説明

印刷制御プログラムおよび印刷制御装置

【課題】特定人物の顔を含み、且つ、記録媒体の大きさに対応した適切な印刷範囲を自動的に設定できる印刷制御プログラムおよび印刷制御装置を提供すること。
【解決手段】プリンタ1は、画像40内に設定可能な印刷範囲42のうち、印刷範囲42の可変方向44における最も中央寄りに特定人物48を配置できる印刷範囲42を設定する。例えば、画像40の左端に特定人物48が配置されている場合、画像40の最も左寄りに印刷範囲42を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷制御プログラムおよび印刷制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図5(a)は、デジタルカメラにより生成される写真画像100のアスペクト比と、用紙102のアスペクト比とを説明する図である。写真画像100のアスペクト比は、デジタルカメラの機種や設定により様々であるが、図5(a)においては、写真画像100のアスペクト比が、3:2の場合を例にとって説明する。また、用紙サイズも様々であるが、図5(a)においては、L判サイズの用紙102(アスペクト比は、127:89)を例にとって説明する。
【0003】
図5(a)に示す例の場合において、写真画像100の長辺が用紙102の長辺と一致するように、写真画像100を拡大または縮小して印刷する場合、図5(b)に示すように、用紙102の上下端に余白104が設けられる。
【0004】
一方、余白104を設けずに印刷しようとする場合、図5(c)に示すように、写真画像100の短辺が用紙102の短辺と一致するように、写真画像100を拡大または縮小することになるが、その場合、用紙102からはみ出る、はみ出し領域106が発生し、写真画像100の一部が印刷結果から欠落する。
【0005】
したがって、写真画像100と用紙102とのアスペクト比が異なる場合において、写真画像100を縁無し印刷する場合、印刷範囲をどのように設定するかが重要となる。
【0006】
特許文献1には、撮影された画像データの中から顔領域を検索し、さらに、その検索された顔領域がはみ出し領域にかかっている場合には、少なくとも顔領域の部分を避けて画像を間引き処理することにより、顔領域がはみ出し領域にかからないようにすることが記載されている。また、特許文献2には、画像から人物を検出してフレーム内にレイアウトする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−104101号公報
【特許文献2】特開2002−42116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、写真画像に被写体として含まれる人物のうち、ある特定の人物については、印刷範囲に含める必要性が高いが、別の人物については、印刷範囲に含める必要性が低い場合がある。そのような場合において、上記従来の技術では、適切な印刷範囲を設定できない虞があった。
【0009】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、特定人物の顔を含み、且つ、記録媒体の大きさに対応した適切な印刷範囲を自動的に設定できる印刷制御プログラムおよび印刷制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的を達成するために、本発明の印刷制御プログラムは、コンピュータを、縦方向と横方向とのうちいずれか一方向において前記記録媒体よりも大きいサイズを有し、且つ他方向において前記記録媒体と同じ又はそれ以上のサイズを有する画像を表す画像データを取得する取得手段と、前記取得手段により取得される画像データによって表される画像に、予め登録された特定人物の顔が含まれるかを判断する第1判断手段と、前記第1判断手段により、前記特定人物の顔が含まれると判断される場合、前記特定人物の顔を含み、且つ、前記一方向における前記記録媒体の大きさに対応した印刷範囲を、前記取得手段により取得される画像データについて設定する設定手段として機能させる。
【0011】
上記の印刷制御プログラムは、さらに、前記設定手段により設定された印刷範囲の一方向における一端または他端において、前記特定人物以外の人物の顔が前記印刷範囲からはみ出すかを判断する第2判断手段と、前記第2判断手段により、前記特定人物以外の人物の顔が前記印刷範囲からはみ出すと判断される場合、前記設定手段により設定された印刷範囲を変更する変更手段として前記コンピュータを機能させても良い。
【0012】
なお、本発明は、印刷制御装置、印刷制御方法、印刷制御プログラムを記録する記録媒体、印刷制御装置と当該印刷制御装置により生成された印刷データを出力する出力装置とを含む印刷システム等の種々の態様で構成できる。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の印刷制御プログラムによれば、縦方向と横方向とのうちいずれか一方向において記録媒体よりも大きいサイズを有する画像を表した画像データについて、特定人物の顔を含み、且つ、一方向における記録媒体の大きさに対応した適切な印刷範囲を自動的に設定できるという効果がある。
【0014】
請求項2記載の印刷制御プログラムによれば、請求項1の奏する効果に加え、特定人物以外の人物の顔が印刷範囲からはみ出すと判断される場合、設定手段により設定された印刷範囲が変更されるので、特定人物以外の人物も考慮した適切な印刷範囲を自動的に設定できるという効果がある。
【0015】
請求項3記載の印刷制御プログラムによれば、請求項2の奏する効果に加え、特定人物以外の人物の顔が、より多く印刷範囲に含まれるように印刷範囲が一方向に変更されるので、特定人物以外の人物も考慮した適切な印刷範囲を自動的に設定できるという効果がある。
【0016】
請求項4記載の印刷制御プログラムによれば、請求項3の奏する効果に加え、特定人物以外の人物の顔がはみ出す印刷範囲の一端または他端において印刷範囲外に画像が存在しない判断される場合、特定人物以外の人物の顔が印刷範囲に含まれないように印刷範囲が一方向に変更されるので、印刷範囲の端において人物の顔が途切れることを抑制できるという効果がある。
【0017】
請求項5記載の印刷制御プログラムによれば、請求項2から4のいずれかの奏する効果に加え、設定手段により設定された印刷範囲では、複数の人物の顔がはみ出ている場合において、より適切な印刷範囲に変更できるという効果がある。
【0018】
請求項6記載の印刷制御プログラムによれば、請求項5の奏する効果に加え、第1の人物または第2の人物のうち、一方の人物の顔の全てが、画像に含まれると判断される場合、前記一方の人物の顔が印刷範囲により多く含まれるように印刷範囲が一方向に変更されるので、印刷範囲を適切な方向へ変更できるという効果がある。
【0019】
請求項7記載の印刷制御プログラムによれば、請求項5または6の奏する効果に加え、第1の人物の顔と第2の人物の顔とを含まず、且つ、特定人物の顔を含む範囲に印刷範囲が変更されるので、印刷範囲の端において人物の顔が途切れることを抑制できるという効果がある。
【0020】
請求項8記載の印刷制御プログラムによれば、請求項5から7のいずれかの奏する効果に加え、第1の人物または第2の人物のうち、一方の人物の顔が印刷範囲により多く含まれるように印刷範囲を変更する場合、他方の人物の顔が印刷範囲に含まれないように、印刷範囲が変更されるので、印刷範囲の端において人物の顔が途切れることを抑制できるという効果がある。
【0021】
請求項9記載の印刷制御プログラムによれば、請求項1から8のいずれかの奏する効果に加え、画像内に設定可能な印刷範囲のうち、特定人物を可能な限り中央寄りに配置できるような印刷範囲を、自動的に設定できるという効果がある。
【0022】
請求項10記載の印刷制御装置によれば、請求項1記載の印刷制御プログラムを実行するコンピュータと同様の作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態であるプリンタと、そのプリンタに接続されるPCとの電気的構成を模式的に示すブロック図である。
【図2】プリンタのCPUが実行する印刷処理を示すフローチャートである。
【図3】(a)は、片側はみ出し時処理を示すフローチャートであり、(b)は、両側はみ出し時処理を示すフローチャートである。
【図4】印刷範囲と画像との関係を説明する図である。
【図5】写真画像のアスペクト比と、用紙のアスペクト比とを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、プリンタ1と、そのプリンタ1に接続されるパーソナルコンピュータ30(以下、PC30という)との電気的構成を模式的に示すブロック図である。プリンタ1が印刷制御装置の一実施形態に相当し、プリンタ1に搭載された制御プログラム12aが印刷制御プログラムの一実施形態に相当する。本実施形態のプリンタ1は、特定人物の顔を含み、且つ、用紙の大きさに対応した適切な印刷範囲を自動的に設定できる。以下、詳細を説明する。
【0025】
プリンタ1は制御部10を備え、制御部10には、CPU11、ROM12、RAM13、フラッシュメモリ14、入出力ポート20が設けられ、これらはバス21を介して互いに接続されている。プリンタ1には、制御部10の他に、主に、操作キー15、LCD16、印刷部17、スロット部18、インターフェイス(以下「I/F」と称す)19が設けられている。操作キー15、LCD16、印刷部17、スロット部18、I/F19、制御部10は、入出力ポート20を介して互いに接続されている。
【0026】
CPU11は演算処理装置であり、入出力ポート20に接続された各部を制御する。ROM12は、制御プログラム12aなどが格納された不揮発性のメモリである。CPU11は、制御プログラム12aに基づき、図2,図3を参照して後述する処理を実行する。RAM13は、CPU11の処理に必要な情報を一時的に記憶するための読み書き可能なメモリである。
【0027】
フラッシュメモリ14には、書換え可能な不揮発性のメモリであり、特定人物メモリ14aが設けられる。特定人物メモリ14aは、ユーザによって選択された人物(以下、特定人物という)の顔画像が登録されるメモリである。
【0028】
操作キー15は、ボタンなどで構成され、ユーザの指示を受付ける。LCD16は、各種情報を表示する。印刷部17には、インクカートリッジから供給されるインクを用紙に吐出するインクヘッドが設けられる。スロット部18は、複数種類の記憶メディアを接続するためのコネクタを備え、記憶メディアに対してデータを読み書きするリーダ/ライタとしての機能を有する。I/F19は、他の装置との間で情報の送受信を行うためのものである。プリンタ1は、用紙の端部まで画像を形成する印刷(縁無し印刷)を行うことができる。
【0029】
PC30は、CPU31、ROM32、RAM33、ハードディスクドライブ(以下「HDD」と称す)34、I/F35、キーボード36及びLCD37を有し、これらはバス38により互いに接続されている。
【0030】
CPU31は、ROM32やHDD34に記憶される固定値やプログラムに従って、バス38により接続された各部を制御する演算処理装置である。ROM32は、PC30の動作を制御するためのプログラムなどが格納されたメモリであり、RAM33は、CPU31の処理に必要な情報を一時的に記憶するための読み書き可能なメモリである。
【0031】
HDD34は、CPU31の処理に必要な情報やプログラムなどを記憶するための読み書き可能なメモリであり、プリンタドライバ34aが格納されている。プリンタドライバ34aは、プリンタ1へ画像データを出力する処理を行う。
【0032】
I/F35は、他の装置との間で情報の送受信を行うためのインターフェイスである。PC30は、I/F35を介して、プリンタ1へ画像データを送信する。キーボード36は、ユーザが指示を入力するための入力装置であり、LCD37は、各種情報を表示する表示装置である。
【0033】
図2は、プリンタ1のCPU11が実行する印刷処理を示すフローチャートである。図2に示す印刷処理は、ユーザによって指定された画像データおよび用紙サイズを、プリンタ1がPC30から受信したされた場合に開始される処理であり、用紙に画像を形成する処理である。
【0034】
まず、ステップS202(以下、ステップを省略)において、CPU11は、PC30から、縁無し印刷が指示されたか否かを判断する(S202)。縁無し印刷が指示されていない場合(S202:No)、CPU11は、画像データに基づいて、PC30から指定されたサイズの用紙に画像を形成し(S203)、処理を終了する。
【0035】
一方、縁無し印刷が指示された場合(S202:Yes)、CPU11は、PC30から受信した画像データを取得する(S204)。次に、CPU11は、特定人物メモリ14aにあらかじめ登録されている特定人物の顔が、画像データによって表される画像に含まれるかを判断する(S205)。この判断は、画像に含まれる顔と、特定人物メモリ14aに含まれる顔画像とを比較して、画像に含まれる顔を、特定人物の顔として認識できるか否かを判断するものであり、公知の顔認識アルゴリズムを用いて実現される。特定人物の顔が画像に含まれると判断される場合(S205:Yes)、CPU11は、特定人物の顔の位置に基づいて、印刷範囲を設定する(S207)。
【0036】
図4は印刷範囲と画像との関係を説明する図である。プリンタ1に縁無し印刷を実行させる場合、PC30のプリンタドライバは、縁無し印刷用の画像データを生成し、プリンタ1へ出力する。図4においては、縁無し印刷用の画像データによって表される画像40を破線で示し、印刷範囲42を実線で示す。
【0037】
図4(a)に示すように、縁無し印刷用の画像データによって表される画像40は、横方向において印刷範囲42よりも大きいサイズを有し、縦方向において印刷範囲42と同じサイズを有する。すなわち、横方向において、画像40は印刷範囲42からはみ出る。画像40のアスペクト比と用紙のアスペクト比とが異なる場合、画像40の一方向のサイズが印刷範囲42に合うように倍率を決定すると、他方向のサイズは印刷範囲42とは不一致になるからである。
【0038】
一方、印刷範囲42は、ユーザによって選択された用紙のサイズに対応した大きさであって、縦横共に、用紙サイズよりもわずかに大きく設定される。用紙サイズよりも印刷範囲42をわずかに大きく設定することにより、用紙の縁まで確実にインクを載せるためである。したがって、画像40と用紙サイズとを比較する場合、縦横共に、画像40が用紙サイズよりも大きくなるように、縁無し印刷用の画像データが作成されている。
【0039】
図4(a)に示す例の場合、画像40の横方向において、印刷範囲42は移動可能であり、画像40の縦方向において、印刷範囲42は移動不可能である。以下の説明において、印刷範囲42を移動可能な方向を可変方向44と称し、印刷範囲42を移動不可能な方向を不変方向46と称する。
【0040】
本実施形態の場合、CPU11は、画像40内に設定可能な印刷範囲42のうち、印刷範囲42の可変方向44における最も中央寄りに特定人物48を配置できる印刷範囲42を設定する。例えば、画像40の左端に特定人物48が配置されている場合、画像40の最も左寄りに印刷範囲42を設定する。
【0041】
このようにすれば、特定人物48の顔を含み、且つ、用紙の大きさに対応した適切な印刷範囲42を自動的に設定できる。また、特定人物48が可能な限り中央寄りに配置されるような印刷範囲42を自動的に設定できる。ここで、「特定人物48の顔を含むように印刷範囲42を設定する」とは、画像40に含まれる特定人物48の顔の全てが印刷範囲42に含まれるように、印刷範囲42を設定することを意味している。したがって、特定人物48の顔の一部のみが画像40に含まれている場合には、その特定人物48の顔の一部が印刷範囲42に含まれるように、印刷範囲42が設定される。
【0042】
図2に戻り説明する。特定人物の顔が画像に含まれないと判断される場合(S205:No)、CPU11は、画像40の上下または左右のはみ出し量が均等になるように、印刷範囲を画像の中央に設定する(S206)。
【0043】
次に、CPU11は、印刷範囲42の可変方向44の一端または他端において、特定人物48以外の人物の顔が印刷範囲42からはみ出すかを判断する(S208)。ここで、「人物の顔が印刷範囲42からはみ出す」とは、人物の顔の少なくとも一部が印刷範囲42に含まれているが、当該人物の顔の全てが、印刷範囲42に含まれてはいないことを意味している。S208の判断が否定される場合(S208:No)、CPU11は、印刷範囲42内の画像40を、PC30から指定されたサイズの用紙に形成し(S203)、処理を終了する。
【0044】
一方、S208の判断が肯定される場合(S208:Yes)、CPU11は、可変方向44の両側において、特定人物以外の人物の顔が印刷範囲42からはみ出しているかを判断する(S210)。可変方向44の片側において、特定人物以外の人物の顔が印刷範囲42からはみ出していると判断される場合(S210:No)、CPU11は、片側はみ出し時処理(S220)を実行し、印刷範囲42を変更する。片側はみ出し時処理の詳細は、図3(a)を参照して後述する。
【0045】
一方、可変方向44の両側において、特定人物以外の人物の顔が印刷範囲42からはみ出していると判断された場合(S210:Yes)、CPU11は、図示しない選択画面をLCD16に表示する(S212)。選択画面は、自動的に設定された印刷範囲42をそのまま採用するかをユーザに選択させるための画面であり、画像40と、印刷範囲42とを表示する画面である。なお、S212の処理に代えて、PC30のLCD37に選択画面を表示させるように構成しても良い。
【0046】
次に、CPU11は、印刷範囲42の変更が選択されたか否かを判断する(S214)。S214の判断が否定される場合(S214:No)、CPU11は、印刷範囲42内の画像40を、PC30から指定されたサイズの用紙に形成し(S203)、処理を終了する。
【0047】
一方、印刷範囲42の変更が選択された場合(S214:Yes)、CPU11は、余白を入れた印刷を行うか否かをユーザに問い合わせる(S216)。この問い合わせに対し、余白を入れることをユーザが選択した場合(S216:Yes)、CPU11は、印刷範囲42からはみ出す顔が印刷範囲42に含まれるまで、画像データを縮小する(S218)。そして、CPU11は、縮小後の画像データによって表される画像40を、PC30から指定されたサイズの用紙に形成し(S203)、処理を終了する。
【0048】
図4(b)を参照して、S218における画像データの縮小について説明する。図2に示すように、最初に設定した印刷範囲42において、可変方向44の両端に配置された、特定人物48以外の人物50の顔が印刷範囲42からはみ出ている場合、これら両側の人物50の顔が印刷範囲42に含まれるように、画像データが縮小される。その結果、画像40は、印刷範囲42よりも小さくなり、余白52が発生するが、人物50の顔が途切れることを抑制できる。
【0049】
図2に戻り説明する。余白を入れることをユーザが拒否する場合(S216:No)、CPU11は、両側はみ出し時処理(S222)を実行し、印刷範囲42を変更する。両側はみ出し時処理(S222)の詳細は、図3(b)を参照して後述する。
【0050】
印刷処理によれば、特定人物48を含む適切な印刷範囲42を設定できる。また、詳細は図3を参照して後述するが、特定人物48以外の人物50の顔が印刷範囲42からはみ出す場合、印刷範囲42が変更されるので、特定人物48以外の人物50も考慮した適切な印刷範囲を自動的に設定できる。特に、プリンタ1において、LCD16が小さく、印刷範囲42をユーザが手動で設定することが困難な場合であっても、本実施形態によれば、適切な印刷範囲が自動的に設定されるので、利便性が高い。
【0051】
図3(a)は、片側はみ出し時処理(S220)を示すフローチャートである。片側はみ出し時処理(S220)は、印刷範囲42の可変方向44における一端において、特定人物48以外の人物50の顔がはみ出すと判断された場合に実行される。
【0052】
まず、CPU11は、人物50のはみ出しが検出された印刷範囲42の端において、印刷範囲外に、さらに画像40が存在するか否かを判断する(S302)。すなわち、人物50の顔が検出された方向へ向けて、印刷範囲42を移動できるか否かを判断する。
【0053】
人物50の顔のはみ出しが検出された印刷範囲42の端において、印刷範囲外に、さらに画像40が存在する場合(S302:Yes)、CPU11は、印刷範囲42からはみだす人物50の顔の全てが、画像40には含まれているか否かを判断する(S304)。すなわち、人物50の顔のはみ出しが検出された側に、はみ出していない顔が存在するか否かを判断する。S304の判断が否定される場合(S304:No)、CPU11は片側はみ出し時処理(S220)を終了する。すなわち、印刷範囲42を変更せずに、画像を形成する(S203)。
【0054】
一方、人物50の顔の全てが画像40に含まれると判断される場合(S304:Yes)、CPU11は、人物50の方向へ印刷範囲42を移動する場合、移動後の印刷範囲42において、印刷範囲42の他端側の人物の顔がはみ出るか否かを判断する(S306)。S306の判断が肯定される場合(S306:Yes)、CPU11は片側はみ出し時処理(S220)を終了する。すなわち、印刷範囲42を変更せずに、画像を形成する(S203)。画像40から人物50の顔がはみ出ている場合、当該人物50の顔が印刷範囲42からはみ出ていても問題となり難いと判断できるからである。
【0055】
一方、人物50の方向へ印刷範囲42を移動させても、印刷範囲42の他端側の人物の顔がはみ出さないと判断される場合(S306:No)、CPU11は、人物50の顔のはみ出しが検出された方向へ印刷範囲42を移動させ、印刷範囲42を変更する(S308)。すなわち、最初の印刷範囲42からはみ出す特定人物以外の人物50の顔が、より多く印刷範囲42に含まれるように印刷範囲42を可変方向44に変更する。そして、CPU11は、片側はみ出し時処理(S220)を終了し、画像を形成する(S203)。
【0056】
図4(c)は、S207の処理により設定された移動前の印刷範囲42を左側に示し、S308の処理による移動後の印刷範囲42を右側に示した図である。図4(c)に示すように、印刷範囲42の移動は、当初の印刷範囲42からはみ出す人物50Aの顔が、移動後の印刷範囲42により多く含まれ、且つ、特定人物48および他端側の人物50Bが移動後の印刷範囲42からはみ出ないように行われる。このようにすれば、特定人物48以外の人物50A,50Bも考慮した適切な印刷範囲42を自動的に設定できる。
【0057】
図3に戻り説明する。人物50の顔がはみ出す端において、印刷範囲外に画像が存在しないと判断される場合、すなわち、印刷範囲42が画像40の端に設定されている場合(S302:No)、CPU11は、はみ出す人物50の顔を印刷範囲42から除外するか否かを、ユーザに問い合わせる(S310)。人物50の顔を印刷範囲42から除外することをユーザが拒否する場合(S310:No)、CPU11は片側はみ出し時処理(S220)を終了する。すなわち、印刷範囲42を変更せずに、画像を形成する(S203)。
【0058】
一方、人物50の顔を印刷範囲42から除外することをユーザが選択する場合(S310:Yes)、CPU11は、最初に設定された印刷範囲42からはみ出す人物50の顔が、印刷範囲42から除外される方向へ印刷範囲42を移動し、印刷範囲42を変更する(S314)。なお、印刷範囲42の移動だけでは、人物50を除外できない場合、CPU11は、必要に応じて画像データを拡大して印刷範囲42を設定する。そして、CPU11は、片側はみ出し時処理(S220)を終了し、画像を形成する(S203)。
【0059】
図4(d)は、S207の処理により設定された移動前の印刷範囲42を左側に示し、S314の処理による移動後の印刷範囲42を右側に示した図である。図4(d)に示すように、画像データに拡大処理を施して、画像40を拡大することにより、印刷範囲42からはみ出す人物50Aの顔を含まないように印刷範囲42を変更することが可能となるのである。
【0060】
なお、図4(d)に示すように、S314の処理によれば、当初の印刷範囲42からはみ出す人物50Aの顔が、移動後の印刷範囲42には含まれず、且つ、当初の印刷範囲42に含まれる特定人物48および他端側の人物50Bが、移動後の印刷範囲42からはみ出ないように、印刷範囲42が変更される。このようにすれば、画像40において顔が途切れる人物50Aについては、印刷範囲42から除外することができ、別の人物50Bの顔が途切れることを抑制できる。
【0061】
図3(b)は、両側はみ出し時処理(S222)を示すフローチャートである。両側はみ出し時処理(S222)は、可変方向44における印刷範囲42の一端において、特定人物48とは異なる第1の人物の顔が印刷範囲42からはみ出ており、且つ、可変方向44における印刷範囲42の他端において、特定人物48とは異なる第2の人物の顔が印刷範囲42からはみ出ていると判断される場合に実行される。
【0062】
まず、CPU11は、可変方向44における印刷範囲42の一端および他端のそれぞれにおいて、印刷範囲外に画像40が存在するか否かを判断する(S320)。印刷範囲42の一端および他端の両方において、印刷範囲外に画像40が存在すると判断される場合、すなわち、印刷範囲42を、第1人物の方向へも第2人物の方向へも移動可能であると判断される場合(S320:Yes)、CPU11は、第1の人物と、第2の人物共に、顔の全てが画像40に含まれるかを判断する(S322)。
【0063】
第1の人物および第2の人物共に、顔の全てが画像40に含まれると判断される場合(S322:Yes)、CPU11は、両側はみ出し時処理(S222)を終了する。すなわち、印刷範囲42を変更せずに、画像を形成する(S203)。
【0064】
S322の判断が否定される場合(S322:No)、CPU11は、第1の人物と第2の人物とのうち、いずれか一方の顔の全てが画像40に含まれるかを判断する(S323)。S323の判断が肯定される場合(S323:Yes)、CPU11は、顔の全てが含まれると判断された一方の人物の顔が印刷範囲42により多く含まれるように、印刷範囲42を可変方向44に移動させて、印刷範囲42を変更し(S324)、両側はみ出し時処理(S222)を終了する。
【0065】
図4(e)は、S207の処理により設定された移動前の印刷範囲42を左側に示し、S324の処理による変更後の印刷範囲42を右側に示した図である。図4(e)に示すように、印刷範囲42の移動は、当初の印刷範囲42からはみ出す第1の人物50Cの顔が、変更後の印刷範囲42に含まれるように行われる。このようにすれば、画像40に顔の全てが含まれる第1の人物50Cについて、その顔の画像を印刷範囲42に含め、顔が途切れることを回避できる。なお、このように印刷範囲42を変更することにより、印刷範囲42の他端側の第2の人物50Dについては、印刷範囲42に含まれる顔の面積は少なくなる可能性がある。しかしながら、本実施形態においては、第1の人物50Cの顔は、画像40に全て含まれ、一方、第2の人物50Dの顔は一部のみが画像40に含まれているので、第1の人物50Cを優先的に印刷範囲42に含めることとしている。
【0066】
図3(b)に戻り説明する。第1の人物50Aおよび第2の人物50B共に、顔の全てが画像40に含まれるとは判断されない場合(S323:No)、CPU11は、第1の人物50Cの顔と第2の人物50Dの顔とを含まず、且つ、特定人物48の顔を含む範囲に、印刷範囲42を変更する(S326)。なお、印刷範囲42の移動だけでは、第1の人物50Cの顔および第2の人物50Dの顔を除外できない場合、CPU11は、必要に応じて画像データを拡大して印刷範囲42を設定する。そして、CPU11は、両側はみ出し時処理(S222)を終了する。
【0067】
図4(f)は、S207の処理により設定された移動前の印刷範囲42を左側に示し、S326の処理による移動後の印刷範囲42を右側に示した図である。図4(f)に示すように、画像データを拡大することにより、印刷範囲42からはみ出す第1の人物50Cおよび第2の人物50Dの顔を含まず、且つ、特定人物48の顔を含むように印刷範囲42を変更することが可能である。ただし、画像データを拡大せずとも、第1の人物50Cおよび第2の人物50Dの顔を含まないように印刷範囲42を変更できる場合、画像データを拡大しなくても良い。
【0068】
図3(b)に戻り説明する。可変方向44における印刷範囲42の一端と他端とのうち、一方において、印刷範囲外に画像40が存在し、他方において、印刷範囲外に画像40が存在しないと判断される場合(S320:No)、CPU11は、印刷範囲外にも画像40が存在する一方において、はみ出す人物の顔の全てが、画像40に含まれるか否かを判断する(328)。はみだす人物の顔の全てが、画像40に含まれると判断されない場合(S328:No)、CPU11は、両側はみ出し時処理(S222)を終了する。すなわち、印刷範囲42を変更せずに、画像を形成する(S203)。
【0069】
これに対し、はみだす人物の顔の全てが、画像40に含まれると判断される場合(S328:Yes)、CPU11は、一方においてはみ出る人物の顔が印刷範囲42により多く含まれるように、印刷範囲42を変更する(S330)。
【0070】
図4(g)は、S207の処理により設定される移動前の印刷範囲42を左側に示し、S330の処理による移動後の印刷範囲42を右側に示した図である。S330の処理によれば、図4(g)に示すように、第1の人物50Cと第2の人物50Dとのうち、顔が途切れない一方について、印刷範囲42により多く顔が含まれるように、印刷範囲42を設定できる。すなわち、第1の人物50Cと第2の人物50Dとのうち、画像40において顔の途切れない一方の人物を優先的に印刷範囲42に含めることができる。
【0071】
なお、図4(e),図4(g)に説明した例は、いずれも、第1の人物50Cおよび第2の人物50Dのうち、一方の人物の顔がより多く印刷範囲42に含まれるように印刷範囲42を変更するものであって、他方の人物の顔については考慮していなかった。しかしながら、一方の人物の顔がより多く印刷範囲42に含まれるように印刷範囲42を変更する場合には、図4(d)に図示する例と同様に、他方の人物の顔が印刷範囲42に含まれないように、印刷範囲42を変更しても良い。このようにすれば、印刷範囲42の端において人物の顔が途切れることを抑制できる。
【0072】
両側はみ出し時処理(S222)によれば、印刷範囲42において、複数の人物の顔がはみ出ている場合であっても、より適切な印刷範囲42に変更できる。
【0073】
上記実施形態において、プリンタ1がコンピュータおよび印刷制御装置の一例に相当し、制御プログラム12aが印刷制御プログラムの一例に相当する。また、用紙が記録媒体の一例に相当し、可変方向44が一方向の一例に相当し、不変方向46が他方向の一例に相当する。
【0074】
また、上記実施形態において、S204を実行するCPU11が取得手段の一例に相当し、S205を実行するCPU11が第1判断手段の一例に相当し、S207を実行するCPU11が設定手段の一例に相当する。S208,S210の処理を実行するCPU11が第2判断手段の一例に相当し、S220,S222の処理を実行するCPU11が変更手段の一例に相当する。S302を実行するCPU11が第3判断手段の一例に相当し、S320を実行するCPU11が第4判断手段の一例に相当し、S328を実行するCPU11が第5判断手段の一例に相当し、S322,S323を実行するCPU11が第6判断手段の一例に相当する。
【0075】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
【0076】
例えば、上記実施形態では、プリンタ1がコンピュータまたは印刷制御装置の一例であり、制御プログラム12aが印刷制御プログラムの一例であった。しかしながら、PC30を印刷制御装置およびコンピュータの一例とし、プリンタドライバ14aを印刷制御プログラムの一例として、本発明を適用しても良い。係る場合、PC30が、デジタルカメラなどで使用されるメモリカードから、PC30が備えるカードスロット(図示せず)を介して画像データを取得する動作が取得手段の一例に相当する。
【0077】
また、上記実施形態の印刷処理は、PC30から入力された画像データに基づいて画像を形成するものとして説明した。しかしながら、スロット部18に装着されたメディア内の画像データに基づいて画像を形成する、いわゆるメディアプリントの実行においても、本発明を適用可能である。
【0078】
また、上記実施形態において、印刷範囲42は、ユーザによって選択された用紙よりもわずかに大きいものとして説明した。しかしながら、印刷範囲42は、用紙と同一サイズに設定されても良い。
【0079】
また、上記実施形態の印刷処理(図2)における、S207の処理においては、印刷範囲42の可変方向44における中央から所定範囲内に、特定人物48の顔が配置されるように印刷範囲42を設定するように構成しても良い。
【0080】
また、上記実施形態における図4に示す例では、画像40が横長(ランドスケープ)の画像であるため、画像40の横方向を可変方向44としていたが、画像40が縦長(ポートレート)の画像である場合や、画像40または用紙のアスペクト比によっては、画像40の縦方向が可変方向44となる場合もある。
【符号の説明】
【0081】
1 プリンタ
12a 制御プログラム
40 画像
42 印刷範囲
48 特定人物
50 特定人物以外の人物
50C 第1の人物
50D 第2の人物


【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体の端部まで画像を形成可能な印刷部を制御するための印刷制御プログラムであって、
コンピュータを、
縦方向と横方向とのうちいずれか一方向において前記記録媒体よりも大きいサイズを有し、且つ他方向において前記記録媒体と同じ又はそれ以上のサイズを有する画像を表す画像データを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得される画像データによって表される画像に、予め登録された特定人物の顔が含まれるかを判断する第1判断手段と、
前記第1判断手段により、前記特定人物の顔が含まれると判断される場合、前記特定人物の顔を含み、且つ、前記一方向における前記記録媒体の大きさに対応した印刷範囲を、前記取得手段により取得される画像データについて設定する設定手段として機能させる印刷制御プログラム。
【請求項2】
前記設定手段により設定された印刷範囲の一方向における一端または他端において、前記特定人物以外の人物の顔が前記印刷範囲からはみ出すかを判断する第2判断手段と、
前記第2判断手段により、前記特定人物以外の人物の顔が前記印刷範囲からはみ出すと判断される場合、前記設定手段により設定された印刷範囲を変更する変更手段として前記コンピュータを機能させる請求項1記載の印刷制御プログラム。
【請求項3】
前記第2判断手段により、前記設定手段により設定された印刷範囲の一方向における一端または他端において、前記特定人物以外の人物の顔がはみ出すと判断された場合、当該人物の顔がはみ出す一端または他端において印刷範囲外に画像が存在するかを判断する第3判断手段として前記コンピュータを機能させるものであり、
前記変更手段は、
前記第3判断手段により、前記特定人物以外の人物の顔がはみ出す一端または他端において印刷範囲外に画像が存在すると判断される場合、前記特定人物以外の人物の顔が、より多く前記印刷範囲に含まれるように、前記設定手段により設定された印刷範囲を、前記一方向に変更するものである請求項2記載の印刷制御プログラム。
【請求項4】
前記変更手段は、
前記第3判断手段により、前記特定人物以外の人物の顔がはみ出す一端または他端において印刷範囲外に画像が存在しないと判断される場合、前記一端または他端からはみ出すと判断された人物の顔が印刷範囲に含まれないように、前記設定手段により設定された印刷範囲を、前記一方向に変更するものである請求項3記載の印刷制御プログラム。
【請求項5】
前記第2判断手段により、前記印刷範囲の一端において、前記特定人物とは異なる第1の人物の顔が前記印刷範囲からはみ出ており、且つ、前記印刷範囲の他端において、前記特定人物とは異なる第2の人物の顔が前記印刷範囲からはみ出ていると判断される場合、前記印刷範囲の一端および他端のそれぞれにおいて、印刷範囲外に画像が存在するかを判断する第4判断手段として、前記コンピュータを機能させ、
前記変更手段は、
前記第4判断手段により、前記印刷範囲の一端と他端とのうち、一方において、印刷範囲外に画像が存在し、他方において、印刷範囲外に画像が存在しないと判断される場合、前記一方においてはみ出る人物の顔が前記印刷範囲により多く含まれるように、前記設定手段により設定された印刷範囲を、前記一方向に変更するものである請求項2から4のいずれかに記載の印刷制御プログラム。
【請求項6】
前記第4判断手段により、前記印刷範囲の一端と他端とのうち少なくともいずれか一方において、印刷範囲外に画像が存在すると判断される場合、前記一方においてはみ出る人物の顔の全てが、前記画像データによって表される画像に含まれるかを判断する第5判断手段として、前記コンピュータを機能させ、
前記変更手段は、
前記第5判断手段により、前記一方においてはみでる人物の顔の全てが、前記画像に含まれると判断される場合、前記一方においてはみ出る人物の顔が前記印刷範囲により多く含まれるように、前記設定手段により設定された印刷範囲を、前記一方向に変更するものである請求項5記載の印刷制御プログラム。
【請求項7】
前記第4判断手段により、前記印刷範囲の一端と他端において、共に、印刷範囲外に画像が存在すると判断される場合、前記第1の人物と、前記第2の人物との各々について、前記画像に顔の全てが含まれるとかを判断する第6判断手段として、前記コンピュータを機能させ、
前記変更手段は、
前記第6判断手段によって、前記第1の人物および第2の人物、共に、顔の全てが前記画像に含まれるとは判断されない場合、前記第1の人物の顔と前記第2の人物の顔とを含まず、且つ、前記特定人物の顔を含む範囲に、前記印刷範囲を変更するものである請求項5または6に記載の印刷制御プログラム。
【請求項8】
前記変更手段は、
前記第1の人物または前記第2の人物のうち、一方の人物の顔が前記印刷範囲により多く含まれるように、前記設定手段により設定された印刷範囲を変更する場合、他方の人物の顔が印刷範囲に含まれないように、前記印刷範囲を変更するものである請求項5から7のいずれかに記載の印刷制御プログラム。
【請求項9】
前記設定手段は、前記画像内に設定可能な印刷範囲のうち、前記一方向における最も中央寄りに前記特定人物を配置できる印刷範囲を設定するものである請求項1から8のいずれかに記載の印刷制御プログラム。
【請求項10】
記録媒体の端部まで画像を形成可能な印刷部を制御する印刷制御装置であって、
縦方向と横方向とのうちいずれか一方向において前記記録媒体よりも大きいサイズを有し、且つ他方向において前記記録媒体と同じ又はそれ以上のサイズを有する画像を表す画像データを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得される画像データによって表される画像に、予め登録された特定人物の顔が含まれるかを判断する第1判断手段と、
前記第1判断手段により、前記特定人物の顔が含まれると判断される場合、前記特定人物の顔を含み、且つ、前記一方向における前記記録媒体の大きさに対応した印刷範囲を、前記取得手段により取得される画像データについて設定する設定手段とを有する印刷制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−66543(P2012−66543A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−215223(P2010−215223)
【出願日】平成22年9月27日(2010.9.27)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】