説明

呼処理制御装置および呼処理制御方法

【課題】効率よく保守処理を実行できる呼処理制御装置を提供する。
【解決手段】呼処理制御装置は、入力された保守内容を負荷の大きさに応じて分類する保守設定部と、呼処理を実行しているときプロセッサの負荷状態を計測する負荷算出部と、負荷状態に応じて、分類された保守内容を設定する制御部と、設定された保守内容を実行する保守処理部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサの負荷状態に応じた保守動作を行う呼処理制御装置および呼処理制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
呼処理制御サーバは、リアルタイムで呼処理を実施するサーバであり、緊急通報等にも使用され、一時的であっても呼処理を中断することができない。また呼処理制御サーバは、大量の呼処理要求が発生したときにも処理を問題なく実行できるように、通常プロセッサ(以下、CPUで代表される。)の使用率は一定水準以下に保つ必要がある。そこでCPU制御方法について特許文献1、2には以下の記載がされている。
【0003】
特許文献1には、CPU使用率の大きさに応じて複数の閾値が設定されており、この閾値を超過し、超過状態が所定時間継続した場合に負荷の規制を行う通信装置が記載されている。そして上記継続時間は、CPU使用率が大きくなるに従い短くなる。
【0004】
また特許文献2には、ジョブの実行時間とサーバの負荷情報をもとにジョブ実行サーバの負荷の大きさを負荷度として数値化し、負荷度が予め設定された閾値を超えていた場合に高負荷と判断するジョブ管理サーバが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−93907
【特許文献2】特開2010−198184
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
呼処理制御装置は、呼処理を一時的であっても中断することができないが、保守処理を定期的に行う必要がある。しかし特許文献1、2は、どちらも規制を行う対象を識別していないため、呼処理の規制は行わずに保守処理にのみ規制を行うことはできない。そのため、負荷の高い保守処理を実行すると本来最優先で処理すべきである呼処理について影響を与えてしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決する呼処理制御装置、および呼処理制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明における呼処理制御装置は、入力された保守内容を負荷の大きさに応じて分類する保守設定部と、呼処理を実行しているときのプロセッサの負荷状態を計測する負荷算出部と、負荷状態に応じて、分類された保守内容を設定する制御部と、設定された保守内容を実行する保守処理部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明における呼処理制御サーバは、効率よく保守処理を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1の実施形態におけるブロック図である。
【図2】第1の実施形態における規制レベルと対応する保守内容を示す表である。
【図3】第1の実施形態におけるフローチャートである。
【図4】第2の実施形態におけるブロック図である。
【図5】第2の実施形態における規制レベルと対応する保守内容を示す表である。
【図6】第2の実施形態におけるフローチャートである。
【図7】第3の実施形態におけるブロック図である。
【図8】第3の実施形態における規制レベルと対応する保守内容を示す表である。
【図9】第3の実施形態におけるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。
【0012】
〔第1の実施形態〕本実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態における呼処理制御装置1のブロック図である。
【0013】
〔構造の説明〕図1に示すように、本実施形態における呼処理制御装置1は、呼処理部2と、負荷算出部3と、保守処理部4と、負荷制御部5と、制御部6とを備えている。
【0014】
呼処理部2は、電話機などから入力された呼処理内容から、別の電話機や別の呼処理制御サーバへの接続先を決定する。詳細に説明すると呼処理部2は、加入者端末である電話機からの発信要求、または加入者端末への着信要求に従って、システム内で加入者の通信に必要な無線チャネルの設定や、上位装置との伝送路の設定等の制御や、音声・データ等の信号の変換等を行う。
【0015】
負荷算出部3は、呼処理を行っている状態での呼処理制御装置1の負荷状態、つまりCPU使用率を計算する。具体的には、CPUごとに試験信号を送信し、その試験信号の走行時間からCPU使用率を計測する。そして負荷算出部3は、CPU使用率の計測を規定回数(複数回)繰り返すことで、平均のCPU使用率を取得する。
【0016】
保守処理部4は、保守者から入力された保守内容であるバックアップ収集や、ファイル更新、プラグインソフトウェア投入を行う。
【0017】
保守設定部5は、入力された保守内容を、負荷の大きさに基づいて処理の細分化を行う。例えば、図2に示すように負荷の大きさに基づいて、大中小と3つと段階的に分類を行う。なお負荷の大きさで分類された保守内容は、CPUの規制レベルと対応している。
【0018】
制御部6は、平均したCPU使用率に基づいて規制レベルを何段階かに設定する。例えば本実施形態では、CPU使用率が低い場合を規制レベル1、CPU使用率が中程度の場合は、規制レベル2、CPU使用率が高い場合は、規制レベル3と設定する。
【0019】
なお本実施形態では、例えば図2の表に示すように、CPU使用率が50〜70%と比較的に負荷が低い規制レベル1のときに、負荷の大きい保守処理を行う。またCPU使用率が70〜90%である規制レベル2のときに、負荷の大きさが中程度の処理を、そしてCPU使用率90%以上と負荷が大きい規制レベル3のときに、負荷の少ない保守処理を行う。
【0020】
つまり呼処理制御装置1のCPU使用率が小さい時は、負荷の高い保守処理を行い、CPU使用率が段階的に大きくなるに従い、負荷の小さい保守処理を行う。なお本実施形態では、CPU使用率と、負荷の大きさに基づく保守処理とをそれぞれ3つ段階に分類したが、これに限定されず分類する数は2つでも4つ以上でもよい。
【0021】
〔動作の説明〕次に本実施形態における呼処理制御装置1の動作について図3のフローチャートに基づいて説明を行う。
【0022】
まずS1において、制御部6に実行する保守内容の指示が入力される。次にS2に処理を進める。
【0023】
次にS2において、保守設定部5は入力された保守内容を負荷の大きさに基づいて所定の段階に分類する。なお本実施形態では、保守内容を負荷の大きさに基づいて3つ(大、中、小)に分類を行う。次に処理をS3に進める。
【0024】
次にS3において、負荷算出部3は呼処理を行っている状況におけるCPU使用率を計測する。詳細には、CPUごとに試験信号を送信し、試験プログラムの走行時間からCPU使用率の計測を行う。そして負荷算出部3は、CPU使用率の計測を規定回数(複数回)繰り返すことで、平均のCPU使用率を取得する。次に処理をS4に進める。
【0025】
次にS4において、制御部6はCPU使用率が規制レベル1を超えているかを判定する。CPU使用率が規制レベル1より高い、つまりCPU使用率が50%以上の場合は、S5に処理を進める。一方、CPU使用率が一番低い規制レベル1よりも低い、つまり50%未満の場合はS10に進む。そして現状のCPU使用率は低いため、保守処理に対しての規制は行わず、S7に進み保守処理を実行する。
【0026】
次にS5において、制御部6は平均したCPU使用率が規制レベル1〜3の中でどの規制レベルと対応するか照合する。次にS6に処理を進める。
【0027】
次にS6において、制御部6は照合した規制レベルと対応する保守内容を設定する。なお本実施形態では、図2に示すように、CPU使用率が低い規制レベル1のときは負荷の大きい保守内容を、CPU使用率が中程度の規制レベル2のときは、負荷が中程度の保守内容を、CPU使用率が高い規制レベル3のときは、負荷の小さい保守内容の設定を行う。次にS7に処理を進める。
【0028】
次にS7において、保守処理部4は、設定された保守処理を実行する。次に、S8に処理を進める。
【0029】
次にS8において、制御部6は全ての保守処理が完了するとS9に進み、保守作業を終了する。未処理の保守内容がある場合、S3に進み保守内容が全て完了するまで処理を続ける。
【0030】
〔効果の説明〕次に、本実施形態の効果について説明を行う、
呼処理制御装置1は、リアルタイムで呼処理を実施する装置であるため、緊急通報等にも使用され、一時的であっても呼処理を中断することができなく、また定期的に保守業務を行う必要がある。
【0031】
呼処理制御装置1は、呼処理の作業に応じてCPU使用率が変化する。また保守作業は、保守の内容によって負荷が一定ではなく、負荷の大きい保守内容と負荷の小さい保守内容などがある。そこで例えば保守内容について何も制御を行わないと、呼処理制御装置1のCPU使用率が低い時に、負荷の小さい保守処理が行われ、CPU使用率が高い時に、負荷の大きい保守処理が行われる場合がある。
【0032】
このとき負荷の高い保守内容は、呼処理に影響しないように、一定間隔で実施する必要がある。しかし呼処理制御装置1のCPU使用率が高いとき、負荷の高い保守処理を実行すると長い時間を必要とする。その結果、全体として保守処理を行う時間が長期化してしまうなどの問題があった。
【0033】
そこで本実施形態では、保守設定部5が入力された保守内容を負荷の大きさに基づいて分類し、制御部6がCPU使用率に応じて、実行する保守内容の設定を行う。そのため、CPU使用率が低いときには負荷の大きい保守処理を行い、CPU使用率が高いときには負荷の小さい保守処理を自動に設定することができる。その結果、呼処理制御装置1のCPU使用率に応じて、呼処理に影響を与えることなく効率よく保守処理を行うことができる。
【0034】
また本実施形態における負荷算出部3は、CPU使用率の計測を規定回数(複数回)繰り返すことで、平均のCPU使用率を取得する。つまり平均のCPU使用率を算出することで、計測した瞬間のCPU使用率が低いが、一定時間におけるCPU使用率が高い場合、制御部6はCPU使用率が高いと判断することできる。同様に、計測した瞬間のCPU使用率が高いが、一定時間におけるCPU使用率が低い場合、制御部5はCPU使用率が低いと判断することができる。その結果、CPU使用率の瞬間的な増減に影響をうけることなく、保守処理を制御することができる。
【0035】
〔第2の実施形態〕次に、本実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図4は、本実施形態における呼処理制御装置1のブロック図である。
【0036】
〔構成の説明〕第1の実施形態と異なる点は、図4に示すように、本実施形態における呼処理制御装置1は、保守設定部5が動作別保守設定部7である点である。それ以外の構造、接続関係は、第1の実施形態と同様であり、呼処理部2と、負荷算出部3と、保守処理部4と、制御部6とを備えている。
【0037】
動作別保守設定部7は、入力された保守内容を、保守内容ごとに負荷の大きさに基づいて分類を行う。例えば本実施形態では、図5に示すように、負荷の高い保守内容としてバックアップ収集やファイル更新を分類する。また負荷が中程度の保守内容として優先度の高い一部のバックアップ収集を、負荷が小さい保守内容としてプラグ投入などを分類する。なお分類を行う保守内容は上記に限定されず、他の保守内容や分類数を多く設けてもよい。
【0038】
制御部6は、負荷算出部3が計測したCPUの使用率、つまり規制レベルに応じて動作別に分類された保守内容を設定する。例えば本実施形態では、図5に示すようにCPU使用率が低い規制レベル1の場合は、バックアップ収集や、ファイル更新などの保守内容を設定する。また同様にCPU使用率が中程度の規制レベル2の場合は、優先度の高い一部のバックアップ収集を、CPU使用率が高い規制レベル3の場合は、プラグ投入など負荷の低い保守内容を設定する。
【0039】
〔動作の説明〕次に本実施形態の動作について図6のフローチャートに基づいて説明を行う。
【0040】
まずS11において、制御部6に実行する保守内容の指示が入力される。次にS12に処理を進める。
【0041】
次にS12において、動作別保守設定部7は入力された保守処理を、保守内容ごとに負荷の大きさに基づいて分類を行う。なお本実施形態では、例えば負荷が高い保守内容として、バックアップ収集やファイル更新と分類する。また負荷が中程度の保守内容として優先度の高いバックアップ収集を、負荷が低い保守内容としてプラグ投入を分類した。次に処理をS13に進める。
【0042】
次にS13において、負荷算出部3は呼処理を行っている状況において、CPUごとに試験信号を送信し、試験プログラムの走行時間からCPU使用率を計測する。そして負荷算出部3は、CPU使用率の計測を規定回数(複数回)繰り返すことで、平均のCPU使用率を取得する。次に処理をS14に進める。
【0043】
次にS14において、制御部6はCPU使用率が規制レベル1を超えているかを判定する。CPU使用率が規制レベル1より高い場合は、S15に処理を進める。一方、CPU使用率が1番低い規制レベル1よりも低い場合はS20に進み、保守処理に対しての規制は行わず、S17に進み保守処理を実行する。
【0044】
次にS15において、制御部6は平均したCPU使用率が規制レベル1〜3の中でどの規制レベルと対応するか照合する。次にS16に処理を進める。
【0045】
次にS16において、制御部6は照合した規制レベルと対応する動作別に分類された保守内容を設定する。なお本実施形態では、CPU使用率が低い規制レベル1の場合、負荷の大きいバックアップ収集やファイル更新を設定する。同様に、CPU使用率が中程度の場合は、負荷が中程度の優先度の高い一部のバックアップ収集を、CPU使用率が高い場合は、負荷の小さいプラグ投入のなどの保守内容を設定する。次にS17に処理を進める。
【0046】
次にS17において、保守処理部4は、設定された保守処理を実行する。次に、S18に処理を進める。
【0047】
次にS18において、制御部6は全ての保守処理が完了するとS19に進み、保守作業を終了する。未処理の保守内容がある場合、S13に進み保守処理が全て完了するまで処理を続ける。
【0048】
〔効果の説明〕本実施形態では、動作別保守設定部7が入力された保守処理を、保守内容ごとに負荷の大きさに基づいて分類する。そして制御部6がCPU使用率に応じて、実行する保守処理を保守内容ごとに設定を行う。
【0049】
そのため、CPU使用率が低いときには負荷の大きいフルバックアップ収集やファイル更新などの保守処理を行い、CPU使用率が高いときにはプラグ投入などの負荷の小さい保守処理を行うように自動設定することができる。その結果、呼処理制御装置1のCPU使用率に応じて、呼処理に影響を与えることなく効率よく保守処理を行うことができる。
【0050】
〔第3の実施形態〕次に、本実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図7は、本実施形態における呼処理制御装置1のブロック図である。
【0051】
〔構成の説明〕第1の実施形態と異なる点は、図7に示すように、本実施形態における呼処理制御装置1は、保守設定部5が保守細分化部8である点である。それ以外の構造、接続関係は、第1の実施形態と同様であり、呼処理部2と、負荷算出部3と、保守処理部4と、処理部6とを備えている。
【0052】
保守細分化部8は、入力された保守内容を、保守内容ごとに所定の時間における実行時間と停止時間を設定する。なお保守処理を行う実行時間と停止時間は、負荷の大きさに応じて変化する。なお負荷が大きいときは、実行時間は短くなり、停止時間は長くなる。
【0053】
例えば本実施形態では図8に示すように、所定の時間である10秒間における負荷の大きい保守内容としてバックアップ収集を行う場合を示している。ここで保守細分化部8は、CPU使用率が低い規制レベル1の場合、9秒間バックアップ収集の保守処理を行い1秒停止を行うように設定している。そして同様にCPU使用率が中程度の規制レベル2の場合は5秒間保守処理を行い5秒停止、CPU使用率が高い規制レベル3の場合は1秒間保守処理を行い9秒停止するように設定している。
【0054】
一方、プラグ投入など負荷の小さい保守内容の場合は、所定の時間における保守処理を行う実行時間を、負荷が大きい保守内容に比べて、長く設定することができる。例えば図8に示すように、プラグ投入を行う時間を規制レベル1の場合は、実行時間を9秒間とし停止時間を1秒間と設定することができる。また規制レベル2の場合は、実行時間を7秒間とし停止時間を3秒間、規制レベル3の場合は実行時間を5秒間、停止時間を5秒間と設定することができる。
【0055】
制御部6は、所定の時間において規制レベルに応じて動作別ごとに設定された実行時間のあいだ保守処理を行い、停止時間のあいだ保守処理を停止する。
【0056】
〔動作の説明〕次に本実施形態の動作について図9のフローチャートに基づいて説明を行う。
【0057】
まずS21において、制御部6に実行する保守内容の指示が入力される。次にS22に処理を進める。
【0058】
次にS22において、保守細分化部8は入力された保守内容を、所定の時間における保守を実行する実行時間と、保守を停止する停止時間を設定する。なお保守処理を行う実行時間と停止時間は、負荷の大きさに応じて変化する。例えば負荷が高い場合は、実行時間を短く、停止時間を長く設定する。また負荷が低い場合は、実行時間を長く、停止時間を短く設定する。次に処理をS23に進める。
【0059】
次にS23において、負荷算出部3は呼処理を行っている状況において、CPUごとに試験信号を送信し、試験プログラムの走行時間からCPU使用率を計測する。そして負荷算出部3は、CPU使用率の計測を規定回数(複数回)繰り返すことで、平均のCPU使用率を取得する。次に処理をS24に進める。
【0060】
次にS24において、制御部6はCPU使用率が規制レベル1を超えているか判定する。CPU使用率が規制レベル1より高い場合は、S25に処理を進める。一方、CPU使用率が1番低い規制レベル1よりも低い場合はS30に進み、保守処理に対しての規制は行わず、S27に進み、保守処理を実行する。
【0061】
次にS25において、制御部6は平均したCPU使用率がどの規制レベルであるか照合する。次にS26に処理を進める。
【0062】
次にS26において、制御部6は照合した規制レベルと、対応する動作別ごとの保守処理の実行時間と停止時間を設定する。次にS27に処理を進める。
【0063】
次にS27において、保守処理部4は、設定された保守処理を実行する。次に、S28に処理を進める。
【0064】
次にS28において、制御部6は全ての保守処理が完了するとS29に進み、保守作業を終了する。未処理の保守内容がある場合、S23に進み保守内容が全て完了するまで処理を続ける。
【0065】
〔効果の説明〕次に本実施形態における効果について説明を行う。
【0066】
本実施形態において保守細分化部8は、入力された保守内容を、保守内容ごとに所定の時間における保守を実行する実行時間と、保守を停止する停止時間を設定する。なお保守処理を行う実行時間と停止時間は、負荷の大きさに応じて変化する。
【0067】
そのため、CPU使用率が大きい場合においても、実行時間は短くなるが、負荷の大きいフルバックアップ収集やファイル更新などの保守内容を継続的に行うことができる。また負荷の大きい保守内容は、CPU使用率が低いときには、実行時間を長くするように自動設定することができる。その結果、負荷の大きい保守内容であっても、呼処理制御装置1をCPU使用率に応じて、呼処理に影響を与えることなく効率よく保守処理を実行することができる。
【符号の説明】
【0068】
1 呼処理制御装置
2 呼処理部
3 負荷算出部
4 保守処理部
5 保守設定部
6 制御部
7 動作別保守設定部
8 保守細分化部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された保守内容を負荷の大きさに応じて分類する保守設定部と
呼処理を実行しているときプロセッサの負荷状態を計測する負荷算出部と
前記負荷状態に応じて、分類された前記保守内容を設定する制御部と、
設定された前記保守内容を実行する保守処理部とを備えることを特徴とする呼処理制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記負荷状態が高いときは、負荷の低い前記保守内容を設定し、
前記負荷状態が低いときは、負荷の高い前記保守内容を設定することを特徴とする請求項1に記載の呼処理制御装置。
【請求項3】
前記保守設定部は、複数の保守内容について、負荷の大きさに応じて保守内容の分類を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の呼処理制御装置。
【請求項4】
前記保守設定部は、
負荷の高い前記保守内容として、バックアップ収集、ファイル更新を、
負荷の低い前記保守内容として、プラグ投入を分類することを特徴とする請求項3に記載の呼処理制御装置。
【請求項5】
前記保守設定部は、前記負荷状態に応じて所定時間における前記保守処理の実行時間と停止時間とを保守内容ごとに設定することを特徴とすること請求項1または2に記載の呼処理制御装置。
【請求項6】
前記保守設定部は、
前記負荷状態が高いときは前記保守処理の実行時間を短く、
前記負荷状態が低いときは前記保守処理の実行時間を長く設定することを特徴とする請求項5に記載の呼処理制御装置。
【請求項7】
負荷の大きい前記保守内容は、負荷の小さい前記保守内容に比べて、実行時間が短く、停止時間が長いことを特徴とする請求項6に記載の呼処理制御装置。
【請求項8】
負荷算出部は、プロセッサごとに試験信号を送信し、前記試験信号の走行時間から負荷状態を算出することを特徴とする請求項1乃至7に記載の呼処理制御装置。
【請求項9】
指示された保守内容を負荷の大きさに応じて分類し、
呼処理を実行しているときプロセッサの負荷状態を計測し、
前記負荷状態に応じて、分類された前記保守内容を設定し、
設定された前記保守内容を実行することを特徴とする呼処理制御方法。
【請求項10】
前記負荷状態が高いときは、負荷の低い前記保守内容を
前記負荷状態が低いときは、負荷の高い前記保守内容を設定することを特徴とする請求項1に記載の呼処理制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−195808(P2012−195808A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−58916(P2011−58916)
【出願日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】