説明

単糖とC−グリコシド誘導体との組合せ及びその美容的使用

【課題】コラーゲン、特にプロコラーゲンI、コラーゲンIV、コラーゲンVII及びラミニンVの合成の刺激は、皮膚の加齢の兆候を克服するための有効な手段であり、そのような作用を有する組成物の提供。
【解決手段】生理学的に許容しうる媒体中に、マンノース、ラムノース及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの単糖と、C−グリコシド、その誘導体及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの追加の化合物との組合せを含む組成物、特に化粧品組成物及び/又は皮膚科学組成物。さらに、このような組成物の使用、及び本組成物を含有する器具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生理学的に許容しうる媒体中に、マンノース、ラムノース及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの単糖と、C−グリコシド及びその誘導体、並びにこれらの混合物から選択される少なくとも1つの追加の化合物との組合せを含む組成物、特に化粧品組成物及び/又は皮膚科学組成物に関する。本発明はまた、このような組成物の使用、及びこれを含有する器具に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトの皮膚は、2つの主要な層(即ち、真皮、及び真皮の表面を覆う表皮)からなる。真皮は表皮に固体支持体を提供する。これはまた表皮の栄養要素である。これは主に繊維芽細胞及び細胞外マトリックス(主に、コラーゲン、エラスチン及び基質として知られている物質からなる)から構成される。これらの成分は繊維芽細胞により合成される。
【0003】
表皮と真皮の間の結合は、真皮表皮接合部により与えられる。これは、約100nmの厚さの複雑な領域であって、基底ケラチン細胞の基底極、表皮膜及び真皮浅層の基底下帯を含む。構造的観点からは、ケラチン繊維が挿入されたヘミデスモソーム(ヘミデスモソーム−トノフィラメント複合体)が、基底ケラチン細胞の原形質膜上に分布している。これらのヘミデスモソーム−トノフィラメント複合体に、表皮基底膜を横断する係留繊維(anchoring filaments)が面している。この係留繊維は表皮側でラミニンVに結合している。これらの係留繊維(電子顕微鏡で完全に見ることができる)は、VII型コラーゲン(以降コラーゲンVIIと呼ぶ)からなることが証明されている。コラーゲンVIIは、ケラチン細胞及び繊維芽細胞により合成されるが、大体はケラチン細胞により合成される(Aumailley M., Rousselle P. Laminins of the dermoepidermal junction. Matrix Biology, 1999, 18:19-28; Nievers M., Schaapveld R., Sonnenberg A. Biology and function of hemidesmosomes. Matrix Biology, 1999, 18:5-17)。
【0004】
コラーゲンは皮膚の細胞外マトリックスの主要なタンパク質である。今日まで20種類のコラーゲンが同定されており、I〜XXと表されている。コラーゲンは、必ずしも全てが同じタイプの細胞により合成される訳ではなく、これらの発現の調節はコラーゲン毎に異なり、全てのコラーゲン分子は、共通の前駆体(これはプロコラーゲンのα鎖である)の変種である。
【0005】
真皮表皮接合部は、皮膚の表面状態を調整する構造体である。よって完全な係留構造を有する真皮表皮接合部は、折り畳まれて維持され、こうして真皮と表皮との間の接触領域の表面積を増やすことを可能にし、特にこれらの2つの組織間の拡散性因子の交換を促進して、その結合を強化し、そして表皮の外観を改善することを可能にしている。特にコラーゲンIV、コラーゲンVII若しくはラミニンVの合成欠乏のために、かつ/又は加齢のために、係留構造が障害される場合、これは真皮表皮接合部の平坦化を引き起こす。交換回数が減り、2つの組織の結合が弱くなり、表皮は折り畳まれ、そして皮膚に締まりや張りが無くなるにつれ、しわが現れ、そして機械的攻撃に対する皮膚の脆弱性が増大する。
【0006】
加齢により、コラーゲンは、薄くなり、組織崩壊して、皮膚細胞の再生が低下し、皮膚の表面にしわが現れ、そして皮膚がくすんで締まりがなくなる。皮膚の加齢は、遺伝的要因に左右される。更には、幾つかの環境因子(喫煙や、殊に日光への曝露など)がこれを加速させる。こうして皮膚は、日光に曝露された部位(手の甲又は顔など)で加齢が進んだ外観を呈する。よって、これらの他の因子もまた、皮膚の生得のコラーゲンに対して負の影響を与える。
【0007】
したがって、皮膚の完全性及び機械的タイプの外部攻撃因子に対するその抵抗性におけるコラーゲンの重要な役割を考慮すると、これらのコラーゲン、特にプロコラーゲンI、コラーゲンIV、コラーゲンVII及びラミニンVの合成の刺激は、皮膚の加齢の兆候を克服するための有効な手段と考えられる。
【0008】
上記の欠点を克服するために、皮膚の外観を改善するために、その機械的性質を改善するために、そして細胞欠損、細胞再生の欠損、又は真皮若しくは真皮表皮接合部のある種の化合物の欠損に関連する病態を回避するために、ケラチン細胞増殖を上昇させ、繊維芽細胞の増殖及び代謝を刺激し、そしてコラーゲン合成、特にプロコラーゲンI、コラーゲンIV、コラーゲンVII及びラミニンVの合成を刺激することにより、支持体及び栄養要素としての真皮の役割、皮膚の種々の層間の結合、更に特に真皮と表皮との間の結合を強化又は維持することを目指した生成物を開発することが重要であると考えられる。
【0009】
真皮を覆い、かつ外部環境と直接接触している表皮は、脱水及び外部攻撃から体を防御するという主な役割を有する。天然のヒト表皮は主に3つのタイプの細胞からなる(即ち、大部分を占めるケラチン細胞、メラニン細胞及びランゲルハンス細胞)。これらのタイプの細胞のそれぞれは、細胞固有の機能に基づいて、皮膚が体で果たす基本的な役割に対して寄与する。
【0010】
真皮は、主に繊維芽細胞と細胞外マトリックスから構成されている。白血球、肥満細胞及びマクロファージもまた、そこに存在する。これはまた、血管と神経繊維から構成されている。
【0011】
真皮の細胞外マトリックスは、体の全ての結合組織のものと同様に、幾つかの主要なファミリーに属するタンパク質からなる:コラーゲン、コラーゲン以外のマトリックス糖タンパク質(フィブロネクチン、ラミニン)、エラスチン及びプロテオグリカン。遊離型(即ち、タンパク質に結合していない)のグリコサミノグリカンもまた、体の全ての結合組織のように、真皮の細胞外マトリックス中に存在する。
【0012】
これらの種々の分類のタンパク質間には、機能的組織を形成するための特異的相互作用が存在することは、今や充分に定着している。
【0013】
プロテオグリカンは、分岐した中央のタンパク質本体から形成される複雑高分子、又はタンパク質ネットワークであって、ここにグリコサミノグリカンとして知られている多数の多糖の側鎖が結合している。
【0014】
本特許出願の残りの部分で、プロテオグリカンは略語PGで、そしてグリコサミノグリカンは略語GAGで示される。
【0015】
GAGは長い間、その高い保水性のために、その炭水化物性のために、そしてその複数の陰性電荷に由来する酸性のために、酸性ムコ多糖類と言われてきた。
【0016】
即ち、GAGの極性が、これを幾つかの生物学的機能(組織の水分補給、陽イオンの結合又はイオン濾過のバリア的役割など)に潜在的に関与させている。
【0017】
PG及びGAGは、真皮及び表皮中の種々の細胞(繊維芽細胞、ケラチン細胞及びメラニン細胞)により合成される。
【0018】
繊維芽細胞は、主にコラーゲン、コラーゲン以外のマトリックス糖タンパク質(フィブロネクチン、ラミニン)、プロテオグリカン及びエラスチンを合成する。ケラチン細胞は、主に硫酸化GAG及びヒアルロン酸を合成し、一方メラニン細胞は、ヒアルロン酸をまるで産生しないようである。
【0019】
PG中に取り込まれるとき、GAGは、常にヘキソサミン(グルコサミン又はガラクトサミン)及び別の糖(グルクロン酸、イズロン酸又はガラクトース)を含有する基礎の二糖の繰り返しからなる直鎖である。グルコサミンは、N−硫酸化又はN−アセチル化されている。一方ガラクトサミンは、常にN−アセチル化されている。更にヘキソサミン、ウロン酸及びガラクトースにO−結合した硫酸塩も存在しうる。
【0020】
GAGの強い陰イオン性は、ヘキスロン酸(グルクロン酸及びイズロン酸)中のカルボン酸基、並びにO−及びN−結合硫酸基の存在により説明される。
【0021】
主要なGAGは、ヒアルロン酸又はヒアルロナン(HA)、ヘパラン硫酸(HS)、ヘパリン(HP)、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸(CS)、コンドロイチン4−硫酸又はコンドロイチン硫酸A(CSA)、コンドロイチン6−硫酸又はコンドロイチン硫酸C(CSA)、デルマタン硫酸又はコンドロイチン硫酸B(CSB)及びケラタン硫酸(KS)(これは、ウロン酸の代わりにガラクトースが存在することにより、他のグルコサミノグリカンとは異なる)である。
【0022】
これらがPGの形でタンパク質と組合せられると、GAGは係留構造を介して種々のポリペプチド鎖(「コア」タンパク質又はキャリアータンパク質と呼ぶ)に連結され、こうしてPG分子を形成する。
【0023】
GAGはまた、細胞外マトリックス中で遊離型で存在してもよい、即ち、マトリックスタンパク質には結合されなくともよい:これは特にヒアルロン酸の場合である。
【0024】
PGの合成中、GAGはこれらの係留構造から重合される。
【0025】
GAGの合成には、小胞体及びゴルジ体の膜中で隣接する非常に特異的な酵素(トランスフェラーゼ、エピメラーゼ及びスルホトランスフェラーゼ)の協調的かつ協奏的作用が必要である。次に、多数の生化学的反応(N−脱アセチル化、N−及びO−硫酸化、並びにエピマー化)は、鎖に沿って不均一に基礎単位の2つの構成糖類を修飾する。例えば、ヘパラン硫酸鎖毎に、グルクロン酸/イズロン酸比、O−硫酸化の性質、数及び位置、並びにN−硫酸/O−硫酸比が変動してもよく、これが基本的に多大な構造多様性を与えている。
【0026】
一般に、PGの生物学的役割は高度に多様化しており、受動的な機械的支持機能(例えば、セルグリシン)又は分子濾過におけるイオン性バリアの役割(例えば、糸球体基底膜のパールカン及びバーマカン(bamacan))から、細胞接着、拡散、増殖及び分化又は形態形成におけるもっと特異的な作用まで、あるいはPG−タンパク質相互作用の高度に特異的な作用(β−グリカン受容体機能又はデコリンとコラーゲンとの相互作用など)にまで広がっている。
【0027】
皮膚結合組織の役割の1つは、同時に有益な界面を形成しながら、外部攻撃から体を防御することである。
【0028】
このために、真皮は高い機械的強度を有するが、一方大きな柔軟性をも維持している。
【0029】
この強度は、コラーゲン繊維の密なネットワークにより確保されるが、繊維の保湿、分布及び柔軟性を確保することにより、皮膚と、例えば、革との差を作りだしているのは、PG及びヒアルロン酸である。
【0030】
PGは、真皮の乾燥重量の0.5%〜2%を構成し、コラーゲンが単独でこの重量の最大80%を占めている。
【0031】
ヒトの皮膚におけるGAG及びPGの濃度及び分布は、加齢により変化する。
【0032】
ヒアルロン酸又はヒアルロナン(HA)は、真皮の主要なGAGであり、真皮が体のHAの半分を含有している。
【0033】
HAの合成は特に、原形質膜の内表面に近い繊維芽細胞により行われる。これは連続的に行われる。この巨大な多糖(数百万ダルトン)は非常に大きな固有粘度を有しており、このため超分子複合体を形成することにより結合組織の種々の成分の保湿及び組み立てを確保している。
【0034】
デルマタン硫酸(DS)(これは最初、真皮から単離された)もまた、皮膚中に広く豊富に分布している。これは真皮GAGの40%〜50%を構成する。
【0035】
これらの特殊な細胞外マトリックスの発生に寄与する機構と並行して、連続的リモデリングプロセスが存在しており、そしてその調節はマトリックスのタンパク質成分の合成と分解の間のバランスに依存する。
【0036】
マトリックスプロテアーゼの幾つかのファミリーが、これらの活性化−不活化に関与する因子と同様に今や報告されている。
【0037】
暦年加齢及び/又は光線性加齢の過程で、真皮及び表皮は幾つかの変化や分解を受けるが、これは年齢とともに、皮膚のたるみや柔軟性の消失に反映される。
【0038】
分解される成分(特にコラーゲン及びエラスチン)の中で、PG及びGAGもまた悪影響を受ける。具体的には、加齢の過程にわたって、繊維芽細胞及びケラチン細胞は、PG及びGAGの産生がますます少なくなり、それらの合成が不完全になる。これは大きな組織崩壊をもたらす:PGを形成するタンパク質骨格へのGAGの沈着が異常であると、その結果は、水に対するこれらのPGの親和力の低下であり、よって組織の保湿性及び張りは低下する。
【0039】
繊維芽細胞及びケラチン細胞によるPG及びGAGの正常な産生の回復は、皮膚の保湿性の消失を部分的に補償するのに寄与する。
【0040】
よってこれらのマトリックスの分解は、皮膚の乾燥及び柔軟性の消失という現象に寄与する。
【0041】
その作用が、皮膚中のPG及びGAGのレベルを維持し、ひいては特に皮膚の良好な保湿性及び良好な柔軟性を維持し、加齢の兆候と有効に闘うことを目指す生成物を利用可能にすることの重要性は、よって理解されよう。
【0042】
この点で、本出願人は、驚くべきことにかつ予想外に、マンノース、ラムノース及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの単糖と、C−グリコシド、その誘導体及びその混合物から選択される少なくとも1つの追加の化合物との組合せにより、表皮の厚さの増加に対する、特にコラーゲンIV及びVII及び/又はラミニン(ラミニンVなど)の合成の上昇による真皮表皮接合部の構造の強化に対する、及び/又はプロコラーゲンIの合成の刺激に対する、更にまたケラチン細胞及び/又は繊維芽細胞の増殖の活性化に対する作用の相補性が得られる。本発明の組合せの作用の相補性は、D−グルコサミン及び/又はN−アセチル−d−グルコサミン残基、有利にはヒアルロン酸を含有するGAGの、及び/又はPG(有利にはヒアルロン酸を含有するプロテオグリカン)の、繊維芽細胞及び/又はケラチン細胞(これらの代謝及び増殖も刺激される)による合成を刺激する。上記の組合せで得られる作用は、表皮、真皮表皮接合部及び真皮に作用する皮膚再生を引き起こし、こうして全体的な抗加齢作用を証明する。特に、本発明の単糖とC−グリコシドとの組合せは、細胞と、これを取り囲むマトリックスとの両方に及ぼす作用を得ることを可能にする。よってこの組合せによって、繊維芽細胞刺激及び/又は増殖と、グリコサミノグリカンの産生増加との両方が可能になり、細胞外マトリックスを改善する。
【0043】
本出願人は、マンノース又はラムノースによる、ケラチン細胞及び繊維芽細胞の活性化及び増殖、並びにプロコラーゲンI合成の刺激を実際に証明した。よってこれらを含有する組成物の使用により、皮膚の加齢、そして特に加齢による真皮及び/又は表皮萎縮の兆候に抵抗できるようになった。
【0044】
上記で概説した直接生物学的作用のためのこれらの単糖の使用は、これまで知られていない。しかし特許出願WO 2007/128939は、皮膚細胞の機械受容器の発現を上昇させることを可能にする、糖化合物と組合せたテンショニング剤(tensioning agent)の生化学的作用を介して得られる抗加齢作用を記載している。機械受容器の発現のこの上昇は、テンショニング剤の作用に応答する皮膚細胞の感作を上昇させるものとして記載されている。
【0045】
特許出願WO 2005/063194は、特にマンノース又はラムノースを含む、非常に高い忍容性を有するガレヌス基剤を記載する。このようなガレヌス基剤は、そのガレヌス基剤が単にビヒクルである活性物質と組合せるときのみ機能できると明記されている。開示された皮膚用及び/又は化粧品用ガレヌス基剤は、基本的に2つのポリオール(即ち、マンニトール及びキシリトール)の存在に基づく。
【0046】
更に、GAG及びPGの合成に及ぼすC−グリコシドの影響は、特許出願WO 2002/051828に記載されている。該文献はまた、真皮表皮接合部の三次元構造の改良に及ぼすC−グリコシドの影響(これは、このレベルで、特にコラーゲンIVに対する作用と共に、ラミニンVIとナイドジェン(nidogen)との結合の強化を可能にする)を記載する。
【0047】
GAGの合成及び真皮表皮接合部の幾つかの分子の発現の調節に及ぼす幾つかのC−キシロシド誘導体の影響は、文献から公知である(Eur. J. Dermatol., 2008, 18(1), 36-40、及びEur. J. Dermatol., 2008, 18(2), 297-302)。
【0048】
よって本発明は、マンノース、ラムノース及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの単糖と、C−グリコシド、その誘導体及びその混合物から選択される少なくとも1つの追加の化合物との組合せを含む、組成物、特に化粧品組成物及び/又は皮膚科学組成物に関する。
【0049】
マンノースは、グルコースのC2エピマーである六炭糖である。ラムノース(又は6−デオキシマンノース)は、正式にはC6でのマンノースの脱酸素の生成物を構成する。本発明の単糖類は、D又はL型のマンノース及び/又はラムノース、又はこれらの混合物であり、それぞれの型自体は、α及び/又はβ−アノマーであってよい。本発明で好ましい型は、D−マンノース及び/又はL−ラムノースである。
【0050】
D−マンノースは植物、特にクランベリーを包含するある種の果実、又は硬木(ブナ及びカバノキ)中に存在する。ラムノースは天然にはL型で存在する。D−マンノース及びL−ラムノースは、例えば、Danisco Sweeteners(登録商標)社から市販されている。
【0051】
本発明において、単糖は好ましくはモノマーとして存在する。
【0052】
好ましくは、本発明の組成物は、以下の式(I):
【0053】
【化1】


[式中、
・Rは、
− 飽和直鎖C−C20(そして特にC−C10)若しくは不飽和直鎖C−C20(そして特にC−C10)アルキル基、又は飽和若しくは不飽和の分岐若しくは環状C−C20(そして特にC−C10)アルキル基を表すか;
− 飽和直鎖C−C20(そして特にC−C10)若しくは不飽和直鎖C−C20(そして特にC−C10)、又は飽和若しくは不飽和の分岐若しくは環状C−C20(そして特にC−C10)ヒドロフルオロアルキル又はペルフルオロアルキル基を表し;ここで、該基を構成する炭化水素系の鎖は、適宜、以下:
− 酸素、
− 硫黄、
− 窒素、及び
− ケイ素
から選択される1、2、3個又はそれ以上のヘテロ原子で中断されていてもよく、かつ以下:
− −OR
− −SR
− −NR
− −COOR
− −CONHR
− −CN、
− ハロゲン原子、
− C−Cヒドロフルオロアルキル若しくはペルフルオロアルキル基、及び/又は
− C−Cシクロアルキル基
から選択される少なくとも1つの基で場合により置換されていてもよく(ここで、R及びRは、互いに独立に、水素原子、あるいは飽和直鎖C−C30(そして特にC−C12)若しくは不飽和直鎖C−C30(そして特にC−C12)、又は飽和若しくは不飽和の分岐若しくは環状C−C30(そして特にC−C12)アルキル、ペルフルオロアルキル又はヒドロフルオロアルキル基;あるいはC−C10アリール基を表してもよい);
・Xは、下記式:
【0054】
【化2】


(ここで、R、R及びRは、互いに独立に、水素原子又は基R(ここで、Rは、上記と同義である)を表し、そしてR’は、水素原子、−OH基又は上記と同義の基Rを表し、Rはまた、C−C10アリール基を意味してもよい)で示される基から選択される基を表し;
・Sは、最大20個の糖単位(そして特に最大6個の糖単位)を含む、ピラノース及び/又はフラノース型でL及び/又はD系の単糖又は多糖を表すが、該単糖又は多糖は、強制的に遊離したヒドロキシル基、及び場合によって1つ以上の場合により保護されたアミン官能基で置換されていてもよく;そして
・S−CH−X結合は、C−アノマー性の結合(これは、αであってもβであってもよい)を表す]に対応するC−グリコシド、更には化粧品として許容しうるその塩、水和物のようなその溶媒和物、及びその異性体を含む。
【0055】
本発明の文脈において、「ハロゲン」という用語は、塩素、フッ素、臭素又はヨウ素を意味する。
【0056】
「アリール」という用語は、場合により1つ以上のC−Cアルキル基で置換されている、フェニルのような芳香環を意味する。
【0057】
「C−Cシクロアルキル」という用語は、3〜8個の炭素原子を含有する脂肪族環(例えば、シクロプロピル、シクロペンチル及びシクロヘキシルを包含する)を意味する。
【0058】
本発明における使用に適したアルキル基の中で、特にメチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ペンチル、n−ヘキシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びアリル基が挙げられる。
【0059】
本発明の1つの好ましい実施態様において、Sが、ピラノース及び/又はフラノース型でL及び/又はD系列の、最大6個の糖単位を含有する単糖又は多糖を表してもよい、式(I)に対応するC−グリコシド誘導体を使用することができるが、該単糖又は多糖は、強制的に遊離した少なくとも1つのヒドロキシル官能基及び/又は場合によって強制的に保護された1つ以上のアミン官能基を含み、X及びRは、他の点では上記の全ての定義を保持する。
【0060】
有利には、本発明の単糖は、D−グルコース、D−ガラクトース、D−マンノース、D−キシロース、D−リキソース、L−フコース、L−アラビノース、L−ラムノース、D−グルクロン酸、D−ガラクツロン酸、D−イズロン酸、N−アセチル−D−グルコサミン及びN−アセチル−D−ガラクトサミンから選択することができ、そして有利には、D−グルコース、D−キシロース、N−アセチル−D−グルコサミン又はL−フコースを、そして特にD−キシロースを意味する。
【0061】
更に特に、最大6個の糖単位を含有する本発明の多糖は、D−マルトース、D−ラクトース、D−セロビオース、D−マルトトリオース;D−イズロン酸及びD−グルクロン酸から選択されるウロン酸と、D−ガラクトサミン、D−グルコサミン、N−アセチル−D−ガラクトサミン及びN−アセチル−D−グルコサミンから選択されるヘキソサミンとを組合せた二糖;有利にはキシロビオース、メチル−β−キシロビオシド、キシロトリオース、キシロテトラオース、キシロペンタオース及びキシロヘキサオースから選択される少なくとも1つのキシロースを含むオリゴ糖(そして特に、1−4結合を介して結びついた2個のキシロース分子からなるキシロビオース)から選択することができる。
【0062】
更に特に、Sは、D−グルコース、D−キシロース、L−フコース、D−ガラクトース及びD−マルトースから選択される単糖、特にD−キシロースを表すことができる。本発明の別の実施態様において、Xが、−CO−、−CH(OH)−、−CH(NR)−及び−CH(R)−から、特に−CO−、−CH(OH)−、−CH(NH)−、−CH(NHCHCHCHOH)−、−CH(NHPh)−及び−CH(CH)−から選択される基、そして更に特に−CO−、−CH(OH)−又は−CH(NH)−基、そして優先的には−CH(OH)−基を表し、S及びRが、他の点では上記の全ての定義を保存する、式(I)に対応するC−グリコシド誘導体を使用することができる。
【0063】
本発明の別の実施態様において、Rが、飽和直鎖C−C20(そして特にC−C10)若しくは不飽和直鎖C−C20(そして特にC−C10)アルキル基、又は飽和若しくは不飽和の分岐若しくは環状C−C20(そして特にC−C10)アルキル基を表し;そして場合により上記のように置換されており、S及びXが、他の点では上記の全ての定義を保存する、式(I)に対応するC−グリコシド誘導体を使用することができる。好ましくは、Rは、場合により−OH、−COOH又は−COOR”(R”は、飽和C−Cアルキル基、特にエチルである)で置換されている、直鎖C−C、そして特にC−C基を意味する。
【0064】
優先的には、Rは、非置換の直鎖C−C、そして特にC−Cアルキル基、特にエチルを意味する。
【0065】
好ましく使用される式(I)のC−グリコシド誘導体には、
− Rが、上記のように場合により置換されている、飽和直鎖C−C20(そして特にC−C10)若しくは不飽和直鎖C−C20(そして特にC−C10)アルキル基、又は飽和若しくは不飽和の分岐若しくは環状C−C20(そして特にC−C10)アルキル基を表し;
− Sが、上記のような単糖を表し;
− Xが、上記と同義の、−CO−、−CH(OH)−、−CH(NR)−又は−CH(R)−を表すものがある。
【0066】
好ましくは、
− Rが、場合により−OH、−COOH又は−COOR”(R”は、飽和C−Cアルキル基、特にエチルである)で置換されている、直鎖C−C、そして特にC−C基を意味し;
− Sが、上記のような単糖を表し;
− Xが、−CO−、−CH(OH)−、−CH(NH)−、−CH(NHCHCHCHOH)−、−CH(NHPh)−及び−CH(CH)−から選択される基、そして更に特に−CO−、−CH(OH)−又は−CH(NH)−基、そして優先的には−CH(OH)−基を表す、式(I)のC−グリコシド誘導体が使用される。
【0067】
優先的には、
− Rが、非置換の直鎖C−C、そして特にC−Cアルキル基、特にエチルを意味し;
− Sが、上記と同義の単糖;特にD−グルコース、D−キシロース、N−アセチル−D−グルコサミン又はL−フコース、特にD−キシロースを表し;
− Xが、−CO−、−CH(OH)−及び−CH(NH)−から選択される基、そして優先的にはCH(OH)−基を表す、式(I)のC−グリコシド誘導体が使用される。
【0068】
本発明に記載される化合物の非治療的使用に許容しうる塩は、有機酸又は無機酸から形成されるような、該化合物の従来の非毒性の塩を含む。挙げられる例には、鉱酸(硫酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸又はホウ酸など)の塩が包含される。また、有機酸の塩も挙げることができ、これは、1つ以上のカルボン酸、スルホン酸又はホスホン酸基を含んでよい。これらは、直鎖、分岐若しくは環状の脂肪族の酸、又は芳香族の酸であってもよい。これらの酸はまた、例えば、ヒドロキシル基の形で、O及びNから選択される1つ以上のヘテロ原子を含んでもよい。特にプロピオン酸、酢酸、テレフタル酸、クエン酸及び酒石酸が挙げられる。
【0069】
式(I)の化合物が酸基を含むとき、この酸基の中和は、無機塩基(LiOH、NaOH、KOH、Ca(OH)、NHOH、Mg(OH)又はZn(OH)など)を用いて行われるか;又は有機塩基(第1級、第2級又は第3級アルキルアミン、例えば、トリエチルアミン又はブチルアミンなど)を用いて行うことができる。この第1級、第2級又は第3級アルキルアミンは、1つ以上の窒素及び/又は酸素原子を含んでよく、よって、例えば、1つ以上のアルコール官能基を含んでよい;特に、アミノ−2−メチル−2−プロパノール、トリエタノールアミン、ジメチルアミノ−2−プロパノール又は2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオールが挙げられる。また、リシン又は3−(ジメチルアミノ)プロピルアミンが挙げられる。
【0070】
本発明に記載される化合物のために許容しうる溶媒は、溶媒の存在のために該化合物の調製の最終工程中に形成されるような従来の溶媒和物を含む。挙げられる例には、水又は直鎖若しくは分岐アルコール(例えば、エタノール又はイソプロパノール)の存在による溶媒和物が包含される。
【0071】
本発明で使用される式(I)のC−グリコシド誘導体の中で、最も考慮すべきものは以下である:
− C−β−D−キシロピラノシド−n−プロパン−2−オン;
− C−α−D−キシロピラノシド−n−プロパン−2−オン;
− 1−フェニル−2−(C−β−D−キシロピラノシド)エタン−1−オン;
− 1−フェニル−2−(C−α−D−キシロピラノシド)エタン−1−オン;
− 1−[2−(3−ヒドロキシプロピルアミノ)プロピル]−C−β−D−キシロピラノース;
− 1−[2−(3−ヒドロキシプロピルアミノ)プロピル]−C−α−D−キシロピラノース;
− C−β−D−キシロピラノシド−2−ヒドロキシプロパン;
− C−α−D−キシロピラノシド−2−ヒドロキシプロパン;
− C−β−D−キシロピラノシド−2−アミノプロパン;
− C−α−D−キシロピラノシド−2−アミノプロパン;
− C−β−D−キシロピラノシド−2−フェニルアミノプロパン;
− C−α−D−キシロピラノシド−2−フェニルアミノプロパン;
−3−メチル−4−(C−β−D−キシロピラノシド)酪酸エチル;
−3−メチル−4−(C−α−D−キシロピラノシド)酪酸エチル;
− 6−(C−β−D−キシロピラノシド)−5−ケトヘキサン酸;
− 6−(C−α−D−キシロピラノシド)−5−ケトヘキサン酸;
− 6−(C−β−D−キシロピラノシド)−5−ヒドロキシヘキサン酸;
− 6−(C−α−D−キシロピラノシド)−5−ヒドロキシヘキサン酸;
− 6−(C−β−D−キシロピラノシド)−5−アミノヘキサン酸;
− 6−(C−α−D−キシロピラノシド)−5−アミノヘキサン酸;
− 6−(C−β−D−キシロピラノシド)−5−フェニルアミノヘキサン酸;
− 6−(C−β−D−キシロピラノシド)−5−フェニルアミノヘキサン酸;
− 1−(C−β−D−キシロピラノシド)ヘキサン−2,6−ジオール;
− 1−(C−α−D−キシロピラノシド)ヘキサン−2,6−ジオール;
− 5−(C−β−D−キシロピラノシド)−4−ケトペンタン酸;
− 5−(C−α−D−キシロピラノシド)−4−ケトペンタン酸;
− 5−(C−β−D−キシロピラノシド)−4−ヒドロキシペンタン酸;
− 5−(C−α−D−キシロピラノシド)−4−ヒドロキシペンタン酸;
− 5−(C−β−D−キシロピラノシド)−4−アミノペンタン酸;
− 5−(C−α−D−キシロピラノシド)−4−アミノペンタン酸;
− 5−(C−β−D−キシロピラノシド)−4−フェニルアミノペンタン酸;
− 5−(C−α−D−キシロピラノシド)−4−フェニルアミノペンタン酸;
− 1−(C−β−D−キシロピラノシド)ペンタン−2,5−ジオール;
− 1−(C−α−D−キシロピラノシド)ペンタン−2,5−ジオール;
− 1−(C−β−D−フコピラノシド)プロパン−2−オン;
− 1−(C−α−D−フコピラノシド)プロパン−2−オン;
− 1−(C−β−D−フコピラノシド)プロパン−2−オン;
− 1−(C−α−D−フコピラノシド)プロパン−2−オン;
− 1−(C−β−D−フコピラノシド)−2−ヒドロキシプロパン;
− 1−(C−α−D−フコピラノシド)−2−ヒドロキシプロパン;
− 1−(C−β−L−フコピラノシド)−2−ヒドロキシプロパン;
− 1−(C−α−D−フコピラノシド)−2−ヒドロキシプロパン;
− 1−(C−β−D−フコピラノシド)−2−アミノプロパン;
− 1−(C−α−D−フコピラノシド)−2−アミノプロパン;
− 1−(C−β−L−フコピラノシド)−2−アミノプロパン;
− 1−(C−α−L−フコピラノシド)−2−アミノプロパン;
− 1−(C−β−D−フコピラノシド)−2−フェニルアミノプロパン;
− 1−(C−α−D−フコピラノシド)−2−フェニルアミノプロパン;
− 1−(C−β−L−フコピラノシド)−2−フェニルアミノプロパン;
− 1−(C−α−L−フコピラノシド)−2−フェニルアミノプロパン;
− 3−メチル−4−(C−β−D−フコピラノシド)酪酸エチル;
− 3−メチル−4−(C−α−D−フコピラノシド)酪酸エチル;
− 3−メチル−4−(C−β−L−フコピラノシド)酪酸エチル;
− 3−メチル−4−(C−α−L−フコピラノシド)酪酸エチル;
− 6−(C−β−D−フコピラノシド)−5−ケトヘキサン酸;
− 6−(C−α−D−フコピラノシド)−5−ケトヘキサン酸;
− 6−(C−β−L−フコピラノシド)−5−ケトヘキサン酸;
− 6−(C−α−L−フコピラノシド)−5−ケトヘキサン酸;
− 6−(C−β−D−フコピラノシド)−5−ヒドロキシヘキサン酸;
− 6−(C−α−D−フコピラノシド)−5−ヒドロキシヘキサン酸;
− 6−(C−β−L−フコピラノシド)−5−ヒドロキシヘキサン酸;
− 6−(C−α−L−フコピラノシド)−5−ヒドロキシヘキサン酸;
− 6−(C−β−D−フコピラノシド)−5−アミノヘキサン酸;
− 6−(C−α−D−フコピラノシド)−5−アミノヘキサン酸;
− 6−(C−β−L−フコピラノシド)−5−アミノヘキサン酸;
− 6−(C−α−L−フコピラノシド)−5−アミノヘキサン酸;
− 1−(C−β−D−フコピラノシド)ヘキサン−2,6−ジオール;
− 1−(C−α−D−フコピラノシド)ヘキサン−2,6−ジオール;
− 1−(C−β−L−フコピラノシド)ヘキサン−2,6−ジオール;
− 1−(C−α−D−フコピラノシド)ヘキサン−2,6−ジオール;
− 5−(C−β−D−フコピラノシド)−4−ケトペンタン酸;
− 5−(C−α−D−フコピラノシド)−4−ケトペンタン酸;
− 5−(C−β−L−フコピラノシド)ヘキサン−2,6−ジオール)−4−ケトペンタン酸;
− 5−(C−α−L−フコピラノシド)ヘキサン−2,6−ジオール)−4−ケトペンタン酸;
− 5−(C−β−D−フコピラノシド)−4−ヒドロキシペンタン酸;
− 5−(C−α−D−フコピラノシド)−4−ヒドロキシペンタン酸;
− 5−(C−β−L−フコピラノシド)−4−ヒドロキシペンタン酸;
− 5−(C−α−L−フコピラノシド)−4−ヒドロキシペンタン酸;
− 5−(C−β−D−フコピラノシド)−4−アミノペンタン酸;
− 5−(C−α−D−フコピラノシド)−4−アミノペンタン酸;
− 5−(C−β−L−フコピラノシド)−4−アミノペンタン酸;
− 5−(C−α−L−フコピラノシド)−4−アミノペンタン酸;
− 1−(C−β−D−フコピラノシド)ペンタン−2,5−ジオール;
− 1−(C−α−D−フコピラノシド)ペンタン−2,5−ジオール;
− 1−(C−β−L−フコピラノシド)ペンタン−2,5−ジオール;
− 1−(C−α−L−フコピラノシド)ペンタン−2,5−ジオール;
− 1−(C−β−D−グルコピラノシル)−2−ヒドロキシルプロパン;
− 1−(C−α−グルコピラノシル)−2−ヒドロキシルプロパン;
− 1−(C−β−D−グルコピラノシル)−アミノプロパン;
− 1−(C−α−D−グルコピラノシル)−2−アミノプロパン;
− 1−(C−β−D−グルコピラノシル)−2−フェニルアミノプロパン;
− 1−(C−α−D−グルコピラノシル)−2−フェニルアミノプロパン;
− 3−メチル−4−(C−β−D−グルコピラノシル)酪酸エチル;
− 3−メチル−4−(C−α−D−グルコピラノシル)酪酸エチル;
− 6−(C−β−D−グルコピラノシル)−5−ケトヘキサン酸;
− 6−(C−α−D−グルコピラノシル)−5−ケトヘキサン酸;
− 6−(C−β−D−グルコピラノシル)−5−ヒドロキシヘキサン酸;
− 6−(C−α−D−グルコピラノシル)−5−ヒドロキシヘキサン酸;
− 6−(C−β−D−グルコピラノシル)−5−アミノヘキサン酸;
− 6−(C−α−D−グルコピラノシル)−5−アミノヘキサン酸;
− 6−(C−β−D−グルコピラノシル)−5−フェニルアミノヘキサン酸;
− 6−(C−α−D−グルコピラノシル)−5−フェニルアミノヘキサン酸;
− 1−(C−β−D−グルコピラノシル)ヘキサン−2,6−ジオール;
− 1−(C−α−D−グルコピラノシル)ヘキサン−2,6−ジオール;
− 6−(C−β−D−グルコピラノシル)−5−ケトペンタン酸;
− 6−(C−α−D−グルコピラノシル)−5−ケトペンタン酸;
− 6−(C−β−D−グルコピラノシル)−5−ヒドロキシペンタン酸;
− 6−(C−α−D−グルコピラノシル)−5−ヒドロキシペンタン酸;
− 6−(C−β−D−グルコピラノシル)−5−アミノペンタン酸;
− 6−(C−α−D−グルコピラノシル)−5−ヒドロキシペンタン酸;
− 6−(C−β−D−グルコピラノシル)−5−フェニルアミノペンタン酸;
− 6−(C−α−D−グルコピラノシル)−5−フェニルアミノペンタン酸;
− 1−(C−β−D−グルコピラノシル)ペンタン−2,6−ジオール;
− 1−(C−α−D−グルコピラノシル)ペンタン−2,6−ジオール;
− 1−(C−β−D−ガラクトピラノシル)−2−ヒドロキシルプロパン;
− 1−(C−α−D−ガラクトピラノシル)−2−ヒドロキシルプロパン;
− 1−(C−β−D−ガラクトピラノシル)−2−アミノプロパン;
− 1−(C−α−D−ガラクトピラノシル)−2−アミノプロパン;
− 1−(C−β−D−ガラクトピラノシル)−2−フェニルアミノプロパン;
− 1−(C−α−D−ガラクトピラノシル)−2−フェニルアミノプロパン;
− 3−メチル−4−(β−D−ガラクトピラノシル)酪酸エチル;
− 3−メチル−4−(α−D−ガラクトピラノシル)酪酸エチル;
− 6−(C−β−D−ガラクトピラノシル)−5−ケトヘキサン酸;
− 6−(C−α−D−ガラクトピラノシル)−5−ケトヘキサン酸;
− 6−(C−β−D−ガラクトピラノシル)−5−ヒドロキシヘキサン酸;
− 6−(C−α−D−ガラクトピラノシル)−5−ヒドロキシヘキサン酸;
− 6−(C−β−D−ガラクトピラノシル)−5−アミノヘキサン酸;
− 6−(C−α−D−ガラクトピラノシル)−5−アミノヘキサン酸;
− 6−(C−β−D−ガラクトピラノシル)−5−フェニルアミノヘキサン酸;
− 6−(C−α−D−ガラクトピラノシル)−5−フェニルアミノヘキサン酸;
− 1−(C−β−D−ガラクトピラノシル)ヘキサン−2,6−ジオール;
− 1−(C−α−D−ガラクトピラノシル)ヘキサン−2,6−ジオール;
− 6−(C−β−D−ガラクトピラノシル)−5−ケトペンタン酸;
− 6−(C−α−D−ガラクトピラノシル)−5−ケトペンタン酸;
− 6−(C−β−D−ガラクトピラノシル)−5−ヒドロキシペンタン酸;
− 6−(C−α−D−ガラクトピラノシル)−5−ヒドロキシペンタン酸;
− 6−(C−β−D−ガラクトピラノシル)−5−アミノペンタン酸;
− 6−(C−α−D−ガラクトピラノシル)−5−アミノペンタン酸;
− 6−(C−β−D−ガラクトピラノシル)−5−フェニルアミノペンタン酸;
− 6−(C−α−D−ガラクトピラノシル)−5−フェニルアミノペンタン酸;
− 1−(C−β−D−ガラクトピラノシル)ペンタン−2,6−ジオール;
− 1−(C−α−D−ガラクトピラノシル)ペンタン−2,6−ジオール;
− 1−(C−β−D−フコフラノシル)プロパン−2−オン;
− 1−(C−α−D−フコフラノシル)プロパン−2−オン;
− 1−(C−β−L−フコフラノシル)プロパン−2−オン;
− 1−(C−α−L−フコフラノシル)プロパン−2−オン;
− 3’−(アセトアミド−C−β−D−グルコピラノシル)プロパン−2’−オン;
− 3’−(アセトアミド−C−α−D−グルコピラノシル)プロパン−2’−オン;
− 1−(C−β−D−ガラクトピラノシル)−2−ヒドロキシルプロパン;
− 1−(C−α−D−ガラクトピラノシル)−2−アミノプロパン;
− 1−(アセトアミド−C−β−D−グルコピラノシル)−2−フェニルアミノプロパン;
− 1−(アセトアミド−C−α−D−グルコピラノシル)−2−フェニルアミノプロパン;
− 3−メチル−4−(アセトアミド−C−β−D−グルコピラノシル)酪酸エチル;
− 3−メチル−4−(アセトアミド−C−α−D−グルコピラノシル)酪酸エチル;
− 6−(アセトアミド−C−β−D−グルコピラノシル)−5−ケトヘキサン酸;
− 6−(アセトアミド−C−α−D−グルコピラノシル)−5−ケトヘキサン酸;
− 6−(アセトアミド−C−β−D−グルコピラノシル)−5−ヒドロキシヘキサン酸;
− 6−(アセトアミド−C−α−D−グルコピラノシル)−5−ヒドロキシヘキサン酸;
− 6−(アセトアミド−C−β−D−グルコピラノシル)−5−アミノヘキサン酸;
− 6−(アセトアミド−C−α−D−グルコピラノシル)−5−アミノヘキサン酸;
− 6−(アセトアミド−C−β−D−グルコピラノシル) 5−フェニルアミノヘキサン酸;
− 6−(アセトアミド−C−α−D−グルコピラノシル)−5−フェニルアミノヘキサン酸;
− 1−(アセトアミド−C−β−D−グルコピラノシル)ヘキサン−2,6−ジオール;
− 1−(アセトアミド−C−α−D−グルコピラノシル)ヘキサン−2,6−ジオール;
− 6−(アセトアミド−C−β−D−グルコピラノシル)−5−ケトペンタン酸;
− 6−(アセトアミド−C−α−D−グルコピラノシル)−5−ケトペンタン酸;
− 6−(アセトアミド−C−β−D−グルコピラノシル)−5−ヒドロキシペンタン酸;
− 6−(アセトアミド−C−α−D−グルコピラノシル)−5−ヒドロキシ−ペンタン酸;
− 6−(アセトアミド−C−β−D−グルコピラノシル)−5−アミノペンタン酸;
− 6−(アセトアミド−C−α−D−グルコピラノシル)−5−アミノペンタン酸;
− 6−(アセトアミド−C−β−D−グルコピラノシル)−5−フェニルアミノ−ペンタン酸;
− 6−(アセトアミド−C−α−D−グルコピラノシル)−5−フェニルアミノ−ペンタン酸;
− 1−(アセトアミド−C−β−D−グルコピラノシル)ペンタン−2,6−ジオール;
− 1−(アセトアミド−C−α−D−グルコピラノシル)ペンタン−2,6−ジオール。
【0072】
本発明に更に適したC−グリコシド誘導体の非限定例としては、特に以下の誘導体が挙げられる:
C−[β]−D−キシロピラノシド−n−プロパン−2−オン、C−[α]−D−キシロピラノシド−n−プロパン−2−オン、C−[β]−D−キシロピラノシド−2−ヒドロキシプロパン、C−[α]−D−キシロピラノシド−2−ヒドロキシプロパン、1−(C−[β]−D−フコピラノシド)プロパン−2−オン、1−(C−[α]−D−フコピラノシド)プロパン−2−オン、1−(C−[β]−L−フコピラノシド)プロパン−2−オン、1−(C−[α]−L−フコピラノシド)プロパン−2−オン、1−(C−[β]−D−フコピラノシド)−2−ヒドロキシプロパン、1−(C−[α]−D−フコピラノシド)プロパン−2−ヒドロキシプロパン、1−(C−[β]−L−フコピラノシド)−2−ヒドロキシプロパン、1−(C−[α]−L−フコピラノシド)−2−ヒドロキシプロパン、1−(C−[β]−D−グルコピラノシル)−2−ヒドロキシルプロパン、1−(C−[α]−D−グルコピラノシル)−2−ヒドロキシルプロパン、1−(C−[β]−D−ガラクトピラノシル)−2−ヒドロキシルプロパン、1−(C−[α]−D−ガラクトピラノシル)−2−ヒドロキシルプロパン、1−(C−[β]−D−フコフラノシル)プロパン−2−オン、1−(C−[α]−D−フコフラノシル)プロパン−2−オン、1−(C−[β]−L−フコフラノシル)プロパン−2−オン、1−(C−[α]−L−フコフラノシル)プロパン−2−オン、C−[β]−D−マルトピラノシド−n−プロパン−2−オン、C−[α]−D−マルトピラノシド−n−プロパン−2−オン、C−[β]−D−マルトピラノシド−2−ヒドロキシプロパン、C−[α]−D−マルトピラノシド−2−ヒドロキシプロパン、これらの異性体及びこれらの混合物。
【0073】
1つの実施態様において、C−[β]−D−キシロピラノシド−2−ヒドロキシプロパン又はC−[α]−D−キシロピラノシド−2−ヒドロキシプロパン、及び好ましくはC−[β]−D−キシロピラノシド−2−ヒドロキシプロパンが、本発明の組成物の調製に有利に使用することができる。
【0074】
1つの特定の実施態様において、C−グリコシド誘導体は、水/プロピレングリコール混合物(60/40重量%)中に30重量%の活性物質を含有する溶液の形(Chimexにより商品名Mexoryl SBB(登録商標)の下で製造されている製品など)のC−[β]−D−キシロピラノシド−2−ヒドロキシプロパンであってもよい。
【0075】
言うまでもなく本発明において、式(I)に対応するC−グリコシド誘導体は、単独でも、又は他のC−グリコシド誘導体との混合物としても、そして全ての比率の混合物としても使用することができる。本発明における使用に適したC−グリコシド誘導体は、特に文献WO 02/051828に記載された合成法により得ることができる。
【0076】
本発明はまた、特に皮膚及び/又は頭皮を処置するための、経口投与、局所投与又は皮膚注射により投与される、前記と同義の本発明の組成物の使用に関する。
【0077】
前記と同義の本発明の組成物は、特にヘアケアのための、詳しくは毛髪成長を刺激し、抜け毛と闘い、抜け毛を遅らせるか、又は毛髪のつやを強化するための、化粧品組成物であってよい。
【0078】
本発明の別の目的は、前記と同義の少なくとも1つの追加の化合物の有効量と組合せた、前記と同義の少なくとも1つの単糖の有効量を、個体、好ましくはヒトに投与することによる、皮膚又はその外皮(毛髪、睫毛、爪など)の加齢の兆候を軽減又は防止するための、処置法、特に美容的又は治療的方法である。特に本発明の目的は、生理学的に許容しうる媒体中に、前記と同義の少なくとも1つの単糖の有効量と、前記と同義の少なくとも1つの追加の化合物の有効量との組合せを含む組成物の、皮膚への局所適用を含む、しわのある皮膚、特に顔及び/又は額の皮膚を処置するための美容的方法である。
【0079】
本発明はまた、皮膚又はその外皮の加齢の兆候を軽減及び/又は防止するための、本発明の組成物又は組合せの使用に関する。
【0080】
本発明の組成物又は組合せはまた、皮膚又はその外皮中の表皮細胞及び真皮細胞、特にケラチン細胞及び繊維芽細胞の再生を、特にそれらの増殖を上昇させることにより刺激することを可能にする。したがってこれは、暦年加齢及び/又は光線加齢の兆候と闘うのに特に有効な方法、特に美容的方法を提供する。
【0081】
光線加齢の兆候は、紫外線への曝露による皮膚の内部分解(光線性加齢)に対応する。暦年加齢の兆候は、個体の内因性加齢による皮膚の内部分解に対応する。
【0082】
1つの好ましい実施態様において、本発明の使用は、肌の色つやを改善すること、しわ及び/若しくは小じわの特徴を軽減及び/若しくは防止すること、皮膚の微細な凹凸を改善及び/若しくは軽減すること、皮膚をなめらかにすること、並びに/又は皮膚の機械的性質を改善すること、並びに/又は機械的攻撃(擦り、圧力又は摩擦など)に対する皮膚の抵抗性を上昇させること、並びに/又は皮膚の修復を促進することを目的とする。
【0083】
本発明の別の態様において、本発明の組成物又は組合せの使用は、皮膚の密度、その堅さ及び/又は皮膚の種々のコンパートメントの結合、特に真皮と表皮との結合を改善することを可能にする。
【0084】
本発明はまた、しわ及び/又は小じわ、しわの寄った皮膚、皮膚の弾力性及び/又は張りの欠如、真皮の菲薄化、コラーゲン繊維の分解、たるんだ皮膚、菲薄化皮膚及び/又は紫外線への曝露により引き起こされる皮膚の内部分解を、予防的又は治療的に処置するための、本発明の組成物又は組合せの使用に関する。
【0085】
本発明の組成物又は組合せは、繊維芽細胞及び/又はケラチン細胞による、D−グルコサミン及び/又はN−アセチル−D−グルコサミン残基を含有するグリコサミノグリカン類(有利にはヒアルロン酸)、及び/又はプロテオグリカン類(有利にはヒアルロン酸を含有するプロテオグリカン類)の合成を刺激することを可能にする。
【0086】
本発明の組成物又は組合せはまた、ラミニン類、好ましくはラミニンVの合成、並びに好ましくはプロコラーゲンI、コラーゲンIV及びコラーゲンVIIから選択されるコラーゲン類の合成を上昇させる作用を有する。
【0087】
本発明で使用すべき、前記と同義の単糖類並びにC−グリコシド及び誘導体から選択される活性成分の量は、所望の美容効果又は治療効果に依存し、よって広範囲に変動しうる。よって当業者であれば、その一般的な知識に基づいて、適量を容易に決定することができる。
【0088】
即ち、そして1つの好ましい実施態様により、本発明の組成物は、上記と同義の少なくとも1つの単糖を、組成物の総重量に対して0.001〜30重量%の間の量、特に組成物の総重量に対して0.1〜10重量%の間、そして更に特に0.5〜6重量%の間の量で含む。
【0089】
1つの好ましい実施態様により、本発明の組成物は、C−グリコシド及び/又は少なくとも1つのその誘導体を、組成物の総重量に対して0.001〜30重量%の間の量、特に組成物の総重量に対して0.1〜10重量%の間、そして更に特に0.5〜6重量%の間の量で含む。
【0090】
特に本発明の組成物は、キシリトールとマンニトールとの組合せを含まない。
【0091】
特に本発明の組成物は、テンショニング剤を含まない。
【0092】
一般に「テンショニング剤」という用語は、25℃〜50℃の範囲の温度で、水中に7重量%の濃度で又は均一な外観の媒体が形成される最大濃度で、水に可溶性又は分散性であり、水中のこの7%の濃度又はこの最大濃度で、後述の試験で15%を超える収縮を引き起こす、任意のポリマーを意味する。
【0093】
均一な外観の媒体が生成する最大濃度は、±20%以内、好ましくは±5%以内で測定される。
【0094】
「均一な外観の媒体」という表現は、肉眼で見える凝集物を何も含有しない媒体を意味する。
【0095】
該最大濃度の測定のために、テンショニング剤は、25℃〜50℃の範囲の温度で撹拌して凝集を防ぎながら徐々に水に加え、次にこの混合物を1時間撹拌する。こうして調製した混合物を24時間後に観察して、均一な外観(肉眼で見える凝集物が存在しないこと)かどうかを見る。
【0096】
テンショニング効果は、インビトロ収縮試験により特性評価することができる。
【0097】
7重量%の濃度又は上記と同義の最大濃度の、水中のテンショニング剤の均質混合物は、前もって、かつ前述のとおり調製する。
【0098】
30μlの均質混合物を、弾性率が20MPaで厚さが100μmの長方形のエラストマー試料(10×40mm、よって最初の幅Lは10mm)上に置く。
【0099】
22±3℃及び相対湿度(RH)40±10%で3時間乾燥後、エラストマー試料は、添加したテンショニング剤による張力のために幅(L3hと記載)が縮んだ。
【0100】
次に該ポリマーのテンショニング効果(TE)は、以下の方法で定量する:
【表1】


テンショニング剤は以下から選択できる:
a)植物又は動物タンパク質、及びこれらの加水分解物;
b)天然由来の多糖類;
c)混合シリケート;
d)無機充填剤のコロイド粒子;
e)合成ポリマー;
並びにこれらの混合物。
【0101】
当業者であれば、上記の化合物分類から、前述のような試験に対応する物質を選択する方法は知るところであろう。
【0102】
本発明の組成物は、特に無菌溶液の形で、皮膚又はその外皮への局所投与、経口投与又は皮膚注射に適している。
【0103】
好ましくは本発明の局所投与は、クリーム、ゲル、ローション、ミルク、オイル、軟膏、ワックス、ムース、ペースト、セラム、ポマード又はシャンプーの形である。
【0104】
好ましくはまた、本発明の経口投与は、ゲルカプセル、錠剤又は丸剤の形である。
【0105】
本発明の単糖、及びC−グリコシド又はその誘導体は、更に特に、本発明の組成物中に活性物質(又は活性成分)として、特に唯一の活性物質として存在する。
【0106】
本発明において、「活性物質」及び「活性成分」という用語は、更に具体的には、個体、特にヒトに投与されると、特に本発明の組成物中に存在する別の化合物の生物学的又は機械的作用を改善することなく、体、特に皮膚又はその外皮に対して直接の生物学的役割を演じる化合物を意味する。
【0107】
一般に、前記と同義の組成物の活性成分が包含される媒体は、生理学的に許容しうる媒体、特に化粧品として又は薬学的に許容しうる媒体であり、そして無水であっても水性であってもよい。よってこれは、水相及び/又は脂肪相を含んでよい。
【0108】
本発明の化合物が使用される生理学的に許容される媒体、及びまたその成分、それらの量、組成物のガレヌス型、その調製のモード、及びその投与のモードは、当業者によって、その者の一般的知識に基づいて、所望のタイプの組成物の相関関数として選択されうる。
【0109】
組成物が局所投与用の組成物であるとき、有利にはこれは水溶液又は水性アルコール溶液、水中油型(O/W)若しくは油中水型(W/O)エマルション、又は多成分エマルション(3成分:W/O/W又はO/W/O)、ナノエマルション、特にO/Wナノエマルション(ここで液滴のサイズは100nm未満である)、水性ゲル、あるいは球状体を用いた水相中の脂肪相の分散液[これらの球状体は、ナノ粒子及びナノカプセルのようなポリマーナノ粒子、又は例えば、イオン型及び/又は非イオン型の脂質小胞(特許出願FR 2,709,666及びFR 2,725,369に記載されるようなリポソーム、ニオソーム又はオレオソーム)である]の形である。
【0110】
これらの組成物は常法により調製する。
【0111】
更に、本発明で使用できる組成物は、大体が液体であって、白色若しくは着色クリーム、ポマード、ミルク、ローション、セラム、ペースト又はムースの外観を有してよい。これらは場合により、エアロゾルの形で皮膚に適用してもよい。これらはまた、固体型、例えば、スティック型であってもよい。
【0112】
毛髪又は頭皮への局所適用のために、本組成物は、水溶液、アルコール溶液又は水性アルコール溶液の形でも;クリーム、ゲル、エマルション又はムースの形でも;加圧噴射剤をも含むエアロゾルの形であってもよい。
【0113】
組成物が水性型、特に水性分散液、水性エマルション又は水溶液の形であるとき、これは、水、フローラルウォーター、及び/又はミネラルウォーターを含んでよい水相を含んでよい。
【0114】
組成物がエマルションであるとき、脂肪相の比率は、組成物の総重量に対して約5〜80重量%、好ましくは約2〜50重量%の範囲であってよい。エマルション型の組成物で使用されるオイル、ワックス、乳化剤、及び共乳化剤は、化粧品で従来から使用されているものから選択される。乳化剤及び共乳化剤は、組成物中に、組成物の総重量に対して約0.3〜30重量%、好ましくは約0.5〜20重量%の範囲の比率で存在する。エマルションはまた、脂質小胞を含んでよい。
【0115】
組成物が油性溶液又はゲルであるとき、この脂肪相は組成物の総重量の90%を超えてもよい。
【0116】
油相はまた、本明細書に後述のように、一般な任意の脂溶性又は脂質分散性添加剤を含んでよい。
【0117】
これは特に、ロウ、ペースト状化合物、脂肪アルコール又は脂肪酸のような脂肪性物質を含んでよい。油相は、少なくとも1つの油、更に特に少なくとも1つの化粧品用油を含有する。「油」という用語は、室温(25℃)で液体である脂肪物質を意味する。
【0118】
本発明の組成物に使用できる油として、以下の例が挙げられる:
− 動物由来の炭化水素ベースの油(ペルヒドロスクアレンなど);
− 植物由来の炭化水素ベースの油(4〜10個の炭素原子を含有する脂肪酸の液体トリグリセリド、例えば、ヘプタン酸若しくはオクタン酸トリグリセリド、又は例えば、ヒマワリ油、コーン油、大豆油、マロー(marrow)油、ブドウ種子油、ゴマ油、ヘーゼルナッツ油、アンズ油、マカダミア油、アララ(arara)油、コエンドロ油、ヒマシ油、アボカド油、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、例えば、Stearineries Dubois社から販売されているもの、又はDynamit Nobel社により商品名Miglyol 810、812及び818の下で販売されているもの、ホホバ油、シアバター油、及びカプリリルグリコールなど);
− 合成エステル及びエーテル類、特に脂肪酸のもの、例えば、式:RCOOR及びROR(ここで、Rは、8〜29個の炭素原子を含有する脂肪酸又は脂肪アルコール残基を表し、そしてRは、3〜30個の炭素原子を含有する分岐又は非分岐の炭化水素ベースの鎖を表す)の油、例えば、Purcellin油、ステアリン酸2−オクチルドデシル、エルカ酸2−オクチルドデシル、イソステアリン酸イソステアリル;水酸化エステル類、例えば、乳酸イソステアリル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、ヒドロキシステアリン酸オクチルドデシル、リンゴ酸ジイソステアリル又はクエン酸トリイソセチル;ヘプタン酸、オクタン酸又はデカン酸脂肪アルコール類;ポリオールエステル類、例えば、ジオクタン酸プロピレングリコール、ジヘプタン酸ネオペンチルグリコール及びジイソノナン酸ジエチレングリコール;並びにペンタエリトリトールエステル類、例えば、テトライソステアリン酸ペンタエリトリトール、又はサルコシン酸イソプロピルラウロイル(特にAjinomoto社により商品名Eldew SL 205の下で販売されている);
− 鉱物又は合成由来の線状又は分岐炭化水素(揮発性若しくは不揮発性流動パラフィン、及びその誘導体、ワセリン、ポリデセン類、イソヘキサデカン、イソドデカン、水素化ポリイソブテン(Parleam油など)、又はn−ウンデカン(C11)とn−トリデカン(C13)との混合物(Cognis社により参照コードCetiol UTの下で販売されている)など);
− 部分的に炭化水素ベースの及び/又はシリコーンベースのフッ素オイル、例えば、文献JP-A-2295912に記載されているもの;
− シリコーン油、例えば、線状又は環状シリコーン鎖を有する、揮発性若しくは不揮発性ポリメチルシロキサン(PDMS)(これらは室温で液体又はペースト状である)、特に揮発性シリコーン油、特にシクロポリジメチルシロキサン(シクロメチコン類)(シクロヘキサジメチルシロキサン及びシクロペンタジメチルシロキサンなど);アルキル、アルコキシ又はフェニル基を含むポリジメチルシロキサン類(これらはペンダントであるか又はシリコーン鎖の末端にあり、これらの基は2〜24個の炭素原子を含む);フェニルシリコーン類、例えば、フェニルトリメチコン類、フェニルジメチコン類、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン類、ジフェニルジメチコン類、ジフェニルメチルジフェニルトリシロキサン類又は2−フェニルエチルトリメチルシロキシケイ酸塩、及びポリメチルフェニルシロキサン類;
− これらの混合物。
【0119】
上述の油のリストにおいて「炭化水素ベースの油」という用語は、主として炭素原子及び水素原子を含み、そしてエステル、エーテル、フルオロ、カルボン酸及び/又はアルコール基を含んでよい任意の油を意味する。
【0120】
油相中に存在してもよい他の脂肪物質は、例えば、8〜30個の炭素原子を含有する脂肪酸、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸及びオレイン酸;ロウ、例えば、ラノリンロウ、蜜ロウ、カルナウバロウ又はカンデリラロウ、パラフィンロウ、亜炭ワックス又はミクロクリスタリンワックス、セレシン若しくはオゾケライト、及び合成ロウ、例えば、ポリエチレンロウ及びFischer-Tropschロウ;シリコーン樹脂(トリフルオロメチル−C1〜4−アルキルジメチコン及びトリフルオロプロピルジメチコンなど);並びにシリコーンエラストマー、例えば、Shin-Etsu社により商品名KSGの下で販売されている製品、Dow Corning社により商品名Trefil、BY29若しくはEPSXの下で販売されている製品、又はGrant Industries社により商品名Gransilの下で販売されている製品である。
【0121】
これらの脂肪物質は、当業者により種々のやり方で所望の性質(例えば、粘稠度又はテクスチャーに関して)を有する組成物を調製するために選択されることができる。
【0122】
エマルションは一般に、両親媒性、陰イオン性、陽イオン性及び非イオン性乳化剤から選択される少なくとも1つの乳化剤を含有し、単独で又は混合物として、及び場合により共乳化剤として使用される。乳化剤は、得られるエマルション(W/O又はO/W)により、適切なやり方で選択される。乳化剤及び共乳化剤は一般に、組成物の総重量に対して0.3%〜30重量%、そして好ましくは0.5%〜20重量%の範囲の比率で組成物中に存在する。
【0123】
W/Oエマルションについて、挙げられる乳化剤の例には、ジメチコンコポリオール類(Dow Corning社により商品名DC5225Cの下で販売されているシクロメチコンとジメチコンコポリオールとの混合物など)、及びアルキルジメチコンコポリオール類(Dow Corning社により商品名Dow Corning 5200 Formulation Aidの下で販売されているラウリルジメチコンコポリオール、及びGoldschmidt社により商品名Abil EM90(登録商標)の下で販売されているセチルジメチコンコポリオールなど)が含まれる。少なくとも1つのオキシアルキレン基を含む架橋弾性固体オルガノポリシロキサン[特許US-A-5,412,004の実施例3、4及び8、及び特許US-A-5,811,487の実施例の手順にしたがって得られるもの、特に特許US-A-5,412,004の実施例3(合成例)の生成物(Shin-Etsu社により参照コードKSG21の下で販売されている製品)など]もまた、W/Oエマルション用の界面活性物質として使用することができる。
【0124】
O/Wエマルションについて、挙げられる乳化剤の例には、非イオン性乳化剤、例えば、グリセロールのオキシアルキレン化(更に特にポリオキシエチレン化)脂肪酸エステル;ソルビタンのオキシアルキレン化脂肪酸エステル;オキシアルキレン化(オキシエチレン化及び/又はオキシプロピレン化)脂肪酸エステル;オキシアルキレン化(オキシエチレン化及び/又はオキシプロピレン化)脂肪アルコールエーテル;ステアリン酸スクロースのような糖エステル;及びこれらの混合物(ステアリン酸グリセリルとステアリン酸PEG−40との混合物など)が含まれる。
【0125】
これらの組成物はまた、粒子(例えば、特許FR 2,760,641に記載されたポリマー粒子)、又は特許出願FR 2,853,543及びFR 2,819,175に記載されるような、架橋若しくは非架橋両親媒性ポリマーを用いて安定化されるO/Wエマルションであってもよい。
【0126】
既知の方法で、化粧品組成物はまた、化粧品で一般的な補助剤、例えば、親水性若しくは親油性ゲル化剤、親水性若しくは親油性活性物質、保存剤、抗酸化剤、溶媒、香料、充填剤、臭気吸収剤及び色素などを含有してもよい。これらの種々の補助剤の量は、化粧品分野で従来から使用されるものであり、例えば、組成物の総重量の約0.01%〜10%の範囲である。その性質に応じて、これらの補助剤は、脂肪相、水相及び/又は脂質球状体中に導入することができる。
【0127】
本発明に使用できる溶媒として、低級アルコール、例えば、エタノール、イソプロパノール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール及びプロピレングリコールが挙げられる。
【0128】
本発明に使用できる親水性ゲル化剤として、非限定例には、カルボキシビニルポリマー類(Carbomer(登録商標))、アクリルコポリマー類(アクリレート/アルキルアクリレートコポリマーなど)、ポリアクリルアミド類、ヒドロキシプロピルセルロースのような多糖類、天然ゴム及び粘土があり、そして親油性ゲル化剤には、ベントンのような改質粘土、脂肪酸の金属塩、例えば、ステアリン酸アルミニウム、疎水性シリカ、エチルセルロース及びポリエチレンが含まれる。
【0129】
本組成物が経口投与されるとき、これは有利にはゲルカプセル、錠剤又は丸剤の形である。組成物が皮膚注射により投与されるとき、これは特に無菌溶液の形である。
【0130】
本発明の組成物は、他の親水性又は親油性活性物質を含有してもよい。これらの活性物質は特に、抗酸化剤、皮膚弛緩性若しくは皮膚脱収縮性物質、抗加齢剤、抗糖化剤、真皮若しくは表皮の高分子の合成を刺激するための、かつ/又はこれらの分解を防止するための物質、繊維芽細胞若しくはケラチン細胞の増殖及び/又はケラチン細胞の分化を刺激するための物質、角質肥厚膜の成熟を促進するための物質、NOシンターゼインヒビター、及び細胞のエネルギー代謝を刺激するための物質から選択される。これらの活性物質のリストは、例証を目的として後述されるが、これらは決して限定と考えてはならない。
【0131】
抗加齢剤:
加齢の兆候、特に皮膚の加齢と闘うことが知られている活性物質の中で、特に以下が挙げられる:
ビタミンB3、補酵素Q10(又はユビキノン)、ビタミンB9、ビタミンE、リン酸塩誘導体のようなビタミンE誘導体、例えば、Showa Denko社により販売されているTPNA(登録商標)、レスベラトロール又はその誘導体、例えば、Estee Lauder社により販売されているResveratrate(登録商標)、レチノール又はその誘導体、及びこれらの混合物。
【0132】
抗糖化剤:
「抗糖化剤」という用語は、皮膚タンパク質、特にコラーゲンのような皮膚タンパク質の糖化を防止及び/又は軽減する化合物を意味する。
【0133】
特に挙げられる抗糖化剤には、ツツジ科(Ericacea)の植物エキス[ブルーベリー(Vaccinium angustifolium又はVaccinium myrtillus)エキス、例えば、Cosmetochem社により商品名Blueberry Herbasol Extract PGの下で販売されている製品など]、エルゴチオネイン及びその誘導体、ヒドロキシスチルベン類及びその誘導体[レスベラトロール及び3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベン(これらの抗糖化剤は、それぞれ特許出願FR 2,802,425、FR 2,810,548、FR 2,796,278及びFR 2,802,420に記載されている)など]、ジヒドロキシスチルベン類及びその誘導体、アルギニン及びリジンのポリペプチド類[Solabia社により商品名Amadorine(登録商標)の下で販売されている製品など]、塩酸カルシニン(Exsymolにより商品名Alistin(登録商標)の下で販売されている)、ヒマワリ(Helianthus annuus)エキス、例えば、SilabからのAntiglyskin(登録商標)、ワインエキス[Givaudan社により商品名Vin blanc deshydrate 2Fの下で販売されているマルトデキストリン支持体上の粉末白ワインエキスなど]、チオクト酸(又はα−リポ酸)、クマコケモモ(bearberry)と海産グリコーゲン(marine glycogen)エキスの混合物、例えば、Laboratoires SerobiologiquesからのAglycal LS 8777(登録商標)、及び紅茶エキス、例えば、SedermaからのKombuchka(登録商標)、並びにこれらの混合物が含まれる。
【0134】
挙げられる好ましい抗糖化剤には、ブルーベリー(Vaccinium myrtillus)エキス及び紅茶エキスが含まれる。
【0135】
真皮及び/又は表皮の高分子の合成を刺激するための、かつ/あるいはそれらの分解を防止するための物質
真皮の高分子を刺激するか又はそれらの分解を防止するための活性物質の中で、以下のものが挙げられる:
− コラーゲン合成に作用するもの、例えば、ツボクサ(Centella asiatica)エキス、アジアチコシド類及びこれらの誘導体;合成ペプチド[イアミン(iamin)、Sederma社により販売されているバイオペプチドCL又はパルミトイルオリゴペプチドなど];植物から抽出されるペプチド[Coletica社により商品名Phytokine(登録商標)の下で販売されているダイズ加水分解物など];米ペプチド[SilabからのNutripeptide(登録商標)など];マンヌロン酸メチルシラノール[Exsymolにより販売されているAlgisium C(登録商標)など];植物ホルモン(オーキシン及びリグナンなど);葉酸;及びMedicago sativa(アルファルファ)エキス[Silabにより商品名Vitanol(登録商標)の下で販売されている製品など];ヘーゼルナッツのペプチドエキス[Solabia社により商品名Nuteline C(登録商標)の下で販売されている製品など];及びアルギニン;あるいは
− コラーゲン分解の阻害に作用するもの、特にメタロプロテアーゼ(MMP)、更に特に、MMP1、2、3及び9などの阻害に作用する物質。次のものを挙げることができる:レチノイド及び誘導体、Medicago sativa(アルファルファ)エキス[SilabからのVitanol(登録商標)など]、Atrium Biotechnologiesにより商品名Lanablue(登録商標)の下で販売されているAphanizomenon flos-aquae(藍藻類(Cyanophyceae))のエキス、オリゴペプチド及びリポペプチド、リポアミノ酸、Coletica社により商品名Collalift(登録商標)の下で販売されているモルトエキス;ブルーベリー又はローズマリーのエキス;リコピン;イソフラボン類、これらの誘導体又はこれらを含有する植物エキス、特にダイズエキス(例えば、Ichimaru Pharcos社により商品名Flavosterone SB(登録商標)の下で販売されている)、レッドクローバーエキス、亜麻エキス又は葛根エキス;ライチエキス;SEPPICにより商品名Sepilift DPHP(登録商標)の下で販売されているジパルミトイルヒドロキシプロリン(Dipalmitoyl Hydroxyproline);Baccharis genistelloides又はSilabにより販売されているBaccharine、モリンガエキス[CognisからのArganyl LS 9781(登録商標)など];特許出願FR-A-2,812,544に記載のシソ科(Flacksmann社からのSalvia officinalis)からのセージエキス、シャクナゲ(rhododendron)エキス、ブルーベリーエキス、及びブルーベリー(Vaccinium myrtillus)エキス(特許出願FR-A-2,814,950に記載のものなど);あるいは
− エラスチン類(エラスチン及びフィブリリン)に属する分子の合成に作用するもの、例えば:レチノール及び誘導体、特にパルミチン酸レチニル;LSN社により商品名Cytovitin(登録商標)の下で販売されているSaccharomyces cerevisiaeエキス;及びSecma社により商品名Kelpadelie(登録商標)の下で販売されている藻類オオウキモ(Macrocystis pyrifera)エキス;ヘーゼルナッツのペプチドエキス[Solabia社により商品名Nuteline C(登録商標)の下で販売されている製品など];あるいは
− エラスチン分解の阻害に作用するもの、例えば、LSN社により商品名Parelastyl(登録商標)の下で販売されているエンドウ(Pisum sativum)の種子のペプチドエキス;ヘパリン類似物質;及び特許出願WO 01/94381に記載のN−アシルアミノアミド化合物[例えば、{2−[アセチル(3−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]−3−メチルブチリルアミノ}酢酸(またN−[N−アセチル−N’−(3−トリフルオロメチル)フェニルバリル]グリシン、又はN−アセチル−N−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]バリルグリシン若しくはアセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシンとしても知られている)又はC−Cアルコールとのこのエステルなど];米ペプチドエキス[PentapharmからのColhibin(登録商標)など]、又はアンマロク(Phyllanthus emblica)エキス[RonaからのEmblica(登録商標)など];あるいは
− グリコサミノグリカンの合成に作用するもの、例えば、Brooks社により商品名Biomin Yoghurt(登録商標)の下で販売されている、乳酸菌(Lactobacillus vulgaris)での発酵乳製品;Alban Mueller社により商品名HSP3(登録商標)の下で販売されている褐藻Padina pavonicaエキス;特にSilab社から商品名Firmalift(登録商標)の下で、又はLSN社から商品名Cytovitin(登録商標)の下で入手可能なSaccharomyces cerevisiaeエキス;Laminaria ochroleucaエキス[SecmaからのLaminaine(登録商標)など]; Lucas MeyerからのMamakuエッセンス、及びカラシナ(Cress)エキス(SilabからのOdraline(登録商標));あるいは
− フィブロネクチンの合成に作用するもの、例えば、Seporga社により商品名GP4G(登録商標)の下で販売されている動物プランクトンのSalinaエキス;特にAlban Mueller社から商品名Drieline(登録商標)の下で入手可能な酵母エキス;及びSederma社から商品名Matrixyl(登録商標)の下で販売されているパルミトイルペンタペプチド。
【0136】
フィラグリン及びケラチンのような表皮高分子を刺激するための活性物質の中で、特にSilab社により商品名Structurine(登録商標)の下で販売されているルピナス(lupin)エキス;Gattefosse社により商品名Gatuline(登録商標)RCの下で販売されているFagus sylvaticaブナの花芽のエキス;及びSeporga社により商品名GP4G(登録商標)の下で販売されている動物プランクトンSalinaエキス;Procyteからの銅トリペプチド;バンバラマメ(Voandzeia subterranea)のペプチドエキス[Laboratoires Serobiologiques社により商品名Filladyn LS 9397(登録商標)の下で販売されている製品など]を挙げることができる。
【0137】
好ましくは、グリコサミノグリカンの合成を刺激する物質、エラスチン分解を阻害する物質、フィブロネクチン合成を刺激する物質、表皮高分子の合成を刺激する物質、及びこれらの混合物から選択される、真皮及び/又は表皮高分子の合成を刺激するか、かつ/又はこれらの分解を防止する活性物質が用いられよう。
【0138】
更に優先的には、褐藻Padina pavonicaエキス、Saccharomyces cerevisiaeエキス、Laminaria ochroleucaエキス、Mamakuエッセンス、及びカラシナエキス、並びにこれらの混合物から選択される、グリコサミノグリカンの合成を刺激する活性物質が使用されよう。
【0139】
真皮及び/又は表皮高分子の合成を刺激するための、かつ/又はこれらの分解を防止するための好ましい物質として、次のものを挙げることができる:
合成ペプチド、例えば、イアミン、Sederma社により販売されているバイオプチドCL又はパルミトイルオリゴペプチド;植物から抽出されたペプチド[Coletica社により商品名Phytokine(登録商標)の下で販売されているダイズ加水分解物など];米ペプチド[SilabからのNutripeptide(登録商標)など];マンヌロン酸メチルシラノール[Exsymolにより販売されているAlgisium C(登録商標)など];葉酸;Medicago sativa(アルファルファ)エキス[Silabにより商品名Vitanol(登録商標)の下で販売されている製品など];ヘーゼルナッツのペプチドエキス[Solabia社により商品名Nuteline C(登録商標)の下で販売されている製品など];アルギニン;Atrium Biotechnologiesにより商品名Lanablue(登録商標)の下で販売されているAphanizomenon flos-aquae)(藍藻類)エキス、Coletica社により商品名Collalift(登録商標)の下で販売されているモルトエキス、リコピン;ライチエキス;モリンガエキス[CognisからのArganyl LS 9781(登録商標)など];ブルーベリー(Vaccinium myrtillus)エキス(特許出願FR-A-2,814,950に記載のものなど);レチノール及びその誘導体、特にパルミチン酸レチニル;LSN社により商品名Cytovitin(登録商標)の下で販売されているSaccharomyces cerevisiaeエキス;ヘーゼルナッツのペプチドエキス[Solabia社により商品名Nuteline C(登録商標)の下で販売されている製品など];{2−[アセチル(3−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]−3−メチルブチリルアミノ}酢酸(またN−[N−アセチル−N’−(3−トリフルオロメチル)フェニルバリル]グリシン、又はN−アセチル−N−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]バリルグリシン若しくはアセチルトリフルオロメチルフェニルバリルグリシンとしても知られている)又はC−Cアルコールとのこのエステル;米ペプチドエキス[PentapharmからのColhibin(登録商標)など]、又はアンマロク(Phyllanthus emblica)エキス[RonaからのEmblica(登録商標)など];Alban Mueller社により商品名HSP3(登録商標)の下で販売されている褐藻Padina pavonicaエキス;特にSilab社から商品名Firmalift(登録商標)の下で、又はLSN社から商品名Cytovitin(登録商標)の下で入手可能なSaccharomyces cerevisiaeエキス;Laminaria ochroleucaエキス[SecmaからのLaminaine(登録商標)など];Lucas MeyerからのMamakuのエッセンス、Silab社により商品名Structurine(登録商標)の下で販売されているルピナスエキス;Gattefosse社により商品名Gatuline(登録商標)RCの下で販売されているヨーロッパブナ(Fagus sylvatica beech)の花芽のエキス。
【0140】
繊維芽細胞若しくはケラチン細胞の増殖及び/又はケラチン細胞の分化を刺激する物質
本発明の組成物に使用できる繊維芽細胞の増殖を刺激する物質は、例えば、植物タンパク質又はポリペプチド、特にダイズから抽出されたもの(例えば、LSN社により商品名Eleseryl SH−VEG 8(登録商標)の下で販売されているか又はSilab社により商品名Raffermine(登録商標)の下で販売されているダイズエキス);加水分解されたダイズタンパク質のエキス[SilabからのRidulisse(登録商標)など];並びにジベレリン及びサイトカイニンのような植物ホルモン;ヘーゼルナッツのペプチドエキス[Solabia社から商品名Nuteline C(登録商標)の下で販売されている製品など]から選択することができる。
【0141】
好ましくは、ケラチン細胞の増殖及び/又は分化を促進する物質が用いられよう。
【0142】
本発明の組成物において使用できるケラチン細胞の増殖を刺激する物質には、特にフロログルシノール、アジサイ(Hydrangea macrophylla)の葉のエキス、例えば、Ichimaru PharcosからのAmacha Liquid E(登録商標)、CLRからのStimoderm(登録商標)のような酵母エキス;Larrea divaricataエキス[SedermaからのCapislow(登録商標)など]、パパイア、オリーブの葉及びレモンのエキスの混合物[VincienceからのXyleine(登録商標)など]、レチノール及びそのエステル(パルミチン酸レチニルを包含する)、Gattefosseにより販売されているナッツケーキエキス、並びにジャガイモ(Solanum tuberosum)エキス[Sedermaにより販売されているDermolectine(登録商標)など]が含まれる。
【0143】
ケラチン細胞の分化を刺激する物質の中には、例えば、カルシウムのような鉱物;ルピナスのペプチドエキス[Silab社により商品名Structurine(登録商標)の下で販売されている製品など];β−シトステリル硫酸ナトリウム[Seporga社により商品名Phytocohesine(登録商標)の下で販売されている製品など];及びトウモロコシの水溶性エキス[Solabia社により商品名Phytovityl(登録商標)の下で販売されている製品など];バンバラマメ(Voandzeia substerranea)のペプチドエキス[Laboratoires Serobiologiques社により商品名Filladyn LS 9397(登録商標)の下で販売されている製品など];及びセコイソラリシレシノール(secoisolariciresinol)のようなリグナン類、並びにレチノール及びそのエステル(パルミチン酸レチニルを包含する)がある。
【0144】
ケラチン細胞の増殖及び/又は分化を刺激する物質として、エストラジオール及び同族体のようなエストロゲン類;又はサイトカイン類も挙げることができる。
【0145】
繊維芽細胞若しくはケラチン細胞の増殖、及び/又はケラチン細胞の分化を刺激するための好ましい活性物質として、植物タンパク質又はポリペプチド、特にダイズから抽出されたもの(例えば、LSN社により商品名Eleseryl SH−VEG 8(登録商標)の下で販売されているか、又はSilab社により商品名Raffermine(登録商標)の下で販売されているダイズエキス);加水分解されたダイズタンパク質のエキス[SilabからのRidulisse(登録商標)など];ヘーゼルナッツのペプチドエキス[Solabia社により商品名Nuteline C(登録商標)の下で販売されている製品など];アデノシン、フロログルシノール、酵母エキス[CLRからのStimoderm(登録商標)など];ルピナスのペプチドエキス[Silab社により商品名Structurine(登録商標)の下で販売されている製品など];水溶性トウモロコシエキス[Solabia社により商品名Phytovityl(登録商標)の下で販売されている製品など];バンバラマメ(Voandzeia subterranea)のペプチドエキス[Laboratoires Serobiologiques社により商品名Filladyn LS 9397(登録商標)の下で販売されている製品など];レチノール及びそのエステル(パルミチン酸レチニルを包含する)を挙げることができる。
【0146】
角質肥厚膜の成熟を促進する物質
角質肥厚膜(これは、加齢によって損なわれ、トランスグルタミナーゼ活性の低下を招く)の成熟に関与する物質を、本発明の組成物に使用してもよい。挙げることができる例には、尿素及びその誘導体、そして特にNational StarchからのHydrovance(登録商標)及びロレアル(L'Oreal)の特許出願FR 2,877,220に挙げられている他の活性物質が含まれる。
【0147】
NOシンターゼ阻害剤
NOシンターゼに対して阻害作用を有する物質は、PCO(プロシアニドールオリゴマー);特にEuromed社により商品名「Leucocyanidines de raisins extra」の下で、又はIndena社により商品名Leucoselect(登録商標)の下で、又は最後にHansen社により商品名「Extrait de marc de raisin」の下で販売されているブドウ(Vitis vinifera種)の植物エキス;好ましくはオリーブの木の葉から得られ、そして特にVinyals社からドライエキス状で、又はBiologia & Technologia社により商品名Eurol(登録商標)BTの下で販売されているオリーブ(Olea europaea種)の植物エキス;及びイチョウ(Gingko biloba種)の植物エキス、好ましくはBeaufour社により商品名「Ginkgo biloba extrait standard」の下で販売されているこの植物の水性ドライエキス、並びにこれらの混合物から選択することができる。
【0148】
細胞のエネルギー代謝を刺激する物質
細胞のエネルギー代謝を刺激する活性物質は、例えば、ビオチン、Saccharomyces cerevisiaeエキス[SedermaからのPhosphovital(登録商標)など]、ピロリドンカルボン酸のナトリウム、マンガン、亜鉛及びマグネシウム塩の混合物、例えば、SolabiaからのPhysiogenyl(登録商標)、グルコン酸亜鉛、銅及びマグネシウム塩の混合物[SEPPICからのSepitonic M3(登録商標)など]、及びこれらの混合物;及びSaccharomyces cerevisiaeに由来するβ−グルカン[Mibelle AG Biochemistry社により販売されている製品など]から選択することができる。
【0149】
本発明はまた、前記と同義の少なくとも1つの組成物を皮膚に適用することからなる少なくとも1つの工程を含む、皮膚又はその外皮(毛髪、睫毛、爪など)の加齢の兆候を軽減又は防止するための美容的皮膚処置法に関する。
【0150】
本発明の方法は、更に具体的には、その皮膚が前述の皮膚加齢の兆候の少なくとも1つを示す個体の皮膚に、前記と同義の少なくとも1つの組成物を適用することからなる少なくとも1つの工程を含む。
【0151】
更に特に、本発明は、老化した、しわのある、柔らかいかつ/又はたるんだ皮膚又は皮膚の部位を有する個体の皮膚に、あるいは弾力性及び/又は堅さ及び/又は張りの欠如を示す体の部位に、前記と同義の少なくとも1つの組成物を適用することからなる少なくとも1つの工程を含む。
【0152】
本発明の組成物は、処置すべき皮膚又は外皮の一部に、特に顔、体、首、手、毛髪又は頭髪に、好ましくは毎日又は1日数回適用することができる。適用は、例えば、望まれる効果に応じて可変期間(一般的には3〜6週間)毎日繰り返されるが、連続的に延長又は継続してもよい。
【0153】
代わりに、本発明の組成物は、場合により充填物と合わせて注射によって投与してもよい。具体的には、しわ及び/又は軟組織の容量の消失と闘うために採用される解決策の1つは、充填物(又は充填剤)の使用である。この充填は、ポリアクリルアミドゲル又はポリメチルメタクリレート(PMMA)粒子のような、再吸収が不可能な生成物を使用することにより達成される。しかしこれらの化合物は、炎症又は過敏症のようなタイプの不耐性反応を引き起こすことがある。
【0154】
タンパク質、脂肪、コラーゲン又はヒアルロン酸のような、再吸収可能な成分の使用が好ましい。しかし、これらの化合物は体内で比較的急速に分解されるため、その効力は低下する。これを克服するために、これらの成分の多少費用のかかる架橋を実行しなければならない。現在、薬剤又は医療器具において使用されるヒアルロン酸は、ヒアルロン酸ナトリウムゲルの形である。本発明の単糖又はこれを含有する組成物はまた、メソセラピー(mesotherapy)により適用してもよい。メソセラピーは、活性物質、例えば、微量栄養物質、ビタミン類及び/又はヒアルロン酸の表皮内及び/又は真皮内及び/又は皮下注射を介する処置法である。本組成物はこの手法により注射を介して多数の小滴の形で、表皮、真皮表皮接合部及び/又は真皮に、特に皮下層形成を実行するために投与される。メソセラピー法は、特にJacques L Cozにより刊行物"Traite de mesotherapie"(Massonにより発行、2004)に記載されている。顔に実行されるメソセラピーはまた、メソリフト(mesolift)又はメソグロー(mesoglow)と呼ばれる。
【0155】
よって本発明の別の目的は、前記と同義の少なくとも1つの単糖の有効量を、少なくとも1つのC−グリコシド又はその誘導体の有効量と合わせて含む器具、特に医療器具であってよい。この器具は、表皮内及び/又は真皮内及び/又は皮下注射に適したものであってよい。上記と同義の活性物質の組合せは、無菌媒体に溶解される。該器具は、少なくとも1つの他の化合物、例えば、少なくとも1つの再吸収可能な又は再吸収不可能な生成物(上記のものなど)を含んでもよいが、これは場合により架橋されている。
【0156】
該器具は、例えば、針の付いたシリンジ又は針のない注射器具[メソセラピーとして知られているケア法で使用されるものなど]であってよい。器具を含むキットもまた企図してよく、該キットは、器具(特にシリンジ又は注射器具)、並びに上記と同義の活性物質、単糖及びC−グリコシド誘導体の少なくとも1つの組合せを含む。該キットはまた針を含んでよい。該器具は、即時使用型、即ち、プレフィルドであっても、又は使用前に充填する必要があってもよい。後者の場合、組成物又は別の器具(バイアルなど)は、該活性物質、単糖及びC−グリコシド又は誘導体の組合せを、場合により少なくとも1つの他の活性化合物、例えば、少なくとも1つの再吸収可能な又は再吸収不可能な物質(上記の充填物など;これは場合により架橋されている)と合わせて含む。
【0157】
本発明の組合せの注入は、皮膚又は外皮への、生理学的に許容しうる支持体中に少なくとも1つの上記のような他の活性物質を含む、別の化粧品組成物又は医薬組成物、好ましくは皮膚科学組成物の適用と同時に、又はその前若しくは後に実行することができる。
【0158】
別の態様において、本発明はまた、i)少なくとも1つのコンパートメントを区切る容器(該容器は閉鎖部材により閉じられる);及びii)該コンパートメント内に入れられた、前記と同義の組成物を含む、化粧品アセンブリーに関する。
【0159】
この容器は任意の適切な型であってよい。これは特に、瓶、管、ジャー、ケース、カン、サシェ又は箱の形であってよい。閉鎖部材は、取り外し可能なストッパー、フタ、カバー、切り取りストリップ又はキャップの形(特に容器に固定された本体と本体に連結したキャップとを含むタイプ)であってよい。これはまた、容器の選択的閉鎖を確実にする部材の形(特に、ポンプ、弁又はクラッパ)の形であってもよい。
【0160】
この容器は、アプリケータと組合せてもよい。アプリケータは、例えば特許FR 2,722,380に記載されたような細いブラシの形であってよい。生成物は、直接容器内に、又は間接的に入れられる。一例として、組成物は、特にワイプ又はパッドの形で含浸支持体上に配置し、箱又はサシェ中に(個別に又は複数で)配置することができる。生成物を組み込んだこのような支持体は、例えば、特許出願WO 01/03538に記載されている。
【0161】
閉鎖部材は、ネジにより容器に連結してもよい。
【0162】
あるいは、閉鎖部材と容器との間の連結は、ネジ以外の方法、特に差し込み機構を介して、クリック固定、つかみ、溶接、ボンディング又は磁気引力により行われる。「クリック固定」という用語は、詳細には、特に閉鎖部材の一部の弾性変形による材料のビード又はコードの交差と、これに続く、ビード又はコードの交差後の弾性による拘束のない位置への該一部の戻りとを伴う、任意のシステムを意味する。
【0163】
この容器は少なくとも一部は、熱可塑性材料から作成することができる。言及される熱可塑性材料の例は、ポリプロピレン又はポリエチレンを包含する。
【0164】
あるいは、この容器は、非熱可塑性材料、特にガラス又は金属(又は合金)から作られる。
【0165】
この容器は、特に管又は管瓶の形の、剛性の又は変形性の壁を有してもよい。この容器は、組成物の分配を開始又は促進するための手段を含んでよい。一例として、この容器は、容器内の正の圧力(この正の圧力は、容器の壁の弾性(又は非弾性)絞り出しにより生じる)に応じて、組成物を排出させるように、変形性の壁を有してもよい。
【0166】
前述の特許又は特許出願の内容は、引用例として本特許出願に取り込まれる。
【0167】
1つの特定の態様において、本発明は、以下:
− C−グリコシド、その誘導体及びこれらの混合物から選択される、少なくとも1つの化合物を含む組成物A、
− 組成物Aとは別に調整された、マンノース、ラムノース及びこれらの混合物から選択される、少なくとも1つの単糖を含む組成物B、
を含む化粧品アセンブリーに関する。
【0168】
最後に、本発明は、皮膚及び/又はその外皮への組成物Aの投与(特に局所適用)の少なくとも1つの工程と、皮膚及び/又はその外皮への組成物Bの投与(特に局所適用)の少なくとも1つの工程とを含む、美容的又は皮膚科学的処置法に関する。
【0169】
本発明の組成物Aの投与は、組成物Bの投与と同時に、又は前若しくは後に実行することができる。前に特定されたように、組成物A及び組成物Bの投与は、局所的に、経口的に又は注射を介して実行することができる。
【0170】
1つの代替法では、先ず組成物Aを投与し、次に組成物Bを投与する。別の代替法では、先ず組成物Bを投与し、次に組成物Aを投与する。
【0171】
組成物A及びBは、2つの別の容器によるか又は単一の器具内でのいずれかで形成された、2つのコンパートメント内で別々に調整することができる。「単一の器具」という用語は、これを介して2つのコンパートメントが強固に取り付けられた器具を意味する。このような器具は、特に熱可塑性材料で作られた、2つのコンパートメントの一体成形法により得られる。これはまた、特にボンディング、溶接又は他のクリック固定により、任意の型のアセンブリーから得てもよい。
【0172】
第1の実施態様において、2つの容器は互いに独立である。このような容器は種々の形であってよい。これらは特に、管、瓶又はドラムであってよい。
【0173】
容器の一方及び/又はもう一方には、ポンプを作動させ、そして少なくとも1つの供給オリフィスを介して組成物を供給するための押しボタンが搭載された、手動操作ポンプを取り付けてもよい。
【0174】
あるいは、容器の一方及び/又はもう一方は、特に噴射剤(特に噴射ガス)を用いて加圧される。この場合、容器には、生成物を供給するためのノズル又は他の拡散手段を取り付けた押しボタンが搭載された弁を装備していてもよい。
【0175】
噴射剤は、特に容器内をスライドできるピストンにより、又は中に組成物が入ったバッグの柔軟な壁により、供給又は分離すべき組成物との混合物であってもよい。
【0176】
この容器は、種々の材料(プラスチック、ガラス又は金属)で作ることができる。
【0177】
あるいはまた、2つのコンパートメントは、管内に形成された2つの同心性コンパートメントから形成され、そしてそこには空気の再取り込みのないポンプが搭載され、そして1つ又は2つの供給オリフィスを有する押しボタンが取り付けられる。管の中にはピストンが備えられており、そしてこれは、組成物が容器内から引き出される限り、ポンプの方向に上がる。このような供給モードは、特に練り歯磨きを供給するのに使用される。
【図面の簡単な説明】
【0178】
【図1】対照の存在下で、異なるマーカーの存在下で、成長因子欠損培地中で、及び異なる濃度のL−ラムノース(x軸に記載)を添加しての、ケラチン細胞増殖について得られた結果を概略的に表す図である。y軸に記載した値は、対照に対する測定した標識細胞の割合(%)に対応する。
【図2】対照の存在下で、異なるマーカーの存在下で、成長因子欠損培地中で、及び異なる濃度のD−マンノース(x軸に記載)を添加しての、ケラチン細胞増殖について得られた結果を概略的に表す図である。y軸に記載した値は、対照に対する測定した標識細胞の割合(%)に対応する。
【図3】左側の未処理の対照の全再構成皮膚と、右側の5mMのラムノースで処置した全再構成皮膚との間で測定した繊維芽細胞の数を表す図である。繊維芽細胞は処理の異なる段階で計数した。よって、各タイプの皮膚について、左側のカラムは48時間の処理で得られた数に相当し、右側のカラムは120時間の処理で得られた数に相当する。
【図4】7μmの厚さの再構成皮膚の凍結切片の写真。蛍光レベルは、白黒写真上の白い点として現れる;これはI型プロコラーゲンの量に比例する。対照皮膚は左側であり、1mMのラムノースで処理した皮膚は右側である。
【0179】
発明を実施するための形態
本発明は、以下の実施例で更に詳細に説明するが、これらは本発明の分野の非限定例として示すものである。
【0180】
実施例
実施例1
ケラチン細胞の増殖
プロトコール
ケラチン細胞(HaCat系)を2つの条件下で培養した:全成分培地(標準条件)及び成長因子欠損培地。この欠損培地は、細胞増殖の制御された遅延を引き起こす。そしてこれらの条件下では、培地の成長因子の欠損を補い、よって細胞増殖を再開させ、かつ/又は細胞代謝を刺激することができる化合物の作用を測定することが可能である。
【0181】
ケラチン細胞増殖は、同じ細胞集団で3つのマーカーを用いて測定した:DNAレベル(これは細胞の数に比例する)(Cyquantプローブ)、細胞膜の構成極性脂質のレベル(Nile redプローブ)及びミトコンドリア呼吸(これは一般的細胞代謝を反映する)(XTTプローブ)。
【0182】
結果
結果を図1及び2に示す。
【0183】
ケラチン細胞を、成長因子を枯渇させた培地で培養(これらの細胞増殖を有意に遅延させる培養条件)したとき、ラムノース及びマンノースの2つの単糖は、ケラチン細胞増殖を活性化できることを証明した。
【0184】
この2つの化合物による細胞増殖の活性化は、未処理対照と比較して細胞の数が多いことにより明らかになった。
【0185】
細胞数の増加は、単糖を1mMで評価するとき、有意に上昇した、DNAレベル(Cyquant)、極性脂質のレベル(Nile redシグナル)及びミトコンドリア呼吸(XTTシグナル)により現れた。500μMで2つの分子はすでに効力を示した。よってラムノース及びマンノースの2つの単糖は、ケラチン細胞増殖に影響を及ぼした。これらは、成長因子を枯渇させた培地中で培養したケラチン細胞の増殖を活性化したが、このことは未処理対照と比較して細胞の数が多いことにより明らかになった。
【0186】
よってラムノース及びマンノースは、表皮再生を助長し、そして加齢にともなう表皮萎縮と闘うことにより、抗加齢効力を示した。
【0187】
実施例2
繊維芽細胞の増殖
プロトコール
皮膚コンパートメントに及ぼす抗加齢効力を測定するために、全再構成皮膚のモデルでラムノースを試験した。
【0188】
簡単に述べると、使用した再構成皮膚のモデルは、Bellらにより記載されたものである(Bell E. et al., The reconstitution of living skin, J. Invest. Dermatol., 1983, July; 81):これは、多層化した表皮がその上に再構成された皮膚同等物を包含する;皮膚同等物は、酸可溶性コラーゲン、血清含有培地及び正常な成人繊維芽細胞から製造した。5日間の収縮後、この同等物にケラチン細胞を接種し、次に浸漬して6日間培養し、そして角質層を有する多層化及び分化した表皮を得るために、外に出して7日間培養した。
【0189】
再構成した皮膚は、5mMラムノースにより培地中で2日間及び5日間処理した;処理後、再構成皮膚をTissue Tekに入れることにより、クリオスタットを用いて7μm厚さの凍結切片を作成した。次に作成した切片は、ヨウ化プロピジウムで染色して、繊維芽細胞の核のDNAを計数するために、これらを標識した。各再構成皮膚について、3つの凍結切片をランダムに調製した;各切片について2つの顕微鏡視野(25×対物レンズ)を蛍光顕微鏡により分析して写真を撮った。こうして真皮繊維芽細胞は、検討した6つの顕微鏡視野である全部で6つの画像上で、各再構成皮膚について計数した。真皮繊維芽細胞の数を、2点の動的段階で対照皮膚及びラムノースで処理した皮膚の間で比較した。
【0190】
結果
結果を図3に示す。
【0191】
ラムノースは、処理の48時間以内に再構成皮膚の真皮繊維芽細胞増殖の刺激を誘導することが判ったが、この刺激は、処理120時間の時点で30%〜35%の間の増加細胞として確認した(図3を参照のこと)。この刺激は、5mMで、及び1mMでも、プロコラーゲン1合成の刺激(これはまた、細胞外マトリックスのこの主要タンパク質の分泌に関与する繊維芽細胞数の増加にも由来しうる)をともなうことに注目すべきである。
【0192】
これらの2つの作用は、真皮コンパートメントの主要な細胞である繊維芽細胞の増殖及び代謝を刺激することにより、表皮コンパートメントで既に測定されたラムノースの抗加齢活性を補完する。
【0193】
実施例3
プロコラーゲンIの合成
再構成皮膚の真皮におけるI型プロコラーゲンの間接免疫蛍光法による従来法の検出もまた、他のシリーズの凍結切片について実行した[抗procoll 1抗体(MAB 1912 Millipore)+FITC−結合複合体(112-095-068 Jackson Immunoresearch)]。切片の顕微鏡検査中に皮膚構造内の相対的位置を取得するために、ケラチン細胞及び繊維芽細胞の細胞核は、上述のようにヨウ化プロピジウムで染色することにより局在化させた。各再構成皮膚について3つの凍結切片をランダムに調製し、そして各切片について、2つの顕微鏡視野(25×対物レンズ)を蛍光顕微鏡により分析して写真を撮った。I型プロコラーゲンの量に比例する蛍光レベルを、対照皮膚及びラムノースで処理した皮膚の間で比較した。
【0194】
120時間の培養時の対照再構成皮膚の切片に相当する画像1(図4)では、真皮繊維芽細胞により合成されたI型プロコラーゲンの存在が、画像の下の部分に位置する緑色の蛍光により現れた。多くのケラチン細胞核により視覚化しうる表皮の基底部分(密な細胞組織)は、画像の上の部分に見分けることができた。真皮(あまり密ではない細胞組織)もまた、真皮細胞外マトリックス内の繊維芽細胞のランダムな分布を明らかにした。
【0195】
例えば、1mMラムノースで120時間処理した再構成皮膚の切片に相当する画像2(図4)では、対照皮膚(画像1)で観察されたものと比較すると、緑色の蛍光の顕著な上昇に気づき、また蛍光シグナルの分布には、新たに合成されたI型プロコラーゲンの繊維性が明瞭に現れた。緑色の蛍光のこの上昇は、ラムノース処理が繊維芽細胞によるI型プロコラーゲンの合成を強く刺激したことを示している。
【0196】
これらの結果は、ラムノースが繊維芽細胞代謝を刺激できることを明瞭に示しているが、この代謝は、加齢の過程で、その再生よりも細胞外マトリックスの分解の方へとバランスが傾くようになる。
【0197】
真皮繊維芽細胞の代謝及び増殖の両方を刺激することにより、ラムノースは明らかに真皮に対してその抗加齢効力を実証しており、この効力は表皮コンパートメントに関して測定されたものを補完している。
【0198】
実施例4
ラムノースとC−キシロシドの組合せ、皮膚の生理作用に及ぼすC−キシロシドとラムノースの作用の相補性の証明
プロトコール
C−キシロシド/ラムノースの組合せの再構成皮膚への添加の効果を調べるために、以下を行った:
− コラーゲンIV及びVIIタンパク質の免疫組織化学染色による皮膚切片の顕微鏡観察;及び
− HES染色後の組織像による表皮の厚さの観察。
【0199】
1.再構成皮膚の調製
使用した再構成皮膚は、Asselineau et al.(Models in Dermatol. Editions Loire and Mailbach, 1987, Vol III, 1-7)に記載のプロトコールに従って調製した。このプロトコールに加えた変更は以下の通りである:
− 真皮同等物当たり10個の細胞の割合での成人の正常なヒト真皮繊維芽細胞の使用;
− ケラチン細胞の継代培養は、直径1.5cmのリング当たり50,000個の細胞の割合で行った。使用したケラチン細胞は、同じドナーから得て、真皮同等物の継代培養中の1代継代とした;
− 浸漬相の期間を7日間とした;
− エマージョン(emersion)相の期間を7日間とした。
【0200】
2.C−キシロシド及びラムノースの添加
次に培養物をるつぼに入れ、C−キシロシド/ラムノースの組合せを含む培地中で、2日毎に培地を交換して5日間処理した。
【0201】
3.a.コラーゲンIV及びVIIの分析
再構成皮膚の分析は、処理の最後に行った。対照試料(C−キシロシド及びラムノースは存在しない)を系統的に調製し、並行して分析した。
【0202】
各皮膚試料を2つの半月形に分割した(5μmの凍結切片で、一方は組織学的分析用であり、もう一方は免疫組織化学試験用である)。標準的間接免疫蛍光法は、抗コラーゲンVIIモノクローナル抗体(LH7.2, Chemicon International Inc., USA)及びフルオレセインが結合した結合体(FITC結合ウサギ抗マウスイムノグロブリン、DAKO, Denmark)、及びAlexa 488(A11017 Invitrogen)に結合した結合体を用いて行った。再構成皮膚の種々のコンパートメントを明瞭に位置特定するために、細胞核を臭化プロピジウムで染色した。
【0203】
3.b.表皮増殖の分析
半月形の後の半分をパラフィンに包埋することにより、5μmの厚さのパラフィン切片を作成した;次に切片をHES染色で染めた。
【0204】
切片は、標準的顕微鏡により明るい背景に対して分析した。表皮増殖は、ケラチン細胞層を計数し、そしてマルピーギ表皮の全部の厚さを測定(これは、対照皮膚の表皮を、C−キシロシド/ラムノースの組合せで処理した皮膚の表皮と比較することにより行った)することにより定量した。分析全体は、Zeiss画像分析ステーション+KS300ソフトウェアで行った。
【0205】
結果
表皮の厚さの増加、真皮表皮接合部の構造の強化、及び真皮繊維芽細胞の増殖の上昇を観察した。
【0206】
ラムノースとC−キシロシドとの組合せで得られたこれらの作用は、主要なコンパートメント間に作用することにより皮膚の再生を引き起こし、こうして全体的抗加齢作用を実証した。
【0207】
実施例5
本発明の化粧品組成物の調製例
【0208】
【表2】

【0209】
実施例6
本発明の化粧品組成物の調製例
【0210】
【表3】

【0211】
実施例7
本発明の化粧品組成物の調製例
抗加齢顔用デイクリーム
フェーズA1:
− Stearinerie Dubois社から販売されているジステアリン酸スクロース 1.75%
− ICI社から商品名Tween 61の下で販売されている、4molのエチレンオキシドでオキシエチレン化したステアリン酸ソルビタン 1.15%
− ステアリン酸 0.75%
− ヘプタン酸ステアリル 4.00%
− ワセリン(コーデックス規格) 1.50%
− アボカド油 3.20%
− ホホバ油 3.00%
− 揮発性シリコーン油 2.70%
− 酢酸ビタミンE 1.00%
− ビタミンFグリセリド 3.00%
【0212】
フェーズA2:
− Dow Corningから商品名Q2-1403 Fluidの下で販売されているシリコーンゴム 3.00%
− プロピルパラベン 0.2%
− 香料 0.3%
フェーズB:
− グリセロール 3.00%
− ヒドロキシプロリン 1.00%
− D−パンテノール 1.00%
− トリエタノールアミン 0.35%
− ラムノース 3.00%
− C−キシロシド 10.00%
− メチルパラベン 0.3%
− 脱塩水 適量 100%
フェーズC:
− アンモニウムポリアクリルジメチルタウルアミド(ClariantからのHostacerin AMPS) 1%

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生理学的に許容しうる媒体中に、マンノース、ラムノース及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの単糖と、C−グリコシド、その誘導体及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの追加の化合物との組合せを含む化粧品組成物。
【請求項2】
C−グリコシドが、以下の式(I):
【化3】


[式中、
・Rは、
− 飽和直鎖C−C20(そして特にC−C10)若しくは不飽和直鎖C−C20(そして特にC−C10)アルキル基、又は飽和若しくは不飽和の分岐若しくは環状C−C20(そして特にC−C10)アルキル基を表すか;
− 飽和直鎖C−C20(そして特にC−C10)若しくは不飽和直鎖C−C20(そして特にC−C10)、又は飽和若しくは不飽和の分岐若しくは環状C−C20(そして特にC−C10)ヒドロフルオロアルキル又はペルフルオロアルキル基を表し;ここで、該基を構成する炭化水素系の鎖は、適宜、以下:
− 酸素、
− 硫黄、
− 窒素、及び
− ケイ素
から選択される1、2、3個又はそれ以上のヘテロ原子で中断されていてもよく、かつ以下:
− −OR
− −SR
− −NR
− −COOR
− −CONHR
− −CN、
− ハロゲン原子、
− C−Cヒドロフルオロアルキル若しくはペルフルオロアルキル基、及び/又は
− C−Cシクロアルキル基
から選択される少なくとも1つの基で場合により置換されていてもよく(ここで、R及びRは、互いに独立に、水素原子、あるいは飽和直鎖C−C30(そして特にC−C12)若しくは不飽和直鎖C−C30(そして特にC−C12)、又は飽和若しくは不飽和の分岐若しくは環状C−C30(そして特にC−C12)アルキル、ペルフルオロアルキル又はヒドロフルオロアルキル基;あるいはC−C10アリール基を表してもよい);
・Xは、下記式:
【化4】


(ここで、R、R及びRは、互いに独立に、水素原子又は基R(ここで、Rは、上記と同義である)を表し、そしてR’は、水素原子、−OH基又は上記と同義の基Rを表し、Rはまた、C−C10アリール基を意味してもよい)で示される基から選択される基を表し;
・Sは、最大20個の糖単位(そして特に最大6個の糖単位)を含む、ピラノース及び/又はフラノース型でL及び/又はD系の単糖又は多糖を表すが、該単糖又は多糖は、強制的に遊離したヒドロキシル基、及び場合によって1つ以上の場合により保護されたアミン官能基で置換されていてもよく;そして
・S−CH−X結合は、C−アノマー性の結合(これは、αであってもβであってもよい)を表す]、更には化粧品として許容しうるその塩、水和物のようなその溶媒和物、及びその異性体に相当する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
Sが、D−グルコース、D−キシロース、L−フコース、D−ガラクトース及びD−マルトースから選択される単糖、そして特にD−キシロースを表す、前記請求項に記載の組成物。
【請求項4】
Xが、−CO−、−CH(OH)−及び−CH(NH)−から選択される基、そして優先的には−CH(OH)−基を表す、前記請求項に記載の組成物。
【請求項5】
Rが、場合により−OH、−COOH又は−COOR”(R”は、C−C飽和アルキル基、特にエチルである)で置換されている、直鎖C−C、そして特にC−C基を示す、前記請求項に記載の組成物。
【請求項6】
前記請求項のいずれか1項に記載の組成物であって、C−グリコシド誘導体が、C−[β]−D−キシロピラノシド−n−プロパン−2−オン、C−[α]−D−キシロピラノシド−n−プロパン−2−オン、C−[β]−D−キシロピラノシド−2−ヒドロキシプロパン、C−[α]−D−キシロピラノシド−2−ヒドロキシプロパン、1−(C−[β]−D−フコピラノシド)プロパン−2−オン、1−(C−[α]−D−フコピラノシド)プロパン−2−オン、1−(C−[β]−L−フコピラノシド)プロパン−2−オン、1−(C−[α]−L−フコピラノシド)プロパン−2−オン、1−(C−[β]−D−フコピラノシド)−2−ヒドロキシプロパン、1−(C−[α]−D−フコピラノシド)プロパン−2−ヒドロキシプロパン、1−(C−[β]−L−フコピラノシド)−2−ヒドロキシプロパン、1−(C−[α]−L−フコピラノシド)−2−ヒドロキシプロパン、1−(C−[β]−D−グルコピラノシル)−2−ヒドロキシルプロパン、1−(C−[α]−D−グルコピラノシル)−2−ヒドロキシルプロパン、1−(C−[β]−D−ガラクトピラノシル)−2−ヒドロキシルプロパン、1−(C−[α]−D−ガラクトピラノシル)−2−ヒドロキシルプロパン、1−(C−[β]−D−フコフラノシル)プロパン−2−オン、1−(C−[α]−D−フコフラノシル)プロパン−2−オン、1−(C−[β]−L−フコフラノシル)プロパン−2−オン、1−(C−[α]−L−フコフラノシル)プロパン−2−オン、C−[β]−D−マルトピラノシド−n−プロパン−2−オン、C−[α]−D−マルトピラノシド−n−プロパン−2−オン、C−[β]−D−マルトピラノシド−2−ヒドロキシプロパン、C−[α]−D−マルトピラノシド−2−ヒドロキシプロパン、これらの異性体及びこれらの混合物から選択される組成物。
【請求項7】
該単糖の量が、組成物の総重量に対して0.001〜30重量%の間、特に組成物の総重量に対して0.1〜10重量%の間、そして更に特に0.5〜6重量%の間である、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
該追加の化合物の量が、組成物の総重量に対して0.001〜30重量%の間、特に組成物の総重量に対して0.1〜10重量%の間、そして更に特に0.5〜6重量%の間である、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
皮膚又はその外皮の加齢の兆候を軽減及び/又は防止するための、前記請求項のいずれか1項に記載の組成物の美容的使用。
【請求項10】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物の美容的使用であって、肌の色つやを改善するための、しわ及び/若しくは小じわの特徴を軽減又は防止するための、皮膚の微細な凹凸を改善及び/若しくは軽減するための、皮膚をなめらかにするための、並びに/又は皮膚の機械的性質を改善するための、並びに/又は(擦り、圧力又は摩擦のような)機械的攻撃に対する皮膚の抵抗性を上昇させるための、並びに/又は皮膚の修復を促進するための使用。
【請求項11】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物の美容的使用であって、皮膚の密度及び堅さ、及び/又は種々のコンパートメントの結合、特に真皮と表皮との結合を改善するための使用。
【請求項12】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物の美容的使用であって、しわ及び/又は小じわ、しわの寄った皮膚、皮膚の弾力性及び/又は張りの欠如、真皮の菲薄化、コラーゲン繊維の分解、たるんだ皮膚、菲薄化皮膚及び/又は紫外線への曝露により引き起こされる皮膚の内部分解を、予防的又は治療的に処置するための使用。
【請求項13】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物の美容的使用であって、繊維芽細胞及び/又はケラチン細胞による、D−グルコサミン及び/又はN−アセチル−D−グルコサミン残基を含有するグリコサミノグリカン類、有利にはヒアルロン酸、及び/又はプロテオグリカン類、有利にはヒアルロン酸を含有するプロテオグリカン類の合成を刺激するための使用。
【請求項14】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物の美容的使用であって、ラミニン類、好ましくはラミニンVの合成、並びに好ましくはプロコラーゲンI、コラーゲンIV及びコラーゲンVIIから選択されるコラーゲン類の合成を上昇させるための使用。
【請求項15】
マンノース、ラムノース及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの単糖と、C−グリコシド、その誘導体及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの追加の化合物との組合せを少なくとも含む器具であって、表皮内及び/又は真皮内及び/又は皮下注射に適した器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−155836(P2010−155836A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−298273(P2009−298273)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】