可搬型ランドマークの配備システムおよび方法
【課題】位置確認およびナビゲーションのために視覚ランドマークを拠り所とする場合が多い移動ロボット・デバイスのための、ランドマーク・コントローラと、ランドマーク配備システムと、複数の可搬型ランドマークとを備えている装置を提供する。
【解決手段】ランドマーク・コントローラは、ランドマーク位置決めおよび配置プロセスを有する。ランドマーク配備システムは、複数の操作コンポーネントを有する。複数の可搬型ランドマークは、作業現場内にある複数の位置に配備されるように構成されている。
【解決手段】ランドマーク・コントローラは、ランドマーク位置決めおよび配置プロセスを有する。ランドマーク配備システムは、複数の操作コンポーネントを有する。複数の可搬型ランドマークは、作業現場内にある複数の位置に配備されるように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対する相互引用
本願は、"System and Method for Area Coverage Using Sector Decomposition"(区域分解を用いるエリア・カバレッジ・システムおよび方法)と題し本願と同じ譲受人に譲渡された同時係属中の米国特許出願第 号(代理人整理番号第18835−US号)、および"Enhanced Visual Landmark for Localization"(位置確認のための改良型視覚ランドマーク)と題し本願と同じ譲受人に譲渡された同時継続中の米国特許出願第 号(代理人整理番号第18886−US号)に関連がある。これらの出願全ては、ここで引用したことにより、その内容が本願にも含まれるものとする。
発明の分野
本発明は、一般には、ナビゲーション・システムおよび方法に関し、更に特定すれば移動ロボット・ナビゲーション・システムおよび方法に関する。更に一層特定すれば、本開示は、可搬型ランドマークの配備方法およびシステムに関する。
【従来技術】
【0002】
肉体的作業を行うためのロボット・デバイスの使用は、近年増加している。移動ロボット・デバイスは、種々の異なる作業を行うために用いることができる。これらの移動デバイスは、半自動モードまたは完全自動モードで動作することもできる。これらのロボット・デバイスは、種々の異なるタスクを半自律モードまたは完全自律モードで行うために、統合ナビゲーション・システムを有する場合もある。移動ロボット・デバイスは、位置確認およびナビゲーションのために視覚ランドマークを拠り所とする場合が多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
視覚ランドマークは、例えば、作業現場のある種のエリア内には存在しないことや、または大きな開放地のような、一部の作業現場には全く存在しないこともある。作業現場とは、ロボット・デバイスを用いて肉体的作業を行う任意のエリアまたは位置とすることができる。例えば、自然ランドマークのような、別の視覚ランドマークが存在する場合もあるが、これらには曖昧さがあったり、ある時間または季節の間に植物の成長によって季節的な隠蔽が生ずることもあり得る。
【課題を解決するための手段】
【0004】
異なる例示的な実施形態は、ランドマーク・コントローラと、ランドマーク配備システムと、複数の可搬型ランドマークとを備えている装置を提供する。ランドマーク・コントローラは、ランドマーク位置決めおよび配置プロセスを有する。ランドマーク配備システムは、複数の操作コンポーネントを有する。複数の可搬型ランドマークは、作業現場内にある複数の位置に配備されるように構成されている。
【0005】
更に、異なる例示的な実施形態は、地図によるランドマーク配置方法を提供する。作業現場の地図を特定する。この作業現場に対して複数のタスクを有する任務を特定する。作業現場の地図を用いて、ランドマークの位置決めおよび配置を任務に対し決定する。この任務に対し決定したランドマーク位置決めおよび配置を用いて、複数のランドマークを配備する。
【0006】
更に、異なる例示的な実施形態は、規則によるランドマーク配置方法を提供する。作業現場の周辺上に、位置確認のために第1ランドマークを位置決めする。第1ランドマークまでの距離が予め定められたしきい値に達するまで、同時位置確認およびマッピング・プロセスを実行する。周辺を一周したか否かについて判定を行う。
【0007】
特徴、機能、および利点は、本発明の種々の実施形態において独立して達成することができ、または更に別の実施形態において組み合わせることもできる。実施形態における更なる詳細は、以下の説明および図面を参照することによって確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
例示的な実施形態の新規な特徴であると確信する特性について、添付した特許請求の範囲に明記する。しかしながら、例示的な実施形態、ならびにその好ましい使用様式、更に別の目的および利点は、以下の本発明の例示的な実施形態の詳細な説明を参照し、添付図面と合わせて読むことによって最良に理解されよう。
【図1】図1は、例示的な実施形態を実現することができる作業現場環境のブロック図である。
【図2】図2は、例示的な実施形態によるデータ処理システムのブロック図である。
【図3】図3は、例示的な実施形態によるナビゲーション・システムのブロック図である。
【図4】図4は、例示的な実施形態による可動システムのブロック図である。
【図5】図5は、例示的な実施形態によるセンサ・システムのブロック図である。
【図6】図6は、例示的な実施形態による行動データベースのブロック図である。
【図7】図7は、例示的な実施形態による任務データベースのブロック図である。
【図8】図8は、例示的な実施形態によるランドマーク配備モジュールのブロック図である。
【図9】図9は、例示的な実施形態による作業現場地図のブロック図である。
【図10】図10は、例示的な実施形態による作業現場地図のブロック図である。
【図11】図11は、例示的な実施形態による、地図によるランドマーク配置プロセスを示すフローチャートである。
【図12】図12は、例示的な実施形態による、規則によるランドマーク配置プロセスを示すフローチャートである。
【図13】図13は、例示的な実施形態にしたがって、経路計画を実行するプロセスを示すフローチャートである。
【図14】図14は、例示的な実施形態にしたがって、同時位置測定およびマッピングを用いて経路計画を実行するプロセスを示すフローチャートである。
【図15】図15は、例示的な実施形態にしたがって、区域分解を用いてエリア・カバレッジ経路計画を実行するプロセスを示すフローチャートである。
【図16】図16は、例示的な実施形態にしたがって、区域分解を用いてエリア・カバレッジ経路計画を作成するプロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面を参照し特に図1を参照すると、例示的な実施形態を実現することができる作業現場環境のブロック図が示されている。作業現場環境100は、自律車両が動作することができる任意のタイプの作業現場環境とすることができる。例示的な一例では、作業現場環境100は、構造物、建造物、作業現場、エリア、ヤード、ゴルフ・コース、室内環境、野外環境、異なるエリア、ユーザの要望の変化、および/または任意のその他の適した作業現場環境または作業現場環境の組み合わせとすることもできる。
【0010】
例示的な一例では、ユーザの必要性の変化は、限定ではなく、ユーザが古い場所から新しい場所に移動し、古い場所の構内とは異なる、新しい場所の構内において自律車両を運転することを含むこともできる。別の例示的な一例として、異なるエリアは、限定ではなく、自律車両を屋内環境および野外環境の双方で運転すること、または自律車両を、例えば、前庭および裏庭において運転することを含むことができる。
【0011】
作業現場環境100は、本発明の一実施形態ではネットワーク101を含む。この例では、バック・オフィス102は、1台のコンピュータまたは分散型計算クラウドとすることができる。バック・オフィス102は、物理的なデータベースおよび/または外部データベースへの接続をサポートする。これらのデータベースは、異なる例示的な実施形態でも用いることができる。バック・オフィス102は、異なる車両へのデータベースをサポートすること、そしてデータベースからの情報へのオンライン・アクセスを提供することもできる。また、バック・オフィス102は、例えば、自律車両104のような、車両についての経路計画および/または任務(mission)を提供することもできる。
【0012】
作業現場環境100は、複数の自律車両104、複数の作業現場106、ユーザ108、および手動制御デバイス110を含むことができる。本明細書において用いる場合、複数の項目は1つ以上の項目を意味するものとする。例えば、複数の作業現場106は、1つ以上の作業現場であるとする。
【0013】
複数の自律車両104は、任意のタイプの自律車両とすることができ、限定ではなく、移動ロボット機械、サービス・ロボット、フィールド・ロボット、ロボット芝刈り機、ロボット除雪機、ロボット落ち葉除去機、ロボット芝給水機、ロボット掃除機、移動ロボット・ランドマーク、および/またはその他の任意の自律車両を含む。自律車両112は、ナビゲーション・システム114およびランドマーク配備モジュール116を含む。
【0014】
ナビゲーション・システム114は、自律車両112について移動性(mobility)、位置決め、およびナビゲーションを制御するための基本システムを備える。基本システムの能力には、例えば、限定ではなく、作業現場のランダムなエリア・カバレッジを実行するための基本可動機能、接触スイッチの障害物回避のための基本障害物回避機能、測地機能のための基本推測航法および/または自律車両112のための基本機能の任意のその他の組み合わせというような、基本的な行動を含むことができる。ランドマーク配備モジュール116は、複数の作業現場106のような、作業現場全域におけるランドマーク配備を計画および実行するシステムを設ける。ランドマーク配備モジュール116によって配備されるランドマークは、ナビゲーション・システム114による位置確認および経路計画において用いることができる。
【0015】
複数の移動ロボット・ランドマーク118は、複数の自律車両104の別の例示的な例とすることもできる。例示的な一例では、複数の移動ロボット・ランドマーク118が、ランドマーク配備モジュール116から受けた命令に応答して、自律的に配備することができる。この例では、自律車両112は、複数の作業現場106内におけるエリア・カバレッジ・タスクのために設計されたユーティリティ車両(utility vehicle)とすることができ、複数の移動ロボット・ランドマーク118は、エリア・カバレッジ・タスクの実行中に、自律車両112のナビゲーション・システム114による位置確認において用いるために配備することができる。
【0016】
別の例示的な例では、複数の移動ロボット・ランドマーク118は、リーダ(leader)120および複数のフォロワー(follower)を含むことができる。リーダ120は、自律車両112のランドマーク配備モジュール116およびナビゲーション・システム114と同様のランドマーク配備モジュール124およびナビゲーション・システム126を含むことができる。リーダ120は、自律車両112の例示的な一例とすることができ、例えば、自律車両112は、複数の自動ロボット・ランドマークにおけるリーダとなる。この例示的な例では、リーダ120は、自律的に作業現場のある位置に配備し、複数のフォロワー122に、例えば、作業現場または作業現場のあるエリアをカバーするために、リーダ120に従うパターンで配備するようにに命令する。
【0017】
複数の作業現場106は、作業現場環境100において、複数の自律車両104が動作することができる任意のエリアとすることができる。複数の作業現場106における各作業現場には、複数のタスクを関連付けることができる。作業現場128は、複数の作業現場106における1つの作業現場の例示的な一例である。例えば、例示的な実施形態では、作業現場128は、ユーザの住居の裏庭であってもよい。作業現場128は、複数のタスク132を有する任務130を含む。例示的な一例では、任務130は、ユーザの住居の裏庭の芝刈りを含むこともできる。自律車両112は、作業現場128内部において任務130の複数のタスク132を実行するように動作することができる。本明細書において用いる場合、数(number)は1つ以上の項目に言及する。例示的な一例では、複数の作業現場106は、限定ではなく、主要な庭および二次的な庭を含むことができる。主要な庭は、任務130が関連付けられている作業現場128とすることができる。二次的な庭には、例えば、別の任務を関連付けることができる。
【0018】
複数の作業現場106における各作業現場は、複数の作業現場エリア、複数のランドマーク、複数のランドマーク補助具および/または複数の障害物を含む場合がある。作業現場128は、複数の作業現場エリア134、複数のランドマーク136、複数のランドマーク補助具138、および複数の障害物139を含む。例示的な一例では、複数の作業エリア134は、例えば、限定ではなく、開始点、中間点、および終点というような、作業現場128内における複数の場所とすることもできる。別の例示的な例では、複数の作業現場エリア134は、作業現場128のサブエリアを含むこともできる。
【0019】
複数のランドマーク136は、複数の自律車両104によって検出することができ、作業現場の場所を特定するために用いることができる任意のタイプの特徴(feature)とすることができる。例示的な一例では、複数のランドマーク136は、限定ではなく、円筒形ランドマーク、有色ランドマーク、パターンを付けたランドマーク、照明付きランドマーク、垂直ランドマーク、自然ランドマーク、以上の任意の組み合わせ、および/または他の任意の適したランドマークを含むことができる。パターンを付けたランドマークは、例えば、別個の情報を提供するために組み込まれた視覚的パターンを含むことができる。照明付きランドマークは、例えば、夜間のような、光が少ない状況または光のない状況において、視覚的検出に備えることができる。自然ランドマークは、例えば、限定ではなく、樹木の幹を含むことができる。他のタイプのランドマークには、例えば、建造物、建築構造、道路、歩道、曲がり角、壁、および/またはその他の任意の適したランドマークを含むことができる。
【0020】
複数のランドマーク補助具138は、ランドマークの配置および位置付け動作の間、複数のランドマーク136が繰り返し位置付けられる特定の位置を記すために用いられる識別子とするができる。複数のランドマーク補助具138は、例えば、限定ではなく、凹状の窪み、円錐状突起、無線周波数識別タグ、および/または任意のその他の適した識別子を含むことができる。複数のランドマーク補助具138は、例えば、限定ではなく、カメラ、無線周波数識別リーダ、および/または任意の他の適した検出手段によって検出可能とすることができる。
【0021】
複数の障害物139は、作業現場128内の物理的空間、および/または複数の自律車両104が占拠したり交差してはならない場所を占拠する任意のタイプの物体とすることができる。作業現場128内の物理的空間を占拠する物体のタイプは、例えば、特に非ゼロ速度で互いに衝突した場合に、複数の自律車両104によって損傷を負わされるかまたは自律車両104に損傷を負わせる可能性がある物体に言及することができる。複数の自律車両104が占拠してはいけない場所または交差してはいけない場所は、その空間を何が占拠しているかによって異なる場合もあり、あるいは、例えば、境界線の他方側である。
【0022】
ユーザ108は、限定ではなく、人間の操作者、ロボット・オペレータ、またはその他の何らかの外部システムとすることができる。手動制御デバイス110は、ユーザ108が自律行動を無効にして自律車両104を制御することを可能にする、任意のタイプの手動コントローラとすることができる。例示的な一例では、ユーザ108は、手動制御デバイス110を用いて、複数のタスク132を実行するために、収容位置140から作業現場128に向けて自律車両112の移動を制御することができる。
【0023】
収容位置140は、複数の自律車両104のドッキング・ステーションまたは格納ステーションとすることができる。収容位置124は、ランドマーク・ストレージ142および電源144を含むことができる。ランドマーク・ストレージ142は、複数のランドマーク136および/または複数の移動ロボット・ランドマーク118の格納機構のうち任意のタイプとすることができる。例えば、ランドマーク・ストレージ142は、ランドマーク配備の間に複数のランドマークを収容する安全な格納ユニットとすることができる。ランドマーク・ストレージ142は、例えば、限定ではなく、コンテナ、構造物、建造物、格納ユニット、複数の作業現場106内にある安全な場所、車両、タワー・トレーラ、および/または任意のそのほかの適したランドマーク・ストレージを含むことができる。電源144は、複数の自律車両104が収容位置140にあるときに、複数の自律車両104に電力を供給することができる。例示的な一例では、電源144は、複数の自律車両104の電力貯蔵部または電源に再充電することができる。電源144は、限定ではなく、バッテリ、移動バッテリ再充電器、ウルトラキャパシタ(ultracapacitor)、燃料電池、ガス発電機(gas powered generator)、太陽電池、および/またはその他の任意の適した電源を含むことができる。
【0024】
図1における作業現場環境100の図示は、異なる有利な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的または構造的限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる有利な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0025】
例えば、例示的な一実施形態では、ランドマーク配備モジュール116をナビゲーション・システム114と統合することもできる。別の例示的な実施形態では、ランドマーク配備モジュール116を、例えば、複数の移動ロボット・ランドマーク118の各々に実装することもできる。
【0026】
異なる例示的な実施形態は、光学システムを用いた、現在使用されているロボット・ナビゲーション方法は、ランドマーク画像境界問題およびオフ・バイ・ワン(off-by-one)ディジタル化誤差によって、ランドマークからの距離に対する測位誤差が増大するという問題に行き当たることを認識しこれを考慮に入れている。所与の精度要求に対して、用いられるランドマークは、測距に用いられる光学システムから所与の距離内にある必要がある。つまり、所与の作業現場では、自律車両が所与の精度内でナビゲートしエリア・カバレッジ・タスクを実行するためには、一定数のランドマークを、作業現場全体において複数の位置に配備することが必要となる。
【0027】
更に、異なる例示的な実施形態は、作業現場のある種のエリアには自然ランドマークがなく、例えば、ランドマーク位置確認を用いて自律芝刈り機によって芝刈りすべき広い開放地または芝生というような、一部の作業現場には、自然ランドマークが全くないことも認識し、これを考慮に入れている。このようなエリアに永続的ランドマークを配置すると、そのエリアのリクリエーションおよび/またはその使用に支障を来すこともあり得る。加えて、例えば、植木のような既存の作業現場ランドマークには、曖昧さや植物の成長による季節的な隠蔽に関する問題がある場合もあり、人工的なランドマークが好ましくなる。しかしながら、移動可能な人工ランドマークは、作業現場におけるランドマークの盗難および破壊という懸念を含む。
【0028】
このため、異なる例示的な実施形態の1つ以上は、ランドマーク・コントローラと、ランドマーク配備システムと、複数の可搬形ランドマークとを備えている装置を提供する。ランドマーク・コントローラは、ランドマーク位置決めおよび配置プロセスを有する。ランドマーク配備システムは、複数の操作コンポーネントを有する。複数の可搬型ランドマークは、作業現場内の複数の位置に配備されるように構成されている。
【0029】
更に、異なる例示的な実施形態は、地図によるランドマーク配置方法も提供する。作業現場の地図を特定する。この作業現場のための複数のタスクを有する任務を特定する。作業現場の地図を用いて、ランドマークの位置および配置をその任務に対し決定する。任務に対し決定したランドマークの位置および配置を用いて、複数のランドマークを配備する。
【0030】
更に、異なる例示的な実施形態は、規則によるランドマーク配置方法も提供する。作業現場の周辺上に、位置確認のために第1ランドマークを位置付ける。第1ランドマークまでの距離が予め定められたしきい値に達するまで、同時位置確認およびマッピング・プロセスを実行する。周辺を一周したか否かについて、判定を行う。
【0031】
異なる例示的な実施形態は、視覚ランドマーク位置確認をサポートするために、人工ランドマークを作業現場に自律的かつ一時的に配備することができる。エリア・カバレッジ・タスクの効率を最大に高め、視覚ランドマーク位置確認精度の不利を極力抑えるために、可搬型ランドマークを複数の位置に配備することができる。ランドマークは、盗難や破壊の懸念を軽減するために、使用しない間は任意の安全なストレージを用いて回収し、後の時点において再利用することができる。
【0032】
これより図2を参照すると、例示的な一実施形態によるデータ処理システムのブロック図が示されている。データ処理システム200は、図1におけるバック・オフィス102のような、コンピュータの一例であり、プロセスを実現するコンピュータ使用可能プログラム・コードまたは命令を、この例示的な実施形態のために配置することができる。
【0033】
この例示的な例では、データ処理システム200は、プロセッサ・ユニット204との間に通信を設ける通信ファブリック202、メモリ206、永続的ストレージ208、通信ユニット210、入力/出力(I/O)ユニット212、およびディスプレイ214を含む。
【0034】
プロセッサ・ユニット204は、メモリ206にロードすることができるソフトウェアの命令を実行する機能を果たす。プロセッサ・ユニット204は、個々の実施態様に応じて、1組の1つ以上のプロセッサであってもよく、またはマルチプロセッサ・コアであってもよい。更に、プロセッサ・ユニット204は、1つ以上の異質なプロセッサ・システムを用いて実現することもできる。この場合、主プロセッサが副プロセッサと共に1つのチップ上に存在する。別の例示的な例として、プロセッサ・ユニット204は、同じタイプの複数の(multiple)プロセッサを内蔵する対称型マルチプロセッサ・システムであってもよい。
【0035】
メモリ206および永続的ストレージ208は、記憶デバイス216の例である。記憶デバイスは、例えば限定ではなく、データ、機能的形態のプログラム・コード、および/またはその他の適した情報というような情報を、一時的におよび/または永続的に格納することができる任意のハードウェア部である。メモリ206は、この例では、例えば、ランダム・アクセス・メモリあるいはその他の任意の適した揮発性または不揮発性記憶デバイスとすることができる。永続的ストレージ208は、個々の実施態様に応じて、種々の形態をなすことができる。例えば、永続的ストレージ208は、1つ以上のコンポーネントまたはデバイスを内蔵することができる。例えば、永続的ストレージ208は、ハード・ドライブ、フラッシュ・メモリ、再書き込み可能な光ディスク、再書き込み可能な磁気テープ、または以上の何らかの組み合わせとすることができる。また、永続的ストレージ208によって用いられる媒体は、リムーバブルであってもよい。例えば、リムーバブル・ハード・ドライブを永続的ストレージ208に用いることもできる。
【0036】
通信ユニット210は、これらの例では、他のデータ処理システムまたはデバイスとの通信に備える。これらの例では、通信ユニット210はネットワーク・インターフェース・カードである。通信ユニット210は、物理的およびワイヤレス通信の一方または双方の使用によって、通信を提供することができる。
【0037】
入力/出力ユニット212は、データ処理システム200に接続することができるその他のデバイスとのデータの入力および出力を可能にする。例えば、入力/出力ユニット212は、キーボード、マウス、および/またはその他の適した何らかの入力デバイスを通じて、ユーザ入力のための接続を設けることができる。更に、入力/出力ユニット212は、出力をプリンタに送ることができる。ディスプレイ214は情報をユーザに表示するメカニズムを備えている。
【0038】
オペレーティング・システム、アプリケーション、および/またはプログラムの命令は、記憶デバイス216に配置することができる。記憶デバイス216は、通信ファブリック202を通じてプロセッサ・ユニット204と通信状態にある。これらの例示的な例では、命令は、永続的ストレージ208において機能的形態となっている。これらの命令をメモリ206にロードして、プロセッサ・ユニット204によって実行することができる。異なる実施形態のプロセスは、プロセッサ・ユニット204によって、コンピュータ実装命令を用いて実行することができる。コンピュータ実装命令は、メモリ206のようなメモリに配置することができる。
【0039】
これらの命令は、プログラム・コード、コンピュータ使用可能プログラム・コード、またはコンピュータ読み取り可能プログラムと呼ばれており、プロセッサ・ユニット204におけるプロセッサによって読み取り実行することができる。異なる実施形態におけるプログラム・コードは、メモリ206または永続的ストレージ208のような、異なる物理的または有形コンピュータ読み取り可能媒体において具体化することができる。
【0040】
プログラム・コード218は、機能的形態で、選択的にリムーバブルであるコンピュータ読み取り可能媒体220上に配置されており、データ処理システム200にロードするまたは転送して、プロセッサ・ユニット204によって実行することができる。プログラム・コード218およびコンピュータ読み取り可能媒体220は、これらの例ではコンピュータ・プログラム製品222を形成する。一例では、コンピュータ読み取り可能媒体220は、永続的ストレージ208の一部であるハード・ドライブのような、記憶デバイスへの転送のために例えば、永続的ストレージ208の一部であるドライブまたはその他のデバイスに挿入されるまたはその中に置かれる光ディスクまたは磁気ディスクのように、有形形態であることができる。有形形態では、コンピュータ読み取り可能媒体220は、データ処理システム200に接続されているハード・ドライブ、サム・ドライブ(thumb drive)、またはフラッシュ・メモリというような、永続的ストレージの形態をなすこともできる。また、コンピュータ読み取り可能媒体220の有形形態は、コンピュータ記録可能記憶媒体とも呼ばれる。実例の中には、コンピュータ読み取り可能媒体220がリムーバブルでなくてもよい場合もある。
【0041】
あるいは、プログラム・コード218は、コンピュータ読み取り可能媒体220からデータ処理システム200に、通信ユニット210への通信リンクを通じて、および/または入力/出力ユニット212への接続を通じて転送することもできる。通信リンクおよび/または接続は、例示的な例では、物理的またはワイヤレスとすることができる。また、コンピュータ読み取り可能媒体は、通信リンクまたはプログラム・コードを含むワイヤレス送信というような、無形媒体の形態をなすこともできる。
【0042】
例示的な実施形態によっては、プログラム・コード218をネットワークを通じて永続的ストレージ208に別のデバイスまたはデータ処理システムからダウンロードし、データ処理システム200内で用いるようにすることもできる。例えば、サーバ・データ処理システムにおいてコンピュータ読み取り可能記憶媒体に格納されているプログラム・コードを、ネットワークを通じてこのサーバからデータ処理システム200にダウンロードすることができる。プログラム・コード218を供給するデータ処理システムは、サーバ・コンピュータ、クライアント・コンピュータ、またはプログラム・コード218を格納および送信することができる他の何らかのデバイスであってもよい。
【0043】
データ処理システム200に図示した異なるコンポーネントは、異なる実施形態を実現することができる態様に対して構造的限定を規定することを意味するのではない。異なる例示的な実施形態は、データ処理システム200について図示したコンポーネントに加えてまたはこれらの代わりにコンポーネントを含むデータ処理システムにおいても実現することができる。図2に示すその他のコンポーネントは、図示する例示的な例から変更することができる。異なる実施形態は、プログラム・コードを実行することができる任意のハードウェア・デバイスまたはシステムを用いて実現することができる。一例として、データ処理システムは、無機コンポーネントと統合された有機コンポーネントを含むことができ、および/または人を除外した有機コンポーネントで全体的に構成することもできる。例えば、記憶デバイスを有機半導体で構成することもできる。
【0044】
別の例として、データ処理システム200における記憶デバイスは、データを記憶することができる任意のハードウェア装置である。メモリ206、永続的ストレージ208、およびコンピュータ読み取り可能媒体220は、有形形態とした記憶デバイスの例である。
【0045】
別の一例では、通信ファブリック202を実現するためにバス・システムを用いることもでき、このバス・システムは、システム・バスまたは入力/出力バスというような、1系統以上のバスで構成することができる。勿論、バス・システムは、当該バス・システムに取り付けられている異なるコンポーネントまたはデバイス間におけるデータの転送に備えているアーキテクチャのうち任意の適したタイプを用いて実現することができる。加えて、通信ユニットは、モデムまたはネットワーク・アダプタのような、データを送信および受信するために用いられる1つ以上のデバイスを含むことができる。更に、メモリは、例えば、メモリ206または通信ファブリック202の中に存在することもあるインターフェースおよびメモリ・コントローラ・ハブにおいて見られるようなキャッシュとすることもできる。
【0046】
本明細書において用いる場合、「少なくとも1つの」という句は、品目のリストと共に用いられる場合、これらの品目の1つ以上の異なる組み合わせを用いることができること、そしてリストにおける各項目のうち1つだけがあればよいことを意味する。例えば、「品目A、品目B、および品目Cのうち少なくとも1つ」は、例えば、限定ではなく、品目A、または品目Aおよび品目Bを含むことができる。また、この例は、品目A、品目Bおよび品目C、または品目Bおよび品目Cも含むことができる。
【0047】
これより図3を参照すると、例示的な一実施形態によるナビゲーション・システムのブロック図が示されている。ナビゲーション・システム300は、図1におけるナビゲーション・システム114の一実施態様の一例である。
【0048】
ナビゲーション・システム300は、プロセッサ・ユニット302、通信ユニット304、行動データベース306、任務データベース308、可動システム310、センサ・システム312、電源314、電力レベル・インディケータ316、基本システム・インターフェース318、視覚システム320、およびランドマーク配備モジュール336を含む。視覚システム320は、複数のカメラ322を含む。複数のカメラ322は、例えば、限定ではなく、カラー・カメラ、白黒カメラ、ディジタル・カメラ、赤外線カメラ、および/または任意のその他の適したカメラを含むことができる。
【0049】
例示的な一例では、複数のカメラ322は、例えば、図1における自律車両104のような、ナビゲーション・システム300と関連のある自律車両に対して下方および水平となる視野(view)を捕らえるように方位付けることができる。この例示的な例では、複数のカメラ322の方位付けによって、ランドマーク識別および位置測定に加えて、例えば、境界線および/または周辺追従というような自律的な車両の行動を可能にすることができる。複数のカメラ322がカラー・カメラを含む例示的な一例では、境界線追従行動は、複数のカメラ322を用いて、例えば、コンクリートの曲がり角と対照をなす緑色の草というような、色の境界線を識別することができる。別の例示的な一例では、図1における自律車両112のような、ナビゲーション・システム300と関連のある自律車両の走行方向に対して垂直に面する視野を捕らえるように、複数のカメラ322を方位付けることもできる。更に別の例示的な一例では、例えば、ナビゲーション・システム300と関連のある自律車両がランドマークの周囲を走行している場合、このランドマークに面する視野を捕らえるように方位付けることもできる。
【0050】
視覚システム320は、ナビゲーション・システム300の視覚能力向上のために、複数のカメラ322から複数の画像324を供給することによって、被写体深度認識に備えるように動作する。視覚システム320は、例えば、限定ではなく、ステレオ視覚システム、非対称視覚システム、スタジアメトリック測距視覚システム(stadiametric ranging vision system)、および/または任意のその他の適した視覚システムとすることができる。複数のカメラ322は、例えば、図1における作業現場128のような、作業現場または作業現場エリアの複数の画像324を撮影するために用いることができる。複数の画像324は、例えば、ランドマーク識別および経路計画に用いるために、基本システム・インターフェース318を通じてプロセッサ・ユニット302に転送することができる。本明細書において用いる場合、「複数の」は1つ以上の画像に言及するものとする。
【0051】
プロセッサ・ユニット302は、図2におけるデータ処理システム200の一実施態様の一例とすることができる。プロセッサ・ユニット302は、車両制御プロセス326を含む。車両制御プロセス326は、可動システム310と通信しこれを制御するように構成されている。車両制御プロセス326は、経路計画モジュール328を含む。経路計画モジュール328は、行動データベース306および任務データベース308からの情報を、視覚システム320から受け取った複数の画像324と共に用いて、経路計画330を作成することができる。経路計画モジュール328は、区域分解プロセス332を用いて経路計画330を作成し、例えば、作業現場の経路を計画することができる。経路は、任意の長さでよく、例えば、1フィートまたは10フィートでもよく、自律車両のランドマーク、障害物、周辺、および/または境界線に対する位置が変化するに連れて変化してもよい。区域分解プロセス332は、エリア・カバレッジ・アルゴリズムであり、図10および図16に更に詳しく例示的に示す。区域分解プロセス332は、経路計画モジュール328および/または車両制御プロセス326が、例えば、作業現場の任意の所与の位置にある1つだけの可視ランドマークを用いて、経路計画330を計画し実行することを可能にすることができる。区域分解プロセス332は、ランドマークから予め定められている距離にある円弧を追従する経路を発生する。この予め定められている距離は、例えば、限定ではなく、自律車両の幅に等しくても、自律車両の1本のパス(pass)に対するタスク・カバレッジ幅に等しくてもよく、および/または任意のその他の指定距離でもよい。例示的な一例では、区域分解プロセス332は、現場特定誤差を補償するために、自律車両がランドマークから遠ざかるに連れて徐々に近接し合う円弧から成る経路を発生することができる。また、区域分解プロセス332は、例えば、自律車両を1つのランドマークから別のランドマークまで移動させるために、二点間行動に合わせた直線的経路を発生することもできる。
【0052】
ランドマーク配備モジュール336は、例示的な一例では、基本システム・インターフェース318を用いて、プロセッサ・ユニット302と相互作用することができる。ランドマーク配備モジュール336は、図1における複数の作業現場のような、作業現場全域にわたるランドマーク配備を計画および実行するシステムを備える。ランドマーク配備モジュール336は、ランドマーク・コントローラ338、および複数の可搬型ランドマーク340を含む。複数の可搬形ランドマーク340は、例えば、ナビゲーション・システム300による位置確認および経路計画において用いるために、ランドマーク配備モジュール336によって配備することができる。
【0053】
例示的な一例では、ランドマーク・コントローラ338は、図1における作業現場128のような、作業現場に対して経路計画330のような経路を計画するために、任務データベース308から作業現場地図を引き出すことができる。ランドマーク・コントローラ338は、作業現場全域にわたって複数の位置を識別することができ、この作業現場には、ナビゲーション・システム300に位置確認および/または経路計画のために十分なランドマークを供給するために、複数の可搬型ランドマーク340が配備される。また、ランドマーク・コントローラ338は、任務データベース308から引き出した作業現場地図を、計画された複数のランドマークによって更新し、その作業現場地図をランドマーク位置と共に任務データベース308に格納することができる。
【0054】
別の例示的な一例では、経路計画モジュール328は、作業現場全域におけるランドマーク配備に合わせた経路計画330のような経路を計画するために、任務データベース308から作業現場地図を引き出すことができる。作業現場地図は、例えば、図1における作業現場128のような、作業現場を特定する地図である。作業現場地図は、エリア・カバレッジ・タスクのための位置を特定し、作業現場におけるエリア・カバレッジ・タスクの実行のために経路を計画するために用いることができる。作業現場地図は、この例において特定された複数のランドマークを有することができる。車両制御プロセス326は、経路計画330を用いてコマンドおよび/または信号を可動システム310に送り、経路計画330にしたがって、ナビゲーション・システム300と関連のある自律車両を移動させることができる。ランドマーク・コントローラ338は、例えば、自律車両が作業現場を横切って走行すると、経路計画330を用いてランドマーク配備を開始することができる。ランドマーク配備の後、車両制御プロセス326は、作業計画330および/または位置確認およびナビゲーションのために作業現場全域に配備された複数の可搬型ランドマークを用いて、作業現場においてエリア・カバレッジ・タスクを開始することもできる。車両制御プロセス326は、例えば、限定ではなく、自立車両上で選択されるボタン、手動制御デバイスからのコマンド、ソフトウェア・ドリブン・イベント、時間ドリブン・イベント、および/または任意のその他の適したトリガというような、トリガに応答して、経路計画330を用いてエリア・カバレッジを開始することができる。
【0055】
また、プロセッサ・ユニット302は、図13および図14に更に詳細に例示的に示すように、同時位置測定およびマッピング・プロセス334も含むことができる。同時位置測定およびマッピング・プロセス334は、例えば、ナビゲーション・システム300と関連のある自律車両によるエリア・カバレッジ・タスクの動作中に、経路計画330のような、経路計画を有する作業現場地図を作成することができる。
【0056】
更に、プロセッサ・ユニット302は、行動データベース306および任務データベース308と通信しこの中に格納されているデータにアクセスすることができる。データにアクセスすることには、行動データベース306および/または任務データベース308の中にデータを格納する、これらからデータを引き出す、および/またはこのデータに対して作用するための任意のプロセスを含むことができる。例えば、データにアクセスするには、限定ではなく、行動データベース306および/または任務データベース308に収容されている参照表を用いること、行動データベース306および/または任務データベース308を用いて照会プロセスを実行すること、および/またはデータベースに格納されているデータにアクセスするための任意のその他の適したプロセスを含むことができる。
【0057】
プロセッサ・ユニット302は、センサ・システム312から情報を受け取り、可動システム310を制御するときに、センサ情報を、行動データベース306からの行動データと共に用いることができる。また、プロセッサ・ユニット302は、例えば、図1におけるユーザ108によって動作させられる手動制御デバイス110のような、外部コントローラからの制御信号を受け取ることもできる。これらの制御信号は、通信ユニット304を用いて、プロセッサ・ユニット302によって受け取ることができる。
【0058】
通信ユニット304は、情報を受け取るためにプロセッサ・ユニット302へのリンクを設けることができる。この情報は、例えば、データ、コマンド、および/または命令を含む。通信ユニット304は、種々の形態をなすことができる。例えば、通信ユニット304は、セルラ・フォン・システム、Wi−Fiワイヤレス・システム、または何らかのその他の適したワイヤレス通信システムというような、ワイヤレス通信システムを含むことができる。
【0059】
また、通信ユニット304は、例えば、図1における手動制御デバイス110のような、任意の(optional)手動コントローラへの有線接続も含むことができる。更に、通信ユニット304は、例えば、ユニバーサル・シリアル・バス・ポート、シリアル・インターフェース、パラレル・ポート・インターフェース、ネットワーク・インターフェース、または物理的な通信リンクを設けるための何らかのその他の適したポートというような、通信ポートも含むことができる。通信ユニット304は、例えば、外部制御デバイスまたはユーザと通信するために用いることができる。
【0060】
例示的な一例では、プロセッサ・ユニット302は、図1においてユーザ108によって動作させられる手動制御デバイス110から制御信号を受け取ることができる。これらの制御信号は車両制御プロセス326の自律行動を無効にして、ユーザ108に、ナビゲーション・システム300と関連のある自律車両を停止、始動、操舵、および/またはそれ以外で制御させることができる。
【0061】
行動データベース306は、可動システム310を制御するときに車両制御プロセス326が利用することができる複数の行動行為(behavioral action)を収容する。行動データベース306は、限定ではなく、基本的な車両行動、エリア・カバレッジ行動、周囲行動、障害物回避行動、手動制御行動、給電行動、および/または自律車両のための任意のその他の適した行動を含むことができる。
【0062】
可動システム310は、図1における複数の自律車両104のような、自律車両に移動可能性(mobility)を備える。可動システム310は、種々の形態をなすことができる。可動システム310は、例えば、限定ではなく、推進システム、操舵システム、制動システム、および可動コンポーネントを含むことができる。これらの例では、可動システム310は、車両制御プロセス326からコマンドを受け取り、これらのコマンドに応答して、関連のある自律車両を移動させることができる。
【0063】
センサ・システム312は、センサ・データを収集しプロセッサ・ユニット302に送信するための複数のセンサ・システムを含むことができる。例えば、センサ・システム312は、限定ではなく、推測航法システム、障害物検出システム、周辺検出システム、および/または図5に更に詳細に例示的に示すような、何らかのその他の適したタイプのセンサ・システムを含むことができる。センサ・データとは、センサ・システム312によって収集された情報のことである。
【0064】
電源314は、ナビゲーション・システム300のコンポーネントに電力を供給し、更に、例えば、図1における自律車両112のような、関連のある自律車両のコンポーネントに電力を供給する。電源314は、限定ではなく、バッテリ、移動バッテリ再充電器、ウルトラキャパシタ(ultracapacitor)、燃料電池、ガス発電機(gas powered generator)、太陽電池、および/または任意のその他の適した電源を含むことができる。電力レベル・インディケータ316は、電源314のレベルを監視し、電源レベルをプロセッサ・ユニット302に伝達する。例示的な一例では、電力レベル・インディケータ316は、電源314における電力の低レベルについての情報を送ることができる。プロセッサ・ユニット302は、行動データベース306にアクセスして、この例示的な例では、低電力レベルの指示に応答して、行動行為(behavioral action)を採用することができる。例えば、限定ではなく、行動行為は、低電力レベルの検出に応答して、タスクの処理を中止すること、および再充電ステーションを探すこととしてもよい。
【0065】
基本システム・インターフェース318は、ナビゲーション・システム300の視覚システム320と、ランドマーク配備モジュール336と、とその他のコンポーネントとの間において給電およびデータ通信を備える。例示的な一例では、基本システム・インターフェース318を用いて、複数の画像324を視覚システム320からプロセッサ・ユニット302に転送することができる。別の例示的な例では、ランドマーク・コントローラ338は、ナビゲーション・システム300と関連のある自律車両に経路計画を作成し、この経路計画を車両制御プロセス326に、例えば、基本システム・インターフェース318を通じて転送することができる。
【0066】
図3におけるナビゲーション・システム300の図示は、異なる有利な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的または構造的限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる有利な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0067】
例えば、例示的な一実施形態では、ランドマーク配備モジュール336は、ナビゲーション・システム300とは別個のコンポーネントであり、通信ユニット304を用いてナビゲーション・システム300と相互作用を行うこともできる。更に別の例示的な実施形態では、ナビゲーション・システム300は、複数の可搬型ランドマーク340の各々に実装し、例えば、自律自動ロボット・ランドマークを設けることもできる。
【0068】
これより図4を参照すると、例示的な一実施形態による可動システムのブロック図が示されている。可動システム400は、図3における可動システム310の一実施態様の一例である。
【0069】
可動システム400は、図3におけるナビゲーション・システム300のような、ナビゲーション・システムと関連のある自律車両に移動可能性を与える。可動システム400は、種々の形態をなすことができる。可動システム400は、例えば、限定ではなく、推進システム402、操舵システム404、制動システム406、および複数の可動コンポーネント408を含むことができる。これらの例では、推進システム402は、図3におけるナビゲーション・システム300のようなナビゲーション・システムからのコマンドに応答して、図1における複数の自律車両104のような自律車両を推進させるまたは移動させることができる。
【0070】
推進システム402は、ナビゲーション・システムのプロセッサ・ユニットから受け取った命令に応答して、自律車両が移動する速度を維持または上昇させることができる。推進システム402は、電気制御推進システムとすることができる。推進システム402は、例えば、限定ではなく、内燃エンジン、内燃エンジン/電気混成システム、電気エンジン(electric engine)、または何らかのその他の適した推進システムとすることができる。例示的な一例では、推進システム402は車輪駆動モータ410を含むことができる。車輪駆動モータ410は、車輪のような可動コンポーネントに組み込まれている電気モータとすることができ、可動コンポーネントを直接駆動する。例示的な一実施形態では、車輪駆動モータ410を差動的に制御することによって、操舵を行うこともできる。
【0071】
操舵システム404は、ナビゲーション・システムのプロセッサ・ユニットから受け取ったコマンドに応答して、自律車両の方向または操舵を制御する。操舵システム404は、例えば、限定ではなく、電気制御油圧操舵システム、電気駆動ラックおよびピニオン操舵システム、差動操舵システム、または何らかのその他の適した操舵システムとすることができる。例示的な一例では、操舵システム404は、複数の可動コンポーネント408を制御するように構成された専用車輪を含むことができる。
【0072】
制動システム406は、ナビゲーション・システムのプロセッサ・ユニットから受け取ったコマンドに応答して、自律車両を減速および/または停止させることができる。制動システム406は、電気制御制動システムとすることができる。この制動システムは、例えば、限定ではなく、油圧制動システム、摩擦制動システム、車輪駆動モータ410を用いた再生制動システム、または電気的に制御することができる何らかの他の適した制動システムとすることができる。例示的な一例では、ナビゲーション・システムは、図1における手動制御デバイス110のような外部コントローラからコマンドを受け取り、緊急停止装置を活性化させることができる。ナビゲーション・システムは、コマンドを可動システム400に送り、制動システム406を制御して、この例示的な例では、緊急停止を実行することができる。
【0073】
複数の可動コンポーネント408は、ナビゲーション・システムのプロセッサ・ユニットから受け取り、推進システム402、操舵システム404、および制動システム406によって実行する命令に応答して、複数の方向および/または位置に移動する能力を、自律車両に設ける。複数の可動コンポーネント408は、例えば、限定ではなく、車輪、トラック(tracks)、フィート(feet)、ロータ、プロペラ、翼、および/またはその他の適したコンポーネントとすることができる。
【0074】
図4における可動システムの図示は、異なる有利な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的または構造的限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる有利な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0075】
これより図5を参照すると、例示的な一実施形態によるセンサ・システムのブロック図が示されている。センサ・システム500は、図3におけるセンサ・システム312の一実施態様の一例である。
【0076】
センサ・システム500は、センサ・データを収集し、図3におけるナビゲーション・システム300のような、ナビゲーション・システムのプロセッサ・ユニットにセンサ・データを送信するために複数のセンサ・システムを含む。センサ・システム500は、障害物検出システム502、周辺検出システム504、および推測航法システム506を含む。
【0077】
障害物検出システム502は、限定ではなく、複数のコンタクト・スイッチ508および超音波変換器510を含むことができる。複数のコンタクト・スイッチ508は、例えば、図1における作業現場環境100のような環境における自律車両の外部物体との接触を検出する。複数のコンタクト・スイッチ508は、例えば、限定ではなく、バンパ・スイッチを含むことができる。超音波変換器510は、高周波音波を発生し、戻ってくるエコーを評価する。超音波変換器510は、信号、即ち、高周波音波を送ってからエコーを受信するまでの時間間隔を計算して、物体までの距離を決定する。
【0078】
周辺検出システム504は、図1における作業現場128のような作業現場の周辺または境界線を検出し、周辺検出についての情報を、ナビゲーション・システムのプロセッサ・ユニットに送る。周辺検出システム504は、限定ではなく、受信機512および赤外線検出器514を含むことができる。受信機512は、例えば、図1における作業現場128のような、作業現場の周辺を規定するワイヤによって発することができる電気信号を検出する。赤外線検出器514は、例えば、図1における作業現場128のような、作業現場の周辺に沿って赤外線光源によって放出することができる赤外線光を検出する。
【0079】
例示的な一例では、受信機512は、周辺ワイヤからの電気信号を検出し、その検出した信号についての情報を、図3におけるナビゲーション・システム300のような、ナビゲーション・システムのプロセッサ・ユニットに送ることができる。次いで、ナビゲーション・システムは、図4における可動システム400のような、可動システムにコマンドを送り、この例示的な例では、ナビゲーション・システムと関連のある自律車両の方向または行程を変更することができる。
【0080】
推測航法システム506は、ナビゲーション・システムと関連のある自律車両の現在地を推定する。推測航法システム506は、既に決定されている位置、ならびに経過時間および行程において、既知の速度または推定速度についての情報に基づいて、現在地を推定する。推測航法システム506は、限定ではなく、オドメータ516、コンパス518、および加速度計520を含むことができる。オドメータ516は、図1における自律車両104のような機械が走行した距離を示すために用いられる電子または機械的デバイスである。コンパス518は、地球の磁極に対する位置または方向を決定するために用いられるデバイスである。加速度計520は、自由落下に対してそれが受けた加速度を測定する。
【0081】
図5におけるセンサ・システム500の図示は、異なる有利な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的または構造的限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる有利な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0082】
これより図6を参照すると、例示的な一実施形態による行動データベースのブロック図が示されている。行動データベース600は、図3における行動データベース306の一実施態様の一例である。
【0083】
行動データベース600は、図3における可動システム310を制御するときに、ナビゲーション・システム300の車両制御プロセス326が利用することができる複数の行動行為を含む。行動データベース600は、限定ではなく、基本的車両行動602、エリア・カバレッジ行動604、周辺行動606、障害物回避行動608、手動制御行動610、給電行動612、および/または自律車両のための任意のその他の適した行動を含むことができる。
【0084】
基本車両行動602は、自律車両が実行することができる複数の基本タスクについて行為を規定する。基本車両行動602は、限定ではなく、芝刈り、清掃(vacuuming)、床磨き、落ち葉掃除、除雪、散水、噴霧、セキュリティ、および/または任意のその他の適したタスクを含むことができる。
【0085】
エリア・カバレッジ行動604は、基本車両行動602を実行するときにエリア・カバレッジについて行為を規定する。エリア・カバレッジ行動604は、限定ではなく、区域分解行動614を含むことができる。区域分解行動614は、例えば、限定ではなく、円弧追従(follow arc)616、二点間618、および/または任意のその他の適した行動を含むことができる。
【0086】
周辺行動606は、図5における周辺検出システム504によるというような、周辺検出に応答したナビゲーション・システムについての行為を規定する。例示的な一例では、周辺行動606は、限定ではなく、周辺追従620、進行方向変更622、および/または任意のそのほかの適した行動を含むことができる。進行方向変更622は、周辺以内に留まるために、ある角度だけ自律車両の進行方向を変更するように動作することができる。周辺追従620は、予め定められた距離だけ自律車両を周辺に平行に移動させるように動作することができる。予め定められた距離は、例えば、自律車両の幅から誤差量を減算した値に等しくすることができる。
【0087】
障害物回避行動608は、ナビゲーション・システムが自律車両周囲の環境における物体との衝突を回避するための行為を規定する。例示的な一例では、障害物回避行動608は、限定ではなく、障害物180度周回624、障害物360度周回626、逆方向および進行方向変更628、および/または任意のその他の適した行動を含むことができる。障害物180度周回624は、例えば、第1方向とは逆の第2方向において継続するように、障害物の周囲に沿って半分だけ自律車両を導くように動作することができる。障害物360度周回626は、例えば、障害物の周囲にある全てのエリアにおいてタスクを実行するために、この障害物の全体の周囲に沿って自律車両を導くように動作することができる。逆方向および進行方向変更628は、図5における障害物検出システム502のような、障害物検出システムによって検出された物体を回避するために、自律車両の方向を逆転し、進行方向を変更するように動作することができる。
【0088】
手動制御行動610は、ナビゲーション・システムが、自律性をディスエーブルし、例えば、図1におけるユーザ108のようなユーザからの運動制御を採用するための行為を規定する。給電行為612は、ナビゲーション・システムが、図3における電源314のような電源において検出した電力レベルに応答して、複数の措置を講ずるための行為を規定する。例示的な一実施形態では、給電行動612は、限定ではなく、自律車両のタスク処理を停止し、自律車両のために追加電力または電力再充電を探し出すことを含むことができる。
【0089】
図6における行動データベース600の図示は、異なる有利な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的または構造的限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる有利な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0090】
これより図7を参照すると、例示的な一実施形態による任務データベースのブロック図が示されている。任務データベース700は、図3における任務データベース308の一実施態様の一例である。
【0091】
任務データベース700は、経路を計画するときおよび/または図3における可動システム310を制御するときに、ナビゲーション・システム300のプロセッサ・ユニット302が利用することができる複数のデータベースを含む。また、任務データベース700は、ランドマーク配備経路および/またはランドマーク配備位置を計画し作業現場に対し位置決めする際に、ランドマーク配備モジュール336が利用することができる複数のデータベースも含む。任務データベース700は、限定ではなく、地図データベース702、ランドマーク・データベース704、複数の任務718、および/または自律車両についての情報の任意のそのほかの適したデータベースを含むことができる。
【0092】
地図データベース702は、複数の作業現場地図706を含む。複数の作業現場地図706は、例えば、図1における複数の作業現場106に対応することができる。例示的な一実施形態では、複数の作業現場地図706は、ネットワーク101を用いて図1におけるバック・オフィス102のような遠隔地から地図データベース702にロードすることができる。別の例示的な実施形態では、複数の作業現場地図706は、図3における同時位置測定およびマッピング・プロセス334によって作成された後に、地図データベース702に格納することもできる。更に別の例示的な実施形態では、例えば、基本システム・インターフェース318を通じて図1のユーザ108のようなユーザ、および/または図3における通信ユニット304によって、複数の作業現場地図706を地図データベース702にロードすることもできる。更に別の例示的な実施形態では、例えば、図3におけるランドマーク配備モジュール336によってランドマーク位置を更新した後に、複数の作業現場地図706を地図データベース702に格納することもできる。例示的な一例では、図3における同時位置測定およびマッピング・プロセス334が、作業現場における初期動作の間に作業現場地図を作成し、この作成した作業現場地図を、同じ作業現場における今後の動作において今後用いるために、地図データベース702に格納することもできる。
【0093】
複数の作業現場地図706は、例えば、限定ではなく、作業現場地図708、エリア・カバレッジ格子地図710、複数の作業現場画像712、および/または任意のその他の適した作業現場地図を含むことができる。作業現場地図708は、複数の作業現場地図706に格納されている先験的な地図であってもよく、例えば、図1における作業現場128のような、作業現場についてのランドマーク位置および障害情報を含む。作業現場地図708は、例えば、図1におけるユーザ108のような、ユーザによって作成することができ、作業現場の地図および/または画像上において、当該作業現場のランドマーク位置および障害物を特定する。例示的な一例では、作業現場地図708は、図1における複数の自律車両104によって、作業現場のランドマークおよび障害物を考慮に入れつつ、作業現場にエリア・カバレッジ経路を計画するために用いることができる。
【0094】
エリア・カバレッジ格子地図710は、例えば、限定ではなく、エリア・カバレッジ格子オーバーレイを含む作業現場地図、エリア・カバレッジ格子オーバーレイを含む作業現場画像、囲われた空間および/または作業現場の寸法に対するエリア・カバレッジ格子、および/または任意のその他の適したエリア・カバレッジ格子地図とすることができる。例示的な一例では、図3におけるナビゲーション・システム300は、図1におけるユーザ108によって供給された作業現場地図708を用いて、エリア・カバレッジ格子地図710を作成することができる。別の例示的な例では、ナビゲーション・システム300が、図1におけるユーザ108のような、ユーザから受け取ったランドマーク属性情報および障害物情報を用いて、エリア・カバレッジ格子地図710を作成することができる。更に別の例示的な例では、図1における複数の自律車両104が、図3における視覚システム320のような、視覚システムを用いて、複数の作業現場画像712を取り込み、複数の作業現場画像712を用いて、エリア・カバレッジ格子地図710を作成することができる。
【0095】
ランドマーク・データベース704は、ランドマーク属性714および位置情報716を含むことができる。ランドマーク属性714は、例えば、限定ではなく、ランドマーク画像、ランドマーク定義、ランドマーク特性、および/または、例えば、図1における作業現場128の中にある複数のランドマーク136のような、作業現場の中にある複数のランドマークを特定するために用いられる任意のその他の適したランドマーク属性を含むことができる。ランドマーク画像は、例えば、複数の異なるタイプのランドマークの、格納されている画像を含むことができる。ランドマーク定義とは、例えば、複数のランドマークに関連する名称および/または記述に言及することができる。ランドマーク特性は、例えば、限定ではなく、形状、色、表面模様、および/または複数のランドマークを特定するための任意のその他の適した特性を含むことができる。位置情報716は、例えば、図1における作業現場128のような、特定された作業現場内にある位置に対する複数のランドマークの位置を特定する。また、位置情報716は、特定された作業現場内における他のランドマーク、物体、および/または位置に対する複数のランドマークの方位を示すこともできる。例示的な一例では、ランドマークの方位は、例えば、真の北を面するように方位付けられるというように、地球の磁極に従うとよい。別の例示的な例では、複数のランドマークの方位は、作業現場の周辺または境界線に従うこともできる。位置情報716は、例えば、地図データベース702に格納されている複数の作業現場地図706と関連付けることができる。
【0096】
複数の任務718は、図1における複数の作業現場106のような、複数の作業現場に対する複数の異なる任務についての情報を含む。複数の任務718は、例えば、図1におけるユーザによって格納および/または更新することができ、あるいはユーザ108によってその場限りで開始し、後に使用するために、複数の任務718における任務の実行と同時に格納することもできる。複数の任務718は、例えば、限定ではなく、位置確認精度のような任務情報、エリア・カバレッジ経路計画、二点間経路計画、経路属性、および/または任意のその他の適した任務情報を含むことができる。任務720は、複数の任務および/または図1における任務130の一実施態様の例示的な一例とすることができる。
【0097】
任務720は、任務情報722を含むことができる。任務情報722は、位置確認精度724、エリア・カバレッジ経路計画726、二点間経路計画728、および経路属性を含む。経路属性730は、例えば、限定ではなく、直線、円弧、円、および/または任意のその他の適した経路属性とすることができる。
【0098】
図7における任務データベース700の図示は、異なる有利な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的限定またはアーキテクチャの限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる有利な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0099】
これより図8を参照すると、例示的な一実施形態によるランドマーク配備モジュールのブロック図が示されている。ランドマーク配備モジュール800は、図1におけるランドマーク配備モジュール116および/または図3におけるランドマーク配備モジュール336の一実施態様の例示的な一例とすることができる。
【0100】
ランドマーク配備モジュール800は、ランドマーク・コントローラ802、ランドマーク配備システム804、および複数の可搬型ランドマーク806を含む。ランドマーク・コントローラ802は、図3におけるランドマーク・コントローラ338の一実施態様の例示的な一例である。
【0101】
ランドマーク・コントローラ802は、ランドマーク位置決めおよび配置プロセス808を含む。ランドマーク位置決めおよび配置プロセス808は、作業現場地図810および任務812を、図3における任務データベース308のようなデータベースから引き出す。ランドマーク位置決めおよび配置プロセス808は、作業現場地図810および任務812を用いて、複数の可搬型ランドマーク806の配置のために、複数の位置を決定する。ランドマーク位置決めおよび配置プロセス808は、ランドマーク配置地図814を作成しランドマーク位置決め命令816を発生する。
【0102】
また、ランドマーク・コントローラ802は、経路計画モジュール818も含む。経路計画モジュール818は、ランドマーク配置地図814を用いたランドマーク配備の実行のために、経路計画820を作成することができる。ランドマーク・コントローラ802は、経路計画820を、例えば、車両制御プロセス822に送ることができる。別の例示的な例では、ランドマーク・コントローラ802はランドマーク配置地図814およびランドマーク位置決め命令816を直接車両制御プロセス822に送ることができる。この例では、車両制御プロセス822は、経路計画820を作成するために、経路計画モジュール818のような経路計画モジュールを含むことができる。
【0103】
別の例示的な例では、複数の可搬型ランドマーク806は、図1における複数の移動ロボット・ランドマーク118のような、移動ロボット・ランドマークとすることもできる。この例示的な例では、ランドマーク・コントローラ802は、自律的配備および位置決めのために、ランドマーク配置地図814およびランドマーク位置決め命令816を直接複数の可搬型ランドマーク806に送ることができる。
【0104】
ランドマーク配備システム804は、複数の操作コンポーネント824を含む。複数の操作コンポーネント824は、例えば、限定ではなく、グリッパ(gripper)826、関節付きアーム828、電磁石830、および/または任意のその他の適した操作コンポーネントを含むことができる。複数の操作コンポーネント824は、複数の可搬型ランドマーク806の移動および位置決めを制御することができる。例示的な一例では、グリッパ826は、図1における自律車両112のような、ランドマーク配備モジュール800と関連付けられている自律車両による、複数の可搬型ランドマーク806の輸送中、複数の可搬型ランドマーク806を把持することができる。
【0105】
複数の可搬型ランドマーク806は、複数の自律車両104によって検出することができる任意のタイプのランドマークとすることができる。例示的な一例では、複数の可搬型ランドマークは、限定ではなく、円筒型ランドマーク、有色ランドマーク、模様付きランドマーク、照明付きランドマーク、垂直ランドマーク、以上のうち任意の組み合わせ、および/または任意のそのほかの適したランドマークを含むことができる。模様付きランドマークは、例えば、示差的な情報を提供するために組み込まれる視覚的パターンを含むことができる。照明付きランドマークは、例えば、夜間のような、低照明または無照明の状況において、視覚方向を示すことができる。
【0106】
可搬型ランドマーク834は、複数の可搬型ランドマーク806の一実施態様の例示的な一例とすることができる。可搬型ランドマーク834は、可動システム836および複数の取付コンポーネント83を含むことができる。可動システム836は、図4における可動システム400の一実施態様の例示的な一例とすることができる。可動システム836は、ランドマーク配置地図814およびランドマーク位置決め命令816にしたがって、可搬型ランドマーク834が自律的に複数の位置832に移動し、可搬型ランドマーク834を位置決めすることができる。複数の取付コンポーネント838は、複数の可搬型ランドマーク806の互いに対する取付および取り外しに備えている。複数の取付コンポーネント838は、例えば、限定ではなく、電磁石840を含むことができる。
【0107】
例示的な一例では、電磁石840は可搬型ランドマーク834を、他の可搬型ランドマークおよび/または可搬型ランドマーク834を配備する役割を担う自律車両に接続することができる。電磁石840は、この例では、複数の位置832のうちのある位置に可搬型ランドマーク834を落下させるまたは位置決めするために、複数の位置832において選択的にディスエーブルすることができる。
【0108】
図8におけるランドマーク配備モジュール800の例示は、異なる有利な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的限定またはアーキテクチャの限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる有利な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0109】
これより図9を参照すると、例示的な一実施形態による作業現場地図のブロック図が示されている。作業現場地図900は、図7の複数の作業現場地図706、および/または図8におけるランドマーク配置地図814の例示的な一例とすることができる。
【0110】
作業現場地図900は、例えば、作業現場901をカバーするために、図3における区域分解プロセス332を用いた、規則によるランドマーク配置を表すことができる。第1ランドマーク位置は、周辺位置A1 902によって特定される。周辺位置B2 904およびLX 906は、周辺位置A1 902と共に、区域907を表す。区域907は、1つのランドマークだけがあり、周辺位置A1 902に配置されている場合に区域分解を用いたエリア・カバレッジを行うことができる作業現場901のエリアである。
【0111】
周辺位置B2 904、周辺位置C1 908、および周辺位置D2 910は、区域91を表す。周辺位置D2 910、周辺位置E1 912、および周辺位置F2 914は、区域915を表す。周辺位置F2 914、周辺位置G1 916、および周辺位置LX 906は、区域917を表す。
【0112】
例示的な一例では、ランドマークA926およびランドマークB928を含む少数のランドマークしか利用できない場合、ランドマークA926を最初に周辺位置A1 902に位置決めすることができる。区域カバー(sector coverage)を区域907において行うことができる。次いで、ランドマークB928を周辺位置B2 904に位置決めすることができる。周辺位置B2 904におけるランドマークB928を位置確認のために用いて、ランドマークA926を周辺位置C1 908に移動させる。次いで、区域カバーを区域911において行う。
【0113】
次に、ランドマークB928を周辺位置D2 910に移動させる。周辺位置D2 910におけるランドマークB928を位置確認のために用いて、ランドマークA926を周辺位置E1 912に移動させる。次いで、区域カバーを区域915において行う。次に、ランドマークB928を周辺位置F2 914に移動させる。周辺位置F2 914におけるランドマークB928を位置確認のために用いて、ランドマークA926を周辺位置G1 916に移動させる。次いで、区域カバーを区域917において行う。この時点において、図8におけるランドマーク・コントローラ802は、作業現場901について、周辺を行き渡ったこと、および複数の内部エリアが未カバーのままであることを認識することができる。
【0114】
ランドマークA926を内部位置H1 918に移動させ、区域919として表される円区域をカバーすることができる。内部位置H1 918におけるランドマークA926を位置確認のために用いて、ランドマークB928を内部位置I2 920に移動させることができ、内部位置I2 920を中心とする円区域をカバーすることができる。次に、内部位置I2 920にあるランドマークB928を位置確認のために用いて、ランドマークA926を内部位置J1 922に移動させることができ、内部位置J1 922を中心とする円区域をカバーすることができる。次いで、位置J1 922にあるランドマークA926を位置確認のために用いて、ランドマークB928を内部位置K2 924に移動させ、内部位置K2 924を中心とする円区域をカバーする。
【0115】
この例示的な例では、作業現場901は、4つの四分円および3つの円によって、2つのランドマーク、即ち、ランドマークA926およびランドマークB928を用いてカバーされる。
【0116】
別の例示的な例では、複数のランドマーク903が、作業現場901において用いるために利用可能な場合もあり、作業現場901の区域カバーの実行中、ランドマークを全く移動させる必要なく区域カバーを実行するために、個々のランドマークを作業現場901の各位置に配置することができる。
【0117】
図9における作業地図900の例示は、異なる有利な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的限定またはアーキテクチャの限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる有利な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0118】
これより図10を参照すると、例示的な一実施形態による作業現場地図のブロック図が示されている。作業現場地図1000は、図7の地図データベース702における複数の複数の作業現場地図706、および/または図8における作業現場地図810の例示的な一例とすることができる。
【0119】
作業現場地図100は、作業現場1001に対し作成される。作業現場1001は、図1における作業現場128の例示的な一例とすることができる。作業現場地図1000は、ランドマーク1002、ランドマーク1004、およびランドマーク1006を含む。ランドマーク1002、ランドマーク1004、およびランドマーク1006は、図1における複数のランドマーク136、図3における複数の可搬型ランドマーク340、および/または図8における複数の可搬型ランドマーク340の例示的な例とすることができる。また、作業現場地図1000は、花壇1008および薮1010も含む。例示的な一例では、花壇1008および薮1010は障害物と見なされる場合もある。作業現場地図1000は、作業現場の各側の周辺によって定められており、具体的には、作業現場境界線1012、作業現場境界線1014、作業現場境界線1016、および作業現場境界線1018によって定められている。例えば、図3における区域分解プロセス332を用いて、作業現場地図1000に経路計画を作成することができる。
【0120】
経路計画は、開始点1020から開始することができる。この経路計画は、開始点1020から、作業現場境界線1012に達するまで、ランドマーク1002の周囲を進む。経路計画は、ランドマーク1002から予め定められた距離を維持して、円弧状の経路を形成することができる。予め定められた距離は、例えば、限定ではなく、経路計画を作成しようとしている自律車両の幅とすることができる。作業現場境界線1012に達すると、経路計画は、予め定められた距離の間ランドマーク1002から遠ざかるように、作業現場境界線1012を辿る。次いで、経路計画は、作業現場境界線1014に達するまで、ランドマーク1002の周囲を逆に進む。経路計画は、各直前の円弧状経路から、予め定められた距離を維持する。作業現場境界線に達すると、経路は、直前の円弧状経路から予め定められた距離だけ離れて、作業現場境界線を辿り、その後方向を変えて、ランドマーク1002のような、ランドマークの周囲を逆に進む。
【0121】
経路は、地点A1022において、障害物、この例では薮1010に達する。すると、地点B1024において作業現場境界線1016に達するまで、経路は直線状となる。次のランドマーク、この例では、ランドマーク1004が特定される。経路は、地点C1026に達するまで、ランドマーク1004を中心に同心円状に進む。次いで、地点D1028において障害物または作業現場境界、この例では花壇1008に達するまで、経路は直線状となる。ランドマーク1006が特定され、経路は、地点E1030に達するまで、ランドマーク1006の周囲を進む。地点E1030は、経路を追従する自律車両がランドマーク1006から達した距離において、ランドマーク1006がもはや視覚的ランドマークとしては有用でなくなる場合における地点の例示的な一例とすることができる。この距離は、例えば、自律車両の視覚システムによる画像検出の要求精度を満たさないような距離とするとよい。次いで、自律車両は、例えば、ランドマーク1006よりも近い距離のところにある、別のランドマークの周囲の経路上を進み続けることができる。この別のランドマークは、以前に行ったランドマークであってもよい。
【0122】
地点E1030において、経路は、薮1010の逆側にあるランドマーク1002周囲の経路を終わらせることに再度集中する。薮1010は、ランドマーク1004の周囲の行程を追従するために、経路が以前に離れて行ったところである。地点F1032において、経路は、再度ランドマーク1004の周囲の経路を終わらせることに集中する。ランドマーク1004は、作業現場境界線1014および作業現場境界線1016が一致した周辺に遭遇し、直線状に地点D1028に進んだときに、経路が以前に離れて行ったところである。自律車両が作業現場内を移動するに連れて、図7におけるエリア・カバレッジ格子地図710は、どの格子がカバーされたかを反映するために、更新される。経路は、終点に達し、他に行くべき追加のランドマークがなく、エリア・カバレッジ格子地図710毎に作業現場についてカバーすべき追加のエリアがなくなるまで、ランドマーク1004を中心とする同心円内を進み続ける。
【0123】
図1における自律車両104のような自律車両は、作業現場地図1000を用いて作業現場1001について作成した経路計画に従うことができる。自律車両は、作業現場地図1000において特定された開始点1020において開始することができる。経路において、ランドマーク1002周囲にある開始点1020から作業現場境界線1012までのこの区域は、図6における追従円弧616のような、区域分解行動を用いて実行することができる。自律車両が地点A1022に到達すると、図6における二点間618のような、区域分解行動を用いて、地点B1024までの直線経路を実行することができる。
【0124】
図10における作業現場地図1000の図示は、異なる有利な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的または構造的限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる有利な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0125】
これより図11を参照すると、例示的な一実施形態による、地図によるランドマーク配置プロセスを図示するフローチャートが示されている。図11におけるプロセスは、例えば、図1におけるランドマーク配備モジュール116のようなコンポーネントによって実現することができる。
【0126】
このプロセスが開始すると、作業現場の地図を特定する(ステップ1102)。作業現場の地図は、例えば、図3における任務データベース308のような、データベースから引き出すことができる。本プロセスは、作業現場のために複数のタスクを有する任務を特定する(ステップ1104)。例示的な一例では、任務は、例えば、図3における任務データベース308のようなデータベースから引き出すことができる。別の例示的な例では、任務は、図1におけるユーザ108のようなユーザから引き出すこともできる。
【0127】
本プロセスは、作業現場の地図を用いて、任務に対しランドマークの位置決めおよび配置を決定する(ステップ1106)。本プロセスは、図7における位置データベース716のようなデータベースを用いて、作業現場地図と関連のある作業現場内における複数のランドマークの配置および方位、または位置決めを特定することができる。ランドマークの位置決めおよび配置は、利用可能なランドマークの数、精度要件、作業現場内においてエリア・カバレッジ・タスクを実行し、ランドマークを位置確認およびナビゲーションの拠り所とする自律車両に対する視覚システムの能力、ランドマークの属性、作業現場の地形(feature)、現場特定誤差、および/または任意のその他の適した考慮項目に応じて異なることがあってもよい。
【0128】
本プロセスは、作業現場全体に配備するのに十分な数のランドマークが入手可能であるか否か判定する(ステップ1108)。十分な数とは、作業現場全体においてエリア・カバレッジ・タスクを実行するために必要となるランドマークの数である。例えば、特定された任務に区域分解が指定された場合、少なくとも1つのランドマークが作業現場内にある任意の所与の地点から見えることが必要となる。十分な数のランドマークがないと判定された場合、プロセスは複数の作業現場エリアを識別する(ステップ1110)。次いで、本プロセスは、複数のランドマークを、複数の作業現場エリアにおける第1作業現場エリアに配備する(ステップ1112)。本プロセスは、任務に対する複数のタスクが第1作業現場エリアにおいて完了したという指示を受ける(ステップ1114)。次いで、本プロセスは、複数のランドマークを回収し、これら複数のランドマークを次の作業現場エリアに配備する(ステップ1116)。本プロセスは、任務に対する複数のタスクが次の作業現場エリアにおいて完了したという指示を受ける(ステップ1118)。
【0129】
次いで、本プロセスは、複数の作業現場エリアの中に、未だ行っていない作業現場エリアが他にもあるか否か判定する(ステップ1120)。未だ行っていない作業現場エリアが他にもあると判定されると、本プロセスはステップ1116に戻る。未だ行っていない作業現場エリアが他にはないと判定されると、本プロセスは複数のランドマークを回収する(ステップ1122)。
【0130】
ステップ1108において、作業現場全体に配備するのに十分な数のランドマークがあると判定された場合、本プロセスは複数のランドマークを作業現場に配備する(ステップ1124)。次いで、本プロセスは、任務に対する複数のタスクが作業現場において完了したという指示を受け(ステップ1126)、複数のランドマークを回収する(ステップ1122)。次いで、本プロセスは、複数のランドマークを格納し(ステップ1124)、その後本プロセスは終了する。
【0131】
これより図12を参照すると、例示的な一実施形態による、規則によるランドマーク配置プロセスを図示するフローチャートが示されている。図12におけるプロセスは、例えば、図1におけるランドマーク配備モジュール116のようなコンポーネントによって実現することができる。
【0132】
このプロセスが開始すると、作業現場の周辺上に、位置確認のために第1ランドマークを位置決めする(ステップ1202)。本プロセスは、第1ランドマークまでの距離が、予め定められた誤差しきい値に達するまで、同時位置確認およびマッピング・プロセスを実行する(ステップ1204)。次いで、本プロセスは、周辺を一周したか否か判定する(ステップ1206)。
【0133】
周辺を一周していないと判定された場合、本プロセスは、第1ランドマークから予め定められた誤差しきい値内のある距離に第2ランドマークを位置決めする(ステップ1208)。本プロセスは、第1ランドマークを回収し、第2ランドマークから予め定められた誤差しきい値内の前述した距離のところに、第1ランドマークを位置決めする(ステップ1210)。次いで、本プロセスはステップ1204に戻る。
【0134】
周辺を一周したと判定された場合、本プロセスはステップ1212に進む。本プロセスは、作業現場がカバーされたか否か判定する(ステップ1212)。作業現場が未だカバーされていないと判定された場合、本プロセスは、カバーすべき残っている作業現場の内部エリアを特定する(ステップ1214)。本プロセスは、同時マッピングおよび位置確認プロセスを用いて、作業現場の内部エリア内においてランドマーク位置決めを計画および実行し(ステップ1216)、ステップ1212に戻る。ステップ1212において、作業現場がカバーされたと判定された場合、本プロセスはその後終了する。
【0135】
これより図13を参照すると、例示的な一実施形態にしたがって経路計画を実行するプロセスを図示するフローチャートが示されている。図13におけるプロセスは、例えば、図3におけるナビゲーション・システム300のプロセッサ・ユニット302のようなコンポーネントによって実現することができる。
【0136】
このプロセスが開始すると、複数のランドマークを有する作業現場の作業現場地図を受け取る(ステップ1302)。複数のランドマークは、少なくとも1つのランドマークが作業現場の任意の位置から見えるように位置付けることができる。複数のランドマークは、例えば、限定ではなく、人によって、ロボットによって、自律的に、および/または任意のその他の適したランドマーク配置方法によって、作業現場に位置付けることができる。
【0137】
例示的な一例では、作業現場地図は、図7における作業現場地図708のような、経路計画のない初期地図である場合もある。作業現場地図は、図7における地図データベース702のような地図データベースから引き出すこと、あるいは、例えば、ユーザまたはバック・オフィスから受け取ることができる。例示的な一例では、作業現場地図は、障害物、または境界線が、作業現場に精通するユーザによって示されている、作業現場の航空写真であってもよい。また、作業現場地図は、作業現場のランドマークの位置に印が付けられ、更にこの例示的な例ではユーザによって印を付けられた、直径および色というようなランドマーク属性を有することもできる。
【0138】
本プロセスは、作業現場地図を用いて、作業現場に対し、複数のエリア・カバレッジ格子エレメントを有するエリア・カバレッジ格子地図を作成する(ステップ1304)。エリア・カバレッジ格子エレメントは、例えば、エリア・カバレッジ格子地図の複数のセクションとすることができる。例示的な一例では、エリア・カバレッジ格子地図は、作業現場地図から作成され、この場合、エリア・カバレッジ格子地図は、作業現場地図と同じ領域を表し、更に格子に分割されている。各エリア・カバレッジ格子エレメントのサイズは、予め定められていること、および/またはユーザによって選択することもできる。例えば、各エリア・カバレッジ格子エレメントは、作業現場においてエリア・カバレッジ・タスクを実行する候補となる自律車両のサイズの1/10および2倍の間とすることができる。
【0139】
次いで、本プロセスは、作業現場地図およびエリア・カバレッジ格子地図を用いて、この作業現場に合った経路計画を作成する(ステップ1306)。本プロセスは、作業現場地図上にある複数のランドマークに「未だ行っていない」の印を付け、複数のエリア・カバレッジ格子エレメントを「未カバー」(uncovered)として初期化する(ステップ1308)。例示的な一例では、作業現場地図を初期化するには、全ての指定ランドマークを未だ行っていないとして設定し、エリア・カバレッジ格子地図を初期化するには、全てのエリア・カバレッジ格子エレメントをゼロに設定する。本プロセスが進むに連れて、例えば、ランドマークから計算した距離内にある全てのエリアがカバーされたときに、ランドマークに既に行ったの印を付けることができる。計算した距離は、例えば、ランドマークのサイズ、視覚システムのパラメータ、および/または自律車両とランドマークとの間における最大許容距離誤差に基づくことができる。
【0140】
例示的な一例では、エリアがカバーされたと見なされるのは、当該エリアにおける格子エレメントのある割合が、所与のしきい値よりも大きなカバレッジ値を有するときである。このカバレッジ値は、エリア・カバレッジ格子エレメントの値である。この値は、ゼロから開始して、少なくとも1つの値が得られるまで、自律車両、または自律車両運転者(effecter)がエリア・カバレッジ格子エレメントに位置することが示される毎に、ある量だけ増分される。
【0141】
例示的な一例では、カバレッジ値にはゼロまたは1の値だけが発生し、ゼロは、エリア・カバレッジ格子エレメントがカバーされていないことを示し、1は、エリア・カバレッジ格子エレメントがカバーされていることを示す。別の例示的な例では、エリア・カバレッジ格子エレメントを増分する際に、自律車両位置測定における誤差を考慮することができる。この例示的な例では、現在計算中の自律車両位置にあるエリア・カバレッジ格子エレメントを1に設定するのではなく、ゼロと1との間の確率を、その位置にいることに割り当て、確率が低い程、隣接するエリア・カバレッジ格子エレメントに割り当てる。現在のおよび隣接するエリア・カバレッジ格子エレメントは、占有の確率にしたがって増分される。この例示的な例では、現在の占有確率の和が1になる。
【0142】
次に、本プロセスは、経路計画を用いて、作業現場において自律車両によるエリア・カバレッジ・タスクを実行する(ステップ1310)。本プロセスは、作業現場地図上で未だ行っていないと印されているランドマークを特定する(ステップ1312)。本プロセスは、自律車両を未だ行っていないと印されているランドマークに移動させるために、メッセージを車両制御プロセスに送る(ステップ1314)。
【0143】
本プロセスは、ランドマーク周囲の経路において、自律車両によるエリア・カバレッジ行動を実行する(ステップ1316)。図7におけるエリア・カバレッジ格子地図710のような、作業現場と関連のあるエリア・カバレッジ格子地図を、エリア・カバレッジ行動を実行するために用いられた自律車両について計算された各現在地に基づいて更新する。次いで、本プロセスは、障害物が検出されたか、または自律車両が円全体を通り抜けた (traverse)か否か判定する(ステップ1318)。障害物が発見されていない、または円全体を通り抜けていないと判定された場合、本プロセスはステップ1316に戻る。
【0144】
障害物が検出された、または円全体を通り抜けたと判定された場合、本プロセスは、自律車両がランドマークから所与の距離だけ離れて移動できるか否か判定する(ステップ1320)。自律車両は、障害物により、または、例えば、距離計算誤差がしきい値を超過するために、ランドマークから所与の距離だけ離れて移動できない場合がある。自律車両がランドマークから所与の距離だけ離れて移動できると判定された場合、本プロセスは、自律車両をランドマークから所与の距離だけ離れて移動するように、メッセージを車両制御プロセスに送り、逆方向でエリア・カバレッジ行動を実行し(ステップ1322)、次いでプロセスはステップ1318に戻る。自律車両がランドマークから所与の距離だけ離れて移動できないと判定された場合、本プロセスは作業現場地図上でこのランドマークに「既に行った」の印を付ける(ステップ1324)。次いで、本プロセスは、作業現場地図上に、未だ「未だ行っていない」と印されているランドマークが残っているか否か判定する(ステップ1326)。作業現場地図上に、未だ「未だ行っていない」と印されているランドマークが1つでも残っていると判定された場合、本プロセスは、作業現場地図上で「未だ行っていない」と印されている次のランドマークを特定し(ステップ1328)、ステップ1314に戻る。
【0145】
作業現場地図上に、未だ「未だ行っていない」と印されているランドマークが残っていないと判定された場合、本プロセスは、次に、「未カバー」と記されているエリア・カバレッジ格子エレメントが残っているか否か判定する(ステップ1330)。「未カバー」と記されているエリア・カバレッジ格子エレメントが1つでも残っていると判定されると、本プロセスは、未カバーと印されているエリア・カバレッジ格子エレメントと関連のある既に行ったのランドマークまで、経路計画に沿って進むように、メッセージを車両制御プロセスに送り(ステップ1332)、次いでステップ1316に戻る。「未カバー」と記されているエリア・カバレッジ格子エレメントが残っていないと判定された場合、本プロセスはその後終了する。
【0146】
これより図14を参照すると、例示的な一実施形態にしたがって同時位置測定およびマッピングを用いて経路計画を実行するプロセスを図示するフローチャートが示されている。図14におけるプロセスは、例えば、図3における同時位置測定およびマッピング・プロセス334のような、コンポーネントによって実現することができる。
【0147】
本プロセスが開始すると、複数のランドマーク属性および作業現場についての障害物情報を受け取る(ステップ1402)。ランドマーク属性は、例えば、限定ではなく、ランドマークの記述、画像、特性、および/または任意のその他の適した属性とすることができる。例示的な一例では、複数のランドマーク属性は、所与の直径ならびに赤、白、および青の色を有する円筒として、ランドマークを特定することができる。
【0148】
本プロセスは、複数の格子エレメントを有するエリア・カバレッジ格子地図を作成する(ステップ1404)。次いで、本プロセスは作業現場の画像を取得する(ステップ1406)。この画像は、例えば、複数のカメラ322を用いる図3における視覚システム320のような、視覚システムを用いて取得することができる。本プロセスは、画像においてランドマークが特定されたか否か判定する(ステップ1408)。
【0149】
画像においてランドマークが特定されていないと判定された場合、本プロセスは、複数のカメラを用いて、度単位の視野にゼロと1との間の値を乗算した積である値だけ回転させて、取得される追加画像において画像の重複ができるようにして、作業現場エリアにおいてランドマークを検索する(ステップ1410)。次いで、本プロセスは、取得された追加画像においてランドマークが特定されたか否か判定する(ステップ1412)。追加画像においてランドマークが特定されないと判定された場合、本プロセスは、複数のカメラが360度回転したか否か判定する(ステップ1414)。複数のカメラが360度回転したと判定された場合、本プロセスは誤差処理(error handling)を追加し(ステップ1416)、その後終了する。誤差処理とは、少なくとも1つのランドマークが、作業現場の全ての作業可能な部分から常に見えるという、ランドマークの規則を指す。少なくとも1つのランドマークを発見することができない場合、この規則は破られたことになり、本プロセスは終了する。
【0150】
複数のカメラが360度回転していないと判定された場合、本プロセスはステップ1410に戻る。ステップ1408においてランドマークが画像において特定されたと判定された場合、またはステップ1412においてランドマークが追加画像において特定されたと判定された場合、本プロセスは、次に、特定されたランドマークが既に行ったものか否か判定する(ステップ1418)。ランドマークが既に行ったものである場合、エリア・カバレッジ格子マップには、「既に行った」と既に識別されているランドマークが印される。
【0151】
特定されたランドマークが既に行ったものである場合、本プロセスは、全ての格子地図エレメントがカバーされているか否か判定する(ステップ1420)。格子地図エレメントがカバーされている場合、エリア・カバレッジ格子地図上でこれには「カバー済み」(covered)と印される。「未カバー」と印されているエリアがエリア・カバレッジ格子地図にある場合、カバーすべき到達可能な格子地図エレメントが残っていることになる。全ての格子地図エレメントがカバーされていると判定された場合、本プロセスはその後終了する。
【0152】
全ての格子地図エレメントが未だカバーされていないと判定された場合、本プロセスは次の作業現場エリアに移動し、ランドマークを探すために次の画像を取得し(ステップ1422)、ステップ1408に戻る。
【0153】
特定されたランドマークが未だ行っていないと判定された場合、本プロセスは、特定されたランドマークまでの経路計画を計算する(ステップ1424)。次いで、本プロセスは、自律車両の現在地および推定ランドマーク位置を、作業現場のエリア・カバレッジ格子地図上に印する(ステップ1426)。本プロセスは、経路計画を実行し、通り抜けられたエリア・カバレッジ格子エレメントに「カバー済み」と印を付け(ステップ1428)、ステップ1420に進む。
【0154】
これより図15を参照すると、例示的な一実施形態にしたがって、区域分解を用いてエリア・カバレッジ経路計画を実行するプロセスを図示するフローチャートが示されている。図15におけるプロセスは、例えば、図3におけるナビゲーション・システム300のようなコンポーネントによって実現することができる。
【0155】
本プロセスが開始すると、ランドマークから所望の距離における、当該ランドマークの予測幅を画素単位で決定する(ステップ1502)。予測幅は、ランドマークの画像において、そのランドマークから所与の距離において特定されると予測されるランドマークの幅とすることができる。この予測幅は、例えば、画像を取り込むために用いられる複数のカメラについてのカメラ画像分解能、ランドマーク・データベースにおいて特定されているランドマークの既知の幅、ランドマークからの自律車両の目標距離、および画像を取り込むために用いられる複数のカメラの視野に基づいて幾何学的に計算することができる。本プロセスは、ランドマークを有する画像を特定する(ステップ1504)。この画像は、例えば、図3における視覚システム320のような、視覚システムを用いて特定することができる。本プロセスは、画像をフィルタ処理して、ランドマークのみから成るフィルタ処理画像を形成する(ステップ1506)。画像をフィルタ処理すると、例えば、画素ノイズを低減することができる。例示的な一例では、フィルタ処理は、例えば、視覚システム320の複数のカメラ322において偏光波長選択フィルタを用いて、光学的に行うことができる。他の例示的な例では、視覚システム320に実装したソフトウェアを用いて、波長選択フィルタ処理を行うことができる。更に別の例示的な例では、視覚システム320は、画素レベルのノイズを除去するためのメディアン・フィルタの適用によって、図3における複数の画像324をフィルタ処理することができる。メディアン・フィルタは、この例では、視覚システム320によって用いられるソフトウェア・プロセスであってもよい。
【0156】
本プロセスは、オプションとして、フィルタ処理した画像において垂直方向に円筒状ランドマークの方位を正規化する(ステップ1508)。画像の正規化は、例えば、図3の視覚システム320および/またはプロセッサ・ユニット302を用いて実行することができる。例示的な一例では、ランドマークが円筒である場合、この円筒の軸を特定するように画像を処理することができる。次いで、この例では、特定した軸に対して直交に幅を計算する。
【0157】
本プロセスは、フィルタ処理した画像を用いて、観察したランドマークの幅を画素単位で決定する(ステップ1510)。例示的な一例では、観察したランドマークの幅は、ステップ1508からの正規化したランドマークの1つの断面を用いて計算することができる。別の例示的な例では、観察したランドマークの幅は、画像において特定したランドマークの複数の断面の平均を取ることによって計算することができる。ランドマークを消すグレアが検出された例示的な一例では、大多数または複数の断面幅よりも遥かに小さい複数の断面幅を、幅の計算から欠落させることができる。
【0158】
次いで、本プロセスは、観察幅が予測幅よりも大きいか否か判定する(ステップ1512)。観察幅が予測幅よりも大きくないと判定された場合、本プロセスは、観察幅が予測幅未満であるか否か判定する(ステップ1514)。観察幅が予測幅未満であると判定された場合、本プロセスは自律車両をランドマークに向けて方向転換するために、メッセージを車両制御プロセスに送る(ステップ1516)。観察幅が予測幅未満でないと判定された場合、本プロセスは、周辺または障害物が検出されたと判定する(ステップ1518)。
【0159】
観察幅が予測幅よりも大きいと判定された場合、本プロセスは、自律車両をランドマークから遠ざけるように方向転換するために、メッセージを車両制御プロセスに送り(ステップ1520)、ステップ1518に進む。
【0160】
周辺も障害物も検出されないと判定された場合、プロセスはステップ1504に戻る。周辺または障害物が検出されたと判定された場合、本プロセスはその後終了する。
これより図16を参照すると、例示的な一実施形態にしたがって、区域分解を用いてエリア・カバレッジ経路計画を作成するプロセスを図示するフローチャートが示されている。図16におけるプロセスは、例えば、図3におけるナビゲーション・システム300のようなコンポーネントによって実現することができる。
【0161】
本プロセスが開始すると、複数のランドマークを有する作業現場地図上の開始点を特定する(ステップ1602)。本プロセスは、複数のランドマークの中で第1ランドマークを特定する(ステップ1604)。本プロセスは、開始点から第1ランドマークを中心とする経路を開始し、第1ランドマークから予め定められた距離を維持して、第1円弧を形成する(ステップ1606)。本プロセスは、作業現場境界線が検出されたか否か判定する(ステップ1608)。
【0162】
作業現場境界線が検出されたと判定された場合、本プロセスはこの作業現場境界線に沿って第1円弧から予め定められた幅だけ離れるように、経路を移動させる(ステップ1610)。次いで、プロセスは、第1ランドマークを中心とする経路を進み続けて、次の円弧を形成し(ステップ1612)、次いでステップ1608に戻る。
【0163】
作業現場境界線が検出されていないと判定された場合、本プロセスは、障害物が検出されたか否か判定する(ステップ1614)。障害物が検出されていないと判定された場合、本プロセスはステップ1606に戻る。障害物が検出されたと判定された場合、本プロセスは、次のランドマークの近傍まで、経路を直線状とする(ステップ1616)。本プロセスは、次のランドマークを中心とする経路を進み続けて、複数の円弧を形成する(ステップ1618)。本プロセスは、経路が作業現場マップをカバーするまで反復的に繰り返す(ステップ1620)。次いで、本プロセスは経路計画を作成し(ステップ1622)、その後本プロセスは終了する。
【0164】
図示した異なる実施形態におけるフローチャートおよびブロック図は、装置、方法、およびコンピュータ・プログラム製品の何らかの可能な実施態様のアーキテクチャ、機能、おおび動作を例示したものである。これに関して、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは、コンピュータ使用可能または読み取り可能プログラム・コードのモジュール、セグメント、または一部を表すことができ、プログラム・コードは、指定された1つまたは複数の機能を実現するための1つ以上の実行可能命令を備えている。代替実施態様の中には、ブロックの中に印した1つまたは複数の機能が、図に印した順序通りには行われない場合もある。例えば、場合によっては、連続して示される2つのブロックを実質的に同時に実行することもあり、また、関与する機能に応じて、ブロックを逆の順序で実行することもあり得る。
【0165】
異なる有利な実施形態は、全体的にハードウェアとした実施形態、全体的にソフトウェアとした実施形態、またはハードウェアおよびソフトウェア・エレメント双方を含む実施形態という形態をなすことができる。一部の実施形態はソフトウェアで実現され、これには、限定ではないが、例えば、ファームウェア、常駐ソフトウェア、およびマイクロコードというような形態を含む。
【0166】
更に、異なる実施形態は、コンピュータあるいは命令を実行する任意のデバイスまたはシステムによって用いられる、またはこれと関係のあるプログラム・コードを提供するコンピュータ使用可能またはコンピュータ読み取り可能媒体からアクセス可能なコンピュータ・プログラム製品という形態をなすことができる。この開示に限って言えば、コンピュータ使用可能またはコンピュータ読み取り可能媒体は、一般に、命令実行システム、装置、またはデバイスによって用いられるプログラムまたはこれと関係のあるプログラムを収容、格納、伝達、伝搬、または移送することができる任意の有形装置とすることができる。
【0167】
コンピュータ使用可能またはコンピュータ読み取り可能媒体は、例えば、限定ではなく、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、または半導体システム、あるいは伝搬媒体とすることができる。コンピュータ読み取り可能媒体の非限定的例には、半導体またはソリッド・ステート・メモリ、磁気テープ、リムーバブル・コンピュータ・ディスケット、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リード・オンリ・メモリ(ROM)、硬質磁気ディスク、および光ディスクが含まれる。光ディスクには、コンパクト・ディスク−リード・オンリ・メモリ(CD−ROM)、コンパクト・ディスク−リード/ライト(CD−R/W)、およびDVDを含むことができる。
【0168】
更に、コンピュータ使用可能またはコンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ読み取り可能または使用可能プログラム・コードを収容または格納することができ、このコンピュータ読み取り可能または使用可能プログラム・コードをコンピュータ上で実行すると、このコンピュータ読み取り可能または使用可能プログラム・コードの実行によって、コンピュータに別のコンピュータ読み取り可能または使用可能プログラム・コードを通信リンクを通じて送信させる。この通信リンクは、例えば、限定ではなく、物理的またはワイヤレスである媒体を用いることができる。
【0169】
コンピュータ読み取り可能またはコンピュータ使用可能プログラム・コードを格納するおよび/または実行するのに適したデータ処理システムは、システム・バスのような通信ファブリックを通じてメモリ・エレメントに直接または間接的に結合されている1つ以上のプロセッサを含む。メモリ・エレメントは、プログラム・コードの実際の実行中に用いられるローカル・メモリ、バルク・ストレージ、およびコードの実行中にコードをバルク・ストレージから引き出すかもしれない回数を減らすために、少なくとも一部のコンピュータ読み取り可能またはコンピュータ使用可能プログラム・コードの一時的格納に備えたキャッシュ・メモリを含むことができる。
【0170】
入力/出力即ちI/Oデバイスは、直接または介在するI/Oコントローラを介してシステムに結合することができる。これらのデバイスは、例えば、限定ではなく、キーボード、タッチ・スクリーン・ディスプレイ、およびポインティング・デバイスを含むことができる。異なる通信アダプタもシステムに結合して、データ処理システムを他のデータ処理システムあるいはリモート・プリンタまたは記憶デバイスに、介在する私的または公衆ネットワークを通じて結合することを可能にすることができる。モデムおよびネットワーク・アダプタの非限定的な例には、多くの現在入手可能なタイプの通信アダプタがある。
【0171】
異なる有利な実施形態の記載は、例示および説明を目的として提示したのであって、網羅的であることも、実施形態を開示した形態に限定することを意図するのではない。多くの変更および変容も当業者には明白であろう。更に、異なる実施形態は、他の実施形態と比較して、異なる利点を提供することができる。選択された1つまたは複数の実施形態は、本発明の原理、実用的用途を最良に説明するため、そして当業者が本発明を、想定される個々の使用に適するような種々の変更を加えた種々の実施形態について理解することが可能となるために、選定し説明したのである。
【技術分野】
【0001】
関連出願に対する相互引用
本願は、"System and Method for Area Coverage Using Sector Decomposition"(区域分解を用いるエリア・カバレッジ・システムおよび方法)と題し本願と同じ譲受人に譲渡された同時係属中の米国特許出願第 号(代理人整理番号第18835−US号)、および"Enhanced Visual Landmark for Localization"(位置確認のための改良型視覚ランドマーク)と題し本願と同じ譲受人に譲渡された同時継続中の米国特許出願第 号(代理人整理番号第18886−US号)に関連がある。これらの出願全ては、ここで引用したことにより、その内容が本願にも含まれるものとする。
発明の分野
本発明は、一般には、ナビゲーション・システムおよび方法に関し、更に特定すれば移動ロボット・ナビゲーション・システムおよび方法に関する。更に一層特定すれば、本開示は、可搬型ランドマークの配備方法およびシステムに関する。
【従来技術】
【0002】
肉体的作業を行うためのロボット・デバイスの使用は、近年増加している。移動ロボット・デバイスは、種々の異なる作業を行うために用いることができる。これらの移動デバイスは、半自動モードまたは完全自動モードで動作することもできる。これらのロボット・デバイスは、種々の異なるタスクを半自律モードまたは完全自律モードで行うために、統合ナビゲーション・システムを有する場合もある。移動ロボット・デバイスは、位置確認およびナビゲーションのために視覚ランドマークを拠り所とする場合が多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
視覚ランドマークは、例えば、作業現場のある種のエリア内には存在しないことや、または大きな開放地のような、一部の作業現場には全く存在しないこともある。作業現場とは、ロボット・デバイスを用いて肉体的作業を行う任意のエリアまたは位置とすることができる。例えば、自然ランドマークのような、別の視覚ランドマークが存在する場合もあるが、これらには曖昧さがあったり、ある時間または季節の間に植物の成長によって季節的な隠蔽が生ずることもあり得る。
【課題を解決するための手段】
【0004】
異なる例示的な実施形態は、ランドマーク・コントローラと、ランドマーク配備システムと、複数の可搬型ランドマークとを備えている装置を提供する。ランドマーク・コントローラは、ランドマーク位置決めおよび配置プロセスを有する。ランドマーク配備システムは、複数の操作コンポーネントを有する。複数の可搬型ランドマークは、作業現場内にある複数の位置に配備されるように構成されている。
【0005】
更に、異なる例示的な実施形態は、地図によるランドマーク配置方法を提供する。作業現場の地図を特定する。この作業現場に対して複数のタスクを有する任務を特定する。作業現場の地図を用いて、ランドマークの位置決めおよび配置を任務に対し決定する。この任務に対し決定したランドマーク位置決めおよび配置を用いて、複数のランドマークを配備する。
【0006】
更に、異なる例示的な実施形態は、規則によるランドマーク配置方法を提供する。作業現場の周辺上に、位置確認のために第1ランドマークを位置決めする。第1ランドマークまでの距離が予め定められたしきい値に達するまで、同時位置確認およびマッピング・プロセスを実行する。周辺を一周したか否かについて判定を行う。
【0007】
特徴、機能、および利点は、本発明の種々の実施形態において独立して達成することができ、または更に別の実施形態において組み合わせることもできる。実施形態における更なる詳細は、以下の説明および図面を参照することによって確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
例示的な実施形態の新規な特徴であると確信する特性について、添付した特許請求の範囲に明記する。しかしながら、例示的な実施形態、ならびにその好ましい使用様式、更に別の目的および利点は、以下の本発明の例示的な実施形態の詳細な説明を参照し、添付図面と合わせて読むことによって最良に理解されよう。
【図1】図1は、例示的な実施形態を実現することができる作業現場環境のブロック図である。
【図2】図2は、例示的な実施形態によるデータ処理システムのブロック図である。
【図3】図3は、例示的な実施形態によるナビゲーション・システムのブロック図である。
【図4】図4は、例示的な実施形態による可動システムのブロック図である。
【図5】図5は、例示的な実施形態によるセンサ・システムのブロック図である。
【図6】図6は、例示的な実施形態による行動データベースのブロック図である。
【図7】図7は、例示的な実施形態による任務データベースのブロック図である。
【図8】図8は、例示的な実施形態によるランドマーク配備モジュールのブロック図である。
【図9】図9は、例示的な実施形態による作業現場地図のブロック図である。
【図10】図10は、例示的な実施形態による作業現場地図のブロック図である。
【図11】図11は、例示的な実施形態による、地図によるランドマーク配置プロセスを示すフローチャートである。
【図12】図12は、例示的な実施形態による、規則によるランドマーク配置プロセスを示すフローチャートである。
【図13】図13は、例示的な実施形態にしたがって、経路計画を実行するプロセスを示すフローチャートである。
【図14】図14は、例示的な実施形態にしたがって、同時位置測定およびマッピングを用いて経路計画を実行するプロセスを示すフローチャートである。
【図15】図15は、例示的な実施形態にしたがって、区域分解を用いてエリア・カバレッジ経路計画を実行するプロセスを示すフローチャートである。
【図16】図16は、例示的な実施形態にしたがって、区域分解を用いてエリア・カバレッジ経路計画を作成するプロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面を参照し特に図1を参照すると、例示的な実施形態を実現することができる作業現場環境のブロック図が示されている。作業現場環境100は、自律車両が動作することができる任意のタイプの作業現場環境とすることができる。例示的な一例では、作業現場環境100は、構造物、建造物、作業現場、エリア、ヤード、ゴルフ・コース、室内環境、野外環境、異なるエリア、ユーザの要望の変化、および/または任意のその他の適した作業現場環境または作業現場環境の組み合わせとすることもできる。
【0010】
例示的な一例では、ユーザの必要性の変化は、限定ではなく、ユーザが古い場所から新しい場所に移動し、古い場所の構内とは異なる、新しい場所の構内において自律車両を運転することを含むこともできる。別の例示的な一例として、異なるエリアは、限定ではなく、自律車両を屋内環境および野外環境の双方で運転すること、または自律車両を、例えば、前庭および裏庭において運転することを含むことができる。
【0011】
作業現場環境100は、本発明の一実施形態ではネットワーク101を含む。この例では、バック・オフィス102は、1台のコンピュータまたは分散型計算クラウドとすることができる。バック・オフィス102は、物理的なデータベースおよび/または外部データベースへの接続をサポートする。これらのデータベースは、異なる例示的な実施形態でも用いることができる。バック・オフィス102は、異なる車両へのデータベースをサポートすること、そしてデータベースからの情報へのオンライン・アクセスを提供することもできる。また、バック・オフィス102は、例えば、自律車両104のような、車両についての経路計画および/または任務(mission)を提供することもできる。
【0012】
作業現場環境100は、複数の自律車両104、複数の作業現場106、ユーザ108、および手動制御デバイス110を含むことができる。本明細書において用いる場合、複数の項目は1つ以上の項目を意味するものとする。例えば、複数の作業現場106は、1つ以上の作業現場であるとする。
【0013】
複数の自律車両104は、任意のタイプの自律車両とすることができ、限定ではなく、移動ロボット機械、サービス・ロボット、フィールド・ロボット、ロボット芝刈り機、ロボット除雪機、ロボット落ち葉除去機、ロボット芝給水機、ロボット掃除機、移動ロボット・ランドマーク、および/またはその他の任意の自律車両を含む。自律車両112は、ナビゲーション・システム114およびランドマーク配備モジュール116を含む。
【0014】
ナビゲーション・システム114は、自律車両112について移動性(mobility)、位置決め、およびナビゲーションを制御するための基本システムを備える。基本システムの能力には、例えば、限定ではなく、作業現場のランダムなエリア・カバレッジを実行するための基本可動機能、接触スイッチの障害物回避のための基本障害物回避機能、測地機能のための基本推測航法および/または自律車両112のための基本機能の任意のその他の組み合わせというような、基本的な行動を含むことができる。ランドマーク配備モジュール116は、複数の作業現場106のような、作業現場全域におけるランドマーク配備を計画および実行するシステムを設ける。ランドマーク配備モジュール116によって配備されるランドマークは、ナビゲーション・システム114による位置確認および経路計画において用いることができる。
【0015】
複数の移動ロボット・ランドマーク118は、複数の自律車両104の別の例示的な例とすることもできる。例示的な一例では、複数の移動ロボット・ランドマーク118が、ランドマーク配備モジュール116から受けた命令に応答して、自律的に配備することができる。この例では、自律車両112は、複数の作業現場106内におけるエリア・カバレッジ・タスクのために設計されたユーティリティ車両(utility vehicle)とすることができ、複数の移動ロボット・ランドマーク118は、エリア・カバレッジ・タスクの実行中に、自律車両112のナビゲーション・システム114による位置確認において用いるために配備することができる。
【0016】
別の例示的な例では、複数の移動ロボット・ランドマーク118は、リーダ(leader)120および複数のフォロワー(follower)を含むことができる。リーダ120は、自律車両112のランドマーク配備モジュール116およびナビゲーション・システム114と同様のランドマーク配備モジュール124およびナビゲーション・システム126を含むことができる。リーダ120は、自律車両112の例示的な一例とすることができ、例えば、自律車両112は、複数の自動ロボット・ランドマークにおけるリーダとなる。この例示的な例では、リーダ120は、自律的に作業現場のある位置に配備し、複数のフォロワー122に、例えば、作業現場または作業現場のあるエリアをカバーするために、リーダ120に従うパターンで配備するようにに命令する。
【0017】
複数の作業現場106は、作業現場環境100において、複数の自律車両104が動作することができる任意のエリアとすることができる。複数の作業現場106における各作業現場には、複数のタスクを関連付けることができる。作業現場128は、複数の作業現場106における1つの作業現場の例示的な一例である。例えば、例示的な実施形態では、作業現場128は、ユーザの住居の裏庭であってもよい。作業現場128は、複数のタスク132を有する任務130を含む。例示的な一例では、任務130は、ユーザの住居の裏庭の芝刈りを含むこともできる。自律車両112は、作業現場128内部において任務130の複数のタスク132を実行するように動作することができる。本明細書において用いる場合、数(number)は1つ以上の項目に言及する。例示的な一例では、複数の作業現場106は、限定ではなく、主要な庭および二次的な庭を含むことができる。主要な庭は、任務130が関連付けられている作業現場128とすることができる。二次的な庭には、例えば、別の任務を関連付けることができる。
【0018】
複数の作業現場106における各作業現場は、複数の作業現場エリア、複数のランドマーク、複数のランドマーク補助具および/または複数の障害物を含む場合がある。作業現場128は、複数の作業現場エリア134、複数のランドマーク136、複数のランドマーク補助具138、および複数の障害物139を含む。例示的な一例では、複数の作業エリア134は、例えば、限定ではなく、開始点、中間点、および終点というような、作業現場128内における複数の場所とすることもできる。別の例示的な例では、複数の作業現場エリア134は、作業現場128のサブエリアを含むこともできる。
【0019】
複数のランドマーク136は、複数の自律車両104によって検出することができ、作業現場の場所を特定するために用いることができる任意のタイプの特徴(feature)とすることができる。例示的な一例では、複数のランドマーク136は、限定ではなく、円筒形ランドマーク、有色ランドマーク、パターンを付けたランドマーク、照明付きランドマーク、垂直ランドマーク、自然ランドマーク、以上の任意の組み合わせ、および/または他の任意の適したランドマークを含むことができる。パターンを付けたランドマークは、例えば、別個の情報を提供するために組み込まれた視覚的パターンを含むことができる。照明付きランドマークは、例えば、夜間のような、光が少ない状況または光のない状況において、視覚的検出に備えることができる。自然ランドマークは、例えば、限定ではなく、樹木の幹を含むことができる。他のタイプのランドマークには、例えば、建造物、建築構造、道路、歩道、曲がり角、壁、および/またはその他の任意の適したランドマークを含むことができる。
【0020】
複数のランドマーク補助具138は、ランドマークの配置および位置付け動作の間、複数のランドマーク136が繰り返し位置付けられる特定の位置を記すために用いられる識別子とするができる。複数のランドマーク補助具138は、例えば、限定ではなく、凹状の窪み、円錐状突起、無線周波数識別タグ、および/または任意のその他の適した識別子を含むことができる。複数のランドマーク補助具138は、例えば、限定ではなく、カメラ、無線周波数識別リーダ、および/または任意の他の適した検出手段によって検出可能とすることができる。
【0021】
複数の障害物139は、作業現場128内の物理的空間、および/または複数の自律車両104が占拠したり交差してはならない場所を占拠する任意のタイプの物体とすることができる。作業現場128内の物理的空間を占拠する物体のタイプは、例えば、特に非ゼロ速度で互いに衝突した場合に、複数の自律車両104によって損傷を負わされるかまたは自律車両104に損傷を負わせる可能性がある物体に言及することができる。複数の自律車両104が占拠してはいけない場所または交差してはいけない場所は、その空間を何が占拠しているかによって異なる場合もあり、あるいは、例えば、境界線の他方側である。
【0022】
ユーザ108は、限定ではなく、人間の操作者、ロボット・オペレータ、またはその他の何らかの外部システムとすることができる。手動制御デバイス110は、ユーザ108が自律行動を無効にして自律車両104を制御することを可能にする、任意のタイプの手動コントローラとすることができる。例示的な一例では、ユーザ108は、手動制御デバイス110を用いて、複数のタスク132を実行するために、収容位置140から作業現場128に向けて自律車両112の移動を制御することができる。
【0023】
収容位置140は、複数の自律車両104のドッキング・ステーションまたは格納ステーションとすることができる。収容位置124は、ランドマーク・ストレージ142および電源144を含むことができる。ランドマーク・ストレージ142は、複数のランドマーク136および/または複数の移動ロボット・ランドマーク118の格納機構のうち任意のタイプとすることができる。例えば、ランドマーク・ストレージ142は、ランドマーク配備の間に複数のランドマークを収容する安全な格納ユニットとすることができる。ランドマーク・ストレージ142は、例えば、限定ではなく、コンテナ、構造物、建造物、格納ユニット、複数の作業現場106内にある安全な場所、車両、タワー・トレーラ、および/または任意のそのほかの適したランドマーク・ストレージを含むことができる。電源144は、複数の自律車両104が収容位置140にあるときに、複数の自律車両104に電力を供給することができる。例示的な一例では、電源144は、複数の自律車両104の電力貯蔵部または電源に再充電することができる。電源144は、限定ではなく、バッテリ、移動バッテリ再充電器、ウルトラキャパシタ(ultracapacitor)、燃料電池、ガス発電機(gas powered generator)、太陽電池、および/またはその他の任意の適した電源を含むことができる。
【0024】
図1における作業現場環境100の図示は、異なる有利な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的または構造的限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる有利な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0025】
例えば、例示的な一実施形態では、ランドマーク配備モジュール116をナビゲーション・システム114と統合することもできる。別の例示的な実施形態では、ランドマーク配備モジュール116を、例えば、複数の移動ロボット・ランドマーク118の各々に実装することもできる。
【0026】
異なる例示的な実施形態は、光学システムを用いた、現在使用されているロボット・ナビゲーション方法は、ランドマーク画像境界問題およびオフ・バイ・ワン(off-by-one)ディジタル化誤差によって、ランドマークからの距離に対する測位誤差が増大するという問題に行き当たることを認識しこれを考慮に入れている。所与の精度要求に対して、用いられるランドマークは、測距に用いられる光学システムから所与の距離内にある必要がある。つまり、所与の作業現場では、自律車両が所与の精度内でナビゲートしエリア・カバレッジ・タスクを実行するためには、一定数のランドマークを、作業現場全体において複数の位置に配備することが必要となる。
【0027】
更に、異なる例示的な実施形態は、作業現場のある種のエリアには自然ランドマークがなく、例えば、ランドマーク位置確認を用いて自律芝刈り機によって芝刈りすべき広い開放地または芝生というような、一部の作業現場には、自然ランドマークが全くないことも認識し、これを考慮に入れている。このようなエリアに永続的ランドマークを配置すると、そのエリアのリクリエーションおよび/またはその使用に支障を来すこともあり得る。加えて、例えば、植木のような既存の作業現場ランドマークには、曖昧さや植物の成長による季節的な隠蔽に関する問題がある場合もあり、人工的なランドマークが好ましくなる。しかしながら、移動可能な人工ランドマークは、作業現場におけるランドマークの盗難および破壊という懸念を含む。
【0028】
このため、異なる例示的な実施形態の1つ以上は、ランドマーク・コントローラと、ランドマーク配備システムと、複数の可搬形ランドマークとを備えている装置を提供する。ランドマーク・コントローラは、ランドマーク位置決めおよび配置プロセスを有する。ランドマーク配備システムは、複数の操作コンポーネントを有する。複数の可搬型ランドマークは、作業現場内の複数の位置に配備されるように構成されている。
【0029】
更に、異なる例示的な実施形態は、地図によるランドマーク配置方法も提供する。作業現場の地図を特定する。この作業現場のための複数のタスクを有する任務を特定する。作業現場の地図を用いて、ランドマークの位置および配置をその任務に対し決定する。任務に対し決定したランドマークの位置および配置を用いて、複数のランドマークを配備する。
【0030】
更に、異なる例示的な実施形態は、規則によるランドマーク配置方法も提供する。作業現場の周辺上に、位置確認のために第1ランドマークを位置付ける。第1ランドマークまでの距離が予め定められたしきい値に達するまで、同時位置確認およびマッピング・プロセスを実行する。周辺を一周したか否かについて、判定を行う。
【0031】
異なる例示的な実施形態は、視覚ランドマーク位置確認をサポートするために、人工ランドマークを作業現場に自律的かつ一時的に配備することができる。エリア・カバレッジ・タスクの効率を最大に高め、視覚ランドマーク位置確認精度の不利を極力抑えるために、可搬型ランドマークを複数の位置に配備することができる。ランドマークは、盗難や破壊の懸念を軽減するために、使用しない間は任意の安全なストレージを用いて回収し、後の時点において再利用することができる。
【0032】
これより図2を参照すると、例示的な一実施形態によるデータ処理システムのブロック図が示されている。データ処理システム200は、図1におけるバック・オフィス102のような、コンピュータの一例であり、プロセスを実現するコンピュータ使用可能プログラム・コードまたは命令を、この例示的な実施形態のために配置することができる。
【0033】
この例示的な例では、データ処理システム200は、プロセッサ・ユニット204との間に通信を設ける通信ファブリック202、メモリ206、永続的ストレージ208、通信ユニット210、入力/出力(I/O)ユニット212、およびディスプレイ214を含む。
【0034】
プロセッサ・ユニット204は、メモリ206にロードすることができるソフトウェアの命令を実行する機能を果たす。プロセッサ・ユニット204は、個々の実施態様に応じて、1組の1つ以上のプロセッサであってもよく、またはマルチプロセッサ・コアであってもよい。更に、プロセッサ・ユニット204は、1つ以上の異質なプロセッサ・システムを用いて実現することもできる。この場合、主プロセッサが副プロセッサと共に1つのチップ上に存在する。別の例示的な例として、プロセッサ・ユニット204は、同じタイプの複数の(multiple)プロセッサを内蔵する対称型マルチプロセッサ・システムであってもよい。
【0035】
メモリ206および永続的ストレージ208は、記憶デバイス216の例である。記憶デバイスは、例えば限定ではなく、データ、機能的形態のプログラム・コード、および/またはその他の適した情報というような情報を、一時的におよび/または永続的に格納することができる任意のハードウェア部である。メモリ206は、この例では、例えば、ランダム・アクセス・メモリあるいはその他の任意の適した揮発性または不揮発性記憶デバイスとすることができる。永続的ストレージ208は、個々の実施態様に応じて、種々の形態をなすことができる。例えば、永続的ストレージ208は、1つ以上のコンポーネントまたはデバイスを内蔵することができる。例えば、永続的ストレージ208は、ハード・ドライブ、フラッシュ・メモリ、再書き込み可能な光ディスク、再書き込み可能な磁気テープ、または以上の何らかの組み合わせとすることができる。また、永続的ストレージ208によって用いられる媒体は、リムーバブルであってもよい。例えば、リムーバブル・ハード・ドライブを永続的ストレージ208に用いることもできる。
【0036】
通信ユニット210は、これらの例では、他のデータ処理システムまたはデバイスとの通信に備える。これらの例では、通信ユニット210はネットワーク・インターフェース・カードである。通信ユニット210は、物理的およびワイヤレス通信の一方または双方の使用によって、通信を提供することができる。
【0037】
入力/出力ユニット212は、データ処理システム200に接続することができるその他のデバイスとのデータの入力および出力を可能にする。例えば、入力/出力ユニット212は、キーボード、マウス、および/またはその他の適した何らかの入力デバイスを通じて、ユーザ入力のための接続を設けることができる。更に、入力/出力ユニット212は、出力をプリンタに送ることができる。ディスプレイ214は情報をユーザに表示するメカニズムを備えている。
【0038】
オペレーティング・システム、アプリケーション、および/またはプログラムの命令は、記憶デバイス216に配置することができる。記憶デバイス216は、通信ファブリック202を通じてプロセッサ・ユニット204と通信状態にある。これらの例示的な例では、命令は、永続的ストレージ208において機能的形態となっている。これらの命令をメモリ206にロードして、プロセッサ・ユニット204によって実行することができる。異なる実施形態のプロセスは、プロセッサ・ユニット204によって、コンピュータ実装命令を用いて実行することができる。コンピュータ実装命令は、メモリ206のようなメモリに配置することができる。
【0039】
これらの命令は、プログラム・コード、コンピュータ使用可能プログラム・コード、またはコンピュータ読み取り可能プログラムと呼ばれており、プロセッサ・ユニット204におけるプロセッサによって読み取り実行することができる。異なる実施形態におけるプログラム・コードは、メモリ206または永続的ストレージ208のような、異なる物理的または有形コンピュータ読み取り可能媒体において具体化することができる。
【0040】
プログラム・コード218は、機能的形態で、選択的にリムーバブルであるコンピュータ読み取り可能媒体220上に配置されており、データ処理システム200にロードするまたは転送して、プロセッサ・ユニット204によって実行することができる。プログラム・コード218およびコンピュータ読み取り可能媒体220は、これらの例ではコンピュータ・プログラム製品222を形成する。一例では、コンピュータ読み取り可能媒体220は、永続的ストレージ208の一部であるハード・ドライブのような、記憶デバイスへの転送のために例えば、永続的ストレージ208の一部であるドライブまたはその他のデバイスに挿入されるまたはその中に置かれる光ディスクまたは磁気ディスクのように、有形形態であることができる。有形形態では、コンピュータ読み取り可能媒体220は、データ処理システム200に接続されているハード・ドライブ、サム・ドライブ(thumb drive)、またはフラッシュ・メモリというような、永続的ストレージの形態をなすこともできる。また、コンピュータ読み取り可能媒体220の有形形態は、コンピュータ記録可能記憶媒体とも呼ばれる。実例の中には、コンピュータ読み取り可能媒体220がリムーバブルでなくてもよい場合もある。
【0041】
あるいは、プログラム・コード218は、コンピュータ読み取り可能媒体220からデータ処理システム200に、通信ユニット210への通信リンクを通じて、および/または入力/出力ユニット212への接続を通じて転送することもできる。通信リンクおよび/または接続は、例示的な例では、物理的またはワイヤレスとすることができる。また、コンピュータ読み取り可能媒体は、通信リンクまたはプログラム・コードを含むワイヤレス送信というような、無形媒体の形態をなすこともできる。
【0042】
例示的な実施形態によっては、プログラム・コード218をネットワークを通じて永続的ストレージ208に別のデバイスまたはデータ処理システムからダウンロードし、データ処理システム200内で用いるようにすることもできる。例えば、サーバ・データ処理システムにおいてコンピュータ読み取り可能記憶媒体に格納されているプログラム・コードを、ネットワークを通じてこのサーバからデータ処理システム200にダウンロードすることができる。プログラム・コード218を供給するデータ処理システムは、サーバ・コンピュータ、クライアント・コンピュータ、またはプログラム・コード218を格納および送信することができる他の何らかのデバイスであってもよい。
【0043】
データ処理システム200に図示した異なるコンポーネントは、異なる実施形態を実現することができる態様に対して構造的限定を規定することを意味するのではない。異なる例示的な実施形態は、データ処理システム200について図示したコンポーネントに加えてまたはこれらの代わりにコンポーネントを含むデータ処理システムにおいても実現することができる。図2に示すその他のコンポーネントは、図示する例示的な例から変更することができる。異なる実施形態は、プログラム・コードを実行することができる任意のハードウェア・デバイスまたはシステムを用いて実現することができる。一例として、データ処理システムは、無機コンポーネントと統合された有機コンポーネントを含むことができ、および/または人を除外した有機コンポーネントで全体的に構成することもできる。例えば、記憶デバイスを有機半導体で構成することもできる。
【0044】
別の例として、データ処理システム200における記憶デバイスは、データを記憶することができる任意のハードウェア装置である。メモリ206、永続的ストレージ208、およびコンピュータ読み取り可能媒体220は、有形形態とした記憶デバイスの例である。
【0045】
別の一例では、通信ファブリック202を実現するためにバス・システムを用いることもでき、このバス・システムは、システム・バスまたは入力/出力バスというような、1系統以上のバスで構成することができる。勿論、バス・システムは、当該バス・システムに取り付けられている異なるコンポーネントまたはデバイス間におけるデータの転送に備えているアーキテクチャのうち任意の適したタイプを用いて実現することができる。加えて、通信ユニットは、モデムまたはネットワーク・アダプタのような、データを送信および受信するために用いられる1つ以上のデバイスを含むことができる。更に、メモリは、例えば、メモリ206または通信ファブリック202の中に存在することもあるインターフェースおよびメモリ・コントローラ・ハブにおいて見られるようなキャッシュとすることもできる。
【0046】
本明細書において用いる場合、「少なくとも1つの」という句は、品目のリストと共に用いられる場合、これらの品目の1つ以上の異なる組み合わせを用いることができること、そしてリストにおける各項目のうち1つだけがあればよいことを意味する。例えば、「品目A、品目B、および品目Cのうち少なくとも1つ」は、例えば、限定ではなく、品目A、または品目Aおよび品目Bを含むことができる。また、この例は、品目A、品目Bおよび品目C、または品目Bおよび品目Cも含むことができる。
【0047】
これより図3を参照すると、例示的な一実施形態によるナビゲーション・システムのブロック図が示されている。ナビゲーション・システム300は、図1におけるナビゲーション・システム114の一実施態様の一例である。
【0048】
ナビゲーション・システム300は、プロセッサ・ユニット302、通信ユニット304、行動データベース306、任務データベース308、可動システム310、センサ・システム312、電源314、電力レベル・インディケータ316、基本システム・インターフェース318、視覚システム320、およびランドマーク配備モジュール336を含む。視覚システム320は、複数のカメラ322を含む。複数のカメラ322は、例えば、限定ではなく、カラー・カメラ、白黒カメラ、ディジタル・カメラ、赤外線カメラ、および/または任意のその他の適したカメラを含むことができる。
【0049】
例示的な一例では、複数のカメラ322は、例えば、図1における自律車両104のような、ナビゲーション・システム300と関連のある自律車両に対して下方および水平となる視野(view)を捕らえるように方位付けることができる。この例示的な例では、複数のカメラ322の方位付けによって、ランドマーク識別および位置測定に加えて、例えば、境界線および/または周辺追従というような自律的な車両の行動を可能にすることができる。複数のカメラ322がカラー・カメラを含む例示的な一例では、境界線追従行動は、複数のカメラ322を用いて、例えば、コンクリートの曲がり角と対照をなす緑色の草というような、色の境界線を識別することができる。別の例示的な一例では、図1における自律車両112のような、ナビゲーション・システム300と関連のある自律車両の走行方向に対して垂直に面する視野を捕らえるように、複数のカメラ322を方位付けることもできる。更に別の例示的な一例では、例えば、ナビゲーション・システム300と関連のある自律車両がランドマークの周囲を走行している場合、このランドマークに面する視野を捕らえるように方位付けることもできる。
【0050】
視覚システム320は、ナビゲーション・システム300の視覚能力向上のために、複数のカメラ322から複数の画像324を供給することによって、被写体深度認識に備えるように動作する。視覚システム320は、例えば、限定ではなく、ステレオ視覚システム、非対称視覚システム、スタジアメトリック測距視覚システム(stadiametric ranging vision system)、および/または任意のその他の適した視覚システムとすることができる。複数のカメラ322は、例えば、図1における作業現場128のような、作業現場または作業現場エリアの複数の画像324を撮影するために用いることができる。複数の画像324は、例えば、ランドマーク識別および経路計画に用いるために、基本システム・インターフェース318を通じてプロセッサ・ユニット302に転送することができる。本明細書において用いる場合、「複数の」は1つ以上の画像に言及するものとする。
【0051】
プロセッサ・ユニット302は、図2におけるデータ処理システム200の一実施態様の一例とすることができる。プロセッサ・ユニット302は、車両制御プロセス326を含む。車両制御プロセス326は、可動システム310と通信しこれを制御するように構成されている。車両制御プロセス326は、経路計画モジュール328を含む。経路計画モジュール328は、行動データベース306および任務データベース308からの情報を、視覚システム320から受け取った複数の画像324と共に用いて、経路計画330を作成することができる。経路計画モジュール328は、区域分解プロセス332を用いて経路計画330を作成し、例えば、作業現場の経路を計画することができる。経路は、任意の長さでよく、例えば、1フィートまたは10フィートでもよく、自律車両のランドマーク、障害物、周辺、および/または境界線に対する位置が変化するに連れて変化してもよい。区域分解プロセス332は、エリア・カバレッジ・アルゴリズムであり、図10および図16に更に詳しく例示的に示す。区域分解プロセス332は、経路計画モジュール328および/または車両制御プロセス326が、例えば、作業現場の任意の所与の位置にある1つだけの可視ランドマークを用いて、経路計画330を計画し実行することを可能にすることができる。区域分解プロセス332は、ランドマークから予め定められている距離にある円弧を追従する経路を発生する。この予め定められている距離は、例えば、限定ではなく、自律車両の幅に等しくても、自律車両の1本のパス(pass)に対するタスク・カバレッジ幅に等しくてもよく、および/または任意のその他の指定距離でもよい。例示的な一例では、区域分解プロセス332は、現場特定誤差を補償するために、自律車両がランドマークから遠ざかるに連れて徐々に近接し合う円弧から成る経路を発生することができる。また、区域分解プロセス332は、例えば、自律車両を1つのランドマークから別のランドマークまで移動させるために、二点間行動に合わせた直線的経路を発生することもできる。
【0052】
ランドマーク配備モジュール336は、例示的な一例では、基本システム・インターフェース318を用いて、プロセッサ・ユニット302と相互作用することができる。ランドマーク配備モジュール336は、図1における複数の作業現場のような、作業現場全域にわたるランドマーク配備を計画および実行するシステムを備える。ランドマーク配備モジュール336は、ランドマーク・コントローラ338、および複数の可搬型ランドマーク340を含む。複数の可搬形ランドマーク340は、例えば、ナビゲーション・システム300による位置確認および経路計画において用いるために、ランドマーク配備モジュール336によって配備することができる。
【0053】
例示的な一例では、ランドマーク・コントローラ338は、図1における作業現場128のような、作業現場に対して経路計画330のような経路を計画するために、任務データベース308から作業現場地図を引き出すことができる。ランドマーク・コントローラ338は、作業現場全域にわたって複数の位置を識別することができ、この作業現場には、ナビゲーション・システム300に位置確認および/または経路計画のために十分なランドマークを供給するために、複数の可搬型ランドマーク340が配備される。また、ランドマーク・コントローラ338は、任務データベース308から引き出した作業現場地図を、計画された複数のランドマークによって更新し、その作業現場地図をランドマーク位置と共に任務データベース308に格納することができる。
【0054】
別の例示的な一例では、経路計画モジュール328は、作業現場全域におけるランドマーク配備に合わせた経路計画330のような経路を計画するために、任務データベース308から作業現場地図を引き出すことができる。作業現場地図は、例えば、図1における作業現場128のような、作業現場を特定する地図である。作業現場地図は、エリア・カバレッジ・タスクのための位置を特定し、作業現場におけるエリア・カバレッジ・タスクの実行のために経路を計画するために用いることができる。作業現場地図は、この例において特定された複数のランドマークを有することができる。車両制御プロセス326は、経路計画330を用いてコマンドおよび/または信号を可動システム310に送り、経路計画330にしたがって、ナビゲーション・システム300と関連のある自律車両を移動させることができる。ランドマーク・コントローラ338は、例えば、自律車両が作業現場を横切って走行すると、経路計画330を用いてランドマーク配備を開始することができる。ランドマーク配備の後、車両制御プロセス326は、作業計画330および/または位置確認およびナビゲーションのために作業現場全域に配備された複数の可搬型ランドマークを用いて、作業現場においてエリア・カバレッジ・タスクを開始することもできる。車両制御プロセス326は、例えば、限定ではなく、自立車両上で選択されるボタン、手動制御デバイスからのコマンド、ソフトウェア・ドリブン・イベント、時間ドリブン・イベント、および/または任意のその他の適したトリガというような、トリガに応答して、経路計画330を用いてエリア・カバレッジを開始することができる。
【0055】
また、プロセッサ・ユニット302は、図13および図14に更に詳細に例示的に示すように、同時位置測定およびマッピング・プロセス334も含むことができる。同時位置測定およびマッピング・プロセス334は、例えば、ナビゲーション・システム300と関連のある自律車両によるエリア・カバレッジ・タスクの動作中に、経路計画330のような、経路計画を有する作業現場地図を作成することができる。
【0056】
更に、プロセッサ・ユニット302は、行動データベース306および任務データベース308と通信しこの中に格納されているデータにアクセスすることができる。データにアクセスすることには、行動データベース306および/または任務データベース308の中にデータを格納する、これらからデータを引き出す、および/またはこのデータに対して作用するための任意のプロセスを含むことができる。例えば、データにアクセスするには、限定ではなく、行動データベース306および/または任務データベース308に収容されている参照表を用いること、行動データベース306および/または任務データベース308を用いて照会プロセスを実行すること、および/またはデータベースに格納されているデータにアクセスするための任意のその他の適したプロセスを含むことができる。
【0057】
プロセッサ・ユニット302は、センサ・システム312から情報を受け取り、可動システム310を制御するときに、センサ情報を、行動データベース306からの行動データと共に用いることができる。また、プロセッサ・ユニット302は、例えば、図1におけるユーザ108によって動作させられる手動制御デバイス110のような、外部コントローラからの制御信号を受け取ることもできる。これらの制御信号は、通信ユニット304を用いて、プロセッサ・ユニット302によって受け取ることができる。
【0058】
通信ユニット304は、情報を受け取るためにプロセッサ・ユニット302へのリンクを設けることができる。この情報は、例えば、データ、コマンド、および/または命令を含む。通信ユニット304は、種々の形態をなすことができる。例えば、通信ユニット304は、セルラ・フォン・システム、Wi−Fiワイヤレス・システム、または何らかのその他の適したワイヤレス通信システムというような、ワイヤレス通信システムを含むことができる。
【0059】
また、通信ユニット304は、例えば、図1における手動制御デバイス110のような、任意の(optional)手動コントローラへの有線接続も含むことができる。更に、通信ユニット304は、例えば、ユニバーサル・シリアル・バス・ポート、シリアル・インターフェース、パラレル・ポート・インターフェース、ネットワーク・インターフェース、または物理的な通信リンクを設けるための何らかのその他の適したポートというような、通信ポートも含むことができる。通信ユニット304は、例えば、外部制御デバイスまたはユーザと通信するために用いることができる。
【0060】
例示的な一例では、プロセッサ・ユニット302は、図1においてユーザ108によって動作させられる手動制御デバイス110から制御信号を受け取ることができる。これらの制御信号は車両制御プロセス326の自律行動を無効にして、ユーザ108に、ナビゲーション・システム300と関連のある自律車両を停止、始動、操舵、および/またはそれ以外で制御させることができる。
【0061】
行動データベース306は、可動システム310を制御するときに車両制御プロセス326が利用することができる複数の行動行為(behavioral action)を収容する。行動データベース306は、限定ではなく、基本的な車両行動、エリア・カバレッジ行動、周囲行動、障害物回避行動、手動制御行動、給電行動、および/または自律車両のための任意のその他の適した行動を含むことができる。
【0062】
可動システム310は、図1における複数の自律車両104のような、自律車両に移動可能性(mobility)を備える。可動システム310は、種々の形態をなすことができる。可動システム310は、例えば、限定ではなく、推進システム、操舵システム、制動システム、および可動コンポーネントを含むことができる。これらの例では、可動システム310は、車両制御プロセス326からコマンドを受け取り、これらのコマンドに応答して、関連のある自律車両を移動させることができる。
【0063】
センサ・システム312は、センサ・データを収集しプロセッサ・ユニット302に送信するための複数のセンサ・システムを含むことができる。例えば、センサ・システム312は、限定ではなく、推測航法システム、障害物検出システム、周辺検出システム、および/または図5に更に詳細に例示的に示すような、何らかのその他の適したタイプのセンサ・システムを含むことができる。センサ・データとは、センサ・システム312によって収集された情報のことである。
【0064】
電源314は、ナビゲーション・システム300のコンポーネントに電力を供給し、更に、例えば、図1における自律車両112のような、関連のある自律車両のコンポーネントに電力を供給する。電源314は、限定ではなく、バッテリ、移動バッテリ再充電器、ウルトラキャパシタ(ultracapacitor)、燃料電池、ガス発電機(gas powered generator)、太陽電池、および/または任意のその他の適した電源を含むことができる。電力レベル・インディケータ316は、電源314のレベルを監視し、電源レベルをプロセッサ・ユニット302に伝達する。例示的な一例では、電力レベル・インディケータ316は、電源314における電力の低レベルについての情報を送ることができる。プロセッサ・ユニット302は、行動データベース306にアクセスして、この例示的な例では、低電力レベルの指示に応答して、行動行為(behavioral action)を採用することができる。例えば、限定ではなく、行動行為は、低電力レベルの検出に応答して、タスクの処理を中止すること、および再充電ステーションを探すこととしてもよい。
【0065】
基本システム・インターフェース318は、ナビゲーション・システム300の視覚システム320と、ランドマーク配備モジュール336と、とその他のコンポーネントとの間において給電およびデータ通信を備える。例示的な一例では、基本システム・インターフェース318を用いて、複数の画像324を視覚システム320からプロセッサ・ユニット302に転送することができる。別の例示的な例では、ランドマーク・コントローラ338は、ナビゲーション・システム300と関連のある自律車両に経路計画を作成し、この経路計画を車両制御プロセス326に、例えば、基本システム・インターフェース318を通じて転送することができる。
【0066】
図3におけるナビゲーション・システム300の図示は、異なる有利な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的または構造的限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる有利な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0067】
例えば、例示的な一実施形態では、ランドマーク配備モジュール336は、ナビゲーション・システム300とは別個のコンポーネントであり、通信ユニット304を用いてナビゲーション・システム300と相互作用を行うこともできる。更に別の例示的な実施形態では、ナビゲーション・システム300は、複数の可搬型ランドマーク340の各々に実装し、例えば、自律自動ロボット・ランドマークを設けることもできる。
【0068】
これより図4を参照すると、例示的な一実施形態による可動システムのブロック図が示されている。可動システム400は、図3における可動システム310の一実施態様の一例である。
【0069】
可動システム400は、図3におけるナビゲーション・システム300のような、ナビゲーション・システムと関連のある自律車両に移動可能性を与える。可動システム400は、種々の形態をなすことができる。可動システム400は、例えば、限定ではなく、推進システム402、操舵システム404、制動システム406、および複数の可動コンポーネント408を含むことができる。これらの例では、推進システム402は、図3におけるナビゲーション・システム300のようなナビゲーション・システムからのコマンドに応答して、図1における複数の自律車両104のような自律車両を推進させるまたは移動させることができる。
【0070】
推進システム402は、ナビゲーション・システムのプロセッサ・ユニットから受け取った命令に応答して、自律車両が移動する速度を維持または上昇させることができる。推進システム402は、電気制御推進システムとすることができる。推進システム402は、例えば、限定ではなく、内燃エンジン、内燃エンジン/電気混成システム、電気エンジン(electric engine)、または何らかのその他の適した推進システムとすることができる。例示的な一例では、推進システム402は車輪駆動モータ410を含むことができる。車輪駆動モータ410は、車輪のような可動コンポーネントに組み込まれている電気モータとすることができ、可動コンポーネントを直接駆動する。例示的な一実施形態では、車輪駆動モータ410を差動的に制御することによって、操舵を行うこともできる。
【0071】
操舵システム404は、ナビゲーション・システムのプロセッサ・ユニットから受け取ったコマンドに応答して、自律車両の方向または操舵を制御する。操舵システム404は、例えば、限定ではなく、電気制御油圧操舵システム、電気駆動ラックおよびピニオン操舵システム、差動操舵システム、または何らかのその他の適した操舵システムとすることができる。例示的な一例では、操舵システム404は、複数の可動コンポーネント408を制御するように構成された専用車輪を含むことができる。
【0072】
制動システム406は、ナビゲーション・システムのプロセッサ・ユニットから受け取ったコマンドに応答して、自律車両を減速および/または停止させることができる。制動システム406は、電気制御制動システムとすることができる。この制動システムは、例えば、限定ではなく、油圧制動システム、摩擦制動システム、車輪駆動モータ410を用いた再生制動システム、または電気的に制御することができる何らかの他の適した制動システムとすることができる。例示的な一例では、ナビゲーション・システムは、図1における手動制御デバイス110のような外部コントローラからコマンドを受け取り、緊急停止装置を活性化させることができる。ナビゲーション・システムは、コマンドを可動システム400に送り、制動システム406を制御して、この例示的な例では、緊急停止を実行することができる。
【0073】
複数の可動コンポーネント408は、ナビゲーション・システムのプロセッサ・ユニットから受け取り、推進システム402、操舵システム404、および制動システム406によって実行する命令に応答して、複数の方向および/または位置に移動する能力を、自律車両に設ける。複数の可動コンポーネント408は、例えば、限定ではなく、車輪、トラック(tracks)、フィート(feet)、ロータ、プロペラ、翼、および/またはその他の適したコンポーネントとすることができる。
【0074】
図4における可動システムの図示は、異なる有利な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的または構造的限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる有利な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0075】
これより図5を参照すると、例示的な一実施形態によるセンサ・システムのブロック図が示されている。センサ・システム500は、図3におけるセンサ・システム312の一実施態様の一例である。
【0076】
センサ・システム500は、センサ・データを収集し、図3におけるナビゲーション・システム300のような、ナビゲーション・システムのプロセッサ・ユニットにセンサ・データを送信するために複数のセンサ・システムを含む。センサ・システム500は、障害物検出システム502、周辺検出システム504、および推測航法システム506を含む。
【0077】
障害物検出システム502は、限定ではなく、複数のコンタクト・スイッチ508および超音波変換器510を含むことができる。複数のコンタクト・スイッチ508は、例えば、図1における作業現場環境100のような環境における自律車両の外部物体との接触を検出する。複数のコンタクト・スイッチ508は、例えば、限定ではなく、バンパ・スイッチを含むことができる。超音波変換器510は、高周波音波を発生し、戻ってくるエコーを評価する。超音波変換器510は、信号、即ち、高周波音波を送ってからエコーを受信するまでの時間間隔を計算して、物体までの距離を決定する。
【0078】
周辺検出システム504は、図1における作業現場128のような作業現場の周辺または境界線を検出し、周辺検出についての情報を、ナビゲーション・システムのプロセッサ・ユニットに送る。周辺検出システム504は、限定ではなく、受信機512および赤外線検出器514を含むことができる。受信機512は、例えば、図1における作業現場128のような、作業現場の周辺を規定するワイヤによって発することができる電気信号を検出する。赤外線検出器514は、例えば、図1における作業現場128のような、作業現場の周辺に沿って赤外線光源によって放出することができる赤外線光を検出する。
【0079】
例示的な一例では、受信機512は、周辺ワイヤからの電気信号を検出し、その検出した信号についての情報を、図3におけるナビゲーション・システム300のような、ナビゲーション・システムのプロセッサ・ユニットに送ることができる。次いで、ナビゲーション・システムは、図4における可動システム400のような、可動システムにコマンドを送り、この例示的な例では、ナビゲーション・システムと関連のある自律車両の方向または行程を変更することができる。
【0080】
推測航法システム506は、ナビゲーション・システムと関連のある自律車両の現在地を推定する。推測航法システム506は、既に決定されている位置、ならびに経過時間および行程において、既知の速度または推定速度についての情報に基づいて、現在地を推定する。推測航法システム506は、限定ではなく、オドメータ516、コンパス518、および加速度計520を含むことができる。オドメータ516は、図1における自律車両104のような機械が走行した距離を示すために用いられる電子または機械的デバイスである。コンパス518は、地球の磁極に対する位置または方向を決定するために用いられるデバイスである。加速度計520は、自由落下に対してそれが受けた加速度を測定する。
【0081】
図5におけるセンサ・システム500の図示は、異なる有利な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的または構造的限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる有利な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0082】
これより図6を参照すると、例示的な一実施形態による行動データベースのブロック図が示されている。行動データベース600は、図3における行動データベース306の一実施態様の一例である。
【0083】
行動データベース600は、図3における可動システム310を制御するときに、ナビゲーション・システム300の車両制御プロセス326が利用することができる複数の行動行為を含む。行動データベース600は、限定ではなく、基本的車両行動602、エリア・カバレッジ行動604、周辺行動606、障害物回避行動608、手動制御行動610、給電行動612、および/または自律車両のための任意のその他の適した行動を含むことができる。
【0084】
基本車両行動602は、自律車両が実行することができる複数の基本タスクについて行為を規定する。基本車両行動602は、限定ではなく、芝刈り、清掃(vacuuming)、床磨き、落ち葉掃除、除雪、散水、噴霧、セキュリティ、および/または任意のその他の適したタスクを含むことができる。
【0085】
エリア・カバレッジ行動604は、基本車両行動602を実行するときにエリア・カバレッジについて行為を規定する。エリア・カバレッジ行動604は、限定ではなく、区域分解行動614を含むことができる。区域分解行動614は、例えば、限定ではなく、円弧追従(follow arc)616、二点間618、および/または任意のその他の適した行動を含むことができる。
【0086】
周辺行動606は、図5における周辺検出システム504によるというような、周辺検出に応答したナビゲーション・システムについての行為を規定する。例示的な一例では、周辺行動606は、限定ではなく、周辺追従620、進行方向変更622、および/または任意のそのほかの適した行動を含むことができる。進行方向変更622は、周辺以内に留まるために、ある角度だけ自律車両の進行方向を変更するように動作することができる。周辺追従620は、予め定められた距離だけ自律車両を周辺に平行に移動させるように動作することができる。予め定められた距離は、例えば、自律車両の幅から誤差量を減算した値に等しくすることができる。
【0087】
障害物回避行動608は、ナビゲーション・システムが自律車両周囲の環境における物体との衝突を回避するための行為を規定する。例示的な一例では、障害物回避行動608は、限定ではなく、障害物180度周回624、障害物360度周回626、逆方向および進行方向変更628、および/または任意のその他の適した行動を含むことができる。障害物180度周回624は、例えば、第1方向とは逆の第2方向において継続するように、障害物の周囲に沿って半分だけ自律車両を導くように動作することができる。障害物360度周回626は、例えば、障害物の周囲にある全てのエリアにおいてタスクを実行するために、この障害物の全体の周囲に沿って自律車両を導くように動作することができる。逆方向および進行方向変更628は、図5における障害物検出システム502のような、障害物検出システムによって検出された物体を回避するために、自律車両の方向を逆転し、進行方向を変更するように動作することができる。
【0088】
手動制御行動610は、ナビゲーション・システムが、自律性をディスエーブルし、例えば、図1におけるユーザ108のようなユーザからの運動制御を採用するための行為を規定する。給電行為612は、ナビゲーション・システムが、図3における電源314のような電源において検出した電力レベルに応答して、複数の措置を講ずるための行為を規定する。例示的な一実施形態では、給電行動612は、限定ではなく、自律車両のタスク処理を停止し、自律車両のために追加電力または電力再充電を探し出すことを含むことができる。
【0089】
図6における行動データベース600の図示は、異なる有利な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的または構造的限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる有利な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0090】
これより図7を参照すると、例示的な一実施形態による任務データベースのブロック図が示されている。任務データベース700は、図3における任務データベース308の一実施態様の一例である。
【0091】
任務データベース700は、経路を計画するときおよび/または図3における可動システム310を制御するときに、ナビゲーション・システム300のプロセッサ・ユニット302が利用することができる複数のデータベースを含む。また、任務データベース700は、ランドマーク配備経路および/またはランドマーク配備位置を計画し作業現場に対し位置決めする際に、ランドマーク配備モジュール336が利用することができる複数のデータベースも含む。任務データベース700は、限定ではなく、地図データベース702、ランドマーク・データベース704、複数の任務718、および/または自律車両についての情報の任意のそのほかの適したデータベースを含むことができる。
【0092】
地図データベース702は、複数の作業現場地図706を含む。複数の作業現場地図706は、例えば、図1における複数の作業現場106に対応することができる。例示的な一実施形態では、複数の作業現場地図706は、ネットワーク101を用いて図1におけるバック・オフィス102のような遠隔地から地図データベース702にロードすることができる。別の例示的な実施形態では、複数の作業現場地図706は、図3における同時位置測定およびマッピング・プロセス334によって作成された後に、地図データベース702に格納することもできる。更に別の例示的な実施形態では、例えば、基本システム・インターフェース318を通じて図1のユーザ108のようなユーザ、および/または図3における通信ユニット304によって、複数の作業現場地図706を地図データベース702にロードすることもできる。更に別の例示的な実施形態では、例えば、図3におけるランドマーク配備モジュール336によってランドマーク位置を更新した後に、複数の作業現場地図706を地図データベース702に格納することもできる。例示的な一例では、図3における同時位置測定およびマッピング・プロセス334が、作業現場における初期動作の間に作業現場地図を作成し、この作成した作業現場地図を、同じ作業現場における今後の動作において今後用いるために、地図データベース702に格納することもできる。
【0093】
複数の作業現場地図706は、例えば、限定ではなく、作業現場地図708、エリア・カバレッジ格子地図710、複数の作業現場画像712、および/または任意のその他の適した作業現場地図を含むことができる。作業現場地図708は、複数の作業現場地図706に格納されている先験的な地図であってもよく、例えば、図1における作業現場128のような、作業現場についてのランドマーク位置および障害情報を含む。作業現場地図708は、例えば、図1におけるユーザ108のような、ユーザによって作成することができ、作業現場の地図および/または画像上において、当該作業現場のランドマーク位置および障害物を特定する。例示的な一例では、作業現場地図708は、図1における複数の自律車両104によって、作業現場のランドマークおよび障害物を考慮に入れつつ、作業現場にエリア・カバレッジ経路を計画するために用いることができる。
【0094】
エリア・カバレッジ格子地図710は、例えば、限定ではなく、エリア・カバレッジ格子オーバーレイを含む作業現場地図、エリア・カバレッジ格子オーバーレイを含む作業現場画像、囲われた空間および/または作業現場の寸法に対するエリア・カバレッジ格子、および/または任意のその他の適したエリア・カバレッジ格子地図とすることができる。例示的な一例では、図3におけるナビゲーション・システム300は、図1におけるユーザ108によって供給された作業現場地図708を用いて、エリア・カバレッジ格子地図710を作成することができる。別の例示的な例では、ナビゲーション・システム300が、図1におけるユーザ108のような、ユーザから受け取ったランドマーク属性情報および障害物情報を用いて、エリア・カバレッジ格子地図710を作成することができる。更に別の例示的な例では、図1における複数の自律車両104が、図3における視覚システム320のような、視覚システムを用いて、複数の作業現場画像712を取り込み、複数の作業現場画像712を用いて、エリア・カバレッジ格子地図710を作成することができる。
【0095】
ランドマーク・データベース704は、ランドマーク属性714および位置情報716を含むことができる。ランドマーク属性714は、例えば、限定ではなく、ランドマーク画像、ランドマーク定義、ランドマーク特性、および/または、例えば、図1における作業現場128の中にある複数のランドマーク136のような、作業現場の中にある複数のランドマークを特定するために用いられる任意のその他の適したランドマーク属性を含むことができる。ランドマーク画像は、例えば、複数の異なるタイプのランドマークの、格納されている画像を含むことができる。ランドマーク定義とは、例えば、複数のランドマークに関連する名称および/または記述に言及することができる。ランドマーク特性は、例えば、限定ではなく、形状、色、表面模様、および/または複数のランドマークを特定するための任意のその他の適した特性を含むことができる。位置情報716は、例えば、図1における作業現場128のような、特定された作業現場内にある位置に対する複数のランドマークの位置を特定する。また、位置情報716は、特定された作業現場内における他のランドマーク、物体、および/または位置に対する複数のランドマークの方位を示すこともできる。例示的な一例では、ランドマークの方位は、例えば、真の北を面するように方位付けられるというように、地球の磁極に従うとよい。別の例示的な例では、複数のランドマークの方位は、作業現場の周辺または境界線に従うこともできる。位置情報716は、例えば、地図データベース702に格納されている複数の作業現場地図706と関連付けることができる。
【0096】
複数の任務718は、図1における複数の作業現場106のような、複数の作業現場に対する複数の異なる任務についての情報を含む。複数の任務718は、例えば、図1におけるユーザによって格納および/または更新することができ、あるいはユーザ108によってその場限りで開始し、後に使用するために、複数の任務718における任務の実行と同時に格納することもできる。複数の任務718は、例えば、限定ではなく、位置確認精度のような任務情報、エリア・カバレッジ経路計画、二点間経路計画、経路属性、および/または任意のその他の適した任務情報を含むことができる。任務720は、複数の任務および/または図1における任務130の一実施態様の例示的な一例とすることができる。
【0097】
任務720は、任務情報722を含むことができる。任務情報722は、位置確認精度724、エリア・カバレッジ経路計画726、二点間経路計画728、および経路属性を含む。経路属性730は、例えば、限定ではなく、直線、円弧、円、および/または任意のその他の適した経路属性とすることができる。
【0098】
図7における任務データベース700の図示は、異なる有利な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的限定またはアーキテクチャの限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる有利な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0099】
これより図8を参照すると、例示的な一実施形態によるランドマーク配備モジュールのブロック図が示されている。ランドマーク配備モジュール800は、図1におけるランドマーク配備モジュール116および/または図3におけるランドマーク配備モジュール336の一実施態様の例示的な一例とすることができる。
【0100】
ランドマーク配備モジュール800は、ランドマーク・コントローラ802、ランドマーク配備システム804、および複数の可搬型ランドマーク806を含む。ランドマーク・コントローラ802は、図3におけるランドマーク・コントローラ338の一実施態様の例示的な一例である。
【0101】
ランドマーク・コントローラ802は、ランドマーク位置決めおよび配置プロセス808を含む。ランドマーク位置決めおよび配置プロセス808は、作業現場地図810および任務812を、図3における任務データベース308のようなデータベースから引き出す。ランドマーク位置決めおよび配置プロセス808は、作業現場地図810および任務812を用いて、複数の可搬型ランドマーク806の配置のために、複数の位置を決定する。ランドマーク位置決めおよび配置プロセス808は、ランドマーク配置地図814を作成しランドマーク位置決め命令816を発生する。
【0102】
また、ランドマーク・コントローラ802は、経路計画モジュール818も含む。経路計画モジュール818は、ランドマーク配置地図814を用いたランドマーク配備の実行のために、経路計画820を作成することができる。ランドマーク・コントローラ802は、経路計画820を、例えば、車両制御プロセス822に送ることができる。別の例示的な例では、ランドマーク・コントローラ802はランドマーク配置地図814およびランドマーク位置決め命令816を直接車両制御プロセス822に送ることができる。この例では、車両制御プロセス822は、経路計画820を作成するために、経路計画モジュール818のような経路計画モジュールを含むことができる。
【0103】
別の例示的な例では、複数の可搬型ランドマーク806は、図1における複数の移動ロボット・ランドマーク118のような、移動ロボット・ランドマークとすることもできる。この例示的な例では、ランドマーク・コントローラ802は、自律的配備および位置決めのために、ランドマーク配置地図814およびランドマーク位置決め命令816を直接複数の可搬型ランドマーク806に送ることができる。
【0104】
ランドマーク配備システム804は、複数の操作コンポーネント824を含む。複数の操作コンポーネント824は、例えば、限定ではなく、グリッパ(gripper)826、関節付きアーム828、電磁石830、および/または任意のその他の適した操作コンポーネントを含むことができる。複数の操作コンポーネント824は、複数の可搬型ランドマーク806の移動および位置決めを制御することができる。例示的な一例では、グリッパ826は、図1における自律車両112のような、ランドマーク配備モジュール800と関連付けられている自律車両による、複数の可搬型ランドマーク806の輸送中、複数の可搬型ランドマーク806を把持することができる。
【0105】
複数の可搬型ランドマーク806は、複数の自律車両104によって検出することができる任意のタイプのランドマークとすることができる。例示的な一例では、複数の可搬型ランドマークは、限定ではなく、円筒型ランドマーク、有色ランドマーク、模様付きランドマーク、照明付きランドマーク、垂直ランドマーク、以上のうち任意の組み合わせ、および/または任意のそのほかの適したランドマークを含むことができる。模様付きランドマークは、例えば、示差的な情報を提供するために組み込まれる視覚的パターンを含むことができる。照明付きランドマークは、例えば、夜間のような、低照明または無照明の状況において、視覚方向を示すことができる。
【0106】
可搬型ランドマーク834は、複数の可搬型ランドマーク806の一実施態様の例示的な一例とすることができる。可搬型ランドマーク834は、可動システム836および複数の取付コンポーネント83を含むことができる。可動システム836は、図4における可動システム400の一実施態様の例示的な一例とすることができる。可動システム836は、ランドマーク配置地図814およびランドマーク位置決め命令816にしたがって、可搬型ランドマーク834が自律的に複数の位置832に移動し、可搬型ランドマーク834を位置決めすることができる。複数の取付コンポーネント838は、複数の可搬型ランドマーク806の互いに対する取付および取り外しに備えている。複数の取付コンポーネント838は、例えば、限定ではなく、電磁石840を含むことができる。
【0107】
例示的な一例では、電磁石840は可搬型ランドマーク834を、他の可搬型ランドマークおよび/または可搬型ランドマーク834を配備する役割を担う自律車両に接続することができる。電磁石840は、この例では、複数の位置832のうちのある位置に可搬型ランドマーク834を落下させるまたは位置決めするために、複数の位置832において選択的にディスエーブルすることができる。
【0108】
図8におけるランドマーク配備モジュール800の例示は、異なる有利な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的限定またはアーキテクチャの限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる有利な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0109】
これより図9を参照すると、例示的な一実施形態による作業現場地図のブロック図が示されている。作業現場地図900は、図7の複数の作業現場地図706、および/または図8におけるランドマーク配置地図814の例示的な一例とすることができる。
【0110】
作業現場地図900は、例えば、作業現場901をカバーするために、図3における区域分解プロセス332を用いた、規則によるランドマーク配置を表すことができる。第1ランドマーク位置は、周辺位置A1 902によって特定される。周辺位置B2 904およびLX 906は、周辺位置A1 902と共に、区域907を表す。区域907は、1つのランドマークだけがあり、周辺位置A1 902に配置されている場合に区域分解を用いたエリア・カバレッジを行うことができる作業現場901のエリアである。
【0111】
周辺位置B2 904、周辺位置C1 908、および周辺位置D2 910は、区域91を表す。周辺位置D2 910、周辺位置E1 912、および周辺位置F2 914は、区域915を表す。周辺位置F2 914、周辺位置G1 916、および周辺位置LX 906は、区域917を表す。
【0112】
例示的な一例では、ランドマークA926およびランドマークB928を含む少数のランドマークしか利用できない場合、ランドマークA926を最初に周辺位置A1 902に位置決めすることができる。区域カバー(sector coverage)を区域907において行うことができる。次いで、ランドマークB928を周辺位置B2 904に位置決めすることができる。周辺位置B2 904におけるランドマークB928を位置確認のために用いて、ランドマークA926を周辺位置C1 908に移動させる。次いで、区域カバーを区域911において行う。
【0113】
次に、ランドマークB928を周辺位置D2 910に移動させる。周辺位置D2 910におけるランドマークB928を位置確認のために用いて、ランドマークA926を周辺位置E1 912に移動させる。次いで、区域カバーを区域915において行う。次に、ランドマークB928を周辺位置F2 914に移動させる。周辺位置F2 914におけるランドマークB928を位置確認のために用いて、ランドマークA926を周辺位置G1 916に移動させる。次いで、区域カバーを区域917において行う。この時点において、図8におけるランドマーク・コントローラ802は、作業現場901について、周辺を行き渡ったこと、および複数の内部エリアが未カバーのままであることを認識することができる。
【0114】
ランドマークA926を内部位置H1 918に移動させ、区域919として表される円区域をカバーすることができる。内部位置H1 918におけるランドマークA926を位置確認のために用いて、ランドマークB928を内部位置I2 920に移動させることができ、内部位置I2 920を中心とする円区域をカバーすることができる。次に、内部位置I2 920にあるランドマークB928を位置確認のために用いて、ランドマークA926を内部位置J1 922に移動させることができ、内部位置J1 922を中心とする円区域をカバーすることができる。次いで、位置J1 922にあるランドマークA926を位置確認のために用いて、ランドマークB928を内部位置K2 924に移動させ、内部位置K2 924を中心とする円区域をカバーする。
【0115】
この例示的な例では、作業現場901は、4つの四分円および3つの円によって、2つのランドマーク、即ち、ランドマークA926およびランドマークB928を用いてカバーされる。
【0116】
別の例示的な例では、複数のランドマーク903が、作業現場901において用いるために利用可能な場合もあり、作業現場901の区域カバーの実行中、ランドマークを全く移動させる必要なく区域カバーを実行するために、個々のランドマークを作業現場901の各位置に配置することができる。
【0117】
図9における作業地図900の例示は、異なる有利な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的限定またはアーキテクチャの限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる有利な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0118】
これより図10を参照すると、例示的な一実施形態による作業現場地図のブロック図が示されている。作業現場地図1000は、図7の地図データベース702における複数の複数の作業現場地図706、および/または図8における作業現場地図810の例示的な一例とすることができる。
【0119】
作業現場地図100は、作業現場1001に対し作成される。作業現場1001は、図1における作業現場128の例示的な一例とすることができる。作業現場地図1000は、ランドマーク1002、ランドマーク1004、およびランドマーク1006を含む。ランドマーク1002、ランドマーク1004、およびランドマーク1006は、図1における複数のランドマーク136、図3における複数の可搬型ランドマーク340、および/または図8における複数の可搬型ランドマーク340の例示的な例とすることができる。また、作業現場地図1000は、花壇1008および薮1010も含む。例示的な一例では、花壇1008および薮1010は障害物と見なされる場合もある。作業現場地図1000は、作業現場の各側の周辺によって定められており、具体的には、作業現場境界線1012、作業現場境界線1014、作業現場境界線1016、および作業現場境界線1018によって定められている。例えば、図3における区域分解プロセス332を用いて、作業現場地図1000に経路計画を作成することができる。
【0120】
経路計画は、開始点1020から開始することができる。この経路計画は、開始点1020から、作業現場境界線1012に達するまで、ランドマーク1002の周囲を進む。経路計画は、ランドマーク1002から予め定められた距離を維持して、円弧状の経路を形成することができる。予め定められた距離は、例えば、限定ではなく、経路計画を作成しようとしている自律車両の幅とすることができる。作業現場境界線1012に達すると、経路計画は、予め定められた距離の間ランドマーク1002から遠ざかるように、作業現場境界線1012を辿る。次いで、経路計画は、作業現場境界線1014に達するまで、ランドマーク1002の周囲を逆に進む。経路計画は、各直前の円弧状経路から、予め定められた距離を維持する。作業現場境界線に達すると、経路は、直前の円弧状経路から予め定められた距離だけ離れて、作業現場境界線を辿り、その後方向を変えて、ランドマーク1002のような、ランドマークの周囲を逆に進む。
【0121】
経路は、地点A1022において、障害物、この例では薮1010に達する。すると、地点B1024において作業現場境界線1016に達するまで、経路は直線状となる。次のランドマーク、この例では、ランドマーク1004が特定される。経路は、地点C1026に達するまで、ランドマーク1004を中心に同心円状に進む。次いで、地点D1028において障害物または作業現場境界、この例では花壇1008に達するまで、経路は直線状となる。ランドマーク1006が特定され、経路は、地点E1030に達するまで、ランドマーク1006の周囲を進む。地点E1030は、経路を追従する自律車両がランドマーク1006から達した距離において、ランドマーク1006がもはや視覚的ランドマークとしては有用でなくなる場合における地点の例示的な一例とすることができる。この距離は、例えば、自律車両の視覚システムによる画像検出の要求精度を満たさないような距離とするとよい。次いで、自律車両は、例えば、ランドマーク1006よりも近い距離のところにある、別のランドマークの周囲の経路上を進み続けることができる。この別のランドマークは、以前に行ったランドマークであってもよい。
【0122】
地点E1030において、経路は、薮1010の逆側にあるランドマーク1002周囲の経路を終わらせることに再度集中する。薮1010は、ランドマーク1004の周囲の行程を追従するために、経路が以前に離れて行ったところである。地点F1032において、経路は、再度ランドマーク1004の周囲の経路を終わらせることに集中する。ランドマーク1004は、作業現場境界線1014および作業現場境界線1016が一致した周辺に遭遇し、直線状に地点D1028に進んだときに、経路が以前に離れて行ったところである。自律車両が作業現場内を移動するに連れて、図7におけるエリア・カバレッジ格子地図710は、どの格子がカバーされたかを反映するために、更新される。経路は、終点に達し、他に行くべき追加のランドマークがなく、エリア・カバレッジ格子地図710毎に作業現場についてカバーすべき追加のエリアがなくなるまで、ランドマーク1004を中心とする同心円内を進み続ける。
【0123】
図1における自律車両104のような自律車両は、作業現場地図1000を用いて作業現場1001について作成した経路計画に従うことができる。自律車両は、作業現場地図1000において特定された開始点1020において開始することができる。経路において、ランドマーク1002周囲にある開始点1020から作業現場境界線1012までのこの区域は、図6における追従円弧616のような、区域分解行動を用いて実行することができる。自律車両が地点A1022に到達すると、図6における二点間618のような、区域分解行動を用いて、地点B1024までの直線経路を実行することができる。
【0124】
図10における作業現場地図1000の図示は、異なる有利な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的または構造的限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる有利な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0125】
これより図11を参照すると、例示的な一実施形態による、地図によるランドマーク配置プロセスを図示するフローチャートが示されている。図11におけるプロセスは、例えば、図1におけるランドマーク配備モジュール116のようなコンポーネントによって実現することができる。
【0126】
このプロセスが開始すると、作業現場の地図を特定する(ステップ1102)。作業現場の地図は、例えば、図3における任務データベース308のような、データベースから引き出すことができる。本プロセスは、作業現場のために複数のタスクを有する任務を特定する(ステップ1104)。例示的な一例では、任務は、例えば、図3における任務データベース308のようなデータベースから引き出すことができる。別の例示的な例では、任務は、図1におけるユーザ108のようなユーザから引き出すこともできる。
【0127】
本プロセスは、作業現場の地図を用いて、任務に対しランドマークの位置決めおよび配置を決定する(ステップ1106)。本プロセスは、図7における位置データベース716のようなデータベースを用いて、作業現場地図と関連のある作業現場内における複数のランドマークの配置および方位、または位置決めを特定することができる。ランドマークの位置決めおよび配置は、利用可能なランドマークの数、精度要件、作業現場内においてエリア・カバレッジ・タスクを実行し、ランドマークを位置確認およびナビゲーションの拠り所とする自律車両に対する視覚システムの能力、ランドマークの属性、作業現場の地形(feature)、現場特定誤差、および/または任意のその他の適した考慮項目に応じて異なることがあってもよい。
【0128】
本プロセスは、作業現場全体に配備するのに十分な数のランドマークが入手可能であるか否か判定する(ステップ1108)。十分な数とは、作業現場全体においてエリア・カバレッジ・タスクを実行するために必要となるランドマークの数である。例えば、特定された任務に区域分解が指定された場合、少なくとも1つのランドマークが作業現場内にある任意の所与の地点から見えることが必要となる。十分な数のランドマークがないと判定された場合、プロセスは複数の作業現場エリアを識別する(ステップ1110)。次いで、本プロセスは、複数のランドマークを、複数の作業現場エリアにおける第1作業現場エリアに配備する(ステップ1112)。本プロセスは、任務に対する複数のタスクが第1作業現場エリアにおいて完了したという指示を受ける(ステップ1114)。次いで、本プロセスは、複数のランドマークを回収し、これら複数のランドマークを次の作業現場エリアに配備する(ステップ1116)。本プロセスは、任務に対する複数のタスクが次の作業現場エリアにおいて完了したという指示を受ける(ステップ1118)。
【0129】
次いで、本プロセスは、複数の作業現場エリアの中に、未だ行っていない作業現場エリアが他にもあるか否か判定する(ステップ1120)。未だ行っていない作業現場エリアが他にもあると判定されると、本プロセスはステップ1116に戻る。未だ行っていない作業現場エリアが他にはないと判定されると、本プロセスは複数のランドマークを回収する(ステップ1122)。
【0130】
ステップ1108において、作業現場全体に配備するのに十分な数のランドマークがあると判定された場合、本プロセスは複数のランドマークを作業現場に配備する(ステップ1124)。次いで、本プロセスは、任務に対する複数のタスクが作業現場において完了したという指示を受け(ステップ1126)、複数のランドマークを回収する(ステップ1122)。次いで、本プロセスは、複数のランドマークを格納し(ステップ1124)、その後本プロセスは終了する。
【0131】
これより図12を参照すると、例示的な一実施形態による、規則によるランドマーク配置プロセスを図示するフローチャートが示されている。図12におけるプロセスは、例えば、図1におけるランドマーク配備モジュール116のようなコンポーネントによって実現することができる。
【0132】
このプロセスが開始すると、作業現場の周辺上に、位置確認のために第1ランドマークを位置決めする(ステップ1202)。本プロセスは、第1ランドマークまでの距離が、予め定められた誤差しきい値に達するまで、同時位置確認およびマッピング・プロセスを実行する(ステップ1204)。次いで、本プロセスは、周辺を一周したか否か判定する(ステップ1206)。
【0133】
周辺を一周していないと判定された場合、本プロセスは、第1ランドマークから予め定められた誤差しきい値内のある距離に第2ランドマークを位置決めする(ステップ1208)。本プロセスは、第1ランドマークを回収し、第2ランドマークから予め定められた誤差しきい値内の前述した距離のところに、第1ランドマークを位置決めする(ステップ1210)。次いで、本プロセスはステップ1204に戻る。
【0134】
周辺を一周したと判定された場合、本プロセスはステップ1212に進む。本プロセスは、作業現場がカバーされたか否か判定する(ステップ1212)。作業現場が未だカバーされていないと判定された場合、本プロセスは、カバーすべき残っている作業現場の内部エリアを特定する(ステップ1214)。本プロセスは、同時マッピングおよび位置確認プロセスを用いて、作業現場の内部エリア内においてランドマーク位置決めを計画および実行し(ステップ1216)、ステップ1212に戻る。ステップ1212において、作業現場がカバーされたと判定された場合、本プロセスはその後終了する。
【0135】
これより図13を参照すると、例示的な一実施形態にしたがって経路計画を実行するプロセスを図示するフローチャートが示されている。図13におけるプロセスは、例えば、図3におけるナビゲーション・システム300のプロセッサ・ユニット302のようなコンポーネントによって実現することができる。
【0136】
このプロセスが開始すると、複数のランドマークを有する作業現場の作業現場地図を受け取る(ステップ1302)。複数のランドマークは、少なくとも1つのランドマークが作業現場の任意の位置から見えるように位置付けることができる。複数のランドマークは、例えば、限定ではなく、人によって、ロボットによって、自律的に、および/または任意のその他の適したランドマーク配置方法によって、作業現場に位置付けることができる。
【0137】
例示的な一例では、作業現場地図は、図7における作業現場地図708のような、経路計画のない初期地図である場合もある。作業現場地図は、図7における地図データベース702のような地図データベースから引き出すこと、あるいは、例えば、ユーザまたはバック・オフィスから受け取ることができる。例示的な一例では、作業現場地図は、障害物、または境界線が、作業現場に精通するユーザによって示されている、作業現場の航空写真であってもよい。また、作業現場地図は、作業現場のランドマークの位置に印が付けられ、更にこの例示的な例ではユーザによって印を付けられた、直径および色というようなランドマーク属性を有することもできる。
【0138】
本プロセスは、作業現場地図を用いて、作業現場に対し、複数のエリア・カバレッジ格子エレメントを有するエリア・カバレッジ格子地図を作成する(ステップ1304)。エリア・カバレッジ格子エレメントは、例えば、エリア・カバレッジ格子地図の複数のセクションとすることができる。例示的な一例では、エリア・カバレッジ格子地図は、作業現場地図から作成され、この場合、エリア・カバレッジ格子地図は、作業現場地図と同じ領域を表し、更に格子に分割されている。各エリア・カバレッジ格子エレメントのサイズは、予め定められていること、および/またはユーザによって選択することもできる。例えば、各エリア・カバレッジ格子エレメントは、作業現場においてエリア・カバレッジ・タスクを実行する候補となる自律車両のサイズの1/10および2倍の間とすることができる。
【0139】
次いで、本プロセスは、作業現場地図およびエリア・カバレッジ格子地図を用いて、この作業現場に合った経路計画を作成する(ステップ1306)。本プロセスは、作業現場地図上にある複数のランドマークに「未だ行っていない」の印を付け、複数のエリア・カバレッジ格子エレメントを「未カバー」(uncovered)として初期化する(ステップ1308)。例示的な一例では、作業現場地図を初期化するには、全ての指定ランドマークを未だ行っていないとして設定し、エリア・カバレッジ格子地図を初期化するには、全てのエリア・カバレッジ格子エレメントをゼロに設定する。本プロセスが進むに連れて、例えば、ランドマークから計算した距離内にある全てのエリアがカバーされたときに、ランドマークに既に行ったの印を付けることができる。計算した距離は、例えば、ランドマークのサイズ、視覚システムのパラメータ、および/または自律車両とランドマークとの間における最大許容距離誤差に基づくことができる。
【0140】
例示的な一例では、エリアがカバーされたと見なされるのは、当該エリアにおける格子エレメントのある割合が、所与のしきい値よりも大きなカバレッジ値を有するときである。このカバレッジ値は、エリア・カバレッジ格子エレメントの値である。この値は、ゼロから開始して、少なくとも1つの値が得られるまで、自律車両、または自律車両運転者(effecter)がエリア・カバレッジ格子エレメントに位置することが示される毎に、ある量だけ増分される。
【0141】
例示的な一例では、カバレッジ値にはゼロまたは1の値だけが発生し、ゼロは、エリア・カバレッジ格子エレメントがカバーされていないことを示し、1は、エリア・カバレッジ格子エレメントがカバーされていることを示す。別の例示的な例では、エリア・カバレッジ格子エレメントを増分する際に、自律車両位置測定における誤差を考慮することができる。この例示的な例では、現在計算中の自律車両位置にあるエリア・カバレッジ格子エレメントを1に設定するのではなく、ゼロと1との間の確率を、その位置にいることに割り当て、確率が低い程、隣接するエリア・カバレッジ格子エレメントに割り当てる。現在のおよび隣接するエリア・カバレッジ格子エレメントは、占有の確率にしたがって増分される。この例示的な例では、現在の占有確率の和が1になる。
【0142】
次に、本プロセスは、経路計画を用いて、作業現場において自律車両によるエリア・カバレッジ・タスクを実行する(ステップ1310)。本プロセスは、作業現場地図上で未だ行っていないと印されているランドマークを特定する(ステップ1312)。本プロセスは、自律車両を未だ行っていないと印されているランドマークに移動させるために、メッセージを車両制御プロセスに送る(ステップ1314)。
【0143】
本プロセスは、ランドマーク周囲の経路において、自律車両によるエリア・カバレッジ行動を実行する(ステップ1316)。図7におけるエリア・カバレッジ格子地図710のような、作業現場と関連のあるエリア・カバレッジ格子地図を、エリア・カバレッジ行動を実行するために用いられた自律車両について計算された各現在地に基づいて更新する。次いで、本プロセスは、障害物が検出されたか、または自律車両が円全体を通り抜けた (traverse)か否か判定する(ステップ1318)。障害物が発見されていない、または円全体を通り抜けていないと判定された場合、本プロセスはステップ1316に戻る。
【0144】
障害物が検出された、または円全体を通り抜けたと判定された場合、本プロセスは、自律車両がランドマークから所与の距離だけ離れて移動できるか否か判定する(ステップ1320)。自律車両は、障害物により、または、例えば、距離計算誤差がしきい値を超過するために、ランドマークから所与の距離だけ離れて移動できない場合がある。自律車両がランドマークから所与の距離だけ離れて移動できると判定された場合、本プロセスは、自律車両をランドマークから所与の距離だけ離れて移動するように、メッセージを車両制御プロセスに送り、逆方向でエリア・カバレッジ行動を実行し(ステップ1322)、次いでプロセスはステップ1318に戻る。自律車両がランドマークから所与の距離だけ離れて移動できないと判定された場合、本プロセスは作業現場地図上でこのランドマークに「既に行った」の印を付ける(ステップ1324)。次いで、本プロセスは、作業現場地図上に、未だ「未だ行っていない」と印されているランドマークが残っているか否か判定する(ステップ1326)。作業現場地図上に、未だ「未だ行っていない」と印されているランドマークが1つでも残っていると判定された場合、本プロセスは、作業現場地図上で「未だ行っていない」と印されている次のランドマークを特定し(ステップ1328)、ステップ1314に戻る。
【0145】
作業現場地図上に、未だ「未だ行っていない」と印されているランドマークが残っていないと判定された場合、本プロセスは、次に、「未カバー」と記されているエリア・カバレッジ格子エレメントが残っているか否か判定する(ステップ1330)。「未カバー」と記されているエリア・カバレッジ格子エレメントが1つでも残っていると判定されると、本プロセスは、未カバーと印されているエリア・カバレッジ格子エレメントと関連のある既に行ったのランドマークまで、経路計画に沿って進むように、メッセージを車両制御プロセスに送り(ステップ1332)、次いでステップ1316に戻る。「未カバー」と記されているエリア・カバレッジ格子エレメントが残っていないと判定された場合、本プロセスはその後終了する。
【0146】
これより図14を参照すると、例示的な一実施形態にしたがって同時位置測定およびマッピングを用いて経路計画を実行するプロセスを図示するフローチャートが示されている。図14におけるプロセスは、例えば、図3における同時位置測定およびマッピング・プロセス334のような、コンポーネントによって実現することができる。
【0147】
本プロセスが開始すると、複数のランドマーク属性および作業現場についての障害物情報を受け取る(ステップ1402)。ランドマーク属性は、例えば、限定ではなく、ランドマークの記述、画像、特性、および/または任意のその他の適した属性とすることができる。例示的な一例では、複数のランドマーク属性は、所与の直径ならびに赤、白、および青の色を有する円筒として、ランドマークを特定することができる。
【0148】
本プロセスは、複数の格子エレメントを有するエリア・カバレッジ格子地図を作成する(ステップ1404)。次いで、本プロセスは作業現場の画像を取得する(ステップ1406)。この画像は、例えば、複数のカメラ322を用いる図3における視覚システム320のような、視覚システムを用いて取得することができる。本プロセスは、画像においてランドマークが特定されたか否か判定する(ステップ1408)。
【0149】
画像においてランドマークが特定されていないと判定された場合、本プロセスは、複数のカメラを用いて、度単位の視野にゼロと1との間の値を乗算した積である値だけ回転させて、取得される追加画像において画像の重複ができるようにして、作業現場エリアにおいてランドマークを検索する(ステップ1410)。次いで、本プロセスは、取得された追加画像においてランドマークが特定されたか否か判定する(ステップ1412)。追加画像においてランドマークが特定されないと判定された場合、本プロセスは、複数のカメラが360度回転したか否か判定する(ステップ1414)。複数のカメラが360度回転したと判定された場合、本プロセスは誤差処理(error handling)を追加し(ステップ1416)、その後終了する。誤差処理とは、少なくとも1つのランドマークが、作業現場の全ての作業可能な部分から常に見えるという、ランドマークの規則を指す。少なくとも1つのランドマークを発見することができない場合、この規則は破られたことになり、本プロセスは終了する。
【0150】
複数のカメラが360度回転していないと判定された場合、本プロセスはステップ1410に戻る。ステップ1408においてランドマークが画像において特定されたと判定された場合、またはステップ1412においてランドマークが追加画像において特定されたと判定された場合、本プロセスは、次に、特定されたランドマークが既に行ったものか否か判定する(ステップ1418)。ランドマークが既に行ったものである場合、エリア・カバレッジ格子マップには、「既に行った」と既に識別されているランドマークが印される。
【0151】
特定されたランドマークが既に行ったものである場合、本プロセスは、全ての格子地図エレメントがカバーされているか否か判定する(ステップ1420)。格子地図エレメントがカバーされている場合、エリア・カバレッジ格子地図上でこれには「カバー済み」(covered)と印される。「未カバー」と印されているエリアがエリア・カバレッジ格子地図にある場合、カバーすべき到達可能な格子地図エレメントが残っていることになる。全ての格子地図エレメントがカバーされていると判定された場合、本プロセスはその後終了する。
【0152】
全ての格子地図エレメントが未だカバーされていないと判定された場合、本プロセスは次の作業現場エリアに移動し、ランドマークを探すために次の画像を取得し(ステップ1422)、ステップ1408に戻る。
【0153】
特定されたランドマークが未だ行っていないと判定された場合、本プロセスは、特定されたランドマークまでの経路計画を計算する(ステップ1424)。次いで、本プロセスは、自律車両の現在地および推定ランドマーク位置を、作業現場のエリア・カバレッジ格子地図上に印する(ステップ1426)。本プロセスは、経路計画を実行し、通り抜けられたエリア・カバレッジ格子エレメントに「カバー済み」と印を付け(ステップ1428)、ステップ1420に進む。
【0154】
これより図15を参照すると、例示的な一実施形態にしたがって、区域分解を用いてエリア・カバレッジ経路計画を実行するプロセスを図示するフローチャートが示されている。図15におけるプロセスは、例えば、図3におけるナビゲーション・システム300のようなコンポーネントによって実現することができる。
【0155】
本プロセスが開始すると、ランドマークから所望の距離における、当該ランドマークの予測幅を画素単位で決定する(ステップ1502)。予測幅は、ランドマークの画像において、そのランドマークから所与の距離において特定されると予測されるランドマークの幅とすることができる。この予測幅は、例えば、画像を取り込むために用いられる複数のカメラについてのカメラ画像分解能、ランドマーク・データベースにおいて特定されているランドマークの既知の幅、ランドマークからの自律車両の目標距離、および画像を取り込むために用いられる複数のカメラの視野に基づいて幾何学的に計算することができる。本プロセスは、ランドマークを有する画像を特定する(ステップ1504)。この画像は、例えば、図3における視覚システム320のような、視覚システムを用いて特定することができる。本プロセスは、画像をフィルタ処理して、ランドマークのみから成るフィルタ処理画像を形成する(ステップ1506)。画像をフィルタ処理すると、例えば、画素ノイズを低減することができる。例示的な一例では、フィルタ処理は、例えば、視覚システム320の複数のカメラ322において偏光波長選択フィルタを用いて、光学的に行うことができる。他の例示的な例では、視覚システム320に実装したソフトウェアを用いて、波長選択フィルタ処理を行うことができる。更に別の例示的な例では、視覚システム320は、画素レベルのノイズを除去するためのメディアン・フィルタの適用によって、図3における複数の画像324をフィルタ処理することができる。メディアン・フィルタは、この例では、視覚システム320によって用いられるソフトウェア・プロセスであってもよい。
【0156】
本プロセスは、オプションとして、フィルタ処理した画像において垂直方向に円筒状ランドマークの方位を正規化する(ステップ1508)。画像の正規化は、例えば、図3の視覚システム320および/またはプロセッサ・ユニット302を用いて実行することができる。例示的な一例では、ランドマークが円筒である場合、この円筒の軸を特定するように画像を処理することができる。次いで、この例では、特定した軸に対して直交に幅を計算する。
【0157】
本プロセスは、フィルタ処理した画像を用いて、観察したランドマークの幅を画素単位で決定する(ステップ1510)。例示的な一例では、観察したランドマークの幅は、ステップ1508からの正規化したランドマークの1つの断面を用いて計算することができる。別の例示的な例では、観察したランドマークの幅は、画像において特定したランドマークの複数の断面の平均を取ることによって計算することができる。ランドマークを消すグレアが検出された例示的な一例では、大多数または複数の断面幅よりも遥かに小さい複数の断面幅を、幅の計算から欠落させることができる。
【0158】
次いで、本プロセスは、観察幅が予測幅よりも大きいか否か判定する(ステップ1512)。観察幅が予測幅よりも大きくないと判定された場合、本プロセスは、観察幅が予測幅未満であるか否か判定する(ステップ1514)。観察幅が予測幅未満であると判定された場合、本プロセスは自律車両をランドマークに向けて方向転換するために、メッセージを車両制御プロセスに送る(ステップ1516)。観察幅が予測幅未満でないと判定された場合、本プロセスは、周辺または障害物が検出されたと判定する(ステップ1518)。
【0159】
観察幅が予測幅よりも大きいと判定された場合、本プロセスは、自律車両をランドマークから遠ざけるように方向転換するために、メッセージを車両制御プロセスに送り(ステップ1520)、ステップ1518に進む。
【0160】
周辺も障害物も検出されないと判定された場合、プロセスはステップ1504に戻る。周辺または障害物が検出されたと判定された場合、本プロセスはその後終了する。
これより図16を参照すると、例示的な一実施形態にしたがって、区域分解を用いてエリア・カバレッジ経路計画を作成するプロセスを図示するフローチャートが示されている。図16におけるプロセスは、例えば、図3におけるナビゲーション・システム300のようなコンポーネントによって実現することができる。
【0161】
本プロセスが開始すると、複数のランドマークを有する作業現場地図上の開始点を特定する(ステップ1602)。本プロセスは、複数のランドマークの中で第1ランドマークを特定する(ステップ1604)。本プロセスは、開始点から第1ランドマークを中心とする経路を開始し、第1ランドマークから予め定められた距離を維持して、第1円弧を形成する(ステップ1606)。本プロセスは、作業現場境界線が検出されたか否か判定する(ステップ1608)。
【0162】
作業現場境界線が検出されたと判定された場合、本プロセスはこの作業現場境界線に沿って第1円弧から予め定められた幅だけ離れるように、経路を移動させる(ステップ1610)。次いで、プロセスは、第1ランドマークを中心とする経路を進み続けて、次の円弧を形成し(ステップ1612)、次いでステップ1608に戻る。
【0163】
作業現場境界線が検出されていないと判定された場合、本プロセスは、障害物が検出されたか否か判定する(ステップ1614)。障害物が検出されていないと判定された場合、本プロセスはステップ1606に戻る。障害物が検出されたと判定された場合、本プロセスは、次のランドマークの近傍まで、経路を直線状とする(ステップ1616)。本プロセスは、次のランドマークを中心とする経路を進み続けて、複数の円弧を形成する(ステップ1618)。本プロセスは、経路が作業現場マップをカバーするまで反復的に繰り返す(ステップ1620)。次いで、本プロセスは経路計画を作成し(ステップ1622)、その後本プロセスは終了する。
【0164】
図示した異なる実施形態におけるフローチャートおよびブロック図は、装置、方法、およびコンピュータ・プログラム製品の何らかの可能な実施態様のアーキテクチャ、機能、おおび動作を例示したものである。これに関して、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは、コンピュータ使用可能または読み取り可能プログラム・コードのモジュール、セグメント、または一部を表すことができ、プログラム・コードは、指定された1つまたは複数の機能を実現するための1つ以上の実行可能命令を備えている。代替実施態様の中には、ブロックの中に印した1つまたは複数の機能が、図に印した順序通りには行われない場合もある。例えば、場合によっては、連続して示される2つのブロックを実質的に同時に実行することもあり、また、関与する機能に応じて、ブロックを逆の順序で実行することもあり得る。
【0165】
異なる有利な実施形態は、全体的にハードウェアとした実施形態、全体的にソフトウェアとした実施形態、またはハードウェアおよびソフトウェア・エレメント双方を含む実施形態という形態をなすことができる。一部の実施形態はソフトウェアで実現され、これには、限定ではないが、例えば、ファームウェア、常駐ソフトウェア、およびマイクロコードというような形態を含む。
【0166】
更に、異なる実施形態は、コンピュータあるいは命令を実行する任意のデバイスまたはシステムによって用いられる、またはこれと関係のあるプログラム・コードを提供するコンピュータ使用可能またはコンピュータ読み取り可能媒体からアクセス可能なコンピュータ・プログラム製品という形態をなすことができる。この開示に限って言えば、コンピュータ使用可能またはコンピュータ読み取り可能媒体は、一般に、命令実行システム、装置、またはデバイスによって用いられるプログラムまたはこれと関係のあるプログラムを収容、格納、伝達、伝搬、または移送することができる任意の有形装置とすることができる。
【0167】
コンピュータ使用可能またはコンピュータ読み取り可能媒体は、例えば、限定ではなく、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、または半導体システム、あるいは伝搬媒体とすることができる。コンピュータ読み取り可能媒体の非限定的例には、半導体またはソリッド・ステート・メモリ、磁気テープ、リムーバブル・コンピュータ・ディスケット、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リード・オンリ・メモリ(ROM)、硬質磁気ディスク、および光ディスクが含まれる。光ディスクには、コンパクト・ディスク−リード・オンリ・メモリ(CD−ROM)、コンパクト・ディスク−リード/ライト(CD−R/W)、およびDVDを含むことができる。
【0168】
更に、コンピュータ使用可能またはコンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ読み取り可能または使用可能プログラム・コードを収容または格納することができ、このコンピュータ読み取り可能または使用可能プログラム・コードをコンピュータ上で実行すると、このコンピュータ読み取り可能または使用可能プログラム・コードの実行によって、コンピュータに別のコンピュータ読み取り可能または使用可能プログラム・コードを通信リンクを通じて送信させる。この通信リンクは、例えば、限定ではなく、物理的またはワイヤレスである媒体を用いることができる。
【0169】
コンピュータ読み取り可能またはコンピュータ使用可能プログラム・コードを格納するおよび/または実行するのに適したデータ処理システムは、システム・バスのような通信ファブリックを通じてメモリ・エレメントに直接または間接的に結合されている1つ以上のプロセッサを含む。メモリ・エレメントは、プログラム・コードの実際の実行中に用いられるローカル・メモリ、バルク・ストレージ、およびコードの実行中にコードをバルク・ストレージから引き出すかもしれない回数を減らすために、少なくとも一部のコンピュータ読み取り可能またはコンピュータ使用可能プログラム・コードの一時的格納に備えたキャッシュ・メモリを含むことができる。
【0170】
入力/出力即ちI/Oデバイスは、直接または介在するI/Oコントローラを介してシステムに結合することができる。これらのデバイスは、例えば、限定ではなく、キーボード、タッチ・スクリーン・ディスプレイ、およびポインティング・デバイスを含むことができる。異なる通信アダプタもシステムに結合して、データ処理システムを他のデータ処理システムあるいはリモート・プリンタまたは記憶デバイスに、介在する私的または公衆ネットワークを通じて結合することを可能にすることができる。モデムおよびネットワーク・アダプタの非限定的な例には、多くの現在入手可能なタイプの通信アダプタがある。
【0171】
異なる有利な実施形態の記載は、例示および説明を目的として提示したのであって、網羅的であることも、実施形態を開示した形態に限定することを意図するのではない。多くの変更および変容も当業者には明白であろう。更に、異なる実施形態は、他の実施形態と比較して、異なる利点を提供することができる。選択された1つまたは複数の実施形態は、本発明の原理、実用的用途を最良に説明するため、そして当業者が本発明を、想定される個々の使用に適するような種々の変更を加えた種々の実施形態について理解することが可能となるために、選定し説明したのである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランドマーク配置方法であって、
作業現場の地図を特定するステップと、
前記作業現場に対して複数のタスクを有する任務を特定するステップと、
前記作業現場の地図を用いて、前記任務に対しランドマーク位置決めおよび配置を決定するステップと、
前記任務について決定した前記ランドマークの位置決めおよび配置を用いて、複数のランドマークを配備するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって、更に
前記作業現場全体に配備するために十分な数のランドマークが入手可能か否か判定するステップであって、前記十分な数が、前記作業現場全体においてエリア・カバレッジ・タスクを実行するのに必要となるランドマークの数である、ステップと、
十分な数のランドマークが入手可能であるという判定に応答して、前記複数のランドマークを前記作業現場に配備するステップと、
を含む、方法。
【請求項3】
請求項2記載の方法であって、更に、
前記任務に対する複数のタスクが前記作業現場において完了したことの指示を受けるステップと、
前記複数のランドマークを前記作業現場から回収するステップと、
を含む、方法。
【請求項4】
請求項2記載の方法であって、更に、
十分な数のランドマークが入手可能でないという判定に応答して、複数の作業現場エリアを特定するステップと、
前記複数の作業現場エリアにおける第1作業現場エリアに、複数のランドマークを配備するステップと、
前記任務に対する複数のタスクが前記第1作業現場において完了したことの指示を受けるステップと、
前記複数のランドマークを回収し、これら複数のランドマークを次の作業現場エリアに配備するステップと、
を含む、方法。
【請求項5】
請求項4記載の方法であって、更に、
前記任務に対する複数のタスクが前記次の作業現場エリアにおいて完了したことの指示を受けるステップと、
前記複数の作業現場において、未だ行っていない作業現場エリアが他にもあるか否か判定するステップと、
未だ行っていない作業現場エリアが他にもあるという判定に応答して、前記複数のランドマークを回収し、これら複数のランドマークを次の作業現場エリアに配備するステップと、
を含む、方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法であって、更に、
未だ行っていない作業現場エリアが他にはないという判定に応答して、前記複数のランドマークを回収するステップと、
前記複数のランドマークを格納するステップと、
を含む、方法。
【請求項7】
規則によるランドマークの配置方法であって、
作業現場の周辺上に、位置確認のために第1ランドマークを位置決めするステップと、
前記第1ランドマークまでの距離が、予め定められたしきい値に達するまで、同時位置確認およびマッピング・プロセスを実行するステップと、
前記周辺を一周したか否か判定するステップと、
を含む、方法。
【請求項8】
請求項7記載の方法であって、更に、
前記周辺を一周していないという判定に応答して、前記第1ランドマークから前記予め定められた誤差しきい値内のある距離に第2ランドマークを位置決めするステップと、
前記第1ランドマークを回収し、前記第2ランドマークから前記予め定められた誤差しきい値内の前記距離において、前記周辺上に前記第1ランドマークを位置決めするステップと、
前記第1ランドマークまでの距離が予め定められたしきい値に達するまで、同時位置確認およびマッピング・プロセスを実行するステップと、
を含む、方法。
【請求項9】
請求項7記載の方法であって、更に、
前記周辺を一周したという判定に応答して、前記作業現場がカバーされたか否か判定するステップを含む、方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法であって、更に、
前記作業現場がカバーされていないという判定に応答して、カバーされるべき残りの作業現場の内部エリアを特定するステップと、
前記同時マッピングおよび位置確認プロセスを用いて、前記作業現場の前記内部エリア内においてランドマーク位置決めを計画し実行するステップと、
を含む、方法。
【請求項11】
ランドマーク位置決めおよび配置プロセスを有するランドマーク・コントローラと、
複数の操作コンポーネントを有するランドマーク配備システムと、
作業現場内にある複数の位置に配備されるように構成された複数の可搬型ランドマークと、
を含む、装置。
【請求項12】
請求項11記載の装置において、前記ランドマーク位置決めおよび配置プロセスは、ランドマーク配置マップを作成し、更にランドマーク位置決め命令を発生する、装置。
【請求項13】
請求項11記載の装置において、前記複数の可搬型ランドマークは、更に、可動システムおよび複数の取付コンポーネントのうち少なくとも1つを含む、装置。
【請求項1】
ランドマーク配置方法であって、
作業現場の地図を特定するステップと、
前記作業現場に対して複数のタスクを有する任務を特定するステップと、
前記作業現場の地図を用いて、前記任務に対しランドマーク位置決めおよび配置を決定するステップと、
前記任務について決定した前記ランドマークの位置決めおよび配置を用いて、複数のランドマークを配備するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって、更に
前記作業現場全体に配備するために十分な数のランドマークが入手可能か否か判定するステップであって、前記十分な数が、前記作業現場全体においてエリア・カバレッジ・タスクを実行するのに必要となるランドマークの数である、ステップと、
十分な数のランドマークが入手可能であるという判定に応答して、前記複数のランドマークを前記作業現場に配備するステップと、
を含む、方法。
【請求項3】
請求項2記載の方法であって、更に、
前記任務に対する複数のタスクが前記作業現場において完了したことの指示を受けるステップと、
前記複数のランドマークを前記作業現場から回収するステップと、
を含む、方法。
【請求項4】
請求項2記載の方法であって、更に、
十分な数のランドマークが入手可能でないという判定に応答して、複数の作業現場エリアを特定するステップと、
前記複数の作業現場エリアにおける第1作業現場エリアに、複数のランドマークを配備するステップと、
前記任務に対する複数のタスクが前記第1作業現場において完了したことの指示を受けるステップと、
前記複数のランドマークを回収し、これら複数のランドマークを次の作業現場エリアに配備するステップと、
を含む、方法。
【請求項5】
請求項4記載の方法であって、更に、
前記任務に対する複数のタスクが前記次の作業現場エリアにおいて完了したことの指示を受けるステップと、
前記複数の作業現場において、未だ行っていない作業現場エリアが他にもあるか否か判定するステップと、
未だ行っていない作業現場エリアが他にもあるという判定に応答して、前記複数のランドマークを回収し、これら複数のランドマークを次の作業現場エリアに配備するステップと、
を含む、方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法であって、更に、
未だ行っていない作業現場エリアが他にはないという判定に応答して、前記複数のランドマークを回収するステップと、
前記複数のランドマークを格納するステップと、
を含む、方法。
【請求項7】
規則によるランドマークの配置方法であって、
作業現場の周辺上に、位置確認のために第1ランドマークを位置決めするステップと、
前記第1ランドマークまでの距離が、予め定められたしきい値に達するまで、同時位置確認およびマッピング・プロセスを実行するステップと、
前記周辺を一周したか否か判定するステップと、
を含む、方法。
【請求項8】
請求項7記載の方法であって、更に、
前記周辺を一周していないという判定に応答して、前記第1ランドマークから前記予め定められた誤差しきい値内のある距離に第2ランドマークを位置決めするステップと、
前記第1ランドマークを回収し、前記第2ランドマークから前記予め定められた誤差しきい値内の前記距離において、前記周辺上に前記第1ランドマークを位置決めするステップと、
前記第1ランドマークまでの距離が予め定められたしきい値に達するまで、同時位置確認およびマッピング・プロセスを実行するステップと、
を含む、方法。
【請求項9】
請求項7記載の方法であって、更に、
前記周辺を一周したという判定に応答して、前記作業現場がカバーされたか否か判定するステップを含む、方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法であって、更に、
前記作業現場がカバーされていないという判定に応答して、カバーされるべき残りの作業現場の内部エリアを特定するステップと、
前記同時マッピングおよび位置確認プロセスを用いて、前記作業現場の前記内部エリア内においてランドマーク位置決めを計画し実行するステップと、
を含む、方法。
【請求項11】
ランドマーク位置決めおよび配置プロセスを有するランドマーク・コントローラと、
複数の操作コンポーネントを有するランドマーク配備システムと、
作業現場内にある複数の位置に配備されるように構成された複数の可搬型ランドマークと、
を含む、装置。
【請求項12】
請求項11記載の装置において、前記ランドマーク位置決めおよび配置プロセスは、ランドマーク配置マップを作成し、更にランドマーク位置決め命令を発生する、装置。
【請求項13】
請求項11記載の装置において、前記複数の可搬型ランドマークは、更に、可動システムおよび複数の取付コンポーネントのうち少なくとも1つを含む、装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2011−128158(P2011−128158A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−281226(P2010−281226)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【出願人】(591005165)ディーア・アンド・カンパニー (109)
【氏名又は名称原語表記】DEERE AND COMPANY
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−281226(P2010−281226)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【出願人】(591005165)ディーア・アンド・カンパニー (109)
【氏名又は名称原語表記】DEERE AND COMPANY
【Fターム(参考)】
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