回転可能なカラーにより移動する封止部を有するキャップ及び塗布面を有するレセプタクル
容器は、物質、薬剤、又は液剤を保持するためのレセプタクル(6)を有している。レセプタクル(6)は、物質を投与可能にする開口部(7)を有し、また、皮膚の一部に対して液剤を薄層状に正確に塗布するために、開口部に隣接した円状且つドーム状の塗布面(15)を有している。容器は、閉鎖体(3)を備えている。閉鎖体(3)は、レセプタクル(6)を封止するための、封止部又は栓部(16)を有する、キャップ(4)と、キャップに対して軸周りに回転可能なカム従動面(8)を有するカラー(5)と、を備えており、キャップ(4)に対するカラー(5)の回転によって、封止部を封止位置から軸方向に移動させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物質を収容するための容器に関する。便宜上、この特定の用途に関連して本発明を以下に説明するが、本発明は、薬剤以外の液状の物質を収容する他の用途にも対応するものである。
【背景技術】
【0002】
物質を収容する容器は、その容器の開口部を閉鎖する閉鎖体を有することが、一般的に望ましい。それによれば、閉鎖体は、容器からの物質の投与を可能とするために、最終使用者の判断で取り外し可能となっている。物質が液剤である場合、閉鎖体は、開口部を封止して、開口部を通じた容器からの液剤の流出を防止することが好ましい。このことは、物質が液状の薬剤である場合に特に重要となり得るが、その理由は、一回分の用量、又は、薬剤の効果発揮のためにまとめて取る必要がある設定数分の用量を、容器に収容することがあるからである。更に、薬剤がエタノールなどの揮発性の液剤である場合、封止部が密閉性の封止部でない限り、液剤が封止部から蒸発してしまうことがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
封止部を有するスクリューキャップ又はスナップ及び摩擦嵌め栓部などの種類の、容器閉鎖体は、一般的に、そのような封止部を実現するために一定レベルの力を必要とする。上述の種類の閉鎖体においては、例えば、比較的大きな力を用いた場合にのみ密閉性の封止部が実現されるように、その一定レベルの力と封止部の完全性との間に関係がある傾向にある。当然のことながら、容器の供給者又は容器に収容される物質の供給者は、通常、閉鎖体の不慮又は未許可の取り外しを避けるために十分な力を用いることを好む。それに反して、最終使用者は、通常、最小限の力を用いて閉鎖体を取り外すことを好む。従来、このことは、供給者の好みと最終使用者の好みとの間の妥協を必要とするものであった。
【0004】
これらの問題の一部に対処した閉鎖体を有する容器を、提供することが好ましい。特に、その容器は、供給者の好みと最終使用者の好みとの間の妥協という問題に対処するものであることが望ましい。また、その容器は、許可された最終使用者のみならず、この容器に入れる物質の供給者にとっても、使用が比較的容易であることが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、物質を収容するための容器であって、
物質を保持するためのレセプタクルであって、物質を投与可能にする開口部を有する、レセプタクルと、
封止部が封止位置にあるときにレセプタクルの開口部を封止する封止部、を有するキャップと、キャップに対して軸周りに回転可能になっているカラーと、を含む閉鎖体と、を備えており、
キャップに対するカラーの回転によって、封止部を封止位置から軸方向に移動させるようになっている。
【0006】
封止部は、いかなる形状でもよいが、栓部又は差込み部の形で構成されていることが好ましい。栓部は、封止位置に置かれたとき、レセプタクルの内面に係合することが好ましい。栓部は、摩擦嵌めによってレセプタクルに係合してもよいが、これは必須ではなく、栓部は、例えば、スナップ嵌めによってレセプタクルに係合してもよい。
【0007】
栓部は、直線運動、特に非回転性の直線運動で、封止位置から移動することが好ましい。このような形の運動は、例えば、回転運動による移動の場合よりも、栓部をキャップの残りの部分から分離又は剪断してしまう可能性が低いと考えられる。閉鎖体及びレセプタクルは、運動を直線運動に限定する上で適切であれば、どのように構成してもよい。好適な構成において、キャップは、内面に形成された少なくとも1つのリブを有する裾部を、備えている。レセプタクルは、本体の一部を構成しており、栓部が封止位置に置かれたとき、裾部のリブは、本体に形成されたスプライン間に位置する。少なくとも1つのリブ及びスプラインは、軸方向に延びており、栓部の軸方向への移動を限定するようになっている。勿論、その他の構成が適している場合もある。
【0008】
閉鎖体には、封止部を含むキャップを封止位置から移動させるために、カム手段が形成されていることが好ましい。カム手段は、適切であれば、いかなる構成によって実現されてもよい。好適な構成において、キャップは、キャップに形成されたカム面を備えており、カム面は、カラーの従動面に係合する。また、カラーの回転によってキャップが軸方向に移動するように、カラーは、本体の肩部に対して当接するベアリング面を備えていることが好ましい。勿論、その他の構成が適している場合もあり、例えば、カム面と従動面とを置き換えてもよい。また、ベアリング面とカム面とを置き換えてもよい。封止部を封止位置から移動させるのに十分なカラーの回転量は、少なくとも90度であることが好ましいが、その他の回転量が適している場合もある。カラーを、180度、360度、又は720度だけ回転させて、カム手段の効果を最大限得るようにしてもよい。
【0009】
閉鎖体は、カラーに対するキャップの軸方向への移動量を限定するように構成されていることが好ましい。この構成は、適切であれば、いかなる方法で実現されてもよい。但し、カラーには、キャップが最大伸長位置に達したときに、キャップに形成された1つ以上の止め部に係合可能な、縁部が、形成されていることが好ましい。最大伸長位置は、カラーの回転によって達することが好ましいが、これは必須ではない。
【0010】
本発明の別の態様は、使用者の治療部位に塗布する液剤を収容するための容器であって、
液剤を保持するためのレセプタクルを備え、レセプタクルが、液剤を投与可能にする開口部を有し、本体が、使用者の治療部位に液剤を塗布するために開口部に隣接して形成されている塗布面を、有している。
【0011】
塗布面は、塗布面の直径の90%〜100%の範囲内の曲率半径を有するドーム状であることが好ましい。塗布面は、平面視で円形状であることが好ましいが、これは必須ではなく、例えば、塗布面は、平面視で楕円状であってもよい。いずれの場合も、円又は楕円の周囲には、塗布面の直径の10%〜15%の範囲内の半径を有する曲線縁が、設けられていることが好ましい。
【0012】
塗布面の面積は、投与される薬剤の容積、薬剤の粘度、及び薬剤が塗布される治療表面の面積、を考慮した上で決めることが好ましい。薬剤の容積が50μm〜500μmの範囲内である場合、粘度は、20度の周囲温度において約2.5センチポアズであり、治療部位の面積は、15cm2〜200cm2であり、塗布面の好適な面積は、1.3cm2である。
【0013】
開口部の面積は、液剤の粘度を考慮した上で決めることが好ましい。液剤の粘度が20度の周囲温度において2.5センチポアズである場合、開口部の直径は4mmであることが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明が適用される容器の実施形態を示す添付図面を参照しながら、本発明を説明する。図面及び以下の記載の特殊性は、前述の本発明の全体的な定義の一般性を限定するものとして考慮されるべきではない。
【0015】
図1は、容器1の好適な実施形態を示している。図示の容器1は、要するに、本体2と閉鎖体3とを備えている。閉鎖体3は、封止部(図1では図示せず)を有するキャップ4と、キャップ4を取り囲むカラー5と、を備えており、その特徴は、後述の説明でより詳しく示される。
【0016】
図2は、容器1と、特に分解された状態の閉鎖体2と、を示している。なお、カラー5からキャップ4が取り外されることは意図していない。むしろ、図示の閉鎖体3は、カラー5に対するキャップ4の移動を限定するように構成されている。この構成については、後述の説明でより詳細に述べることとする。
【0017】
図2は、レセプタクル6、より具体的には、レセプタクル6の開口部7、を露出させるために、容器1の本体2から閉鎖体3を取り外した状態を示している。レセプタクル6は、物質(図示せず)、特に液剤を保持するために、設けられている。図示の容器1は、液状の薬剤を収容するという用途に対応しており、この薬剤は、本体2から閉鎖体3を取り外したときにレセプタクル6から投与することが可能である。本体2から閉鎖体3を取り外すプロセスは、後述の説明で示すこととする。
【0018】
更に図2では、便宜上、分解された状態の容器1が示されており、カラー5がキャップ4のカム面9に係合する従動面8を有していることが分かる。従動面8及びカム面9は、カム手段の一部を構成しており、その機能は、後述の説明で示すこととする。
【0019】
図3は、本体2から取り外したときの閉鎖体3の外観、より具体的には、カラー5に捕捉されたキャップ4を、示している。このように、キャップ4と共にカラー5を本体2から取り外すことにより、カラー5がレセプタクル6からの物質の投与の妨げとなることを回避する。
【0020】
図4は、閉鎖体3から隔絶された本体2を示している。本体2は、本体2の軸方向に延びるスプライン円筒面12が形成された上壁部11を、有している。スプライン12の機能は、後述の説明で述べることとする。また、本体2は、最終使用者による本体2の把持を容易にするために主に設けられた下壁部13を、有している。上壁部11と下壁部13との間には肩部14が設けられており、その機能は、後述の説明で述べることとする。
【0021】
図5は、上壁部11及び下壁部13に対するレセプタクル6を示している。レセプタクル6の大きさは、保持すべき物質の容積によって主に決められる。図示の容器1の用途は、比較的小さい容積の、薬剤の一回分の用量を、収容することである。したがって、レセプタクル6の大きさは、容器1の用途に応じて変化させる場合がある。この変化は、最終使用者がレセプタクル6自体を有効に把持することができるために、下壁部13が不要となる程度にまで、およぶ場合もある。
【0022】
図5に示すように、レセプタクル6は、本体1の残りの部分と一体的に形成されている。レセプタクル6が、液剤を留めるために内部に位置する挿入物(図示せず)を有したり該挿入部と列設されたり、若しくは、本体に対して組立てられた別個の部品として設けられたりすること、が想定できる。これは、レセプタクルを含む本体2が、液剤と反応する材料から構成されている場合に、適したものとなり得る。液剤と反応しない材料から構成された挿入物又は別個のレセプタクルを用いることも可能である。
【0023】
少なくとも図5に示す実施形態におけるレセプタクル6の開口部7の大きさは、薬剤の粘度と関連している。これは、閉鎖体3を本体2から取り外し、レセプタクル6を反転させて開口部を治療部位(皮膚)に向けて下向きにした後でも、液剤が表面張力によってレセプタクル6内に留まり得るためである。一旦、本体2の上面15が最終使用者の皮膚に対して接触すると、表面張力が失われて、レセプタクル6から液剤が投与される。一旦、上面15と皮膚との接触が絶たれると、流体の表面張力によって、流体の流出が止まることになる。したがって、開口部7の大きさは、液剤の粘度に応じて変化させる場合がある。この容器1の提案された用途では、液状の薬剤は、20度の周囲温度において2.5センチポアズの粘度を有するため、開口部7の直径としては4.0mmが適していることが分かっている。
【0024】
更に図5では、本体2がドーム状の上面15を有していることが、分かる。この容器1の用途は、液剤を最終使用者の皮膚に塗布するにあたり、この上面15によって、皮膚に対して薬剤を調節しながら薄層状に塗布することを容易にすることである。図示の塗布面15は、僅かに凸状となっており、放射状の縁部及び円形の形状を有している。この形状は、例えば、楕円形などの形状に変えることもできる。塗布面15がドーム状又は凸状の形状であることにより、最終使用者の皮膚に対する確実な接触が容易となる。
【0025】
塗布面15の直径は、投与される薬剤の容積、薬剤の粘度、及び薬剤が塗布される皮膚面の面積、を考慮した上で決められる。
【0026】
レセプタクル6は、20度の周囲温度において約2.5センチポアズの粘度を有する液剤を50μl〜500μl保持することが好ましい。
【0027】
15cm2〜200cm2の皮膚面積に対して、皮膚の単位面積当たりの正確且つ再現可能な量の液剤を塗布するには、直径13.0mmのドーム状上面15が適していることが、分かっている。
【0028】
図6に示す容器は、本体2上に閉鎖体3を有しており、図7における断面図の理解のために提示している。図7は、封止部16の好適な実施形態を含む閉鎖体3を示しており、同図により、封止部16は栓部又は差込み部として説明される。図6〜図9において、栓部16は、封止位置にあるものとして示され、レセプタクル6、特にレセプタクル6の内面17に、係合している。栓部16は、摩擦嵌めによってレセプタクル6の内面7に係合することが好ましい。少なくとも図7に示すように、栓部16の自由端18は、摩擦嵌めを実現するために突出している。図6〜図13において示す栓部16は、キャップ4と一体的に形成されている。栓部16は、必ずしもキャップ4と一体的に形成されていなくてもよく、むしろ、図14及び図15に示すように別個に形成されてもよい。
【0029】
また、図7に示す閉鎖体3は、キャップ4の最上部20から延びて栓部16を取り囲む、裾部19を、備えている。裾部19は、軸線X−X方向への栓部16及びキャップ4の移動を限定するように、本体2の上壁部11に係合する。これは、裾部19の内面22の対向側に形成されて、本体2の上壁部11に形成されたスプライン12の内側に位置する、少なくとも1つのリブ21、を含む裾部19によって、実現する。軸線X−X方向に延びるスプライン12及びリブ21は、軸線X−X方向へのキャップ4の移動を限定する。
【0030】
図8及び図9に示す容器の立面図には、キャップ4のカム面9及びカラー5の従動面8が示されている。
【0031】
図10〜図13を全体的に参照すると、図6〜図9に示される配置からカラー5を90度だけ回転させた状態が示されている。カラー5の回転によって、カム手段10の効果が生じる。また、カム手段10は、従動面8の反対側となるカラーの一端に形成されたベアリング面23を備えている。ベアリング面は、閉鎖体3が本体2上にあるときに、本体2の肩部14に係合する。このようなカム手段10の構成によって、カラー5の回転時に、栓部16を含むキャップ4が封止位置から軸方向へ移動する。これは、キャップ4のカム面9とカラー5の従動面8との位置が再調整されて、それらの面のピーク位置が調整されることに、起因するものである。これにより、栓部16又は少なくとも栓部の突出部分と、レセプタクル6の内面17との、摩擦嵌めによる係合が、実質的に外れて、本体2から閉鎖体3を取り外すことが可能となる。
【0032】
特に図13には、キャップ4に形成された止め部24が示されている。止め部24は、その位置においてカラー5の縁部25に係合して、キャップ4の軸方向移動の範囲を限定する。
【0033】
図14及び図15は、栓部16及びキャップ4の別の好適な実施形態を示している。キャップ4の最上部20には、栓部16を受け入れるための開口部26が形成されている。栓部16は、開口部26内での栓部16の通過を限定する頭部27を、備えている。このような構成により、閉鎖体3が所定位置にある状態で、レセプタクル6に物質を充填することができる一方、その後に、それまでのように、閉鎖体3に栓部16を差込むことができる。
【0034】
なお、このような構成により、本体に対してキャップを軸方向に押下することで、閉鎖体を嵌めることができる。キャップを嵌めたときに生じる摩擦嵌めは、最終使用者が本体に対して閉鎖体を軸方向に移動できないようにすることが可能である。反対に、閉鎖体を取り外すことが可能となるのは、摩擦嵌めが外れるまでカラーを回転させることによってカム手段の利用による機械的利点を用いた場合のみである。
【0035】
更に、塗布面の構成は、使用者の他の部分に液剤を接触させることなく、使用者が治療部位に対して液剤を調節しながら薄層状に塗布することを可能にする。
【0036】
最後に、当然のことながら、本発明の全体的な定義において示すように、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、様々な変更及び追加を導入することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明を適用した、本体に閉鎖体を備えた、容器の、好適な実施形態を示す等角図である。
【図2】閉鎖体が本体から取り外されている図1の容器を分解して示す等角図である。
【図3】組立済みの閉鎖体が本体から取り外されている図1の容器を示す等角図である。
【図4】図1の閉鎖体から隔絶された本体を示す立面図である。
【図5】図4の線A−Aで切った容器本体を示す断面図である。
【図6】図1の容器を示す立面図である。
【図7】図6の線A−Aで切った容器を示す断面図である。
【図8】図6の容器を90度だけ回転させた状態を示す立面図である。
【図9】図8の線B−Bで切った容器を示す断面図である。
【図10】図6の容器のカラーを90度だけ回転させた状態を示す立面図である。
【図11】図10の線B−Bで切った容器を示す断面図である。
【図12】図10の容器を90度だけ回転させた状態を示す立面図である。
【図13】図12の線A−Aで切った容器を示す断面図である。
【図14】閉鎖体の別の実施形態を示す等角図である。
【図15】図14の閉鎖体を示す断面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、物質を収容するための容器に関する。便宜上、この特定の用途に関連して本発明を以下に説明するが、本発明は、薬剤以外の液状の物質を収容する他の用途にも対応するものである。
【背景技術】
【0002】
物質を収容する容器は、その容器の開口部を閉鎖する閉鎖体を有することが、一般的に望ましい。それによれば、閉鎖体は、容器からの物質の投与を可能とするために、最終使用者の判断で取り外し可能となっている。物質が液剤である場合、閉鎖体は、開口部を封止して、開口部を通じた容器からの液剤の流出を防止することが好ましい。このことは、物質が液状の薬剤である場合に特に重要となり得るが、その理由は、一回分の用量、又は、薬剤の効果発揮のためにまとめて取る必要がある設定数分の用量を、容器に収容することがあるからである。更に、薬剤がエタノールなどの揮発性の液剤である場合、封止部が密閉性の封止部でない限り、液剤が封止部から蒸発してしまうことがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
封止部を有するスクリューキャップ又はスナップ及び摩擦嵌め栓部などの種類の、容器閉鎖体は、一般的に、そのような封止部を実現するために一定レベルの力を必要とする。上述の種類の閉鎖体においては、例えば、比較的大きな力を用いた場合にのみ密閉性の封止部が実現されるように、その一定レベルの力と封止部の完全性との間に関係がある傾向にある。当然のことながら、容器の供給者又は容器に収容される物質の供給者は、通常、閉鎖体の不慮又は未許可の取り外しを避けるために十分な力を用いることを好む。それに反して、最終使用者は、通常、最小限の力を用いて閉鎖体を取り外すことを好む。従来、このことは、供給者の好みと最終使用者の好みとの間の妥協を必要とするものであった。
【0004】
これらの問題の一部に対処した閉鎖体を有する容器を、提供することが好ましい。特に、その容器は、供給者の好みと最終使用者の好みとの間の妥協という問題に対処するものであることが望ましい。また、その容器は、許可された最終使用者のみならず、この容器に入れる物質の供給者にとっても、使用が比較的容易であることが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、物質を収容するための容器であって、
物質を保持するためのレセプタクルであって、物質を投与可能にする開口部を有する、レセプタクルと、
封止部が封止位置にあるときにレセプタクルの開口部を封止する封止部、を有するキャップと、キャップに対して軸周りに回転可能になっているカラーと、を含む閉鎖体と、を備えており、
キャップに対するカラーの回転によって、封止部を封止位置から軸方向に移動させるようになっている。
【0006】
封止部は、いかなる形状でもよいが、栓部又は差込み部の形で構成されていることが好ましい。栓部は、封止位置に置かれたとき、レセプタクルの内面に係合することが好ましい。栓部は、摩擦嵌めによってレセプタクルに係合してもよいが、これは必須ではなく、栓部は、例えば、スナップ嵌めによってレセプタクルに係合してもよい。
【0007】
栓部は、直線運動、特に非回転性の直線運動で、封止位置から移動することが好ましい。このような形の運動は、例えば、回転運動による移動の場合よりも、栓部をキャップの残りの部分から分離又は剪断してしまう可能性が低いと考えられる。閉鎖体及びレセプタクルは、運動を直線運動に限定する上で適切であれば、どのように構成してもよい。好適な構成において、キャップは、内面に形成された少なくとも1つのリブを有する裾部を、備えている。レセプタクルは、本体の一部を構成しており、栓部が封止位置に置かれたとき、裾部のリブは、本体に形成されたスプライン間に位置する。少なくとも1つのリブ及びスプラインは、軸方向に延びており、栓部の軸方向への移動を限定するようになっている。勿論、その他の構成が適している場合もある。
【0008】
閉鎖体には、封止部を含むキャップを封止位置から移動させるために、カム手段が形成されていることが好ましい。カム手段は、適切であれば、いかなる構成によって実現されてもよい。好適な構成において、キャップは、キャップに形成されたカム面を備えており、カム面は、カラーの従動面に係合する。また、カラーの回転によってキャップが軸方向に移動するように、カラーは、本体の肩部に対して当接するベアリング面を備えていることが好ましい。勿論、その他の構成が適している場合もあり、例えば、カム面と従動面とを置き換えてもよい。また、ベアリング面とカム面とを置き換えてもよい。封止部を封止位置から移動させるのに十分なカラーの回転量は、少なくとも90度であることが好ましいが、その他の回転量が適している場合もある。カラーを、180度、360度、又は720度だけ回転させて、カム手段の効果を最大限得るようにしてもよい。
【0009】
閉鎖体は、カラーに対するキャップの軸方向への移動量を限定するように構成されていることが好ましい。この構成は、適切であれば、いかなる方法で実現されてもよい。但し、カラーには、キャップが最大伸長位置に達したときに、キャップに形成された1つ以上の止め部に係合可能な、縁部が、形成されていることが好ましい。最大伸長位置は、カラーの回転によって達することが好ましいが、これは必須ではない。
【0010】
本発明の別の態様は、使用者の治療部位に塗布する液剤を収容するための容器であって、
液剤を保持するためのレセプタクルを備え、レセプタクルが、液剤を投与可能にする開口部を有し、本体が、使用者の治療部位に液剤を塗布するために開口部に隣接して形成されている塗布面を、有している。
【0011】
塗布面は、塗布面の直径の90%〜100%の範囲内の曲率半径を有するドーム状であることが好ましい。塗布面は、平面視で円形状であることが好ましいが、これは必須ではなく、例えば、塗布面は、平面視で楕円状であってもよい。いずれの場合も、円又は楕円の周囲には、塗布面の直径の10%〜15%の範囲内の半径を有する曲線縁が、設けられていることが好ましい。
【0012】
塗布面の面積は、投与される薬剤の容積、薬剤の粘度、及び薬剤が塗布される治療表面の面積、を考慮した上で決めることが好ましい。薬剤の容積が50μm〜500μmの範囲内である場合、粘度は、20度の周囲温度において約2.5センチポアズであり、治療部位の面積は、15cm2〜200cm2であり、塗布面の好適な面積は、1.3cm2である。
【0013】
開口部の面積は、液剤の粘度を考慮した上で決めることが好ましい。液剤の粘度が20度の周囲温度において2.5センチポアズである場合、開口部の直径は4mmであることが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明が適用される容器の実施形態を示す添付図面を参照しながら、本発明を説明する。図面及び以下の記載の特殊性は、前述の本発明の全体的な定義の一般性を限定するものとして考慮されるべきではない。
【0015】
図1は、容器1の好適な実施形態を示している。図示の容器1は、要するに、本体2と閉鎖体3とを備えている。閉鎖体3は、封止部(図1では図示せず)を有するキャップ4と、キャップ4を取り囲むカラー5と、を備えており、その特徴は、後述の説明でより詳しく示される。
【0016】
図2は、容器1と、特に分解された状態の閉鎖体2と、を示している。なお、カラー5からキャップ4が取り外されることは意図していない。むしろ、図示の閉鎖体3は、カラー5に対するキャップ4の移動を限定するように構成されている。この構成については、後述の説明でより詳細に述べることとする。
【0017】
図2は、レセプタクル6、より具体的には、レセプタクル6の開口部7、を露出させるために、容器1の本体2から閉鎖体3を取り外した状態を示している。レセプタクル6は、物質(図示せず)、特に液剤を保持するために、設けられている。図示の容器1は、液状の薬剤を収容するという用途に対応しており、この薬剤は、本体2から閉鎖体3を取り外したときにレセプタクル6から投与することが可能である。本体2から閉鎖体3を取り外すプロセスは、後述の説明で示すこととする。
【0018】
更に図2では、便宜上、分解された状態の容器1が示されており、カラー5がキャップ4のカム面9に係合する従動面8を有していることが分かる。従動面8及びカム面9は、カム手段の一部を構成しており、その機能は、後述の説明で示すこととする。
【0019】
図3は、本体2から取り外したときの閉鎖体3の外観、より具体的には、カラー5に捕捉されたキャップ4を、示している。このように、キャップ4と共にカラー5を本体2から取り外すことにより、カラー5がレセプタクル6からの物質の投与の妨げとなることを回避する。
【0020】
図4は、閉鎖体3から隔絶された本体2を示している。本体2は、本体2の軸方向に延びるスプライン円筒面12が形成された上壁部11を、有している。スプライン12の機能は、後述の説明で述べることとする。また、本体2は、最終使用者による本体2の把持を容易にするために主に設けられた下壁部13を、有している。上壁部11と下壁部13との間には肩部14が設けられており、その機能は、後述の説明で述べることとする。
【0021】
図5は、上壁部11及び下壁部13に対するレセプタクル6を示している。レセプタクル6の大きさは、保持すべき物質の容積によって主に決められる。図示の容器1の用途は、比較的小さい容積の、薬剤の一回分の用量を、収容することである。したがって、レセプタクル6の大きさは、容器1の用途に応じて変化させる場合がある。この変化は、最終使用者がレセプタクル6自体を有効に把持することができるために、下壁部13が不要となる程度にまで、およぶ場合もある。
【0022】
図5に示すように、レセプタクル6は、本体1の残りの部分と一体的に形成されている。レセプタクル6が、液剤を留めるために内部に位置する挿入物(図示せず)を有したり該挿入部と列設されたり、若しくは、本体に対して組立てられた別個の部品として設けられたりすること、が想定できる。これは、レセプタクルを含む本体2が、液剤と反応する材料から構成されている場合に、適したものとなり得る。液剤と反応しない材料から構成された挿入物又は別個のレセプタクルを用いることも可能である。
【0023】
少なくとも図5に示す実施形態におけるレセプタクル6の開口部7の大きさは、薬剤の粘度と関連している。これは、閉鎖体3を本体2から取り外し、レセプタクル6を反転させて開口部を治療部位(皮膚)に向けて下向きにした後でも、液剤が表面張力によってレセプタクル6内に留まり得るためである。一旦、本体2の上面15が最終使用者の皮膚に対して接触すると、表面張力が失われて、レセプタクル6から液剤が投与される。一旦、上面15と皮膚との接触が絶たれると、流体の表面張力によって、流体の流出が止まることになる。したがって、開口部7の大きさは、液剤の粘度に応じて変化させる場合がある。この容器1の提案された用途では、液状の薬剤は、20度の周囲温度において2.5センチポアズの粘度を有するため、開口部7の直径としては4.0mmが適していることが分かっている。
【0024】
更に図5では、本体2がドーム状の上面15を有していることが、分かる。この容器1の用途は、液剤を最終使用者の皮膚に塗布するにあたり、この上面15によって、皮膚に対して薬剤を調節しながら薄層状に塗布することを容易にすることである。図示の塗布面15は、僅かに凸状となっており、放射状の縁部及び円形の形状を有している。この形状は、例えば、楕円形などの形状に変えることもできる。塗布面15がドーム状又は凸状の形状であることにより、最終使用者の皮膚に対する確実な接触が容易となる。
【0025】
塗布面15の直径は、投与される薬剤の容積、薬剤の粘度、及び薬剤が塗布される皮膚面の面積、を考慮した上で決められる。
【0026】
レセプタクル6は、20度の周囲温度において約2.5センチポアズの粘度を有する液剤を50μl〜500μl保持することが好ましい。
【0027】
15cm2〜200cm2の皮膚面積に対して、皮膚の単位面積当たりの正確且つ再現可能な量の液剤を塗布するには、直径13.0mmのドーム状上面15が適していることが、分かっている。
【0028】
図6に示す容器は、本体2上に閉鎖体3を有しており、図7における断面図の理解のために提示している。図7は、封止部16の好適な実施形態を含む閉鎖体3を示しており、同図により、封止部16は栓部又は差込み部として説明される。図6〜図9において、栓部16は、封止位置にあるものとして示され、レセプタクル6、特にレセプタクル6の内面17に、係合している。栓部16は、摩擦嵌めによってレセプタクル6の内面7に係合することが好ましい。少なくとも図7に示すように、栓部16の自由端18は、摩擦嵌めを実現するために突出している。図6〜図13において示す栓部16は、キャップ4と一体的に形成されている。栓部16は、必ずしもキャップ4と一体的に形成されていなくてもよく、むしろ、図14及び図15に示すように別個に形成されてもよい。
【0029】
また、図7に示す閉鎖体3は、キャップ4の最上部20から延びて栓部16を取り囲む、裾部19を、備えている。裾部19は、軸線X−X方向への栓部16及びキャップ4の移動を限定するように、本体2の上壁部11に係合する。これは、裾部19の内面22の対向側に形成されて、本体2の上壁部11に形成されたスプライン12の内側に位置する、少なくとも1つのリブ21、を含む裾部19によって、実現する。軸線X−X方向に延びるスプライン12及びリブ21は、軸線X−X方向へのキャップ4の移動を限定する。
【0030】
図8及び図9に示す容器の立面図には、キャップ4のカム面9及びカラー5の従動面8が示されている。
【0031】
図10〜図13を全体的に参照すると、図6〜図9に示される配置からカラー5を90度だけ回転させた状態が示されている。カラー5の回転によって、カム手段10の効果が生じる。また、カム手段10は、従動面8の反対側となるカラーの一端に形成されたベアリング面23を備えている。ベアリング面は、閉鎖体3が本体2上にあるときに、本体2の肩部14に係合する。このようなカム手段10の構成によって、カラー5の回転時に、栓部16を含むキャップ4が封止位置から軸方向へ移動する。これは、キャップ4のカム面9とカラー5の従動面8との位置が再調整されて、それらの面のピーク位置が調整されることに、起因するものである。これにより、栓部16又は少なくとも栓部の突出部分と、レセプタクル6の内面17との、摩擦嵌めによる係合が、実質的に外れて、本体2から閉鎖体3を取り外すことが可能となる。
【0032】
特に図13には、キャップ4に形成された止め部24が示されている。止め部24は、その位置においてカラー5の縁部25に係合して、キャップ4の軸方向移動の範囲を限定する。
【0033】
図14及び図15は、栓部16及びキャップ4の別の好適な実施形態を示している。キャップ4の最上部20には、栓部16を受け入れるための開口部26が形成されている。栓部16は、開口部26内での栓部16の通過を限定する頭部27を、備えている。このような構成により、閉鎖体3が所定位置にある状態で、レセプタクル6に物質を充填することができる一方、その後に、それまでのように、閉鎖体3に栓部16を差込むことができる。
【0034】
なお、このような構成により、本体に対してキャップを軸方向に押下することで、閉鎖体を嵌めることができる。キャップを嵌めたときに生じる摩擦嵌めは、最終使用者が本体に対して閉鎖体を軸方向に移動できないようにすることが可能である。反対に、閉鎖体を取り外すことが可能となるのは、摩擦嵌めが外れるまでカラーを回転させることによってカム手段の利用による機械的利点を用いた場合のみである。
【0035】
更に、塗布面の構成は、使用者の他の部分に液剤を接触させることなく、使用者が治療部位に対して液剤を調節しながら薄層状に塗布することを可能にする。
【0036】
最後に、当然のことながら、本発明の全体的な定義において示すように、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、様々な変更及び追加を導入することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明を適用した、本体に閉鎖体を備えた、容器の、好適な実施形態を示す等角図である。
【図2】閉鎖体が本体から取り外されている図1の容器を分解して示す等角図である。
【図3】組立済みの閉鎖体が本体から取り外されている図1の容器を示す等角図である。
【図4】図1の閉鎖体から隔絶された本体を示す立面図である。
【図5】図4の線A−Aで切った容器本体を示す断面図である。
【図6】図1の容器を示す立面図である。
【図7】図6の線A−Aで切った容器を示す断面図である。
【図8】図6の容器を90度だけ回転させた状態を示す立面図である。
【図9】図8の線B−Bで切った容器を示す断面図である。
【図10】図6の容器のカラーを90度だけ回転させた状態を示す立面図である。
【図11】図10の線B−Bで切った容器を示す断面図である。
【図12】図10の容器を90度だけ回転させた状態を示す立面図である。
【図13】図12の線A−Aで切った容器を示す断面図である。
【図14】閉鎖体の別の実施形態を示す等角図である。
【図15】図14の閉鎖体を示す断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の治療部位に塗布する物質を、収容する、容器であって、
物質を保持するためのレセプタクルを有する、本体と、
キャップ及びカラーを備えた閉鎖体と、を備えており、
レセプタクルが、物質を投与可能にする開口部を有しており、
本体が、使用者の治療部位への物質の塗布のために、開口部に隣接して形成された塗布面を、有しており、
キャップが、封止部が封止位置に置かれたときにレセプタクルの開口部を封止する、封止部を、有しており、
カラーが、キャップに対して軸周りに回転可能であり、
キャップに対するカラーの回転によって、封止部を封止位置から軸方向に移動させるようになっていることを特徴とする容器。
【請求項2】
封止部が、封止部が封止位置に置かれたときにレセプタクルの内面に係合する自由端、を有する栓部の形で、構成されている、請求項1記載の容器。
【請求項3】
栓部が、キャップと一体的に形成されている、請求項2記載の容器。
【請求項4】
栓部が、キャップとは別個に形成されている、請求項2記載の容器。
【請求項5】
キャップには、栓部を受け入れるための開口部が形成されており、栓部が、自由端から離れて形成されているとともに開口部を通じた栓部の移動を限定する大きさとなっている、頭部を、有している、請求項4記載の容器。
【請求項6】
栓部の自由端が、摩擦嵌めによってレセプタクルの内面に係合する、請求項2〜5のいずれか1つに記載の容器。
【請求項7】
キャップが、内面に形成された少なくとも1つのリブを有する裾部を備えており、レセプタクルが、外面に形成されたスプラインを有する本体の一部を、構成しており、リブ及びスプラインが、封止位置におけるスプライン間にリブが位置する状態で、軸方向に延びて、封止位置から軸方向への栓部の移動を限定するようになっている、前記請求項のいずれか1つに記載の容器。
【請求項8】
各スプラインが、各リブの厚さ寸法と略同様の間隔をあけて、各隣接スプラインから隔てられている、請求項7記載の容器。
【請求項9】
閉鎖体が、封止部を封止位置から移動させるために、キャップ及びカラーに関係した、カム手段を、備えている、請求項8記載の容器。
【請求項10】
カム手段が、キャップに形成されたカム面を備え、カム面が、カラーに形成された従動面に係合し、カラーが、カラーの回転によって封止部を封止位置から移動させるように、本体の肩部に対して当接するベアリング面を有している、請求項9記載の容器。
【請求項11】
カラーを、90度、180度、360度、又は720度だけ回転させて、封止部を封止位置から移動させる、請求項10記載の容器。
【請求項12】
カラーには、キャップが最大伸長位置に達したときに、キャップに形成された少なくとも1つの止め部に係合する、縁部が、形成されている、前記請求項のいずれか1つに記載の容器。
【請求項13】
塗布面が、塗布面の直径の90%〜100%の範囲内の曲率半径を有する円状且つドーム状となっている、前記請求項のいずれか1つに記載の容器。
【請求項14】
塗布面が、曲率半径が塗布面の直径の10%〜15%の範囲内の曲線縁を、有している、前記請求項のいずれか1つに記載の容器。
【請求項15】
物質が液状の経皮薬剤であり、治療部位が皮膚である、前記請求項のいずれか1つに記載の容器。
【請求項1】
使用者の治療部位に塗布する物質を、収容する、容器であって、
物質を保持するためのレセプタクルを有する、本体と、
キャップ及びカラーを備えた閉鎖体と、を備えており、
レセプタクルが、物質を投与可能にする開口部を有しており、
本体が、使用者の治療部位への物質の塗布のために、開口部に隣接して形成された塗布面を、有しており、
キャップが、封止部が封止位置に置かれたときにレセプタクルの開口部を封止する、封止部を、有しており、
カラーが、キャップに対して軸周りに回転可能であり、
キャップに対するカラーの回転によって、封止部を封止位置から軸方向に移動させるようになっていることを特徴とする容器。
【請求項2】
封止部が、封止部が封止位置に置かれたときにレセプタクルの内面に係合する自由端、を有する栓部の形で、構成されている、請求項1記載の容器。
【請求項3】
栓部が、キャップと一体的に形成されている、請求項2記載の容器。
【請求項4】
栓部が、キャップとは別個に形成されている、請求項2記載の容器。
【請求項5】
キャップには、栓部を受け入れるための開口部が形成されており、栓部が、自由端から離れて形成されているとともに開口部を通じた栓部の移動を限定する大きさとなっている、頭部を、有している、請求項4記載の容器。
【請求項6】
栓部の自由端が、摩擦嵌めによってレセプタクルの内面に係合する、請求項2〜5のいずれか1つに記載の容器。
【請求項7】
キャップが、内面に形成された少なくとも1つのリブを有する裾部を備えており、レセプタクルが、外面に形成されたスプラインを有する本体の一部を、構成しており、リブ及びスプラインが、封止位置におけるスプライン間にリブが位置する状態で、軸方向に延びて、封止位置から軸方向への栓部の移動を限定するようになっている、前記請求項のいずれか1つに記載の容器。
【請求項8】
各スプラインが、各リブの厚さ寸法と略同様の間隔をあけて、各隣接スプラインから隔てられている、請求項7記載の容器。
【請求項9】
閉鎖体が、封止部を封止位置から移動させるために、キャップ及びカラーに関係した、カム手段を、備えている、請求項8記載の容器。
【請求項10】
カム手段が、キャップに形成されたカム面を備え、カム面が、カラーに形成された従動面に係合し、カラーが、カラーの回転によって封止部を封止位置から移動させるように、本体の肩部に対して当接するベアリング面を有している、請求項9記載の容器。
【請求項11】
カラーを、90度、180度、360度、又は720度だけ回転させて、封止部を封止位置から移動させる、請求項10記載の容器。
【請求項12】
カラーには、キャップが最大伸長位置に達したときに、キャップに形成された少なくとも1つの止め部に係合する、縁部が、形成されている、前記請求項のいずれか1つに記載の容器。
【請求項13】
塗布面が、塗布面の直径の90%〜100%の範囲内の曲率半径を有する円状且つドーム状となっている、前記請求項のいずれか1つに記載の容器。
【請求項14】
塗布面が、曲率半径が塗布面の直径の10%〜15%の範囲内の曲線縁を、有している、前記請求項のいずれか1つに記載の容器。
【請求項15】
物質が液状の経皮薬剤であり、治療部位が皮膚である、前記請求項のいずれか1つに記載の容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公表番号】特表2008−510660(P2008−510660A)
【公表日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−520617(P2007−520617)
【出願日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【国際出願番号】PCT/AU2005/001033
【国際公開番号】WO2006/005135
【国際公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(503196558)アクルックス・ディ・ディ・エス・プロプライエタリー・リミテッド (12)
【氏名又は名称原語表記】ACRUX DDS PTY LTD
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【国際出願番号】PCT/AU2005/001033
【国際公開番号】WO2006/005135
【国際公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(503196558)アクルックス・ディ・ディ・エス・プロプライエタリー・リミテッド (12)
【氏名又は名称原語表記】ACRUX DDS PTY LTD
【Fターム(参考)】
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