説明

圧縮性流体を用いる粉末状活性物質配合物の製造方法

室温で固体である少なくとも一の活性物質、少なくとも一の分散剤B)、ポリビニルアルコール及び必要であれば添加剤C)を含んで成る粉末状活性物質配合物であって、個々の活性物質粒子はポリビニルアルコールのコートによって囲まれており、アモルファス状態で存在し、ナノメーターの範囲の直径を有する配合物を開示する。更に、圧縮性流体を用いる新規な配合物の製造方法及びそれらが含んで成る活性物質を適用するためのそれらの使用、及び製造方法を行うための装置を開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の方法は、COを用いる細かい活性物質粒子を製造するための、及び高粘度オイルからエマルジョンを製造するための革新的な分散方法である。
【背景技術】
【0002】
本発明の方法は、ファイル番号10151392.5を有するドイツ国特許出願に記載されている溶融分散からの進歩(又は改良)である。溶融分散では、固体懸濁物(又はサスペンジョン)を、懸濁物の融点より高い温度に加熱した後細かく乳化し、その後迅速に冷却して細かいアモルファスの分散物(又はディスパージョン)を与える。
【0003】
圧縮性(又は圧縮可能)流体を用いる分散物の製造において、溶融と乳化は、より低温で可能である。それゆえ、生成物が得られる限り、より積極的に行わない。この効果は、圧縮性流体は活性物質に溶け、融点を低下させ、溶融物の粘度を低下させるという事実に、おそらく帰することができる。
【0004】
従って、CO系の方法は、常套の溶融分散を使用することができない、温度に敏感な物質のために考慮する別の価値がある。
【0005】
COの使用は、高粘度オイルの細かいエマルジョンも可能とする。この理由は、多分オイル用の溶媒として圧縮性流体の適切性であり、その結果、高い粘度は低下する。
【0006】
文献(例えば、Chem. Eng. Proc. 2000, 39, 19-28, Chem. Ing. Tech. 1997, 69, 298-311)から、方法のホストは、圧縮性流体を用いて微粒子を製造するために既知である。
【0007】
方法の群の間で、本質的に区別することができる。そこでは、
1.超臨界流体は、非溶媒(又はアンチソルベント)として作用し、粒子は沈降/結晶化によって物質溶液から生ずる(ガス非溶媒、圧縮流体非溶媒を用いる沈降、溶液促進固体分散物)
2.超臨界流体は、溶媒であり、流体が容器内に減圧される場合、粒子が生成する(RESS)、
3.超臨界流体は、物質の溶融物又は懸濁物に溶かされ、物質/流体混合物を容器内に減圧した場合、微粒子を形成する(ガスで飽和した溶液からの粒子の生成、連続粉末コーティング噴霧法、濃縮粉末形態)。
【0008】
方法が作用する様式は、例えば、圧縮された又は超臨界流体の溶媒特性、融点の低下、粘度低下、拡散係数の増加及び物質移動係数等の現象に由来し得る。多くの場合、現象の組み合わせが伴うので、方法を明らかに分類することは、必ずしも可能ではない。MarrとGamseは商業的方法に超臨界流体を使用する一般的な概要を示した(Chem. Eng. Proc. 2000, 39, 19-28)。圧縮ガスを用いる微粒子の製造は、Bungert et al.によって調べられた(Chem. Ing. Tech. 1997, 69, 298-311)。
【0009】
PGSS方法の場合(EP 744 992 A1)では、固体中に溶解する圧縮性流体のガス圧力下で固体を溶融し、ノズルを通して噴霧塔内に減圧する。溶融物に溶かされている圧縮性流体の爆発性効果の結果として微粉化が行われる。活性粒子のサイズは、10μmの領域にある。
【0010】
Muraの方法(EP 661 091 A1)では、まず第一に、固体を各々溶かし、その後、超臨界流体中に分散する。微粉化は、再び、噴霧塔内に減圧することで行われる。
【0011】
Odellの方法(US 05 487 965)では、運搬液体中の粒子固体の懸濁液を、初めに製造する。その後この懸濁液を同様に超臨界流体中に分散し、次に微粉にするために減圧する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0012】
室温で固体の少なくとも一の活性物質A)、
少なくとも一の分散剤B)、
コーティング材料E)、及び
場合により添加剤C)
を含んで成る新規な粉末状の活性物質配合物であって、
個々の活性物質粒子は、コーティング材料E)、特にポリビニルアルコールのコートで被覆(又はコート)されており、特にアモルファス状態で存在しており、1μmを超えない領域の平均直径を有する配合物が新たに見出された。
【0013】
a)室温で固体の少なくとも一の活性物質A)、少なくとも一の分散剤B)、場合により添加剤B)を、水相に懸濁させること、
b)超臨界状態の少なくとも一の圧縮性流体D)を、a)で形成される懸濁液(又はサスペンジョン)に、加圧下で加えること、
c)b)で形成される混合物を加熱して、混合物が含む固体成分を液化すること、
d)得られる分散物(又はディスパージョン)を均質化(又はホモジナイズ)した後、コーティング材料E)、特にポリビニルアルコールの水溶液を、単独で又は他のコーティング材料E)との混合物で、及び場合により添加剤C)と、加えること、
e)分散物の圧力を突然低下させ(又は減圧し)、分散物を、特に同時に乾燥、好ましくは噴霧乾燥又は凍結乾燥、特に好ましくは噴霧乾燥に付すこと
によって、本発明の粉末状活性物質配合物を製造することができることを、更に見出した。
【0014】
最後に、本発明の粉末状活性物質配合物は、配合物が含む活性物質を適用(又は応用)するために特に適することが見出された。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の目的では、アモルファス状態は、DSCを用いる分析にて、相変化を認識できないもの又はX−線回折による分析にて、実質的に全く結晶構造を示さないものをいう。
【0016】
本発明の目的に適する流体D)は、特に、1〜6の炭素原子を有する炭化水素、特に、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、n−ヘキサン、i−ヘキサン等、二酸化炭素、フロンガス、窒素、貴ガス(又は希ガス)、ガス状酸化物、例えば、NO、CO、アンモニア、1〜4の炭素原子を有するアルコール、特にメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、ブタノール、ハロゲン化炭化水素、又は上述の物質の混合物から成る群から選択される流体である。
【0017】
本発明の粉末状活性物質配合物は、溶融分散により得られるが、個々の粒子はカプセル化されていない、それに構造的に近い現行の調整品より実質的に安定である。本発明の配合物の安定性の意外さの他の理由は、ポリビニルアルコールのコートが、水に溶けた後、活性物質A)は、再結晶することであるように考えられることである。しかし、この予想に反して、この効果は生じなかった。
【0018】
本発明の粉末状活性物質配合物は、多くの長所でも注目すべきである。例えば、対応する現行の配合物と比較して活性物質の含有量は極めて高い。このことは、所望量の活性成分を適用するために、ほんの少量の配合物で十分であることを意味する。他の長所は、本発明の粉末状活性物質配合物は、使用前に容易に再分散することができること、活性成分のバイオアベイラビリティー(又は生物学的利用能)は、下記の製造で達成される高いレベルで残っていることである。最後に、配合物の製造の間に活性物質A)に加わる熱的負荷は、DE 10 151 392.5 に記載の方法よりもまだ低い。
【0019】
本発明の粉末状配合物に存在する、適する活性物質A)は、室温(25℃)で、固体の活性な医薬(薬学又は製薬)物質、活性な農芸化学物質、ビタミン、カロチノイド(又はカロテノイド)又はアロマ(又は香料)である。
【0020】
使用できるカロチノイドの例は、既知で利用可能な、この分野の化合物の天然又は合成例であり、例えば、カロチン(又はカロテン)、リコピン、ビキシン、ゼアキサンチン、クトリプトキサンチン(ctryptoxanthin)、シトラナキサンチン(citranaxanthin)、ルテイン、カンサキサンチン、アスタキサンチン、β−アポ−4’−カロチナール、β−アポ−8’−カロチナール、β−アポ−12’−カロチン、β−アポ−8’−カロチン酸(carotenoic acid)を例示でき、及びこの群のヒドロキシ−又はカルボキシ−含有化合物のエステル、例えば、低級アルキルエステル、好ましくはメチル及びエチルエステルを例示できる。特に好ましいものは、商業的に利用できるもの、例えば、β−カロチン、カンサキサンチン、β−アポ−8’−カロチナールとβ−アポ−8’−カロチン酸エステル(carotenic ester)等である。
【0021】
同様に、レチノイドを用いることができ、全てトランスのレチノイン酸(又はレチン酸)、13−シス−レチノイン酸及びこの酸のエステル及びアミドを例示できる。使用できるこの種の化合物は、D.L. Newton, W.R. Henderson and M.B. Sporn による Cancer Research 40, 3413-3425 に記載されている。
【0022】
活性な医薬物質A)として、イブプロフェン、クロトリマゾール、フルコナゾール、インドキサカルブ、アセチルサリチル酸及びシプロフロキサシンを例示するがことできる。
【0023】
本明細書の活性農芸化学物質A)は、融点が20℃以上の植物を処理するための常套の全ての物質を意味する。殺菌剤、防かび剤、殺虫剤、ダニ駆除剤、線虫駆除剤、軟体動物駆除剤及び植物成長調整剤が好ましい。
【0024】
殺菌剤、防かび剤として、下記のものを例示できる:
2−アニリノ−4−メチル−6−シクロプロピルピリミジン;2’,6’−ジブロモ−2−メチル−4’−トリフルオロメトキシ−4’−トリフルオロメチル−1,3−チアゾール−5−カルボキサニリド;2,6−ジクロロ−N−(4−トリフルオロメチルベンジル)ベンズアミド;(E)−2−メトキシイミノ−N−メチル−2−(2−フェノキシフェニル)アセトアミド;8−ヒドロキシキノリンサルフェート;メチル (E)−2−{2−[6−(2−シアノフェノキシ)ピリミジン−4−イルオキシ]フェニル}−3−メトキシアクリレート;メチル (E)−メトキシイミノ[アルファ−(o−トリルオキシ)−o−トリル]アセテート;2−フェニルフェノール(OPP)、アンプロピルフォス(ampropylfos)、アニラジン、アザコナゾール、
ベナラキシル、ベノダニル(benodanil)、ベノミル、ビナパクリル、ビフェニル、ビテルタノール、ブラスチシジン−S、ブロムコナゾール、ブピリメート、ブチオベート(buthiobate)、
カルシウムポリスルフィド、カプタホール、キャプタン、カルベンダジム、カルボキシン、キノメチオネート、クロロネブ、クロロピクリン、クロロタロニル、クロゾリネート、クフラネブ(cufraneb)、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロフラム(cyprofuram)、カルプロパミド、
ジクロロフェン、ジクロブトラゾール、ジクロフルアニド、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジメチリモール、ジメトモルフ、ジニコナゾール、ジノカップ、ジフェニルアミン、ジピリチオン(dipyrithion)、ジタリムフォス(ditalimfos)、ジチアノン、ドーディン(dodine)、ドラゾキソロン、
エポキシコナゾール、エチリモール(ethirimol)、エトリジアゾール、
フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム(fenfuram)、フェニトロパン(fenitropan)、フェンピクロニル(fenpiclonil)、フェンチンアセテート、フェンチンハイドロオキサイド(又は水酸化フェンチン)、ファーバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルオロミド(fluoromide)、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルトラニル、フルトリアホール、ホルペット、ホセチル−アルミニウム、フサライド、フベリダゾール、フララキシル(furalaxyl)、ヒュームサイクロックス(furmecyclox)、フェンヘキサミド、
グアザチン、
ヘキサクロロベンゼン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、
イマザリル、イミベンコナゾール、イミノクタジン、イプロベンホス(IBP)、イプロジオン、イソプロチオラン、イプロバリカルブ、
カスガマイシン、
マンカッパー(mancopper)、マンコゼブ、マンネブ、メパニピリム、メプロニル、メタラキシル、メトコナゾール、メタスルホカルブ、メタフロキサム(methfuroxam)、メチラム、メトスルホバックス(metsulfovax)、ミクロブタニル、ニッケル ジメチルジチオカルバメート、ニトロタール−イソプロピル、ヌアリモル(nuarimol)、
オフレース(ofrace)、オキサジキシル、オキサモカルブ(oxamocarb)、オキシカルボキシン、
ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、ホスダイフェン、ピマリシン、ピペラリン(piperalin)、ポリオキシン、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、プロピコナゾール、プロピネブ、ピラゾホス、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピロキロン、
キントゼン(PCNB)、キノキシフェン、
テブコナゾール、テクロフタラム、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チシオフェン(thicyofen)、チオファネート−メチル、チラム、トルクロホス−メチル、トリフルアニド、トリアジメホン、トリアジメノール、トリアゾオキサイド(triazoxide)、トリクラミド、トリシクラゾール、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、トリフロキシストロビン、
バリダマイシンA、ビンクロゾリン、
ジネブ、ジラム、
2−[2−(1−クロロ−シクロプロピル)−3−(2−クロロフェニル)−2−ヒドロキシプロピル]−2,4−ジヒドロ−[1,2,4]−トリアゾール−3−チオン
3−(1−[2−(4−[2−クロロフェノキシ)−5−フルオロピリミジ−6−イルオキシ)−フェニル]−1−(メトキシイミノ)−メチル)−5,6−ジヒドロ−1,4,2−ジオキサジン及び
2−(2−[6−(3−クロロ−2−メチルフェノキシ)−5−フルオロピリミジ−4−イルオキシ]−フェニル)−2−メトキシイミノ−N−メチル−アセトアミド。
【0025】
殺菌剤として、下記のものを例示することができる:
ブロノポール、ジクロロフェン、ニトラピリン、オクチリノン、フランカルボン酸、オキシテトラサイクリン、プロベナゾール、テクロフタラム。
【0026】
殺虫剤、ダニ駆除剤及び線虫駆除剤として下記のものを例示できる:
アバメクチン、アセフェート、アクリナトリン、アラニカルブ、アルジカルブ、アルファメトリン(alphamethrin)、アミトラズ、エバーメクチン、AZ60541、アザジラクチン、アジンホスA、アジンホスM、アゾシクロチン、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−(エトキシメチル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロール−3−カルボニトリル、ベンダイオカルブ、ベンフラカルブ、ベンスルタップ、ベタシフルトリン(betacyfluthrin)、ビフェントリン、BPMC、ブロフェンプロックス(brofenprox)、ブロモホスA、ブフェンカルブ(bufencarb)、ブプロフェジン、ブトカルボキシン(butocarboxin)、ブチルピリダベン、カズサホス、カルバリル、カルボフラン、カルボフェノチオン、カルボスルファン、カルタップ、クロエトカルブ、クロルエトキシホス(chloretoxyfos)、クロルフルアズロン、クロルメホス、N−[(6−クロロ−3−ピリジニル)−メチル]−N’−シアノ−N−メチル−エタンイミドアミド、クロルピリホス、クロルピリホスM、シス−レスメトリン、クロシトリン(clocythrin)、クロフェンテジン、シアノホス、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シヘキサチン、シペルメトリン、シロマジン、
デルタメトリン、デメトン−M、デメトン−S、デメトン−S−メチル、ジアフェンチウロン、ダイアジノン、ジクロフェンチオン、ジクロルボス、ジクリホス(dicliphos)、ジクロトホス、ジエチオン、ジフルベンズロン、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジオキサチオン、
エマメクチン、エスフェンバレレート、エチオフェンカルブ、エトフェンプロックス、エトプロホス、
フェナミホス、フェナザキン、酸化フェンブタスズ、フェノブカルブ、フェノチオカルブ、フェノキシカルブ、フェンプロパトリン、フェンピラド、フェンピロキシメート、フェンバレレート、フィプロニル、フルアズロン、フルシクロクスロン(flucycloxuron)、フルシトリネート、フルフェノクスロン、フルフェンプロックス(flufenprox)、フルバリネート、ホノホス、ホルモチオン、ホスチアゼート、フブフェンプロックス(fubfenprox)、フラチオカルブ、
HCH、ヘプテノホス、ヘキサフルムロン、ヘキシルチアゾックス(hexylthiazox)、
イミダクロプリド、イプロベンホス、イサゾホス、イソフェンホス、イソプロカルブ、イソキサチオン、イベルメクチン、ラムダ−シハロトリン、ルフェヌロン、
メカルバム、メビンホス、メスルフェンホス、メタアルデヒド、メタクリホス、メタミドホス、メチダチオン、メチオカルブ、メソミル、メトルカルブ(metolcarb)、ミルベメクチン、モノクロトホス、モキシデクチン、
ナレド、NC184、ニテンピラム、
オキサミル、オキシデプロホス、
ペルメトリン、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ピリミカーブ、プロフェノホス、プロメカルブ、プロパホス、プロポキスル、プロチオホス、プロトエート(prothoate)、ピメトロジン、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、ピレスメトリン(pyresmethrin)、ピレトラム、ピリダベン、ピリミジフェン、
ピリプロキシフェン、
キナルホス、
サリチオン、セブホス(sebufos)、シラフルオフェン、スルホテップ、
テブフェノジド、テブフェンピラド、テブピリミホス(tebupirimiphos)、テフルベンズロン、テフルトリン、テメホス、ターバム、タトラクロロビンホス、チアクロプリド、チアフェノックス(thiafenox)、チアメトキサム(thiamethoxam)、チオジカルブ、チオファノックス(thiofanox)、チオメトン、スリンギエンシン(thuringiensin)、トラロメトリン、トランスフルトリン、トリアラセン(triarthene)、トリアズロン(triazuron)、トリクロルホン、トリフルムロン、トリメタカルブ(trimethacarb)、
バミドチオン、XMC、キシリルカルブ、ゼータメトリン(zetamethrin)。
【0027】
軟体動物駆除剤として、メタアルデヒド及びメチオカルブを例示することができる。
【0028】
除草剤として、下記のものを例示することができる:
アニリド、例えば、ジフルフェニカン及びプロパニル等;芳香族カルボン酸、例えば、ジクロロピコリン酸、ジカンバ及びピクロラム等;アリールオキシアルカン酸、例えば、2,4−D、2,4−DB、2,4−DP、フルロキシピル(fluroxypyr)、MCPA、MCPP及びトリクロピル等;アリールオキシ−フェノキシ−アルカノエート、例えば、ジクロフォップ−メチル、フェノキサプロップ−エチル、ハロキシフォップ(haloxyfop)−メチル及びキザロホップ−エチル等;アジノン、例えば、クロリダゾン及びノルフルラゾン等;カルバメート、例えば、クロルプロファム、デスメディファム、フェンメディファム及びプロファム等;クロロアセトアニリド、例えば、アラクロール、メタザクロール(metazachlor)、プレチラクロール及びプロパクロール等;ジニトロアミリン、例えば、オリザリン、ペンディメタリン及びトリフルラリン等;ジフェニルエーテル、例えば、アシフルオルフェン、ビフェノックス、フルオログリコフェン(fluoroglycofen)、ホメサフェン、ハロサフェン(halosafen)、ラクトフェン及びオキシフルオルフェン等;尿素、例えば、クロルトルロン、ジウロン、フルメチュロン、イソプロツロン、リニュロン及びメタベンズチアズロン等;ヒロドキシルアミン、例えば、アロキシジム、クレトジム、シクロキシジム、セトキシジム及びトラルコキシジム等;イミダゾリノン、例えば、イマゼタピル、イマザメタベンズ、イマザピル及びイマザキン等;ニトリル、例えば、ブロモキシニル、ジクロベニル及びアイオキシニル等;オキシアセトアミド、例えば、メフェナセット等;スルホニル尿素、例えば、アミドスルフロン(amidosulfron)、ベンスルフロン−メチル、クロリムロン−エチル、クロルスルフロン、シノスルフロン、メトスルフロン−メチル、ニコスルフロン、プリミスルフロン、ピラゾスルフロン−エチル、チフェンスルフロン−メチル、トリアスルフロン及びトリベヌロン−メチル等;チオールカルバメート、例えば、ブチレート、シクロエート、ジアレート、EPTC、エスプロカルブ、モリネート、プロスルホカルブ(prosulfocarb)及びトリアレート等;トリアジン、例えば、アトラジン、シアナジン、シマジン、シメトリン、テルブトリン及びテルブチラジン;トリアジノン、例えば、ヘキサジノン、メタミトロン及びメトリブジン等;その他のもの、例えば、アミノトリアゾール、ベンフレセート、ベンタゾン、シンメチリン、クロマゾン、クロピラリド、ジフェンゾコート、ジチオピル、エトフメセート、フルオロクロリドン(fluorochloridone)、グルホシネート、グリホサート、イソキサベン、ピリデート、キンクロラック、キンメラック(quinmerac)、スルホサート及びトリジファン。4−アミノ−N−(1,1−ジメチルエチル)−4,5−ジヒドロ−3−(1−メチルエチル)−5−オキソ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキサミド及び2−((((4,5−ジヒドロ−4−メチル−5−オキソ−3−プロポキシ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)カルボニル)アミノ)スルホニル)−メチルベンゾエートも例示することができる。
【0029】
植物成長調整剤として、塩化クロロコリン及びエテホンを例示することができる。
【0030】
本発明の目的に適する分散剤B)には、そのような配合物に通常用いられ、所望の界面活性能を有する、全ての常套の非イオン、アニオン、カチオン及び両性イオン物質が含まれる。これらの物質には、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪アルコール、脂肪アミン、アルキルフェノール又はアルキルアリールフェノールと、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドとの反応生成物、及びそれらの硫酸エステル、リン酸モノエステル及びリン酸ジエステル、及びエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの反応生成物、及びアルキルスルホネート、アルキルサルフェート(又は硫酸エステル)、アリールサルフェート、ハロゲン化テトラアルキルアンモニウム、ハロゲン化トリアルキルアリールアンモニウム及びアルキルアミンスルホネーが含まれる。分散剤B)は、個々に又は混合物で使用することができる。ひまし油とエチレンオキサイドとの1:20〜1:60のモル比の反応生成物、C6〜C20のアルコールとエチレンオキサイドとの1:5〜1:50のモル比の反応生成物、脂肪アミンとエチレンオキサイドとの1:2〜1:20のモル比の反応生成物、1モルのフェノールと2〜3モルのスチレン及び10〜50モルのエチレンオキサイドとの反応生成物、C8〜C12のアルキルフェノールとエチレンオキサイドとの1:5〜1:30のモル比の反応生成物、C8〜C16のアルキルベンゼンスルホン酸塩、例えば、カルシウム塩、モノエタノールアンモニウム塩、ジエタノールアンモニウム塩及びトリエタノールアンモニウム塩等が好ましい。
【0031】
非イオン分散剤B)の例として、商品名プルロニック(Pluronic)(登録商標)PE10100及びプルロニック(登録商標)F68(BASF社(BASF))及びAtlox(登録商標)4913(ユニケマ社(Uniqema))で既知の製品を例示することができる。トリスチリルフェニルエトキシレートも適する。アニオン分散剤B)の例として、Baykanol SL (スルホン化ジトリルエーテルとホルムアルデヒドとの縮合生成物であり、市販されている)の商品名で既知のバイエル社(Bayer AG)の製品、及びリン酸エステル化又は硫酸エステル化トリスチリルフェノールエトキシレートを例示でき、この場合、特に、Soprophor(登録商標)FLK 及び Soprophor(登録商標)4D384(ロディア社(Rhodia))を例示できる。
【0032】
分散剤B)として、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのコポリマーの例として、トリスチリルフェノールとエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドとの反応生成物、例えば、平均で24のエチレンオキサイド基を含むトリスチリルフェノールエトキシレート、平均54のエチレンオキサイド基を有するトリスチリルフェノールエトキシレート又は平均6のエチレンオキサイド基と8のプロピレンオキサイド基を有するトリスチリルフェノールエトキシレートを例示でき、及びリン酸エステル化又は硫酸エステル化トリスチリルフェノールエトキシレート、例えば、平均16のエチレンオキサイド基を有するリン酸エステル化トリスチリルフェノールエトキシレート、平均16のエチレンオキサイド基を有する硫酸エステル化トリスチリルフェノールエトキシレート又は平均16のエチレンオキサイド基を有するリン酸エステル化トリスチリルフェノールエトキシレートのアンモニウム塩も例示でき、リポイド(又は類脂質)、例えば、リン脂質グリコール酸ナトリウム塩又はレシチンも例示でき、リグインスルホネート(liguinsulphonate)も例示できる。更に、湿潤剤特性を有する物質も適する。アルキルフェノールエトキシレート、ジアルキルスルホスクシネート、例えば、ナトリウムジイソオクチルスルホスクシネート、ラウリルエーテルサルフェート、及びポリオキシエチレン−ソルビタン脂肪酸エステル等を好ましく例示できる。
【0033】
本発明の目的のためのコーティング材料E)は、特に、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、糖類、好ましくは、ブドウ糖、オリゴマーの糖類、特に二糖類、特に好ましくは、甘蔗糖、又は多糖類である。
【0034】
本願のポリビニルアルコールは、ビニルアルコールの水溶性重合生成物及び部分的に加水分解された酢酸ビニルの水溶性ポリマーの両方に関する。10,000〜200,000の平均分子量(数平均)を有するポリビニルアルコールが好ましい。
【0035】
例として、商品名モヴィオール(Mowiol)(登録商標)3−83で既知のクラリアント社(Clariant)の製品を例示できる。アセテート基の含有量が1〜28%で、13,000〜130,000の平均分子量(数平均)を有する部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルも好ましい。
【0036】
モヴィオール(登録商標)3−83の場合、付されている数値は、次の意味を有する:3は、4%強の水溶液の20℃での粘度(mPa・s)を意味し、83は、加水分解の程度をモル%で示す。
【0037】
本発明に使用する特に適するものは、ポリ酢酸ビニルの部分的な加水分解によって得られるポリビニルアルコールであって、72〜99モル%程度加水分解されており、20℃で4%強の水溶液について測定して、2〜40mPa・s、特に好ましくは3〜18mPa・sの粘度を有するものである。これらの部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルの各々と混合物の両方が、適する。
【0038】
本発明の配合物に存在してよい、適する添加剤C)には、浸透剤、消泡剤、低温安定剤、防腐剤(又は保存料)、色素(又は染料)、再分散剤、分解剤(又は分解物質)、不活性充填剤、及び膜形成剤(又は膜形成要素)が含まれる。
【0039】
本明細書において適する浸透剤には、植物の中への、活性農芸化学物質(又は農薬)の浸透を向上するために一般に用いられる全ての物質が含まれる。下記式のアルカノールアルコキシレートが好ましい。
【化1】

[ここで、
Rは、直鎖状の又は枝分かれ状の、4〜20の炭素原子を有するアルキルであり、
AOは、エチレンオキサイド基、プロピレンオキサイド基、ブチレンオキサイド基又はエチレンオキサイド基とプロピレンオキサイド基の混合物であり、
mは、2〜30の数である。]
【0040】
特に好ましい一の浸透剤の群は、下記式のアルカノールアルコキシレートである。
【化2】

[ここで、
Rは、上述したとおりであり、
EOは、−CH−CH−O−であり、
nは、2〜20の数である。]
【0041】
他の特に好ましい浸透剤の群は、下記式のアルカノールアルコキシレートである。
【化3】

[ここで、
Rは、上述したとおりであり、
EOは、−CH−CH−O−であり、
POは、下記のとおりであり、
【化4】

pは、1〜10の数であり、
qは、1〜10の数である。]
【0042】
他の特に好ましい浸透剤の群は、下記式のアルカノールアルコキシレートである。
【化5】

[ここで、
Rは、上述したとおりであり、
EOは、−CH−CH−O−であり、
POは、下記のとおりであり、
【化6】

rは、1〜10の数であり、
sは、1〜10の数である。]
【0043】
他の特に好ましい浸透剤の群は、下記式のアルカノールアルコキシレートである。
【化7】

[ここで、
tは、8〜13の数であり、
uは、6〜17の数ある。]
上述の式において、
Rは、好ましくは、ブチル、i−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、n−オクチル、i−オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、i−ノニル、デシル、n−ドデシル、i−ドデシル、ラウリル、ミリスチル、i−トリデシル、トリメチルノニル、パルミチル、ステアリル、又はエイコシルである。
【0044】
式(Ic)のアルカノールアルコキシレートとして、下記式の2−エチルヘキシルアルコキシレートを例示することができる。
【化8】

[ここで、
EOは、−CH−CH−O−であり、
POは、下記のとおりであり、
【化9】

数8及び6は、平均値を示す。]
【0045】
式(Id)の特に好ましいアルカノールアルコキシレートは、tが9〜12の数で、uが7〜9の数である、この式の化合物である。
【0046】
アルカノールアルコキシレートの一般的な定義は、上述の式により与えている。これらの物質には、上述のタイプの鎖長が異なる物質の混合物が含まれる。従って、添え字は、場合により整数からはずれ得る平均値という結果となる。
【0047】
例として、tが、平均値10.5であり、uが、平均値8.4である式(Id)のアルカノールアルコキシレートを例示できる。
【0048】
上述した式のアルカノールアルコキシレートは、ほぼ既知であり、既知の方法(参照、WO 98-35 553 A1、WO 00-35 278 A1 及び EP 0 681 865 A1)で製造することができる。
【0049】
適する消泡剤には、農芸化学組成物にこの目的のために一般に用いられる全ての物質が含まれる。シリコーンオイル及びステアリン酸マグネシウムが好ましい。
【0050】
適する低温安定剤は、農芸化学組成物にこの目的のために一般に用いることができる全ての物質が含まれる。尿素、グリセロール及びプロピレングリコールを例示することができる。
【0051】
適する防腐剤には、このタイプの農芸化学組成物にこの目的のために一般に用いることができる全ての物質が含まれる。プリベントール(Preventol)(登録商標)(バイエル社)及びプロキセル(Proxel)(登録商標)を例示することができる。
【0052】
上述の市販品の化学的な意味は下記の通りである:

アトロックス(ATLOX)(登録商標)4913
2−メチル−プロペン酸と、α−メチル−ω−ヒドロキシポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)及びメチル 2−メチル−2−プロパノエートとのブロックコポリマー、

プルロニック(PLURONIC)(登録商標)10100
メチルオキシランと、オキシランとのブロックコポリマー、

プルロニック(PLURONIC)(登録商標)F68
メチルオキシランと、オキシランとのブロックコポリマー、

プリベントール(PREVENTOL)(登録商標)D2
ベンジルヘミホルマール、

プロキセル(PROXEL)(登録商標)GXL
1,2−ベンズイソチアゾール−3(2H)−オン、

ソプロホール(SOPROPHOR)(登録商標)3D384
ポリエチレングリコールモノ[トリス(α−メチルベンジル)フェニル]エーテルサルフェートアンモニウム塩、

ソプロホール(SOPROPHOR)(登録商標)FLK
ポリエチレングリコールモノ[トリス(α−メチルベンジル)フェニル]エーテルホスフェートカリウム塩、
【0053】
適する色素(又は染料)には、農芸化学組成物にこの目的のために一般に用いることができる全ての物質が含まれる。二酸化チタン、色素グレードのカーボンブラック、酸化亜鉛及び青色色素及びパーマネントレッドFGR(permanent red FGR)を例示することができる。
【0054】
適する再分散剤には、固体農芸化学組成物にこの目的のために一般的に用いることができる全ての物質が含まれる。界面活性剤、膨張剤及び糖等が好ましい。例として、ラクトン、尿素、ポリエチレングリコール及びテトラメチロールプロパンを例示できる。
【0055】
適する分解剤(又は分解物質:disintegrant)(それらは既知である)には、水と組み合わせた場合、本発明の粉末配合物の崩壊(又は破壊)を促進するために適する物質が含まれる。塩化ナトリウム及び塩化カリウム等の塩が好ましい。
【0056】
適する不活性充填剤には、例えば、農芸化学組成物にこの目的のために一般に用いることができ、増粘剤(又は濃厚剤)として作用しない全ての物質が含まれる。無機粒子、例えば、カーボネート、シリケート及びオキサイド等が好ましく、有機物質、例えば、尿素−ホルムアルデヒド縮合物等も好ましい。例として、カオリン、ルチル、シリカ、高分散シリカ、シリガゲル、及び天然及び合成シリケートを例示でき、更にタルクも例示することができる。
【0057】
適する膜形成剤(又は膜形成要素)には、活性物質配合物にこの目的のために一般的に用いることができる水溶性物質が含まれる。ゼラチン、水溶性澱粉及びポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンの水溶性コポリマーが好ましい。
【0058】
粉末状の活性物質配合物において、個々の成分の量を、かなり広い範囲で変えることができる。例えば、
固体活性物質A)の濃度は、10〜50重量%であることが好ましく、15〜40重量%であることがより好ましく、
分散剤B)の濃度は、5〜50重量%であることが好ましく、7.5〜40重量%であることがより好ましく、
コーティング材料E)、特にポリビニルアルコールの濃度は、10〜30重量%であることが好ましく、15〜30重量%であることがより好ましく、
添加剤C)の濃度は、0〜50重量%であることが好ましく、0〜40重量%であることがより好ましい。
【0059】
本発明の粉末状活性物質配合物は、活性物質及び分散剤を含み、コーティング材料E)、特にポリビニルアルコールのコートによって被覆されているさまざまな個々の粒子を含んで成る。コートは、他の水溶性膜形成剤も更に含んでよい。粒子は、アモルファス状態にあり、ナノメーターの範囲の平均直径を有する。粒子の平均粒子直径(数平均)は、10〜1000nmであることが好ましく、40〜500nmであることがより好ましい。
【0060】
コーティング材料E)のコート、特にポリビニルアルコールのコート(即ち、カプセル)の平均直径は、5〜500μmであることが好ましく、10〜150μmであることがより好ましい。
【0061】
方法を行う際、工程(a)の手順は、特に、細かく分割した、場合により予め粉砕した活性物質A)及び分散剤B)、及び必要であれば、添加剤C)を、攪拌しながら水に懸濁することである。この工程は、一般的に10℃〜30℃の温度で、好ましくは室温で操作される。
【0062】
用語「細かく分割した」とは、本明細書では、平均粒子サイズが直径で50μmを超えない活性物質A)を用いることを意味する。
【0063】
次工程の工程b)において、得られる懸濁液(又は懸濁物)を、加圧下、圧縮性流体D)と混合する。この工程は、50,000〜500,000hPaの圧力で、好ましくは70,000〜300,000hPaの圧力で操作することが好ましい。この操作のための温度は、本方法の工程a)で懸濁液が製造される温度と対応してよく、又はより高い温度又はより低い温度を選択してよい。
【0064】
本発明の工程c)において、分散相を形成し使用されている固体成分が液化するまで、工程b)から得られる混合物を加熱して、成分が液滴の形態で水相中に分布するエマルジョンが形成される。この工程は、各々の活性物質の(標準条件下の)融点より低い温度で一般に行われ、又は活性物質混合物の場合、最も高い融点を有する固体の融点より低い温度で一般に行われ、好ましくは40℃〜220℃で行われ、より好ましくは50℃〜220℃で行われる。エマルジョン状態は、ほんの短時間のみ存在するような速度で混合物を加熱することが好ましい。本明細書で短時間とは、例えば、数ミリ秒の領域の時間を意味する。
【0065】
得られたエマルジョン(即ち、水相中の液滴形態の溶融物の分散物)は、本発明の工程(d)で、例えば、ジェット・ディスパーサー、他の高圧ホモジナイザー又はローター/ステータ原理で動作するホモジナイザーを用いて、細かい分散物を得るために、まず均質化される。ホモジナイザー又はジェット・ディスパーサーで均質化する際、通常、40℃〜220℃の温度で行われる。
【0066】
工程d)で均質化を行う場合、ホモジナイザーの差圧下で、操作することが一般的であり、40,000hPa〜1,600,000hPaの差圧で行うことが好ましく、50,000hPa〜1,000,000hPaの差圧で行うことがより好ましい。
【0067】
次に製造された極めて細かい分散物を、工程e)にて、カプセル化する目的で、コーティング材料E)の水溶液と、好ましくは10〜50重量%の濃度で、好ましくはポリビニルアルコールと、及び適当である場合、添加剤C)と混合する。
【0068】
本発明の方法の工程e)において、工程d)からの分散物について、圧力を突然低下させ、圧縮性流体D)を膨張させ、得られる粒子の破壊を助け、好ましくは同時に乾燥ガス、特に乾燥空気又は不活性ガス、より好ましくは窒素又は貴ガスを用いる噴霧乾燥に付す。
【0069】
噴霧乾燥について、相当広い範囲で温度を変えることができる。100℃〜200℃、より好ましくは120℃〜180℃の乾燥ガス入口温度で、及び50℃〜100℃、より好ましくは60℃〜90℃の乾燥ガス出口温度で操作することが好ましい。
【0070】
本発明の方法の特に好ましい一の態様において、凍結乾燥を用いて、工程d)からのエマルジョンに存在する水を除去することができる。活性物質が比較的高い温度で不安定である場合、この方法を、適切に用いることができる。
【0071】
噴霧乾燥と凍結乾燥の両方を用いることが好ましく、粉末配合物中に、極めて低レベルの残留水分しか存在しない。乾燥は通常残留水分量が1重量%より低くなるまで行われる。残留水分量とは、本明細書では、揮発性化合物、例えば、水、又は、適切である場合、溶媒の量を意味する。
【0072】
本発明の方法を行う場合、もし工程a)において、添加剤C)としてポリビニルアルコールを加えるなら、工程d)で、このカプセル形成コーティング材料E)を加える必要はない。
【0073】
従って、本発明は、活性物質の溶融分散及び溶融均質化と、次の乾燥とを組み合わせることによる、粉末状活性物質配合物の別の製造方法にも関し、その方法は、
a)室温で固体である少なくとも一の活性物質A)、少なくとも一の分散剤B)、及び場合により添加剤C)及び少なくとも一のコーティング材料E)を、水相に懸濁させること、
b)超臨界状態の少なくとも一の圧縮性流体D)を、加圧下で、a)で形成される懸濁液(又は懸濁物)に加えること、
c)b)で形成される混合物を加熱して、それが含む固体を液化すること、
d)得られる分散物を均質化すること及びその後
e)分散物の圧力を突然低下させ、特に同時に分散物を乾燥、好ましくは噴霧乾燥又は凍結乾燥、特に好ましくは噴霧乾燥に付すこと
によって特徴付けられる。
【0074】
本発明の方法は、連続的に又はバッチ式で行うことができる。
【0075】
本発明の製造方法を行うために、少なくとも
圧縮性流体D)を耐圧容器に加圧下で入れることができるポンプ、
攪拌機を備え、圧力発生に適するポンプを介して熱交換器と接続される耐圧容器、
圧力発生に適するポンプ、
熱交換器、
熱交換器と接続されているジェット・ディスパーサー又はホモジナイザー、
ジェット・ディスパーサー又はホモジナイザーから耐圧容器に戻るバルブで閉鎖可能なパイプライン、及びジェット・ディスパーサー又はホモジナイザーから下記計量型ポンプ及び、適切な場合、混合容器と接続されるパイプライン、
後者から導かれるパイプラインを有する計量型ポンプ及び、適切な場合、混合容器、
後者から導かれるパイプラインと接続されている噴霧乾燥機
を含んで成る、新規な装置を用いることが好ましい。
【0076】
本発明の方法を実施するために適する装置の図を図1に示す。この図において、
1=圧縮性流体D)用計量型ポンプ(又は定量ポンプ)、
2=攪拌機を有する耐圧性容器、
3=圧力発生用に適するポンプ、
4=熱交換器、
5=ジェット・ディスパーサー(又はジェット分散機:jet disperser)、
6=バルブ、
7=冷却回路(又は系統)内の冷却器(又はコンデンサー)、
8=冷却回路内に取り付けられているポンプ、
9=溶液供給用計量型ポンプ、
10=噴霧乾燥機である。
【0077】
熱交換器4は、入ってくる懸濁液を迅速に加熱して所望の温度にすることを可能にする装置である。
【0078】
ジェット・ディスパーサー5は、入ってくるエマルジョンをノズルを通して分散させるように構成されている。製造される分散物の細かさは、使用されるノズルと均質化する圧力に依存する。ノズルの穴を小さくすると、より細かい分散物が得られる。一般的にいうと、0.1と1mmの間の、好ましくは0.2と0.7mmの間の穴を有するノズルが使用される。
【0079】
ポンプ9は、冷却回路(又は系統)から、引き出されるパイプラインに取り付けられている計量型デバイスである。装置のこの地点で、攪拌機を有する追加の混合容器を取り付けることもできる。
【0080】
噴霧乾燥機10は、分散物を減圧することができ、その結果、圧縮性流体D)が発泡し、入ってくる水溶液の水が除去されるようなタイプの装置である。噴霧乾燥機も、凍結乾燥機に置き換えることができる。
【0081】
上述の装置を用いて本発明の方法を実施すると、特に第一段階にて、結晶構造を有する一又はそれ以上の固体活性物質A)及び適する場合添加剤C)を細かく分割された状態で、容器2の水と分散剤B)の混合物に、分散させることを伴う。成分を予め砕いた状態で組み合わせることもできる。しかし、別の可能性は、成分を混合した後、ローター/ステータ分散機、コロイドミル又はビーズミルを用いて、成分を細かく砕くことである。
【0082】
ポンプ1を用いて、圧縮性流体D)を、加圧下、容器2に準備した懸濁液に加える。
【0083】
このようにして製造される分散物を、ポンプ3によって、熱交換機4を通して、下流のジェット・ディスパーサー5の中に運ぶ。運搬に加え、ポンプは、必要な分散圧力を強める機能も有する。
【0084】
ジェット・ディスパーサー5に入る前に、熱交換器4の分散物を迅速に固体相の融点より高い温度に加熱して、一時的にエマルジョンを形成する。その後このエマルジョンをジェット・ディスパーサー5で細かく均質化し、ジェット・ディスパーサーを通る通路の直後に冷却回路系7/8で冷却する。冷却時間を最少にするために、分散物を冷却器7の中に通し、分散機を出る分散物の流れを基準として、約10倍のポンプによる循環流により、ポンプ8を用いて再循環する。冷却ループの結果、急冷(又はクエンチ)により、ミリ秒の期間でエマルジョンを冷却し、活性物質粒子をアモルファス状に固化することを確保する。
【0085】
冷却回路を通る通路の後、計量型ポンプ9により、ポリビニルアルコールの水溶液が加えられ、適当であれば、更に、コーティング材料及び/又は他の添加剤C)も、アモルファス粒子の分散物に加えられる。しかし、本発明の方法の特に一の変形において、使用されるポリビニルアルコール溶液は、加えられるべきアモルファス粒子を、冷却回路7/8において、又はバッチ式の容器2においてさえも、カプセル化することもできる。
【0086】
その後直ちに、このようにして予め安定化されている溶液を噴霧乾燥機10に入れて、減圧する;ここで、圧縮性流体D)は、発泡し、水が分散物から除去され、活性物質の粒子は、コーティング材料によって、カプセル化される。
【0087】
各々の場合、生成物は、易流動性の(又はさらさらした)粉末である。粒子サイズは、上述したように、ジェット・ディスパーサーのノズル−噴霧条件に依存する。
【0088】
本発明の一の変形において、流れの一部を、ジェット・ディスパーサー5と冷却回路7/8との間で除去し、バルブ6を用いて容器2にリサイクルする。この循環様式の結果として、ジェット・ディスパーサーを通して、何回も分散物を均質化することができる。循環モードにおいて、熱交換器4を用いる代わりに、容器2によって、温度制御をすることもできる。
【0089】
本発明の粉末配合物は、たとえ相当長期間保存したとしても、安定である。それらを水中で攪拌することで、均質な噴霧流体に変えることができる。適用(又は塗工)の領域で、これらの噴霧流体を、一般的に既知の方法、即ち、例えば、スプレー、流し込み、注入等によって、用いることができる。更に別の方法では、粉末を粒状化することができ、又はそれらを錠剤化、ペースト化、又は他の用途の形態に処理することができる。
【0090】
本発明の粉末配合物の塗工速度を、相当広い範囲で変化させることができる。速度は、各々の場合に存在する活性物質A)によって及び配合物中のその量によって左右される。
【0091】
本発明の粉末配合物を用いて、特に有利な方法で、活性物質A)を運ぶことができる。含まれる活性物質は、容易に生物的に利用でき、活性成分が結晶状態で存在する常套の配合物よりも、実質的により良好である生物学的活性を発現する。
【0092】
図1を参照しながら、例として以下、本発明を説明する。
【実施例】
【0093】
例1
容器2の中で、
5重量部の下記式の活性物質、
【化10】

5重量部の乳化剤(平均16のエチレンオキサイド単位を含むトリスチリルフェノールエトキシレートのリン酸モノ/ジエステル混合物、商品名Soprophor(登録商標)3D33)、
90重量部の水
から成る3リットルの懸濁液を混合し、ローター/ステータ系を用いて、分散した。粒子サイズは、1μmと10μmの間であった。耐圧容器2の中の、製造した懸濁液の中に600gのCOをポンプで入れた。180リットル/時間の循環流、54,000hPaの系の圧力及び70℃の温度調節で、懸濁液を、ポンプ3を用いて、50,000hPaの均質化圧力下で、0.2mmのノズル穴を有するジェット・ディスパーサー5を通して、運んだ。約5回のポンプによる循環サイクルの後、ポンプ3を止めて、容器の内容物を1.2リットルの水中25重量%強のポリビニルアルコール(Mowiol(登録商標)3−83、クラリアント社)と混合し、ライン9からその後直ちに、混合物を、中空コーンノズルを通して、噴霧乾燥機10の中に減圧した。その間に、COは、流出しており、80℃>流出空気温度で、乾燥した。これにより、水に再分散が可能であり、約20μmの粒子サイズを有する易流動性粉末を得た。分散物中の活性物質粒子のサイズは、0.2μmであった。粒子の形態(構造又はモルフォロジー)は、アモルファス状であった。
【0094】
例2
容器2の中で、
5.4重量部の活性物質イブプロフェン、
5.4重量部の乳化剤(Tween80)、
21.6重量部のカプセル物質(水中に25重量%強のポリビニルアルコールMowiol(登録商標)3−83、クライアント社)、
67.6重量部の水
から成る2.8kgの懸濁液を混合し、ローター/ステータ系を用いて、分散した。粒子サイズは、1μmと10μmの間であった。耐圧容器2の中の、製造した懸濁液の中に470gのCOをポンプで入れた。120kg/時間の循環流、80,000hPaの系の圧力(窒素を用いてセットした)及び60℃の温度調節で、懸濁液を、ポンプ3を用いて、50,000hPaの均質化圧力下で、0.2mmのノズル穴を有するジェット・ディスパーサー5を通して、運んだ。約20回のポンプによる循環サイクルの後、懸濁液を、中空コーンノズルを通して、噴霧乾燥機10の中に減圧した。その間に、COは、流出しており、80℃>流出空気温度で、乾燥した。これにより、水に再分散が可能である、易流動性粉末を得た。懸濁液の粒子サイズは、0.2μmであった。粒子の形態は、アモルファス状であった。粉末を乾燥しても形態は、維持された。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】図1は、本発明の方法を実施するために適する装置の図を示す。
【符号の説明】
【0096】
1 圧縮性流体D)用計量型ポンプ
2 攪拌機を有する耐圧容器
3 圧力発生用に適するポンプ
4 熱交換器、
5 ジェット・ディスパーサー
6 バルブ
7 冷却回路内の冷却器
8 冷却回路内に取り付けられているポンプ
9 溶液供給用計量型ポンプ
10 噴霧乾燥機


【特許請求の範囲】
【請求項1】
室温で固体である少なくとも一の活性物質A)、
少なくとも一の分散剤B)、
コーティング材料E)、及び
場合により添加剤C)
を含んで成る粉末状活性物質配合物であって、
個々の活性物質粒子は、コーティング材料E)、特にポリビニルアルコールのコートによって被覆されており、特にアモルファス状態で存在し、1μmを超えない平均直径を有する配合物。
【請求項2】
活性物質A)として、室温で固体の活性医薬物質、好ましくは、イブプロフェン、クロトリマゾール、フルコナゾール、インドキサカルブ、アセチルサリチル酸又はシプロフロキサシン、活性農芸化学物質、好ましくは、殺菌剤、防かび剤、殺虫剤、ダニ駆除剤、線虫駆除剤、軟体動物駆除剤、除草剤及び植物成長調整剤、ビタミン、カロチノイド又はフレーバーを含んで成ることを特徴とする請求項1に記載の活性物質配合物。
【請求項3】
分散剤B)として、界面活性を有する、非イオン、アニオン、カチオン又は両性イオン物質を含んで成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の活性物質配合物。
【請求項4】
添加剤C)として、浸透剤、消泡剤、低温安定剤、防腐剤、色素、再分散剤、分解剤、不活性充填剤又は膜形成剤を含んで成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の活性物質配合物。
【請求項5】
コーティング材料E)として、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、糖類、好ましくはブドウ糖、オリゴマーの糖類、特に二糖類、より好ましくはショ糖、又は多糖類を含んで成ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の活性物質配合物。
【請求項6】
10〜50重量%、好ましくは15〜40重量%の固体活性物質A)、
好ましくは一般に5〜50重量%、より好ましくは7.5〜40重量%の分散剤B)、
好ましくは一般に10〜30重量%、より好ましくは15〜30重量%のコーティング材料E)、特にポリビニルアルコール、及び
一般に0〜50重量%、より好ましくは0〜40重量%の添加剤C)
を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の活性物質配合物。
【請求項7】
10〜1000nm、より好ましくは40〜500nmの平均直径(数平均)を有する活性物質粒子を含んで成ることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の活性物質配合物。
【請求項8】
コーティング材料E)、特にポリビニルアルコールコーティングのカプセルであって、50〜500μm、より好ましくは10〜150μmの平均直径のカプセルを含んで成ることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の活性物質配合物。
【請求項9】
活性物質を溶融分散すること及び溶融均質化することと、その後乾燥することを組み合わせることによる、特に請求項1〜8のいずれかに記載の粉末状の活性物質配合物の製造方法であって、
a)室温で固体の少なくとも一の活性物質A)、少なくとも一の分散剤B)、及び場合により添加剤C)を、水相に、特に室温で懸濁させること、
b)少なくとも一の圧縮性流体D)を、超臨界状態で、加圧下、a)で形成される懸濁液に加えること、
c)b)で形成される混合物を加熱して、混合物が含む固体を溶かすこと、
d)得られる分散物を均質化した後、コーティング材料E)、特にポリビニルアルコールの水溶液を、単独で又は他のコーティング材料E)との混合物で、及び場合により添加剤C)と、加えること、
e)分散物の圧力を突然低下させ、特に同時に、分散物を乾燥、好ましくは噴霧乾燥又は凍結乾燥、特に好ましくは噴霧乾燥に付すこと
を特徴とする製造方法。
【請求項10】
活性物質を溶融分散すること及び溶融均質化することと、その後乾燥することを組み合わせることによる、特に請求項1〜8のいずれかに記載の粉末状活性物質配合物の製造方法であって、
a)室温で固体の少なくとも一の活性物質A)、少なくとも一の分散剤B)、及び場合により添加剤C)及び少なくとも一のコーティング材料E)を、水相に懸濁させること、
b)少なくとも一の圧縮性流体D)を、超臨界状態で、加圧下、a)で形成される懸濁液に加えること、
c)b)で形成する混合物を加熱して、混合物が含む固体を溶かすこと、
d)得られる分散物を均質化すること、
e)分散物の圧力を突然低下させ、特に同時に、分散物を乾燥、好ましくは噴霧乾燥又は凍結乾燥、特に好ましくは噴霧乾燥に付すこと
を特徴とする製造方法。
【請求項11】
工程a)を、10℃〜30℃の温度で、好ましくは室温で行うことを特徴とする請求項9又は10に記載の製造方法。
【請求項12】
工程b)を、50,000〜500,000hPa、好ましくは70,000〜300,000hPaの圧力で行うことを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の製造方法。
【請求項13】
工程c)を、各活性物質の(標準条件下)融点より低い温度で、又は活性物質混合物の場合最も高い融点を有する固体の融点より低い温度で、好ましくは40℃〜220℃、より好ましくは50℃〜220℃の温度で行うことを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の製造方法。
【請求項14】
工程d)において、ジェット・ディスパーサー、他の高圧ホモジナイザー又はローター/ステータ原理に基づいて動作するホモジナイザーを用いて、細かい分散物を得るために、エマルジョンを均質化することを特徴とする請求項9〜13のいずれかに記載の製造方法。
【請求項15】
工程d)を、40,000hPa〜1,600,000hPa、より好ましくは50,000hPa〜1,000,000hPaのホモジナイザーの差圧下で行うことを特徴とする請求項14に記載の製造方法。
【請求項16】
工程e)において、カプセル化のために、10〜50重量%の濃度のコーティング材料E)の溶液と、及び適切であれば添加剤C)と、分散物を混合することを特徴とする請求項9〜15のいずれかに記載の製造方法。
【請求項17】
工程e)において、工程d)からの分散物の圧力を突然低下させ、好ましくは同時に乾燥ガス、特に乾燥空気又は不活性ガス、より好ましくは窒素又は貴ガスを用いる噴霧乾燥に付すことを特徴とする請求項9〜16のいずれかに記載の製造方法。
【請求項18】
工程e)の噴霧乾燥は、100℃〜200℃、好ましくは120℃〜180℃の乾燥ガス入口温度、及び50℃〜100℃、好ましくは60℃〜90℃の乾燥ガス出口温度で行うことを特徴とする請求項17に記載の製造方法。
【請求項19】
工程e)において、工程d)からのエマルジョンに存する水を凍結乾燥によって除去することを特徴とする請求項9〜16のいずれかに記載の製造方法。
【請求項20】
流体D)は、下記の群から選択されることを特徴とする請求項9〜19のいずれかに記載の製造方法:1〜6の炭素原子を有する炭化水素、特にメタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、n−ヘキサン、i−ヘキサン、二酸化炭素、フロン、窒素、貴ガス、ガス状酸化物、例えば、NO、CO、アンモニア、1〜4の炭素原子を有するアルコール、特にメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、ブタノール、ハロゲン化炭化水素、及び上記物質の混合物。
【請求項21】
請求項1〜8のいずれかに記載の粉末状活性物質配合物が含んで成る活性物質を適用するための配合物の使用。
【請求項22】
適当であれば、予め増量剤及び/又は界面活性物質を用いて希釈した後、請求項1〜8のいずれかに記載の粉末状活性物質配合物を、目標有機体及び/又はその生息場所に運ぶことを特徴とする活性物質の適用方法。
【請求項23】
請求項9〜20のいずれかに記載の製造方法を行うための装置であって、少なくとも、圧力を発生するために適するポンプ(3)を介して熱交換器(4)と接続されており、攪拌機が設けられている耐圧容器(2)の中に、加圧下で圧縮性流体D)を計量するためのデバイスを含んで成り、均質化装置(5)、特にジェット・ディスパーサーが、熱交換器(4)と接続されており、バルブで閉鎖可能なパイプラインが、均質化装置(5)から容器(2)に戻り及び必要であれば、パイプラインが均質化装置(5)からポンプが設けられている冷却回路に導かれ、ここで、冷却回路の出口ラインは計量型ポンプ(9)及び必要であれば混合容器と接続されており、後者から導かれるパイプラインは噴霧乾燥機(10)と接続されている装置。


【図1】
image rotate


【公表番号】特表2006−502859(P2006−502859A)
【公表日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−545802(P2004−545802)
【出願日】平成15年10月6日(2003.10.6)
【国際出願番号】PCT/EP2003/011023
【国際公開番号】WO2004/037402
【国際公開日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【出願人】(504109610)バイエル・テクノロジー・サービシーズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (75)
【氏名又は名称原語表記】Bayer Technology Services GmbH
【Fターム(参考)】