説明

名刺および端末装置

【課題】電子メールを公開鍵方式により暗号化して送信する場合に、発信者が送信相手の公開鍵を誤りなく容易に取得できるようにする。
【解決手段】名刺に、氏名、住所、電子メールアドレスなどの個人情報をコード化した第1のQRコード、公開鍵をコード化した第2のQRコード、氏名、住所、電子メールアドレスなどの個人情報と共に公開鍵をコード化した第3のQRコードを記録しておく。携帯電話機1のカメラ部6によって第1ないし第3のQRコードを撮影すると、制御部2がその撮影したQRコードに記録されている名刺の名義人本人の個人情報および公開鍵を解読して記憶部9のアドレス帳用記憶領域9bに登録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本人の個人情報と電子メール情報の暗号化に用いる公開鍵とを二次元コードにて記録した名刺および名刺に二次元コードで記録された公開鍵を読取って電子メールを暗号化して送信することができる端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に開示された名刺は、表面に、使用者(名義人)本人の氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどの個人情報を平文で記録し、裏面に、その個人情報を二次元コードにして記録している。
【特許文献1】特開2001−260575号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載された名刺では、その名義人本人の個人情報が二次元コードとして記録されているため、備えたパソコンや携帯電話などの端末装置にあって、その二次元コードを解読する手段を備えたものでは、個人情報を誤りなく取り込むことができる。この場合、名刺の二次元コードには、その人のメールアドレスもコード化されて記録されているため、名刺の名義人のメールアドレスも誤りなく端末装置に取り込むことができる。
【0004】
ところで、送受信した電子メールの内容は、通常、メモリに保存されるようになっている。このため、家族共有のパソコンを使用して電子メールを送受信したり、電子メールの送受信に使用した携帯電話機を机の上に置きっぱなしにして離席したりすると、他人に電子メールの内容を覗き見られる恐れがある。
電子メールの内容を他人に知られないようにするには、電子メールを暗号化すると良い。しかしながら、通常用いられる公開鍵方式による暗号化では、公開鍵を電子メールによって送信相手と交換し合ったり、或いは鍵サーバに公開鍵を登録し送信相手とこの鍵サーバを通じて公開鍵を交換し合ったりする必要があり、煩わしいという問題があった。
【0005】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、電子メールを公開鍵方式により暗号化して送信する場合に、発信者が送信相手の公開鍵を誤りなく容易に取得することができる名刺を提供することにあり、また、その名刺に記録された情報を用いて電子メール情報を容易に暗号化して送信することができる端末装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明によれば、名刺に、名義人本人の氏名、住所および電子メールアドレスを含む個人情報を表す第1の二次元コードと、名義人本人に送信する電子メール情報を送信者が公開鍵方式にて暗号化する場合に用いる名義人本人の公開鍵を表す第2の二次元コードとが記録されているので、第2の二次元コードを光学式読取装置によって読取ることで、公開鍵を誤りなく容易に取得することができる。
【0007】
請求項2の発明によれば、名刺に、名義人本人の個人情報および公開鍵の両方を表す第3の二次元コードを記録したので、例えば新たに名刺の名義人本人の住所録を作成する場合に、個人情報と公開鍵を同時に取得することができ、利便性が向上する。
【0008】
請求項3の発明によれば、名刺に表された第1ないし第3の二次元コードは全て同一種であるので、光学式読取装置に設ける二次元コードの解読ソフトが一種類で済む。
請求項4の発明によれば、名刺の表裏両面のうち、名義人本人の個人情報を平文で記録した面に第1の二次元コードを記録し、他の面に第2の二次元コード、第3の二次元コードを記録したので、3つの二次元コードを離すことができ、光学式読取装置による二次元コードの撮影がし易くなる。
【0009】
請求項5の発明によれば、端末装置が、通信網を介して電子メールを送受信する通信手段と、二次元コードを撮影する撮影手段と、撮影された二次元コードを解読する解読手段と、名刺の第2の二次元コードが撮影手段により撮影され解読手段により解読されたとき、その解読情報を公開鍵として設定する公開鍵設定手段と、電子メールにより送信する情報を設定された公開鍵を用いて暗号化する暗号化手段とを備えているので、一台の端末装置で名刺から公開鍵を誤りなく取り込んで電子メールにて送信すべき情報を暗号化して名刺の名義人本人に宛てて送信することができる。
【0010】
請求項6の発明によれば、端末装置は、複数人の個人情報をそれぞれのアドレス領域に記憶するためのアドレス帳用記憶手段と、名刺に記録された第1の二次元コードが撮影手段により撮影され前記解読手段により解読されたとき、その解読情報をアドレス帳用記憶手段のアドレス領域に記憶させる記憶制御手段とを備えているので、名刺から、その名義人本人の個人情報を正確且つ容易に登録することができる。
【0011】
請求項7の発明によれば、端末装置は、名刺に記録された第2の二次元コードが撮影手段により撮影され解読手段により解読されたとき、その解読情報である公開鍵をアドレス帳用記憶手段の名刺の名義人のアドレス領域に個人情報の一つとして記憶させるので、名刺から、その名義人本人の公開鍵を正確且つ容易に登録することができる。
【0012】
請求項8の発明によれば、端末装置は、名刺に記録された第3の二次元コードが撮影手段により撮影され解読手段により解読されたとき、その解読情報をアドレス帳記憶手段のアドレス領域に記憶させるので、名刺の名義人本人をアドレス帳に新規登録する場合、これを正確且つ容易に行うことができる。
【0013】
請求項9の発明によれば、端末装置は、送信メール情報の一覧を表示手段に表示する際に暗号化された送信メール情報を他の送信メール情報と区別して表示するので、暗号化されていて、表示してもその内容を読むことができない送信メールを知らずに表示操作してしまうことがない。
【0014】
請求項10の発明によれば、端末装置は、当該端末装置の所有者に送られてきた受信メールが暗号化されていた場合、その暗号化された受信メール情報を秘密鍵を用いて復号して表示手段に表示することができる。
【0015】
請求項11の発明によれば、端末装置は、受信した電子メール情報の一覧を表示手段に表示する場合、暗号化された受信メール情報を他の受信メール情報と区別して表示するので、暗号化されていてその内容を読むことができない受信メールを知らずに表示操作してしまうことがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明をカメラ付携帯電話機に適用した一実施形態につき図面を参照しながら説明する。図1は端末装置としてのカメラ付携帯電話機1の電気的構成を示すブロック図で、この図1に示すように、制御手段としての制御部2に対して、通信手段としての無線通信部3、スピーカ4、マイクロフォン5、撮影手段としてのカメラ部6、表示手段としての表示部7、操作手段としての操作部8、記憶手段としての記憶部9を接続して構成されている。
【0017】
制御部2は、マイクロコンピュータから構成され、全体を統括制御する。無線通信部3は、無線通信により通信網10を介して他の携帯電話機や固定電話機などの他の端末装置Aと通話可能であり、また、電子メールを当該他の端末装置Aとの間で送受できるようになっている。スピーカ4は、通話時に相手の音声を出力する。マイクロフォン5は、通話時に相手に送信するユーザの音声を入力するためのものである。
【0018】
カメラ部6は、CCDエリアセンサなどから構成され、所望の撮影対象を撮影する。カメラ部6の撮影画像は制御部2によって画像処理され、記憶部9の画像記憶領域9aに記憶される。表示部7は、液晶ディスプレイからなり、文字や記号などの他、撮影画像を表示できるようになっている。操作部8は、テンキーその他のファンクションキーを備え、電話番号の入力や、電子メールの文章作成や、モード切り替えなど行うためのものである。記憶部9は、RAMやフラッシュメモリなどからなり、その記憶領域は、前述の画像記憶領域9a、アドレス帳用記憶領域(アドレス帳用記憶手段)9b、発信者(ユーザー)アドレス情報記憶領域9c、受信メール記憶領域(受信メール記憶手段)9d、送信メール記憶領域(送信メール記憶手段)9eなどに区分けされている。
【0019】
アドレス帳用記憶領域9bには、図3に示すようなアドレス領域が多数設けられていて、各アドレス長領域に、個々の通話相手や電子メール相手の氏名、電話番号、電子メールアドレス、暗号化のための公開鍵などが登録(記憶)できるようになっている。発信者アドレス情報記憶領域には、図4に示すように携帯電話機1の電話番号、電子メールアドレス、受信メールの復号化のために使用する秘密鍵などが登録(秘密鍵記憶手段)できるようになっている。受信メール記憶領域9dには、携帯電話機1により受信した電子メールの内容が記憶され、また、送信メール記憶領域9eには、携帯電話機1から送信した電子メールの内容が記憶される。
【0020】
図2には、例えば携帯電話機1の所有者が初めて面会した人から貰った名刺11が示されている。この名刺11の表裏両面のうち、表面には、図2(a)に示すように、名刺11の名義人本人の氏名、勤務先会社と所属部所名、郵便番号を含む住所、電話番号、FAX番号、電子メールアドレスなどの個人情報が平文で記録されている。また、名刺11の表面には、名刺11の表面に平文で記載された個人情報の全てが二次元コード、例えばQRコードに変換して記録されている。
【0021】
また、名刺11の裏面には、図2(b)に示すように、大小2つの二次元コードが記録されている。そのうち、小さい方の二次元コードには、名刺11の名義人本人に電子メールを暗号化して送信する場合にその暗号化のために必要な公開鍵がコード化されている。また、大きい方の二次元コードには、名刺11の表面に平文で記録された個人情報の全部と名刺11の裏面に二次元コード化されている公開鍵とがコード化されている。そして、名刺11の裏面に記録された二次元コードは、共に表面に記録された二次元コードと同一のQRコードによって構成されている。
ここで、名刺11の表面に記録された個人情報のQRコードを第1のQRコード12、裏面の公開鍵のみのQRコードを第2のQRコード13、個人情報と公開鍵とを表すQRコードを第3のコード14と称することとする。
【0022】
名刺11の名義人本人の情報を携帯電話機1に登録する場合には、カメラ部6によって例えば第1のQRコード12を撮影する。すると、制御部2がカメラ部6で撮影された第1のQRコード12の画像情報を取得し、そして当該第1のQRコード12の画像を図示しないROMに記憶されたQRコードの解読プログラムに従って復号化し(解読手段)、名刺11の名義人本人の個人情報を1つのアドレス領域に登録する。また、カメラ部6で第2のQRコード13を撮影すると、上記したと同様にして名刺11の名義人本人の公開鍵が解読される。そして、この解読された公開鍵を、操作部8を操作して、先に登録した名刺11の名義人本人のアドレス領域に登録する。なお、最初から第3のQRコート13を解読するようにすれば、アドレス帳には、その名刺11の名義人本人の個人情報の他に公開鍵も個人情報の一つとして同時に登録される。
【0023】
以上のアドレス領域への登録を図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。操作部8を操作してコード読み取りモードを選択し、カメラ部6により第1ないし第3のQRコード12ないし14のうちのいずれかのQRコードを撮影する。すると、制御部2は、その撮影画像を取り込んでそのQRコードを解読する(ステップS1、S2:解読手段)。次に、制御部2は、解読したコードが第1のQRコード12であるか否かを判断し(ステップS3)、読み取ったQRコードが第1のQRコード12でなかった場合(ステップS3で「NO」)には、ステップS5に移行し、ここで解読したコードが第3のQRコード14であるか否かを判断する。第2のQRコード13を読み取ったのであれば、制御部2は、ステップS5で「NO」と判断してステップS6に移行し、表示部7に第1または第3のQRコード12または14の撮影を促すための文字を表示した後、ステップS1へ戻ってQRコードが撮影されるのを待つ。
【0024】
さて、撮影したQRコードが第1のQRコード12であった場合、制御部2は、ステップS2で「YES」と判断し、氏名、住所、電子メールアドレスなどの個人情報(公開鍵を含まず。)を取得する(ステップS4)。第3のQRコード14が撮影された場合には、制御部2は、ステップS3で「NO」、ステップS5で「YES」となってステップS7に移行し、ここで公開鍵を含む個人情報を取得する。
【0025】
次に、制御部2は、取得した個人情報がアドレス帳用記憶領域9bに登録されているか否かを判断する(ステップS8)。取得した個人情報がアドレス帳用記憶領域9bに存在しない場合(ステップS8で「NO」)、制御部2は、ステップS9に移行し、ここで取得した個人情報をアドレス帳用記憶領域9bのアドレス領域に追加登録し(記憶制御手段)、そしてステップS10に移行して追加登録された名刺11の名義人本人のアドレス領域の中の公開鍵記録領域を選択する。QRコードから取得した個人情報が既にアドレス帳用記憶領域9bに登録されている場合(ステップS8で「YES」)、制御部2は、ステップS10に移行してアドレス帳用記憶領域に登録されている名刺11の名義人本人のアドレス領域の中の公開鍵記録領域を選択する。
【0026】
続いて、制御部2は、ステップS11に移行して公開鍵は取得済みか否かを判断する。解読したQRコードが第1のQRコード12であった場合、制御部2は、ステップS11で「NO」と判断し、ステップS12に移行し、ここで、表示部7に第2のQRコード13を撮影することを促す文字を表示する。この表示に基づいてユーザが第2のQRコード13を撮影すると、制御部2は、その第2のQRコード13を解読して公開鍵を取得し(ステップS13、S14)、その公開鍵をステップS10で選択した領域に登録する(ステップS15:公開鍵設定手段、記憶制御手段)。また、解読したQRコードが第3のQRコード14であった場合、制御部2は、公開鍵を取得済か否かを判断するステップS11で「YES」となってステップS15に移行し、ステップS10で選択した領域に公開鍵を登録する(ステップS15)。
【0027】
携帯電話機1で電子メールを送信する場合の制御部2の制御内容を図8により説明する。まず、操作部8を操作して送信メールの新規作成モードを選択する(ステップA1)と共に、送信する相手をアドレス帳用記憶領域9bから選択する。すると、制御部2は、送信相手の氏名、その電子メールアドレスを読み出して送信メールのアドレス部に記入する(ステップA2)。次に、ユーザが操作部8を操作してメール本文を作成すると、制御部2は、そのメール本文を受け付ける(ステップA3)。次に、ユーザが操作部8により暗号化を選択すると、制御部2は、ステップA4で「YES」となり、次のステップA5に移行する。
【0028】
制御部2は、ステップA5で、送信相手の公開鍵がアドレス帳用記憶領域9bに登録されているか否かを判断する。公開鍵が登録されている場合には(ステップA5で「YES」)、制御部2は、その公開鍵を用いてメール本文を暗号化する(ステップA9:暗号化手段)。アドレス帳に送信相手の公開鍵が登録されていないときには(ステップA5で「NO」)、制御部2は、その旨を表示部7に表示してユーザに知らせる(ステップA6)。そこで、ユーザがカメラ部6によって送信相手の名刺11の第2のQRコード13を撮影すると、制御部2は、その撮影画像を解読することによって公開鍵を取得する(ステップA7)。
【0029】
そして、制御部2は、解読した公開鍵を送信相手の公開鍵としてアドレス帳用記憶領域9bの送信相手のアドレス領域に登録する(ステップA8:公開鍵設定手段、記憶制御手段)と共に、その公開鍵を用いて送信メールを暗号化する(ステップA9)。その後、ユーザが操作部8により「送信」を選択操作すると、制御部2は、その暗号化された電子メールを送信相手の電子メールアドレスに送信し(ステップA10)、その送信メールを記憶部9の送信メール記憶領域9eに記憶させる(ステップA11)。このとき暗号化されて送信されたメールについては、暗号化メールである旨も同時に記憶させる。暗号化された送信メールは、その送信相手の携帯電話機などの端末装置において、当該送信相手の秘密鍵によって復号される。
【0030】
次に、携帯電話機1が電子メールを受信した場合の制御部2の制御内容を図5により説明する。電子メールを受信すると(ステップB1)、制御部2は、受信した電子メールが暗号化されているか否かを判断する(ステップB2)。暗号化されていなければ(ステップB2で「NO」)、制御部2は、その受信メールを受信メール記憶領域9dに記憶させる(ステップB3)と共に、受信メールの内容を表示部7に表示する(ステップB10)。
【0031】
一方、受信したメールが暗号化されていた場合(ステップB2で「YES」)、制御部2は、受信したメールを受信メール記憶領域9dに記憶させる(ステップB4)。このとき、暗号化メールであることも同時に記憶させる。次いで、制御部2は、発信者アドレス情報記憶領域9cに秘密鍵が登録されているか否かを判断する(ステップB5)。秘密鍵が登録されていれば(ステップB5で「YES」)、制御部2は、受信したメールを秘密鍵を用いて復号して平文にする(ステップB9:復号化手段)。また、秘密鍵が登録されていなければ(ステップB5で「NO」)、制御部2は、その旨を表示部7に表示してユーザに知らせる(ステップB6)。そこで、ユーザが自身の秘密鍵を入力すると(ステップB7)、制御部2は、その秘密鍵を発信者アドレス情報記憶領域9cに登録し(ステップB8)、そして、その秘密鍵を使用して受信メールを復号する(ステップB9)。制御部2は、以上のようにして暗号化された受信メールを復号した後、その受信メールを表示部7に表示する(ステップB10)。
【0032】
過去に送信した電子メール或いは過去に受信した電子メールを表示部7に表示したい場合には、操作部8を操作して図5(a)或いは図6(a)に示すように送信メール表示モード或いは受信メール表示モードを選択する。すると、制御部2は、図5(b)或いは図6(b)に示すように、過去に送信した電子メール或いは受信した電子メールの一覧を表示部7に表示する(表示制御手段)。この場合、制御部2は、暗号化されている電子メールについては、鍵マークを付して暗号化されていることが一目で分かるように表示する。この一覧からユーザが表示したいメールを選択すると、制御部2は、その選択されたメールを表示部7に表示する。この場合、暗号化された電子メールについては、鍵マークが付されているので、そのまま表示部7に表示しても平文で表示されないことが直ぐに分かる。
【0033】
なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施形態に限定されるものではなく、以下のような拡張或いは変更が可能である。
第1ないし第3のQRコード12ないし14は、他の実施形態を示す図10のように、名刺の表面に記録するようにしても良い。
二次元コードはQRコードに限られない。
端末装置としては、携帯電話機に限られず、パソコン、PDA(Personal Digital Assistants)などであっても良い。
第1ないし第3の二次元コードは、互いに異種の二次元コードであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施形態を示すもので、携帯電話機のブロック図
【図2】名刺の表裏両面を示す図
【図3】アドレス帳用記憶領域の送信相手の個人情報の記憶内容を示す概念図
【図4】発信者アドレス情報記憶領域の個人情報の記憶内容を示す概念図
【図5】(a)は受信メール表示の選択画面を示す図、(b)は受信メールの一覧を示す図
【図6】(a)は送信メール表示の選択画面を示す図、(b)は送信メールの一覧を示す図
【図7】二次元コードの読み取り時の制御内容を示すフローチャート
【図8】メール送信時の制御内容を示すフローチャート
【図9】メール受信時の制御内容を示すフローチャート
【図10】名刺の他の実施形態を示す図
【符号の説明】
【0035】
図面中、1はカメラ付携帯電話機(端末装置)、2は制御部(解読手段、公開鍵設定手段、暗号化手段、記憶制御手段、表示制御手段、復号化手段)3は無線通信部(通信手段)、6はカメラ部(撮影手段)、7は表示部(表示手段)、8は操作部、9は記憶部、9bはアドレス帳用記憶領域(アドレス帳用記憶手段)、9cは発信者アドレス情報記憶領域(秘密鍵記憶手段)、9dは受信メール記憶領域(受信メール記憶手段)、9eは送信メール記憶領域(送信メール記憶手段)、11は名刺、12ないし14は第1ないし第3のQRコード(第1ないし第3の二次元コード)である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
名義人本人の氏名、住所および電子メールアドレスを含む個人情報を平文で記録した名刺において、
前記名義人本人の前記個人情報を表す第1の二次元コードと、
前記名義人本人に送信する電子メール情報を送信者が公開鍵方式にて暗号化する場合に用いる前記名義人本人の公開鍵を表す第2の二次元コードと
を記録したことを特徴とする名刺。
【請求項2】
請求項1記載の名刺において、
更に、前記名義人本人の前記個人情報および前記公開鍵の両方を表す第3の二次元コードを記録したことを特徴とする名刺。
【請求項3】
請求項1または2記載の名刺において、
前記各二次元コードは、同一種の二次元コードであることを特徴とする名刺。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の名刺において、
前記第1の二次元コードは、前記名義人本人の前記個人情報を平文で記録した面に記録し、
前記第1の二次元コードを除く他の二次元コードは、他の面に記録したことを特徴とする名刺。
【請求項5】
通信網を介して電子メールを送受信する通信手段と、
請求項1ないし4のいずれかに記載の名刺に記録された前記二次元コードを撮影する撮影手段と、
この撮影手段により撮影された前記二次元コードを解読する解読手段と、
前記名刺の名義人本人に送信する電子メール情報を公開鍵方式で暗号化する場合、前記名刺に記録された前記第2の二次元コードが前記撮影手段により撮影され前記解読手段により解読されたとき、その解読情報を公開鍵として設定する公開鍵設定手段と、
前記電子メールにより送信する情報を前記設定された前記公開鍵を用いて暗号化する暗号化手段と
を備えたことを特徴とする端末装置。
【請求項6】
請求項5記載の端末装置において、
複数人の前記個人情報をそれぞれのアドレス領域に記憶するためのアドレス帳用記憶手段と、
前記名刺に記録された前記第1の二次元コードが前記撮影手段により撮影され前記解読手段により解読されたとき、その解読情報を前記アドレス帳用記憶手段のアドレス領域に記憶させる記憶制御手段と
を備えていることを特徴とする端末装置。
【請求項7】
請求項5または6記載の端末装置において、
前記名刺に記録された前記第2の二次元コードが前記撮影手段により撮影され前記解読手段により解読されたとき、その解読情報である前記公開鍵を前記アドレス帳用記憶手段の前記名刺の名義人のアドレス領域に個人情報の一つとして記憶させる記憶制御手段と
を備えたことを特徴とする端末装置。
【請求項8】
請求項5記載の端末装置において、
複数人の前記個人情報を記憶するためのアドレス帳用記憶手段と、
前記名刺に記録された前記第3の二次元コードが前記撮影手段により撮影され前記解読手段により解読されたとき、その解読情報を前記アドレス帳記憶手段のアドレス領域に記憶させる記憶制御手段と備えていることを特徴とする端末装置。
【請求項9】
請求項5ないし8のいずれかに記載の端末装置において、
送信した送信メール情報を記憶する送信メール記憶手段と、
前記送信メール記憶手段に記憶された前記送信メール情報の一覧を表示する表示手段と、
前記送信メール情報の一覧を前記表示手段に表示する際に暗号化された送信メール情報を他の送信メール情報と区別して表示する表示制御手段と
を備えたことを特徴とする端末装置。
【請求項10】
請求項5ないし9のいずれかに記載の端末装置において、
受信した電子メール情報が公開鍵方式により暗号化されていた場合に暗号化された受信メール情報を復号化するために用いる当該端末装置の所有者の秘密鍵を記憶した秘密鍵記憶手段と、
前記暗号化された受信メール情報を前記秘密鍵を用いて復号する復号化手段と、
復号された受信メールを表示する表示手段とを
備えていることを特徴とする端末装置。
【請求項11】
請求項10記載の端末装置において、
受信した電子メール情報を記憶する受信メール記憶手段と、
前記受信メール記憶手段に記憶された前記受信メール情報の一覧を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示する前記受信メール情報の一覧を表示する際、暗号化された受信メール情報を他の受信メール情報と区別して表示する表示制御手段と
を備えたことを特徴とする端末装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−168099(P2007−168099A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−364809(P2005−364809)
【出願日】平成17年12月19日(2005.12.19)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】