説明

動画画像処理システム、サーバ、動画画像の処理方法、およびプログラム

【課題】装飾した動画または画像をエンドユーザが場所および時間を限定せずに取得することを可能にする。
【解決手段】動画画像処理システムは、サーバと、該サーバとネットワーク経由で通信する通信端末とを有し、前記通信端末が、装飾方法を指定して動画又は画像の装飾を要求するリクエストを前記サーバへ送信し、前記サーバが、前記通信端末から前記リクエストを受信すると、該リクエストを識別するための要求識別情報を生成し、該要求識別情報に対応付けて該リクエストで指定された前記装飾方法を記憶し、該要求識別情報を該通信端末へ送信し、前記通信端末は、前記サーバから前記要求識別情報を受信すると、動画又は画像に該要求識別情報を付加して送信し、前記サーバは、前記動画又は画像を前記通信端末から受信すると、該動画又は画像に付加された前記要求識別情報に対応する前記装飾方法で、該動画又は画像を装飾して記憶し、装飾した該動画又は画像を配信要求に応じて配信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの動画又は画像を、ユーザの好みで装飾して提供するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
動画または画像を装飾する装置やサービスが数多く提供されている。エンドユーザは、装飾した動画等を互いに交換して、コミュニケーションをとるなどの用途に、これらの装置等をよく利用している。例えば、プリントシール機は、ユーザの操作に従ってカメラで画像を撮影し、その画像をフレームやスタンプで装飾し、装飾した画像を印刷することができる。
【0003】
また、特許文献1に記載された個人放送システムは、テレビやラジオに類似した放送のためのシステムであるが、このシステムにおいても、ユーザの動画または画像に装飾が施される。このシステムでは、エンドユーザが放送時間を指定し、その放送時間になると、ユーザ端末から配信された動画または画像をストリーミング配信サーバが装飾し、クライアント端末へライブ配信している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−92706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
プリントシール機は、カメラ、プリンタ、操作用ボタン、ディスプレイなどの多数の機器を内蔵する大がかりな装置である。エンドユーザは、プリントシール機を操作しながら画像を撮影し、装飾が施された画像のシールが出力されると、そのシールを持ち帰る。そのため、エンドユーザはプリントシール機が設置された場所に行かなければ、装飾した画像を得ることができず、利用場所が限定されていた。
【0006】
特許文献1に記載された個人放送システムは、エンドユーザがネットワーク経由でアクセスして利用するものであるため、利用場所については自由度が高い。しかしながら、上述したように、このシステムは、テレビやラジオのように、所定の放送時刻に複数のエンドユーザにコンテンツを配信するシステムであるため、装飾した画像をエンドユーザが視聴できる時刻が限定される。
【0007】
本発明は、装飾した動画または画像をエンドユーザが場所および時間を限定せずに取得することを可能にするシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の動画画像処理システムは、サーバと、該サーバとネットワーク経由で通信する通信端末とを有し、前記通信端末が、装飾方法を指定して動画又は画像の装飾を要求するリクエストを前記サーバへ送信し、前記サーバが、前記通信端末から前記リクエストを受信すると、該リクエストを識別するための要求識別情報を生成し、該要求識別情報に対応付けて該リクエストで指定された前記装飾方法を記憶し、該要求識別情報を該通信端末へ送信し、前記通信端末は、前記サーバから前記要求識別情報を受信すると、動画又は画像に該要求識別情報を付加して送信し、前記サーバは、前記動画又は画像を前記通信端末から受信すると、該動画又は画像に付加された前記要求識別情報に対応する前記装飾方法で、該動画又は画像を装飾して記憶し、装飾した該動画又は画像を配信要求に応じて配信する。
【0009】
本発明のサーバは、装飾方法を指定して動画又は画像の装飾を要求するリクエストを通信端末から受信する要求受信手段と、前記要求受信手段により受信された前記リクエストを識別するための要求識別情報を生成する要求識別情報生成手段と、前記要求識別情報生成手段により生成された前記要求識別情報に対応付けて、前記要求受信手段により受信された前記リクエストで指定された前記装飾方法を記憶する装飾方法記憶手段と、要求識別情報が付加された動画又は画像を前記通信端末から受信する動画画像受信手段と、前記動画画像受信手段により受信された前記動画又は画像に付加された前記要求識別情報に対応する装飾方法を前記装飾方法記憶手段から読み出し、該動画又は画像を該装飾方法で装飾する装飾手段と、前記装飾手段により装飾された前記動画又は画像を記憶する装飾動画画像記憶手段と、配信要求に応じて、前記装飾動画像記憶手段から、装飾された前記動画又は画像を読み出して配信する配信手段と、を有する。
【0010】
本発明の動画画像処理方法は、前記通信端末が、装飾方法を指定して動画又は画像の装飾を要求するリクエストを、ネットワーク経由で該通信端末と通信できるサーバへ送信し、前記サーバが、前記通信端末から前記リクエストを受信すると、該リクエストを識別するための要求識別情報を生成し、該要求識別情報に対応付けて該リクエストで指定された前記装飾方法を記憶し、該要求識別情報を該通信端末へ送信し、前記通信端末は、前記サーバから前記要求識別情報を受信すると、動画又は画像に該要求識別情報を付加して送信し、前記サーバは、前記動画又は画像を前記通信端末から受信すると、該動画又は画像に付加された前記要求識別情報に対応する前記装飾方法で、該動画又は画像を装飾して記憶し、装飾した該動画又は画像を配信要求に応じて配信する、動画画像処理方法である。
【0011】
本発明のプログラムは、コンピュータに、装飾方法を指定して動画又は画像の装飾を要求するリクエストを通信端末から受信する要求受信手順、前記要求受信手順で受信された前記リクエストを識別するための要求識別情報を生成する要求識別情報生成手順、前記要求識別情報生成手順で生成された前記要求識別情報に対応付けて、前記要求受信手段により受信された前記リクエストで指定された前記装飾方法を装飾方法記憶手段に記憶する手順、要求識別情報が付加された動画又は画像を前記通信端末から受信する動画画像受信手順、前記動画画像受信手順で受信された前記動画又は画像に付加された前記要求識別情報に対応する装飾方法を前記装飾方法記憶手段から読み出し、該動画又は画像を該装飾方法で装飾する装飾手順、前記装飾手段により装飾された前記動画又は画像を装飾動画画像記憶手段に記憶する手順、及び配信要求に応じて、前記装飾動画像記憶手段から、装飾された前記動画又は画像を読み出して配信する配信手順、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、サーバが装飾方法に対応する要求識別情報を作成して通信端末へ送信し、通信端末が、要求識別情報を付加した撮像した動画又は画像をサーバへ送信すると、サーバは、要求識別情報に対応する装飾方法で、その動画又は画像を装飾して記憶し、配信要求に応じて配信する。
【0013】
このため、エンドユーザは、サーバの設置された場所に行かなくとも、サーバと通信可能な通信端末さえ持っていれば、動画等を装飾することができ、装飾サービスを利用する場所が限定されなくなる。また、サーバは、配信要求に応じて、記憶しておいた動画等を配信するので、エンドユーザは、放送時間に限定されずに、装飾した動画等を取得できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施形態の動画画像処理システムの全体図の一例である。
【図2】本発明の第1の実施形態の利用者端末の一構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態のサーバの一構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の商品DBに格納される情報の一例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態のシナリオ設定ファイルに格納される情報の一例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態のエフェクトプログラムDBに格納される情報の一例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態のユーザDBに格納される情報の一例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施形態の動画像DBに格納される情報の一例を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施形態の利用者端末の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第1の実施形態の装飾注文処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第1の実施形態の閲覧処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第1の実施形態のサーバの動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第1の実施形態の装飾処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第1の実施形態の配信処理を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第1の実施形態の動画画像処理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【図16】本発明の第1の実施形態の商品選択画面の一例である。
【図17】本発明の第1の実施形態の商品選択画面の一例である。
【図18】本発明の第1の実施形態の商品選択画面の一例である。
【図19】本発明の第1の実施形態の動画送信メールに記載された内容の一例を示す図である。
【図20】本発明の第1の実施形態の装飾完了通知メールに記載された内容の一例を示す図である。
【図21】本発明の第2の実施形態の動画画像処理システムの全体図の一例である。
【図22】本発明の第2の実施形態のサーバの一構成例を示すブロック図である。
【図23】本発明の第2の実施形態の商品DBに格納される情報の一例を示す図である。
【図24】本発明の第2の実施形態のサーバの動作を示すフローチャートである。
【図25】本発明の第2の実施形態の商品編集処理を示すフローチャートである。
【図26】本発明の第2の実施形態の管理端末の動作を示すフローチャートである。
【図27】本発明の第2の実施形態の動画画像処理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【図28】本発明の第3の実施形態の動画画像処理システムの全体図の一例である。
【図29】本発明の第3の実施形態の注文管理サーバの一構成例を示すブロック図である。
【図30】本発明の第3の実施形態のユーザDBに格納される情報の一例を示す図である。
【図31】本発明の第3の実施形態の動画像DBに格納される情報の一例を示す図である。
【図32】本発明の第3の実施形態の利用者端末の動作を示すフローチャートである。
【図33】本発明の第3の実施形態の再送処理を示すフローチャートである。
【図34】本発明の第3の実施形態の注文管理サーバの動作を示すフローチャートである。
【図35】本発明の第3の実施形態の装飾処理を示すフローチャートである。
【図36】本発明の第3の実施形態の無効化処理を示すフローチャートである。
【図37】本発明の第3の実施形態の再装飾処理を示すフローチャートである。
【図38】本発明の第3の実施形態の装飾サーバの動作を示すフローチャートである。
【図39】本発明の第3の実施形態の動画画像処理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【図40】本発明の第3の実施形態の動画画像処理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【図41】本発明の第3の実施形態のエラーメールに記載された内容の一例を示す図である。
【図42】本発明の第4の実施形態の動画画像処理システムの全体図の一例である。
【図43】本発明の第4の実施形態の注文管理サーバの一構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1の実施形態)
本発明を実施するための第1の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態の動画画像処理システム1の全体図の一例である。動画画像処理システム1は、エンドユーザにより送信された動画または画像を装飾するサービスを提供するためのシステムである。
【0016】
動画画像処理システム1は、1つ以上の利用者端末(10、11、12)と、サーバ20とを有する。利用者端末10等と、サーバ20とは、ネットワークを介して互いに無線で通信することができる。
【0017】
利用者端末10〜12は、携帯電話機などの移動体通信端末であり、無線通信機能に加えて、動画又は画像の撮像機能を有する。
【0018】
サーバ20は、動画または画像を装飾することについての注文をエンドユーザから受け付け、受け付けた注文に応じて動画または画像に装飾を施してエンドユーザに提供するサーバである。本実施形態では、装飾した動画または画像を注文サイトによってオンラインで提供するサービスを行うサービス事業者が、サーバ20を用いてサイトの管理および運営を行うものとする。
【0019】
利用者端末10〜12は全て同じ構成である。以下、利用者端末10を例にとってシステムの一連の動作の概要について説明する。
【0020】
まず、利用者端末10がサーバ20にアクセスして、エンドユーザが利用したい装飾方法を指定して、動画または画像の装飾を要求する装飾要求を送信する。
【0021】
サーバ20は利用者端末10から装飾要求を受けると、その装飾要求を識別するための注文キーを生成する。サーバ20は、装飾要求で指定された装飾方法と注文キーとを関連付けるとともに、注文キーを利用者端末10に送る。
【0022】
注文キーを受信した利用者端末10は、装飾を施したい動画または画像に、その注文キーを付加してサーバ20に送る。本実施形態では、利用者端末10は、本文に注文キーを記載した電子メールに、動画または画像が添付して送信する。
【0023】
サーバ20は動画または画像を受けると、その動画または画像を、その動画または画像に付加されていた注文キーに関連付けられている装飾方法で装飾して利用者端末10に提供する。動画あるいは画像を提供する際、サーバ20は、動画または画像を装飾して所定のサイトの記憶領域に記録し、記憶領域にネットワークを介してアクセスするためのURLを利用者端末に通知する。エンドユーザは、利用者端末10あるいは他の通信端末を用いて、そのURLのサイトにアクセスし、装飾が施された動画または画像を視聴したり、取得したりする。
【0024】
ここで、装飾が施された動画または画像は、その装飾を注文したエンドユーザ本人からのアクセスに対しては、ストリーミング形式での動画の視聴や画面上での画像の閲覧と、動画または画像のデータのダウンロードの両方が許可されるものとする。また、装飾された動画または画像は、装飾を注文したエンドユーザ本人以外のエンドユーザからのアクセスに対しては、ストリーミング形式での動画の視聴や画面上での画像の閲覧を許可されるが、動画または画像のデータのダウンロードは許可されないものとする。
【0025】
図2は、利用者端末10の一構成例を示すブロック図である。同図を参照すると、利用者端末10は、送信部101、受信部102、表示部103、入力部104、撮像部105、および記憶部106を有する。他の利用者端末11、12等の構成も、利用者端末10の構成と同様である。
【0026】
サーバ20は、動画または画像を装飾することについての注文をエンドユーザから受け付け、受け付けた注文を処理するサーバである。本実施形態では、サーバ20は、エンドユーザからの動画または画像の装飾の注文をオンラインで受け付けるための注文サイトを管理、運営する。
【0027】
図3は、サーバ20の一構成例を示すブロック図である。同図を参照すると、サーバ20は、受信部201、送信部202、注文管理部203、装飾部204、記憶部205、および配信管理部206を有する。
【0028】
図1〜図3で示した利用者端末10、サーバ20の各構成について、詳細に説明する。
【0029】
利用端末10の送信部101は、エンドユーザがサーバ20の注文サイトにアクセスしたとき、商品の選択を開始する旨を示す商品選択要求をサーバ20に送信する。
【0030】
ここで、本実施形態における「商品」とは、「シナリオ」と、そのシナリオで使用される素材のデータとの組み合わせの定義である。本実施形態では、商品は、1つ以上定義される。素材データとして、動画データ、画像データ、または音声データが使用される。
【0031】
「シナリオ」とは、動画または画像に一連のエフェクトを加えるための定義である。「シナリオ」は、例えば、1つ以上のエフェクトプログラムと、それぞれのエフェクトプログラムが処理対象とするデータ形式とで定義される。エフェクトプログラムが処理対象とするデータは、装飾対象の動画データまたは画像データ、および、合成する素材データである。データ形式は、PNG(Portable Network Graphics)、SWF(Shockwave Flash)、WAV(RIFF waveform Audio Format)、JPEG(Joint Photographic Experts Group)、MOVなどが定義される。
【0032】
エフェクトプログラムは、動画または画像に所定の加工、すなわちエフェクトを加えるためのプログラムである。
【0033】
動画または画像に加えるエフェクトの例としては、素材を動画の指定位置に指定時間に表示したり、素材を動きのある場所に合わせて移動表示したりするように、素材を合成すること、動きに合わせて音に強弱変化やエコーを加えること、形状認識や色認識、顔認識を行い、認識結果に基づく既定の位置に画像を表示することが挙げられる。より具体的には、動画にテロップを合成したり、画像にスタンプを合成したりすることなどである。
【0034】
本実施形態では、各エフェクトプログラムに、素材データを合成する時間や位置などが予め設定されている。プログラムにおいて動きの検出が行われる場合、動いている場所や時間に合わせて、素材データを合成する場所や位置が動的に設定される。また、前述したように、商品ごとに、合成する素材と、エフェクトプログラムを特定するシナリオとの組み合わせが定義されている。このため、エンドユーザは、合成する素材の種類、合成する時間、位置などを詳細に設定しなくとも、商品を指定するだけで、容易に具体的な装飾内容を指定することができる。
【0035】
各商品には、商品を識別するための商品IDが割り当てられる。各商品で定義されるシナリオおよび素材は、その商品の商品IDに対応付けてサーバ20の記憶部205内の商品DB(Data Base)に予め格納されている。各エフェクトプログラムには、エフェクトプログラムを識別するための効果識別子が割り当てられる。シナリオごとに、そのシナリオで実行されるエフェクトプログラムの効果識別子が、記憶部205内のシナリオ設定ファイルに予め記載される。効果識別子に対応するエフェクトプログラムは、記憶部205内のエフェクトプログラムDBに予め格納される。
【0036】
サーバ20の受信部201が商品選択要求を受信すると、サーバ20の送信部202は、商品DBに格納された商品の一欄に基づいて、商品選択画面を表示するための商品選択画面情報を利用端末10へ送信する。商品選択画面情報には、一覧表示される商品に対応する商品IDが含まれている。
【0037】
商品選択画面は、1つ以上の商品の中からエンドユーザが、所望の商品を選択する過程において、利用者端末10に表示される画面である。商品選択画面は、1画面に限らず、複数送信されることもある。例えば、商品が複数のジャンルにグルーピングされている場合、ジャンルの一欄を示す商品選択画面が送信され、ジャンル選択後に、そのジャンルに属する商品の一欄を示す商品選択画面が送信される。
【0038】
利用者端末10の表示部103は、商品選択画面情報に基づいて商品選択画面を表示する。
【0039】
利用者端末10の入力部104は、ボタンやタッチパネルなどの入力用インターフェースを有する。エンドユーザは、入力部104に選択した商品を示す情報を入力することにより、商品を選択する。エンドユーザにより商品が選択されると、入力部104は、選択された商品に対応する商品IDを商品選択画面情報から読み出す。入力部104は、その商品IDを送信部101に出力する。
【0040】
利用者端末10の送信部101は、商品を指定して動画または画像の装飾を要求する装飾要求をサーバ20へ送信する。この装飾要求には、指定された商品の商品IDと、エンドユーザを識別するための利用者IDとが付加される。
【0041】
利用者端末10およびサーバ20は、例えば、利用者端末10ごとに割り当てられた端末IDを利用者IDとして使用する。
【0042】
サーバ20の受信部201は、装飾要求を受信する。注文管理部203は、受信部201が装飾要求を受信するたびに注文が生じたと判断し、各注文を識別するための注文キーを生成する。
【0043】
本実施形態において、利用者IDと、商品IDと、これらのIDを処理した時刻との組み合わせが、1つの「注文」として管理される。
【0044】
注文キーは、エンドユーザから、装飾の注文を受けた動画または画像を特定し、エンドユーザにより選択された動画または画像の装飾方法を特定するために利用されるキーである。
【0045】
具体的には、注文キーは、利用者ID、商品ID、およびこれらのIDを処理した時刻とから生成される。本実施形態では、利用者IDが外部に流出することを防止するために注文キーはハッシュ変換される。また、本実施形態では、IDを処理した時刻は、注文管理サーバ20がIDを受信した時刻とする。
【0046】
例えば、サーバ20の注文管理部203は、利用者IDと、商品IDと、処理した時刻を示す文字列とを結合することにより注文キーを生成する。注文管理部203は、注文キーをハッシュ変換し、利用者端末へは、変換された注文キーを送信する。
【0047】
サーバ20の注文管理部203は、生成した注文キーと、ハッシュ化した注文キーと、注文内容とを対応付けて記憶部205内のユーザDBに格納する。
【0048】
サーバ20の注文管理部203は、動画または画像の送信先と、ハッシュ化した注文キーとを含む動画像送信用メールデータを、送信部202へ出力する。送信部202は、その動画送信用メールデータを利用者端末10へ送信する。
【0049】
ここで、動画像送信用メールデータとは、動画像送信メールの本文に記載される文章と、動画または画像の送信先のメールアドレスとを示す情報である。本実施形態では、メールアドレスや文章の前後に、それらを利用者端末10で表示するためのタグが付加される。また、メールアドレスの前に、リンク先をメーラーとするなどの、メーラーを起動するためのタグが付加される。
動画像送信メールとは、利用者端末10において動画または画像が添付され、利用者端末10からサーバ20へ送信されるメールである。
【0050】
利用者端末10の受信部102は、サーバ20から動画像送信用メールデータを受信する。表示部103は、動画像送信用メールデータの示す文章を本文とする動画像送信用メールを表示する。エンドユーザは、入力部104に添付すべき動画像ファイルの格納場所を指定する情報を入力することにより、動画像送信メールに、装飾対象の動画または画像(動画像ファイル)を添付する。動画像ファイルは、動画データまたは画像データが記録されたファイルである。動画データに、音声データが含まれていてもよいのは、勿論である。
【0051】
ここで、利用者端末10の撮像部105は、カメラや、カメラの制御プログラムなどを用いて動画または画像を撮像することができる。撮像部105は、撮像により生成された動画像ファイルを記憶部106に格納する。
【0052】
エンドユーザは、記憶部106内の動画像ファイルの中から、動画像送信メールに添付する動画像ファイルを選択する。
【0053】
ここで、テロップや文字スタンプの合成時など、素材の内容として文字入力する必要がある場合、エンドユーザは、動画像送信メールの題名もしくは本文に、合成すべき文字を入力する。
【0054】
利用者端末10の送信部101は、動画像ファイルが添付された動画像送信メールをサーバ20へ送信する。
【0055】
サーバ20の受信部201は、動画像送信メールを受信する。注文管理部203は、動画像送信メールに記載された注文キーと、動画像送信メールに添付された動画像ファイルとを対応付けて記憶部205内の動画像DBに格納する。
【0056】
そして、サーバ20の注文管理部203は、受信した注文キーに対応する利用者ID、および商品IDをユーザDBから読み出す。注文管理部203は、その利用者IDおよび商品IDと、動画像送信メールに添付された動画像ファイルとを装飾部204へ出力する。
【0057】
装飾部204は、商品IDに対応するシナリオおよび素材を商品DBから読み出す。そして、装飾部204は、シナリオで使用するエフェクトプログラムの効果識別子をシナリオ設定ファイルから読み出し、その効果識別子に対応するエフェクトプログラムをエフェクトプログラムDBから読み出す。
【0058】
装飾部204は、読み出したエフェクトプログラムを使用して、素材を添付された動画像ファイルに合成することにより、動画または画像を装飾する。装飾部204は、装飾した動画データまたは画像データを記録した装飾動画像ファイルを生成する。装飾部204は、装飾動画像ファイルを記憶部205内の所定の格納場所に格納し、装飾動画像ファイルの格納場所を示すURL(Uniform Resource Locator)を利用者IDに対応付けて動画像DBに格納する。装飾部204は、装飾の完了を注文管理部203に通知する。
【0059】
注文管理部203は、装飾部204からの通知に応じて、URLと、装飾が完了した旨を通知する文とが記載された装飾完了通知メールを生成して送信部202へ出力する。送信部202は、装飾完了通知メールを利用者端末10へ送信する。
【0060】
利用者端末10の受信部102は、装飾完了通知メールを受信する。表示部103は、装飾完了通知メールに記載された内容を表示する。利用者端末10のエンドユーザは、この装飾完了通知メールを転送、または、装飾完了通知メールに記載のURLをコピーして、友人などが所有する他の利用者端末へ送信することができる。
【0061】
利用者端末の入力部104は、装飾完了通知メールに記載されたURLにアクセスするための操作を受け付ける。そのURLにアクセスする操作がなされると、入力部104は、送信部101へ、アクセスされたURLを出力する。送信部101は、そのURLのアドレスへ利用者IDが付加された配信要求を送信する。配信要求は、URLを指定し、そのURLに格納された動画または画像を利用者端末10へ送信することを要求するリクエストメッセージである。
【0062】
サーバ20の受信部201は、配信要求を受信する。受信部201が配信要求を受信すると、配信管理部206は、配信要求の指定するURLに対応する利用者IDを動画像DBから読み出す。配信管理部206は、読み出した利用者IDと、配信要求に付加された利用者IDとが一致するか否かを判断する。
【0063】
利用者IDが一致する場合、配信要求の送信元のエンドユーザは、動画または画像の装飾を注文したエンドユーザ本人と判断される。この場合、配信管理部206は、URLに格納された装飾動画像ファイルを、送信部202を介して、利用者端末で再生、保存できる方式で送信する。
【0064】
利用者IDが一致しない場合、配信要求の送信元のエンドユーザは、動画または画像の装飾を注文したエンドユーザ本人でないと判断される。この場合、配信管理部206は、URLに格納された装飾動画像ファイルを、送信部202を介して、利用者端末で再生できるが保存できない、ストリーム方式で送信する。
【0065】
配信管理部206は、装飾動画像ファイルを送信後、動画または画像がエンドユーザに視聴された回数や視聴された日時などの履歴を動画像DBに記録する。
【0066】
サーバ20の記憶部205に格納される商品DB、シナリオ設定ファイル、エフェクトプログラムDB、ユーザDB、および動画像DBに格納される情報について、図4〜図8を参照して説明する。
【0067】
図4は、商品DBに格納される情報の一例を示す図である。同図を参照すると、商品DBには、「商品ID」に対応付けて、「装飾商品名」を示す情報と、「シナリオ識別子」と、「素材」のデータと、「サンプル動画像」のデータとが格納される。
【0068】
「商品ID」は、商品を識別するための識別子である。「装飾商品名」は、「商品ID」により特定される商品の名称である。「シナリオ識別子」は、「商品ID」の示す商品で使用されるシナリオを識別するための識別子である。「素材」のデータは、「商品ID」の示す商品において、素材として合成される動画データまたは画像データである。「サンプル動画像」のデータは、商品IDの示す商品で装飾された動画データまたは画像データのサンプルである。
【0069】
前述したように、商品は、シナリオおよび素材の組み合わせで定義される。例えば、商品IDが「s001」の商品の名称は「商品A」である。この商品Aには、シナリオ識別子「シナリオP」のシナリオと、そのシナリオに含まれる効果に対応する2つの素材「001.png」、「002.png」とが定義される。
【0070】
図5は、シナリオ設定ファイルに格納される情報の一例を示す図である。同図を参照すると、シナリオ設定ファイルには、「シナリオ識別子」に対応付けて1つ以上の「効果識別子」が格納される。「効果識別子」は、「シナリオ識別子」の示すシナリオで用いられるエフェクトプログラムを識別するための識別子である。
【0071】
例えば、シナリオ識別子「シナリオP」のシナリオにおいて、効果識別子「効果X」、「効果Y」に対応する2つのエフェクトプログラムが実行される場合、シナリオ設定ファイルには、「シナリオP」に対応付けて「効果X」、「効果Y」が格納される。
【0072】
図6は、エフェクトプログラムDBに格納される情報の一例を示す図である。同図を参照すると、エフェクトプログラムDBには、「効果識別子」に対応付けて「エフェクトプログラム」と、「説明」を示す情報とが格納される。「説明」は、エフェクトプログラムを実行することにより、動画または画像にかかるエフェクトの内容である。1つのエフェクトプログラムで、複数のエフェクトをかけてもよいので、1つのエフェクトプログラムに、複数の効果識別子が関連づけてあってもよい。
【0073】
「説明」を示す情報は、エフェクトプログラムの内容をサーバ20の管理者が知りたいときに表示させるなどのために使用される情報であるので、その必要のない場合、エフェクトプログラムDBに格納しなくてもよい。
【0074】
図7は、ユーザDBに格納される情報の一例を示す図である。同図を参照すると、ユーザDBには、「注文キー」に対応付けて「注文内容」を示す情報が格納される。
【0075】
「注文キー」として、「変換前注文キー」と「ハッシュ化注文キー」とが格納される。「注文内容」を示す情報として、「利用者ID」、「商品ID」、および「注文日時」を示す情報が格納される。
【0076】
「変換前注文キー」は、ハッシュ変換前の注文キーである。「ハッシュ化注文キー」は、ハッシュ変換された注文キーである。「注文日時」は、商品ID、および利用者IDをサーバ20が受信して処理した日時である。
【0077】
例えば、利用者ID「u001」のユーザが、商品ID「s001」の商品を、2009年9月17日に注文した場合について考える。サーバ20は、これらの利用者ID、商品ID、および注文日時を示す文字列を結合した「u001s00120090917」の文字列を、「変換前注文キー」として生成する。そして、サーバ20は、この文字列をハッシュ変換することにより10桁のランダムで一意な英数字「0bz9c7fqa4」を「ハッシュ化注文キー」として生成する。
サーバ20は、生成した注文キーに対応づけて、利用者ID「u001」、商品ID「s001」、および注文日時「2009/9/17」からなる注文内容を、生成した注文キーである「u001s00120090917」および「0bz9c7fqa4」に対応付けてユーザDBに格納する。
【0078】
図8は、動画像DBに格納される情報の一例を示す図である。同図を参照すると、動画像DBには、「利用者ID」に対応付けて、「受信動画像」と、「URL」と、「閲覧履歴」を示す情報とが格納される。
【0079】
「受信動画像」は、「利用者ID」で特定されるエンドユーザの利用者端末から受信した動画像ファイルの名称である。「URL」は、装飾動画像ファイルの格納場所を示すURLである。本実施形態では、記憶部205内の装飾動画像ファイルの格納場所を示すURLが記載される。
【0080】
「閲覧履歴」は、受信動画像がエンドユーザにより視聴された回数と、視聴者が、装飾を注文したエンドユーザ本人か否かと、などを記録した履歴である。
【0081】
これらの履歴は、装飾動画像ファイル別、ユーザ別、商品別、シナリオ別に、視聴された回数をエンドユーザや、後述するコンテンツプロバイダーが閲覧できるように動画像DBに記憶される。
【0082】
図9〜図15を参照して、動画画像処理システムの動作について説明する。図9は、利用者端末10の動作を示すフローチャートである。この動作は、利用者端末10に電源が投入されたときに開始する。利用者端末11、12などの他の利用者端末の動作も、利用者端末10の動作と同様である。
【0083】
図9を参照すると、利用者端末10は、エンドユーザが注文サイトにアクセスする操作を行ったか否かを判断する(ステップS1)。エンドユーザが注文サイトにアクセスする操作を行ったならば(ステップS1:YES)、利用者端末10は、動画または画像の装飾をサーバ20に注文するための装飾注文処理を実行する(ステップS2)。
【0084】
エンドユーザが注文サイトにアクセスする操作を行っていない場合(ステップS1:NO)、またはステップS2の後、利用者端末10は、エンドユーザが、装飾完了通知メールに記載されたURLにアクセスする操作を行ったか否かを判断する(ステップS3)。エンドユーザがURLにアクセスする操作を行ったならば(ステップS3:YES)、利用者端末10は、装飾された動画または画像の送信をサーバ20に要求するための閲覧処理を実行する(ステップS4)。
【0085】
エンドユーザがURLにアクセスする操作を行っていない場合(ステップS3:NO)、またはステップS4の後、利用者端末10は、ステップS1に戻る。
【0086】
図10は、装飾注文処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、利用者端末10は、サーバ20へ商品選択要求を送信する(ステップS21)。サーバ20は、商品選択要求に応じて、商品選択画面情報を利用者端末10へ送信する。
【0087】
利用者端末10は、サーバ20から商品選択画面情報を受信したか否かを判断する(ステップS22)。商品選択画面情報を受信していなければ(ステップS22:NO)、利用者端末10はステップS22に戻る。
【0088】
商品選択画面情報を受信したのであれば(ステップS22:YES)、利用者端末10は、商品選択画面情報の示す商品選択画面を表示し、エンドユーザによる商品の選択の操作を受け付ける(ステップS23)。
【0089】
利用者端末10は、エンドユーザが商品を選択する操作をしたか否かを判断する(ステップS24)。エンドユーザが商品を選択する操作をしていなければ(ステップS24:NO)、利用者端末10は、ステップS24に戻る。
【0090】
エンドユーザが商品を選択する操作をしたのであれば(ステップS24:YES)、利用者端末10は、エンドユーザの利用者IDと、選択された商品の商品IDとを付加した装飾要求をサーバ20へ送信する(ステップS25)。サーバ20は、利用者ID、商品ID、および日時から注文キーを生成し、その注文キーを記載した動画像送信用メールデータを利用者端末へ送信する。
【0091】
利用者端末10は、サーバ20から動画像送信用メールデータを受信したか否かを判断する(ステップS26)。動画像送信用メールデータを受信していなければ(ステップS26:NO)、利用者端末10はステップS26に戻る。
【0092】
動画像送信用メールデータを受信したのであれば(ステップS26:YES)、利用者端末10は、動画送信用メールデータに含まれるタグを解析してメーラーを起動し、動画送信用メールデータの示す送信先メールアドレスや本文から、動画像送信メールを生成して表示する。そして、利用者端末10は、エンドユーザによる動画像の添付操作と、動画像送信メールの送信操作とを受け付ける(ステップS27)。
【0093】
利用者端末10は、エンドユーザが動画像送信メールに動画または画像を添付し、動画像送信メールの送信する操作を行った否かを判断する(ステップS28)。エンドユーザが動画等の添付、送信操作を行っていなければ(ステップS28:NO)、利用者端末10は、ステップS28に戻る。
【0094】
エンドユーザが動画等の添付、送信操作を行ったのであれば(ステップS28:YES)、利用者端末10は、動画像送信メールを送信する。サーバ20は、動画像送信メールに添付された動画または画像を装飾し、装飾した動画像の格納場所を示すURLを記載した装飾完了通知メールを利用者端末へ送信する。利用者端末10は、装飾完了通知メールを受信し、表示する(ステップS29)。ステップS29の後、利用者端末10は装飾注文処理を終了する。
【0095】
図11は、閲覧処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、利用者端末10は、装飾完了通知メールに記載されたURLのアドレスに、利用者IDを付加した配信要求を送信する(ステップS41)。URLを管理するサーバ20は、配信要求に応じて、そのURLから、装飾後動画像ファイルを読み出して利用者端末10へ送信する。
【0096】
利用者端末10は、サーバ20からの装飾動画像ファイルの送信が開始されたか否かを判断する(ステップS42)。装飾動画像ファイルの送信が開始されていなければ(ステップS42:NO)、利用者端末10は、ステップS42に戻る。
【0097】
装飾動画像ファイルの送信が開始されたのであれば(ステップS42:YES)、利用者端末10は、送信された装飾動画ファイルを再生する(ステップS43)。ステップS43の後、利用者端末は閲覧処理を終了する。
【0098】
図12は、サーバ20の動作を示すフローチャートである。この動作は、サーバ20に電源が投入されたときに開始する。同図を参照すると、サーバ20は、利用者端末から商品選択要求を受信したか否かを判断する(ステップT1)。商品選択要求を受信したのであれば(ステップT1:YES)、サーバ20は、動画または画像を装飾するための装飾処理を実行する(ステップT2)。
【0099】
商品選択要求を受信していない場合(ステップT1:NO)、またはステップT2の後、サーバ20は、利用者端末から配信要求を受信したか否かを判断する(ステップT3)。配信要求を受信したのであれば(ステップT3:YES)、サーバ20は、装飾された動画または画像を配信するための配信処理を実行する(ステップT4)。
【0100】
配信要求を受信していない場合(ステップT3:NO)、またはステップT4の後、サーバ20は、ステップT1に戻る。
【0101】
図13は、装飾処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、サーバ20は、配信要求を送信した利用者端末へ商品選択画面情報を送信する(ステップT21)。利用者端末は、商品選択画面を表示し、エンドユーザの操作に応じて、利用者IDおよび商品IDを付加した装飾要求をサーバ20へ送信する。
【0102】
サーバ20は、利用者端末から装飾要求を受信したか否かを判断する(ステップT22)。装飾要求を受信していなければ(ステップT22:NO)、サーバ20はステップT22に戻る。
【0103】
装飾要求を受信したのであれば(ステップT22:YES)、サーバ20は、装飾要求に付加された利用者ID、および商品IDと、受信処理を行った日時とから注文キーを生成し、ユーザDBに登録する(ステップT23)。サーバ20は、注文キーを記載した動画像送信用メールデータを利用者端末へ送信する(ステップT24)。利用者端末は、エンドユーザの操作に応じて、動画像送信用メールデータの示す文章を本文とする動画像送信メールに、動画像ファイルを添付してサーバ20へ送信する。
【0104】
サーバ20は、利用者端末から動画像送信メールを受信したか否かを判断する(ステップT25)。動画像送信メールを受信していなければ(ステップT25:NO)、サーバ20は、ステップT25に戻る。
【0105】
動画像送信メールを受信したのであれば(ステップT25:YES)、サーバ20は、動画像送信メールに記載された注文キーに対応する利用者IDおよび商品IDをユーザDBから読み出す。サーバ20は、利用者IDに基づいてユーザ認証を行う。また、サーバ20は、商品IDに対応するシナリオおよび素材で、動画像送信メールに添付された動画または画像を装飾し、装飾動画像ファイルを生成する(ステップT26)。
【0106】
サーバ20は、装飾動画像ファイルの格納場所を示すURLを装飾完了通知メールに記載し、利用者端末へ送信する(ステップT27)。ステップT27の後、サーバ20は、装飾処理を終了する。
【0107】
図14は、配信処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、サーバ20は、配信要求に付加された利用者IDに基づいて、配信を要求するエンドユーザが装飾を注文したエンドユーザ本人であるか否か判断する(ステップT41)。
【0108】
装飾を注文したエンドユーザ本人であれば(ステップT41:YES)、サーバ20は、URLに格納された装飾動画像ファイルを利用者端末で再生、保存できる形式で利用者端末へ送信する(ステップT42)。
【0109】
装飾を注文したエンドユーザ本人でなければ(ステップT41:NO)、サーバ20は、URLに格納された装飾動画像ファイルをストリーミング形式で利用者端末へ送信する(ステップT43)。ステップT42、またはT43の後、サーバ20は配信処理を終了する。
【0110】
図15は、動画画像処理システム1全体の動作の一例を示すシーケンス図である。利用者端末10が動画または画像の装飾を注文する場合について考える。
【0111】
利用者端末10は、エンドユーザが注文サイトにアクセスしたとき、商品選択要求をサーバ20へ送信する(ステップS21)。サーバ20は、商品選択要求に応じて利用者端末10へ商品選択画面情報を送信する(ステップT21)。利用者端末10は、商品選択画面を表示し、エンドユーザの操作に応じて、利用者IDおよび商品IDを付加した装飾要求をサーバ20へ送信する(ステップS25)。
【0112】
サーバ20は、利用者ID、商品ID、および受信日時から、注文キーを生成する(ステップT23)。サーバ20は、その注文キーを記載した動画送信用メールデータを利用者端末10へ送信する(ステップT24)。
【0113】
利用者端末10は、エンドユーザの操作に応じて、動画送信用メールデータの示す文章を本文とする動画送信メールに動画像ファイルを添付し、サーバ20へ送信する(ステップS29)。
【0114】
サーバ20は、動画送信メールに記載された注文キーに対応する利用者ID、および商品IDを取得する。そして、サーバ20は、利用者IDに基づいてユーザ認証を行う。また、サーバ20は、商品IDに対応するシナリオおよび素材で、動画像ファイルを装飾する(ステップT26)。サーバ20は、装飾動画像ファイルの格納場所を示すURLを記載した装飾完了通知メールを利用者端末10へ送信する(ステップT27)。
【0115】
利用者端末10は、エンドユーザがURLにアクセスしたとき、サーバ20へ、利用者IDを付加した配信要求を送信する(ステップS41)。
【0116】
サーバ20は、配信要求に付加された利用者IDから、アクセスした者が、装飾を注文したエンドユーザ本人であることを確認する。サーバ20は、利用者端末10へ再生、保存可能な形式で装飾動画像ファイルを送信する(ステップT42)。
【0117】
利用者端末10は、エンドユーザの操作に応じて、装飾完了通知メールに記載されたURLをコピーして利用者端末11へ送信する(ステップS99)。
【0118】
利用者端末11は、そのURLにエンドユーザがアクセスしたとき、サーバ20へ、利用者IDを付加した配信要求を送信する(ステップS‘41)。
【0119】
サーバ20は、配信要求に付加された利用者IDから、アクセスした者が、装飾を注文したエンドユーザ本人でないこと判断する。サーバ20は、利用者端末11へストリーミング形式で装飾動画像ファイルを送信する(ステップT43)。
【0120】
続いて、図16〜図20を参照して、利用者端末10等に表示される画像の一例について説明する。
【0121】
図16〜図18は、利用者端末に表示される商品選択画面の一例である。本実施形態では、商品は、「テイスト」や「ジャンル」などのカテゴリに属する複数のグループ(「メッセージ」、「スプレー」等)に分類されている。利用者端末は、図16に示すように、まず、グループの一覧が記載された商品選択画面を表示する。
【0122】
エンドユーザにより、いずれかのグループが選択されると、図17に示すように、利用者端末は、選択されたグループに属する商品の一欄と、それぞれの商品の簡単な説明とが記載された商品選択画面を表示する。
【0123】
図17に示した画面で、いずれかの商品が選択されると、図18に示すように、利用者端末は、選択した商品を確定するための商品選択画面を表示する。同図に示すように、この商品選択画面では、エンドユーザは、サンプルの動画像ファイルを視聴することもできる。エンドユーザが選択を確定するための操作を行うと、利用者端末は、選択された商品の商品IDと、利用者IDとを付加した装飾要求をサーバ20へ送信する。
【0124】
図19は、動画像送信メールに記載される内容の一例を示す図である。動画送信メールの本文には、「このメールにデコレーションしたい動画像を添付してください・・・」など、サーバ20からの動画像送信用メールデータの示す文章が記載されている。そして、この動画送信用メールデータの示す文章には、ハッシュ化された注文キー(G2)が記載されている。エンドユーザがテロップの内容を指定する場合、動画送信メールの題名(G1)の欄に、その内容を示す文字情報が入力される。
【0125】
図20は、装飾完了通知メールに記載される内容の一例を示す図である。同図に示すように、装飾完了通知メールには、装飾動画像ファイルの格納場所を示すURL(G3)が記載される。
【0126】
なお、本実施形態では、サーバ20は、注文キーをハッシュ化して送信しているが、セキュリティを保持する必要性が低い場合は、サーバ20は、注文キーをハッシュ変換しないで送信してもよい。
【0127】
また、本実施形態では、サーバ20は、ハッシュ関数を用いて暗号化しているが、逆変換が困難な一方向性関数であれば、ハッシュ関数以外の関数を使用して暗号化を行うこともできる。
【0128】
本実施形態では、商品DBにサンプル動画像を格納する構成としているが、サンプル動画像を利用者端末で再生する必要のない場合は、格納しなくてもよい。
【0129】
本実施形態では、動画像DBに閲覧履歴を記録しているが、閲覧履歴を記録する必要性が低い場合は、必ずしも記録する必要はない。
【0130】
本実施形態では、サーバ20は、アクセスした者が、装飾を注文したエンドユーザ本人であるか否かで、送信方式を変更しているが、本人であるか否かにかかわらず、いずれか一方の送信方式で送信してもよい。
【0131】
本実施形態では、商品をグルーピングして、図16〜図18に示したように、商品選択画面を3段階に分けている。しかし、商品選択画面は、1つ以上の商品の中から、エンドユーザがいずれかの商品を選択できる画面であれよく、図16〜図18に示したような構成に限定されない。例えば、利用者端末は、商品選択画面を図17に示すような1つの画面のみにすることもできるし、商品選択画面として、より多くの画面を表示することもできる。
【0132】
本実施形態では、移動体通信端末を利用者端末としているが、撮像した動画または画像をサーバ20へ送信する機能を備える通信端末であれば、他の通信端末を利用者端末としてもよい。例えば、利用者端末は、設置型のWebカメラや、通信機能を有するデジタルカメラであってもよい。また、利用者端末は、デジタルカメラで撮像した動画または画像を保存し、送信できるパーソナルコンピュータであってもよい。
【0133】
サーバ20の各機能は、複数の通信装置に分散することができるのは勿論である。例えば、図28で後述するように、受信部201、送信部202、および注文管理部203の機能と、装飾部204の機能と、記憶部205の機能と、配信管理部206の機能とは、複数の通信装置に分散することができる。
【0134】
本実施形態の利用者端末10は、本発明の通信端末の一例である。本実施形態の注文キーは、本発明の要求識別情報に該当する。本実施形態の本発明の装飾要求が、本発明のリクエストに相当し、本実施形態の利用者IDが本発明の利用者識別情報に相当する。
【0135】
以上説明したように、本実施形態によれば、サーバが装飾方法に対応する要求識別情報を作成して通信端末へ送信し、通信端末が、要求識別情報を付加した撮像した動画又は画像をサーバへ送信すると、サーバは、要求識別情報に対応する装飾方法で、その動画又は画像を装飾して記憶し、配信要求に応じて配信する。
【0136】
このため、エンドユーザは、サーバの設置された場所に行かなくとも、サーバと通信可能な通信端末さえ持っていれば、動画等を装飾することができ、装飾サービスを利用する場所が限定されなくなる。また、サーバは、配信要求に応じて、記憶しておいた動画等を配信するので、エンドユーザは、放送時間に限定されずに、装飾した動画等を取得できる。
【0137】
また、サーバ20は、注文キー、すなわち商品識別情報を暗号化して送信するので、利用者IDが第三者に流出することを防止できる。
【0138】
さらに、サーバ20は、装飾動画像ファイルそのものでなく、その動画像ファイルの格納場所を示すURLを利用者端末10へ送信する。URLのデータは、装飾動画像ファイルよりも遥かに容量が少なく、コピー、送信しやすいので、エンドユーザは、URLをコピー、送信することで、装飾動画像ファイルを多数の友人等に容易に公開することができる。動画像ファイルの交換と同等の効果を奏するURLの交換により、エンドユーザは、コミュニケーションを円滑にとることができる。
【0139】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について、図21〜図26を参照して説明する。本実施形態の動画画像処理システム1aは、商品DBを更新できる管理端末を更に有する点で、第1の実施形態の動画画像処理システム1と異なる。
【0140】
図21は、本実施形態の動画画像処理システム1aの全体図の一例である。同図を参照すると、動画画像処理システム1aは、サーバ20の代わりにサーバ20aを有し、管理端末30、31、32などの1つ以上の管理端末を更に有する点で第1の実施形態と異なる。
【0141】
管理端末30等は、管理端末の利用者がサーバ20内の商品DBに商品を追加したり、追加した商品を削除、更新したりするための端末である。これらの管理端末は、例えば、コンテンツプロバイダーにより利用される。また、サーバ20aは、コンテンツプロバイダーが商品を追加、削除、または更新するための商品管理サイトを管理、運営する。
【0142】
図22は、本実施形態のサーバ20aの一構成例を示すブロック図である。同図を参照すると、サーバ20aは、記憶部205の代わりに記憶部205aを有し、商品管理部207を更に有する点で第1の実施形態のサーバ20と異なる。
【0143】
記憶部205aに格納される情報は、商品DBにおいてCPIDが更に格納される点以外は、第1の実施形態の記憶部205に格納される情報と同様である。CPIDは、コンテンツプロバイダーを識別するための情報である。
【0144】
図23は、本実施形態の商品DBに格納される情報の一例を示す図である。同図に示すように、商品DBには、商品IDに対応付けて更にCPIDが格納される。
【0145】
本実施形態の注文管理サーバ20b、管理端末30等の構成について、動作手順に沿って説明する。
【0146】
管理端末30等は、コンテンツプロバイダーが商品管理サイトにアクセスしたとき、CPIDを付加した商品編集開始要求をサーバ20aへ送信する。
【0147】
サーバ20aの受信部201は、商品編集開始要求を受信する。商品管理部207は、商品IDから、商品編集開始要求に付加されたCPIDに対応する情報を読み出す。例えば、CPIDに対応する商品ID、装飾商品名、シナリオ識別子、素材、またはサンプル動画像などが読み出される。商品管理部207、送信部202を介して、管理端末へ、読み出した情報を示す商品管理情報を送信する。
【0148】
管理端末30等は、商品管理情報の内容を表示する。管理端末30等は、コンテンツプロバイダーの操作に応じて、CPIDとともに、商品の追加、更新、または削除を要求する商品編集要求を送信する。商品の更新、削除の場合、商品編集要求には、更新、削除の対象とする商品IDが付加される。また、商品の更新、追加の場合、更新後の商品データ、または追加対象の商品データが商品編集要求とともに送信される。
【0149】
商品データには、シナリオ識別子と、素材のデータとが含まれる。管理端末30等は、商品データに、サンプル動画または画像の動画像ファイルを更に格納して送信することもできる。
【0150】
サーバ20aの受信部201は、商品編集要求、または、商品編集要求および商品データを受信する。商品管理部207は、商品編集要求に応じて、商品DBを更新する。商品が追加された場合、商品管理部207は、追加された商品に割り当てる商品IDを生成して商品DBに登録する。商品管理部207は、更新後の商品DBから、CPIDに対応する情報を読み出し、その情報を商品管理情報として送信部202を介して管理端末へ送信する。
【0151】
図24〜図27を参照して、動画画像処理システム1aの動作について説明する。図24は、サーバ20aの動作を示すフローチャートである。同図に示すように、サーバ20aの動作は、ステップT5,T6を更に実行する以外は、第1の実施形態のサーバ20の動作と同様である。
【0152】
配信要求を受信していない場合(ステップT3:NO)、またはステップT4の後、サーバ20aは、管理端末から商品編集開始要求を受信したか否かを判断する(ステップT5)。
【0153】
商品編集開始要求を受信したのであれば(ステップT5:YES)、サーバ20aは、商品の内容を編集するための商品編集処理を開始する(ステップT6)。
【0154】
商品編集開始要求を受信していない場合(ステップT5:NO)、またはステップT6の後、サーバ20aは、ステップT1に戻る。
【0155】
図25は、商品編集処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、サーバ20aは、商品編集開始要求に付加されたCPIDに対応する情報を商品IDから読み出し、商品管理情報として管理端末へ送信する(ステップT61)。
【0156】
注文管理サーバ20bは、管理端末から商品編集要求を受信したか否かを判断する(ステップT62)。商品編集要求を受信していなければ(ステップT62:NO)、注文管理サーバ20bは、ステップT62に戻る。
【0157】
商品編集要求を受信したのであれば(ステップT62:YES)、サーバ20aは、商品編集要求に応じて、商品DBを更新する(ステップT63)。サーバ20aは、更新後の商品DBから、CPIDに対応する情報を読み出し、商品管理情報として管理端末へ送信する(ステップT64)。ステップT64の後、サーバ20aは商品編集処理を終了する。
【0158】
図26は、管理端末30の動作を示すフローチャートである。管理端末31、32等の他の管理端末の動作も、管理端末30の動作と同様である。図26の動作は、コンテンツプロバイダーが、商品管理サイトにアクセスするための操作を行ったときに開始する。
【0159】
管理端末30は、CPIDを付加した商品編集開始要求をサーバ20aへ送信する(ステップU1)。管理端末30は、サーバ20aから商品管理情報を受信したか否かを判断する(ステップU2)。商品管理情報を受信していなければ(ステップU2:NO)、管理端末30は、ステップU2に戻る。
【0160】
商品管理情報を受信したのであれば(ステップU2:YES)、管理端末30は、商品管理情報を表示し、コンテンツプロバイダーによる、商品編集要求の入力を受け付ける(ステップU3)。
【0161】
管理端末30は、商品編集要求が入力されたか否かを判断する(ステップU4)。商品編集要求が入力されていなければ(ステップU4:NO)、管理端末30は、ステップU4に戻る。
【0162】
商品編集要求が入力されたのであれば(ステップU4:YES)、管理端末30は、商品編集要求を送信する。商品の追加、更新の場合、管理端末30は、商品編集要求に加え、追加、更新対象の商品データも送信する(ステップU5)。ステップU5の後、管理端末30は、動作を終了する。
【0163】
図27は、動画画像処理システム1aの動作の一例を示すシーケンス図である。例えば、商品を追加する場合について考える。
【0164】
コンテンツプロバイダーが、商品管理サイトにアクセスしたとき、管理端末30は、CPIDを付加した商品編集開始要求を注文管理サーバ20bへ送信する(ステップU1)。
【0165】
サーバ20aは、商品編集開始要求に付加されたCPIDに対応する情報を商品IDから読み出し、商品管理情報として管理端末30へ送信する(ステップT61)。
【0166】
管理端末30は、コンテンツプロバイダーの操作に応じて、商品の追加を要求する商品編集要求と、追加対象象の商品データをサーバ20aへ送信する(ステップU5)。
【0167】
サーバ20aは、商品IDを生成し、その商品IDに対応付けて追加された商品データを商品DBに格納する(ステップT63)。サーバ20aは、更新後の商品DBから、CPIDに対応する情報を読み出し、管理端末へ送信する(ステップT64)。
【0168】
以上説明したように、本実施形態によれば、管理端末から、商品DBの内容を編集できるので、多数のコンテンツプロバイダーに商品を提供する機会を与えることができる結果、商品の種類が充実する。
【0169】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について図28〜図42を参照して説明する。本実施系他の動画画像処理システム1bは、サーバが課金処理をする点と、1回の注文に対し、複数回の装飾が行われることを防止する点と、サーバの機能を分散している点と、不測の事態に対応できるようにした点とが第1の実施形態の動画画像処理システム1と異なる。
【0170】
図28は、動画画像処理システム1bの全体図の一例である。同図を参照すると、動画画像処理システム1bは、サーバ20の代わりに、注文管理サーバ20b、装飾サーバ21、およびNAS(Network Attached Storage)22を有する点で第1の実施形態の動画画像処理システム1と異なる。
【0171】
装飾サーバ21の機能は、第1の実施形態の装飾部204の機能と同様である。NAS22には、動画像ファイル、および装飾動画像ファイルが格納される。
【0172】
図29は、本実施形態の注文管理サーバ20bの一構成例を示すブロック図である。同図を参照すると、注文管理サーバ20bの構成は、装飾部204を有さず、注文管理部203、記憶部205の代わりに、注文管理部203b、記憶部205bを有する点以外は、第1の実施形態のサーバ20と同様である。
【0173】
注文管理部203bは、利用者IDおよび商品IDを受信したとき、支払い状況の確認、支払処理、およびポイントの減額処理などの課金処理を行う。そして、課金処理が正常に終了したときに注文キーを生成する。
【0174】
ここで、注文管理部203bは、生成する注文キーを1回限りの使い捨て(ワンタイム)のキーとする。1つの注文に対し、装飾サーバ21が装飾を1回だけ行うようにするためである。以下、この注文キーを「ワンタイム注文キー」と称する。
【0175】
注文管理部203bは、装飾サーバ21による装飾が完了したときにワンタイム注文キーを削除する。但し、注文管理部203bは、ワンタイム注文キーのデータ自体を削除するのでなく、ワンタイム注文キーを無効とすることで、論理的に削除する。
【0176】
削除された、すなわち無効とされたワンタイム注文キーが付加された動画送信メールを受信した場合、注文管理部203bは、装飾サーバ21へ、添付された動画像ファイルを送信しない。この場合、注文管理部203bは、注文に対する装飾が完了している旨を通知するためのエラーメールを利用者端末へ送信する。
【0177】
サーバ20は、無効のワンタイム注文キーに対応する動画または画像を再度装飾する必要が生じた場合に、そのキーを有効にする。
【0178】
動画または画像を再度装飾する必要が生じた場合について説明する。装飾サーバ21が装飾に成功したとき、サーバ20は、ワンタイム注文キーを無効にし、NAS22に装飾動画像ファイルを格納する。ここで、NAS22にシステム上のトラブルが生じたり、NAS22との間の通信にエラーが生じたりした場合、装飾動画像ファイルの保存に失敗することがある。
【0179】
NAS22への保存に失敗したことを注文管理サーバ20bが検出したとき、注文管理サーバ20bは、保存に失敗した動画像ファイルに対応するワンタイム注文キーを有効にする。そして、注文管理サーバ20bは、動画の再送を要求する文と、動画像送信用メールデータの示す文章とを記載した再送要求メールを利用者端末に送信する。
【0180】
利用者端末は、動画送信用メールデータの示す文章を本文とし、動画像ファイルを添付した動画送信メールを注文管理サーバ20bへ送信する。
【0181】
また、エンドユーザが装飾動画像ファイルを視聴したとき、その内容に不満をもったり、操作ミスにより注文を間違えたりしたことに気づくことがある。このような場合、エンドユーザは、管理端末のコンテンツプロバイダーや注文管理サーバ20bの管理者に対して、新たな課金を行わずに、再度装飾するように要求することがある。
【0182】
このような事態が生じると、注文管理サーバ20bは、管理者の操作に応じてワンタイム注文キーを有効にし、再送要求メールを利用者端末に送信する。利用者端末は、再送要求メールに応じて動画送信メールを送信する。
【0183】
このように、ワンタイム注文キーのデータ自体を削除せず、論理的に削除することで、注文管理サーバ20bは、不測の事態に対応することができる。
【0184】
記憶部205bには、商品DB、ユーザDB、および動画像DBが格納される。シナリオ設定ファイルおよびエフェクトプログラムDBは、装飾サーバ21に格納される。
【0185】
図30は、本実施形態のユーザDBに格納される情報を示す図である。同図を参照すると、本実施形態のユーザDBには、「ワンタイム注文キー」ごとに、「無効フラグ」が更に設定される。
【0186】
無効フラグは、対応するワンタイム注文キーが無効であるか否かを示すフラグである。例えば、無効フラグは、対応するワンタイム注文キーが有効である場合に「0」に設定され、無効である場合に「1」に設定される。
【0187】
注文管理サーバ20bは、ワンタイム注文キーを生成したとき、そのキーに対応する無効フラグを「0」に設定してキーを有効にする。ワンタイム注文キーに対応する動画または画像の装飾が完了したとき、注文管理サーバ20bは、対応する無効フラグを「1」に設定してキーを無効にする。動画または画像を再度装飾する必要が生じた場合、注文管理サーバ20bは、対応する無効フラグを「0」に設定してキーを再度有効にする。
【0188】
図31は、本実施形態の動画像DBに格納される情報を示す図である。同図を参照すると、動画像DBには、「受信動画像」に対応付けて「装飾完了フラグ」が更に設定される。
【0189】
装飾完了フラグは、動画または画像の装飾が完了したか否かを示すフラグである。例えば、装飾完了フラグは、対応する動画または画像の装飾が完了していないときに「0」に設定され、装飾が完了したときに「1」に設定される。
【0190】
注文管理サーバ20bは、装飾前の動画または画像を保存したとき、その動画または画像に対応する装飾完了フラグを「0」に設定する。装飾サーバ21による動画または画像の装飾が完了したとき、装飾済の動画または画像に対応する装飾完了フラグを「1」に設定する。そして、注文管理サーバ20bは、装飾動画像ファイルをNAS22に保存する。
【0191】
図32は、本実施形態の利用者端末10の動作を示すフローチャートである。利用者端末11、12等の他の利用者端末の動作も、利用者端末10の動作と同様である。同図に示すように、本実施形態の利用者端末10の動作は、ステップS5,S6を更に実行する以外は、第1の実施形態の利用者端末10の動作と同様である。
【0192】
エンドユーザが、装飾完了通知メールに記載されたURLにアクセスしなかった場合(ステップS3:NO)、またはステップS4の後、利用者端末10は、注文管理サーバ20bから再送要求メールを受信したか否かを判断する(ステップS5)。
【0193】
再送要求メールを受信したのであれば(ステップS5:YES)、利用者端末10は、動画像ファイルを再送するための再送処理を実行する(ステップS6)。
【0194】
再送要求メールを受信していない場合(ステップS5:NO)、またはステップS6の後、利用者端末10は、ステップS1に戻る。
【0195】
図33は、再送処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、利用者端末10は、再送要求メールに記載された内容を表示し、エンドユーザによる動画像の添付操作と、動画像送信メールの送信操作とを受け付ける(ステップS61)。
【0196】
利用者端末10は、エンドユーザが動画像送信メールに動画または画像の添付、送信の操作を行った否かを判断する(ステップS62)。エンドユーザが動画等の添付、送信の操作を行っていなければ(ステップS62:NO)、利用者端末10は、ステップS62に戻る。
【0197】
エンドユーザが動画等の添付、送信の操作を行ったのであれば(ステップS62:YES)、利用者端末10は、動画像送信メールを送信する。注文管理サーバ20bは、動画像送信メールに添付された動画または画像を装飾し、URLを記載した装飾完了通知メールを利用者端末へ送信する。利用者端末10は、装飾完了通知メールを受信し、表示する(ステップS63)。ステップS63の後、利用者端末10は再送処理を終了する。
【0198】
図34は、本実施形態の注文管理サーバ20bの動作を示すフローチャートである。同図に示すように、注文管理サーバ20bの動作は、ステップT7,T8を更に実行する以外は、第1の実施形態のサーバ20の動作と同様である。
【0199】
配信要求を受信しなかった場合(ステップT3:NO)、またはステップT4の後、注文管理サーバ20は、動画像ファイルの再装飾が必要となったか否かを判断する(ステップT7)。
【0200】
再装飾が必要となったであれば(ステップT7:YES)、注文管理サーバ20bは、動画像ファイルを再装飾するための再装飾理を実行する(ステップT8)。
【0201】
再装飾が必要でない場合(ステップT7:NO)、またはステップT8の後、注文管理サーバ20bは、ステップT1に戻る。
【0202】
図35は、本実施形態の装飾処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、本実施形態の装飾処理は、ステップT23の代わりにステップT23bを実行し、ステップT26を実行せず、ステップT30、T31、T32、およびT33を更に実行する以外は、第1の実施形態の装飾処理と同様である。
【0203】
商品選択画面情報を送信後、装飾要求を受信したのであれば(ステップT22:YES)、注文管理サーバ20bは、支払い状況の確認、支払処理、およびポイントの減額処理などの課金処理を行う(ステップT30)。課金処理が正常に終了した後、注文管理サーバ20bは、ワンタイム注文キーを生成し、ユーザDBに登録する(ステップT23b)。
【0204】
動画像送信用メールデータを送信後、動画像送信メールを受信したのであれば(ステップT25:YES)、注文管理サーバ20bは、動画像送信用メールに記載されたワンタイム注文キーに対応する無効フラグの値をユーザDBから読み出す。そして、注文管理サーバ20bは、無効フラグの値から、ワンタイム注文キーが有効であるか否かを判断する(ステップT31)。
【0205】
ワンタイム注文キーが有効であれば(ステップT31:YES)、注文管理サーバ20bは、動画または画像を装飾し、ワンタイム注文キーを有効にするための無効化処理を実行する(ステップT32)。注文管理サーバ20bは、装飾動画像ファイルの格納場所を示すURLを装飾完了通知メールに記載し、利用者端末へ送信する(ステップT27)。
【0206】
ワンタイム注文キーが無効であれば(ステップT31:NO)、注文管理サーバ20bは、利用者端末へ、添付された動画像ファイルの装飾が認められない旨のエラーメールを送信する(ステップT33)。ステップT27、またはT33の後、注文管理サーバ20bは、装飾処理を終了する。
【0207】
図36は、無効化処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、注文管理サーバ20bは、利用者端末10から送信された動画像ファイルをNAS22に格納する(ステップT321)。注文管理サーバ20bは、その動画像ファイルと商品IDとを装飾サーバ21へ送信する。テロップなどを合成する場合、注文管理サーバ20bは、動画像ファイルおよび商品IDに加え、テロップの内容を示す文字情報も送信する(ステップT322)。
【0208】
注文管理サーバ20bは装飾サーバ21による装飾が完了したか否かを判断する(ステップT323)。
【0209】
例えば、装飾サーバ21から、動画像ファイルに対応する装飾動画像ファイルを受信したとき、注文管理サーバ20bは装飾が完了したと判断する。装飾サーバ21から装飾が失敗したことを示すエラーメッセージを受信した場合、または注文管理サーバ20bが動画像ファイルを送信してから所定期間内に装飾サーバ21から装飾動画像ファイルを受信しなかった場合、注文管理サーバ20bは、装飾が失敗したと判断する。
【0210】
装飾が成功したのであれば(ステップT323:YES)、注文管理サーバ20bは、その動画像ファイルに対応する装飾完了フラグを「1」(オン)に設定する(ステップT324)。そして、注文管理サーバ20bは、対応する無効フラグを「1」(オン)にすることで、ワンタイム注文キーを無効にする(ステップT325)。
【0211】
注文管理サーバ20bは、装飾サーバ21から受信した装飾動画像ファイルをNAS22に格納し、その格納場所を示すURLを動画像DBに記録する(ステップT326)。
【0212】
装飾が失敗した場合(ステップT323:NO)、注文管理サーバ20bは、無効フラグをオフにしたままで、メール等でエンドユーザに、装飾が失敗した旨を通知する(ステップT327)。ステップT326、またはT327の後、注文管理サーバ20bは無効化処理を終了する。
【0213】
図37は、再装飾処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、注文管理サーバ20bは、注文管理サーバ20bは、対応する無効フラグを「0」(オフ)にすることで、ワンタイム注文キーを有効にする(ステップT81)。
【0214】
注文管理サーバ20bは、動画の再送を要求する文と、動画送信用メールデータの示す文章とを記載した再送要求メールを利用者端末へ送信する(ステップT82)。
【0215】
注文管理サーバ20bは、利用者端末から、動画送信メールを受信したか否かを判断する(ステップT83)。動画送信メールを受信していなければ(ステップT83:NO)、注文管理サーバ20bは、ステップT83に戻る。
【0216】
動画送信メールを受信したのであれば(ステップT83:YES)、注文管理サーバ20bは、ユーザDBを参照し、動画像送信用メールに記載されたワンタイム注文キーが有効であるか否かを判断する(ステップT84)。
【0217】
ワンタイム注文キーが有効であれば(ステップT84:YES)、注文管理サーバ20bは、無効化処理を実行する(ステップT85)。この無効化処理は、図36で説明した無効化処理と同様である。注文管理サーバ20bは、装飾動画像ファイルの格納場所を示すURLを装飾完了通知メールに記載し、利用者端末へ送信する(ステップT86)。
【0218】
ワンタイム注文キーが無効であれば(ステップT84:NO)、注文管理サーバ20bは、利用者端末へエラーメールを送信する(ステップT86)。ステップT86、またはT87の後、注文管理サーバ20bは、装飾処理を終了する。
【0219】
図38は、装飾サーバ21の動作を示すフローチャートである。この動作は、装飾サーバ21に電源が投入されたときに開始する。同図を参照すると、装飾サーバ21は、注文管理サーバ20bから、商品ID、および動画像ファイルを受信したか否かを判断する(ステップV1)。テロップなどの合成の場合、文字情報も送信される。
【0220】
商品ID、および動画像ファイルを受信したのであれば、装飾サーバ21は、商品IDに対応する装飾方法で、動画または画像を装飾する(ステップV2)。
【0221】
装飾サーバ21は、装飾に成功したか否かを判断する(ステップV3)。装飾に成功したのであれば(ステップV3:YES)、装飾サーバ21は、装飾動画像ファイルを注文管理サーバ20bへ送信する(ステップV4)。
【0222】
装飾に失敗したのであれば(ステップV3:NO)、装飾サーバ21は、装飾の失敗を通知するエラーメッセージを注文管理サーバ20bへ送信する(ステップV5)。ステップV4、V5の後、装飾サーバ21は、ステップV1に戻る。
【0223】
図39は、動画画像処理システム1b全体の動作の一例を示すシーケンス図である。利用者端末10は、エンドユーザが注文サイトにアクセスしたとき、商品選択要求を注文管理サーバ20bへ送信する(ステップS21)。注文管理サーバ20bは、商品選択要求に応じて利用者端末10へ商品選択画面情報を送信する(ステップT21)。利用者端末10は、商品選択画面を表示し、エンドユーザの操作に応じて、利用者IDおよび商品IDを付加した装飾要求を注文管理サーバ20bへ送信する(ステップS25)。
【0224】
注文管理サーバ20bは、利用者ID、商品ID、および受信日時から、ワンタイム注文キーを生成する(ステップT23b)。注文管理サーバ20bは、そのワンタイム注文キーを記載した動画送信用メールデータを利用者端末10へ送信する(ステップT24)。
【0225】
利用者端末10は、エンドユーザの操作に応じて、動画送信用メールデータの示す文章を本文とする動画送信メールに動画像ファイルを添付し、注文管理サーバ20bへ送信する(ステップS29)。
【0226】
注文管理サーバ20bは、利用者端末10から送信された動画像ファイルをNAS22に格納し、その動画像ファイルと商品IDとを装飾サーバ21へ送信する(ステップT322)。
【0227】
装飾サーバ21は、商品IDに対応する装飾方法で、動画または画像を装飾する(ステップV2)。装飾サーバ21は、装飾動画像ファイルを注文管理サーバ20bへ送信する(ステップV4)。
【0228】
注文管理サーバ20bは装飾サーバ21による装飾が完了したか否かを判断する(ステップT323)。装飾が成功したのであれば(ステップT323:YES)、注文管理サーバ20bは、その動画像ファイルに対応する装飾完了フラグをオンに設定し、対応するワンタイム注文キーを無効にする(ステップT325)。
【0229】
注文管理サーバ20bは、装飾動画像ファイルの格納場所を示すURLを装飾完了通知メールに記載し、利用者端末へ送信する(ステップT27)。
【0230】
この後、エンドユーザが、一度送信した動画送信メールに別の動画を添付し、再度注文管理サーバ20bへ送信した場合について考える。この場合、装飾サーバ21が動画または画像を装飾すると、1回の注文に対して2回装飾することとなってしまう。これでは、注文管理サーバ20bおよび装飾サーバ21は、1回分の料金で2回装飾サービスを提供することとなり、事業者の利益が減少し、1回分の料金で1回の装飾サービスを受ける他のユーザとの間で不均衡を生じる。
【0231】
利用者端末10が、再度動画送信メールを送信する(ステップS29)。すると、その動画送信メールに記載されたワンタイム注文キーは、装飾の完了により既に無効となっている。このため、注文管理サーバ20bは、装飾サーバ21に動画像ファイルを装飾させず、エラーメールを利用者端末10へ送信する(ステップT33)。
【0232】
このように、注文管理サーバ20bは、1回の注文に対して2回以上の装飾サービスを提供してしまうことを防止できる。
【0233】
図40は、再度の装飾が必要になった場合における、動画画像処理システム1b全体の動作の一例を示すシーケンス図である。
【0234】
NAS22のシステムエラーなどにより、装飾動画像ファイルの保存に失敗し、動画像ファイルの再度の装飾が必要になった場合について考える。
【0235】
注文管理サーバ20bは、動画像ファイルの再装飾が必要になったと判断する(ステップT7:YES)。注文管理サーバ20bは、無効フラグをオフにすることで、対応するワンタイム注文キーを有効にする(ステップT81)。
【0236】
注文管理サーバ20bは、動画の再送を要求する文と、動画送信用メールデータの示す文章とを記載した再送要求メールを利用者端末10へ送信する(ステップT82)。
【0237】
利用者端末10は、動画要求メールに応じて、動画像ファイルを添付した動画送信メールを送信する(ステップS63)。
【0238】
ここで、動画送信メールに記載されたワンタイム注文キーは、一度利用者端末10から送信されたキーであるが、注文管理サーバ20bにより有効に設定されているため、再度の装飾が可能となる。
【0239】
注文管理サーバ20bは、利用者端末10から送信された動画像ファイルをNAS22に格納し、その動画像ファイルと商品IDとを装飾サーバ21へ送信する(ステップT85)。
【0240】
装飾サーバ21は、商品IDに対応する装飾方法で、動画または画像を装飾する(ステップV2)。装飾サーバ21は、装飾動画像ファイルを注文管理サーバ20bへ送信する(ステップV4)。
【0241】
図41は、エラーメールに記載される内容の一例を示す図である。同図に示すように、1回の注文にたいする装飾処理が終了しているので、「お客様の注文は、既に受け付けが完了しております。」などのメッセージが記載される。
【0242】
以上説明したように、本実施形態によれば、注文管理サーバ20bが、注文キーを1回で使い捨てにするので、1回の注文に対し、複数回の装飾が行われることを防止できる。
【0243】
また、注文管理機能、装飾機能などの機能を分散しているので、注文管理サーバ20bの処理が軽減される。また、保守、管理が容易となる。
【0244】
更に、注文管理サーバ20bは、注文キーを削除する場合に、論理的に削除するので、不測の事態に対応することができる。
【0245】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態について図42、図43を参照して説明する。本実施系他の動画画像処理システム1cは、装飾動画像ファイルの配信機能と、装飾機能とを分散している点で、第1の実施形態の動画画像処理システム1と異なる。
【0246】
図42は、本実施形態の動画画像処理システム1cの全体図の一例を示す図である。同図を参照すると、本実施形態の動画画像処理システム1cは、サーバ20の代わりに、注文管理サーバ20c、装飾サーバ21、および配信サーバ22cを有する点で第1の実施形態の動画画像処理システムと異なる。
【0247】
本実施形態の装飾サーバ21の構成は、第3の実施形態の装飾サーバ21と同様である。配信サーバ22cは、図4で説明した、サーバ20の配信管理部206と同様の機能を有する。
【0248】
図43は、注文管理サーバ20cの一構成例を示すブロック図である。同図を参照すると、注文管理サーバ20c構成は、装飾部204および配信管理部206を有さず、注文管理部203、記憶部205の代わりに、注文管理部203b、記憶部205bを有する点以外は、第1の実施形態のサーバ20と同様である。
【0249】
記憶部205cには、商品DBおよびユーザDBが格納される。動画像DBは、配信サーバ22cに格納され、シナリオ定義ファイルおよびエフェクトプログラムDBは、装飾サーバ21に格納される。
【0250】
以上説明したように、本実施形態によれば、装飾機能に加え、配信機能も分散するので、注文管理サーバ20cの処理が軽減される。また、保守、管理が容易となる。
【符号の説明】
【0251】
1、1a、1b、1c 動画画像処理システム
10、11、12 利用者端末
20 サーバ
20a、20b 注文管理サーバ
21 装飾サーバ
22 NAS
22c 配信サーバ
30、31、32 管理端末
101 送信部
102 受信部
103 表示部
104 入力部
105 撮像部
106 記憶部
201 受信部
202 送信部
203 注文管理部
204 装飾部
205、205b、205c 記憶部
206 配信管理部
207 商品管理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと、該サーバとネットワーク経由で通信する通信端末とを有し、
前記通信端末が、装飾方法を指定して動画又は画像の装飾を要求するリクエストを前記サーバへ送信し、
前記サーバが、前記通信端末から前記リクエストを受信すると、該リクエストを識別するための要求識別情報を生成し、該要求識別情報に対応付けて該リクエストで指定された前記装飾方法を記憶し、該要求識別情報を該通信端末へ送信し、
前記通信端末は、前記サーバから前記要求識別情報を受信すると、動画又は画像に該要求識別情報を付加して送信し、
前記サーバは、前記動画又は画像を前記通信端末から受信すると、該動画又は画像に付加された前記要求識別情報に対応する前記装飾方法で、該動画又は画像を装飾して記憶し、装飾した該動画又は画像を配信要求に応じて配信する、動画画像処理システム。
【請求項2】
前記サーバは、前記動画又は画像を前記通信端末から受信すると、該動画又は画像に付加された前記要求識別情報が削除されていないか否かを判断し、削除されていなければ、該要求識別情報に対応する前記装飾方法で、該動画又は画像を装飾し、該要求識別情報を削除する、請求項1に記載の動画画像処理システム。
【請求項3】
前記サーバは、前記動画又は画像を装飾したときに、該動画又は画像に対応する前記要求識別情報を無効にすることにより削除し、該動画又は画像を再度装飾する必要が生じたときに、該動画又は画像の再送を要求する再送要求を通信端末へ送信するとともに、該動画又は画像に対応する前記要求識別情報を無効にする、請求項2に記載の動画画像処理システム。
【請求項4】
前記サーバは、生成した前記要求識別情報を一方向性関数を使用して暗号化し、暗号化した該要求識別情報を前記通信端末へ送信する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の動画画像処理システム。
【請求項5】
前記サーバは、装飾した前記動画又は画像を所定の記憶領域に格納し、該記憶領域を示すアドレス情報を前記通信端末へ送信し、
前記通信端末は、前記サーバから前記アドレス情報を受信し、該アドレス情報の示す前記記憶領域に記憶された動画又は画像の配信を要求する配信要求を前記サーバへ送信し、
前記サーバは、前記通信端末から前記配信要求を受信すると、装飾した該動画又は画像を、該配信要求に対応する前記記憶領域から読み出して該通信端末へ配信する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の動画画像処理システム。
【請求項6】
前記通信端末は、該通信端末の利用者を識別するための利用者識別情報を前記リクエストに付加して前記サーバへ送信し、
前記サーバは、前記リクエストに付加された前記利用者識別情報を、装飾した前記動画又は画像に対応付けて記憶し、
前記通信端末は、前記利用者識別情報を前記配信要求に付加して送信し、
前記サーバは、前記配信要求に付加された前記識別情報が、装飾した前記動画又は画像に対応する前記利用者識別情報と一致するか否かを判断し、一致するのであれば、装飾した該動画又は画像を前記通信端末へ、該通信端末で保存できる形式で配信する、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の動画画像処理システム。
【請求項7】
前記サーバは、前記配信要求に付加された前記識別情報が、装飾した前記動画又は画像に対応する前記利用者識別情報と一致しなければ、装飾した該動画又は画像を前記通信端末へ、ストリーミング形式で配信する、請求項6に記載の動画画像処理システム。
【請求項8】
前記リクエストは、動画又は画像の加工方法と、該加工方法で素材に使用するデータとを装飾方法として指定する、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の動画画像処理システム。
【請求項9】
前記動画画像処理システムは、
前記加工方法ごとに、前記素材として使用されるデータを前記サーバに送信し、該データを更新する管理端末を更に有する、請求項8に記載の動画画像処理システム。
【請求項10】
前記動画は、音声を含み、
前記サーバは、更に前記音声を加工する、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の動画画像処理システム。
【請求項11】
注文管理サーバと、該注文管理サーバとネットワーク経由で通信する通信端末と、装飾サーバとを有し、
前記通信端末が、装飾方法を指定して動画又は画像の装飾を要求するリクエストを前記注文管理サーバへ送信し、
前記注文管理サーバが、前記通信端末から前記リクエストを受信すると、該リクエストを識別するための要求識別情報を生成し、該要求識別情報に対応付けて該リクエストで指定された前記装飾方法を記憶し、該要求識別情報を該通信端末へ送信し、
前記通信端末は、前記サーバから前記要求識別情報を受信すると、動画又は画像に該要求識別情報を付加して送信し、
前記注文管理サーバは、前記動画又は画像を前記通信端末から受信すると、該動画又は画像に付加された前記要求識別情報に対応する前記装飾方法と、該動画又は画像を前記装飾サーバへ送信し、
前記装飾サーバは、前記注文管理サーバから前記装飾方法及び前記動画又は画像を受信すると、該装飾方法で該動画又は画像を装飾し、装飾した該動画又は画像を該注文管理サーバへ送信し、
前記注文管理サーバは、前記装飾サーバから、装飾された前記動画又は画像を受信すると、装飾した該を記憶し、装飾した該動画又は画像を配信要求に応じて配信する、動画画像処理システム。
【請求項12】
注文管理サーバと、配信サーバと、該注文管理サーバ及び該配信サーバとネットワーク経由で通信する通信端末とを有し、
前記通信端末が、装飾方法を指定して動画又は画像の装飾を要求するリクエストを前記注文管理サーバへ送信し、
前記注文管理サーバが、前記通信端末から前記リクエストを受信すると、該リクエストを識別するための要求識別情報を生成し、該要求識別情報に対応付けて該リクエストで指定された前記装飾方法を記憶し、該要求識別情報を該通信端末へ送信し、
前記通信端末は、前記注文管理サーバから前記要求識別情報を受信すると、動画又は画像に該要求識別情報を付加して送信し、
前記注文管理サーバは、前記動画又は画像を前記通信端末から受信すると、該動画又は画像に付加された前記要求識別情報に対応する前記装飾方法で、該動画又は画像を装飾し、装飾した該動画又は画像を前記配信サーバへ送信し、
前記配信サーバは、前記注文管理サーバから、装飾された前記動画又は画像を受信すると、装飾した該動画又は画像を記憶し、
前記通信端末は、装飾された前記動画又は画像の配信を要求する配信要求を前記配信サーバへ送信し、
前記配信サーバは、前記通信端末から前記配信要求を受信すると、該配信要求の要求する動画又は画像を配信する、動画画像処理システム。
【請求項13】
装飾方法を指定して動画又は画像の装飾を要求するリクエストを通信端末から受信する要求受信手段と、
前記要求受信手段により受信された前記リクエストを識別するための要求識別情報を生成する要求識別情報生成手段と、
前記要求識別情報生成手段により生成された前記要求識別情報に対応付けて、前記要求受信手段により受信された前記リクエストで指定された前記装飾方法を記憶する装飾方法記憶手段と、
要求識別情報が付加された動画又は画像を前記通信端末から受信する動画画像受信手段と、
前記動画画像受信手段により受信された前記動画又は画像に付加された前記要求識別情報に対応する装飾方法を前記装飾方法記憶手段から読み出し、該動画又は画像を該装飾方法で装飾する装飾手段と、
前記装飾手段により装飾された前記動画又は画像を記憶する装飾動画画像記憶手段と、
配信要求に応じて、前記装飾動画像記憶手段から、装飾された前記動画又は画像を読み出して配信する配信手段と、
を有するサーバ。
【請求項14】
前記通信端末が、装飾方法を指定して動画又は画像の装飾を要求するリクエストを、ネットワーク経由で該通信端末と通信できるサーバへ送信し、
前記サーバが、前記通信端末から前記リクエストを受信すると、該リクエストを識別するための要求識別情報を生成し、
該要求識別情報に対応付けて該リクエストで指定された前記装飾方法を記憶し、
該要求識別情報を該通信端末へ送信し、
前記通信端末は、前記サーバから前記要求識別情報を受信すると、動画又は画像に該要求識別情報を付加して送信し、
前記サーバは、前記動画又は画像を前記通信端末から受信すると、該動画又は画像に付加された前記要求識別情報に対応する前記装飾方法で、該動画又は画像を装飾して記憶し、
装飾した該動画又は画像を配信要求に応じて配信する、動画画像処理方法。
【請求項15】
コンピュータに、
装飾方法を指定して動画又は画像の装飾を要求するリクエストを通信端末から受信する要求受信手順、
前記要求受信手順で受信された前記リクエストを識別するための要求識別情報を生成する要求識別情報生成手順、
前記要求識別情報生成手順で生成された前記要求識別情報に対応付けて、前記要求受信手段により受信された前記リクエストで指定された前記装飾方法を装飾方法記憶手段に記憶する手順、
要求識別情報が付加された動画又は画像を前記通信端末から受信する動画画像受信手順、
前記動画画像受信手順で受信された前記動画又は画像に付加された前記要求識別情報に対応する装飾方法を前記装飾方法記憶手段から読み出し、該動画又は画像を該装飾方法で装飾する装飾手順、
前記装飾手段により装飾された前記動画又は画像を装飾動画画像記憶手段に記憶する手順、及び
配信要求に応じて、前記装飾動画像記憶手段から、装飾された前記動画又は画像を読み出して配信する配信手順、
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【公開番号】特開2011−103574(P2011−103574A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−257909(P2009−257909)
【出願日】平成21年11月11日(2009.11.11)
【出願人】(306029774)NECビッグローブ株式会社 (115)
【Fターム(参考)】