印刷装置および出力装置,出力方法,画像データ編集方法,プログラム
【課題】容量の小さなメモリで複数の画面を用いて画像を編集して印刷することができる印刷装置を提供する。
【解決手段】画面の領域が印刷領域に設定された一画素の情報量が4バイトの第1画面70と1バイトの第2画面72とを設定し、フルカラーの画像については第1画面70に描画し、文字やイラスト画像については第2画面72に描画する。そして、第1画面70に第2画面72を重ねると共にさらに機器の操作に必要な情報を表示する一画素の情報量が4ビットの操作画面74を重ねて表示用画面76としてモニタに表示できるようにRGBデータを出力する。第1画面70と第2画面72の内容をスクリプトとして記述し、このスクリプトを解析して印刷用の画像を作成して印刷する。
【解決手段】画面の領域が印刷領域に設定された一画素の情報量が4バイトの第1画面70と1バイトの第2画面72とを設定し、フルカラーの画像については第1画面70に描画し、文字やイラスト画像については第2画面72に描画する。そして、第1画面70に第2画面72を重ねると共にさらに機器の操作に必要な情報を表示する一画素の情報量が4ビットの操作画面74を重ねて表示用画面76としてモニタに表示できるようにRGBデータを出力する。第1画面70と第2画面72の内容をスクリプトとして記述し、このスクリプトを解析して印刷用の画像を作成して印刷する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置および出力装置,スクリプト生成方法,出力方法,画像データ編集方法,プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の印刷装置としては、ストレージから読み込んだ画像を家庭用のテレビ画面に表示して拡大縮小などの編集を施した後に印刷するものが提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この装置では、テレビ画面に表示される領域を印刷領域としてストレージから画像を読み込んで割り付け、画像の配置を変更したり、画像を拡大または縮小したり、画像を回転させたり、文字を入力したりするなどの編集を施して印刷することができる。
【0003】
また、画像が描画された複数の画面を重ねて表示したり、複数の画面を重ねて得られる結果を印刷したりするアプリケーションソフトも提案されている(例えば、非特許文献2参照)。このアプリケーションソフトは、コンピュータにインストールされて起動し、コンピュータ上で画像を描画した画面や背景を描画した画面などを重ねて表示し、その結果についてプリンタなどの印刷装置で印刷できるようになっている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】松下電器産業株式会社、「Panasonic ホームフォトプリンターSV−AP10」、[平成15年3月4日検索]、インターネット<URL:http://prodb.matsushita.co.jp/products/panasonic/SV/SV-AP10.html>,<URL:http://prodb.matsushita.co.jp/products/panasonic/SV/SV-AP10_s.html>
【非特許文献2】「知識ゼロからはじめるAdobe Photoshop6でデジタル画像が自由自在」,仲田玲子,株式会社ビー・エヌ・エヌ,2001年1月15日,p.53−56
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の印刷装置では、複数の画面を重ねて表示して編集することができない結果、編集の処理に時間を要したり、編集できない場合が生じる。また、こうした印刷装置に画面を重ねて表示するものを適用することも考えられるが、この場合、複数の画面を重ねて表示するために容量の大きなメモリを印刷装置に搭載する必要がある。さらに、上述の印刷装置では、編集を施した画面の全領域のうちの任意の領域だけ印刷したい場合には、印刷したい領域以外の領域に描画された画像等を消去しなければならず、その操作に手間がかかってしまう。
【0006】
本発明の印刷装置は、容量の小さなメモリで複数の画面を用いて画像を編集して印刷することができる印刷装置を提供することを目的の一つとする。また、本発明の印刷装置は、画像の編集の際の処理速度の向上を図ることを目的の一つとする。さらに、本発明の印刷装置は、編集を施した画面の全領域のうち任意の領域だけを容易に印刷することを目的の一つとする。或いは、本発明の印刷装置は、容量の小さなメモリで複数の画面を用いて画像を編集したり印刷領域を設定したりすることを目的の一つとする。また、本発明の印刷装置は、画像の編集や印刷領域の設定の際の処理速度の向上を図ることを目的の一つとする。
【0007】
本発明の出力装置は、容量の小さなメモリで複数の画面を用いて画像を編集して出力することができる出力装置を提供することを目的の一つとする。また、本発明の出力装置は、画像の編集の際の処理速度の向上を図ることを目的の一つとする。さらに、本発明の出力装置は、編集を施した画面の全領域のうち任意の領域だけを容易に出力することを目的の一つとする。或いは、本発明の出力装置は、容量の小さなメモリで複数の画面を用いて画像を編集したり出力領域を設定したりすることを目的の一つとする。また、本発明の出力装置は、画像の編集や出力領域の設定の際の処理速度の向上を図ることを目的の一つとする。
【0008】
本発明のスクリプト生成方法は、印刷用のレイアウトに基づいて構成されるスクリプトを生成することを目的の一つとする。また、本発明のスクリプト生成方法は、スクリプトを迅速に生成することを目的の一つとする。
【0009】
本発明の出力方法は、スクリプトを解析して紙などの媒体に出力することを目的の一つとする。また、本発明の出力方法は、スクリプトを解析して得られる画像を補正して出力することを目的の一つとする。
【0010】
本発明のデータ編集方法は、出力装置にて出力可能な印刷データを生成することなく出力装置へ編集可能な画像データを送信することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の印刷装置および出力装置,スクリプト生成方法,出力方法,画像データ編集方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0012】
本発明の第1の印刷装置は、画像や文字などを紙などの媒体に印刷する印刷装置であって、画素の情報量が異なる複数の画面の情報を画面毎に設定された領域に記憶する画面情報記憶手段と、該画面情報記憶手段に設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する描画編集手段と、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成する表示用データ作成手段と、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記複数の画面の少なくとも2枚の画面を重ねて1枚の印刷用画面とした際の印刷用データを作成する印刷用データ作成手段と、を備えることを要旨とする。
【0013】
この本発明の第1の印刷装置では、画素の情報量が異なる複数の画面を用いて画像や文字などを描画したり編集することにより、一画素の情報量が大きい画面を複数用いて画像や文字などを描画したり編集するものに比して、搭載するメモリの容量を小さくすることができると共に描画や編集の処理に要する時間を短くすることができる。これは、一画素の情報量が多い画像については画素の情報量が大きい画面に描画し、一画素の情報量が少ない画像については画素の情報量が小さい画面に描画すればよいことに基づく。また、複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成することができるから、その表示用データを表示装置で入力して表示することにより重ねた画面を表示することができる。更に、複数の画面を重ねて印刷用画面とした際の印刷用データを作成するから、その印刷用データに基づいて重ねた画像を印刷することができる。ここで、印刷装置としては、インクジェットプリンタなどの種々のプリンタを用いることができる。
【0014】
こうした本発明の第1の印刷装置において、前記複数の画面は、カラー画像等を描画するために画素の情報量が第1の情報量に設定された画像用画面と、文字や簡易なイラスト等を描画するために画素の情報量が前記第1の情報量より小さな第2の情報量に設定された文字用画面とを含み、前記印刷用データ作成手段は、少なくとも前記画像用画面と前記文字用画面とを重ねて前記印刷用画面として前記印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、カラー画像等を描画するための画面と文字や簡易なイラスト等を描画するための画面とを用いて画像を描画したり編集したりして印刷することができる。
【0015】
この画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の印刷装置において、前記表示用データ作成手段は前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段であり、前記印刷用データ作成手段は前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記印刷用画面として前記印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。
【0016】
また、画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の印刷装置において、前記第1の情報量は画像をフルカラーとして表示可能な情報量であり、前記第2の情報量は前記第1の情報量の2分の1以下のカラー情報を表示可能な情報量であるものとすることもできる。この場合、前記第1の情報量は4バイトであり、前記第2の情報量は1バイトであるものとすることもできる。
【0017】
さらに、画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の印刷装置において、前記複数の画面は装置の操作に関する情報を描画する操作用画面を含み、前記表示用データ作成手段は前記操作用表示画面を最上部に重ねて前記表示用の画面として前記表示用データを作成する手段であり、前記印刷用データ作成手段は前記操作用表示画面を除いた画面を重ねて前記印刷用画面として前記印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、装置の操作に関する情報を操作用画面を用いて表示することができる。この態様の本発明の印刷装置において、前記操作用画面は、画素の情報量が前記第2の情報量より小さな第3の情報量に設定されてなるものとすることもできる。この場合、第3の情報量は4ビットであるものとすることもできる。
【0018】
あるいは、画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の印刷装置において、前記描画編集手段は、画像を取得して前記画像用画面に描画可能な手段であるものとすることもできる。
【0019】
また、画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の印刷装置において、前記描画編集手段は、前記画像用画面に画像を描画するときには、前記文字用画面に画像を配置するための移動可能な外周枠を表示して設定し、該設定された外周枠に相当する前記画像用画面の領域に画像を描画する手段であるものとすることもできる。こうすれば、画像の配置を迅速に処理することができる。
【0020】
画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の印刷装置において、前記描画編集手段は、前記画像用画面に描画された画像の配置を変更するときには、該画像の外周に相当する前記文字用画面の位置に外周枠を表示し、該表示された外周枠を用いて該画像の配置を変更し、該変更された画像の配置に相当する前記画像用画面の領域に該画像を描画する手段であるものとすることもできる。こうすれば、画像の配置の変更の処理を迅速に行なうことができる。
【0021】
画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の印刷装置において、前記描画編集手段は、前記文字用画面に文字を描画する際には描画後は文字画像として扱う手段であるものとすることもできる。こうすれば、描画した後の文字を画像として扱うことができる。
【0022】
本発明の第1の印刷装置において、前記描画編集手段は前記複数の画面の各々に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成する手段であり、前記印刷用データ作成手段は前記記述ファイルを解析して前記印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。この態様の本発明の印刷装置において、前記描画編集手段は、前記複数の画面毎に前記描画用オブジェクトの割り付けに関する記述を行なって記述ファイルを作成する手段であるものとすることもできる。これらの態様の本発明の第1の印刷装置において、前記表示用データ作成手段は、前記記述ファイルを解析して前記表示用データを作成する手段であるものとすることもできる。ここで、「記述ファイル」は、画面に描画される描画用オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と描画用オブジェクトの画面における配置に関する配置情報とを含む情報が記述されてなるものとすることもできる。オブジェクト識別情報としては、例えば描画用オブジェクトの格納先とファイル名とからなるものを考えることもできるし、描画用オブジェクトに割り当てられた番号や記号などからなるものを考えることもできる。
【0023】
本発明の第1の印刷装置において、前記描画編集手段は、操作者によって操作される操作器からの電磁波の受信を伴って描画や編集を実行する手段であるものとすることもできる。こうすれば、画像の描画や操作を容易に行なうことができる。
【0024】
本発明の第1の印刷装置において、前記表示用データ作成手段は前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段であるものとすることもできるし、前記印刷用データ作成手段は前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記印刷用画面として前記印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。
【0025】
本発明の第1の印刷装置において、前記表示用データ作成手段は、前記表示用データとしてRGBデータとして出力する手段であるものとすることもできる。こうすれば、表示装置として一般的な機器を用いることができる。
【0026】
本発明の第1の出力装置は、画像や文字などを出力する出力装置であって、画素の情報量が異なる複数の画面の情報を画面毎に設定された領域に記憶する画面情報記憶手段と、該画面情報記憶手段に設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する描画編集手段と、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成する表示用データ作成手段と、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記複数の画面の少なくとも2枚の画面を重ねて1枚の出力用画面とした際の出力用データを作成する出力用データ作成手段と、を備えることを要旨とする。
【0027】
この本発明の第1の出力装置では、画素の情報量が異なる複数の画面を用いて画像や文字などを描画したり編集することにより、一画素の情報量が大きい画面を複数用いて画像や文字などを描画したり編集するものに比して、搭載するメモリの容量を小さくすることができると共に描画や編集の処理に要する時間を短くすることができる。これは、一画素の情報量が多い画像については画素の情報量が大きい画面に描画し、一画素の情報量が少ない画像については画素の情報量が小さい画面に描画すればよいことに基づく。また、複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成することができるから、その表示用データを表示装置で入力して表示することにより重ねた画面を表示することができる。更に、複数の画面を重ねて出力用画面とした際の出力用データを作成するから、その出力用データに基づいて重ねた画像を出力することができる。ここで、出力装置としては、プロジェクタなどを用いることができる。
【0028】
こうした本発明の第1の出力装置において、前記複数の画面は、カラー画像等を描画するために画素の情報量が第1の情報量に設定された画像用画面と、文字や簡易なイラスト等を描画するために画素の情報量が前記第1の情報量より小さな第2の情報量に設定された文字用画面とを含み、前記出力用データ作成手段は、少なくとも前記画像用画面と前記文字用画面とを重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、カラー画像等を描画するための画面と文字や簡易なイラスト等を描画するための画面とを用いて画像を描画したり編集したりして出力することができる。
【0029】
この画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の出力装置において、前記表示用データ作成手段は前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段であり、前記出力用データ作成手段は前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成する手段であるものとすることもできる。
【0030】
また、画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の出力装置において、前記複数の画面は装置の操作に関する情報を描画する操作用画面を含み、前記表示用データ作成手段は前記操作用表示画面を最上部に重ねて前記表示用の画面として前記表示用データを作成する手段であり、前記出力用データ作成手段は、前記操作用表示画面を除いた画面を重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、装置の操作に関する情報を操作用画面を用いて表示することができる。
【0031】
本発明の第1の出力装置において、前記描画編集手段は前記複数の画面の各々に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成する手段であり、前記出力用データ作成手段は前記記述ファイルを解析して前記出力用データを作成する手段であるものとすることもできる。ここで、「記述ファイル」は、画面に描画される描画用オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と描画用オブジェクトの画面における配置に関する配置情報とを含む情報が記述されてなるものとすることもできる。オブジェクト識別情報としては、例えば描画用オブジェクトの格納先とファイル名とからなるものを考えることもできるし、描画用オブジェクトに割り当てられた番号や記号などからなるものを考えることもできる。
【0032】
本発明の第1の出力装置において、前記表示用データ作成手段は前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段であるものとすることもできるし、前記出力用データ作成手段は前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記出力用画面として前記出力用データを作成する手段であるものとすることもできる。
【0033】
本発明の第2の印刷装置は、画像や文字などを紙などの媒体に印刷する印刷装置であって、カラー画像を描画可能な画像画面の情報を記憶する画像画面領域と印刷するか否かの領域を設定する印刷設定画面の情報を記憶する印刷設定画面領域とが設定された画面情報記憶手段と、該画面情報記憶手段に設定された画像画面領域へのデータの格納を伴って該画像画面に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する描画編集手段と、前記画面情報記憶手段に設定された印刷設定画面領域へのデータの格納を伴って印刷領域を設定する印刷領域設定手段と、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記印刷設定画面に設定された印刷領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成する表示用データ作成手段と、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容のうち前記印刷設定画面に設定された印刷領域に相当する領域内を内容とする画面を印刷用画面として印刷用データを作成する印刷用データ作成手段と、を備えることを要旨とする。
【0034】
この本発明の第2の印刷装置では、カラー画像を描画する画像画面に対して画像や文字などを描画したり描画した画像や文字などを編集すると共に印刷するか否かの領域を設定する印刷設定画面に印刷領域を設定する。そして、画像画面に描画された内容を認識することができると共に印刷設定画面に設定された印刷領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成すると共に画像画面に描画された内容のうち印刷設定画面に設定された印刷領域に相当する領域内を内容とする画面を印刷用画面として印刷用データを作成する。したがって、画像画面に描画された画像を消去することなく画像画面を見ながら印刷領域を容易に設定することができると共に設定した印刷領域に相当する画像のみを印刷することができる。ここで、印刷装置としては、インクジェットプリンタなどの種々のプリンタを用いることができる。
【0035】
こうした本発明の第2の印刷装置において、前記印刷設定画面は、画素毎に印刷するか否かを設定可能な画面であるものとすることもできる。この場合、印刷設定画面における一画素の情報量を1ビットとすることもできる。こうすれば、容量の小さなメモリで印刷領域を設定することができる。
【0036】
この印刷設定画面が画素毎に印刷するか否かを設定可能な画面である態様の本発明の第2の印刷装置において、前記印刷用データ作成手段は、前記画像画面の画素のうち前記印刷設定画面で印刷しないと設定された画素に相当する画素の内容を削除することより得られる画面を前記印刷用画面として印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。この態様の本発明の第2の印刷装置において、前記印刷用データ作成手段は、前記画像画面と前記印刷設定画面とを重ねることにより該画像画面の画素の内容を保持または削除して得られる画面を前記印刷用画面として印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。
【0037】
本発明の第2の印刷装置において、前記表示用データ作成手段は、前記印刷設定画面に設定された印刷領域の境界を前記画像画面に重ねることにより得られる画面を前記表示用画面として表示用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、画像画面の全領域のうち印刷される領域を確認することができる。この態様の本発明の第2の印刷装置において、前記表示用データ作成手段は、前記印刷設定画面に設定された印刷領域の境界を前記画像画面に重ねると共に該印刷領域外となる領域については非鮮明になるよう調製した画面を前記表示用画面として表示用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、ユーザに印刷領域と非印刷領域とを明確に認識させることができる。
【0038】
本発明の第2の印刷装置において、前記画像画面は画素の情報量が異なる複数の画面であり、前記画像画面領域は前記複数の画面の情報を画面毎に記憶する複数の領域であり、前記描画編集手段は前記画面情報記憶手段に設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する手段であり、前記表示用データ作成手段は前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記表示用データを作成する手段であり、前記印刷用データ作成手段は前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、画素の情報量が異なる複数の画面を用いて画像や文字などを描画したり編集することにより、一画素の情報量が大きい画面を複数用いて画像や文字などを描画したり編集するものに比して、搭載するメモリの容量を小さくすることができると共に描画や編集の処理に要する時間を短くすることができる。これは、一画素の情報量が多い画像については画素の情報量が大きい画面に描画し、一画素の情報量が少ない画像については画素の情報量が小さい画面に描画すればよいことに基づく。また、複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成することができるから、その表示用データを表示装置で入力して表示することにより重ねた画面を表示することができる。更に、複数の画面を重ねて印刷用画面とした際の印刷用データを作成するから、その印刷用データに基づいて重ねた画像を印刷することができる。
【0039】
この画像画面として画素の情報量が異なる複数の画面を用いる態様の本発明の第2の印刷装置において、前記画像画面は、カラー画像等を描画するために画素の情報量が第1の情報量に設定された画像用画面と、文字や簡易なイラスト等を描画するために画素の情報量が前記第1の情報量より小さな第2の情報量に設定された文字用画面とを含むものとすることもできる。こうすれば、カラー画像等を描画するための画面と文字や簡易なイラスト等を描画するための画面とを用いて画像を描画したり編集したりして印刷することができる。この態様の本発明の第2の印刷装置において、前記表示用データ作成手段は前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねた画面を前記画像画面として前記表示用データを作成する手段であり、前記印刷用データ作成手段は前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねた画面を前記画像画面として前記印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。これらの場合、第1の情報量は4バイトであり、第2の情報量は1バイトであるものとすることもできる。
【0040】
画像画面として画像用画面と文字用画面とが含まれる態様の本発明の第2の印刷装置において、前記描画編集手段は、前記画像用画面に画像を描画するときには、前記文字用画面に画像を配置するための移動可能な外周枠を表示して設定し、該設定された外周枠に相当する前記画像用画面の領域に画像を描画する手段であるものとすることもできる。こうすれば、画像の配置を迅速に処理することができる。
【0041】
また、画像画面として画像用画面と文字用画面とが含まれる態様の本発明の第2の印刷装置において、前記描画編集手段は、前記画像用画面に描画された画像の配置を変更するときには、該画像の外周に相当する前記文字用画面の位置に外周枠を表示し、該表示された外周枠を用いて該画像の配置を変更し、該変更された画像の配置に相当する前記画像用画面の領域に該画像を描画する手段であるものとすることもできる。こうすれば、画像の配置の変更の処理を迅速に行なうことができる。
【0042】
本発明の第2の印刷装置において、前記画面情報記憶手段は装置の操作に関する情報を描画する操作用画面の情報を記憶する操作用画面領域が設定された手段であり、前記表示用データ作成手段は前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記印刷設定画面に設定された印刷領域を認識することができる画面に前記操作用表示画面を重ねて得られる画面を前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、装置の操作に関する情報を操作用画面を用いて表示することができる。この場合、操作用画面として画素の情報量を4ビットに設定することもできる。
【0043】
本発明の第2の印刷装置において、前記描画編集手段は前記画像画面に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成する手段であり、前記印刷用データ作成手段は前記記述ファイルを解析して前記印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。この態様の本発明の第2の印刷装置において、前記描画編集手段は、前記画像画面に前記描画用オブジェクトの割り付けに関する記述を行なって記述ファイルを作成する手段であるものとすることもできる。こうした記述ファイルを作成する態様の本発明の印刷装置において、前記表示用データ作成手段は、前記記述ファイルを解析して前記表示用データを作成する手段であるものとすることもできる。ここで、「記述ファイル」は、画面に描画される描画用オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と描画用オブジェクトの画面における配置に関する配置情報とを含む情報が記述されてなるものとすることもできる。オブジェクト識別情報としては、例えば描画用オブジェクトの格納先とファイル名とからなるものを考えることもできるし、描画用オブジェクトに割り当てられた番号や記号などからなるものを考えることもできる。
【0044】
本発明の第2の出力装置は、画像や文字などを出力する出力装置であって、カラー画像を描画可能な画像画面の情報を記憶する画像画面領域と出力するか否かの領域を設定する出力設定画面の情報を記憶する出力設定画面領域とが設定された画面情報記憶手段と、該画面情報記憶手段に設定された画像画面領域へのデータの格納を伴って該画像画面に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する描画編集手段と、前記画面情報記憶手段に設定された出力設定画面領域へのデータの格納を伴って出力領域を設定する出力領域設定手段と、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記出力設定画面に設定された出力領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成する表示用データ作成手段と、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容のうち前記出力設定画面に設定された出力領域に相当する領域内を内容とする画面を出力用画面として出力用データを作成する出力用データ作成手段と、を備えることを要旨とする。
【0045】
この本発明の第2の出力装置では、カラー画像を描画する画像画面に対して画像や文字などを描画したり描画した画像や文字などを編集すると共に出力するか否かの領域を設定する出力設定画面に出力領域を設定する。そして、画像画面に描画された内容を認識することができると共に出力設定画面に設定された出力領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成すると共に画像画面に描画された内容のうち出力設定画面に設定された出力領域に相当する領域内を内容とする画面を出力用画面として出力用データを作成する。したがって、画像画面に描画された画像を消去することなく画像画面を見ながら出力領域を容易に設定することができると共に設定した出力領域に相当する画像のみを出力することができる。ここで、出力装置としては、プロジェクタなどを用いることができる。
【0046】
こうした本発明の第2の出力装置において、前記出力設定画面は、画素毎に出力するか否かを設定可能な画面であるものとすることもできる。この場合、印刷設定画面における一画素の情報量を1ビットとすることもできる。こうすれば、容量の小さなメモリで印刷領域を設定することができる。
【0047】
この出力設定画面が画素毎に出力するか否かを設定可能な画面である態様の本発明の第2の出力装置において、前記出力用データ作成手段は、前記画像画面の画素のうち前記出力設定画面で出力しないと設定された画素に相当する画素の内容を削除することより得られる画面を前記出力用画面として出力用データを作成する手段であるものとすることもできる。この態様の本発明の第2の出力装置において、前記出力用データ作成手段は、前記画像画面と前記出力設定画面とを重ねることにより該画像画面の画素の内容を保持または削除して得られる画面を前記出力用画面として出力用データを作成する手段であるものとすることもできる。
【0048】
本発明の第2の出力装置において、前記表示用データ作成手段は、前記出力設定画面に設定された出力領域の境界を前記画像画面に重ねることにより得られる画面を前記表示用画面として表示用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、画像画面の全領域のうち出力される領域を確認することができる。
【0049】
本発明の第2の出力装置において、前記画像画面は画素の情報量が異なる複数の画面であり、前記画像画面領域は前記複数の画面の情報を画面毎に記憶する複数の領域であり、前記描画編集手段は前記画面情報記憶手段に設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する手段であり、前記表示用データ作成手段は前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記表示用データを作成する手段であり、前記出力用データ作成手段は前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記出力用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、画素の情報量が異なる複数の画面を用いて画像や文字などを描画したり編集することにより、一画素の情報量が大きい画面を複数用いて画像や文字などを描画したり編集するものに比して、搭載するメモリの容量を小さくすることができると共に描画や編集の処理に要する時間を短くすることができる。これは、一画素の情報量が多い画像については画素の情報量が大きい画面に描画し、一画素の情報量が少ない画像については画素の情報量が小さい画面に描画すればよいことに基づく。また、複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成することができるから、その表示用データを表示装置で入力して表示することにより重ねた画面を表示することができる。更に、複数の画面を重ねて出力用画面とした際の出力用データを作成するから、その出力用データに基づいて重ねた画像を出力することができる。
【0050】
本発明の第2の出力装置において、前記画面情報記憶手段は装置の操作に関する情報を描画する操作用画面の情報を記憶する操作用画面領域が設定された手段であり、前記表示用データ作成手段は前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記印刷設定画面に設定された印刷領域を認識することができる画面に前記操作用表示画面を重ねて得られる画面を前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、装置の操作に関する情報を操作用画面を用いて表示することができる。この場合、操作用画面として画素の情報量を4ビットに設定することもできる。
【0051】
本発明の第2の出力装置において、前記描画編集手段は前記画像画面に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成する手段であり、前記出力用データ作成手段は前記記述ファイルを解析して前記出力用データを作成する手段であるものとすることもできる。ここで、「記述ファイル」は、画面に描画される描画用オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と描画用オブジェクトの画面における配置に関する配置情報とを含む情報が記述されてなるものとすることもできる。オブジェクト識別情報としては、例えば描画用オブジェクトの格納先とファイル名とからなるものを考えることもできるし、描画用オブジェクトに割り当てられた番号や記号などからなるものを考えることもできる。
【0052】
本発明の第1の出力方法は、画像や文字などを出力する出力方法であって、(a)画素の情報量が異なる複数の画面の情報を画面毎に設定された領域に記憶し、(b)前記設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集し、(c)前記記憶した情報に基づいて前記複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成し、(d)前記記憶した情報に基づいて前記複数の画面の少なくとも2枚の画面を重ねて1枚の出力用画面とした際の出力用データを作成して出力することを要旨とする。
【0053】
この本発明の第1の出力方法では、画素の情報量が異なる複数の画面を用いて画像や文字などを描画したり編集することにより、一画素の情報量が大きい画面を複数用いて画像や文字などを描画したり編集するものに比して、搭載するメモリの容量を小さくすることができると共に描画や編集の処理に要する時間を短くすることができる。これは、一画素の情報量が多い画像については画素の情報量が大きい画面に描画し、一画素の情報量が少ない画像については画素の情報量が小さい画面に描画すればよいことに基づく。また、複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成することができるから、その表示用データを表示装置で入力して表示することにより重ねた画面を表示することができる。更に、複数の画面を重ねて出力用画面とした際の出力用データを作成するから、その出力用データに基づいて重ねた画像を出力することができる。ここで、出力装置としては、プリンタなどの印刷装置やプロジェクタなどの画像出力装置を用いることができる。印刷装置とする場合、ステップ(d)については紙などの媒体に印刷出力するものとすればよい。
【0054】
こうした本発明の第1の出力方法において、前記複数の画面は、カラー画像等を描画するために画素の情報量が第1の情報量に設定された画像用画面と、文字や簡易なイラスト等を描画するために画素の情報量が前記第1の情報量より小さな第2の情報量に設定された文字用画面とを含み、前記ステップ(d)は、少なくとも前記画像用画面と前記文字用画面とを重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成するステップであるものとすることもできる。こうすれば、カラー画像等を描画するための画面と文字や簡易なイラスト等を描画するための画面とを用いて画像を描画したり編集したりして出力することができる。
【0055】
この画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の出力方法において、前記ステップ(c)は前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記表示用画面として前記表示用データを作成するステップであり、前記ステップ(d)は前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成するステップであるものとすることもできる。
【0056】
また、画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の出力方法において、前記複数の画面は装置の操作に関する情報を描画する操作用画面を含み、前記ステップ(c)は前記操作用表示画面を最上部に重ねて前記表示用の画面として前記表示用データを作成するステップであり、前記ステップ(d)は前記操作用表示画面を除いた画面を重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成するステップであるものとすることもできる。こうすれば、装置の操作に関する情報を操作用画面を用いて表示することができる。
【0057】
本発明の第1の出力方法において、前記ステップ(b)は前記複数の画面の各々に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成するステップであり、前記ステップ(d)は前記記述ファイルを解析して前記出力用データを作成するステップであるものとすることもできる。ここで、「記述ファイル」は、画面に描画される描画用オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と描画用オブジェクトの画面における配置に関する配置情報とを含む情報が記述されてなるものとすることもできる。オブジェクト識別情報としては、例えば描画用オブジェクトの格納先とファイル名とからなるものを考えることもできるし、描画用オブジェクトに割り当てられた番号や記号などからなるものを考えることもできる。
【0058】
本発明の第1の出力方法において、前記ステップ(c)は前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記表示用画面として前記表示用データを作成するステップであるものとすることもできる。また、前記ステップ(d)は、前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記出力用画面として前記出力用データを作成するステップであるものとすることもできる。
【0059】
本発明の第2の出力方法は、画像や文字などを出力する出力方法であって、(a)カラー画像を描画可能な画像画面の情報を記憶する画像画面領域と出力するか否かの領域を設定する出力設定画面の情報を記憶する出力設定画面領域とを設定し、(b)前記設定した画像画面領域へのデータの格納を伴って該画像画面に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集し、(c)前記設定した出力設定画面領域へのデータの格納を伴って出力領域を設定し、(d)前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記出力設定画面に設定された出力領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成し、(e)前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容のうち前記出力設定画面に設定された出力領域に相当する領域内を内容とする画面を出力用画面として出力用データを作成して出力することを要旨とする。
【0060】
この本発明の第2の出力方法では、カラー画像を描画する画像画面に対して画像や文字などを描画したり描画した画像や文字などを編集すると共に出力するか否かの領域を設定する出力設定画面に出力領域を設定する。そして、画像画面に描画された内容を認識することができると共に出力設定画面に設定された出力領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成すると共に画像画面に描画された内容のうち出力設定画面に設定された出力領域に相当する領域内を内容とする画面を出力用画面として出力用データを作成する。したがって、画像画面に描画された画像を消去することなく画像画面を見ながら出力領域を容易に設定することができると共に設定した出力領域に相当する画像のみを出力することができる。ここで、出力装置としては、プリンタなどの印刷装置やプロジェクタなどの画像出力装置を用いることができる。印刷装置とする場合、ステップ(e)については紙などの媒体に印刷出力するものとすればよい。
【0061】
こうした本発明の第2の出力方法において、前記出力設定画面は画素毎に出力するか否かを設定可能な画面であり、前記ステップ(e)は前記画像画面の画素のうち前記出力設定画面で出力しないと設定された画素に相当する画素の内容を削除することより得られる画面を前記出力用画面として出力用データを作成するステップであるものとすることもできる。この態様の本発明の第2の出力方法において、前記ステップ(e)は、前記画像画面と前記出力設定画面とを重ねることにより該画像画面の画素の内容を保持または削除して得られる画面を前記出力用画面として出力用データを作成するステップであるものとすることもできる。
【0062】
また、本発明の第2の出力方法において、前記ステップ(d)は前記出力設定画面に設定された出力領域の境界を前記画像画面に重ねることにより得られる画面を前記表示用画面として表示用データを作成するステップであるものとすることもできる。こうすれば、画像画面の全領域のうち出力される領域を確認することができる。
【0063】
さらに、本発明の第2の出力方法において、前記画像画面は画素の情報量が異なる複数の画面であり、前記画像画面領域は前記複数の画面の情報を画面毎に記憶する複数の領域であり、前記ステップ(b)は前記設定した画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集するステップであり、前記ステップ(d)は前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記表示用データを作成するステップであり、前記ステップ(e)は前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記出力用データを作成するステップであるものとすることもできる。こうすれば、画素の情報量が異なる複数の画面を用いて画像や文字などを描画したり編集することにより、一画素の情報量が大きい画面を複数用いて画像や文字などを描画したり編集するものに比して、搭載するメモリの容量を小さくすることができると共に描画や編集の処理に要する時間を短くすることができる。これは、一画素の情報量が多い画像については画素の情報量が大きい画面に描画し、一画素の情報量が少ない画像については画素の情報量が小さい画面に描画すればよいことに基づく。また、複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成することができるから、その表示用データを表示装置で入力して表示することにより重ねた画面を表示することができる。更に、複数の画面を重ねて出力用画面とした際の出力用データを作成するから、その出力用データに基づいて重ねた画像を出力することができる。
【0064】
あるいは、本発明の第2の出力方法において、前記ステップ(a)は装置の操作に関する情報を描画する操作用画面の情報を記憶する操作用画面領域を設定するステップであり、前記ステップ(d)は前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記印刷設定画面に設定された印刷領域を認識することができる画面に前記操作用表示画面を重ねて得られる画面を前記表示用画面として前記表示用データを作成するステップであるものとすることもできる。こうすれば、装置の操作に関する情報を操作用画面を用いて表示することができる。この場合、操作用画面として画素の情報量を4ビットに設定することもできる。
【0065】
本発明の第2の出力方法において、前記ステップ(b)は前記画像画面に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成するステップであり、前記ステップ(e)は前記記述ファイルを解析して前記出力用データを作成するステップであるものとすることもできる。ここで、「記述ファイル」は、画面に描画される描画用オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と描画用オブジェクトの画面における配置に関する配置情報とを含む情報が記述されてなるものとすることもできる。オブジェクト識別情報としては、例えば描画用オブジェクトの格納先とファイル名とからなるものを考えることもできるし、描画用オブジェクトに割り当てられた番号や記号などからなるものを考えることもできる。
【0066】
本発明の第1のプログラムは、記憶手段を備える出力機器に用いられるプログラムであって、前記記憶手段に対して画素の情報量が異なる複数の画面の情報を画面毎に領域を設定して記憶するモジュールと、前記設定した画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集するモジュールと、前記記憶した情報に基づいて前記複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成するモジュールと、前記記憶した情報に基づいて前記複数の画面の少なくとも2枚の画面を重ねて1枚の出力用画面とした際の出力用データを作成するモジュールと、を備えることを要旨とする。
【0067】
この本発明の第1のプログラムは、記憶手段を備える出力機器にインストールされることにより、出力機器を、画素の情報量が異なる複数の画面を用いて画像や文字などを描画したり編集することにより、一画素の情報量が大きい画面を複数用いて画像や文字などを描画したり編集するものに比して、搭載するメモリの容量を小さくすることができると共に描画や編集の処理に要する時間を短くすることができるものとして機能させることができる。これは、一画素の情報量が多い画像については画素の情報量が大きい画面に描画し、一画素の情報量が少ない画像については画素の情報量が小さい画面に描画すればよいことに基づく。また、複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成することができるから、出力機器を、その表示用データを表示装置で入力して表示することにより重ねた画面を表示することができるものとして機能させることができる。更に、複数の画面を重ねて出力用画面とした際の出力用データを作成するから、出力機器を、その出力用データに基づいて重ねた画像を出力することができるものとして機能させることができる。ここで、出力機器としては、プリンタなどの印刷装置やプロジェクタなどの画像出力装置を用いることができる。
【0068】
本発明の第2のプログラムは、記憶手段を備える出力機器に用いられるプログラムであって、前記記憶手段に対してカラー画像を描画可能な画像画面の情報を記憶する画像画面領域と出力するか否かの領域を設定する出力設定画面の情報を記憶する出力設定画面領域とを設定するモジュールと、前記設定した画像画面領域へのデータの格納を伴って該画像画面に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集するモジュールと、前記設定した出力設定画面領域へのデータの格納を伴って出力領域を設定するモジュールと、前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記出力設定画面に設定された出力領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成するモジュールと、前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容のうち前記出力設定画面に設定された出力領域に相当する領域内を内容とする画面を出力用画面として出力用データを作成するモジュールと、を備えることを要旨とする。
【0069】
この本発明の第2のプログラムは、記憶手段を備える出力機器にインストールされることにより、出力機器を、カラー画像を描画する画像画面に対して画像や文字などを描画したり描画した画像や文字などを編集すると共に出力するか否かの領域を設定する出力設定画面に出力領域を設定し、画像画面に描画された内容を認識することができると共に出力設定画面に設定された出力領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成すると共に画像画面に描画された内容のうち出力設定画面に設定された出力領域に相当する領域内を内容とする画面を出力用画面として出力用データを作成するものとして機能させることができる。したがって、出力機器を、画像画面に描画された画像を消去することなく画像画面を見ながら出力領域を容易に設定することができると共に設定した出力領域に相当する画像のみを出力することができるものとして機能させることができる。ここで、出力装置としては、プリンタなどの印刷装置やプロジェクタなどの画像出力装置を用いることができる。
【0070】
本発明のスクリプト生成方法は、画像データを所定のレイアウトにて紙などの媒体に印刷するために用いる印刷用のスクリプト生成方法であって、画像データを編集するステップと、編集された前記画像を表示するステップと、前記表示された画像データに基づいて構成されるスクリプトを生成するステップと、を有し、前記スクリプトは印刷用のレイアウトに基づいて生成されることを特徴とする。
【0071】
この本発明の印刷用スクリプト生成方法では、表示された画像データに基づいて構成されるスクリプトを印刷用のレイアウトに基づいて生成する。この結果、印刷用のレイアウトに基づいて構成されるスクリプトを生成することができる。
【0072】
こうした本発明のスクリプト生成方法において、前記画像データを編集するときは、編集元の画像データよりも解像度の低い画像データに対して編集を行うことを特徴とするものとすることもできる。こうすれば、スクリプトを迅速に生成することができる。この場合、前記スクリプトには、前記編集元の画像データの所在が記述されていることを特徴とするものとすることもできる。
【0073】
本発明の第3の出力方法は、画像データを所定のレイアウトにて紙などの媒体に出力する出力方法であって、表示画面に表示される画像データに基づいて構成されるスクリプトを受け取るステップと、前記スクリプトを解析するステップと、解析結果に基づいて出力用データを生成するステップと、印刷データに基づいて出力を実行するステップと、を有することを特徴とする。
【0074】
この本発明の第3の出力方法では、表示画面に表示される画像データに基づいて構成されるスクリプトを受け取り、このスクリプトを解析し、解析結果に基づいて出力用データを生成し、印刷データに基づいて出力を実行する。したがって、スクリプトを解析して紙などの媒体に出力することができる。
【0075】
本発明の第4の出力方法は、画像データを所定のレイアウトにて紙などの媒体に出力する出力方法であって、画像データに基づいて構成されるスクリプトを受け取るステップと、前記スクリプトを解析するステップと、前記スクリプトに記される補正対象画像の所在を検索するステップと、前記スクリプトに含まれる前記補正対象画像を補正するステップと、解析結果に基づいて出力用画面を合成するステップと、を有し、前記補正対象画像を補正するステップは、補正対象画像の所在が判明された後であって、出力用画面を合成する処理が開始される以前に処理されることを特徴とする。
【0076】
この本発明の第4の出力方法では、画像データに基づいて構成されるスクリプトを受け取り、このスクリプトを解析し、スクリプトに記される補正対象画像の所在を検索し、スクリプトに含まれる補正対象画像を補正し、解析結果に基づいて出力用画面を合成する。ここで、補正対象画像の補正は、補正対象画像の所在が判明された後であって、出力用画面を合成する処理が開始される以前に処理される。したがって、スクリプトを解析して得られる画像を補正して出力することができる。
【0077】
本発明の画像データ編集方法は、特定のモニタ上で画像データを編集する画像データ編集方法であって、1の入力装置において編集するための入力装置を設定するステップと、出力装置へ編集可能な画像データを送信するステップと、出力装置に格納される前記画像データを2の入力装置のモニタ上で編集するステップと、を有し、出力装置にて出力可能な印刷データを生成することなく出力装置へ編集可能な画像データを送信することを特徴とする。
【0078】
この本発明の画像データ編集方法では、1の入力装置において編集するための入力装置を設定し、出力装置へ編集可能な画像データを送信し、出力装置に格納される画像データを2の入力装置のモニタ上で編集する。ここで、出力装置にて出力可能な印刷データを生成することなく出力装置へ編集可能な画像データを送信する。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】プリンタ20の構成の概略を示す構成図。
【図2】表示用の画面と表示用画面格納領域52との関係を示す説明図。
【図3】印刷用の画面と印刷用画面格納領域56との関係を示す説明図。
【図4】画像組込処理の一例を示すフローチャート。
【図5】画像組込領域を設定した画面の一例を示す説明図。
【図6】画像選択画面の一例を示す説明図。
【図7】画像Aが描画されたときの画面の一例を示す説明図。
【図8】画像領域変更処理の一例を示すフローチャート。
【図9】画像を選択してその領域を変更している様子を示す説明図。
【図10】画像の領域が変更された状態を示す説明図。
【図11】文字入力処理の一例を示すフローチャート。
【図12】スクリプト生成処理の一例を示すフローチャート。
【図13】スクリプトの一例を示す説明図。
【図14】スクリプトに対応する画面70,72の状態を示す説明図。
【図15】スクリプト解析処理の一例を示すフローチャート。
【図16】トップページの前半部分の一例を示す説明図。
【図17】トップページの後半部分の一例を示す説明図。
【図18】解析して描画された第1画面80の一例を示す説明図。
【図19】第2実施例のプリンタ120の構成の概略を示す構成図。
【図20】表示用の画面と表示用画面格納領域152との関係を示す説明図。
【図21】印刷用の画面と印刷用画面格納領域156との関係を示す説明図。
【図22】画像組込処理の一例を示すフローチャート。
【図23】画像組込領域を設定した画面の一例を示す説明図。
【図24】画像選択画面の一例を示す説明図。
【図25】画像Aが描画されたときの画面の一例を示す説明図。
【図26】画像領域変更処理の一例を示すフローチャート。
【図27】画像を選択してその領域を変更している様子を示す説明図。
【図28】画像の領域が変更された状態を示す説明図。
【図29】文字入力処理の一例を示すフローチャート。
【図30】印刷領域設定処理の一例を示すフローチャート。
【図31】印刷領域枠を選択する画面の一例を示す説明図。
【図32】スクリプト生成処理の一例を示すフローチャート。
【図33】スクリプトの一例を示す説明図。
【図34】スクリプトに対応する画面170,172の状態を示す説明図。
【図35】スクリプト解析処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0080】
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
【実施例1】
【0081】
図1は、本発明の第1実施例であるインクジェット方式のプリンタ20の構成の概略を示す構成図である。第1実施例のプリンタ20は、図示するように、コンピュータ10やデジタルテレビ12,デジタルカメラ14,メモリカードなどのストレージ16などと接続してデジタル画像(以下、画像という)の入力を行なう入力部30と、リモートコントロール端末(以下、リモコンと称する)の操作により入力部30からの画像の入力を伴ってモニタ18に画像を表示しながら印刷する画像のレイアウトを設定したり編集する印刷編集部40と、入力部30に入力された画像や印刷編集部40により編集された画像の印刷を実行する印刷実行部60と、印刷編集部40と印刷実行部60とにまたがって所属し表示用画面格納領域52とスクリプト格納領域54と印刷用画面格納領域56とが設定されたメモリ50とを備える。ここで、モニタ18は、一般的なディスプレイを用いることもできるし、ビデオ入力端子を備える一般的なテレビ装置などを用いることもできる。
【0082】
入力部30は、コンピュータ10やデジタルテレビ12,デジタルカメラ14,ストレージ16からの画像の入力を司る入力インタフェース32と、入力インタフェース32に入力される画像の形式に基づいてデータの出力先を割り振る信号処理部34とにより構成されている。信号処理部34は、入力された信号が直ちに印刷可能な印刷用データの場合には印刷実行部60のイメージバッファ65にデータを出力し、RGBデータの場合にはメモリ50の印刷用画面格納領域56に出力し、マークアップ言語(例えば、XHTML言語)で記述されたファイルの場合には印刷実行部60のスクリプト解析部61に出力する。イメージバッファ65,スクリプト解析部61については後述する。
【0083】
印刷編集部40は、リモコン41からの信号を受光する受光部42と、リモコン41の操作に基づいてメモリ50の表示用画面格納領域52を用いて一画素の情報量が異なる2枚の画面に画像を描画したり文字を入力すると共にそれらの配置を変更する操作制御部43と、2枚の画面に描画された各画面の内容を所定の記述言語によって記述したスクリプトを作成してメモリ50のスクリプト格納領域54に格納するスクリプト生成部44と、2枚の画面に操作用の画面を合成してモニタ18が接続されたRGB端子46に出力する表示用画面合成部45とを備える。図2に表示用の画面とメモリ50の表示用画面格納領域52との関係を示す。第1実施例では、図2に示すように、奥から順に、一画素の情報量の異なる2枚の画面としての第1画面70,第2画面72,操作用の画面としての操作画面74が重ねられて表示用画面合成部45により合成されモニタ18に表示される表示用画面76とされる。ここで、第1実施例では、第1画面70についてはフルカラー表示ができるように一画素の情報量として4バイトが設定され、第2画面72については256色表示ができるように一画素の情報量として1バイトが設定されている。また、操作画面74については、編集操作についての情報が伝達できればよいから一画素の情報量として4ビットが設定されている。メモリ50の表示用画面格納領域52は、こうした第1画面70,第2画面72,操作画面74に対応するように領域全体が第1画面領域52a,第2画面領域52b,操作画面領域52cに割り当てられている。したがって、操作制御部43では、フルカラーの画像については第1画面70に描画し、265色の画像や文字については第2画面72に描画することになる。なお、第1画面70や第2画面72は、印刷用紙のサイズに拘わらず、表示領域全体が印刷領域となるよう設定されている。操作制御部43における画像や文字の描画やスクリプト生成部44におけるスクリプトの生成については後述する。
【0084】
表示用画面合成部45では、上述したように、第1画面70と第2画面72と操作画面74とを重ねて一枚の表示用画面76としてRGB端子46に出力する。第1実施例では、一画素の情報量として第1画面70を4バイト,第2画面72を1バイト,操作画面74を4ビットとして設定しているから、表示用画面合成部45では、第2画面72と操作画面74の各画素の情報を第1画面70と同様の4バイトに変換して合成するものとした。なお、第1実施例では、こうした処理を迅速に行なうために、表示用画面合成部45をハードウエア(ビデオチップ)として構成した。
【0085】
印刷実行部60は、スクリプト格納領域54に格納されたスクリプトや信号処理部34から出力されるマークアップ言語により記述されたファイルを読み込んで解析すると共にメモリ50の印刷用画面格納領域56を用いて一画素の情報量の異なる2枚の画面に印刷する画像を描画するスクリプト解析部61と、2枚の画面に描画された画像を合成してRGBデータとして印刷用画面を生成する印刷用画面合成部62と、RGBデータとして印刷用画面をCMYKデータに変換する色変換部63と、変換されたCMYKデータを誤差拡散処理などの画像処理を行なって2値化する2値化部64と、2値化されたCMYKの各データを図示しない印刷ヘッドを備える印刷実行部66にバンド単位で出力するために一時的にデータを蓄えるイメージバッファ65とを備える。図3に印刷用の画面とメモリ50の印刷用画面格納領域56との関係を示す。第1実施例では、図3に示すように、奥から順に、一画素の情報量の異なる2枚の画面としての第1画面80,第2画面82が重ねられて印刷用画面合成部62により合成される印刷用画面86とされる。ここで、第1実施例では、表示用の第1画面70や第2画面72に対応するよう、第1画面80についてはフルカラー表示ができるように一画素の情報量として4バイトが設定され、第2画面82については256色表示ができるように一画素の情報量として1バイトが設定されている。メモリ50の印刷用画面格納領域56は、こうした第1画面80と第2画面82とに対応するように領域全体が第1画面領域56aと第2画面領域56bとに割り当てられている。したがって、スクリプト解析部61では、解析したスクリプトにしたがって、フルカラーの画像については第1画面80に描画し、265色の画像や文字については第2画面72に描画することになる。なお、第1画面80や第2画面82は、印刷用紙のサイズに応じてその大きさが設定される。スクリプト解析部61におけるスクリプトの解析や画像や文字の描画については後述する。
【0086】
印刷用画面合成部62は、上述したように、第1画面80と第2画面82とを重ねて一枚の印刷用画面86として色変換部63に出力する。第1実施例では、一画素の情報量として第1画面80を4バイト,第2画面82を1バイトとして設定しているから、印刷用画面合成部62では、第2画面82の各画素の情報を第1画面80と同様の4バイトに変換して合成するものとした。なお、第1実施例では、こうした処理を迅速に行なうために、印刷用画面合成部62を色変換部63と共にハードウエア(ワンチップ)として構成した。なお、色変換部63や2値化部64は、通常のインクジェットプリンタに印刷用データを送信するためのプリンタドライバが行なう処理と同様な処理を行なうものであり、イメージバッファ65,印刷実行部66は、通常のインクジェットプリンタが備える構成と同様の構成であり、さらに、こうした各部の処理や動作は本発明の中核をなさないから、これらの各部の詳細な説明は省略する。
【0087】
次に、こうして構成された第1実施例のプリンタ20の動作について説明する。まず、印刷編集部40の動作について説明し、その後に印刷実行部60の動作について説明する。図4は、印刷用の画面を作成するために画像を組み込む際に実行される画像組込処理の一例を示すフローチャートである。画面に画像を組み込むときには、リモコン41の操作キーの操作に基づいて、まず、画像を組み込むための画像組込領域を第2画面72に設定する処理を実行する(ステップS100)。画像組込領域の設定としては、例えば、モニタ18上に表示されリモコン41によって操作可能なポインティングにより画像領域として設定しようとしている矩形領域の左上ポイントと右下ポイントを設定することなどにより行なうことができる。図5に画像組込領域が設定された際の表示用の画面の一例を示す。図示するように、第2画面72に画像組込領域が枠として設定され、これが表示用画面76としてモニタ18に表示される。ここで、画像組込領域を第2画面72を用いて設定するのは、第1画面70に領域を描画する場合に比して描画を迅速に行なうことができるからである。
【0088】
続いて、組み込む画像を選択する処理を実行する(ステップS110)。この画像の選択は、リモコン41により画像の格納先を指定し、これによりモニタ18に一覧表示されるサムネイル画像から選択することにより行なわれる。図6に画像選択画面の一例を示す。この例では、格納先としてストレージ16が選択されており、方向キーにより選択可能な画像を移動させ選択することができるようになっている。そして、画像を組み込む先の画面(第1画面70か第1画面80か)を選択する処理を行なう(ステップS120)。この画面の選択は、例えば、ユーザがリモコン41の図示しない画像選択ボタンを操作することにより行なう。ユーザは、組み込む画像がフルカラーの写真画像等の場合には第1画面70を選択し、組み込む画像が256色程度で表現されているイラストなどの場合には第2画面72を選択すればよい。
【0089】
こうして画像を組み込む画面が選択されると、選択された画面が第1画面70のときには、第2画面72の画像組込領域に相当する第1画面70の領域に選択した画像をフルカラー画像として描画し(ステップS130,S140)、選択された画面が第2画面72のときには、第2画面72の画像組込領域に選択した画像を256色のカラー画像として描画して(ステップS130,S140)、第2画面72に設定した画像組込領域を解除して(ステップS160)、画像の組込処理を終了する。図5に例示した画像組込領域を用いて画像Aを選択すると共に第1画面70を選択したときに、画像Aが描画されて画像組込領域が解除されたときの画面の状態を図7に示す。図示するように、画像Aは画像組込領域の枠に相当する第1画面70の領域に描画され、これが表示用画面76としてモニタ18に表示される。
【0090】
図8は、組み込んだ画像の大きさを変更したりその位置を変更する際に実行される画像領域変更処理の一例を示すフローチャートである。画面に組み込まれた画像の領域を変更するには、リモコン41の操作キーの操作に基づいて、まず、領域を変更しようとする画像を選択する処理を実行する(ステップS200)。画像を選択する手法としては、例えば、モニタ18上に表示されリモコン41によって操作可能なポインティングにより表示されているいずれかの画像を選択することにより行なうことができる。
【0091】
こうして画像が選択されると、選択された画像が第1画面70に描画されている画像であっても第2画面72に描画された画像であっても、選択された画像の領域の外周に相当する第2画面72の位置に表示枠を表示する(ステップS210)。そして、第2画面72に描画した表示枠に対してリモコン41の操作により、表示枠を移動させたりその大きさを変更したり表示枠自体を回転させたりする(ステップS220)。表示枠に対する操作としては、例えば、モニタ18上に表示されリモコン41によって操作されるポインティングにより表示枠全体をつかんで表示枠を移動させたり、表示枠の四隅の一つをつかんでその隅を対角線上に移動させることにより対角線方向に表示枠の大きさを変更したり、表示枠の一辺をつかんでその辺を移動させることにより矩形の形状を変更したり、リモコン41の図示しない回転ボタンを操作することにより表示枠を回転させたりするものなどが考えられる。選択された画像は、こうした表示枠の移動や変更をしている最中は、画像領域変更処理が実行される前の状態を保つ。第1画面70に描画された画像Aを選択して画像領域を変更している様子を図9に示す。図示するように、第1画面70に描画された画像Aの領域の外周に相当する第2画面72の位置に表示された表示枠を移動させたり大きさを変更させたり表示枠を回転させたりすることができ、この様子が表示用画面76としてモニタ18に表示される。ここで、第1画面70に描画された画像を選択したときでも第2画面72に表示枠を表示してその移動や大きさの変更や回転を行なうようにしたのは、第2画面72を用いて操作する方が処理を迅速に行なうことができるからである。
【0092】
ユーザがリモコン41の決定ボタンなどを操作して表示枠の移動や大きさの変更を終了すると(ステップS230)、選択された画像が第1画面70の画像であるときには第2画面72に表示されている表示枠に相当する第1画面70の領域に選択された画像を描画し(ステップS240,S250)、選択された画像が第2画面72の画像であるときには表示枠の領域に選択された画像を描画し(ステップS240,S260)、第2画面72に表示した表示枠を解除して(ステップS270)、画像領域変更処理を終了する。図9に示した表示枠の状態で表示枠の移動やその大きさの変更を終了したときに、画像Aが変更された表示枠に描画されて第2画面72に表示された表示枠が解除されたときの画面の状態を図10に示す。図示するように、画像Aは移動されその大きさが変更された表示枠に相当する第1画面70の領域に描画され、これが表示用画面76としてモニタ18に表示される。
【0093】
図11は、第2画面72に文字を入力する際に実行される文字入力処理の一例を示すフローチャートである。第2画面72に文字を入力するには、リモコン41の操作キーの操作に基づいて、まず、文字を入力しようとする文字入力領域を設定する処理を実行する(ステップS300)。文字入力領域の設定としては、図4の画像の組込処理のステップS100と同様に、モニタ18上に表示されリモコン41によって操作可能なポインティングにより文字入力領域として設定しようとしている矩形領域の左上ポイントと右下ポイントを設定することなどにより行なうことができる。そして、リモコン41の操作に基づいて文字の入力を受け付ける(ステップS310)。文字の入力は、モニタ18上にソフト的なキーボードを表示してリモコン41の操作により移動するポインティングにより入力するものやリモコン41のテンキーを用いて入力するものなどが考えられる。なお、この文字の入力処理では、リモコン41の操作に基づいて、文字のフォントや色の指定も行なうことができる。
【0094】
ユーザがリモコン41の決定ボタンなどを操作して文字の入力を終了すると(ステップS330)、入力された文字列を文字画像とするファイルを作成する(ステップS340)。ここで、文字画像は、設定された文字入力領域のサイズが2倍程度に拡大されても文字としての形状(フォント)が鮮明に印刷されるようそのサイズが設定され、一画素の情報量が1ビットの画像として作成され、そのファイルのヘッダに文字のフォントと色の情報が付与される。即ち、第1実施例の文字画像は、文字入力領域の2倍あるいは3倍程度の大きさのモノクロの文字のビットマップイメージとして作成され、表示する際にはヘッダの色情報に基づいて表示色を設定して表示するのである。こうして文字画像を作成すると、図4に例示した画像の組込処理における選択した画像を画像組込領域に組み込む処理と同様に、文字画像を設定した文字入力領域に組み込んで(ステップS350)、設定した文字入力領域を解除し(ステップS360)、文字入力処理を終了する。このように文字画像とすることにより、入力した文字についての以降の処理、例えばその領域を移動させたりその大きさを変更したり回転させたりする処理などについては画像と同様に図8に例示した画像領域変更処理を用いて行なうことができる。なお、作成した文字画像は、ユーザが予め設定したデバイス、例えばストレージ16の設定したフォルダに文字画像ファイルとして格納される。
【0095】
次に、こうして画像を組み込んだり文字を入力したりして作成した印刷画面の内容をスクリプトに記述する処理について説明する。図12は、スクリプト生成処理の一例を示すフローチャートであり、図13は生成したスクリプトの一例を示す説明図であり、図14は図13のスクリプトに対応する第1画面70および第2画面72の状態を示す説明図である。スクリプト生成部44によるスクリプトの生成処理は、図12に例示するように、ヘッダ部を生成し(ステップS400)、第1画面70の内容を生成し(ステップS410)、第2画面72の内容を生成し(ステップS420)、生成したスクリプトをスクリプト格納領域54に格納する(ステップS430)ことにより行なわれる。第1実施例で用いたスクリプト言語では、ヘッダ部には、図13に示すように、[HEADER]の識別子から、スクリプト言語のバージョン,作者名,タイトル,レイアウト方向,出力用紙サイズ,出力用紙の上下左右のマージン指定などがこの順に記述される。また、第1画面70の内容については、[PAGE:PLANE1]の識別子から、画像Aの描画指定,画像Bの描画指定が記述される。ここで、画像の描画指定の記述「DrawPicture_TV」は、変数として、画像のファイル名,画像領域の左上のx座標,画像領域の左上のy座標,画像領域の右下のx座標,画像領域の右下のy座標,画像の回転を表わしている。画像のファイル名については、そのパスも記述される。画像の回転については、第1実施例では、回転なしを「0」,90度右回転を「1」,180度右回転を「2」,270度右回転を「3」,自動回転を「4」として記述するものとした。さらに、第2画面72の内容については、[PAGE:PLANE2]の識別子から、イラストの描画指定,文字画像の描画指定が記述される。
【0096】
こうして生成されスクリプト格納領域54に格納されたスクリプトは、ユーザがリモコン41の図示しない印刷実行ボタンを操作したときに、スクリプト解析部61に読み込まれて解析され、メモリ50の印刷用画面格納領域56に印刷用の第1画面80と第2画面82として描画される。スクリプト解析処理の一例を示すフローチャートを図15に示す。スクリプト解析処理は、まず、スクリプト格納領域54からスクリプトを読み込み(ステップS500)、スクリプトのヘッダ部を解析し(ステップS510)、ヘッダ部の出力用紙のサイズに基づいて第1画面80および第2画面82、即ち印刷用画面格納領域56の第1画面領域56aと第2画面領域56bとを設定する(ステップS520)。そして、[PAGE:PLANE1]の識別子以降の記述に基づいて画像を第1画面80に描画すると共に(ステップS530)、[PAGE:PLANE2]の識別子以降の記述に基づいて画像を第2画面82に描画する(ステップS540)。即ち、記述されたパスから記述された画像ファイルを読み込み、記述された領域に記述された回転角度として、画像を描画するのである。
【0097】
こうして印刷用画面格納領域56の第1画面領域56aと第2画面領域56bとを用いて画像が描画された第1画面80と第2画面82は、上述したように、印刷用画面合成部62により合成され、色変換部63でCMYKデータに変換され、2値化部64にCMYK毎に2値化され、イメージバッファ65に一時的に蓄えられて、印刷実行部66により出力用紙に出力される。
【0098】
第1実施例では、スクリプト解析部61は、スクリプト言語で記述されたスクリプトを解析して印刷用画面格納領域56に第1画面領域56aおよび第2画面領域56bを設定して第1画面80および第2画面82を描画するだけでなく、マークアップ言語で記述されたトップページを解析して印刷用画面格納領域56に第1画面領域56aを設定して第1画面80に描画することもできる。この場合、第2画面82には何も描画しないものとして取り扱う。そして、このマークアップ言語で記述されたトップページに基づいて第1画面80を描画したときには、印刷用画面合成部62による合成では、画像が描画された第1画面80と何も描画されていない第2画面82とを合成し、色変換部63に渡す。なお、色変換部63以降の処理については、マークアップ言語により記述されたトップページに基づいて印刷する場合でもスクリプト言語により記述されたスクリプトに基づいて印刷する場合と同一となる。図16および図17にマークアップ言語としてXHTML言語で記述されたトップページの一例を示し、図18に第1画面80に描画された状態を示す。
【0099】
以上説明した第1実施例のプリンタ20によれば、一画素の情報量の異なる第1画面70と第2画面72とを用いて画像を組み込んだり文字を入力したりして印刷するための画面を編集するから、一画素の情報量が大きい画面を複数用いて画像や文字などを描画したり編集するものに比して、搭載するメモリの容量を小さくすることができると共に描画や編集の処理に要する時間を短くすることができる。特に、画像の組み込みに用いる画像組込領域の設定や編集に必要な表示枠を一画素の情報量の少ない第2画面72を用いて行なうから、編集を迅速に行なうことができる。しかも、機器の操作に必要な情報については操作画面74に表示すると共に第1画面70と第2画面72と操作画面74とを重ねて表示用画面76としてモニタ18に表示することができる。また、画面の編集結果をスクリプトとして記述し、印刷を実行する際に、スクリプトを解析して画像を組み込むから、編集による画像の画質の低下などの不都合を招くことがない。このように画面の編集結果をスクリプトとして記述するから、編集結果をファイルとして送信したり編集を中断したりするなどの処理にも適するものとすることができる。さらにまた、文字を入力したときには入力した文字列の文字画像を作成し、その後の取り扱いについては画像と同様に扱うから、文字と画像とを同様に取り扱うことができる。この他、コンピュータ10やデジタルテレビ12,デジタルカメラ14,ストレージ16等と直接接続して画像を入力して編集して印刷することができる。
【0100】
ここで、第1実施例のプリンタ20は、表示用画面格納領域52やスクリプト格納領域54や印刷用画面格納領域56の領域を有するメモリ50が本発明の第1の印刷装置における画面情報記憶手段に相当し、図4の画像の組込処理や図8の画像領域変更処理,図11の文字入力処理を実行する操作制御部43と図12のスクリプト生成処理を実行するスクリプト生成部44とが本発明の第1の印刷装置における描画編集手段に相当し、表示用画面合成部45が本発明の第1の印刷装置における表示用データ作成手段に相当し、図15のスクリプト解析処理を実行するスクリプト解析部61と印刷用画面合成部62とが本発明の第1の印刷装置における印刷用データ作成手段に相当する。
【0101】
第1実施例のプリンタ20では、一画素の情報量が異なる2枚の画面として一画素の情報量が4バイトの第1画面70と一画素の情報量が1バイトの第2画面72とを用いたが、第1画面70や第2画面72の一画素の情報量はこれに限定されるものではなく、如何なる情報量として設定してもよい。
【0102】
第1実施例のプリンタ20では、一画素の情報量が異なる2枚の画面(第1画面70と第2画面72)を用いて画像を描画したり編集したが、一画素の情報量が異なる3枚以上の画面を用いて画像を描画したり編集するものとしてもよい。
【0103】
第1実施例のプリンタ20では、一画素の異なる第1画面70と第2画面72とを用いて画像を描画したり編集し、この第1画面70と第2画面72に機器を操作するための操作画面74を重ねて表示用画面76としてモニタ18に表示したが、機器を操作するための画面として第2画面72を用い、操作画面74を備えないものとしてもよい。
【0104】
第1実施例のプリンタ20では、入力された文字列から文字入力領域のサイズを考慮してビットマップイメージの文字画像を作成し、その後の処理については他の画像と同様に取り扱うものとしたが、文字をそのままキャラクタとして取り扱うものとしてもよい。
【0105】
第1実施例のプリンタ20では、図13に例示したスクリプト言語を用いて第1画面70や第2画面72の内容をスクリプトとして記述したが、スクリプト言語としては如何なるタイプの言語を用いて記述するものとしてもよい。例えば、第1実施例では、画像の描画指定の記述「DrawPicture_TV」については、変数として、画像のファイル名,画像領域の左上のx座標,画像領域の左上のy座標,画像領域の右下のx座標,画像領域の右下のy座標,画像の回転を用いたが、画像のファイル名に代えてオブジェクト番号を用い、オブジェクト番号と画像のファイル名との一覧を別に記述するものとしてもよい。
【0106】
第1実施例のプリンタ20では、スクリプト言語を用いて第1画面70や第2画面72の内容をスクリプトとして記述したが、XHTML言語などのマークアップ言語を用いて第1画面70や第2画面72の内容を記述するものとしてもよい。
【0107】
第1実施例のプリンタ20では、操作制御部43によりメモリ50の表示用画面格納領域52に第1画面70や第2画面72に画像を描画し、この第1画面70や第2画面72の内容をスクリプト生成部44によりスクリプトとして記述してスクリプト格納領域54に格納し、印刷する際には、このスクリプト格納領域54に格納したスクリプトをスクリプト解析部61により解析して印刷用画面格納領域56に第1画面80と第2画面82として描画し、これを重ねて印刷するものとしたが、操作制御部43によりメモリ50の表示用画面格納領域52を用いて第1画面70や第2画面72に画像を描画する際に印刷用画面格納領域56を用いて第1画面80や第2画面82に画像を描画するものとしてもよい。
【実施例2】
【0108】
次に、本発明の第2実施例としてのプリンタ120について説明する。図19は、第2実施例のインクジェット方式のプリンタ120の構成の概略を示す構成図である。第2実施例のプリンタ120は、図示するように、コンピュータ110やデジタルテレビ112,デジタルカメラ114,メモリカードなどのストレージ116などと接続してデジタル画像(以下、画像という)の入力を行なう入力部130と、リモートコントロール端末(以下、リモコンと称する)の操作により入力部130からの画像の入力を伴ってモニタ118に画像を表示しながら印刷する画像のレイアウトを設定したり編集する印刷編集部140と、入力部130に入力された画像や印刷編集部140により編集された画像の印刷を実行する印刷実行部160と、印刷編集部140と印刷実行部160とにまたがって所属し表示用画面格納領域152とスクリプト格納領域154と印刷用画面格納領域156とが設定されたメモリ150とを備える。ここで、モニタ118は、一般的なディスプレイを用いることもできるし、ビデオ入力端子を備える一般的なテレビ装置などを用いることもできる。
【0109】
入力部130は、コンピュータ110やデジタルテレビ112,デジタルカメラ114,ストレージ116からの画像の入力を司る入力インタフェース132と、入力インタフェース132に入力される画像の形式に基づいてデータの出力先を割り振る信号処理部134とにより構成されている。信号処理部134は、入力された信号が直ちに印刷可能な印刷用データの場合には印刷実行部160のイメージバッファ165にデータを出力し、RGBデータの場合にはメモリ150の印刷用画面格納領域156に出力し、マークアップ言語(例えば、XHTML言語)で記述されたファイルの場合には印刷実行部160のスクリプト解析部161に出力する。イメージバッファ165,スクリプト解析部161については後述する。
【0110】
印刷編集部140は、リモコン141からの信号を受光する受光部142と、リモコン141の操作に基づいてメモリ150の表示用画面格納領域152を用いて一画素の情報量が異なる3枚の画面に画像を描画したり文字を入力したり印刷領域を設定すると共にそれらの配置を変更する操作制御部143と、3枚の画面に描画された各画面の内容を所定の記述言語によって記述したスクリプトを作成してメモリ150のスクリプト格納領域154に格納するスクリプト生成部144と、3枚の画面に操作用の画面を合成してモニタ118が接続されたRGB端子146に出力する表示用画面合成部145とを備える。図20に表示用の画面とメモリ150の表示用画面格納領域152との関係を示す。第2実施例では、図20に示すように、奥から順に、一画素の情報量の異なる3枚の画面としての第1画面171,第2画面172,第3画面173,操作用の画面としての操作画面174が重ねられて表示用画面合成部145により合成されモニタ118に表示される表示用画面176とされる。ここで、第2実施例では、第1画面171についてはフルカラー表示ができるように一画素の情報量として4バイトが設定され、第2画面172については256色表示ができるように一画素の情報量として1バイトが設定されている。第3画面173については画素毎に印刷するか否かを設定することができる最低限の一画素の情報量として1ビットが設定されている。また、操作画面174については、編集操作についての情報が伝達できればよいから一画素の情報量として4ビットが設定されている。メモリ150の表示用画面格納領域152は、こうした第1画面171,第2画面172,第3画面173,操作画面174に対応するように領域全体が第1画面領域152a,第2画面領域152b,第3画面領域152c,操作画面領域152dに割り当てられている。したがって、操作制御部143では、フルカラーの画像については第1画面171に描画し、265色の画像や文字については第2画面172に描画することになり、印刷については第3画面173に描画することになる。なお、第1画面171や第2画面172,第3画面173は、印刷用紙のサイズに拘わらず、表示領域全体が印刷領域となるよう設定されている。操作制御部143における画像や文字の描画やスクリプト生成部144におけるスクリプトの生成については後述する。
【0111】
表示用画面合成部145では、上述したように、第1画面171と第2画面172とを重ねた画面に第3画面173の印刷領域の境界線を描き、これに操作画面174を重ねて一枚の表示用画面176としてRGB端子146に出力する。第2実施例では、一画素の情報量として第1画面171を4バイト,第2画面172を1バイト,操作画面174を4ビットとして設定しているから、表示用画面合成部145では、第2画面172と操作画面174の各画素の情報を第1画面171と同様の4バイトに変換して合成するものとした。なお、第2実施例では、こうした処理を迅速に行なうために、表示用画面合成部145をハードウエア(ビデオチップ)として構成した。
【0112】
印刷実行部160は、スクリプト格納領域154に格納されたスクリプトや信号処理部134から出力されるマークアップ言語により記述されたファイルを読み込んで解析すると共にメモリ150の印刷用画面格納領域156を用いて一画素の情報量の異なる2枚の画面に印刷する画像を描画するスクリプト解析部161と、3枚の画面に描画された画像に基づいてRGBデータとして印刷用画面を生成する印刷用画面合成部162と、RGBデータとして印刷用画面をCMYKデータに変換する色変換部163と、変換されたCMYKデータを誤差拡散処理などの画像処理を行なって2値化する2値化部164と、2値化されたCMYKの各データを図示しない印刷ヘッドを備える印刷実行部166にバンド単位で出力するために一時的にデータを蓄えるイメージバッファ165とを備える。図21に印刷用の画面とメモリ150の印刷用画面格納領域156との関係を示す。第2実施例では、図21に示すように、奥から順に、一画素の情報量の異なる2枚の画面としての第1画面181,第2画面182,第3画面183が重ねられて印刷用画面合成部162により合成される印刷用画面186とされる。ここで、第2実施例では、表示用の第1画面171や第2画面172,第3画面173に対応するよう、第1画面181についてはフルカラー表示ができるように一画素の情報量として4バイトが設定され、第2画面182については256色表示ができるように一画素の情報量として1バイトが設定され、第3画面183については画素毎に印刷するか否かを設定することができるように一画素の情報量として1ビットが設定されている。メモリ150の印刷用画面格納領域156は、こうした第1画面181と第2画面182と第3画面183とに対応するように領域全体が第1画面領域156aと第2画面領域156bと第3画面領域156cとに割り当てられている。したがって、スクリプト解析部161では、解析したスクリプトにしたがって、フルカラーの画像については第1画面181に描画し、265色の画像や文字については第2画面182に描画し、印刷領域については第3画面183に描画することになる。なお、第1画面181や第2画面182,第3画面183は、印刷用紙のサイズに応じてその大きさが設定される。スクリプト解析部161におけるスクリプトの解析や画像や文字の描画,印刷領域の描画については後述する。
【0113】
印刷用画面合成部162は、上述したように、第1画面181と第2画面182とを重ねた画面に対して第3画面183に描画された印刷領域以外の領域の情報を削除することにより一枚の印刷用画面186として色変換部163に出力する。第2実施例では、一画素の情報量として第1画面181を4バイト,第2画面182を1バイトとして設定しているから、印刷用画面合成部162では、第2画面182の各画素の情報を第1画面181と同様の4バイトに変換して合成するものとした。なお、第2実施例では、こうした処理を迅速に行なうために、印刷用画面合成部162を色変換部163と共にハードウエア(ワンチップ)として構成した。なお、色変換部163や2値化部164は、通常のインクジェットプリンタに印刷用データを送信するためのプリンタドライバが行なう処理と同様な処理を行なうものであり、イメージバッファ165,印刷実行部166は、通常のインクジェットプリンタが備える構成と同様の構成であり、さらに、こうした各部の処理や動作は本発明の中核をなさないから、これらの各部の詳細な説明は省略する。
【0114】
次に、こうして構成された第2実施例のプリンタ120の動作について説明する。まず、印刷編集部140の動作について説明し、その後に印刷実行部160の動作について説明する。図22は、印刷用の画面を作成するために画像を組み込む際に実行される画像組込処理の一例を示すフローチャートである。画面に画像を組み込むときには、リモコン141の操作キーの操作に基づいて、まず、画像を組み込むための画像組込領域を第2画面172に設定する処理を実行する(ステップS1100)。画像組込領域の設定としては、例えば、モニタ118上に表示されリモコン141によって操作可能なポインティングにより画像領域として設定しようとしている矩形領域の左上ポイントと右下ポイントを設定することなどにより行なうことができる。図23に画像組込領域が設定された際の表示用の画面の一例を示す。図示するように、第2画面172に画像組込領域が枠として設定され、これが表示用画面176としてモニタ118に表示される。ここで、画像組込領域を第2画面172を用いて設定するのは、第1画面171に領域を描画する場合に比して描画を迅速に行なうことができるからである。
【0115】
続いて、組み込む画像を選択する処理を実行する(ステップS1110)。この画像の選択は、リモコン141により画像の格納先を指定し、これによりモニタ118に一覧表示されるサムネイル画像から選択することにより行なわれる。図24に画像選択画面の一例を示す。この例では、格納先としてストレージ116が選択されており、方向キーにより選択可能な画像を移動させ選択することができるようになっている。そして、画像を組み込む先の画面(第1画面171か第1画面181か)を選択する処理を行なう(ステップS1120)。この画面の選択は、例えば、ユーザがリモコン141の図示しない画像選択ボタンを操作することにより行なう。ユーザは、組み込む画像がフルカラーの写真画像等の場合には第1画面171を選択し、組み込む画像が256色程度で表現されているイラストなどの場合には第2画面172を選択すればよい。
【0116】
こうして画像を組み込む画面が選択されると、選択された画面が第1画面171のときには、第2画面172の画像組込領域に相当する第1画面171の領域に選択した画像をフルカラー画像として描画し(ステップS1130,S1140)、選択された画面が第2画面172のときには、第2画面172の画像組込領域に選択した画像を256色のカラー画像として描画して(ステップS1130,S1140)、第2画面172に設定した画像組込領域を解除して(ステップS1160)、画像の組込処理を終了する。図23に例示した画像組込領域を用いて画像Aを選択すると共に第1画面171を選択したときに、画像Aが描画されて画像組込領域が解除されたときの画面の状態を図25に示す。図示するように、画像Aは画像組込領域の枠に相当する第1画面171の領域に描画され、これが表示用画面176としてモニタ118に表示される。
【0117】
図26は、組み込んだ画像の大きさを変更したりその位置を変更する際に実行される画像領域変更処理の一例を示すフローチャートである。画面に組み込まれた画像の領域を変更するには、リモコン141の操作キーの操作に基づいて、まず、領域を変更しようとする画像を選択する処理を実行する(ステップS1200)。画像を選択する手法としては、例えば、モニタ118上に表示されリモコン141によって操作可能なポインティングにより表示されているいずれかの画像を選択することにより行なうことができる。
【0118】
こうして画像が選択されると、選択された画像が第1画面171に描画されている画像であっても第2画面172に描画された画像であっても、選択された画像の領域の外周に相当する第2画面172の位置に表示枠を表示する(ステップS1210)。そして、第2画面172に描画した表示枠に対してリモコン141の操作により、表示枠を移動させたりその大きさを変更したり表示枠自体を回転させたりする(ステップS1220)。表示枠に対する操作としては、例えば、モニタ118上に表示されリモコン141によって操作されるポインティングにより表示枠全体をつかんで表示枠を移動させたり、表示枠の四隅の一つをつかんでその隅を対角線上に移動させることにより対角線方向に表示枠の大きさを変更したり、表示枠の一辺をつかんでその辺を移動させることにより矩形の形状を変更したり、リモコン141の図示しない回転ボタンを操作することにより表示枠を回転させたりするものなどが考えられる。選択された画像は、こうした表示枠の移動や変更をしている最中は、画像領域変更処理が実行される前の状態を保つ。第1画面171に描画された画像Aを選択して画像領域を変更している様子を図27に示す。図示するように、第1画面171に描画された画像Aの領域の外周に相当する第2画面172の位置に表示された表示枠を移動させたり大きさを変更させたり表示枠を回転させたりすることができ、この様子が表示用画面176としてモニタ118に表示される。ここで、第1画面171に描画された画像を選択したときでも第2画面172に表示枠を表示してその移動や大きさの変更や回転を行なうようにしたのは、第2画面172を用いて操作する方が処理を迅速に行なうことができるからである。
【0119】
ユーザがリモコン141の決定ボタンなどを操作して表示枠の移動や大きさの変更を終了すると(ステップS1230)、選択された画像が第1画面171の画像であるときには第2画面172に表示されている表示枠に相当する第1画面171の領域に選択された画像を描画し(ステップS1240,S1250)、選択された画像が第2画面172の画像であるときには表示枠の領域に選択された画像を描画し(ステップS1240,S1260)、第2画面172に表示した表示枠を解除して(ステップS1270)、画像領域変更処理を終了する。図27に示した表示枠の状態で表示枠の移動やその大きさの変更を終了したときに、画像Aが変更された表示枠に描画されて第2画面172に表示された表示枠が解除されたときの画面の状態を図28に示す。図示するように、画像Aは移動されその大きさが変更された表示枠に相当する第1画面171の領域に描画され、これが表示用画面176としてモニタ118に表示される。
【0120】
図29は、第2画面172に文字を入力する際に実行される文字入力処理の一例を示すフローチャートである。第2画面172に文字を入力するには、リモコン141の操作キーの操作に基づいて、まず、文字を入力しようとする文字入力領域を設定する処理を実行する(ステップS1300)。文字入力領域の設定としては、図22の画像の組込処理のステップS1100と同様に、モニタ118上に表示されリモコン141によって操作可能なポインティングにより文字入力領域として設定しようとしている矩形領域の左上ポイントと右下ポイントを設定することなどにより行なうことができる。そして、リモコン141の操作に基づいて文字の入力を受け付ける(ステップS1310)。文字の入力は、モニタ118上にソフト的なキーボードを表示してリモコン141の操作により移動するポインティングにより入力するものやリモコン141のテンキーを用いて入力するものなどが考えられる。なお、この文字の入力処理では、リモコン141の操作に基づいて、文字のフォントや色の指定も行なうことができる。
【0121】
ユーザがリモコン141の決定ボタンなどを操作して文字の入力を終了すると(ステップS1330)、入力された文字列の文字画像とするファイルを作成する(ステップS1340)。ここで、文字画像は、設定された文字入力領域のサイズが2倍程度に拡大されても文字としての形状(フォント)が鮮明に印刷されるようそのサイズが設定され、一画素の情報量が1ビットの画像として作成され、そのファイルのヘッダに文字のフォントと色の情報が付与される。即ち、第2実施例の文字画像は、文字入力領域の4倍ないし16倍程度の大きさのモノクロの文字のビットマップイメージとして作成され、表示する際にはヘッダの色情報に基づいて表示色を設定して表示するのである。こうして文字画像を作成すると、図22に例示した画像の組込処理における選択した画像を画像組込領域に組み込む処理と同様に、文字画像を設定した文字入力領域に組み込んで(ステップS1350)、設定した文字入力領域を解除し(ステップS1360)、文字入力処理を終了する。このように文字画像とすることにより、入力した文字についての以降の処理、例えばその領域を移動させたりその大きさを変更したり回転させたりする処理などについては画像と同様に図26に例示した画像領域変更処理を用いて行なうことができる。なお、作成した文字画像は、ユーザが予め設定したデバイス、例えばストレージ116の設定したフォルダに文字画像ファイルとして格納される。
【0122】
図30は、第3画面173に印刷領域を設定する際に実行される印刷領域設定処理の一例を示すフローチャートである。第3画面173に印刷領域を設定するには、リモコン141の操作キーの操作に基づいて印刷領域枠を選択して第3画面173に表示する処理を実行する(ステップS1400)。印刷領域枠は、予め設定された枠を操作画面174に表示し、リモコン141の操作キーの操作によって選択することにより行なうことができる。図31に操作画面174に表示される印刷領域枠を選択する画面の一例を示す。
続いて、図26の画像領域変更処理のステップS1220と同様の操作により、第3画面173に表示した印刷領域枠に対してリモコン141の操作により、印刷領域枠を移動させたりその大きさを変更したりして印刷領域を設定する処理を行なう(ステップS1410)。そして、ユーザがリモコン141の決定ボタンなどを操作して印刷領域を決定すると(ステップS1420)、決定された印刷領域枠内を値1に設定し(ステップS1430)、第3画面173をプリンタ120で印刷可能な最大の用紙サイズに相当するサイズで一画素が1ビットの印刷領域画像を作成して(ステップS1440)、この印刷領域設定処理を終了する。作成した印刷領域画像は、ユーザが予め設定したデバイス、例えばストレージ116の設定したフォルダに印刷領域画像ファイルとして格納される。
【0123】
次に、こうして画像を組み込んだり文字を入力したり印刷領域を設定したりして作成した印刷画面の内容をスクリプトに記述する処理について説明する。図32は、スクリプト生成処理の一例を示すフローチャートであり、図33は生成したスクリプトの一例を示す説明図であり、図34は図33のスクリプトに対応する第1画面171,第2画面172,第3画面173の状態を示す説明図である。スクリプト生成部144によるスクリプトの生成処理は、図32に例示するように、ヘッダ部を生成し(ステップS1500)、第1画面171の内容を生成し(ステップS1510)、第2画面172の内容を生成し(ステップS1520)、第3画面173の内容を生成し(ステップS1530)、生成したスクリプトをスクリプト格納領域154に格納する(ステップS1540)ことにより行なわれる。第2実施例で用いたスクリプト言語では、ヘッダ部には、図33に示すように、[HEADER]の識別子から、スクリプト言語のバージョン,作者名,タイトル,レイアウト方向,出力用紙サイズ,出力要旨の上下左右のマージン指定などがこの順に記述される。また、第1画面171の内容については、[PAGE:PLANE1]の識別子以降に記述され、図33および図34の例では画像Aの描画指定が記述されている。ここで、画像の描画指定の記述「DrawPicture_TV」は、変数として、画像のファイル名,画像領域の左上のx座標,画像領域の左上のy座標,画像領域の右下のx座標,画像領域の右下のy座標,画像の回転を表わしている。画像のファイル名については、そのパスも記述される。画像の回転については、第2実施例では、回転なしを「0」,90度右回転を「1」,180度右回転を「2」,270度右回転を「3」,自動回転を「4」として記述するものとした。第2画面172の内容については、[PAGE:PLANE2]の識別子以降に記述され、図33および図34の例では、文字画像の描画指定が記述されている。第3画面173の内容については、[PAGE:PLANE3]の識別子以降に記述され、図33および図34の例では、菱形の印刷領域が設定された印刷領域画像ファイルが画面全体に割り付けられるよう記述されている。印刷領域画像ファイルが画面全体に割り付けられることにより、印刷用紙のサイズや印刷領域画像のサイズに拘わらず、印刷すべき領域を正確に描画することができる。
【0124】
こうして生成されスクリプト格納領域154に格納されたスクリプトは、ユーザがリモコン141の図示しない印刷実行ボタンを操作したときに、スクリプト解析部161に読み込まれて解析され、メモリ150の印刷用画面格納領域156に印刷用の第1画面181や第2画面182,第3画面183として描画される。スクリプト解析処理の一例を示すフローチャートを図35に示す。スクリプト解析処理は、まず、スクリプト格納領域154からスクリプトを読み込み(ステップS1600)、スクリプトのヘッダ部を解析し(ステップS1610)、ヘッダ部の出力用紙のサイズに基づいて第1画面181や第2画面182,第3画面183、即ち印刷用画面格納領域156の第1画面領域156aと第2画面領域156bと第3画面領域156cとを設定する(ステップS1620)。そして、[PAGE:PLANE1]の識別子以降の記述に基づいて画像を第1画面181に描画すると共に(ステップS1630)、[PAGE:PLANE2]の識別子以降の記述に基づいて画像を第2画面182に描画し(ステップS1640)、[PAGE:PLANE3]の識別子以降の記述に基づいて画像を第3画面183に描画する(ステップS1650)。即ち、記述されたパスから記述された画像ファイルを読み込み、記述された領域に記述された回転角度として、画像を描画するのである。
【0125】
こうして印刷用画面格納領域156の第1画面領域156aと第2画面領域156bとを用いて画像が描画された第1画面181と第2画面182は、上述したように、印刷用画面合成部162により、第1画面181と第2画面182とを重ねた画面に対して第3画面183に描画された印刷領域以外の領域の情報を削除することにより一枚の印刷用画面186とされて色変換部163に出力され、色変換部163でCMYKデータに変換され、2値化部164にCMYK毎に2値化され、イメージバッファ165に一時的に蓄えられて、印刷実行部166により出力用紙に出力される。
【0126】
第2実施例では、スクリプト解析部161は、スクリプト言語で記述されたスクリプトを解析して印刷用画面格納領域156に第1画面領域156aおよび第2画面領域156bを設定して第1画面181および第2画面182を描画するだけでなく、マークアップ言語で記述されたトップページを解析して印刷用画面格納領域156に第1画面領域156aを設定して第1画面181に描画することもできる。この場合、第2画面182には何も描画しないものとして取り扱う。そして、このマークアップ言語で記述されたトップページに基づいて第1画面181を描画したときには、印刷用画面合成部162による合成では、画像が描画された第1画面181と何も描画されていない第2画面182とを用いて合成し、色変換部163に渡す。なお、色変換部163以降の処理については、マークアップ言語により記述されたトップページに基づいて印刷する場合でもスクリプト言語により記述されたスクリプトに基づいて印刷する場合と同一となる。
【0127】
以上説明した第2実施例のプリンタ120によれば、第3画面173を用いて印刷する領域を印刷領域として設定すると共に第1画面171や第2画面172を重ねた画面を認識できるように第3画面173に設定された印刷領域を表示するから、第1画面171や第2画面172に描画した画像を消去することなく画面を見ながら印刷領域を容易に設定することができる。こうした第3画面173を用いて印刷領域と非印刷領域とを設定して印刷する手法は、コンパクトディスク(CD)などに印刷する際に特に有効なものとなる。また、画像が描画された一画素の情報量の異なる第1画面181と第2画面182とを重ねた画面に対して第3画面183の印刷領域以外の領域の情報を削除することにより印刷用画面を作成して印刷するから、設定した印刷領域に相当する画像のみを印刷することができる。しかも、第3画面173や第3画面183については一画素の情報量を1ビットとしたから、搭載するメモリの容量を小さくすることができる。
【0128】
また、第2実施例のプリンタ120によれば、一画素の情報量の異なる第1画面171と第2画面172とを用いて画像を組み込んだり文字を入力したりして印刷するための画面を編集するから、一画素の情報量が大きい画面を複数用いて画像や文字などを描画したり編集するものに比して、搭載するメモリの容量を小さくすることができると共に描画や編集の処理に要する時間を短くすることができる。特に、画像の組み込みに用いる画像組込領域の設定や編集に必要な表示枠を一画素の情報量の少ない第2画面172を用いて行なうから、編集を迅速に行なうことができる。しかも、機器の操作に必要な情報については操作画面174に表示すると共に第1画面171と第2画面172と第3画面173に印刷領域枠と操作画面174とを重ねて表示用画面176としてモニタ118に表示することができる。また、画面の編集結果をスクリプトとして記述し、印刷を実行する際に、スクリプトを解析して画像を組み込むから、編集による画像の画質の低下などの不都合を招くことがない。このように画面の編集結果をスクリプトとして記述するから、編集結果をファイルとして送信したり編集を中断したりするなどの処理にも適するものとすることができる。さらにまた、文字を入力したときには入力した文字列の文字画像を作成し、その後の取り扱いについては画像と同様に扱うから、文字と画像とを同様に取り扱うことができる。この他、コンピュータ110やデジタルテレビ112,デジタルカメラ114,ストレージ116等と直接接続して画像を入力して編集して印刷することができる。
【0129】
ここで、第2実施例のプリンタ120は、表示用画面格納領域152や印刷用画面格納領域156の領域を有するメモリ150が本発明の第2の印刷装置における画面情報記憶手段に相当し、図22の画像の組込処理や図26の画像領域変更処理,図29の文字入力処理を実行する操作制御部143と図32のスクリプト生成処理を実行するスクリプト生成部144とが本発明の第2の印刷装置における描画編集手段に相当し、図30の印刷領域設定処理を実行する操作制御部143と図32のスクリプト生成処理を実行するスクリプト生成部144とが本発明の第2の印刷装置における印刷領域設定手段に相当し、表示用画面合成部145が本発明の第2の印刷装置における表示用データ作成手段に相当し、図35のスクリプト解析処理を実行するスクリプト解析部161と印刷用画面合成部162とが本発明の第2の印刷装置における印刷用データ作成手段に相当する。
【0130】
第2実施例のプリンタ120では、一画素の情報量が4バイトの第1画面171と一画素の情報量が1バイトの第2画面172とを用いて画像や文字を描画し、一画素の情報量が1ビットの第3画面173により第1画面171と第2画面172とを重ねた画面における印刷領域を設定するものとしたが、一画素の情報量が4バイトの単一の画面に画像も文字も描写し、第3画面173によりその画面における印刷領域を設定するものとしてもよい。
【0131】
第2実施例のプリンタ120では、第3画面173の一画素の情報量を1ビットとして設定したが、これより多い情報量として設定してもかまわない。また、第2実施例のプリンタ120では、第1画面171の一画素の情報量を4バイトとして設定すると共に第2画面172の一画素の情報量を1バイトとして設定したが、第1画面171や第2画面172の一画素の情報量はこれに限定されるものではなく、如何なる情報量として設定してもよい。
【0132】
第2実施例のプリンタ120では、一画素の情報量が異なる2枚の画面(第1画面171と第2画面172)を用いて画像を描画したり編集したが、一画素の情報量が異なる3枚以上の画面を用いて画像を描画したり編集するものとしてもよい。
【0133】
第2実施例のプリンタ120では、一画素の異なる第1画面171と第2画面172とを用いて画像を描画したり編集し、第3画面173によりその印刷領域を設定し、第1画面171と第2画面172とを重ねた画面に第3画面173により設定した印刷領域の枠を重ね、さらに機器を操作するための操作画面174を重ねて表示用画面176としてモニタ118に表示したが、機器を操作するための画面として第2画面172を用い、操作画面174を備えないものとしてもよい。
【0134】
第2実施例のプリンタ120では、第3画面173を用いて設定した印刷領域に対して第3画面173全体を画像とする印刷領域画像を作成して扱うものとしたが、印刷領域だけを画像として扱うものとしてもよい。
【0135】
第2実施例のプリンタ120では、入力された文字列から文字入力領域のサイズを考慮してビットマップイメージの文字画像を作成し、その後の処理については他の画像と同様に取り扱うものとしたが、文字をそのままキャラクタとして取り扱うものとしてもよい。
【0136】
第2実施例のプリンタ120では、図33に例示したスクリプト言語を用いて第1画面171や第2画面172,第3画面173の内容をスクリプトとして記述したが、スクリプト言語としては如何なるタイプの言語を用いて記述するものとしてもよい。例えば、第2実施例では、画像の描画指定の記述「DrawPicture_TV」については、変数として、画像のファイル名,画像領域の左上のx座標,画像領域の左上のy座標,画像領域の右下のx座標,画像領域の右下のy座標,画像の回転を用いたが、画像のファイル名に代えてオブジェクト番号を用い、オブジェクト番号と画像のファイル名との一覧とを別に記述するものとしてもよい。
【0137】
第2実施例のプリンタ120では、スクリプト言語を用いて第1画面171や第2画面172,第3画面173の内容をスクリプトとして記述したが、XHTML言語などのマークアップ言語を用いて第1画面171や第2画面172,第3画面173の内容を記述するものとしてもよい。
【0138】
第2実施例のプリンタ120では、操作制御部143によりメモリ150の表示用画面格納領域152に第1画面171や第2画面172に画像を描画すると共に第3画面173に印刷領域を設定し、第1画面171や第2画面172,第3画面173の内容をスクリプト生成部144によりスクリプトとして記述してスクリプト格納領域154に格納し、印刷する際には、このスクリプト格納領域154に格納したスクリプトをスクリプト解析部161により解析して印刷用画面格納領域156に第1画面181や第2画面182,第3画面183として描画し、これを用いて印刷用画面186を作成して印刷するものとしたが、操作制御部143によりメモリ150の表示用画面格納領域152を用いて第1画面171や第2画面172に画像を描画する際に印刷用画面格納領域156を用いて第1画面181や第2画面182に画像を描画すると共に表示用画面格納領域152を用いて第3画面173に印刷領域を設定する際に印刷用画面格納領域156を用いて第3画面183に印刷領域を設定するものとしてもよい。
【0139】
第1実施例や第2実施例のプリンタ20,120では、メモリ50,150に印刷用画面格納領域56,156を設けるものとしたが、メモリ50,150に印刷用画面格納領域56,156を設けないものとしてもよい。この場合、スクリプト解析部61,161により解析された結果については、印刷ヘッドの高さ分(1バンド分)ずつ印刷用画面合成部62,162に送られて合成し、順次、色変換部63,163以降の処理を行なうものとすればよい。こうすれば、画像のファイルをスクリプトとして取り扱うことができ、各種処理を迅速に行なうことができる。また、スクリプト解析部61,161により解析すると同時にスクリプトとしてストレージ等に保存するものとすれば、少ないメモリ容量でスクリプトで記述された画像のファイルを保存することができる。この場合、保存された画像のファイルは必要に応じて適宜印刷することができる。また、印刷時には、スクリプトを解析して解析結果に基づいて印刷用画面合成部62,162で合成することにより、印刷用データを生成することができる。
【0140】
第1実施例や第2実施例のプリンタ20,120では、画像を組み込んだり文字を入力したり印刷領域を設定したりして作成した印刷画面の内容をスクリプトに記述するものとしたが、組み込んだ画像データに対しては、スクリプトに記述する前に他の処理を施すものとしてもよい。例えば、画像ファイルに画像補正情報を添付しておき、画像データを画像領域に組み込む際に画像補正情報に基づいて補正処理を行なうものとしてもよい。ここで、画像補正情報としては、印刷制御情報や撮影情報などを考えることができる。この場合、画像補正情報が添付されていない画像ファイルに対しては、画像データをを組み込む際に画像データのサンプリング処理を行なってその結果に基づいて自動明度補正や自動彩度補正,自動コントラスト補正などを施すものとしてもよい。こうした補正処理は、スクリプト生成部44,144によって生成されたスクリプトをスクリプト解析部61,161で解析し、組み込まれるべき画像のパスが見つかったタイミングで、図示しないワークエリアを用いて行なうものとすることができる。なお、処理時間の要する補正処理を組み込まれるべき画像のパスの発見後であって印刷用画面合成部62,162による合成処理前に行なうことにより、印刷用画面合成部62,162による合成処理を遅滞なくスムーズに行なうことができるようにすることができる。
【0141】
第1実施例や第2実施例のプリンタ20,120では、コンピュータ10,110からは、通常直ちに印刷可能な印刷用データを受信するため、入力部30では、印刷用データを印刷実行部160のイメージバッファ165に出力するものとしたが、画像データをコンピュータ10,110のモニタ上で編集するのではなく、プリンタ20を用いてデジタルテレビ12,112上で編集するものとしてもよい。この場合、コンピュータ10,110から画像データの編集をプリンタ20を用いてデジタルテレビ12,112上で編集する旨の設定が可能なものとして構成し、コンピュータ10,110からCMYKの2値化後のデータではなく、RGBデータを送信させ、この設定がなされているときには入力部30は入力したRGBデータを表示用画面格納領域52に書き込むものとすればよい。これにより、コンピュータ10,110からの画像データをプリンタ20を用いてデジタルテレビ12,112上で編集することができる。
【0142】
第1実施例や第2実施例のプリンタ20,120では、画像を組み込んだり文字を入力したり印刷領域を設定したりして作成した印刷画面の内容をスクリプトに記述するものとしたが、フレーム枠を読み込んでこれに画像を組み込んだり文字を入力したり印刷領域を設定したりして作成した印刷画面の内容をスクリプトに記述するものとしてもよい。ここで、フレーム枠は表示用画面格納領域52,152の1画素あたりの情報量が最も多い第1画面領域52a,152aに書き込んで第1画面70,171に描画するものとしてもよいし、これより情報量の少ない第2画面領域52b,152bや第3画面領域152cに書き込んで第2画面72,172や第3画面173に描画するものとしてもよい。この場合、スクリプト生成部44,144では、フレーム枠が記憶される場所とフレーム枠に組み込まれる画像データが記憶される場所とを記述するものとしてスクリプトを生成すればよい。
【0143】
第1実施例や第2実施例では、本発明をプリンタ20,120に適用したものとして説明したが、本発明をプロジェクタなどの画像を表示出力する出力装置に適用するものとしてもよい。この場合、色変換部63,163や2値化部64,164,イメージバッファ65,165,印刷実行部66,166を備えず、印刷用画面合成部62,162から出力されるRGBデータを出力すればよい。この他、本発明を、画像データを所定のレイアウトにて紙などの媒体に印刷するために用いる印刷用のスクリプト生成方法の形態としたり、画像データを所定のレイアウトにて紙などの媒体に出力する出力方法の形態としたり、特定のモニタ上で画像データを編集する画像データ編集方法の形態としてもよい。
【0144】
以上、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0145】
プリンタなどの印刷装置製造産業やプロジェクタなどの出力装置製造産業に利用可能である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置および出力装置,スクリプト生成方法,出力方法,画像データ編集方法,プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の印刷装置としては、ストレージから読み込んだ画像を家庭用のテレビ画面に表示して拡大縮小などの編集を施した後に印刷するものが提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この装置では、テレビ画面に表示される領域を印刷領域としてストレージから画像を読み込んで割り付け、画像の配置を変更したり、画像を拡大または縮小したり、画像を回転させたり、文字を入力したりするなどの編集を施して印刷することができる。
【0003】
また、画像が描画された複数の画面を重ねて表示したり、複数の画面を重ねて得られる結果を印刷したりするアプリケーションソフトも提案されている(例えば、非特許文献2参照)。このアプリケーションソフトは、コンピュータにインストールされて起動し、コンピュータ上で画像を描画した画面や背景を描画した画面などを重ねて表示し、その結果についてプリンタなどの印刷装置で印刷できるようになっている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】松下電器産業株式会社、「Panasonic ホームフォトプリンターSV−AP10」、[平成15年3月4日検索]、インターネット<URL:http://prodb.matsushita.co.jp/products/panasonic/SV/SV-AP10.html>,<URL:http://prodb.matsushita.co.jp/products/panasonic/SV/SV-AP10_s.html>
【非特許文献2】「知識ゼロからはじめるAdobe Photoshop6でデジタル画像が自由自在」,仲田玲子,株式会社ビー・エヌ・エヌ,2001年1月15日,p.53−56
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の印刷装置では、複数の画面を重ねて表示して編集することができない結果、編集の処理に時間を要したり、編集できない場合が生じる。また、こうした印刷装置に画面を重ねて表示するものを適用することも考えられるが、この場合、複数の画面を重ねて表示するために容量の大きなメモリを印刷装置に搭載する必要がある。さらに、上述の印刷装置では、編集を施した画面の全領域のうちの任意の領域だけ印刷したい場合には、印刷したい領域以外の領域に描画された画像等を消去しなければならず、その操作に手間がかかってしまう。
【0006】
本発明の印刷装置は、容量の小さなメモリで複数の画面を用いて画像を編集して印刷することができる印刷装置を提供することを目的の一つとする。また、本発明の印刷装置は、画像の編集の際の処理速度の向上を図ることを目的の一つとする。さらに、本発明の印刷装置は、編集を施した画面の全領域のうち任意の領域だけを容易に印刷することを目的の一つとする。或いは、本発明の印刷装置は、容量の小さなメモリで複数の画面を用いて画像を編集したり印刷領域を設定したりすることを目的の一つとする。また、本発明の印刷装置は、画像の編集や印刷領域の設定の際の処理速度の向上を図ることを目的の一つとする。
【0007】
本発明の出力装置は、容量の小さなメモリで複数の画面を用いて画像を編集して出力することができる出力装置を提供することを目的の一つとする。また、本発明の出力装置は、画像の編集の際の処理速度の向上を図ることを目的の一つとする。さらに、本発明の出力装置は、編集を施した画面の全領域のうち任意の領域だけを容易に出力することを目的の一つとする。或いは、本発明の出力装置は、容量の小さなメモリで複数の画面を用いて画像を編集したり出力領域を設定したりすることを目的の一つとする。また、本発明の出力装置は、画像の編集や出力領域の設定の際の処理速度の向上を図ることを目的の一つとする。
【0008】
本発明のスクリプト生成方法は、印刷用のレイアウトに基づいて構成されるスクリプトを生成することを目的の一つとする。また、本発明のスクリプト生成方法は、スクリプトを迅速に生成することを目的の一つとする。
【0009】
本発明の出力方法は、スクリプトを解析して紙などの媒体に出力することを目的の一つとする。また、本発明の出力方法は、スクリプトを解析して得られる画像を補正して出力することを目的の一つとする。
【0010】
本発明のデータ編集方法は、出力装置にて出力可能な印刷データを生成することなく出力装置へ編集可能な画像データを送信することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の印刷装置および出力装置,スクリプト生成方法,出力方法,画像データ編集方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0012】
本発明の第1の印刷装置は、画像や文字などを紙などの媒体に印刷する印刷装置であって、画素の情報量が異なる複数の画面の情報を画面毎に設定された領域に記憶する画面情報記憶手段と、該画面情報記憶手段に設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する描画編集手段と、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成する表示用データ作成手段と、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記複数の画面の少なくとも2枚の画面を重ねて1枚の印刷用画面とした際の印刷用データを作成する印刷用データ作成手段と、を備えることを要旨とする。
【0013】
この本発明の第1の印刷装置では、画素の情報量が異なる複数の画面を用いて画像や文字などを描画したり編集することにより、一画素の情報量が大きい画面を複数用いて画像や文字などを描画したり編集するものに比して、搭載するメモリの容量を小さくすることができると共に描画や編集の処理に要する時間を短くすることができる。これは、一画素の情報量が多い画像については画素の情報量が大きい画面に描画し、一画素の情報量が少ない画像については画素の情報量が小さい画面に描画すればよいことに基づく。また、複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成することができるから、その表示用データを表示装置で入力して表示することにより重ねた画面を表示することができる。更に、複数の画面を重ねて印刷用画面とした際の印刷用データを作成するから、その印刷用データに基づいて重ねた画像を印刷することができる。ここで、印刷装置としては、インクジェットプリンタなどの種々のプリンタを用いることができる。
【0014】
こうした本発明の第1の印刷装置において、前記複数の画面は、カラー画像等を描画するために画素の情報量が第1の情報量に設定された画像用画面と、文字や簡易なイラスト等を描画するために画素の情報量が前記第1の情報量より小さな第2の情報量に設定された文字用画面とを含み、前記印刷用データ作成手段は、少なくとも前記画像用画面と前記文字用画面とを重ねて前記印刷用画面として前記印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、カラー画像等を描画するための画面と文字や簡易なイラスト等を描画するための画面とを用いて画像を描画したり編集したりして印刷することができる。
【0015】
この画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の印刷装置において、前記表示用データ作成手段は前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段であり、前記印刷用データ作成手段は前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記印刷用画面として前記印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。
【0016】
また、画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の印刷装置において、前記第1の情報量は画像をフルカラーとして表示可能な情報量であり、前記第2の情報量は前記第1の情報量の2分の1以下のカラー情報を表示可能な情報量であるものとすることもできる。この場合、前記第1の情報量は4バイトであり、前記第2の情報量は1バイトであるものとすることもできる。
【0017】
さらに、画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の印刷装置において、前記複数の画面は装置の操作に関する情報を描画する操作用画面を含み、前記表示用データ作成手段は前記操作用表示画面を最上部に重ねて前記表示用の画面として前記表示用データを作成する手段であり、前記印刷用データ作成手段は前記操作用表示画面を除いた画面を重ねて前記印刷用画面として前記印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、装置の操作に関する情報を操作用画面を用いて表示することができる。この態様の本発明の印刷装置において、前記操作用画面は、画素の情報量が前記第2の情報量より小さな第3の情報量に設定されてなるものとすることもできる。この場合、第3の情報量は4ビットであるものとすることもできる。
【0018】
あるいは、画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の印刷装置において、前記描画編集手段は、画像を取得して前記画像用画面に描画可能な手段であるものとすることもできる。
【0019】
また、画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の印刷装置において、前記描画編集手段は、前記画像用画面に画像を描画するときには、前記文字用画面に画像を配置するための移動可能な外周枠を表示して設定し、該設定された外周枠に相当する前記画像用画面の領域に画像を描画する手段であるものとすることもできる。こうすれば、画像の配置を迅速に処理することができる。
【0020】
画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の印刷装置において、前記描画編集手段は、前記画像用画面に描画された画像の配置を変更するときには、該画像の外周に相当する前記文字用画面の位置に外周枠を表示し、該表示された外周枠を用いて該画像の配置を変更し、該変更された画像の配置に相当する前記画像用画面の領域に該画像を描画する手段であるものとすることもできる。こうすれば、画像の配置の変更の処理を迅速に行なうことができる。
【0021】
画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の印刷装置において、前記描画編集手段は、前記文字用画面に文字を描画する際には描画後は文字画像として扱う手段であるものとすることもできる。こうすれば、描画した後の文字を画像として扱うことができる。
【0022】
本発明の第1の印刷装置において、前記描画編集手段は前記複数の画面の各々に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成する手段であり、前記印刷用データ作成手段は前記記述ファイルを解析して前記印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。この態様の本発明の印刷装置において、前記描画編集手段は、前記複数の画面毎に前記描画用オブジェクトの割り付けに関する記述を行なって記述ファイルを作成する手段であるものとすることもできる。これらの態様の本発明の第1の印刷装置において、前記表示用データ作成手段は、前記記述ファイルを解析して前記表示用データを作成する手段であるものとすることもできる。ここで、「記述ファイル」は、画面に描画される描画用オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と描画用オブジェクトの画面における配置に関する配置情報とを含む情報が記述されてなるものとすることもできる。オブジェクト識別情報としては、例えば描画用オブジェクトの格納先とファイル名とからなるものを考えることもできるし、描画用オブジェクトに割り当てられた番号や記号などからなるものを考えることもできる。
【0023】
本発明の第1の印刷装置において、前記描画編集手段は、操作者によって操作される操作器からの電磁波の受信を伴って描画や編集を実行する手段であるものとすることもできる。こうすれば、画像の描画や操作を容易に行なうことができる。
【0024】
本発明の第1の印刷装置において、前記表示用データ作成手段は前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段であるものとすることもできるし、前記印刷用データ作成手段は前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記印刷用画面として前記印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。
【0025】
本発明の第1の印刷装置において、前記表示用データ作成手段は、前記表示用データとしてRGBデータとして出力する手段であるものとすることもできる。こうすれば、表示装置として一般的な機器を用いることができる。
【0026】
本発明の第1の出力装置は、画像や文字などを出力する出力装置であって、画素の情報量が異なる複数の画面の情報を画面毎に設定された領域に記憶する画面情報記憶手段と、該画面情報記憶手段に設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する描画編集手段と、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成する表示用データ作成手段と、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記複数の画面の少なくとも2枚の画面を重ねて1枚の出力用画面とした際の出力用データを作成する出力用データ作成手段と、を備えることを要旨とする。
【0027】
この本発明の第1の出力装置では、画素の情報量が異なる複数の画面を用いて画像や文字などを描画したり編集することにより、一画素の情報量が大きい画面を複数用いて画像や文字などを描画したり編集するものに比して、搭載するメモリの容量を小さくすることができると共に描画や編集の処理に要する時間を短くすることができる。これは、一画素の情報量が多い画像については画素の情報量が大きい画面に描画し、一画素の情報量が少ない画像については画素の情報量が小さい画面に描画すればよいことに基づく。また、複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成することができるから、その表示用データを表示装置で入力して表示することにより重ねた画面を表示することができる。更に、複数の画面を重ねて出力用画面とした際の出力用データを作成するから、その出力用データに基づいて重ねた画像を出力することができる。ここで、出力装置としては、プロジェクタなどを用いることができる。
【0028】
こうした本発明の第1の出力装置において、前記複数の画面は、カラー画像等を描画するために画素の情報量が第1の情報量に設定された画像用画面と、文字や簡易なイラスト等を描画するために画素の情報量が前記第1の情報量より小さな第2の情報量に設定された文字用画面とを含み、前記出力用データ作成手段は、少なくとも前記画像用画面と前記文字用画面とを重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、カラー画像等を描画するための画面と文字や簡易なイラスト等を描画するための画面とを用いて画像を描画したり編集したりして出力することができる。
【0029】
この画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の出力装置において、前記表示用データ作成手段は前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段であり、前記出力用データ作成手段は前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成する手段であるものとすることもできる。
【0030】
また、画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の出力装置において、前記複数の画面は装置の操作に関する情報を描画する操作用画面を含み、前記表示用データ作成手段は前記操作用表示画面を最上部に重ねて前記表示用の画面として前記表示用データを作成する手段であり、前記出力用データ作成手段は、前記操作用表示画面を除いた画面を重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、装置の操作に関する情報を操作用画面を用いて表示することができる。
【0031】
本発明の第1の出力装置において、前記描画編集手段は前記複数の画面の各々に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成する手段であり、前記出力用データ作成手段は前記記述ファイルを解析して前記出力用データを作成する手段であるものとすることもできる。ここで、「記述ファイル」は、画面に描画される描画用オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と描画用オブジェクトの画面における配置に関する配置情報とを含む情報が記述されてなるものとすることもできる。オブジェクト識別情報としては、例えば描画用オブジェクトの格納先とファイル名とからなるものを考えることもできるし、描画用オブジェクトに割り当てられた番号や記号などからなるものを考えることもできる。
【0032】
本発明の第1の出力装置において、前記表示用データ作成手段は前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段であるものとすることもできるし、前記出力用データ作成手段は前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記出力用画面として前記出力用データを作成する手段であるものとすることもできる。
【0033】
本発明の第2の印刷装置は、画像や文字などを紙などの媒体に印刷する印刷装置であって、カラー画像を描画可能な画像画面の情報を記憶する画像画面領域と印刷するか否かの領域を設定する印刷設定画面の情報を記憶する印刷設定画面領域とが設定された画面情報記憶手段と、該画面情報記憶手段に設定された画像画面領域へのデータの格納を伴って該画像画面に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する描画編集手段と、前記画面情報記憶手段に設定された印刷設定画面領域へのデータの格納を伴って印刷領域を設定する印刷領域設定手段と、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記印刷設定画面に設定された印刷領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成する表示用データ作成手段と、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容のうち前記印刷設定画面に設定された印刷領域に相当する領域内を内容とする画面を印刷用画面として印刷用データを作成する印刷用データ作成手段と、を備えることを要旨とする。
【0034】
この本発明の第2の印刷装置では、カラー画像を描画する画像画面に対して画像や文字などを描画したり描画した画像や文字などを編集すると共に印刷するか否かの領域を設定する印刷設定画面に印刷領域を設定する。そして、画像画面に描画された内容を認識することができると共に印刷設定画面に設定された印刷領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成すると共に画像画面に描画された内容のうち印刷設定画面に設定された印刷領域に相当する領域内を内容とする画面を印刷用画面として印刷用データを作成する。したがって、画像画面に描画された画像を消去することなく画像画面を見ながら印刷領域を容易に設定することができると共に設定した印刷領域に相当する画像のみを印刷することができる。ここで、印刷装置としては、インクジェットプリンタなどの種々のプリンタを用いることができる。
【0035】
こうした本発明の第2の印刷装置において、前記印刷設定画面は、画素毎に印刷するか否かを設定可能な画面であるものとすることもできる。この場合、印刷設定画面における一画素の情報量を1ビットとすることもできる。こうすれば、容量の小さなメモリで印刷領域を設定することができる。
【0036】
この印刷設定画面が画素毎に印刷するか否かを設定可能な画面である態様の本発明の第2の印刷装置において、前記印刷用データ作成手段は、前記画像画面の画素のうち前記印刷設定画面で印刷しないと設定された画素に相当する画素の内容を削除することより得られる画面を前記印刷用画面として印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。この態様の本発明の第2の印刷装置において、前記印刷用データ作成手段は、前記画像画面と前記印刷設定画面とを重ねることにより該画像画面の画素の内容を保持または削除して得られる画面を前記印刷用画面として印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。
【0037】
本発明の第2の印刷装置において、前記表示用データ作成手段は、前記印刷設定画面に設定された印刷領域の境界を前記画像画面に重ねることにより得られる画面を前記表示用画面として表示用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、画像画面の全領域のうち印刷される領域を確認することができる。この態様の本発明の第2の印刷装置において、前記表示用データ作成手段は、前記印刷設定画面に設定された印刷領域の境界を前記画像画面に重ねると共に該印刷領域外となる領域については非鮮明になるよう調製した画面を前記表示用画面として表示用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、ユーザに印刷領域と非印刷領域とを明確に認識させることができる。
【0038】
本発明の第2の印刷装置において、前記画像画面は画素の情報量が異なる複数の画面であり、前記画像画面領域は前記複数の画面の情報を画面毎に記憶する複数の領域であり、前記描画編集手段は前記画面情報記憶手段に設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する手段であり、前記表示用データ作成手段は前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記表示用データを作成する手段であり、前記印刷用データ作成手段は前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、画素の情報量が異なる複数の画面を用いて画像や文字などを描画したり編集することにより、一画素の情報量が大きい画面を複数用いて画像や文字などを描画したり編集するものに比して、搭載するメモリの容量を小さくすることができると共に描画や編集の処理に要する時間を短くすることができる。これは、一画素の情報量が多い画像については画素の情報量が大きい画面に描画し、一画素の情報量が少ない画像については画素の情報量が小さい画面に描画すればよいことに基づく。また、複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成することができるから、その表示用データを表示装置で入力して表示することにより重ねた画面を表示することができる。更に、複数の画面を重ねて印刷用画面とした際の印刷用データを作成するから、その印刷用データに基づいて重ねた画像を印刷することができる。
【0039】
この画像画面として画素の情報量が異なる複数の画面を用いる態様の本発明の第2の印刷装置において、前記画像画面は、カラー画像等を描画するために画素の情報量が第1の情報量に設定された画像用画面と、文字や簡易なイラスト等を描画するために画素の情報量が前記第1の情報量より小さな第2の情報量に設定された文字用画面とを含むものとすることもできる。こうすれば、カラー画像等を描画するための画面と文字や簡易なイラスト等を描画するための画面とを用いて画像を描画したり編集したりして印刷することができる。この態様の本発明の第2の印刷装置において、前記表示用データ作成手段は前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねた画面を前記画像画面として前記表示用データを作成する手段であり、前記印刷用データ作成手段は前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねた画面を前記画像画面として前記印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。これらの場合、第1の情報量は4バイトであり、第2の情報量は1バイトであるものとすることもできる。
【0040】
画像画面として画像用画面と文字用画面とが含まれる態様の本発明の第2の印刷装置において、前記描画編集手段は、前記画像用画面に画像を描画するときには、前記文字用画面に画像を配置するための移動可能な外周枠を表示して設定し、該設定された外周枠に相当する前記画像用画面の領域に画像を描画する手段であるものとすることもできる。こうすれば、画像の配置を迅速に処理することができる。
【0041】
また、画像画面として画像用画面と文字用画面とが含まれる態様の本発明の第2の印刷装置において、前記描画編集手段は、前記画像用画面に描画された画像の配置を変更するときには、該画像の外周に相当する前記文字用画面の位置に外周枠を表示し、該表示された外周枠を用いて該画像の配置を変更し、該変更された画像の配置に相当する前記画像用画面の領域に該画像を描画する手段であるものとすることもできる。こうすれば、画像の配置の変更の処理を迅速に行なうことができる。
【0042】
本発明の第2の印刷装置において、前記画面情報記憶手段は装置の操作に関する情報を描画する操作用画面の情報を記憶する操作用画面領域が設定された手段であり、前記表示用データ作成手段は前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記印刷設定画面に設定された印刷領域を認識することができる画面に前記操作用表示画面を重ねて得られる画面を前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、装置の操作に関する情報を操作用画面を用いて表示することができる。この場合、操作用画面として画素の情報量を4ビットに設定することもできる。
【0043】
本発明の第2の印刷装置において、前記描画編集手段は前記画像画面に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成する手段であり、前記印刷用データ作成手段は前記記述ファイルを解析して前記印刷用データを作成する手段であるものとすることもできる。この態様の本発明の第2の印刷装置において、前記描画編集手段は、前記画像画面に前記描画用オブジェクトの割り付けに関する記述を行なって記述ファイルを作成する手段であるものとすることもできる。こうした記述ファイルを作成する態様の本発明の印刷装置において、前記表示用データ作成手段は、前記記述ファイルを解析して前記表示用データを作成する手段であるものとすることもできる。ここで、「記述ファイル」は、画面に描画される描画用オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と描画用オブジェクトの画面における配置に関する配置情報とを含む情報が記述されてなるものとすることもできる。オブジェクト識別情報としては、例えば描画用オブジェクトの格納先とファイル名とからなるものを考えることもできるし、描画用オブジェクトに割り当てられた番号や記号などからなるものを考えることもできる。
【0044】
本発明の第2の出力装置は、画像や文字などを出力する出力装置であって、カラー画像を描画可能な画像画面の情報を記憶する画像画面領域と出力するか否かの領域を設定する出力設定画面の情報を記憶する出力設定画面領域とが設定された画面情報記憶手段と、該画面情報記憶手段に設定された画像画面領域へのデータの格納を伴って該画像画面に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する描画編集手段と、前記画面情報記憶手段に設定された出力設定画面領域へのデータの格納を伴って出力領域を設定する出力領域設定手段と、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記出力設定画面に設定された出力領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成する表示用データ作成手段と、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容のうち前記出力設定画面に設定された出力領域に相当する領域内を内容とする画面を出力用画面として出力用データを作成する出力用データ作成手段と、を備えることを要旨とする。
【0045】
この本発明の第2の出力装置では、カラー画像を描画する画像画面に対して画像や文字などを描画したり描画した画像や文字などを編集すると共に出力するか否かの領域を設定する出力設定画面に出力領域を設定する。そして、画像画面に描画された内容を認識することができると共に出力設定画面に設定された出力領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成すると共に画像画面に描画された内容のうち出力設定画面に設定された出力領域に相当する領域内を内容とする画面を出力用画面として出力用データを作成する。したがって、画像画面に描画された画像を消去することなく画像画面を見ながら出力領域を容易に設定することができると共に設定した出力領域に相当する画像のみを出力することができる。ここで、出力装置としては、プロジェクタなどを用いることができる。
【0046】
こうした本発明の第2の出力装置において、前記出力設定画面は、画素毎に出力するか否かを設定可能な画面であるものとすることもできる。この場合、印刷設定画面における一画素の情報量を1ビットとすることもできる。こうすれば、容量の小さなメモリで印刷領域を設定することができる。
【0047】
この出力設定画面が画素毎に出力するか否かを設定可能な画面である態様の本発明の第2の出力装置において、前記出力用データ作成手段は、前記画像画面の画素のうち前記出力設定画面で出力しないと設定された画素に相当する画素の内容を削除することより得られる画面を前記出力用画面として出力用データを作成する手段であるものとすることもできる。この態様の本発明の第2の出力装置において、前記出力用データ作成手段は、前記画像画面と前記出力設定画面とを重ねることにより該画像画面の画素の内容を保持または削除して得られる画面を前記出力用画面として出力用データを作成する手段であるものとすることもできる。
【0048】
本発明の第2の出力装置において、前記表示用データ作成手段は、前記出力設定画面に設定された出力領域の境界を前記画像画面に重ねることにより得られる画面を前記表示用画面として表示用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、画像画面の全領域のうち出力される領域を確認することができる。
【0049】
本発明の第2の出力装置において、前記画像画面は画素の情報量が異なる複数の画面であり、前記画像画面領域は前記複数の画面の情報を画面毎に記憶する複数の領域であり、前記描画編集手段は前記画面情報記憶手段に設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する手段であり、前記表示用データ作成手段は前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記表示用データを作成する手段であり、前記出力用データ作成手段は前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記出力用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、画素の情報量が異なる複数の画面を用いて画像や文字などを描画したり編集することにより、一画素の情報量が大きい画面を複数用いて画像や文字などを描画したり編集するものに比して、搭載するメモリの容量を小さくすることができると共に描画や編集の処理に要する時間を短くすることができる。これは、一画素の情報量が多い画像については画素の情報量が大きい画面に描画し、一画素の情報量が少ない画像については画素の情報量が小さい画面に描画すればよいことに基づく。また、複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成することができるから、その表示用データを表示装置で入力して表示することにより重ねた画面を表示することができる。更に、複数の画面を重ねて出力用画面とした際の出力用データを作成するから、その出力用データに基づいて重ねた画像を出力することができる。
【0050】
本発明の第2の出力装置において、前記画面情報記憶手段は装置の操作に関する情報を描画する操作用画面の情報を記憶する操作用画面領域が設定された手段であり、前記表示用データ作成手段は前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記印刷設定画面に設定された印刷領域を認識することができる画面に前記操作用表示画面を重ねて得られる画面を前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段であるものとすることもできる。こうすれば、装置の操作に関する情報を操作用画面を用いて表示することができる。この場合、操作用画面として画素の情報量を4ビットに設定することもできる。
【0051】
本発明の第2の出力装置において、前記描画編集手段は前記画像画面に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成する手段であり、前記出力用データ作成手段は前記記述ファイルを解析して前記出力用データを作成する手段であるものとすることもできる。ここで、「記述ファイル」は、画面に描画される描画用オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と描画用オブジェクトの画面における配置に関する配置情報とを含む情報が記述されてなるものとすることもできる。オブジェクト識別情報としては、例えば描画用オブジェクトの格納先とファイル名とからなるものを考えることもできるし、描画用オブジェクトに割り当てられた番号や記号などからなるものを考えることもできる。
【0052】
本発明の第1の出力方法は、画像や文字などを出力する出力方法であって、(a)画素の情報量が異なる複数の画面の情報を画面毎に設定された領域に記憶し、(b)前記設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集し、(c)前記記憶した情報に基づいて前記複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成し、(d)前記記憶した情報に基づいて前記複数の画面の少なくとも2枚の画面を重ねて1枚の出力用画面とした際の出力用データを作成して出力することを要旨とする。
【0053】
この本発明の第1の出力方法では、画素の情報量が異なる複数の画面を用いて画像や文字などを描画したり編集することにより、一画素の情報量が大きい画面を複数用いて画像や文字などを描画したり編集するものに比して、搭載するメモリの容量を小さくすることができると共に描画や編集の処理に要する時間を短くすることができる。これは、一画素の情報量が多い画像については画素の情報量が大きい画面に描画し、一画素の情報量が少ない画像については画素の情報量が小さい画面に描画すればよいことに基づく。また、複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成することができるから、その表示用データを表示装置で入力して表示することにより重ねた画面を表示することができる。更に、複数の画面を重ねて出力用画面とした際の出力用データを作成するから、その出力用データに基づいて重ねた画像を出力することができる。ここで、出力装置としては、プリンタなどの印刷装置やプロジェクタなどの画像出力装置を用いることができる。印刷装置とする場合、ステップ(d)については紙などの媒体に印刷出力するものとすればよい。
【0054】
こうした本発明の第1の出力方法において、前記複数の画面は、カラー画像等を描画するために画素の情報量が第1の情報量に設定された画像用画面と、文字や簡易なイラスト等を描画するために画素の情報量が前記第1の情報量より小さな第2の情報量に設定された文字用画面とを含み、前記ステップ(d)は、少なくとも前記画像用画面と前記文字用画面とを重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成するステップであるものとすることもできる。こうすれば、カラー画像等を描画するための画面と文字や簡易なイラスト等を描画するための画面とを用いて画像を描画したり編集したりして出力することができる。
【0055】
この画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の出力方法において、前記ステップ(c)は前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記表示用画面として前記表示用データを作成するステップであり、前記ステップ(d)は前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成するステップであるものとすることもできる。
【0056】
また、画像用画面と文字用画面とを設定する態様の本発明の第1の出力方法において、前記複数の画面は装置の操作に関する情報を描画する操作用画面を含み、前記ステップ(c)は前記操作用表示画面を最上部に重ねて前記表示用の画面として前記表示用データを作成するステップであり、前記ステップ(d)は前記操作用表示画面を除いた画面を重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成するステップであるものとすることもできる。こうすれば、装置の操作に関する情報を操作用画面を用いて表示することができる。
【0057】
本発明の第1の出力方法において、前記ステップ(b)は前記複数の画面の各々に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成するステップであり、前記ステップ(d)は前記記述ファイルを解析して前記出力用データを作成するステップであるものとすることもできる。ここで、「記述ファイル」は、画面に描画される描画用オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と描画用オブジェクトの画面における配置に関する配置情報とを含む情報が記述されてなるものとすることもできる。オブジェクト識別情報としては、例えば描画用オブジェクトの格納先とファイル名とからなるものを考えることもできるし、描画用オブジェクトに割り当てられた番号や記号などからなるものを考えることもできる。
【0058】
本発明の第1の出力方法において、前記ステップ(c)は前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記表示用画面として前記表示用データを作成するステップであるものとすることもできる。また、前記ステップ(d)は、前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記出力用画面として前記出力用データを作成するステップであるものとすることもできる。
【0059】
本発明の第2の出力方法は、画像や文字などを出力する出力方法であって、(a)カラー画像を描画可能な画像画面の情報を記憶する画像画面領域と出力するか否かの領域を設定する出力設定画面の情報を記憶する出力設定画面領域とを設定し、(b)前記設定した画像画面領域へのデータの格納を伴って該画像画面に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集し、(c)前記設定した出力設定画面領域へのデータの格納を伴って出力領域を設定し、(d)前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記出力設定画面に設定された出力領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成し、(e)前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容のうち前記出力設定画面に設定された出力領域に相当する領域内を内容とする画面を出力用画面として出力用データを作成して出力することを要旨とする。
【0060】
この本発明の第2の出力方法では、カラー画像を描画する画像画面に対して画像や文字などを描画したり描画した画像や文字などを編集すると共に出力するか否かの領域を設定する出力設定画面に出力領域を設定する。そして、画像画面に描画された内容を認識することができると共に出力設定画面に設定された出力領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成すると共に画像画面に描画された内容のうち出力設定画面に設定された出力領域に相当する領域内を内容とする画面を出力用画面として出力用データを作成する。したがって、画像画面に描画された画像を消去することなく画像画面を見ながら出力領域を容易に設定することができると共に設定した出力領域に相当する画像のみを出力することができる。ここで、出力装置としては、プリンタなどの印刷装置やプロジェクタなどの画像出力装置を用いることができる。印刷装置とする場合、ステップ(e)については紙などの媒体に印刷出力するものとすればよい。
【0061】
こうした本発明の第2の出力方法において、前記出力設定画面は画素毎に出力するか否かを設定可能な画面であり、前記ステップ(e)は前記画像画面の画素のうち前記出力設定画面で出力しないと設定された画素に相当する画素の内容を削除することより得られる画面を前記出力用画面として出力用データを作成するステップであるものとすることもできる。この態様の本発明の第2の出力方法において、前記ステップ(e)は、前記画像画面と前記出力設定画面とを重ねることにより該画像画面の画素の内容を保持または削除して得られる画面を前記出力用画面として出力用データを作成するステップであるものとすることもできる。
【0062】
また、本発明の第2の出力方法において、前記ステップ(d)は前記出力設定画面に設定された出力領域の境界を前記画像画面に重ねることにより得られる画面を前記表示用画面として表示用データを作成するステップであるものとすることもできる。こうすれば、画像画面の全領域のうち出力される領域を確認することができる。
【0063】
さらに、本発明の第2の出力方法において、前記画像画面は画素の情報量が異なる複数の画面であり、前記画像画面領域は前記複数の画面の情報を画面毎に記憶する複数の領域であり、前記ステップ(b)は前記設定した画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集するステップであり、前記ステップ(d)は前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記表示用データを作成するステップであり、前記ステップ(e)は前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記出力用データを作成するステップであるものとすることもできる。こうすれば、画素の情報量が異なる複数の画面を用いて画像や文字などを描画したり編集することにより、一画素の情報量が大きい画面を複数用いて画像や文字などを描画したり編集するものに比して、搭載するメモリの容量を小さくすることができると共に描画や編集の処理に要する時間を短くすることができる。これは、一画素の情報量が多い画像については画素の情報量が大きい画面に描画し、一画素の情報量が少ない画像については画素の情報量が小さい画面に描画すればよいことに基づく。また、複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成することができるから、その表示用データを表示装置で入力して表示することにより重ねた画面を表示することができる。更に、複数の画面を重ねて出力用画面とした際の出力用データを作成するから、その出力用データに基づいて重ねた画像を出力することができる。
【0064】
あるいは、本発明の第2の出力方法において、前記ステップ(a)は装置の操作に関する情報を描画する操作用画面の情報を記憶する操作用画面領域を設定するステップであり、前記ステップ(d)は前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記印刷設定画面に設定された印刷領域を認識することができる画面に前記操作用表示画面を重ねて得られる画面を前記表示用画面として前記表示用データを作成するステップであるものとすることもできる。こうすれば、装置の操作に関する情報を操作用画面を用いて表示することができる。この場合、操作用画面として画素の情報量を4ビットに設定することもできる。
【0065】
本発明の第2の出力方法において、前記ステップ(b)は前記画像画面に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成するステップであり、前記ステップ(e)は前記記述ファイルを解析して前記出力用データを作成するステップであるものとすることもできる。ここで、「記述ファイル」は、画面に描画される描画用オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と描画用オブジェクトの画面における配置に関する配置情報とを含む情報が記述されてなるものとすることもできる。オブジェクト識別情報としては、例えば描画用オブジェクトの格納先とファイル名とからなるものを考えることもできるし、描画用オブジェクトに割り当てられた番号や記号などからなるものを考えることもできる。
【0066】
本発明の第1のプログラムは、記憶手段を備える出力機器に用いられるプログラムであって、前記記憶手段に対して画素の情報量が異なる複数の画面の情報を画面毎に領域を設定して記憶するモジュールと、前記設定した画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集するモジュールと、前記記憶した情報に基づいて前記複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成するモジュールと、前記記憶した情報に基づいて前記複数の画面の少なくとも2枚の画面を重ねて1枚の出力用画面とした際の出力用データを作成するモジュールと、を備えることを要旨とする。
【0067】
この本発明の第1のプログラムは、記憶手段を備える出力機器にインストールされることにより、出力機器を、画素の情報量が異なる複数の画面を用いて画像や文字などを描画したり編集することにより、一画素の情報量が大きい画面を複数用いて画像や文字などを描画したり編集するものに比して、搭載するメモリの容量を小さくすることができると共に描画や編集の処理に要する時間を短くすることができるものとして機能させることができる。これは、一画素の情報量が多い画像については画素の情報量が大きい画面に描画し、一画素の情報量が少ない画像については画素の情報量が小さい画面に描画すればよいことに基づく。また、複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成することができるから、出力機器を、その表示用データを表示装置で入力して表示することにより重ねた画面を表示することができるものとして機能させることができる。更に、複数の画面を重ねて出力用画面とした際の出力用データを作成するから、出力機器を、その出力用データに基づいて重ねた画像を出力することができるものとして機能させることができる。ここで、出力機器としては、プリンタなどの印刷装置やプロジェクタなどの画像出力装置を用いることができる。
【0068】
本発明の第2のプログラムは、記憶手段を備える出力機器に用いられるプログラムであって、前記記憶手段に対してカラー画像を描画可能な画像画面の情報を記憶する画像画面領域と出力するか否かの領域を設定する出力設定画面の情報を記憶する出力設定画面領域とを設定するモジュールと、前記設定した画像画面領域へのデータの格納を伴って該画像画面に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集するモジュールと、前記設定した出力設定画面領域へのデータの格納を伴って出力領域を設定するモジュールと、前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記出力設定画面に設定された出力領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成するモジュールと、前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容のうち前記出力設定画面に設定された出力領域に相当する領域内を内容とする画面を出力用画面として出力用データを作成するモジュールと、を備えることを要旨とする。
【0069】
この本発明の第2のプログラムは、記憶手段を備える出力機器にインストールされることにより、出力機器を、カラー画像を描画する画像画面に対して画像や文字などを描画したり描画した画像や文字などを編集すると共に出力するか否かの領域を設定する出力設定画面に出力領域を設定し、画像画面に描画された内容を認識することができると共に出力設定画面に設定された出力領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成すると共に画像画面に描画された内容のうち出力設定画面に設定された出力領域に相当する領域内を内容とする画面を出力用画面として出力用データを作成するものとして機能させることができる。したがって、出力機器を、画像画面に描画された画像を消去することなく画像画面を見ながら出力領域を容易に設定することができると共に設定した出力領域に相当する画像のみを出力することができるものとして機能させることができる。ここで、出力装置としては、プリンタなどの印刷装置やプロジェクタなどの画像出力装置を用いることができる。
【0070】
本発明のスクリプト生成方法は、画像データを所定のレイアウトにて紙などの媒体に印刷するために用いる印刷用のスクリプト生成方法であって、画像データを編集するステップと、編集された前記画像を表示するステップと、前記表示された画像データに基づいて構成されるスクリプトを生成するステップと、を有し、前記スクリプトは印刷用のレイアウトに基づいて生成されることを特徴とする。
【0071】
この本発明の印刷用スクリプト生成方法では、表示された画像データに基づいて構成されるスクリプトを印刷用のレイアウトに基づいて生成する。この結果、印刷用のレイアウトに基づいて構成されるスクリプトを生成することができる。
【0072】
こうした本発明のスクリプト生成方法において、前記画像データを編集するときは、編集元の画像データよりも解像度の低い画像データに対して編集を行うことを特徴とするものとすることもできる。こうすれば、スクリプトを迅速に生成することができる。この場合、前記スクリプトには、前記編集元の画像データの所在が記述されていることを特徴とするものとすることもできる。
【0073】
本発明の第3の出力方法は、画像データを所定のレイアウトにて紙などの媒体に出力する出力方法であって、表示画面に表示される画像データに基づいて構成されるスクリプトを受け取るステップと、前記スクリプトを解析するステップと、解析結果に基づいて出力用データを生成するステップと、印刷データに基づいて出力を実行するステップと、を有することを特徴とする。
【0074】
この本発明の第3の出力方法では、表示画面に表示される画像データに基づいて構成されるスクリプトを受け取り、このスクリプトを解析し、解析結果に基づいて出力用データを生成し、印刷データに基づいて出力を実行する。したがって、スクリプトを解析して紙などの媒体に出力することができる。
【0075】
本発明の第4の出力方法は、画像データを所定のレイアウトにて紙などの媒体に出力する出力方法であって、画像データに基づいて構成されるスクリプトを受け取るステップと、前記スクリプトを解析するステップと、前記スクリプトに記される補正対象画像の所在を検索するステップと、前記スクリプトに含まれる前記補正対象画像を補正するステップと、解析結果に基づいて出力用画面を合成するステップと、を有し、前記補正対象画像を補正するステップは、補正対象画像の所在が判明された後であって、出力用画面を合成する処理が開始される以前に処理されることを特徴とする。
【0076】
この本発明の第4の出力方法では、画像データに基づいて構成されるスクリプトを受け取り、このスクリプトを解析し、スクリプトに記される補正対象画像の所在を検索し、スクリプトに含まれる補正対象画像を補正し、解析結果に基づいて出力用画面を合成する。ここで、補正対象画像の補正は、補正対象画像の所在が判明された後であって、出力用画面を合成する処理が開始される以前に処理される。したがって、スクリプトを解析して得られる画像を補正して出力することができる。
【0077】
本発明の画像データ編集方法は、特定のモニタ上で画像データを編集する画像データ編集方法であって、1の入力装置において編集するための入力装置を設定するステップと、出力装置へ編集可能な画像データを送信するステップと、出力装置に格納される前記画像データを2の入力装置のモニタ上で編集するステップと、を有し、出力装置にて出力可能な印刷データを生成することなく出力装置へ編集可能な画像データを送信することを特徴とする。
【0078】
この本発明の画像データ編集方法では、1の入力装置において編集するための入力装置を設定し、出力装置へ編集可能な画像データを送信し、出力装置に格納される画像データを2の入力装置のモニタ上で編集する。ここで、出力装置にて出力可能な印刷データを生成することなく出力装置へ編集可能な画像データを送信する。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】プリンタ20の構成の概略を示す構成図。
【図2】表示用の画面と表示用画面格納領域52との関係を示す説明図。
【図3】印刷用の画面と印刷用画面格納領域56との関係を示す説明図。
【図4】画像組込処理の一例を示すフローチャート。
【図5】画像組込領域を設定した画面の一例を示す説明図。
【図6】画像選択画面の一例を示す説明図。
【図7】画像Aが描画されたときの画面の一例を示す説明図。
【図8】画像領域変更処理の一例を示すフローチャート。
【図9】画像を選択してその領域を変更している様子を示す説明図。
【図10】画像の領域が変更された状態を示す説明図。
【図11】文字入力処理の一例を示すフローチャート。
【図12】スクリプト生成処理の一例を示すフローチャート。
【図13】スクリプトの一例を示す説明図。
【図14】スクリプトに対応する画面70,72の状態を示す説明図。
【図15】スクリプト解析処理の一例を示すフローチャート。
【図16】トップページの前半部分の一例を示す説明図。
【図17】トップページの後半部分の一例を示す説明図。
【図18】解析して描画された第1画面80の一例を示す説明図。
【図19】第2実施例のプリンタ120の構成の概略を示す構成図。
【図20】表示用の画面と表示用画面格納領域152との関係を示す説明図。
【図21】印刷用の画面と印刷用画面格納領域156との関係を示す説明図。
【図22】画像組込処理の一例を示すフローチャート。
【図23】画像組込領域を設定した画面の一例を示す説明図。
【図24】画像選択画面の一例を示す説明図。
【図25】画像Aが描画されたときの画面の一例を示す説明図。
【図26】画像領域変更処理の一例を示すフローチャート。
【図27】画像を選択してその領域を変更している様子を示す説明図。
【図28】画像の領域が変更された状態を示す説明図。
【図29】文字入力処理の一例を示すフローチャート。
【図30】印刷領域設定処理の一例を示すフローチャート。
【図31】印刷領域枠を選択する画面の一例を示す説明図。
【図32】スクリプト生成処理の一例を示すフローチャート。
【図33】スクリプトの一例を示す説明図。
【図34】スクリプトに対応する画面170,172の状態を示す説明図。
【図35】スクリプト解析処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0080】
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
【実施例1】
【0081】
図1は、本発明の第1実施例であるインクジェット方式のプリンタ20の構成の概略を示す構成図である。第1実施例のプリンタ20は、図示するように、コンピュータ10やデジタルテレビ12,デジタルカメラ14,メモリカードなどのストレージ16などと接続してデジタル画像(以下、画像という)の入力を行なう入力部30と、リモートコントロール端末(以下、リモコンと称する)の操作により入力部30からの画像の入力を伴ってモニタ18に画像を表示しながら印刷する画像のレイアウトを設定したり編集する印刷編集部40と、入力部30に入力された画像や印刷編集部40により編集された画像の印刷を実行する印刷実行部60と、印刷編集部40と印刷実行部60とにまたがって所属し表示用画面格納領域52とスクリプト格納領域54と印刷用画面格納領域56とが設定されたメモリ50とを備える。ここで、モニタ18は、一般的なディスプレイを用いることもできるし、ビデオ入力端子を備える一般的なテレビ装置などを用いることもできる。
【0082】
入力部30は、コンピュータ10やデジタルテレビ12,デジタルカメラ14,ストレージ16からの画像の入力を司る入力インタフェース32と、入力インタフェース32に入力される画像の形式に基づいてデータの出力先を割り振る信号処理部34とにより構成されている。信号処理部34は、入力された信号が直ちに印刷可能な印刷用データの場合には印刷実行部60のイメージバッファ65にデータを出力し、RGBデータの場合にはメモリ50の印刷用画面格納領域56に出力し、マークアップ言語(例えば、XHTML言語)で記述されたファイルの場合には印刷実行部60のスクリプト解析部61に出力する。イメージバッファ65,スクリプト解析部61については後述する。
【0083】
印刷編集部40は、リモコン41からの信号を受光する受光部42と、リモコン41の操作に基づいてメモリ50の表示用画面格納領域52を用いて一画素の情報量が異なる2枚の画面に画像を描画したり文字を入力すると共にそれらの配置を変更する操作制御部43と、2枚の画面に描画された各画面の内容を所定の記述言語によって記述したスクリプトを作成してメモリ50のスクリプト格納領域54に格納するスクリプト生成部44と、2枚の画面に操作用の画面を合成してモニタ18が接続されたRGB端子46に出力する表示用画面合成部45とを備える。図2に表示用の画面とメモリ50の表示用画面格納領域52との関係を示す。第1実施例では、図2に示すように、奥から順に、一画素の情報量の異なる2枚の画面としての第1画面70,第2画面72,操作用の画面としての操作画面74が重ねられて表示用画面合成部45により合成されモニタ18に表示される表示用画面76とされる。ここで、第1実施例では、第1画面70についてはフルカラー表示ができるように一画素の情報量として4バイトが設定され、第2画面72については256色表示ができるように一画素の情報量として1バイトが設定されている。また、操作画面74については、編集操作についての情報が伝達できればよいから一画素の情報量として4ビットが設定されている。メモリ50の表示用画面格納領域52は、こうした第1画面70,第2画面72,操作画面74に対応するように領域全体が第1画面領域52a,第2画面領域52b,操作画面領域52cに割り当てられている。したがって、操作制御部43では、フルカラーの画像については第1画面70に描画し、265色の画像や文字については第2画面72に描画することになる。なお、第1画面70や第2画面72は、印刷用紙のサイズに拘わらず、表示領域全体が印刷領域となるよう設定されている。操作制御部43における画像や文字の描画やスクリプト生成部44におけるスクリプトの生成については後述する。
【0084】
表示用画面合成部45では、上述したように、第1画面70と第2画面72と操作画面74とを重ねて一枚の表示用画面76としてRGB端子46に出力する。第1実施例では、一画素の情報量として第1画面70を4バイト,第2画面72を1バイト,操作画面74を4ビットとして設定しているから、表示用画面合成部45では、第2画面72と操作画面74の各画素の情報を第1画面70と同様の4バイトに変換して合成するものとした。なお、第1実施例では、こうした処理を迅速に行なうために、表示用画面合成部45をハードウエア(ビデオチップ)として構成した。
【0085】
印刷実行部60は、スクリプト格納領域54に格納されたスクリプトや信号処理部34から出力されるマークアップ言語により記述されたファイルを読み込んで解析すると共にメモリ50の印刷用画面格納領域56を用いて一画素の情報量の異なる2枚の画面に印刷する画像を描画するスクリプト解析部61と、2枚の画面に描画された画像を合成してRGBデータとして印刷用画面を生成する印刷用画面合成部62と、RGBデータとして印刷用画面をCMYKデータに変換する色変換部63と、変換されたCMYKデータを誤差拡散処理などの画像処理を行なって2値化する2値化部64と、2値化されたCMYKの各データを図示しない印刷ヘッドを備える印刷実行部66にバンド単位で出力するために一時的にデータを蓄えるイメージバッファ65とを備える。図3に印刷用の画面とメモリ50の印刷用画面格納領域56との関係を示す。第1実施例では、図3に示すように、奥から順に、一画素の情報量の異なる2枚の画面としての第1画面80,第2画面82が重ねられて印刷用画面合成部62により合成される印刷用画面86とされる。ここで、第1実施例では、表示用の第1画面70や第2画面72に対応するよう、第1画面80についてはフルカラー表示ができるように一画素の情報量として4バイトが設定され、第2画面82については256色表示ができるように一画素の情報量として1バイトが設定されている。メモリ50の印刷用画面格納領域56は、こうした第1画面80と第2画面82とに対応するように領域全体が第1画面領域56aと第2画面領域56bとに割り当てられている。したがって、スクリプト解析部61では、解析したスクリプトにしたがって、フルカラーの画像については第1画面80に描画し、265色の画像や文字については第2画面72に描画することになる。なお、第1画面80や第2画面82は、印刷用紙のサイズに応じてその大きさが設定される。スクリプト解析部61におけるスクリプトの解析や画像や文字の描画については後述する。
【0086】
印刷用画面合成部62は、上述したように、第1画面80と第2画面82とを重ねて一枚の印刷用画面86として色変換部63に出力する。第1実施例では、一画素の情報量として第1画面80を4バイト,第2画面82を1バイトとして設定しているから、印刷用画面合成部62では、第2画面82の各画素の情報を第1画面80と同様の4バイトに変換して合成するものとした。なお、第1実施例では、こうした処理を迅速に行なうために、印刷用画面合成部62を色変換部63と共にハードウエア(ワンチップ)として構成した。なお、色変換部63や2値化部64は、通常のインクジェットプリンタに印刷用データを送信するためのプリンタドライバが行なう処理と同様な処理を行なうものであり、イメージバッファ65,印刷実行部66は、通常のインクジェットプリンタが備える構成と同様の構成であり、さらに、こうした各部の処理や動作は本発明の中核をなさないから、これらの各部の詳細な説明は省略する。
【0087】
次に、こうして構成された第1実施例のプリンタ20の動作について説明する。まず、印刷編集部40の動作について説明し、その後に印刷実行部60の動作について説明する。図4は、印刷用の画面を作成するために画像を組み込む際に実行される画像組込処理の一例を示すフローチャートである。画面に画像を組み込むときには、リモコン41の操作キーの操作に基づいて、まず、画像を組み込むための画像組込領域を第2画面72に設定する処理を実行する(ステップS100)。画像組込領域の設定としては、例えば、モニタ18上に表示されリモコン41によって操作可能なポインティングにより画像領域として設定しようとしている矩形領域の左上ポイントと右下ポイントを設定することなどにより行なうことができる。図5に画像組込領域が設定された際の表示用の画面の一例を示す。図示するように、第2画面72に画像組込領域が枠として設定され、これが表示用画面76としてモニタ18に表示される。ここで、画像組込領域を第2画面72を用いて設定するのは、第1画面70に領域を描画する場合に比して描画を迅速に行なうことができるからである。
【0088】
続いて、組み込む画像を選択する処理を実行する(ステップS110)。この画像の選択は、リモコン41により画像の格納先を指定し、これによりモニタ18に一覧表示されるサムネイル画像から選択することにより行なわれる。図6に画像選択画面の一例を示す。この例では、格納先としてストレージ16が選択されており、方向キーにより選択可能な画像を移動させ選択することができるようになっている。そして、画像を組み込む先の画面(第1画面70か第1画面80か)を選択する処理を行なう(ステップS120)。この画面の選択は、例えば、ユーザがリモコン41の図示しない画像選択ボタンを操作することにより行なう。ユーザは、組み込む画像がフルカラーの写真画像等の場合には第1画面70を選択し、組み込む画像が256色程度で表現されているイラストなどの場合には第2画面72を選択すればよい。
【0089】
こうして画像を組み込む画面が選択されると、選択された画面が第1画面70のときには、第2画面72の画像組込領域に相当する第1画面70の領域に選択した画像をフルカラー画像として描画し(ステップS130,S140)、選択された画面が第2画面72のときには、第2画面72の画像組込領域に選択した画像を256色のカラー画像として描画して(ステップS130,S140)、第2画面72に設定した画像組込領域を解除して(ステップS160)、画像の組込処理を終了する。図5に例示した画像組込領域を用いて画像Aを選択すると共に第1画面70を選択したときに、画像Aが描画されて画像組込領域が解除されたときの画面の状態を図7に示す。図示するように、画像Aは画像組込領域の枠に相当する第1画面70の領域に描画され、これが表示用画面76としてモニタ18に表示される。
【0090】
図8は、組み込んだ画像の大きさを変更したりその位置を変更する際に実行される画像領域変更処理の一例を示すフローチャートである。画面に組み込まれた画像の領域を変更するには、リモコン41の操作キーの操作に基づいて、まず、領域を変更しようとする画像を選択する処理を実行する(ステップS200)。画像を選択する手法としては、例えば、モニタ18上に表示されリモコン41によって操作可能なポインティングにより表示されているいずれかの画像を選択することにより行なうことができる。
【0091】
こうして画像が選択されると、選択された画像が第1画面70に描画されている画像であっても第2画面72に描画された画像であっても、選択された画像の領域の外周に相当する第2画面72の位置に表示枠を表示する(ステップS210)。そして、第2画面72に描画した表示枠に対してリモコン41の操作により、表示枠を移動させたりその大きさを変更したり表示枠自体を回転させたりする(ステップS220)。表示枠に対する操作としては、例えば、モニタ18上に表示されリモコン41によって操作されるポインティングにより表示枠全体をつかんで表示枠を移動させたり、表示枠の四隅の一つをつかんでその隅を対角線上に移動させることにより対角線方向に表示枠の大きさを変更したり、表示枠の一辺をつかんでその辺を移動させることにより矩形の形状を変更したり、リモコン41の図示しない回転ボタンを操作することにより表示枠を回転させたりするものなどが考えられる。選択された画像は、こうした表示枠の移動や変更をしている最中は、画像領域変更処理が実行される前の状態を保つ。第1画面70に描画された画像Aを選択して画像領域を変更している様子を図9に示す。図示するように、第1画面70に描画された画像Aの領域の外周に相当する第2画面72の位置に表示された表示枠を移動させたり大きさを変更させたり表示枠を回転させたりすることができ、この様子が表示用画面76としてモニタ18に表示される。ここで、第1画面70に描画された画像を選択したときでも第2画面72に表示枠を表示してその移動や大きさの変更や回転を行なうようにしたのは、第2画面72を用いて操作する方が処理を迅速に行なうことができるからである。
【0092】
ユーザがリモコン41の決定ボタンなどを操作して表示枠の移動や大きさの変更を終了すると(ステップS230)、選択された画像が第1画面70の画像であるときには第2画面72に表示されている表示枠に相当する第1画面70の領域に選択された画像を描画し(ステップS240,S250)、選択された画像が第2画面72の画像であるときには表示枠の領域に選択された画像を描画し(ステップS240,S260)、第2画面72に表示した表示枠を解除して(ステップS270)、画像領域変更処理を終了する。図9に示した表示枠の状態で表示枠の移動やその大きさの変更を終了したときに、画像Aが変更された表示枠に描画されて第2画面72に表示された表示枠が解除されたときの画面の状態を図10に示す。図示するように、画像Aは移動されその大きさが変更された表示枠に相当する第1画面70の領域に描画され、これが表示用画面76としてモニタ18に表示される。
【0093】
図11は、第2画面72に文字を入力する際に実行される文字入力処理の一例を示すフローチャートである。第2画面72に文字を入力するには、リモコン41の操作キーの操作に基づいて、まず、文字を入力しようとする文字入力領域を設定する処理を実行する(ステップS300)。文字入力領域の設定としては、図4の画像の組込処理のステップS100と同様に、モニタ18上に表示されリモコン41によって操作可能なポインティングにより文字入力領域として設定しようとしている矩形領域の左上ポイントと右下ポイントを設定することなどにより行なうことができる。そして、リモコン41の操作に基づいて文字の入力を受け付ける(ステップS310)。文字の入力は、モニタ18上にソフト的なキーボードを表示してリモコン41の操作により移動するポインティングにより入力するものやリモコン41のテンキーを用いて入力するものなどが考えられる。なお、この文字の入力処理では、リモコン41の操作に基づいて、文字のフォントや色の指定も行なうことができる。
【0094】
ユーザがリモコン41の決定ボタンなどを操作して文字の入力を終了すると(ステップS330)、入力された文字列を文字画像とするファイルを作成する(ステップS340)。ここで、文字画像は、設定された文字入力領域のサイズが2倍程度に拡大されても文字としての形状(フォント)が鮮明に印刷されるようそのサイズが設定され、一画素の情報量が1ビットの画像として作成され、そのファイルのヘッダに文字のフォントと色の情報が付与される。即ち、第1実施例の文字画像は、文字入力領域の2倍あるいは3倍程度の大きさのモノクロの文字のビットマップイメージとして作成され、表示する際にはヘッダの色情報に基づいて表示色を設定して表示するのである。こうして文字画像を作成すると、図4に例示した画像の組込処理における選択した画像を画像組込領域に組み込む処理と同様に、文字画像を設定した文字入力領域に組み込んで(ステップS350)、設定した文字入力領域を解除し(ステップS360)、文字入力処理を終了する。このように文字画像とすることにより、入力した文字についての以降の処理、例えばその領域を移動させたりその大きさを変更したり回転させたりする処理などについては画像と同様に図8に例示した画像領域変更処理を用いて行なうことができる。なお、作成した文字画像は、ユーザが予め設定したデバイス、例えばストレージ16の設定したフォルダに文字画像ファイルとして格納される。
【0095】
次に、こうして画像を組み込んだり文字を入力したりして作成した印刷画面の内容をスクリプトに記述する処理について説明する。図12は、スクリプト生成処理の一例を示すフローチャートであり、図13は生成したスクリプトの一例を示す説明図であり、図14は図13のスクリプトに対応する第1画面70および第2画面72の状態を示す説明図である。スクリプト生成部44によるスクリプトの生成処理は、図12に例示するように、ヘッダ部を生成し(ステップS400)、第1画面70の内容を生成し(ステップS410)、第2画面72の内容を生成し(ステップS420)、生成したスクリプトをスクリプト格納領域54に格納する(ステップS430)ことにより行なわれる。第1実施例で用いたスクリプト言語では、ヘッダ部には、図13に示すように、[HEADER]の識別子から、スクリプト言語のバージョン,作者名,タイトル,レイアウト方向,出力用紙サイズ,出力用紙の上下左右のマージン指定などがこの順に記述される。また、第1画面70の内容については、[PAGE:PLANE1]の識別子から、画像Aの描画指定,画像Bの描画指定が記述される。ここで、画像の描画指定の記述「DrawPicture_TV」は、変数として、画像のファイル名,画像領域の左上のx座標,画像領域の左上のy座標,画像領域の右下のx座標,画像領域の右下のy座標,画像の回転を表わしている。画像のファイル名については、そのパスも記述される。画像の回転については、第1実施例では、回転なしを「0」,90度右回転を「1」,180度右回転を「2」,270度右回転を「3」,自動回転を「4」として記述するものとした。さらに、第2画面72の内容については、[PAGE:PLANE2]の識別子から、イラストの描画指定,文字画像の描画指定が記述される。
【0096】
こうして生成されスクリプト格納領域54に格納されたスクリプトは、ユーザがリモコン41の図示しない印刷実行ボタンを操作したときに、スクリプト解析部61に読み込まれて解析され、メモリ50の印刷用画面格納領域56に印刷用の第1画面80と第2画面82として描画される。スクリプト解析処理の一例を示すフローチャートを図15に示す。スクリプト解析処理は、まず、スクリプト格納領域54からスクリプトを読み込み(ステップS500)、スクリプトのヘッダ部を解析し(ステップS510)、ヘッダ部の出力用紙のサイズに基づいて第1画面80および第2画面82、即ち印刷用画面格納領域56の第1画面領域56aと第2画面領域56bとを設定する(ステップS520)。そして、[PAGE:PLANE1]の識別子以降の記述に基づいて画像を第1画面80に描画すると共に(ステップS530)、[PAGE:PLANE2]の識別子以降の記述に基づいて画像を第2画面82に描画する(ステップS540)。即ち、記述されたパスから記述された画像ファイルを読み込み、記述された領域に記述された回転角度として、画像を描画するのである。
【0097】
こうして印刷用画面格納領域56の第1画面領域56aと第2画面領域56bとを用いて画像が描画された第1画面80と第2画面82は、上述したように、印刷用画面合成部62により合成され、色変換部63でCMYKデータに変換され、2値化部64にCMYK毎に2値化され、イメージバッファ65に一時的に蓄えられて、印刷実行部66により出力用紙に出力される。
【0098】
第1実施例では、スクリプト解析部61は、スクリプト言語で記述されたスクリプトを解析して印刷用画面格納領域56に第1画面領域56aおよび第2画面領域56bを設定して第1画面80および第2画面82を描画するだけでなく、マークアップ言語で記述されたトップページを解析して印刷用画面格納領域56に第1画面領域56aを設定して第1画面80に描画することもできる。この場合、第2画面82には何も描画しないものとして取り扱う。そして、このマークアップ言語で記述されたトップページに基づいて第1画面80を描画したときには、印刷用画面合成部62による合成では、画像が描画された第1画面80と何も描画されていない第2画面82とを合成し、色変換部63に渡す。なお、色変換部63以降の処理については、マークアップ言語により記述されたトップページに基づいて印刷する場合でもスクリプト言語により記述されたスクリプトに基づいて印刷する場合と同一となる。図16および図17にマークアップ言語としてXHTML言語で記述されたトップページの一例を示し、図18に第1画面80に描画された状態を示す。
【0099】
以上説明した第1実施例のプリンタ20によれば、一画素の情報量の異なる第1画面70と第2画面72とを用いて画像を組み込んだり文字を入力したりして印刷するための画面を編集するから、一画素の情報量が大きい画面を複数用いて画像や文字などを描画したり編集するものに比して、搭載するメモリの容量を小さくすることができると共に描画や編集の処理に要する時間を短くすることができる。特に、画像の組み込みに用いる画像組込領域の設定や編集に必要な表示枠を一画素の情報量の少ない第2画面72を用いて行なうから、編集を迅速に行なうことができる。しかも、機器の操作に必要な情報については操作画面74に表示すると共に第1画面70と第2画面72と操作画面74とを重ねて表示用画面76としてモニタ18に表示することができる。また、画面の編集結果をスクリプトとして記述し、印刷を実行する際に、スクリプトを解析して画像を組み込むから、編集による画像の画質の低下などの不都合を招くことがない。このように画面の編集結果をスクリプトとして記述するから、編集結果をファイルとして送信したり編集を中断したりするなどの処理にも適するものとすることができる。さらにまた、文字を入力したときには入力した文字列の文字画像を作成し、その後の取り扱いについては画像と同様に扱うから、文字と画像とを同様に取り扱うことができる。この他、コンピュータ10やデジタルテレビ12,デジタルカメラ14,ストレージ16等と直接接続して画像を入力して編集して印刷することができる。
【0100】
ここで、第1実施例のプリンタ20は、表示用画面格納領域52やスクリプト格納領域54や印刷用画面格納領域56の領域を有するメモリ50が本発明の第1の印刷装置における画面情報記憶手段に相当し、図4の画像の組込処理や図8の画像領域変更処理,図11の文字入力処理を実行する操作制御部43と図12のスクリプト生成処理を実行するスクリプト生成部44とが本発明の第1の印刷装置における描画編集手段に相当し、表示用画面合成部45が本発明の第1の印刷装置における表示用データ作成手段に相当し、図15のスクリプト解析処理を実行するスクリプト解析部61と印刷用画面合成部62とが本発明の第1の印刷装置における印刷用データ作成手段に相当する。
【0101】
第1実施例のプリンタ20では、一画素の情報量が異なる2枚の画面として一画素の情報量が4バイトの第1画面70と一画素の情報量が1バイトの第2画面72とを用いたが、第1画面70や第2画面72の一画素の情報量はこれに限定されるものではなく、如何なる情報量として設定してもよい。
【0102】
第1実施例のプリンタ20では、一画素の情報量が異なる2枚の画面(第1画面70と第2画面72)を用いて画像を描画したり編集したが、一画素の情報量が異なる3枚以上の画面を用いて画像を描画したり編集するものとしてもよい。
【0103】
第1実施例のプリンタ20では、一画素の異なる第1画面70と第2画面72とを用いて画像を描画したり編集し、この第1画面70と第2画面72に機器を操作するための操作画面74を重ねて表示用画面76としてモニタ18に表示したが、機器を操作するための画面として第2画面72を用い、操作画面74を備えないものとしてもよい。
【0104】
第1実施例のプリンタ20では、入力された文字列から文字入力領域のサイズを考慮してビットマップイメージの文字画像を作成し、その後の処理については他の画像と同様に取り扱うものとしたが、文字をそのままキャラクタとして取り扱うものとしてもよい。
【0105】
第1実施例のプリンタ20では、図13に例示したスクリプト言語を用いて第1画面70や第2画面72の内容をスクリプトとして記述したが、スクリプト言語としては如何なるタイプの言語を用いて記述するものとしてもよい。例えば、第1実施例では、画像の描画指定の記述「DrawPicture_TV」については、変数として、画像のファイル名,画像領域の左上のx座標,画像領域の左上のy座標,画像領域の右下のx座標,画像領域の右下のy座標,画像の回転を用いたが、画像のファイル名に代えてオブジェクト番号を用い、オブジェクト番号と画像のファイル名との一覧を別に記述するものとしてもよい。
【0106】
第1実施例のプリンタ20では、スクリプト言語を用いて第1画面70や第2画面72の内容をスクリプトとして記述したが、XHTML言語などのマークアップ言語を用いて第1画面70や第2画面72の内容を記述するものとしてもよい。
【0107】
第1実施例のプリンタ20では、操作制御部43によりメモリ50の表示用画面格納領域52に第1画面70や第2画面72に画像を描画し、この第1画面70や第2画面72の内容をスクリプト生成部44によりスクリプトとして記述してスクリプト格納領域54に格納し、印刷する際には、このスクリプト格納領域54に格納したスクリプトをスクリプト解析部61により解析して印刷用画面格納領域56に第1画面80と第2画面82として描画し、これを重ねて印刷するものとしたが、操作制御部43によりメモリ50の表示用画面格納領域52を用いて第1画面70や第2画面72に画像を描画する際に印刷用画面格納領域56を用いて第1画面80や第2画面82に画像を描画するものとしてもよい。
【実施例2】
【0108】
次に、本発明の第2実施例としてのプリンタ120について説明する。図19は、第2実施例のインクジェット方式のプリンタ120の構成の概略を示す構成図である。第2実施例のプリンタ120は、図示するように、コンピュータ110やデジタルテレビ112,デジタルカメラ114,メモリカードなどのストレージ116などと接続してデジタル画像(以下、画像という)の入力を行なう入力部130と、リモートコントロール端末(以下、リモコンと称する)の操作により入力部130からの画像の入力を伴ってモニタ118に画像を表示しながら印刷する画像のレイアウトを設定したり編集する印刷編集部140と、入力部130に入力された画像や印刷編集部140により編集された画像の印刷を実行する印刷実行部160と、印刷編集部140と印刷実行部160とにまたがって所属し表示用画面格納領域152とスクリプト格納領域154と印刷用画面格納領域156とが設定されたメモリ150とを備える。ここで、モニタ118は、一般的なディスプレイを用いることもできるし、ビデオ入力端子を備える一般的なテレビ装置などを用いることもできる。
【0109】
入力部130は、コンピュータ110やデジタルテレビ112,デジタルカメラ114,ストレージ116からの画像の入力を司る入力インタフェース132と、入力インタフェース132に入力される画像の形式に基づいてデータの出力先を割り振る信号処理部134とにより構成されている。信号処理部134は、入力された信号が直ちに印刷可能な印刷用データの場合には印刷実行部160のイメージバッファ165にデータを出力し、RGBデータの場合にはメモリ150の印刷用画面格納領域156に出力し、マークアップ言語(例えば、XHTML言語)で記述されたファイルの場合には印刷実行部160のスクリプト解析部161に出力する。イメージバッファ165,スクリプト解析部161については後述する。
【0110】
印刷編集部140は、リモコン141からの信号を受光する受光部142と、リモコン141の操作に基づいてメモリ150の表示用画面格納領域152を用いて一画素の情報量が異なる3枚の画面に画像を描画したり文字を入力したり印刷領域を設定すると共にそれらの配置を変更する操作制御部143と、3枚の画面に描画された各画面の内容を所定の記述言語によって記述したスクリプトを作成してメモリ150のスクリプト格納領域154に格納するスクリプト生成部144と、3枚の画面に操作用の画面を合成してモニタ118が接続されたRGB端子146に出力する表示用画面合成部145とを備える。図20に表示用の画面とメモリ150の表示用画面格納領域152との関係を示す。第2実施例では、図20に示すように、奥から順に、一画素の情報量の異なる3枚の画面としての第1画面171,第2画面172,第3画面173,操作用の画面としての操作画面174が重ねられて表示用画面合成部145により合成されモニタ118に表示される表示用画面176とされる。ここで、第2実施例では、第1画面171についてはフルカラー表示ができるように一画素の情報量として4バイトが設定され、第2画面172については256色表示ができるように一画素の情報量として1バイトが設定されている。第3画面173については画素毎に印刷するか否かを設定することができる最低限の一画素の情報量として1ビットが設定されている。また、操作画面174については、編集操作についての情報が伝達できればよいから一画素の情報量として4ビットが設定されている。メモリ150の表示用画面格納領域152は、こうした第1画面171,第2画面172,第3画面173,操作画面174に対応するように領域全体が第1画面領域152a,第2画面領域152b,第3画面領域152c,操作画面領域152dに割り当てられている。したがって、操作制御部143では、フルカラーの画像については第1画面171に描画し、265色の画像や文字については第2画面172に描画することになり、印刷については第3画面173に描画することになる。なお、第1画面171や第2画面172,第3画面173は、印刷用紙のサイズに拘わらず、表示領域全体が印刷領域となるよう設定されている。操作制御部143における画像や文字の描画やスクリプト生成部144におけるスクリプトの生成については後述する。
【0111】
表示用画面合成部145では、上述したように、第1画面171と第2画面172とを重ねた画面に第3画面173の印刷領域の境界線を描き、これに操作画面174を重ねて一枚の表示用画面176としてRGB端子146に出力する。第2実施例では、一画素の情報量として第1画面171を4バイト,第2画面172を1バイト,操作画面174を4ビットとして設定しているから、表示用画面合成部145では、第2画面172と操作画面174の各画素の情報を第1画面171と同様の4バイトに変換して合成するものとした。なお、第2実施例では、こうした処理を迅速に行なうために、表示用画面合成部145をハードウエア(ビデオチップ)として構成した。
【0112】
印刷実行部160は、スクリプト格納領域154に格納されたスクリプトや信号処理部134から出力されるマークアップ言語により記述されたファイルを読み込んで解析すると共にメモリ150の印刷用画面格納領域156を用いて一画素の情報量の異なる2枚の画面に印刷する画像を描画するスクリプト解析部161と、3枚の画面に描画された画像に基づいてRGBデータとして印刷用画面を生成する印刷用画面合成部162と、RGBデータとして印刷用画面をCMYKデータに変換する色変換部163と、変換されたCMYKデータを誤差拡散処理などの画像処理を行なって2値化する2値化部164と、2値化されたCMYKの各データを図示しない印刷ヘッドを備える印刷実行部166にバンド単位で出力するために一時的にデータを蓄えるイメージバッファ165とを備える。図21に印刷用の画面とメモリ150の印刷用画面格納領域156との関係を示す。第2実施例では、図21に示すように、奥から順に、一画素の情報量の異なる2枚の画面としての第1画面181,第2画面182,第3画面183が重ねられて印刷用画面合成部162により合成される印刷用画面186とされる。ここで、第2実施例では、表示用の第1画面171や第2画面172,第3画面173に対応するよう、第1画面181についてはフルカラー表示ができるように一画素の情報量として4バイトが設定され、第2画面182については256色表示ができるように一画素の情報量として1バイトが設定され、第3画面183については画素毎に印刷するか否かを設定することができるように一画素の情報量として1ビットが設定されている。メモリ150の印刷用画面格納領域156は、こうした第1画面181と第2画面182と第3画面183とに対応するように領域全体が第1画面領域156aと第2画面領域156bと第3画面領域156cとに割り当てられている。したがって、スクリプト解析部161では、解析したスクリプトにしたがって、フルカラーの画像については第1画面181に描画し、265色の画像や文字については第2画面182に描画し、印刷領域については第3画面183に描画することになる。なお、第1画面181や第2画面182,第3画面183は、印刷用紙のサイズに応じてその大きさが設定される。スクリプト解析部161におけるスクリプトの解析や画像や文字の描画,印刷領域の描画については後述する。
【0113】
印刷用画面合成部162は、上述したように、第1画面181と第2画面182とを重ねた画面に対して第3画面183に描画された印刷領域以外の領域の情報を削除することにより一枚の印刷用画面186として色変換部163に出力する。第2実施例では、一画素の情報量として第1画面181を4バイト,第2画面182を1バイトとして設定しているから、印刷用画面合成部162では、第2画面182の各画素の情報を第1画面181と同様の4バイトに変換して合成するものとした。なお、第2実施例では、こうした処理を迅速に行なうために、印刷用画面合成部162を色変換部163と共にハードウエア(ワンチップ)として構成した。なお、色変換部163や2値化部164は、通常のインクジェットプリンタに印刷用データを送信するためのプリンタドライバが行なう処理と同様な処理を行なうものであり、イメージバッファ165,印刷実行部166は、通常のインクジェットプリンタが備える構成と同様の構成であり、さらに、こうした各部の処理や動作は本発明の中核をなさないから、これらの各部の詳細な説明は省略する。
【0114】
次に、こうして構成された第2実施例のプリンタ120の動作について説明する。まず、印刷編集部140の動作について説明し、その後に印刷実行部160の動作について説明する。図22は、印刷用の画面を作成するために画像を組み込む際に実行される画像組込処理の一例を示すフローチャートである。画面に画像を組み込むときには、リモコン141の操作キーの操作に基づいて、まず、画像を組み込むための画像組込領域を第2画面172に設定する処理を実行する(ステップS1100)。画像組込領域の設定としては、例えば、モニタ118上に表示されリモコン141によって操作可能なポインティングにより画像領域として設定しようとしている矩形領域の左上ポイントと右下ポイントを設定することなどにより行なうことができる。図23に画像組込領域が設定された際の表示用の画面の一例を示す。図示するように、第2画面172に画像組込領域が枠として設定され、これが表示用画面176としてモニタ118に表示される。ここで、画像組込領域を第2画面172を用いて設定するのは、第1画面171に領域を描画する場合に比して描画を迅速に行なうことができるからである。
【0115】
続いて、組み込む画像を選択する処理を実行する(ステップS1110)。この画像の選択は、リモコン141により画像の格納先を指定し、これによりモニタ118に一覧表示されるサムネイル画像から選択することにより行なわれる。図24に画像選択画面の一例を示す。この例では、格納先としてストレージ116が選択されており、方向キーにより選択可能な画像を移動させ選択することができるようになっている。そして、画像を組み込む先の画面(第1画面171か第1画面181か)を選択する処理を行なう(ステップS1120)。この画面の選択は、例えば、ユーザがリモコン141の図示しない画像選択ボタンを操作することにより行なう。ユーザは、組み込む画像がフルカラーの写真画像等の場合には第1画面171を選択し、組み込む画像が256色程度で表現されているイラストなどの場合には第2画面172を選択すればよい。
【0116】
こうして画像を組み込む画面が選択されると、選択された画面が第1画面171のときには、第2画面172の画像組込領域に相当する第1画面171の領域に選択した画像をフルカラー画像として描画し(ステップS1130,S1140)、選択された画面が第2画面172のときには、第2画面172の画像組込領域に選択した画像を256色のカラー画像として描画して(ステップS1130,S1140)、第2画面172に設定した画像組込領域を解除して(ステップS1160)、画像の組込処理を終了する。図23に例示した画像組込領域を用いて画像Aを選択すると共に第1画面171を選択したときに、画像Aが描画されて画像組込領域が解除されたときの画面の状態を図25に示す。図示するように、画像Aは画像組込領域の枠に相当する第1画面171の領域に描画され、これが表示用画面176としてモニタ118に表示される。
【0117】
図26は、組み込んだ画像の大きさを変更したりその位置を変更する際に実行される画像領域変更処理の一例を示すフローチャートである。画面に組み込まれた画像の領域を変更するには、リモコン141の操作キーの操作に基づいて、まず、領域を変更しようとする画像を選択する処理を実行する(ステップS1200)。画像を選択する手法としては、例えば、モニタ118上に表示されリモコン141によって操作可能なポインティングにより表示されているいずれかの画像を選択することにより行なうことができる。
【0118】
こうして画像が選択されると、選択された画像が第1画面171に描画されている画像であっても第2画面172に描画された画像であっても、選択された画像の領域の外周に相当する第2画面172の位置に表示枠を表示する(ステップS1210)。そして、第2画面172に描画した表示枠に対してリモコン141の操作により、表示枠を移動させたりその大きさを変更したり表示枠自体を回転させたりする(ステップS1220)。表示枠に対する操作としては、例えば、モニタ118上に表示されリモコン141によって操作されるポインティングにより表示枠全体をつかんで表示枠を移動させたり、表示枠の四隅の一つをつかんでその隅を対角線上に移動させることにより対角線方向に表示枠の大きさを変更したり、表示枠の一辺をつかんでその辺を移動させることにより矩形の形状を変更したり、リモコン141の図示しない回転ボタンを操作することにより表示枠を回転させたりするものなどが考えられる。選択された画像は、こうした表示枠の移動や変更をしている最中は、画像領域変更処理が実行される前の状態を保つ。第1画面171に描画された画像Aを選択して画像領域を変更している様子を図27に示す。図示するように、第1画面171に描画された画像Aの領域の外周に相当する第2画面172の位置に表示された表示枠を移動させたり大きさを変更させたり表示枠を回転させたりすることができ、この様子が表示用画面176としてモニタ118に表示される。ここで、第1画面171に描画された画像を選択したときでも第2画面172に表示枠を表示してその移動や大きさの変更や回転を行なうようにしたのは、第2画面172を用いて操作する方が処理を迅速に行なうことができるからである。
【0119】
ユーザがリモコン141の決定ボタンなどを操作して表示枠の移動や大きさの変更を終了すると(ステップS1230)、選択された画像が第1画面171の画像であるときには第2画面172に表示されている表示枠に相当する第1画面171の領域に選択された画像を描画し(ステップS1240,S1250)、選択された画像が第2画面172の画像であるときには表示枠の領域に選択された画像を描画し(ステップS1240,S1260)、第2画面172に表示した表示枠を解除して(ステップS1270)、画像領域変更処理を終了する。図27に示した表示枠の状態で表示枠の移動やその大きさの変更を終了したときに、画像Aが変更された表示枠に描画されて第2画面172に表示された表示枠が解除されたときの画面の状態を図28に示す。図示するように、画像Aは移動されその大きさが変更された表示枠に相当する第1画面171の領域に描画され、これが表示用画面176としてモニタ118に表示される。
【0120】
図29は、第2画面172に文字を入力する際に実行される文字入力処理の一例を示すフローチャートである。第2画面172に文字を入力するには、リモコン141の操作キーの操作に基づいて、まず、文字を入力しようとする文字入力領域を設定する処理を実行する(ステップS1300)。文字入力領域の設定としては、図22の画像の組込処理のステップS1100と同様に、モニタ118上に表示されリモコン141によって操作可能なポインティングにより文字入力領域として設定しようとしている矩形領域の左上ポイントと右下ポイントを設定することなどにより行なうことができる。そして、リモコン141の操作に基づいて文字の入力を受け付ける(ステップS1310)。文字の入力は、モニタ118上にソフト的なキーボードを表示してリモコン141の操作により移動するポインティングにより入力するものやリモコン141のテンキーを用いて入力するものなどが考えられる。なお、この文字の入力処理では、リモコン141の操作に基づいて、文字のフォントや色の指定も行なうことができる。
【0121】
ユーザがリモコン141の決定ボタンなどを操作して文字の入力を終了すると(ステップS1330)、入力された文字列の文字画像とするファイルを作成する(ステップS1340)。ここで、文字画像は、設定された文字入力領域のサイズが2倍程度に拡大されても文字としての形状(フォント)が鮮明に印刷されるようそのサイズが設定され、一画素の情報量が1ビットの画像として作成され、そのファイルのヘッダに文字のフォントと色の情報が付与される。即ち、第2実施例の文字画像は、文字入力領域の4倍ないし16倍程度の大きさのモノクロの文字のビットマップイメージとして作成され、表示する際にはヘッダの色情報に基づいて表示色を設定して表示するのである。こうして文字画像を作成すると、図22に例示した画像の組込処理における選択した画像を画像組込領域に組み込む処理と同様に、文字画像を設定した文字入力領域に組み込んで(ステップS1350)、設定した文字入力領域を解除し(ステップS1360)、文字入力処理を終了する。このように文字画像とすることにより、入力した文字についての以降の処理、例えばその領域を移動させたりその大きさを変更したり回転させたりする処理などについては画像と同様に図26に例示した画像領域変更処理を用いて行なうことができる。なお、作成した文字画像は、ユーザが予め設定したデバイス、例えばストレージ116の設定したフォルダに文字画像ファイルとして格納される。
【0122】
図30は、第3画面173に印刷領域を設定する際に実行される印刷領域設定処理の一例を示すフローチャートである。第3画面173に印刷領域を設定するには、リモコン141の操作キーの操作に基づいて印刷領域枠を選択して第3画面173に表示する処理を実行する(ステップS1400)。印刷領域枠は、予め設定された枠を操作画面174に表示し、リモコン141の操作キーの操作によって選択することにより行なうことができる。図31に操作画面174に表示される印刷領域枠を選択する画面の一例を示す。
続いて、図26の画像領域変更処理のステップS1220と同様の操作により、第3画面173に表示した印刷領域枠に対してリモコン141の操作により、印刷領域枠を移動させたりその大きさを変更したりして印刷領域を設定する処理を行なう(ステップS1410)。そして、ユーザがリモコン141の決定ボタンなどを操作して印刷領域を決定すると(ステップS1420)、決定された印刷領域枠内を値1に設定し(ステップS1430)、第3画面173をプリンタ120で印刷可能な最大の用紙サイズに相当するサイズで一画素が1ビットの印刷領域画像を作成して(ステップS1440)、この印刷領域設定処理を終了する。作成した印刷領域画像は、ユーザが予め設定したデバイス、例えばストレージ116の設定したフォルダに印刷領域画像ファイルとして格納される。
【0123】
次に、こうして画像を組み込んだり文字を入力したり印刷領域を設定したりして作成した印刷画面の内容をスクリプトに記述する処理について説明する。図32は、スクリプト生成処理の一例を示すフローチャートであり、図33は生成したスクリプトの一例を示す説明図であり、図34は図33のスクリプトに対応する第1画面171,第2画面172,第3画面173の状態を示す説明図である。スクリプト生成部144によるスクリプトの生成処理は、図32に例示するように、ヘッダ部を生成し(ステップS1500)、第1画面171の内容を生成し(ステップS1510)、第2画面172の内容を生成し(ステップS1520)、第3画面173の内容を生成し(ステップS1530)、生成したスクリプトをスクリプト格納領域154に格納する(ステップS1540)ことにより行なわれる。第2実施例で用いたスクリプト言語では、ヘッダ部には、図33に示すように、[HEADER]の識別子から、スクリプト言語のバージョン,作者名,タイトル,レイアウト方向,出力用紙サイズ,出力要旨の上下左右のマージン指定などがこの順に記述される。また、第1画面171の内容については、[PAGE:PLANE1]の識別子以降に記述され、図33および図34の例では画像Aの描画指定が記述されている。ここで、画像の描画指定の記述「DrawPicture_TV」は、変数として、画像のファイル名,画像領域の左上のx座標,画像領域の左上のy座標,画像領域の右下のx座標,画像領域の右下のy座標,画像の回転を表わしている。画像のファイル名については、そのパスも記述される。画像の回転については、第2実施例では、回転なしを「0」,90度右回転を「1」,180度右回転を「2」,270度右回転を「3」,自動回転を「4」として記述するものとした。第2画面172の内容については、[PAGE:PLANE2]の識別子以降に記述され、図33および図34の例では、文字画像の描画指定が記述されている。第3画面173の内容については、[PAGE:PLANE3]の識別子以降に記述され、図33および図34の例では、菱形の印刷領域が設定された印刷領域画像ファイルが画面全体に割り付けられるよう記述されている。印刷領域画像ファイルが画面全体に割り付けられることにより、印刷用紙のサイズや印刷領域画像のサイズに拘わらず、印刷すべき領域を正確に描画することができる。
【0124】
こうして生成されスクリプト格納領域154に格納されたスクリプトは、ユーザがリモコン141の図示しない印刷実行ボタンを操作したときに、スクリプト解析部161に読み込まれて解析され、メモリ150の印刷用画面格納領域156に印刷用の第1画面181や第2画面182,第3画面183として描画される。スクリプト解析処理の一例を示すフローチャートを図35に示す。スクリプト解析処理は、まず、スクリプト格納領域154からスクリプトを読み込み(ステップS1600)、スクリプトのヘッダ部を解析し(ステップS1610)、ヘッダ部の出力用紙のサイズに基づいて第1画面181や第2画面182,第3画面183、即ち印刷用画面格納領域156の第1画面領域156aと第2画面領域156bと第3画面領域156cとを設定する(ステップS1620)。そして、[PAGE:PLANE1]の識別子以降の記述に基づいて画像を第1画面181に描画すると共に(ステップS1630)、[PAGE:PLANE2]の識別子以降の記述に基づいて画像を第2画面182に描画し(ステップS1640)、[PAGE:PLANE3]の識別子以降の記述に基づいて画像を第3画面183に描画する(ステップS1650)。即ち、記述されたパスから記述された画像ファイルを読み込み、記述された領域に記述された回転角度として、画像を描画するのである。
【0125】
こうして印刷用画面格納領域156の第1画面領域156aと第2画面領域156bとを用いて画像が描画された第1画面181と第2画面182は、上述したように、印刷用画面合成部162により、第1画面181と第2画面182とを重ねた画面に対して第3画面183に描画された印刷領域以外の領域の情報を削除することにより一枚の印刷用画面186とされて色変換部163に出力され、色変換部163でCMYKデータに変換され、2値化部164にCMYK毎に2値化され、イメージバッファ165に一時的に蓄えられて、印刷実行部166により出力用紙に出力される。
【0126】
第2実施例では、スクリプト解析部161は、スクリプト言語で記述されたスクリプトを解析して印刷用画面格納領域156に第1画面領域156aおよび第2画面領域156bを設定して第1画面181および第2画面182を描画するだけでなく、マークアップ言語で記述されたトップページを解析して印刷用画面格納領域156に第1画面領域156aを設定して第1画面181に描画することもできる。この場合、第2画面182には何も描画しないものとして取り扱う。そして、このマークアップ言語で記述されたトップページに基づいて第1画面181を描画したときには、印刷用画面合成部162による合成では、画像が描画された第1画面181と何も描画されていない第2画面182とを用いて合成し、色変換部163に渡す。なお、色変換部163以降の処理については、マークアップ言語により記述されたトップページに基づいて印刷する場合でもスクリプト言語により記述されたスクリプトに基づいて印刷する場合と同一となる。
【0127】
以上説明した第2実施例のプリンタ120によれば、第3画面173を用いて印刷する領域を印刷領域として設定すると共に第1画面171や第2画面172を重ねた画面を認識できるように第3画面173に設定された印刷領域を表示するから、第1画面171や第2画面172に描画した画像を消去することなく画面を見ながら印刷領域を容易に設定することができる。こうした第3画面173を用いて印刷領域と非印刷領域とを設定して印刷する手法は、コンパクトディスク(CD)などに印刷する際に特に有効なものとなる。また、画像が描画された一画素の情報量の異なる第1画面181と第2画面182とを重ねた画面に対して第3画面183の印刷領域以外の領域の情報を削除することにより印刷用画面を作成して印刷するから、設定した印刷領域に相当する画像のみを印刷することができる。しかも、第3画面173や第3画面183については一画素の情報量を1ビットとしたから、搭載するメモリの容量を小さくすることができる。
【0128】
また、第2実施例のプリンタ120によれば、一画素の情報量の異なる第1画面171と第2画面172とを用いて画像を組み込んだり文字を入力したりして印刷するための画面を編集するから、一画素の情報量が大きい画面を複数用いて画像や文字などを描画したり編集するものに比して、搭載するメモリの容量を小さくすることができると共に描画や編集の処理に要する時間を短くすることができる。特に、画像の組み込みに用いる画像組込領域の設定や編集に必要な表示枠を一画素の情報量の少ない第2画面172を用いて行なうから、編集を迅速に行なうことができる。しかも、機器の操作に必要な情報については操作画面174に表示すると共に第1画面171と第2画面172と第3画面173に印刷領域枠と操作画面174とを重ねて表示用画面176としてモニタ118に表示することができる。また、画面の編集結果をスクリプトとして記述し、印刷を実行する際に、スクリプトを解析して画像を組み込むから、編集による画像の画質の低下などの不都合を招くことがない。このように画面の編集結果をスクリプトとして記述するから、編集結果をファイルとして送信したり編集を中断したりするなどの処理にも適するものとすることができる。さらにまた、文字を入力したときには入力した文字列の文字画像を作成し、その後の取り扱いについては画像と同様に扱うから、文字と画像とを同様に取り扱うことができる。この他、コンピュータ110やデジタルテレビ112,デジタルカメラ114,ストレージ116等と直接接続して画像を入力して編集して印刷することができる。
【0129】
ここで、第2実施例のプリンタ120は、表示用画面格納領域152や印刷用画面格納領域156の領域を有するメモリ150が本発明の第2の印刷装置における画面情報記憶手段に相当し、図22の画像の組込処理や図26の画像領域変更処理,図29の文字入力処理を実行する操作制御部143と図32のスクリプト生成処理を実行するスクリプト生成部144とが本発明の第2の印刷装置における描画編集手段に相当し、図30の印刷領域設定処理を実行する操作制御部143と図32のスクリプト生成処理を実行するスクリプト生成部144とが本発明の第2の印刷装置における印刷領域設定手段に相当し、表示用画面合成部145が本発明の第2の印刷装置における表示用データ作成手段に相当し、図35のスクリプト解析処理を実行するスクリプト解析部161と印刷用画面合成部162とが本発明の第2の印刷装置における印刷用データ作成手段に相当する。
【0130】
第2実施例のプリンタ120では、一画素の情報量が4バイトの第1画面171と一画素の情報量が1バイトの第2画面172とを用いて画像や文字を描画し、一画素の情報量が1ビットの第3画面173により第1画面171と第2画面172とを重ねた画面における印刷領域を設定するものとしたが、一画素の情報量が4バイトの単一の画面に画像も文字も描写し、第3画面173によりその画面における印刷領域を設定するものとしてもよい。
【0131】
第2実施例のプリンタ120では、第3画面173の一画素の情報量を1ビットとして設定したが、これより多い情報量として設定してもかまわない。また、第2実施例のプリンタ120では、第1画面171の一画素の情報量を4バイトとして設定すると共に第2画面172の一画素の情報量を1バイトとして設定したが、第1画面171や第2画面172の一画素の情報量はこれに限定されるものではなく、如何なる情報量として設定してもよい。
【0132】
第2実施例のプリンタ120では、一画素の情報量が異なる2枚の画面(第1画面171と第2画面172)を用いて画像を描画したり編集したが、一画素の情報量が異なる3枚以上の画面を用いて画像を描画したり編集するものとしてもよい。
【0133】
第2実施例のプリンタ120では、一画素の異なる第1画面171と第2画面172とを用いて画像を描画したり編集し、第3画面173によりその印刷領域を設定し、第1画面171と第2画面172とを重ねた画面に第3画面173により設定した印刷領域の枠を重ね、さらに機器を操作するための操作画面174を重ねて表示用画面176としてモニタ118に表示したが、機器を操作するための画面として第2画面172を用い、操作画面174を備えないものとしてもよい。
【0134】
第2実施例のプリンタ120では、第3画面173を用いて設定した印刷領域に対して第3画面173全体を画像とする印刷領域画像を作成して扱うものとしたが、印刷領域だけを画像として扱うものとしてもよい。
【0135】
第2実施例のプリンタ120では、入力された文字列から文字入力領域のサイズを考慮してビットマップイメージの文字画像を作成し、その後の処理については他の画像と同様に取り扱うものとしたが、文字をそのままキャラクタとして取り扱うものとしてもよい。
【0136】
第2実施例のプリンタ120では、図33に例示したスクリプト言語を用いて第1画面171や第2画面172,第3画面173の内容をスクリプトとして記述したが、スクリプト言語としては如何なるタイプの言語を用いて記述するものとしてもよい。例えば、第2実施例では、画像の描画指定の記述「DrawPicture_TV」については、変数として、画像のファイル名,画像領域の左上のx座標,画像領域の左上のy座標,画像領域の右下のx座標,画像領域の右下のy座標,画像の回転を用いたが、画像のファイル名に代えてオブジェクト番号を用い、オブジェクト番号と画像のファイル名との一覧とを別に記述するものとしてもよい。
【0137】
第2実施例のプリンタ120では、スクリプト言語を用いて第1画面171や第2画面172,第3画面173の内容をスクリプトとして記述したが、XHTML言語などのマークアップ言語を用いて第1画面171や第2画面172,第3画面173の内容を記述するものとしてもよい。
【0138】
第2実施例のプリンタ120では、操作制御部143によりメモリ150の表示用画面格納領域152に第1画面171や第2画面172に画像を描画すると共に第3画面173に印刷領域を設定し、第1画面171や第2画面172,第3画面173の内容をスクリプト生成部144によりスクリプトとして記述してスクリプト格納領域154に格納し、印刷する際には、このスクリプト格納領域154に格納したスクリプトをスクリプト解析部161により解析して印刷用画面格納領域156に第1画面181や第2画面182,第3画面183として描画し、これを用いて印刷用画面186を作成して印刷するものとしたが、操作制御部143によりメモリ150の表示用画面格納領域152を用いて第1画面171や第2画面172に画像を描画する際に印刷用画面格納領域156を用いて第1画面181や第2画面182に画像を描画すると共に表示用画面格納領域152を用いて第3画面173に印刷領域を設定する際に印刷用画面格納領域156を用いて第3画面183に印刷領域を設定するものとしてもよい。
【0139】
第1実施例や第2実施例のプリンタ20,120では、メモリ50,150に印刷用画面格納領域56,156を設けるものとしたが、メモリ50,150に印刷用画面格納領域56,156を設けないものとしてもよい。この場合、スクリプト解析部61,161により解析された結果については、印刷ヘッドの高さ分(1バンド分)ずつ印刷用画面合成部62,162に送られて合成し、順次、色変換部63,163以降の処理を行なうものとすればよい。こうすれば、画像のファイルをスクリプトとして取り扱うことができ、各種処理を迅速に行なうことができる。また、スクリプト解析部61,161により解析すると同時にスクリプトとしてストレージ等に保存するものとすれば、少ないメモリ容量でスクリプトで記述された画像のファイルを保存することができる。この場合、保存された画像のファイルは必要に応じて適宜印刷することができる。また、印刷時には、スクリプトを解析して解析結果に基づいて印刷用画面合成部62,162で合成することにより、印刷用データを生成することができる。
【0140】
第1実施例や第2実施例のプリンタ20,120では、画像を組み込んだり文字を入力したり印刷領域を設定したりして作成した印刷画面の内容をスクリプトに記述するものとしたが、組み込んだ画像データに対しては、スクリプトに記述する前に他の処理を施すものとしてもよい。例えば、画像ファイルに画像補正情報を添付しておき、画像データを画像領域に組み込む際に画像補正情報に基づいて補正処理を行なうものとしてもよい。ここで、画像補正情報としては、印刷制御情報や撮影情報などを考えることができる。この場合、画像補正情報が添付されていない画像ファイルに対しては、画像データをを組み込む際に画像データのサンプリング処理を行なってその結果に基づいて自動明度補正や自動彩度補正,自動コントラスト補正などを施すものとしてもよい。こうした補正処理は、スクリプト生成部44,144によって生成されたスクリプトをスクリプト解析部61,161で解析し、組み込まれるべき画像のパスが見つかったタイミングで、図示しないワークエリアを用いて行なうものとすることができる。なお、処理時間の要する補正処理を組み込まれるべき画像のパスの発見後であって印刷用画面合成部62,162による合成処理前に行なうことにより、印刷用画面合成部62,162による合成処理を遅滞なくスムーズに行なうことができるようにすることができる。
【0141】
第1実施例や第2実施例のプリンタ20,120では、コンピュータ10,110からは、通常直ちに印刷可能な印刷用データを受信するため、入力部30では、印刷用データを印刷実行部160のイメージバッファ165に出力するものとしたが、画像データをコンピュータ10,110のモニタ上で編集するのではなく、プリンタ20を用いてデジタルテレビ12,112上で編集するものとしてもよい。この場合、コンピュータ10,110から画像データの編集をプリンタ20を用いてデジタルテレビ12,112上で編集する旨の設定が可能なものとして構成し、コンピュータ10,110からCMYKの2値化後のデータではなく、RGBデータを送信させ、この設定がなされているときには入力部30は入力したRGBデータを表示用画面格納領域52に書き込むものとすればよい。これにより、コンピュータ10,110からの画像データをプリンタ20を用いてデジタルテレビ12,112上で編集することができる。
【0142】
第1実施例や第2実施例のプリンタ20,120では、画像を組み込んだり文字を入力したり印刷領域を設定したりして作成した印刷画面の内容をスクリプトに記述するものとしたが、フレーム枠を読み込んでこれに画像を組み込んだり文字を入力したり印刷領域を設定したりして作成した印刷画面の内容をスクリプトに記述するものとしてもよい。ここで、フレーム枠は表示用画面格納領域52,152の1画素あたりの情報量が最も多い第1画面領域52a,152aに書き込んで第1画面70,171に描画するものとしてもよいし、これより情報量の少ない第2画面領域52b,152bや第3画面領域152cに書き込んで第2画面72,172や第3画面173に描画するものとしてもよい。この場合、スクリプト生成部44,144では、フレーム枠が記憶される場所とフレーム枠に組み込まれる画像データが記憶される場所とを記述するものとしてスクリプトを生成すればよい。
【0143】
第1実施例や第2実施例では、本発明をプリンタ20,120に適用したものとして説明したが、本発明をプロジェクタなどの画像を表示出力する出力装置に適用するものとしてもよい。この場合、色変換部63,163や2値化部64,164,イメージバッファ65,165,印刷実行部66,166を備えず、印刷用画面合成部62,162から出力されるRGBデータを出力すればよい。この他、本発明を、画像データを所定のレイアウトにて紙などの媒体に印刷するために用いる印刷用のスクリプト生成方法の形態としたり、画像データを所定のレイアウトにて紙などの媒体に出力する出力方法の形態としたり、特定のモニタ上で画像データを編集する画像データ編集方法の形態としてもよい。
【0144】
以上、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0145】
プリンタなどの印刷装置製造産業やプロジェクタなどの出力装置製造産業に利用可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像や文字などを紙などの媒体に印刷する印刷装置であって、
画素の情報量が異なる複数の画面の情報を画面毎に設定された領域に記憶する画面情報記憶手段と、
該画面情報記憶手段に設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する描画編集手段と、
前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成する表示用データ作成手段と、
前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記複数の画面の少なくとも2枚の画面を重ねて1枚の印刷用画面とした際の印刷用データを作成する印刷用データ作成手段と、
を備える印刷装置。
【請求項2】
請求項1記載の印刷装置であって、
前記複数の画面は、カラー画像等を描画するために画素の情報量が第1の情報量に設定された画像用画面と、文字や簡易なイラスト等を描画するために画素の情報量が前記第1の情報量より小さな第2の情報量に設定された文字用画面とを含み、
前記印刷用データ作成手段は、少なくとも前記画像用画面と前記文字用画面とを重ねて前記印刷用画面として前記印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項3】
請求項2記載の印刷装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段であり、
前記印刷用データ作成手段は、前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記印刷用画面として前記印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項4】
請求項2または3記載の印刷装置であって、
前記第1の情報量は、画像をフルカラーとして表示可能な情報量であり、
前記第2の情報量は、前記第1の情報量の2分の1以下のカラー情報を表示可能な情報量である
印刷装置。
【請求項5】
請求項4 記載の印刷装置であって
前記第1の情報量は、4バイトであり、
前記第2の情報量は、1バイトである
印刷装置。
【請求項6】
請求項2ないし5いずれか記載の印刷装置であって、
前記複数の画面は、装置の操作に関する情報を描画する操作用画面を含み、
前記表示用データ作成手段は、前記操作用表示画面を最上部に重ねて前記表示用の画面として前記表示用データを作成する手段であり、
前記印刷用データ作成手段は、前記操作用表示画面を除いた画面を重ねて前記印刷用画面として前記印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項7】
請求項6記載の印刷装置であって、
前記操作用画面は、画素の情報量が前記第2の情報量より小さな第3の情報量に設定されてなる
印刷装置。
【請求項8】
請求項6または7記載の印刷装置であって、
前記第3の情報量は4ビットである
印刷装置。
【請求項9】
請求項2ないし8いずれか記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、画像を取得して前記画像用画面に描画可能な手段である
印刷装置。
【請求項10】
請求項2ないし9いずれか記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、前記画像用画面に画像を描画するときには、前記文字用画面に画像を配置するための移動可能な外周枠を表示して設定し、該設定された外周枠に相当する前記画像用画面の領域に画像を描画する手段である
印刷装置。
【請求項11】
請求項2ないし10いずれか記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、前記画像用画面に描画された画像の配置を変更するときには、該画像の外周に相当する前記文字用画面の位置に外周枠を表示し、該表示された外周枠を用いて該画像の配置を変更し、該変更された画像の配置に相当する前記画像用画面の領域に該画像を描画する手段である
印刷装置。
【請求項12】
請求項2ないし11いずれか記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、前記文字用画面に文字を描画する際には描画後は文字画像として扱う手段である
印刷装置。
【請求項13】
請求項1ないし12いずれか記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、前記複数の画面の各々に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成する手段であり、
前記印刷用データ作成手段は、前記記述ファイルを解析して前記印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項14】
請求項13記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、前記複数の画面毎に前記描画用オブジェクトの割り付けに関する記述を行なって記述ファイルを作成する手段である
印刷装置。
【請求項15】
請求項13または14記載の印刷装置であって、
前記記述ファイルは、画面に描画される描画用オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と描画用オブジェクトの画面における配置に関する配置情報とを含む情報が記述されてなる
印刷装置。
【請求項16】
請求項13ないし15いずれか記載の印刷装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記記述ファイルを解析して前記表示用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項17】
請求項1ないし16いずれか記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、操作者によって操作される操作器からの電磁波の受信を伴って描画や編集を実行する手段である
印刷装置。
【請求項18】
請求項1ないし17いずれか記載の印刷装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項19】
請求項1ないし18いずれか記載の印刷装置であって、
前記印刷用データ作成手段は、前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記印刷用画面として前記印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項20】
請求項1ないし19いずれか記載の印刷装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記表示用データとしてRGBデータを出力する手段である
印刷装置。
【請求項21】
請求項1ないし20いずれか記載の印刷装置であって、
該印刷装置は、インクジェットプリンタである
印刷装置。
【請求項22】
画像や文字などを出力する出力装置であって、
画素の情報量が異なる複数の画面の情報を画面毎に設定された領域に記憶する画面情報記憶手段と、
該画面情報記憶手段に設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する描画編集手段と、
前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成する表示用データ作成手段と、
前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記複数の画面の少なくとも2枚の画面を重ねて1枚の出力用画面とした際の出力用データを作成する出力用データ作成手段と、
を備える出力装置。
【請求項23】
請求項22記載の出力装置であって、
前記複数の画面は、カラー画像等を描画するために画素の情報量が第1の情報量に設定された画像用画面と、文字や簡易なイラスト等を描画するために画素の情報量が前記第1の情報量より小さな第2 の情報量に設定された文字用画面とを含み、
前記出力用データ作成手段は、少なくとも前記画像用画面と前記文字用画面とを重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項24】
請求項23記載の出力装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段であり、
前記出力用データ作成手段は、前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項25】
請求項23または24記載の出力装置であって、
前記複数の画面は、装置の操作に関する情報を描画する操作用画面を含み、
前記表示用データ作成手段は、前記操作用表示画面を最上部に重ねて前記表示用の画面として前記表示用データを作成する手段であり、
前記出力用データ作成手段は、前記操作用表示画面を除いた画面を重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項26】
請求項22ないし25いずれか記載の出力装置であって、
前記描画編集手段は、前記複数の画面の各々に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成する手段であり、
前記出力用データ作成手段は、前記記述ファイルを解析して前記出力用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項27】
請求項22ないし26いずれか記載の出力装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項28】
請求項22ないし27いずれか記載の出力装置であって、
前記出力用データ作成手段は、前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記出力用画面として前記出力用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項29】
画像や文字などを紙などの媒体に印刷する印刷装置であって、
カラー画像を描画可能な画像画面の情報を記憶する画像画面領域と印刷するか否かの領域を設定する印刷設定画面の情報を記憶する印刷設定画面領域とが設定された画面情報記憶手段と、
該画面情報記憶手段に設定された画像画面領域へのデータの格納を伴って該画像画面に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する描画編集手段と、
前記画面情報記憶手段に設定された印刷設定画面領域へのデータの格納を伴って印刷領域を設定する印刷領域設定手段と、
前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記印刷設定画面に設定された印刷領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成する表示用データ作成手段と、
前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容のうち前記印刷設定画面に設定された印刷領域に相当する領域内を内容とする画面を印刷用画面として印刷用データを作成する印刷用データ作成手段と、
を備える印刷装置。
【請求項30】
請求項29記載の印刷装置であって、
前記印刷設定画面は、画素毎に印刷するか否かを設定可能な画面である
印刷装置。
【請求項31】
請求項30記載の印刷装置であって、
前記印刷設定画面は一画素の情報量が1ビットである
印刷装置。
【請求項32】
請求項30または31記載の印刷装置であって、
前記印刷用データ作成手段は、前記画像画面の画素のうち前記印刷設定画面で印刷しないと設定された画素に相当する画素の内容を削除することより得られる画面を前記印刷用画面として印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項33】
請求項32記載の印刷装置であって、
前記印刷用データ作成手段は、前記画像画面と前記印刷設定画面とを重ねることにより該画像画面の画素の内容を保持または削除して得られる画面を前記印刷用画面として印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項34】
請求項29ないし33いずれか記載の印刷装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記印刷設定画面に設定された印刷領域の境界を前記画像画面に重ねることにより得られる画面を前記表示用画面として表示用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項35】
請求項34記載の印刷装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記印刷設定画面に設定された印刷領域の境界を前記画像画面に重ねると共に該印刷領域外となる領域については非鮮明になるよう調製した画面を前記表示用画面として表示用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項36】
請求項29ないし35いずれか記載の印刷装置であって、
前記画像画面は、画素の情報量が異なる複数の画面であり、
前記画像画面領域は、前記複数の画面の情報を画面毎に記憶する複数の領域であり、
前記描画編集手段は、前記画面情報記憶手段に設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する手段であり、
前記表示用データ作成手段は、前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記表示用データを作成する手段であり、
前記印刷用データ作成手段は、前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項37】
請求項36記載の印刷装置であって、
前記画像画面は、カラー画像等を描画するために画素の情報量が第1の情報量に設定された画像用画面と、文字や簡易なイラスト等を描画するために画素の情報量が前記第1の情報量より小さな第2の情報量に設定された文字用画面とを含む
印刷装置。
【請求項38】
請求項37記載の印刷装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねた画面を前記画像画面として前記表示用データを作成する手段であり、
前記印刷用データ作成手段は、前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねた画面を前記画像画面として前記印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項39】
請求項37または38記載の印刷装置であって、
前記第1の情報量は、4バイトであり、
前記第2の情報量は、1バイトである
印刷装置。
【請求項40】
請求項37ないし39いずれか記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、前記画像用画面に画像を描画するときには、前記文字用画面に画像を配置するための移動可能な外周枠を表示して設定し、該設定された外周枠に相当する前記画像用画面の領域に画像を描画する手段である
印刷装置。
【請求項41】
請求項37ないし40いずれか記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、前記画像用画面に描画された画像の配置を変更するときには、該画像の外周に相当する前記文字用画面の位置に外周枠を表示し、該表示された外周枠を用いて該画像の配置を変更し、該変更された画像の配置に相当する前記画像用画面の領域に該画像を描画する手段である
印刷装置。
【請求項42】
請求項29ないし41いずれか記載の印刷装置であって、
前記画面情報記憶手段は、装置の操作に関する情報を描画する操作用画面の情報を記憶する操作用画面領域が設定された手段であり、
前記表示用データ作成手段は、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記印刷設定画面に設定された印刷領域を認識することができる画面に前記操作用表示画面を重ねて得られる画面を前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項43】
請求項42記載の印刷装置であって、
前記操作用画面は、画素の情報量が4ビットに設定されてなる
印刷装置。
【請求項44】
請求項29ないし43いずれか記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、前記画像画面に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成する手段であり、
前記印刷用データ作成手段は、前記記述ファイルを解析して前記印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項45】
請求項44記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、前記画像画面に前記描画用オブジェクトの割り付けに関する記述を行なって記述ファイルを作成する手段である
印刷装置。
【請求項46】
請求項44または45記載の印刷装置であって、
前記記述ファイルは、画面に描画される描画用オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と描画用オブジェクトの画面における配置に関する配置情報とを含む情報が記述されてなる
印刷装置。
【請求項47】
請求項44ないし46いずれか記載の印刷装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記記述ファイルを解析して前記表示用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項48】
画像や文字などを出力する出力装置であって、
カラー画像を描画可能な画像画面の情報を記憶する画像画面領域と出力するか否かの領域を設定する出力設定画面の情報を記憶する出力設定画面領域とが設定された画面情報記憶手段と、
該画面情報記憶手段に設定された画像画面領域へのデータの格納を伴って該画像画面に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する描画編集手段と、
前記画面情報記憶手段に設定された出力設定画面領域へのデータの格納を伴って出力領域を設定する出力領域設定手段と、
前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記出力設定画面に設定された出力領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成する表示用データ作成手段と、
前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容のうち前記出力設定画面に設定された出力領域に相当する領域内を内容とする画面を出力用画面として出力用データを作成する出力用データ作成手段と、
を備える出力装置。
【請求項49】
請求項48記載の出力装置であって、
前記出力設定画面は、画素毎に出力するか否かを設定可能な画面である
出力装置。
【請求項50】
請求項49記載の出力装置であって、
前記出力用データ作成手段は、前記画像画面の画素のうち前記出力設定画面で出力しないと設定された画素に相当する画素の内容を削除することより得られる画面を前記出力用画面として出力用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項51】
請求項50記載の出力装置であって、
前記出力用データ作成手段は、前記画像画面と前記出力設定画面とを重ねることにより該画像画面の画素の内容を保持または削除して得られる画面を前記出力用画面として出力用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項52】
請求項48ないし51いずれか記載の出力装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記出力設定画面に設定された出力領域の境界を前記画像画面に重ねることにより得られる画面を前記表示用画面として表示用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項53】
請求項48ないし52いずれか記載の出力装置であって、
前記画像画面は、画素の情報量が異なる複数の画面であり、
前記画像画面領域は、前記複数の画面の情報を画面毎に記憶する複数の領域であり、
前記描画編集手段は、前記画面情報記憶手段に設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する手段であり、
前記表示用データ作成手段は、前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記表示用データを作成する手段であり、
前記出力用データ作成手段は、前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記出力用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項54】
請求項48ないし53いずれか記載の出力装置であって、
前記画面情報記憶手段は、装置の操作に関する情報を描画する操作用画面の情報を記憶する操作用画面領域が設定された手段であり、
前記表示用データ作成手段は、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記印刷設定画面に設定された印刷領域を認識することができる画面に前記操作用表示画面を重ねて得られる画面を前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項55】
請求項48ないし54いずれか記載の出力装置であって、
前記描画編集手段は、前記画像画面に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成する手段であり、
前記出力用データ作成手段は、前記記述ファイルを解析して前記出力用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項56】
画像や文字などを出力する出力方法であって、
(a)画素の情報量が異なる複数の画面の情報を画面毎に設定された領域に記憶し、
(b)前記設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集し、
(c)前記記憶した情報に基づいて前記複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成し、
(d)前記記憶した情報に基づいて前記複数の画面の少なくとも2枚の画面を重ねて1枚の出力用画面とした際の出力用データを作成して出力する
出力方法。
【請求項57】
請求項56記載の出力方法であって、
前記複数の画面は、カラー画像等を描画するために画素の情報量が第1の情報量に設定された画像用画面と、文字や簡易なイラスト等を描画するために画素の情報量が前記第1の情報量より小さな第2の情報量に設定された文字用画面とを含み、
前記ステップ(d)は、少なくとも前記画像用画面と前記文字用画面とを重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項58】
請求項57記載の出力方法であって、
前記ステップ(c)は、前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記表示用画面として前記表示用データを作成するステップであり、
前記ステップ(d)は、前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項59】
請求項57または58記載の出力方法であって、
前記複数の画面は、装置の操作に関する情報を描画する操作用画面を含み、
前記ステップ(c)は、前記操作用表示画面を最上部に重ねて前記表示用の画面として前記表示用データを作成するステップであり、
前記ステップ(d)は、前記操作用表示画面を除いた画面を重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項60】
請求項56ないし59いずれか記載の出力方法であって、
前記ステップ(b)は、前記複数の画面の各々に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成するステップであり、
前記ステップ(d)は、前記記述ファイルを解析して前記出力用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項61】
請求項56ないし60いずれか記載の出力方法であって、
前記ステップ(c)は、前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記表示用画面として前記表示用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項62】
請求項56ないし61いずれか記載の出力方法であって、
前記ステップ(d)は、前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記出力用画面として前記出力用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項63】
請求項56ないし62いずれか記載の出力方法であって、
前記ステップ(d)は、紙などの媒体に印刷出力するステップである
出力方法。
【請求項64】
画像や文字などを出力する出力方法であって、
(a)カラー画像を描画可能な画像画面の情報を記憶する画像画面領域と出力するか否かの領域を設定する出力設定画面の情報を記憶する出力設定画面領域とを設定し、
(b)前記設定した画像画面領域へのデータの格納を伴って該画像画面に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集し、
(c)前記設定した出力設定画面領域へのデータの格納を伴って出力領域を設定し、
(d)前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記出力設定画面に設定された出力領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成し、
(e)前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容のうち前記出力設定画面に設定された出力領域に相当する領域内を内容とする画面を出力用画面として出力用データを作成して出力する
出力方法。
【請求項65】
請求項64記載の出力方法であって、
前記出力設定画面は、画素毎に出力するか否かを設定可能な画面であり、
前記ステップ(e)は、前記画像画面の画素のうち前記出力設定画面で出力しないと設定された画素に相当する画素の内容を削除することより得られる画面を前記出力用画面として出力用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項66】
請求項65記載の出力方法であって、
前記ステップ(e)は、前記画像画面と前記出力設定画面とを重ねることにより該画像画面の画素の内容を保持または削除して得られる画面を前記出力用画面として出力用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項67】
請求項64ないし66いずれか記載の出力方法であって、
前記ステップ(d) は、前記出力設定画面に設定された出力領域の境界を前記画像画面に重ねることにより得られる画面を前記表示用画面として表示用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項68】
請求項64ないし67いずれか記載の出力方法であって、
前記画像画面は、画素の情報量が異なる複数の画面であり、
前記画像画面領域は、前記複数の画面の情報を画面毎に記憶する複数の領域であり、
前記ステップ(b)は、前記設定した画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集するステップであり、
前記ステップ(d)は、前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記表示用データを作成するステップであり、
前記ステップ(e) は、前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記出力用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項69】
請求項64ないし68いずれか記載の出力方法であって、
前記ステップ(a)は、装置の操作に関する情報を描画する操作用画面の情報を記憶する操作用画面領域を設定するステップであり、
前記ステップ(d)は、前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記印刷設定画面に設定された印刷領域を認識することができる画面に前記操作用表示画面を重ねて得られる画面を前記表示用画面として前記表示用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項70】
請求項64ないし68いずれか記載の出力方法であって、
前記ステップ(b)は、前記画像画面に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成するステップであり、
前記ステップ(e)は、前記記述ファイルを解析して前記出力用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項71】
請求項64ないし70いずれか記載の出力方法であって、
前記ステップ(e)は、紙などの媒体に印刷出力するステップである
出力方法。
【請求項72】
記憶手段を備える出力機器に用いられるプログラムであって、
前記記憶手段に対して画素の情報量が異なる複数の画面の情報を画面毎に領域を設定して記憶するモジュールと、
前記設定した画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集するモジュールと、
前記記憶した情報に基づいて前記複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成するモジュールと、
前記記憶した情報に基づいて前記複数の画面の少なくとも2枚の画面を重ねて1枚の出力用画面とした際の出力用データを作成するモジュールと、
を備えるプログラム。
【請求項73】
記憶手段を備える出力機器に用いられるプログラムであって、
前記記憶手段に対してカラー画像を描画可能な画像画面の情報を記憶する画像画面領域と出力するか否かの領域を設定する出力設定画面の情報を記憶する出力設定画面領域とを設定するモジュールと、
前記設定した画像画面領域へのデータの格納を伴って該画像画面に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集するモジュールと、
前記設定した出力設定画面領域へのデータの格納を伴って出力領域を設定するモジュールと、
前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記出力設定画面に設定された出力領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成するモジュールと、
前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容のうち前記出力設定画面に設定された出力領域に相当する領域内を内容とする画面を出力用画面として出力用データを作成するモジュールと、
を備えるプログラム。
【請求項74】
画像データを所定のレイアウトにて紙などの媒体に印刷するために用いる印刷用のスクリプト生成方法であって、
画像データを編集するステップと、
編集された前記画像を表示するステップと、
前記表示された画像データに基づいて構成されるスクリプトを生成するステップと、
を有し、
前記スクリプトは印刷用のレイアウトに基づいて生成されることを特徴とするスクリプト生成方法。
【請求項75】
請求項74記載のスクリプト生成方法であって、
前記画像データを編集するときは、編集元の画像データよりも解像度の低い画像データに対して編集を行うことを特徴とするスクリプト生成方法。
【請求項76】
請求項75記載のスクリプト生成方法であって、
前記スクリプトには、前記編集元の画像データの所在が記述されていることを特徴とするスクリプト生成方法。
【請求項77】
画像データを所定のレイアウトにて紙などの媒体に出力する出力方法であって、
表示画面に表示される画像データに基づいて構成されるスクリプトを受け取るステップと、
前記スクリプトを解析するステップと、
解析結果に基づいて出力用データを生成するステップと、
印刷データに基づいて出力を実行するステップと、
を有することを特徴とする出力方法。
【請求項78】
画像データを所定のレイアウトにて紙などの媒体に出力する出力方法であって、
画像データに基づいて構成されるスクリプトを受け取るステップと、
前記スクリプトを解析するステップと、
前記スクリプトに記される補正対象画像の所在を検索するステップと、
前記スクリプトに含まれる前記補正対象画像を補正するステップと、
解析結果に基づいて出力用画面を合成するステップと、
を有し、
前記補正対象画像を補正するステップは、補正対象画像の所在が判明された後であって、出力用画面を合成する処理が開始される以前に処理されることを特徴とする出力方法。
【請求項79】
特定のモニタ上で画像データを編集する画像データ編集方法であって、
1 の入力装置において編集するための入力装置を設定するステップと、
出力装置へ編集可能な画像データを送信するステップと、
出力装置に格納される前記画像データを2の入力装置のモニタ上で編集するステップと、
を有し、
出力装置にて出力可能な印刷データを生成することなく出力装置へ編集可能な画像データを送信することを特徴とする画像データ編集方法。
【請求項1】
画像や文字などを紙などの媒体に印刷する印刷装置であって、
画素の情報量が異なる複数の画面の情報を画面毎に設定された領域に記憶する画面情報記憶手段と、
該画面情報記憶手段に設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する描画編集手段と、
前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成する表示用データ作成手段と、
前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記複数の画面の少なくとも2枚の画面を重ねて1枚の印刷用画面とした際の印刷用データを作成する印刷用データ作成手段と、
を備える印刷装置。
【請求項2】
請求項1記載の印刷装置であって、
前記複数の画面は、カラー画像等を描画するために画素の情報量が第1の情報量に設定された画像用画面と、文字や簡易なイラスト等を描画するために画素の情報量が前記第1の情報量より小さな第2の情報量に設定された文字用画面とを含み、
前記印刷用データ作成手段は、少なくとも前記画像用画面と前記文字用画面とを重ねて前記印刷用画面として前記印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項3】
請求項2記載の印刷装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段であり、
前記印刷用データ作成手段は、前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記印刷用画面として前記印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項4】
請求項2または3記載の印刷装置であって、
前記第1の情報量は、画像をフルカラーとして表示可能な情報量であり、
前記第2の情報量は、前記第1の情報量の2分の1以下のカラー情報を表示可能な情報量である
印刷装置。
【請求項5】
請求項4 記載の印刷装置であって
前記第1の情報量は、4バイトであり、
前記第2の情報量は、1バイトである
印刷装置。
【請求項6】
請求項2ないし5いずれか記載の印刷装置であって、
前記複数の画面は、装置の操作に関する情報を描画する操作用画面を含み、
前記表示用データ作成手段は、前記操作用表示画面を最上部に重ねて前記表示用の画面として前記表示用データを作成する手段であり、
前記印刷用データ作成手段は、前記操作用表示画面を除いた画面を重ねて前記印刷用画面として前記印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項7】
請求項6記載の印刷装置であって、
前記操作用画面は、画素の情報量が前記第2の情報量より小さな第3の情報量に設定されてなる
印刷装置。
【請求項8】
請求項6または7記載の印刷装置であって、
前記第3の情報量は4ビットである
印刷装置。
【請求項9】
請求項2ないし8いずれか記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、画像を取得して前記画像用画面に描画可能な手段である
印刷装置。
【請求項10】
請求項2ないし9いずれか記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、前記画像用画面に画像を描画するときには、前記文字用画面に画像を配置するための移動可能な外周枠を表示して設定し、該設定された外周枠に相当する前記画像用画面の領域に画像を描画する手段である
印刷装置。
【請求項11】
請求項2ないし10いずれか記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、前記画像用画面に描画された画像の配置を変更するときには、該画像の外周に相当する前記文字用画面の位置に外周枠を表示し、該表示された外周枠を用いて該画像の配置を変更し、該変更された画像の配置に相当する前記画像用画面の領域に該画像を描画する手段である
印刷装置。
【請求項12】
請求項2ないし11いずれか記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、前記文字用画面に文字を描画する際には描画後は文字画像として扱う手段である
印刷装置。
【請求項13】
請求項1ないし12いずれか記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、前記複数の画面の各々に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成する手段であり、
前記印刷用データ作成手段は、前記記述ファイルを解析して前記印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項14】
請求項13記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、前記複数の画面毎に前記描画用オブジェクトの割り付けに関する記述を行なって記述ファイルを作成する手段である
印刷装置。
【請求項15】
請求項13または14記載の印刷装置であって、
前記記述ファイルは、画面に描画される描画用オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と描画用オブジェクトの画面における配置に関する配置情報とを含む情報が記述されてなる
印刷装置。
【請求項16】
請求項13ないし15いずれか記載の印刷装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記記述ファイルを解析して前記表示用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項17】
請求項1ないし16いずれか記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、操作者によって操作される操作器からの電磁波の受信を伴って描画や編集を実行する手段である
印刷装置。
【請求項18】
請求項1ないし17いずれか記載の印刷装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項19】
請求項1ないし18いずれか記載の印刷装置であって、
前記印刷用データ作成手段は、前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記印刷用画面として前記印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項20】
請求項1ないし19いずれか記載の印刷装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記表示用データとしてRGBデータを出力する手段である
印刷装置。
【請求項21】
請求項1ないし20いずれか記載の印刷装置であって、
該印刷装置は、インクジェットプリンタである
印刷装置。
【請求項22】
画像や文字などを出力する出力装置であって、
画素の情報量が異なる複数の画面の情報を画面毎に設定された領域に記憶する画面情報記憶手段と、
該画面情報記憶手段に設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する描画編集手段と、
前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成する表示用データ作成手段と、
前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記複数の画面の少なくとも2枚の画面を重ねて1枚の出力用画面とした際の出力用データを作成する出力用データ作成手段と、
を備える出力装置。
【請求項23】
請求項22記載の出力装置であって、
前記複数の画面は、カラー画像等を描画するために画素の情報量が第1の情報量に設定された画像用画面と、文字や簡易なイラスト等を描画するために画素の情報量が前記第1の情報量より小さな第2 の情報量に設定された文字用画面とを含み、
前記出力用データ作成手段は、少なくとも前記画像用画面と前記文字用画面とを重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項24】
請求項23記載の出力装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段であり、
前記出力用データ作成手段は、前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項25】
請求項23または24記載の出力装置であって、
前記複数の画面は、装置の操作に関する情報を描画する操作用画面を含み、
前記表示用データ作成手段は、前記操作用表示画面を最上部に重ねて前記表示用の画面として前記表示用データを作成する手段であり、
前記出力用データ作成手段は、前記操作用表示画面を除いた画面を重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項26】
請求項22ないし25いずれか記載の出力装置であって、
前記描画編集手段は、前記複数の画面の各々に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成する手段であり、
前記出力用データ作成手段は、前記記述ファイルを解析して前記出力用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項27】
請求項22ないし26いずれか記載の出力装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項28】
請求項22ないし27いずれか記載の出力装置であって、
前記出力用データ作成手段は、前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記出力用画面として前記出力用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項29】
画像や文字などを紙などの媒体に印刷する印刷装置であって、
カラー画像を描画可能な画像画面の情報を記憶する画像画面領域と印刷するか否かの領域を設定する印刷設定画面の情報を記憶する印刷設定画面領域とが設定された画面情報記憶手段と、
該画面情報記憶手段に設定された画像画面領域へのデータの格納を伴って該画像画面に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する描画編集手段と、
前記画面情報記憶手段に設定された印刷設定画面領域へのデータの格納を伴って印刷領域を設定する印刷領域設定手段と、
前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記印刷設定画面に設定された印刷領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成する表示用データ作成手段と、
前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容のうち前記印刷設定画面に設定された印刷領域に相当する領域内を内容とする画面を印刷用画面として印刷用データを作成する印刷用データ作成手段と、
を備える印刷装置。
【請求項30】
請求項29記載の印刷装置であって、
前記印刷設定画面は、画素毎に印刷するか否かを設定可能な画面である
印刷装置。
【請求項31】
請求項30記載の印刷装置であって、
前記印刷設定画面は一画素の情報量が1ビットである
印刷装置。
【請求項32】
請求項30または31記載の印刷装置であって、
前記印刷用データ作成手段は、前記画像画面の画素のうち前記印刷設定画面で印刷しないと設定された画素に相当する画素の内容を削除することより得られる画面を前記印刷用画面として印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項33】
請求項32記載の印刷装置であって、
前記印刷用データ作成手段は、前記画像画面と前記印刷設定画面とを重ねることにより該画像画面の画素の内容を保持または削除して得られる画面を前記印刷用画面として印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項34】
請求項29ないし33いずれか記載の印刷装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記印刷設定画面に設定された印刷領域の境界を前記画像画面に重ねることにより得られる画面を前記表示用画面として表示用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項35】
請求項34記載の印刷装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記印刷設定画面に設定された印刷領域の境界を前記画像画面に重ねると共に該印刷領域外となる領域については非鮮明になるよう調製した画面を前記表示用画面として表示用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項36】
請求項29ないし35いずれか記載の印刷装置であって、
前記画像画面は、画素の情報量が異なる複数の画面であり、
前記画像画面領域は、前記複数の画面の情報を画面毎に記憶する複数の領域であり、
前記描画編集手段は、前記画面情報記憶手段に設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する手段であり、
前記表示用データ作成手段は、前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記表示用データを作成する手段であり、
前記印刷用データ作成手段は、前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項37】
請求項36記載の印刷装置であって、
前記画像画面は、カラー画像等を描画するために画素の情報量が第1の情報量に設定された画像用画面と、文字や簡易なイラスト等を描画するために画素の情報量が前記第1の情報量より小さな第2の情報量に設定された文字用画面とを含む
印刷装置。
【請求項38】
請求項37記載の印刷装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねた画面を前記画像画面として前記表示用データを作成する手段であり、
前記印刷用データ作成手段は、前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねた画面を前記画像画面として前記印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項39】
請求項37または38記載の印刷装置であって、
前記第1の情報量は、4バイトであり、
前記第2の情報量は、1バイトである
印刷装置。
【請求項40】
請求項37ないし39いずれか記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、前記画像用画面に画像を描画するときには、前記文字用画面に画像を配置するための移動可能な外周枠を表示して設定し、該設定された外周枠に相当する前記画像用画面の領域に画像を描画する手段である
印刷装置。
【請求項41】
請求項37ないし40いずれか記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、前記画像用画面に描画された画像の配置を変更するときには、該画像の外周に相当する前記文字用画面の位置に外周枠を表示し、該表示された外周枠を用いて該画像の配置を変更し、該変更された画像の配置に相当する前記画像用画面の領域に該画像を描画する手段である
印刷装置。
【請求項42】
請求項29ないし41いずれか記載の印刷装置であって、
前記画面情報記憶手段は、装置の操作に関する情報を描画する操作用画面の情報を記憶する操作用画面領域が設定された手段であり、
前記表示用データ作成手段は、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記印刷設定画面に設定された印刷領域を認識することができる画面に前記操作用表示画面を重ねて得られる画面を前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項43】
請求項42記載の印刷装置であって、
前記操作用画面は、画素の情報量が4ビットに設定されてなる
印刷装置。
【請求項44】
請求項29ないし43いずれか記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、前記画像画面に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成する手段であり、
前記印刷用データ作成手段は、前記記述ファイルを解析して前記印刷用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項45】
請求項44記載の印刷装置であって、
前記描画編集手段は、前記画像画面に前記描画用オブジェクトの割り付けに関する記述を行なって記述ファイルを作成する手段である
印刷装置。
【請求項46】
請求項44または45記載の印刷装置であって、
前記記述ファイルは、画面に描画される描画用オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と描画用オブジェクトの画面における配置に関する配置情報とを含む情報が記述されてなる
印刷装置。
【請求項47】
請求項44ないし46いずれか記載の印刷装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記記述ファイルを解析して前記表示用データを作成する手段である
印刷装置。
【請求項48】
画像や文字などを出力する出力装置であって、
カラー画像を描画可能な画像画面の情報を記憶する画像画面領域と出力するか否かの領域を設定する出力設定画面の情報を記憶する出力設定画面領域とが設定された画面情報記憶手段と、
該画面情報記憶手段に設定された画像画面領域へのデータの格納を伴って該画像画面に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する描画編集手段と、
前記画面情報記憶手段に設定された出力設定画面領域へのデータの格納を伴って出力領域を設定する出力領域設定手段と、
前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記出力設定画面に設定された出力領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成する表示用データ作成手段と、
前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容のうち前記出力設定画面に設定された出力領域に相当する領域内を内容とする画面を出力用画面として出力用データを作成する出力用データ作成手段と、
を備える出力装置。
【請求項49】
請求項48記載の出力装置であって、
前記出力設定画面は、画素毎に出力するか否かを設定可能な画面である
出力装置。
【請求項50】
請求項49記載の出力装置であって、
前記出力用データ作成手段は、前記画像画面の画素のうち前記出力設定画面で出力しないと設定された画素に相当する画素の内容を削除することより得られる画面を前記出力用画面として出力用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項51】
請求項50記載の出力装置であって、
前記出力用データ作成手段は、前記画像画面と前記出力設定画面とを重ねることにより該画像画面の画素の内容を保持または削除して得られる画面を前記出力用画面として出力用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項52】
請求項48ないし51いずれか記載の出力装置であって、
前記表示用データ作成手段は、前記出力設定画面に設定された出力領域の境界を前記画像画面に重ねることにより得られる画面を前記表示用画面として表示用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項53】
請求項48ないし52いずれか記載の出力装置であって、
前記画像画面は、画素の情報量が異なる複数の画面であり、
前記画像画面領域は、前記複数の画面の情報を画面毎に記憶する複数の領域であり、
前記描画編集手段は、前記画面情報記憶手段に設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集する手段であり、
前記表示用データ作成手段は、前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記表示用データを作成する手段であり、
前記出力用データ作成手段は、前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記出力用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項54】
請求項48ないし53いずれか記載の出力装置であって、
前記画面情報記憶手段は、装置の操作に関する情報を描画する操作用画面の情報を記憶する操作用画面領域が設定された手段であり、
前記表示用データ作成手段は、前記画面情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記印刷設定画面に設定された印刷領域を認識することができる画面に前記操作用表示画面を重ねて得られる画面を前記表示用画面として前記表示用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項55】
請求項48ないし54いずれか記載の出力装置であって、
前記描画編集手段は、前記画像画面に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成する手段であり、
前記出力用データ作成手段は、前記記述ファイルを解析して前記出力用データを作成する手段である
出力装置。
【請求項56】
画像や文字などを出力する出力方法であって、
(a)画素の情報量が異なる複数の画面の情報を画面毎に設定された領域に記憶し、
(b)前記設定された画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集し、
(c)前記記憶した情報に基づいて前記複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成し、
(d)前記記憶した情報に基づいて前記複数の画面の少なくとも2枚の画面を重ねて1枚の出力用画面とした際の出力用データを作成して出力する
出力方法。
【請求項57】
請求項56記載の出力方法であって、
前記複数の画面は、カラー画像等を描画するために画素の情報量が第1の情報量に設定された画像用画面と、文字や簡易なイラスト等を描画するために画素の情報量が前記第1の情報量より小さな第2の情報量に設定された文字用画面とを含み、
前記ステップ(d)は、少なくとも前記画像用画面と前記文字用画面とを重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項58】
請求項57記載の出力方法であって、
前記ステップ(c)は、前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記表示用画面として前記表示用データを作成するステップであり、
前記ステップ(d)は、前記画像用画面の上に前記文字用画面を重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項59】
請求項57または58記載の出力方法であって、
前記複数の画面は、装置の操作に関する情報を描画する操作用画面を含み、
前記ステップ(c)は、前記操作用表示画面を最上部に重ねて前記表示用の画面として前記表示用データを作成するステップであり、
前記ステップ(d)は、前記操作用表示画面を除いた画面を重ねて前記出力用画面として前記出力用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項60】
請求項56ないし59いずれか記載の出力方法であって、
前記ステップ(b)は、前記複数の画面の各々に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成するステップであり、
前記ステップ(d)は、前記記述ファイルを解析して前記出力用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項61】
請求項56ないし60いずれか記載の出力方法であって、
前記ステップ(c)は、前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記表示用画面として前記表示用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項62】
請求項56ないし61いずれか記載の出力方法であって、
前記ステップ(d)は、前記複数の画面の各画素の情報を該複数の画面のうち最も画素の情報量が大きい画面の相当する情報への変換を伴って前記出力用画面として前記出力用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項63】
請求項56ないし62いずれか記載の出力方法であって、
前記ステップ(d)は、紙などの媒体に印刷出力するステップである
出力方法。
【請求項64】
画像や文字などを出力する出力方法であって、
(a)カラー画像を描画可能な画像画面の情報を記憶する画像画面領域と出力するか否かの領域を設定する出力設定画面の情報を記憶する出力設定画面領域とを設定し、
(b)前記設定した画像画面領域へのデータの格納を伴って該画像画面に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集し、
(c)前記設定した出力設定画面領域へのデータの格納を伴って出力領域を設定し、
(d)前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記出力設定画面に設定された出力領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成し、
(e)前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容のうち前記出力設定画面に設定された出力領域に相当する領域内を内容とする画面を出力用画面として出力用データを作成して出力する
出力方法。
【請求項65】
請求項64記載の出力方法であって、
前記出力設定画面は、画素毎に出力するか否かを設定可能な画面であり、
前記ステップ(e)は、前記画像画面の画素のうち前記出力設定画面で出力しないと設定された画素に相当する画素の内容を削除することより得られる画面を前記出力用画面として出力用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項66】
請求項65記載の出力方法であって、
前記ステップ(e)は、前記画像画面と前記出力設定画面とを重ねることにより該画像画面の画素の内容を保持または削除して得られる画面を前記出力用画面として出力用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項67】
請求項64ないし66いずれか記載の出力方法であって、
前記ステップ(d) は、前記出力設定画面に設定された出力領域の境界を前記画像画面に重ねることにより得られる画面を前記表示用画面として表示用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項68】
請求項64ないし67いずれか記載の出力方法であって、
前記画像画面は、画素の情報量が異なる複数の画面であり、
前記画像画面領域は、前記複数の画面の情報を画面毎に記憶する複数の領域であり、
前記ステップ(b)は、前記設定した画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集するステップであり、
前記ステップ(d)は、前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記表示用データを作成するステップであり、
前記ステップ(e) は、前記複数の画面を重ねて得られる1枚の画面を前記画像画面として前記出力用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項69】
請求項64ないし68いずれか記載の出力方法であって、
前記ステップ(a)は、装置の操作に関する情報を描画する操作用画面の情報を記憶する操作用画面領域を設定するステップであり、
前記ステップ(d)は、前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記印刷設定画面に設定された印刷領域を認識することができる画面に前記操作用表示画面を重ねて得られる画面を前記表示用画面として前記表示用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項70】
請求項64ないし68いずれか記載の出力方法であって、
前記ステップ(b)は、前記画像画面に対して画像や文字などの描画用オブジェクトを割り付けると共に該描画用オブジェクトの割り付けに関して所定の形式の言語を用いて記述した記述ファイルを作成するステップであり、
前記ステップ(e)は、前記記述ファイルを解析して前記出力用データを作成するステップである
出力方法。
【請求項71】
請求項64ないし70いずれか記載の出力方法であって、
前記ステップ(e)は、紙などの媒体に印刷出力するステップである
出力方法。
【請求項72】
記憶手段を備える出力機器に用いられるプログラムであって、
前記記憶手段に対して画素の情報量が異なる複数の画面の情報を画面毎に領域を設定して記憶するモジュールと、
前記設定した画面毎の領域へのデータの格納を伴って前記複数の画面の各々に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集するモジュールと、
前記記憶した情報に基づいて前記複数の画面を重ねて1枚の表示用画面とした際の表示用データを作成するモジュールと、
前記記憶した情報に基づいて前記複数の画面の少なくとも2枚の画面を重ねて1枚の出力用画面とした際の出力用データを作成するモジュールと、
を備えるプログラム。
【請求項73】
記憶手段を備える出力機器に用いられるプログラムであって、
前記記憶手段に対してカラー画像を描画可能な画像画面の情報を記憶する画像画面領域と出力するか否かの領域を設定する出力設定画面の情報を記憶する出力設定画面領域とを設定するモジュールと、
前記設定した画像画面領域へのデータの格納を伴って該画像画面に対して画像や文字などを描画すると共に該描画した画像や文字などを編集するモジュールと、
前記設定した出力設定画面領域へのデータの格納を伴って出力領域を設定するモジュールと、
前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容を認識することができると共に前記出力設定画面に設定された出力領域を認識することができる画面を表示用画面として表示用データを作成するモジュールと、
前記記憶した情報に基づいて前記画像画面に描画された内容のうち前記出力設定画面に設定された出力領域に相当する領域内を内容とする画面を出力用画面として出力用データを作成するモジュールと、
を備えるプログラム。
【請求項74】
画像データを所定のレイアウトにて紙などの媒体に印刷するために用いる印刷用のスクリプト生成方法であって、
画像データを編集するステップと、
編集された前記画像を表示するステップと、
前記表示された画像データに基づいて構成されるスクリプトを生成するステップと、
を有し、
前記スクリプトは印刷用のレイアウトに基づいて生成されることを特徴とするスクリプト生成方法。
【請求項75】
請求項74記載のスクリプト生成方法であって、
前記画像データを編集するときは、編集元の画像データよりも解像度の低い画像データに対して編集を行うことを特徴とするスクリプト生成方法。
【請求項76】
請求項75記載のスクリプト生成方法であって、
前記スクリプトには、前記編集元の画像データの所在が記述されていることを特徴とするスクリプト生成方法。
【請求項77】
画像データを所定のレイアウトにて紙などの媒体に出力する出力方法であって、
表示画面に表示される画像データに基づいて構成されるスクリプトを受け取るステップと、
前記スクリプトを解析するステップと、
解析結果に基づいて出力用データを生成するステップと、
印刷データに基づいて出力を実行するステップと、
を有することを特徴とする出力方法。
【請求項78】
画像データを所定のレイアウトにて紙などの媒体に出力する出力方法であって、
画像データに基づいて構成されるスクリプトを受け取るステップと、
前記スクリプトを解析するステップと、
前記スクリプトに記される補正対象画像の所在を検索するステップと、
前記スクリプトに含まれる前記補正対象画像を補正するステップと、
解析結果に基づいて出力用画面を合成するステップと、
を有し、
前記補正対象画像を補正するステップは、補正対象画像の所在が判明された後であって、出力用画面を合成する処理が開始される以前に処理されることを特徴とする出力方法。
【請求項79】
特定のモニタ上で画像データを編集する画像データ編集方法であって、
1 の入力装置において編集するための入力装置を設定するステップと、
出力装置へ編集可能な画像データを送信するステップと、
出力装置に格納される前記画像データを2の入力装置のモニタ上で編集するステップと、
を有し、
出力装置にて出力可能な印刷データを生成することなく出力装置へ編集可能な画像データを送信することを特徴とする画像データ編集方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【公開番号】特開2010−52434(P2010−52434A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−272253(P2009−272253)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【分割の表示】特願2005−504133(P2005−504133)の分割
【原出願日】平成16年3月29日(2004.3.29)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【分割の表示】特願2005−504133(P2005−504133)の分割
【原出願日】平成16年3月29日(2004.3.29)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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