説明

化粧料

【課題】下地料及び仕上料を二度塗りする手間がなく、種々の形態で提供することができ、なおかつシワ等の形態トラブルを効果的に隠すことができる化粧料を提供する。
【解決手段】板状複合粉末と球状複合粉末とを含有してなり、前記板状複合粉末が干渉色を呈する板状粉末であり、前記球状複合粉末が、屈折率1.40〜1.60である球状粉末の表面に屈折率2.00〜2.90である被覆成分を被覆した球状粉末であることを特徴とする化粧料を提供する。前記板状複合粉末と前記球状複合粉末との配合比率は5:1〜1:2の範囲とするのが好ましい。本発明の化粧料は1回の適用で効果を発揮することができ、シワ等の形態トラブル、特に口唇のシワを目立たなくすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シワ隠し効果に優れた化粧料に関する。より詳細には、本発明は、板状複合粉末と球状複合粉末とを組み合わせて配合することにより、皮膚、特に唇のシワを目立たなくすることができる化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
シワ、毛穴、肌理の荒さ、あるいは色斑等の形態トラブルを隠蔽することは、ファンデーションや口紅などのメークアップ化粧料が意図する主要な効果の一つである。
特許文献1には、粘着性物質を含有するメークアップ下地料(第一層)を塗布した上に光を拡散反射する粉末を含有する仕上料(第二層)を重層することにより優れた形態トラブル隠蔽効果が得られると記載されている。当該仕上料(第二層)に含まれる拡散反射をする粉末には、具体的には二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム、二酸化チタン被覆雲母、モンモリロナイト等の無機粒子及びナイロン粉末、メタクリル酸メチル粉末、ポリエチレン粉末等の有機粒子が含まれる。しかしながら、特許文献1に記載された技術では、所望の隠蔽効果を持続的に得るためには下地料と仕上料を重層させるという手間が必要であった。
【0003】
また、特許文献1において光を拡散反射する粉末として使用されるのは板状粉末でも球状粉末でもよいとされているが、例えば、肌理や毛穴などを目立たなくする補正効果を発揮する球状樹脂粉末(ナイロン粉末など)を化粧料中で板状のパール光沢剤(例えば、二酸化チタン被覆雲母など)と併用すると、両者の効果が相殺され、球状樹脂粉末による補正効果もパール光沢剤によるツヤ感も不十分になってしまうという問題があった(特許文献2の背景技術参照)。
【0004】
特許文献2では、球状樹脂粉末を親水化して水相(内相)に配合し、疎水性の板状粉末(パール光沢材)を有機相(外相)に配合した油中水型乳化化粧料とすることにより上記の課題を解決している。しかしながら、当該化粧料は所定範囲の粘度を有する乳液状からクリーム状で提供されなければならず、粘度が所定範囲から逸脱すると良好な操作感が得られない場合があった。
【0005】
【特許文献1】特開平6−128122号公報
【特許文献2】特開2007−302583号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、下地料及び仕上料を二度塗りするような手間がなく、種々の形態で提供することができ、なおかつシワ等の形態トラブルを効果的に隠すことができる化粧料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
係る課題を解決するため、本発明は、板状複合粉末と球状複合粉末とを含有してなり、前記板状複合粉末が干渉色を呈する板状粉末であり、前記球状複合粉末が、屈折率1.40〜1.60である球状粉末の表面に屈折率2.00〜2.90である被覆成分を被覆した球状粉末であることを特徴とする化粧料を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の化粧料は、1回の適用で所望の効果を発揮することができ、シワ等の形態トラブル、特に唇のシワを目立たなくすることができる。また、本発明の化粧料は固形から液状までの種々の形態で提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明で使用される板状複合粉末は干渉色を呈する板状粉末であり、化粧料に用いられる一般的なものを用いることができるが、特にパール剤と呼ばれる干渉色を呈する板状の積層体が好ましい。これらは干渉層と呼ばれる金属酸化物の層から強い光を発する効果を持つ。特に、0.3〜2、好ましくは0.5〜1の屈折率差を有する複数の材料の積層体からなる板状複合粉末が好適に用いられる。
具体的には、例えば、雲母チタン、ベンガラ被覆雲母、ベンガラ被覆雲母チタン、カーミン被覆雲母チタン、紺青被覆雲母チタン、酸化チタン被覆合成金雲母、ベンガラ・酸化チタン被覆合成金雲母、酸化チタン被覆ガラスフレーク、酸化チタン被覆アルミナフレーク(メルク社製シローナシルバーなど)、酸化チタン被覆シリカフレーク(メルク社製シローナマジックモーヴなど)、酸化鉄・シリカ被覆アルミニウム、酸化鉄・シリカ被覆酸化鉄、酸化チタン及び酸化ケイ素被覆雲母(メルク社製チミロンスプレンディッドゴールド、同シローナカリビアンブルーなど)、酸化チタン被覆ガラスフレーク(日本板硝子社製メタシャインMC1080RR、エンゲルハード社製リフレックスシリーズなど)を用いることができる。
【0010】
本発明で使用される球状複合粉末は、屈折率1.40〜1.60である球状粉末の表面に屈折率2.00〜2.90である被覆成分を被覆した球状粉末であり、特に特開平11−236315号公報に記載されている複合粉末が好ましい。これらの球状複合粉末は、好ましくは粒径のそろった球状粒子を核とし、当該球状粒子とそれを被覆する被覆成分の屈折率を上記の範囲にすることにより、干渉色による色彩を呈することが困難とされていた球状粒子において干渉色を生じさせることを可能にし、板状粉末に見られる過度の光沢や使用性の問題をも解決したものである。
【0011】
本発明で使用する球状複合粉末の具体例及び製造方法は、特開平11−236315号公報に詳細に記載されている。簡潔に述べると、球状複合粉末の核となる粒子(核粒子)として、屈折率が1.40〜1.60の材料からなる球状粒子(好ましくは粒子径2.0μm〜50.0μm)を用い、当該核粒子に屈折率が2.00〜2.90である被覆成分を膜状に被覆することにより製造される。
前記核粒子を構成する材料としては、二酸化ケイ素、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ナイロン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル等の無機及び有機材料が挙げられる。核粒子としては、例えば、CF−グラニュレータ等を用いて造粒した球状粒子又は市販の球状粒子が使用できる。
前記被覆成分としては、二酸化チタン、特定の低次酸化チタン(チタンの酸化度が二酸化チタン(TiO)より低い酸化チタン、例えば、TiO、TiO、Ti、Ti、Ti等)、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化鉄などが挙げられる。
【0012】
球状複合粉末における被覆層の厚みは、光学的膜厚(膜厚×屈折率)で、概ね190〜780nmの範囲とするのが好ましい。当該球状複合粉末が呈する干渉色は、核粒子や被覆成分に使用する材料や重量比などによって変化し、所望の干渉色に応じて、それらの条件を適宜調製すればよい。
【0013】
本発明の化粧料で使用する球状複合粉末の粒子径は、好ましくは2〜20μm、より好ましくは4〜15μmである。粒子径が0.5μm未満であると化粧料の使用時にきしみ感が生じる場合があり、粒子径が20μmを越えると化粧料の塗布面がざらつく傾向がある。
【0014】
本発明の化粧料における上記複合粉末の配合量は、板状複合粉末が20%以下、球状複合粉末が15%以下であり、好ましくは、板状複合粉末が1〜15%、球状複合粉末が1〜12%であり、より好ましくは、板状複合粉末が2〜10%、球状複合粉末が1〜10%の範囲である。なお、本明細書中の配合量(%)は、特に断らない限り質量%を意味する。
【0015】
本発明の化粧料における板状複合粉末と前記球状複合粉末との配合比率は、好ましくは5:1〜1:2、より好ましくは3:1〜1:1の範囲とする。配合比率が前記範囲から逸脱すると、本発明の目的とするシワ等の隠蔽効果が不十分となる。また、特に板状複合粉末が多すぎると、化粧料ののびの滑らかさ及びツヤが劣る傾向がある。
【0016】
本発明の化粧料は、上記板状複合粉末と球状複合粉末とを組み合わせて使用することにより、形態トラブル、特にシワ等を効果的に隠蔽することができる。よって、本発明の化粧料は、口紅、アイシャドー、マスカラ、ファンデーションなどのメークアップ化粧料、好ましくは油性メークアップ化粧料とするのに適している。
また、本発明の化粧料にあっては、上記特許文献2とは異なり、板状複合粉末と球状複合粉末との組み合わせを用いるため、両者を同一相中に配合することも可能であり、そのようにしても所望の効果が劣化することはない。従って、本発明の化粧料は、液状、固形、粉末状等の様々な形態で提供することが可能である。
【0017】
本発明の化粧料には各種の色材を配合することができる。好ましく用いられる色材の例としては、酸化チタン、酸化鉄(ベンガラ)、黄酸化鉄、青色1号アルミニウムレーキ、二酸化チタン、酸化亜鉛等の無機色色顔料、チタン酸化鉄等の無機赤色系顔料、γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック、低次酸化チタン等無機黒色系顔料、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料、群青、紺青等の無機青色系顔料、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色305号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、青色404号、さらに赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号および青色1号等のジルコニウム、バリウム等の有機顔料が挙げられ、これらは表面をシリコーン等で処理されていてもよい。
【0018】
本発明の化粧料は、上記成分の他に、当該化粧料の用途、意図する効果を損なわない範囲において、通常化粧料に配合され得る成分を任意に配合し得る。このような成分としては、例えば液状油分、固形油分、粉体等が挙げられる。ただしこれら例示に限定されるものでない。
【0019】
液状油分としては、例えば、流動パラフィン、スクワラン、ラノリン誘導体、高級アルコール、各種エステル油、シリコーン油、ポリアルキレングリコールポリエーテルおよびその他カルボン酸、オリゴエステル化合物、テルペン系炭化水素油等が挙げられる。
固形油分としては、例えば、セレシンワックス、カルナバワックス、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、キャンデリラワックス、マイクロクリスタリンワックス、ベヘニン酸、ベへニルアルコール、モクロウ、ビーズワックス、セタノール等が挙げられる。
【0020】
粉体としては、例えば、タルク、カオリン、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、ベントナイト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼石膏)、リン酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、窒化ホウ素、二酸化チタン、酸化亜鉛などの無機粉末や、ポリアミド樹脂粉末、ナイロン粉末、ポリエチレン粉末、ポリプロピレン粉末、ポリエステル粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四フッ化エチレン粉末、セルロース粉末などの有機粉末のほか、各種顔料等が挙げられる。
【0021】
その他、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線遮蔽剤、防腐剤、保湿剤、染料等を配合することができる。
【実施例】
【0022】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
(調製例)
核粒子として二酸化ケイ素球状粒子、被覆成分として二酸化チタンを用いた球状複合粉末を次のようにして製造した。
市販の球状二酸化ケイ素(平均粒径約5μm、屈折率1.46:AGCエスアイテック社製)を水中に分散させ、そこへ塩化第二スズ(和光純薬製)を1重量%滴下し、加熱加水分解した。さらに球状二酸化ケイ素100部に対して二酸化チタンが80部になるように水中に溶解した四塩化チタン溶液(16%濃度:和光純薬製)を滴下し、加熱加水分解を行った。反応終了後、ろ過、乾燥し、生成物を800℃で3時間焼成することにより二酸化ケイ素に80%のルチル型の酸化チタン(屈折率2.5〜2.7)を被覆した、平均粒径約6μmの赤色の干渉色を持つ球状複合粉体が得られた。このようにして製造した球状複合粉末の電子顕微鏡写真を図1に示す。
【0023】
(試験例)
下記の表1に掲げた各成分を90〜100℃で加熱溶融し、攪拌混合、脱泡、冷却してスティック状化粧料(口紅)を調製した。表中、板状複合粉末としては酸化チタン被覆雲母(BASF社製フラメンコレッド)を使用し、球状複合粉末としては上記で調製したものを使用した。また、配合した色材(合計10%)の内訳は次の通りである。
・シリコーン処理酸化チタン 7.0%
・シリコーン処理酸化鉄(ベンガラ) 1.8%
・シリコーン処理黄酸化鉄 1.0%
・青色1号アルミニウムレーキ 0.2%
【0024】
試験例1〜5(実施例)及び試験例6〜10(比較例)の化粧料(口紅)について、専門パネル6名が外観観察をし、次いで各口紅を実際に使用(塗布)し、以下の評価項目について下記の評価基準に従って評価した。なお、塗布色のパール感については適度な彩度・明度を良好とし、彩度・明度が高すぎたり低すぎたりした場合を良好でないとした。
<評価項目>
・のびのなめらかさ
・つや
・塗布色のパール感
・唇のシワの目立たなさ(シワの隠蔽効果)
<評価基準(5段階評価)>
5 : 非常に良好
4 : 良好
3 : 普通
2 : 悪い
1 : 非常に悪い
【0025】
得られた評価結果を項目毎に集計して平均した値を指標として以下のように等級付けし、その符号を表1に記載した。
<評価結果の指標>
◎ : 平均値 4 . 5 以上5 . 0
○ : 平均値 3 . 5 以上4 . 5 未満
● : 平均値 2 . 5 以上3 . 5 未満
△ : 平均値 1 . 5 以上2 . 5 未満
× : 平均値 1 . 0 以上1 . 5 未満
【0026】
【表1】

【0027】
(実施例)
上記実施例(試験例1)及び比較例(試験例8)の口紅を塗布した唇を、何も化粧を施していない素の唇と比較した結果を示す写真を図2とする。板状複合粉末のみを含有し球状複合粉末を配合しなかった比較例の口紅を塗布した唇(B)では、素の唇(A)にあったシワ(特に縦ジワ)が強調されてしまうが、本発明の口紅を塗布した唇(C)では、唇のシワが目立たなくなっている。即ち、板状複合粉末と球状複合粉末とを組み合わせて配合した本発明の化粧料では、球状複合粉末が光拡散性を高め、角度による明度差を小さくするために、シワが目立たなくなったと考えられる。
【0028】
(処方例)
以下の処方例における板状複合粉末としては酸化チタン被覆ガラスフレーク(日本板硝子社製メタシャインMC1040RYを使用し、球状複合粉末としては上記で調製したものを使用した。
1.口紅グロス
下記の処方に基づく組成物を、90℃付近にて均一に分散、混合して樹脂容器中に流し込み冷却することにより調製した。
配合成分 配合量(質量%)
球状複合粉体 5
板状複合粉末 2
重質流動パラフィン 20
メチルフェニルポリシロキサン 10
リンゴ酸ジイソステアリル 15
パルミチン酸デキストリン 5
トリメチルシロキシケイ酸 3
マイカ 30
黒酸化鉄被覆雲母チタン(パール剤) 5
酸化鉄 1.5
酸化チタン 1.5
酢酸DL−α−トコフェロール 0.1
D−δ−トコフェロール 適量
パラベン 適量
香料 適量
【0029】
2.油性アイシャドー
下記組成物を80℃で混合し、金型へ流し込んでプレスすることにより調製した。
配合成分 配合量(質量%)
球状複合粉体 5
板状複合粉末 2
セレシン 1
デカメチルシクロペンタシロキサン 残量
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 2
メチルフェニルポリシロキサン 5
マカデミアナッツ油 1
セスキイソステアリン酸ソルビタン 2
合成金雲母 0.1
マイカ 30
黒酸化鉄被覆雲母チタン(パール剤) 適量
D−δ−トコフェロール 適量
群青ピンク 1
ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 3
トリメチルシロキシケイ酸 3
香料 適量
【0030】
3.粉末固形アイシャドー
油分、ワックスを95℃に加熱して均一に攪拌し、一方油分以外の組成物を室温にて均一に攪拌した。そこへ加熱した油分類を添加して、金型に流し込みプレスすることにより製造した。
配合成分 配合量(質量%)
球状複合粉体 5
板状複合粉末 2
ワセリン 2
ジメチルポリシロキサン 2
メチルフェニルポリシロキサン 2
グリセリン 0.1
トリオクタノイン 1
植物性スクワラン 0.5
セスキイソステアリン酸ソルビタン 1
アルキル変性シリコーン樹脂被覆ベンガラ 0.1
窒化ホウ素 2
雲母チタン 4
金雲母 4
合成金雲母 0.1
セリサイト 25
タルク 残余
マイカ 7
ミリスチン酸亜鉛 1
ステアリン酸アルミニウム 0.01
無水ケイ酸 4
フィトステロール 0.01
DL−α−トコフェロール 0.02
アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム 0.02
パラオキシ安息香酸エステル 0.2
ベンガラ 7
黒酸化鉄 2
合成ケイ酸ナトリウム/マグネシウム 0.1
香料 適量
リンゴ酸ジイソステアリル 5
トリイソステアリン 2
【0031】
4.マスカラ
配合成分 配合量(質量%)
球状複合粉末 5
板状複合粉末 2
軽質イソパラフィン 7
ジメチルポリシロキサン 2
デカメチルシクロペンタシロキサン 10
トリメチルシロキシケイ酸 10
メチルポリシロキサンエマルション 適量
1,3−ブチレングリコール 4
ジオレイン酸ポリエチレングリコール 2
ジイソステアリン酸ジグリセリル 2
炭酸水素ナトリウム 0.2
酢酸DL−α−トコフェロール 0.1
パラオキシ安息香酸エステル 適量
デヒドロ酢酸ナトリウム 適量
黒酸化鉄 7
ベントナイト 1
ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 6
ポリ酢酸ビニルエマルション 30
精製水 残量
【0032】
5.油性ファンデーション
配合成分 配合量(質量%)
球状複合粉末 5
板状複合粉末 2
ジメチルポリシロキサン 8
メチルハイドロジェンポリシロキサン 0.5
セスキイソステアリン酸ソルビタン 1
リン酸水素カルシウム 3
黄酸化鉄 2
ベンガラ 1
黒酸化鉄 適量
酸化チタン 10
タルク 5
硫酸バリウム 2
焼成セリサイト 10
酢酸DL−α−トコフェロール 0.1
パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 3
無水ケイ酸 1
【0033】
6.W/O乳化ファンデーション
配合成分 配合量(質量%)
球状複合粉末 5
板状複合粉末 2
マイクロクリスタリンワックス 5
ジメチルポリシロキサン 10
デカメチルシクロペンタシロキサン 30
ジプロピレングリコール 3
パルミチン酸 0.5
セスキイソステアリン酸ソルビタン 1
黄酸化鉄 3
ベンガラ 1
黒酸化鉄 適量
酸化チタン 10
タルク 5
酢酸DL−α−トコフェロール 0.1
パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 3
精製水 残余
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の化粧料に使用する球状複合粉末の外観を示す顕微鏡写真である。
【図2】(A)化粧を施していない素の唇、(B)板状複合粉末のみを含む比較例の化粧料を塗布した唇、及び(C)本発明の化粧料を塗布した唇を比較して示す写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状複合粉末と球状複合粉末とを含有してなり、前記板状複合粉末が干渉色を呈する板状粉末であり、前記球状複合粉末が、屈折率1.40〜1.60である球状粉末の表面に屈折率2.00〜2.90である被覆成分を被覆した球状粉末であることを特徴とする化粧料。
【請求項2】
前記板状複合粉末が、0.3〜2の屈折率差を有する複数の材料の積層体であることを特徴とする、請求項1に記載の化粧料。
【請求項3】
前記球状複合粉末が、2〜20μmの粒子径を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の化粧料。
【請求項4】
前記板状複合粉末と前記球状複合粉末との配合比率が5:1〜1:2の範囲であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の化粧料。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−173573(P2009−173573A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−13289(P2008−13289)
【出願日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】