説明

口腔用組成物

本発明は、バナバ葉、土荊皮、川揀皮、薯良、拳参、白胡椒、黒胡淑、小薊、蕪夷よりなる群から選択される少なくとも1種の抽出エキスを含有することを特徴とする、グルコシルトランスフェラーゼ阻害作用、コラゲナーゼ阻害作用、又はポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)生育阻害作用を有する口腔用組成物に関する。本発明の口腔用組成物は、優れたグルコシルトランスフェラーゼ阻害作用、コラゲナーゼ阻害作用、又はP.ジンジバリス生育阻害作用を示す。従って、本発明の口腔用組成物は、う蝕や歯周病の予防として有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、口腔用組成物に関する。より詳細には、バナバ葉、土荊皮、川揀皮、薯良、拳参、白胡椒、黒胡淑、小薊、蕪夷よりなる群から選択される少なくとも1種の抽出エキスを含有することを特徴とする、グルコシルトランスフェラーゼ阻害作用又はポルフィロモナス・ジンジバリス菌生育阻害作用のいずれかを有する口腔用組成物に関する。
【背景技術】
口腔の二大疾患であるう蝕(虫歯)と歯周病はともに病原性細菌により引き起こされる感染性疾患であり、性別や年齢にかかわらずに最も羅患率の高い疾患の一つである。
う蝕は、歯の成分の約97%を占めるリン酸カルシウムが、ミュータンスレンサ球菌と総称される一連の口腔レンサ球菌の産生する酸により溶解(脱灰)する現象である。一方、歯周病は、歯周組織に原発し、その機能を侵す病的状態で、歯垢(プラーク)中の細菌が原因で生じた炎症性疾患である。歯周病は歯周炎と歯肉炎に分類される。
う蝕及び歯周病は以下のようにして進行すると考えられている。すなわち、う蝕は、まず歯の表面層にミュータンスレンサ球菌などの口腔内細菌が定着することにより始まる。このミュータンスレンサ球菌が産生するグルコシルトランスフェラーゼの酵素作用により、歯のエナメル質表面に、食物中のショ糖が変換された粘着性多糖類(グルカン)が生成し、このグルカンを土台にして、ストレプトコッカスを始めとするさまざまな口腔内細菌が繁殖すると、グルカンが次第に不溶化し、これと菌の凝集塊とが層となり歯垢(プラーク)が形成される。一方、口腔内細菌が産生する有機酸によって歯の表面のpHが5.5以下に低下するとう蝕が発生、進行する。
このようにして生成したプラークの層が次第に厚くなると、層中の歯により近い部分では細菌の持つ活性酸素消去酵素の働きによりプラーク中の酸素が消費され、酸素の多い好気条件下から酸素の少ない嫌気条件下に移行されていく。
プラークの嫌気条件が進行すると今まで生育不可能であった偏性嫌気性細菌が繁殖できる条件となり、菌数が増加する。こういった状況になるとプラークの層が厚くなり、歯根から歯周ポケットもプラークに覆われてくる。この状態がさらに進展すると歯周病を経て歯槽膿漏になる。
従って、プラークの形成をコントロールすること、すなわち抑制することは、う蝕や歯周病の予防のためには非常に有効な手段である。
そのため、う蝕の原因菌であるミュータンスレンサ球菌に対する抗菌剤の他に、プラークの形成に作用している種々のグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤が提案されている。
例えば、特開昭57−58610号公報には、良姜、忍冬、クロモジ、南天実、山査子、牡丹皮、香じゅ、遠志、杏仁、桃仁、紫蘇及び柿葉より選ばれる植物の有機溶媒抽出物の1種又は2種以上を含有することを特徴とする口腔用組成物が開示されている。特開昭58−121218号公報には、GTase阻害作用を有する生薬抽出エキスを必須成分とするう蝕予防剤が開示されており、その具体例として大そう、ウイキョウ、芍薬、ゲンチアナ、センソ、白水、龍胆、黄連、センブリ及び黄ごんが挙げられている。特開平4−99712号公報には、甜茶からの水系溶剤抽出物を有効成分とする抗う蝕剤及び抗う蝕性物質の製造方法が開示されている。特開平4−221308号公報には、バラ属に属する植物の地上部を水、親水性有機溶媒、ブタノール、又はこれらの混合物により抽出処理して得られる抽出物からなるグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤が開示されている。特開平4−308532号公報には、エビスグサの親水性有機溶媒抽出物よりなるう蝕予防剤が開示されている。特開平7−53398号公報には、キンミズヒキの抽出物を含有することを特徴とするグルコシルトランスフェラーゼが開示されている。特開平11−152218号公報には、サラシア・レティキュラータの抽出物から成るう蝕予防剤が開示されている。
また、歯周病は歯周病原性プラーク細菌の増加、細菌の組織内侵入及び感染に対する宿主応答がその要因となっている。特にポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)(以下、「P.ジンジバリス」とする。)は、歯周病の中でも最も多いとされる成人性歯周炎の病原菌として有力視されている細菌であり、歯周病患者の歯周ポケット低部から高い頻度で分離される。このP.ジンジバリスはペプチドを増殖源とするためにコラゲナーゼなどのタンパク質分解酵素を産生する。
この菌は血液平板上で黒色のコロニーを形成する非運動性のグラム陰性の桿菌であり、コラゲナーゼ、フォスフォリパーゼA,アルカリフォスファターゼ、酸フォスファターゼ等のタンパク分解酵素を産生することが知られている。なかでもコラゲナーゼは歯周組織のコラーゲンを分解する作用を有するため、歯肉の組織破壊を導く直接的な因子といわれている。
初期の歯周病はプラーク細菌由来の抗原に対する初期の免疫反応、すなわち、走化性因子やTNF−α、IL−1、IL−6といった前炎症性サイトカインの産生により惹起される。これらTNF−α、IL−1などのサイトカインはマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の一種であるコラゲナーゼ合成を誘導する。
P.ジンジバリスやヒト組織由来のコラゲナーゼは歯周組織を分解する活性を有するため、歯周病の進行を促進させる因子である。そのため歯周病を有効に予防し、また治療するためには、歯周ポケット内のP.ジンジバリスの生育を抑え、歯肉組織からのコラーゲン分解を抑制するとともにP.ジンジバリスの増殖因子となるコラゲナーゼ活性を抑制することは歯周病予防となり得る。
しかしながら、いずれも十分満足な効果をあげるまでには至っていない。またバナバ葉、土荊皮(ドケイヒ)、川揀皮(センレンヒ)、薯良(ショリョウ)、拳参(ケンジン)、白胡椒、黒胡椒、小薊(ショウケイ)、蕪夷(ブイ)よりなる群から選択される少なくとも1種の抽出エキスを含有することを特徴とする、グルコシルトランスフェラーゼ阻害作用又は歯周病原菌P.ジンジバリス生育阻害作用のいずれかを有する口腔用組成物や、バナバ葉、土荊皮、川揀皮、薯良、拳参よりなる群から選択される少なくとも1種の抽出エキスを含有することを特徴とする、グルコシルトランスフェラーゼ阻害剤、あるいは白胡淑、黒胡椒、小薊、蕪夷よりなる群から選択される少なくとも1種の抽出エキスを含有することを特徴とする、P.ジンジバリス生育阻害剤に関しては、何ら示唆も開示もされていない。
【発明の開示】
本発明者らは、安全性が高い天然物由来で、生産性に優れ、しかもう蝕の原因菌に対して作用し、その原因菌が産生するグルコシルトランスフェラーゼに対して強力な阻害活性を有することからう蝕の予防剤として、さらには歯周病菌及びヒト組織からのコラゲナーゼに対して強力な阻害活性を有する他、歯周病菌P.ジンジバリスに対する強力な生育阻害作用を有することから歯周病の予防剤として有用な口腔用組成物を見出すことを目的として種々検討を行った。
種々検討を行った結果、バナバ葉、土荊皮、川揀皮、薯良、拳参、白胡淑、黒胡椒、小薊及び蕪夷よりなる群から選択される少なくとも1種の抽出エキスを含有する口腔用組成物がう蝕予防又は歯周病予防用の組成物として有用であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、バナバ葉、土荊皮(ドケイヒ)、川揀皮(センレンヒ)、薯良(ショリョウ)、拳参(ケンジン)、白胡椒、黒胡椒、小薊(ショウケイ)、蕪夷(ブイ)よりなる群から選択される少なくとも1種の抽出エキスを含有することを特徴とする、グルコシルトランスフェラーゼ阻害作用又は歯周病原菌ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)生育阻害作用のいずれかを有する口腔用組成物に関する。
また、上記口腔用組成物が、う蝕又は歯周病予防用の口腔組成物である上記口腔用組成物であることが好ましい。
上記グルコシルトランスフェラーゼ阻害剤としては、バナバ葉、土荊皮、川揀皮、薯良、拳参よりなる群から選択される少なくとも1種の抽出エキスであることが好ましい。
上記歯周病原菌ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)生育阻害剤としては、白胡椒、黒胡椒、小薊、蕪夷よりなる群から選択される少なくとも1種の抽出エキスであることが好ましい。
また、本発明は、バナバ葉の抽出エキスを有効成分とすることを特徴とするコラゲナーゼ阻害剤に関する。
上記コラゲナーゼ阻害剤としては、コラゲナーゼが、歯周病原菌ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)由来又はヒト繊維芽細胞由来であることが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明の構成について詳述する。
バナバ(Lagerstroemia speciosa(L.) Pers.)はミソハギ科に属し、オオバナサルスベリともいわれる熱帯アジアに分布するサルスベリの一種であり、特にその葉の部分及びその抽出物は、治療薬等として古くから使用されてきた。例えば、バナバ葉の抽出物は、フィリピンでは古くから糖尿病の治療薬として飲用されてきた。また近年、日本でもバナバ葉の抽出物はダイエットや糖尿病等の素材として注目されてきている。
土荊皮(Pseudolarx kaempferi Gord.)は、マツ科に属し、別名は金銭松、イヌカラマツともいわれ、その樹皮又は根皮を乾燥したものである。
川揀皮(Melia toosendan Sieb.et Zucc.)は、センダン科に属し、別名トウセンダンともいわれる。
薯良(Dioscorea cirrhosa Lour.)は、ヤマノイモ科に属し、別名ソメモノイモともいわれ、また紅露、クールとも呼ばれる。
拳参(Polygonum bistorta L.)は、タデ科に属し、別名イブキトラノオともいわれ、また山蝦子(サンカシ)、紫参、草河車(ソウカシャ)、ビストートとも呼ばれる。
黒胡淑、白胡淑(Piper nigrum)は、共にコショウ科コショウ属に属し、別名ペッパーともいわれ、ピペルニグラムとも呼ばれる。黒胡椒は実が熟す前に収穫し皮ごと乾燥したもので、白胡椒は熟した実から果皮を除き乾燥したものである。共に古くから香辛料として用いられてきており、その抽出物も呈見改善料として使用されてきた。
小薊(Cephalanoplos segetum Kitam.)は、キク科属し、別名アレチアザミともいわれ、また野アザミ、山アザミ、刺児菜、眉作花、眉刷花とも呼ばれ、全草又は根が薬用部位とされる。また、特願昭56−153215ではその止血作用から歯周病治療に有効であると報告されてきた。
蕪夷(Ulmus macrocarpa Hanse.)は、ニレ科の植物に属し、別名大果楡ともいわれ、その果実を発酵・乾燥させたものである。
本発明に用いられるバナバ葉、土荊皮、川揀皮、薯良、拳参、白胡椒、黒胡椒、小薊、蕪夷は、生薬、半乾燥及び乾燥品を挙げることができるが、特に乾燥品が好ましい。これらの原料は粉砕して用いるのが好適である。また、抽出エキスは乾燥後、必要に応じて粉砕粉体状も使用できる。
本発明に用いられるバナバ葉、土荊皮、川揀皮、薯良、拳参、白胡椒、黒胡椒、小薊、蕪夷の抽出エキスは上記素材群を下記に例示する方法により抽出することで得ることができる。すなわち、これらの抽出エキスは、通常、原料生薬を極性又は非極性溶媒を用いて常法によって抽出して得ることができる。尚、本発明の抽出物は、上記方法によって得られる乾燥物のみならず、乾燥前の抽出液、濃縮液及び希釈液をも包含する。
抽出方法としては、一般的に用いられる方法を使用することができ、特に制限されるものではないが、加熱抽出(煎出)法、加温抽出(温浸)法、低温抽出(冷浸)法、加熱攪拌しながら抽出を行ない、濾過して抽出液を得る方法、又はパーコレーション法等を挙げることができる。具体的には、加熱抽出法は、例えば、バナバ葉に精製水を加え、沸騰後30分間程度加温することにより抽出エキスを得る方法である。加温抽出法は、例えば、バナバ葉に約10倍量の溶媒を加え、還流冷却器をつけて水浴上で35〜45℃に加温することによりバナバ葉の抽出エキスを得る方法である。低温抽出法は、例えば、バナバ葉に溶媒を加え、15〜25℃で2〜3日浸漬することにより得る方法である。
上記抽出溶媒としては、水の他にエタノール、1,3−ブチレングリコール、酢酸エチル、ヘキサン、エーテル、アセトン、メタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、グリセリン、ポリエチレングリコール等の有機溶媒が挙げられ、それらを単独で用いるか、又は2種以上を適宜混合して使用することができる。この中でも、水、エタノール及びそれらの混合液が好適に用いられる。
本発明の口腔用組成物には上記抽出方法によって得られた少なくとも2種以上の抽出エキスを併用して用いることもできるが、グルコシルトランスフェラーゼ阻害作用を有するバナバ葉、土荊皮、川揀皮、薯良、拳参よりなる群から選択される少なくとも1種の抽出エキスと、歯周病原菌ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)生育阻害作用を有する白胡淑、黒胡椒、小薊、蕪夷よりなる群から選択される少なくとも1種の抽出エキスを併用して用いるとう蝕又は歯周病の予防効果が高まるため好ましい。
本発明の口腔用組成物の剤形は、固形剤、半固形剤、液剤等特に制限されるものではなく、具体的には、チューインガム、キャンディー、トローチ、口中清涼剤、洗口剤、歯磨き等の形態をした食品、医薬品及び医薬部外品などが挙げられる。
本発明の口腔用組成物にはその他の成分として、通常の食品、医薬品及び医薬部外品に用いられるものを使用することができる。例えば、チューインガムには植物性樹脂、酢酸ビニル樹脂、エステルガム等のガムベース、砂糖、水飴、香料、軟化剤を配合することができる。キャンディーには乳製品、澱粉、小麦粉、油脂、酸味料、凝固剤、食用色素、香料、果実、種実等を配合することができる。トローチには砂糖、水飴、酸、香料等を配合することができる。歯磨きにはリン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム等の研磨剤、グリセリン、ソルビット等の湿潤剤、ラウリル硫酸ナトリウム等の界面活性剤、甘味料、香料、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、メチルセルロース等の増粘剤を配合することができる。更に塩化セチルピリジニウム、クロルヘキシジン塩、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムのような殺菌剤の他、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、臭化テトラドデシルトリメチルアンモニウム、塩化デカリニウム、臭化ドミフェン等のカチオン系殺菌剤等と併用して用いることができる。
本発明のバナバ葉、土荊皮、川揀皮、薯良、拳参、白胡椒、黒胡椒、小薊、蕪夷よりなる群から選択される少なくとも1種の抽出エキスの含有量は、剤型等により適宜調製され、特に制限されるものではない。通常組成物全量に対して乾燥固形分で、バナバ葉の場合通常0.01〜5質量%、好ましくは0.05〜2質量%である。土荊皮の場合通常0.01〜5質量%、好ましくは0.05〜2質量%である。川揀皮の場合通常0.01〜5質量%、好ましくは0.05〜2質量%である。薯良の場合通常0.02〜5質量%、好ましくは0.08〜3質量%である。拳参の場合通常場合通常0.02〜5質量%、好ましくは0.08〜3質量%である。白胡椒の場合通常0.05〜5%、好ましくは0.1〜2%である。黒胡淑の場合通常0.05〜5%、好ましくは0.1〜2%である。小薊の場合通常0.05〜5%、好ましくは0.1〜2%である。また、蕪夷の場合通常0.05〜5%、好ましくは0.1〜2%である。当該範囲内の使用であれば、本発明の十分な効果が得られる。
【実施例】
以下に、製造例、試験例及び実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
製造例1(バナバ葉の50%エタノール抽出エキス)
バナバ葉の50%エタノール抽出エキスは乾燥粉砕末50gを500mlの瓶に入れ50%エタノール250mlを加え、10分間振盪した。ろ紙にて吸引ろ過し、浸出液を得た。さらに当該浸出液を減圧下で濃縮、凍結乾燥して製造例1のバナバ葉の抽出エキスを得た。
製造例2(バナバ葉の水抽出エキス)
バナバ葉の水抽出エキスは乾燥粉砕末50gを500mlの瓶に入れ精製水250mlを加え、一昼夜放置した。ろ紙にて吸引ろ過し、浸出液を得た。さらに当該浸出液を凍結乾燥して製造例2のバナバ葉の抽出エキスを得た。
製造例3(バナバ葉の80%アセトン抽出エキス)
バナバ葉の80%アセトン抽出エキスは乾燥粉砕末50gを500mlの瓶に入れ80%アセトン250mlを加え、10分間振盪した。ろ紙にて吸引ろ過し、浸出液を得た。さらに当該浸出液を減圧下で濃縮、凍結乾燥して製造例3のバナバ葉の抽出エキスを得た。
製造例4(土荊皮の50%エタノール抽出エキス)
土荊皮の50%エタノール抽出エキスは土荊皮の乾燥粉砕末50gを500mlの瓶に入れ50%エタノール250mlを加え、10分間振盪した。ろ紙にて吸引ろ過し、浸出液を得た。さらに当該浸出液を減圧下で濃縮、凍結乾燥して製造例4の土荊皮の抽出エキスを得た。
製造例5(川揀皮の50%エタノール抽出エキス)
川揀皮の50%エタノール抽出エキスは川揀皮の乾燥粉砕末50gを500mlの瓶に入れ50%エタノール250mlを加え、10分間振盪した。ろ紙にて吸引ろ過し、浸出液を得た。さらに当該浸出液を減圧下で濃縮、凍結乾燥して製造例5の川揀皮の抽出エキスを得た。
製造例6(薯良の50%エタノール抽出エキス)
薯良の50%エタノール抽出エキスは薯良の乾燥粉砕末50gを500mlの瓶に入れ50%エタノール250mlを加え、10分間振盪した。ろ紙にて吸引ろ過し、浸出液を得た。さらに当該浸出液を減圧下で濃縮、凍結乾燥して製造例6の薯良の抽出エキスを得た。
製造例7(拳参の50%エタノール抽出エキス)
拳参の50%エタノール抽出エキスは拳参の乾燥粉砕末50gを500mlの瓶に入れ50%エタノール250mlを加え、10分間振盪した。ろ紙にて吸引ろ過し、浸出液を得た。さらに当該浸出液を減圧下で濃縮、凍結乾燥して製造例7の拳参の抽出エキスを得た。
製造例8(白胡椒の50%エタノール抽出エキス)
白胡淑の50%エタノール抽出エキスは白胡椒の乾燥粉砕末50gを500mlの瓶に入れ50%エタノール250mlを加え、10分間振盪した。ろ紙にて吸引ろ過し、浸出液を得た。さらに当該浸出液を減圧下で濃縮、凍結乾燥して製造例8の白胡淑の抽出エキスを得た。
製造例9(黒胡淑の50%エタノール抽出エキス)
黒胡淑の50%エタノール抽出エキスは黒胡椒の乾燥粉砕末50gを500mlの瓶に入れ50%エタノール250mlを加え、10分間振盪した。ろ紙にて吸引ろ過し、浸出液を得た。さらに当該浸出液を減圧下で濃縮、凍結乾燥して製造例9の黒胡淑の抽出エキスを得た。
製造例10(小薊の50%エタノール抽出エキス)
小薊の50%エタノール抽出エキスは小薊の乾燥粉砕末50gを500mlの瓶に入れ50%エタノール250mlを加え、10分間振盪した。ろ紙にて吸引ろ過し、浸出液を得た。さらに当該浸出液を減圧下で濃縮、凍結乾燥して製造例10の小薊の抽出エキスを得た。
製造例11(蕪夷の50%エタノール抽出エキス)
蕪夷の50%エタノール抽出エキスは蕪夷の乾燥粉砕末50gを500mlの瓶に入れ50%エタノール250mlを加え、10分間振盪した。ろ紙にて吸引ろ過し、浸出液を得た。さらに当該浸出液を減圧下で濃縮、凍結乾燥して製造例11の蕪夷の抽出エキスを得た。
次に、本発明の効果を確認するために、上記製造例に記載の抽出エキスを用いて下記試験を行った。
試験例1(グルコシルトランスフェラーゼ阻害作用)
(1)試験方法
(1−1)グルコシルトランスフェラーゼ酵素液の調製
ストレプトコッカスミュータンス(Streptococcus mutans)ATCC27351株をブレインハートインヒュージョン培地(BHI、日水製薬(株)製)10mlで37℃、18〜24時間予備培養した。ブレインハートインヒュージョン培地30mlを予備培養した培地に加え、37℃、18時間前培養した。さらに前培養した培養液を300mlのブレインハートインヒュージョン培地へ移し、一晩培養後、7000rpmで15分間遠心分離により菌体を除去した上清を得た。氷中下、この上清に硫酸アンモニウムを50%飽和になるまで添加して沈殿物を集めた。生じた沈殿物を10000rpmで15分間遠心分離して集め、50mMリン酸緩衝液(pH6.5)2mlに溶解し、同一の緩衝液に対して5℃で一晩透析し、グルコシルトランスフェラーゼ酵素液とした。
(1−2)グルコシルトランスフェラーゼ阻害活性の測定
グルコシルトランスフェラーゼ酵素液60μl、50mMリン酸緩衝液(pH6.5)100μl、0.2%アジ化ナトリウム100μl、10%ショ糖100μl、並びに、製造例1〜7で得られた抽出エキスをそれぞれ50μlを加え、さらに全量1000μlとなる量の水を加える。エッペンドルフ中でこれを30度の角度に傾けて37℃、20時間酵素反応させた。培養後は静かに3回転させ上清を除き、不溶性グルカンの付着面を上に傾けたまま1mlずつ3回蒸留水を加え、静かに3回転させ上清を除く。さらに3mlの蒸留水を加え、試験管に分注し、生じた不溶性グルカンを超音波処理を施して付着物を懸濁させ、550nmの吸光度を測定した。なお、グルコシルトランスフェラーゼ酵素液の添加量は対照ブランクの吸光度が1.0となる量とした。また、試料溶液の代わりに水を用いて同様の操作をしたものを対照ブランクとした。
グルコシルトランスフェラーゼ阻害率(%)は、試料反応溶液の吸光度をA、対照ブランクの吸光度をBとしたとき、(1−A/B)×100(%)で求めた。
また、阻害率が50%となる試料濃度(μg/ml)を求めIC50値とした。
(2)試験結果
試験1の結果を表1に示す。表1から明らかなように、バナバ葉、土荊皮、川揀皮、薯良、拳参の抽出エキスに強いグルコシルトランスフェラーゼ阻害活性が認められた。

試験例2(グルコシルトランスフェラーゼ阻害作用)
(1)試験方法
試験例1で用いたバナバ葉、土荊皮、川揀皮、薯良、拳参の抽出エキスの代わりに下記記載する実施例1、4、7、10で用いたものを使用した他は、試験例1と同様の方法により試験行った。
(2)試験結果
試験2の結果を表2に示す。表2から明らかなように、バナバ葉の抽出エキスが配合された製品に強いグルコシルトランスフェラーゼ阻害活性が認められた。

試験例3(P.ジンジバリス由来コラゲナーゼ阻害作用)
(1)試験方法
(1−1)P.ジンジバリス由来コラゲナーゼ酵素液の調製
ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)ATCC33277株を0.05%システイン塩酸塩、0.5%ヘミン、0.1%メナジオンを含むトリプチケースソイブロス1.5リットルに接種し37℃で2日間嫌気培養した。培養液を遠心分離し、上清を4℃で硫酸アンモニウム75%飽和とし、遠心分離し、上清を除いた。沈殿は0.05%のBrij35を含む10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)に溶解し、同緩衝液で一晩、4℃で透析する。透析内液の不溶物は遠心して除き、その上清を粗バクテリアコラゲナーゼとした。
(1−2)ヒト繊維芽細胞由来コラゲナーゼ
ヒト皮膚繊維芽細胞由来コラゲナーゼはMMP−1(活性型I型コラゲナーゼ;ヤガイ中央研究所)を使用した。
(1−3)コラゲナーゼ阻害活性の測定
コラゲナーゼ阻害活性の測定はコラゲノキットCLN−100(コラーゲン技術研修会)を用いて行った。試料溶液10μl、FITC標識コラーゲン溶液200μl、希釈したコラゲナーゼ(バクテリア又はヒト由来)溶液20μl及びキットに付属の希釈緩衝液を加えて全量を400μlとしグラスチューブ中で混合した。反応は35℃で2時間行い、コラゲナーゼにより分解したFITC標識コラーゲンを抽出し、励起波長495nm、蛍光波長520nmでの蛍光強度を測定した。コラゲナーゼ阻害活性は以下の式により求めた。
コラゲナーゼ阻害活性=((F−F)/F)×100(%)
F:試料添加時の蛍光強度 F:試料無添加時の蛍光強度
また、阻害率が50%となる試料濃度(μg/ml)を求めIC50値とした。
(2)試験結果
試験3の結果を表3に示す。表3から明らかなように、バナバ葉の抽出エキスに強いコラゲナーゼ阻害活性が認められた。

試験例4(P.ジンジバリス生育阻害作用)
(1)試験方法
製造例8〜11で得られた抽出エキスは最終濃度が12.5、25、50、100、200μg/mlになるように変法GAM寒天培地へ添加し、予め5mg/lヘミン及び0.5mg/lメナジオンを添加したソイビーンカゼインダイジェスト培地で嫌気的に前培養した10CFU/mlのP.ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)ATCC33277を表面塗抹し、37℃にて3日間嫌気培養した。上記濃度の抽出エキスを添加した変法GAM寒天培地において菌が生育しなかったエキスの最小濃度を最小発育阻止濃度(MIC)とした。
(2)試験結果
試験4の結果を表4に示す。表4から明らかなように、各抽出エキスに強いP.ジンジバリス生育阻害活性が認められた。

以下、種々の剤型の本発明による口腔用組成物の実施例を挙げる。
実施例1〜3(チューインガム)
下記の処方(実施例1〜3)にて、チューインガムを製造した。
(製造方法)
40℃に保温したガムベース及び水飴を双腕型混合機(ニーダー)に投入し、5分間混練した。次に1/3量のショ糖及びブドウ糖を投入して5分間混練し、当該混練物に1/3量のショ糖を入れ、さらに5分間混練した。バナバ葉、土荊皮、又は白胡淑の抽出エキスと残りのショ糖を予め混合した混練物に投入し、5分間混練して実施例1〜3のチューインガムを得た。
【実施例1】
(処方) 単位:質量部
バナバ葉の抽出エキス(製造例1) 0.1
ガムベース 20.0
ショ糖 49.9
ブドウ糖 20.0
水飴 10.0
【実施例2】
(処方) 単位:質量部
土荊皮の抽出エキス(製造例4) 1.0
ガムベース 20.0
ショ糖 49.0
ブドウ糖 20.0
水飴 10.0
【実施例3】
(処方) 単位:質量部
白胡淑の抽出エキス(製造例8) 1.0
ガムベース 20.0
ショ糖 49.0
ブドウ糖 20.0
水飴 10.0
実施例4〜7(ノンシュガーチューインガム)
下記処方(実施例4〜7)にて、ノンシュガーチューインガムを製造した。
(製造方法)
40℃に保温したガムベース及びマルチトールシロップを双腕型混合機(ニーダー)に投入し、5分間混練した。次に1/3量のキシリトール及びマルチトールを投入して5分間混練し、当該混練物に1/3量のキシリトール及びマルチトールを入れ、5分間さらに混練した。バナバ葉、川揀皮、又は黒胡椒の抽出エキスと残りのキシリトール及びマルチトールを予め混合した混練物に投入し、5分間混練して実施例4〜7のノンシュガーチューインガムを得た。
【実施例4】
(処方) 単位:質量部
バナバ葉の抽出エキス(製造例1) 0.1
ガムベース 20.0
キシリトール 49.9
マルチトール 20.0
マルチトールシロップ 10.0
【実施例5】
(処方) 単位:質量部
川揀皮の抽出エキス(製造例5) 1.0
ガムベース 20.0
キシリトール 49.0
マルチトール 20.0
マルチトールシロップ 10.0
【実施例6】
(処方) 単位:質量部
黒胡椒の抽出エキス(製造例9) 1.0
ガムベース 20.0
キシリトール 49.0
マルチトール 20.0
マルチトールシロップ 10.0
【実施例7】
(処方) 単位:質量部
バナバ葉の抽出エキス(製造例1) 0.1
黒胡淑の抽出エキス(製造例9) 1.0
ガムベース 20.0
キシリトール 48.9
マルチトール 20.0
マルチトールシロップ 10.0
実施例8〜11(洗口液)
下記、処方(実施例8〜11)にて、洗口液を製造した。
(製造方法)
バナバ葉、薯良、又は小薊の抽出エキス末以下精製水までの各成分を攪拌羽根付混合機で混合攪拌し実施例8〜11の洗口液を得た。
【実施例8】
(処方) 単位:質量部
バナバ葉の抽出エキス(製造例1) 0.1
モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン 0.7
サッカリンナトリウム 0.08
グリセリン 3.0
M−パラベン 0.2
青色1号 0.01
黄色4号 0.01
エタノール 8.0
精製水 87.9
【実施例9】
(処方) 単位:質量部
薯良抽出エキス(製造例6) 1.0
モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン 0.7
サッカリンナトリウム 0.08
グリセリン 3.0
M−パラベン 0.2
青色1号 0.01
黄色4号 0.01
エタノール 8.0
精製水 87.0
【実施例10】
(処方) 単位:質量部
小薊の抽出エキス(製造例10) 1.0
モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン 0.7
サッカリンナトリウム 0.08
グリセリン 3.0
M−パラベン 0.2
青色1号 0.01
黄色4号 0.01
エタノール 8.0
精製水 87.0
【実施例11】
(処方) 単位:質量部
バナバ葉の抽出エキス(製造例1) 0.1
モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン 0.7
クロルヘキシジン 0.01
サッカリンナトリウム 0.07
グリセリン 3.0
M−パラベン 0.2
青色1号 0.01
黄色4号 0.01
エタノール 8.0
精製水 87.0
実施例12(キャンディー)
下記、処方にてキャンディーを製造した。
(製造方法)
グラニュー糖、水飴及び精製水を予備溶解釜で混合し、沸騰させてグラニュー糖を溶解し、さらに煮詰めた後バナバ葉の抽出エキスを投入して十分混合した。冷却後、実施例12のキャンディーを得た。
【実施例12】
(処方) 単位:質量部
バナバ葉の抽出エキス(製造例1) 0.5
グラニュー糖 60.0
水飴 39.9
精製水 適量
実施例13〜16(練り歯磨き)
下記、処方(実施例13〜16)にて、練り歯磨きを製造した。
(製造方法)
バナバ葉、拳参、又は蕪夷の抽出エキス以下精製水までの各成分を攪拌羽根付混合機で混合攪拌し実施例13〜16の練り歯磨きを得た。
【実施例13】
(処方) 単位:質量部
バナバ葉の抽出エキス(製造例1) 0.1
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0
グリセリン 4.0
ソルビトール 29.0
リン酸カルシウム 36.9
炭酸カルシウム 10.0
無水ケイ酸 3.0
ラウリル硫酸ナトリウム 0.5
キシリトール 8.0
精製水 7.5
【実施例14】
(処方) 単位:質量部
拳参の抽出エキス(製造例7) 1.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0
グリセリン 4.0
ソルビトール 29.0
リン酸カルシウム 36.0
炭酸カルシウム 10.0
無水珪酸 3.0
ラウリル硫酸ナトリウム 0.5
キシリトール 8.0
精製水 7.5
【実施例15】
(処方) 単位:質量部
蕪夷の抽出エキス(製造例11) 1.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0
グリセリン 4.0
ソルビトール 29.0
リン酸カルシウム 36.0
炭酸カルシウム 10.0
無水珪酸 3.0
ラウリル硫酸ナトリウム 0.5
キシリトール 8.0
精製水 7.5
【実施例16】
(処方) 単位:質量部
バナバ葉の抽出エキス(製造例1) 0.1
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0
グリセリン 4.0
ソルビトール 29.0
リン酸カルシウム 36.9
炭酸カルシウム 10.0
無水ケイ酸 3.0
塩化セチルピリジニウム 0.01
ラウリル硫酸ナトリウム 0.5
キシリトール 8.0
精製水 7.49
【産業上の利用可能性】
本発明の口腔用組成物は、上述したように、優れたグルコシルトランスフェラーゼ阻害作用、コラゲナーゼ阻害作用、又はP.ジンジバリス生育阻害作用を示す。従って、本発明の口腔用組成物は、う蝕や歯周病の予防として有用である。
本発明のグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤、コラゲナーゼ阻害剤、P.ジンジバリス生育阻害剤は、上記抽出エキスの少なくとも1種以上より選択されるものを有効成分とし、それらを2種以上使用しても良い。
そして、グルコシルトランスフェラーゼ阻害作用を有するバナバ葉、土荊皮、川揀皮、薯良、拳参よりなる群から選択される少なくとも1種の抽出エキスと、歯周病原菌ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)生育阻害作用を有する白胡淑、黒胡淑、小薊、蕪夷よりなる群から選択される少なくとも1種の抽出エキスを併用して用いるとう蝕又は歯周病の予防効果が高まるため好ましい。
本発明のグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤、コラゲナーゼ阻害剤、P.ジンジバリス生育阻害剤は、本発明の効果を妨げない限り、他の公知もしくは、将来公知となりえるグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤、コラゲナーゼ阻害剤、P.ジンジバリス生育阻害剤等との成分と組み合わせて配合することもできる。
また、本発明のグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤、コラゲナーゼ阻害剤、P.ジンジバリス生育阻害剤は、適用する口腔用組成物の種類に応じて、該口腔用組成物に通常配合される成分と併用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バナバ葉、土荊皮(ドケイヒ)、川揀皮(センレンヒ)、薯良(ショリョウ)、拳参(ケンジン)、白胡椒、黒胡椒、小薊(ショウケイ)、蕪夷(ブイ)よりなる群から選択される少なくとも1種の抽出エキスを含有することを特徴とする、グルコシルトランスフェラーゼ阻害作用又は歯周病原菌ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)生育阻害作用のいずれかを有する口腔用組成物。
【請求項2】
口腔用組成物が、う蝕又は歯周病予防用の口腔組成物である請求の範囲第1項に記載の口腔用組成物。
【請求項3】
バナバ葉、土荊皮、川揀皮、薯良、拳参よりなる群から選択される少なくとも1種の抽出エキスを有効成分とすることを特徴とするグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤。
【請求項4】
白胡椒、黒胡椒、小薊、蕪夷よりなる群から選択される少なくとも1種の抽出エキスを有効成分とすることを特徴とする歯周病原菌ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)生育阻害剤。
【請求項5】
バナバ葉の抽出エキスを有効成分とすることを特徴とするコラゲナーゼ阻害剤。
【請求項6】
コラゲナーゼが、歯周病原菌ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)由来又はヒト繊維芽細胞由来である請求の範囲第5項に記載のコラゲナーゼ阻害剤。

【国際公開番号】WO2004/026273
【国際公開日】平成16年4月1日(2004.4.1)
【発行日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−537533(P2004−537533)
【国際出願番号】PCT/JP2003/009427
【国際出願日】平成15年7月25日(2003.7.25)
【出願人】(502332991)富士ケミカル株式会社 (20)
【Fターム(参考)】