説明

占有制御装置、画像処理装置、画像処理システム、及びプログラム

【課題】装置の占有の要求があった場合に、現在その装置を使用している人の使用継続の意思に基づいて装置を占有させるかどうかを決定する。
【解決手段】画像形成装置20は、自装置のユーザAによる占有状態を要求する要求情報を受信する通信制御部21と、要求情報を受信した際に自装置を使用しているユーザBから使用を継続するかどうかの意思を示す意思情報を受け付けるUI制御部22と、意思情報が使用を継続する意思を示していない場合に識別情報を生成する識別情報生成部23と、生成された識別情報を記憶する識別情報記憶部24と、記憶された識別情報とユーザAが入力した識別情報を比較して一致すれば画像処理を指示する比較部25とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、占有制御装置、画像処理装置、画像処理システム、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、操作部を用いたユーザの操作に従って保存印刷データを印刷する親展印刷モードを有する印刷装置において、操作部を操作して他のユーザが印刷することを禁止する要求を要求元のユーザ識別情報と合わせて受け付けると操作部の操作を禁止し、操作部からユーザ識別情報が入力された場合にそのユーザ識別情報が要求元のユーザ識別情報に一致すれば、ユーザ識別情報を入力したユーザに対して、操作部を操作して保存印刷データを印刷する印刷操作権利を与えている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−268535号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、一般に、装置の占有の要求があった場合、現在その装置を使用している人の使用継続の意思に関係なく、装置を占有させるかどうかが決定されてしまうことがあった。
本発明の目的は、装置の占有の要求があった場合に、現在その装置を使用している人の使用継続の意思に基づいて装置を占有させるかどうかを決定することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、特定の装置の第1の使用者以外による使用を制限する状態である占有状態を要求する要求情報を受け付ける第1の受付手段と、前記第1の受付手段が前記要求情報を受け付けた際に、前記特定の装置を使用している第2の使用者から、当該特定の装置の使用を継続するかどうかの意思を示す意思情報を受け付ける第2の受付手段と、前記第2の受付手段が受け付けた前記意思情報に基づいて、前記特定の装置の前記第1の使用者による占有状態を許可するかどうかを決定する決定手段とを備えたことを特徴とする占有制御装置である。
請求項2に記載の発明は、前記第1の受付手段が前記要求情報を受け付けた際に、その旨の情報を前記第2の使用者に通知する通知手段を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の占有制御装置である。
請求項3に記載の発明は、前記決定手段は、前記第2の受付手段が受け付けた前記意思情報が前記特定の装置の使用を継続する意思を示していないことを条件の1つとして、当該特定の装置の前記第1の使用者による占有状態を許可することを決定することを特徴とする請求項1記載の占有制御装置である。
請求項4に記載の発明は、前記第2の受付手段は、前記特定の装置の使用を継続するかどうかの問い合わせに対して当該使用を継続しない旨の応答入力が行われたことを示す情報を、前記意思情報として受け付けることを特徴とする請求項3記載の占有制御装置である。
請求項5に記載の発明は、前記第2の受付手段は、前記特定の装置の使用を継続するかどうかの問い合わせに対して所定時間内に特定の操作が行われなかったことを示す情報を、前記意思情報として受け付けることを特徴とする請求項3記載の占有制御装置である。
請求項6に記載の発明は、前記第2の受付手段は、前記特定の装置を使用するための認証を受けた前記第2の使用者の状態が当該認証を受ける前の状態に変更されたことを示す情報を、前記意思情報として受け付けることを特徴とする請求項3記載の占有制御装置である。
請求項7に記載の発明は、前記決定手段は、前記第2の受付手段による前記意思情報の受付から所定時間が経過したことを条件の1つとして、前記特定の装置の前記第1の使用者による占有状態を許可することを決定することを特徴とする請求項3記載の占有制御装置である。
請求項8に記載の発明は、前記決定手段は、前記第2の受付手段が受け付けた前記意思情報が前記特定の装置の使用を継続する意思を示している場合に、当該特定の装置の前記第1の使用者による占有状態を許可することなく、前記第2の使用者による使用を継続させることを決定することを特徴とする請求項1記載の占有制御装置である。
請求項9に記載の発明は、前記第1の受付手段は、前記要求情報の取消しを要求する取消し要求情報を受け付け、前記決定手段は、前記第1の受付手段による前記取消し要求情報の受付に応じて、前記特定の装置の前記第1の使用者による占有状態を許可しないことを決定することを特徴とする請求項1記載の占有制御装置である。
請求項10に記載の発明は、特定の装置の第1の使用者以外による使用を制限する状態である占有状態を要求する要求情報を受け付ける受付手段と、前記受付手段が前記要求情報を受け付けた場合であっても、前記特定の装置を使用している第2の使用者から、当該特定の装置の使用を継続する旨の指示がなされれば、当該特定の装置の前記第1の使用者による占有状態を許可しないことを決定する決定手段とを備えたことを特徴とする占有制御装置である。
請求項11に記載の発明は、特定の装置の第1の使用者以外による使用を制限する状態である占有状態を要求する要求情報を受け付ける受付手段と、前記受付手段が前記要求情報を受け付けた場合に、前記特定の装置を使用している第2の使用者から、当該特定の装置の使用を継続する旨の指示が所定時間内になされなければ、当該特定の装置の前記第1の使用者による占有状態を許可することを決定する決定手段とを備えたことを特徴とする占有制御装置である。
請求項12に記載の発明は、自装置における第1の使用者以外による画像処理の実行を制限する状態である占有状態を要求する要求情報を受信する受信手段と、前記受信手段が前記要求情報を受信した際に、自装置の画像読取部又は画像形成部を使用して画像処理を実行している第2の使用者から、当該画像処理を継続するかどうかの意思を示す意思情報を受け付ける受付手段と、前記受付手段が受け付けた前記意思情報に基づいて、自装置の前記第1の使用者による占有状態を許可するかどうかを決定する決定手段と、前記決定手段により占有状態を許可することが決定された場合に、前記第1の使用者以外からの指示の前記画像読取部又は前記画像形成部への送信を制限する制限手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置である。
請求項13に記載の発明は、所定の画像処理を行う画像処理装置と、前記画像処理装置の第1の使用者以外による使用を制限する状態である占有状態を要求する要求情報を、当該画像処理装置に送信する送信装置とを備え、前記画像処理装置は、前記送信装置により送信された前記要求情報を受信した際に、自装置を使用して画像処理を実行している第2の使用者から、当該画像処理を継続するかどうかの意思を示す意思情報を受け付け、当該意思情報に基づいて、自装置の前記第1の使用者による占有状態を許可するかどうかを決定することを特徴とする画像処理システムである。
請求項14に記載の発明は、コンピュータに、特定の装置の第1の使用者以外による使用を制限する状態である占有状態を要求する要求情報を受け付ける機能と、前記要求情報を受け付けた際に、前記特定の装置を使用している第2の使用者から、当該特定の装置の使用を継続するかどうかの意思を示す意思情報を受け付ける機能と、受け付けた前記意思情報に基づいて、前記特定の装置の前記第1の使用者による占有状態を許可するかどうかを決定する機能とを実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、装置の占有の要求があった場合に、現在その装置を使用している人の使用継続の意思に基づいて装置を占有させるかどうかを決定することができる。
請求項2の発明によれば、装置の占有の要求があったことを、現在その装置を使用している人が知ることができる。
請求項3の発明によれば、装置の占有の要求があった場合に、現在その装置を使用している人が使用継続の意思を持っていなければ、装置を占有させることができる。
請求項4の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、現在その装置を使用している人が使用継続の意思を持っていないことが明確になる。
請求項5の発明によれば、現在その装置を使用している人が使用継続の意思を持っていないことを明示的に応答するための操作を行う必要がなくなる。
請求項6の発明によれば、現在その装置を使用している人が使用継続の意思を持っていないことを明示的に応答するために、通常行う操作以外の特別な操作を行う必要がなくなる。
請求項7の発明によれば、現在その装置を使用している人が使用継続の意思を持っていないことの明示的な応答があっても、すぐには装置を占有させないようにできる。
請求項8の発明によれば、装置の占有の要求があったとしても、現在その装置を使用している人が使用継続の意思を持っていれば、装置の使用を継続することができる。
請求項9の発明によれば、装置の占有の要求があった場合に、現在その装置を使用している人の使用継続の意思に基づいて装置を占有させるかどうかを決定することができる。
請求項10の発明によれば、装置の占有の要求があった場合であっても、現在その装置を使用している人に使用継続の意思があれば装置を占有させないようにできる。
請求項11の発明によれば、装置の占有の要求があった場合に、現在その装置を使用している人に使用継続の意思がなければ装置を占有させるようにできる。
請求項12の発明によれば、装置の占有の要求があった場合に、現在その装置を使用している人の使用継続の意思に基づいて装置を占有させるかどうかを決定することができる。
請求項13の発明によれば、装置の占有の要求があった場合に、現在その装置を使用している人の使用継続の意思に基づいて装置を占有させるかどうかを決定することができる。
請求項14の発明によれば、装置の占有の要求があった場合に、現在その装置を使用している人の使用継続の意思に基づいて装置を占有させるかどうかを決定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施の形態」という)について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される画像処理システムの構成例を示している。
図示するように、この画像処理システムは、クライアントPC(Personal Computer)10a、10b、10cと、画像形成装置20とが、ネットワーク80で接続されることにより構成されている。
【0008】
このうち、クライアントPC10a、10b、10cは、画像形成装置20での印刷を指示するデータ(以下、「印刷データ」という)を生成し、これをネットワーク80を介して画像形成装置20に送信する端末装置である。ここで、印刷データ(印刷情報)としては、例えばPDL(Page Description Languages)を用いるとよい。尚、図には、3台のクライアントPCを示しているが、台数はこれに限られるものではない。また、以下において、この中の任意の1台に着目して説明するときは「クライアントPC10」と表記するものとする。本実施の形態では、占有状態を要求する要求情報を送信する送信装置の一例として、クライアントPC10を設けている。
【0009】
また、画像形成装置20は、クライアントPC10a、10b、10cからネットワーク80を介して受信した印刷データに基づいて、記録媒体に画像を形成する。また、画像形成装置20は、記録媒体に画像を形成するプリンタ機能だけでなく、記録媒体に形成された画像を読み取るスキャナ機能、読み取った画像を別の記録媒体に印刷するコピー機能、読み取った画像を公衆回線を通じて他の画像形成装置に送信するファクシミリ機能等を複合的に備えたものであってもよい。本実施の形態では、画像処理装置の一例として、画像形成装置20を設けている。
更に、ネットワーク80としては、LAN(Local Area Network)やインターネットを用いるとよい。
尚、本実施の形態では、図示するように、クライアントPC10を操作するユーザを「ユーザA」と表記し、画像形成装置20を操作するユーザを「ユーザB」と表記することにする。
【0010】
次に、本実施の形態における画像形成装置20のハードウェア構成について説明する。
図2は、画像形成装置20のハードウェア構成例を示した図である。
図示するように、画像形成装置20は、CPU(Central Processing Unit)91と、RAM(Random Access Memory)92と、ROM(Read Only Memory)93と、HDD(Hard Disk Drive)94と、操作パネル95と、画像読取部96と、画像形成部97と、通信インターフェース(以下、「通信I/F」と表記する)98とを備える。
【0011】
CPU91は、ROM93等に記憶された各種プログラムをRAM92にロードして実行することにより、図3を参照して後述する各機能を実現する。
RAM92は、CPU91の作業用メモリ等として用いられるメモリである。
ROM93は、CPU91が実行する各種プログラム等を記憶するメモリである。
HDD94は、画像読取部96が読み取った画像データや画像形成部97における画像形成にて用いる画像データ等を記憶する例えば磁気ディスク装置である。
操作パネル95は、各種情報の表示やユーザからの操作入力の受付を行う例えばタッチパネルである。
【0012】
画像読取部96は、紙等の記録媒体に記録された画像を読み取る。ここで、画像読取部96は、例えばスキャナであり、光源から原稿に照射した光に対する反射光をレンズで縮小してCCD(Charge Coupled Devices)で受光するCCD方式や、LED光源から原稿に順に照射した光に対する反射光をCIS(Contact Image Sensor)で受光するCIS方式のものを用いるとよい。
【0013】
画像形成部97は、紙等の記録媒体に画像を形成する。ここで、画像形成部97は、例えばプリンタであり、感光体に付着させたトナーを記録媒体に転写して像を形成する電子写真方式や、インクを記録媒体上に吐出して像を形成するインクジェット方式のものを用いるとよい。
通信I/F98は、ネットワーク80を介して他の装置との間で各種情報の送受信を行う。
尚、本実施の形態において、記録媒体とは、画像を印刷可能なものであれば、その材質は問わない。代表例は紙であるが、OHPシートや金属板、布等であっても構わない。
【0014】
ところで、現在、このような画像形成装置20に、コピーやスキャン等の機械の前での操作を考慮した順番待ち機能は一般には備わっていない。従って、印刷を要求したにも関わらず、割り込みでコピーされたために印刷物を取りに行ってもまだ出力されていなかったり、コピーを取りたいが他の人が操作しているために並んで待たなければならなかったりする不都合が生じる。
しかも、今後は、ネットプリントやセキュリティプリントのように、印刷でさえ機械の前で操作を行わなければならない機能が増えると予想され、待ち時間もますます長くなると考えられる。
【0015】
このような問題を解決するためには、画像形成装置20において、操作の予約を行い、予約した人の処理が終わるまで他の人の操作は全て禁止する占有予約機能を設けることが考えられる。これにより、予約順に操作することができるようになるので、機械の前に並ばなくても、機械の前で操作している人が操作を終了した時点で確実に自分だけが使用可能な状態(占有状態)が確保されるようになる。即ち、占有状態とは、自分だけがスキャン、プリント、コピー等を行える状態のことをいう。換言すれば、占有状態になった装置では、所定の機能について自分だけが独占的に実施できるようになる。尚、占有状態であっても、第三者からのプリントジョブやファクシミリデータを受信してメモリに保存しておくことは可能である。
【0016】
ところが、機械の前で操作している人が操作を終了したことをどのように判断するかは問題である。例えば、機械の前で操作している人が画像形成装置20に投入したジョブが終了したことをもって操作が終了したと判断する方法もある。この方法では、コピーやスキャンの操作が終了した時点で、占有状態に切り替わる。しかしながら、機械の前で操作していた人は、1つのジョブを実行した後、引き続き別のジョブを実行したいという意思を持っているかもしれない。この場合、割り込みが禁止されているため、最初に機械の前で操作している人が、続けてコピー等の操作を行う場合は、他の人の占有状態が終わるまで待たなくてはならないという問題が新たに発生する。
そこで、本実施の形態では、機械の前で操作しているユーザが、他のユーザの占有予約によって被る不利益を防止する。具体的には、機械が空いたので占有状態に切り替えてよいということを、現在機械の前で操作をしている人が指示できるようにした。
【0017】
まず、このような画像形成装置20におけるコントローラ部分の機能構成について説明する。
図3は、画像形成装置20のコントローラ部分の機能構成例を示したブロック図である。
図示するように、本実施の形態における画像形成装置20は、通信制御部21と、UI制御部22と、識別情報生成部23と、識別情報記憶部24と、比較部25とを備える。尚、このうち、通信制御部21、UI制御部22、識別情報生成部23、比較部25の各機能は、CPU91(図2参照)がROM93(図2参照)に記憶されたプログラムをRAM92(図2参照)に読み込んで実行することにより、実現される。また、識別情報記憶部24は、例えばHDD94(図2参照)により実現される。
【0018】
通信制御部21は、通信I/F98が受信した情報を受け取ったり、通信I/F98に送信する情報を受け渡したりする。特に、本実施の形態では、クライアントPC10から受信した印刷データを通信I/F98から受け取る。また、占有予約を実行した旨の情報を通信I/F98に受け渡す。本実施の形態では、占有状態を要求する要求情報を受け付ける第1の受付手段又は受付手段の一例として、また、占有状態を要求する要求情報を受信する受信手段の一例として、通信制御部21を設けている。
【0019】
UI制御部22は、操作パネル95から入力された情報を受け付けたり、操作パネル95に表示する情報を受け渡したりする。特に、本実施の形態では、現在操作中のユーザが入力した画像形成装置20の使用を継続するかどうかの情報や、画像形成装置20を占有状態にするための情報を操作パネル95から受け取る。また、占有予約の要求があった旨の情報や使用を継続するかを問い合わせるための情報、又は、印刷データが通常プリントを要求する場合に通常プリントを許可するかどうかを問い合わせるための情報を操作パネル95に受け渡す。本実施の形態では、使用を継続するかどうかの意思を示す意思情報を受け付ける第2の受付手段の一例として、意思情報に基づいて占有状態を許可するかどうかを決定する決定手段として、要求情報を受け付けた旨の情報を通知する通知手段の一例として、画像処理を継続するかどうかの意思を示す意思情報を受け付ける受付手段の一例として、UI制御部22を設けている。
【0020】
識別情報生成部23は、画像形成装置20の占有予約が行われた場合に、占有予約を行ったユーザが画像形成装置20を占有状態にするために操作パネル95から入力する識別情報を生成する。ここで、識別情報としては、例えば、ランダムな番号を重複が発生しないように生成するとよい。
識別情報記憶部24は、識別情報生成部23が生成した識別情報を記憶する。
比較部25は、画像形成装置20の占有予約が行われている場合に、UI制御部22から渡された識別情報と、識別情報記憶部24に記憶されている識別情報とを比較する。そして、これらの識別情報が一致すれば、画像読取部96や画像形成部97に対して要求された画像処理を指示し、一致しなければ、画像読取部96や画像形成部97に対する指示の出力を制限する。本実施の形態では、画像読取部又は画像形成部への送信を制限する制限手段の一例として、比較部25を設けている。
【0021】
尚、本実施の形態では、図1に示したように、クライアントPC10を操作するユーザAが画像形成装置20の占有予約を要求するが、その際、画像形成装置20では、ユーザBが操作パネル95にて操作を行っているものとする。この場合に、ユーザAによる占有予約をユーザBが許可するかどうかの意思表示として次の2つを考える。まず、1つは、ユーザBが占有予約を許可する明示的な操作を行うことによる意思表示である。また、もう1つは、画像形成装置20を使用するためにログインしていたユーザBがログアウトしたことで画像形成装置20を明け渡してもよい、つまり、占有予約を許可する意思表示とみなす場合である。
以下、前者を第1の実施の形態として、また、後者を第2の実施の形態として詳細に説明する。
【0022】
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態における画像形成装置20の動作について説明する。
図4は、このときの画像形成装置20の動作例を示したフローチャートである。
まず、占有予約を要求するユーザAは、占有予約の要求を伴う印刷データ(以下、「占有予約要求付き印刷データ」という)を送信するようにクライアントPC10に指示し、クライアントPC10がこの占有予約要求付き印刷データを画像形成装置20に送信する。
これにより、画像形成装置20では、まず、通信制御部21が、通信I/F98を介して占有予約要求付き印刷データを受信し、その旨をUI制御部22に伝える(ステップ201)。これにより、UI制御部22は、現在画像形成装置20を使用中のユーザB(例えば、コピーやスキャン等のために操作パネル95を操作中のユーザB)がいるかどうかを判定する(ステップ202)。尚、UI制御部22は、例えば操作パネル95の操作状況を常時監視することで、このような判定を行うものとする。
【0023】
その結果、UI制御部22は、現在画像形成装置20を使用中のユーザBがいないと判定すると、ステップ207に進み、占有予約を実行する処理(後述)に移行する。
一方、UI制御部22は、現在画像形成装置20を使用中のユーザBがいると判定すると、占有予約が入った旨の通知をユーザBに対して行う(ステップ203)。尚、このときの通知方法については、後述する。
【0024】
そして、UI制御部22は、ユーザBが操作を終了した時点で、画像形成装置20の使用を継続するかどうかをユーザBに問い合わせるための画面を操作パネル95に表示する(ステップ204)。尚、この場合、ユーザBの操作の終了は、例えば、ユーザBが画像形成装置20に投入した1つのジョブの終了をもって判定するとよい。その後、UI制御部22は、ユーザBに画像形成装置20の使用を継続する意思があるかどうかを判定する(ステップ205)。尚、このときの問い合わせ方法や、操作終了の判定方法についても後述する。
【0025】
ここで、ユーザBに画像形成装置20の使用を継続する意思があると判定された場合、UI制御部22は、ユーザBの更なる画像処理の要求を受け付けて、その要求に応じた画像処理を実行する(ステップ206)。そして、その処理が終了すると、再びステップ204に戻り、画像形成装置20の使用を継続するかどうかの問い合わせを行うことになる。
一方、ユーザBに画像形成装置20の使用を継続する意思がないと判定された場合、ユーザAの要求に従い、占有予約が実行される(ステップ207)。具体的には、使用継続の意思がないことがUI制御部22から識別情報生成部23へと伝えられ、識別情報生成部23が、画像形成装置20を占有状態にするのに必要な識別情報を生成して識別情報記憶部24に記憶する。また、識別情報は識別情報生成部23から通信制御部21にも伝えられ、通信制御部21が、この識別情報を含む占有予約の完了通知をクライアントPC10に通信I/F98を介して送信する(ステップ208)。
【0026】
その後、ユーザAは、画像形成装置20の前まで移動し、画像形成装置20を占有状態にして使用することになる。この場合、まず、ユーザAは、ステップ208で通知された識別情報を操作パネル95から入力して、先に送信した印刷データに基づく印刷を指示する。これにより、画像形成装置20では、UI制御部22が、入力された識別情報を受け付け、この識別情報を比較部25に受け渡す(ステップ209)。すると、比較部25は、この受け渡された識別情報と、ステップ207で識別情報記憶部24に記憶された識別情報とを比較する(ステップ210)。そして、これらの識別情報が一致していれば、画像形成部97に対して印刷処理を指示する(ステップ211)。尚、ここでは、画像形成部97に対して印刷処理を指示するようにしたが、画像読取部96に対して画像読取処理を指示するようにしてもよい。つまり、識別情報が一致した場合に実行できる機能としては、プリントに限らず、コピーやスキャンであってもよい。その後、所定時間操作が行われなかったり、占有解除ボタンが押下されたりすると、画像形成装置20は占有状態ではなくなり、占有予約の状態も解除される(ステップ212)。また、ユーザA以外のユーザが識別情報記憶部24に記憶されたのと異なる識別情報を入力するなどして識別情報が一致しなければ、そのまま処理を終了する。
【0027】
ここで、ステップ203における占有予約があった旨の通知方法を、具体的に説明する。
図5〜7は、このような通知を行う画面の例である。尚、これらの通知は何れも、カラーモードとして「自動」を設定し、両面/片面として「片→片」(片面から片面へのコピー)を設定し、倍率として「100%」を設定し、用紙として「A4」を設定したコピーを行うための画面上でなされている。
図5では、占有予約が入ると、操作パネル95上に「占有予約が入りました」のメッセージをポップアップで表示している。
図6では、占有予約が入ると、操作パネル95の上段に「占有予約がキューに入りました」のメッセージをテロップとして流している。尚、このようなテロップを流す場所は、操作パネル95の下段等、如何なる場所でもよい。
図7では、占有予約が入ると、操作パネル95の上段右側に占有予約が入ったことを表すアイコンを表示している。尚、このようなアイコンを表示する場所も、操作パネル95の如何なる場所でもよい。
また、占有予約があった旨の通知方法としては、図示しないが、次のようなものも考えられる。例えば、占有予約が入ると、ライトを点灯することによりその旨を知らせるというものである。また、占有予約が入ると、音声によりその旨を知らせるようにしてもよい。
【0028】
尚、図5〜7にあるように、また、その他の通知方法においても、占有予約が入ったことに加え、何件の占有予約が入っているかを表示するようにするとよい。これは、UI制御部22が占有予約要求付き印刷データを受信した際に占有待ちの情報を記憶し、占有状態になったときに対応する占有待ちの情報が削除される記憶領域を設け、新たな占有予約要求付き印刷データを受信した時点におけるこの記憶領域の記憶内容に基づいて表示すればよい。
【0029】
また、ステップ204における使用継続の意思の問い合わせ方法を、具体的に説明する。
図8及び図9は、このような問い合わせを行う画面の例である。尚、これらの問い合わせは何れも、2ページの文書の1部のコピーが完了したことを知らせるための画面上でなされている。
図8では、操作パネル95の上段に「操作の継続/終了を選択してください」のメッセージを表示し、下段右側に「操作を継続」及び「操作を終了」のボタンを表示している。尚、これらのメッセージ及びボタンを表示する場所は、操作パネル95の如何なる場所でもよい。
図9では、操作パネル95上に「操作を継続しますか」のメッセージと、「はい」及び「いいえ」のボタンを含むダイアログボックスを表示している。
【0030】
次に、ステップ205における使用継続の意思の判定方法を、具体的に説明する。
まず、使用継続の意思があることの判定方法としては、その旨を明示する操作によるものが考えられる。具体的には、図8の「操作を継続」ボタンを押下する操作や、図9のダイアログボックス内の「はい」ボタンを押下する操作である。但し、使用継続の意思があることの判定方法は、これには限らない。例えば、これらのボタンを押下することなく、画像処理を開始するためのスタートキーを押下する操作を、使用継続の意思があることを示す操作として認識してもよい。
【0031】
また、使用継続の意思のないことの判定方法としても、その旨を明示する操作によるものが考えられる。具体的には、図8の「操作を終了」ボタンを押下する操作や、図9のダイアログボックス内の「いいえ」ボタンを押下する操作である。但し、使用継続の意思がないことの判定方法も、これには限らない。図8及び図9に示した画面には、使用継続の意思を応答入力するのに時間的な期限があることを示すメッセージが表示されている。図8の「あと10秒で『操作を終了』が自動選択されます」や、図9の「このダイアログはあと5秒で自動的に閉じます」のメッセージがそれである。つまり、特定の操作(例えば、ボタンを押下する操作)が所定時間内になされなければ、使用継続の意思がないものとしてもよい。尚、ここで、所定時間は、予めシステムで設定したものでよいが、プラテンカバーが開いていた時間や、原稿がプラテンに置かれていた時間がある場合は、その時間だけ延長させたものでもよい。
【0032】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態における画像形成装置20の動作について説明する。
図10は、このときの画像形成装置20の動作例を示したフローチャートである。
まず、印刷を行いたいユーザAは、印刷データを送信するようにクライアントPC10に指示し、クライアントPC10がこの印刷データを画像形成装置20に送信する。
これにより、画像形成装置20では、まず、通信制御部21が、通信I/F98を介して印刷データを受信する(ステップ251)。そして、それが通常プリントを要求するものか、占有予約を要求するものかを判定する(ステップ252)。
ここで、印刷データが、通常プリントを要求するものではなく、占有予約を要求するものであると判定されれば、通信制御部21は、その旨をUI制御部22に伝える、これにより、UI制御部22は、現在画像形成装置20にログイン中のユーザBがいるかどうかを判定する(ステップ253)。尚、UI制御部22は、例えば各ユーザのログイン状況を常時監視することで、このような判定を行うものとする。
【0033】
その結果、UI制御部22は、現在画像形成装置20にログイン中のユーザBがいないと判定すると、ステップ255に進み、占有予約を実行する処理(後述)に移行する。
一方、UI制御部22は、現在画像形成装置20にログイン中のユーザBがいると判定すると、ユーザBのログアウトを待つ。即ち、ユーザBがログアウトしたかどうかを判定し(ステップ254)、ログアウトしていなければ、ステップ254の判断を繰り返す。一方、ユーザBがログアウトしていれば、ユーザAの要求に従い、占有予約が実行される(ステップ255)。具体的には、ユーザBがログアウトしたことがUI制御部22から識別情報生成部23へと伝えられ、識別情報生成部23が、画像形成装置20を占有状態にするのに必要な識別情報を生成して識別情報記憶部24に記憶する。また、識別情報は識別情報生成部23から通信制御部21にも伝えられ、通信制御部21が、この識別情報を含む占有予約の完了通知をクライアントPC10に通信I/F98を介して送信する(ステップ256)。
【0034】
その後、ユーザAは、画像形成装置20の前まで移動し、画像形成装置20を占有状態にして使用することになる。この場合、まず、ユーザAは、ステップ256で通知された識別情報を操作パネル95から入力して、先に送信した印刷データに基づく印刷を指示する。これにより、画像形成装置20では、UI制御部22が、入力された識別情報を受け付け、この識別情報を比較部25に受け渡す(ステップ257)。すると、比較部25は、この受け渡された識別情報と、ステップ255で識別情報記憶部24に記憶された識別情報とを比較する(ステップ258)。そして、これらの識別情報が一致していれば、画像形成部97に対して印刷処理を指示する(ステップ259)。尚、ここでは、画像形成部97に対して印刷処理を指示するようにしたが、画像読取部96に対して画像読取処理を指示するようにしてもよい。つまり、識別情報が一致した場合に実行できる機能としては、プリントに限らず、コピーやスキャンであってもよい。その後、所定時間操作が行われなかったり、占有解除ボタンが押下されたりすると、画像形成装置20は占有状態ではなくなり、占有予約の状態も解除される(ステップ260)。また、ユーザA以外のユーザが識別情報記憶部24に記憶されたのと異なる識別情報を入力するなどして識別情報が一致しなければ、そのまま処理を終了する。
【0035】
一方、ステップ252で印刷データが通常プリントを要求するものであると判定されれば、通信制御部21は、その旨をUI制御部22に伝える。これにより、UI制御部22は、現在画像形成装置20にログイン中のユーザBがいるかどうかを判定する(ステップ261)。
【0036】
その結果、UI制御部22は、現在画像形成装置20にログイン中のユーザBがいると判定すると、通常プリントを許可するかどうかをユーザBに問い合わせるための画面を操作パネル95に表示する(ステップ262)。そして、ユーザBが通常プリントを許可する旨を選択したかどうかを判定する(ステップ263)。
ここで、ユーザBが通常プリントを許可しない旨を選択したと判定すると、ユーザBのログアウトを待つ。即ち、ユーザBがログアウトしたかどうかを判定し(ステップ264)、ログアウトしていなければ、ステップ264の判断を繰り返す。一方、ユーザBがログアウトしていれば、画像形成部97は、ユーザAの要求に従い、通常プリントを実行する(ステップ265)。
一方、ステップ261でログイン中のユーザがいないと判定された場合や、ステップ263でユーザBが通常プリントを許可する旨を選択したと判定された場合、画像形成部97は、ユーザBのログアウトを待たずに、ユーザAの要求に従い、通常プリントを実行する(ステップ265)。
【0037】
尚、この第2の実施の形態では、第1の実施の形態のように占有予約があった旨の通知は行わなかった。しかしながら、ログイン中のユーザBに対して、占有予約があった旨の通知を行うようにしてもよい。
また、この第2の実施の形態では、印刷データが通常プリントを要求するものである場合においても、ログイン中のユーザがいるかどうかを判定した。そして、ログイン中のユーザがいれば、そのユーザが許可した場合に限り、ログアウト前であっても通常プリントを実行するようにした。しかしながら、印刷データが通常プリントを要求するものである場合には、ログイン中のユーザがいるかどうかを判定することなく、無条件に通常プリントを実行するようにしてもよい。
以上により、第1及び第2の実施の形態の動作の説明を終了する。
【0038】
ところで、本実施の形態では、占有状態を、自分だけが使用可能で他人の使用が禁止された状態として定義した。しかしながら、他人の使用が完全に禁止されず、何らかの制限をかけられているような状態を、占有状態に含めて考えてもよい。このような状態としては、例えば、ユーザAによって占有が要求され、実行されている場合において、表示画面に「現在Aさんに占有されています。Aさん以外の方は使用しないで下さい。」といった表示がされている状態が考えられる。
また、本実施の形態では、占有予約の実行時に画像形成装置20が識別情報を生成してユーザAに伝え、画像形成装置20を占有状態にするために入力させたが、占有予約の実行時の処理はこれに限られるものではない。即ち、占有予約を行ったユーザと、画像形成装置20を占有状態にして使用するユーザとが同一人物であることが何らかの方法で判別できるものであればよい。例えば、ユーザAは予め自身に割り当てられたユーザIDを占有予約時に画像形成装置20に通知しておき、画像形成装置20を占有状態にして使用する際にユーザAはこのユーザIDを入力するようにしてもよい。
【0039】
更に、本実施の形態では、ユーザBが画像形成装置20の使用を継続しない旨の意思表示をしたことを条件として、ユーザAによる画像形成装置20の占有を許可するようにした。しかしながら、これに追加の条件を設けて、それらの条件が満たされた場合に、ユーザAによる画像形成装置20の占有を許可するようにしてもよい。そのような追加の条件としては、例えば、ユーザBの意思表示から所定時間が経過したという条件が考えられる。ユーザBが使用を継続しない旨の意思表示をしたとしても、ユーザBのすぐ後ろに別のユーザが待っているような場合は、その別のユーザをユーザAよりも優先させることが適切なこともあるからである。
【0040】
また、本実施の形態には、占有予約を取り消す(キャンセルする)機能を追加してもよい。
例えば、ユーザAが占有予約を行った後で、画像形成装置20の前に移動できない事情が生じる場合もある。そのような場合に、占有予約をキャンセルすることができなければ、ユーザAが画像形成装置20で操作できるようになるまで、他のユーザが待たされることになるからである。
具体的には、クライアントPC10から占有予約をキャンセルするためのジョブを画像形成装置20に送信するようにするとよい。
また、占有予約の完了通知の受信に応じてクライアントPC10に表示される完了通知画面にキャンセルボタンを設け、占有予約後すぐにキャンセルできるようにしてもよい。
更に、画像形成装置20に送信したジョブの一覧をクライアントPC10が表示する一覧表示画面において、ジョブを選択し、そのジョブに関する占有予約をキャンセルできるようにしてもよい。
【0041】
或いは、ユーザAが占有予約を行った後、所定時間内に画像形成装置20で操作をしなければ、その占有予約はキャンセルされたものとして扱うようにしてもよい。
【0042】
尚、本実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROM等の記録媒体に格納して提供するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の形態が適用される画像処理システムの一例を示した図である。
【図2】本発明の実施の形態における画像形成装置のハードウェア構成を示した図である。
【図3】本発明の実施の形態における画像形成装置の機能構成例を示したブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における画像形成装置の動作例を示したフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態において占有予約があったことを通知する画面の例を示した図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態において占有予約があったことを通知する画面の例を示した図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態において占有予約があったことを通知する画面の例を示した図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態において装置の使用を継続するかの問い合わせを行う画面の例を示した図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態において装置の使用を継続するかの問い合わせを行う画面の例を示した図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態における画像形成装置の動作例を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0044】
10…クライアントPC、20…画像形成装置、21…通信制御部、22…UI制御部、23…識別情報生成部、24…識別情報記憶部、25…比較部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の装置の第1の使用者以外による使用を制限する状態である占有状態を要求する要求情報を受け付ける第1の受付手段と、
前記第1の受付手段が前記要求情報を受け付けた際に、前記特定の装置を使用している第2の使用者から、当該特定の装置の使用を継続するかどうかの意思を示す意思情報を受け付ける第2の受付手段と、
前記第2の受付手段が受け付けた前記意思情報に基づいて、前記特定の装置の前記第1の使用者による占有状態を許可するかどうかを決定する決定手段と
を備えたことを特徴とする占有制御装置。
【請求項2】
前記第1の受付手段が前記要求情報を受け付けた際に、その旨の情報を前記第2の使用者に通知する通知手段を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の占有制御装置。
【請求項3】
前記決定手段は、前記第2の受付手段が受け付けた前記意思情報が前記特定の装置の使用を継続する意思を示していないことを条件の1つとして、当該特定の装置の前記第1の使用者による占有状態を許可することを決定することを特徴とする請求項1記載の占有制御装置。
【請求項4】
前記第2の受付手段は、前記特定の装置の使用を継続するかどうかの問い合わせに対して当該使用を継続しない旨の応答入力が行われたことを示す情報を、前記意思情報として受け付けることを特徴とする請求項3記載の占有制御装置。
【請求項5】
前記第2の受付手段は、前記特定の装置の使用を継続するかどうかの問い合わせに対して所定時間内に特定の操作が行われなかったことを示す情報を、前記意思情報として受け付けることを特徴とする請求項3記載の占有制御装置。
【請求項6】
前記第2の受付手段は、前記特定の装置を使用するための認証を受けた前記第2の使用者の状態が当該認証を受ける前の状態に変更されたことを示す情報を、前記意思情報として受け付けることを特徴とする請求項3記載の占有制御装置。
【請求項7】
前記決定手段は、前記第2の受付手段による前記意思情報の受付から所定時間が経過したことを条件の1つとして、前記特定の装置の前記第1の使用者による占有状態を許可することを決定することを特徴とする請求項3記載の占有制御装置。
【請求項8】
前記決定手段は、前記第2の受付手段が受け付けた前記意思情報が前記特定の装置の使用を継続する意思を示している場合に、当該特定の装置の前記第1の使用者による占有状態を許可することなく、前記第2の使用者による使用を継続させることを決定することを特徴とする請求項1記載の占有制御装置。
【請求項9】
前記第1の受付手段は、前記要求情報の取消しを要求する取消し要求情報を受け付け、
前記決定手段は、前記第1の受付手段による前記取消し要求情報の受付に応じて、前記特定の装置の前記第1の使用者による占有状態を許可しないことを決定することを特徴とする請求項1記載の占有制御装置。
【請求項10】
特定の装置の第1の使用者以外による使用を制限する状態である占有状態を要求する要求情報を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が前記要求情報を受け付けた場合であっても、前記特定の装置を使用している第2の使用者から、当該特定の装置の使用を継続する旨の指示がなされれば、当該特定の装置の前記第1の使用者による占有状態を許可しないことを決定する決定手段と
を備えたことを特徴とする占有制御装置。
【請求項11】
特定の装置の第1の使用者以外による使用を制限する状態である占有状態を要求する要求情報を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が前記要求情報を受け付けた場合に、前記特定の装置を使用している第2の使用者から、当該特定の装置の使用を継続する旨の指示が所定時間内になされなければ、当該特定の装置の前記第1の使用者による占有状態を許可することを決定する決定手段と
を備えたことを特徴とする占有制御装置。
【請求項12】
自装置における第1の使用者以外による画像処理の実行を制限する状態である占有状態を要求する要求情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が前記要求情報を受信した際に、自装置の画像読取部又は画像形成部を使用して画像処理を実行している第2の使用者から、当該画像処理を継続するかどうかの意思を示す意思情報を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が受け付けた前記意思情報に基づいて、自装置の前記第1の使用者による占有状態を許可するかどうかを決定する決定手段と、
前記決定手段により占有状態を許可することが決定された場合に、前記第1の使用者以外からの指示の前記画像読取部又は前記画像形成部への送信を制限する制限手段と
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項13】
所定の画像処理を行う画像処理装置と、
前記画像処理装置の第1の使用者以外による使用を制限する状態である占有状態を要求する要求情報を、当該画像処理装置に送信する送信装置とを備え、
前記画像処理装置は、前記送信装置により送信された前記要求情報を受信した際に、自装置を使用して画像処理を実行している第2の使用者から、当該画像処理を継続するかどうかの意思を示す意思情報を受け付け、当該意思情報に基づいて、自装置の前記第1の使用者による占有状態を許可するかどうかを決定することを特徴とする画像処理システム。
【請求項14】
コンピュータに、
特定の装置の第1の使用者以外による使用を制限する状態である占有状態を要求する要求情報を受け付ける機能と、
前記要求情報を受け付けた際に、前記特定の装置を使用している第2の使用者から、当該特定の装置の使用を継続するかどうかの意思を示す意思情報を受け付ける機能と、
受け付けた前記意思情報に基づいて、前記特定の装置の前記第1の使用者による占有状態を許可するかどうかを決定する機能と
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−187276(P2009−187276A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−26441(P2008−26441)
【出願日】平成20年2月6日(2008.2.6)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】