説明

医用画像表示装置及び医用画像表示方法

【課題】 所望の画像を容易に見つけ出すことを可能とする。
【解決手段】 複数の検査についての検査情報及び前記複数の検査から得られる画像データを記憶する記憶ユニットと、 前記複数の検査に対応する選択可能な複数のアイコンを画面において水平方向又は垂直方向の一方に沿うように表示し、選択可能な1以上のサムネイル画像を前記水平方向又は垂直方向の他方に沿うように表示し、及び前記画像データに基づく原画像を前記サムネイル画像の各々よりも大きくなるように表示する表示ユニットと、前記アイコンのうち第1のアイコン及び前記サムネイル画像のうち第1のサムネイル画像を選択するための入力ユニットとを具備し、前記サムネイル画像は前記第1のアイコンに対応する第1の検査に属し前記原画像は前記第1のサムネイル画像に対応することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医用画像を表示する医用画像表示装置及び医用画像表示方法に係り、特に原画像よりも小さく表示された複数の画像から選択された画像に対応する原画像を表示する医用画像表示装置及び医用画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医用情報の保管や表示をするにあたり、例えば医用画像システムが普及しつつある。医用情報は例えばX線診断装置、X線断層像撮影装置、磁気共鳴画像装置、核医学診断装置、超音波診断装置、内視鏡装置、等の医用画像装置から得られる情報である。医用情報は画像情報を含み、またその付帯情報を含む。画像情報は典型的には画像ファイルサーバのような画像保管装置にその付帯情報と共に記憶される。また画像情報及び付帯情報は例えば一時的に画像表示装置に記憶される場合もある。
【0003】
画像情報及び付帯情報がこれらの装置に記憶されるとき、画像情報及び付帯情報はしばしば階層的に記憶される。付帯情報は患者情報及び検査情報を含む。例えば、患者名や患者識別番号のような患者情報は第1の層として記憶される。この第1の層の下には検査日のような検査情報が第2の層として記憶される。つまり、検査情報は患者情報によって識別される患者に対して行われた検査に関係するものである。第3の層には例えば画像データ、医用情報の受信前或いは後において前記画像データに基づいて作成された縮小画像データ、画像撮影条件、及び撮影時刻を含む画像情報が設けられる。なお、縮小画像データはいわゆるサムネイル画像データの場合もある。
【0004】
医師等の操作者が画像表示装置において画像データに基づく医用画像を観察したいとき、操作者は典型的には複数の患者についての患者情報を示す患者リストを表示するよう操作する。それから操作者が患者リストから患者のうちの1人を選択操作すると、選択された患者に関する複数の検査についての検査情報に基づく検査リストが表示される。操作者は検査リストから1つの検査を選択する操作を行う。これにより、検査リストから選択された検査についての1つ又はそれ以上の縮小画像が画像データに基づいて表示される。
【0005】
その後は通常、操作者は縮小画像を観察し、縮小画像のうちの1つを選択する。この選択に応じて、選択された縮小画像に対応する画像が大きなサイズで表示される。もし表示された画像が所望のものであれば、操作者は例えば診断のために当該表示画像を観察する。もし選択した検査の中に操作者が望む画像がないとき(或いは縮小画像の観察により無いと判断したとき)は、操作者は検査リストに戻る操作を行い、再度検査リストを表示させる必要がある。操作者は検査リストから異なる検査を選択し、上記した操作を繰り返すことになる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平7−168845号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記した操作作業は縮小画像とは異なる画面に表示される検査リストに戻ることを操作者に要求するため、操作者は所望画像が見つからない限り画面の切り替えを繰り返し行うことが要求される。検査リストは検査日や検査時刻についての情報しか含まない場合もある。この場合、操作者にとって所望の画像を見つけるのは困難であり結果としてほぼ全ての検査について検査の選択と縮小画像の観察、さらには対応する拡大画像の観察を強いられる場合も生じる。この結果、所望の画像を見つけるまでに時間がかかってしまう。
【0007】
さらに、患者の検査部位や撮影条件は検査間で類似する場合も少なくない。縮小画像は通常、原画像よりも少ない情報しか有していないので、画像間の相違を認識するのも容易ではなく、特に複数の検査について検査リストの画面と縮小画像の画面とを行ったり来たりしながら表示する場合は尚更である。
【0008】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、所望の画像を容易に見つけ出すことを可能とする医用画像表示装置及び医用画像表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために請求項1記載の本発明の医用画像表示装置は、複数の検査についての検査情報及び前記複数の検査から得られる画像データを記憶する記憶ユニットと、 前記複数の検査に対応する選択可能な複数のアイコンを画面において水平方向又は垂直方向の一方に沿うように表示し、選択可能な1以上のサムネイル画像を前記水平方向又は垂直方向の他方に沿うように表示し、及び前記画像データに基づく原画像を前記サムネイル画像の各々よりも大きくなるように表示する表示ユニットと、前記アイコンのうち第1のアイコン及び前記サムネイル画像のうち第1のサムネイル画像を選択するための入力ユニットとを具備し、前記サムネイル画像は前記第1のアイコンに対応する第1の検査に属し前記原画像は前記第1のサムネイル画像に対応することを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するために請求項20記載の本発明の医用画像表示装置は、複数の検査についての検査情報及び前記複数の検査から得られる画像データを記憶する記憶ユニットと、前記複数の検査に対応する複数のアイコンを画面において水平方向又は垂直方向の一方に沿うように表示し、このアイコンの各々について選択可能な1以上のサムネイル画像前記水平方向又は垂直方向の他方に沿うように表示し、及び前記画像データに基づく少なくとも1の原画像をその各々が前記サムネイル画像の各々よりも大きくなるように表示する表示ユニットと、前記サムネイル画像のうち少なくとも1のサムネイル画像を選択するための入力ユニットとを具備し、前記少なくとも1の原画像は前記選択された少なくとも1のサムネイル画像に対応することを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するために請求項23記載の本発明の医用画像表示装置は、複数の画像撮影についての撮影情報及び前記複数の画像撮影から得られる夫々一連の画像を含む複数の画像データセットを記憶する記憶ユニットと、前記複数の画像撮影に対応する選択可能な複数のアイコンを画面において水平方向又は垂直方向の一方に沿うように表示し、選択可能な1以上のサムネイル画像を前記水平方向又は垂直方向の他方に沿うように表示し、及び前記画像データセットに基づく前記一連の画像のうちの少なくとも1の画像を前記サムネイル画像の各々よりも大きくなるように表示する表示ユニットと、前記アイコンのうち1つ及び前記サムネイル画像のうち1つを選択するための入力ユニットとを具備し、前記サムネイル画像は前記選択されたアイコンに対応する第1の画像撮影に属し前記一連の画像のうちの少なくとも1の画像は前記選択されたサムネイル画像に対応することを特徴とする。
【0012】
上記目的を達成するために請求項27記載の本発明の医用画像表示方法は、複数の検査についての検査情報及び前記複数の検査から得られる画像データを記憶し、前記複数の検査に対応する選択可能な複数のアイコンを画面において水平方向又は垂直方向の一方に沿うように表示し、前記アイコンのうち第1のアイコンを選択し、前記第1のアイコンに対応する第1の検査に属する選択可能な1以上のサムネイル画像を前記水平方向又は垂直方向の他方に沿うように表示し、前記サムネイル画像のうち第1のサムネイル画像を選択し、前記画像データに基づいて前記第1のサムネイル画像に対応する原画像を前記第1のサムネイル画像よりも大きく表示することを特徴とする。
【0013】
上記目的を達成するために請求項28記載の本発明の医用画像表示方法は、複数の検査についての検査情報及び前記複数の検査から得られる画像データを記憶し、前記複数の検査に対応する複数のアイコンを画面において水平方向又は垂直方向の一方に沿うように表示し、前記アイコンの各々について選択可能な1以上のサムネイル画像を前記水平方向又は垂直方向の他方に沿うように表示し、前記サムネイル画像のうち少なくとも1のサムネイル画像を選択し、前記画像データに基づいて前記選択された少なくとも1のサムネイル画像に対応する少なくとも1の原画像を各原画像が各サムネイル画像よりも大きくなるように表示することを特徴とする。
【0014】
上記目的を達成するために請求項29記載の本発明の医用画像表示方法は、複数の検査についての検査情報及び前記複数の検査から得られる画像データを記憶し、前記複数の検査に対応する選択可能な複数のアイコンを画面において水平方向又は垂直方向の一方に沿うように表示し、前記アイコンのうち第1のアイコンを選択し、前記第1のアイコンに対応する第1の検査に属する選択可能な1以上のサムネイル画像の第1のセットを前記水平方向又は垂直方向の他方に沿うように表示し、前記アイコンのうち第2のアイコンを選択し、前記第1のアイコンに対応する第1の検査に属する選択可能な1以上のサムネイル画像の第2のセットを前記第1のセットから切り替えて表示し、前記第2のセットから第1のサムネイル画像を選択し、前記画像データに基づいて前記第1のサムネイル画像に対応する原画像を前記第1のサムネイル画像よりも大きく表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、所望の画像を容易に見つけ出すことが可能となり、画像観察効率の向上を図ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の実施例について以下、図面を用いて説明する。本発明の実施例に係る医用画像表示装置は例えばX線診断装置、X線断層像撮影装置、磁気共鳴画像装置、核医学診断装置、超音波診断装置、内視鏡装置、等の医用画像装置から得られる医用画像を表示するために用いられる。なお、以下に述べる医用画像表示装置の特徴は例えば上記したような医用画像装置において実行されるようにしてもよい。
【0017】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1に係る医用画像表示装置の構成の例を示すブロック図である。同図に示すように、医用画像表示装置10はインターフェース1、医用情報記憶ユニット2、バッファ記憶ユニット3、プロセッサ4、表示ユニット5、操作ユニット6、及び制御ユニット7を含む。
【0018】
インターフェース1は医用画像装置20にネットワークを介して接続され、医用画像装置20から画像情報及び付帯情報を含む医用情報を受信する。医用画像装置20は上記した医用画像装置のうちの1つ又はそれ以上のものであってもよい。画像情報は例えば画像データと撮影時刻を含む撮影条件情報とを含む。画像データは二次元画像データ、三次元画像データ、動画像データ、等であり、それぞれ1以上の二次元画像、1以上の三次元画像、1以上の動画像を表すものである。各動画像は一連の画像(複数の画像)を含むものであり、例えば、一連のフレーム画像や一連のスライス画像をも含む。インターフェース1がディスクドライブとして動作する場合、インターフェース1はCD−RやDVD等の記録媒体に記録された医用情報を受け取るようにしてもよい。受信した(受け取った)医用情報は医用情報記憶ユニット2に提供される。
【0019】
医用情報記憶ユニット2はインターフェース1で受信された(受け取られた)医用情報を記憶する。医用情報記憶ユニット2は例えば磁気ディスクのような記憶デバイスを含む。バッファ記憶ユニット3は検査リスト記憶部31及び画像リスト記憶部32を有する。検査リスト記憶部31は付帯情報に含まれた特定の患者情報に係る検査情報を記憶する。検査情報は医用情報記憶ユニット2に記憶された医用情報(付帯情報)から抽出される。画像リスト記憶部32は当該患者情報に係る画像情報を記憶する。画像情報は医用情報記憶ユニット2に記憶された医用情報から抽出される。
【0020】
プロセッサ4は画像情報に含まれる画像データに基づいて、原画像よりも小さい参照画像として表示される参照画像データを作成する。参照画像は例えばサムネイル画像、サイズ縮小画像、等であり、以下、サムネイル画像と称する。また、参照画像データについても以下サムネイル画像データと称する。サムネイル画像データは画像情報の一部として医用情報記憶ユニット2に記憶される。また、特定の患者情報に係るサムネイル画像データについては画像リスト記憶部32にも記憶される。プロセッサ4は検査情報に関してアイコンデータも作成する。アイコンデータの詳細については後述する。作成されたアイコンデータは検査情報の一部として医用情報記憶ユニット2に記憶される。また、特定の患者情報に係るアイコンデータについては検査リスト記憶部31にも記憶される。
【0021】
プロセッサ4は検査リスト記憶部31に記憶されたアイコンデータと画像リスト記憶部32に記憶されたサムネイル画像データを抽出する。抽出されたアイコンデータ及びサムネイル画像データは表示ユニット5に転送される。表示ユニット5はCRT(Cathode Ray Tube)表示部或いは液晶表示部(LCD:Liquid Crystal Display)を有し、医用情報記憶ユニット2に記憶された患者情報、検査情報、画像情報等を表示する。また、表示ユニット5はプロセッサ4から転送されたアイコンデータに基づいてアイコンを表示し、プロセッサ4から転送されたサムネイル画像データに基づいてサムネイル画像を表示する。
【0022】
操作ユニット6は例えばキーボード、トラックボール、マウス、ジョイスティック等の入力デバイスのうち1以上を有する。操作ユニット6はタッチパネルや様々なスイッチ(ボタン)を含んでもよい。操作ユニット6は指定、指示、選択のための情報を入力するのに用いられ、インタラクティブなインターフェースとして動作するものであってもよい。
【0023】
制御ユニット7はCPU(Central Processing Unit)やメモリ回路を含み、医用画像表示装置10全体の制御を行う。特に、制御ユニット7は操作ユニット6から入力された情報を受け取り、一時的にメモリ回路に入力情報を記憶し、この入力情報に基づいてインターフェース1、医用情報記憶ユニット2、バッファ記憶ユニット3、プロセッサ4、及び表示ユニット5を制御する。
【0024】
図2は医用情報記憶ユニット2における医用情報記憶態様の例を示す図である。同図に示すように、医用情報は医用情報記憶ユニット2のデータベース21に3層にて記憶される。第1の層22には患者情報(A)乃至(N)が記憶される。例えば、患者情報(A)乃至(N)はそれぞれ患者A乃至Nに関するものである。患者情報(A)を例にとると、患者情報(A)は例えば、患者名、患者識別情報、性別、生年月日、その他患者Aについての必要な情報を含む。患者情報(A)の下には患者Aの検査情報が第2の層23として記憶される。検査情報(A−a)乃至(A−h)が患者Aの検査情報としてリストされている。これは検査A−a乃至A−hが患者Aに対して行われたことを意味する。同様に、検査情報(B−d)及び(B−e)が患者情報(B)の下にリストされ、検査情報(N−f)が患者情報(N)の下にリストされていることが示されている。検査情報(A−a)を例にとると、検査情報(A−a)は例えば、検査日、患者Aの検査部位情報、撮影種類(医用画像装置の種類)、アイコンデータ、その他検査A−aについての必要な情報を含む。
【0025】
なお、検査情報(A−a)乃至(A−h)は最も古い検査情報(A−a)から最新の検査情報(A−h)のような時系列順に記憶されるようにしてもよい。
【0026】
アイコンデータに基づいて表示される1つのアイコンは表示ユニット5に表示されるとき1つの検査を表す。従って、検査情報(A−a)乃至(A−h)の各々がアイコンデータを含む。アイコンデータは様々な方法により作成されることができる。例えば、画像データが検査A−aにおいて得られる動画や複数画像に関する場合、アイコンデータは図3(a)に示すように、この動画像や複数画像のうちの1画像を示すよう作成されてもよい。すなわち、アイコンは1つの画像の縮小画像を示すことになる。この1つの画像は例えば動画像や複数画像のうち先頭の画像、最後の画像、マークの付された画像、或いは当該動画や複数画像の特徴を表している画像であってもよい。別の例として、アイコンデータは図3(b)に示すように患者Aの患部や傷の写真、或いは患者Aの他の部分の写真を示すように作成されてもよい。
【0027】
以上のアイコンは患者Aの特定条件に関するものを例としたが、アイコンデータは患者A乃至Nに共通して作成されるようにしてもよい。例えば、図3(c)に示すように、アイコンデータに基づくアイコンが検査に使用された医用画像装置を示すものや、患者の撮影(検査)部位を示すものであってもよい。
【0028】
図2において、検査情報(A−a)の下には検査A−aによって得られた画像情報が第3の層24として記憶されている。画像情報(A−a−1)乃至(A−a−8)が検査A−aによって得られた画像情報としてリストされている。同様に、画像情報(A−b−9)及び(A−b−10)が検査A−bによって得られた画像情報としてリストされている。検査A−h、B−d、B−e、及びN−fについても他の画像情報が図2に示すようにリストされている。
【0029】
画像情報(A−a−1)を例にとると、画像情報(A−a−1)は例えば、画像識別情報、撮影時刻を含む撮影条件情報、画像データ、サムネイル画像データ、心電図情報、その他画像A-a−1についての必要な情報を含む。
【0030】
画像情報(A−a−1)乃至(A−a−8)は最も古い画像情報(A−a−1)から最新の検査情報(A−a−8)のような時系列順に記憶されるようにしてもよい。
【0031】
図4は本発明の実施例1に係る所望画像を表示する流れの例を示すフローチャートである。例えば医師のような医用画像表示装置10の操作者が操作ユニット6を操作することにより、医用情報記憶ユニット2において第1の層22に記憶された患者のリストが表示ユニット5に表示される(ステップS1)。表示された患者リストは患者情報(A)乃至(N)を含む。操作者が患者Aについて特定の画像を観察する必要がある場合、操作者は操作ユニット6を用いて患者情報(A)を選択する(ステップS2)。
【0032】
患者情報(A)の選択に応じ、医用情報記憶ユニット2において第2の層23に記憶された検査情報(A−a)乃至(A−h)が検査リスト記憶部31に転送され一時的に記憶される。また、医用情報記憶ユニット2において第3の層24に記憶された画像情報(A−a−1)乃至(A−h−40)のような検査A−a乃至A−hに係る画像情報が画像リスト記憶部32に転送され一時的に記憶される。プロセッサ4は検査リスト記憶部31に記憶された検査情報(A−a)乃至(A−h)に含まれるアイコンデータを抽出する。抽出されたアイコンデータは表示ユニット5に転送される。表示ユニット5は患者Aの検査リストとして転送されたアイコンデータに基づくアイコンを表示する(ステップS3)。
【0033】
プロセッサ4はさらに画像リスト記憶部32に記憶された例えば画像情報(A−a−1)乃至(A−a−8)に含まれるサムネイル画像データを抽出する。抽出されたサムネイル画像データは表示ユニット5に転送される。表示ユニット5は患者Aの初期画像リストとして転送されたサムネイル画像データに基づくサムネイル画像を表示する(ステップS4)。
【0034】
図5は本発明の実施例1に係る表示ユニット5における画像表示の第1の例を示す図である。同図に示すように、表示ユニット5がアイコン64及びサムネイル画像65を表示するとき、アイコン64は画面60において垂直方向に沿って表示される。また、アイコン64は画面60の左側に設けられた検査リスト表示領域61に表示される。検査リスト表示領域61のスペースに制限がある場合、限られた数のアイコン64が並べて表示される。図5では検査A−a乃至A−fに対応するアイコンA−a乃至A−fが検査リスト表示領域61に表示される。検査A−g及びA−hに対応するアイコンは操作ユニット6におけるスクロール操作によって表示されてもよい。スクロール操作後、アイコンA−a及びA−bが検査リスト表示領域61から消える一方で検査A−g及びA−hに対応するアイコンが表示される。アイコン64は操作ユニット6を用いて選択可能である。
【0035】
サムネイル画像は画面60において水平方向に沿って表示される。また、サムネイル画像65は画面60の下部に設けられた画像リスト表示領域62に表示される。画像リスト表示領域62のスペースに制限がある場合、限られた数のサムネイル画像65が並べて表示される。図5ではサムネイル画像A−a−1乃至A−a−7が画像リスト表示領域62に表示される。画像情報A−a−8に対応するサムネイル画像(以下、サムネイル画像A−a−8)は操作ユニット6におけるスクロール操作によって表示されてもよい。スクロール操作後、サムネイル画像A−a−1が画像リスト表示領域62から消える一方でサムネイル画像A−a−8が表示される。サムネイル画像65は操作ユニット6を用いて選択可能である。
【0036】
サムネイル画像A−a−1乃至A−a−8が画像リスト表示領域62に表示される初期サムネイル画像として決められたことから、図5ではアイコンA−aが強調表示され或いは他のアイコンと区別される態様で表示されている。初期サムネイル画像が予め決められていない場合は検査リスト表示領域61において如何なるアイコンも強調表示されない。操作者が操作ユニット6を用いてアイコンA−aを選択した場合のみ、アイコンA−aが強調表示される。また、初期サムネイル画像が予め決められていない場合、画像リスト表示領域62にはサムネイル画像は初期表示されない。操作者が操作ユニット6を用いてアイコンA−aを選択した場合のみ、アイコンA−a−1乃至A−a−7が画像リスト表示領域62に表示される。
【0037】
検査リスト表示領域61のスペースに制限がある場合、アイコン64は優先権を与えられ、この優先権に従って或いは優先順位にて表示されるようにしてもよい。優先条件の一例としては検査日(検査時刻)がある。この例では、最新の検査に対応するアイコンに最優先権が与えられ、このアイコンは例えば、検査リスト表示領域61の最下部に配置される。逆に、最も古い検査に対応するアイコンには最も低い優先権が与えられ、このアイコンは例えば、検査リスト表示領域61の最上部に配置されるか下向きにスクロールしたときに最後に表示される。
【0038】
従って、検査A−hに対応するアイコンは検査リスト表示領域61の最下部に表示されてもよい。アイコンA−aは検査リスト表示領域61に最初は表示されず、下向きにスクロールされたときに初めて表示されるようにしてもよい。
【0039】
優先条件の別の例としては選択回数がある。過去に或いは過去の一定期間内に最も選択されたアイコンに最優先権を与えるようにしてもよい。また、画像参照回数を優先条件として用いてもよい。過去に或いは過去の一定期間内にアイコンを通して最も参照された原画像を含む検査に対応するアイコンに最優先権を与えるようにしてもよい。さらに別の例としては、医用画像表示装置10を最後(前回)使用した際(表示作業終了直前)における検査リスト表示領域61でのアイコンの表示状態の順にアイコン64が表示されるようにしてもよい。
【0040】
操作者が最も頻繁に使用する或いは使用する可能性のあるアイコン64を所定の最優先位置にて認識することができる点で優先権を与えることは有用である。さらに、全てのアイコン64を検査リスト表示領域61に並べて表示できないときでも、操作者はスクロール操作をすることなく高い優先権を有したアイコン64を見つけることができる。
【0041】
同様の表示方法は画像リスト表示領域62におけるサムネイル画像65の表示に対しても適用し得る。画像リスト表示領域62のスペースに制限がある場合、サムネイル画像65は優先権を与えられ、この優先権に従って或いは優先順位にて表示されるようにしてもよい。優先条件の一例としては画像撮影日(画像撮影時刻)がある。この例では、一連の或いは複数の画像のうち最新の画像に対応するサムネイル画像に最優先権が与えられ、このサムネイル画像は例えば、画像リスト表示領域62の左端に配置される。逆に、最も古い画像に対応するサムネイル画像には最も低い優先権が与えられ、このサムネイル画像は例えば、画像リスト表示領域62の右端に配置されるかスクロールしたときに最後に表示される。
【0042】
従って、サムネイル画像A−a−8は画像リスト表示領域62の左端に表示されてもよい。サムネイル画像A−a−1は画像リスト表示領域62に最初は表示されず、左向きにスクロールされたときに初めて表示されるようにしてもよい。典型的には一連の画像は撮影順に、すなわち、最も古い画像から最新の画像の順で表示されるので、上記優先表示は典型的な表示と比べて逆順の表示となる。
【0043】
優先条件の別の例としては画像参照回数がある。過去に或いは過去の一定期間内に最も参照された原画像に対応するサムネイル画像に最優先権を与えるようにしてもよい。さらに別の例としては、医用画像表示装置10を最後(前回)使用した際(表示作業終了直前)における画像リスト表示領域62でのサムネイル画像の表示状態の順にサムネイル画像65が表示されるようにしてもよい。
【0044】
図4に戻る。操作者は画像リスト表示領域62に表示されたサムネイル画像65を観察し、現在表示されているサムネイル画像が操作者が観察したいと思っている特定の画像に対応するサムネイル画像を含んでいるか否かを判断する(ステップS5)。サムネイル画像は原画像よりも小さく表示され、また、サムネイル画像が画像データを間引くことにより作成されていた場合にはある程度の情報も欠落しているため、操作者にとってはあるサムネイル画像が本当に所望の画像に対応するものであると確信することは困難であるかもしれない。従って、実際には、操作者は現在表示されているサムネイル画像が所望の画像に対応するサムネイル画像を含んでいるように思えるか否かをステップS5において判断することになってもよい。
【0045】
操作者が画像リスト表示領域62に所望の画像に対応するサムネイル画像があると判断すると、操作者は操作ユニット6を操作し当該サムネイル画像を選択する(ステップS6)。図5は選択されたサムネイル画像がサムネイル画像A−a−7である場合を示しており、サムネイル画像A−a−7は強調表示され、或いは他のサムネイル画像A−a−1乃至A−a−6とは区別される態様で表示されている。サムネイル画像A−a−7の選択に応じ、サムネイル画像A−a−7に対応する原画像が画面60の画像表示領域63に表示される(ステップS7)。画像表示領域63に表示された原画像は操作ユニット6を介した更なる操作により画面60いっぱいまで拡大され、表示されるようにしてもよい。拡大表示中はアイコン64及びサムネイル画像65は画面60から消えるようにしてもよい。ところで、原画像とはサムネイル画像と区別される画像ということであり、必ずしも可逆圧縮画像データから再生される画像や非圧縮画像データに基づく画像である必要はない。
【0046】
操作者は画像表示領域63に表示された原画像を観察し、これが本当に所望の画像であるか否か判断する(ステップS8)。これが所望の画像である場合は、操作者は当該画像の観察を続ける(ステップS9)。操作者は必要に応じて当該画像、すなわち原画像を読影又は診断する。
【0047】
ステップS5において、操作者が現在表示されているサムネイル画像は所望の画像に対応するサムネイル画像を含んでいるようには思えないと判断したときは、操作者は操作ユニット6を操作しアイコンA−b乃至A−f並びに検査A−g及びA−hに対応するアイコンの中から別のアイコンを選択する。これにより画像リスト表示領域62に表示されたサムネイル画像65を切り替えることができる(ステップS10)。ステップS4においては新たに選択されたアイコンに対応するサムネイル画像が画像リスト表示領域62に表示される。
【0048】
また、ステップS8において、操作者が表示された原画像が所望の画像ではないと判断したときは、別のアイコンを選択する前に、操作者は別の1又はそれ以上のサムネイル画像を選択して所望の画像であるか否かを判断するかもしれないが、操作ユニット6を操作し、上記と同様にサムネイル画像65を切り替える(ステップS10)。これにより、ステップS4においては新たに選択されたアイコンに対応するサムネイル画像が画像リスト表示領域62に表示される。
【0049】
上述した実施例1によれば、検査情報を表すアイコン64、アイコン64のうちの選択された1つに係るサムネイル画像65、及びサムネイル画像65のうちの選択された1つに対応する原画像が表示ユニット5に並べて表示される。従って、操作者は検査情報を選択し、サムネイル画像を表示し、所望の画像であるか判断するために表示画面(ウィンドウ)を前後しながら切り替える必要がない。これにより、操作者は画面(ウィンドウ)切り替えを行うことなく所望の画像を得ることが可能となり、操作者の負担を軽減し画像観察時間の短縮も可能となる。結果として、画像観察(診断)効率の向上を図ることが可能となる。
【0050】
実施例1は以下に示す態様での変形が可能である。
【0051】
図6に示すように、検査リスト表示領域61は画面60において水平方向に沿って設けられ、画像リスト表示領域62は画面60において垂直方向に沿って設けられるようにしてもよい。
【0052】
図7に示すように、画像表示領域63は複数のウィンドウ(セクション)に分割されてもよい。図7は4つのセクションを示しているが、他の如何なる数のセクションであっても適用し得る。複数の画像がこのようなセクションに表示可能となる場合、操作者は複数のサムネイル画像(例えば、サムネイル画像A−a−7、A−a−5、A−a−3、及びA−a−1)を選択し、選択したサムネイル画像に対応する複数の原画像を並べて表示することができる。
【0053】
また、操作者は複数のアイコンの中の1つについて1又はそれ以上のサムネイル画像を選択し、前記複数のアイコンの中の別の1つについて1又はそれ以上のサムネイル画像を選択して、これら選択したサムネイル画像に対応する原画像を並べて表示することもできる。このような表示をすることで操作者は異なる検査によって得られる原画像を容易に比較することが可能となり、より効果的或いは効率的な画像観察をなし得る。
【0054】
図8に示すように、アイコン80はサムネイル画像65よりも大きく表示されてもよい。このようにすれば、操作者はアイコン80が示す内容をより容易に認識することができる。さらに、サムネイル画像65は2列に表示されてもよく、特に1つのアイコン80がサムネイル画像65の2倍の高さを有する大きさで表示されるときは2列に表示されてもよい。なお、アイコン80が大きく表示されるか否かに関わらず、サムネイル画像65は複数列で表示されてもよい。また、アイコンについても複数列で表示されるようにしてもよい。
【0055】
(実施例2)
図1に示す医用画像表示装置10の構成は実施例2にも適用され得るものである。図9は本発明の実施例2に係る表示ユニット5における画像表示の第1の例を示す図である。
【0056】
図5と同様、表示ユニット5がアイコン84及びサムネイル画像85を表示するとき、アイコン84は画面90において垂直方向に沿って表示される。また、アイコン84は画面90の左側に設けられた検査リスト表示領域81に表示される。検査リスト表示領域81のスペースに制限がある場合、限られた数のアイコン84が並べて表示される。図9では検査A−a乃至A−fに対応するアイコンA−a乃至A−fが検査リスト表示領域81に表示される。検査A−g及びA−hに対応するアイコンは操作ユニット6を用いたスクロール操作によって表示されてもよい。スクロール操作後、アイコンA−a及びA−bが検査リスト表示領域81から消える一方で検査A−g及びA−hに対応するアイコンが表示される。
【0057】
検査リスト表示領域81に表示されたアイコン84の各々に対しサムネイル画像85は画面60において水平方向に沿ってアイコン84に対応する態様で画像リスト表示領域82に表示される。1又はそれ以上の特定のアイコン84に係るサムネイル画像85に対して画像リスト表示領域82のスペースに制限がある場合、当該特定のアイコン84に対しては限られた数のサムネイル画像85が並べて表示される。図9ではアイコンA−aに対するサムネイル画像A−a−1乃至A−a−7が画像リスト表示領域82に表示され、サムネイル画像A−a−8はサムネイル画像A−a−1乃至A−a−7と共に表示されない。サムネイル画像A−a−8は操作ユニット6を用いたスクロール操作によって表示されてもよい。このときサムネイル画像A−a−1が画像リスト表示領域82から消える。サムネイル画像85は操作ユニット6を用いて選択可能である。スクロール操作は例えば上記したアイコンA−aのような(選択された)特定のアイコン84に係るサムネイル画像85についてのみ行われるようにしてもよいし、検査リスト表示領域81に表示された全てのアイコン84に係るサムネイル画像85について同時に行われるようにしてもよい。
【0058】
実施例1と同様、操作者が画像リスト表示領域82に所望の画像に対応するサムネイル画像があると判断すると、操作者は操作ユニット6を操作し当該サムネイル画像85を選択する。操作者は2以上のサムネイル画像85を選択してもよい。この場合、操作者は複数のアイコン84のうち特定の1つについて2以上のサムネイル画像85を選択してもよいし、2以上のアイコンについて複数のサムネイル画像85を選択するようにしてもよい。1又はそれ以上のサムネイル画像85の選択に応じ、選択されたサムネイル画像85に対応する原画像が例えば画面90の大きさで表示される。原画像の表示中、アイコン84及びサムネイル画像85は画面90には表示されなくてもよい。
【0059】
表示ユニット5が例えば2画面有するときは、図10に示すように、アイコン84及びサムネイル画像85が画面90に表示される一方で、原画像がもう一方の画面100に表示されるようにしてもよい。
【0060】
サムネイル画像85の表示に対する第1の変形例を図11に示す。この変形例はサムネイル画像85が磁気共鳴画像装置から得られた画像データに基づく場合に適用してもよい。同図に示すように、検査リスト表示領域81に表示されたアイコン84について各中央のサムネイル画像がアイコン84間で一列に並べられている。丸印が付されたサムネイル画像85が中央のサムネイル画像である。
【0061】
あるアイコン84についてサムネイル画像85の数が偶数である場合、中央となる2つのサムネイル画像のうち1つがランダムに或いは所定のルールに従って初期の中央サムネイル画像として自動的に選択される。しかし、操作者が当該初期のものとして選択されたサムネイル画像を中央とするのを好まない場合がある。この場合、操作者は操作ユニット6を用いて中央となる2つのサムネイル画像のうちの他方を指定してもよい。例えば、操作者が特定のアイコン110及び111について三角印が付されたサムネイル画像を中央のサムネイル画像として指定してもよい。操作ユニット6を用いて三角印が付されたサムネイル画像の一方或いは双方を指定したことに応じ、当該指定の後に操作ユニット6を用いて指示入力を行ったことに応じ、或いは当該指定の後所定時間が経過したことに応じ、三角印が付されたサムネイル画像は図12に示すように丸印が付された他の中央のサムネイル画像と一列に並べられて表示される。このような表示は操作者が所望の画像に対応するサムネイル画像を選択するのに役立ち得る。
【0062】
サムネイル画像85の表示に対する第2の変形例を図13及び14を参照して説明する。この変形例はサムネイル画像85が如何なる医用画像装置から得られた画像データに基づく場合でも適用し得る。サムネイル画像85は図9と同様に表示される。原画像を表示するために対応するサムネイル画像85を選択する前に、操作者は複数のアイコン84の各々に関し、サムネイル画像85の中の1つを選択(指定)する。図13では丸印が付されたサムネイル画像85が選択されたものである。操作ユニット6を用いて丸印が付されたサムネイル画像85のうちの1つ又は全部を選択したことに応じ、当該指定の後に操作ユニット6を用いて指示入力を行ったことに応じ、或いは当該指定の後所定時間が経過したことに応じ、図14に示すように、丸印が付されたサムネイル画像85が一列になるようにサムネイル画像85は表示される。このような表示は操作者が所望の画像に対応するサムネイル画像を選択するのに役立ち得る。
【0063】
図15は本発明の第2の実施例に係るサムネイル画像の表示に対する第3の変形例を示す図である。同図に示すように、操作ユニット6に含まれるタッチパネル150が表示ユニット5とは別に設けられる一方でアイコン84を表示するために表示ユニット5の一部として動作するようにしてもよい。図15はタッチパネル150がアイコン84を表示するための特別な形状をしている場合を示しているが、タッチパネル150は様々な情報を入力するためのデザインを有しており、アイコン84は単にそのような情報の一部であってもよい。表示ユニット5はタッチパネル150に表示されたアイコン84に関して画面151にサムネイル画像85を表示する。なお、タッチパネル150は表示ユニット5の画面151に設けられるようにしてもよい。また、サムネイル画像85のためのタッチパネルが表示ユニット5の画面151上に設けられるようにしてもよい。
【0064】
実施例2によれば、検査情報を表す複数のアイコン84及びこれらのアイコン84に関するサムネイル画像85が互いに対応して表示ユニット5に並べて表示される。従って、操作者は検査情報を選択し、サムネイル画像を表示し、所望の画像であるか判断するために表示画面(ウィンドウ)を前後しながら切り替える必要がない。さらに、操作者は画面(ウィンドウ)切り替えを行うことなく異なる検査に係るサムネイル画像を比較することができるようになる。このような表示は操作者が1又はそれ以上の所望の画像に対応するサムネイル画像を選択するのに役立ち得る。結果として、画像観察(診断)効率の向上を図ることが可能となる。
【0065】
上述の各実施例においてはアイコンが検査情報に基づいて検査を表すように作成された。しかし、アイコンはX線断層像撮影装置から得られた画像(以下、CT画像と称す)の一連のセットを表すように作成されてもよい。例えば、第1のアイコンが一連のCT画像の第1のセットを表してもよい。例えば、第1のセットに含まれた一連の画像は100枚のスライス画像となる。この場合、サムネイル画像は第1のセットに含まれた100枚のスライス画像に基づいて作成される。同様に、第2のアイコンが一連のCT画像の第2のセットを表してもよい。例えば、第2のセットに含まれた一連の画像は50枚のスライス画像となる。
【0066】
また、サムネイル画像は第1のセットに含まれた100枚のスライス画像について例えば4枚のスライス画像毎に作成されるようにしてもよい。この場合、操作者が複数のサムネイル画像のうち1つを選択することにより、当該選択されたサムネイル画像に対応する1枚の原画像とこの原画像に続く3枚の原画像が並べて表示されるようにしてもよい。
【0067】
図16はアイコンの別の例を示す図である。アイコンが一連のCT画像を表すとき、図16に示すように、アイコンは一連のCT画像に基づいて作成された三次元画像を示すように作成されてもよい。また、一連のCT画像のうちの1枚がアイコンに示されるようにしてもよい。さらに、アイコンは前記した三次元画像の所定の或いは任意の断面を示すようにしてもよい。
【0068】
なお、アイコン及び/又はサムネイル画像は超音波診断装置から得られる超音波画像に対しても上記CT画像と同様の方法により作成されてもよい。
【0069】
以上述べた本発明の実施の形態は本発明の理解を容易にするためにのみ記載された例に過ぎず、本発明を限定するための記載ではない。従って、以上の本発明の実施の形態において開示された各構成要素やその他要素は本発明の主旨を逸脱しない範囲においてその等価物等に設計変更や修正を可能とするものである。さらに、同構成要素やその他要素についての可能とする如何なる組み合わせも、以上述べた本発明の実施の形態において得られる効果と同様の効果が得られる限り、本発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の実施例1に係る医用画像表示装置の構成の例を示すブロック図。
【図2】医用情報記憶ユニットにおける医用情報記憶態様の例を示す図。
【図3】アイコンの例を示す図。
【図4】本発明の実施例1に係る所望画像を表示する流れの例を示すフローチャート。
【図5】本発明の実施例1に係る表示ユニットにおける画像表示の第1の例を示す図。
【図6】本発明の実施例1に係る表示ユニットにおける画像表示の第2の例を示す図。
【図7】本発明の実施例1に係る表示ユニットにおける画像表示の第3の例を示す図。
【図8】本発明の実施例1に係る表示ユニットにおける画像表示の第4の例を示す図。
【図9】本発明の実施例2に係る表示ユニットにおける画像表示の第1の例を示す図。
【図10】本発明の実施例2に係る表示ユニットにおける画像表示の第2の例を示す図。
【図11】本発明の実施例2に係るサムネイル画像の表示に対する第1の変形例を示す図。
【図12】前記第1の変形例に対するさらなる変形例を示す図。
【図13】本発明の実施例2に係るサムネイル画像の表示に対する第2の変形例に対するサムネイル画像の選択例を示す図。
【図14】本発明の実施例2に係るサムネイル画像の表示に対する第2の変形例を示す図。
【図15】本発明の実施例2に係るサムネイル画像の表示に対する第3の変形例を示す図。
【図16】アイコンの別の例を示す図。
【符号の説明】
【0071】
1・・・インターフェース
2・・・医用情報記憶ユニット
3・・・バッファ記憶ユニット
4・・・プロセッサ
5・・・表示ユニット
6・・・操作ユニット
7・・・制御ユニット
10・・・医用画像表示装置
20・・・医用画像装置
21・・・データベース
22・・・第1の層
23・・・第2の層
24・・・第3の層
31・・・検査リスト記憶部
32・・・画像リスト記憶部
60、90、100、151・・・画面
61、81・・・検査リスト表示領域
62、82・・・画像リスト表示領域
63・・・画像表示領域
64、80、84、110、111・・・アイコン
65、85・・・サムネイル画像
150・・・タッチパネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の検査についての検査情報及び前記複数の検査から得られる画像データを記憶する記憶ユニットと、
前記複数の検査に対応する選択可能な複数のアイコンを画面において水平方向又は垂直方向の一方に沿うように表示し、選択可能な1以上のサムネイル画像を前記水平方向又は垂直方向の他方に沿うように表示し、及び前記画像データに基づく原画像を前記サムネイル画像の各々よりも大きくなるように表示する表示ユニットと、
前記アイコンのうち第1のアイコン及び前記サムネイル画像のうち第1のサムネイル画像を選択するための入力ユニットと
を具備し、前記サムネイル画像は前記第1のアイコンに対応する第1の検査に属し前記原画像は前記第1のサムネイル画像に対応することを特徴とする医用画像表示装置。
【請求項2】
前記第1のアイコンは前記第1の検査から得られる画像データに基づく画像のうちの1つを示すことを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項3】
前記第1のアイコンは前記画像データについて撮影された患者の写真を示すことを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項4】
前記第1のアイコンは前記第1の検査における患者の撮影部位を示すことを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項5】
前記第1のアイコンは前記第1の検査において画像データを発生した画像装置の種類を示すことを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項6】
前記第1のアイコンは前記第1の検査の検査日を含むことを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項7】
前記第1のアイコンは前記第1のサムネイル画像よりも大きく表示されることを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項8】
前記アイコンの全てが前記表示ユニットに並べて表示されないとき前記アイコンはスクロール表示されることを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項9】
前記アイコンは所定の優先条件に基づく順に表示されることを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項10】
前記アイコンは本装置の前回使用時における順に表示されることを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項11】
前記第1のアイコンは前記入力ユニットに含まれるタッチパネルを介して選択されることを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項12】
前記第1のサムネイル画像は前記入力ユニットに含まれるタッチパネルを介して選択されることを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項13】
前記サムネイル画像の全てが前記表示ユニットに並べて表示されないとき前記サムネイル画像はスクロール表示されることを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項14】
前記サムネイル画像は所定の優先条件に基づく順に表示されることを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項15】
前記サムネイル画像は本装置の前回使用時における順に表示されることを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項16】
前記入力ユニットはさらに第2及び第3のサムネイル画像を選択するものであり、前記入力ユニットにより前記第2及び第3のサムネイル画像が選択されるとき前記第2及び第3のサムネイル画像に対応する第2及び第3の原画像を並べて表示することを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項17】
前記入力ユニットはさらに第2の検査に対応する第2のアイコン及び前記第2の検査に属する第2のサムネイル画像を選択するものであり、前記表示ユニットは前記第2のアイコンが前記入力ユニットにより選択されるとき前記第1の検査に属するサムネイル画像から前記第2の検査に属するサムネイル画像を表示するよう切り替え、さらに前記第1及び第2のサムネイル画像が前記入力ユニットにより選択されるとき前記原画像及び前記第2のサムネイル画像に対応する第2の原画像を並べて表示することを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項18】
前記第1のサムネイル画像は前記原画像を含む複数の画像を代表するものであることを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
【請求項19】
前記表示ユニットは前記第1のサムネイル画像が前記入力ユニットにより選択されるとき前記複数の画像を表示することを特徴とする請求項18に記載の医用画像表示装置。
【請求項20】
複数の検査についての検査情報及び前記複数の検査から得られる画像データを記憶する記憶ユニットと、
前記複数の検査に対応する複数のアイコンを画面において水平方向又は垂直方向の一方に沿うように表示し、このアイコンの各々について選択可能な1以上のサムネイル画像前記水平方向又は垂直方向の他方に沿うように表示し、及び前記画像データに基づく少なくとも1の原画像をその各々が前記サムネイル画像の各々よりも大きくなるように表示する表示ユニットと、
前記サムネイル画像のうち少なくとも1のサムネイル画像を選択するための入力ユニットと
を具備し、前記少なくとも1の原画像は前記選択された少なくとも1のサムネイル画像に対応することを特徴とする医用画像表示装置。
【請求項21】
前記表示ユニットが第1及び第2の画面を含むとき前記アイコン及び前記サムネイル画像は前記第1の画面に表示され、前記少なくとも1の原画像は前記第2の画面に表示されることを特徴とする請求項20に記載の医用画像表示装置。
【請求項22】
第1のアイコンについての第1のサムネイル画像及び第2のアイコンについての第2のサムネイル画像が前記入力ユニットにより選択されるとき、前記第1のアイコンについてのサムネイル画像及び前記第2のアイコンについてのサムネイル画像が前記第1及び第2のサムネイル画像が同列となる態様で表示されることを特徴とする請求項20に記載の医用画像表示装置。
【請求項23】
複数の画像撮影についての撮影情報及び前記複数の画像撮影から得られ夫々一連の画像を含む複数の画像データセットを記憶する記憶ユニットと、
前記複数の画像撮影に対応する選択可能な複数のアイコンを画面において水平方向又は垂直方向の一方に沿うように表示し、選択可能な1以上のサムネイル画像を前記水平方向又は垂直方向の他方に沿うように表示し、及び前記画像データセットに基づく前記一連の画像のうちの少なくとも1の画像を前記サムネイル画像の各々よりも大きくなるように表示する表示ユニットと、
前記アイコンのうち1つ及び前記サムネイル画像のうち1つを選択するための入力ユニットと
を具備し、前記サムネイル画像は前記選択されたアイコンに対応する第1の画像撮影に属し前記一連の画像のうちの少なくとも1の画像は前記選択されたサムネイル画像に対応することを特徴とする医用画像表示装置。
【請求項24】
前記画像データセットが断層像撮影装置から得られるとき前記選択されたアイコンは前記第1の画像撮影により得られる画像データセットに基づいた三次元画像を示すことを特徴とする請求項23に記載の医用画像表示装置。
【請求項25】
前記画像データセットが断層像撮影装置から得られるとき前記選択されたアイコンは前記第1の画像撮影により得られる画像データセットに基づく三次元画像から得られた断面像を示すことを特徴とする請求項23に記載の医用画像表示装置。
【請求項26】
前記選択されたアイコンは前記第1の画像撮影により得られる画像データセットに基づく一連の画像のうちの1つを示すことを特徴とする請求項23に記載の医用画像表示装置。
【請求項27】
複数の検査についての検査情報及び前記複数の検査から得られる画像データを記憶し、
前記複数の検査に対応する選択可能な複数のアイコンを画面において水平方向又は垂直方向の一方に沿うように表示し、
前記アイコンのうち第1のアイコンを選択し、
前記第1のアイコンに対応する第1の検査に属する選択可能な1以上のサムネイル画像を前記水平方向又は垂直方向の他方に沿うように表示し、
前記サムネイル画像のうち第1のサムネイル画像を選択し、
前記画像データに基づいて前記第1のサムネイル画像に対応する原画像を前記第1のサムネイル画像よりも大きく表示する
ことを特徴とする医用画像表示方法。
【請求項28】
複数の検査についての検査情報及び前記複数の検査から得られる画像データを記憶し、
前記複数の検査に対応する複数のアイコンを画面において水平方向又は垂直方向の一方に沿うように表示し、
前記アイコンの各々について選択可能な1以上のサムネイル画像を前記水平方向又は垂直方向の他方に沿うように表示し、
前記サムネイル画像のうち少なくとも1のサムネイル画像を選択し、
前記画像データに基づいて前記選択された少なくとも1のサムネイル画像に対応する少なくとも1の原画像を各原画像が各サムネイル画像よりも大きくなるように表示する
ことを特徴とする医用画像表示方法。
【請求項29】
複数の検査についての検査情報及び前記複数の検査から得られる画像データを記憶し、
前記複数の検査に対応する選択可能な複数のアイコンを画面において水平方向又は垂直方向の一方に沿うように表示し、
前記アイコンのうち第1のアイコンを選択し、
前記第1のアイコンに対応する第1の検査に属する選択可能な1以上のサムネイル画像の第1のセットを前記水平方向又は垂直方向の他方に沿うように表示し、
前記アイコンのうち第2のアイコンを選択し、
前記第1のアイコンに対応する第1の検査に属する選択可能な1以上のサムネイル画像の第2のセットを前記第1のセットから切り替えて表示し、
前記第2のセットから第1のサムネイル画像を選択し、
前記画像データに基づいて前記第1のサムネイル画像に対応する原画像を前記第1のサムネイル画像よりも大きく表示する
ことを特徴とする医用画像表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−6915(P2006−6915A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−144882(P2005−144882)
【出願日】平成17年5月18日(2005.5.18)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】