説明

半導体単結晶中の欠陥検査方法

【課題】超音波散乱法における被検査物の欠陥評価の感度を向上させた半導体単結晶中の欠陥検査方法を提供する。
【解決手段】板状の半導体単結晶である被検査物に対して超音波を入射させ、被検査物内で散乱又は反射された超音波に基づいて、被検査物内の結晶欠陥の有無を測定する半導体単結晶中の欠陥検査方法において、被検査物に対して波長が60μm以下、又は周波数が78MHz以上の超音波を、被検査物の表面に垂直な方向と超音波の入射方向のなす角が10.0度以上16.4度以下の範囲となるように入射させる方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体デバイスの各種特性に悪影響を及ぼす半導体単結晶中の欠陥検査方法、特に、超音波を使用した半導体単結晶中の欠陥検査方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体単結晶中の欠陥は、半導体デバイスの特性や寿命を低下させる原因となる虞があるため、その発生を低減させる努力が続けられている。中でも多結晶欠陥、或いは結晶転位の密集したリネージと呼ばれる欠陥は、半導体デバイスの特性を著しく低下させるために、欠陥を発生させない努力は勿論、半導体単結晶製造後の検査、選別も重要となっている。
【0003】
従来は、成長した単結晶インゴットから切り出したウェハの表面を鏡面に研磨して、溶融KOH(水酸化カリウム)による表面エッチングにより欠陥を可視化して不良部分の検査、選別をしていた。この他、X線回折法、透過電子顕微鏡法、フォトルミネセンス法、カソードルミネセンス法なども研究目的では結晶欠陥検査に使用されている。
【0004】
一方、超音波の反射により内部の欠陥を検出する方法は、超音波探傷法と呼ばれ、主として、材料中の中空欠陥(ボイド)やクラック、異物を検出するのに用いられている。この方法は、母材と同種の材質からなる欠陥は検出できないと考えられており、従って、上述の欠陥も、超音波による検出は不可能とされていた。
【0005】
超音波探傷法を用いた単結晶中の欠陥検出については、例えば、特許文献1の例があるが、これは目的が肉厚測定や孔食、即ちボイドやクラックの探傷であり、上述の欠陥を検出できるものではない。
【0006】
しかし、78MHz以上の周波数域の超高周波の超音波を入射して、その散乱を利用する超音波散乱法を用いると測定対象が単結晶であれば、欠陥の散乱像が得られることが本発明者らの検討により分かってきた。この経緯を以下に述べる。
【0007】
金属などの多結晶やアモルファス、或いはガラスなどは、結晶性を有していなかったり、或いは結晶であっても無数のグレインの存在する配向性のない多結晶であるため、本来、結晶に存在する音速の異方性は、上述のような材料では全ての方向に平均化されてしまって、観測されない。
【0008】
超音波の反射(散乱)は音速(厳密には音響インピーダンス)の異なる材質の界面で生じるから、音速の全く異なる中空のボイドやクラック、或いは異物が存在しないと超音波の反射(散乱)を明確に捉えることができないのである。
【0009】
これに対し、単結晶では結晶方位が明確にそろっていることから、結晶方位の異なる部分が存在したり、結晶格子に著しい乱れが存在すると、そこでは本来の結晶方向の音速とは異なる音速で伝播する。音速に違いのある媒体の界面では反射(散乱)が生じるので、結晶格子の乱れた部分では超音波が散乱され、観測できる。
【0010】
そのような有害結晶のひとつ、リネージと呼ばれる結晶欠陥は、ミリメートルサイズ以上の比較的マクロな欠陥である。このリネージは、中空のボイドやクラック、或いは異物ではないため、従来は検出されないとされていた。
【0011】
また、実際にこの欠陥に対して通常使用される10MHz程度の超音波を入射しても、全く何も検出されない。これはこの欠陥が比較的マクロな欠陥に見えていながら、個々には1〜10μm程度の非常にミクロな欠陥であって、これが高密度に密集しているために、比較的マクロな大きさに見えるためではないかと推測される。
【0012】
ミクロなサイズな欠陥の観察であれば、入射する超音波の周波数を増すことにより、結晶中の音波の波長が短くなり、音波の散乱強度を増大させられると考えられることから高周波化が検討された。そして本発明者らによって78MHz以上の超音波を使用することにより、表面を鏡面加工しないウェハでも非接触で当該欠陥を検出可能であることが見出された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特許第4131598号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明者らが検討してきた上述の超音波散乱法では、超音波の被検査物中における散乱現象を使用して、被検査物中のリネージと呼ばれる欠陥を検出している。リネージは主として螺旋転位と呼ばれる結晶欠陥の集合体であり、単結晶の育成時に形成されることが多いために、単結晶の成長方向に沿って伸びることが多い。
【0015】
昨今、ウェハのコスト削減要求のため、ウェハを切り出す単結晶インゴットは、より長尺なものが求められる傾向にあり、単結晶の成長方向に長尺化している。
【0016】
ウェハは単結晶の成長方向にほぼ垂直に切断されて加工されるため、螺旋転位或いはリネージはウェハに垂直に、ウェハの表面から裏面、或いは裏面から表面へと貫通していることが多い。
【0017】
これまで検討してきた超音波散乱法では、このようなウェハに対し、超音波をウェハの表面に垂直に入射させ、垂直に反射されてくる超音波を観測していた。この場合、疎密波である超音波の伝搬方向と螺旋転位の転位線の向きは並行であり、得られた散乱像のコントラストが低く、問題ということがわかった。
【0018】
そこで、本発明の目的は、超音波散乱法における被検査物の欠陥評価の感度を向上させた半導体単結晶中の欠陥検査方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、板状の半導体単結晶である被検査物に対して超音波を入射させ、前記被検査物内で散乱又は反射された超音波に基づいて、前記被検査物内の結晶欠陥の有無を測定する半導体単結晶中の欠陥検査方法において、前記被検査物に対して波長が60μm以下、又は周波数が78MHz以上の超音波を、前記被検査物の表面に垂直な方向と超音波の入射方向のなす角が10.0度以上16.4度以下の範囲となるように入射させる半導体単結晶中の欠陥検査方法である。
【0020】
請求項2の発明は、板状の半導体単結晶である被検査物に対して超音波を入射させ、前記被検査物内で散乱又は反射された超音波に基づいて、前記被検査物内の結晶欠陥の有無を測定する半導体単結晶中の欠陥検査方法において、前記被検査物に対して波長が60μm以下、又は周波数が78MHz以上の超音波を、前記被検査物の表面に垂直な方向と超音波の入射方向のなす角が12.0度以上15.4度以下の範囲となるように入射させる半導体単結晶中の欠陥検査方法である。
【0021】
請求項3の発明は、前記被検査物内で散乱又は反射された超音波を、前記被検査物の表面に垂直な方向と計測方向のなす角が0度以上16.4度以下の方向で計測する請求項1に記載の半導体単結晶中の欠陥検査方法である。
【0022】
請求項4の発明は、前記被検査物内で散乱又は反射された超音波を、前記被検査物の表面に垂直な方向と計測方向のなす角が0度以上15.4度以下の方向で計測する請求項2に記載の半導体単結晶中の欠陥検査方法である。
【0023】
請求項5の発明は、超音波の入射方向と計測方向のなす角の絶対値が32.8度以下の範囲となるようにする請求項1又は3に記載の半導体単結晶中の欠陥検査方法である。
【0024】
請求項6の発明は、超音波の入射方向と計測方向のなす角の絶対値が30.8度以下の範囲となるようにする請求項2又は4に記載の半導体単結晶中の欠陥検査方法である。
【0025】
請求項7の発明は、前記被検査物が、III−V族化合物半導体単結晶である請求項1〜6のいずれかに記載の半導体単結晶中の欠陥検査方法である。
【0026】
請求項8の発明は、前記被検査物が、砒化ガリウム単結晶である請求項1〜6のいずれかに記載の半導体単結晶中の欠陥検査方法である。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、超音波散乱法における被検査物の欠陥評価の感度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明を実施するための超音波測定装置の一例を示す図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】入射角と反射率の関係を示す図である。
【図4】入射角と散乱係数の関係を示す図である。
【図5】実施例により得られた超音波散乱像である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
【0030】
先ず、本発明を実施するための超音波測定装置の構成を説明する。
【0031】
図1に示すように、本発明を実施するための超音波測定装置1は、液体槽2と、液体槽2内に設けられた被検査物3と、被検査物3に対して波長が60μm以下、又は周波数が78MHz以上の超音波を入射させる超音波発振器4と、被検査物3内で散乱又は反射された超音波を検出する検出器(探針子)5とを備える。
【0032】
液体槽2内は液体6で満たされており、この液体6中に被検査物3、超音波発振器4、及び検出器5が浸漬される。
【0033】
被検査物3としては、例えば、厚さ2mm以下の板状の半導体単結晶(ウェハ)を対象としている。半導体単結晶としては、砒化ガリウムなどのIII−V族化合物半導体単結晶や、シリコン、サファイア、炭化珪素など、単結晶からなるウェハ全般を用いることができる。
【0034】
液体6としては、ヘキサン、ベンゼン、トルエンのような炭化水素系液体、又はメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールのようなアルコール系液体が好適である。これらの液体を用いることで、78MHz以上の超高周波の超音波によっても被検査物3の表面に変色や変質などを生じさせないようにすることができる。なお、液体6として水(純水)を用いても、欠陥の検査は可能であるが、被検査物3の表面に変色や変質などが生じる場合がある。
【0035】
この超音波測定装置1を用いた半導体単結晶中の欠陥検査方法を説明する。
【0036】
先ず、超音波発振器4で波長が60μm以下、又は周波数が78MHz以上の超音波を発振させると共に被検査物3に対して入射させる。
【0037】
そして、検出器5で被検査物3内で散乱又は反射された超音波を検出し、この検出結果に基づいて、被検査物3内の結晶欠陥の有無を測定する。
【0038】
この半導体単結晶中の欠陥検査方法について本発明者が鋭意検討を重ねた結果、被検査物3の転位線の方向と超音波の入射方向とが平行であるときに散乱強度は最も低くなり、また、被検査物3の転位線の方向と超音波の入射方向とが垂直に近いほど散乱強度が高くなる傾向にあることが分かった。
【0039】
図2に示すように、被検査物3であるウェハは単結晶の成長方向にほぼ垂直に切断されて加工されるので、被検査物3に転位(貫通転位)7が生じているとき、転位7は表面にほぼ垂直に存在している。そのため、超音波の入射方向が被検査物3の表面に垂直であると散乱強度が低くなってしまうことから、板状の被検査物3の表面に対し超音波を垂直入射する方法では欠陥評価の感度を向上させることができないと考えた。
【0040】
そこで本発明者は、図2に示すように、超音波の入射方向を被検査物3の表面に対して傾けることで、欠陥評価の感度を向上させることができるのではないかと考えた。
【0041】
本発明で対象とする被検査物3は、音響インピーダンスが比較的大きい(液体6と比べて)。超音波が液体6から音響インピーダンスの大きく異なる被検査物3に入射する際には、被検査物3の表面で強く反射される。
【0042】
平滑な被検査物3の表面での反射は、表面に浅い角度で入射させるほど強くなり、被検査物3に侵入する超音波は弱くなる。従って、被検査物3の内部で散乱される超音波強度も大きく低下してしまう。
【0043】
本発明者による検討の結果、被検査物3が砒化ガリウムである場合、被検査物3に侵入する超音波を強めるためには、被検査物3に対して超音波発振器4を、被検査物3の表面に垂直な方向(図1,2の一点鎖線で示した方向)と超音波の入射方向のなす角(入射角)θ1が0度、若しくはその方向から16度程度までとなるように配置するのが望ましいことが分かった。それ以上の角度では、超音波が被検査物3の表面で反射され、被検査物3の内部に超音波が入らない。
【0044】
これらの関係から被検査物3に入射させる超音波の角度は、浅くても深くても欠陥評価の感度が悪くなってしまうことが分かる。検討の結果、良好な超音波散乱像を得るためには、被検査物3の表面と垂直な方向に対して10.0度以上16.4度以下の範囲、より好ましくは12.0度以上15.4度以下の範囲で超音波を入射させることが有効である。
【0045】
また、被検査物3内で散乱又は反射された超音波は、被検査物3の内外における音速の差によって、被検査物3の表面で再び屈折する(図2参照)。そのため、被検査物3に対して検出器5を、被検査物3の表面に垂直な方向と計測方向のなす角(検出角)θ2が0度、若しくはその方向から16度程度まで、具体的には0度以上16.4度以下となるように配置するのが望ましい。それを超える角度では、超音波が被検査物3の内部から外部に出られないため、検出できない。なお、被検査物3の表面にうねりのような凹凸が存在する場合は、検出器5を被検査物3の表面に垂直な方向から15.4度までの範囲に配置することが、表面のうねりの影響を受けにくく、より好ましい。
【0046】
以下、入射角θ1を10.0度以上16.4度以下、より好ましくは12.0度以上15.4度以下の範囲とする数値的根拠と、検出角θ2を0度以上16.4度以下、より好ましくは0度以上15.4度以下とする数値的根拠を説明する。
【0047】
図3に示すように、入射角θ1を大きくしていくと、被検査物3の表面での反射率が大きくなる。また、16.1度以上では反射率が高すぎるために超音波は被検査物3内にほとんど侵入せず、A部として示した臨界角である16.4度を超えると被検査物3の表面で反射してしまう。同様に、検出角θ2も16.4度を超えると超音波が被検査物3内に閉じ込められて出てこないために、16.4度以下にしなければ計測できない。
【0048】
次いで、種々の入射角θ1に対して、超音波観察での欠陥の散乱強度を検討した結果を図4に示す。
【0049】
この結果から、入射角θ1が16.4度以下であれば計測は可能であることが分かる。しかし、15.4度を超えると、表面での反射と散乱で計測が不安定になった。そのため、15.4度以下とした方がより安定に計測が可能である。また、10.0度以上では計測は十分可能であるが、12.0度以上とした方がより計測しやすく、安定的に計測が可能となる。以上より、図4中に矢印で示している、入射角θ1として12.0度以上15.4度以下が適正であることが分かった。
【0050】
検出角θ2も同様で、16.4度以下であれば計測可能であるが、計測の安定性などを考慮すれば、12.0度以上15.4度以下がより好ましい。
【0051】
これらの関係より必然的に、被検査物3に入射させる超音波の伝搬方向とこの被検査物3から散乱されてくる超音波を検出する検出器5に入射する超音波の伝搬方向のなす角は、−6.4度以上32.8度以下の範囲となる。そして、好ましくは−3.4度以上30.8度以下の範囲である。従って、角度の絶対値では32.8度以下、より好ましくは30.8度以下となる。
【0052】
以上要するに、本発明の半導体単結晶中の欠陥検査方法によれば、被検査物3に対して波長が60μm以下、又は周波数が78MHz以上の超音波を、入射角θ1が10.0度以上16.4度以下、より好ましくは12.0度以上15.4度以下の範囲となるように入射させると共に、被検査物3内で散乱又は反射された超音波を、検出角θ2が0度以上16.4度以下、より好ましくは0度以上15.4度以下の方向で計測するので、被検査物3の表面に垂直な方向に貫通する螺旋転位或いはリネージなどの欠陥を精度良く測定できる。つまり、超音波散乱法における被検査物の欠陥評価の感度を向上させることができる。
【実施例】
【0053】
本発明の効果を確認すべく実施例を行った。
【0054】
本実施例では、125MHz以上の周波数の超音波で、被検査物中の欠陥検査を実施した。超音波測定装置としては、図1で説明したものを用いた。被検査物を浸漬する液体にはエチレングリコールを用いた。
【0055】
試料は、LEC(液体封止チョクラルスキー)法で成長した砒化ガリウム単結晶である。直径100mmの単結晶インゴットから約1mm厚でウェハを切り出し、その表面を鏡面加工後、超音波にて欠陥検査を行った。
【0056】
このとき、入射角を15度、検出角を12度として欠陥検査を行った。その結果を図5に示す。
【0057】
図5から分かるように、本発明により得られた超音波散乱像は、コントラストが高く、欠陥部分50をはっきりと測定することができた。
【0058】
以上より、本発明を用いることで、超音波散乱法における被検査物の欠陥評価の感度を向上させることができた。
【0059】
また、他の実施例として、被検査物を浸漬する液体としてエタノールを用いて同様の測定を行った。
【0060】
測定の結果、上記実施例と同じ観察像が得られた。エタノールを用いる場合には、大気中の水分を吸収する影響を避けるためエタノールを液体槽に満たした直後に測定を行う。
【0061】
さらに、被検査物を浸漬する液体として純水を用いて同様の測定を行ったところ、上記実施例と同様の観察像が得られたものの、測定後の試料の表面は黒ずんだ色に変色していた。
【0062】
また、本実施例では、砒化ガリウム単結晶を用いたが、本発明はシリコン、インジウム燐などのウェハ状の単結晶について、同様に適用することができる。特にこれらは可視光線に対して不透明であり、また、透過赤外線での観察は表面粗さに強く影響を受けるため、超音波にて測定することが好ましい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状の半導体単結晶である被検査物に対して超音波を入射させ、前記被検査物内で散乱又は反射された超音波に基づいて、前記被検査物内の結晶欠陥の有無を測定する半導体単結晶中の欠陥検査方法において、
前記被検査物に対して波長が60μm以下、又は周波数が78MHz以上の超音波を、前記被検査物の表面に垂直な方向と超音波の入射方向のなす角が10.0度以上16.4度以下の範囲となるように入射させることを特徴とする半導体単結晶中の欠陥検査方法。
【請求項2】
板状の半導体単結晶である被検査物に対して超音波を入射させ、前記被検査物内で散乱又は反射された超音波に基づいて、前記被検査物内の結晶欠陥の有無を測定する半導体単結晶中の欠陥検査方法において、
前記被検査物に対して波長が60μm以下、又は周波数が78MHz以上の超音波を、前記被検査物の表面に垂直な方向と超音波の入射方向のなす角が12.0度以上15.4度以下の範囲となるように入射させることを特徴とする半導体単結晶中の欠陥検査方法。
【請求項3】
前記被検査物内で散乱又は反射された超音波を、前記被検査物の表面に垂直な方向と計測方向のなす角が0度以上16.4度以下の方向で計測する請求項1に記載の半導体単結晶中の欠陥検査方法。
【請求項4】
前記被検査物内で散乱又は反射された超音波を、前記被検査物の表面に垂直な方向と計測方向のなす角が0度以上15.4度以下の方向で計測する請求項2に記載の半導体単結晶中の欠陥検査方法。
【請求項5】
超音波の入射方向と計測方向のなす角の絶対値が32.8度以下の範囲となるようにする請求項1又は3に記載の半導体単結晶中の欠陥検査方法。
【請求項6】
超音波の入射方向と計測方向のなす角の絶対値が30.8度以下の範囲となるようにする請求項2又は4に記載の半導体単結晶中の欠陥検査方法。
【請求項7】
前記被検査物が、III−V族化合物半導体単結晶である請求項1〜6のいずれかに記載の半導体単結晶中の欠陥検査方法。
【請求項8】
前記被検査物が、砒化ガリウム単結晶である請求項1〜6のいずれかに記載の半導体単結晶中の欠陥検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−13447(P2012−13447A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−147863(P2010−147863)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)
【Fターム(参考)】