説明

化粧用または皮膚用製剤

本発明は、2,4,6-トリアリニノ-p-(カルボ-2'-エチルヘキシル-1'-オキシ)-1,3,5-トリアジン(エチルヘキシルトリアゾン)、1-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(4-メトキシフェニル)-プロパン-1,3-ジオン(ブチルメトキシジベンゾイル-メタン)、ビスオクチルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン)および2-[-4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル(ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート)から選ばれる1種以上の化学的光防護フィルター;および/または表面的に処理されるか、または未処理の二酸化チタンまたは酸化亜鉛の顔料から選ばれる1種以上の光防護フィルター;C8-C16脂肪酸およびイソアミルアルコールの少なくとも1つのエステルを含む化粧用または皮膚用製剤を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、日焼け防止製剤などの化粧用または皮膚用製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
地球上のいくつかの場所におけるオゾン層が薄くなることの増加の結果としてのみならず、近年の人々のレジャー行動の結果としても、有害な紫外線に対してヒトの皮膚を保護することの重要性が高まっている。
【0003】
波長が<290 nmである超短波紫外線は、通常、大気圏のオゾン層に吸収され、波長が290−320 nmである、より長い波長の紫外線B、および波長が320−400 nmである紫外線Aは、相対的に妨げられずに通過して、地球の表面に到達し、曝露時間および頻度に応じて、一時的および永久的な損傷を引き起こすことができる。たとえば、約310 nmの紫外線放射への短期間の曝露でさえも、痛い日焼けをすばやく引き起こし、より深部の皮膚における長波紫外線A放射への長時間の曝露は、光毒性反応を引き起こし、結合組織を損傷することによって、皮膚の加齢の促進を引き起こす。しかしながら、広範囲の紫外線曝露下で影響を及ぼされる皮膚のみかけのみならず、黒色腫の形成を伴う悪性の細胞の変化は、皮膚細胞における遺伝物質の紫外線誘発性損傷に起因する。したがって、光防護製品が、皮膚の健康の維持にとって非常に重要である。
【0004】
現代の光防護製品は、皮膚表面上で紫外線を吸収するか、または反射する紫外線フィルター方式を用いる。化学的および物理的紫外線フィルターの間に区別できる特徴を作ることができることが、当業者には知られている。化学的紫外線フィルターの機能の様式は、これらが、高エネルギーの紫外線放射を吸収することができ、その際、励起状態に変換することができるという事実に基づいている。その後、励起した化学種は、次いで、吸収したエネルギーの漸進的放出とともに、再び緩和して、それらの基底状態に戻る。
【0005】
一方、TiO2またはZnOなどの無機顔料に基づく物理的紫外線フィルターは、紫外線放射を反射し、その際、紫外線が皮膚を貫通するのを妨げる。化学的および物理的紫外線フィルターは、多くの場合、互いに補完するので、現代の日焼け防止製品において、頼みとするものは、2つの方式の組み合わせによって作成されることが多い。自然化粧品の要件に適応しなければならない化粧用光防護製品は、このような製品のための処方基準にしたがって、いずれの化学的紫外線フィルターをも含むことは許されない。それらの紫外線防護は、もっぱら、物理的紫外線フィルターの使用に基づいている。
【0006】
光防護製品の紫外線が皮膚に貫通するのを妨げる能力は、それらの日焼け防止指数(SPF)によって表される。昔は、この値は、規定の放射量および時間に対する皮膚の発赤の外観を測定することによるインビボ実験において確認された。しかしながら、皮膚発赤に関連する皮膚における炎症の過程は、短波紫外線Bへの曝露によって引き起こされる可能性がより高いので、この方法は、紫外線Aに対する防護の程度を確認するのに用いることはできない。しかしながら、皮膚における紫外線Aの影響は、上述したように同様に危険であるので、近年では、紫外線A吸収を決定するためのさらなるインビトロ方法が開発されて、従来技術における欠点に対する是正措置が提供されている。それらは、光防護製品が、全紫外線領域にわたって防護効果を有することを確実にすると言われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
化学的紫外線フィルターと無機顔料の両方の最適効果を開発するために、皮膚の表面におけるそれらの均質な分配が重要な必要条件である。さらに、皮膚への化学的紫外線フィルターの貫通傾向が低いことは、皮膚深部における、遊離ラジカルであることが多い励起した化学種の反応を防止するために非常に重要である。これらのパラメーターは、製剤に用いられる油成分によって一次的にコントロールされる。
【0008】
その結果として、日焼け防止製品を製造することを目的として、当業者は、1つに数種の特性を合わせもつ油成分を用いる。たとえば、それらは、広い温度範囲にわたる異なる紫外線領域のための光防護フィルターを容易に溶解しなければならず、無機顔料を安定して分散させなければならず、皮膚の光防護指数の均質な分配を目的として、良好な分散可能性を有さなければならない。
【0009】
さらに、油成分におけるさらなる要件も、現代の光防護製品のために構築される。たとえば、製剤の化粧品としての特性は、消費者による製品の適用の継続性において重要な役割を演じる。このように、有害な紫外線放射に対する防護の質もまた、それらの利便性によって直接決定される。最終的に、皮膚用および化粧用製品のための原料を得ることが、近年、焦点となっている。これに関連して、再生可能な原料から原料へ向かう強い傾向が見られる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的は、これらの製剤における化学的および/または物理的紫外線フィルターの効果的で利便性のよい製造を可能にする、最初にタイプ特異的な製剤を提供することである。
【0011】
驚いたことに、たとえば、ラウリン酸イソアミルなどのC8-C16脂肪酸およびイソアミルアルコールのエステルが、一連の通常の化学的および物理的紫外線フィルターにとって優れた様式で、これらの要件を満たし、したがって、光防護製剤のための油成分の質に関連するチャレンジへの良好な解決を提供することが今や見出されている。
【0012】
本発明は、
a) 2,4,6-トリアリニノ-p-(カルボ-2'-エチルヘキシル-1'-オキシ)-1,3,5-トリアジン(エチルヘキシルトリアゾン)、1-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(4-メトキシフェニル)-プロパン-1,3-ジオン(ブチルメトキシジベンゾイル-メタン)、ビスオクチルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン)および2-[-4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル(ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート)から選ばれる1種以上の化学的光防護フィルター;および/または表面的に処理されるか、または未処理の二酸化チタンまたは酸化亜鉛の顔料から選ばれる1種以上の光防護フィルター;
b)C8-C16脂肪酸およびイソアミルアルコールの少なくとも1つのエステル;
を含む化粧用または皮膚用製剤を提供する。
【0013】
本発明は、C8-C16脂肪酸およびイソアミルアルコールのエステル(ラウリン酸イソアミルが好ましい)およびエチルヘキシルトリアゾン、ブチルメトキシベンゾイルメタン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートおよびビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンから選ばれる1種以上の化学的紫外線フィルターおよび/または修飾されていないか、または表面修飾された酸化亜鉛および/または二酸化チタン顔料から選ばれる1種以上の物理的紫外線フィルターを含む、化粧用および皮膚用製剤、特に、日焼け防止製品に関する。
【0014】
構造的観点から見れば、化学的紫外線フィルターは、置換基および/またはヘテロ原子によって吸収スペクトルが紫外線波長領域にシフトしている芳香族化合物の種類に属する。化学的紫外線フィルターを製造する場合の1つのチャレンジは、多少の例外は別として、それらの水溶性が低いこと、および結晶化傾向が大きいことである。後者の特性はまた、化学的紫外線フィルターの使用濃度を制限し、したがって、問題になっている製剤の光防護指数を制限する、油溶性の引き下げをもたらすことが多い。
【0015】
問題は、化学的紫外線フィルターの最大吸収が、有害な紫外線Aおよび紫外線B放射の全領域をカバーしないということにおいてより困難である。この事実は、日焼け防止製品による紫外線放射の有害な影響に対する皮膚の最も効果的な可能な広帯域の防護を確実にするために、異なる最大吸収をもつ紫外線フィルターの混合物の使用を要求することが多い。良好な光防護特性を特徴とし、最近、広範に用いられている特に有利な紫外線フィルターは、たとえば、商品名Uvinul T 150でBASFから市販されている紫外線Bフィルターである2,4,6-トリアリニノ-p-(カルボ-2'-エチルヘキシル-1'-オキシ)-1,3,5-トリアジン(INCI:エチルヘキシルトリアゾン)、商品名Parsol 1789でDSMから市販されている紫外線Aフィルターである1-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(4-メトキシフェニル)-プロパン-1,3-ジオン(INCI:ブチルメトキシベンゾイルメタン)または商品名Uvinul A PlusでBASFから市販されている2-[-4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル(INCI:ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート)、および商品名Tinosorb SでCiba Geigyから市販されている広帯域フィルターであるビス-オクチルオキシ-フェノールメトキシフェニルトリアジン(INCI:ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン)(EP0775698 B1)などである。これらの紫外線フィルターが、使用される油成分の溶解能力に特に強い要求を出すことが当業者には知られている。
【0016】
化学的紫外線フィルターの光防護効果は、たとえば、二酸化チタンまたは酸化亜鉛などの、微粉末に磨り潰されている紫外線を反射する無機顔料によって補完される。光防護製剤の他の成分とのそれらの適合性を増大させるために、これらの顔料は、表面は疎水性にされることが多い。このような顔料の組込みを促進する油成分は、有利な化学物理的特性を有さねばならない。したがって、それらは、たとえば、高い極性に加えて、低い表面張力などを有するべきであり、結果として良好な湿潤能力を有する。
【0017】
従来技術によれば、これらの要求は、現在、さまざまな構造の油によって満たされる。例示を目的として、ここで、直線アルキルベンゾエートのグループ、1,3-ブチレングリコールまたは1,3-プロピレングリコールのエステルおよびジカルボン酸のエステルを挙げる。
【0018】
直線アルキルベンゾエートのグループでは、商品名Finsolv TNまたはCetiol ABで市販C12-15アルキルベンゾエートが広く用いられている。C12-15アルキルベンゾエートは、紫外線フィルターを溶解し、顔料を分散させるための1つの良好な選択肢であるが、再生可能な原料から製造することはできない。さらに、他の製品と比べて、皮膚上でベタベタするフィルムである(L. Rigano、R. Leporatti in Seifen、Ole、Fette、Wachse、2004、1/2、12-22)。
【0019】
従来技術の後者の不利点は、1,3-ブタンジオールのエステルによって部分的に解決することができた。たとえば、EP0860164 B1は、紫外線Bフィルターエチルヘキシルトリアゾンと組み合わせて、商品名でDermofeel(登録商標) BGCで市販されているジカプリル酸/ジカプリン酸ブチレングリコールの使用を記載している。ジカプリル酸/ジカプリン酸ブチレングリコールを含む光防護製品の適用特性は、L. Rigano、R. Leporatti in Seifen、Ole、Fette、Wachse、2004、1/2、12-22に利点として記載されている。さらなる1,3-ブタンジオールのエステルは、ブチレングリコールココエートであり、顔料の湿潤剤としてのその使用は、EP1807120 B1に記載されている。
【0020】
ジカルボン酸のジエステルのグループとして、商品名Cetiol Bで別の目的のために用いられるアジピン酸ジブチルが挙げられる。
【0021】
これらの特定のエステルは、化学的および物理的紫外線フィルターの溶解および分散能力における技術的要件を良好な方法で解決するが、再生可能な原料から製造できるという要件には対処していない。したがって、それらは、従来技術の不利点を部分的には解決するが、現代の化粧用原料における環境保護の要件を完全には満たさない。
【0022】
驚いたことに、当業者に予期しえない様式で、特定のエステル、特に、ラウリン酸イソペンチル(INCI:ラウリン酸イソアミル)に関して、油成分が、再生可能な原料から製造することができ;
化学的紫外線フィルターであるエチルヘキシルトリアゾン、ブチルメトキシベンゾイルメタン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエートおよびビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンのための良好な溶解能力を有し;
他の油成分との混合物中でさえも、特定の紫外線フィルターの結晶化傾向を低下させ;
表面未処理または修飾無機顔料である二酸化チタンまたは酸化亜鉛のグループからの物理的紫外線フィルターを予期しえない様式で分散させ、製剤中で安定させ;
良好な分散可能性を有し、したがって、皮膚上での特定の化学的および物理的紫外線フィルターの均質な分配を確実にし;
その上、
迅速な吸収能力、ベタつきが少ない、そして塗膜形成が少ないなどの化粧品的に心地よい特性を有し;そして
したがって、特定の化学的紫外線フィルターにとっての前述の技術的要件を満たし、従来技術の環境的および経済的な不利点の是正措置を提供する;
ことが現在確認されている。
【0023】
したがって、本発明は、ラウリン酸イソアミルなどの特定のエステルおよび
2,4,6-トリアリニノ-p-(カルボ-2'-エチルヘキシル-1'-オキシ)-1,3,5-トリアジン(エチルヘキシルトリアゾン);
1-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(4-メトキシフェニル)-プロパン-1,3-ジオン(ブチルメトキシベンゾイル-メタン);
ビスオクチルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン);
2-[-4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル(ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート);
から選ばれる1種以上の化学的紫外線フィルター、および/または表面未処理または修飾無機顔料である二酸化チタンおよび/または酸化亜鉛から選ばれる1種以上の物理的紫外線フィルターを含む化粧用および皮膚用光防護製剤、特に、スキンケア化粧用および皮膚用製剤に関する。
【0024】
日焼け防護製剤のための本発明の油成分は、再生可能な原料から得ることができ、その際、技術的要件を満たし、日焼け防護製品の常用を促進する知覚特性を有する。
【0025】
本発明は、特に好ましい実施態様として、後記のラウリン酸イソアミルの実施例を用いて説明されるが、それらに限定されるものではない。ラウリン酸イソアミルは、イソペンチルアルコールとラウリン酸のエステル化によって製造することができる。両方の原料は、再生可能な源から得ることができる。本発明にしたがって用いることができる他のイソアミルエステルは、特に、イソアミルアルコールとカプリル酸、ミリスチン酸およびパルミチン酸のエステルである。
【0026】
次いで、前述の紫外線フィルターを含む化粧用製剤へのラウリン酸イソアミルの本発明による添加の結果として、同程度の量のこれらの紫外線フィルターが、ブチレングリコールジエステルおよび/またはC12-15アルキルベンゾエートと同様に溶解されうるが、製剤は、それに反して、著しくより心地よい皮膚感覚および皮膚上での良好な分配を特徴とすることを発見したのは驚くべきことであった。それらは、皮膚に迅速に吸収され、油状あるいは粘着性の当業界膜を残さない。
【0027】
本発明の製剤において、効果的で広帯域の防護を確実にするために、特定の紫外線フィルターを単独または組み合わせて用いることができる。次いで、2,4,6-トリアリニノ-p-(カルボ-2'-エチルヘキシル-1'-オキシ)-1,3,5-トリアジン(エチルヘキシルトリアゾン)の総量は、0.1%−10%、好ましくは0.5−6.0%から有利に選ばれ、1-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(4-メトキシフェニル)-プロパン-1,3-ジオン(ブチルメトキシベンゾイルメタン)の総量は、0.1−6.0%、好ましくは0.5−4.0%から有利に選ばれ、ビスオクチルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン)の総量は、0.1%−15%、好ましくは0.5−10%から有利に選ばれ、そして、2-[-4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル(ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート)の総量は、0.1%−10%、好ましくは0.5−6%で用いられる。
【0028】
上述したように、自然化粧品の要件に適合する化粧用光防護製品は、自然化粧品の要件に適応すべき化粧用光防護製品は、このような製品のための処方基準にしたがって、いずれの化学的紫外線フィルターをも含むことは許されない。それらの紫外線防護は、もっぱら、物理的紫外線フィルターの使用に基づいている。この場合に適切な光防護を実現するために、高濃度の二酸化チタンおよび/または酸化亜鉛顔料の使用が必要であり、このことは、多くの場合、製剤の皮膚感覚において悪影響を及ぼす。次いで、驚いたことに、ラウリン酸イソアミルもまた、例外的に、表面未処理および表面修飾された二酸化チタンおよび酸化亜鉛顔料の両方を分散させうることが発見され、本発明にしたがって得られる製剤は、自然化粧品に適合する他の油成分とは対照的に、著しく改善された分散可能性およびより心地良い皮膚感覚によって特徴付けられた。
【0029】
その結果として、ラウリン酸イソアミルなどの特定のエステルは、例外的に、その効果が化学的および物理的紫外線フィルターの使用に基づいている従来の光防護製品における使用と、その効果がもっぱら無機顔料の効果に基づいている認定された自然化粧品における使用の両方に適している。
【0030】
本発明製剤中のイソアミルエステルの総量は、製剤の総量に基づいて、0.1%−50%、好ましくは0.5%−20%である。それは、それ自体で使用できるが、通常、C12-15アルキルベンゾエート、ジカプリル酸/ジカプリン酸ブチレングリコールまたはアジピン酸ジブチルなどの特定の紫外線フィルターを溶解するための他の油成分と組み合わせて使用することもできる。請求の範囲および明細書中のすべてのパーセンテージは、他に特記しない限り、重量パーセントである。
【0031】
本発明の日焼け防止製剤は、常用の組成物を有し、化粧用および/または皮膚用光防護に役立つのみならず、皮膚および毛髪の治療、ケアおよび洗浄用にも役立ち、化粧品としても役立つ。
【0032】
それらは、たとえば、例示を目的として後述するような、さらなる油体(oil bodies)、乳化剤、真珠光沢ロウ、粘度調節剤、増粘剤、過脂肪剤、安定剤、重合体、シリコーン化合物、脂肪、ロウ、レシチン、リン脂質、生体活性成分、紫外線光防護因子、抗酸化剤、デオドラント、蒸散抑制剤、フケ止め剤、塗膜形成剤、膨潤剤、防虫剤、セルフタンニング剤、チロシンインヒビター(脱色素剤)、ハイドロトロープ、可溶化剤、保存剤、香油、染料などのこのような製剤に常用される補助剤を含むことができる。
【発明を実施するための形態】
【0033】
油体
クリーム、ローションおよび乳液などのボディケア組成物は、通常、知覚特性をさらに最適化するのに貢献する一連のさらなる油体および皮膚軟化剤を含む。油体は、通常、総量0.1−50重量%、好ましくは5−25重量%、さらに好ましくは5−15重量%で存在する。適当な油体は、たとえば、6〜18個、好ましくは8〜10個の炭素原子を有する脂肪アルコールに基づくゲルベアルコール、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸ミリスチル、ステアリン酸ミリスチル、イソステアリン酸ミリスチル、オレイン酸ミリスチル、ベヘン酸ミリスチル、エルカ酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸セチル、イソステアリン酸セチル、オレイン酸セチル、ベヘン酸セチル、エルカ酸セチル、ミリスチン酸ステアリル、パルミチン酸ステアリル、ステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸ステアリル、オレイン酸ステアリル、ベヘン酸ステアリル、エルカ酸ステアリル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソステアリル、オレイン酸イソステアリル、ベヘン酸イソステアリル、ミリスチン酸オレイル、パルミチン酸オレイル、ステアリン酸オレイル、イソステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ベヘン酸オレイル、エルカ酸オレイル、ミリスチン酸ベヘニル、パルミチン酸ベヘニル、パルミチン酸ベヘニル、ステアリン酸ベヘニル、イソステアリン酸ベヘニル、オレイン酸ベヘニル、ベヘン酸ベヘニル、ミリスチン酸エルシル、パルミチン酸エルシル、ステアリン酸エルシル、イソステアリン酸エルシル、オレイン酸エルシル、ベヘン酸エルシルおよびエルカ酸エルシルなどの直線状C6-C22脂肪酸と直線状もしくは分枝状C6-C22脂肪アルコールとのエステルまたは分枝状C6-C13カルボン酸と直線状もしくは分枝状C6-C22脂肪アルコールとのエステルである。ジカプリル酸/ジカプリン酸ブチレングリコール(Dermofeel(登録商標) BGC)などの直線状C6-C22脂肪酸と非分枝状または分枝状多価アルコールとのエステル、または2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,1,1-トリメチロールエタンもしくは1,1,1-トリメチロールプロパンのエステルもまた適当である。さらに、直線状C6-C22脂肪酸と分枝状アルコール、特に2-エチルヘキサノールとのエステル;C18-C38アルキルヒドロキシカルボン酸と直線状または分枝状C6-C22脂肪アルコールとのエステル、特にリンゴ酸ジオクチル;直線状および/または分枝状脂肪酸と多価アルコール(たとえば、プロピレングリコール、ジメルジオールまたはトリメルトリオールなど)および/またはゲルベアルコールとのエステル;C6-C10脂肪酸に基づくトリグリセリド;C6-C18脂肪酸に基づく液体モノ/ジ/トリグリセリド混合物;C6-C22脂肪アルコールおよび/またはゲルベアルコールと芳香族カルボン酸、特に安息香酸とのエステル;C2-C12ジカルボン酸と1〜22個の炭素原子を有する直線状または分枝状アルコールまたは2〜10個の炭素原子および2〜6個の水酸基を有するポリオールとのエステル;植物油;分枝状第一級アルコール;置換シクロヘキサン;ジカプリリルカーボネート(Cetiol(登録商標) CC)などの直線状および分枝状C6-C22脂肪アルコールカーボネート;6〜18個、好ましくは8〜10個の炭素原子を有する脂肪アルコールに基づくゲルベカーボネート;安息香酸と直線状および/または分枝状C6-C22アルコールとのエステル(たとえば、Finsolv(登録商標) TNなど);ジカプリリルエーテル(Cetiol(登録商標) OE)などの1アルキル基当たり6〜22個の炭素原子を有する直線状または分枝状ジアルキルエーテル;ポリオールを有するエポキシ化脂肪酸エステルの開環生成物;シリコーン油(シクロメチコン、シリコーンメチコングレードなど)および/またはスクアラン、スクアレンまたはジアルキルシクロヘキサンなどの脂肪族もしくはナフテン系炭化水素も適当である。
【0034】
乳化剤
適当な乳化剤は、たとえば、少なくとも1つの以下のグループから選ばれるイオン形成性界面活性剤などである:
8〜22個の炭素原子を有する直線状脂肪アルコールへの、1〜22個の炭素原子を有する脂肪酸への、アルキル基中に8〜15個の炭素原子を有するアルキルフェノールおよびアルキル基中に8〜22個の炭素原子を有するアルキルアミンへの2〜30 molのエチレンオキシドおよび/または0〜5 molのプロピレンオキシドの付加生成物;
アルキル基中に8〜22個の炭素原子を有するアルキルオリゴグリコシドおよびそのエトキシ化類縁体;
ヒマシ油および/または水添ヒマシ油への1〜15 molのエチレンオキシドの付加生成物;
ヒマシ油および/または水添ヒマシ油への15〜60 molのエチレンオキシドの付加生成物;
グリセロールおよび/またはソルビタンと、12〜22個の炭素原子を有する不飽和直線状または飽和分枝状脂肪酸および/または3〜18個の炭素原子を有するヒドロキシカルボン酸との部分エステルならびに1〜30 molのエチレンオキシドを有するそのアダクト体;
ポリグリセロール(平均縮合度2〜8)、ポリエチレングリコール(分子量400〜5000)、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、糖アルコール(ソルビトールなど)、アルキルグルコシド(メチルグルコシド、ブチルグルコシド、ラウリルグルコシドなど)およびポリグルコシド(セルロースなど)と、12〜22個の炭素原子および/または3〜18個の炭素原子ヒドロキシカルボン酸を有する飽和および/または不飽和、直線状または分枝状脂肪酸との部分エステルならびに1〜30 molのエチレンオキシドを有するそのアダクト体;
ペンタエリスリトール、脂肪酸、クエン酸および脂肪アルコールの混合エステルおよび/または6〜22個の炭素原子を有する脂肪酸、メチルグルコースおよびポリオール、好ましくはグリセロールまたはポリグリセロールの混合エステル;
モノ、ジおよびトリアルキルホスフェート、およびモノ、ジおよび/またはトリPEGアルキルホスフェートおよびその塩;
羊毛ロウアルコール;
ポリシロキサン-ポリアルキル-ポリエーテル共重合体および対応する誘導体;
ポリエチレングリコール-30ジポリヒドロキシステアリン酸などのブロック共重合体;
Goodrich製のペムレングレード(TR-1、TR-2)などのポリマー乳化剤;および
ポリアルキルレングリコール。
【0035】
エチレンオキシド付加生成物
脂肪アルコール、脂肪酸、アルキルフェノールへの、またはヒマシ油への、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドの付加生成物が知られており、市販されている。これらは、同族体混合物であり、その平均アルキル化度は、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと付加反応がおこなわれる基質との定量比に対応する。グリセロールへの、エチレンオキシドの付加生成物のC12/18脂肪酸モノおよびジエステルは、化粧品用の保油剤として知られている。
【0036】
ソルビタンエステル
ソルビタンエステルは、モノイソステアリン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、ジイソステアリン酸ソルビタン、トリイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、ジオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノエルカ酸ソルビタン、セスキエルカ酸ソルビタン、ジエルカ酸ソルビタン、トリエルカ酸ソルビタン、モノリシノール酸ソルビタン、セスキリシノール酸ソルビタン、ジリシノール酸ソルビタン、トリリシノール酸ソルビタン、モノヒドロキシステアリン酸ソルビタン、モノ酒石酸ソルビタン、セスキ酒石酸ソルビタン、ジ酒石酸ソルビタン、トリ酒石酸ソルビタン、モノクエン酸ソルビタン、セスキ酒石酸ソルビタン、ジクエン酸ソルビタン、トリクエン酸ソルビタン、モノマレイン酸ソルビタン、セスキマレイン酸ソルビタン、ジマレイン酸ソルビタン、トリマレイン酸ソルビタン、およびそのテクニカルグレードの混合物である。特定のソルビタンエステルへの、1〜30、好ましくは5〜10 molのエチレンオキシドの付加生成物が、同様に適している。
【0037】
ポリグリセロールエステル
適当なポリグリセロールエステル代表例は、ステアリン酸ポリグリセリル-3(Dermofeel(登録商標) PS)、パルミチン酸ポリグリセロール-3(Dermofeel(登録商標) PP)、カプリル酸ポリグリセリル-6(Dermofeel(登録商標) G 6 CY)、ラウリン酸ポリグリセリル-10(Dermofeel(登録商標) G 10 L)、ラウリン酸ポリグリセリル-2(Dermofeel(登録商標) G 2 L)、ラウリン酸ポリグリセリル-3(Dermofeel(登録商標) G 3 L)、ラウリン酸ポリグリセリル-5(Dermofeel(登録商標) G 5 L)、ジポリヒドロキシステアリン酸ポリグリセリル-2(Dehymuls(登録商標) PGPH)、ジイソステアリン酸ポリグリセロール-3(Lameform(登録商標) TGI)、イソステアリン酸ポリグリセリル-4(Isolan(登録商標) Gl 34)、メチルグルコースジステアリン酸ポリグリセリル-3(Tego Care(登録商標) 450)、ポリグリセリル-3 蜜ロウ(Cera Bellina(登録商標))、カプリン酸ポリグリセリル-4(カプリン酸ポリグリセロール T2010/90)、ポリグリセリル-3 セチルエーテル(Chimexane(登録商標) NL)、ジステアリン酸ポリグリセリル-3(Cremophor(登録商標) GS 32)およびポリリシンオレイン酸ポリグリセリル(Dermofeel(登録商標) PR)、ジメレートイソステアリン酸ポリグリセリルおよびその混合物である。適当なポリオールエステルのさらなる例は、トリメチロールプロパンまたはペンタエリスリトールと、ラウリン酸、ヤシ脂肪酸、獣脂脂肪酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸および同様に1〜30 molのエチレンオキシドと反応したものとのモノ、ジおよびトリのエステルである。
【0038】
アニオン性乳化剤
代表的なアニオン性乳化剤は、たとえば、パルミチン酸、ステアリン酸またはベヘン酸などの12〜22個の炭素原子を有する脂肪族脂肪酸ならびにアゼライン酸またはセバシン酸などの12から22個の炭素原子を有するジカルボン酸である。
【0039】
両性およびカチオン性乳化剤
両性イオン界面活性剤を乳化剤として用いることができる。両性イオン界面活性剤は、少なくとも1つの4級アンモニウム基と少なくとも1つのカルボキシレートおよび1つのスルホネート基を分子内に有する界面活性化合物を意味するために用いられる用語である。特に適当な両性イオン界面活性剤は、それぞれアルキルまたはアシル基に8〜18個の炭素原子を有するグリシン酸ココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムおよび2-アルキル-3-カルボキシメチル-3-ヒドロキシエチルイミダゾリンおよびグリシン酸ココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルといったようなグリシン酸N-アルキル-NN-ジメチルアンモニウムなどのいわゆるベタインである。特に適しているのは、CTFA名:ココアミドプロピルベタインで知られる脂肪酸アミド誘導体である。同様に、適当な乳化剤は、両性界面活性剤である。両性界面活性剤は、分子内のC8/18アルキルまたはアシル基は別として、少なくとも1つの有利アミノ基および少なくとも1つの-COOHまたは-SO3H基を含み、内部塩を形成することができる界面活性化合物を意味すると理解される。適当な両性界面活性剤の例は、いずれの場合にもアルキル基に約8〜18個の炭素原子を有するN-アルキルグリシン、N-アルキルプロピオン酸、N-アルキルアミノ酪酸、N-アルキルイミノジプロピオン酸、N-ヒドロキシエチル-N-アルキルアミドプロピルグリシン、N-アルキルタウリン、N-アルキルサルコシン、2-アルキルアミノプロピオン酸およびアルキルアミノ酢酸である。特に好ましい両性界面活性剤は、N-ココアルキルアミノプロピオネート、ココアシルアミノエチルアミノプロピオネートおよびC12/18-アシルサルコシンである。最後に、エステルクアット型、特に好ましくはメチル4級化ジ脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩などのカチオン性界面活性剤は、乳化剤としても適当である。
【0040】
脂肪およびロウ
脂肪およびロウは、ケア物質として、さらに化粧品の粘度を増加させるために、ボディケア製品に添加される。脂肪の代表的な例は、グリセリド、すなわち、固体または液体の、本質的に高級脂肪酸の混合グリセロールエステルからなる植物または動物製品である。たとえば、モノ/ジラウリン酸、パルミチン酸またはステアリン酸グリセロールなどの脂肪酸部分グリセリド、すなわち、グリセロールと12〜18個の炭素原子を有する脂肪酸とのテクニカルグレードのモノおよび/またはジエステルも、この目的に適している。適当なロウは、特に、たとえば、キャンデリラロウ、カルナバロウ、ジャパンワックス、エスパルトロウ、コルクワックス、グアルマロウ、米胚芽油ロウ、サトウキビロウ、ウリクリロウ、モンタンロウ、蜜ロウ、シェラックロウ、鯨ロウ、ラノリン(羊毛ロウ)、尾脂、セレシン、オゾケライト(地ロウ)、ペトロラタム、パラフィンロウ、マイクロワックスなどの天然ロウ;たとえば、モンタンエステルロウ、サゾールワックス、水添ホホバロウなどの化学的に修飾されたロウ(硬ロウ);およびたとえば、ポリアルキレンロウおよびポリエチレングリコールロウなどの合成ロウである。脂肪のほかに、適当な添加物は、レシチンおよびリン脂質などの脂肪様物質である。用語レシチンは、エステル化によって、脂肪酸、グリセロール、リン酸およびコリンから形成されるグリセロリン脂質を意味すると当業者によって理解されるべきである。したがって、当業界において、レシチンは、ホスファチジルコリン(PC)と称されることも多い。言及されてもよい天然レシチンの例は、ホスファチジル酸とも称されるケファリンであり、1,2-ジアシル-sn-グリセロール-3-リン酸の誘導体を構成する。これとは対照的に、リン脂質は通常、一般に脂肪に分類される、リン酸とグリセロールとのモノおよび好ましくはジエステル(リン酸グリセロール)を意味すると理解される。さらに、スフィンゴシンおよびスフィンゴ脂質も適当である。
【0041】
真珠光沢ロウ
適当な真珠光沢ロウは、たとえば、アルキレングリコールエステル、特に、エチレングリコールジステアリン酸;脂肪酸アルカノールアミド、特に、ココナッツ脂肪酸ジエタノールアミド;部分グリセリド、特に、ステアリン酸モノグリセリド;ポリ塩基性の必要に応じてヒドロキシ置換カルボン酸と6〜22個の炭素原子を有する脂肪アルコールとのエステル、特に、酒石酸の長鎖エステル;たとえば、合計で少なくとも24個の炭素原子を有する脂肪アルコール、脂肪ケトン、脂肪アルデヒド、脂肪エーテルおよび脂肪カーボネートなどの脂肪性物質、特に、ラウロンおよびジステアリルエーテル;ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸またはベヘン酸などの脂肪酸;12〜22個の炭素原子を有する脂肪アルコールおよび/または2〜15個の炭素原子および2〜10個のヒドロキシル基を有するポリオールとの、12〜22個の炭素原子を有するオレフィンエポキシドの開環生成物ならびにその混合物などである。
【0042】
粘度調節剤および増粘剤
適当なさらなる粘度調節剤は、まず、12〜22、好ましくは16〜18個の炭素原子を有する脂肪アルコールまたはヒドロキシ脂肪アルコールおよび、さらに、部分グリセリド、脂肪酸またはヒドロキシ脂肪酸である。これらの物質と同じ長鎖および/またはポリグリセロールポリ-12-ヒドロキシステアリン酸のアルキル オリゴグルコシドおよび/または脂肪酸 N-メチルグルカミドとの組み合わせが好ましい。適当な増粘剤は、たとえば、アエロジルグレード(親水性シリカ)、多糖類、特にキサンタンゴム、グアーゴム、寒天、アルギン酸塩およびチロース、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチルおよびヒドロキシプロピルセルロース、比較的高分子量の脂肪酸のポリエチレングリコールモノおよびジエステル、ポリアクリレート(たとえば、Carbopol(登録商標)およびGoodrich製のパーミュレングレード;Sigma製のSynthalen(登録商標);Kelco製のケルトロールグレード;Seppic製のセピゲルグレード;Allied Colloids製のサルケアグレード)、ポリアクリルアミド、重合体、ポリビニルアルコールおよびポリビニルピロリドンなどである。たとえば、シクロペンタシロキサン、ジステアルジモニウムヘクトライトおよびプロピレンカーボネートの混合物である、Bentone(登録商標) Gel VS-5PC(Rheox)などのベントナイトは、特に有効であることもわかっている。たとえば、エトキシル化脂肪酸グリセリド、たとえば、ペンタエリスリトールまたはトリメチロールプロパンなどの脂肪酸とポリオールとのエステル、適当な同族体分布をもつエトキシル化脂肪アルコールまたはアルキルオリゴグルコシドおよび塩化ナトリウムおよび塩化アンモニウムなどの電解質などもまた、適当な界面活性剤である。
【0043】
過脂肪剤
使用できる過脂肪剤は、たとえば、ラノリンおよびレシチン、ならびにポリエトキシル化またはアシル化ラノリンおよびレシチン誘導体、ポリオール脂肪酸エステル、モノグリセリドおよび脂肪酸アルカノールアミドなどの物質であり、後者は、同時に泡安定剤として働く。
【0044】
安定剤
使用できる安定剤は、たとえば、ステアリン酸またはリシンオレイン酸マグネシウム、アルミニウムおよび/または亜鉛などの脂肪酸の金属塩である。
【0045】
重合体
適当なカチオン性重合体は、たとえば、Amerchol製の商品名ポリマーJR 400(登録商標)で市販されている第4級化ヒドロキシエチルセルロースなどのカチオン性セルロール誘導体、たとえば、Dr.Straetmans製の商品名Amylomer(登録商標)およびsymbio(登録商標)quatで市販されている、第4級化デンプンなどのカチオン性デンプン、たとえば、などのジアリルアンモニウム塩とアクリルアミドの共重合体、たとえば、Luviquat(登録商標)(BASF)などの第4級化ビニルピロリドン/ビニルイミダゾール重合体、ポリグリコールとアミンとの縮合生成物、たとえば、ラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン(Lamequat(登録商標)L/Grunau)などの第4級化コラーゲンポリペプチド、第4級小麦ポリペプチド、ポリエチルレンイミン、たとえば、アモジメチコンなどのカチオン性シリコーン重合体、アジピン酸とジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチルレントリアミンとの共重合体(Cartaretine(登録商標)/Sandoz)、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドを有するアクリル酸の共重合体(Merquat(登録商標) 550/Chemviron)、ポリアミノポリアミド、ならびにその架橋水溶性重合体、カチオン性キチン誘導体、例えば第4級化キトサン(場合により、微結晶分布したもの)、ジハロゲン化アルキル(例えばジブロモブタン)とビスジアルキルアミンとの縮合生成物、例えばビス−ジメチルアミノ−1,3−プロパン、カチオン性グアーガム、例えばJaguar(登録商標)CBS、JaguarC-17、JaguarC-16(Celanese製)、ならびに第4級化アンモニウム塩重合体、例えばMirapol(登録商標)A−15、MirapolAD−1、MirapolAZ−1(Miranol製)などである。
【0046】
適当なアニオン性、両イオン性および非イオン性重合体は、たとえば、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、ビニルピロリドン/ビニルアクリレート共重合体、酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/アクリル酸イソボルニル共重合体、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体およびそのエステル、非架橋およびポリオール架橋ポリアクリル酸、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド/アクリレート共重合体、オクチルアクリルアミド/メチルメタクリレート/tert-ブチルアミノエチルメタクリレート/2-ヒドロキシプロピルメタクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタム三元重合体、および必要に応じて誘導体化されたセルロースエーテルおよびシリコーンなどである。
【0047】
シリコーン化合物
適当なシリコーン化合物は、たとえば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状シリコーン、ならびにアミノ−、脂肪酸−、アルコール−、ポリエーテル−、エポキシ−、フッ素−、グリコシド−および/またはアルキル−修飾シリコーン化合物(室温で流動性および樹脂状で存在し得るもの)である。平均鎖長200〜300ジメチルシロキサンユニットおよび水添ケイ酸塩を有するジメチコンの混合物である適当なシメチコンもまた適当である。
【0048】
紫外線防護フィルターおよび抗酸化剤
本発明の紫外線フィルターの他に、さらなる紫外線フィルターが、本発明製剤中に存在してもよい。紫外線Bフィルターは、油溶性または水溶性であってよい。言及すべき油溶性物質は、たとえば、以下のものである:
たとえば、特許公報EP 0693471 B1に記載の3-(4-メチルベンジリデン)カンファーなどの3-ベンジリデンカンファーまたは3-3-ベンジリデンノルカンファーおよびその誘導体;
4-アミノ安息香酸誘導体、好ましくは4-(ジメチルアミノ)安息香酸2-エチルヘキシル、4-(ジメチルアミノ)安息香酸オクチルおよび4-(ジメチルアミノ)安息香酸2-アミル;
桂皮酸のエステル、好ましくは4-メトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル、4-メトキシ桂皮酸プロピル、4-メトキシ桂皮酸イソアミルまたは2-シアノ-3,3-フェニル桂皮酸2-エチルヘキシル(オクトクリレン);
サリチル酸のエステル、好ましくはサリチル酸2-エチルヘキシル、サリチル酸4-イソプロピルベンジルまたはサリチル酸ホモメンチル;
ベンゾフェノンの誘導体、好ましくは2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4'-メトキシベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン;
ベンザルマロン酸のエステル、好ましくは4-メトキシベンザルマロン酸ジ-2-エチルヘキシル;
たとえば、ジオクチルブタミドトリアゾン(Uvasorb HEB)などのトリアジン誘導体;
EP 0694521 B1に記載のケトトリシクロ(5.2.1.0)デカン誘導体。
【0049】
適当な水溶性物質として、以下のものが挙げられる:
2-フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸ならびにそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、アルカノールアンモニウム塩およびグルクアンモニウム塩;
ベンゾフェノンのスルホン酸誘導体、好ましくは2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸およびその塩;
ベンジリデンカンファーのスルホン酸誘導体、たとえば、4-(2-オキソ-3-ボルニリデンメチル)-ベンゼンスルホン酸および2-メチル-5-(2-オキソ-3-ボルニリデン)スルホン酸およびその塩。
【0050】
特に、適当な代表的紫外線Aフィルターは、たとえば、1-フェニル-3-(4'イソプロピルフェニル)プロパン-1,3-ジオン、およびDE 19712033 A1に記載のエナミン化合物などのベンゾイルメタンの誘導体である。紫外線Aおよび紫外線Bフィルターは、もちろん、混合して用いることができる。このタイプの組み合わせは、たとえば、2-フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸ならびにそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、アルカノールアンモニウム塩およびグルクアンモニウム塩などの水溶性フィルターと合わせるのが有利である。
【0051】
特定の可溶性物質の他に、不溶性光防護顔料、すなわち、微細分散した金属酸化物または塩もまた、この目的に適している。適当な金属酸化物の例は、二酸化チタンおよび酸化亜鉛、ならびに鉄、ジルコニウム、ケイ素、マンガン、アルミニウムおよびセリウムならびにその混合物の酸化物である。用いることができる塩は、ケイ酸塩(タルク)、硫酸バリウムまたはステアリン酸亜鉛である。酸化物および塩は、装飾的化粧品における、スキンケアおよびスキンプロテクト乳液用顔料の形態で用いられる。ここで、粒子は、100 nm以下、好ましくは5〜50 nmおよび特に15〜30 nmの平均直径を有するべきである。楕円形または何か他の方法で球形から逸脱する形状を有する粒子を用いることも可能であるが、粒子は、球形であることができる。顔料は、表面処理形態、すなわち、親水性化または疎水性化形態で存在することもできる。代表例は、たとえば、Degussa製の二酸化チタンT 805またはMerck製のEusolex T 2000などの被覆された二酸化チタンである。適当な疎水性コーティング組成物は、特に、シリコーン、特に、トリアルコキシオクチルシランまたはシメチコンである。微粉化酸化亜鉛を用いるのが好ましい。
【0052】
2つの前述の一次光防護物質の他に、皮膚に有害な紫外線放射が貫通する場合に引き起こされる光化学的反応鎖を遮断することができる抗酸化剤型の二次光防護剤を用いることもできる。その代表的な例は、アミノ酸(たとえば、ヒスチジン、チロシンまたはトリプトファン)およびその誘導体、イミダゾール(たとえば、ウロカニン酸)およびその誘導体、D,L-カルノシン、D-カルノシン、L-カルノシンなどのペプチドおよびその誘導体、カロテノイド、カロテン(たとえば、α-カロテン、β-カロテン、リコペン)およびその誘導体、リポ酸およびその誘導体(たとえば、ジヒドロリポ酸)、アウロチオグルコース、プロピルチオウラシルおよびその他のチオール(たとえば、チオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、システアミンおよびそのグリコシル、N-アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチル、ラウリル、パルミトイル、オレイル、γ-リノレイル、コレステリルおよびグリセリルエステル)ならびにその塩、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジステアリル、チオジプロピオン酸およびその誘導体(エステル、エーテル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシドおよび塩)、ならびに非常に低い耐性用量(たとえば、pmol〜mol)でのスルホキシミン化合物(たとえば、ブチオニンスルホキシミン、ホモシステインスルホキシミン、ブチオニンスルホキシミン、ペンタ-、ヘキサ-、ヘプタチオニンスルホキシミン)、たとえば、α-ヒドロキシ脂肪酸(パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン)、α-ヒドロキシ酸(たとえば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、胆緑素、EDTA、EGTAおよびその誘導体などの錯化剤、不飽和脂肪酸およびその誘導体(たとえば、γ-リノレイン酸、リノレイン酸、オレイン酸)、葉酸およびその誘導体、ユビキノンおよびユビキノールおよびその誘導体、ビタミンCおよび誘導体(たとえば、パルミチン酸アスコルビル、リン酸アスコルビルマグネシウム、酢酸アスコルビル)、トコフェロール(たとえば、α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロール)およびその誘導体(酢酸トコフェリル)、ビタミンAおよび誘導体(ビタミンAパルミチン酸エステル)、ベンゾイン樹脂の安息香酸コニフェリル、ルチニック酸およびその誘導体、α-グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフリリデングルチコール(furfurylidenegluticol)、カロシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアヤク酸、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸およびその誘導体、マンノースおよびその誘導体、スーパーオキシドジスムターゼ、亜鉛およびその誘導体(ZnO、ZnSO4)、セレンおよびその誘導体(たとえば、セレノメチオニン)、スチルベンおよびその誘導体(たとえば、スチルベン酸化物、trans-スチルベン酸化物)およびこれらの特定の有効成分の本発明に適した誘導体(塩、エステル、エーテル、糖類、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチドおよび脂質)である。
【0053】
生体活性成分
生体活性成分は、たとえば、トコフェロール、トコフェロール acetate、トコフェロール パルミチン酸、アスコルビン酸、(デオキシ)リボ核酸およびその断片化産物、β-グルカン、レチノール、ビサボロール、アラントイン、フィタントリオール、パンテノール、AHA酸、アミノ酸、セラミド、疑似セラミド、エッセンシャルオイル、たとえば、プルーンエキス、フタゴマメエキスなどの植物エキスおよびビタミン複合体などを意味すると理解されるべきである。
【0054】
デオドラントおよび抗菌剤
デオドラント化粧品は、体臭を弱めるか、または、隠すか、または消す。体臭は、アポクリン発腺上の皮膚細菌の活動の結果として生み出され、不快な臭いの分解産物が形成される。したがって、デオドラントは、抗菌剤、酵素インヒビター、臭気吸収剤または臭気マスキング剤として機能する活性成分を含有する。
【0055】
抗菌剤
適当な抗菌剤は、原則として、たとえば、4-ヒドロキシ安息香酸およびその塩およびエステル、N-(4-クロロフェニル)-N'-(3,4-ジクロロフェニル)ウレア、2,4,4'-トリクロロ-2'-ヒドロキシジフェニルエーテル(トリクロサン)、4-クロロ-3,5-ジメチルフェノール、2,2'-メチレン-ビス(6-ブロモ-4-クロロフェノール)、3-メチル-4-(1-メチルエチル)フェノール、2-ベンジル-4-クロロフェノール、3-(4-クロロフェノキシ)-1,2-プロパンジオール、3-ヨード-2-プロピニルブチルカラバメート、クロロヘキシジン、3,4,'-トリクロロカルバニリド(TTC)、抗菌香料、チモール、タイム油、オイゲノール、丁子油、メントール、ハッカ油、ファルネソール、フェノキシエタノール、グリセロールモノカプレート、グリセロールモノカプリレート、グリセロールモノラウレート(GML)、ジグリセロールモノカプレート(DGMC)、たとえば、n-オクチルサリチルアミドまたはn-デシルサリチルアミドなどのN-アルキルサリチルアミドなどのグラム陰性菌に対して有効なすべての物質である。
【0056】
酵素インヒビター
適当な酵素インヒビターは、たとえば、エステラーゼインヒビターである。これらは、好ましくは、クエン酸トリメチル、クエン酸トリプロピル、クエン酸トリイソプロピル、クエン酸トリブチル、特にクエン酸トリエチル(Hydagen(登録商標) CAT)などのクエン酸トリアルキルである。この物質は、酵素活性を阻害し、結果として、臭気の形成を低減化させる。エステラーゼインヒビターとして適当なさらなる物質は、たとえば、硫酸またはリン酸ラノステロール、コレステロール、カンペステロール、スチグマステロールおよびシトステロールなどの硫酸またはリン酸ステロール、たとえば、グルタル酸、グルタル酸モノエチル、グルタル酸ジエチル、アジピン酸、アジピン酸モノエチル、アジピン酸ジエチル、マロン酸およびマロン酸ジエチルなどのジカルボン酸およびそのエステル、たとえば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸または酒石酸ジエチルなどのヒドロキシカルボン酸およびそのエステルおよびグリシン酸亜鉛である。
【0057】
臭気吸収剤
適当な臭気吸収剤は、臭気形成化合物を吸収し、大量に保持することができる物質である。それらは、個々の成分の分圧を低下させ、したがって、分散速度も低下させる。このプロセスにおいて、香料は損なわれないままでなければならないことが重要である。臭気吸収剤は、細菌に対しては有効ではない。それらは、主要成分として、たとえば、リシノール酸の亜鉛塩または特に、「固定剤」として当業者に公知の、たとえば、ラブダナムまたはエゴノキ科のエキスまたは特定のアビエチン酸誘導体などの臭気中和性の大きい香料などを含む。臭気マスキング剤は、その臭気マスキング剤としての機能に加えて、デオドラントにそれらの特定の香りの雰囲気を与える香料または香油である。言及することができる香油は、たとえば、天然および合成香料の混合物などである。天然香料は、花、茎および葉、果実、果実の皮、根、樹木、ハーブおよび草、針状葉および枝ならびに樹脂およびバルサムからの抽出物である。たとえば、麝香および海狸香などの動物原料もまた、適している。代表的な合成香料化合物は、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素の生成物である。エステルタイプの香料化合物は、たとえば、酢酸ベンジル、シクロヘキシル酢酸p-tert-ブチル、酢酸リナリル、酢酸フェニルエチル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、プロピオン酸スチラリルおよびサリチル酸ベンジルなどである。エーテルとして、たとえば、ベンジルエチルエーテルが挙げられ、アルデヒドとして、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアールおよびボージュナールといったような8〜18個の炭素原子を有する直線状アルカナールが挙げられ、ケトンとして、たとえば、イオノンおよびメチルセドリルケトンが挙げられ、アルコールとして、アネトール、シトロネロール、オイゲロール、イソオイゲロール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコールおよびテルピネオールが挙げられ、炭化水素として、主として、テルペン類およびバルサム類が挙げられる。しかしながら、一緒になって心地良い香りの雰囲気を生み出す異なる香料の混合物を用いるのが好ましい。主に芳香成分として用いられる相対的に揮発性の低い精油は、香油としても適しており、たとえば、ゴマ油、カモミール油、丁子油、メリッサ油、ハッカ油、桂皮油、リンデンプロッサムオイル、ジュニパーベリーオイル、ベチベル油、オリバナム油、ガルバナム油、ラブダナム油およびラバンジン油などが挙げられる。ベルガモット油、ジヒドロミルセノール、リリアール、ライラル、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、ヘキシル桂皮アルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロール、Boisambrene Forte((エトキシメトキシ)シクロドデカン)、アンブロキサン、インドール、ヘジオン、サンデライス、レモン油、マンダリン油、オレンジ油、アミルグリコール酸アリル、シクロベルタール、ラバジン油、クラリセージ油、β-ダマスコン、ゲラニウムオイルバーボン、サリチル酸シクロヘキシル、ヴェルトフィクスクール、Iso-E-Super、フィクソリドNP、エバーニル、イラルデインガンマ、フェニル酢酸、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、ローズオキシド、ロミラット、イロチルおよびフローラマットを単独または混合して用いるのが好ましい。
【0058】
制汗剤
制汗剤は、エクリン汗腺の活動に影響を及ぼすことによって、発汗の形成を低下させ、結果として、腋の下の湿気および体臭を和らげる。制汗剤の水性または無水製剤は、代表的に、以下の成分を含む:
収斂有効成分;
油成分;
非イオン性乳化剤;
共乳化剤;
粘度調節剤;
たとえば、増粘剤または錯形成剤などの補助剤;および/または
たとえば、エタノール、プロピレングリコールおよび/またはグリセロールなどの非水溶媒。
【0059】
適当な収斂性制汗有効成分は、主として、アルミニウム、ジルコニウムまたは亜鉛の塩である。このような適当な収斂性制汗有効成分は、たとえば、塩化アルミニウム、アルミニウムクロロハイドレート、アルミニウムジクロロハイドレート、アルミニウムセスキクロロハイドレートおよびそのたとえば、1,2-プロピレングリコールとの複合化合物、アルミニウム ヒドロキシアラントイネート、酒石酸塩化アルミニウム、アルミニウムジルコニウムトリクロロハイドレート、アルミニウムジルコニウムテトラクロロハイドレート、アルミニウムジルコニウムペンタクロロハイドレートおよびそのグリシンなどのアミノ酸との複合化合物である。さらに、制汗剤中に少量の慣例の油溶性および水溶性補助剤が存在してもよい。このような油溶性補助剤は、たとえば、以下のものであってよい:
抗炎症剤、皮膚保護剤または心地良い香りの精油;
合成皮膚保護活性成分;および/または
油溶性香油。
【0060】
慣例の水溶性添加物は、たとえば、保存剤、水溶性香料、緩衝混合物などのpH調節剤、キサンタンゴム、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドンまたは高分子量ポリエチレンオキシドなどの水溶性天然または合成重合体などの水溶性増粘剤などである。
【0061】
塗膜形成剤
慣例の塗膜形成剤は、たとえば、キトサン、微結晶キトサン、第4級化キトサン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン-酢酸ビニル共重合体、アクリル酸シリーズの重合体、第4級セルロースおよびデンプン誘導体、コラーゲン、ヒアルロン酸およびその塩ならびに類似化合物などである。
【0062】
膨潤剤
使用できる水性相用の膨潤剤は、モンモリロナイト、粘度鉱物物質、ペムレンおよびアルキル修飾カーボポールグレード(Goodrich)である。さらなる適当な重合体および膨潤剤は、R. Lochhead in Cosm. Toil. 108、95(1993)に見出すことができる。
【0063】
防虫剤
適当な防虫剤は、たとえば、N,N-ジエチル-m-トルアミド、1,2-ペンタンジオールまたはMerck KGaA製の商品名Insect Repellent(登録商標) 3535で市販されている3-(N-n-ブチル-N-アセチルアミノ)プロピオン酸エチルエステル)およびアセチルアミノプロピオン酸ブチルなどである。
【0064】
セルフタンニング剤および脱色素剤
適当なセルフタンニング剤は、ジヒドロキシアセトンおよびエリトルロースである。メラニンの形成を予防し、脱色素組成物に用いられる適当なチロシンインヒビターは、たとえば、アルブチン、フェルラ酸、コウジ酸、クマリン酸およびアスコルビン酸(ビタミンC)などである。
【0065】
ハイドロトロープ
流動作用を改善するために、たとえば、エタノール、イソプロピルアルコールまたはポリオールなどのハイドロトロープを用いることもできる。本発明に適したポリオールは、2〜15個の炭素原子および少なくとも2つのヒドロキシル基を有するのが好ましい。ポリオールはさらなる官能基、特にアミノ基を含むこともでき、および/または窒素で修飾されることも可能である。
【0066】
代表的な例は、以下のとおりである:
グリセロール;
たとえば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,2-ヘキサンジオールおよびカプリリルグリコール、ならびに平均分子量100〜1,000ダルトンのポリエチレングリコールなどのアルキレングリコール;
たとえば、ジグリセロール含量40〜50重量%のテクニカルグレードのジグリセロール混合物などの自己縮合度1.5〜10を有するテクニカルグレードのオリゴグリセロール混合物;
特に、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリスリトールおよびジペンタエリスリトールなどのメチロール化合物;
低級アルキルグルコシド、特に、たとえば、メチルグルコシドおよびブチルグルコシドなどのアルキル基に1〜8個の炭素原子を有するもの;
たとえば、ソルビトールまたはマンニトールなどの5〜12個の炭素原子を有する糖アルコール;
たとえば、グルコースまたはスクロースなどの5〜12個の炭素原子を有する糖類;
たとえば、グルカミンなどのアミノ糖類;
ジエタノールアミンまたは2-アミノ-1,3-プロパンジオールなどのジアルコールアミン。
【0067】
保存剤
適当な保存剤は、たとえば、フェノキシエタノール、パラベン、ペンタンジオールまたはソルビン酸ならびに化粧品関連規則(Cosmetics Ordinance)、付属書類6、パートAおよびBに記載のさらなる物質のクラスである。
【0068】
香油および香料(アロマ)
言及してもよい香油は、天然および合成香料(フレグランス)の混合物である。天然香料は、花(ユリ、ラベンダー、バラ、ジャスミン、ネロリ、イランイランノキ)、茎および葉(ゼラニウム、パチョリ、プチグレン)、果実(アニス、コリアンダー、キャラウェイ、ジュニパー)、果実の皮(ベルガモット、レモン、オレンジ)、根(メース、アンゼリカ、セロリ、カルダモン、コスツス、アヤメ、ショウブ)、樹木(マツ、ビャクダン、グアヤク、スギ、シタン)、ハーブおよび草(タラゴン、レモングラス、セージ、タイム)、針葉樹および枝(トウヒ、モミ、マツ、ドワーフパイン)、樹脂およびバルサム(ガルバナム、エレミ、ベンゾイン、ミルラ、オリバナム、オポポナックス)からの抽出物である。たとえば、麝香および海狸などの動物性原料も適している。代表的な合成香料(フレグランス)化合物は、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素型の生成物である。エステル型の香料化合物は、たとえば、酢酸ベンジル、イソ酪酸フェノキシエチル、クロロヘキシル酢酸p-tert-ブチル、酢酸リナリル、ベンジルカルビニル酢酸ジメチル、酢酸フェニルエチル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、メチルフェニルグリシン酸エチル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、プロピオン酸スチラリルおよびサリチル酸ベンジルである。エーテルとして、たとえば、ベンジルエチルエーテルが挙げられ、アルデヒドとして、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアールおよびボージュナールといったような8〜18個の炭素原子を有する直線状アルカナールが挙げられ、ケトンとして、たとえば、イオノン、α−イソメチルイオノンおよびメチルセドリルケトンが挙げられ、アルコールとして、シトロネロール、オイゲロール、イソオイゲロール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコール、3-フェニル-1-プロパノールおよびテルピネオールが挙げられ、炭化水素として、主として、テルペン類およびバルサム類が挙げられる。しかしながら、一緒になって心地良い香りの雰囲気を生み出す異なる香料の混合物を用いるのが好ましい。主に芳香成分として用いられる揮発性の低い精油は、香油としても適しており、たとえば、ゴマ油、カモミール油、丁子油、メリッサ油、ハッカ油、桂皮油、リンデンプロッサムオイル、ジュニパーベリーオイル、ベチベル油、オリバナム油、ガルバナム油、ラブダナム油およびラバンジン油などが挙げられる。ベルガモット油、ジヒドロミルセノール、リリアール、ライラル、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、α−ヘキシル桂皮アルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロール、Boisambrene Forte((エトキシメトキシ)シクロドデカン)、アンブロキサン、インドール、ヘジオン、サンデライス、レモン油、マンダリン油、オレンジ油、アミルグリコール酸アリル、シクロベルタール、ラバジン油、クラリセージ油、β-ダマスコン、ゲラニウムオイルバーボン、サリチル酸シクロヘキシル、ヴェルトフィクスクール、Iso-E-Super、フィクソリドNP、エバーニル、イラルデインガンマ、フェニル酢酸、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、ローズオキシド、ロミラット、イロチルおよびフローラマットを単独または混合して用いるのが好ましい。
【0069】
適当な香料(アロマ)は、たとえば、ペパーミント油、スペアミント油、アニス油、スターアニス油、キャラウェイ油、ユーカリ油、フェンネル油、レモン油、冬緑油、クローブ油、メントールなどである。
【0070】
たとえば、p-アニス酸、4-オキソペンタン酸または桂皮酸などの有機酸のグループからのフレグランスおよびアロマは、本発明製剤の香り付けに用いることもできる。さらに、後者は、該製剤の微生物学的安定化にも貢献することができる。
【0071】
染料
使用できる染料は、化粧用に承認されている適当な物質である。例として、コチニールレッドA(C.I. 16255)、パテントブルーV(C.I. 42051)、インディゴチン(C.I. 73015)、クロロフィリン(C.I. 75810)、キノロンイエロー(C.I. 47005)、二酸化チタン(C.I. 77891)、インダントレンブルーRS(C.I. 69800)およびマダーレーキ(C.I. 58000)が挙げられる。発光染料としてルミノールが存在してもよい。これらの染料は、通常、混合物の総量に基づいて0.001〜0.1重量%の濃度で用いられる。
【実施例1】
【0072】
本発明の3つの実施例を以下に説明する。
1.PEGなし O/W−日焼け防止ローション

【0073】


























2.天然日焼け防止W/O

【0074】



















3.アンチエイジング・ライト・デイケアクリームSPF 10



【特許請求の範囲】
【請求項1】
a) 2,4,6-トリアリニノ-p-(カルボ-2'-エチルヘキシル-1'-オキシ)-1,3,5-トリアジン(エチルヘキシルトリアゾン)、1-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(4-メトキシフェニル)-プロパン-1,3-ジオン(ブチルメトキシジベンゾイル-メタン)、ビスオクチルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン)および2-[-4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル(ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート)から選ばれる1種以上の化学的光防護フィルター;および/または表面的に処理されるか、または未処理の二酸化チタンまたは酸化亜鉛の顔料から選ばれる1種以上の光防護フィルター;
b)C8-C16脂肪酸およびイソアミルアルコールの少なくとも1つのエステル;
を含む化粧用または皮膚用製剤。
【請求項2】
脂肪酸が、ラウリン酸であることを特徴とする請求項1に記載の製剤。
【請求項3】
0.1−50%、好ましくは0.5−20%の濃度で、C8-C16脂肪酸とイソアミルアルコールとのエステルを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の製剤。
【請求項4】
0.1%−10%、好ましくは0.5%−6.0%の濃度で、2,4,6-トリアリニノ-p-(カルボ-2'-エチルヘキシル-1'-オキシ)-1,3,5-トリアジン(エチルヘキシルトリアゾン)を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項5】
0.1%−6.0%、好ましくは0.5%−4.0%の濃度で、1-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(4-メトキシフェニル)プロパン-1,3-ジオン(ブチルメトキシベンゾイルメタン)を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項6】
0.1%−15.0%、好ましくは0.5%−10.0%の濃度で、ビスオクチルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン)を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項7】
0.1%−10%、好ましくは0.5−6%の濃度で、2-[-4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル(ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート)を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項8】
2−10%の表面的に非修飾または修飾された二酸化チタン顔料を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の製剤。
【請求項9】
2−10%の表面的に非修飾または修飾された酸化亜鉛顔料を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の製剤。

【公表番号】特表2012−524115(P2012−524115A)
【公表日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−506382(P2012−506382)
【出願日】平成22年4月16日(2010.4.16)
【国際出願番号】PCT/EP2010/002356
【国際公開番号】WO2010/121759
【国際公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(511252914)ドクトル・シュトレートマンス・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (1)
【氏名又は名称原語表記】Dr.Straetmans GmbH
【Fターム(参考)】