動画記憶システム
【課題】車両の挙動から動画データを構成する画像データを検索することができる動画記憶システムを提供すること。
【解決手段】データ作成部15は、車室外カメラ12から複数の画像データから構成される動画データを取得し、GPS受信機11から車両の位置データを取得し、第1車載ECU18a〜第3車載ECU18cから複数の画像データにおける少なくとも一部の画像データに対応する車両の少なくとも一種類の挙動を示す車両データを取得しる。そして、複数の画像データを含み、車両データを車両データに対応する画像データに関連付け、車両データを検索キーとして処理済動画データを作成し、作成した処理済動画データを記憶部14に記憶する。
【解決手段】データ作成部15は、車室外カメラ12から複数の画像データから構成される動画データを取得し、GPS受信機11から車両の位置データを取得し、第1車載ECU18a〜第3車載ECU18cから複数の画像データにおける少なくとも一部の画像データに対応する車両の少なくとも一種類の挙動を示す車両データを取得しる。そして、複数の画像データを含み、車両データを車両データに対応する画像データに関連付け、車両データを検索キーとして処理済動画データを作成し、作成した処理済動画データを記憶部14に記憶する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の画像データから構成される動画データを記憶する動画記憶システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の画像データから構成される動画データを記憶するものの一例として、特許文献1に示される風景動画表示ナビゲーション装置があった。この特許文献1に示される風景動画表示ナビゲーション装置は、交差点から所定距離毎に車両周囲の風景の画像データ(静止画)を撮影し、この画像データを撮影した場所を特定する位置データと共に記憶する。そして、交差点から交差点迄の画像データを動画化し、動画化した動画データ(風景動画)を交差点間の道路リンクに対応する道路データと共に記憶するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−212232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示される風景動画表示ナビゲーション装置は、上述のように、画像データを撮影した場所を特定する位置データと共に画像データを記憶することによって、車両が交差点から所定距離走行する毎にその距離に対応した画像データ(静止画)を読み出すことができる。
【0005】
しかしながら、特許文献1に示される風景動画表示ナビゲーション装置は、車両の位置から画像データを検索することはできるものの、車両の挙動(例えば、車両の速度、舵角など)から動画データを検索できないという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、車両の挙動から動画データを構成する画像データを検索することができる動画記憶システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために請求項1に記載の動画記憶システムは、動画データを構成するものであり車両に搭載された車載カメラにて撮像された画像を含む複数の画像データと、複数の画像データのうち少なくとも一部の画像データに関連付けられるものであり画像データを検索するための検索キーとを含む検索キー付動画データを記憶するものであって、
複数の画像データから構成される動画データを取得する動画データ取得手段と、
複数の画像データにおける少なくとも一部の画像データに対応する車両の少なくとも一種類の挙動を示す車両データを取得する車両データ取得手段と、
複数の画像データを含み、車両データを車両データに対応する画像データに関連付け、車両データを検索キーとして検索キー付動画データを作成するデータ作成手段と、
データ作成手段にて作成された検索キー付動画データを記憶する記憶手段と、
を備えることを特徴とするものである。
【0008】
このように、動画記憶システムは、車両の少なくとも一種類の挙動を示す車両データを車両データに対応する画像データに関連付け、この車両データを検索キーとして作成した検索キー付動画データを記憶することによって、車両データ(車両の挙動)から画像データを検索することができる。
【0009】
また、請求項2に示すように、車両データのうち、車両の挙動の種類ごとの車両データ記憶条件を満たすもののみを画像データに関連付けるようにしてもよい。
【0010】
このようにすることによって、必要な車両データだけを記憶できるので、車両データのデータ量を減らすことができるので好ましい。
【0011】
また、検索キーとして必要な車両データは、車両が位置している環境によっても変化する場合がある。そこで、請求項3に示すように、車両が位置している周辺環境を示す周辺情報を取得する周辺情報取得手段と、周辺情報取得手段の取得結果に応じて車両データ記憶条件を変更する車両データ記憶条件変更手段とを備えるようにしてもよい。このようにすることによって、車両が位置している環境に応じて必要な車両データを画像データに関連付けることができるので好ましい。
【0012】
また、画像データに関しても、請求項4に示すように、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たす場合の画像データのみを対象として検索キー付動画データを作成するようにしてもよい。このようにすることによって、必要な画像データのみを対象として検索キー付動画データを作成できるので、検索キー付動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。
【0013】
また、検索キー付動画データとして必要な画像データは、車両が位置している環境によっても変化する場合がある。そこで、請求項5に示すように、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たす場合の画像データのみを対象として検索キー付動画データを作成する際に、周辺情報取得手段にて取得された車両が位置している環境(取得結果)に応じて画像データ記憶条件を変更するようにしてもよい。このようにすることによって、車両が位置している環境に応じて必要な画像データのみを対象として検索キー付動画データを作成できるので、適切な画像データを含めつつ、検索キー付動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。
【0014】
また、必要な車両データ及び画像データは、車両が位置している環境によっても変化する場合がある。そこで、請求項6に示すように、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たす場合の画像データのみを対象として検索キー付動画データを作成する際に、周辺情報取得手段にて取得された車両が位置している環境(取得結果)に応じて車両データ記憶条件、画像データ記憶条件を変更するようにしてもよい。このようにすることによって、車両が位置している環境に応じて必要な車両データ、画像データのみを対象として検索キー付動画データを作成できるので、適切な車両データ、画像データを含めつつ、検索キー付動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。
【0015】
なお、このように、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たす場合の画像データのみを対象として検索キー付動画データを作成する場合、画像データ記憶条件を満たしたり、満たさなかったりということが短時間の間に繰り返されることも起こりうる。このような場合、作成した検索キー付動画データは断続的な動画となってしまい見づらくなる可能性がある。
【0016】
そこで、請求項7に示すように、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たしてから所定時間の間は、車両データが画像データ記憶条件を満たさない場合であっても検索キー付動画データを作成するようにしてもよい。このようにすることによって、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たしてから所定時間の間は、連続的な動画(検索キー付動画データ)を作成することができるので、データ量を抑制しつつ、動画が見づらくなることを抑制できる。
【0017】
なお、検索キー付動画データは、請求項8に示すように、車両に搭載された車載記憶部に記憶するようにしてもよい。このようにすることによって、車室内において、車両の挙動から動画データを構成する画像データを検索することができる。
【0018】
また、請求項9に示すように、車両の外部に設けられ検索キー付動画データを記憶する外部記憶部を備えた外部局に検索キー付動画データを送信するようにしてもよい。このようにすることによって、車室内以外であっても車両の挙動から動画データを構成する画像データを検索することができる。
【0019】
また、請求項10に示すように、車両に搭載された車載記憶部に検索キー付動画データを常に記憶するものであり、
車両の外部に設けられ検索キー付動画データを記憶する外部記憶部を備えた外部局と通信可能であり、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした場合、車載記憶部に記憶された検索キー付動画データのうち、画像データ記憶条件を満たした時点の前後所定時間の検索キー付動画データを外部局に送信する通信手段を備えるようにしてもよい。
【0020】
このようにすることによって、主に必要な画像データを対象として検索キー付動画データを作成できるので、検索キー付動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。また、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした前後所定時間における連続的な動画(検索キー付動画データ)を作成することができる。よって、検索キー付動画データのデータ量を抑制しつつ、動画が見づらくなることを抑制できる。
【0021】
また、請求項11に示すように、車両に搭載された車載記憶部に前記検索キー付動画データを常に記憶するものであり、
車両の外部に設けられ検索キー付動画データを記憶する外部記憶部を備えた外部局と通信可能であり、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした場合、車載記憶部に記憶された検索キー付動画データのうち、画像データ記憶条件を満たした時点の前後所定時間の検索キー付動画データを外部局に送信する通信手段と、
車両が位置している周辺環境を示す周辺情報を取得する周辺情報取得手段と、
周辺情報取得手段の取得結果に応じて画像データ記憶条件を変更する画像データ記憶条件変更手段と、を備えるようにしてもよい。
【0022】
このようにすることによって、主に車両が位置している環境に応じた必要な画像データを対象として検索キー付動画データを作成できるので、適切な画像データを含めつつ、検索キー付動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。また、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした前後所定時間における連続的な動画(検索キー付動画データ)を作成することができる。よって、検索キー付動画データのデータ量を抑制しつつ、動画が見づらくなることを抑制できる。
【0023】
また、請求項12に示すように、前記車両に搭載された車載記憶部に前記検索キー付動画データを常に記憶するものであり、
車両の外部に設けられ検索キー付動画データを記憶する外部記憶部を備えた外部局と通信可能であり、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした場合、車載記憶部に記憶された検索キー付動画データのうち、画像データ記憶条件を満たした時点の前後所定時間の検索キー付動画データを外部局に送信する通信手段と、
車両が位置している周辺環境を示す周辺情報を取得する周辺情報取得手段と、
周辺情報取得手段の取得結果に応じて車両データ記憶条件を変更する車両データ記憶条件変更手段と、
周辺情報取得手段の取得結果に応じて画像データ記憶条件を変更する画像データ記憶条件変更手段と、を備えるようにしてもよい。
【0024】
このようにすることによって、主に車両が位置している環境に応じて必要な車両データ、画像データを対象として検索キー付動画データを作成できるので、適切な車両データ、画像データを含めつつ、検索キー付動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。また、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした前後所定時間における連続的な動画(検索キー付動画データ)を作成することができる。よって、検索キー付動画データのデータ量を抑制しつつ、動画が見づらくなることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態における車載機の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態における処理済画像データ(検索キー付動画データ)の概略構成を示すイメージ図である。
【図3】本発明の実施の形態における車載機のシーケンスを示す図面である。
【図4】変形例1における車載機の概略構成を示すブロック図である。
【図5】変形例1における車両データ判定用テーブル(一例)の概略構成を示すイメージ図である。
【図6】変形例1における車載機のシーケンスを示す図面である。
【図7】変形例2における車載機の概略構成を示すブロック図である。
【図8】変形例2における車載機のシーケンスを示す図面である。
【図9】変形例3における車載機の概略構成を示すブロック図である。
【図10】変形例3における処理済画像データ(検索キー付動画データ)の概略構成を示すイメージ図である。
【図11】変形例3における車載機のシーケンスを示す図面である。
【図12】変形例4における車載機を含むネットワークの概略構成を示すブロック図である。
【図13】変形例4における車載機のシーケンスを示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図3に基づいて説明する。
【0027】
本実施の形態においては、本発明の動画記憶システムを図1に示す車載機10に適用した例を採用して説明する。車載機10は、車両に搭載されるものであり、動画データを構成するものであり車両に搭載された車室外カメラ12(車載カメラ)にて撮像された複数の画像データと、複数の画像データのうち少なくとも一部の画像データに関連付けられるものであり画像データを検索するための検索キー(車両データ)とを含む検索キー付動画データ(以下の説明、及び図面では処理済動画データとも称する)を記憶部14(車載記憶部)に記憶するものである。
【0028】
図1に示すように、車載機10は、GPS(Global Positioning System)受信機11、車室外カメラ12、車両データ受信部13、記憶部14、データ作成部15などを備えると共に、車内ネットワークを介して第1車載ECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)18a〜第3車載ECU18cと接続されている。また、この車載機10は、記憶部14に記憶された処理済画像データから画像データ(例えば、再生する動画の先頭画像)を検索するための検索装置30が接続される。
【0029】
GPS受信機11は、車両の現在位置を検出するものであり、複数のGPS衛星40(図1では簡略化して図示している)から発せられるGPS信号を受信して、受信したGPS信号を用いて車両の現在位置を示す位置データを算出する。また、GPS受信機11は、算出した位置データをデータ作成部15に出力する。なお、本実施の形態においては、GPS受信機11が車両の現在位置を示す位置データを算出する例を採用して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、GPS受信機11は、受信したGPS信号をデータ作成部15に出力して、データ作成部15がこのGPS信号を用いて位置データを算出するようにしてもよい。
【0030】
車室外カメラ12は、車両に搭載されるものであり、車両の車室外(前方、前方及び後方など)を所定の撮像周期で撮像するものである。また、車室外カメラ12は、撮像した画像(静止画)を含む複数の画像データから構成される動画をデータ作成部15に出力する。また、この画像データは、各静止画を示す画像フレーム(又は、画像フレームと差分データ)と、各画像フレームに関連付けられる(紐付けられる)ものであり各画像フレームを識別する識別信号(ここではフレームNoを採用する)とを含むものである。
【0031】
車両データ受信部13は、車内ネットワークを介して第1車載ECU18a〜第3車載ECU18cから車両の挙動を示す車両データを受信して、その車両データをデータ作成部15に出力する。なお、本実施の形態においては、第1車載ECU18a〜第3車載ECU18c(三つの車載ECU)のそれぞれから三種類の挙動を示す車両データを受信する例を採用して説明するが、本発明これに限定されるものではない。本発明は、少なくとも一種類の挙動(例えば、車速)を示す車両データを取得すれば目的を達成できる。従って、少なくとも一種類の挙動を示す車両データをデータ作成部15に対して出力する電子装置があれば目的は達成できる。また、一つの車載ECUから複数の車両データを取得するようにしてもよい。
【0032】
また、車両の挙動としては、例えば、車速、加速度、舵角、ABS(Antilock Brake System)作動状況、ACC(Adaptive Cruise Control)制御状況などを採用することができる。つまり、車両データは、車速を示す車両データ、加速度を示す車両データ、舵角を示す車両データ、ABS作動状況を示す車両データ、ACC制御状況を示す車両データなどを採用することができる。なお、本実施の形態においては、車両データとして、車速を示す車両データ、加速度を示す車両データ、舵角を示す車両データを採用して説明する。
【0033】
なお、第1車載ECU18a〜第3車載ECU18cは、それぞれ通常のコンピュータとして構成されており、内部には周知のCPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構成を接続するバスライン(いずれも図示せず)が備えられている。また、本実施の形態においては、第1車載ECU18aは、車速センサを搭載して、その車速を示す車両データを出力する例を採用して説明する。また、第2車載ECU18bは、加速度センサを搭載して、その加速度を示す車両データを出力する例を採用して説明する。さらに、第3車載ECU18cは、舵角センサを搭載して、その舵角を示す車両データを出力する例を採用して説明する。
【0034】
データ作成部15は、通常のコンピュータとして構成された、内部に周知のCPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構成を接続するバスライン(いずれも図示せず)が備えられた所謂ECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)に含まれる。換言すると、データ作成部15は、このECUが実行する機能ブロックである。
【0035】
このデータ作成部15は、GPS受信機11から車両の現在位置(座標)を示す位置データを取得する(位置データ取得手段)。また、データ作成部15は、車室外カメラ12から複数の画像データから構成される動画データを取得する(動画データ取得手段)。さらに、データ作成部15は、車両データ受信部13から複数の画像データにおける少なくとも一部の画像データに対応する車両データを取得する(車両データ取得手段)。この画像データに対応する車両データとは、画像データと同時に取得した車両データ(車両の挙動)を採用することができる。
【0036】
また、データ作成部15は、車室外カメラ12から取得した複数の画像データを含み、GPS受信機11から取得した位置データ及び車両データ受信部13から取得した車両データを位置データ及び車両データに対応する画像データに関連付け(紐付け)、その車両データを検索キーとして検索キー付動画データを作成する(データ作成手段)。つまり、車両データから画像データを検索できる処理済動画データを作成する。なお、本実施の形態における処理済動画データは、画像データに位置データも関連付けてあるため、位置からも画像が検索できる。
【0037】
このとき、データ作成部15は、画像データを取得したときに、この画像データと同時に取得した位置データ(車両の位置)及び車両データ(車両の挙動)とを関連付ける。つまり、画像データを取得したときの位置データ(車両の位置)及び車両データ(車両の挙動)と、その画像データとを関連付ける。また、画像データと位置データ及び車両データとを関連付ける際には、図2に示すように、画像データのフレームNoと、位置データ及び車両データとを関連付ける。なお、図2においては、車両データは、加速度(減速度)のみを記載している。
【0038】
なお、本実施の形態においては、上述のように、画像データに対して、位置データ及び車両データを検索キーとして関連付ける例を採用して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、画像データと車両データのみを検索キーとして関連付けるようにしてもよいし、画像データと位置データ及び車両データ、さらに画像データを取得したときの時刻を示す時刻データを検索キーとして関連付けるようにしてもよい。この時刻データは、GPS受信機11から取得してもよいし、データ作成部15に時計を備えてデータ作成部15自身で取得するようにしてもよい。なお、画像データに時刻データを関連付けた処理済動画データは、時刻からも画像が検索できる。
【0039】
また、全ての画像データ(フレームNo)に車両データなどを関連付ける必要はない。複数の画像データにおける少なくとも一部の画像データに対応する車両データを関連付けるようにすれば、本発明の目的は達成できるものである。つまり、複数の画像データにおける少なくとも一部の画像データに対応する少なくとも一種類の挙動を示す車両データを関連付けるようにすれば、本発明の目的は達成できるものである。
【0040】
記憶部14は、ハードディスクなどの書き込みができる記憶媒体からなるものである。この記憶部14には、データ作成部15にて作成された処理済動画データなどが記憶される。
【0041】
また、検索装置30は、車両に搭載されるものであり、例えば、液晶ディスプレイなどから成り検索部32から出力される処理済動画データなどを表示するディスプレイ31、通常のコンピュータとして構成されてなる検索部32、そして、複数のメカニカルスイッチやディスプレイ31の表示面に重ねて設けられたタッチパネル等の入力装置から成りユーザーの操作に基づいて検索キー(車両の位置、車両の挙動など)を示す信号などを検索部32に入力する入力部33(入力手段)などを備えるものである。
【0042】
検索部32は、入力部33から検索キー(車両の位置、車両の挙動など)、検索開始などを示す信号が入力されると、記憶部14に記憶された処理済動画データから入力された検索キーに該当する画像データを検索する(検索手段)。そして、検索装置30は、該当する画像データが検索できた場合は、その画像データをディスプレイに表示する。なお、検索装置30は、この検索部32によって画像データが検索されると、検索された画像データからの動画をディスプレイ31に表示することができる。
【0043】
ここで、図3を用いて、車載機10の処理動作に関して説明する。
【0044】
GPS受信機11、車室外カメラ12、車両データ受信部13、データ作成部15は、例えば、電源が供給されたタイミング、もしくは、ユーザーによって操作スイッチ(図示省略)が操作されて処理動作開始の指示信号が入力されたタイミングなどで処理動作を開始する。
【0045】
つまり、車室外カメラ12は、撮像を開始して、撮像した動画データ(複数の画像データを含む)を出力する。また、GPS受信機11は、GPS信号の受信、位置データの算出を開始して、算出した位置データを出力する。さらに、車両データ受信部13は、第1車載ECU18a、第2車載ECU18b、第3車載ECU18cから車両データの受信を開始して、受信した車両データを出力する。
【0046】
データ作成部15は、車室外カメラ12から動画データ(複数の画像データ)を取得し(動画データ取得手段)、GPS受信機11から位置データを取得し(位置データ取得手段)、車両データ受信部13から車両データを取得する(車両データ取得手段)。そして、データ作成部15は、画像データを取得したときに、この画像データと同時に取得した位置データ及び車両データとを関連付け、その位置データ及び車両データを検索キーとして、位置データ及び車両データが関連付けられた複数の画像データを含む処理済動画データを作成する(データ作成手段)。また、データ作成部15は、作成した処理済動画データを記憶部14に記憶する(記憶手段)。
【0047】
このように、車両の少なくとも一種類の挙動を示す車両データ(ココでは、車速、加速度、舵角)を車両データと同時に取得した画像データに関連付け、この車両データを検索キーとして作成した処理済動画データを記憶することによって、車両データ(車両の挙動)から画像データを検索することができる。また、このように、車両の挙動から画像データを検索できるので、所望の車両の挙動で走行しているとき、又は、所望の車両の挙動で走行した時点からの処理済動画データを再生する際に好適である。なお、本実施の形態においては、車両の位置を示す位置データを、この位置データと同時に取得した画像データに関連付け、この位置データを検索キーとして作成した処理済動画データを記憶する例を採用しているので、位置データからも画像データを検索することができる。
【0048】
(変形例1)
次に、本発明の変形例1を図4〜図6に基づいて説明する。
【0049】
なお、上述の実施の形態と変形例1とは、同様なところが多いので、同様なところは図面に同じ符号を付与するなどして説明を省略して、異なるところを重点的に説明する。
【0050】
上述の実施の形態と変形例1との異なる点は、図4に示すように、位置データ及び車両データを画像データに関連付けるか否かを判定するための車両データ記憶条件(条件データ)を含む車両データ判定用テーブル16を備える点である。この車両データ判定用テーブル16は、ROMなどの記憶媒体に記憶されるものである。また、この車両データ判定用テーブル16は、例えば、データ作成部15と同じECUのROMに設けられる例を採用することができる。なお、検索装置30は、上述の実施の形態と同様であるため、図4では省略する。
【0051】
また、本実施の形態においては、車両データ判定用テーブル16は、位置データ及び車両データを画像データに関連付けるか否かを判定するための条件を含む例を採用して説明するが、本発明は、少なくとも車両データを画像データに関連付けるか否かを判定するための条件を含むものであれば目的を達成できるものである。
【0052】
例えば、撮像周期を1/16s(1フレーム1/16s)とした場合、1/16sでは車両の位置はさほど変わらない。つまり、位置データは、車室外カメラ12による撮像周期毎に取得(関連付ける)する必要はない。また、例えば、速度超過時の画像データを検索したい場合は、速度超過してないときの車速を示す車両データを取得する(関連付ける)必要はない。
【0053】
車両データ判定用テーブルは、このような必要ない位置データ、車両データを画像データに関連付けない(つまり、必要な位置データ、車両データのみを画像データに関連付ける)ための車両データ記憶条件(条件データ)を含むものである。例えば、図5に示す車両データ判定用テーブルの一例の場合、画像データに関連付けるための車両データ記憶条件(条件データ)は、位置データ(位置)は1秒間隔、ブレーキ踏量は3より上、車速を示す車両データ(速度)は60km/hより上、舵角を示す車両データ(ハンドル)は50度以上である。つまり、位置データは、1秒間隔で画像データに関連付ける。ブレーキ踏量を示す車両データは、画像データと同時に取得したデータのうち、ブレーキ踏量が3より上の場合に画像データに関連付ける。車速を示す車両データ(速度)は、画像データと同時に取得したデータのうち、車速が60km/hより上の場合に画像データに関連付ける。舵角を示す車両データ(ハンドル)は、画像データと同時に取得したデータのうち、舵角が50度以上の場合に画像データに関連付ける。このように、車両データに関する車両データ記憶条件は、車両の挙動の種類ごとに設定される。
【0054】
なお、変形例1においては、加速度を示す車両データのかわりに、ブレーキ踏量を示す車両データを採用して説明する。つまり、車両データ受信部13は、ブレーキ踏量を検出するセンサを搭載した車載ECUからブレーキ踏量を示す車両データを受信して、そのブレーキ踏量を示す車両データをデータ作成部15に対して出力する。
【0055】
ここで、図6を用いて、車載機10の処理動作に関して説明する。
【0056】
GPS受信機11、車室外カメラ12、車両データ受信部13、データ作成部15は、例えば、電源が供給されたタイミング、もしくは、ユーザーによって操作スイッチ(図示省略)が操作されて処理動作開始の指示信号が入力されたタイミングなどで処理動作を開始する。
【0057】
データ作成部15は、車室外カメラ12から動画データ(複数の画像データを含む)を取得し(動画データ取得手段)、GPS受信機11から位置データを取得し(位置データ取得手段)、車両データ受信部13から車両データを取得する(車両データ取得手段)。さらに、データ作成部15は、車両データ判定用テーブル16から車両データ記憶条件(条件データ)を取得する。
【0058】
そして、データ作成部15は、画像データを取得したときに、この画像データと同時に取得した位置データ及び車両データのうち、取得した条件データに示される車両データ記憶条件を満たす位置データ及び車両データだけを画像データと関連付け、その車両データを検索キーとして、位置データ及び車両データが関連付けられた複数の画像データを含む処理済動画データを作成する(データ作成手段)。
【0059】
このようにすることによって、必要な位置データ、車両データだけを記憶できるので、車両データのデータ量、処理済動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。
【0060】
(変形例2)
次に、本発明の変形例2を図7、図8に基づいて説明する。
【0061】
なお、変形例2は、上述の実施の形態又は変形例1と同様なところが多いので、同様なところは図面に同じ符号を付与するなどして説明を省略して、異なるところを重点的に説明する。
【0062】
変形例2と上述の実施の形態又は変形例1との異なる点は、図7に示すように、車両が位置している周辺環境を示す周辺情報を取得する周辺情報取得部17(周辺情報取得手段)を備える点、データ作成部15が周辺情報取得部17の取得結果(周辺情報、図面においては環境データとも称する)に応じて車両データ判定用テーブル16から取得した条件データ(車両データ記憶条件)を変更する(車両データ記憶条件変更手段)点である。
【0063】
周辺情報取得部17は、例えば、地図データ記憶部(図示省略)から車両が位置している道路の制限速度、地図データ記憶部と路上機(図示省略)とから車両が走行している交差点の信号機の状況などの周辺情報を取得する。また、条件データ(車両データ記憶条件)を変更するためには、予め各条件データ(車両データ記憶条件)と各周辺情報とを関連付けして、データ作成部15のROMなどに記憶しておくことによってなすることができる。なお、検索装置30は、上述の実施の形態と同様であるため、図7では省略する。
【0064】
この条件データ(車両データ記憶条件)を変更する場合、例えば、車両が制限速度50km/hの道路に位置している場合は車両データ記憶条件を50km/hより上とし、車両が制限速度80km/hの道路に位置している場合は車両データ記憶条件を80km/hより上とすることなどを採用することができる。
【0065】
換言すると、データ作成部15は、周辺情報取得部17にて取得した周辺情報に応じて、複数の条件データ(車両データ記憶条件)の中から周辺情報に対応する条件データ(車両データ記憶条件)を選択する。
【0066】
ここで、図8を用いて、車載機10の処理動作に関して説明する。
【0067】
GPS受信機11、車室外カメラ12、車両データ受信部13、データ作成部15は、例えば、電源が供給されたタイミング、もしくは、ユーザーによって操作スイッチ(図示省略)が操作されて処理動作開始の指示信号が入力されたタイミングなどで処理動作を開始する。周辺情報取得部17は、周辺情報の取得を開始して、取得した周辺情報を出力する。
【0068】
データ作成部15は、車室外カメラ12から動画データ(複数の画像データを含む)を取得し(動画データ取得手段)、GPS受信機11から位置データを取得し(位置データ取得手段)、車両データ受信部13から車両データを取得し(車両データ取得手段)、車両データ判定用テーブル16から条件データ(車両データ記憶条件)を取得する。さらに、データ作成部15は、周辺情報取得部17から周辺情報を取得する(周辺情報取得手段)。
【0069】
そして、データ作成部15は、周辺情報取得部17から取得した周辺情報に応じて、車両データ判定用テーブル16から取得した条件データ(車両データ記憶条件)を変更(選択)する。つまり、取得した周辺情報に関連付けられた条件データ(車両データ記憶条件)を、採用する条件データとして設定する。データ作成部15は、画像データを取得したときに、この画像データと同時に取得した位置データ及び車両データのうち、設定された条件データに示される車両データ記憶条件を満たす位置データ及び車両データだけを画像データと関連付け、その車両データを検索キーとして、位置データ及び車両データが関連付けられた複数の画像データを含む処理済動画データを作成する(データ作成手段)。
【0070】
このようにすることによって、車両が位置している環境に応じて必要な車両データを画像データに関連付けることができるので好ましい。
【0071】
つまり、例えば、速度超過時の画像データを検索したい場合、車両が制限速度80km/hの道路に位置しているときに車速70km/hを示す車両データは必要ないし、車両が制限速度50km/hの道路に位置しているときに車速40km/hを示す車両データは必要ない。そこで、変形例2に示すように、条件データ(車両データ記憶条件)を車両が位置している周辺環境(周辺情報)に応じて変更することによって、例えば、制限速度80km/hの道路の場合はデータ記憶条件を車速80km/hより上とし、制限速度50km/hの道路の場合はデータ記憶条件を車速50km/hより上とすることによって、車両が制限速度80km/hの道路に位置しているときに車速70km/hを示す車両データや車両が制限速度50km/hの道路に位置しているときに車速40km/hを示す車両データなどを画像データに関連付けることなく、必要な車両データのみを画像データに関連付けることができる。
【0072】
(変形例3)
次に、本発明の変形例1を図9〜図11に基づいて説明する。
【0073】
なお、上述の実施の形態、変形例1、変形例2と変形例3は、同様なところが多いので、同様なところは図面に同じ符号を付与するなどして説明を省略して、異なるところを重点的に説明する。
【0074】
上述の実施の形態、変形例1、変形例2と変形例3との異なる点は、図9に示すように、画像データを記憶するか否かを判定するための画像データ記憶条件(条件データ)を含む画像データ判定用テーブル161を備える点である。この画像データ判定用テーブル161は、ROMなどの記憶媒体に記憶されるものである。また、この画像データ判定用テーブル161は、例えば、データ作成部15と同じECUのROMに設けられる例を採用することができる。なお、検索装置30は、上述の実施の形態と同様であるため、図9では省略する。
【0075】
例えば、速度超過時の画像データを検索したい場合は、速度超過してないときの画像を対象に処理済動画データを作成する必要はない。画像データ判定用テーブルは、このような必要ない画像データを処理済動画データを作成する際の対象にしない(つまり、必要な画像データのみを処理済動画データを作成する際の対象にする)ための画像データ記憶条件(条件データ)を含むものである。よって、画像データ判定用テーブルの一例としては、車速を示す車両データ(速度)が60km/hより上のときだけ画像データを処理済動画データの対象にするなどの画像データ記憶条件(条件データ)を含む例を採用することができる。この場合、図10に示す処理済動画データにおいては、フレームNo1と2の画像データのみが処理済動画データの対象となり、フレームNo3の画像データは処理済動画データの対象からはずれる。
【0076】
なお、画像データ記憶条件は、この車速の例のように車両の挙動を示す車両データに対して設定することができる。さらに、車両の挙動の種類(車両データ)ごとに設定するようにしてもよい。つまり、複数種類の挙動を示す車両データ(例えば、車速を示す車両データ、加速度を示す車両データ、舵角を示す車両データ)毎の画像データ記憶条件を設定しておき、取得した画像データに対応する(同時に取得した)車両データの少なくとも一つが、この画像データ記憶条件を満たした場合は、その画像データを対象として処理済動画データを作成する。
【0077】
ここで、図11を用いて、車載機10の処理動作に関して説明する。
【0078】
GPS受信機11、車室外カメラ12、車両データ受信部13、データ作成部15は、例えば、電源が供給されたタイミング、もしくは、ユーザーによって操作スイッチ(図示省略)が操作されて処理動作開始の指示信号が入力されたタイミングなどで処理動作を開始する。
【0079】
データ作成部15は、車室外カメラ12から動画データ(複数の画像データを含む)を取得し(動画データ取得手段)、GPS受信機11から位置データを取得し(位置データ取得手段)、車両データ受信部13から車両データを取得する(車両データ取得手段)。さらに、データ作成部15は、画像データ判定用テーブル161から画像データ記憶条件(条件データ)を取得する。
【0080】
そして、データ作成部15は、画像データ、位置データ、車両データを取得したときに、取得した条件データに示される画像データ記憶条件を満たす車両データに対応する画像データだけを対象に、位置データ、車両データと関連付け、その車両データを検索キーとして処理済動画データを作成する(データ作成手段)。換言すると、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たす場合の画像データのみを対象として処理済動画データを作成する。
【0081】
このようにすることによって、必要な画像データのみを対象として処理済動画データを作成できるので、処理済動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。
【0082】
また、処理済動画データとして必要な画像データは、車両が位置している環境によっても変化する場合がある。そこで、変形例2と同様の周辺情報取得部17(周辺情報取得手段)を備え、データ作成部15が周辺情報取得部17の取得結果(周辺情報)に応じて画像データ記憶条件を変更する(画像データ記憶条件変更手段)ようにしてもよい。
【0083】
このようにすることによって、車両が位置している環境に応じて必要な画像データのみを対象として処理済動画データを作成できるので、適切な画像データを含めつつ、処理済動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。
【0084】
また、データ作成部15が周辺情報取得部17の取得結果(周辺情報)に応じて車両データ記憶条件及び画像データ記憶条件の両方を変更するようにしてもよい。
【0085】
このようにすることによって、車両が位置している環境に応じて必要な車両データ、画像データのみを対象として処理済動画データを作成できるので、適切な車両データ、画像データを含めつつ、処理済動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。
【0086】
なお、このように、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たす場合の画像データのみを対象として検索キー付動画データを作成する場合、画像データ記憶条件を満たしたり、満たさなかったりということが短時間の間に繰り返されることも起こりうる。このような場合、作成した検索キー付動画データは断続的な動画となってしまい見づらくなる可能性がある。例えば、画像データ記憶条件として、車速○○km/hを設定した場合、実際の車速が車速○○km/hを超えたり、超えなかったりを繰り返した場合、作成した検索キー付動画データは断続的な動画となってしまい見づらくなる可能性がある。
【0087】
そこで、データ作成部15は、車両データが条件データに示される画像データ記憶条件を満たしてから所定時間の間は、車両データが画像データ記憶条件を満たさない画像データも対象として、処理済動画データを作成するようにしてもよい。
【0088】
このようにすることによって、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たしてから所定時間の間は、連続的な動画(処理済動画データ)を作成することができるので、データ量を抑制しつつ、動画が見づらくなることを抑制できる。
【0089】
(変形例4)
次に、本発明の変形例4を図12、図13に基づいて説明する。
【0090】
なお、上述の実施の形態、変形例1〜変形例3と変形例4は、同様なところが多いので、同様なところは図面に同じ符号を付与するなどして説明を省略して、異なるところを重点的に説明する。
【0091】
上述の実施の形態、変形例1〜変形例3と変形例4との異なる点は、図12に示すように、車載機10はWebサーバ20と通信可能であり、作成した処理済動画データをWebサーバ20に送信する点、処理済動画データをWebサーバ20に送信するために車載機10がアップロード部19a、アップロード判断部19b、広域通信機19を備える点、及び検索装置30としてパソコンなどのクライアント端末を採用する点である。
【0092】
まず、車載機10に設けられる広域通信機19(通信手段)は、インターネット網を介してWebサーバ20にアクセス可能な通信機器であり、例えば携帯電話機や車載電話機などを採用することができる。
【0093】
また、車載機10に設けられるアップロード部19a(通信手段)、アップロード判断部19b(通信手段)は、例えば、データ作成部15と同じECUに設けられる例を採用することができる。アップロード部19aは、広域通信機19を介して処理済動画データをWebサーバ20に送信するものである。また、アップロード判断部19bは、Webサーバ20に送信する処理済動画データを判断するものである。
【0094】
このアップロード判断部19bは、例えば、記憶部14に記憶された処理済動画データのうち、車両データの少なくとも一つが上述の画像データ記憶条件を満たした時点の前後所定時間の処理済動画データをWebサーバ20に送信するようにしてもよい。なお、この場合、車両に搭載された記憶部14に処理済動画データを常に記憶しておくことによって実現できる(記憶手段)。
【0095】
このようにすることによって、処理済動画データのデータ量を抑制しつつ、動画が途切れ途切れになりになり見づらくなることを抑制できる。なお、変形例4においては、このようにアップロード判断部19bを備える例を採用して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。アップロード判断部19bを設けない場合、例えば、アップロード部19aは、広域通信機19を介して、記憶部14に記憶された処理済動画データ、又はデータ作成部15にて作成された処理済動画データの全てをWebサーバ20に送信するようにしてもよい。
【0096】
Webサーバ20は、本発明における外部局に相当するものであり、処理済動画データを記憶することができるデータベース21(外部記憶部に相当)と、このデータベース21から画像データを検索する検索部22などを備える。なお、Webサーバ20は、図示は省略するが、インターネット網に接続可能な通信装置を備えるものである。また、Webサーバ20は、図示は省略するが、検索装置30のブラウザ34で閲覧される画像データ検索ページなどのWebページのためのHTMLファイル、画像ファイルなどを備えるものである。また、このWebページには、検索キーなどのデータを検索装置30からWebサーバ20に送信するための入力フォームなどを設定することができる。
【0097】
検索装置30は、ディスプレイ31、入力部33、ブラウザ34などを備えるものである。ブラウザ34は、Webサーバ20によって提供される画像データ検索ページなどのWebページを閲覧するためのものであり、そのWebページをディスプレイ31に表示する。つまり、ブラウザ34は、Webサーバ20からHTMLファイルや画像ファイルなどをダウンロードし、レイアウトを解析してディスプレイ31にWebページを表示する。また、ブラウザ34は、Webページに設定された入力フォームがある場合は、この入力フォームを利用して、入力部33にて入力されたデータ(ここでは、検索キーを示すデータ、車両の挙動など)をWebサーバ20に送信することができる。
【0098】
なお、この検索装置30にて画像データを検索する場合、ユーザーは、ディスプレイ31に表示されたWebページの所定の入力フォームに入力部33を用いて検索キー(車両の位置、車両の挙動など)を入力する。検索装置30は、検索キーが入力されると、その検索キーをWebサーバ20に送信する。Webサーバ20は、データベース21に記憶された処理済動画データから受信した検索キーに該当する画像データを検索する(検索手段)。そして、該当する画像データが検索できた場合は、その画像データを検索装置30に送信してディスプレイ31に表示する。なお、この検索部22によって画像データが検索されると、検索された画像データからの動画をディスプレイ31に表示することができる。
【0099】
ここで、図13を用いて、車載機10の処理動作に関して説明する。
【0100】
データ作成部15は、車室外カメラ12から動画データ(複数の画像データを含む)を取得し(動画データ取得手段)、GPS受信機11から位置データを取得し(位置データ取得手段)、車両データ受信部13から車両データを取得する(車両データ取得手段)。そして、データ作成部15は、画像データを取得したときに、この画像データと同時に取得した位置データ及び車両データとを関連付け、その車両データを検索キーとして、位置データ及び車両データが関連付けられた複数の画像データを含む処理済動画データを作成する(データ作成手段)。また、データ作成部15は、作成した処理済動画データをアップロード部19aに送信する(記憶手段)。なお、データ作成部15は、作成した処理済動画データをアップロード部19aに送信すると共に、記憶部14に記憶するようにしてもよい。
【0101】
そして、アップロード部19aは、広域通信機19を介して、取得した処理済動画データをWebサーバ20に送信する。このとき、アップロード部19aは、上述のように、アップロード判断部19bにて送信すると判断された処理済動画データ(車両データの少なくとも一つが上述の画像データ記憶条件を満たした時点の前後所定時間の処理済動画データ)をWebサーバ20に送信する。
【0102】
このように、車両の少なくとも一種類の挙動を示す車両データ(ココでは、車速、加速度、舵角)を車両データと同時に取得した画像データに関連付け、この車両データを検索キーとして作成した処理済動画データをWebサーバ20に送信することによって、車室内以外であっても車両データ(車両の挙動)から画像データを検索することができる。また、このように、車両の挙動から画像データを検索できるので、所望の車両の挙動で走行しているとき、又は、所望の車両の挙動で走行した時点からの処理済動画データを再生する際に好適である。
【0103】
また、主に必要な画像データを対象として処理済動画データを作成できるので、処理済動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。また、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした前後所定時間における連続的な動画(処理済動画データ)を作成することができる。よって、処理済動画データのデータ量を抑制しつつ、動画が見づらくなることを抑制できる。
【0104】
なお、上述のように、車両データを画像データに関連付けるか否かを判定するための車両データ記憶条件(条件データ)を含む車両データ判定用テーブル16を備えるようにしてもよい。また、画像データを記憶するか否かを判定するための画像データ記憶条件(条件データ)を含む画像データ判定用テーブル161を備えるようにしてもよい。
【0105】
また、データ作成部15が周辺情報取得部17の取得結果(周辺情報)に応じて画像データ記憶条件を変更する(画像データ記憶条件変更手段)ようにしてもよい。これによって、主に車両が位置している環境に応じた必要な画像データを対象として処理済動画データを作成できるので、適切な画像データを含めつつ、処理済動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。また、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした前後所定時間における連続的な動画(処理済動画データ)を作成することができる。よって、処理済動画データのデータ量を抑制しつつ、動画が見づらくなることを抑制できる。
【0106】
また、データ作成部15が周辺情報取得部17の取得結果(周辺情報)応じて車両データ記憶条件及び画像データ記憶条件の両方を変更するようにしてもよい。これによって、主に車両が位置している環境に応じて必要な車両データ、画像データを対象として検索キー付動画データを作成できるので、適切な車両データ、画像データを含めつつ、検索キー付動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。また、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした前後所定時間における連続的な動画(検索キー付動画データ)を作成することができる。よって、検索キー付動画データのデータ量を抑制しつつ、動画が見づらくなることを抑制できる。
【0107】
なお、上述の実施の形態、変形例1〜変形例4は、適宜組み合わせて実行することも可能である。
【符号の説明】
【0108】
10 車載機、11 GPS受信機、12 車室外カメラ、13 車両データ受信部、14 記憶部、15 データ作成部、16 車両データ判定用テーブル、161 画像データ判定用テーブル、17 周辺情報取得部、19a アップロード部、19b アップロード判断部、19 広域通信部、18a〜18c 第1車載ECU〜第3車載ECU、20 Webサーバ、21 データベース、22 検索部、30 検索装置、31 ディスプレイ、32 検索部、33 入力部、34 ブラウザ、40 GPS衛星
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の画像データから構成される動画データを記憶する動画記憶システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の画像データから構成される動画データを記憶するものの一例として、特許文献1に示される風景動画表示ナビゲーション装置があった。この特許文献1に示される風景動画表示ナビゲーション装置は、交差点から所定距離毎に車両周囲の風景の画像データ(静止画)を撮影し、この画像データを撮影した場所を特定する位置データと共に記憶する。そして、交差点から交差点迄の画像データを動画化し、動画化した動画データ(風景動画)を交差点間の道路リンクに対応する道路データと共に記憶するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−212232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示される風景動画表示ナビゲーション装置は、上述のように、画像データを撮影した場所を特定する位置データと共に画像データを記憶することによって、車両が交差点から所定距離走行する毎にその距離に対応した画像データ(静止画)を読み出すことができる。
【0005】
しかしながら、特許文献1に示される風景動画表示ナビゲーション装置は、車両の位置から画像データを検索することはできるものの、車両の挙動(例えば、車両の速度、舵角など)から動画データを検索できないという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、車両の挙動から動画データを構成する画像データを検索することができる動画記憶システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために請求項1に記載の動画記憶システムは、動画データを構成するものであり車両に搭載された車載カメラにて撮像された画像を含む複数の画像データと、複数の画像データのうち少なくとも一部の画像データに関連付けられるものであり画像データを検索するための検索キーとを含む検索キー付動画データを記憶するものであって、
複数の画像データから構成される動画データを取得する動画データ取得手段と、
複数の画像データにおける少なくとも一部の画像データに対応する車両の少なくとも一種類の挙動を示す車両データを取得する車両データ取得手段と、
複数の画像データを含み、車両データを車両データに対応する画像データに関連付け、車両データを検索キーとして検索キー付動画データを作成するデータ作成手段と、
データ作成手段にて作成された検索キー付動画データを記憶する記憶手段と、
を備えることを特徴とするものである。
【0008】
このように、動画記憶システムは、車両の少なくとも一種類の挙動を示す車両データを車両データに対応する画像データに関連付け、この車両データを検索キーとして作成した検索キー付動画データを記憶することによって、車両データ(車両の挙動)から画像データを検索することができる。
【0009】
また、請求項2に示すように、車両データのうち、車両の挙動の種類ごとの車両データ記憶条件を満たすもののみを画像データに関連付けるようにしてもよい。
【0010】
このようにすることによって、必要な車両データだけを記憶できるので、車両データのデータ量を減らすことができるので好ましい。
【0011】
また、検索キーとして必要な車両データは、車両が位置している環境によっても変化する場合がある。そこで、請求項3に示すように、車両が位置している周辺環境を示す周辺情報を取得する周辺情報取得手段と、周辺情報取得手段の取得結果に応じて車両データ記憶条件を変更する車両データ記憶条件変更手段とを備えるようにしてもよい。このようにすることによって、車両が位置している環境に応じて必要な車両データを画像データに関連付けることができるので好ましい。
【0012】
また、画像データに関しても、請求項4に示すように、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たす場合の画像データのみを対象として検索キー付動画データを作成するようにしてもよい。このようにすることによって、必要な画像データのみを対象として検索キー付動画データを作成できるので、検索キー付動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。
【0013】
また、検索キー付動画データとして必要な画像データは、車両が位置している環境によっても変化する場合がある。そこで、請求項5に示すように、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たす場合の画像データのみを対象として検索キー付動画データを作成する際に、周辺情報取得手段にて取得された車両が位置している環境(取得結果)に応じて画像データ記憶条件を変更するようにしてもよい。このようにすることによって、車両が位置している環境に応じて必要な画像データのみを対象として検索キー付動画データを作成できるので、適切な画像データを含めつつ、検索キー付動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。
【0014】
また、必要な車両データ及び画像データは、車両が位置している環境によっても変化する場合がある。そこで、請求項6に示すように、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たす場合の画像データのみを対象として検索キー付動画データを作成する際に、周辺情報取得手段にて取得された車両が位置している環境(取得結果)に応じて車両データ記憶条件、画像データ記憶条件を変更するようにしてもよい。このようにすることによって、車両が位置している環境に応じて必要な車両データ、画像データのみを対象として検索キー付動画データを作成できるので、適切な車両データ、画像データを含めつつ、検索キー付動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。
【0015】
なお、このように、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たす場合の画像データのみを対象として検索キー付動画データを作成する場合、画像データ記憶条件を満たしたり、満たさなかったりということが短時間の間に繰り返されることも起こりうる。このような場合、作成した検索キー付動画データは断続的な動画となってしまい見づらくなる可能性がある。
【0016】
そこで、請求項7に示すように、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たしてから所定時間の間は、車両データが画像データ記憶条件を満たさない場合であっても検索キー付動画データを作成するようにしてもよい。このようにすることによって、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たしてから所定時間の間は、連続的な動画(検索キー付動画データ)を作成することができるので、データ量を抑制しつつ、動画が見づらくなることを抑制できる。
【0017】
なお、検索キー付動画データは、請求項8に示すように、車両に搭載された車載記憶部に記憶するようにしてもよい。このようにすることによって、車室内において、車両の挙動から動画データを構成する画像データを検索することができる。
【0018】
また、請求項9に示すように、車両の外部に設けられ検索キー付動画データを記憶する外部記憶部を備えた外部局に検索キー付動画データを送信するようにしてもよい。このようにすることによって、車室内以外であっても車両の挙動から動画データを構成する画像データを検索することができる。
【0019】
また、請求項10に示すように、車両に搭載された車載記憶部に検索キー付動画データを常に記憶するものであり、
車両の外部に設けられ検索キー付動画データを記憶する外部記憶部を備えた外部局と通信可能であり、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした場合、車載記憶部に記憶された検索キー付動画データのうち、画像データ記憶条件を満たした時点の前後所定時間の検索キー付動画データを外部局に送信する通信手段を備えるようにしてもよい。
【0020】
このようにすることによって、主に必要な画像データを対象として検索キー付動画データを作成できるので、検索キー付動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。また、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした前後所定時間における連続的な動画(検索キー付動画データ)を作成することができる。よって、検索キー付動画データのデータ量を抑制しつつ、動画が見づらくなることを抑制できる。
【0021】
また、請求項11に示すように、車両に搭載された車載記憶部に前記検索キー付動画データを常に記憶するものであり、
車両の外部に設けられ検索キー付動画データを記憶する外部記憶部を備えた外部局と通信可能であり、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした場合、車載記憶部に記憶された検索キー付動画データのうち、画像データ記憶条件を満たした時点の前後所定時間の検索キー付動画データを外部局に送信する通信手段と、
車両が位置している周辺環境を示す周辺情報を取得する周辺情報取得手段と、
周辺情報取得手段の取得結果に応じて画像データ記憶条件を変更する画像データ記憶条件変更手段と、を備えるようにしてもよい。
【0022】
このようにすることによって、主に車両が位置している環境に応じた必要な画像データを対象として検索キー付動画データを作成できるので、適切な画像データを含めつつ、検索キー付動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。また、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした前後所定時間における連続的な動画(検索キー付動画データ)を作成することができる。よって、検索キー付動画データのデータ量を抑制しつつ、動画が見づらくなることを抑制できる。
【0023】
また、請求項12に示すように、前記車両に搭載された車載記憶部に前記検索キー付動画データを常に記憶するものであり、
車両の外部に設けられ検索キー付動画データを記憶する外部記憶部を備えた外部局と通信可能であり、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした場合、車載記憶部に記憶された検索キー付動画データのうち、画像データ記憶条件を満たした時点の前後所定時間の検索キー付動画データを外部局に送信する通信手段と、
車両が位置している周辺環境を示す周辺情報を取得する周辺情報取得手段と、
周辺情報取得手段の取得結果に応じて車両データ記憶条件を変更する車両データ記憶条件変更手段と、
周辺情報取得手段の取得結果に応じて画像データ記憶条件を変更する画像データ記憶条件変更手段と、を備えるようにしてもよい。
【0024】
このようにすることによって、主に車両が位置している環境に応じて必要な車両データ、画像データを対象として検索キー付動画データを作成できるので、適切な車両データ、画像データを含めつつ、検索キー付動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。また、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした前後所定時間における連続的な動画(検索キー付動画データ)を作成することができる。よって、検索キー付動画データのデータ量を抑制しつつ、動画が見づらくなることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態における車載機の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態における処理済画像データ(検索キー付動画データ)の概略構成を示すイメージ図である。
【図3】本発明の実施の形態における車載機のシーケンスを示す図面である。
【図4】変形例1における車載機の概略構成を示すブロック図である。
【図5】変形例1における車両データ判定用テーブル(一例)の概略構成を示すイメージ図である。
【図6】変形例1における車載機のシーケンスを示す図面である。
【図7】変形例2における車載機の概略構成を示すブロック図である。
【図8】変形例2における車載機のシーケンスを示す図面である。
【図9】変形例3における車載機の概略構成を示すブロック図である。
【図10】変形例3における処理済画像データ(検索キー付動画データ)の概略構成を示すイメージ図である。
【図11】変形例3における車載機のシーケンスを示す図面である。
【図12】変形例4における車載機を含むネットワークの概略構成を示すブロック図である。
【図13】変形例4における車載機のシーケンスを示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図3に基づいて説明する。
【0027】
本実施の形態においては、本発明の動画記憶システムを図1に示す車載機10に適用した例を採用して説明する。車載機10は、車両に搭載されるものであり、動画データを構成するものであり車両に搭載された車室外カメラ12(車載カメラ)にて撮像された複数の画像データと、複数の画像データのうち少なくとも一部の画像データに関連付けられるものであり画像データを検索するための検索キー(車両データ)とを含む検索キー付動画データ(以下の説明、及び図面では処理済動画データとも称する)を記憶部14(車載記憶部)に記憶するものである。
【0028】
図1に示すように、車載機10は、GPS(Global Positioning System)受信機11、車室外カメラ12、車両データ受信部13、記憶部14、データ作成部15などを備えると共に、車内ネットワークを介して第1車載ECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)18a〜第3車載ECU18cと接続されている。また、この車載機10は、記憶部14に記憶された処理済画像データから画像データ(例えば、再生する動画の先頭画像)を検索するための検索装置30が接続される。
【0029】
GPS受信機11は、車両の現在位置を検出するものであり、複数のGPS衛星40(図1では簡略化して図示している)から発せられるGPS信号を受信して、受信したGPS信号を用いて車両の現在位置を示す位置データを算出する。また、GPS受信機11は、算出した位置データをデータ作成部15に出力する。なお、本実施の形態においては、GPS受信機11が車両の現在位置を示す位置データを算出する例を採用して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、GPS受信機11は、受信したGPS信号をデータ作成部15に出力して、データ作成部15がこのGPS信号を用いて位置データを算出するようにしてもよい。
【0030】
車室外カメラ12は、車両に搭載されるものであり、車両の車室外(前方、前方及び後方など)を所定の撮像周期で撮像するものである。また、車室外カメラ12は、撮像した画像(静止画)を含む複数の画像データから構成される動画をデータ作成部15に出力する。また、この画像データは、各静止画を示す画像フレーム(又は、画像フレームと差分データ)と、各画像フレームに関連付けられる(紐付けられる)ものであり各画像フレームを識別する識別信号(ここではフレームNoを採用する)とを含むものである。
【0031】
車両データ受信部13は、車内ネットワークを介して第1車載ECU18a〜第3車載ECU18cから車両の挙動を示す車両データを受信して、その車両データをデータ作成部15に出力する。なお、本実施の形態においては、第1車載ECU18a〜第3車載ECU18c(三つの車載ECU)のそれぞれから三種類の挙動を示す車両データを受信する例を採用して説明するが、本発明これに限定されるものではない。本発明は、少なくとも一種類の挙動(例えば、車速)を示す車両データを取得すれば目的を達成できる。従って、少なくとも一種類の挙動を示す車両データをデータ作成部15に対して出力する電子装置があれば目的は達成できる。また、一つの車載ECUから複数の車両データを取得するようにしてもよい。
【0032】
また、車両の挙動としては、例えば、車速、加速度、舵角、ABS(Antilock Brake System)作動状況、ACC(Adaptive Cruise Control)制御状況などを採用することができる。つまり、車両データは、車速を示す車両データ、加速度を示す車両データ、舵角を示す車両データ、ABS作動状況を示す車両データ、ACC制御状況を示す車両データなどを採用することができる。なお、本実施の形態においては、車両データとして、車速を示す車両データ、加速度を示す車両データ、舵角を示す車両データを採用して説明する。
【0033】
なお、第1車載ECU18a〜第3車載ECU18cは、それぞれ通常のコンピュータとして構成されており、内部には周知のCPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構成を接続するバスライン(いずれも図示せず)が備えられている。また、本実施の形態においては、第1車載ECU18aは、車速センサを搭載して、その車速を示す車両データを出力する例を採用して説明する。また、第2車載ECU18bは、加速度センサを搭載して、その加速度を示す車両データを出力する例を採用して説明する。さらに、第3車載ECU18cは、舵角センサを搭載して、その舵角を示す車両データを出力する例を採用して説明する。
【0034】
データ作成部15は、通常のコンピュータとして構成された、内部に周知のCPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構成を接続するバスライン(いずれも図示せず)が備えられた所謂ECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)に含まれる。換言すると、データ作成部15は、このECUが実行する機能ブロックである。
【0035】
このデータ作成部15は、GPS受信機11から車両の現在位置(座標)を示す位置データを取得する(位置データ取得手段)。また、データ作成部15は、車室外カメラ12から複数の画像データから構成される動画データを取得する(動画データ取得手段)。さらに、データ作成部15は、車両データ受信部13から複数の画像データにおける少なくとも一部の画像データに対応する車両データを取得する(車両データ取得手段)。この画像データに対応する車両データとは、画像データと同時に取得した車両データ(車両の挙動)を採用することができる。
【0036】
また、データ作成部15は、車室外カメラ12から取得した複数の画像データを含み、GPS受信機11から取得した位置データ及び車両データ受信部13から取得した車両データを位置データ及び車両データに対応する画像データに関連付け(紐付け)、その車両データを検索キーとして検索キー付動画データを作成する(データ作成手段)。つまり、車両データから画像データを検索できる処理済動画データを作成する。なお、本実施の形態における処理済動画データは、画像データに位置データも関連付けてあるため、位置からも画像が検索できる。
【0037】
このとき、データ作成部15は、画像データを取得したときに、この画像データと同時に取得した位置データ(車両の位置)及び車両データ(車両の挙動)とを関連付ける。つまり、画像データを取得したときの位置データ(車両の位置)及び車両データ(車両の挙動)と、その画像データとを関連付ける。また、画像データと位置データ及び車両データとを関連付ける際には、図2に示すように、画像データのフレームNoと、位置データ及び車両データとを関連付ける。なお、図2においては、車両データは、加速度(減速度)のみを記載している。
【0038】
なお、本実施の形態においては、上述のように、画像データに対して、位置データ及び車両データを検索キーとして関連付ける例を採用して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、画像データと車両データのみを検索キーとして関連付けるようにしてもよいし、画像データと位置データ及び車両データ、さらに画像データを取得したときの時刻を示す時刻データを検索キーとして関連付けるようにしてもよい。この時刻データは、GPS受信機11から取得してもよいし、データ作成部15に時計を備えてデータ作成部15自身で取得するようにしてもよい。なお、画像データに時刻データを関連付けた処理済動画データは、時刻からも画像が検索できる。
【0039】
また、全ての画像データ(フレームNo)に車両データなどを関連付ける必要はない。複数の画像データにおける少なくとも一部の画像データに対応する車両データを関連付けるようにすれば、本発明の目的は達成できるものである。つまり、複数の画像データにおける少なくとも一部の画像データに対応する少なくとも一種類の挙動を示す車両データを関連付けるようにすれば、本発明の目的は達成できるものである。
【0040】
記憶部14は、ハードディスクなどの書き込みができる記憶媒体からなるものである。この記憶部14には、データ作成部15にて作成された処理済動画データなどが記憶される。
【0041】
また、検索装置30は、車両に搭載されるものであり、例えば、液晶ディスプレイなどから成り検索部32から出力される処理済動画データなどを表示するディスプレイ31、通常のコンピュータとして構成されてなる検索部32、そして、複数のメカニカルスイッチやディスプレイ31の表示面に重ねて設けられたタッチパネル等の入力装置から成りユーザーの操作に基づいて検索キー(車両の位置、車両の挙動など)を示す信号などを検索部32に入力する入力部33(入力手段)などを備えるものである。
【0042】
検索部32は、入力部33から検索キー(車両の位置、車両の挙動など)、検索開始などを示す信号が入力されると、記憶部14に記憶された処理済動画データから入力された検索キーに該当する画像データを検索する(検索手段)。そして、検索装置30は、該当する画像データが検索できた場合は、その画像データをディスプレイに表示する。なお、検索装置30は、この検索部32によって画像データが検索されると、検索された画像データからの動画をディスプレイ31に表示することができる。
【0043】
ここで、図3を用いて、車載機10の処理動作に関して説明する。
【0044】
GPS受信機11、車室外カメラ12、車両データ受信部13、データ作成部15は、例えば、電源が供給されたタイミング、もしくは、ユーザーによって操作スイッチ(図示省略)が操作されて処理動作開始の指示信号が入力されたタイミングなどで処理動作を開始する。
【0045】
つまり、車室外カメラ12は、撮像を開始して、撮像した動画データ(複数の画像データを含む)を出力する。また、GPS受信機11は、GPS信号の受信、位置データの算出を開始して、算出した位置データを出力する。さらに、車両データ受信部13は、第1車載ECU18a、第2車載ECU18b、第3車載ECU18cから車両データの受信を開始して、受信した車両データを出力する。
【0046】
データ作成部15は、車室外カメラ12から動画データ(複数の画像データ)を取得し(動画データ取得手段)、GPS受信機11から位置データを取得し(位置データ取得手段)、車両データ受信部13から車両データを取得する(車両データ取得手段)。そして、データ作成部15は、画像データを取得したときに、この画像データと同時に取得した位置データ及び車両データとを関連付け、その位置データ及び車両データを検索キーとして、位置データ及び車両データが関連付けられた複数の画像データを含む処理済動画データを作成する(データ作成手段)。また、データ作成部15は、作成した処理済動画データを記憶部14に記憶する(記憶手段)。
【0047】
このように、車両の少なくとも一種類の挙動を示す車両データ(ココでは、車速、加速度、舵角)を車両データと同時に取得した画像データに関連付け、この車両データを検索キーとして作成した処理済動画データを記憶することによって、車両データ(車両の挙動)から画像データを検索することができる。また、このように、車両の挙動から画像データを検索できるので、所望の車両の挙動で走行しているとき、又は、所望の車両の挙動で走行した時点からの処理済動画データを再生する際に好適である。なお、本実施の形態においては、車両の位置を示す位置データを、この位置データと同時に取得した画像データに関連付け、この位置データを検索キーとして作成した処理済動画データを記憶する例を採用しているので、位置データからも画像データを検索することができる。
【0048】
(変形例1)
次に、本発明の変形例1を図4〜図6に基づいて説明する。
【0049】
なお、上述の実施の形態と変形例1とは、同様なところが多いので、同様なところは図面に同じ符号を付与するなどして説明を省略して、異なるところを重点的に説明する。
【0050】
上述の実施の形態と変形例1との異なる点は、図4に示すように、位置データ及び車両データを画像データに関連付けるか否かを判定するための車両データ記憶条件(条件データ)を含む車両データ判定用テーブル16を備える点である。この車両データ判定用テーブル16は、ROMなどの記憶媒体に記憶されるものである。また、この車両データ判定用テーブル16は、例えば、データ作成部15と同じECUのROMに設けられる例を採用することができる。なお、検索装置30は、上述の実施の形態と同様であるため、図4では省略する。
【0051】
また、本実施の形態においては、車両データ判定用テーブル16は、位置データ及び車両データを画像データに関連付けるか否かを判定するための条件を含む例を採用して説明するが、本発明は、少なくとも車両データを画像データに関連付けるか否かを判定するための条件を含むものであれば目的を達成できるものである。
【0052】
例えば、撮像周期を1/16s(1フレーム1/16s)とした場合、1/16sでは車両の位置はさほど変わらない。つまり、位置データは、車室外カメラ12による撮像周期毎に取得(関連付ける)する必要はない。また、例えば、速度超過時の画像データを検索したい場合は、速度超過してないときの車速を示す車両データを取得する(関連付ける)必要はない。
【0053】
車両データ判定用テーブルは、このような必要ない位置データ、車両データを画像データに関連付けない(つまり、必要な位置データ、車両データのみを画像データに関連付ける)ための車両データ記憶条件(条件データ)を含むものである。例えば、図5に示す車両データ判定用テーブルの一例の場合、画像データに関連付けるための車両データ記憶条件(条件データ)は、位置データ(位置)は1秒間隔、ブレーキ踏量は3より上、車速を示す車両データ(速度)は60km/hより上、舵角を示す車両データ(ハンドル)は50度以上である。つまり、位置データは、1秒間隔で画像データに関連付ける。ブレーキ踏量を示す車両データは、画像データと同時に取得したデータのうち、ブレーキ踏量が3より上の場合に画像データに関連付ける。車速を示す車両データ(速度)は、画像データと同時に取得したデータのうち、車速が60km/hより上の場合に画像データに関連付ける。舵角を示す車両データ(ハンドル)は、画像データと同時に取得したデータのうち、舵角が50度以上の場合に画像データに関連付ける。このように、車両データに関する車両データ記憶条件は、車両の挙動の種類ごとに設定される。
【0054】
なお、変形例1においては、加速度を示す車両データのかわりに、ブレーキ踏量を示す車両データを採用して説明する。つまり、車両データ受信部13は、ブレーキ踏量を検出するセンサを搭載した車載ECUからブレーキ踏量を示す車両データを受信して、そのブレーキ踏量を示す車両データをデータ作成部15に対して出力する。
【0055】
ここで、図6を用いて、車載機10の処理動作に関して説明する。
【0056】
GPS受信機11、車室外カメラ12、車両データ受信部13、データ作成部15は、例えば、電源が供給されたタイミング、もしくは、ユーザーによって操作スイッチ(図示省略)が操作されて処理動作開始の指示信号が入力されたタイミングなどで処理動作を開始する。
【0057】
データ作成部15は、車室外カメラ12から動画データ(複数の画像データを含む)を取得し(動画データ取得手段)、GPS受信機11から位置データを取得し(位置データ取得手段)、車両データ受信部13から車両データを取得する(車両データ取得手段)。さらに、データ作成部15は、車両データ判定用テーブル16から車両データ記憶条件(条件データ)を取得する。
【0058】
そして、データ作成部15は、画像データを取得したときに、この画像データと同時に取得した位置データ及び車両データのうち、取得した条件データに示される車両データ記憶条件を満たす位置データ及び車両データだけを画像データと関連付け、その車両データを検索キーとして、位置データ及び車両データが関連付けられた複数の画像データを含む処理済動画データを作成する(データ作成手段)。
【0059】
このようにすることによって、必要な位置データ、車両データだけを記憶できるので、車両データのデータ量、処理済動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。
【0060】
(変形例2)
次に、本発明の変形例2を図7、図8に基づいて説明する。
【0061】
なお、変形例2は、上述の実施の形態又は変形例1と同様なところが多いので、同様なところは図面に同じ符号を付与するなどして説明を省略して、異なるところを重点的に説明する。
【0062】
変形例2と上述の実施の形態又は変形例1との異なる点は、図7に示すように、車両が位置している周辺環境を示す周辺情報を取得する周辺情報取得部17(周辺情報取得手段)を備える点、データ作成部15が周辺情報取得部17の取得結果(周辺情報、図面においては環境データとも称する)に応じて車両データ判定用テーブル16から取得した条件データ(車両データ記憶条件)を変更する(車両データ記憶条件変更手段)点である。
【0063】
周辺情報取得部17は、例えば、地図データ記憶部(図示省略)から車両が位置している道路の制限速度、地図データ記憶部と路上機(図示省略)とから車両が走行している交差点の信号機の状況などの周辺情報を取得する。また、条件データ(車両データ記憶条件)を変更するためには、予め各条件データ(車両データ記憶条件)と各周辺情報とを関連付けして、データ作成部15のROMなどに記憶しておくことによってなすることができる。なお、検索装置30は、上述の実施の形態と同様であるため、図7では省略する。
【0064】
この条件データ(車両データ記憶条件)を変更する場合、例えば、車両が制限速度50km/hの道路に位置している場合は車両データ記憶条件を50km/hより上とし、車両が制限速度80km/hの道路に位置している場合は車両データ記憶条件を80km/hより上とすることなどを採用することができる。
【0065】
換言すると、データ作成部15は、周辺情報取得部17にて取得した周辺情報に応じて、複数の条件データ(車両データ記憶条件)の中から周辺情報に対応する条件データ(車両データ記憶条件)を選択する。
【0066】
ここで、図8を用いて、車載機10の処理動作に関して説明する。
【0067】
GPS受信機11、車室外カメラ12、車両データ受信部13、データ作成部15は、例えば、電源が供給されたタイミング、もしくは、ユーザーによって操作スイッチ(図示省略)が操作されて処理動作開始の指示信号が入力されたタイミングなどで処理動作を開始する。周辺情報取得部17は、周辺情報の取得を開始して、取得した周辺情報を出力する。
【0068】
データ作成部15は、車室外カメラ12から動画データ(複数の画像データを含む)を取得し(動画データ取得手段)、GPS受信機11から位置データを取得し(位置データ取得手段)、車両データ受信部13から車両データを取得し(車両データ取得手段)、車両データ判定用テーブル16から条件データ(車両データ記憶条件)を取得する。さらに、データ作成部15は、周辺情報取得部17から周辺情報を取得する(周辺情報取得手段)。
【0069】
そして、データ作成部15は、周辺情報取得部17から取得した周辺情報に応じて、車両データ判定用テーブル16から取得した条件データ(車両データ記憶条件)を変更(選択)する。つまり、取得した周辺情報に関連付けられた条件データ(車両データ記憶条件)を、採用する条件データとして設定する。データ作成部15は、画像データを取得したときに、この画像データと同時に取得した位置データ及び車両データのうち、設定された条件データに示される車両データ記憶条件を満たす位置データ及び車両データだけを画像データと関連付け、その車両データを検索キーとして、位置データ及び車両データが関連付けられた複数の画像データを含む処理済動画データを作成する(データ作成手段)。
【0070】
このようにすることによって、車両が位置している環境に応じて必要な車両データを画像データに関連付けることができるので好ましい。
【0071】
つまり、例えば、速度超過時の画像データを検索したい場合、車両が制限速度80km/hの道路に位置しているときに車速70km/hを示す車両データは必要ないし、車両が制限速度50km/hの道路に位置しているときに車速40km/hを示す車両データは必要ない。そこで、変形例2に示すように、条件データ(車両データ記憶条件)を車両が位置している周辺環境(周辺情報)に応じて変更することによって、例えば、制限速度80km/hの道路の場合はデータ記憶条件を車速80km/hより上とし、制限速度50km/hの道路の場合はデータ記憶条件を車速50km/hより上とすることによって、車両が制限速度80km/hの道路に位置しているときに車速70km/hを示す車両データや車両が制限速度50km/hの道路に位置しているときに車速40km/hを示す車両データなどを画像データに関連付けることなく、必要な車両データのみを画像データに関連付けることができる。
【0072】
(変形例3)
次に、本発明の変形例1を図9〜図11に基づいて説明する。
【0073】
なお、上述の実施の形態、変形例1、変形例2と変形例3は、同様なところが多いので、同様なところは図面に同じ符号を付与するなどして説明を省略して、異なるところを重点的に説明する。
【0074】
上述の実施の形態、変形例1、変形例2と変形例3との異なる点は、図9に示すように、画像データを記憶するか否かを判定するための画像データ記憶条件(条件データ)を含む画像データ判定用テーブル161を備える点である。この画像データ判定用テーブル161は、ROMなどの記憶媒体に記憶されるものである。また、この画像データ判定用テーブル161は、例えば、データ作成部15と同じECUのROMに設けられる例を採用することができる。なお、検索装置30は、上述の実施の形態と同様であるため、図9では省略する。
【0075】
例えば、速度超過時の画像データを検索したい場合は、速度超過してないときの画像を対象に処理済動画データを作成する必要はない。画像データ判定用テーブルは、このような必要ない画像データを処理済動画データを作成する際の対象にしない(つまり、必要な画像データのみを処理済動画データを作成する際の対象にする)ための画像データ記憶条件(条件データ)を含むものである。よって、画像データ判定用テーブルの一例としては、車速を示す車両データ(速度)が60km/hより上のときだけ画像データを処理済動画データの対象にするなどの画像データ記憶条件(条件データ)を含む例を採用することができる。この場合、図10に示す処理済動画データにおいては、フレームNo1と2の画像データのみが処理済動画データの対象となり、フレームNo3の画像データは処理済動画データの対象からはずれる。
【0076】
なお、画像データ記憶条件は、この車速の例のように車両の挙動を示す車両データに対して設定することができる。さらに、車両の挙動の種類(車両データ)ごとに設定するようにしてもよい。つまり、複数種類の挙動を示す車両データ(例えば、車速を示す車両データ、加速度を示す車両データ、舵角を示す車両データ)毎の画像データ記憶条件を設定しておき、取得した画像データに対応する(同時に取得した)車両データの少なくとも一つが、この画像データ記憶条件を満たした場合は、その画像データを対象として処理済動画データを作成する。
【0077】
ここで、図11を用いて、車載機10の処理動作に関して説明する。
【0078】
GPS受信機11、車室外カメラ12、車両データ受信部13、データ作成部15は、例えば、電源が供給されたタイミング、もしくは、ユーザーによって操作スイッチ(図示省略)が操作されて処理動作開始の指示信号が入力されたタイミングなどで処理動作を開始する。
【0079】
データ作成部15は、車室外カメラ12から動画データ(複数の画像データを含む)を取得し(動画データ取得手段)、GPS受信機11から位置データを取得し(位置データ取得手段)、車両データ受信部13から車両データを取得する(車両データ取得手段)。さらに、データ作成部15は、画像データ判定用テーブル161から画像データ記憶条件(条件データ)を取得する。
【0080】
そして、データ作成部15は、画像データ、位置データ、車両データを取得したときに、取得した条件データに示される画像データ記憶条件を満たす車両データに対応する画像データだけを対象に、位置データ、車両データと関連付け、その車両データを検索キーとして処理済動画データを作成する(データ作成手段)。換言すると、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たす場合の画像データのみを対象として処理済動画データを作成する。
【0081】
このようにすることによって、必要な画像データのみを対象として処理済動画データを作成できるので、処理済動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。
【0082】
また、処理済動画データとして必要な画像データは、車両が位置している環境によっても変化する場合がある。そこで、変形例2と同様の周辺情報取得部17(周辺情報取得手段)を備え、データ作成部15が周辺情報取得部17の取得結果(周辺情報)に応じて画像データ記憶条件を変更する(画像データ記憶条件変更手段)ようにしてもよい。
【0083】
このようにすることによって、車両が位置している環境に応じて必要な画像データのみを対象として処理済動画データを作成できるので、適切な画像データを含めつつ、処理済動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。
【0084】
また、データ作成部15が周辺情報取得部17の取得結果(周辺情報)に応じて車両データ記憶条件及び画像データ記憶条件の両方を変更するようにしてもよい。
【0085】
このようにすることによって、車両が位置している環境に応じて必要な車両データ、画像データのみを対象として処理済動画データを作成できるので、適切な車両データ、画像データを含めつつ、処理済動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。
【0086】
なお、このように、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たす場合の画像データのみを対象として検索キー付動画データを作成する場合、画像データ記憶条件を満たしたり、満たさなかったりということが短時間の間に繰り返されることも起こりうる。このような場合、作成した検索キー付動画データは断続的な動画となってしまい見づらくなる可能性がある。例えば、画像データ記憶条件として、車速○○km/hを設定した場合、実際の車速が車速○○km/hを超えたり、超えなかったりを繰り返した場合、作成した検索キー付動画データは断続的な動画となってしまい見づらくなる可能性がある。
【0087】
そこで、データ作成部15は、車両データが条件データに示される画像データ記憶条件を満たしてから所定時間の間は、車両データが画像データ記憶条件を満たさない画像データも対象として、処理済動画データを作成するようにしてもよい。
【0088】
このようにすることによって、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たしてから所定時間の間は、連続的な動画(処理済動画データ)を作成することができるので、データ量を抑制しつつ、動画が見づらくなることを抑制できる。
【0089】
(変形例4)
次に、本発明の変形例4を図12、図13に基づいて説明する。
【0090】
なお、上述の実施の形態、変形例1〜変形例3と変形例4は、同様なところが多いので、同様なところは図面に同じ符号を付与するなどして説明を省略して、異なるところを重点的に説明する。
【0091】
上述の実施の形態、変形例1〜変形例3と変形例4との異なる点は、図12に示すように、車載機10はWebサーバ20と通信可能であり、作成した処理済動画データをWebサーバ20に送信する点、処理済動画データをWebサーバ20に送信するために車載機10がアップロード部19a、アップロード判断部19b、広域通信機19を備える点、及び検索装置30としてパソコンなどのクライアント端末を採用する点である。
【0092】
まず、車載機10に設けられる広域通信機19(通信手段)は、インターネット網を介してWebサーバ20にアクセス可能な通信機器であり、例えば携帯電話機や車載電話機などを採用することができる。
【0093】
また、車載機10に設けられるアップロード部19a(通信手段)、アップロード判断部19b(通信手段)は、例えば、データ作成部15と同じECUに設けられる例を採用することができる。アップロード部19aは、広域通信機19を介して処理済動画データをWebサーバ20に送信するものである。また、アップロード判断部19bは、Webサーバ20に送信する処理済動画データを判断するものである。
【0094】
このアップロード判断部19bは、例えば、記憶部14に記憶された処理済動画データのうち、車両データの少なくとも一つが上述の画像データ記憶条件を満たした時点の前後所定時間の処理済動画データをWebサーバ20に送信するようにしてもよい。なお、この場合、車両に搭載された記憶部14に処理済動画データを常に記憶しておくことによって実現できる(記憶手段)。
【0095】
このようにすることによって、処理済動画データのデータ量を抑制しつつ、動画が途切れ途切れになりになり見づらくなることを抑制できる。なお、変形例4においては、このようにアップロード判断部19bを備える例を採用して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。アップロード判断部19bを設けない場合、例えば、アップロード部19aは、広域通信機19を介して、記憶部14に記憶された処理済動画データ、又はデータ作成部15にて作成された処理済動画データの全てをWebサーバ20に送信するようにしてもよい。
【0096】
Webサーバ20は、本発明における外部局に相当するものであり、処理済動画データを記憶することができるデータベース21(外部記憶部に相当)と、このデータベース21から画像データを検索する検索部22などを備える。なお、Webサーバ20は、図示は省略するが、インターネット網に接続可能な通信装置を備えるものである。また、Webサーバ20は、図示は省略するが、検索装置30のブラウザ34で閲覧される画像データ検索ページなどのWebページのためのHTMLファイル、画像ファイルなどを備えるものである。また、このWebページには、検索キーなどのデータを検索装置30からWebサーバ20に送信するための入力フォームなどを設定することができる。
【0097】
検索装置30は、ディスプレイ31、入力部33、ブラウザ34などを備えるものである。ブラウザ34は、Webサーバ20によって提供される画像データ検索ページなどのWebページを閲覧するためのものであり、そのWebページをディスプレイ31に表示する。つまり、ブラウザ34は、Webサーバ20からHTMLファイルや画像ファイルなどをダウンロードし、レイアウトを解析してディスプレイ31にWebページを表示する。また、ブラウザ34は、Webページに設定された入力フォームがある場合は、この入力フォームを利用して、入力部33にて入力されたデータ(ここでは、検索キーを示すデータ、車両の挙動など)をWebサーバ20に送信することができる。
【0098】
なお、この検索装置30にて画像データを検索する場合、ユーザーは、ディスプレイ31に表示されたWebページの所定の入力フォームに入力部33を用いて検索キー(車両の位置、車両の挙動など)を入力する。検索装置30は、検索キーが入力されると、その検索キーをWebサーバ20に送信する。Webサーバ20は、データベース21に記憶された処理済動画データから受信した検索キーに該当する画像データを検索する(検索手段)。そして、該当する画像データが検索できた場合は、その画像データを検索装置30に送信してディスプレイ31に表示する。なお、この検索部22によって画像データが検索されると、検索された画像データからの動画をディスプレイ31に表示することができる。
【0099】
ここで、図13を用いて、車載機10の処理動作に関して説明する。
【0100】
データ作成部15は、車室外カメラ12から動画データ(複数の画像データを含む)を取得し(動画データ取得手段)、GPS受信機11から位置データを取得し(位置データ取得手段)、車両データ受信部13から車両データを取得する(車両データ取得手段)。そして、データ作成部15は、画像データを取得したときに、この画像データと同時に取得した位置データ及び車両データとを関連付け、その車両データを検索キーとして、位置データ及び車両データが関連付けられた複数の画像データを含む処理済動画データを作成する(データ作成手段)。また、データ作成部15は、作成した処理済動画データをアップロード部19aに送信する(記憶手段)。なお、データ作成部15は、作成した処理済動画データをアップロード部19aに送信すると共に、記憶部14に記憶するようにしてもよい。
【0101】
そして、アップロード部19aは、広域通信機19を介して、取得した処理済動画データをWebサーバ20に送信する。このとき、アップロード部19aは、上述のように、アップロード判断部19bにて送信すると判断された処理済動画データ(車両データの少なくとも一つが上述の画像データ記憶条件を満たした時点の前後所定時間の処理済動画データ)をWebサーバ20に送信する。
【0102】
このように、車両の少なくとも一種類の挙動を示す車両データ(ココでは、車速、加速度、舵角)を車両データと同時に取得した画像データに関連付け、この車両データを検索キーとして作成した処理済動画データをWebサーバ20に送信することによって、車室内以外であっても車両データ(車両の挙動)から画像データを検索することができる。また、このように、車両の挙動から画像データを検索できるので、所望の車両の挙動で走行しているとき、又は、所望の車両の挙動で走行した時点からの処理済動画データを再生する際に好適である。
【0103】
また、主に必要な画像データを対象として処理済動画データを作成できるので、処理済動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。また、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした前後所定時間における連続的な動画(処理済動画データ)を作成することができる。よって、処理済動画データのデータ量を抑制しつつ、動画が見づらくなることを抑制できる。
【0104】
なお、上述のように、車両データを画像データに関連付けるか否かを判定するための車両データ記憶条件(条件データ)を含む車両データ判定用テーブル16を備えるようにしてもよい。また、画像データを記憶するか否かを判定するための画像データ記憶条件(条件データ)を含む画像データ判定用テーブル161を備えるようにしてもよい。
【0105】
また、データ作成部15が周辺情報取得部17の取得結果(周辺情報)に応じて画像データ記憶条件を変更する(画像データ記憶条件変更手段)ようにしてもよい。これによって、主に車両が位置している環境に応じた必要な画像データを対象として処理済動画データを作成できるので、適切な画像データを含めつつ、処理済動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。また、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした前後所定時間における連続的な動画(処理済動画データ)を作成することができる。よって、処理済動画データのデータ量を抑制しつつ、動画が見づらくなることを抑制できる。
【0106】
また、データ作成部15が周辺情報取得部17の取得結果(周辺情報)応じて車両データ記憶条件及び画像データ記憶条件の両方を変更するようにしてもよい。これによって、主に車両が位置している環境に応じて必要な車両データ、画像データを対象として検索キー付動画データを作成できるので、適切な車両データ、画像データを含めつつ、検索キー付動画データのデータ量を減らすことができるので好ましい。また、車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした前後所定時間における連続的な動画(検索キー付動画データ)を作成することができる。よって、検索キー付動画データのデータ量を抑制しつつ、動画が見づらくなることを抑制できる。
【0107】
なお、上述の実施の形態、変形例1〜変形例4は、適宜組み合わせて実行することも可能である。
【符号の説明】
【0108】
10 車載機、11 GPS受信機、12 車室外カメラ、13 車両データ受信部、14 記憶部、15 データ作成部、16 車両データ判定用テーブル、161 画像データ判定用テーブル、17 周辺情報取得部、19a アップロード部、19b アップロード判断部、19 広域通信部、18a〜18c 第1車載ECU〜第3車載ECU、20 Webサーバ、21 データベース、22 検索部、30 検索装置、31 ディスプレイ、32 検索部、33 入力部、34 ブラウザ、40 GPS衛星
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画データを構成するものであり車両に搭載された車載カメラにて撮像された画像を含む複数の画像データと、複数の前記画像データのうち少なくとも一部の画像データに関連付けられるものであり当該画像データを検索するための検索キーとを含む検索キー付動画データを記憶する動画記憶システムであって、
複数の前記画像データから構成される前記動画データを取得する動画データ取得手段と、
複数の前記画像データにおける少なくとも一部の画像データに対応する前記車両の少なくとも一種類の挙動を示す車両データを取得する車両データ取得手段と、
複数の前記画像データを含み、前記車両データを当該車両データに対応する前記画像データに関連付け、当該車両データを前記検索キーとして前記検索キー付動画データを作成するデータ作成手段と、
前記データ作成手段にて作成された前記検索キー付動画データを記憶する記憶手段と、を備えることを特徴とする動画記憶システム。
【請求項2】
前記データ作成手段は、前記車両データのうち、前記車両の挙動の種類ごとの車両データ記憶条件を満たすもののみを前記画像データに関連付けることを特徴とする請求項1に記載の動画記憶システム。
【請求項3】
前記車両が位置している周辺環境を示す周辺情報を取得する周辺情報取得手段と、前記周辺情報取得手段の取得結果に応じて前記車両データ記憶条件を変更する車両データ記憶条件変更手段と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の動画記憶システム。
【請求項4】
前記データ作成手段は、前記車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たす場合の前記画像データのみを対象として前記検索キー付動画データを作成することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の動画記憶システム。
【請求項5】
前記データ作成手段は、前記車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たす場合の前記画像データのみを対象として前記検索キー付動画データを作成するものであり、
前記車両が位置している周辺環境を示す周辺情報を取得する周辺情報取得手段と、前記周辺情報取得手段の取得結果に応じて前記画像データ記憶条件を変更する画像データ記憶条件変更手段と、を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の動画記憶システム。
【請求項6】
前記データ作成手段は、前記車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たす場合の前記画像データのみを対象として前記検索キー付動画データを作成するものであり、
前記車両が位置している周辺環境を示す周辺情報を取得する周辺情報取得手段と、
前記周辺情報取得手段の取得結果に応じて前記車両データ記憶条件を変更する車両データ記憶条件変更手段と、
前記周辺情報取得手段の取得結果に応じて前記画像データ記憶条件を変更する画像データ記憶条件変更手段と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の動画記憶システム。
【請求項7】
前記データ作成手段は、前記車両データの少なくとも一つが前記画像データ記憶条件を満たしてから所定時間の間は、当該車両データが当該画像データ記憶条件を満たさない場合であっても前記検索キー付動画データを作成することを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の動画記憶システム。
【請求項8】
前記記憶手段は、前記車両に搭載された車載記憶部に前記検索キー付動画データを記憶することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の動画記憶システム。
【請求項9】
前記車両の外部に設けられ前記検索キー付動画データを記憶する外部記憶部を備えた外部局に当該検索キー付動画データを送信する通信手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の動画記憶システム。
【請求項10】
前記記憶手段は、前記車両に搭載された車載記憶部に前記検索キー付動画データを常に記憶するものであり、
前記車両の外部に設けられ前記検索キー付動画データを記憶する外部記憶部を備えた外部局と通信可能であり、前記車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした場合、前記車載記憶部に記憶された前記検索キー付動画データのうち、当該画像データ記憶条件を満たした時点の前後所定時間の当該検索キー付動画データを当該外部局に送信する通信手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の動画記憶システム。
【請求項11】
前記記憶手段は、前記車両に搭載された車載記憶部に前記検索キー付動画データを常に記憶するものであり、
前記車両の外部に設けられ前記検索キー付動画データを記憶する外部記憶部を備えた外部局と通信可能であり、前記車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした場合、前記車載記憶部に記憶された前記検索キー付動画データのうち、当該画像データ記憶条件を満たした時点の前後所定時間の当該検索キー付動画データを当該外部局に送信する通信手段と、
前記車両が位置している周辺環境を示す周辺情報を取得する周辺情報取得手段と、
前記周辺情報取得手段の取得結果に応じて前記画像データ記憶条件を変更する画像データ記憶条件変更手段と、を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の動画記憶システム。
【請求項12】
前記記憶手段は、前記車両に搭載された車載記憶部に前記検索キー付動画データを常に記憶するものであり、
前記車両の外部に設けられ前記検索キー付動画データを記憶する外部記憶部を備えた外部局と通信可能であり、前記車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした場合、前記車載記憶部に記憶された前記検索キー付動画データのうち、当該画像データ記憶条件を満たした時点の前後所定時間の当該検索キー付動画データを当該外部局に送信する通信手段と、
前記車両が位置している周辺環境を示す周辺情報を取得する周辺情報取得手段と、
前記周辺情報取得手段の取得結果に応じて前記車両データ記憶条件を変更する車両データ記憶条件変更手段と、
前記周辺情報取得手段の取得結果に応じて前記画像データ記憶条件を変更する画像データ記憶条件変更手段と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の動画記憶システム。
【請求項1】
動画データを構成するものであり車両に搭載された車載カメラにて撮像された画像を含む複数の画像データと、複数の前記画像データのうち少なくとも一部の画像データに関連付けられるものであり当該画像データを検索するための検索キーとを含む検索キー付動画データを記憶する動画記憶システムであって、
複数の前記画像データから構成される前記動画データを取得する動画データ取得手段と、
複数の前記画像データにおける少なくとも一部の画像データに対応する前記車両の少なくとも一種類の挙動を示す車両データを取得する車両データ取得手段と、
複数の前記画像データを含み、前記車両データを当該車両データに対応する前記画像データに関連付け、当該車両データを前記検索キーとして前記検索キー付動画データを作成するデータ作成手段と、
前記データ作成手段にて作成された前記検索キー付動画データを記憶する記憶手段と、を備えることを特徴とする動画記憶システム。
【請求項2】
前記データ作成手段は、前記車両データのうち、前記車両の挙動の種類ごとの車両データ記憶条件を満たすもののみを前記画像データに関連付けることを特徴とする請求項1に記載の動画記憶システム。
【請求項3】
前記車両が位置している周辺環境を示す周辺情報を取得する周辺情報取得手段と、前記周辺情報取得手段の取得結果に応じて前記車両データ記憶条件を変更する車両データ記憶条件変更手段と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の動画記憶システム。
【請求項4】
前記データ作成手段は、前記車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たす場合の前記画像データのみを対象として前記検索キー付動画データを作成することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の動画記憶システム。
【請求項5】
前記データ作成手段は、前記車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たす場合の前記画像データのみを対象として前記検索キー付動画データを作成するものであり、
前記車両が位置している周辺環境を示す周辺情報を取得する周辺情報取得手段と、前記周辺情報取得手段の取得結果に応じて前記画像データ記憶条件を変更する画像データ記憶条件変更手段と、を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の動画記憶システム。
【請求項6】
前記データ作成手段は、前記車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たす場合の前記画像データのみを対象として前記検索キー付動画データを作成するものであり、
前記車両が位置している周辺環境を示す周辺情報を取得する周辺情報取得手段と、
前記周辺情報取得手段の取得結果に応じて前記車両データ記憶条件を変更する車両データ記憶条件変更手段と、
前記周辺情報取得手段の取得結果に応じて前記画像データ記憶条件を変更する画像データ記憶条件変更手段と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の動画記憶システム。
【請求項7】
前記データ作成手段は、前記車両データの少なくとも一つが前記画像データ記憶条件を満たしてから所定時間の間は、当該車両データが当該画像データ記憶条件を満たさない場合であっても前記検索キー付動画データを作成することを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の動画記憶システム。
【請求項8】
前記記憶手段は、前記車両に搭載された車載記憶部に前記検索キー付動画データを記憶することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の動画記憶システム。
【請求項9】
前記車両の外部に設けられ前記検索キー付動画データを記憶する外部記憶部を備えた外部局に当該検索キー付動画データを送信する通信手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の動画記憶システム。
【請求項10】
前記記憶手段は、前記車両に搭載された車載記憶部に前記検索キー付動画データを常に記憶するものであり、
前記車両の外部に設けられ前記検索キー付動画データを記憶する外部記憶部を備えた外部局と通信可能であり、前記車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした場合、前記車載記憶部に記憶された前記検索キー付動画データのうち、当該画像データ記憶条件を満たした時点の前後所定時間の当該検索キー付動画データを当該外部局に送信する通信手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の動画記憶システム。
【請求項11】
前記記憶手段は、前記車両に搭載された車載記憶部に前記検索キー付動画データを常に記憶するものであり、
前記車両の外部に設けられ前記検索キー付動画データを記憶する外部記憶部を備えた外部局と通信可能であり、前記車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした場合、前記車載記憶部に記憶された前記検索キー付動画データのうち、当該画像データ記憶条件を満たした時点の前後所定時間の当該検索キー付動画データを当該外部局に送信する通信手段と、
前記車両が位置している周辺環境を示す周辺情報を取得する周辺情報取得手段と、
前記周辺情報取得手段の取得結果に応じて前記画像データ記憶条件を変更する画像データ記憶条件変更手段と、を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の動画記憶システム。
【請求項12】
前記記憶手段は、前記車両に搭載された車載記憶部に前記検索キー付動画データを常に記憶するものであり、
前記車両の外部に設けられ前記検索キー付動画データを記憶する外部記憶部を備えた外部局と通信可能であり、前記車両データの少なくとも一つが画像データ記憶条件を満たした場合、前記車載記憶部に記憶された前記検索キー付動画データのうち、当該画像データ記憶条件を満たした時点の前後所定時間の当該検索キー付動画データを当該外部局に送信する通信手段と、
前記車両が位置している周辺環境を示す周辺情報を取得する周辺情報取得手段と、
前記周辺情報取得手段の取得結果に応じて前記車両データ記憶条件を変更する車両データ記憶条件変更手段と、
前記周辺情報取得手段の取得結果に応じて前記画像データ記憶条件を変更する画像データ記憶条件変更手段と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の動画記憶システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−71642(P2011−71642A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−219475(P2009−219475)
【出願日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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