説明

化学機械研磨用研磨剤

【課題】銅又は銅合金配線におけるディシング、シニング及び研磨キズの発生を抑制し、低砥粒濃度においてタンタル、タンタル合金又はタンタル化合物等のバリア層の高速研磨を実現し、信頼性の高い金属膜の埋め込みパターンを形成することができるCMP用研磨剤と、それを用いる基板の研磨方法とを提供する。
【解決手段】本発明では、導体の酸化剤と、金属表面に対する保護膜形成剤と、酸と、水とを含み、pHが3以下であり、酸化剤の濃度が0.01〜3重量%である化学機械研磨用研磨剤が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に半導体デバイスの配線形成工程の研磨に適した化学機械研磨用研磨剤と、それを用いる基板の研磨方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体集積回路(以下LSIと記す)の高集積化、高性能化に伴って新たな微細加工技術が開発されている。化学機械研磨(以下CMPと記す)法もその一つであり、LSI製造工程、特に多層配線形成工程における層間絶縁膜の平坦化、金属プラグ形成、埋め込み配線形成において頻繁に利用される技術である。この技術は、例えば米国特許第4944836号公報に開示されている。
【0003】
また、最近はLSIを高性能化するために、配線材料として銅又は銅合金の利用が試みられている。しかし、銅又は銅合金は従来のアルミニウム合金配線の形成で頻繁に用いられたドライエッチング法による微細加工が困難である。そこで、あらかじめ溝を形成してある絶縁膜上に銅又は銅合金薄膜を堆積して埋め込み、溝部以外の銅又は銅合金の薄膜をCMPにより除去して埋め込み配線を形成する、いわゆるダマシン法が主に採用されている。この技術は、例えば特許文献1に開示されている。
【0004】
銅又は銅合金等の金属CMPの一般的な方法は、円形の研磨定盤(プラテン)上に研磨パッドを貼り付け、研磨パッド表面を研磨剤で浸し、基板の金属膜を形成した面を押し付けて、その裏面から所定の圧力(以下研磨圧力と記す)を加えた状態で研磨定盤を回し、研磨剤と金属膜の凸部との機械的摩擦によって凸部の金属膜を除去するものである。
【0005】
CMPに用いられる研磨剤は、一般には酸化剤及び砥粒からなっており、必要に応じてさらに酸化金属溶解剤、保護膜形成剤が添加される。このCMP用研磨剤によるCMPの基本的なメカニズムは、まず、酸化剤によって金属膜表面を酸化し、その酸化層を砥粒によって削り取るというものであると考えられている。凹部の金属表面の酸化層は研磨パッドにあまり触れず、砥粒による削り取りの効果が及ばないので、CMPの進行とともに凸部の金属層が除去されて基板表面は平坦化される。この詳細については非特許文献1に開示されている。
【0006】
CMPによる研磨速度を速めるには、酸化金属溶解剤を添加することが有効であるとされている。これは、砥粒によって削り取られた金属酸化物の粒を研磨剤に溶解(以下エッチングと記す)させてしまうと、砥粒による削り取りの効果が増すためであるためであると解釈できる。しかし、酸化金属溶解剤を添加すると、凹部の金属膜表面の酸化層もエッチング(溶解)されてしまい、金属膜表面が露出すると、酸化剤によって金属膜表面がさらに酸化される。これが繰り返されると、凹部の金属膜のエッチングが進行してしまう。このため研磨後に埋め込まれた金属配線の表面中央部分が皿のように窪む現象(以下、ディシングと記す)が発生し、平坦化効果が損なわれる。
【0007】
これを防ぐため、CMP用金属研磨剤には、さらに保護膜形成剤が添加される。保護膜形成剤は金属膜表面の酸化層上に保護膜を形成し、酸化層の研磨剤中への溶解を防止するものである。この保護膜には、砥粒により容易に削り取ることが可能であり、かつ、CMPによる研磨速度を低下させないことが望まれる。
【0008】
銅又は銅合金のディッシングや研磨中の腐食を抑制し、信頼性の高いLSI配線を形成するために、酸化金属溶解剤としてグリシン等のアミノ酢酸又はアミド硫酸を用い、さらに保護膜形成剤としてベンゾトリアゾール(以下、BTAと記す)を用いたCMP用研磨剤が提唱されている。この技術は、例えば特許文献2に記載されている。
【0009】
銅又は銅合金のダマシン配線形成やタングステン等のプラグ配線の形成といった金属埋め込み形成においては、埋め込み部分以外に形成される層間絶縁膜である二酸化シリコン膜の研磨速度が、金属膜の研磨速度に近いと、層間絶縁膜ごと配線の厚みが薄くなるシニングと呼ばれる現象が発生する。その結果、配線抵抗の増加やパターン密度等により抵抗のばらつきが生じる。このため、CMP用研磨剤には、研磨される金属膜に対して二酸化シリコン膜の研磨速度が十分小さいという特性が要求される。そこで、酸の解離により生ずる陰イオンにより二酸化シリコンの研磨速度の抑制を図るため、研磨剤のpHをpKa−0.5よりも大きくする方法が提唱されている。この技術は、例えば特許文献3に記載されている。
【0010】
一方、配線の銅又は銅合金等の下層には、層間絶縁膜中への銅拡散防止のためにバリア層として、タンタル、タンタル合金、窒化タンタル、その他のタンタル化合物等が形成される。したがって、銅又は銅合金を埋め込む配線部分以外では、露出したバリア層をCMPにより取り除く必要がある。しかし、これらのバリア層を構成する導体は、銅又は銅合金に比べ硬度が高いために、銅又は銅合金用の研磨材料の組み合わせでは十分な研磨速度が得られない場合が多い。そこで、銅又は銅合金を研磨する第1工程と、バリア層導体を研磨する第2工程からなる2段研磨方法が検討されている。
【0011】
第2工程であるバリア層のCMPでは、銅又は銅合金埋め込み配線部のディシングを防止する必要があり、銅又は銅合金の研磨速度及びエッチング速度を抑制するために、研磨剤のpHを小さくすることはマイナス効果であると考えられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平2−278822号公報
【特許文献2】特開平8−83780号公報
【特許文献3】特許第2819196号公報
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】ジャーナル・オブ・エレクトロケミカルソサエティ誌(Journal of Electrochemical Society)第138巻11号(1991年発行)3460〜3464頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
バリア層として用いられるタンタル、タンタル合金及びタンタル化合物(窒化タンタルなど)は、化学的に安定でエッチングが難しく、硬度が高いために機械的な研磨も銅及び銅合金ほど容易ではない。このため、砥粒の硬度を上げると、銅又は銅合金に研磨キズが発生して電気特性不良の原因になる場合がある。また、砥粒の粒子濃度を高くすると、二酸化シリコン膜の研磨速度が大きくなってしまい、シニングが発生するという問題がある。
【0015】
本発明は、銅又は銅合金配線におけるディシング、シニング及び研磨キズの発生を抑制し、低砥粒濃度においてバリア層の高速研磨を実現し、信頼性の高い金属膜の埋め込みパターンを形成することができるCMP用研磨剤と、それを用いる基板の研磨方法とを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明者らは、この目的を達成するため鋭意検討した結果、バリア層として用いられる導体であるタンタル、タンタル合金及びタンタル化合物の研磨が、研磨剤のpHが低く、かつ、酸化剤の濃度が低い場合、容易に進行することを見出し、本発明に至った。本発明では、これらの導体の酸化剤、金属表面に対する保護膜形成剤、酸及び水を含有する研磨剤であって、pHが3以下であり、かつ、酸化剤の濃度が0.01〜3重量%である第1の化学機械研磨用研磨剤が提供される。この第1の研磨剤は、さらに砥粒を含んでいてもよい。
【0017】
バリア層を研磨する際に砥粒の硬度を上げると、銅合金に研磨キズが発生して電気特性不良の原因になることがあり、砥粒の粒子濃度を高くすると二酸化シリコン膜の研磨速度が大きくなりシニングが発生することがあるという問題があった。
【0018】
本発明者らは、バリア層として用いられるタンタルやタンタル合金及び窒化タンタルやその他のタンタル化合物の研磨が低pH領域かつ低酸化剤濃度領域で容易に進行することを見出した。しかもこのようなCMP用研磨剤を用いた場合は、酸化剤濃度が十分低い領域であるために、一般に低pH領域で問題になる銅及び銅合金のエッチング速度の増加による配線のディシングも問題とならないことがわかった。
【0019】
また、本発明者等は、バリア層導体として用いられるタンタル、タンタル合金又はタンタル化合物の研磨において、砥粒粒径が大きすぎると、バリア層の研磨速度が低下してしまい、二酸化シリコンの研磨速度が増加してしまうこと、さらに、砥粒粒径が小さくても、粒径分布の標準偏差が小さすぎると二酸化シリコンの研磨速度が増加してしまうことを見出した。この現象は、pHが低く、かつ、酸化剤濃度が低い研磨剤でタンタル、タンタル合金又はタンタル化合物を研磨する際に顕著である。
【0020】
このような研磨剤を用いた場合は、酸化剤濃度が十分低い領域であるために、一般に低pH領域で問題になる銅又は銅合金のエッチング速度の増加による配線のディシングも問題とならず、砥粒濃度が低いためにエロージョンも少ないことがわかった。
【0021】
そこで本発明では、導体の酸化剤、金属表面に対する保護膜形成剤、酸及び水を含有する研磨剤であって、砥粒を含み、当該砥粒の平均粒径が50nm以下であり、粒径分布の標準偏差値が5nmより大きい研磨剤が提供される。
【0022】
なお、この本発明の研磨剤は、pHが3以下であり、かつ、酸化剤の濃度が0.01〜3重量%であることが望ましい。研磨剤を低pHかつ低酸化剤濃度にすることにより、銅又は銅合金の配線におけるディシング、シニング及び研磨キズの発生を抑制し、低砥粒濃度でバリア層の高い研磨速度を実現することができる。
【0023】
本発明のCMP用研磨剤は、さらに水溶性高分子を含むことができ、その場合の酸化剤の濃度は、0.01〜1.5重量%であることが好ましい。水溶性高分子には、ポリアクリル酸もしくはその塩、ポリメタクリル酸もしくはその塩、ポリアミド酸及びその塩、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンからなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましい。
【0024】
酸は、有機酸であることが好ましく、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、グリコール酸及びクエン酸から選ばれた少なくとも1種であることがより好ましい。
【0025】
導体の酸化剤は、過酸化水素、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸、オゾン水より選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
【0026】
保護膜形成剤は、ベンゾトリアゾール(BTA)及びその誘導体から選ばれた少なくとも1種(以下、BTA類と記す)であることが好ましい。
【0027】
砥粒は、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、炭化珪素より選ばれた少なくとも1種であることが好ましく、平均粒径50nm以下のコロイダルシリカ又はコロイダルアルミナが本発明に好適である。砥粒の平均粒径は30nm以下であることが特に好ましく、粒径分布の標準偏差が10nm以上であることが特に好ましい。砥粒濃度は、0.05〜10重量%であることが好ましく、0.1〜5重量%がさらに好ましく、0.2〜3重量%であることが特に好ましい。コロイダルシリカは、シリコンアルコキシドの加水分解により製造したものが好ましいが、珪酸ナトリウムを原料として製造したものも使用できる。
【0028】
本発明のCMP用研磨剤は、タンタル又は窒化タンタルと銅(銅合金を含む)との研磨速度比(Ta/Cu、TaN/Cu)が1よりも大きく、かつタンタル又は窒化タンタルと二酸化シリコン膜との研磨速度比(Ta/SiO、TaN/SiO)が10より大きいことが好ましい。
【0029】
本発明のCMP用研磨剤を用いた研磨に適する導体(半導体を含む)としては、銅、銅合金、酸化銅及びそれらのバリア層(銅原子の拡散を防ぐための層)を構成するタンタル、タンタル合金、タンタル化合物(窒化タンタルなど)といったものが挙げられる。そこで、本発明では、この本発明のCMP用研磨剤を用いてタンタル、タンタル合金及びタンタル化合物(窒化タンタルなど)を含むバリア層を研磨する研磨方法、ならびに、本発明のCMP用研磨剤を用いて、配線層(銅、銅合金及び/又はそれらの酸化物)と、そのバリア層(銅原子の拡散を防ぐための層)とを含む面を研磨する研磨方法が提供される。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、バリア層として用いられるタンタル、タンタル合金、タンタル化合物等を効率的に研磨することができ、かつ、銅又は銅合金配線のディシング、シニング、研磨キズ発生を抑制し、信頼性の高い金属膜の埋め込みパターン形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1は、実施例における基板研磨工程を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の研磨剤は、表面に二酸化シリコンの凹部を有する基板上にバリア層及び銅又は銅合金を含む金属膜を形成・充填した基板を研磨対象とする場合に好適である。このような基板は、例えば、図1に示すようにシリコンウエハ10(図1(a))の表面に二酸化シリコン膜11を形成し(図1(b))、この表面に所定のパターンのレジスト層12を形成して(図1(c))、ドライエッチングにより二酸化シリコン膜11に凹部13を形成してレジスト層12を除去し(図1(d))、二酸化シリコン膜11表面とシリコンウエハ10の露出箇所とを覆うように、蒸着、CVDなどによりタンタルなどのバリア金属を成膜してバリア層14を形成し(図1(e))、その表面に銅などの金属を蒸着、めっき又はCVDにより成膜して配線層15とすることにより得られる(図1(f))。
【0033】
この基板を、配線層(銅及び/又は銅合金)/バリア層の研磨速度比が十分大きい銅及び銅合金用研磨剤を用いてCMPすると、基板の凸部(すなわち二酸化シリコン11が設けられた箇所)のバリア層14が表面に露出し、凹部に配線層(銅又は銅合金膜)15が残された所望の導体パターンが得られる(図1(g))。
【0034】
この基板を、さらにバリア層14及び配線層15を両方研磨することのできるCMP用研磨剤を用いて研磨すると、図1(h)に示すように、二酸化シリコン11が表面に露出した半導体基板が得られる。
【0035】
本発明の第1のCMP用研磨剤は、導体の酸化剤、金属表面に対する保護膜形成剤、酸及び水を含有する研磨剤であって、pHが3以下であり、かつ酸化剤の濃度が0.01〜3重量%になるように調整したものである。必要に応じて、水溶性高分子、砥粒を添加してもよい。
【0036】
CMP用研磨剤のpHが3を超えて大きいと、タンタル、タンタル合金及び/又はタンタル化合物の研磨速度が小さい。pHは、酸の添加量により調整することができる。またアンモニア、水酸化ナトリウム、テトラメチルアンモニウムハイドライド等のアルカリ成分の添加によっても調整可能である。
【0037】
また、導体の酸化剤の濃度が0.15重量%付近でタンタル、タンタル合金及び/又はタンタル化合物の研磨速度が極大になる。酸化剤によりタンタル、タンタル合金、タンタル化合物等の導体膜表面に、機械的に研磨されやすい一次酸化層が形成され、高い研磨速度が得られる。
【0038】
一般に、pHが3より小さい場合には、銅又は銅合金膜のエッチング速度が大きく、保護膜形成剤でのエッチング抑制は困難である。しかし、本発明では、酸化剤の濃度が十分低いため、保護膜形成剤によるエッチング抑制が可能である。酸化剤の濃度が3重量%を超えて大きいと、銅又は銅合金のエッチング速度が大きくなりディシング等が発生しやすくなるだけでなく、タンタル、タンタル合金、窒化タンタル、その他のタンタル化合物等の導体膜表面に、一次酸化層よりも研磨されにくい二次酸化層が形成されるために研磨速度が低下する。酸化剤の濃度が0.01重量%未満であると、酸化層が十分形成されないために研磨速度が小さくなり、タンタル膜の剥離等が発生することもある。
【0039】
なお、本発明の第1のCMP用研磨剤は、さらに砥粒を含んでいてもよく、分散安定性が高く、研磨傷の発生数が少ないよう、その平均粒径は100nm以下であることが望ましく、50nm以下であることが特に好ましい。
【0040】
また、本発明の第2のCMP用研磨剤は、導体の酸化剤、金属表面に対する保護膜形成剤、酸及び水を含有するCMP用研磨剤であって、さらに平均粒径が50nm以下、かつ、粒径分布の標準偏差が5nmより大きい砥粒を含むものである。この第2の研磨剤も、pHが3以下、かつ、導体の酸化剤の濃度が0.01〜3重量%になるように調整することが好ましい。必要に応じて、水溶性高分子を添加してもよい。砥粒の平均粒径が30nm以下であり、その粒径分布の標準偏差が10nmより大きい砥粒は、本発明に特に好適である。平均粒径が50nmを超えて大きいとバリア層膜の研磨速度が小さく二酸化シリコン膜の研磨速度が大きい。また、平均粒径が50nm以下であっても、粒径分布の標準偏差が5nm未満であると二酸化シリコン膜の研磨速度が大きくなる傾向が見られる。
【0041】
本発明の第1又は第2のCMP用研磨剤における導体の酸化剤の濃度は、水溶性高分子を含有する場合には、0.01〜1.5重量%とすることが望ましい。水溶性高分子は、タンタル、タンタル合金、タンタル化合物、又は、その酸化膜表面に吸着するために、高い研磨速度が得られる酸化剤濃度範囲が小さくなる。また、水溶性高分子は、特に窒化タンタル膜、窒化チタン等の窒化化合物膜の表面に吸着しやすいために、窒化タンタル膜、窒化チタン等の窒化化合物膜の研磨速度が小さくなると考えられる。一方、水溶性高分子は、金属の表面保護膜形成効果を持ち、ディシングやシニング等の平坦化特性を向上させる。
【0042】
本発明における導体の酸化剤としては、過酸化水素(H)、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸、オゾン水等が挙げられ、その中でも過酸化水素が特に好ましい。基板が集積回路用素子を含むシリコン基板である場合、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物などによる汚染は望ましくないので、不揮発成分を含まない酸化剤が望ましい。ただし、オゾン水は組成の時間変化が激しいので過酸化水素が最も適している。ただし、適用対象の基板が半導体素子を含まないガラス基板などである場合は不揮発成分を含む酸化剤であっても差し支えない。
【0043】
本発明において用いる酸としては、ギ酸又は有機酸(酢酸、プロピオン酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等)が好ましく、さらに、これらのアンモニウム塩等の塩、硫酸、硝酸、アンモニア、アンモニウム塩類、例えば過硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、クロム酸等又はそれらの混合物等を用いることができる。これらの中では、実用的なCMP研磨速度が得られるという点でマロン酸、リンゴ酸、酒石酸、グリコール酸及びクエン酸が好ましい。
【0044】
本発明における保護膜形成剤は、ベンゾトリアゾール(BTA)、BTA誘導体(例えばBTAのベンゼン環の一つの水素原子をメチル基で置換したものであるトリルトリアゾール、カルボキシル基等で置換したものであるベンゾトリアゾール4−カルボン酸、そのメチル、エチル、プロピル、ブチル及びオクチルエステルなど)、ナフトトリアゾール、ナフトトリアゾール誘導体又はこれらを含む混合物の中から選ばれる。
【0045】
本発明において用いる水溶性高分子としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリアクリル酸ナトリウム塩、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸アンモニウム塩、ポリメタクリル酸ナトリウム塩、ポリアクリルアミド等のカルボキシル基を持つモノマーを基本構成単位とするポリマー又はその塩、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等のビニル基を持つモノマーを基本構成単位とするポリマーが挙げられる。ただし、適用する基板が半導体集積回路用シリコン基板などの場合はアルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染は望ましくないため、酸もしくはそのアンモニウム塩が望ましい。基板がガラス基板等である場合はその限りではない。これらの水溶性高分子を添加することにより、保護膜形成剤によるエッチング抑止効果によりディシング特性を向上させることができる。
【0046】
また、本発明では、タンタル又は窒化タンタルと銅(銅合金を含む)との研磨速度比(Ta/Cu、TaN/Cu)が1よりも大きく、かつタンタル又は窒化タンタルと二酸化シリコンとの研磨速度比(Ta/SiO、TaN/SiO)が10より大きいCMP用研磨剤が提供される。
【0047】
前述したように、本発明では、CMP用研磨剤のpHを3より小さくし、低酸化剤濃度とすることにより(酸化剤の濃度が0.15重量%付近で)、バリア層として用いられるタンタルやタンタル合金及び窒化タンタルやその他のタンタル化合物の研磨速度が極大になること、pHが3より小さいと銅及び銅合金膜のエッチング速度が大きくなるが、酸化剤濃度が十分に低いため保護膜形成剤での抑制が可能であること、二酸化シリコンの研磨速度が小さくなる平均粒径50nmのコロイダルシリカ、コロイダルアルミナなどの砥粒を用いれば、タンタル又は窒化タンタルと銅(銅合金を含む)との研磨速度比(Ta/Cu、TaN/Cu)を1よりも大きくし、かつ、タンタル又は窒化タンタルと二酸化シリコンとの研磨速度比(Ta/SiO、TaN/SiO)を10より大きくすることができる。
【0048】
本発明のCMP用研磨剤の砥粒としては、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、炭化珪素等の無機物砥粒、ポリスチレン、ポリアクリル、ポリ塩化ビニル等の有機物砥粒のいずれでもよいが、研磨剤中での分散安定性がよく、CMPにより発生する研磨傷(スクラッチ)の発生数の少ない、平均粒径が50nm以下のコロイダルシリカ、コロイダルアルミナが好ましい。平均粒径は、バリア層の研磨速度がより大きくなり、二酸化シリコンの研磨速度がより小さくなる30nm以下がより好ましく、20nm以下が特に好ましい。コロイダルシリカとしては、例えばシリコンアルコキシドの加水分解又は珪酸ナトリウムのイオン交換により製造されたものを用いることができ、コロイダルアルミナとしては、例えば硝酸アルミニウムの加水分解により製造されたものを用いることができる。
【0049】
第1又は第2のCMP用研磨剤における砥粒の添加量は、全重量に対して0.01重量%から10重量%であることが好ましく、0.05重量%から5重量%の範囲であることがより好ましい。この配合量が0.01重量%未満では砥粒を含まない場合の研磨速度と有意差がなく、10重量%を超えると、それ以上加えてもCMPによる研磨速度の向上は見られない。
【0050】
本発明のCMP用研磨剤は、銅、銅合金、酸化銅及びそれらのバリア層(例えば、タンタル、タンタル合金、タンタル化合物(窒化タンタルなど))といった導体(半導体を含む)の研磨に特に好適である。
【0051】
本発明の研磨剤における酸の配合量は、導体の酸化剤、酸、保護膜形成剤、水溶性高分子及び水の総量100gに対して、0.0001〜0.05molとすることが好ましく、0.001〜0.01molとすることがより好ましい。この配合量が0.05molを超えると、銅又は銅合金のエッチングが増加する傾向がある。
【0052】
本発明の研磨剤における保護膜形成剤の配合量は、導体の酸化剤、酸、保護膜形成剤、水溶性高分子及び水の総量100gに対して、0.0001〜0.01molとすることが好ましく、0.0005〜0.005molとすることがより好ましい。この配合量が0.0001mol未満では、銅又は銅合金のエッチングが増加する傾向があり、0.01molを超えても効果に変わりがない。
【0053】
本発明では水溶性高分子を添加することもでき、水溶性高分子の配合量は、導体の酸化剤、酸、保護膜形成剤、水溶性高分子及び水の総量100gに対して、0.001〜0.5重量%とすることが好ましく、0.01〜0.2重量%とすることがより好ましい。この配合量が0.001重量%未満では、エッチング抑制において保護膜形成剤との併用効果が現れない傾向があり、0.5重量%を超えると、CMPによる研磨速度が低下する傾向がある。
【0054】
本発明のCMP用研磨剤を用いた基板の研磨方法は、CMP用研磨剤を研磨定盤上の研磨パッドに供給し、被研磨面と接触させて被研磨面と研磨パッドを相対運動させて研磨する研磨方法である。研磨する装置としては、被研磨面を有する半導体基板等を保持するホルダーと研磨パッドを貼り付けた(回転数が変更可能なモータ等を取り付けてある)研磨定盤を有する一般的な研磨装置が使用できる。研磨パッドとしては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂などが使用でき、特に制限がない。研磨条件には制限はないが、研磨定盤の回転速度は基板が飛び出さないように200rpm以下の低回転が好ましい。被研磨面(被研磨膜)を有する半導体基板の研磨パッドへの押しつけ圧力が9.8〜98.1KPa(100〜1000gf/cm)であることが好ましく、研磨速度のウエハ面内均一性及びパターンの平坦性を満足するためには、9.8から49.0KPa(100〜500gf/cm)であることがより好ましい。研磨している間、研磨パッドにはCMP用研磨剤をポンプ等で連続的に供給する。この供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が常に研磨剤で覆われていることが好ましい。研磨終了後の半導体基板は、流水中でよく洗浄後、スピンドライヤ等を用いて半導体基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。
【実施例】
【0055】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。本発明はこれらの実施例により制限されるものではない。
(1)化学機械研磨用研磨剤の調製
表1に示すように、酸0.4重量%、砥粒(ただし実施例1は添加せず、実施例2〜9は1重量部、実施例10〜13は1重量%)、水溶性高分子0.05重量部(ただし実施例4,6,7のみ)、及び、保護膜形成剤(BTA)0.2重量%に、水(実施例1〜9では98.85重量部、実施例10〜13では97.9重量%)を加えて溶解し、さらに導体の酸化剤として過酸化水素水(試薬特級、30%水溶液)を加えて得られたものをCMP用研磨剤とした。なお、砥粒は、テトラエトキシシランのアンモニア溶液中での加水分解により作製した平均粒径20〜60nmのコロイダルシリカを添加した。また、使用したリンゴ酸及びグリコール酸のpKaはそれぞれ3.2である。
【0056】
【表1】

【0057】
(2)研磨
得られたCMP用研磨剤を用いてCMPを実施した。研磨条件はつぎの通りである。
基板:
厚さ200nmのタンタル膜を形成したシリコン基板
厚さ100nmの窒化タンタル膜を形成したシリコン基板
厚さ1μmの二酸化シリコン膜を形成したシリコン基板
厚さ1μmの銅膜を形成したシリコン基板
研磨パッド:独立気泡を持つ発泡ポリウレタン樹脂
研磨圧力:250gf/cm
基板と研磨定盤との相対速度:18m/分
【0058】
(3)研磨品評価項目
CMPを実施した研磨品につき、つぎの各項目について評価した。
CMPによる研磨速度:
膜のCMP前後での膜厚差を電気抵抗値から換算して求めた。
エッチング速度:
25℃、100rpmで攪拌した化学機械研磨用研磨剤への浸漬前後の銅層厚差を電気抵抗値から換算して求めた。
ディシング量:
二酸化シリコン中に深さ0.5μmの溝を形成して、公知のスパッタ法によってバリア層として厚さ50nmの窒化タンタル膜を形成し、同様にスパッタ法により銅膜を形成して公知の熱処理によって埋め込んだシリコン基板を基板として用いて2段研磨を行い、触針式段差計で配線金属部幅100μm、絶縁膜部幅100μmが交互に並んだストライプ状パターン部の表面形状から、絶縁膜部に対する配線金属部の膜減り量を求めた。銅用の1段目研磨剤としては、窒化タンタルに対する銅の研磨速度比が十分大きい銅及び銅合金用の研磨剤を使用して研磨した。1段研磨後に、絶縁膜部上にバリア層が露出した状態で測定したディシング量が、50nmになるように基板サンプルを作製し、絶縁膜部でバリア層がなくなるまで上記化学機械研磨用研磨剤を用いて2段研磨した。
シニング量:
上記ディシング量評価用基板に形成された配線金属部幅45μm、絶縁膜部幅5μmが交互に並んだ総幅2.5mmのストライプ状パターン部の表面形状を触針式段差計により測定し、ストライプ状パターン周辺の絶縁膜フィールド部に対するパターン中央付近の絶縁膜部の膜減り量を求めた。1段研磨後に、絶縁膜部上にバリア層が露出した状態で測定したシニング量が、20nmになるように基板サンプルを作製し、絶縁膜部でバリア層がなくなるまで上記化学機械研磨用研磨剤を用いて2段研磨した。
【0059】
(4)評価結果
各実施例におけるCMPによる研磨速度を表2に示した。また、ディシング量及びシニング量を表3に示した。
【0060】
【表2】

【0061】
【表3】

【0062】
実施例1〜13は、いずれも良好なディシング及びシニング特性が得られた。特に、酸化剤濃度が0.01〜3重量%でpHが3以下である実施例1〜6は、タンタルや窒化タンタルの研磨速度が大きく、ディシング量、シニング量が小さく特に好ましい。また、実施例10,11では、バリア層導体であるタンタル、窒化タンタル膜の研磨速度が大きく、二酸化シリコン膜の研磨速度が比較的小さいので、良好なディシング及びシニング特性が得られる。
【0063】
特に、水溶性高分子を用い、酸化剤の濃度が0.01〜1.5重量%の範囲にある実施例4,6は、それより酸化剤の添加量が多い実施例7(1.8重量%)に比べて、ディシング量、シニング量が小さく良好である。なお、水溶性高分子を用いた場合は酸化剤の濃度を0.01〜1.5重量%とすることが好ましく、それより添加量の多いと、タンタルや窒化タンタルの研磨速度が小さくなる傾向にあり、シニング量が大きくなる。
【0064】
また、酸化剤の濃度が3重量%以下であり、pHが3以下である実施例2は、酸化剤の濃度が3重量%を超える実施例8に比べて銅のエッチング速度が遅く、また、pHが3を超える実施例9に比べてタンタルや窒化タンタルの研磨速度が速く、ディシング量、シニング量が小さいため好ましい。
【0065】
実施例10,11は、砥粒の粒径が大きい実施例12に比べてバリア層膜(特にタンタル膜)の研磨速度が速く、二酸化シリコン膜の研磨速度が小さいため、ディシング及びシニング特性の点で優れている。また、実施例10,11は、粒度分布標準偏差の小さい実施例13に比べて、バリア層膜(特にタンタル膜)の研磨速度は同等であるが、二酸化シリコン膜の研磨速度が小さいためディシング及びシニング特性が優れている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導体の酸化剤と、金属表面に対する保護膜形成剤と、酸と、水とを含み、pHが3以下であり、上記酸化剤の濃度が0.01〜3重量%である化学機械研磨用研磨剤。
【請求項2】
さらに砥粒を含む、請求項1記載の化学機械研磨用研磨剤。
【請求項3】
上記砥粒の平均粒径が50nm以下であり、上記砥粒の粒径分布の標準偏差値が5nmより大きい、請求項2記載の化学機械研磨用研磨剤。
【請求項4】
砥粒と、導体の酸化剤と、金属表面に対する保護膜形成剤と、酸と、水とを含み、上記砥粒の平均粒径が50nm以下であり、上記砥粒の粒径分布の標準偏差値が5nmより大きい化学機械研磨用研磨剤。
【請求項5】
上記化学機械研磨用研磨剤のpHが3以下であり、上記導体の酸化剤の濃度が0.01〜3重量%である、請求項4記載の化学機械研磨用研磨剤。
【請求項6】
上記砥粒が、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア及びゲルマニアより選ばれた少なくとも1種である、請求項2〜5のいずれかに記載の化学機械研磨用研磨剤。
【請求項7】
上記砥粒が、コロイダルシリカ又はコロイダルアルミナである請求項6に記載の化学機械研磨用研磨剤。
【請求項8】
上記砥粒の配合量が、0.1〜5重量%である請求項2〜7のいずれかに記載の化学機械研磨用研磨剤。
【請求項9】
水溶性高分子をさらに含有する請求項1〜8のいずれかに記載の化学機械研磨用研磨剤。
【請求項10】
上記水溶性高分子が、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸塩、ポリアミド酸、ポリアミド酸塩、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドンからなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項9記載の化学機械研磨用研磨剤。
【請求項11】
上記導体の酸化剤の濃度が0.01〜1.5重量%である、請求項9又は10記載の化学機械研磨用研磨剤。
【請求項12】
上記酸が、有機酸である請求項1〜11のいずれかに記載の化学機械研磨用研磨剤。
【請求項13】
上記酸が、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、グリコール酸及びクエン酸から選ばれた少なくとも1種である請求項12記載の化学機械研磨用研磨剤。
【請求項14】
上記保護膜形成剤が、ベンゾトリアゾール又はその誘導体から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜13のいずれかに記載の化学機械研磨用研磨剤。
【請求項15】
上記導体の酸化剤が、過酸化水素、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸及びオゾン水より選ばれた少なくとも1種である請求項1〜14のいずれかに記載の化学機械研磨用研磨剤。
【請求項16】
上記導体が、銅、銅合金、銅酸化物及び銅合金酸化物のうちの少なくともいずれかを含む請求項1〜15のいずれかに記載の化学機械研磨用研磨剤。
【請求項17】
上記導体が、銅原子の拡散を防ぐためのバリア層である請求項1〜15のいずれかに記載の化学機械研磨用研磨剤。
【請求項18】
上記バリア層が、タンタル、タンタル合金、タンタル化合物を含む請求項17記載の化学機械研磨用研磨剤。
【請求項19】
タンタルと銅又は銅合金との研磨速度比(Ta/Cu)が1よりも大きく、窒化タンタルと銅又は銅合金との研磨速度比(TaN/Cu)が1よりも大きく、タンタルと二酸化シリコンとの研磨速度比(Ta/SiO)が10より大きく、窒化タンタルと二酸化シリコンとの研磨速度比(TaN/SiO)が10より大きい化学機械研磨用研磨剤。
【請求項20】
タンタルと銅又は銅合金との研磨速度比(Ta/Cu)が1よりも大きく、窒化タンタルと銅又は銅合金との研磨速度比(TaN/Cu)が1よりも大きく、タンタルと二酸化シリコンとの研磨速度比(Ta/SiO)が10より大きく、窒化タンタルと二酸化シリコンとの研磨速度比(TaN/SiO)が10より大きい、請求項1〜18のいずれかに記載の化学機械研磨用研磨剤。
【請求項21】
請求項1〜19のいずれかに記載の化学機械研磨用研磨剤を用いてタンタル、タンタル合金、タンタル化合物を含むバリア層を研磨する基板の研磨方法。
【請求項22】
請求項1〜19のいずれかに記載の化学機械研磨用研磨剤を用いて、配線層及びバリア層を含む面を研磨する基板の研磨方法。

【図1】
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【公開番号】特開2012−182473(P2012−182473A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−99648(P2012−99648)
【出願日】平成24年4月25日(2012.4.25)
【分割の表示】特願2010−255262(P2010−255262)の分割
【原出願日】平成12年8月17日(2000.8.17)
【出願人】(000004455)日立化成工業株式会社 (4,649)
【Fターム(参考)】