説明

半導体パッケージング用途において有用なインターポーザフィルム、およびこれに関連する方法

【課題】半導体パッケージング用途において有用なインターポーザフィルム、および、これに関連する方法を提供する。
【解決手段】ICパッケージング用のインターポーザフィルム30が開示されている。インターポーザフィルム30は、複数の導電性ドメイン50、55を支持する基板を備える。基板は、剛性ロッドタイプポリイミドおよび約5〜60重量%充填材を含有する。充填材は(平均で)約800ナノメートル未満である少なくとも1つの寸法を有すると共に、充填材はまた、約3:1を超える平均アスペクト比を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、集積回路パッケージングに関する。より具体的には、本開示の高性能ポリイミドフィルムは、ボールグリッドアレイ(BGA)またはインターポーザフィルムを利用する他の半導体パッケージング構成において有用である。
【背景技術】
【0002】
ICパッケージング技術が、:(1)チップ上の回路に電力を供給する電流のための経路をもたらすため;(2)チップ上におよびチップ上から信号を分配するため;(3)ICチップによって直接的にまたは間接的に生成された熱を除去するため;ならびに、(4)チップを支持すると共に不適な環境から保護するためにICチップに適用されている。典型的なボールグリッドアレイ(BGA)ICパッケージは、可撓性ポリイミドインターポーザフィルムに固定されているICチップを含む。このようなBGAタイプICパッケージング用途においては、細線結合が用いられて、ICチップ上のパッドがポリイミドインターポーザフィルム上の導電性トレースに接続されている。導電性トレースははんだボールに引き出されている。このはんだボールは、ポリイミドインターポーザフィルムの裏面に配設されたはんだボールのアレイの1つであって、BGA包装材の底から突出している。これらのはんだボールは、印刷回路基板などの基板上に位置されたパッドのアレイを相互接続する。従って、典型的なBGA包装材は、IC上のパッドの各々を印刷回路基板上のパッドに電気的に接続する。
【0003】
このようなパッケージング用途においては、処理温度が、時々、例えば300℃超ときわめて高くなってしまう可能性がある。このような高い操作温度では、インターポーザフィルムは寸法の変形を示す可能性がある。また、処理価格を低減させる試みではますます高い張力でのリールツーリール操作が要求される可能性があり、このような高張力処理もまた、インターポーザフィルムに寸法の変形を生じさせる可能性がある。産業においては、ICチップ、ICパッケージングおよび関連する回路構成要素は、生産価格を低くするために新たな世代の度にますます小型化されているために、寸法の変形(インターポーザフィルムによって示される)に対して許容する範囲を狭める傾向にある。従って、産業においては、向上した熱および寸法安定性を有するICパッケージング用途のためのポリイミドインターポーザフィルムに対する要求がある。
【0004】
Jiangらへの(特許文献1)は、BGAパッケージング用途のための複合インターポーザフィルムに関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6,770,981号明細書
【特許文献2】米国特許第5,489,749号明細書
【特許文献3】米国特許第5,536,909号明細書
【特許文献4】米国特許第5,148,265号明細書
【特許文献5】米国特許第5,148,266号明細書
【特許文献6】米国特許第5,821,608号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
ICパッケージング用途のための本開示のインターポーザフィルム構成物は、充填ポリイミド基板および複数の導電性ドメインを備える。ポリイミド基板は、約8〜約150ミクロンの厚さを有すると共に:i.少なくとも1種の芳香族二無水物であって、その少なくとも約85モルパーセントが剛性ロッド二無水物であるこのような芳香族二無水物、ii.少なくとも1種の芳香族ジアミンであって、その少なくとも約85モルパーセントが剛性ロッドジアミンであるこのような芳香族ジアミンから誘導される約40〜約95重量パーセントのポリイミドを含有する。本開示のポリイミド基板は:i.少なくとも1つの寸法において約800ナノメートル未満であり;ii.約3:1を超えるアスペクト比を有し;iii.すべての寸法がフィルムの厚さ未満であり;および、iv.基板の総重量の約5〜約60重量パーセントの量で存在する一次粒子(数値平均として)を有する充填材をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1A】本開示の一実施形態による延長リードを採用するフェースダウン、ファンインパッケージの底面図を示す。
【図1B】本開示の一実施形態による延長リードを採用するフェースダウン、ファンインパッケージの部分断面図を示す。
【図1C】本開示の一実施形態による基板の第2の表面上にリードを有する延長リードを採用するフェースダウン、ファンインパッケージの部分断面図を示す。
【図1D】延長リードを採用するフェースダウン、ファンインパッケージの部分断面図を示し、ここでは、コンプライアント層が、本開示の一実施形態による、チップのフェース面と基板の第1の表面との間に配置されている。
【図2】μBGA包装材の斜視図である。
【図3】μBGA包装材の断面図である。
【図4】本発明の好ましいインターポーザの断面図である。
【図5】第2レベルパッケージに取り付けられている第1レベルパッケージの断面図である。
【図6】第1レベルパッケージケースを図示しない図5の第1レベルパッケージの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
定義
「導電性ドメイン」は、導電性パッド、導電性回路構成要素またはトレース等などの任意の導電性材料を意味することが意図される。導電性ドメインは、本開示のポリイミドフィルムによって支持される。導電性ドメインは、少なくとも部分的に、ICチップとICチップの一部ではない部材との間に導電性界面を設ける。この導電性界面は:i.ICチップによるICチップの一部ではない部材(例えば、プリント配線板上の回路構成要素、入力/出力素子等)の制御(または作用)を可能とし;および/またはii.ICチップの一部ではない部材(例えば、ICチップに電力供給するための電気接続)によるICチップへの制御(または作用)を可能とする。
【0009】
「フィルム」は、基板上の自立フィルムまたはコーティングを意味することが意図される。「フィルム」という用語は用語「層」と同義的に用いられ、所望する領域を覆っていることを指す。
【0010】
本明細書において用いられるところ、「二無水物」は、技術的には二無水物ではないかもしれないが、それにもかかわらず、ジアミンと反応して、その後ポリイミドに転化されることが可能であるポリアミド酸を形成することが可能であるために官能性的に同等である、二無水物の前駆体および誘導体(そうでなければ二無水物に関連する組成物)をも含むことが意図される。
【0011】
同様に、「ジアミン」は、技術的にはジアミンではないかもしれないが、それにもかかわらず、二無水物と反応して、その後ポリイミドに転化されることが可能であるポリアミド酸を形成することが可能であるために官能性的に同等である、ジアミンの前駆体および誘導体(そうでなければジアミンに関連する組成物)をも含むことが意図される。
【0012】
本明細書において用いられるところ、「を含む(comprises)」、「を含んでいる(comprising)」、「を含む(includes)」、「を含んでいる(including)」、「を有する(has)」、「を有している(having)」、または、そのいずれかの他の変形といった用語は、非排他的な包含を包括することを意図する。要素の列挙を含む例えば、方法、プロセス、物品、または装置は必ずしもこれらの要素のみに限定せず、明示的に列挙されていないまたはこのような方法、プロセス、物品、あるいは、装置に固有である他の要素を包含し得る。さらに、そうでないと明記されていない限りにおいて、「または」は、包括的な「または」指し、排他的な「または」を指さない。例えば、条件AまたはBは以下のいずれか一つにより満たされる:Aが真であり(または存在し)およびBが偽である(または不在である)、Aが偽であり(または不在であり)およびBが真である(または存在する)、ならびに、AおよびBの両方が真である(または存在する)。
【0013】
また、不定冠詞「a」または「an」は、本発明の要素および構成要素を説明するために採用される。これは、単に簡便性のため、および、本発明の一般的な意味をもたらすためになされている。この記載は、1つまたは少なくとも1つを包含すると読み取られるべきであり、ならびに、単数形はまた、そうでないことを意味することが明らかでなければ複数形を包含する。
【0014】
本明細書に記載の実施形態は、特に、ダイをμBGA包装材におけるはんだボールアレイに接続するためのポリイミドインターポーザ層に関する。しかしながら、本開示の原理は、μBGA技術に関するのみならず、インターポーザ層を利用する任意のICパッケージングシステムにも関することが認識されるであろう。本開示のインターポーザ層は、ロールツーロールまたはリールツーリール処理におけるインターポーザ層を利用する任意のICパッケージングテクノロジーに十分に適合している。
【0015】
本開示のインターポーザフィルムは、約室温から、400℃、425℃または450℃を超える温度までなどの広い温度範囲内で、収縮性またはクリープ(リールツーリール処理などの張力下においても)に耐える。一実施形態においては、本開示のインターポーザフィルムは、7.4〜8.0MPa(メガパスカル)の範囲内の応力下にありながら、450℃の温度に30分間供された場合、寸法変化は1、0.75、0.5、または0.25パーセント未満である。
【0016】
本開示のポリイミドインターポーザフィルムは、熱安定性の無機物:織物、紙(例えば、マイカ紙)、シート、スクリムまたはこれらの組み合わせで強化されることが可能である。いくつかの実施形態において、本開示のインターポーザフィルムは:
i.低表面粗さ、すなわち、1000、750、500、400、350、300または275ナノメートル未満の平均表面粗さ(Ra);
ii.低レベルの表面欠陥;および/または
iii.他の有用な表面形態、
をもたらして、電気的短絡などの不要な欠陥を低減させるか抑制する。
【0017】
一実施形態においては、本開示のインターポーザフィルムは、以下の:1、5、10、15、20、および25ppm/℃のいずれか2つの範囲内(任意により両端を含む)の面内CTEを有し、ここで、面内熱膨張係数(CTE)は50℃〜350℃で計測される。いくつかの実施形態において、この範囲内のCTEはさらに最適化されて、本開示により選択されたいずれかの特定の支持半導体材料熱膨張の不一致に起因する望まれないクラッキングがさらに低減されるかまたは排除される。一般に、ポリイミドを形成する場合、化学的転化プロセス(熱転化プロセスとは対照的に)が低CTEポリイミドフィルムを提供するであろう。これは、その上に堆積された繊細なコンダクタおよび半導体層に接近して整合するきわめて低いCTE(<10ppm/℃)値を得ることが可能であるために、いくつかの実施形態においては特に有用である。ポリアミド酸をポリイミドに転化するための化学的転化プロセスが周知であると共に、ここでのさらなる説明は必要ない。ポリイミドインターポーザフィルムの厚さもまたCTEに影響する可能性があり、ここで、より薄いフィルムはより低いCTE(より厚いフィルムはより高いCTE)をもたらす傾向にあり、従って、フィルム厚を用いて、選択されたいずれかの特定の用途に応じてフィルムCTEを微調整することが可能である。
【0018】
本開示のフィルムは、以下の厚さ(ミクロン):4、6、8、10、12、15、20、25、50、75、100、125および150ミクロンのいずれかの間(任意により両端を含む)の範囲内の厚さを有する。本開示の範囲内のモノマーおよび充填材を選択するかまたは最適化しても、選択された特定の用途に応じてCTEを上記範囲内に微調整することが可能である。本開示のポリイミドフィルムの面内CTEは、TA Instruments TMA−2940を用い、380℃まで10℃/分で、次いで、冷却すると共に380℃まで再加熱して運転する熱機械分析により得ることが可能であり、ここで、ppm/℃でのCTEは、50℃〜350℃の間での再加熱走査の最中に得られる。
【0019】
例えば、半導体堆積法の最中に、フィルムが実質的に劣化せず、重量を損失せず、低い機械特性を有さず、または、顕著な揮発物を揮発させることがないよう、本開示のポリイミドインターポーザフィルムは高い熱安定性を有しているべきである。本開示のポリイミドインターポーザフィルムは、過剰な重量または費用が追加されることのないよう十分に薄いが、いくつかの場合においては400、500、750または1000ボルト以上に達し得る作動電圧で高い電気絶縁性をもたらすよう十分に厚いべきである。
【0020】
本開示によれば、充填材は、ポリイミド貯蔵弾性率を高めるためにポリイミドフィルムに添加される。いくつかの実施形態において、本開示の充填材は、貯蔵弾性率をさらに高めつつも、ポリイミド層の熱膨張係数(CTE)を維持するか低下させるであろう。いくつかの実施形態において、充填材は、ポリイミドフィルムのガラス転移温度(Tg)を超える温度での貯蔵弾性率を高める。充填材の添加は、典型的には、高温での機械特性の維持を可能とすると共に、取り扱い特徴を向上させることが可能である。本開示の充填材は:
1.800ナノメートル未満(および、いくつかの実施形態においては、750、650、600、550、500、475、450、425、400、375、350、325、300、275、250、225、または200ナノメートル未満)の寸法を少なくとも1つの寸法(充填材は任意の寸法で多様な形状を有することが可能であるため、および、充填材形状は任意の寸法に沿って様々であることが可能であるため、「少なくとも1つの寸法」は、その寸法に沿った数値平均を意図する)において有し;
2.3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15対1を超えるアスペクト比を有し;
3.すべての寸法において、フィルムの厚さの100、95、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15または10パーセント未満であり;ならびに、
4.以下の割合:フィルムの総重量を基準として、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、および60重量パーセントの、任意によりその両端を含むいずれか2つの間の量で存在する。
【0021】
好適な充填材は、一般に、450℃を超える温度で安定であり、いくつかの実施形態においては、フィルムの電気絶縁性特性を顕著に低下させない。いくつかの実施形態において、充填材は、針様充填材、繊維状充填材、小板充填材およびこれらの混合物からなる群から選択される。一実施形態においては、本開示の充填材は、少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15対1のアスペクト比を示す。一実施形態においては、充填材アスペクト比は、6:1以上である。他の実施形態において、充填材アスペクト比は10:1以上であり、および、他の実施形態において、アスペクト比は12:1以上である。いくつかの実施形態において、充填材は、酸化物(例えば、ケイ素、チタン、マグネシウムおよび/またはアルミニウムを含む酸化物)、窒化物(例えば、ホウ素および/またはケイ素を含む窒化物)、または、カーバイド(例えば、タングステンおよび/またはケイ素を含むカーバイド)からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、充填材は、酸素、ならびに、アルミニウム、ケイ素、チタン、マグネシウムおよびこれらの組み合わせからなる群の少なくとも1種の構成要素を含む。いくつかの実施形態において、充填材は、その少なくとも一部が酸化アルミニウムでコートされている、小板タルク、針状の二酸化チタン、および/または針状の二酸化チタンを含む。いくつかの実施形態において、充填材は、すべての寸法において50、25、20、15、12、10、8、6、5、4、または2ミクロン未満である。
【0022】
さらに他の実施形態において、炭素繊維およびグラファイトは、他の充填材との組み合わせで機械特性を高めるために用いられることが可能である。しかしながら、頻繁に、グラファイトおよび炭素繊維充填材は絶縁特性を低減させることが可能であり、多くの実施形態において、電気絶縁特性の低減は所望されないために、グラファイトおよび/または炭素繊維の充填量を10%未満に維持するよう注意をしなければならない。いくつかの実施形態において、充填材はカップリング剤でコートされている。いくつかの実施形態において、充填材はアミノシランカップリング剤でコートされている。いくつかの実施形態において、充填材は分散剤でコートされている。いくつかの実施形態において、充填材はカップリング剤および分散剤の組み合わせでコートされている。あるいは、カップリング剤および/または分散剤は、必ずしも充填材にコートされるのではなく、直接的にフィルムに組み込まれることが可能である。
【0023】
いくつかの実施形態において、最終フィルムが、所望の最大充填材サイズを超える非連続的なドメインが含有されることが確実にないようにろ過システムが用いられる。いくつかの実施形態において、充填材は、フィルムに組み込まれる場合(またはフィルム前駆体に組み込まれる場合)に、攪拌および/または高せん断混合または媒体ミルなどの強度の分散エネルギー、または、分散剤の使用を含む他の分散技術に供されて、所望の最大充填材サイズを超える、望まれない凝塊を抑制する。充填材のアスペクト比が高まるに伴って、充填材が、フィルムの外表面間に配向されるかそうでなければ位置される傾向も高まり、これにより、特に充填材サイズが小さくなるに伴ってますます平滑なフィルムがもたらされる。
【0024】
一般論では、表面粗さは、電気的欠陥または機械的欠陥の可能性を高め得ると共に、フィルムに沿った特性の均一性を低減させ得る。一実施形態においては、充填材(および、いずれかの他の非連続的なドメイン)は、充填材(および、いずれかの他の非連続的なドメイン)がフィルム形成において十分にフィルムの表面間にあって、1000、750、500または400ナノメートルの未満の平均表面粗さ(Ra)を有する最終フィルムがもたらされるよう、フィルム形成の最中に十分に分散される。本明細書においてもたらされるところ、表面粗さは、Wyco Vision 32ソフトウェアを用いる25.4×または51.2×でのVSIモードのVeeco Wyco NT 1000 Series機器での計測などの、光学的表面プロフィロメトリによって測定されてRa値をもたらすことが可能である。
【0025】
いくつかの実施形態において、充填材は、所望の処理温度でそれ自体が劣化しないか、または、オフガスを生成しないよう選択される。同様に、いくつかの実施形態において、充填材は、ポリマーの劣化に寄与しないよう選択される。
【0026】
本開示の有用なポリイミドは:i.少なくとも1種の芳香族ジアミンであって、少なくとも85、90、95、96、97、98、99、99.5または100モルパーセントが剛性ロッドタイプモノマーであるもの;および、ii.少なくとも1種の芳香族二無水物であって、少なくとも85、90、95、96、97、98、99、99.5または100モルパーセントが剛性ロッドタイプモノマーであるものから誘導される。好適な剛性ロッドタイプの芳香族ジアミンモノマーとしては:1,4−ジアミノベンゼン(PPD)、1,3−ジアミノベンゼン(MPD)、4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジデン(TFMB)、1,4−ナフタレンジアミン、および/または1,5−ナフタレンジアミンが挙げられる。好適な剛性ロッドタイプの芳香族二無水物モノマーとしては、ピロメリト酸二無水物(PMDA)、および/または3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)が挙げられる。
【0027】
いくつかの実施形態において、他のモノマーはまた、本発明のいずれかの特定の用途についての所望の特性に応じて、芳香族二無水物の15モルパーセント以下および/または芳香族ジアミンの15モルパーセント以下で検討され得、例えば:3,4’−ジアミノジフェニルエーテル(3,4’−ODA)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(4,4’−ODA)、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、9,9’−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)、4,4’−オキシジフタル酸無水物(ODPA)、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物(DSDA)、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(6FDA)、およびこれらの混合物が挙げられる。本開示のポリイミドは、技術分野において周知である方法によって形成されることが可能であると共に、これらの調製は、ここでは詳細に検討する必要はない。
【0028】
いくつかの実施形態において、フィルムは、溶剤、モノマー、プレポリマーおよび/またはポリアミド酸組成物などのフィルム前駆体材料に充填材を組み込むことにより製造される。最終的には、充填ポリアミド酸組成物は一般にフィルムにキャストされ、これが、乾燥および硬化(化学硬化および/または熱硬化)に供されて充填ポリイミド自立フィルムまたは非自立フィルムが形成される。充填ポリイミドフィルムを製造するいずれかの従来のまたは非従来の方法を本開示により用いることが可能である。充填ポリイミドフィルムの製造は周知であり、ここでのさらなる説明は必要ない。一実施形態においては、本開示のポリイミドは、300、310、320、330、340、350、360、370380、390または400℃を超える高いガラス転移温度(Tg)を有する。高いTgは、一般に、高温での貯蔵弾性率などの機械特性の維持を補助する。
【0029】
いくつかの実施形態において、ポリイミドインターポーザフィルムの結晶性および架橋性の量は、貯蔵弾性率の維持において役立つことが可能である。一実施形態においては、480℃でのポリイミドインターポーザフィルム貯蔵弾性率(動的機械分析による計測、DMA)は、少なくとも:400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1800、2000、2200、2400、2600、2800、3000、3500、4000、4500、または5000MPaである。
【0030】
いくつかの実施形態において、本開示のポリイミドインターポーザフィルムは、500℃で約30分間の間に、1、0.75、0.5または0.3パーセントの未満の等温性重量損失を有する。本開示のポリイミドは、一般に通常の無機絶縁体よりも高い誘電強度を有する。いくつかの実施形態において、本開示のポリイミドは、10V/マイクロメートル以上の破壊電圧を有する。いくつかの実施形態において、充填材は、酸化物、窒化物、カーバイドおよびこれらの混合物からなる群から選択され、ならびに、フィルムは、以下の特性:i.300℃を超えるTg、ii.500ボルト/25.4ミクロンを超える誘電強度、iii.500℃で30分間の間に1%未満の等温性重量損失、iv.25ppm/℃未満の面内CTE、v.10×(10)-6/分未満の絶対値無応力残留勾配、ならびに、vi.7.4〜8MPaで1%未満のemaxの少なくとも1、2、3、4、5または6つすべてを有する。いくつかの実施形態において、本開示のフィルムは、熱安定性の無機物:織物、紙、シート、スクリムまたはこれらの組み合わせで強化されている。
【0031】
いくつかの実施形態において、電気的絶縁性充填材が、フィルムの電気的特性を改変するために添加され得る。いくつかの実施形態において、ポリイミドインターポーザフィルムは、ポリイミドインターポーザフィルムの電気的完全性および誘電強度に悪影響を及ぼすことが可能であるピンホールまたは他の欠陥(外部粒子、ゲル、充填材凝集物または他の汚染物)を含んでいないことが重要であり、これは、一般に、ろ過によって対処されることが可能である。このようなろ過は、1種以上のモノマーに添加される前または後の可溶化された充填材のろ過、および/または、特にポリアミド酸が低粘度である場合のポリアミド酸のろ過、またはそうでなければ、ろ過が可能である製造プロセスにおけるいずれかのステップでのろ過など、フィルム製造のいずれかの段階で行われることが可能である。一実施形態において、このようなろ過は、最小の好適なフィルタ孔径または選択された充填材材料の最大寸法の直ぐ上のレベルで実施される。
【0032】
単一層のフィルムは、フィルム中の望まれない(または所望されない程に大きい)非連続相材料に起因する欠陥の影響を低減させる試みにおいてより厚くすることが可能である。あるいは、多層のポリイミドを用いて、いずれかの特定の層におけるいずれかの特定の欠陥(所望の特性に害をなすことが可能であるサイズの望まれない非連続相材料)の害を低減し得、一般論では、このような多層は、同一の厚さの単一のポリイミド層と比してより少ない性能欠陥を有することとなる。多層のポリイミドフィルムを使用する場合、個別の層の各々に重複する欠陥を有する可能性はきわめて小さい傾向にあるため、フィルムの全厚にまたがり得る欠陥の発生を低減またはなくすことが可能である。従って、いずれか一層における欠陥がフィルムの総厚を貫通する電気的破壊または他のタイプの破壊を生じさせる可能性はかなり低い。いくつかの実施形態において、ポリイミドインターポーザフィルムは2つ以上のポリイミド層を備える。いくつかの実施形態において、ポリイミド層は同一である。いくつかの実施形態において、ポリイミド層は異なる。いくつかの実施形態において、ポリイミド層は、独立して、熱的に安定な充填材、強化用の織物、無機紙、シート、スクリムまたはこれらの組み合わせを含んでいてもよい。任意により、0〜55重量パーセントのフィルムは、他の処方成分をも含むことで、いずれかの特定の用途について所望されるか、または、要求される特性が変更される。
【0033】
図1Aおよび図1Bは、それぞれ、コンタクタ支え面上に複数のチップコンタクタ20を有するチップ10の正面図および部分断面図を示す。インターポーザ層30は、典型的には、チップコンタクタ20が露出されるようチップ10のコンタクタ支え面の中心に重なって位置されている。インターポーザ層30はチップ10のコンタクタ支え面に単に重なっているだけでもよいが;しかしながら、典型的には、インターポーザ層は、図1Bに示されているとおり薄い接着材層80を用いてチップ表面に接着して取り付けられている。
【0034】
インターポーザ層30は、剛性材料または可撓性材料を含み得る。好ましくは、インターポーザ層は、およそ2〜100ミクロンの厚さを有するポリイミドのシートを含む。インターポーザ層30の第1の表面は、複数の導電性端子40をその上に有する。端子40は、基板の逆側に沿って延びる対応する導電性リード50を介してチップコンタクタ20に電気的に接続されていると共に、リード50には導電性バイアス70を介して接続されている。あるいは、基板は、はんだボール端子が、導電性バイアス70を必要とすることなくリード50の端部に直接的に配置されるよう、単純に除去されてもよい。
【0035】
リード50の各々は、インターポーザ層30の縁部から延在する延長部55を有する。延長部の各々は、典型的には、従来の超音波接着またはサーモソニックボンディング装置を用いて、チップコンタクタ20のそれぞれに結合されている。延長部55の各々は、結合操作の前に、インターポーザ層30の面に実質的に平行に横方向に湾曲される。好ましくは、延長部55の各々は、逆方向に少なくとも2回、横方向に湾曲している(実質的に「s」字形)と共に、2回を超えて湾曲されていてもよい。リード50は、さらに、(特許文献2)および(特許文献3)に開示されているとおり、接合の前に、支持構造に着脱可能に接続されていてもよい。
【0036】
典型的には、リードの延長部55は、汚染および損傷からの保護のためにシリコーンまたはエポキシなどの好適な封入材によって封入されている。パッケージ化されたチップの操作の最中において、これらの端子は印刷回路基板に取り付けられており、リード50の延長部55の横方向に湾曲した形状が独立して曲がり能および屈曲能を有することにより、熱サイクルの最中のチップの膨張および収縮の補償を補助する。前述の封入材60は、リード50の延長部55を、これらが曲がると共に屈曲した場合に支持し、さらに、リードに作用する力の分散を助ける。さらに、端子のみが露出されるよう、接合および封入ステップ後に、ソルダーマスクまたはカバーレイが基板30の露出面上に配置され得る。
【0037】
図1Cは、リード50’が端子40と同じ側に位置されている代替的実施形態の部分断面図を示し;それ故、導電性バイアス70が必要とされない(図1Bに図示されている)。図1Cに示されている実施形態においては、リード50および端子40がインターポーザ層30の同一側にあるため、ソルダーマスク/カバーレイもまた用いられている。ソルダーマスク/カバーレイは、端子を印刷回路基板上のコンタクタに接続するソルダーが、確実にリードに吸われないまたは他のソルダー端子と短絡しないよう誘電性コーティングをもたらす。
【0038】
図1Dは、図1Bからの薄い接着剤層がコンプライアント材料80’のより厚い層で置き換えられて、(特許文献4)および(特許文献5)に開示されているとおり、熱的不一致に対する追加的な補償をもたらしている代替的実施形態の部分断面図を示す。このコンプライアント材料80’は、典型的には、約50〜200ミクロン厚であって、熱硬化性材料または熱可塑性材料のいずれかを含む。図1Dにおいて図示されている構造はまた、リード50の横方向の湾曲に垂直な方向に湾曲するような、リード50の延長部55の接合操作による形付けを可能とする。上述したとおり、これらの横方向および垂直方向に湾曲されたリードは、典型的には、操作中のパッケージの熱サイクルの最中に作用される力が分散されるよう、封入材60によって支持されている。これらに関するさらなる詳細および他の実施形態が(特許文献6)に開示されている。
【0039】
図2および図3は、第1レベルパッケージ8が設けられている本発明の一実施形態を示しており、ここで、同様の構成要素には上記の図1A〜1Dに従って符号が付されている。ICパッケージング産業においては、通常、好適なパッケージ中へのICチップの装着が「第1レベル」パッケージングと称される。好適な印刷回路基板(PCB)または他の基板上へのICパッケージの装着または配設は「第2レベル」パッケージングと称される。例えば、主基板の使用を介する電子システム内の種々のPCBまたは他の担体の相互接続は、「第3レベル」パッケージングと称される。
【0040】
一実施形態においては、パッケージ8は、パッケージを印刷回路基板に相互接続する複数のはんだボール40を有するボールグリッドアレイ(BGA)パッケージである(図5および図6を参照のこと)。図2および図3に示されているとおり、このパッケージ8においては、ダイまたはチップ10は、第2レベルパッケージとの接合のために調製される。図5に示されているとおり、BGA包装材の集積回路ダイ10は、ソルダーパッド88を介して印刷回路基板82に配設されていると共に、典型的には、成形プラスチック材料から構成されている剛性筐体または蓋84によって囲まれている。図6は、包装材ケース84を有さないμBGA包装材の代替的な実施形態を示す。
【0041】
ダイ10は、多くの異なるタイプの集積回路の1種であることは当業者によって理解されるであろう。例えば、ダイ10は、マイクロプロセッサ、コプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、グラフィックプロセッサ、マイクロコントローラ、メモリ素子、再プログラム可能デバイス、プログラム可能論理デバイス、および、論理アレイ等などの広い範囲の集積回路製品であることが可能である。
【0042】
ダイ接合材料80は、ダイ10の中央部分上に設けられる。はんだボールアレイ40はダイ接合材料上に設けられている。はんだボールアレイ40は、次レベルパッケージへの接続を形成するものである。ダイ接合材料80は、シリコーンクラストマー、またはエポキシ−変性エラストマー材料であり得る。はんだボール40は、好ましくは、比較的可撓性であるか、それ故、印刷回路基板またはパッケージにおけるいずれかの平坦性の欠如を補償することが可能である。さらに、はんだボールは、アレイに構成され、それ故、比較的高いスループットをもたらす。好ましい一実施形態においては、はんだボールは、Sn63Pb37などの錫/リード(SnPb)共融点材料製であると共に、約0.3〜0.5mmの直径を有する。
【0043】
インターポーザフィルム30はダイ接合材料80上に延びて、はんだボールアレイ40との接続を形成する。インターポーザフィルム30上のはんだボール40のバンプピッチは、約0.25〜1mmもの小ささであることが可能であると共に、より好ましくは約0.5mmである。リード50は、インターポーザフィルム30から延在して、ダイ10との接続をダイパッド20で形成する。リードはAuワイヤ製であることが好ましく、好ましくは、延長部55におけるゆるいS字形状にサーモソニック的に接合されて熱膨張による変形を吸収する。
【0044】
図4は、より特定的に、インターポーザフィルム30を断面で示す。インターポーザフィルム30は、複合体ポリイミドコア100および銅製であることが好ましい導電性トレース102および104を備える。ポリイミドコア100は、約25μmの厚さを有することが好ましい。銅トレースは、約12μmの厚さを有することが好ましい。
【0045】
インターポーザフィルム100の高い剛性は、パッケージの構成の最中にインターポーザフィルムの取り扱い性を有利により容易とする。約4.5〜8GPaの範囲に係数を有する従来のインターポーザフィルムでは、例えば、パッケージのアセンブリの最中に、インターポーザは、上述のとおり金属フレームを用いて運ばれる。好ましい実施形態の複合体インターポーザは、対照的に、より高い係数を有し、金属フレームの使用の必要性を排除し得る。例えば、充填材は、インターポーザの係数がポリイミドコア単独の係数よりも約5〜500%高いよう添加され得る。これは、これにより、製造を単純化し、インターポーザフィルムの高い剛性が、機器による金属フレームを用いないインターポーザフィルムの直接的な取り扱いを可能とする。金属フレームの排除は、プロセス精度を補助すると共に、管理および価格を低減させる。
【0046】
しかも、好ましい実施形態のさらに剛性のインターポーザはまた、ダイ層剥離を防止する。これは、より剛性のインターポーザはより平坦とされることが可能であり、従って、ダイ接合材料により効果的に接着されることが可能であるからである。
【0047】
本明細書に記載のインターポーザ層は、μBGA包装材においてのみ用いられるのではなく、他の集積回路パッケージにおいても用いられ得ることが認識されるであろう。当業者には公知であろう他のタイプの集積回路パッケージ用途としては、これらに限定されないが、可撓性基板を用いる任意のパッケージが挙げられる。
【0048】
上記に例示すると共に記載した実施形態は、本発明の一定の好ましい実施形態の単なる例として提供されている。種々の改変および変更が、本明細書に表されている実施形態から、添付の特許請求の範囲に定義されている本発明の主旨および範囲から逸脱せずに当業者によってなされることが可能である。
【実施例】
【0049】
以下の実施例において本発明をさらに説明するが、これは、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲を限定することを意図するものではない。これらの実施例においては、「プレポリマー」は、わずかに化学量論的過剰量のジアミンモノマー(約2%)で形成されて、25℃で約50〜100ポアズの範囲内のブルックフィールド溶液粘度を得ている低分子量ポリマーを指す。分子量(および溶液粘度)の増加は、ジアミンに対する二無水物の化学量論的当量に近づけるために、追加の二無水物を小さな増分量で添加することにより達成した。
【0050】
実施例1
BPDA/PPDプレポリマー(69.3gの、無水DMAC中の17.5重量%溶液)を5.62gの針状のTiO2(FTL−110、Ishihara Corporation、USA)と組み合わせると共に、得られたスラリーを24時間攪拌した。個別の容器内に、ピロメリト酸無水物(PMDA)の6重量%溶液を、0.9gのPMDA(Aldrich 412287、Allentown,PA)および15mLのDMACを組み合わせることにより調製した。
【0051】
PMDA溶液をプレポリマースラリーに徐々に添加して、653ポアズの最終粘度を達成した。配合物を0℃で一晩保管して脱気させた。
【0052】
配合物を、25ミルのドクターブレードを用いてガラスプレートの表面上にキャストして、3インチ×4インチフィルムを形成した。ガラス表面からのフィルムの剥離を容易にするために、ガラスを離型剤で前処理した。フィルムを、ホットプレート上で80℃で20分間乾燥させた。フィルムをその後表面から持ち上げて、3インチ×4インチピンフレームに取り付けた。
【0053】
室温で、減圧下に12時間さらに乾燥させた後、取り付けたフィルムを炉(Thermolyne、F6000箱型炉)中に入れた。炉を窒素でパージすると共に、以下の温度プロトコルに従って加熱した:
・125℃(30分間)
・125℃〜350℃(4℃/分での昇温)
・350℃(30分間)
・350℃〜450℃(5℃/分での昇温)
・450℃(20分間)
・450℃〜40℃(8℃/分での冷却)
【0054】
比較例A
TiO2充填材をプレポリマー溶液に添加しなかったこと以外は、実施例1に記載のものと同等の手法を用いた。キャスティング前の最終粘度は993ポアズであった。
【0055】
実施例2
69.4gのBPDA/PPDプレポリマー(DMAC中に17.5重量%)を、5.85gのTiO2(FTL−200、Ishihara USA)と組み合わせたこと以外は、実施例1に記載のものと同一の手法を用いた。キャスティング前の配合物の最終粘度は524ポアズであった。
【0056】
実施例3
69.4gのBPDA/PPDプレポリマーを5.85gの針状のTiO2(FTL−300、Ishihara USA)と組み合わせたこと以外は、実施例1に記載のものと同一の手法を用いた。キャスティング前の最終粘度は394ポアズであった。
【0057】
実施例4A
69.3gのBPDA/PPDプレポリマー(DMAC中に17.5重量%)を、5.62gの針状のTiO2(FTL−100、Ishihara USA)と組み合わせたこと以外は、実施例1に記載のものと同一の手法を用いた。
【0058】
DMAC中のPMDA溶液の添加の前に、材料を80ミクロンフィルタ媒体(Millipore、ポリプロピレンスクリーン、80ミクロン、PP8004700)を通してろ過した。
【0059】
キャスティング前の最終粘度は599ポアズであった。
【0060】
実施例4
139gのBPDA/PPDプレポリマー(DMAC中に17.5重量%)を、11.3gの針状のTiO2(FTL−100)と組み合わせたこと以外は、実施例1に記載のものと同一の手法に従った。BPDA/PPDプレポリマーと針状のTiO2(FTL−110)との混合物を小さな容器に入れた。矩形孔、高せん断スクリーンを備えるSilverson Model L4RT高せん断ミキサ(Silverson Machines,LTD、Chesham Baucks,England)を用いて、配合物を20分間混合した(およそ4000rpmのブレード速度で)。氷浴を用いて混合操作の間、配合物を冷却し続けた。
【0061】
キャスティング前の材料の最終粘度は310ポアズであった。
【0062】
実施例5
133.03gのBPDA/PPDプレポリマー(DMAC中に17.5重量%)を、6.96gの針状のTiO2(FTL−110)と組み合わせたこと以外は、実施例4に記載のものと同一の手法を用いた。
【0063】
材料を小さな容器に入れると共に、高せん断ミキサ(およそ4000rpmのブレード速度で)でおよそ10分間混合した。次いで、材料を45ミクロンフィルタ媒体(Millipore、45ミクロンポリプロピレンスクリーン、PP4504700)を通してろ過した。
【0064】
最終粘度は、キャスティング前でおよそ1000ポアズであった。
【0065】
実施例6
159.28gのBPDA/PPDプレポリマーを10.72gの針状のTiO2(FTL−110)と混合したこと以外は、実施例5に記載のものと同一の手法を用いた。材料を高せん断ミキサで5〜10分間混合した。
【0066】
キャスティング前の最終配合物粘度はおよそ1000ポアズであった。
【0067】
実施例7
157.3gのBPDA/PPDプレポリマーを12.72グラムの針状のTiO2(FTL−110)と混合したこと以外は、実施例5に記載のものと同一の手法を用いた。材料を、高せん断ミキサでおよそ10分間ブレンドした。
【0068】
キャスティング前の最終粘度はおよそ1000ポアズであった。
【0069】
実施例8
140.5gのDMACを24.92gのTiO2(FTL−110)と混合したこと以外は実施例5に記載したものと同様の手法を用いた。このスラリーを、高せん断ミキサをおよそ10分間用いてブレンドした。
【0070】
このスラリー(57.8g)を、250ml、3首丸底フラスコ中で107.8gのBPDA/PPDプレポリマー(DMAC中に17.5重量%)と組み合わせた。混合物を、パドル攪拌機で、一晩、ゆっくりとした窒素パージ下でゆっくりと攪拌した。材料を、再度高せん断ミキサでブレンドし(およそ10分間、4000rpm)、次いで、45ミクロンフィルタ媒体(Millipore、45ミクロンポリプロピレン、PP4504700)を通してろ過した。
【0071】
最終粘度は400ポアズであった。
【0072】
実施例9
140.49gのDMACを24.89gのタルク(Flex Talc610、Kish Company、Mentor,OH)と混合したこと以外は、実施例8に記載のものと同一の手法を用いた。材料を実施例8に記載の高せん断混合手法を用いてブレンドした。
【0073】
このスラリー(69.34g)を129.25gのBPDA/PPDプレポリマー(DMAC中に17.5重量%)と組み合わせ、再度高せん断ミキサを用いて混合し、次いで、25ミクロンフィルタ媒体(Millipore、ポリプロピレン、PP2504700)をとおしてろ過し、および、1600ポアズでキャストした。
【0074】
実施例10
この配合物は同様の体積%(TiO2で、FTL−110)で調製して、実施例9と比較した。実施例1に記載のものと同一の手法を用いた。67.01gのBPDA/PPDプレポリマー(17.5重量%)を、79.05グラムの針状のTiO2(FTL−110)粉末と組み合わせた。
【0075】
配合は、キャスティング前で255ポアズの粘度で終了させた。
【0076】
動的機械分析(DMA)機器を用いて、比較例Aおよび実施例10の機械的挙動の特性を決定した。DMA操作は、温度および時間の関数とした小さな振動歪み(例えば、10μm)に供したポリマーの粘弾性応答に基づいていた(TA Instruments、New Castle,DE,USA、DMA 2980)。フィルムを張力および他振動−歪みモードで操作したが、ここでは、有限のサイズの長方形の検体は、固定されたジョーと可動式のジョーとの間に固定した。6〜6.4mm幅、0.03〜0.05mm厚さおよび10mmMD方向長のサンプルを3in−lbトルク重で固定した。長さ方向での静的な力は、125%の自動張力で0.05Nであった。フィルムを、1Hzの周波数で0℃から500℃に3℃/分の速度で加熱した。室温、500および480℃での保管係数は表1に記録されている。
【0077】
比較例Aおよび実施例10の熱膨張係数は、熱機械分析(TMA)により計測した。TA Instrumentモデル2940を張力モードに設定し、30〜50ml/分速でN2パージすると共に機械的冷却器を備えさせた。フィルムをMD(キャスティング)方向に2.0mm幅に切断し、フィルムクランプの間に縦方向に固定して、7.5〜9.0mm長さとさせた。前負荷張力は、5グラム重に設定した。次いで、フィルムを10℃/分の速度で0℃から400℃に加熱して3分間保持し、0℃に冷却し戻し、および、400℃に同じ速度で再加熱した。μm/m−C(またはppm/℃)の単位での60℃から400℃までの熱膨張係数の計算を、60℃〜400℃、また、60℃〜350℃にわたる第2の加熱サイクルについてのキャスティング方向(MD)に関して報告した。
【0078】
熱重量分析機器(TA、Q5000)を重量損失のサンプル計測に用いた。計測は窒素流中で実施した。温度プログラムは、20℃/分の速度での500℃への加熱を含んでいた。500℃での30分間の保持の後の重量損失は、吸収された水のすべてが除去された200℃での重量に正規化することにより算出して、200℃を超える温度でのポリマーの分解を判定した。
【0079】
【表1】

【0080】
比較例B
以下の違いを伴って実施例8に記載のものと同一の手法を用いた。145.06gのBPDA/PPDプレポリマーを用いた(DMAC中に17.5重量%)。
【0081】
800ナノメートルを超える(12:1アスペクト比によって定義される換算円柱形幅および2.3ミクロンの平均換算球状サイズ分布を用いて算出した)最小寸法を有する127.45グラムのWallastonite粉末(Vansil HR325、R.T.Vanderbilt Company、Norwalk CT)を127.45グラムのDMACと組み合わせると共に、実施例8の手法に従って高せん断混合した。
【0082】
145.06gのBPDA/PPDプレポリマー(DMAC中に17.5重量%)を、DMAC中の珪灰石の38.9グラムの高せん断混合スラリーと組み合わせた。配合物を再度、実施例8の手法に従って高せん断混合した。
【0083】
配合を3100ポアズの粘度で終了し、次いで、キャスティング前で600ポアズの粘度にDMACで希釈した。
【0084】
高温度クリープの測定
DMA(TA Instruments Q800モデル)を、張力およびカスタマイズした力制御モードにおけるフィルム試料のクリープ/回復研究に用いた。6〜6.4mm幅、0.03〜0.05mm厚さおよび10mm長さのプレスしたフィルムを、固定されたジョーと可動式のジョーとの間に、3in−lbトルク重で固定した。長さ方向における静的な力は0.005Nであった。フィルムを20℃/分の速度で460℃に加熱すると共に、460℃で150分間保持した。クリーププログラムを2MPaに20分間設定し、続いて、初期の静的な力(0.005N)以外の追加的な力を加えずに30分回復させた。クリープ/回復プログラムを、4MPaおよび8MPaについて、2MPaと同じ時間間隔で反復した。
【0085】
以下の表2においては、8MPa(より正確には、最大応力は約7.4〜8.0MPaである)でのサイクルの後の歪みおよび回復が表記されている。伸度は、伸度を開始時のフィルム長で除することにより無単位の同等の歪みに変換されている。8MPa(より正確には、最大応力は約7.4〜8.0MPaである)および460℃での歪みが「emax」と表記されている。「e max」という用語は、8MPaサイクル(より正確には、最大応力は約7.4〜8.0MPaである)の終了時での分解および溶剤損失(無応力残留勾配から外挿)によるフィルムのいずれかの変化について補正されている無次元での歪みである。「e rec」という用語は、8MPaサイクル(より正確には、最大応力は約7.4〜8.0MPaである)の直後であるが、追加の力が印加されていない(0.005Nの初期の静的な力以外の)状態での歪み回復であって、これは、分解および溶剤損失(無応力残留勾配によって計測される)によるフィルムにおけるいずれかの変化について補正されている材料の回復の尺度である。「無応力残留勾配」と標記されているパラメータはまた無次元での歪み/分の単位で標記されており、8Mpa応力(より正確には、最大応力は約7.4〜8.0MPaである)の初期の印加の後にサンプルに0.005Nの初期の静的な力が印加されている場合の歪みの変化である。この勾配は、8MPa応力サイクル(より正確には、最大応力は約7.4〜8.0MPaである)の適用に続く30分の間にわたるフィルムにおける寸法変化(「無応力残留歪み」)に基づいて算出される。典型的には、無応力残留勾配は負である。しかしながら、無応力残留勾配値は、絶対値としてもたらされ、従って、これは常に正の数である。
【0086】
第3のカラムe plastはプラスチック流を記載しており、これは、高温クリープの直接的な尺度であると共に、e maxとe recとの差である。
【0087】
普通、可能な限り最小の歪み(e max)、最低量の応力プラスチック流(e plast)および低い値の無応力残留勾配を示す材料が所望される。
【0088】
【表2】

【0089】
表2は、重量分率および体積率の両方で充填材充填量をもたらす。同様の体積率の充填材充填量は、充填材性能は、少なくとも本開示に関しては、充填材によって占有される空間に主に応じる傾向にあるため、一般に、充填材のより正確な比較である。フィルムにおける充填材の体積率を、完全にちゅう密なフィルムを仮定すると共に、これらの密度を種々の成分:
ポリイミドの密度に対して1.42g/cc;針状のTiO2の密度に対して4.2g/cc;タルクの密度に対して2.75g/cc;および珪灰石に対して2.84g/cc
を用いて対応する重量分率から算出した。
【0090】
実施例11
わずかに過剰量のPPD(DMAC中に15重量%PAA)で、DMAC(ジメチルアセタミド)中のBPDAおよびPPDから調製した168.09グラムのポリアミド酸(PAA)プレポリマー溶液を、10.05グラムのFlextalc610タルクと、Thinky ARE−250遠心ミキサ中で2分間ブレンドして、PAA溶液中の充填材のオフホワイトの分散体を得た。
【0091】
次いで、分散体を、45ミクロンポリプロピレンフィルタメンブランを通して圧力−ろ過した。その後、小量のPMDA(DMAC中に6重量%)を分散体に添加し、その後混合して、分子量、これにより、溶液粘度を約3460ポアズに高めた。ろ過した溶液を減圧下で脱気して気泡を除去し、次いで、この溶液をDuosubstrate(登録商標)アルミニウム剥離シート(約9mil厚)片にコートし、ホットプレート上に置き、および約80〜100℃で30分間〜1時間乾燥させて、不粘着性のフィルムとした。
【0092】
その後、フィルムを注意深く基板から剥がすと共にピンフレーム上に置き、次いで、窒素パージしたオーブン中に入れ、約70分間かけて40℃から320℃に昇温させ、320℃で30分間保持し、次いで、16分間かけて450℃に昇温させると共に450℃で4分間保持し、続いて冷却させた。ピンフレーム上のフィルムをオーブンから取り出すと共にピンフレームから剥がして、充填ポリイミドフィルム(約30重量%充填材)を得た。
【0093】
およそ1.9mil(およそ48ミクロン)フィルムは以下の特性を示した。
【0094】
50℃で12.8GPaおよび480℃で1.3GPaの動的機械分析(TA Instruments、DMA−2980、5℃/分)による貯蔵弾性率(E’)、ならびに、341℃のTg(正接δピークの最大)。
【0095】
50〜350℃の間で2回目の走査で評価したところ、それぞれ、キャストおよび交差方向で、13ppm/℃および16ppm/℃の熱膨張係数(TA Instruments、TMA−2940、10℃/分、380℃まで、次いで、冷却および380℃への再走査)。
【0096】
最初から500℃での等温保持の最後までで、0.42%の等温性重量損失(TA Instruments、TGA 2050、20℃/分で500℃まで、次いで、500℃で30分保持した)。
【0097】
比較例C
わずかに過剰量のPPD(DMAC中に15重量%PAA)で、DMAC中のBPDAおよびPPDから調製した200グラムのポリアミド酸(PAA)プレポリマー溶液を計量した。その後、小量のPMDA(DMAC中に6重量%)を数回に分けてThinky ARE−250遠心ミキサに追加して、分子量、これにより、溶液粘度を約1650ポアズに高めた。次いで、溶液を減圧下で脱気して気泡を除去し、次いで、この溶液をDuofoil(登録商標)アルミニウム剥離シート(約9mil厚)片にコートし、ホットプレート上に置き、および約80〜100℃で30分間〜1時間乾燥させて、不粘着性のフィルムとした。その後、フィルムを注意深く基板から剥がすと共にピンフレーム上に置き、次いで、窒素パージしたオーブン中に入れ、約70分間かけて40℃から320℃に昇温させ、320℃で30分間保持し、次いで、16分間かけて450℃に昇温させると共に450℃で4分間保持し、続いて冷却させた。ピンフレーム上のフィルムをオーブンから取り出すと共にピンフレームから剥がして、充填ポリイミドフィルム(0重量%充填材)を得た。
【0098】
およそ2.4mil(およそ60ミクロン)フィルムは以下の特性を示した。
【0099】
50℃で8.9GPaおよび480℃で0.3GPaの動的機械分析(TA Instruments、DMA−2980、5℃/分)による貯蔵弾性率(E’)、ならびに、348℃のTg(正接δピークの最大)。
【0100】
50〜350℃の間で2回目の走査で評価したところ、それぞれ、キャストおよび交差方向で、18ppm/℃および16ppm/℃の熱膨張係数(TA Instruments、TMA−2940、10℃/分、380℃まで、次いで、冷却および380℃への再走査)。
【0101】
最初から500℃での等温保持の最後までで、0.44%の等温性重量損失(TA Instruments、TGA 2050、20℃/分で500℃まで、次いで、500℃で30分保持した)。
【0102】
実施例12
実施例11と同様に、Flextalc610を約30重量%で含むポリアミド酸ポリマーを5milポリエステルフィルム上にキャストした。ポリエステル上にキャストしたフィルムを、およそ等量の無水酢酸と3−ピコリンとを室温で含有する浴中に入れた。キャストフィルムが浴中でイミド化されるに伴い、ポリエステルから剥がれ始めた。この時点で、キャストフィルムを浴中から取り出すと共にポリエステルから剥がし、ピンフレーム上に置き、次いで、オーブン中に入れて、実施例11に記載のとおり昇温させた。得られたタルク−充填ポリイミドフィルムは、それぞれ、キャストおよび交差方向に9ppm/℃および6ppm/℃のTMAによるCTE(実施例11のとおり)を示した。
【0103】
概要または実施例において上述したすべての作業が必要とされるわけではなく、特定の作業の一部が必要ではない場合があり、および、既述のものに追加して、さらなる作業が行われてもよいことに注目されたい。さらに、作業の各々が列挙されている順番は必ずしもこれらが実施される順番ではない。この明細書を読んだ後、当業者は、特定の必要性または要望のためにどのような作業を用いることが可能であるかを判定することが可能であろう。
【0104】
前述の明細書においては、本発明を、特定の実施形態を参照して説明した。しかしながら、当業者は、以下の特許請求の範囲に規定されている本発明の範囲から逸脱することなく、種々の変更および改変を行うことが可能であることを理解している。従って、明細書およびすべての図は、限定的な意味ではなく例示的であるとみなされるべきであり、すべてのこのような変更は、本発明の範囲内に包含されることが意図される。
【0105】
有益性、他の利点、および課題に対する解決法を、特定の実施形態に関して上述した。しかしながら、有益性、利点、課題に対する解決法、および、いずれかの利益、利点、または解決法を生じさせるかもしくはより明白とし得るいずれの要素も、特許請求の範囲のいずれかまたはすべての重要である、要求される、または、必須の特徴もしくは要素として解釈されるべきではない。
【0106】
量、濃度、または、他の値もしくはパラメータが範囲、好ましい範囲、または上方値および下方値の列挙として記載されている場合、これは、範囲が個別に開示されているかどうかに関わらず、いずれかの範囲上限または好ましい上方値と、いずれかの範囲下限または好ましい下方値とのいずれかの対から形成されるすべての範囲を特に開示していると理解されるべきである。本明細書において数値の範囲が言及されている場合、他に明記されていない限りにおいて、この範囲は、その端点、および、範囲内のすべての整数および少数を含むことが意図される。本発明の範囲が、範囲が定義される場合において特定の値に限定されることは意図されない。
【符号の説明】
【0107】
8 第1レベルパッケージ
10 チップ
20 チップコンタクタ
30 インターポーザ層
40 端子
50 リード
50’ リード
55 延長部
60 封入材
70 導電性バイアス
80 接着材層
80’ コンプライアント材料
82 印刷回路基板
84 蓋
88 ソルダーパッド
100 ポリイミドコア
102 導電性トレース
104 導電性トレース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路パッケージ用のインターポーザフィルムを形成する方法であって:
基板上に、複数の導電性ドメインを堆積させる工程を含み、基板は:
a)基板の40〜95重量パーセントの量のポリイミドであって:
i)少なくとも1種の芳香族二無水物であって、その少なくとも85モルパーセントが剛性ロッドタイプ二無水物である芳香族二無水物、および
ii)少なくとも1種の芳香族ジアミンであって、その少なくとも85モルパーセントが剛性ロッドタイプジアミンである芳香族ジアミン
から誘導されるポリイミド;ならびに
b)充填材であって:
a)少なくとも1つの寸法が800ナノメートル未満であり;
b)3:1を超えるアスペクト比を有し;
c)すべての寸法がフィルムの厚さ未満であり;
および
d)フィルムの総重量基準で5〜60重量パーセントの量で存在する、
充填材
を含み、
基板は4〜150ミクロンの厚さを有し、
導電性ドメインの堆積は基板の連続ウェブ上で実施される、方法。
【請求項2】
基板の連続ウェブがリールツーリールプロセスの要素である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
充填材が針状の二酸化チタンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
充填材が針状の二酸化チタンを含み、その少なくとも一部が酸化アルミニウムでコートされている、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
a)剛性ロッドタイプ二無水物が、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、ピロメリト酸二無水物(PMDA)、およびこれらの混合物からなる群から選択され;ならびに
b)剛性ロッドタイプジアミンが、1,4−ジアミノベンゼン(PPD)、4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジデン(TFMB)、1,5−ナフタレンジアミン、1,4−ナフタレンジアミン、およびこれらの混合物から選択される、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ジアミンの少なくとも25モルパーセントが1,5−ナフタレンジアミンである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
基板が、カップリング剤、分散剤またはこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
基板が、熱安定性の無機物:織物、紙、シート、スクリムまたはこれらの組み合わせで強化されている、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
基板によって支持された複数の導電性ドメインを備えるICパッケージング用のインターポーザフィルムであって、基板は:
a)基板の40〜95重量パーセントの量のポリイミドであって:
i)少なくとも1種の芳香族二無水物であって、その少なくとも85モルパーセントが剛性ロッドタイプ二無水物である芳香族二無水物、および
ii)少なくとも1種の芳香族ジアミンであって、その少なくとも85モルパーセントが剛性ロッドタイプジアミンである芳香族ジアミン
から誘導されるポリイミド;ならびに
b)充填材であって:
a)少なくとも1つの寸法が800ナノメートル未満;
b)3:1を超えるアスペクト比を有し;
c)すべての寸法がフィルムの厚さ未満であり;および
d)フィルムの総重量基準で5〜60重量パーセントの量で存在する、
充填材を含み
基板は、8〜150ミクロンの厚さを有し、
a)剛性ロッドタイプ二無水物は、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、ピロメリト酸二無水物(PMDA)、およびこれらの混合物からなる群から選択され;
および
b)剛性ロッドタイプジアミンは、1,4−ジアミノベンゼン(PPD)、4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジデン(TFMB)、1,5−ナフタレンジアミン、1,4−ナフタレンジアミン、およびこれらの混合物から選択される、インターポーザフィルム。
【請求項10】
充填材が針状の二酸化チタンを含み、その少なくとも一部が酸化アルミニウムでコートされている、請求項9に記載のインターポーザフィルム。
【請求項11】
ジアミンの少なくとも25モルパーセントが1,5−ナフタレンジアミンである、請求項9に記載のインターポーザフィルム。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−109109(P2011−109109A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−259973(P2010−259973)
【出願日】平成22年11月22日(2010.11.22)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】