説明

回転式電光板及びその駆動方法

本発明は駆動モータの回転速度の変化と関係なく各LEDが正確な位置にてオン/オフされるので、高価なエンコーダーを使用しなくとも、より鮮明な文字やイメージ表現が可能で電光板の製造単価を削減でき製品の価格競争力を向上させられる回転式電光板及びその駆動方法を提供する為のもので、本発明の回転式電光板は回転軸を所定の速度で回転させる駆動モータと、回転軸と連結させ所定の回転半径で回転する回転体と、回転体上に配置されたLEDアレーと、回転体が1回転する都度原点パルスを発生させる原点パルス発生部と、原点パルスを利用し回転体の回転周期を求め、回転周期を回転体の回転半径により区画された複数の仮想領域の数で分けた値に相応する周期を持つ複数のラインパルスを発生させるラインパルス発生部と、ラインパルスが発生する都度、表現したい文字やイメージがディスプレーされる様にLEDアレーを選択的にオン/オフさせる為の制御信号を出力するコントローラーで構成されている事が特徴である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電光板(an electronic display board; an electronic sign board)
に関するもので、正確にはLEDアレー(array)の選択的 オン/オフを通してイメージ及び文字を表現するにあたり文字及びイメージをより鮮明に表現でき、製品のコストを顕著に節減できる回転式電光板及びその駆動方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電光板はイメージや文字を表示するディスプレー装置として、最近では光繊維、発光ダイオード、液晶ディスプレー等で成り立つ多様な形態の電光板が登場している。特に、高輝度及び多色発光ダイオードの出現で、これらを利用した大型野外電光板、地下鉄案内電光板、商品宣伝及び広告用案内板等が既に実用化されているのが現状である。
【0003】
しかし、これらの大部分は二次元配列による文字やイメージを表示する形態である。よって、多様なイメージや文字を表現する為には多数の発光ダイオードが必要となり、その分だけ価格が高くなる。また、多数の発光ダイオードを駆動させる為には、駆動回路の構成及び制御方法が複雑で、特に電力消費が増すと言う短点があった。
【0004】
最近では、発光ダイオードの一次元配列構造を回転させる事による残像効果を利用し二次元映像を表示する回転式電光板が台頭した。例えば、図1に示した様に、中心軸(1)を中心に360°回転し上部には文字及びイメージを表現する為に、選択的にオン/オフする多数のLED(3)が配列された回転体(5)で構成された回転式電光板を挙げる事ができる。
【0005】
参考に、図1の説明符号"7"は回転体が回転する間は上記LEDを選択的なオン/オフにより文字やイメージが表示される背景原板を表したもので、図面符号"9"(DRIVE MOTOR)は駆動モータを表したものである。
【0006】
上記の様な回転式電光板を駆動させる為には図2に示した様に、文字やイメージによるデータを入力するデータ入力部(11)(DATA ENTRY UNIT)と、上記データ入力部(11)から入力されたデータを演算処理し該当LEDの点灯信号を出力するデータ演算出力部(13)(DATA OPERATION OUTPUT UNIT)と、上記データ演算出力部(13)から認可信号によりイメージや文字が残像によって表示される様に上記LED(3)のオン/オフを全般的に制御する為の制御信号を出力する表示制御部(15)(DISPLAY CONTROLLER)と、上記表示制御部(15)の制御信号により上記LED(3)のオン/オフを直接に制御するLED駆動部(17)(LED DRIVE)と、上記中心軸(1)に連結された回転体(5)を回転させる駆動モータ(9)と、上記駆動モータ(9)の回転による回転体(5)の位相を検出する為の位相検出部(19)(PHASE DETECTOR)と、上記位相検出部(19)にて検出された検出信号により上記駆動モータ(9)が既に設定された速度で回転できる様に、上記駆動モータ(9)の回転速度を調節する駆動モータ制御部(21)(DRIVE MOTOR CONTROLLER)で構成される。
【0007】
この様に構成された従来の回転式電光板の動作は次の通りである。まず、電光板に表示しようとする文字やイメージに相応するデータを上記データ入力部(11)を介して入力する。上記の入力されたデータはデータ演算出力部(13)に伝達される。上記データ演算出力部(13)は入力されたデータを演算処理し上記回転体(5)上に配列されているLEDのオン/オフによる残像現象で文字やイメージが表示できる様に該当LED(3)を制御する為の制御信号を上記表示制御部(15)にて認可する。この時、電源供給部(図示せず)から電源の供給を受ける駆動モータ(9)は高速で回転する事になる。上記位相検出部(19)は上記駆動モータ(9)の回転による回転体(5)の位相を検出した後、位相検出信号を上記駆動モータ制御部(21)に認可する。参考までに、ディスプレーされる文字やイメージの鮮明度は上記駆動モータ(9)の回転速度により左右されるが、上記駆動モータ制御部(21)は入力される位相検出信号から上記駆動モータ(9)の回転速度が既に設定された速度で回転しているかを分析する。もし、上記駆動モータの回転速度が既に設定された速度で回転してない場合は表示しようとする文字やイメージが正確に表示されない。よって、上記の電光板では上記駆動モータ(9)の回転速度が既に設定されている速度を常に維持する様に上記駆動モータ(9)を制御する為の駆動モータ制御部(21)が必ず必要となる。しかし、上記駆動モータ(9)の回転速度が既に設定されている速度で回転している場合は、上記表示制御部(15)はLED駆動部(17)に制御信号を出力する。ここに上記回転体(5)が回転する間、上記LED駆動部(17)によりLED(3)が選択的でオン/オフされ、文字やイメージが表現される。
【0008】
一方、図3aは従来他の実施例による回転式電光板の要点平面図で、上述した実施例と同一な構成要素に対しては同一の符号を付与し説明する。図3aに示した通り、回転式電光板はLED(3)が配置された回転体(5)と、上記回転体(5)を駆動させる為の駆動モータ(9)と、上記回転体(5)の位相検出の為のエンコーダー(31)で構成される。ここで、上記エンコーダー(31a)はディスク(31b)及びフォトカプラー(31c)で成り立っている。上記ディスク(31b)は図3bに示した様に、透明なプラスチックで出来ていて、その外郭部上には分度器の目盛の様に一定間隔で陰影処理がされている。また、上記エンコーダー(31a)はフォトカプラー(31c)により透明な部分を感知する都度、制御信号を出力する。
【0009】
この様な構造の回転式電光板をブロック図で示した図4の様に、全体動作を制御するコントローラー(41)(CONTROLLER)と、上記フォトカプラー(31c)によりディスク(31b)の透明な部分が感知される都度、それに相応する制御信号を上記コントローラー(41)に出力するエンコーダー(31a)と、表現したい文字やイメージのデータを入力するデータ入力部(11)と、上記コントローラー(41)を制御し上記駆動モータ(9)を駆動させる為の電源を供給する電源供給部(43)(POWER-SUPPLY UNIT)と、上記コントローラー(41)の制御信号を受け上記LEDを選択的にオン/オフさせるLED駆動部(17)で構成される。
【0010】
上記の様に構成された回転式電光板によると、回転体(5)とディスク(31b)が回転する時、上記フォトカプラー(31c)によりディスク(31b)の透明な部分が感知され、その都度エンコーダー(31a)はコントローラー(41)に制御信号を出力する。ここでコントローラー(41)はエンコーダー(31a)から制御信号が入力される都度LED駆動部(17)に制御信号を出力しLEDを選択的にオン/オフさせ文字やイメージがディスプレーされる様にする。
【0011】
しかし、上記の様な従来の回転式電光板は次の様な問題点を抱えている。まず、駆動モータの回転速度が一定でなければ表現したい文字やイメージが正確に表示されないので、上記駆動モータの回転速度を一定に維持させる為の駆動モータ制御部が必然的に必要となる。したがって、全体的にコストが高くなるだけでなく、電光板のサイズが不必要に大きくなると言う難点がある。次に、ディスク及びフォトカプラーを含むエンコーダー(Encoder)を使用した回転式電光板の場合、上記エンコーダーの価格が高額なので、これも製品コスト増加を招き価格競争力を低下させる要因となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
そこで、本発明は上記の様な従来の技術の問題点を解決する為のものとして、駆動モータの回転速度が変化するのとは関係なく正確な文字やイメージを表現が可能な回転式電光板及びその駆動方法を提供するところに、その目的がある。
【0013】
本発明のまた別の目的は、高価なエンコーダーを使用しなくとも正確で鮮明な文字やイメージ表現が可能で電光板の製造単価を削減し製品の価格競争力を確保できる回転式電光板及びその駆動方法を提供する事である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の目的を達成する為に本発明の回転式電光板は残像現象を利用した回転式電光板で、回転軸を所定の速度で回転させる駆動モータと、上記回転軸に連結し所定の回転半径で回転する回転体と、上記回転体上に配置されたLEDアレーと、上記回転体が1回転する都度、原点パルスを発生させる原点パルス発生部と、上記原点パルスを利用し回転体の回転周期を求め、上記回転周期を上記回転体の回転半径で区画された複数の仮想領域の数で分けた値に相応する周期を持つ複数のラインパルスを発生させるラインパルス発生部と、上記ラインパルスが発生する都度に表現しようとする文字やイメージがディスプレーされる様に上記LEDアレーを選択的にオン/オフさせる為の制御信号を出力するコントローラーで構成されている点が特徴である。
【0015】
この様な本発明の回転式電光板では、上記LEDアレーは第1色、第2色及び第3色のLEDラインが上記回転軸を中心にそれぞれが所定の角度で配列されている事が望ましい。
【0016】
また、上記LEDラインを3色(Red、Green、Blue)に限定せずに3色以上の複数色のLEDラインで構成する事が可能である。この時、上記LEDライン中の互いに隣接するLEDライン間の角度は上記回転体の回転半径を上記複数の仮想ラインの数で分けた値に相応する角度の倍数を維持する事が望ましい。
【0017】
この様に、各LEDライン間の角度を回転体の回転半径で複数の仮想ラインの数で分けた値に相応する角度の倍数で維持する事で、特定位置にてR色LEDとG色LED及びB色LEDが正確なタイミングでそれぞれの輝度レベルで点灯し上記三色の調合により鮮明なカラーを出す事ができる。
【0018】
また、本発明の回転式電光板は表現しようとする文字及びイメージが表示できる様に各仮想ライン上で選択的にオン/オフされるLEDに対するデータを保存しているメモリー部がある。 上記メモリー部に保存されたデータはコントローラー内のDMAC(Direct Memory Access Controller)により読み込まれた(Read)後LED駆動部に伝達される。この時に上記データは各LEDの輝度レベルが調整されたデータである。
【0019】
一方、本発明の回転式電光板の駆動方法はa)回転体が一回転する都度、原点パルスを発生する段階と、b)上記原点パルスを利用し回転体の回転周期を測定する段階と、c)上記回転体が一回転する間に回転体の回転周期を上記回転体の回転半径で区画された複数の仮想ラインの数で分けた値に相応する周期を持つ複数のラインパルスを発生する段階と、d)上記ラインパルスが発生する都度LEDを選択的にオン/オフさせ文字やイメージを表現する段階で構成されているのが特徴である。
【0020】
ここで、上記回転体の回転半径により区画された複数の仮想ラインは、表現しようとする文字やイメージの解像度で、512個または1024個に設定できる。また回転体の回転周期は現在ラインパルス発生部に入力された原点パルスと以前に入力された原点パルス間の時間を測定し求める。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本件発明についての上記及び他の目的、機能その他の利点は、次に述べる詳細な説明及び、これに関連する図面によってより正確に理解されるであろう。すなわち、
【図1】従来の技術による回転式電光板を説明する為の概念図である。
【図2】従来の技術による回転式電光板を説明する為の概念図である。
【図3】図3aと図3bは、従来は他の実施例による回転式電光板の要点平面図である。
【図4】従来は他の実施例による他の回転式電光板の駆動ブロック図である。
【図5】本発明の実施例による回転式電光板の要点平面図である。
【図6】本発明の実施例による回転式電光板の構成ブロック図である。
【図7】本発明の実施例による回転式電光板の動作を説明する為のタイミング図である。
【図8】本発明の実施例による輝度レベル調整回路の構成図である。
【図9】本発明の実施例による回転式電光板のLEDアレーを示した図面である。
【図10】本発明による実施例による回転式電光板の要点平面図である。
【図11】図10と同様な回転式電光板に文字がディスプレーされる様子を表した図面である。
【図12】本発明の実施例による回転式電光板の駆動方法を説明する為のフローチャートである。
【図13】本発明の実施例による回転式電光板の文字表示状態を示した図面である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、添付した図面を参照し本発明の回転式電光板及びその駆動方法を説明する。なお、図面中において、異なる図面で表示された場合であっても同一又は類似する部材については同じ参照番号を表示する。さらに、以下の記載において、本件発明の主旨をぼやけさせる恐れがあるときは、関連する周知の機能や構成の記載を省略する。
【0023】
まず、本発明である回転式電光板は上部にLEDアレー(Array)が配置された回転体が所定の回転半径で回転する間にLEDの選択的なオン/オフにより文字やイメージが特定位置にて表現できる様に上記回転体が基準点を中心に1回転する都度、原点パルス(Origin Pulse)を発生させる。そして上記原点パルスの周期を上記回転体の回転半径により区画された複数の仮想ラインの数で分け、その分けた値に該当する周期を持つ複数のラインパルスを発生させラインパルスが発生する都度にLEDアレーを選択的にオン/オフさせる。
【0024】
この様な本発明の回転式電光板は、位相検出機で検出された回転体の位相検出信号から上記回転体を回転させる駆動モータの回転速度を検出し駆動モータの回転速度を一定に制御し文字やイメージを表現しなければならない従来の回転式電光板とは異なり、回転体の回転周期を検出し上記回転体の回転周期を回転体の回転半径で区画された複数の仮想ラインの数で分けた値に該当する周期を持つ複数のラインパルスを発生させ上記ラインパルスが発生する都度LEDを選択的にオン/オフさせる事で文字やイメージが特定位置にて正確に表現できる様にするだけでなく、本発明の回転式電光板は高価なエンコーダー(Encoder)を使用しなくとも原点パルスとラインパルスだけで回転体の回転半径内の特定位置にてLEDのオン/オフのタイミングを正確に制御する事で、鮮明な文字やイメージの表現が可能である。
次に本発明の回転式電光板の実施例を説明する。
【0025】
[実施例]
図5は本発明の実施例による回転式電光板の要点平面図で、図6は本発明の実施例による回転式電光板の構成ブロック図である。図5または図6に示した様に、本発明の実施例での回転式電光板は大きく分けると、回転軸(51)を中心に所定の回転半径で回転する回転体(53)と、上記回転体(53)の上部に配置され上記回転体(53)が回転する間に選択的にオン/オフし文字やイメージを表現する複数のLEDで構成されるLEDアレー(55)と、上記回転体(53)を回転させる為の駆動力を提供する駆動モータ(57)で構成される。参考までに、図5の説明符号"59"は回転体(53)が回転する間に残像効果による文字やイメージが表示される背景原板を示す。
【0026】
ここで、本発明の実施例による回転式電光板は、実際には上記回転体(53)が回転半径で1回転する時を感知し回転体(53)が1回転する都度に原点パルス(Origin Pulse: OP)を発生する原点パルス発生部(61)(ORIGINE PULSE GENERATION)と、上記原点パルス部(61)にて発生した原点パルスの発生周期を利用し回転体(53)の回転周期を求めた後、上記回転体(53)の回転周期を回転体(53)の回転半径で求めた複数の仮想ラインの数で分け、その分けた値に相応する周期を持つ複数のラインパルス(Line Pulse: LP)を発生するラインパルス発生部(63)(LINE PULSE GENERATOR)と、文字やイメージを表現する為に各仮想ライン上にて選択的にオン/オフされなければならないLEDに対するデータを保存しているメモリー部(65)(MEMORY)と、電光板駆動の為の全体動作を制御し上記メモリー部(65)に保存されたデータを読み取りLED駆動部に伝達するコントローラー(67)(CONTROLLER)と、上記コントローラー(67)を制御し上記LEDを選択的にオン/オフさせるLED駆動部(69)(LED DRIVE)で構成される。
【0027】
また、上記回転式電光板は駆動モータ(57)に電源を供給する電源供給部と、表現したい文字やイメージのデータを入力するデータ入力部がある。
【0028】
また、上記コントローラー(67)はダイレクトメモリーアクセスコントローラー(Direct Memory Access Controller;以下、「DMAC」という)が含まれている。 このDMACは、ラインパルスが入力される都度、該当タイミングにてオン/オフするLEDに対しデータをメモリー部(65)から読み取りLED駆動部(69)に伝達する。
【0029】
この様に構成された本発明の実施例による回転式電光板は図7に示したタイミング図の様に、上記原点パルス発生部(61)は回転体(53)が1回転する都度、原点パルス(OP)を発生する。上記原点パルス発生部(61)にて発生した原点パルス(OP)がラインパルス発生部(63)に入力されれば、ラインパルス発生部(63)は現在入力される原点パルスとその前に入力された原点パルスの時間をチェックし回転体(53)の1回転周期を計算する。
【0030】
そして、上記ラインパルス発生部(63)は、回転体(53)の回転周期を回転体(53)の回転半径により区画された複数の仮想ラインの数で分けた値に相応する周期を持つ複数のラインパルス(LP1,LP2,...,LPn)を発生させる。例を挙げれば、仮想ラインを回転体(53)の回転半径により512個に区画したならば、ラインパルス発生部(63)は回転体(53)の回転周期中に512個のラインパルスを一定周期で発生させる。
【0031】
上記ラインパルス発生部(63)にて発生したラインパルスはコントローラー(67)に入力される。上記コントローラー(67)内のDMAC(Direct Memory Access Controller)はラインパルスが入力される都度、メモリー部(65)に保存されオン/オフされるLEDのデータを読み取り、これらをLED駆動部(69)に伝達する。上記LED駆動部(69)はDMACから入力されるデータに相応し該当LEDのオン/オフを制御するので、回転体(53)が回転する間LEDの選択的なオン/オフによって文字やイメージが表現される。この時、データは各LEDの輝度レベルが調整されたデータとして、データ値を利用し各LEDの輝度レベルを調整することができる。
【0032】
図8は、本件発明の好ましい実施例に係る各LED輝度レベル調整回路(BRIGHTNESS LEVEL CONTROL CIRCUIT)の詳細を示したものである。輝度レベル調整回路には、輝度レベル調整部(101)(BRIGHTNESS LEVEL CONTROLLER)と、抵抗アレー(103)とが、含まれる。輝度レベル調整部(101)に送られるデータは、上記した輝度レベル調整データと同じ物である。更なる詳細については、上記DMACにて輝度レベル調整部(101)に入力されたデータは前でも触れた様に、輝度レベルが調整されたn-bitsデータである。図8に示した様に、DMACにてn-bitsのデータが入力されればLEDを点灯させるためにN個のレジスター(resistors)の中からMレジスターを選択し、輝度レベル調整部101入力されたn-bitのデータの輝度で点灯する。よって、上記LEDにてオン(ON)されたスイッチと繋がった抵抗値によって調整された電流が認可され、結局上記DMACにて入力されるデータに相応する輝度で点灯する。この時のN個のレジスターとはそれぞれ異なる抵抗値で、その増減仕様を担う。
【0033】
また、図9は本発明の実施例による回転体に配置されたLEDアレーを示したもので、LEDアレー(55)はRed(R),Green(G),Blue(B)、3色のLEDライン(55a,55b,55c)が回転体(53)上にて、それぞれ回転軸(51)を中心に所定の角度で配置される。この時、隣接するLEDライン間の角度は回転体(53)の回転半径により区画された仮想ラインの数で決定される。もし、回転半径で512個の仮想ラインが区画された場合は、隣接する仮想ライン間の角度は上記回転体(53)の回転半径が360°を512個の仮想ラインの数で分けた値である0.703125°となり、R,G,BのLEDライン間の角度も0.703125°を満たさなければならない。しかし、回転体(53)上に配置されたR色LEDライン(55a)とG色LEDライン(55b)及びB色LEDライン(55c)は各LED自体の大きさを考慮すると、隣接するLEDライン間の角度が0.703125°より大きくならざるを得ないので、実際は各LEDラインが所定の角度を保てる様に回転体(53)上に配置するときは各LEDライン(55a,55b,55c)間の角度を1.40625°、2.109375°、2.8125°、・・・(=0.703125XM, M=任意の自然数)等の様に0.703125°の倍数になる角度を維持する様にする事が望ましい。
【0034】
この様に、相互に隣接するLEDライン間の角度を回転体(53)の回転半径(360°)を仮想ラインの数(512ライン)で分けた値に相応する角度(0.703125°)の倍数を維持しながら、上記3色のLEDラインが順序的に特定の位置にて正確なタイミングにて点灯する事によってカラーの文字やイメージを鮮明に表現する事ができる様になる。
【0035】
さらに、上記実施例にてはLEDラインをR,G,B、3色に限定したが、必ずしも3色に限定せずに解像度により複数色のLEDラインを配置する事も勿論可能である。
【0036】
また、上記回転体(53)はバー(bar)形状を含め球形状等いくらでも変形が可能である。つまり、図9は回転体(53)がバー(bar)形状の場合を示したもので、回転体(53)を図10の様に球形状で設置しても構わず、回転体(53)を球形状で設置した場合のディスプレー形体は図11に示した通りである。ここで、回転体(53)の回転周期を検出し回転体(53)が1回転する都度、原点パルスを発生させ、上記原点パルスの周期を回転体の回転半径にて区画された複数の仮想ラインの数で分け、その分けた値に該当する周期を持つ複数のラインパルスを発生し、上記ラインパルスが発生する都度にLEDアレーを選択的にオン/オフさせる一連の過程は回転体(53)がバー(bar)形状で設置された時と同一である。
以下、本発明の実施例による回転式電光板の駆動方法を、図12を参照し説明すると次の様になる。
【0037】
図12は、本発明の実施例による回転式電光板の駆動方法を説明する為のフローチャートで、まず表現したい文字やイメージに相応するデータを入力する(S801)(ENTER TEXT AND IMAGE DATA TO BE DISPLAYED)。つまり、表現したい文字やイメージに相応し該当仮想ライン上にてオン/オフされなければならないLEDに対しメモリー部(65)のアドレスを上記コントローラー(57)内のMDACに設定する。その後、駆動モータ(57)に電源が供給されれば回転体(53)は所定の速度で回転し、この時に上記原点パルス発生部(53)が基準点を中心に1回転する都度、原点パルスを発生する。(S802)(GENERATE ORIGIN PULSE AT ONE ROTATION TIME OF REVOLUTION)。
【0038】
上記原点パルス発生部(61)にて発生した原点パルスはラインパルス発生部(63)に入力され、これにラインパルス発生部(63)は前に入力された原点パルスと今入力された原点パルス間の時間を測定し回転体(53)の周期を計算する。 そして、上記回転体(53)の回転周期を回転体(53)の回転半径により区画された仮想ラインの数で分けた値に相応する周期を持つ複数のラインパスルを発生する(S803)(GENERATE PLURALITY OF LINE PULSES EACH HAVING PERIOD CORRESPONDING TO DIVISION RESULT VALUE)。
【0039】
上記ラインパルス発生部(63)にて発生したラインパルスはコントローラー(67)に入力され、上記コントローラー(67)内のDMACはラインパルスが入力される都度にメモリー部(65)からオン/オフされるLEDに対しデータを読み取り、これらをLED駆動部(69)に出力する(S804)(CONTROL DMAC TO READ DATA OF LEDs TO BE SWITCHED ON OR OFF FROM MEMORY & TRANSMIT READ DATA TO LED DRIVE)。
【0040】
最後にLED駆動部(69)はコントローラー(67)から入力されるデータに相応し各仮想ライン上の該当LEDを選択的にオン/オフさせる(S805)(SELECTIVELY SWITCH ON OR OFF CORRESPONDING LEDs ON INDIVIDUAL VIRTUAL LINES & DISPLAY TEXT AND IMAGE)。
【0041】
したがって、図13に示した様に、上記回転体(53)が回転する間に回転半径により区画された各仮想ライン上にて該当LEDが選択的にオン/オフされる事で残像よる文字やイメージが表示される。
【産業上の利用可能性】
【0042】
上記にて述べた様に、本発明の回転式電光板は及びその駆動方法は次の様な効果がある。
駆動モータの回転速度を一定に維持させる為の別の駆動モータ制御部が不必要で、高価なエンコーダーを使用しないので、その分回路的構成を簡略化できるのみならず、製造単価を削減させ価格競争力を確保する事ができる。
また、原点パルスを利用し回転体の回転周期を検出し、上記回転体の回転周期を上記回転体の回転半径により区画された仮想ラインの数で分けた値に相応する周期を持つラインパルスを利用しLEDが正確な位置にてオン/オフされるので鮮明な文字やイメージを表現する事ができる。
以上、本発明の望ましい実施形態を説明したが、本発明は多様な変化や変更をする事ができ、上記実施例を適切に変形して同様に応用する事も可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸を所定の速度で回転させる駆動モータと、
上記回転軸に連結され所定の回転半径で回転する回転体と、
上記回転体上に配置されたLEDアレーと、
上記回転体が1回転する都度、原点パルスを発生させる原点パルス発生部と、
上記原点パルスを利用し回転体の回転周期を求め、上記回周期を上記回転体の回転半径により区画された複数の仮想領域の数で分けた値に相応する周期を持つ複数のラインパルスを発生させるラインパルス発生部と、
上記ラインパルスが発生する都度、表現したい文字やイメージがディスプレーされる様に上記LEDアレーを選択的にオン/オフさせる為の制御信号を出力するコントローラー、
で構成される事を特徴とする回転式電光板。
【請求項2】
上記コントローラーの制御信号を受けて上記LEDアレーを選択的にオン/オフさせるLED駆動部が具備されている事を特徴とする請求項1記載の回転式電光板。
【請求項3】
上記LEDアレーには複数色のLEDラインが上記回転軸を中心に各所定の角度で配置されている事を特徴とする請求項1記載の回転式電光板。
【請求項4】
上記LEDラインはRED,GREEN,BLUEラインである事を特徴とする請求項3記載の回転式電光板。
【請求項5】
上記各LEDライン間の角度は、上記回転式の回転半径を上記複数の仮想ラインの数で分けた値に相応する角度の倍数を維持する事を特徴とする請求項3記載の回転式電光板。
【請求項6】
上記文字やイメージを表現する為に上記各仮想ライン上にてオン/オフされるLEDに対してデータを保存するメモリー部がある事を特徴とする請求項1記載の回転式電光板。
【請求項7】
上記LEDアレーを構成する各LEDの輝度レベルを調整する為に輝度レベル調整部がある事を特徴とする請求項1記載の回転式電光板。
【請求項8】
上記コントローラーは上記の各仮想ライン上で選択的オン/オフされるLEDに対するデータを上記メモリー部から読み取り上記LED駆動部に伝達するダイレクトメモリーアクセスコントローラー(DMAC)がある事を特徴とする請求項1記載の回転式電光板。
【請求項9】
上記回転体は球形状、曲線形状、直線のバー(bar)形象中のいずれかで構成されている事を特徴とする請求項1記載の回転式電光板。
【請求項10】
上記データは各LEDの輝度レベルが調整されたデータである事を特徴とする請求項6記載の回転式電光板。
【請求項11】
a)回転体が1回転する都度、原点パルスを発生する段階、
b)上記原点パスルを利用し上記回転体の回転周期を測定する段階、
c)上記回転体が一回転する間に上記回転体の回転周期を上記回転体の回転半径で区画された複数の仮想ラインの数で分けた値に相応する周期を持つ複数のラインパルスを発生する段階、
d)上記ラインパルスが発生する都度、LEDを選択的にオン/オフさせ文字やイメージを表現する段階、
がある事を特徴とする回転式電光板の駆動方法。
【請求項12】
上記回転体の回転周期を測定する段階b)は、
今入力された原点パルスと、その前に入力された原点パルス間の時間を測定する事を特徴とする請求項11記載の回転式電光板の駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2006−527384(P2006−527384A)
【公表日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−500587(P2005−500587)
【出願日】平成15年10月23日(2003.10.23)
【国際出願番号】PCT/KR2003/002244
【国際公開番号】WO2004/109630
【国際公開日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(506098011)協栄株式会社 (1)
【Fターム(参考)】