従来の熱処理を20分の間受けさせ、それらの新たな弾性限界ReTTを測定する。そして、それらのBH2を計算する。
【0038】
獲得された結果は、次の表に取りまとめられる:
【0039】
【表2】

【0040】
本発明による鋳造物1から3は、優れた力学的特徴、非常に優れたBH2の値を有し、また降伏伸びを示さないか、あるいはほぼ有さないことが確認される。
【0041】
つぎに、連続した焼きなましを受けた鋼板から新たな試験片を切り抜いて、それらに75℃での熱処理を10時間の間受けさせる。この熱処理は、室温での6ヶ月の自然時効に相当する。次の結果が獲得される:
【0042】
【表3】

【0043】
6ヶ月の自然時効の再現の後に、本発明による鋳造物1から3が、外観Zに致命的な欠陥となる降伏伸びの手直しを必要としない(0.2%以下)ことが確認される。
【実施例2】
【0044】
実施例2
鋳造物1から5からスラブを製造し、ついでそれらを熱間圧延し、圧延の終わりの温度は850/880℃である。このように獲得される鋼板を、580/620℃の巻取り用温度で巻き取り、ついでそれらを、これらの鋳造物では70/76%で変動する減少率で冷間圧延する。
【0045】
鋼板は続いて、以下の過程を呈する連続した焼きなましを受ける:
・7℃/秒の再加熱速度での、820℃の温度に達するまでの、鋼板の再加熱、ついで、
・この温度での、30秒の間の維持、
・6℃/秒の冷却速度での、650℃までの遅い冷却、ついで、
・45℃/秒の冷却速度での、470℃までの速い冷却、
・この温度での、20秒の間の維持、ついで
・11℃/秒の冷却速度での、室温での冷却。
【0046】
続いて、これらの鋼板から試験片を切り抜き、それらの弾性限界Re0を測定する。ついで、これらの試験片に2%の単軸引っ張りを受けさせ、それらの弾性限界Re2%ならびにそれらの他の力学的特徴を測定する。続いて、それらに170℃での従来の熱処理を20分の間受けさせて、それらの新たな弾性限界ReTTを測定する。そして、それらのBH2を計算する。
【0047】
獲得される結果は、次の表に取りまとめられる:
【0048】
【表4】

【0049】
本発明による鋳造物1から4が、優れた力学的特徴、非常に優れたBH2の値を呈し、また1.2%の降伏伸びを示す鋳造物5に反して、降伏伸びを示さないか、あるいはほぼ有さないことが確認される。
【0050】
続いて、連続した焼きなましを受けた鋼板から新たな試験片を切り抜いて、それらに75℃での熱処理を10時間の間受けさせる。この熱処理は、室温での6ヶ月の自然時効に相当する。次の結果が獲得される:
【0051】
【表5】

【0052】
6ヶ月の自然時効の再現の後に、本発明による鋳造物1から4が、1.8%の降伏伸びを示す鋳造物5に反して、外観Zに致命的な欠陥となる降伏伸び(0.2%以下)を示さないことが確認される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0053】
【特許文献1】特開2002−003947号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を含む加熱によって硬化可能な鋼板の製造方法であり:
・組成が、重量%で表示された以下のものを含む鋼の製錬であり:
0.03≦C≦0.06、
0.50≦Mn≦1.10、
0.08≦Si≦0.20、
0.015≦Al≦0.070、
N≦0.007、
Ni≦0.040、
Cu≦0.040、
P≦0.035、
S≦0.015、
Mo≦0.010、
Ti≦0.005、
該組成が、また次のような量のホウ素も含むことが理解されており:
0.64≦B/N≦1.60、
組成の残りは、鉄、および製錬に起因する不純物から成るものであり、
・この鋼のスラブの鋳造、ついで鋼板を獲得するためのこのスラブの熱間圧延が行われ、圧延の終わりの温度は、Ar3点のものを超えるものであり、
・温度が500と700℃の間に含まれる、前記鋼板の巻き取り、ついで
・50から80%の減少率を伴う、前記鋼板の冷間圧延、
・15分未満の長さの、連続する焼きなましの熱処理、ついで、
・1.2と2.5%の間に含まれる減少率を伴って実現される冷間加工が含まれる。
【請求項2】
前記連続する焼きなましの熱処理が以下を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法:
・鋼が750と850℃の間に含まれる温度に達するまでの、鋼の再加熱、
・等温の維持、
・380と500℃の間に含まれる温度までの第一の冷却、ついで
・等温の維持、そして、
・室温までの第二の冷却。
【請求項3】
前記第一の冷却が、10℃/秒未満の速さで実行されるゆっくりした第一の部分、ついで20と50℃/秒の間に含まれる速さで実行される速い第二の部分を含むことを特徴する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
さらに、鋼のマンガン含有量およびケイ素含有量が、次のようであることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一つに記載の方法:
4≦%Mn/%Si EQ ≦15
【請求項5】
さらに、鋼のマンガン含有量が、0.55と0.65重量%の間に含まれ、鋼のケイ素含有量が、0.08と0.12重量%の間に含まれることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】
さらに、鋼のマンガン含有量が、0.95と1.05重量%の間に含まれ、鋼のケイ素含有量が、0.16と0.20重量%の間に含まれることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
さらに、鋼の窒素含有量が、0.005重量%未満であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一つに記載の方法。
【請求項8】
さらに、鋼のリン含有量が、0.015重量%未満であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一つに記載の方法。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一つに記載の方法によって獲得可能な加熱硬化が可能な鋼板であり、260と360MPaの間に含まれる弾性限界、320と460MPaの間に含まれる引っ張り強さ、40MPaを超えるBH2の値、ついで0.2%以下の降伏点を示すことを特徴とする、加熱硬化が可能な鋼板。
【請求項10】
さらに、60MPaを超えるBH2の値を示すことを特徴とする、請求項9に記載の鋼板。
【請求項11】
請求項9または10に記載の加熱硬化可能な鋼板からの、鋼材の切り抜き、ついで前記鋼材の塗装および200℃以下での加熱によって獲得されることができる部品。

【公開番号】特開2011−6792(P2011−6792A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−160393(P2010−160393)
【出願日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【分割の表示】特願2004−544367(P2004−544367)の分割
【原出願日】平成15年10月10日(2003.10.10)
【出願人】(506166491)アルセロールミタル・フランス (43)
【Fターム(参考)】