圧電配列膜を用いた音響センサ(ACOUSTICSENSORWITHPIEZO−ARRANGEMENTFILM)
本発明は空気のような気体、または水のような流体を通じて伝播する音波と、固体媒質を通じて伝播する弾性波を測定する音響センサに関し、さらに詳細には、導波管に分離膜を設置して上部導波管と下部導波管に分離し、上記導波管を分離する分離膜に圧電センサを多様な形態で配列することで広帯域の周波数を検出したり、特定周波数の信号を増幅することができる圧電配列膜を用いた音響センサに関する。
すなわち、本発明は分離膜に配列される圧電センサを同様の形態で配列して特定周波数の信号を重畳させることで感度を向上させる共振型音響センサ、または圧電センサを相互に異なる形態で配列して広帯域の周波数を検出する広帯域型音響センサとして使用される。
かかる本発明の音響波を測定するセンサは音響波が流入される振動膜と放出される放出膜が形成され、上記振動膜に流入された音響波を伝達するように伝播媒質が満たされた導波管と;
上記導波管を上部導波管と下部導波管に分離するように形成された分離膜と;
上記導波管の端部に振動膜に流入された音響波を吸収するように形成された無響終末処理部と;
上記分離膜に音響波を検出する多数の圧電センサからなる。
すなわち、本発明は分離膜に配列される圧電センサを同様の形態で配列して特定周波数の信号を重畳させることで感度を向上させる共振型音響センサ、または圧電センサを相互に異なる形態で配列して広帯域の周波数を検出する広帯域型音響センサとして使用される。
かかる本発明の音響波を測定するセンサは音響波が流入される振動膜と放出される放出膜が形成され、上記振動膜に流入された音響波を伝達するように伝播媒質が満たされた導波管と;
上記導波管を上部導波管と下部導波管に分離するように形成された分離膜と;
上記導波管の端部に振動膜に流入された音響波を吸収するように形成された無響終末処理部と;
上記分離膜に音響波を検出する多数の圧電センサからなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は空気のような気体、または水のような流体を通じて伝播する音波と、固体媒質を通じて伝播する弾性波を測定する音響センサに関し、さらに詳細には、導波管に分離膜を設置して上部導波管と下部導波管に分離し、上記導波管を分離する分離膜に圧電センサを多様な形態で配列することで広帯域の周波数を検出したり、特定周波数の信号を増幅することができる圧電配列膜を用いた音響センサに関する。
すなわち、本発明は分離膜に配列される圧電センサを同様の形態で配列して特定周波数の信号を増幅させる共振型音響センサ、または圧電センサを相互に異なる形態で配列して広帯域の周波数を検出する広帯域型音響センサとして使用される。
【背景技術】
【0002】
以下、気体と流体を通じて伝播する音波と、固体媒質を通じて伝播する弾性波を 音響波’と称する。
音響センサには測定しようとする周波数帯域と、媒質及び測定対象によって音波または超音波を受けてその振動による電気信号を発生するマイクロフォン、水中音響用ハイドロフォン(水中聴音機)、超音波センサ、音響放出センサなどがある。
一般的に音響センサは測定可能な周波数帯域幅によって共振型と広帯域型に分類することができる。
上記共振型は信号の受信感度がよく、信号対雑音比(SNR)が高いという長所があるが、測定することができる周波数帯域が狭いという短所があり、上記広帯域型は測定周波数帯域は相対的に広いが、受信感度が低く信号対雑音比が低いという短所がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的課題は、上記のように従来の音響センサの短所を補完しようと音響センサに圧電材料を用いたものであって、導波管を上部導波管と下部導波管に分離するように分離膜を設置し、上記分離膜に特定周波数の信号を増幅するようにしたり、多様な周波数を検出するように圧電センサを多様に配置して共振型音響センサまたは広帯域型音響センサを提供することに目的がある。
上記目的を達成するために、音響波が流入される振動膜と放出される放出膜が形成され、上記振動膜に流入された音響波を伝達するように伝播媒質が満たされた導波管と;上記導波管を上部導波管と下部導波管に分離するように形成された分離膜と;上記導波管の端部に振動膜に流入された音響波を吸収するように形成された無響終末処理部と;上記分離膜に音響波を検出する多数の圧電センサからなる音響センサを提供することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
かかる目的を達成するために、本発明の圧電配列膜を用いた音響センサは音響波が流入される振動膜と放出される放出膜が形成され、上記振動膜に流入された音響波を伝達するように内部に伝播媒質が満たされた導波管と;
上記導波管を上部導波管と下部導波管に分離するように形成された分離膜と;
上記導波管の端部に振動膜に流入された音響波を吸収するように形成された無響終末処理部と;
上記分離膜に音響波を検出する多数の圧電センサを含むように構成される。
【発明の効果】
【0005】
上述のように本発明で提案された音響センサは、配列された電極の形状及び配列方法によって共振型音響センサまたは広帯域型音響センサとして使用され、または共振型音響センサとは広帯域型音響センサを併合して使用することができる。
また、圧電材料を用いることで音響センサを最小型に製作することが可能であり、高周波受容音響センサの製作が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の実施例を示した音響センサの斜視図である。
【図2】本発明の実施例を示した音響センサの縦断面図である。
【図3】図2のA-A線断面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示した図2のA-A線断面図である。
【図5】本発明の実施例を示した導波管の様々な縦断面の模様を示した概略図である。
【図6】本発明の実施例を示した導波管の平面図である。
【図7】本発明の他の実施例を示した導波管の平面図である。
【図8】本発明のまた他の実施例を示した導波管の平面図である。
【図9】本発明の実施例を示した圧電センサの断面図である。
【図10】本発明の他の実施例を示した圧電センサの断面図である。
【図11】本発明の実施例によって共振型音響センサに利用される圧電センサの配列図である。
【図12】本発明の実施例によって広帯域型音響センサに利用される圧電センサの配列図である。
【図13】本発明の実施例によって広帯域型音響センサに利用される圧電センサの他の配列図である。
【図14】本発明の実施例によって広帯域型音響センサに利用される圧電センサのまた他の配列図である。
【図15】本発明の実施例によって広帯域型音響センサに利用される圧電センサのまた他の配列図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下添付の図面を参照して本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の実施例を示した音響センサの斜視図であり、図2は本発明の実施例を示した音響センサの縦断面図であり、図3は図2のA-A線断面図であり、図4は本発明の他の実施例を示した図2のA-A線断面図である。
図1ないし図4のように音響波を測定するセンサである本発明は、
一側で音響波が流入される振動膜(13)が形成され、他側で上記振動膜(13)に流入された音響波が放出される放出膜(14)が形成され、上記振動膜(13)に流入された音響波を伝達するように内部に伝播媒質が満たされた導波管(10)と;
上記導波管(10)を上部導波管(11)と下部導波管(12)に分離するように形成された分離膜(20)と;
上記導波管(10)の端部(15)に振動膜(13)に流入された音響波を吸収するように形成された無響終末処理部(50)と;
上記分離膜(20)に音響波を検出する多数の圧電センサ(30)を含むように構成される。
図3のように導波管(10)の一側端部に音響波が流入される振動膜(13)を設置し、他端部に振動膜(13)から流入された音響波を排出する放出膜(14)を設置し、振動膜(13)から放出膜(14)までの両端部に分離膜(20)を形成することができ、または図4のように導波管(10)の一側端部に音響波が流入される振動膜(13)と、上記振動膜(13)から流入された音響波を排出する放出膜(14)を設置し、他端部には連結通路が形成されるように分離膜(20)を形成することができる。
図3の場合は構造が簡単で製作の便宜性があるという長所があり、図4の場合は音響波の経路を長くして反射波の影響を減少させて音響センサの感度を高めることができるという長所がある。
上記導波管(10)の振動膜(13)と対向される部分の端部(15)には音響波を吸収する無響終末処理部(50)を設置することができる。
上記無響終末処理部(50)は音響波を吸収する装置として様々な周知の技術が提示されており、無響終末処理部(50)によって反射波の発生を抑制させることで音響センサの感度を高めることができる。
上記上部導波管(11)と下部導波管(12)に分離した導波管(10)の内部には振動膜(13)に流入された音響波を放出膜(14)に伝達するように伝播媒質が満たされており、上記伝播媒質は普通流体のものを使用するが、固体を使用することもできる。
上記導波管(10)の断面は添付の図5のように使用目的と用途によって円形、楕円形と円形系統の断面を有し、または三角形、矩形、五角形のような多角形態の断面を有することができる。
上記導波管(10)の平面は使用目的と用途によって添付の図6ないし8のように形成することができる。
さらに詳細には、図6のように矩形形態に形成されて音響波が流入される通路の断面積が同一になるように形成することができ、これは製作の便宜性を考慮した最も簡単な形態である。実際に音響波は進行しながら伝播媒質による減少でエネルギー密度が次第に減少するので、このために導波管(10)は図7のように台形形態に形成されて次第に減少するように形成することができ、または音響波のエネルギー密度は進行経路によって指数関数的に減少するため、図8のように導波管(10)を指数関数的に次第に減少するように形成することができ、上記のように指数関数的に次第に減少するように形成するのが最も理想的である。
上記のように構成された音響センサに圧電材料を使用するために、添付の図9のように上記導波管(10)を上部導波管(11)と下部導波管(12)に分離する分離膜(20)を圧電ポリマー(PVDF)のような圧電材料で形成したり、または添付の図10のように普通の分離膜(20)に圧電材料からなる膜(33)の上下部面に電極(31、32)が設置されて形成された圧電センサ(30)を使用する。
上記電極(31、32)には導線(34)が連結されており、上記導線(34)は図示されない信号処理手段に連結され、上記信号処理手段は音響波によって圧電センサで発生する電気信号を処理する。
音響センサで音響波によって発生される電気信号を処理する信号処理手段は既に公知の周知技術である。
音響センサに使用される上記圧電センサ(30)は、分離膜(20)が圧電材料からなる場合には圧電材料で形成された分離膜(20)の上部面に上部電極(31)が形成され、上記上部電極(31)と対応する下部面に下部電極(32)を設置することで形成され、分離膜(20)が圧電材料でない場合には圧電材料からなる膜(33)の上下部面に電極(31、32)が設置されて形成される。
上記分離膜(20)に多数設置される圧電センサ(30)の形状及び配列方法によって特定周波数の信号を増幅させる共振型音響センサと広帯域の周波数を検出する広帯域型音響センサとして使用することができる。
以下、本発明の実施例を示した図8を参照して説明する。
図11は共振型音響センサとして使用されるための分離膜の形状と圧電センサの配列を示したものであり、分離膜(20)は矩形形態で音響波が進行する導波管(10)内に同一の幅を維持し、長さ(l)と幅(w)が一定に形成された多数の圧電センサ(30)を圧電センサ(30)の幅(w)と同一の間隔(d)で配置した。これはそれぞれの圧電センサ(30)が同一の境界条件と共振モードを有するようにするためである。
図12ないし図15は広帯域型音響センサとして使用されるための分離膜の形状と圧電センサの配列を示したものである。
図12は幅が一定に形成された分離膜(20)に長さ(l)は一定に、幅(w)は次第に増加するように多数の圧電センサ(30)を配置するが、上記圧電センサ(30)の配置間隔(d)を同一にしたものであり、
図13は断面積が指数関数的に次第に小さくなるように形成された導波管(10)と、幅が次第に増加するように形成された分離膜(20)に長さ(l)は一定に、幅(w)は次第に増加するように多数の圧電センサ(30)を配置するが、上記圧電センサ(30)の配置間隔(d)を同一にしたものであり、
図14は断面積が次第に小さくなるように形成された導波管(10)と、幅が次第に増加するように形成された分離膜(20)に圧電センサ(30)の長さ(l)と幅(w)を次第に増加するように形成し、配置間隔(d)を一定にしたものであり、
図15に示した実施例のように、分離膜(20)の幅は音響波の進行方向によって増加するようにし、圧電センサ(30)の長さ(l)も上記分離膜(20)の幅によって増加し、上記圧電センサ(30)の幅(w)と間隔(d)も増加するように形成し、これは導波管(10)の前側では高周波を検出し、後側では低周波を検出するようにそれぞれの圧電センサ(30)の境界条件と共振モードを異なるようにした。
上記で提示された実施例は本発明を説明するための一例であって、音響センサの使用目的と用途によって圧電センサ(30)の長さ(l)と幅(w)を多様に形成することができ、圧電センサ(30)の配置間隔(d)を多様に配置して使用することができる。
このような本発明は平板上に圧電センサを用いて音響波を検出する圧電型音響センサとして、圧電センサの大きさ及び配列によって多様に使用することができる。
【符号の説明】
【0008】
10:導波管
11:上部導波管
12:下部導波管
13:振動膜
14:放出膜
20:分離膜
30:圧電センサ
50:無響終末処理部
【技術分野】
【0001】
本発明は空気のような気体、または水のような流体を通じて伝播する音波と、固体媒質を通じて伝播する弾性波を測定する音響センサに関し、さらに詳細には、導波管に分離膜を設置して上部導波管と下部導波管に分離し、上記導波管を分離する分離膜に圧電センサを多様な形態で配列することで広帯域の周波数を検出したり、特定周波数の信号を増幅することができる圧電配列膜を用いた音響センサに関する。
すなわち、本発明は分離膜に配列される圧電センサを同様の形態で配列して特定周波数の信号を増幅させる共振型音響センサ、または圧電センサを相互に異なる形態で配列して広帯域の周波数を検出する広帯域型音響センサとして使用される。
【背景技術】
【0002】
以下、気体と流体を通じて伝播する音波と、固体媒質を通じて伝播する弾性波を 音響波’と称する。
音響センサには測定しようとする周波数帯域と、媒質及び測定対象によって音波または超音波を受けてその振動による電気信号を発生するマイクロフォン、水中音響用ハイドロフォン(水中聴音機)、超音波センサ、音響放出センサなどがある。
一般的に音響センサは測定可能な周波数帯域幅によって共振型と広帯域型に分類することができる。
上記共振型は信号の受信感度がよく、信号対雑音比(SNR)が高いという長所があるが、測定することができる周波数帯域が狭いという短所があり、上記広帯域型は測定周波数帯域は相対的に広いが、受信感度が低く信号対雑音比が低いという短所がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的課題は、上記のように従来の音響センサの短所を補完しようと音響センサに圧電材料を用いたものであって、導波管を上部導波管と下部導波管に分離するように分離膜を設置し、上記分離膜に特定周波数の信号を増幅するようにしたり、多様な周波数を検出するように圧電センサを多様に配置して共振型音響センサまたは広帯域型音響センサを提供することに目的がある。
上記目的を達成するために、音響波が流入される振動膜と放出される放出膜が形成され、上記振動膜に流入された音響波を伝達するように伝播媒質が満たされた導波管と;上記導波管を上部導波管と下部導波管に分離するように形成された分離膜と;上記導波管の端部に振動膜に流入された音響波を吸収するように形成された無響終末処理部と;上記分離膜に音響波を検出する多数の圧電センサからなる音響センサを提供することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
かかる目的を達成するために、本発明の圧電配列膜を用いた音響センサは音響波が流入される振動膜と放出される放出膜が形成され、上記振動膜に流入された音響波を伝達するように内部に伝播媒質が満たされた導波管と;
上記導波管を上部導波管と下部導波管に分離するように形成された分離膜と;
上記導波管の端部に振動膜に流入された音響波を吸収するように形成された無響終末処理部と;
上記分離膜に音響波を検出する多数の圧電センサを含むように構成される。
【発明の効果】
【0005】
上述のように本発明で提案された音響センサは、配列された電極の形状及び配列方法によって共振型音響センサまたは広帯域型音響センサとして使用され、または共振型音響センサとは広帯域型音響センサを併合して使用することができる。
また、圧電材料を用いることで音響センサを最小型に製作することが可能であり、高周波受容音響センサの製作が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の実施例を示した音響センサの斜視図である。
【図2】本発明の実施例を示した音響センサの縦断面図である。
【図3】図2のA-A線断面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示した図2のA-A線断面図である。
【図5】本発明の実施例を示した導波管の様々な縦断面の模様を示した概略図である。
【図6】本発明の実施例を示した導波管の平面図である。
【図7】本発明の他の実施例を示した導波管の平面図である。
【図8】本発明のまた他の実施例を示した導波管の平面図である。
【図9】本発明の実施例を示した圧電センサの断面図である。
【図10】本発明の他の実施例を示した圧電センサの断面図である。
【図11】本発明の実施例によって共振型音響センサに利用される圧電センサの配列図である。
【図12】本発明の実施例によって広帯域型音響センサに利用される圧電センサの配列図である。
【図13】本発明の実施例によって広帯域型音響センサに利用される圧電センサの他の配列図である。
【図14】本発明の実施例によって広帯域型音響センサに利用される圧電センサのまた他の配列図である。
【図15】本発明の実施例によって広帯域型音響センサに利用される圧電センサのまた他の配列図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下添付の図面を参照して本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の実施例を示した音響センサの斜視図であり、図2は本発明の実施例を示した音響センサの縦断面図であり、図3は図2のA-A線断面図であり、図4は本発明の他の実施例を示した図2のA-A線断面図である。
図1ないし図4のように音響波を測定するセンサである本発明は、
一側で音響波が流入される振動膜(13)が形成され、他側で上記振動膜(13)に流入された音響波が放出される放出膜(14)が形成され、上記振動膜(13)に流入された音響波を伝達するように内部に伝播媒質が満たされた導波管(10)と;
上記導波管(10)を上部導波管(11)と下部導波管(12)に分離するように形成された分離膜(20)と;
上記導波管(10)の端部(15)に振動膜(13)に流入された音響波を吸収するように形成された無響終末処理部(50)と;
上記分離膜(20)に音響波を検出する多数の圧電センサ(30)を含むように構成される。
図3のように導波管(10)の一側端部に音響波が流入される振動膜(13)を設置し、他端部に振動膜(13)から流入された音響波を排出する放出膜(14)を設置し、振動膜(13)から放出膜(14)までの両端部に分離膜(20)を形成することができ、または図4のように導波管(10)の一側端部に音響波が流入される振動膜(13)と、上記振動膜(13)から流入された音響波を排出する放出膜(14)を設置し、他端部には連結通路が形成されるように分離膜(20)を形成することができる。
図3の場合は構造が簡単で製作の便宜性があるという長所があり、図4の場合は音響波の経路を長くして反射波の影響を減少させて音響センサの感度を高めることができるという長所がある。
上記導波管(10)の振動膜(13)と対向される部分の端部(15)には音響波を吸収する無響終末処理部(50)を設置することができる。
上記無響終末処理部(50)は音響波を吸収する装置として様々な周知の技術が提示されており、無響終末処理部(50)によって反射波の発生を抑制させることで音響センサの感度を高めることができる。
上記上部導波管(11)と下部導波管(12)に分離した導波管(10)の内部には振動膜(13)に流入された音響波を放出膜(14)に伝達するように伝播媒質が満たされており、上記伝播媒質は普通流体のものを使用するが、固体を使用することもできる。
上記導波管(10)の断面は添付の図5のように使用目的と用途によって円形、楕円形と円形系統の断面を有し、または三角形、矩形、五角形のような多角形態の断面を有することができる。
上記導波管(10)の平面は使用目的と用途によって添付の図6ないし8のように形成することができる。
さらに詳細には、図6のように矩形形態に形成されて音響波が流入される通路の断面積が同一になるように形成することができ、これは製作の便宜性を考慮した最も簡単な形態である。実際に音響波は進行しながら伝播媒質による減少でエネルギー密度が次第に減少するので、このために導波管(10)は図7のように台形形態に形成されて次第に減少するように形成することができ、または音響波のエネルギー密度は進行経路によって指数関数的に減少するため、図8のように導波管(10)を指数関数的に次第に減少するように形成することができ、上記のように指数関数的に次第に減少するように形成するのが最も理想的である。
上記のように構成された音響センサに圧電材料を使用するために、添付の図9のように上記導波管(10)を上部導波管(11)と下部導波管(12)に分離する分離膜(20)を圧電ポリマー(PVDF)のような圧電材料で形成したり、または添付の図10のように普通の分離膜(20)に圧電材料からなる膜(33)の上下部面に電極(31、32)が設置されて形成された圧電センサ(30)を使用する。
上記電極(31、32)には導線(34)が連結されており、上記導線(34)は図示されない信号処理手段に連結され、上記信号処理手段は音響波によって圧電センサで発生する電気信号を処理する。
音響センサで音響波によって発生される電気信号を処理する信号処理手段は既に公知の周知技術である。
音響センサに使用される上記圧電センサ(30)は、分離膜(20)が圧電材料からなる場合には圧電材料で形成された分離膜(20)の上部面に上部電極(31)が形成され、上記上部電極(31)と対応する下部面に下部電極(32)を設置することで形成され、分離膜(20)が圧電材料でない場合には圧電材料からなる膜(33)の上下部面に電極(31、32)が設置されて形成される。
上記分離膜(20)に多数設置される圧電センサ(30)の形状及び配列方法によって特定周波数の信号を増幅させる共振型音響センサと広帯域の周波数を検出する広帯域型音響センサとして使用することができる。
以下、本発明の実施例を示した図8を参照して説明する。
図11は共振型音響センサとして使用されるための分離膜の形状と圧電センサの配列を示したものであり、分離膜(20)は矩形形態で音響波が進行する導波管(10)内に同一の幅を維持し、長さ(l)と幅(w)が一定に形成された多数の圧電センサ(30)を圧電センサ(30)の幅(w)と同一の間隔(d)で配置した。これはそれぞれの圧電センサ(30)が同一の境界条件と共振モードを有するようにするためである。
図12ないし図15は広帯域型音響センサとして使用されるための分離膜の形状と圧電センサの配列を示したものである。
図12は幅が一定に形成された分離膜(20)に長さ(l)は一定に、幅(w)は次第に増加するように多数の圧電センサ(30)を配置するが、上記圧電センサ(30)の配置間隔(d)を同一にしたものであり、
図13は断面積が指数関数的に次第に小さくなるように形成された導波管(10)と、幅が次第に増加するように形成された分離膜(20)に長さ(l)は一定に、幅(w)は次第に増加するように多数の圧電センサ(30)を配置するが、上記圧電センサ(30)の配置間隔(d)を同一にしたものであり、
図14は断面積が次第に小さくなるように形成された導波管(10)と、幅が次第に増加するように形成された分離膜(20)に圧電センサ(30)の長さ(l)と幅(w)を次第に増加するように形成し、配置間隔(d)を一定にしたものであり、
図15に示した実施例のように、分離膜(20)の幅は音響波の進行方向によって増加するようにし、圧電センサ(30)の長さ(l)も上記分離膜(20)の幅によって増加し、上記圧電センサ(30)の幅(w)と間隔(d)も増加するように形成し、これは導波管(10)の前側では高周波を検出し、後側では低周波を検出するようにそれぞれの圧電センサ(30)の境界条件と共振モードを異なるようにした。
上記で提示された実施例は本発明を説明するための一例であって、音響センサの使用目的と用途によって圧電センサ(30)の長さ(l)と幅(w)を多様に形成することができ、圧電センサ(30)の配置間隔(d)を多様に配置して使用することができる。
このような本発明は平板上に圧電センサを用いて音響波を検出する圧電型音響センサとして、圧電センサの大きさ及び配列によって多様に使用することができる。
【符号の説明】
【0008】
10:導波管
11:上部導波管
12:下部導波管
13:振動膜
14:放出膜
20:分離膜
30:圧電センサ
50:無響終末処理部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音響波を測定する音響センサにおいて、
音響波が流入される振動膜(13)と放出される放出膜(14)が形成され、上記振動膜(13)に流入された音響波を伝達するように内部に伝播媒質が満たされた導波管(10)と;
上記導波管(10)を上部導波管(11)と下部導波管(12)に分離するように形成された分離膜(20)と;
上記導波管(10)の端部(15)に振動膜(13)に流入された音響波を吸収するように形成された無響終末処理部(50)と;
上記分離膜(20)に音響波を検出する多数の圧電センサ(30)を含むように形成されることを特徴とする圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項2】
上記分離膜(20)は圧電材料で形成されることを特徴とする第1項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項3】
上記分離膜(20)は上部導波管(11)と下部導波管(12)が端部(15)で連通されるように形成されることを特徴とする第1項または第2項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項4】
上記圧電センサ(30)は圧電材料で形成された膜(33)の上部面と下部面に電極(31、32)が設置されてなることを特徴とする第1項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項5】
上記圧電センサ(30)は圧電材料で形成された分離膜(20)の上部面に上部電極(31)が形成され、上記上部電極(31)と対応する下部面に下部電極(32)が形成されることを特徴とする第2項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項6】
上記導波管(10)は円形、楕円形、矩形、多角形のうちいずれか一つの断面模様形態に形成されることを特徴とする第1項または第2項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項7】
上記導波管(10)は振動膜(13)から放出膜(14)までの断面積が同一に形成されることを特徴とする第1項または第2項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項8】
上記導波管(10)の平面模様は次第に小さくなるように形成されることを特徴とする第1項または第2項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項9】
上記導波管(10)の平面模様は指数関数的に次第に小さくなるように形成されることを特徴とする第1項または第2項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項10】
上記分離膜(20)は特定周波数の信号を重畳させるように幅を同一に形成することを特徴とする第1項または第2項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項11】
上記分離膜(20)は広帯域の周波数を検出するように幅を次第に増加するように形成することを特徴とする第1項または第2項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項12】
上記圧電センサ(30)は特定周波数の信号を重畳させるように長さ(l)と幅(w)が一定の多数の圧電センサを幅(w)と同一の間隔(d)で配置されることを特徴とする 第4項または第5項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項13】
上記圧電センサ(30)は広帯域の周波数を検出するように長さ(l)が次第に増加するように形成されて配置されることを特徴とする第4項または第5項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項14】
上記圧電センサ(30)は広帯域の周波数を検出するように幅(w)が次第に増加するように形成されて配置されることを特徴とする第4項または第5項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項1】
音響波を測定する音響センサにおいて、
音響波が流入される振動膜(13)と放出される放出膜(14)が形成され、上記振動膜(13)に流入された音響波を伝達するように内部に伝播媒質が満たされた導波管(10)と;
上記導波管(10)を上部導波管(11)と下部導波管(12)に分離するように形成された分離膜(20)と;
上記導波管(10)の端部(15)に振動膜(13)に流入された音響波を吸収するように形成された無響終末処理部(50)と;
上記分離膜(20)に音響波を検出する多数の圧電センサ(30)を含むように形成されることを特徴とする圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項2】
上記分離膜(20)は圧電材料で形成されることを特徴とする第1項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項3】
上記分離膜(20)は上部導波管(11)と下部導波管(12)が端部(15)で連通されるように形成されることを特徴とする第1項または第2項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項4】
上記圧電センサ(30)は圧電材料で形成された膜(33)の上部面と下部面に電極(31、32)が設置されてなることを特徴とする第1項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項5】
上記圧電センサ(30)は圧電材料で形成された分離膜(20)の上部面に上部電極(31)が形成され、上記上部電極(31)と対応する下部面に下部電極(32)が形成されることを特徴とする第2項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項6】
上記導波管(10)は円形、楕円形、矩形、多角形のうちいずれか一つの断面模様形態に形成されることを特徴とする第1項または第2項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項7】
上記導波管(10)は振動膜(13)から放出膜(14)までの断面積が同一に形成されることを特徴とする第1項または第2項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項8】
上記導波管(10)の平面模様は次第に小さくなるように形成されることを特徴とする第1項または第2項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項9】
上記導波管(10)の平面模様は指数関数的に次第に小さくなるように形成されることを特徴とする第1項または第2項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項10】
上記分離膜(20)は特定周波数の信号を重畳させるように幅を同一に形成することを特徴とする第1項または第2項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項11】
上記分離膜(20)は広帯域の周波数を検出するように幅を次第に増加するように形成することを特徴とする第1項または第2項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項12】
上記圧電センサ(30)は特定周波数の信号を重畳させるように長さ(l)と幅(w)が一定の多数の圧電センサを幅(w)と同一の間隔(d)で配置されることを特徴とする 第4項または第5項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項13】
上記圧電センサ(30)は広帯域の周波数を検出するように長さ(l)が次第に増加するように形成されて配置されることを特徴とする第4項または第5項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【請求項14】
上記圧電センサ(30)は広帯域の周波数を検出するように幅(w)が次第に増加するように形成されて配置されることを特徴とする第4項または第5項に記載の圧電配列膜を用いた音響センサ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公表番号】特表2010−515330(P2010−515330A)
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−543915(P2009−543915)
【出願日】平成19年7月27日(2007.7.27)
【国際出願番号】PCT/KR2007/003639
【国際公開番号】WO2008/082053
【国際公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【出願人】(508179419)コリア リサーチ インスティテュート オブ スタンダーズ アンド サイエンス (10)
【氏名又は名称原語表記】KOREA RESEARCH INSTITUTE OF STANDARDS AND SCIENCE
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月27日(2007.7.27)
【国際出願番号】PCT/KR2007/003639
【国際公開番号】WO2008/082053
【国際公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【出願人】(508179419)コリア リサーチ インスティテュート オブ スタンダーズ アンド サイエンス (10)
【氏名又は名称原語表記】KOREA RESEARCH INSTITUTE OF STANDARDS AND SCIENCE
【Fターム(参考)】
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