半導体装置及び電子部品
【課題】微細化することができ、信頼性を向上させる。
【解決手段】半導体装置100は、一方の主面に電極端子22を有する回路基板21と、一方の主面に電極12を有し、回路基板21の一方の主面にフリップチップ実装された半導体素子11と、を具備し、回路基板21の電極端子22と半導体素子11の電極12との間が、一端が電極端子22或いは電極12の一方に接続され、他端部に凹部32を有する筒状電極31と、筒状電極31の凹部32に配設された導電部材41と、により接続される。この半導体装置100は微細化され、信頼性が向上する。
【解決手段】半導体装置100は、一方の主面に電極端子22を有する回路基板21と、一方の主面に電極12を有し、回路基板21の一方の主面にフリップチップ実装された半導体素子11と、を具備し、回路基板21の電極端子22と半導体素子11の電極12との間が、一端が電極端子22或いは電極12の一方に接続され、他端部に凹部32を有する筒状電極31と、筒状電極31の凹部32に配設された導電部材41と、により接続される。この半導体装置100は微細化され、信頼性が向上する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フリップチップ実装構造を有する半導体装置、及びこれに適用される電子部品に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器の高機能化、高速動作化のために、当該電子機器に搭載される半導体装置に対しても、より高集積化、小型化が求められている。
この為、かかる半導体装置にあっては、半導体集積回路素子(以下、半導体素子と記す)を、半田(ハンダ)等により形成された突起電極(バンプ)を介して、回路基板等の支持基板に実装する、所謂フリップチップ実装法が適用されている。
【0003】
かかるフリップチップ実装法によれば、半導体素子の実装面積を小さくできると共に、配線長を短縮することができ、当該半導体装置の電気的特性を向上することができる。
当該フリップチップ実装法に於いては、前記バンプの小型化と共に、当該バンプの間隔を狭小化することにより、半導体装置として微細化を行うことができる。
【0004】
しかしながら、バンプの小型化ならびにバンプの間隔の狭小化を行おうとすると、次の様な問題が生じてしまう。
即ち、バンプの外径寸法(バンプ径)を小さくすると、当該バンプの高さも減少することから、半導体素子と回路基板との間の間隙が狭くなり、フリップチップ実装後のフラックス洗浄性が低下し、また当該半導体素子と回路基板との間へのアンダーフィル材の充填性が低下してしまう。
【0005】
また、隣接するバンプ間の距離を狭くすると、バンプ相互間に於いて短絡(ショート)が発生する可能性が高まる。
この様な問題を解決するために、例えば、半導体素子に形成したバンプを金属キャップで覆い、金属キャップにハンダバンプを形成して、半導体素子と回路基板とを接続し、フラックス無しでフリップチップ実装構造を実現することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特表2005−500672号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に開示される技術にあっては、半導体素子と回路基板との間隔をより狭小化した場合、隣接バンプ同士がショートする可能性が高いという問題がある。
【0007】
また、当該特許文献1に示されるフリップチップ実装構造にあっては、フラックスを使用しないために、加熱機構を備える専用のフリップチップ装置でマウントした後、個別に溶融接合する必要があり、生産性に問題がある。
【0008】
本発明は、この様な点に鑑みてなされたものであり、微細化することができ、信頼性が向上した半導体装置、及びこの様な半導体装置を構成する電子部品を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一観点によれば、一方の主面に電極端子を有する回路基板と、一方の主面に電極を有し、前記回路基板の前記一方の主面にフリップチップ実装された半導体素子と、を具備し、前記回路基板の電極端子と前記半導体素子の電極との間が、一端が前記電極端子或いは前記電極の一方に接続され、他端部に凹部を有する筒状電極と、前記筒状電極の前記凹部に配設された導電部材と、により接続されてなる半導体装置が提供される。
【0010】
本発明の他の観点によれば、主面に電極を有する基板と、前記電極に一端が接続され、他端に凹部を有する筒状電極と、を備える電子部品が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、柱状をなす筒状電極の適用により、半導体素子と回路基板との間の間隙を広くすることができ、所謂アンダーフィル材と称される封止用樹脂の充填性を高めることができる。
【0012】
また、前記筒状電極に於ける凹部に導電部材を収容して配設することにより、かかる導電部材の流動による電極間の短絡を防止することができる。
従って、本発明によれば、より微細化されるも、高い信頼性を有する半導体装置及び電子部品を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
[実施例1]
本発明の実施例1に従う半導体装置100を、図1に示す。
【0014】
同図に於いて、(A)は、当該半導体装置の断面を示し、(B)は、当該半導体装置100に於ける電極接続部を拡大して示す。
即ち、本発明による半導体装置100にあっては、半導体素子11が所謂フリップチップ方式により回路基板21上に搭載され、当該半導体素子11の電極12は、筒状電極31及び導電部材41を介して、回路基板21の一方の主面に配設された電極端子22に接続されている。
【0015】
前記半導体素子11は、シリコン(Si)或いはガリウム砒素(GaAs)等の半導体基板の一方の主面に配設された複数の機能素子と当該機能素子相互間を接続する配線層をもって電子回路が形成されたものであって、前記一方の主面には、前記電極12を表出して、ポリイミド層13が選択的に被覆形成されている。
【0016】
一方、回路基板21は、ガラス・エポキシ樹脂などの絶縁性基板の片面或いは両面に、銅(Cu)から導電層、ならびに有機絶縁物層或いは無機絶縁物層からなる絶縁層が積層されて形成された多層配線構造を有し、配線基板、支持基板、或いはインターポーザーとも称される。
【0017】
そして、前記半導体素子11と対向する一方の主面(上面)に、前記導電層に接続された複数の電極端子22が配設されている。当該一方の主面に於いて、前記電極端子22の周囲の回路基板21の表面は、ソルダーレジスト層23により被覆されている。
【0018】
また、当該回路基板21の他方の主面(下面)にも電極端子24が配設され、当該電極端子24の周囲の回路基板21表面も、ソルダーレジスト層25により被覆されている。
本発明による半導体装置100にあっては、前記半導体素子11の電極12と、回路基板21の電極端子22が、筒状電極31及び導電部材41により、機械的・電気的に接続される。
【0019】
かかる筒状電極31は、銅(Cu)から形成され、図1(A)に断面を、また同図(B)に拡大して示される様に、その一端、同図に於いては回路基板21に於ける電極端子22に接続された部位(一端)が有底の円形状を有し、且つ当該一端から離れるにつれてその径が拡大された略円錐形状の筒状を有している。
【0020】
そして、前記半導体素子11の電極12に対しては、当該筒状電極31の他端部に於ける凹部32内に収容された半田からなる導電部材41が接続されている。
即ち、前記有底の筒状電極31と、当該筒状電極31の他端部に於ける凹部32内に収容された導電部材41をもって柱状の電極が構成されている。
【0021】
また、当該半導体素子11と回路基板21との間には、アンダーフィルと称される絶縁性樹脂51が充填されている。
そして、この様な半導体装置100にあっては、前記回路基板21の他方の主面(下面)に於ける電極端子24に、外部接続端子26として半田からなる略球状の電極(半田ボール)が配設される。
【0022】
かかる状態を、図2に示す。同図に於いて、(A)は、半導体装置110の断面を示し、(B)は当該半導体装置110に於ける筒状電極の接続部を示す。
即ち、図2に示す構成にあっては、前記図1に示す構成に比して、半導体素子11の規模が大きく、設置される電極数が多い、即ち筒状電極31の数が多いが、図からも明らかな様に、基本的構成は前記半導体装置100と同一である。
【0023】
この様に、図1乃至図2に示される構成によれば、前記筒状電極31の長さを選択することにより、半導体素子11を回路基板21の表面から、所定の距離、離間させて実装することができる。
【0024】
これにより、前記アンダーフィルを構成する絶縁性樹脂51の導入(充填)を容易とすることができる。
この時、前記筒状電極31の外径を小さく(細く)することにより、電極12及び/或いは電極端子22の面積を小さくすることができ、半導体素子11の集積度の向上に対応することができる。
【0025】
また、前記導電部材41は、当該筒状電極31の他端部に於ける凹部32内に収容される為、不要な流出を防止することができ、半導体素子11に於ける電極12相互間の短絡の発生を防止することができる。
【0026】
この様なフリップチップ実装構造をなす本発明による半導体装置100或いは110の製造方法について、図3、図4を用いて説明する。
ここでは、前記図2に示した半導体装置110の要部を参照して説明する。
【0027】
先ず、回路基板21を構成する絶縁層の一方の主面に、所謂メッキ法及び/或いはフォトプロセス技術を適用して、銅(Cu)からなる電極端子22を選択的に形成する。
そして、当該回路基板21の表面に、ソルダーレジスト層23を被覆形成する。
【0028】
次いで、フォトプロセス技術を適用して、前記電極端子22の一部を選択的に表出する。
そして、当該電極端子22の表出部ならびに前記ソルダーレジスト層23上に、厚さが例えば約30μmのドライフィルムレジスト層61を被着形成する(図3(A))。
【0029】
次いで、前記電極端子22上を覆うドライフィルムレジスト層61に対し、グリーンレーザ、エキシマレーザ或いは炭酸ガスレーザを選択的に照射して、開口OPを形成する。当該開口OPは、前記電極端子22の一部を選択的に表出する。
【0030】
しかる後、当該ドライフィルムレジスト層61上から前記開口OP内に表出している電極端子22上を覆って、銅(Cu)からなる金属層31aを、厚さ20μm程に形成する(図3(B))。
【0031】
当該金属層31aは、無電解メッキ法及びこれに続く電解メッキ法により、被着形成することができる。
次いで、フォトプロセスを適用して、前記開口OP直上、即ち前記電極端子22上に位置して、フォトレジスト層62を選択的に配置する(図3(C))。
【0032】
尚、図にあっては、当該フォトレジスト層62は平板状に描かれているが、前記開口OP内に流入して当該開口OP内を埋めることもある。
そして、当該フォトレジスト層62をマスクとして、前記金属層31aを選択的に除去する。
【0033】
当該金属層31aが銅(Cu)である場合、例えば、塩化第二鉄、塩化第二銅、アルカリエッチング液等を用いて除去する。これにより、回路基板21の電極端子22のそれぞれに於いて、一端に凹部32を有する、即ち有底の筒状電極31が形成される(図4(A))。
【0034】
しかる後、前記ドライフィルムレジスト層61を、例えば、アルカリ溶液を用いて除去する。これにより、回路基板21の電極端子22上に、筒状電極31が一体化されて形成される(図4(B))。
【0035】
一方、半導体素子11に於ける電極12の周囲には、ポリイミド層13が選択的に形成された後、前記電極端子22の表面には、半田からなる導電部材41が被着される。
そして、当該半導体素子11と前記回路基板21の一方の主面とを対向せしめ、半導体素子11の電極12に於ける導電部材41と、回路基板21の筒状電極31とを位置合わせする(図4(C))。
【0036】
前記導電部材41と半導体素子11とを接触させた状態、即ち半導体素子11を回路基板21上に載置した状態に於いて、両者を導電部材41の融点以上の温度に加熱して、当該導電部材41が溶融して筒状電極31の凹部32に流入することを生じさせる(図示せず)。
【0037】
かかる導電部材41の筒状電極31の凹部32内への流入・充填、ならびに、その後の、導電部材41の固化によって、半導体素子11は、回路基板21上に、フリップチップ形態をもって搭載・固着される。
【0038】
しかる後、半導体素子11と回路基板21との間に、アンダーフィル材として絶縁性樹脂51を充填する。
更に、回路基板21の他方の主面に於ける電極端子24に、外部接続端子26を配設する。
【0039】
この様な製造工程をもって、前記図2に示される半導体装置110が形成される。
かかる製造工程にあっては、半導体素子11の電極12に配設された半田からなる導電部材41は、前述の如く、筒状電極31の凹部32に流入し、当該凹部32に保持される。
【0040】
従って当該導電部材41が、周囲の電極12に対し流動・流出することによる電極間の短絡を生じない。
これにより、半導体素子11に於ける電極12の相互の間隔を狭めることができ、もって当該半導体素子11の小型化を図ることができる。
【0041】
また、かかる第1の実施の形態にあっては、回路基板21の電極端子22に筒状電極31を配置し、半導体素子11の電極12に導電部材41を配置した。
しかしながら、当該導電部材41、ならびに筒状電極31の配置を、逆としてもかまわない。
【0042】
即ち、後述する如く、筒状電極31を半導体素子11の電極12に配置し、導電部材41を回路基板21の電極端子22に配置して、両者を接続することもできる。
尚、導電部材41としては、前記半田に代えて、銀(Ag)ペーストなどの導電性接着剤を適用することもできる。
【0043】
次に、前記実施例1に於いて回路基板21に於ける電極端子22上に配設された筒状電極31と、当該筒状電極31の凹部32に収容されて半導体素子11の電極に接続される導電部材41の配置形態の変形例を、その形成方法と共に示す。
(変形例1−1)
前記実施例1にあっては、回路基板21上に形成されたドライフィルムレジスト層61に開口を形成する手段としてレーザ光の選択的照射を適用した。
【0044】
本変形例にあっては、所謂フォトエッチングプロセスを適用する。
即ち、前記図3(A)に示した如く、回路基板21に形成された電極端子22を覆ってドライフィルムレジスト層61を被着形成する。
【0045】
しかる後、当該ドライフィルムレジスト層61上に、前記電極端子22の配置された位置に対応した開口を有するマスク層71を形成する(図5(A))。
そして、当該マスク層71を用いた、エッチング処理或いはブラスト処理によって、ドライフィルムレジスト層61に開口OPを形成する。
【0046】
そして、マスク層71を除去した後、開口OP部に表出した電極端子22に接し、且つドライフィルムレジスト層61上に延在する銅(Cu)等の金属層31aを形成し、更に前記実施例1の説明に於ける図3(C)に示される工程以降と同様の製造工程を経て、半導体装置を形成する。
(変形例1−2)
前記実施例1に於いては、回路基板21の電極端子22に、銅(Cu)からなる筒状電極31を配設した。
【0047】
当該筒状電極31は、図5(B)に示される様に、その表面に、ニッケル(Ni)−金(Au)メッキ層からなる被覆31eが施されても良い。
当該被覆31eが施されることにより、導電部材41の濡れ性が向上すると共に、筒状電極31自体の酸化が防止される。メッキ法を適用すれば、当該被覆31eは、前記電極端子22の露出表面にも連続して形成される。
【0048】
被覆材料としては、ニッケル(Ni)−金(Au)の他に、OSP(Organic Solderability Preservation)液、フラックス等を用いても構わない。
この様に、筒状電極31の表面に被覆処理を施した後、前記実施例1と同様に、半導体素子11を実装して、半導体装置を形成する。
(変形例1−3)
前記実施例1に於いては、筒状電極31の形成後、回路基板21上に在ったドライフィルムレジスト層61を全て除去したが、当該ドライフィルムレジスト層61は全てを除去せずに、特定箇所に選択的に残しても良い。
【0049】
即ち、図6(A)に示す如く、当該ドライフィルムレジスト層61を、筒状電極31の周囲に、当該筒状電極31に接して残しても良い。
これは、当該筒状電極31をマスクとするエッチング法などにより、当該ドライフィルムレジスト層61を選択的に除去することにより、実現することができる。
【0050】
この様に、筒状電極31の外周部にドライフィルムレジスト層61が残されることにより、近接する筒状電極31相互間の絶縁性を高めることができる。
従って、図6(B)に示す如く、当該筒状電極31に半導体素子11の電極12を、導電部材41を介して接続する際に、近接する筒状電極31相互間に於いて、高い絶縁性を有して接続を行うことができる。
【0051】
そして、この後は、前記実施例1と同様の製造工程により、半導体装置を形成する。
(変形例1−4)
前記実施例1にあっては、筒状電極31に於ける凹部32に、半導体素子11の電極12に被覆・配設されていた半田からなる導電部材41が収容されて、当該筒状電極31と半導体素子11の電極12が接続されている。
【0052】
この様な接続形態は、当該筒状電極31に於ける凹部32に対し、予め導電部材41sを収容(プリコート)した後、当該導電部材41sと、半導体素子11の電極12に被覆・配設されている導電部材41とを接続することによっても実現することができる。
【0053】
即ち、図7(A)に示す様に、回路基板21の電極端子22上に配置・固着された筒状電極31の凹部32に導電部材41sを収容・配置した後、これに半導体素子11の電極12に被覆・配設されている導電部材41を対向せしめる。
【0054】
そして、当該半導体素子11を回路基板21上に載置し、導電部材41と導電部材41sを接触せしめた状態に於いて、当該導電部材の融点以上の温度に加熱して、導電部材41と導電部材41sを溶融し、図7(B)に示す様に一体化する。
【0055】
これにより筒状電極31、ならびに一体化された導電部材41Aからなる導電部材を介して、半導体素子11の電極12と回路基板21に於ける電極端子22とが接続された状態を得る。
【0056】
この後は、実施例1と同様の製造工程を経て、半導体装置を形成することができる。
(変形例1−5)
本発明にあっては、前記半導体素子11の電極12上に金属バンプを配設し、当該金属バンプをもって、筒状電極31の凹部32に収容・配置されている導電部材41に接続することもできる。
【0057】
即ち、半導体素子11の電極12の表面に、例えばワイヤボンディング法をもって金属バンプ81を形成する。ワイヤボンディング法を適用することから、当該金属バンプ81は、金(Au)或いは銅(Cu)等から構成される。
【0058】
一方、回路基板21の電極端子22上に配置・固着された筒状電極31の凹部32に導電部材からなる導電部材41を収容・配置した後、図8(A)に示す様に、半導体素子11の電極12に配設された金属バンプ81を当該導電部材41に対向せしめる。
【0059】
そして、半導体素子11を回路基板21上に載置し、導電部材41と金属バンプ81を接触せしめた状態に於いて、当該導電部材41の融点以上の温度に加熱して当該導電部材41を溶融し、その後冷却する。
【0060】
これにより、図8(B)に示す様に、筒状電極31を介して、半導体素子11の電極12が回路基板21の電極端子22に接続された状態を得る。
即ち、電極端子22上に配置・固着された金属バンプ81が、筒状電極31の凹部32に配設された導電部材41内に挿入された状態をもって、筒状電極31に半導体素子11の電極12が接続される。
【0061】
この後は、実施例1と同様の製造工程を経て、半導体装置を形成することができる。
この様に、金属バンプが筒状電極31の凹部32に配設された導電部材41内に挿入されることにより、当該導電部材41と半導体素子11の電極12との接触面積が実質的に増加して、半導体素子11と回路基板21との接続がより強固になると共に、当該導電部材41が筒状電極31の凹部32から流出することが防止される。
【0062】
また、筒状電極31の凹部32に配設される導電部材41の量を削減することもできる。
(変形例1−6)
前記実施例にあっては、回路基板21上の電極端子22に配設・固着された筒状電極31の凹部32に半田からなる導電部材41が収容され、半導体素子11の電極12は、当該筒状電極31及び導電部材41を介して回路基板21の電極端子22に接続された。
【0063】
かかる導電部材41を、半導体素子11の電極12部に配設された金属バンプ81の周囲に配置して、筒状電極31と接続することもできる。
即ち、前記変形例1−5と同様に、半導体素子11の電極12の表面に、例えばワイヤボンディング法をもって金属バンプ81を形成する。前述の如く、当該金属バンプ81は、金(Au)或いは銅(Cu)等から構成される。当該金属バンプ81の表面には、導電部材41を被覆(プリコート)する。
【0064】
そして、図9(A)に示す様に、回路基板21の電極端子22上に配置・固着された筒状電極31の凹部32に対して、半導体素子11の電極12に配設され、導電部材41が被覆された金属バンプ81を対向せしめる。
【0065】
しかる後、当該半導体素子11を回路基板21上に載置し、金属バンプ81に被覆された導電部材41と筒状電極31を接触せしめた状態に於いて、当該導電部材41の融点以上の温度に加熱して当該導電部材41を溶融し、溶融した半田を筒状電極31の凹部32に流入させる。
【0066】
その後の冷却によって、図9(B)に示す様に、筒状電極31に、導電部材41及び金属バンプ81を介して半導体素子11の電極12が接続された状態を得る。
この後は、実施例1と同様の製造工程を経て、半導体装置を形成することができる。
【0067】
この様に、半導体素子11の電極12に配設された金属バンプ81が筒状電極31の凹部32内に挿入され、また当該金属バンプ81に被覆されていた導電部材41が筒状電極31の凹部32内に流入することにより、当該半導体素子11の電極12と筒状電極31との接触面積が実質的に増加して、半導体素子11と回路基板21との接続がより強固になると共に、導電部材41の筒状電極31の凹部32からの流出が防止される。
【0068】
また、筒状電極31の凹部32に配設される導電部材41の量を削減することもできる。
尚、前記変形例1−2に示す被覆構造を、他に変形例に適用することは可能である。
【0069】
また、これらの変形例に於いても、導電部材41として、半田に代えて導電性接着剤を用いることができる。
[実施例2]
次に、本発明の実施例2について、図面を用いて説明する。
【0070】
本発明の実施例2に従う半導体装置200を、図10に示す。同図は、当該半導体装置200の要部断面を拡大して示している。
即ち、本発明の実施例2に従う半導体装置200にあっては、半導体素子11が所謂フリップチップ方式により回路基板21上に搭載されるが、当該半導体素子11の電極12に対し筒状電極31の底部が配置・接続され、当該半導体素子11の電極12は、当該筒状電極31の凹部32に収容された導電部材41を介して、回路基板21の一方の主面に配設された電極端子22に接続されている。
【0071】
前述の如く、前記半導体素子11は、シリコン(Si)或いはガリウム砒素(GaAs)等の半導体基板の一方の主面に配設された複数の機能素子と当該機能素子相互間を接続する配線層をもって電子回路が形成されたものであって、前記一方の主面には、前記電極12を表出して、ポリイミド層13が選択的に被覆形成されている。
【0072】
一方、回路基板21は、ガラス・エポキシ樹脂などの絶縁性基板の片面或いは両面に、銅(Cu)から導電層、ならびに有機絶縁物層或いは無機絶縁物層からなる絶縁層が積層されて形成された、多層配線構造を有し、配線基板、支持基板、或いはインターポーザーとも称される。
【0073】
そして、前記半導体素子11と対向する一方の主面(上面)に、前記導電層に接続された複数の電極端子22が配設されている。当該一方の主面に於いて、前記電極端子22の周囲は、ソルダーレジスト層23により被覆されている。
【0074】
また、当該回路基板21の他方の主面(下面)にも電極端子24が配設され、当該電極端子24の周囲の回路基板21表面も、ソルダーレジスト層25により被覆されている。
本実施例2に於ける半導体装置200にあっては、前記半導体素子11の電極12と、回路基板21の電極端子22が、筒状電極31及び導電部材41により、機械的・電気的に接続される。
【0075】
当該筒状電極31は、銅(Cu)から形成され、その一端、即ち半導体素子11に於ける電極12に接続された部位(一端)が有底の円形状を有し、且つ当該一端から離れるにつれてその径が拡大された略円錐形状の筒状を有している。
【0076】
そして、前記回路基板21の電極端子22に対しては、当該筒状電極31の他端部に於ける凹部32内に収容された、半田からなる導電部材41が接続されている。
即ち、前記有底の筒状電極31と、当該筒状電極31の他端部に於ける凹部32内に収容された導電部材41をもって柱状の電極が構成されている。
【0077】
また、当該半導体素子11と回路基板21との間には、アンダーフィルと称される絶縁性樹脂51が充填されている。
そして、当該半導体装置200にあっては、前記回路基板21の他方の主面(下面)に於ける電極端子24に、外部接続端子26として半田からなる略球状の電極(半田ボール)が配設される。
【0078】
本発明による半導体装置200の製造方法について、図11、図12を用いて説明する。
所謂ウエハープロセスにより形成される半導体素子11は、その表面に、絶縁層(図示せず)を介して電極12が配設されている。
【0079】
そして、当該電極12を表出して、前記絶縁層上にはポリイミド層13が選択的に配設されている。
本発明によれば、前記電極12ならびにポリイミド層13を覆って、厚さが例えば30μm程のドライフィルムレジスト層61を被着形成する(図11(A))。
【0080】
次いで、前記電極12上を覆うドライフィルムレジスト層61に対し、グリーンレーザ、エキシマレーザ或いは炭酸ガスレーザを選択的に照射して、開口OPを形成する。当該開口OPは、前記電極12の一部を選択的に表出する。
【0081】
しかる後、当該ドライフィルムレジスト層61上から前記開口OP内に表出している電極12上を覆って、銅(Cu)からなる金属層31aを、厚さ20μm程に形成する(図11(B))。
【0082】
当該金属層31aは、無電解メッキ法及びこれに続く電解メッキ法により、被着形成することができる。
次いで、所謂フォトプロセスを適用して、前記開口OP直上、即ち前記電極12上に位置して、フォトレジスト層62を選択的に配置する(図11(C))。
【0083】
尚、図にあっては、当該フォトレジスト層62は平板状に描かれているが、前記開口OP内に流入して当該開口OP内を埋めることもある。
そして、当該フォトレジスト層62をマスクとして、前記金属層31aを選択的に除去する。当該金属層31aが銅(Cu)である場合、例えば、塩化第二鉄、塩化第二銅、アルカリエッチング液等を用いて除去する。これにより、半導体素子11の電極12のそれぞれに於いて、凹部32を備える、即ち有底の筒状電極31が形成される(図12(A))。
【0084】
しかる後、前記ドライフィルムレジスト層61を、例えば、アルカリ溶液を用いて除去する。これにより、半導体素子11の電極12上に、筒状電極31が一体化されて形成される(図12(B))。
【0085】
一方、回路基板21に於ける電極端子22の周囲には、ポリイミド層13が選択的に形成された後、前記電極端子22の表面に、半田からなる導電部材41が被着される。
そして、前記半導体素子11と前記回路基板21の一方の主面とを対向せしめ、当該半導体素子11の電極12に於ける筒状電極31と、回路基板21の電極端子22の表面に配設された導電部材41とが位置合わせされる(図12(C))。
【0086】
当該筒状電極31と導電部材41を接触させた状態、即ち半導体素子11を回路基板21上に載置した状態に於いて、両者を導電部材41の融点以上の温度に加熱して、当該導電部材41が溶融して筒状電極31の凹部32に流入することを生じさせる(図示せず)。
【0087】
かかる導電部材41の流入・充填、ならびに、その後の、導電部材41の固化によって、半導体素子11は、当該回路基板21上に、フリップチップ形態をもって搭載・固着される。
【0088】
しかる後、当該半導体素子11と回路基板21との間に、アンダーフィル材として絶縁性樹脂51を充填する。
更に、前記回路基板21の他方の主面に於ける電極端子24に、外部接続端子26を配設する。
【0089】
この様な製造工程をもって、前記図10に示される半導体装置200が形成される。
かかる製造工程にあっては、回路基板21の電極端子22上に配設された半田からなる導電部材41は、半導体素子11の電極12上に配設された筒状電極31の凹部32に流入し、当該凹部32に保持される。
【0090】
従って当該導電部材41が、周囲の電極端子22に対し流動・流出することによる電極端子間の短絡を生じない。
尚、前記実施例と同様に、導電部材41としては、半田に代えて、銀(Ag)ペーストなどの導電性接着剤を適用することもできる。
【0091】
次に、前記実施例2に於ける、半導体素子11に於ける電極12上に配設された筒状電極31と、当該筒状電極31の凹部32に収容されて半導体素子11の電極12に接続される導電部材41の配置形態の変形例を、その形成方法と共に示す。
(変形例2−1)
前記実施例2にあっては、半導体素子11上に形成されたドライフィルムレジスト層61に開口を形成する手段としてレーザ光の選択的照射を適用した。
【0092】
本変形例にあっては、所謂フォトエッチングプロセスを適用する。
即ち、前記図11(A)に示す如く、半導体素子11に配設された電極12を覆ってドライフィルムレジスト層61を被着形成する。
【0093】
しかる後、当該ドライフィルムレジスト層61上に、前記電極12の配置された位置に開口を有するマスク層71を形成する(図13(A))。
当該マスク層71を用い、エッチング処理或いはブラスト処理によって、ドライフィルムレジスト層61に開口OPを形成する。
【0094】
そして、マスク層71を除去した後、ドライフィルムレジスト層61上及び開口OP部に銅(Cu)等の金属層31aを形成し、更に前記実施例1の説明に於ける図11(C)に示される工程以降と同様の製造工程を経て、半導体装置を形成する。
(変形例2−2)
前記実施例2に於いては、半導体素子11の電極12上に、銅(Cu)からなる筒状電極31を配設した。
【0095】
当該筒状電極31は、その表面に、ニッケル(Ni)−金(Au)メッキ層からなる被覆31eが施されても良い。
当該被覆31eを施すことにより、導電部材41の濡れ性が向上すると共に、筒状電極31自体の酸化が防止される。メッキ法によれば、当該被覆31eは、前記電極12の露出表面にも連続して形成される。
【0096】
被覆材料としては、ニッケル(Ni)−金(Au)の他に、OSP(Organic Solderability Preservation)液、フラックス等を用いても構わない。
この様に、筒状電極31に表面被覆処理を施した後、前記実施例2と同様、当該半導体素子11を回路基板21上に実装し、半導体装置を形成する。
(変形例2−3)
前記実施例2に於いては、筒状電極31の形成後、半導体素子11上に在ったドライフィルムレジスト層61を全て除去したが、当該ドライフィルムレジスト層61は全てを除去せずに、特定箇所に選択的に残しても良い。
【0097】
即ち、図14(A)に示す如く、当該ドライフィルムレジスト層61を、筒状電極31の周囲に、当該筒状電極31に接して残しても良い。
これは、当該筒状電極31をマスクとするエッチング法などにより、当該ドライフィルムレジスト層61を選択的に除去することにより、実現することができる。
【0098】
この様に、筒状電極31の外周部にドライフィルムレジスト層61が残されることにより、近接する筒状電極31相互間の絶縁性を高めることができる。
従って、図14(B)に示す如く、当該筒状電極31に対し、回路基板21の電極端子22を、導電部材41を介して接続する際に、近接する筒状電極31相互間に於いて高い絶縁性を有して接続を行うことができる。
【0099】
そして、この後は、前記実施例2と同様の製造工程により、半導体装置を形成する。
(変形例2−4)
前記実施例2にあっては、筒状電極31に於ける凹部32に、回路基板21の電極端子22に被覆・配設されていた半田からなる導電部材41が収容されて、当該筒状電極31と回路基板21の電極端子22が接続されている。
【0100】
この様な接続形態は、例えば当該筒状電極31に於ける凹部32に、予め導電部材41sを収容(プリコート)した後、当該導電部材41sと、回路基板21の電極端子22に被覆・配設されている導電部材41とを接続することによっても実現することができる。
【0101】
即ち、図15(A)に示す様に、半導体素子11の電極12上に配置・固着された筒状電極31の凹部32に導電部材41sを収容・配置した後、これを回路基板21の電極端子22に被覆・配設されている導電部材41に対向せしめる。
【0102】
そして、当該半導体素子11を回路基板21上に載置し、導電部材41sと導電部材41を接触せしめた状態に於いて、当該導電部材の融点以上の温度に加熱して、導電部材41と導電部材41sを溶融し、図15(B)に示す様に一体化する。
【0103】
これにより筒状電極31、ならびに一体化された導電部材41Aからなる導電部材を介して、半導体素子11の電極12と回路基板21に於ける電極端子22とが接続された状態を得る。
【0104】
この後は、実施例2と同様の製造工程を経て、半導体装置を形成することができる。
(変形例2−5)
前述の如く、本発明にあっては、前記回路基板21の電極端子22上に金属バンプ81を配設し、当該金属バンプ81を筒状電極31の凹部32に収容・配置されている導電部材41に接続することもできる。
【0105】
即ち、回路基板21の電極端子22の表面に、例えばワイヤボンディング法をもって金属バンプ81を形成する。ワイヤボンディング法を適用することから、当該金属バンプ81は、金(Au)或いは銅(Cu)等から構成される。
【0106】
一方、半導体素子11の電極12上に配置・固着された筒状電極31の凹部32に半田からなる導電部材41を収容・配置した後、図16(A)に示す様に、前記回路基板21の電極端子22上に配設された金属バンプ81を導電部材41に対向せしめる。
【0107】
そして、当該半導体素子11を回路基板21上に載置し、導電部材41と金属バンプ81とを接触せしめた状態に於いて、当該導電部材41の融点以上の温度に加熱して溶融する。
【0108】
そして、その後の冷却によって、図16(B)に示す様に、筒状電極31を介して、半導体素子11の電極12が回路基板21の電極端子22に接続された状態を得る。
即ち、金属バンプ81が、筒状電極31の凹部32に配設された導電部材41内に挿入された状態をもって、半導体素子の電極12と配線基板の電極端子22とが接続される。
【0109】
この後は、実施例2と同様の製造工程を経て、半導体装置を形成することができる。
この様に、金属バンプ81が筒状電極31の凹部32に配設された導電部材41内に挿入されることにより、当該導電部材41と半導体素子11の電極12との接触面積が実質的に増加して、半導体素子11と回路基板21との接続がより強固になると共に、当該導電部材41の筒状電極31の凹部32からの流出が防止される。
【0110】
また、筒状電極31の凹部32に配設される導電部材41の量を削減することもできる。
(変形例2−6)
前記実施例にあっては、半導体素子11の電極12に配設・固着された筒状電極31の凹部32に半田からなる導電部材41が収容・配置され、半導体素子11の電極12は、当該筒状電極31及び導電部材41を介して回路基板21の電極端子22に接続された。
【0111】
かかる導電部材41を、回路基板21の電極端子22部に配設することによって、筒状電極31と接続することもできる。
即ち、前記変形例2−6と同様に、回路基板21の電極端子22の表面に、例えばワイヤボンディング法をもって金属バンプ81を形成する。前述の如く、当該金属バンプ81は、金(Au)或いは銅(Cu)等から構成される。そして、当該金属バンプ81の表面に、導電部材41を被覆(プリコート)する。
【0112】
そして、図17(A)に示す様に、半導体素子11の電極12上に配置・固着された筒状電極31の凹部32を、前記回路基板21の電極端子22に配設され、導電部材41が被覆された金属バンプ81と対向せしめる。
【0113】
そして、当該半導体素子11を回路基板21上に載置し、金属バンプ81に被覆された導電部材41と筒状電極31を接触せしめた状態に於いて、当該導電部材41の融点以上の温度に加熱して溶融し、溶融した導電部材41を筒状電極31の凹部32に流入せしめる。
【0114】
その後の冷却によって、図17(B)に示す様に、半導体素子11の電極12が筒状電極31ならびに導電部材41を介して回路基板21の電極端子22に接続された状態を得る。
【0115】
この後は、前記実施例2と同様の製造工程を経て、半導体装置を形成することができる。
この様に、回路基板21の電極端子22に配設された金属バンプ81が、半導体素子11の電極12上に配置・固着された筒状電極31の凹部32内に挿入され、また当該金属バンプ81に被覆されていた導電部材41が筒状電極31の凹部32内に流入することにより、当該回路基板21の電極端子22と筒状電極31との接触面積が実質的に増加して、半導体素子11と回路基板21との接続がより強固になると共に、導電部材41の筒状電極31の凹部32からの流出が防止される。
【0116】
また、筒状電極31の凹部32に配設される導電部材41の量を削減することもできる。
尚、前記変形例2−2に示す被覆構造を、他に変形例に適用することは可能である。
【0117】
また、これらの変形例に於いても、導電部材41として、半田に代えて導電性接着剤を用いることができる。
また、前記二つの実施の形態に於けるところの、半導体素子或いは回路基板の一方に於ける、一つの主面に電極或いは電極端子を有する基板と、当該電極或いは電極端子に対し一端が接続され他端に凹部を有する筒状電極とを備えてなる電子部品構成は、複数の半導体素子相互間の接続、或いは複数の回路基板相互間の接続に於いても適用することができる。
【0118】
従って、かかる構成は、一つの支持基板上に複数個の半導体素子を積層状態で搭載する形態、或いは複数の回路基板を積層する形態、或いはこれらの形態を組み合わせる場合に於いて、有効に活用することができ、もって電子機器の小型化、高機能化に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0119】
【図1】実施の形態の半導体装置の(A)は断面図、(B)は要部斜視図である。
【図2】実施例1に於ける半導体装置の断面図である。
【図3】実施例1に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図(その1)である。
【図4】実施例1に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図(その2)である。
【図5】変形例1−1及び変形例1−2に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【図6】変形例1−3に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【図7】変形例1−4に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【図8】変形例1−5に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【図9】変形例1−6に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【図10】実施例2に於ける半導体装置の要部断面図である。
【図11】実施例2に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図(その1)である。
【図12】実施例2に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図(その2)である。
【図13】変形例2−1及び変形例2−2に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【図14】変形例2−3に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【図15】変形例2−4に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【図16】変形例2−5に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【図17】変形例2−6に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0120】
11 半導体素子
12 電極
13 ポリイミド層
21 回路基板
22,24 電極端子
23,25 ソルダーレジスト層
26 外部接続端子
31 筒状電極
32 凹部
41 導電部材
51 絶縁性樹脂
100 半導体装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、フリップチップ実装構造を有する半導体装置、及びこれに適用される電子部品に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器の高機能化、高速動作化のために、当該電子機器に搭載される半導体装置に対しても、より高集積化、小型化が求められている。
この為、かかる半導体装置にあっては、半導体集積回路素子(以下、半導体素子と記す)を、半田(ハンダ)等により形成された突起電極(バンプ)を介して、回路基板等の支持基板に実装する、所謂フリップチップ実装法が適用されている。
【0003】
かかるフリップチップ実装法によれば、半導体素子の実装面積を小さくできると共に、配線長を短縮することができ、当該半導体装置の電気的特性を向上することができる。
当該フリップチップ実装法に於いては、前記バンプの小型化と共に、当該バンプの間隔を狭小化することにより、半導体装置として微細化を行うことができる。
【0004】
しかしながら、バンプの小型化ならびにバンプの間隔の狭小化を行おうとすると、次の様な問題が生じてしまう。
即ち、バンプの外径寸法(バンプ径)を小さくすると、当該バンプの高さも減少することから、半導体素子と回路基板との間の間隙が狭くなり、フリップチップ実装後のフラックス洗浄性が低下し、また当該半導体素子と回路基板との間へのアンダーフィル材の充填性が低下してしまう。
【0005】
また、隣接するバンプ間の距離を狭くすると、バンプ相互間に於いて短絡(ショート)が発生する可能性が高まる。
この様な問題を解決するために、例えば、半導体素子に形成したバンプを金属キャップで覆い、金属キャップにハンダバンプを形成して、半導体素子と回路基板とを接続し、フラックス無しでフリップチップ実装構造を実現することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特表2005−500672号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に開示される技術にあっては、半導体素子と回路基板との間隔をより狭小化した場合、隣接バンプ同士がショートする可能性が高いという問題がある。
【0007】
また、当該特許文献1に示されるフリップチップ実装構造にあっては、フラックスを使用しないために、加熱機構を備える専用のフリップチップ装置でマウントした後、個別に溶融接合する必要があり、生産性に問題がある。
【0008】
本発明は、この様な点に鑑みてなされたものであり、微細化することができ、信頼性が向上した半導体装置、及びこの様な半導体装置を構成する電子部品を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一観点によれば、一方の主面に電極端子を有する回路基板と、一方の主面に電極を有し、前記回路基板の前記一方の主面にフリップチップ実装された半導体素子と、を具備し、前記回路基板の電極端子と前記半導体素子の電極との間が、一端が前記電極端子或いは前記電極の一方に接続され、他端部に凹部を有する筒状電極と、前記筒状電極の前記凹部に配設された導電部材と、により接続されてなる半導体装置が提供される。
【0010】
本発明の他の観点によれば、主面に電極を有する基板と、前記電極に一端が接続され、他端に凹部を有する筒状電極と、を備える電子部品が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、柱状をなす筒状電極の適用により、半導体素子と回路基板との間の間隙を広くすることができ、所謂アンダーフィル材と称される封止用樹脂の充填性を高めることができる。
【0012】
また、前記筒状電極に於ける凹部に導電部材を収容して配設することにより、かかる導電部材の流動による電極間の短絡を防止することができる。
従って、本発明によれば、より微細化されるも、高い信頼性を有する半導体装置及び電子部品を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
[実施例1]
本発明の実施例1に従う半導体装置100を、図1に示す。
【0014】
同図に於いて、(A)は、当該半導体装置の断面を示し、(B)は、当該半導体装置100に於ける電極接続部を拡大して示す。
即ち、本発明による半導体装置100にあっては、半導体素子11が所謂フリップチップ方式により回路基板21上に搭載され、当該半導体素子11の電極12は、筒状電極31及び導電部材41を介して、回路基板21の一方の主面に配設された電極端子22に接続されている。
【0015】
前記半導体素子11は、シリコン(Si)或いはガリウム砒素(GaAs)等の半導体基板の一方の主面に配設された複数の機能素子と当該機能素子相互間を接続する配線層をもって電子回路が形成されたものであって、前記一方の主面には、前記電極12を表出して、ポリイミド層13が選択的に被覆形成されている。
【0016】
一方、回路基板21は、ガラス・エポキシ樹脂などの絶縁性基板の片面或いは両面に、銅(Cu)から導電層、ならびに有機絶縁物層或いは無機絶縁物層からなる絶縁層が積層されて形成された多層配線構造を有し、配線基板、支持基板、或いはインターポーザーとも称される。
【0017】
そして、前記半導体素子11と対向する一方の主面(上面)に、前記導電層に接続された複数の電極端子22が配設されている。当該一方の主面に於いて、前記電極端子22の周囲の回路基板21の表面は、ソルダーレジスト層23により被覆されている。
【0018】
また、当該回路基板21の他方の主面(下面)にも電極端子24が配設され、当該電極端子24の周囲の回路基板21表面も、ソルダーレジスト層25により被覆されている。
本発明による半導体装置100にあっては、前記半導体素子11の電極12と、回路基板21の電極端子22が、筒状電極31及び導電部材41により、機械的・電気的に接続される。
【0019】
かかる筒状電極31は、銅(Cu)から形成され、図1(A)に断面を、また同図(B)に拡大して示される様に、その一端、同図に於いては回路基板21に於ける電極端子22に接続された部位(一端)が有底の円形状を有し、且つ当該一端から離れるにつれてその径が拡大された略円錐形状の筒状を有している。
【0020】
そして、前記半導体素子11の電極12に対しては、当該筒状電極31の他端部に於ける凹部32内に収容された半田からなる導電部材41が接続されている。
即ち、前記有底の筒状電極31と、当該筒状電極31の他端部に於ける凹部32内に収容された導電部材41をもって柱状の電極が構成されている。
【0021】
また、当該半導体素子11と回路基板21との間には、アンダーフィルと称される絶縁性樹脂51が充填されている。
そして、この様な半導体装置100にあっては、前記回路基板21の他方の主面(下面)に於ける電極端子24に、外部接続端子26として半田からなる略球状の電極(半田ボール)が配設される。
【0022】
かかる状態を、図2に示す。同図に於いて、(A)は、半導体装置110の断面を示し、(B)は当該半導体装置110に於ける筒状電極の接続部を示す。
即ち、図2に示す構成にあっては、前記図1に示す構成に比して、半導体素子11の規模が大きく、設置される電極数が多い、即ち筒状電極31の数が多いが、図からも明らかな様に、基本的構成は前記半導体装置100と同一である。
【0023】
この様に、図1乃至図2に示される構成によれば、前記筒状電極31の長さを選択することにより、半導体素子11を回路基板21の表面から、所定の距離、離間させて実装することができる。
【0024】
これにより、前記アンダーフィルを構成する絶縁性樹脂51の導入(充填)を容易とすることができる。
この時、前記筒状電極31の外径を小さく(細く)することにより、電極12及び/或いは電極端子22の面積を小さくすることができ、半導体素子11の集積度の向上に対応することができる。
【0025】
また、前記導電部材41は、当該筒状電極31の他端部に於ける凹部32内に収容される為、不要な流出を防止することができ、半導体素子11に於ける電極12相互間の短絡の発生を防止することができる。
【0026】
この様なフリップチップ実装構造をなす本発明による半導体装置100或いは110の製造方法について、図3、図4を用いて説明する。
ここでは、前記図2に示した半導体装置110の要部を参照して説明する。
【0027】
先ず、回路基板21を構成する絶縁層の一方の主面に、所謂メッキ法及び/或いはフォトプロセス技術を適用して、銅(Cu)からなる電極端子22を選択的に形成する。
そして、当該回路基板21の表面に、ソルダーレジスト層23を被覆形成する。
【0028】
次いで、フォトプロセス技術を適用して、前記電極端子22の一部を選択的に表出する。
そして、当該電極端子22の表出部ならびに前記ソルダーレジスト層23上に、厚さが例えば約30μmのドライフィルムレジスト層61を被着形成する(図3(A))。
【0029】
次いで、前記電極端子22上を覆うドライフィルムレジスト層61に対し、グリーンレーザ、エキシマレーザ或いは炭酸ガスレーザを選択的に照射して、開口OPを形成する。当該開口OPは、前記電極端子22の一部を選択的に表出する。
【0030】
しかる後、当該ドライフィルムレジスト層61上から前記開口OP内に表出している電極端子22上を覆って、銅(Cu)からなる金属層31aを、厚さ20μm程に形成する(図3(B))。
【0031】
当該金属層31aは、無電解メッキ法及びこれに続く電解メッキ法により、被着形成することができる。
次いで、フォトプロセスを適用して、前記開口OP直上、即ち前記電極端子22上に位置して、フォトレジスト層62を選択的に配置する(図3(C))。
【0032】
尚、図にあっては、当該フォトレジスト層62は平板状に描かれているが、前記開口OP内に流入して当該開口OP内を埋めることもある。
そして、当該フォトレジスト層62をマスクとして、前記金属層31aを選択的に除去する。
【0033】
当該金属層31aが銅(Cu)である場合、例えば、塩化第二鉄、塩化第二銅、アルカリエッチング液等を用いて除去する。これにより、回路基板21の電極端子22のそれぞれに於いて、一端に凹部32を有する、即ち有底の筒状電極31が形成される(図4(A))。
【0034】
しかる後、前記ドライフィルムレジスト層61を、例えば、アルカリ溶液を用いて除去する。これにより、回路基板21の電極端子22上に、筒状電極31が一体化されて形成される(図4(B))。
【0035】
一方、半導体素子11に於ける電極12の周囲には、ポリイミド層13が選択的に形成された後、前記電極端子22の表面には、半田からなる導電部材41が被着される。
そして、当該半導体素子11と前記回路基板21の一方の主面とを対向せしめ、半導体素子11の電極12に於ける導電部材41と、回路基板21の筒状電極31とを位置合わせする(図4(C))。
【0036】
前記導電部材41と半導体素子11とを接触させた状態、即ち半導体素子11を回路基板21上に載置した状態に於いて、両者を導電部材41の融点以上の温度に加熱して、当該導電部材41が溶融して筒状電極31の凹部32に流入することを生じさせる(図示せず)。
【0037】
かかる導電部材41の筒状電極31の凹部32内への流入・充填、ならびに、その後の、導電部材41の固化によって、半導体素子11は、回路基板21上に、フリップチップ形態をもって搭載・固着される。
【0038】
しかる後、半導体素子11と回路基板21との間に、アンダーフィル材として絶縁性樹脂51を充填する。
更に、回路基板21の他方の主面に於ける電極端子24に、外部接続端子26を配設する。
【0039】
この様な製造工程をもって、前記図2に示される半導体装置110が形成される。
かかる製造工程にあっては、半導体素子11の電極12に配設された半田からなる導電部材41は、前述の如く、筒状電極31の凹部32に流入し、当該凹部32に保持される。
【0040】
従って当該導電部材41が、周囲の電極12に対し流動・流出することによる電極間の短絡を生じない。
これにより、半導体素子11に於ける電極12の相互の間隔を狭めることができ、もって当該半導体素子11の小型化を図ることができる。
【0041】
また、かかる第1の実施の形態にあっては、回路基板21の電極端子22に筒状電極31を配置し、半導体素子11の電極12に導電部材41を配置した。
しかしながら、当該導電部材41、ならびに筒状電極31の配置を、逆としてもかまわない。
【0042】
即ち、後述する如く、筒状電極31を半導体素子11の電極12に配置し、導電部材41を回路基板21の電極端子22に配置して、両者を接続することもできる。
尚、導電部材41としては、前記半田に代えて、銀(Ag)ペーストなどの導電性接着剤を適用することもできる。
【0043】
次に、前記実施例1に於いて回路基板21に於ける電極端子22上に配設された筒状電極31と、当該筒状電極31の凹部32に収容されて半導体素子11の電極に接続される導電部材41の配置形態の変形例を、その形成方法と共に示す。
(変形例1−1)
前記実施例1にあっては、回路基板21上に形成されたドライフィルムレジスト層61に開口を形成する手段としてレーザ光の選択的照射を適用した。
【0044】
本変形例にあっては、所謂フォトエッチングプロセスを適用する。
即ち、前記図3(A)に示した如く、回路基板21に形成された電極端子22を覆ってドライフィルムレジスト層61を被着形成する。
【0045】
しかる後、当該ドライフィルムレジスト層61上に、前記電極端子22の配置された位置に対応した開口を有するマスク層71を形成する(図5(A))。
そして、当該マスク層71を用いた、エッチング処理或いはブラスト処理によって、ドライフィルムレジスト層61に開口OPを形成する。
【0046】
そして、マスク層71を除去した後、開口OP部に表出した電極端子22に接し、且つドライフィルムレジスト層61上に延在する銅(Cu)等の金属層31aを形成し、更に前記実施例1の説明に於ける図3(C)に示される工程以降と同様の製造工程を経て、半導体装置を形成する。
(変形例1−2)
前記実施例1に於いては、回路基板21の電極端子22に、銅(Cu)からなる筒状電極31を配設した。
【0047】
当該筒状電極31は、図5(B)に示される様に、その表面に、ニッケル(Ni)−金(Au)メッキ層からなる被覆31eが施されても良い。
当該被覆31eが施されることにより、導電部材41の濡れ性が向上すると共に、筒状電極31自体の酸化が防止される。メッキ法を適用すれば、当該被覆31eは、前記電極端子22の露出表面にも連続して形成される。
【0048】
被覆材料としては、ニッケル(Ni)−金(Au)の他に、OSP(Organic Solderability Preservation)液、フラックス等を用いても構わない。
この様に、筒状電極31の表面に被覆処理を施した後、前記実施例1と同様に、半導体素子11を実装して、半導体装置を形成する。
(変形例1−3)
前記実施例1に於いては、筒状電極31の形成後、回路基板21上に在ったドライフィルムレジスト層61を全て除去したが、当該ドライフィルムレジスト層61は全てを除去せずに、特定箇所に選択的に残しても良い。
【0049】
即ち、図6(A)に示す如く、当該ドライフィルムレジスト層61を、筒状電極31の周囲に、当該筒状電極31に接して残しても良い。
これは、当該筒状電極31をマスクとするエッチング法などにより、当該ドライフィルムレジスト層61を選択的に除去することにより、実現することができる。
【0050】
この様に、筒状電極31の外周部にドライフィルムレジスト層61が残されることにより、近接する筒状電極31相互間の絶縁性を高めることができる。
従って、図6(B)に示す如く、当該筒状電極31に半導体素子11の電極12を、導電部材41を介して接続する際に、近接する筒状電極31相互間に於いて、高い絶縁性を有して接続を行うことができる。
【0051】
そして、この後は、前記実施例1と同様の製造工程により、半導体装置を形成する。
(変形例1−4)
前記実施例1にあっては、筒状電極31に於ける凹部32に、半導体素子11の電極12に被覆・配設されていた半田からなる導電部材41が収容されて、当該筒状電極31と半導体素子11の電極12が接続されている。
【0052】
この様な接続形態は、当該筒状電極31に於ける凹部32に対し、予め導電部材41sを収容(プリコート)した後、当該導電部材41sと、半導体素子11の電極12に被覆・配設されている導電部材41とを接続することによっても実現することができる。
【0053】
即ち、図7(A)に示す様に、回路基板21の電極端子22上に配置・固着された筒状電極31の凹部32に導電部材41sを収容・配置した後、これに半導体素子11の電極12に被覆・配設されている導電部材41を対向せしめる。
【0054】
そして、当該半導体素子11を回路基板21上に載置し、導電部材41と導電部材41sを接触せしめた状態に於いて、当該導電部材の融点以上の温度に加熱して、導電部材41と導電部材41sを溶融し、図7(B)に示す様に一体化する。
【0055】
これにより筒状電極31、ならびに一体化された導電部材41Aからなる導電部材を介して、半導体素子11の電極12と回路基板21に於ける電極端子22とが接続された状態を得る。
【0056】
この後は、実施例1と同様の製造工程を経て、半導体装置を形成することができる。
(変形例1−5)
本発明にあっては、前記半導体素子11の電極12上に金属バンプを配設し、当該金属バンプをもって、筒状電極31の凹部32に収容・配置されている導電部材41に接続することもできる。
【0057】
即ち、半導体素子11の電極12の表面に、例えばワイヤボンディング法をもって金属バンプ81を形成する。ワイヤボンディング法を適用することから、当該金属バンプ81は、金(Au)或いは銅(Cu)等から構成される。
【0058】
一方、回路基板21の電極端子22上に配置・固着された筒状電極31の凹部32に導電部材からなる導電部材41を収容・配置した後、図8(A)に示す様に、半導体素子11の電極12に配設された金属バンプ81を当該導電部材41に対向せしめる。
【0059】
そして、半導体素子11を回路基板21上に載置し、導電部材41と金属バンプ81を接触せしめた状態に於いて、当該導電部材41の融点以上の温度に加熱して当該導電部材41を溶融し、その後冷却する。
【0060】
これにより、図8(B)に示す様に、筒状電極31を介して、半導体素子11の電極12が回路基板21の電極端子22に接続された状態を得る。
即ち、電極端子22上に配置・固着された金属バンプ81が、筒状電極31の凹部32に配設された導電部材41内に挿入された状態をもって、筒状電極31に半導体素子11の電極12が接続される。
【0061】
この後は、実施例1と同様の製造工程を経て、半導体装置を形成することができる。
この様に、金属バンプが筒状電極31の凹部32に配設された導電部材41内に挿入されることにより、当該導電部材41と半導体素子11の電極12との接触面積が実質的に増加して、半導体素子11と回路基板21との接続がより強固になると共に、当該導電部材41が筒状電極31の凹部32から流出することが防止される。
【0062】
また、筒状電極31の凹部32に配設される導電部材41の量を削減することもできる。
(変形例1−6)
前記実施例にあっては、回路基板21上の電極端子22に配設・固着された筒状電極31の凹部32に半田からなる導電部材41が収容され、半導体素子11の電極12は、当該筒状電極31及び導電部材41を介して回路基板21の電極端子22に接続された。
【0063】
かかる導電部材41を、半導体素子11の電極12部に配設された金属バンプ81の周囲に配置して、筒状電極31と接続することもできる。
即ち、前記変形例1−5と同様に、半導体素子11の電極12の表面に、例えばワイヤボンディング法をもって金属バンプ81を形成する。前述の如く、当該金属バンプ81は、金(Au)或いは銅(Cu)等から構成される。当該金属バンプ81の表面には、導電部材41を被覆(プリコート)する。
【0064】
そして、図9(A)に示す様に、回路基板21の電極端子22上に配置・固着された筒状電極31の凹部32に対して、半導体素子11の電極12に配設され、導電部材41が被覆された金属バンプ81を対向せしめる。
【0065】
しかる後、当該半導体素子11を回路基板21上に載置し、金属バンプ81に被覆された導電部材41と筒状電極31を接触せしめた状態に於いて、当該導電部材41の融点以上の温度に加熱して当該導電部材41を溶融し、溶融した半田を筒状電極31の凹部32に流入させる。
【0066】
その後の冷却によって、図9(B)に示す様に、筒状電極31に、導電部材41及び金属バンプ81を介して半導体素子11の電極12が接続された状態を得る。
この後は、実施例1と同様の製造工程を経て、半導体装置を形成することができる。
【0067】
この様に、半導体素子11の電極12に配設された金属バンプ81が筒状電極31の凹部32内に挿入され、また当該金属バンプ81に被覆されていた導電部材41が筒状電極31の凹部32内に流入することにより、当該半導体素子11の電極12と筒状電極31との接触面積が実質的に増加して、半導体素子11と回路基板21との接続がより強固になると共に、導電部材41の筒状電極31の凹部32からの流出が防止される。
【0068】
また、筒状電極31の凹部32に配設される導電部材41の量を削減することもできる。
尚、前記変形例1−2に示す被覆構造を、他に変形例に適用することは可能である。
【0069】
また、これらの変形例に於いても、導電部材41として、半田に代えて導電性接着剤を用いることができる。
[実施例2]
次に、本発明の実施例2について、図面を用いて説明する。
【0070】
本発明の実施例2に従う半導体装置200を、図10に示す。同図は、当該半導体装置200の要部断面を拡大して示している。
即ち、本発明の実施例2に従う半導体装置200にあっては、半導体素子11が所謂フリップチップ方式により回路基板21上に搭載されるが、当該半導体素子11の電極12に対し筒状電極31の底部が配置・接続され、当該半導体素子11の電極12は、当該筒状電極31の凹部32に収容された導電部材41を介して、回路基板21の一方の主面に配設された電極端子22に接続されている。
【0071】
前述の如く、前記半導体素子11は、シリコン(Si)或いはガリウム砒素(GaAs)等の半導体基板の一方の主面に配設された複数の機能素子と当該機能素子相互間を接続する配線層をもって電子回路が形成されたものであって、前記一方の主面には、前記電極12を表出して、ポリイミド層13が選択的に被覆形成されている。
【0072】
一方、回路基板21は、ガラス・エポキシ樹脂などの絶縁性基板の片面或いは両面に、銅(Cu)から導電層、ならびに有機絶縁物層或いは無機絶縁物層からなる絶縁層が積層されて形成された、多層配線構造を有し、配線基板、支持基板、或いはインターポーザーとも称される。
【0073】
そして、前記半導体素子11と対向する一方の主面(上面)に、前記導電層に接続された複数の電極端子22が配設されている。当該一方の主面に於いて、前記電極端子22の周囲は、ソルダーレジスト層23により被覆されている。
【0074】
また、当該回路基板21の他方の主面(下面)にも電極端子24が配設され、当該電極端子24の周囲の回路基板21表面も、ソルダーレジスト層25により被覆されている。
本実施例2に於ける半導体装置200にあっては、前記半導体素子11の電極12と、回路基板21の電極端子22が、筒状電極31及び導電部材41により、機械的・電気的に接続される。
【0075】
当該筒状電極31は、銅(Cu)から形成され、その一端、即ち半導体素子11に於ける電極12に接続された部位(一端)が有底の円形状を有し、且つ当該一端から離れるにつれてその径が拡大された略円錐形状の筒状を有している。
【0076】
そして、前記回路基板21の電極端子22に対しては、当該筒状電極31の他端部に於ける凹部32内に収容された、半田からなる導電部材41が接続されている。
即ち、前記有底の筒状電極31と、当該筒状電極31の他端部に於ける凹部32内に収容された導電部材41をもって柱状の電極が構成されている。
【0077】
また、当該半導体素子11と回路基板21との間には、アンダーフィルと称される絶縁性樹脂51が充填されている。
そして、当該半導体装置200にあっては、前記回路基板21の他方の主面(下面)に於ける電極端子24に、外部接続端子26として半田からなる略球状の電極(半田ボール)が配設される。
【0078】
本発明による半導体装置200の製造方法について、図11、図12を用いて説明する。
所謂ウエハープロセスにより形成される半導体素子11は、その表面に、絶縁層(図示せず)を介して電極12が配設されている。
【0079】
そして、当該電極12を表出して、前記絶縁層上にはポリイミド層13が選択的に配設されている。
本発明によれば、前記電極12ならびにポリイミド層13を覆って、厚さが例えば30μm程のドライフィルムレジスト層61を被着形成する(図11(A))。
【0080】
次いで、前記電極12上を覆うドライフィルムレジスト層61に対し、グリーンレーザ、エキシマレーザ或いは炭酸ガスレーザを選択的に照射して、開口OPを形成する。当該開口OPは、前記電極12の一部を選択的に表出する。
【0081】
しかる後、当該ドライフィルムレジスト層61上から前記開口OP内に表出している電極12上を覆って、銅(Cu)からなる金属層31aを、厚さ20μm程に形成する(図11(B))。
【0082】
当該金属層31aは、無電解メッキ法及びこれに続く電解メッキ法により、被着形成することができる。
次いで、所謂フォトプロセスを適用して、前記開口OP直上、即ち前記電極12上に位置して、フォトレジスト層62を選択的に配置する(図11(C))。
【0083】
尚、図にあっては、当該フォトレジスト層62は平板状に描かれているが、前記開口OP内に流入して当該開口OP内を埋めることもある。
そして、当該フォトレジスト層62をマスクとして、前記金属層31aを選択的に除去する。当該金属層31aが銅(Cu)である場合、例えば、塩化第二鉄、塩化第二銅、アルカリエッチング液等を用いて除去する。これにより、半導体素子11の電極12のそれぞれに於いて、凹部32を備える、即ち有底の筒状電極31が形成される(図12(A))。
【0084】
しかる後、前記ドライフィルムレジスト層61を、例えば、アルカリ溶液を用いて除去する。これにより、半導体素子11の電極12上に、筒状電極31が一体化されて形成される(図12(B))。
【0085】
一方、回路基板21に於ける電極端子22の周囲には、ポリイミド層13が選択的に形成された後、前記電極端子22の表面に、半田からなる導電部材41が被着される。
そして、前記半導体素子11と前記回路基板21の一方の主面とを対向せしめ、当該半導体素子11の電極12に於ける筒状電極31と、回路基板21の電極端子22の表面に配設された導電部材41とが位置合わせされる(図12(C))。
【0086】
当該筒状電極31と導電部材41を接触させた状態、即ち半導体素子11を回路基板21上に載置した状態に於いて、両者を導電部材41の融点以上の温度に加熱して、当該導電部材41が溶融して筒状電極31の凹部32に流入することを生じさせる(図示せず)。
【0087】
かかる導電部材41の流入・充填、ならびに、その後の、導電部材41の固化によって、半導体素子11は、当該回路基板21上に、フリップチップ形態をもって搭載・固着される。
【0088】
しかる後、当該半導体素子11と回路基板21との間に、アンダーフィル材として絶縁性樹脂51を充填する。
更に、前記回路基板21の他方の主面に於ける電極端子24に、外部接続端子26を配設する。
【0089】
この様な製造工程をもって、前記図10に示される半導体装置200が形成される。
かかる製造工程にあっては、回路基板21の電極端子22上に配設された半田からなる導電部材41は、半導体素子11の電極12上に配設された筒状電極31の凹部32に流入し、当該凹部32に保持される。
【0090】
従って当該導電部材41が、周囲の電極端子22に対し流動・流出することによる電極端子間の短絡を生じない。
尚、前記実施例と同様に、導電部材41としては、半田に代えて、銀(Ag)ペーストなどの導電性接着剤を適用することもできる。
【0091】
次に、前記実施例2に於ける、半導体素子11に於ける電極12上に配設された筒状電極31と、当該筒状電極31の凹部32に収容されて半導体素子11の電極12に接続される導電部材41の配置形態の変形例を、その形成方法と共に示す。
(変形例2−1)
前記実施例2にあっては、半導体素子11上に形成されたドライフィルムレジスト層61に開口を形成する手段としてレーザ光の選択的照射を適用した。
【0092】
本変形例にあっては、所謂フォトエッチングプロセスを適用する。
即ち、前記図11(A)に示す如く、半導体素子11に配設された電極12を覆ってドライフィルムレジスト層61を被着形成する。
【0093】
しかる後、当該ドライフィルムレジスト層61上に、前記電極12の配置された位置に開口を有するマスク層71を形成する(図13(A))。
当該マスク層71を用い、エッチング処理或いはブラスト処理によって、ドライフィルムレジスト層61に開口OPを形成する。
【0094】
そして、マスク層71を除去した後、ドライフィルムレジスト層61上及び開口OP部に銅(Cu)等の金属層31aを形成し、更に前記実施例1の説明に於ける図11(C)に示される工程以降と同様の製造工程を経て、半導体装置を形成する。
(変形例2−2)
前記実施例2に於いては、半導体素子11の電極12上に、銅(Cu)からなる筒状電極31を配設した。
【0095】
当該筒状電極31は、その表面に、ニッケル(Ni)−金(Au)メッキ層からなる被覆31eが施されても良い。
当該被覆31eを施すことにより、導電部材41の濡れ性が向上すると共に、筒状電極31自体の酸化が防止される。メッキ法によれば、当該被覆31eは、前記電極12の露出表面にも連続して形成される。
【0096】
被覆材料としては、ニッケル(Ni)−金(Au)の他に、OSP(Organic Solderability Preservation)液、フラックス等を用いても構わない。
この様に、筒状電極31に表面被覆処理を施した後、前記実施例2と同様、当該半導体素子11を回路基板21上に実装し、半導体装置を形成する。
(変形例2−3)
前記実施例2に於いては、筒状電極31の形成後、半導体素子11上に在ったドライフィルムレジスト層61を全て除去したが、当該ドライフィルムレジスト層61は全てを除去せずに、特定箇所に選択的に残しても良い。
【0097】
即ち、図14(A)に示す如く、当該ドライフィルムレジスト層61を、筒状電極31の周囲に、当該筒状電極31に接して残しても良い。
これは、当該筒状電極31をマスクとするエッチング法などにより、当該ドライフィルムレジスト層61を選択的に除去することにより、実現することができる。
【0098】
この様に、筒状電極31の外周部にドライフィルムレジスト層61が残されることにより、近接する筒状電極31相互間の絶縁性を高めることができる。
従って、図14(B)に示す如く、当該筒状電極31に対し、回路基板21の電極端子22を、導電部材41を介して接続する際に、近接する筒状電極31相互間に於いて高い絶縁性を有して接続を行うことができる。
【0099】
そして、この後は、前記実施例2と同様の製造工程により、半導体装置を形成する。
(変形例2−4)
前記実施例2にあっては、筒状電極31に於ける凹部32に、回路基板21の電極端子22に被覆・配設されていた半田からなる導電部材41が収容されて、当該筒状電極31と回路基板21の電極端子22が接続されている。
【0100】
この様な接続形態は、例えば当該筒状電極31に於ける凹部32に、予め導電部材41sを収容(プリコート)した後、当該導電部材41sと、回路基板21の電極端子22に被覆・配設されている導電部材41とを接続することによっても実現することができる。
【0101】
即ち、図15(A)に示す様に、半導体素子11の電極12上に配置・固着された筒状電極31の凹部32に導電部材41sを収容・配置した後、これを回路基板21の電極端子22に被覆・配設されている導電部材41に対向せしめる。
【0102】
そして、当該半導体素子11を回路基板21上に載置し、導電部材41sと導電部材41を接触せしめた状態に於いて、当該導電部材の融点以上の温度に加熱して、導電部材41と導電部材41sを溶融し、図15(B)に示す様に一体化する。
【0103】
これにより筒状電極31、ならびに一体化された導電部材41Aからなる導電部材を介して、半導体素子11の電極12と回路基板21に於ける電極端子22とが接続された状態を得る。
【0104】
この後は、実施例2と同様の製造工程を経て、半導体装置を形成することができる。
(変形例2−5)
前述の如く、本発明にあっては、前記回路基板21の電極端子22上に金属バンプ81を配設し、当該金属バンプ81を筒状電極31の凹部32に収容・配置されている導電部材41に接続することもできる。
【0105】
即ち、回路基板21の電極端子22の表面に、例えばワイヤボンディング法をもって金属バンプ81を形成する。ワイヤボンディング法を適用することから、当該金属バンプ81は、金(Au)或いは銅(Cu)等から構成される。
【0106】
一方、半導体素子11の電極12上に配置・固着された筒状電極31の凹部32に半田からなる導電部材41を収容・配置した後、図16(A)に示す様に、前記回路基板21の電極端子22上に配設された金属バンプ81を導電部材41に対向せしめる。
【0107】
そして、当該半導体素子11を回路基板21上に載置し、導電部材41と金属バンプ81とを接触せしめた状態に於いて、当該導電部材41の融点以上の温度に加熱して溶融する。
【0108】
そして、その後の冷却によって、図16(B)に示す様に、筒状電極31を介して、半導体素子11の電極12が回路基板21の電極端子22に接続された状態を得る。
即ち、金属バンプ81が、筒状電極31の凹部32に配設された導電部材41内に挿入された状態をもって、半導体素子の電極12と配線基板の電極端子22とが接続される。
【0109】
この後は、実施例2と同様の製造工程を経て、半導体装置を形成することができる。
この様に、金属バンプ81が筒状電極31の凹部32に配設された導電部材41内に挿入されることにより、当該導電部材41と半導体素子11の電極12との接触面積が実質的に増加して、半導体素子11と回路基板21との接続がより強固になると共に、当該導電部材41の筒状電極31の凹部32からの流出が防止される。
【0110】
また、筒状電極31の凹部32に配設される導電部材41の量を削減することもできる。
(変形例2−6)
前記実施例にあっては、半導体素子11の電極12に配設・固着された筒状電極31の凹部32に半田からなる導電部材41が収容・配置され、半導体素子11の電極12は、当該筒状電極31及び導電部材41を介して回路基板21の電極端子22に接続された。
【0111】
かかる導電部材41を、回路基板21の電極端子22部に配設することによって、筒状電極31と接続することもできる。
即ち、前記変形例2−6と同様に、回路基板21の電極端子22の表面に、例えばワイヤボンディング法をもって金属バンプ81を形成する。前述の如く、当該金属バンプ81は、金(Au)或いは銅(Cu)等から構成される。そして、当該金属バンプ81の表面に、導電部材41を被覆(プリコート)する。
【0112】
そして、図17(A)に示す様に、半導体素子11の電極12上に配置・固着された筒状電極31の凹部32を、前記回路基板21の電極端子22に配設され、導電部材41が被覆された金属バンプ81と対向せしめる。
【0113】
そして、当該半導体素子11を回路基板21上に載置し、金属バンプ81に被覆された導電部材41と筒状電極31を接触せしめた状態に於いて、当該導電部材41の融点以上の温度に加熱して溶融し、溶融した導電部材41を筒状電極31の凹部32に流入せしめる。
【0114】
その後の冷却によって、図17(B)に示す様に、半導体素子11の電極12が筒状電極31ならびに導電部材41を介して回路基板21の電極端子22に接続された状態を得る。
【0115】
この後は、前記実施例2と同様の製造工程を経て、半導体装置を形成することができる。
この様に、回路基板21の電極端子22に配設された金属バンプ81が、半導体素子11の電極12上に配置・固着された筒状電極31の凹部32内に挿入され、また当該金属バンプ81に被覆されていた導電部材41が筒状電極31の凹部32内に流入することにより、当該回路基板21の電極端子22と筒状電極31との接触面積が実質的に増加して、半導体素子11と回路基板21との接続がより強固になると共に、導電部材41の筒状電極31の凹部32からの流出が防止される。
【0116】
また、筒状電極31の凹部32に配設される導電部材41の量を削減することもできる。
尚、前記変形例2−2に示す被覆構造を、他に変形例に適用することは可能である。
【0117】
また、これらの変形例に於いても、導電部材41として、半田に代えて導電性接着剤を用いることができる。
また、前記二つの実施の形態に於けるところの、半導体素子或いは回路基板の一方に於ける、一つの主面に電極或いは電極端子を有する基板と、当該電極或いは電極端子に対し一端が接続され他端に凹部を有する筒状電極とを備えてなる電子部品構成は、複数の半導体素子相互間の接続、或いは複数の回路基板相互間の接続に於いても適用することができる。
【0118】
従って、かかる構成は、一つの支持基板上に複数個の半導体素子を積層状態で搭載する形態、或いは複数の回路基板を積層する形態、或いはこれらの形態を組み合わせる場合に於いて、有効に活用することができ、もって電子機器の小型化、高機能化に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0119】
【図1】実施の形態の半導体装置の(A)は断面図、(B)は要部斜視図である。
【図2】実施例1に於ける半導体装置の断面図である。
【図3】実施例1に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図(その1)である。
【図4】実施例1に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図(その2)である。
【図5】変形例1−1及び変形例1−2に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【図6】変形例1−3に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【図7】変形例1−4に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【図8】変形例1−5に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【図9】変形例1−6に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【図10】実施例2に於ける半導体装置の要部断面図である。
【図11】実施例2に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図(その1)である。
【図12】実施例2に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図(その2)である。
【図13】変形例2−1及び変形例2−2に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【図14】変形例2−3に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【図15】変形例2−4に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【図16】変形例2−5に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【図17】変形例2−6に於ける半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0120】
11 半導体素子
12 電極
13 ポリイミド層
21 回路基板
22,24 電極端子
23,25 ソルダーレジスト層
26 外部接続端子
31 筒状電極
32 凹部
41 導電部材
51 絶縁性樹脂
100 半導体装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の主面に電極端子を有する回路基板と、
一方の主面に電極を有し、前記回路基板の前記一方の主面にフリップチップ実装された半導体素子と、を具備し、
前記回路基板の電極端子と前記半導体素子の電極との間が、
一端が前記電極端子或いは前記電極の一方に接続され、他端部に凹部を有する筒状電極と、
前記筒状電極の前記凹部に配設された導電部材と、
により接続されてなることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記電極端子上又は前記電極上に配設され、前記筒状電極の前記凹部内に挿入される突起部を含む、
ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記筒状電極の外周面に配設された絶縁部材を含む、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の半導体装置。
【請求項4】
主面に電極を有する基板と、
前記電極に一端が接続され、他端に凹部を有する筒状電極と、
を備えることを特徴とする電子部品。
【請求項5】
前記基板は、実装基板又は半導体基板であることを特徴とする請求項4記載の電子部品。
【請求項1】
一方の主面に電極端子を有する回路基板と、
一方の主面に電極を有し、前記回路基板の前記一方の主面にフリップチップ実装された半導体素子と、を具備し、
前記回路基板の電極端子と前記半導体素子の電極との間が、
一端が前記電極端子或いは前記電極の一方に接続され、他端部に凹部を有する筒状電極と、
前記筒状電極の前記凹部に配設された導電部材と、
により接続されてなることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記電極端子上又は前記電極上に配設され、前記筒状電極の前記凹部内に挿入される突起部を含む、
ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記筒状電極の外周面に配設された絶縁部材を含む、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の半導体装置。
【請求項4】
主面に電極を有する基板と、
前記電極に一端が接続され、他端に凹部を有する筒状電極と、
を備えることを特徴とする電子部品。
【請求項5】
前記基板は、実装基板又は半導体基板であることを特徴とする請求項4記載の電子部品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−103161(P2010−103161A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−270958(P2008−270958)
【出願日】平成20年10月21日(2008.10.21)
【出願人】(308014341)富士通マイクロエレクトロニクス株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月21日(2008.10.21)
【出願人】(308014341)富士通マイクロエレクトロニクス株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】
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