説明

口腔衛生製品とその使用法

本発明は、歯垢及び歯石を極めて効率的かつ迅速に除去して抑制するための、純粋アスコルビン酸結晶及び顆粒(ビタミンC)もしくはその一方とヒドロキシアパタイトのようなエナメル質補修組成とを含む組成物を提供する。当該組成物は、歯牙エナメル質を損なうことなく10%から90%までのアスコルビン酸を含有することができる。その理由は、ヒドロキシアパタイトが当該エナメル質の損傷を補修するためである。当該組成物は、様々な状況において広範な消費者を対象とするために、歯磨き粉、練り歯磨き、口腔洗浄剤、口腔スプレー及びチューイングガムとして使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口腔の健康及び衛生を促進するために役立つ組成物及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
う食(虫歯)及び歯肉炎は、細菌性生成物、白血球、上皮細胞及び唾液構成要素から成る細菌性歯垢の活動と関係がある。唾液の存在下で増殖性細菌は、歯肉線、舌、歯間、小窩及び裂溝のような、食物が保持された場所に付着する。かかる細菌は、保持された食物を分解して有毒物質を放出し、歯垢及び歯石(歯垢形成の進化形)を形成する。これは、口臭、歯肉炎及び虫歯を招く。
【0003】
口腔ケア製品の大部分は人工物で、摂取した場合、有害である。それらの幾つかはアレルギー反応を誘発し、その他は、高用量を投与した場合、発癌性がありさえする。また、抗生物質も、歯垢形成と闘うために用いられたことがある。しかしながら、抗生物質の適用は通例、耐性微生物の進化を招く。その結果、口腔ケア製品には安全な成分を使用しようとする傾向が存在する。また、口腔衛生の重点は、歯垢及び歯石を除去する化学的方法に置かれてきた。これらの化学的方法は、スクレーパーによる機械的作用の必要をなくす。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、歯垢及び歯石を化学的に除去する安全な口腔用組成物に関するものである。さらに本発明は、さらなる歯垢蓄積及び歯石形成を抑制する。よって本発明は、極めて効率的に歯垢及び歯石を除去して抑制する。本発明はまた、天然歯牙漂白剤及び保存料でもある。
【0005】
重曹のような安全な成分を含有する口腔ケア製品が、よく知られている。しかしながら、十分な洗浄を提供するために必要な高濃度の重曹は、研磨性で、嫌な味がする。
サポニンは、もう一つのタイプの安全な歯垢洗浄剤であり、人工的な界面活性剤を用いることなく泡立ちを生み出して洗浄する。しかしながらサポニンは、植物(キラヤ属及びユッカ属の木もしくはその一方)由来であり、植物から抽出しなければならず、それは、労力と時間とを消費するプロセスである。
【0006】
アスコルビン酸(ビタミンC)は安全な成分であり、口腔用組成物に用いられてきた。しかしながら、かかる組成物は通例、アスコルビン酸を少量しか含有せず、概してその他の洗浄成分に依拠する。その他の組成物は、アスコルビン酸は使用するが、かかる酸の強力かつ安全な洗浄力を効率的に活用することはできず、銅のような自動酸化用の触媒と、その他の洗浄剤の相乗作用とに大いに依拠する。その他の洗浄剤の助けを借りない純粋アスコルビン酸結晶及び顆粒もしくはその一方の多大な洗浄力は、上記先行技術のいずれにおいても説明も示唆も、また、明らかにもされていない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
先行技術が、高濃度のアスコルビン酸の使用を、歯牙エナメル質に有害であるとして避けるのに対して、本発明の好ましい実施形態は、約10%から90%までのアスコルビン酸を含有することができる。と言うのも、ヒドロキシアパタイトが、かかるエナメル質を効率的に補修して保護するためである。また、先行技術の組成物が、1分間よりも長い処置を必要とするのに対して、本発明の好ましい実施形態は、30秒間の処置を必要とする
だけである。
【0008】
さらにまた、本発明は、歯垢及び歯石を除去して管理するための口腔用組成物を対象とするものである。かかる組成物は、純粋結晶及び顆粒のアスコルビン酸(ビタミンC)もしくはその一方と、ヒドロキシアパタイトとを含有する。高濃度(10%から約90%まで)で用いた場合、アスコルビン酸は極めて効率的に、接触するとすぐに迅速に歯垢及び歯石を溶解して引き離す。かかる高濃度が、歯牙エナメル質を損なうことはない。その理由は、ヒドロキシアパタイトが、かかるエナメル質を補修して保護するためである。1つの例示的実施形態では、アスコルビン酸によって引き起こされる口腔粘膜炎のような炎症は、ある形態のメントールを組成物に使用することにより、予防することができる。
【0009】
本発明は通例、60秒未満の間に、歯垢及び歯石を化学的に溶解する。本発明は、追加的洗浄剤と、スクレーパーによる機械的作用との必要性をなくす。さらに本発明は、常用した場合、極めて効率的に歯垢蓄積及び歯石形成を抑制する。
【0010】
本発明の最も効率的な形態は、10%から90%までのアスコルビン酸結晶及び顆粒もしくはその一方を含有する歯磨き粉である。しかしながら本発明は、約10〜40%のアスコルビン酸を含有する水溶液及びアルコール性水溶液として液体形態で用いることができる。本発明は、甘味料、香味料及び着色料のような追加的成分を含有することができ、様々な状況において広範な消費者を対象とするために、練り歯磨き、チューイングガム、アルコール入り及び無アルコールの口腔洗浄剤、並びに口腔スプレーのような様々な商品に使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の1つの目的は、歯垢及び歯石の、改善された除去及び管理を提供することである。本発明は、追加的洗浄成分の助けを借りない純粋アスコルビン酸結晶、顆粒及びその他の形態の純粋アスコルビン酸もしくはその一方の、多大な洗浄力に基づくものである。結晶形態の代わりに、顆粒形態のアスコルビン酸を用いても良いことにご留意下さい。
【0012】
歯牙エナメル質を補修して保護するためにヒドロキシアパタイトが用いられる場合、本発明は、高濃度のアスコルビン酸を使用する。アスコルビン酸が本発明の好ましい化合物であるがアスコルビン酸の代わりに、高い洗浄効果を組み込む酸性化合物を用いても良いことは、注目に値する。
【0013】
アスコルビン酸(ビタミンC)は無毒の化合物であり、摂取した場合、無害である。ビタミンCの欠乏が、コラーゲン形成が損なわれた場合に壊血病を引き起こすことは知られている。加えて、ビタミンCの不足した食事は、歯肉を、細菌の攻撃をより受けやすいものにする。よってアスコルビン酸は、単に無害であるばかりでなく、ヒト有機体が健康的に機能するために重要でもある。従って、本発明の目的の1つは、ヒトの健康を促進する安全な口腔衛生用組成物を提供することである。
【0014】
本発明の無害な特質によって本発明は、幼児による使用のために、より一層適したものになる。多くの親たちが子供の口腔衛生を効率的に管理できないために、本発明が、安全かつ健康的で効率的な洗浄手順を提供することにより、この問題を解決し、広範囲を長く歯磨きする必要をなくす。
【0015】
様々な研究において、虫歯及び歯周病の主要要因としての細菌性歯垢の役割が確認されてきた。最も一般的なタイプの歯周病は、歯肉炎及び歯周炎である。歯肉炎は初期の歯肉疾患で、歯肉の炎症、腫れ及び出血を特徴とする。歯周炎は末期の歯肉疾患で、歯を支持する骨がゆっくりと失われる。歯肉疾患における歯垢の主要な役割に照らして、本発明の
目的の1つは、歯垢、虫歯及び歯周病に関連する細菌と闘うための、安全かつ効果的な口腔衛生用組成物を提供することである。
【0016】
歯磨き粉形態の純粋アスコルビン酸結晶及び顆粒(70%を超える純度)もしくはその一方を、本発明の最も効率的な実施形態と捕らえることができる。結晶及び顆粒もしくはその一方の大きさは、5μ〜50μであることができるが、それに限らない。高濃度(10%を超え約90%までの範囲)で用いた場合、アスコルビン酸結晶及び顆粒もしくはその一方は、多大な洗浄力を有し、その他の洗浄剤及び更なる機械的洗浄の必要をなくす。かかる高濃度は極めて効果的に、口腔微小植物を含む広範な細菌を、すなわち、アクチノミセス・ビスコサース、α連鎖球菌、カンジダ・アルビカンス、大腸菌、緑膿菌、表皮ブドウ球菌及びミュータンス連鎖球菌を殺菌する。
【0017】
本発明は、90%以上のアスコルビン酸の存在下でさえ、歯牙エナメル質を損なうことはない。と言うのも、ヒドロキシアパタイトが、かかるエナメル質を保護して修復するためである。本発明は、0.2%から約1.0%までのヒドロキシアパタイトを含有することができるが、好ましい量は、重量で0.46%である。
【0018】
ヒドロキシアパタイトは、正常な骨及び歯の主要構成要素にして必須成分である。ヒドロキシアパタイトは、熱に不安定な化合物で、その化学量論性に応じて約800〜1200°Cの温度で分解する。ヒドロキシアパタイトは、整形外科、歯科及び顎顔面外科への適用に用いた場合、骨の内方成長及びオッセオインテグレーションを支援する。
【0019】
ヒドロキシアパタイトは、歯牙表面に付着し、歯の再石灰化及び強化を促進する。ヒドロキシアパタイトは、エナメル質の小窩、裂溝及び損傷を保護して再生するための歯科微細充填法にうまく用いられてきた。また、ヒドロキシアパタイトは、虫歯を引き起こす歯垢を吸着する。研究では、ヒドロキシアパタイトへの口腔連鎖球菌の吸着が示された。
【0020】
アスコルビン酸及びヒドロキシアパタイトに加えて、本発明の歯磨き粉形態は、約10〜20%の燐酸三カルシウムと、0.1〜0.2%のメントールと、4〜6%のクエン酸亜鉛とを含有する。燐酸三カルシウムは、アスコルビン酸結晶の充填担体として用いられ、メントールは、局所麻酔兼反対刺激剤であり、クエン酸亜鉛は、歯牙エナメル質への歯垢付着の防止剤である。かかる歯磨き粉はまた、フッ化物(特に、水に含まれるフッ化物の量が不十分な地域において)、甘味料、香味料及び着色料も含有することができる。
【0021】
アスコルビン酸はまた、天然漂白剤でもあり、追加的漂白剤の必要をなくす。しかしながら歯磨き粉は、過酸化炭酸ナトリウム(約3〜5%)及び含水シリカ(約5〜7%)のような追加的漂白成分を含むことができる。
【0022】
アスコルビン酸結晶及び顆粒もしくはその一方はまた、無水グリセロール・ペーストのような無水ペースト、チューイングガム、水溶液及びアルコール性水溶液内に含まれることもできる。水溶液は、80%までの水を含有することができ、アルコール溶液は、30%までの変性アルコールと、50%までの水とを含有することができる。アルコール溶液は、チモール、メントール又はその他のアルコールを含有することができる。
【0023】
アスコルビン酸が保存料であってその溶液を特に密封容器に保存又は包装する必要がないことに、留意することが重要である。本発明の保存特性を考えると、本発明の溶液は、溶液の洗浄特性を損なうことなく水道水で作成することができる。しかしながら、精製水の方が好ましい。また、本発明は、約0.2〜0.4%の量の、安息香酸ナトリウムのような追加的保存料も使用することができる。
【0024】
本発明は、甘味料を含め、その他の成分を含有することができ、様々な味及び香味を達成するために香味料及び着色料を加えることができるはずである。適した甘味料は、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、シクラメート、蔗糖、ソルビトール、モンニトール及びマルチトールである。しかしながら好ましい甘味料は、サッカリンナトリウム(0.01〜0.02%)である。適した香味料は、天然及び合成の油である。好ましい香味料は、約0.2〜0.4%の量の、スペアミントとペパーミントとの組み合わせである。しかしながら本発明は、桂皮油、冬緑油、月桂樹油、柑橘油、レモン油、ライム油、丁字油及びメントールのような、その他の香味料を含有することができる。
【0025】
本発明はまた、抗真菌剤、抗炎症剤、抗生剤、抗菌剤、鎮痛剤及び免疫抑制剤のような、薬剤又は生体活性成分も含有することができる。
本発明の歯磨き粉形態は、唾液に接触するとすぐに液体となり、約15〜90秒の間に歯垢を化学的に溶解して歯、歯肉及び舌から切り離す。さらに、形成された液体は、石灰化した歯石と歯との間のバリアを迅速に破壊する。
同様に、本発明の溶液形態は、歯垢と反応して脂肪様の物質を形成し、それによって、歯、歯肉及び舌から歯垢及び歯石を切り離し、洗い落とす。これによって、機械的スクレーパーと、その保守及び保管との必要がなくなる。かかる溶液はまた、最も狭い場所への接近を可能にする濯ぎの強さに応じて、歯間の歯垢も除去することができる。かかる溶液内の結晶及び顆粒もしくはその一方の量は、望まれる味及び効力を無理なく達成するために変更することができる。
【0026】
よって、本発明の改善された機能の1つは、迅速かつ効率的な歯垢の除去及び抑制である。歯垢は、主として細菌自体から派生したゲル様の細胞間物質によって取り囲まれた細菌コロニーから成る脂肪性物質である。歯垢はまた、唾液、上皮細胞及び白血球も含有する。歯垢は通例、歯牙表面、歯肉、歯肉線及び舌の上に蓄積し、口臭、歯肉疾患及び虫歯を招く。歯垢の細菌コロニーは、エネルギー源として食餌性炭水化物を用い、酸を生成する。かかる酸が、歯のエナメル質及び象牙質を脱灰し、歯肉組織を冒し、歯内のカルシウムと反応する。
【0027】
人々は歯を磨く際、通例、およそ1分間を要し、化学的作用又は機械的作用への曝露時間は限られる。ほとんどの歯科医及び口腔衛生士は、効率的な歯垢除去のために、より長い処置を推奨する。しかしながら、本発明は迅速に作用し、15〜90秒未満の間に、歯垢及び歯石を化学的に溶解して滑らかな歯牙表面、汚れのない歯肉及び舌にする。さらにアスコルビン酸は、ゆるんだ歯肉と歯との間に形成された歯垢を軟化させる。歯垢蓄積は抑制され、歯肉線は引き締まり、息は爽やかに、口内の味はさっぱりする。その結果、虫歯及び歯周病が効果的に予防される。
【0028】
本発明のもう一つの改善された機能は、迅速かつ効率的な歯石の除去及び抑制である。歯石は、歯石形成の進化形を構成する。歯石は、唾液内の無機塩及び燐酸塩が歯垢上に堆積した場合に形成される。これは、石灰化と、除去が困難な硬質表面形成とにつながる。長期にわたる歯石の放置は、深刻な歯及び歯肉の疾患を招く可能性がある。歯石は通例、超音波スクレーパー、ピック及び歯ブラシのような機械的手段によって除去される。しかしながらアスコルビン酸は、石灰化した歯石と歯との間のバリアを破壊する傾向がある。よって、本発明の各応用は、歯石形成を減少させて抑制し、虫歯及び歯周病の予防となる。
【0029】
本発明は、様々な状況において広範な消費者を対象とするために、口腔洗浄剤、口腔スプレー、練り歯磨き、歯磨き粉及びチューイングガムのような、様々な商品形態で使用することができる。口腔洗浄剤並びに練り歯磨き及び歯磨き粉が、家庭内使用の方に適しているのに対して、口腔スプレー及びチューイングガムは、普遍的に利用することができる

【0030】
本発明の練り歯磨き及び歯磨き粉の形態は、歯ブラシを用いてか又は用いずに歯に塗布する家庭内状況において使用するために、より適している。練り歯磨きの塗布及び歯磨きが完了した後、練り歯磨き及び歯磨き粉は、水ですすがれ、吐き出される。同様に、本発明の口腔洗浄剤形態も、人がその口腔を広範囲にわたってすすぐ機会を有する家庭内状況において、無理なく使用することができる。すすぎが完了した後、口腔洗浄剤は通例、吐き出され、口腔は水ですすがれる。アスコルビン酸の安全な特質を考えると不慮の嚥下が有害にならないことに、留意することが重要である。
【0031】
家庭内使用の方に適した口腔洗浄剤及び練り歯磨きの形態とは対照的に、本発明の口腔スプレー及びチューイングガムの形態は、普遍的に使用することができる。多くの人々は、一日を通して口腔衛生対策を行う意志はあるのだが、かかる対策が不便で時として不格好であることに気づく。例えば、化粧室又は流し台は、常には利用できない場合もあり、練り歯磨き及び口腔洗浄剤を使用できないと感じるのである。また、歯ブラシ、練り歯磨き又は口腔洗浄剤ボトルのような品物を持ち歩く姿を見られて気まずく感じる場合もある。その結果として、便利かつ携帯可能で嚥下可能な口腔衛生製品を求める強いニーズが存在する。かかる製品が、本発明の口腔スプレー及びガムの形態である。
【0032】
口腔スプレーは、歯垢及び歯石の効率的除去を可能にするために、溶液を口腔内に噴霧して約15〜90秒間、保持することを必要とする。その後、溶液は、安全に嚥下するか又は簡単に吐き出すことができるはずである。口腔スプレーは、ポケット、財布及びバッグに収まるように、携帯用ボトルに包装することができるはずである。
【0033】
本発明のガム形態をかむことは、普遍的適用のもう1つの形態である。歯垢及び歯石を除去するために十分な短時間、ガムをかむことにより、歯垢及び歯石を溶解し取り除くことができる。さらに人は、歯垢が除去された後でさえも、歯垢蓄積及び歯石形成を抑制するために、より長時間、ガムをかみ続けることができる。
【0034】
以下は、本発明の好ましい実施形態を用いた組成物実施例である。
実施例1
第一の実施例は、次のものを含有する薬用チューイングガムである。
69.0% 咀嚼用ガム・コア
20.0% アスコルビン酸結晶及び顆粒もしくはその一方
0.1% サッカリンナトリウム
0.5% ヒドロキシアパタイト
0.2% スペアミント/ペパーミント香味
0.24% フッ化ナトリウム
0.001% 青色1号
5.0% クエン酸亜鉛三水和物
2.0% スクラロース
1.0% 無糖チクレッツ用高分子被膜
0.1% 安息香酸ナトリウム
1.0% 二酸化チタン
0.859% その他の成分
【0035】
実施例2
第二の実施例は、次のものを含有する歯磨き粉である。
70.0% アスコルビン酸結晶及び顆粒もしくはその一方
12.0% 燐酸三カルシウム又は燐酸二カルシウム
0.1% メントール天然結晶粉末
0.2% スペアミント/ペパーミント香味
0.24% フッ化ナトリウム
3.0% 過酸化炭酸ナトリウム
5.0% 含水シリカ
5.0% クエン酸亜鉛三水和物
2.0% スクラロース
0.5% ヒドロキシアパタイト
1.0% 二酸化チタン
0.96% その他の成分
【0036】
実施例3
第三の実施例は、次のものを含有する脱イオン水としての無アルコール口腔洗浄剤である。
25.0% アスコルビン酸結晶及び顆粒もしくはその一方
0.01% サッカリンナトリウム
0.2% スペアミント/ペパーミント香味
0.001% 青色1号
5.0% クエン酸亜鉛
0.7% 塩化セチルピリジウム
10.0% グリセリン
0.1% ポリマー407
0.5% ヒドロキシアパタイト
58% 脱イオン水
0.489% その他の成分
【0037】
実施例4
第四の実施例は、次のものを含有する脱イオン水としてのアルコール入り口腔洗浄剤である。
20.0% アスコルビン酸結晶及び顆粒もしくはその一方
10.0% ソルビトール溶液
0.01% サッカリンナトリウム
0.2% 安息香酸ナトリウム
0.2% スペアミント/ペパーミント香味
0.0001% 青色1号
5.0% クエン酸亜鉛
0.5% ヒドロキシアパタイト
10.0% グリセリン
0.1% ポロキサマー407
0.24% フッ化ナトリウム
0.1% メントール入り変性アルコール
0.1% チモール入り変性アルコール
20.0% メントール及びチモール入り変性アルコール
33% 脱イオン水
0.5499% その他の成分
【0038】
実施例5
第五の実施例は、次のものを含有する練り歯磨きである。
34.0% アスコルビン酸結晶及び顆粒もしくはその一方
10.0% ソルビトール粉末
0.5% ヒドロキシアパタイト結晶
0.01% サッカリンナトリウム
0.2% 安息香酸ナトリウム
0.2% スペアミント/ペパーミント香味
5.0% クエン酸亜鉛三水和物
30.0% 無水グリセリン
0.24% フッ化ナトリウム
3.0% オルト燐酸カルシウム
5.0% 含水シリカ
10.0% 燐酸三カルシウム
1.0% ラウリル硫酸ナトリウム
0.85% その他の成分
【0039】
本開示内容の実施形態を特定の実施例により説明したが、かかる開示内容がかかる特定の実施例に限定されないこと、並びに、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく当業者には、様々なその他の変更、組み合わせ及び修正が明白になるはずであることが理解されるべきであり、かかる範囲及び趣旨は、下記特許請求の範囲を参照して確定されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯垢及び歯石の除去及び抑制用の組成物であって、
a)純粋アスコルビン酸と、
b)エナメル質補修構成要素とを含む組成物。
【請求項2】
前記エナメル質補修構成要素がヒドロキシアパタイトである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ヒドロキシアパタイトが、前記純粋アスコルビン酸によって引き起こされた歯の損傷を補修する、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記ヒドロキシアパタイトが、重量で約0.3〜1.0%の量である、請求項2に記載の組成物。
【請求項5】
a)燐酸三カルシウム、
b)メントール粉末、
c)クエン酸亜鉛、
d)過酸化炭酸ナトリウム、
e)含水シリカ、
f)サッカリンナトリウム、
g)フッ化物
h)香味料、及びそれらの組み合わせから成る群から選択された成分をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物が、歯磨き粉、無水練り歯磨き及びチューイングガムのいずれか1つの形態である、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
歯垢及び歯石の除去及び抑制用の組成物であって、
a)純粋アスコルビン酸と、
b)エナメル質補修構成要素と、
c)水とを含む組成物。
【請求項8】
前記エナメル質補修構成要素がヒドロキシアパタイトである、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
前記ヒドロキシアパタイトが、前記純粋アスコルビン酸によって引き起こされた歯の損傷を補修する、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記ヒドロキシアパタイトが、重量で約0.5%までの量である、請求項8に記載の組成物。
【請求項11】
a)グリセリン、
b)高分子、
c)クエン酸亜鉛、
d)サッカリンナトリウム、
e)安息香酸ナトリウム、
f)香味料、及びそれらの組み合わせから成る群から選択された成分をさらに含む、請求項7に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物が、口腔洗浄剤及び口腔スプレーのいずれか一方の形態である、請求項7に記載の組成物。
【請求項13】
歯垢及び歯石の除去及び抑制用の組成物であって、
a)純粋アスコルビン酸と、
b)エナメル質補修構成要素と、
c)アルコールとを含む組成物。
【請求項14】
前記エナメル質補修構成要素がヒドロキシアパタイトである、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
前記ヒドロキシアパタイトが、前記純粋アスコルビン酸によって引き起こされた歯の損傷を補修する、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
a)水、
b)グリセリン、
c)高分子、
d)クエン酸亜鉛、
e)サッカリンナトリウム、
f)安息香酸ナトリウム、
g)香味料、及びそれらの組み合わせから成る群から選択された成分をさらに含む、請求項13に記載の組成物。
【請求項17】
前記組成物が、口腔洗浄剤及び口腔スプレーのいずれか一方の形態である、請求項13に記載の組成物。
【請求項18】
歯垢及び歯石を除去及び抑制するための方法であって、前記方法が、
a)歯垢及び歯石を除去して抑制するために効果的な量の、歯磨き粉及び練り歯磨きのいずれか一方の形態の、純粋アスコルビン酸及びヒドロキシアパタイトを口内に入れるステップと、
b)歯垢及び歯石を除去して抑制するために十分な時間、前記純粋アスコルビン酸を口内に保持するステップと、
c)前記歯磨き粉及び練り歯磨きのいずれか一方を吐き出すステップと、
d)口を水ですすぐステップと、
e)前記水を吐き出すステップとを備える方法。
【請求項19】
歯垢及び歯石をさらに除去するために歯科用具を使用するステップをさらに備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記歯磨き粉及び練り歯磨きのいずれか一方が、燐酸三カルシウム、メントール粉末、クエン酸亜鉛、過酸化炭酸ナトリウム、含水シリカ、サッカリンナトリウム、フッ化物、香味料及びそれらの組み合わせから成る群から選択された成分をさらに含有する、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
歯垢及び歯石を除去及び抑制するための方法であって、前記方法が、
a)歯垢及び歯石を除去して抑制するために効果的な量の、口腔洗浄剤及び口腔スプレーのいずれか一方の形態の、純粋アスコルビン酸及びヒドロキシアパタイトを口内に入れるステップと、
b)歯垢及び歯石を除去して抑制するために十分な時間、前記口腔洗浄剤及び口腔スプレーのいずれか一方を、口内に保持するステップと、
c)前記口腔洗浄剤及び口腔スプレーのいずれか一方を吐き出すステップと、
d)口を水ですすぐステップと、
e)前記水を吐き出すステップとを備える方法。
【請求項22】
前記口腔洗浄剤及び口腔スプレーのいずれか一方が、グリセリン、高分子、クエン酸亜鉛、サッカリンナトリウム、安息香酸ナトリウム、フッ化物、香味料、及びそれらの組み合わせから成る群から選択された成分をさらに含有する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
a)歯垢及び歯石を除去及び抑制するための方法であって、前記方法が、歯垢及び歯石を除去して抑制するために効果的な量の、ガム形態の純粋アスコルビン酸及びヒドロキシアパタイトを、口内に入れるステップと、
b)歯垢及び歯石を除去して抑制するために十分な時間、前記ガムをかむステップとを備える方法。
【請求項24】
前記純粋アスコルビン酸が結晶形態、顆粒形態及びそれらの組み合わせである、請求項1に記載の歯垢及び歯石の除去及び抑制用の組成物。

【公表番号】特表2009−528352(P2009−528352A)
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−557291(P2008−557291)
【出願日】平成19年2月20日(2007.2.20)
【国際出願番号】PCT/US2007/004348
【国際公開番号】WO2007/106295
【国際公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(508264298)デンテック インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】DENTECH,INC.
【Fターム(参考)】