説明

可搬型記憶装置及び電子機器装置

【課題】指紋認証が必要な設定情報に基づいてユーザ毎にファクシミリ装置の設定を変更するにあたり、ファクシミリ装置の記憶容量を増大させず、高性能なMPUを必要とせず、指紋情報に対する高いセキュリティを確保する。
【解決手段】ファクシミリ装置1に着脱自在に接続可能なポータブル記憶装置2にユーザの指紋情報と設定情報とを対応付けて記憶し、外部から入力したユーザの指紋情報とポータブル記憶装置2に記憶されている指紋情報とが一致するか否かの判定をポータブル記憶装置2で行い、一致する場合に、一致する指紋情報と対応する設定情報をファクシミリ装置1に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可搬型記憶装置及び電子機器装置に関し、詳しくは、生体情報を使用した認証処理を行い、認証された生体情報に対応する設定情報に基づいて装置の設定を行うための可搬型記憶装置及び電子機器装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自装置の内部にユーザ毎の設定データを記憶しておき、自装置において指紋情報(生体情報の一種)を用いた認証処理を行うことによってユーザを特定し、特定されたユーザに対応させて記憶されている設定データを用いて自装置を動作させる電子機器装置が発明されている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2005−6259号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1の電子機器装置では、ユーザ毎の設定データを自装置に記憶するので、複数のユーザの設定データを記憶するために記憶容量が大きい記憶装置が自装置に必要であるという問題がある。また、自装置において指紋情報の認証処理を行うので、高性能な演算処理装置が必要であるという問題もある。さらに、不特定多数のユーザによって使用される自装置の内部にユーザの指紋情報がまとめて記憶されるので何物かによって指紋情報が読み出される等セキュリティ上の問題もある。
【0004】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、記憶容量の大きい記憶装置や高性能な演算処理装置を必要とせず、且つ、高いセキュリティを確保しつつ、生体情報を使用して認証したユーザ毎に自装置の設定を行うことが可能な可搬型記憶装置及び電子機器装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の可搬型記憶装置は、所定の外部装置に着脱自在に装着される可搬型記憶装置であって、生体情報と外部装置の設定情報とを対応付けて記憶する設定記憶手段と、外部から生体情報を取得する第1取得手段と、第1取得手段により取得された生体情報と設定記憶手段に記憶されている生体情報とが同一の個体を示すか否かを判定する判定手段と、判定手段による判定の結果、第1取得手段により取得された生体情報と同一の個体を示す生体情報が設定記憶手段に記憶されている場合に、当該同一の個体を示す生体情報に対応する設定情報を設定記憶手段から読み出して、外部装置の設定を変更するべく外部装置へ送信する設定送信手段とを備えることを特徴としている。
【0006】
この構成によれば、設定記憶手段により、生体情報と外部装置の設定情報とが対応付けて記憶され、第1取得手段により、外部から生体情報が取得される。また、判定手段により、第1取得手段により取得された生体情報と設定記憶手段に記憶されている生体情報とが同一の個体を示すか否かが判定され、設定手段により、判定手段による判定の結果、第1取得手段により取得された生体情報と同一の個体を示す生体情報が設定記憶手段に記憶されている場合に、当該同一の個体を示す生体情報に対応する設定情報が設定記憶手段から読み出され、外部装置の設定を変更するべく外部装置へ送信される。
【0007】
このように、外部装置を設定するための設定情報を可搬型記憶装置に記憶するので、外部装置のユーザ毎に設定を変更する場合でも、ユーザ毎の設定情報を可搬型記憶装置に記憶すればよいので、外部装置に大勢のユーザ毎の設定情報を記憶するために容量の大きい記憶装置を設ける必要がない。また、2つの生体情報が同一の個体を示すか否かの判定の処理を可搬型記憶装置で行うので、外部装置に処理負担をかけることがなく、より高性能な演算処理装置を必要としない。さらに、外部装置がインターネットファクシミリ装置等の複合機のように不特定多数の人間に開放されている場合であっても、ユーザの生体情報は、外部装置ではなく、ユーザ毎に管理できる可搬型記憶装置に記憶されているので、外部装置から生体情報が取り出されることがなく、ユーザの個人情報である生体情報が外部に漏れるおそれがなく、高いセキュリティを確保することができる。また、生体情報は可搬型記憶装置の内部でのみ処理され、可搬型記憶装置から外部装置へ送信されることはないので、外部装置への送信時に生体情報が読み取られるおそれがなく、高いセキュリティを確保することができる。
【0008】
請求項2に記載の可搬型記憶装置は、請求項1に記載の可搬型記憶装置において、判定手段による判定の結果を示す判定結果情報を外部装置へ送信する判定結果送信手段を備え、設定送信手段は、判定結果送信手段により判定結果情報を前記外部装置へ送信した後、外部装置から送信指示を受信した場合に、前記対応する設定情報を送信することを特徴としている。
【0009】
この構成によれば、判定結果送信手段により、判定手段による判定の結果を示す判定結果情報が外部装置へ送信され、設定送信手段により、判定結果送信手段によって判定結果情報を前記外部装置へ送信した後、外部装置から送信指示を受信した場合に、対応する設定情報が送信される。このように、判定の結果を外部装置に送信し、その後、外部装置から送信指示を受けて設定情報を外部装置へ送信するので、判定の結果、2つの生体情報が同一の個体を示す場合でも、外部装置のユーザの判断によって送信指示を送信させず、設定情報の送信を行わないようにすることも可能となる。
【0010】
請求項3に記載の可搬型記憶装置は、請求項1又は2に記載の可搬型記憶装置において、外部から生体情報を取得する第2取得手段と、外部装置の設定情報の送信を要求する設定情報要求を外部装置へ送信する要求送信手段と、前記要求送信手段により前記設定情報要求を前記外部装置へ送信した後、前記外部装置から設定情報を受信する設定受信手段とを備え、設定記憶手段は、第2取得手段により取得された生体情報と設定受信手段により受信された設定情報とを対応付けて記憶することを特徴としている。
【0011】
この構成によれば、第2取得手段により外部から生体情報が取得され、要求送信手段により、外部装置の設定情報の送信を要求する設定情報要求が外部装置へ送信される。そして、設定受信手段により、外部装置から送信された設定情報が受信され、設定記憶手段により、第2取得手段により取得された生体情報と設定受信手段により受信された設定情報とが対応付けて記憶されるので、生体情報と外部装置の設定情報とを対応付けて記憶することができる。
【0012】
請求項4に記載の可搬型記憶装置は、請求項3に記載の可搬型記憶装置において、外部から生体情報を取得する第3取得手段とを備え、設定記憶手段は、第2取得手段により取得された生体情報と第3取得手段により取得された生体情報とが同一の個体を示す場合に、当該同一の個体を示す生体情報と設定受信手段により受信された設定情報とを対応付けて記憶することを特徴としている。
【0013】
この構成によれば、第3取得手段により、外部から生体情報が取得され、設定記憶手段により、第2取得手段により取得された生体情報と第3取得手段により取得された生体情報とが同一の個体を示す場合に、当該同一の個体を示す生体情報と設定受信手段により受信された設定情報とが対応付けて記憶されるので、設定情報と対応付けて記憶する生体情報をもう一度示すことによって記憶させる生体情報を確認してから設定記憶手段に記憶することができる。
【0014】
請求項5に記載の可搬型記憶装置は、請求項1〜4に記載の可搬型記憶装置において、生体情報は、指紋情報であることを特徴としている。この構成によれば、生体情報は指紋情報であるので、簡便に生体情報を取得でき、判定手段による判定も容易となり、判定の精度も上げることができる。
【0015】
請求項6に記載の可搬型記憶装置は、請求項5に記載の可搬型記憶装置において、判定手段は、第1取得手段により取得された指紋情報と設定記憶手段に記憶されている指紋情報とが同一の指を示すか否かを判定し、設定送信手段は、判定手段による判定の結果、第1取得手段により取得された指紋情報と同一の指を示す指紋情報が設定記憶手段に記憶されている場合に、当該同一の指を示す指紋情報に対応する設定情報を設定記憶手段から読み出して、外部装置の設定を変更するべく外部装置へ送信することを特徴としている。
【0016】
この構成によれば、判定手段により、第1取得手段により取得された指紋情報と設定記憶手段に記憶されている指紋情報とが同一の指を示すか否かが判定され、設定送信手段により、判定手段による判定の結果、第1取得手段により取得された指紋情報と同一の指を示す指紋情報が設定記憶手段に記憶されている場合に、当該同一の指を示す指紋情報に対応する設定情報が設定記憶手段から読み出され、外部装置の設定を変更するべく外部装置へ送信されるので、同一の個体であっても、つまり、同一のユーザであっても、自分の指毎に設定情報を対応させて記憶することができるので、一人のユーザが複数の指を用いて異なる内容の設定情報を記憶させることができる。
【0017】
上記目的を達成するために、請求項7に記載の電子機器装置は、記憶されている生体情報と外部から取得した生体情報とが同一の個体を示すか否かを判断し、同一の個体を示すと判断する場合に、当該同一の個体を示す生体情報に対応付けて記憶されている設定情報を送信する可搬型記憶装置を着脱自在に構成された電子機器装置であって、可搬型記憶装置から送信された設定情報を受け付ける設定受付手段と、設定受付手段により受け付けられた設定情報に基づいて自装置の設定を変更する設定変更手段とを備えることを特徴としている。
【0018】
この構成によれば、記憶されている生体情報と外部から取得した生体情報とが同一の個体を示すか否かを判断し、同一の個体を示すと判断する場合に、当該同一の個体を示す生体情報に対応付けて記憶されている設定情報を送信する可搬型記憶装置が着脱自在であり、設定手段により、可搬型記憶装置から送信された設定情報が受け取られ、設定変更手段により、設定受付手段により受け付けられた設定情報に基づいて自装置の設定が変更される。
【0019】
このように、自装置を設定するための設定情報を可搬型記憶装置に記憶するので、自装置のユーザ毎に設定を変更する場合でも、ユーザ毎に所有する可搬型記憶装置に設定情報を個別に記憶すればよいので、自装置に大勢のユーザ毎の設定情報を記憶するために容量の大きい記憶装置を設ける必要がない。また、2つの生体情報が同一の個体を示すか否かの判定の処理を可搬型記憶装置で行うので、自装置に処理負担をかけることがなく、より高性能な演算処理装置を必要としない。さらに、自装置がインターネットファクシミリ装置等の複合機のように不特定の人間に開放されている場合であっても、ユーザの生体情報は、自装置ではなく、ユーザ毎に管理できる可搬型記憶装置に記憶されているので、自装置から生体情報が取り出されることがなく、ユーザの個人情報である生体情報が外部に漏れるおそれがなく、高いセキュリティを確保することができる。また、生体情報は可搬型記憶装置の内部でのみ処理され、可搬型記憶装置から自装置へ送信されることはないので、自装置への送信時に生体情報が読み取られるおそれがなく、高いセキュリティを確保することができる。
【0020】
上記目的を達成するために、請求項8に記載の電子機器装置は、記憶されている生体情報と外部から取得した生体情報とが同一の個体を示すか否かを判断し、当該判定の結果を示す判定結果情報を送信し、当該判定結果情報に応じて送信される送信指示に従って、当該同一の個体を示す生体情報に対応付けて記憶されている設定情報を送信する可搬型記憶装置を着脱自在に構成された電子機器装置であって、判定結果情報を可搬型記憶装置から受信する判定結果受信手段と、判定結果受信手段により受信された判定結果情報を表示する表示手段と、表示手段による表示に応じて行われる入力を受け付ける入力受付手段と、入力受付手段によって受け付けられた入力に応じて、同一の個体を示す生体情報に対応付けられた設定情報の送信を指示する送信指示を可搬型記憶装置に送信する指示送信手段と、可搬型記憶装置から送信された設定情報を受け付ける設定受付手段と、設定受付手段により受け付けられた設定情報に基づいて自装置の設定を変更する設定変更手段とを備えることを特徴としている。
【0021】
この構成によれば、記憶されている生体情報と外部から取得した生体情報とが同一の個体を示すか否かを判断し、当該判定の結果を示す判定結果情報を送信し、当該判定結果情報に応じて送信される送信指示に従って、当該同一の個体を示す生体情報に対応付けて記憶されている設定情報を送信する可搬型記憶装置が着脱自在であり、判定結果受信手段により、判定結果情報が可搬型記憶装置から受信され、表示手段により、判定結果受信手段により受信された判定結果情報が表示される。そして、入力受付手段により、表示手段による表示に応じて行われる入力が受け付けられ、指示送信手段により、入力手段によって受け付けられた入力に応じて、同一の個体を示す生体情報に対応付けられた設定情報の送信を指示する送信指示が可搬型記憶装置に送信される。さらに、設定受付手段により、可搬型記憶装置から送信された設定情報が受け付けられ、設定変更手段により、設定受付手段により受け付けられた設定情報に基づいて自装置の設定が変更される。
【0022】
このように、自装置を設定するための設定情報を可搬型記憶装置に記憶するので、自装置のユーザ毎に設定を変更する場合でも、ユーザ毎に所有する可搬型記憶装置に設定情報を個別に記憶すればよいので、自装置に大勢のユーザ毎の設定情報を記憶するために容量の大きい記憶装置を設ける必要がない。また、2つの生体情報が同一の個体を示すか否かの判定の処理を可搬型記憶装置で行うので、自装置に処理負担をかけることがなく、より高性能な演算処理装置を必要としない。さらに、自装置がインターネットファクシミリ装置等の複合機のように不特定の人間に開放されている場合であっても、ユーザの生体情報は、自装置ではなく、ユーザ毎に管理できる可搬型記憶装置に記憶されているので、自装置から生体情報が取り出されることがなく、ユーザの個人情報である生体情報が外部に漏れるおそれがなく、高いセキュリティを確保することができる。また、生体情報は可搬型記憶装置の内部でのみ処理され、可搬型記憶装置から自装置へ送信されることはないので、自装置への送信時に生体情報が読み取られるおそれがなく、高いセキュリティを確保することができる。
【0023】
また、判定結果を自装置に表示し、その表示に基づいて行われる入力に基づいて、可搬型記憶装置に設定情報を送信させて設定を変更するか否かを決定するので、判定により、生体情報が同一の個体を示すと判定された場合にも、ユーザが最終的に可搬型記憶装置に記憶されている設定情報を使用して自装置の設定を変更するか否かを判断することができる。
【0024】
請求項9に記載の電子機器装置は、請求項7又は8に記載の電子機器装置において、設定変更手段による変更前の自装置の設定に対応する設定情報を記憶する退避用記憶手段と、退避用記憶手段に記憶されている設定情報に基づいて、自装置の設定を変更前の設定に戻す設定復帰手段とを備えることを特徴としている。
【0025】
この構成によれば、退避用記憶手段により、設定変更手段による変更前の自装置の設定に対応する設定情報が記憶され、設定復帰手段により、退避用記憶手段に記憶されている設定情報に基づいて、自装置の設定が変更前の設定に戻されるので、自装置の設定を変更した後で、変更された設定を元に戻すことができる。
【0026】
請求項10に記載の電子機器装置は、請求項9に記載の電子機器装置において、可搬型記憶装置の自装置からの取り外しを検出する検出手段を備え、設定復帰手段は、検出手段により可搬型記憶装置の自装置からの取り外しが検出された場合に、退避用記憶手段に記憶されている設定情報に基づいて、自装置の設定を変更前の設定に戻すことを特徴としている。
【0027】
この構成によれば、検出手段により、可搬型記憶装置の自装置からの取り外しが検出され、設定復帰手段により、検出手段によって可搬型記憶装置の自装置からの取り外しが検出された場合に、退避用記憶手段に記憶されている設定情報に基づいて、自装置の設定が変更前の設定に戻されるので、設定を変更したユーザによる自装置の使用が終わり、可搬型記憶装置が取り外されたときに、確実に、自装置の設定を元に戻すことができる。
【0028】
請求項11に記載の電子機器装置は、請求項7〜10のいずれかに記載の電子機器装置において、外部から自装置を設定する操作を受け付ける操作受付手段と、設定情報の送信を要求する設定情報要求を可搬型記憶装置から受信する要求受信手段と、要求受信手段により設定情報要求が受信された場合に、操作受付手段が受け付けた設定の操作に対応する設定情報を、可搬型記憶装置が外部から取得した生体情報と対応付けて記憶するべく可搬型記憶装置へ送信する記憶指示手段とを備えることを特徴としている。
【0029】
この構成によれば、操作受付手段により、外部から自装置を設定する操作が受け付けられ、要求受信手段により、設定情報の送信を要求する設定情報要求が可搬型記憶装置から受信される。そして、記憶指示手段により、要求受信手段によって設定情報要求が受信された場合に、操作受付手段が受け付けた設定の操作に対応する設定情報が、可搬型記憶装置が外部から取得した生体情報と対応付けて記憶するべく可搬型記憶装置へ送信されるので、外部から受け付けた設定に対応する設定情報を生体情報と対応付けて可搬型記憶装置に記憶させることができる。
【発明の効果】
【0030】
請求項1に記載の可搬型記憶装置によれば、外部装置を設定するための設定情報を可搬型記憶装置に記憶するので、外部装置のユーザ毎に設定を変更する場合でも、ユーザ毎に所有する可搬型記憶装置に設定情報を個別に記憶すればよいので、外部装置に大勢のユーザ毎の設定情報を記憶するために容量の大きい記憶装置を設ける必要がないという効果が得られる。また、2つの生体情報が同一の個体を示すか否かの判定の処理を可搬型記憶装置で行うので、外部装置に処理負担をかけることがなく、より高性能な演算処理装置を必要としないという効果が得られる。さらに、外部装置がインターネットファクシミリ装置等の複合機のように不特定の人間に開放されている場合であっても、ユーザの生体情報は、外部装置ではなく、ユーザ毎に管理できる可搬型記憶装置に記憶されているので、外部装置から生体情報が取り出されることがなく、ユーザの個人情報である生体情報が外部に漏れるおそれがなく、高いセキュリティを確保することができるという効果が得られる。また、生体情報は可搬型記憶装置の内部でのみ処理され、可搬型記憶装置から外部装置へ送信されることはないので、外部装置への送信時に生体情報が読み取られるおそれがなく、高いセキュリティを確保することができるという効果が得られる。
【0031】
請求項2に記載の可搬型記憶装置によれば、判定の結果を外部装置に送信し、外部装置から判定の結果を受けて送信される送信指示を受けて設定情報を外部装置へ送信するので、判定の結果、2つの生体情報が同一の個体を示す場合でも、外部装置のユーザの判断によって送信指示を送信させずに設定情報の送信を行わないようにすることも可能となるという効果が得られる。
【0032】
請求項3に記載の可搬型記憶装置によれば、第2取得手段により外部から生体情報が取得され、要求送信手段により、外部装置の設定情報の送信を要求する設定情報要求が外部装置へ送信される。そして、設定受信手段により、設定情報要求を受けて外部装置から送信された設定情報が受信され、設定記憶手段により、第2取得手段により取得された生体情報と設定受信手段により受信された設定情報とが対応付けて記憶されるので、生体情報と外部装置の設定情報とを対応付けて記憶することができるという効果が得られる。
【0033】
請求項4に記載の可搬型記憶装置によれば、第3取得手段により、外部から生体情報が取得され、設定記憶手段により、第2取得手段により取得された生体情報と第3取得手段により取得された生体情報とが同一の個体を示す場合に、当該同一の個体を示す生体情報と設定受信手段により受信された設定情報とが対応付けて記憶されるので、設定情報と対応付けて記憶する生体情報をもう一度示すことによって記憶する生体情報を確認してから設定記憶手段に記憶することができるという効果が得られる。
【0034】
請求項5に記載の可搬型記憶装置によれば、生体情報は指紋情報であるので、簡便に生体情報を取得でき、判定手段による判定も容易となり、判定の精度も上げることができるという効果が得られる。
【0035】
請求項6に記載の可搬型記憶装置によれば、判定手段により、第1取得手段により取得された指紋情報と設定記憶手段に記憶されている指紋情報とが同一の指を示すか否かが判定され、設定送信手段により、判定手段による判定の結果、第1取得手段により取得された指紋情報と同一の指を示す指紋情報が設定記憶手段に記憶されている場合に、当該同一の指を示す指紋情報に対応する設定情報が設定記憶手段から読み出され、外部装置の設定を変更するべく外部装置へ送信されるので、同一の個体であっても、つまり、同一のユーザであっても、自分の指毎に設定情報を対応させて記憶することができるので、一人のユーザが複数の指を用いて異なる内容の設定情報を記憶することができるという効果が得られる。
【0036】
請求項7に記載の電子機器装置によれば、自装置を設定するための設定情報を可搬型記憶装置に記憶するので、自装置のユーザ毎に設定を変更する場合でも、ユーザ毎に所有する可搬型記憶装置に設定情報を個別に記憶すればよいので、自装置に大勢のユーザ毎の設定情報を記憶するために容量の大きい記憶装置を設ける必要がないという効果が得られる。また、2つの生体情報が同一の個体を示すか否かの判定の処理を可搬型記憶装置で行うので、自装置に処理負担をかけることがなく、より高性能な演算処理装置を必要としないという効果が得られる。さらに、自装置がインターネットファクシミリ装置等の複合機のように不特定の人間に開放されている場合であっても、ユーザの生体情報は、自装置ではなく、ユーザ毎に管理できる可搬型記憶装置に記憶されているので、自装置から生体情報が取り出されることがなく、ユーザの個人情報である生体情報が外部に漏れるおそれがなく、高いセキュリティを確保することができるという効果が得られる。また、生体情報は可搬型記憶装置の内部でのみ処理され、可搬型記憶装置から自装置へ送信されることはないので、自装置への送信時に生体情報が読み取られるおそれがなく、高いセキュリティを確保することができるという効果が得られる。
【0037】
請求項8に記載の電子機器装置によれば、自装置を設定するための設定情報を可搬型記憶装置に記憶するので、自装置のユーザ毎に設定を変更する場合でも、ユーザ毎に所有する可搬型記憶装置に設定情報を個別に記憶すればよいので、自装置に大勢のユーザ毎の設定情報を記憶するために容量の大きい記憶装置を設ける必要がないという効果が得られる。また、2つの生体情報が同一の個体を示すか否かの判定の処理を可搬型記憶装置で行うので、自装置に処理負担をかけることがなく、より高性能な演算処理装置を必要としないという効果が得られる。さらに、自装置がインターネットファクシミリ装置等の複合機のように不特定の人間に開放されている場合であっても、ユーザの生体情報は、自装置ではなく、ユーザ毎に管理できる可搬型記憶装置に記憶されているので、自装置から生体情報が取り出されることがなく、ユーザの個人情報である生体情報が外部に漏れるおそれがなく、高いセキュリティを確保することができるという効果が得られる。また、生体情報は可搬型記憶装置の内部でのみ処理され、可搬型記憶装置から自装置へ送信されることはないので、自装置への送信時に生体情報が読み取られるおそれがなく、高いセキュリティを確保することができるという効果が得られる。また、判定結果を自装置に表示し、その表示に基づいて行われる入力に基づいて、可搬型記憶装置に設定情報を送信させて設定を変更するか否かを決定するので、判定により、生体情報が同一の個体を示すと判定された場合にも、ユーザが最終的に可搬型記憶装置に記憶されている設定情報を使用して自装置の設定を変更するか否かを判断することができるという効果が得られる。
【0038】
請求項9に記載の電子機器装置によれば、退避用記憶手段により、設定変更手段による変更前の自装置の設定に対応する設定情報が記憶され、設定復帰手段により、退避用記憶手段に記憶されている設定情報に基づいて、自装置の設定が変更前の設定に戻されるので、自装置の設定を変更した後で、変更された設定を元に戻すことができるという効果が得られる。
【0039】
請求項10に記載の電子機器装置によれば、検出手段により、可搬型記憶装置の自装置からの取り外しが検出され、設定復帰手段により、検出手段によって可搬型記憶装置の自装置からの取り外しが検出された場合に、退避用記憶手段に記憶されている設定情報に基づいて、自装置の設定が変更前の設定に戻されるので、設定を変更したユーザによる自装置の使用が終わり、可搬型記憶装置が取り外されたときに、確実に、自装置の設定を元に戻すことができるという効果が得られる。
【0040】
請求項11に記載の電子機器装置によれば、操作受付手段により、外部から自装置を設定する操作が受け付けられ、要求受信手段により、設定情報の送信を要求する設定情報要求が可搬型記憶装置から受信される。そして、記憶指示手段により、要求受信手段によって設定情報要求が受信された場合に、操作受付手段が受け付けた設定の操作に対応する設定情報が、可搬型記憶装置が外部から取得した生体情報と対応付けて記憶するべく可搬型記憶装置へ送信されるので、外部から受け付けた設定に対応する設定情報を生体情報と対応付けて可搬型記憶装置に記憶させることができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、本発明の電子機器装置の一例としてのインターネットファクシミリ装置1と、本発明の可搬型記憶装置の一例としてのポータブル記憶装置2について、図面に基づいて説明する。インターネットファクシミリ装置1は、印刷機能、複写機能、ファクシミリ通信機能、電子メール送信機能等を備えており、ポータブル記憶装置2から送信される設定情報に基づいて、自装置の各種機能について設定することができる。ポータブル記憶装置2は、インターネットファクシミリ装置1を設定するための設定情報をユーザの指紋情報(生体情報の一種)と対応付けて記憶することができる。
【0042】
図1は、インターネットファクシミリ装置1の構成例を示したブロック図である。このインターネットファクシミリ装置1は、図1に示すように、制御部(MPU:Microprocessing Unit)111、ROM(Read Only Memory)112、RAM(Random Access Memory)113、原稿読取部114、画像処理部115、コーデック(CODEC:Coder and Decoder)116、画像メモリ117、プリンタ118、操作部119、報知部120、FAX通信部121、LAN―I/F(Local Area Network Interface)122、及び、USB(Universal Serial Bus)ホストコントローラ123を備えており、各部111〜123は、バス124によって通信可能に接続されている。
【0043】
制御部111は、ROM112に記憶された制御プログラムに従ってインターネットファクシミリ装置1の各部の動作を制御する。ROM112は、制御部111によりこのインターネットファクシミリ装置1の各部の動作を制御するための前記制御プログラム等を記憶するメモリである。RAM113は、インターネットファクシミリ装置1の動作に用いる各種データ等を記憶するものである。
【0044】
原稿読取部114は、原稿の画像を読み取って画像データを生成するものであり、図示しないが、例えば、透明な原稿載置板に載置された原稿を読み取るフラット・ベッド・スキャナ(FBS:Flat Bed Scanner)や、原稿トレイに載置された原稿を読み取るべく、その原稿を搬送する自動原稿給送装置(ADF:Automatic Document Feeder)を備えている。
【0045】
画像処理部115は、原稿読取部114から出力された画像データに対して、色調整、色空間変換、2値化等の処理を行うものである。コーデック116は、画像処理部115によって処理された画像データを符号化(エンコード)し、また、符号化されたされた画像データを復号(デコード)するものである。コーデック116に入力された画像データは、JPEG、MH、MR、MMR、JBIG方式等に基づいて符号化され、画像メモリ117に記憶される。
【0046】
プリンタ118は、画像メモリ117から読み出され、コーデック116によって復号された画像データを印刷出力するものである。
【0047】
操作部119は、図示しないが、原稿読取部114に原稿の読み取り動作の開始を指示するためのスタートキー、ファクシミリ番号やコピー部数等を入力するためのテンキー、操作対象を指定するためのカーソルキー等の他、自装置1に対して各種の設定を行うためのその他の入力キーを備えている。報知部120は、各種の設定状態や自装置1の動作状態等を文字や図形等で表示するタッチパネル式の液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)や、点灯又は消灯で表示するLEDランプ、所定の警告音を鳴動するスピーカ等を備えている。
【0048】
FAX通信部121は、原稿の画像データをファクシミリ送受信するものであり、図示しないが、モデム(MODEM:MOdulator-DEModulator)及びNCU(Network Control Unit)を備えている。モデムは、例えばITU−T(国際電気通信連合電気通信標準化部門)の勧告V.34規格又はこれと同様のものに従った送受信データの変調及び復調を行うものである。NCUは、電話回線を制御して電話をかけたり、切ったりする回線網制御装置であり、図示しないPSTN(Public Switched Telephone Network)に接続される。PSTNには、G3ファクシミリ装置等が通信可能に接続され、インターネットファクシミリ装置1は、G3ファクシミリ装置等との間で画像データをファクシミリ送受信することが可能である。
【0049】
LAN−I/F122は、インターネットファクシミリ装置1を図示しないLANに接続可能にするものである。LANには、パーソナルコンピュータ等が接続され、インターネットファクシミリ装置1はパーソナルコンピュータとの間でデータの通信が可能である。また、LANにはルータも接続されており、インターネットファクシミリ装置1は、ルータを介してインターネットとも接続される。したがって、インターネットファクシミリ装置1は、インターネットに接続される他のインターネットファクシミリ装置との間でインターネットファクシミリ送信を行うことも可能である。
【0050】
USBコストコントローラ123は、USBのホストコントローラ機能を実現するものである。USBコントローラ123に設けられたUSBポート123aに、USBケーブル3の一端が接続され、他端がポータブル記憶装置2のUSBポート215aに接続されることにより、インターネットファクシミリ装置1とポータブル記憶装置2とが通信可能に接続される。
【0051】
このようなインターネットファクシミリ装置1は、上述したように、印刷機能、複写機能、ファクシミリ通信機能、電子メール送信機能等を備えており、操作部119に設けられた各種のキーを操作することによって、各機能を実行する上でのさまざまな設定を行うことができる。例えば、印刷機能を使用して印刷する場合の印刷画の濃淡や、ファクシミリ通信機能を使用してファクシミリ通信を行う際のリトライ回数等を設定できる。また、操作部119及び報知部120を使用してインターネットファクシミリ装置1を操作する場合における、報知部120の液晶表示装置に表示するメニューの表示態様や表示項目をも設定することができる。これらの設定は、操作部119及び報知部120を用いて設定するだけでなく、ポータブル記憶装置2から送信される設定情報に基づいて設定することも可能である。
【0052】
図2は、ポータブル記憶装置2の構成例を示したブロック図である。このポータブル記憶装置2は、図2に示すように、制御部(MPU)211、ROM212、RAM113、指紋読取部214、及び、USB通信部215を備えており、各部211〜215は、バス216によって通信可能に接続されている。
【0053】
制御部211は、ROM212に記憶された制御プログラムに従ってポータブル記憶装置2の各部の動作を制御する。ROM212は、制御部211によりこのポータブル記憶装置2の各部の動作を制御するための前記制御プログラム等を記憶するメモリである。RAM213は、ポータブル記憶装置2の動作に用いる各種データ等を記憶するものである。
【0054】
指紋読取部214は、ユーザの指紋の凹凸を読み取るセンサを備え、当該センサによって読み取った指紋の凹凸に対応した電子データ(指紋情報)を生成するものである。指紋の凹凸を読み取るセンサは、感熱式、半導体式、光学式等、どのような方式でもよく、既存のセンサを用いることができる。
【0055】
USB通信部215は、USBホストコントローラを備えた装置との間でUSB接続による通信を実現するためのものである。USB通信部215が備えるUSBポート215aに、USBケーブル3の一端が接続され、他端がインターネットファクシミリ装置1のUSBコントローラ123が備えるUSBポート123aに接続されることにより、ポータブル記憶装置2とインターネットファクシミリ装置1との間でUSB接続による通信が可能になる。
【0056】
上述したように、ポータブル記憶装置2は、USBメモリのような記憶装置としての機能の他に、指紋の認証機能も有しており、インターネットファクシミリ装置1を設定するための設定情報をユーザの指紋の情報である指紋情報と対応付けて記憶することができる。そして、インターネットファクシミリ装置1から設定情報を送信せよとの要求があった場合には、外部からユーザの指紋情報を取得し、取得した指紋情報と自装置が記憶している指紋情報とが同一のユーザを示すかどうかを判定し、両方の指紋情報が同一のユーザを示す場合には、その指紋情報と対応付けて記憶している設定情報をインターネットファクシミリ装置1に送信する。なお、ポータブル記憶装置2とインターネットファクシミリ装置1とは、USBケーブル3を介さずに、直接的に接続する構成であってもよいことは言うまでもない。
【0057】
次に、図3及び図4を用いて、インターネットファクシミリ装置1を設定するための設定情報と、当該設定情報に基づいて設定されたインターネットファクシミリ装置1を使用するユーザの指紋である指紋情報と対応付けてポータブル記憶装置2に記憶する場合に、インターネットファクシミリ装置1の制御部111が実行する処理と、ポータブル記憶装置2の制御部211が実行する処理の例を説明する。なお、制御部111と制御部211とは、お互いに通信を行って連携して処理を実行するため、相手装置における処理を待つための待機が生じるが、図3及び図4では、説明の都合上これらの待機を省略する。また、図3及び図4に示す処理の順序はこれらに限定されるものではなく、順序を変更しても本発明を実現できる場合には適宜に変更してよい。
【0058】
まず、制御部111は、ユーザにより、インターネットファクシミリ装置1を使用する際の設定をポータブル記憶装置2に登録する指示が行われたか否かを判断する(S101)。指示が行われていないと判断すると待機する(S101:NO)。一方、指示が行われたと判断すると(S101:YES)、制御部111は、ポータブル記憶装置2がインターネットファクシミリ装置1に接続されているか否かを判断する(S102)。ポータブル記憶装置2が接続されていないと判断すると(S102:NO)、待機する。一方、ポータブル記憶装置2が接続されていると判断すると(S102:YES)、制御部111は、設定を登録する処理の開始を指示する設定登録処理開始指示を、ポータブル記憶装置2に送信する(S103)。
【0059】
ポータブル記憶装置2では、インターネットファクシミリ装置1から送信された設定登録処理開始指示を受信し、制御部211は、指紋読取部214を介して、外部からユーザの指紋情報を取得する(S201)。ここで取得される指紋情報を「第1の指紋情報」と呼ぶ。制御部211は、第1の指紋情報の取得が完了したか否かを判断する(S202)。第1の指紋情報の取得が完了していないと判断すると(S202:NO)、第1の指紋情報を取得する処理を続行する。一方、第1の指紋情報の取得が完了したと判断すると(S202:YES)、制御部211は、インターネットファクシミリ装置1の設定情報の送信を要求する設定情報要求をインターネットファクシミリ装置1に対して送信する(S203)。
【0060】
インターネットファクシミリ装置1では、ステップ3(S103)で、設定登録処理開始指示をポータブル記憶装置2に送信した後、制御部111は、現在のインターネットファクシミリ装置1の設定を示す設定情報を生成し、この設定情報をRAM113の所定の領域に記憶させることにより現在の設定を退避させる(S104)。そして、制御部111は、ユーザによるインターネットファクシミリ装置1を設定する操作を、操作部119を介して受け付け(S105)、設定の操作の受け付けが完了したか否かを判断する(S106)。設定の操作の受け付けが完了したか否かは、たとえば、操作部119がユーザによる設定の操作を終了する操作を受け付けたか否かによって判断する。設定の操作の受け付けが完了していないと判断すると(S106:NO)、設定の操作の受け付けを続行する。一方、設定の操作の受け付けが完了したと判断すると(S106:YES)、ステップ107(S107)に処理を進める。
【0061】
ステップ107では、制御部111は、ステップ203(S203)において、ポータブル記憶装置2から送信された設定情報要求を受信する。設定情報要求を受信すると、制御部111は、現在、インターネットファクシミリ装置1で有効となっている設定、つまり、ステップ5において受け付けた設定を示す設定情報を生成し、この設定情報をポータブル記憶装置2に送信する。
【0062】
ポータブル記憶装置2では、インターネットファクシミリ装置1から送信された設定情報を受信し(S204)、再び指紋読取部214を介して、外部からユーザの指紋情報を取得する(S205)。ここで取得される指紋情報を「第2の指紋情報」と呼ぶ。制御部211は、第2の指紋情報の取得が完了したか否かを判断する(S206)。第2の指紋情報の取得が完了していないと判断すると(S206:NO)、第2の指紋情報を取得する処理を続行する。一方、第2の指紋情報の取得が完了したと判断すると(S206:YES)、制御部211は、第1の指紋情報と第2の指紋情報とが同一の個体、つまり、同一のユーザを示すか否かを判定する(S207)。この判定では、いわゆる指紋認証処理を行うが、指紋認証のアルゴリズムは、指紋の画像のパターンマッチングを行うもの、指紋の画像から抽出した特徴点を使用するもの等、どのようなものであってもよく、既存の技術を利用することができる。なお、指紋読取部214は、指紋認証のアルゴリズムに応じた電子データ(指紋情報)を生成する。
【0063】
制御部211は、ステップ207(S207)における判定の結果が、第1の指紋情報と第2の指紋情報とが同一の個体(ユーザ)を示すか否かを判断する(S209)。第1の指紋情報と第2の指紋情報とが同一の個体(ユーザ)を示すと判断すると(S209:YES)、インターネットファクシミリ装置1から受信した設定情報と第1の指紋情報とを対応付けてRAM213に記憶(登録)し(S210)、処理を終了する。なお、設定情報と対応付けて記憶する指紋情報は、第2の指紋情報であってもよい。一方、第1の指紋情報と第2の指紋情報とが同一の個体(ユーザ)を示さないと判断すると(S209:NO)、ステップ210(S210)をスキップして処理を終了する。このように、インターネットファクシミリ装置1の設定情報を受信する前後で、ユーザの指紋情報を取得し、両方の指紋情報が同一のユーザを示す場合にのみ、設定情報を記憶することにより、間違いなく、インターネットファクシミリ装置1に設定を行ったユーザの指紋情報と当該ユーザによって設定された設定を示す設定情報とを対応付けて記憶することができる。
【0064】
インターネットファクシミリ装置1では、ポータブル記憶装置2から送信された判定結果情報を受信し(S109)、制御部111は、その判定結果情報が、第1の指紋情報と第2の指紋情報とが同一の個体(ユーザ)を示すとの判定であるか否かを判断する(S110)。同一の個体(ユーザ)を示す判定であると判断すると(S110:YES)、ステップ12(S112)に処理を進める。一方、同一の個体(ユーザ)を示す判定でないと判断すると(S110:NO)、エラー処理を行う(S111)。具体的には、このエラー処理では、報知部120が備える液晶表示装置にエラーメッセージを表示し、LEDランプを点滅させ、さらに、スピーカーから所定の警告音を鳴動させる。
【0065】
ステップ112では、制御部111は、インターネットファクシミリ装置1から、ポータブル記憶装置2が取り外されたか否かを判断する。ポータブル記憶装置2が取り外されていないと判断すると(S112:NO)、待機する。一方、ポータブル記憶装置2が取り外されたと判断すると(S112:YES)、制御部111は、ステップ4(S104)で、RAM113に退避されていた設定情報に基づいて、ユーザによって変更される前の設定を復帰させる(S113)。
【0066】
このようにして、ユーザによってインターネットファクシミリ装置1に対して行われた設定を示す設定情報が、当該ユーザの指紋情報と対応付けて、ポータブル記憶装置2に記憶される。
【0067】
次に、図5及び図6を用いて、ポータブル記憶装置2に記憶されている設定情報を使用して、インターネットファクシミリ装置1の設定を行う場合に、インターネットファクシミリ装置1の制御部111が実行する処理と、ポータブル記憶装置2の制御部211が実行する処理の例を説明する。なお、制御部111と制御部211とは、お互いに通信を行って連携して処理を実行するため、相手装置における処理を待つための待機が生じるが、図5及び図6では、説明の都合上これらの待機を省略する。また、図5及び図6に示す処理の順序はこれらに限定されるものではなく、順序を変更しても本発明を実現できる場合には適宜に変更してよい。
【0068】
まず、制御部111は、ユーザにより、ポータブル記憶装置2に記憶されている設定情報を使用したインターネットファクシミリ装置1の設定の変更が指示されたか否かを判断する(S301)。設定の変更が指示されていないと判断すると(S301:NO)、待機する。一方、設定の変更が指示されたと判断すると(S301:YES)、制御部111は、インターネットファクシミリ装置1にポータブル記憶装置2が接続されているか否かを判断する(S302)。ポータブル記憶装置2が接続されていないと判断すると(302:NO)、待機する。一方、ポータブル記憶装置2が接続されていると判断すると(302:YES)、ポータブル記憶装置2が記憶している設定情報をインターネットファクシミリ装置1に送信する処理の開始を指示する設定送信処理開始指示をポータブル記憶装置2に送信する(S303)。
【0069】
ポータブル記憶装置2では、インターネットファクシミリ装置1から送信された設定送信処理開始指示を受信して、制御部211は、指紋読取部214を介して、外部からユーザの指紋情報を取得する(S401)。ここで取得される指紋情報を「第3の指紋情報」と呼ぶ。制御部211は、第3の指紋情報の取得が完了したか否かを判断する(S402)。第3の指紋情報の取得が完了していないと判断すると(S402:NO)、第3の指紋情報を取得する処理を続行する。一方、第3の指紋情報の取得が完了したと判断すると(S402:YES)、制御部211は、第3の指紋情報とRAM213に設定情報と対応付けて記憶されている指紋情報とが同一の個体(ユーザ)を示すか否かを判定する(指紋認証処理)(S403)。この2つの指紋情報が同一の個体(ユーザ)を示すか否かの判定(指紋認証処理)は、2つの指紋情報が同一の個体の同一の指の指紋を示すか否かを判断することによって行う。したがって、特定のユーザが異なる指毎に設定情報を対応付けることにより、複数の設定情報をポータブル記憶装置2に記憶させることも可能である。RAM213に複数の設定情報とこれらにそれぞれ対応付けられた複数の指紋情報とが存在する場合には、ステップ403(S403)の判定では、RAM213に記憶されているすべての指紋情報について、第3の指紋情報が示す個体(ユーザ)の指と同一の個体の指を示すか否かを判定する。そして、この判定の結果を示す判定結果情報をインターネットファクシミリ装置1に送信する(S404)。
【0070】
インターネットファクシミリ装置1では、ポータブル記憶装置2から送信された判定結果情報を受信し(S304)、制御部111は、受信した判定結果情報に基づいて、ポータブル記憶装置2におけるユーザの認証が成功したか否か(読み取られた第3指紋情報と同一のユーザを示す指紋情報がポータブル記憶装置2に記憶されていたか否か)を判断する(S305)。ポータブル記憶装置2におけるユーザの認証が成功しなかったと判断すると(S305:NO)、エラー処理を実行する(S315)。具体的には、このエラー処理では、報知部120が備える液晶表示装置にエラーメッセージを表示し、LEDランプを点滅させ、さらに、スピーカーから所定の警告音を鳴動させる。一方、ユーザの認証が成功したと判断すると(S305:YES)、制御部111は、受信した判定結果情報に基づいて、当該判定結果を報知部120が備える液晶表示装置に表示する(S306)。
【0071】
ここで、ユーザは、液晶表示装置に表示された判定結果の表示を参照し、判定結果がユーザが認証されたことを示す場合には、ポータブル記憶装置2に記憶されている設定情報を使用してインターネットファクシミリ装置1の設定を変更するか否かを選択し、その選択を操作部119を介して入力することができる。
【0072】
制御部111は、上記のユーザによる選択操作の入力を受け付け(S307)、このユーザによる入力に基づいて、ポータブル記憶装置2に記憶されている設定情報を使用して、インターネットファクシミリ装置1の設定を変更するか否かを判断する(S308)。設定情報を使用して設定を変更しないと判断すると(S308:NO)、処理を終了する。一方、設定情報を使用して設定を変更すると判断すると(S308:YES)、制御部111は、設定情報の送信を指示する送信指示をポータブル記憶装置2に送信する(S309)。
【0073】
ポータブル記憶装置2では、インターネットファクシミリ装置1から送信された送信指示を受信し(S405)、受信した送信指示による指示を受けて、ステップ403(S403)の判定において、第3の指紋情報と同一の個体(ユーザ)を示すと判定された指紋情報と対応付けて記憶されている設定情報をRAM213から読み出し、この設定情報をインターネットファクシミリ装置1に送信する(S406)。
【0074】
インターネットファクシミリ装置1では、ポータブル記憶装置2から送信された設定情報を受信すると(S310)、制御部111は、現在、インターネットファクシミリ装置1に設定されている設定を示す設定情報を生成し、この設定情報をRAM113の所定の領域に記憶することによって、現在の設定を退避させる(S311)。そして、ポータブル記憶装置2から受信した設定情報に基づいてインターネットファクシミリ装置1の設定を変更する(S312)。
【0075】
ユーザは、設定を変更したインターネットファクシミリ装置1を使用した所定の作業(原稿の複写、原稿のFAX送信等)を終えると、ポータブル記憶装置2をインターネットファクシミリ装置1から取り外す。
【0076】
制御部111は、ポータブル記憶装置2が取り外されたか否かを判断し(S313)、取り外されていないと判断すると(S313:NO)、待機する。一方、ポータブル記憶装置2が取り外されたと判断すると(S313:YES)、ステップ311(S311)においてRAM113に退避させた設定情報を使用してインターネットファクシミリ装置1を設定し、ユーザによって変更される前の設定を復帰させ(S314)、処理を終了する。
【0077】
このようにして、ポータブル記憶装置2によって読み取られた指紋(=指紋情報)と同一の個体を示す指紋情報と対応付けて記憶されている設定情報がポータブル記憶装置2からインターネットファクシミリ装置1に送信され、送信された設定情報に基づいてインターネットファクシミリ装置1の設定が変更される。
【0078】
以上に説明したように、本発明に係るインターネットファクシミリ装置1及びポータブル記憶装置2によれば、ユーザの指紋情報と、インターネットファクシミリ装置1へのユーザによる設定を示す設定情報とを対応付けてポータブル記憶装置2のRAM213に記憶する。そして、ポータブル記憶装置2が備える指紋読取部214でユーザの指紋を読み取って指紋情報を生成し、生成したこの指紋情報とRAM213に記憶されている指紋情報とが同一のユーザを示すか否かを判定し、両者が同一のユーザを示すと判定された場合に、同一のユーザを示すと判定された指紋情報と対応付けてRAM213に記憶されている設定情報をインターネットファクシミリ装置に送信し、送信された設定情報を使用してインターネットファクシミリ装置1の設定(変更)を行う。
【0079】
このように、ユーザ毎の設定情報をインターネットファクシミリ装置1に記憶するのではなく、ユーザ毎のポータブル記憶装置2に記憶するので、大勢のユーザがインターネットファクシミリ装置1の設定を設定情報を使用して変更する場合でも、インターネットファクシミリ装置1に、複数のユーザの設定情報を記憶するための大容量の記憶装置を搭載する必要がない。また、2つの指紋情報が同一のユーザを示すか否かを判定する処理(認証処理)を、ポータブル記憶装置2で実行するので、インターネットファクシミリ装置1は、従来からの処理を実行するのに必要な性能以上の性能を有するMPU等の演算処理装置を必要とせず、複数の処理を同時に平行して実行するインターネットファクシミリ装置1のMPUに更なる負担をかけることもない。さらに、ユーザの指紋情報は、ユーザによって個々に管理されるポータブル記憶装置2の内部にのみ存在し、指紋認証のために不特定多数の人間に開放されたインターネットファクシミリ装置1に送信されたり、当該インターネットファクシミリ装置1の内部に記憶されることがないので、指紋情報に関して高いセキュリティを確保することができる。
【0080】
なお、上述の実施の形態は一例であり、実施の形態は、上述の形態に限ることなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。たとえば、上述の実施例では、生体情報として指紋情報を採用したが、生体情報は指紋情報に限らず、声紋情報や虹彩情報であってもよい。
【0081】
また、上述の実施例では、ポータブル記憶装置2のRAM213に記憶されている設定情報をインターネットファクシミリ装置1に送信する際に、外部から取得した第3指紋情報とRAM213に記憶されている指紋情報との判定(認証)の結果を示す判定結果情報をインターネットファクシミリ装置1に送信し、この判定結果情報に応じてインターネットファクシミリ装置1から送信される送信指示に応じて、設定情報をインターネットファクシミリ装置1に送信するようにした。しかし、これに替えて、外部から取得した第3指紋情報とRAM213に記憶されている指紋情報との判定(認証)の結果が、両者が同一のユーザを示す場合に、この判定結果をインターネットファクシミリ装置1に送信せず、すぐに、設定情報をインターネットファクシミリ装置1に送信するようにしてもよい。この場合、インターネットファクシミリ装置1は、設定情報がポータブル記憶装置2から送信されたことにより、ユーザの指紋が認証されたと判断することができる。
【0082】
さらに、上述の実施例では、インターネットファクシミリ装置1を設定する設定情報を指紋情報と対応付けてポータブル記憶装置2に記憶させる際に、第1の指紋情報と第2の指紋情報とを取得し、両者が同一のユーザを示す場合に、第1の指紋情報又は第2の指紋情報と設定情報とを対応付けてポータブル記憶装置2に記憶することとしたが、第2の指紋情報の取得及び、第1の指紋情報と第2の指紋情報とが同一のユーザを示すか否かの判定を行わず、無条件に、第1の指紋情報と設定情報とを対応付けてポータブル記憶装置2に記憶するようにしてもよい。
【0083】
また、上述の実施例では、インターネットファクシミリ装置1からポータブル記憶装置2が取り外されたことが検出されたときに、ユーザによって設定情報を使用して変更されたインターネットファクシミリ装置1の設定を元に復帰することとしたが、これに限ることなく、ユーザによる設定の復帰を指示する操作部119への操作に応じて元の設定を復帰するようにしてもよい。
【0084】
さらに、上述の実施例では、ユーザによる設定の変更の前に、現在の設定を示す設定情報を退避しておき、後に、退避しておいた設定情報を使用して変更前の設定を復帰するようにしたが、現在の設定を示す設定情報を退避するのではなく、デフォルトの設定を示す設定情報をROM112等に記憶しておき、このデフォルトの設定情報を使用して常にデフォルトの設定に戻すようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、例えば、生体情報を使用した認証処理を行い、認証された生体情報に対応する設定情報に基づいて装置の設定を行う装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明に係る電子機器装置の一例としてのインターネットファクシミリ装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る可搬型記憶装置の一例としてのポータブル記憶装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】指紋情報と設定情報とを対応付けてポータブル記憶装置に記憶する際に、インターネットファクシミリ装置及びポータブル記憶装置において実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】図3に示すフローチャートに続くフローチャートである。
【図5】ポータブル記憶装置に記憶された設定情報を使用してインターネットファクシミリ装置の設定を変更する際に、インターネットファクシミリ装置及びポータブル記憶装置において実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】図5に示すフローチャートに続くフローチャートである。
【符号の説明】
【0087】
1 インターネットファクシミリ装置(電子機器装置)
111 制御部
113 RAM
119 操作部
120 報知部
2 ポータブル記憶装置(可搬型記憶装置)
211 制御部
213 RAM
214 指紋読取部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の外部装置に着脱自在に装着される可搬型記憶装置であって、
生体情報と前記外部装置の設定情報とを対応付けて記憶する設定記憶手段と、
外部から生体情報を取得する第1取得手段と、
前記第1取得手段により取得された生体情報と前記設定記憶手段に記憶されている生体情報とが同一の個体を示すか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定の結果、前記第1取得手段により取得された生体情報と同一の個体を示す生体情報が前記設定記憶手段に記憶されている場合に、当該同一の個体を示す生体情報に対応する設定情報を前記設定記憶手段から読み出して、前記外部装置の設定を変更するべく前記外部装置へ送信する設定送信手段とを備えることを特徴とする可搬型記憶装置。
【請求項2】
前記判定手段による判定の結果を示す判定結果情報を前記外部装置へ送信する判定結果送信手段を備え、
前記設定送信手段は、前記判定結果送信手段により前記判定結果情報を前記外部装置へ送信した後、前記外部装置から送信指示を受信した場合に、前記対応する設定情報を送信することを特徴とする請求項2に記載の可搬型記憶装置。
【請求項3】
外部から生体情報を取得する第2取得手段と、
前記外部装置の設定情報の送信を要求する設定情報要求を前記外部装置へ送信する要求送信手段と、
前記要求送信手段により前記設定情報要求を前記外部装置へ送信した後、前記外部装置から設定情報を受信する設定受信手段とを備え、
前記設定記憶手段は、前記第2取得手段により取得された生体情報と前記設定受信手段により受信された設定情報とを対応付けて記憶することを特徴とする請求項1又は2に記載の可搬型記憶装置。
【請求項4】
外部から生体情報を取得する第3取得手段を備え、
前記設定記憶手段は、前記第2取得手段により取得された生体情報と前記第3取得手段により取得された生体情報とが同一の個体を示す場合に、当該同一の個体を示す生体情報と前記設定受信手段により受信された設定情報とを対応付けて記憶することを特徴とする請求項3に記載の可搬型記憶装置。
【請求項5】
前記生体情報は、指紋情報であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の可搬型記憶装置。
【請求項6】
前記判定手段は、前記第1取得手段により取得された指紋情報と前記設定記憶手段に記憶されている指紋情報とが同一の指を示すか否かを判定し、
前記設定送信手段は、前記判定手段による判定の結果、前記第1取得手段により取得された指紋情報と同一の指を示す指紋情報が前記設定記憶手段に記憶されている場合に、当該同一の指を示す指紋情報に対応する設定情報を前記設定記憶手段から読み出して、前記外部装置の設定を変更するべく前記外部装置へ送信することを特徴とする請求項5に記載の可搬型記憶装置。
【請求項7】
記憶されている生体情報と外部から取得した生体情報とが同一の個体を示すか否かを判断し、同一の個体を示すと判断する場合に、当該同一の個体を示す生体情報に対応付けて記憶されている設定情報を送信する可搬型記憶装置を着脱自在に構成された電子機器装置であって、
前記可搬型記憶装置から送信された設定情報を受け付ける設定受付手段と、
前記設定受付手段により受け付けられた設定情報に基づいて自装置の設定を変更する設定変更手段とを備えることを特徴とする電子機器装置。
【請求項8】
記憶されている生体情報と外部から取得した生体情報とが同一の個体を示すか否かを判断し、当該判定の結果を示す判定結果情報を送信し、当該判定結果情報に応じて送信される送信指示に従って、当該同一の個体を示す生体情報に対応付けて記憶されている設定情報を送信する可搬型記憶装置を着脱自在に構成された電子機器装置であって、
前記判定結果情報を前記可搬型記憶装置から受信する判定結果受信手段と、
前記判定結果受信手段により受信された判定結果情報を表示する表示手段と、
前記表示手段による表示に応じて行われる入力を受け付ける入力受付手段と、
前記入力受付手段によって受け付けられた入力に応じて、前記同一の個体を示す生体情報に対応付けられた設定情報の送信を指示する送信指示を前記可搬型記憶装置に送信する指示送信手段と、
前記可搬型記憶装置から送信された設定情報を受け付ける設定受付手段と、
前記設定受付手段により受け付けられた設定情報に基づいて自装置の設定を変更する設定変更手段とを備えることを特徴とする電子機器装置。
【請求項9】
前記設定変更手段による変更前の自装置の設定に対応する設定情報を記憶する退避用記憶手段と、
前記退避用記憶手段に記憶されている設定情報に基づいて、自装置の設定を変更前の設定に戻す設定復帰手段とを備えることを特徴とする請求項7又は8に記載の電子機器装置。
【請求項10】
前記可搬型記憶装置の自装置からの取り外しを検出する検出手段を備え、
前記設定復帰手段は、前記検出手段により前記可搬型記憶装置の自装置からの取り外しが検出された場合に、前記退避用記憶手段に記憶されている設定情報に基づいて、自装置の設定を変更前の設定に戻すことを特徴とする請求項9に記載の電子機器装置。
【請求項11】
外部から自装置を設定する操作を受け付ける操作受付手段と、
設定情報の送信を要求する設定情報要求を前記可搬型記憶装置から受信する要求受信手段と、
前記要求受信手段により設定情報要求が受信された場合に、前記操作受付手段が受け付けた設定の操作に対応する設定情報を、前記可搬型記憶装置が外部から取得した生体情報と対応付けて記憶するべく前記可搬型記憶装置へ送信する記憶指示手段とを備えることを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の電子機器装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−226625(P2007−226625A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−48349(P2006−48349)
【出願日】平成18年2月24日(2006.2.24)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】