説明

化粧料

【課題】皮膚や毛髪を柔軟にしながら、長時間の保湿効果に優れる化粧料を提供する。
【解決手段】特定の化学構造の多価アルコールと、炭素数8〜30の直鎖もしくは分岐鎖の脂肪酸とのエステルであって、エステル1分子中に含まれる未反応のヒドロキシル基の個数が、エステルを構成する反応前の多価アルコール1分子に含まれるヒドロキシル基の個数が2の場合は1、反応前の多価アルコール1分子に含まれるヒドロキシル基の個数が3以上の場合は平均エステル化度が51%以上95%未満であるエステル、(b)炭素数14〜30の高級アルコール、(c)親水性界面活性剤、(d)水、を配合し、(b)の(c)に対するモル比率((b)/(c))を2以上、7.5以下とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚、口唇、毛髪等に適用した場合に、優れた使用実感をもたらすスキンケア、メイクアップおよびヘアケア製品等の化粧料に関する。さらに詳細には、浸透性、柔軟効果、経時でのうるおい等の実感に優れ、かつ安定性に優れた化粧料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
乾燥から肌や髪を守り、うるおいや柔軟効果を付与することは化粧料のもたらす効果として極めて重要な事項であり、一般に水や保湿剤などの親水性成分によってもたらされる。しかしながら、これらは肌に塗布したのち、蒸発や拡散のような物理的変化や洗浄によって容易に除去されるため、長時間や長期間の効果として感じられるようにすることは困難であった。また保湿剤の多量配合は保湿効果を増大させるが、べたつきがあるなど、感触としては好ましくなかった。
また、これらの成分の浸透性を高めるには、肌が疎水的性質を有することから、両親媒性物質の添加が効果的であるが、両親媒性物質の代表成分である界面活性剤等は、肌への安全性の面から添加量が限られ、高い効果を得ることは困難であった。
またうるおいや柔軟効果を付与するために抱水性の油剤を配合することが知られている(特許文献1〜4参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平11−246354号公報
【特許文献2】特開2002−255738号公報
【特許文献3】特開2003−286126号公報
【特許文献4】特開2004−143068号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、単純に抱水性が高いだけでは、塗布後、時間の経過と共に水分が放たれ、保湿性が劣るようになり、長時間のうるおいや柔軟効果を得るには不充分であった。また皮膚を柔軟にすることも化粧料の役割としては大きいが、かかる効果に対しても必ずしも満足できるものではなかった。
そこで、本発明の目的は、皮膚や毛髪を柔軟にしながら、長時間の保湿効果に優れる化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題をふまえ鋭意研究を行った結果、本発明者らはある種の少なくとも1つのヒドロキシル基を含有するエステル、高級アルコール、HLB7以上の親水性界面活性剤、水を含有する化粧料が目的とする効果に優れていることを見い出し、本発明に至った。
【0006】
本発明は、(a)以下の化学式(1):
【0007】
【化1】

【0008】
(式中、R1〜R3は水素原子もしくはヒドロキシル基であり、少なくとも1つがヒドロキシル基、n1、n2は0もしくは1、n3は1〜10の整数である。)
で表される多価アルコールと、炭素数8〜30の直鎖もしくは分岐鎖の脂肪酸とのエステルであって、エステル1分子中に含まれる未反応のヒドロキシル基の個数が、エステルを構成する反応前の多価アルコール1分子に含まれるヒドロキシル基の個数が2の場合は1、反応前の多価アルコール1分子に含まれるヒドロキシル基の個数が3以上の場合は平均エステル化度が51%以上95%未満であるエステル
(b)炭素数14〜30の高級アルコール
(c)親水性界面活性剤
(d)水
を含有し、(b)の(c)に対するモル比率((b)/(c))が2以上、7.5以下であることを特徴とする化粧料である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、例えば皮膚に塗布した場合に、塗布直後に浸透感が得られ、皮膚が柔軟になり、塗布後時間が経過してもうるおいの感じられる化粧料を提供することができる。また、使用時にみずみずしく口唇のめくれや乾燥を長時間抑えることができる化粧料を提供できる。また、毛髪にしなやかさを付与し、優れた整髪性をもたらす頭髪化粧料を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、本発明の最良の実施の形態について説明する。
本発明で用いられるエステル(a)としては、前記一般式(1)で表される多価アルコールが、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、エリスリトール、グリセリン、ジグリセリン、テトラグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリンから選ばれる一種または二種以上であることが好適である。
【0011】
本発明で用いられるエステル(a)として特に好適なものとしては、プロピレングリコールモノアルキルエステル、ジプロピレングリコールモノアルキルエステル、トリメチロールプロパンジアルキルエステル、エリスリトールトリアルキルエステル、グリセリンジアルキルエステル、ジグリセリントリアルキルエステル、テトラグリセリンペンタアルキルエステルなどが挙げられる。本発明で用いられるエステル(a)は、低湿度条件下において高抱水性を示す油分である。すなわち、高湿度(湿度90%)下に24時間静置して十分抱水させたのち、低湿度(20%)下に24時間放置した時の含水量が0.1mg/g以上となる油分である。
【0012】
本発明における油分としては、上記エステル(a)の他に、さらに別の油分を配合することができる。かかる油分としては、一般に化粧品で使用される油分が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン、マイクロクリスタリンワックス、モクロウ、モンタンワックス等の融点が80℃未満の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル等の油性ゲル化剤、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン等の環状シリコーン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルコキシ変性シリコーン、アルキル変性シリコーン等のシリコーン油等が挙げられ、これらを一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。
【0013】
本発明において、エステル(a)は、エステル(a)を含む総油分量の10〜100質量%を占めることが望ましい。10質量%未満である場合は、皮膚のうるおいや柔軟効果が極めて小さくなる。
【0014】
また本発明の化粧料における油分の含有量は、化粧料全量中、0.2〜50質量%であり、より好ましくは0.5〜40質量%である。
【0015】
本発明に用いられる炭素数14〜30の高級アルコール(b)としては、具体的には、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコールなどの直鎖の脂肪族アルコールおよびそれらの混合物のほか、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノールのように分岐鎖を有するもの、オレイルアルコールのような2重結合を有するもの、ホホバアルコール、ナタネ油アルコール、ラノリンアルコールのように天然油脂類を還元して得られる脂肪族アルコール混合物等が挙げられる。
【0016】
高級アルコール(b)の配合量は、化粧料全量中、0.05〜8質量%であり、より好ましくは0.08〜6質量%である。
【0017】
本発明に用いられる親水性界面活性剤(c)は、HLBが7以上の界面活性剤をさす。かかる親水性界面活性剤(c)としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリンモノアルキルエステル、ポリエチレングリコールアルキルエステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレングリセリンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、ポリグリセリンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、ピログルタミン酸エステル、ジメチコンコポリオール、アルカロイルアルキルタウリン塩、アルカロイルグルタミン酸塩、アルカロイル乳酸塩、脂肪酸石けん、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミドアミン等が挙げられる。
【0018】
炭素数14〜30の高級アルコール(b)の、親水性界面活性剤(c)に対するモル比率((b)/(c))は、2以上、7.5以下であり、好ましくは2以上、5.5以下である。(b)/(c)が2未満では2未満では化粧料を安定に維持することが困難であり、7.5を越えると浸透性が劣る。
【0019】
本発明における水(d)の配合量は、化粧料全量中、30〜95質量%であり、より好ましくは40〜95質量%である。
【0020】
本発明においては水溶性多価アルコールをさらに配合することで、長時間の保湿効果が更に高められる。水溶性多価アルコールとしては、例えばグリセリン、ポリグリセリン、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトールなどが挙げられる。
【0021】
水溶性多価アルコールの配合量は、化粧料全量中、0.1〜30質量%が好ましく、より好ましくは0.2〜20質量%である。
【0022】
本発明による化粧料は、皮膚、口唇、毛髪等に適用可能であるが、さらに好適には皮膚化粧料として用いた場合に特に優れた機能を発揮し、皮膚柔軟化化粧料として用いることが出来る。また水中油型乳化化粧料であることが好適である。
【0023】
本発明の化粧料には、本発明の効果を決定的に妨げない限度で、化粧料に添加されうる成分を含有させることが可能である。これらの成分としては、例えば、油分、界面活性剤、保湿剤、粉末類、顆粒類、薬剤、紫外線吸収剤、防腐剤、緩衝剤、香料等が挙げられる。
【0024】
本発明による化粧料の形態としては、化粧水、乳液、美容液、クリーム、マッサージ化粧料、紫外線防御化粧料、化粧下地、ファンデーション、口紅、ヘアリンス、ヘアトリートメント、整髪料等を例示可能である。
【実施例】
【0025】
以下に具体例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、この実施例により本発明の範囲が限定されるべきものではない。また、本実施例における配合量は、特に断らない限り、質量%である。
実施例において評価した詳細を以下に述べる。後述する試験品が本発明の効果を発揮するか否かの評価は、以下に記載する方法により行った。
【0026】
(1)浸透性
10質量%に希釈した各試料を、ヒト日焼け部位より脱落した角層シートに滴下し、10分後の貯蔵弾性を粘弾性測定器(東洋精機社製)を用いて測定した。
○(浸透性大):貯蔵弾性が塗布前の10%未満
△(浸透性中):貯蔵弾性が塗布前の10%以上、25%未満
×(浸透性小):貯蔵弾性が塗布前の25%以上
【0027】
(2)皮膚の柔軟効果
10質量%に希釈した各試料を、ヒト日焼け部位より脱落した角層シートに滴下し、2時間後の貯蔵弾性を粘弾性測定器(東洋精機社製)を用いて測定した。
○:貯蔵弾性が塗布前の85%未満(柔軟効果大)
△:貯蔵弾性が塗布前の85%以上、95%未満(柔軟効果中)
×:貯蔵弾性が塗布前の95%以上(柔軟効果小)
【0028】
(3)うるおい感の持続
専門パネル20名により、塗布後8時間経過後のうるおい感を評価した。
○:うるおいが持続していると評価したパネルが15名以上
△:うるおいが持続していると評価したパネルが8名以上、14名以下
×:うるおいが持続していると評価したパネルが7名以下
【0029】
(4)経時安定性
試料を50℃にて3ヶ月保管し、その安定性を評価した。
○:外観の変化がなく、初期と比較して粘度低下・上昇は25%未満である。
△:気液界面での若干の油浮き、25%以上50%未満の粘度低下・上昇が見られる。
×:分離や50%以上の粘度低下・上昇が見られる。
【0030】
実施例1〜5、比較例1〜5
次に示すような方法で、表1に示す処方の化粧料を調製し、得られた各化粧料について上記の方法に従って浸透性、皮膚の柔軟効果、うるおい感の持続、経時安定性を評価した。その結果を併せて表1に示す。
【0031】
(製造方法)
成分(12)〜(16)を均一溶解したものを60℃に加熱し、(1)〜(11)を70℃で混合したものを撹拌しながら添加して均一分散し、30℃に冷却して乳液を得た。
【0032】
【表1】

【0033】
※1:サンエスポールG218(太陽化学社製)
※2:コスモール43(日清製油社製)
※3:NIKKOL Tetraglyn 5-S(日光ケミカルズ社製)
※4:NIKKOL DGS-80(日光ケミカルズ社製)
※5:サンエスポールGTI(S)(太陽化学社製)
※6:コスモール42(日清製油社製)
【0034】
以上の得られた結果より、必須の各成分が好適範囲にある場合は、経時安定性を保ちながら、浸透性、皮膚柔軟効果、うるおい感の持続に優れるものであった。比較例1および比較例3では、添加される油分が、ヒドロキシル基を含有しない油分のみで構成されており、浸透性、皮膚柔軟効果、うるおい感の持続に劣った。比較例2では、添加される油分のうち、ヒドロキシル基を含むエステルが、エステルの原料となる多価アルコール中に含まれるヒドロキシル基のうち50%以上が残存しているものであり、経時安定性に劣っていた。また、添加される高級アルコールのモル数が活性剤のモル数の7.5倍以上となっている比較例4では、浸透性、皮膚柔軟効果、うるおい感の持続に劣っていた。親水性活性剤に対する高級アルコールのモル比が2未満である比較例5では、うるおい感の持続や経時安定性に劣っていた。
【0035】
以下、本発明の処方例について実施例を挙げて説明する。これらの実施例の化粧料は、常法により調製され、高い経時安定性を有しながら、浸透性、皮膚柔軟効果、うるおい感の持続において良好なものであった。
【0036】
(実施例6)化粧水
(1)トリオクタン酸グリセリル 1 質量%
(2)トリイソステアリン酸ジグリセリン 1
(3)ジイソステアリン酸ジグリセリン 0.2
(4)オレイルアルコール 0.3
(5)ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 1
(6)エタノール 10
(7)ポリエチレングリコール 1
(8)ジプロピレングリコール 5
(9)アスコルビン酸グルコシド 2
(10)アミノメチルプロパンジオール 0.7
(11)緩衝剤 適量
(12)防腐剤 適量
(13)精製水 残余
【0037】
(実施例7)クリーム
(1)スクワラン 5 質量%
(2)テトラオクタン酸ペンタエリスリチル 8
(3)ジイソステアリン酸グリセリン 8
(4)イソステアリン酸プロピレングリコール 3
(5)ジメチコン 3
(6)セタノール 2
(7)ステアリルアルコール 2
(8)イソステアリン酸ポリオキシエチレン(60)グリセリル 1
(9)ステアロイルメチルタウリンナトリウム 1
(10)トラネキサム酸 1
(11)グリセリン 10
(12)1,3−ブチレングリコール 7
(13)防腐剤 適量
(14)精製水 残余
【0038】
(実施例8)ファンデーション
(1)ジメチコン 4 質量%
(2)シクロメチコン 4
(3)テトラステアリン酸デカグリセリル 4
(4)オクタン酸セチル 4
(5)ベヘニルアルコール 0.8
(6)バチルアルコール 0.8
(7)ステアリン酸 1
(8)1,3−ブチレングリコール 10
(9)ケルトロール 0.5
(10)タルク 1
(11)酸化チタン 3
(12)赤酸化鉄 0.2
(13)黄酸化鉄 1
(14)黒酸化鉄 0.1
(15)10%水酸化ナトリウム水溶液 1.2
(16)防腐剤 適量
(17)精製水 残余
【0039】
(実施例9)口紅
(1)流動パラフィン 2 質量%
(2)トリイソステアリン酸ジグリセリル 5
(3)アルキル変性シリコーン樹脂被覆顔料 7
(4)ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン 0.5
(5)フェニルトリメチコン 5
(6)パラメトキシ桂皮酸オクチル 5
(7)アクリルシリコーン 2
(8)PCAジメチコン 1
(9)ベヘニルアルコール 0.4
(10)PEG−100水添ヒマシ油 2
(11)ダイナマイトグリセリン 6
(12)キサンタンガム 0.1
(13)カルボキシメチルセルロース 0.3
(14)アクリロイルジメチルタウリンナトリウム
/アクリル酸ヒドロキシエチル共重合体 1.5
(SIMULGEL NSTM:Seppic社製) (含有量:35〜40質量%)
(15)防腐剤 適量
(16)精製水 残余
【0040】
(実施例10)トリートメント
(1)流動パラフィン 5 質量%
(2)ヘプタステアリン酸デカグリセリル 2
(3)ジメチルポリシロキサン 5
(4)セタノール 2.3
(5)ステアリルアルコール 1
(6)親油型モノステアリン酸グリセリン 2
(7)イソステアリン酸ポリオキシエチレン(60)グリセリル 4
(8)1,3−ブチレングリコール 10
(9)ポリオキシプロピレン(10)グリセリルエーテル 2
(10)ポリクオタニウム−19 0.5
(11)防腐剤 適量
(12)香料 適量
(13)精製水 残余

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)以下の化学式(1):
【化1】


(式中、R1〜R3は水素原子もしくはヒドロキシル基であり、少なくとも1つがヒドロキシル基、n1、n2は0もしくは1、n3は1〜10の整数である。)
で表される多価アルコールと、炭素数8〜30の直鎖もしくは分岐鎖の脂肪酸とのエステルであって、エステル1分子中に含まれる未反応のヒドロキシル基の個数が、エステルを構成する反応前の多価アルコール1分子に含まれるヒドロキシル基の個数が2の場合は1、反応前の多価アルコール1分子に含まれるヒドロキシル基の個数が3以上の場合は平均エステル化度が51%以上95%未満であるエステル
(b)炭素数14〜30の高級アルコール
(c)親水性界面活性剤
(d)水
を含有し、(b)の(c)に対するモル比率((b)/(c))が2以上、7.5以下であることを特徴とする化粧料。
【請求項2】
前記化学式(1)で表される多価アルコールが、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、エリスリトール、グリセリン、ジグリセリン、テトラグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリンから選ばれる一種または二種以上であることを特徴とする請求項1に記載の化粧料。
【請求項3】
さらに水溶性多価アルコールを含有することを特徴とする請求項1に記載の化粧料。
【請求項4】
前記エステル(a)の含有量が、前記エステル(a)を含む総油分量の10〜100質量%であることを特徴とする請求項1に記載の化粧料。
【請求項5】
水中油型乳化化粧料であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の化粧料。
【請求項6】
皮膚化粧料であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の化粧料。

【公開番号】特開2007−246442(P2007−246442A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−72451(P2006−72451)
【出願日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】