説明

可動IVスタンドを移動させるためのハンドルを有する患者支持体

【課題】IVポールを把持しなくてよい,ストレッチヤ−等の患者支持装置の提供。
【解決手段】患者支持装置20は、フレーム22、26と、フレーム22に連結されて床50の上方でフレーム22を支持している複数のキャスター24と、フレーム26に連結された押しハンドル68と、押しハンドル68に連結されたIVポール連結体100とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、全体的に、患者を運ぶために車輪又はキャスターを有する、例えばストレッチャー等の患者支持装置に関するものである。さらに詳細には、本開示は、このような患者支持装置で押しハンドルを有するものに関している。
【背景技術】
【0002】
床で支持されている車輪付IVポールに掛けられたIVバッグを使用して薬物を静脈内投与する必要がある患者を移動させることは、困難である場合がある。移動の間は、ストレッチャーとこれに関連する床で支持されているIVポールとを床に沿って動かすために、複数の治療・介護者が必要となることもある。治療・介護者が片手でIVポールを把持し、もう一方の手でストレッチャーを押す必要がなくなるように、ストレッチャー自体にIVポールを装備する、あるいは床で支持されているIVポールをストレッチャーと縦列で移動させるための何らかの機構をストレッチャーに備えることが知られている。また、IVポールが車輪付カートからストレッチャー又は病院ベッドに移るようなシステムを備えることも知られている。これらの様々なタイプの従来技術の装置の例として、特許文献1と、特許文献2と、特許文献3と、特許文献4と、特許文献5と、特許文献6とを参照されたい。
【0003】
「ストレッチャー」という用語をこの開示全体に渡って使用するが、この開示の教示は、例えば病院ベッド、撮像台、手術台、その他等、ストレッチャー以外の種類の患者支持装置に導入することも可能である。よって、この記載及び特許請求の範囲で使用する「患者支持装置」という用語には、例えばストレッチャー、病院ベッド、撮像台、手術台、その他等いかなる種類の患者支持装置も含まれるものと理解されたい。
【特許文献1】米国特許第4262872号明細書
【特許文献2】米国特許第4945592号明細書
【特許文献3】米国特許第5117521号明細書
【特許文献4】米国特許第5319816号明細書
【特許文献5】米国特許第5407163号明細書
【特許文献6】米国特許第6585206号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、単独で又はいかなる組み合わせでも特許可能な対象を備え得る、添付の特許請求の範囲で列挙されている特徴のうちの一つ以上を、又は以下の特徴又はこれらの組み合わせのうちの一つ以上を有している装置を備えている。
【0005】
患者支持装置は、フレームと、前記フレームに連結されて床の上方で前記フレームを支持している複数のキャスターと、前記フレームに連結された押しハンドルと、前記押しハンドルに連結されたIVポール連結体とを有していてもよい。前記IVポール連結体が、IVポールを囲んで引っ掛けるフック又はフランジを備えていてもよい。前記押しハンドルが、概ね上方向に延在する第一部分と、前記第一部分に対して横方向に内側に延在するハンドルポストとを有していてもよい。前記IVポール連結体が、前記押しハンドルの前記概ね上方向に延在する第一部分に対して横方向に外側に延在していてもよい。前記IVポール連結体が、前記ハンドルポストと一体的に形成されていてもよい。前記IVポール連結体と前記押しハンドルが、治療・介護者が前記患者支持装置と前記IVポールとを床に沿って動かすとき、この治療・介護者が片手で同時に前記押しハンドルと前記IVポールとを把持できるように構成されていてもよい。前記IVポールが、前記のように治療・介護者が手で前記IVポールと前記押しハンドルとを同時に把持することによって前記IVポール連結体に保持されてもよい。
【0006】
ある実施形態では、前記IVポール連結体が、第一部分と、前記IVポールを前記ハンドルに連結させる第一位置と、前記IVポールを前記ハンドルから分離することを可能にする第二位置との間で前記第一部分に対して移動可能となっている第二部分とを有していてもよい。別の実施形態では、前記IVポール連結体が、変形して前記IVポールを包囲するように構成されている柔軟性のあるフラップを備えていてもよい。
【0007】
前記装置が、前記フレームの上方で支持されているデッキを有していてもよい。前記IVポール連結体が、前記デッキの側方端を越えて外側に延在する部分を有していてもよい。前記IVポール連結体が、前記IVポールを受容するように構成されている概ね垂直に延在する溝部を有していてもよい。前記概ね垂直に延在する溝部が、前記フレームの長手方向に伸びる中心線を通過する垂直面に向かって横方向に内側に向かって開放されていてもよい。前記IVポール連結体が、前記IVポールが前記垂直に延在する溝部に受容されると前記IVポールを包囲するように構成されているフランジ部分を有していてもよい。前記フランジ部分の上壁が、その自由端に向かって次第に下がるようにしてもよい。
【0008】
前記フレームが、前記キャスターによって支持されている下方フレームと、前記下方フレームによって支持されている上方フレームとを有していてもよい。前記押しハンドルが、前記上方フレームに連結されていてもよい。前記押しハンドルが、前記IVポール連結体が前記上方フレームの上方に位置するような使用位置と、前記IVポール連結体が前記上方フレームの下方に位置するような収納位置との間を移動可能となっていてもよい。
【0009】
さらなる特徴が、単独で、又は以上で列挙した特徴や添付の特許請求の範囲で列挙されている特徴などのその他のどの特徴との組み合わせでも、特許可能な対象を備えることができる。これらの特徴は、以降に示す例示的な実施形態についての詳細な説明を考慮して当業者には明らかとなるだろう。これらの実施形態は、現在理解されている実施形態を実行する最良の形態を例示するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
《図面の詳細な説明》
図1は、例えばストレッチャー20などの患者支持装置と、ストレッチャー20の隣に配置された可動IVスタンド80とを示している。ストレッチャー20は、キャスター24上に支持されている下方フレーム22と、昇降調節機構28によって下方フレーム22に連結された上方フレーム26と、上方フレーム26によって保持されている患者支持デッキ30と、頭側端部32と、足側端部34と、長い左側36と、長い右側38と、長手方向軸40とを有している。デッキ30は、横方向に延在し長手方向に間隔を空けて配置された頭部部分42、座部部分44、大腿部分46、足部部分48を有している。デッキの各部分42、44、46、48は、マットレスパッド(図示せず)を支持する上方向対面支持面を形成しており、このマットレスパッドが患者を支持することになる。一対の折畳み式サイドレール56、58が、デッキ30の左側36、右側38に隣接して上方フレーム26に取り付けられている。サイドレール56、58はそれぞれ個別に、下降収納位置(左側サイドレール56に関して示す位置)と上昇使用位置(右側サイドレール58に関して示す位置)との間を移動できるようになっている。
【0011】
昇降調節機構28は、下方フレーム22に対して上方フレーム26を上昇、下降、傾斜させるように機能できる。図示した実施形態では、昇降調節機構28は、柔軟性のあるブーツ52、54で覆われた頭側端部の液圧又は油圧シリンダ及び足側端部の液圧又は油圧シリンダ(図示せず)を有している。下方フレーム22には、複数の昇降調節ペダル60とブレーキ・直進ペダル62とが連結されている。昇降調節ペダル60は、上方フレーム26の頭側端部32及び足側端部34の上下方向位置を調整するために、また、上方フレーム26を傾斜させるために、上方フレーム26を昇降させるように機能できる。ブレーキ・直進ペダル62は、キャスター24のブレーキ始動及びブレーキ解除を行うように、また、直進用車輪(図示せず)を昇降させるように機能できる。下方フレーム26の覆い部分64が、下方フレーム22の構造フレーム部材(図示せず)を覆っている。
【0012】
図1に示すとおり、一対の押しハンドル66、68が、デッキ30の左側36、右側38に隣接して頭側端部32付近で上方フレーム26に取り付けられている。押しハンドル66、68はそれぞれ個別に、下降収納位置(左側ハンドル66に関して示す位置)と上昇押し位置(右側ハンドル68に関して示す位置)との間を移動可能となっている。押しハンドル66、68を上昇押し位置でロックすると、治療・介護者は、押しハンドル66、68を把持してストレッチャー20を床50上で動かすことができるようになる。押しハンドル66、68を下降収納位置に置くと邪魔にならないようになるので、これにより治療・介護者はデッキ30上の患者へ容易に接近できるようになる。押しハンドル66、68はそれぞれ、治療・介護者がストレッチャー20を動かすときに把持するハンドルポスト70と、上方フレーム26に回転可能に連結されたピボットポスト74と、ハンドルポスト70をピボットポスト74に連結する曲がり延在ポスト72とを有している。「把持する」、「握る」等の用語、その他同様の用語は本願明細書では同じ意味で使用し、また、それぞれの用語は他方の用語の広義も含むものとして使用する。各押しハンドル66、68のハンドルポスト70、延在ポスト72、ピボットポスト74はそれぞれ、サーペンタインのような構成で連結されている。図1〜図4に示す実施形態では、押しハンドル66、68が各々の上昇押し位置にあるときは、ハンドルポスト70が、フレーム26の長手方向軸40に対して概ね垂直に延在するようになる。米国特許第5806111号が、下降収納位置と上昇押し位置との間でストレッチャーの上方フレームに対して移動可能な押しハンドルの一例を開示している。米国特許第5806111号の開示をこれにより参照によって本願明細書に援用する。
【0013】
図1に示すとおり、可動IVスタンド80は、車輪付ベース84上に支持されている垂直に延在する柱82を有している。図示した実施形態では、柱82は、ベース84に固定されたチューブ86と、チューブ86に取り付けられたIVポール88とを有している。実施形態によっては、IVポール88は、チューブ86に入れ子式にはまり込んでいてもよい。このような実施形態では、チューブ86に対する選択に応じた上下方向位置でIVポール88を解除可能に固定するために、手動で操作可能なロック機構(図示せず)が備えられていてもよい。複数のフック90が、一つ以上のIVバッグ(図示せず)を支持するためにIVポール88の上方端部に連結されている。ベース84は、中央ハブ92と、中央ハブ92から実質的に水平に外側に向かって放射状に延在している5つのスポーク94とを有している。キャスター96が、各スポーク94の遠位端に連結されている。希望に応じて、IVポンプ又はその他の装置が、フック90に掛けられている、又はポール86、88のうちの一つ又は両方に連結されていてもよい。
【0014】
図2〜図4に示すとおり、押しハンドル68のハンドルポスト70は、概ね上方向に延在する第一部分69と、押しハンドル68が上昇された押し位置にあるとき第一部分69に対して横方向に内側に延在する第二部分71とを有している。IVポール連結体100は、ハンドルポスト70の上方向延在第一部分69に対して横方向に外側に延在している。図2や図3等で示すとおり、IVポール連結体100は、IVポール88を受容するように構成されている概ね垂直に延在する溝部102を有している。例えば、垂直に延在する溝部102は、フレーム26の長手方向軸40を通過する垂直面に向かって横方向に内側に向かって開放されている。図4に示すとおり、IVポール連結体100は、IVポール88が垂直に延在する溝部102に受容されるとIVポール88を囲んで引っ掛けるように構成されているフック又はフランジ部分104を有している。図2及び図3に示すとおり、フランジ部分104の上壁106は、その自由端108に向かって次第に下がっている。図4に示すとおり、IVポール連結体100の一部は、デッキ30の側方端110を越えて外側に延在している。図示した実施形態では、IVポール連結体100は、押しハンドル68のハンドルポスト70と一体的に形成されている。ハンドル68のIVポール連結体100と押しハンドルポスト70は、ポリプロピレン素材やサントプレーン素材などの適切なプラスチック素材から成形されている。押しハンドル68の延在ポスト72とピボットポスト74として、円形の断面を有する押出チューブが使用されており、スチールやアルミニウムなどの硬質で強度が高く軽量の素材で製造されている。
【0015】
使用時、IVポール88は、連結体100と整列しているが連結体100から横方向に内側に離間された図2に示すような位置から、IVポール88が連結体100の垂直延在溝部102に受容される図3に示すような位置に移動可能である。IVポール88が連結体100の溝部102に受容されると、治療・介護者は、図4に示すように押しハンドル68のハンドルポスト70とIVポール88を片手で同時に握って、もう一方の手で押しハンドル66のハンドルポスト70を握って、ストレッチャー20をその後ろに可動IVスタンド80を従わせながら床50に沿って押して行くことができる。治療・介護者が手でハンドルポスト70とポール88とを、おそらくは連結体100も併せて同時に握ることによって、ポール88はIVポール連結体100内に保持される。希望に応じて治療・介護者は、移動の間にIVポール88が溝部102から外れてしまうのを治療・介護者の手の外側の縁によって防ぐことができるように、IVポール88に近い位置でハンドルポスト70を握ってもよい。このように、IVポール連結体100は、押しハンドル68と一体となっており、床で支持されている車輪付IVポールスタンドをストレッチャー20と共に同時に移動させることを可能にする簡単に使用できて便利な装置を提供している。この構成に加えて、又はこの構成の代わりに、IVポール連結体100を押しハンドル66のハンドルポスト70に同様に備えてもよい。
【0016】
図5〜図7は、IVポール連結体100の第2の実施形態200を示している。図5〜図7に示すとおり、IVポール連結体200は、ハンドル202と、図5〜図6に示す開放位置と図7に示す閉鎖位置との間でハンドル202に対して移動可能となっているレバーアーム204とを備えている。ハンドル202は、U字形の本体210と、垂直に延在するフランジ212とを備えている。レバーアーム204は、水平に延在するアーム230と、垂直に延在するフランジ232とを備えている。ハンドル202とレバーアーム204の垂直に延在するフランジ212、232は、IVポール受容空洞部222を画定する概ね垂直に延在する相補的な溝部220、240を有している。U字形の本体210は、水平に延在する2つのアーム216の間に配置された垂直に延在する湾曲部214を有している。
【0017】
ハンドル202の水平に延在する上方アーム216は、その長手方向面に沿って延在する外側に向かって開放されている凹部218を有している。レバーアーム204は、IVポールをIVポール受容空洞部222内に配置することが可能になる図5〜図6に示す開放位置と、IVポール88をIVポール受容空洞部222内で保持する図7に示す閉鎖位置との間で、垂直軸234を軸に回転動作可能に、ハンドル202の水平に延在する凹部218に取り付けられている。図示した実施形態ではハンドル202とレバーアーム204はプラスチック製であるが、例えばアルミニウムなどのその他の適切な素材を使用しても構わない。溝部220、240を形成している各壁は、IVポール88の外側形状に概ね対応している内側形状を概ね画定している。
【0018】
図8は、IVポール連結体100の第3の実施形態を示す斜視図である。第3の実施形態は図5〜図7に示すIVポール連結体200と同様のものだが、第3実施形態の方では、スライド式リング250が、ハンドル202の水平延在上方アーム216に双方向矢印252で示すような長手方向面に沿った移動ができるように取り付けられている点で相違している。スライド式リング250は、レバーアーム204がその開放位置(図5〜図6)とその閉鎖位置(図7)との間で移動できるようにする、回転軸234付近の第一位置と、IVポール88をIVポール受容空洞部222内で保持するためにレバーアーム204をその閉鎖位置で固定させるための、IVポール受容空洞部222付近の第二位置との間で移動可能となっている。ある実施形態では、レバーアーム204をその閉鎖位置で保持するためにラチェット型ロック機構(図示せず)を使用している。また別の実施形態では、レバーアーム204をその閉鎖位置で保持するためにゴム製のストラップを使用している。
【0019】
図9は、IVポール連結体100の第4の実施形態300を示す斜視図である。IVポール連結体300は、ハンドル302と、柔軟性のあるフラップ304とを備えている。ハンドル302は、U字形の本体310と、垂直に延在するフランジ312とを備えている。U字形の本体310は、水平に延在する2つのアーム316の間に配置された垂直に延在する湾曲部314を有している。フランジ312は、IVポール88を受容するための概ね垂直に延在する溝部320を有している。例えば、垂直に延在する溝部320は、フレーム26の長手方向軸40を通過する垂直面に対して横方向に外側に開放されている。柔軟性のあるフラップ304が、溝部320の外側縁322から外側に延在している。IVポール88を溝部320に配置して安定させるときは、治療・介護者又は運搬者が手でハンドル302を包み、IVポール88の周囲に柔軟性のあるフラップ304を固定させる。フラップ304の外側面は、治療・介護者の手がつい滑ってしまうことを防ぐために、複数の溝324を有している。図示した実施形態では、ハンドル302はプラスチック又はアルミニウムから製造されており、柔軟性のあるフラップ304はゴムから製造されているが、これに限らずその他の適切な素材を使用しても構わない。実施形態によっては、広げられた状態とポール88を包囲した状態とでフラップ304が保持されるように、例えば一本以上のワイヤや金属素材の薄いバンドなどの変形可能な素材がフラップ304に含まれていてもよい。これにより、このような実施形態では、ポール88に対してフラップ304を包囲させたり開いたりするのに必要な力がわずかで済む。これに対して、柔軟性のあるゴム製のフラップのみを有する実施形態では、ポール88を包囲した状態を治療・介護者が保持していないときはばね仕掛けのように開きがちになってしまう。フランジ312に柔軟性のあるフラップ304を固定するためには、例えばボタン、ジッパー、接着剤、ヒートシール、超音波溶接、縫合等、いかなる適切な装置や方法を使用してもよい。
【0020】
図10は、IVポール連結体の第5の実施形態を示す斜視図である。第5の実施形態は図9に示すIVポール連結体と同様のものであるが、第5の実施形態では、柔軟性のあるフラップ304が、治療・介護者が手を離してもIVポール88を溝部320の中の適切な位置で保持できるように、溝部320を挟んで相対する側でハンドル302に位置するボタン又は頭付ピン352が連結される又は留められる穴350をその自由端付近に有するタブ349を有している点で相違している。実施形態によっては、柔軟性のあるタブ349又はフラップ304は、異なる寸法のIVポールを収容できるように、溝部320を挟んで相対する側でハンドル302にあるボタン又は頭付ピン352に留められる又は連結される穴を、その自由端から異なる距離にて2つ以上(図示せず)有している。
【0021】
以上、特定の例示的な実施形態について詳細に説明してきたが、様々な改変や変更も本開示の範囲と趣旨に入るものとする。本開示の範囲と趣旨は、添付の特許請求の範囲に記載し定義するとおりである。
詳細な説明では特に、添付の以下のような図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、例示的なストレッチャーとストレッチャーの隣に配置された可動IVスタンドを示す斜視図であり、キャスター上に支持されている下方フレームと、下方フレームによって支持されている上方フレームと、上方フレームによって保持されているデッキと、上方フレームの頭側端部付近にて上方フレームに連結された一対の左側及び右側押しハンドルと、右側押しハンドルのハンドルポストに連結されたIVポール連結体とを有しているストレッチャーを、左側押しハンドルが下降収納位置に右側押しハンドルが上昇使用位置に配置されている状態で示し、また、車輪付ベースと、車輪付ベースから上方向に延在するIVポールとを有している可動IVスタンドを示している。
【図2】図2は、右側押しハンドルとIVポールの一部を示す拡大斜視図であり、ストレッチャーの中心に向かって横方向に内側に向かって開放されているフックを備えているIVポール連結体を示し、また、IVポール連結体から横方向に内側に離間されたIVポールを示している。
【図3】図3は、図2と同様の拡大斜視図であるが、IVポール連結体がIVポールを囲んで引っ掛けることができるように、IVポール連結体の中に移動されたIVポールを示している。
【図4】図4は、押しハンドルのハンドルポストとIVポール連結体に受容されているIVポールとを片手で把持している又は握っている治療・介護者を示す平面図である。
【図5】図5は、ハンドルと、開放位置と閉鎖位置との間でハンドルに対して移動可能となっているレバーアームとを有しているIVポール連結体の第2の実施形態を示す斜視図であり、図5ではレバーアームを開放位置で示しており、相補的な概ね垂直に延在する溝部を有しているハンドル及びレバーアームと、この相補的な概ね垂直に延在する溝部によって画定されるIVポール受容空洞部に接近していっている可動IVスタンドとを示している。
【図6】図6は、図5と同様の斜視図であるが、IVポール受容空洞部に配置された可動IVスタンドのIVポールを示している。
【図7】図7は、図6と同様の斜視図であるが、IVポール受容空洞部内にIVポールを保持するためにその閉鎖位置に移動されたレバーアームを示している。
【図8】図8は、図5のIVポール連結体と同様のものであるが、レバーアームをその閉鎖位置で保持するためにスライド式リングがハンドルに取り付けられている点が相違している、IVポール連結体の第3の実施形態を示す斜視図である。
【図9】図9は、IVポールを受容するための概ね垂直に延在する横方向に外側に面している溝部を画定しているハンドルと、IVポールを包囲できるように溝部の外側縁から外側に延在している柔軟性のある素材のフラップと、を有しているIVポール連結体の第4の実施形態を示す斜視図である。
【図10】図10は、図9のIVポール連結体と同様のものであるが、柔軟性のあるフラップが、垂直に延在する溝部を挟んで相対する側にあるハンドルのボタンに留められることが可能な穴をフラップの自由端付近に有している点が相違している、IVポール連結体の第5の実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0023】
20 ストレッチャー
22 下方フレーム
24 キャスター
26 上方フレーム
28 昇降調節機構
30 デッキ
32 頭側端部
34 足側端部
36 左側
38 右側
40 長手方向軸
42 デッキ30の頭部部分
44 デッキ30の座部部分
46 デッキ30の大腿部分
48 デッキ30の足部部分
50 床
52 ブーツ
56 左側サイドレール
58 右側サイドレール
60 昇降調節ペダル
62 ブレーキ・直進ペダル
64 覆い部分
66 左側押しハンドル
68 右側押しハンドル
69 上方向延在第一部分
70 ハンドルポスト
71 横方向延在第二部分
72 延在ポスト
74 ピボットポスト
80 可動IVスタンド
82 柱
84 車輪付ベース
86 チューブ
88 IVポール
90 フック
92 ベース84のハブ
94 ベース84のスポーク
96 キャスター
100 IVポール連結体の第1の実施形態
102 垂直延在溝部
104 フランジ部分
106 上壁
108 自由端
110 デッキ30の側方端
200 IVポール連結体の第2及び第3の実施形態
202 ハンドル
204 レバーアーム
210 ハンドル202の本体
212 ハンドル202のフランジ
214 本体210の湾曲部
216 本体210のアーム
218 上方アーム216の凹部
220 フランジ212の溝部
222 IVポール受容空洞部
230 レバーアーム204のアーム
232 レバーアーム204のフランジ
234 回転軸
240 フランジ232の溝部
250 スライド式リング
300 IVポール連結体の第4及び第5の実施形態
302 ハンドル
304 フラップ
310 ハンドル302の本体
312 ハンドル302のフランジ
314 本体310の湾曲部
316 本体310のアーム
320 垂直延在溝部
322 外側縁
324 フラップの溝
349 フラップ304のタブ
350 タブ349の穴
352 ボタン又は頭付ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪上で支持されているIVポールと共に使用するための患者支持装置であって、
フレームと、
前記フレームに連結されて、床の上方で前記フレームを支持している複数のキャスターと、
前記フレームに連結された押しハンドルと、
前記押しハンドルに連結されたIVポール連結体と
を備えている装置。
【請求項2】
前記IVポール連結体が、前記IVポールを囲んで引っ掛けるフックを備えている
ことを特徴とする請求項1の装置。
【請求項3】
前記押しハンドルが、概ね上方向に延在する第一部分と、前記第一部分に対して横方向に内側に延在するハンドルポストとを有しており、
前記IVポール連結体が、前記第一部分に対して横方向に外側に延在している
ことを特徴とする請求項1の装置。
【請求項4】
前記フレームの上方で支持されているデッキをさらに備えており、
前記IVポール連結体が、前記デッキの側方端を越えて外側に延在する部分を有している
ことを特徴とする請求項3の装置。
【請求項5】
前記IVポール連結体が、前記IVポールを受容するように構成されている概ね垂直に延在する溝部を有している
ことを特徴とする請求項3の装置。
【請求項6】
前記概ね垂直に延在する溝部が、前記フレームの長手方向に伸びる中心線を通過する垂直面に向かって横方向に内側に向かって開放されている
ことを特徴とする請求項5の装置。
【請求項7】
前記IVポール連結体が、前記IVポールが前記垂直に延在する溝部に受容されると前記IVポールを包囲するように構成されているフランジ部分を有している
ことを特徴とする請求項5の装置。
【請求項8】
前記フランジ部分の上壁が、その自由端に向かって次第に下がっている
ことを特徴とする請求項7の装置。
【請求項9】
前記フレームが、下方フレームと、前記下方フレームによって支持されている上方フレームとを備えており、
前記押しハンドルが前記上方フレームに連結されており、
前記押しハンドルが、前記IVポール連結体が前記上方フレームの上方に位置するような使用位置と、前記IVポール連結体が前記上方フレームの下方に位置するような収納位置との間を移動可能となっている
ことを特徴とする請求項1の装置。
【請求項10】
前記IVポール連結体が、
第一部分と、
前記IVポールを前記ハンドルに連結させる第一位置と、前記IVポールを前記ハンドルから分離することを可能にする第二位置との間で、前記第一部分に対して移動可能となっている第二部分と
を有している
ことを特徴とする請求項1の装置。
【請求項11】
前記IVポール連結体の前記第一部分及び前記第二部分が、前記第二部分が前記第一位置にあるとき、前記IVポールの第一部分及び第二部分と係合する
ことを特徴とする請求項10の装置。
【請求項12】
前記第一部分と前記第二部分とが相補的な概ね垂直に延在する溝部を有しており、前記IVポールがこれらの溝部によって画定される空洞に受容されて前記第二部分が前記第一位置にあるとき、各溝部が前記IVポールを挟んで相対する各側に位置するようになっている
ことを特徴とする請求項10の装置。
【請求項13】
前記の各溝部を形成している各壁が、前記IVポールの外側形状に概ね対応する内側形状を画定している
ことを特徴とする請求項12の装置。
【請求項14】
前記第二部分が前記第一位置で保持されるようなラッチ作動位置と、前記第二部分が前記第一位置と前記第二位置との間で移動可能となるようなラッチ解除位置との間で移動可能となっているラッチを備えている請求項10の装置。
【請求項15】
前記第二部分が前記第一位置で保持されるようなロック作動位置と、前記第二部分が前記第一位置と前記第二位置との間で移動可能となるようなロック解除位置との間で、前記第一部分に沿って移動可能となっているリングをさらに備えている請求項10の装置。
【請求項16】
前記IVポール連結体が、変形して前記IVポールを包囲するように構成されている柔軟性のあるフラップを備えている
ことを特徴とする請求項1の装置。
【請求項17】
前記柔軟性のあるフラップを、前記IVポールを包囲した状態で保持するためのフラップ連結体をさらに備えている請求項16の装置。
【請求項18】
前記フラップ連結体が、前記押しハンドルに固定された頭付ピンと、前記頭付ピンを受容する前記柔軟性のあるフラップの穴とを備えている
ことを特徴とする請求項17の装置。
【請求項19】
車輪上で支持されているIVポールと共に使用するための患者支持装置であって、
フレームと、
前記フレームに連結されて、床の上方で前記フレームを支持している複数のキャスターと、
前記フレームに連結された押しハンドルであって、治療・介護者が患者支持装置と前記IVポールとを床に沿って動かすとき、この治療・介護者が片手で押しハンドルと前記IVポールとを把持できるように、前記IVポールを受容するための概ね垂直に延在する溝部を有している押しハンドルと
を備えている装置。
【請求項20】
前記押しハンドルが、第一押しハンドルと第二押しハンドルとを備えており、
治療・介護者が前記患者支持装置と前記IVポールとを床に沿って動かすとき、この治療・介護者が片手で前記第一押しハンドルと前記IVポールとを把持して、もう一方の手で前記第二押しハンドルを把持できるように、前記IVポールを受容するための前記垂直に延在する溝部が前記第一押しハンドルに配置されている
ことを特徴とする請求項19の装置。
【請求項21】
前記押しハンドルが、前記フレームに連結された近位端と、ハンドルポストを画定する遠位端とを有しており、
前記概ね垂直に延在する溝部が、前記ハンドルポストに配置されている
ことを特徴とする請求項19の装置。
【請求項22】
前記フレームの上方で支持されているデッキを備えており、
前記ハンドルポストが、前記デッキの側方端を越えて外側に延在する部分を有しており、
前記概ね垂直に延在する溝部が、前記ハンドルポストの前記外側に延在する部分に配置されている
ことを特徴とする請求項21の装置。
【請求項23】
前記ハンドルポストが、概ね垂直に延在する部分と、前記患者支持装置の長手方向軸に対して概ね垂直に延在するような概ね水平に延在する部分とを有しており、
前記概ね垂直に延在する溝部が、前記ハンドルポストの前記概ね垂直に延在する部分に配置されている
ことを特徴とする請求項21の装置。
【請求項24】
前記ハンドルポストの前記概ね垂直に延在する部分が、前記IVポールが前記垂直に延在する溝部に受容されたとき前記IVポールを包囲するように構成されているフランジ部分を有している
ことを特徴とする請求項23の装置。
【請求項25】
前記フレームが、下方フレームと、前記下方フレームの上方で支持されている上方フレームとを備えており、
前記押しハンドルが、前記上方フレームに連結された近位端と、ハンドルポストを画定する遠位端とを有しており、
前記押しハンドルが、前記ハンドルポストが前記上方フレームの上方に位置するような使用位置と、前記ハンドルポストが前記上方フレームの下方に位置するような収納位置との間を移動可能となっている
ことを特徴とする請求項19の装置。
【請求項26】
前記押しハンドルが、前記患者支持装置の右手側に位置している
ことを特徴とする請求項19の装置。
【請求項27】
治療・介護者が前記患者支持装置と前記IVポールとを床に沿って動かすとき、前記概ね垂直に延在する溝部がこの治療・介護者に面する
ことを特徴とする請求項19の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−222608(P2007−222608A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−10837(P2007−10837)
【出願日】平成19年1月19日(2007.1.19)
【出願人】(501453167)ヒル−ロム サービシーズ,インコーポレイティド (54)
【Fターム(参考)】