説明

在宅診察システム、在宅診察方法

患者端末が医師端末と接続されていない場合でも患者の容態の急変等に対応でき、医師の負担を増大することなく病気に対する不安や孤独感を解消可能とし、実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供する。受付サーバ(110)、通信サーバ(120)、メールサーバ(130)、運営管理サーバ(140)、医師端末(161、…)、ナース端末(180)、待合室端末(175)、受付端末(170)、薬局端末(190)を備えた在宅診察システム(100)を通信回線(200)を介して患者端末(301、…)と接続してテレビ電話による在宅診察サービスを提供する。通信サーバ(120)には接続先テーブル(122)を備え、仮想の診察室、仮想の待合室、仮想の看護室、仮想の個別対話室等の目的に応じた接続形態を提供する。患者端末にはナースコールボタン(g)、診察センサ(h)を備え、容態急変等の場合にナース端末を呼出せ、患者のバイタル等を遠隔で看視できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本願発明は、患者がテレビ電話を用いて在宅で医師の診察を受けることができる在宅診察システムに関する。
【背景技術】
近年、通信技術の発達により、遠隔地にいる人同士がテレビ電話を用いて実用的レベルで対話できるようになってきており、医療分野においても、患者がテレビ電話を用いて遠隔地の医師の端末と接続することで、在宅で診察サービスを受けることができるようにした在宅診察システムの実用化が始まっている。
従来、このような在宅診察システムとして、例えば特開平11−89802号公報に開示されているように、医師端末と患者端末とをデジタル通信回線網を介して互いに接続可能とし、医師端末と患者端末の間でテレビ電話を用いて対話することで、患者が在宅で医師の診察を受けることができるものがあった。また、本システムでは患者端末に患者の体温、心拍数、血圧等を計測するセンサが接続されており、患者がこれらのセンサを装着することで、各センサの計測値が医師端末に表示され、医師はこれらの情報と患者の表情・仕草をもとに患者を適切に診断することができるという効果を得ている。
このような在宅診察システムにより、患者は自宅に居ながらにして医師の診察を受けることができるので、無医村や外国等の遠隔地に居住する人や、病弱者や寝たきり老人に対しても簡便に医療サービスを提供することが可能である。
また、このような在宅診察システムの普及により、患者は診察を受ける自由度が飛躍的に拡大するので、近年問題になっている小児患者等のたらい回しによる事故の防止等にも寄与する。
しかしながら、かかる従来の在宅診察システムでは、患者端末は医師の診察を受けるとき以外は医師端末と切断状態にあり、患者は医師端末から診察のためのアクセスがあるまでじっと待機していなければならず、その間に患者の容態が急変しても対応できないという問題があった。
また、実際に病院に行けば待合室にいる患者同士でお互いに声をかけあって情報交換したり、ナースに相談したりすることで病気に対する不安や孤独感を解消することができるが、在宅診察では医師端末と接続して対話する以外は、患者同士で情報交換したり、ナースに相談したりするこができず、病気に対する不安や孤独感を抱えながら日々を過ごさなければならないという問題があった。
このようなことは、特に1人暮しの老人や寝たきりの患者にとっては深刻な問題であった。
それゆえに、本願発明の主たる目的は、患者端末が医師端末と接続されていない場合でも患者の容態の急変等に対応でき、医師の負担を増大することなく病気に対する不安や孤独感を解消可能とし、実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できるようにすることである。
【発明の開示】
請求項1に記載の在宅診察システムは、テレビ電話機能を有する患者端末とテレビ電話機能を有する医師端末とを通信回線を介して接続して在宅診察サービスを提供するシステムであって、患者端末からの診察要求を受付ける受付サーバと、診察要求を受付けられた患者端末と医師端末とを接続して、映像及び音声による双方向の通信機能を提供する通信サーバとを備え、通信サーバは患者端末間で映像及び音声による対話サービスを提供する仮想の待合室を設定する機能を有し、受付サーバは診察要求を受付けられた患者端末を設定された仮想の待合室に接続する機能を有するものである。
これにより、受付サーバは診察要求を受付けられた患者端末を通信サーバに設定された仮想の待合室に接続し、通信サーバは仮想の待合室に接続された患者端末相互間でテレビ電話による対話サービスを提供するので、患者端末が医師端末と接続されて医師による診察を受けるまでの間に患者に容態の急変等があっても仮想の待合室に接続中の他の患者のアシストを受けることができ、仮想の待合室に接続中の患者同士が情報交換することで病気に対する不安や孤独感を解消することができ、実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項2に記載の在宅診察システムは、請求項1に記載の在宅診察システムであって、通信サーバは病院の待合室に備えられたテレビ電話機能を有する待合室端末を設定された仮想の待合室に接続する機能を有するものである。
これにより、通信サーバは仮想の待合室に接続された患者端末と病院の待合室に備えられた待合室端末との間でテレビ電話による対話サービスを提供するので、患者端末が医師端末と接続されて医師による診察を受けるまでの間に患者に容態の急変等があっても病院の待合室にいる患者等のアシストを受けることができ、患者は病院の待合室にいる患者等と情報交換することで病気に対する不安や孤独感を解消することができ、より実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項3に記載の在宅診察システムは、請求項1または請求項2に記載の在宅診察システムであって、受付サーバは送信された仮想の待合室に接続されている呼出元の端末においてポインティングデバイスにより指定された画面上の位置から仮想の待合室に接続されている呼出先の端末を選択する機能を有し、通信サーバは呼出元の端末と呼出先の端末とを個別に接続して映像及び音声による対話サービスを提供する機能を有するものである。
これにより、受付サーバは呼出元の端末においてポインティングデバイスにより指定された呼出先の患者端末を選択し、通信サーバは呼出元の端末と呼出先の端末との間でテレビ電話による個別対話サービスを提供するので、特定の患者とプライベートな相談を行うことも可能となり、より実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項4に記載の在宅診察システムは、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の在宅診察システムであって、受付サーバは患者端末からのナースコールを受付けてテレビ電話機能を有するナース端末に通知する機能を有し、通信サーバはナースコールを受付けられた患者端末と通知されたナース端末とを接続して映像及び音声による対話サービスを提供する機能を有するものである。
これにより、受付サーバは患者端末からのナースコールを受付けてナース端末に通知し、通信サーバはナースコールを受付けられた患者端末と通知されたナース端末との間でテレビ電話による個別対話サービスを提供するので、在宅患者は容態の急変等があったときにナースに処置を依頼したり、病気に対する不安の相談等を行うことができ、より実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項5に記載の在宅診察システムは、請求項4に記載の在宅診察システムであって、患者端末は受付サーバに対してナースコールを発信するナースコールボタンを備え、ナースコールボタンが押されたときに受付サーバに対して自動的にログインしてナースコールを発信する機能を有するものである。
これにより、患者端末に備えられたナースコールボタンを押すことで受付サーバに自動的にログインできるので、ログイン前に容態の急変があった場合でもログイン手続を経ることなくナース端末を呼出すことができ、緊急の場合でも迅速に在宅診察サービスを提供できる。
請求項6に記載の在宅診察システムは、請求項4または請求項5に記載の在宅診察システムであって、通信サーバは要看護者が使用する患者端末が接続される仮想の看護室を設定する機能を有し、受付サーバは患者端末または医師端末またはナース端末からの要求により要看護者が使用する患者端末を仮想の看護室に接続する機能を有し、通信サーバは、医師端末および/またはナース端末からの要求により仮想の看護室に接続されている各患者端末の映像及び音声を医師端末および/またはナース端末に送信する機能を有するものである。
これにより、受付サーバは患者端末または医師端末またはナース端末からの要求により要看護者の患者端末を通信サーバにより設定された仮想の看護室に接続し、通信サーバは医師端末および/またはナース端末からの要求により仮想の看護室に接続されている各患者端末の映像及び音声を送信するので、例えば容態の急変等を看視する必要のある在宅患者を医師端末および/またはナース端末から定期的に見廻ることができ、より実際に病院に入院したときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項7に記載の在宅診察システムは、請求項6に記載の在宅診察システムであって、受付サーバは医師端末および/またはナース端末においてポインティングデバイスにより指定された画面上の位置から仮想の看護室に接続されている患者端末を選択する機能を有し、通信サーバは医師端末および/またはナース端末と選択された患者端末とを個別に接続して映像及び音声による対話サービスを提供する機能を有するものである。
これにより、受付サーバは医師および/またはナースは端末においてポインティングデバイスにより指定された患者端末を選択し、通信サーバは医師端末および/またはナース端末と選択された患者端末との間でテレビ電話による個別対話サービスを提供するので、医師および/またはナースは各患者の容態の急変等をより的確に把握でき、より実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項8に記載の在宅診察システムは、請求項6または請求項7に記載の在宅診察システムであって、患者端末は患者の診察に必要な情報を収集する診察センサを備え、診察センサの情報を取得して通信サーバに送信する機能を有するものであって、通信サーバは送信された診察センサの情報を受信して医師端末および/またはナース端末に送信する機能を有し、医師端末および/またはナース端末は送信された診察センサの情報を受信して表示する機能を有するものである。
これにより、医師端末および/またはナース端末において患者端末に備えられた診察センサの情報を確認できるので、在宅患者の病状をより的確に把握でき、より実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
尚、診察センサとしては、例えば体温・心拍・血圧・酸素飽和度・心電図等を測定するバイタルセンサや、心音や呼吸音を音によって聴診する聴診器等ように患者自身がセンサヘッドを装着可能なものが好ましいが、事前に医師等が往診によってセンサヘッドを装着し、在宅診察サービス時に遠隔で測定するようにしてもよい。
請求項9に記載の在宅診察システムは、請求項8に記載の在宅診察システムであって、患者端末は診察センサの信号の一部又は全部を音声信号として送信する機能を有するものである。
これにより、例えば聴診器のように医師等がセンサで抽出された音を直接耳で聞くことにより診察するセンサについては、センサ信号を患者端末からテレビ電話の音声信号として送信することで、医師端末においてセンサ信号を通話用のヘッドセット等により直接聞くことができ、より実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項10に記載の在宅診察システムは、テレビ電話機能を有する患者端末とテレビ電話機能を有する医師端末とを通信回線を介して接続して在宅診察サービスを提供するシステムであって、患者端末からの診察要求を受付ける受付サーバと、診察要求を受付けられた患者端末と医師端末とを接続して、映像及び音声による双方向の通信機能を提供する通信サーバとを備え、通信サーバは要看護者が使用する患者端末が接続される仮想の看護室を設定する機能を有し、受付サーバは患者端末または医師端末またはテレビ電話機能を有するナース端末からの要求により要看護者が使用する患者端末を仮想の看護室に接続する機能を有し、通信サーバは医師端末および/またはナース端末からの要求により仮想の看護室に接続されている各患者端末の映像及び音声を医師端末および/またはナース端末に送信する機能を有するものである。
これにより、受付サーバは患者端末または医師端末またはナース端末からの要求により要看護者の患者端末を通信サーバにより設定された仮想の看護室に接続し、通信サーバは医師端末および/またはナース端末からの要求により仮想の看護室に接続されている各患者端末の映像及び音声を送信するので、例えば容態の急変等を看視する必要のある在宅患者を医師端末および/またはナース端末から定期的に見廻ることができ、実際に病院に入院したときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項11に記載の在宅診察システムは、請求項10に記載の在宅診察システムであって、受付サーバは医師端末および/またはナース端末においてポインティングデバイスにより指定された画面上の位置から仮想の看護室に接続されている患者端末を選択する機能を有し、通信サーバは医師端末および/またはナース端末と選択された患者端末とを個別に接続して映像及び音声による対話サービスを提供する機能を有するものである。
これにより、受付サーバは医師および/またはナースは端末においてポインティングデバイスにより指定された患者端末を選択し、通信サーバは医師端末および/またはナース端末と選択された患者端末との間でテレビ電話による個別対話サービスを提供するので、医師および/またはナースは各患者の容態の急変等をより的確に把握でき、より実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項12に記載の在宅診察システムは、請求項10または請求項11に記載の在宅診察システムであって、受付サーバは患者端末からのナースコールを受付けてナース端末に通知する機能を有し、通信サーバはナースコールを受付けられた患者端末と通知されたナース端末とを接続して映像及び音声による対話サービスを提供する機能を有するものである。
これにより、受付サーバは患者端末からのナースコールを受付けてナース端末に通知し、通信サーバはナースコールを受付けられた患者端末と通知されたナース端末との間でテレビ電話による個別対話サービスを提供するので、在宅患者は容態の急変等があったときにナースに処置を依頼したり、病気に対する不安の相談等を行うことができ、より実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項13に記載の在宅診察システムは、請求項12に記載の在宅診察システムであって、患者端末は受付サーバに対してナースコールを発信するナースコールボタンを備え、ナースコールボタンが押されたときに受付サーバに対して自動的にログインしてナースコールを発信する機能を有するものである。
これにより、患者端末に備えられたナースコールボタンを押すことで受付サーバに自動的にログインできるので、ログイン前に容態の急変があった場合でもログイン手続を経ることなくナース端末を呼出すことができ、緊急の場合でも迅速に在宅診察サービスを提供できる。
請求項14に記載の在宅診察システムは、請求項10ないし請求項13のいずれかに記載の在宅診察システムであって、患者端末は患者の診察に必要な情報を収集する診察センサを備え、診察センサの情報を取得して通信サーバに送信する機能を有し、通信サーバは送信された診察センサの情報を受信して医師端末および/またはナース端末に送信する機能を有し、医師端末および/またはナース端末は送信された診察センサの情報を受信して表示する機能を有するものである。
これにより、医師端末および/またはナース端末において患者端末に備えられた診察センサの情報を確認できるので、在宅患者の病状をより的確に把握でき、より実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
尚、診察センサとしては、例えば体温・心拍・血圧・酸素飽和度・心電図等を測定するバイタルセンサや、心音や呼吸音を音によって聴診する聴診器等ように患者自身がセンサヘッドを装着可能なものが好ましいが、事前に医師等が往診によってセンサヘッドを装着し、在宅診察サービス時に遠隔で測定するようにしてもよい。
請求項15に記載の在宅診察システムは、請求項14に記載の在宅診察システムであって、患者端末は診察センサの信号の一部又は全部を音声信号として送信する機能を有するものである。
これにより、例えば聴診器のように医師等がセンサで抽出された音を直接耳で聞くことにより診察するセンサについては、センサ信号を患者端末からテレビ電話の音声信号として送信することで、医師端末においてセンサ信号を通話用のヘッドセット等により直接聞くことができ、より実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項16に記載の在宅診察システムは、テレビ電話機能を有する患者端末とテレビ電話機能を有する医師端末とを通信回線を介して接続して在宅診察サービスを提供するシステムであって、患者端末からの診察要求を受付ける受付サーバと、診察要求を受付けられた患者端末と医師端末とを接続して、映像及び音声による双方向の通信機能を提供する通信サーバとを備え、受付サーバは患者端末からのナースコールを受付けてテレビ電話機能を有するナース端末に通知する機能を有し、通信サーバはナースコールを受付けられた患者端末と通知されたナース端末とを接続して映像及び音声による対話サービスを提供する機能を有するものである。
これにより、受付サーバは患者端末からのナースコールを受付けてナース端末に通知し、通信サーバはナースコールを受付けられた患者端末と通知されたナース端末との間でテレビ電話による個別対話サービスを提供するので、在宅患者は容態の急変等があったときにナースに処置を依頼したり、病気に対する不安の相談等を行うことができ、実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項17に記載の在宅診察システムは、請求項16に記載の在宅診察システムであって、患者端末は受付サーバに対してナースコールを発信するナースコールボタンを備え、ナースコールボタンが押されたときに受付サーバに対して自動的にログインしてナースコールを発信する機能を有するものである。
これにより、患者端末に備えられたナースコールボタンを押すことで受付サーバに自動的にログインできるので、ログイン前に容態の急変があった場合でもログイン手続を経ることなくナース端末を呼出すことができ、緊急の場合でも迅速に在宅診察サービスを提供できる。
請求項18に記載の在宅診察システムは、請求項1ないし請求項17のいずれかに記載の在宅診察システムであって、受付サーバは患者端末から投薬の要求を受付ける機能と、投薬の要求を受付けられた患者の担当医が使用する医師端末に対して投薬確認を問合せる機能と、問合せに対して医師端末が発行する処方箋を薬剤の宅配サービスを行う薬局が使用する薬局端末に配信する機能とを有するものである。
これにより、患者は病院に行くことなく在宅で担当医に投薬を申し込むことができ、宅配サービスにより薬剤を受け取ることができる。
請求項19に記載の在宅診察システムは、請求項1ないし請求項18のいずれかに記載の在宅診察システムであって、受付サーバは患者端末から相談の要求を受付ける機能と、相談の要求を受付けられた患者端末から相談文を受信する機能と、受信された相談文を担当医の医師端末に送信する機能と、送信された相談文に対する医師端末からの回答文を受信する機能と、受信された回答文を相談の要求を受付けられた患者端末に送信する機能とを有するものである。
これにより、患者は病院に行くことなく在宅で担当医に医療に関する相談を申し込むことができ、在宅患者は医師に大きな負担をかけることなく病気に対する不安を解消したり、治療の相談等を行うことができる。
請求項20に記載の在宅診察システムは、請求項1ないし請求項19のいずれかに記載の在宅診察システムであって、受付サーバは患者端末から通院の予約を受付ける機能を有するものである。
これにより、患者は病院に行くことなく在宅で通院の予約を行うことができ、病院での待ち合わせ時間を最小限として効率的に担当医の診察を受けることができる。
請求項21に記載の在宅診察方法は、テレビ電話機能を有する患者端末とテレビ電話機能を有する医師端末とを通信回線を介して接続して在宅診察サービスを提供する方法であって、患者端末からの診察要求を受付けるステップと、診察要求を受付けられた患者端末と医師端末とを接続して映像及び音声による双方向の通信機能を提供するステップとを備え、映像及び音声の双方向の通信を行うステップは受付けられた患者端末間で映像及び音声による対話サービスを提供する仮想の待合室を設定するステップを有し、診察要求を受付けるステップは診察要求を受付けられた患者端末を設定された仮想の待合室に接続するステップを有するものである。
これにより、診察要求を受付けるステップは診察要求を受付けられた患者端末を映像及び音声の双方向の通信を行うステップにおいて設定された仮想の待合室に接続し、映像及び音声の双方向の通信を行うステップは仮想の待合室に接続された患者端末相互間でテレビ電話による対話サービスを提供するので、患者端末が医師端末と接続されて医師による診察を受けるまでの間に患者に容態の急変等があっても仮想の待合室に接続中の他の患者のアシストを受けることができ、仮想の待合室に接続中の患者同士で情報交換することで病気に対する不安や孤独感を解消することができ、実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項22に記載の在宅診察方法は、請求項21に記載の在宅診察方法であって、映像及び音声の双方向の通信を行うステップは病院の待合室に備えられた待合室端末を設定された仮想の待合室に接続するステップを有するものである。
これにより、映像及び音声の双方向の通信を行うステップは仮想の待合室に接続された患者端末と病院の待合室に備えられた待合室端末との間でテレビ電話による対話サービスを提供するので、患者端末が医師端末と接続されて医師による診察を受けるまでの間に患者に容態の急変等があっても病院の待合室にいる患者等のアシストを受けることができ、患者は病院の待合室にいる患者等と情報交換することで病気に対する不安や孤独感を解消することができ、より実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項23に記載の在宅診察方法は、請求項21または請求項22に記載の在宅診察方法であって、診察要求を受付けるステップは仮想の待合室に接続されている呼出元の端末においてポインティングデバイスにより指定された画面上の位置から仮想の待合室に接続されている呼出先の端末を選択するステップを有し、映像及び音声の双方向の通信を行うステップは呼出元の端末と呼出先の端末とを個別に接続して映像及び音声による対話サービスを提供するステップを有するものである。
これにより、診察要求を受付けるステップは呼出元の端末においてポインティングデバイスにより指定された呼出先の患者端末を選択し、映像及び音声の双方向の通信を行うステップは呼出元の端末と呼出先の端末との間でテレビ電話による個別対話サービスを提供するので、特定の患者とプライベートな相談を行うことも可能となり、より実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項24に記載の在宅診察方法は、請求項21ないし請求項23のいずれかに記載の在宅診察方法であって、診察要求を受付けるステップは患者端末からのナースコールを受付けてテレビ電話機能を有するナース端末に通知するステップを有し、映像及び音声の双方向の通信を行うステップはナースコールを受付けられた患者端末と通知されたナース端末とを接続して映像及び音声による対話サービスを提供するステップを有するものである。
これにより、診察要求を受付けるステップは患者端末からのナースコールを受付けてナース端末に通知し、映像及び音声の双方向の通信を行うステップはナースコールを受付けられた患者端末と通知されたナース端末との間でテレビ電話による個別対話サービスを提供するので、在宅患者は容態の急変等があったときにナースに処置を依頼したり、病気に対する不安の相談等を行うことができ、より実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項25に記載の在宅診察方法は、請求項24に記載の在宅診察方法であって、映像及び音声の双方向の通信を行うステップは要看護者が使用する患者端末が接続される仮想の看護室を設定するステップを有し、診察要求を受付けるステップは患者端末または医師端末またはナース端末からの要求により要看護者が使用する患者端末を仮想の看護室に接続するステップを有し、映像及び音声の双方向の通信を行うステップは医師端末および/またはナース端末からの要求により仮想の看護室に接続されている各患者端末の映像及び音声を医師端末および/またはナース端末に配信するステップを有するものである。
これにより、診察要求を受付けるステップは患者端末または医師端末またはナース端末からの要求により要看護者の患者端末を映像及び音声の双方向の通信を行うステップにより設定された仮想の看護室に接続し、映像及び音声の双方向の通信を行うステップは医師端末および/またはナース端末からの要求により仮想の看護室に接続されている各患者端末の映像及び音声を送信するので、例えば容態の急変等を看視する必要のある在宅患者を医師端末および/またはナース端末から定期的に見廻ることができ、より実際に病院に入院したときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項26に記載の在宅診察方法は、請求項25に記載の在宅診察方法であって、診察要求を受付けるステップは医師端末および/またはナース端末においてポインティングデバイスにより指定された画面上の位置から仮想の看護室に接続されている患者端末を選択するステップを有し、映像及び音声の双方向の通信を行うステップは医師端末および/またはナース端末と選択された患者端末とを個別に接続して映像及び音声による対話サービスを提供するステップを有するものである。
これにより、診察要求を受付けるステップは医師および/またはナースは端末においてポインティングデバイスにより指定された患者端末を選択し、映像及び音声の双方向の通信を行うステップは医師端末および/またはナース端末と選択された患者端末との間でテレビ電話による個別対話サービスを提供するので、医師および/またはナースは各患者の容態の急変等をより的確に把握でき、より実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項27に記載の在宅診察方法は、請求項25または請求項26に記載の在宅診察方法であって、映像及び音声の双方向の通信を行うステップは患者端末に備えられた診察センサにより取得された情報を受信して医師端末および/またはナース端末に送信するステップを有するものである。
これにより、医師端末および/またはナース端末において患者端末に備えられた診察センサの情報を確認できるので、在宅患者の病状をより的確に診察でき、より実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
尚、診察センサとしては、例えば体温・心拍・血圧・酸素飽和度・心電図等を測定するバイタルセンサや、心音や呼吸音を音によって聴診する聴診器等ように患者自身がセンサヘッドを装着可能なものが好ましいが、事前に医師等が往診によってセンサヘッドを装着し、在宅診察サービス時に遠隔で測定するようにしてもよい。
請求項28に記載の在宅診察方法は、テレビ電話機能を有する患者端末とテレビ電話機能を有する医師端末とを通信回線を介して接続して在宅診察サービスを提供する方法であって、患者端末からの診察要求を受付けるステップと、診察要求を受付けられた患者端末と医師端末とを接続して映像及び音声による双方向の通信機能を提供するステップとを備え、映像及び音声の双方向の通信を行うステップは要看護者が使用する患者端末が接続される仮想の看護室を設定するステップを有し、診察要求を受付けるステップは患者端末または医師端末またはテレビ電話機能を有するナース端末からの要求により要看護者が使用する患者端末を仮想の看護室に接続するステップを有し、映像及び音声の双方向の通信を行うステップは医師端末および/またはナース端末からの要求により仮想の看護室に接続されている患者端末の映像及び音声を合成して医師端末および/またはナース端末に配信するステップを有するものである。
これにより、診察要求を受付けるステップは患者端末または医師端末またはナース端末からの要求により要看護者の患者端末を映像及び音声の双方向の通信を行うステップにより設定された仮想の看護室に接続し、映像及び音声の双方向の通信を行うステップは医師端末および/またはナース端末からの要求により仮想の看護室に接続されている各患者端末の映像及び音声を送信するので、例えば容態の急変等を看視する必要のある在宅患者を医師端末および/またはナース端末から定期的に見廻ることができ、より実際に病院に入院したときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項29に記載の在宅診察方法は、請求項28に記載の在宅診察方法であって、診察要求を受付けるステップは医師端末および/またはナース端末においてポインティングデバイスにより指定された画面上の位置から仮想の看護室に接続されている患者端末を選択するステップを有し、映像及び音声の双方向の通信を行うステップは医師端末および/またはナース端末と選択された患者端末とを個別に接続して映像及び音声による対話サービスを提供するステップを有するものである。
これにより、診察要求を受付けるステップは医師および/またはナースは端末においてポインティングデバイスにより指定された患者端末を選択し、映像及び音声の双方向の通信を行うステップは医師端末および/またはナース端末と選択された患者端末との間でテレビ電話による個別対話サービスを提供するので、医師および/またはナースは各患者の容態の急変等をより的確に把握でき、より実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項30に記載の在宅診察方法は、請求項28または請求項29に記載の在宅診察方法であって、診察要求を受付けるステップは患者端末からのナースコールを受付けてナース端末に通知するステップを有し、映像及び音声の双方向の通信を行うステップはナースコールを受付けられた患者端末と通知されたナース端末とを接続して映像及び音声による対話サービスを提供するステップを有するものである。
これにより、診察要求を受付けるステップは患者端末からのナースコールを受付けてナース端末に通知し、映像及び音声の双方向の通信を行うステップはナースコールを受付けられた患者端末と通知されたナース端末との間でテレビ電話による個別対話サービスを提供するので、在宅患者は容態の急変等があったときにナースに処置を依頼したり、病気に対する不安の相談等を行うことができ、より実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項31に記載の在宅診察方法は、請求項28ないし請求項30のいずれかに記載の在宅診察方法であって、映像及び音声の双方向の通信を行うステップは患者端末に備えられた診察センサにより取得された情報を受信して医師端末および/またはナース端末に送信するステップを有するものである。
これにより、医師端末および/またはナース端末において患者端末に備えられた診察センサの情報を確認できるので、在宅患者の病状をより的確に診察でき、より実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
尚、診察センサとしては、例えば体温・心拍・血圧・酸素飽和度・心電図等を測定するバイタルセンサや、心音や呼吸音を音によって聴診する聴診器等ように患者自身がセンサヘッドを装着可能なものが好ましいが、事前に医師等が往診によってセンサヘッドを装着し、在宅診察サービス時に遠隔で測定するようにしてもよい。
請求項32に記載の在宅診察方法は、テレビ電話機能を有する患者端末とテレビ電話機能を有する医師端末とを通信回線を介して接続して在宅診察サービスを提供する方法であって、患者端末からの診察要求を受付けるステップと、診察要求を受付けられた患者端末と医師端末とを接続して映像及び音声による双方向の通信機能を提供するステップとを備え、診察要求を受付けるステップは患者端末からのナースコールを受付けてテレビ電話機能を有するナース端末に通知するステップを有し、映像及び音声の双方向の通信を行うステップはナースコールを受付けられた患者端末と通知されたナース端末とを接続して映像及び音声による対話サービスを提供するステップを有するものである。
これにより、診察要求を受付けるステップは患者端末からのナースコールを受付けてナース端末に通知し、映像及び音声の双方向の通信を行うステップはナースコールを受付けられた患者端末と通知されたナース端末との間でテレビ電話による個別対話サービスを提供するので、在宅患者は容態の急変等があったときにナースに処置を依頼したり、病気に対する不安の相談等を行うことができ、より実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる。
請求項33に記載の在宅診察方法は、請求項21ないし請求項32のいずれかに記載の在宅診察方法であって、診察要求を受付けるステップは患者端末から投薬の要求を受付けるステップと、投薬の要求を受付けられた患者の担当医が使用する医師端末に対して投薬確認を問合せるステップと、問合せに対して医師端末が発行する処方箋を薬剤の宅配サービスを行う薬局が使用する薬局端末に配信するステップとを有するものである。
これにより、患者は病院に行くことなく在宅で担当医に投薬を申し込むことができ、宅配サービスにより薬剤を受け取ることができる。
請求項34に記載の在宅診察方法は、請求項21ないし請求項33のいずれかに記載の在宅診察方法であって、診察要求を受付けるステップは患者端末から相談の要求を受付けるステップと、相談の要求を受付けられた患者端末から相談文を受信するステップと、受信された相談文を担当医の医師端末に送信するステップと、送信された相談文に対する医師端末からの回答文を受信するステップと、受信された回答文を相談の要求を受付けられた患者端末に送信するステップとを有するものである。
これにより、患者は病院に行くことなく在宅で担当医に医療に関する相談を申し込むことができ、在宅患者は医師に大きな負担をかけることなく病気に対する不安を解消したり、治療の相談等を行うことができる。
請求項35に記載の在宅診察方法は、請求項21ないし請求項34のいずれかに記載の在宅診察方法であって、診察要求を受付けるステップは患者端末から通院の予約を受付けるステップを有するものである。
これにより、患者は病院に行くことなく在宅で通院の予約を行うことができ、病院での待ち合わせ時間を最小限として効率的に担当医の診察を受けることができる。
請求項36に記載の在宅診察プログラムは、請求項21ないし請求項35のいずれかに記載の在宅診察方法をコンピュータで実行させるためのものである。
かかる在宅診察プログラムをコンピュータで実行させ、通信回線を介して患者端末と接続することにより、請求項21ないし請求項35のいずれかに記載の在宅診察方法が奏する作用効果と同様の作用効果を奏する。
本願発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムのシステム構成図である。
第2図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの通信サーバに備えられた接続先テーブルの設定例を示す図である。
第3図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの患者端末に備えられる診察センサの例を示す図である。
第4図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおける患者側処理の処理手順の例を示すフロー図(その1)である。
第5図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおける患者側処理の処理手順の例を示すフロー図(その2)である。
第6図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおける患者側処理の処理手順の例を示すフロー図(その3)である。
第7図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおける患者側処理の処理手順の例を示すフロー図(その4)である。
第8図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおける患者側処理の処理手順の例を示すフロー図(その5)である。
第9図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおける患者側処理の処理手順の例を示すフロー図(その6)である。
第10図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおける患者側処理の処理手順の例を示すフロー図(その7)である。
第11図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおける患者側処理の処理手順の例を示すフロー図(その8)である。
第12図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおける患者側処理の処理手順の例を示すフロー図(その9)である。
第13図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおけるナース側処理の処理手順の例を示すフロー図(その1)である。
第14図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおけるナース側処理の処理手順の例を示すフロー図(その2)である。
第15図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおけるナース側処理の処理手順の例を示すフロー図(その3)である。
第16図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおけるナース側処理の処理手順の例を示すフロー図(その4)である。
第17図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおけるナース側処理の処理手順の例を示すフロー図(その5)である。
第18図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおける医師側処理の処理手順の例を示すフロー図(その1)である。
第19図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおける医師側処理の処理手順の例を示すフロー図(その2)である。
第20図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおける医師側処理の処理手順の例を示すフロー図(その3)である。
第21図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおける医師側処理の処理手順の例を示すフロー図(その4)である。
第22図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおける医師側処理の処理手順の例を示すフロー図(その5)である。
第23図は、本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムの受付サーバにおける医師側処理の処理手順の例を示すフロー図(その6)である。
第24図は、患者端末に表示される患者受付画面の例を示す図である。
第25図は、患者端末に表示される新規登録画面の例を示す図である。
第26図は、患者端末に表示される患者メニュー画面の例を示す図である。
第27図は、患者端末に表示される初診受付画面の例を示す図である。
第28図は、患者端末に表示される診察受付完了画面の例を示す図である。
第29図は、患者端末に表示される待合室画面の例を示す図である。
第30図は、患者端末に表示される診察案内画面の例を示す図である。
第31図は、患者端末に表示される診察画面(患者側)の例を示す図である。
第32図は、患者端末に表示される再診受付画面の例を示す図である。
第33図は、患者端末に表示される投薬受付画面の例を示す図である。
第34図は、患者端末に表示される相談受付画面の例を示す図である。
第35図は、患者画面に表示される通院予約画面の例を示す図である。
第36図は、患者端末に表示される看護受付画面の例を示す図である。
第37図は、患者端末に表示される看護室入室画面の例を示す図である。
第38図は、ナース端末に表示されるナースメニュー画面の例を示す図である。
第39図は、ナース端末に表示される診察受付者確認画面の例を示す図である。
第40図は、ナース端末に表示される患者カルテ表示画面の例を示す図である。
第41図は、ナース端末に表示される看護室確認画面の例を示す図である。
第42図は、ナース端末に表示されるナースコール受付画面の例を示す図である。
第43図は、医師端末に表示される医師メニュー画面の例を示す図である。
第44図は、医師端末に表示される診察画面(医師側)の例を示す図である。
第45図は、医師端末に表示される相談処理画面の例を示す図である。
第46図は、患者端末に送信される相談回答メールの例を示す図である。
第47図は、医師端末に表示される投薬処理画面の例を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
第1図に本願発明の一実施形態にかかる在宅診察システムのシステム構成図を示す。図において、100は在宅診察システムであり、受付サーバ110と、通信サーバ120と、メールサーバ130と、運営管理システム140と、医師が使用する医師端末161、162、163、…と、病院の受付が使用する受付端末170と、病院の待合室に設置される待合室端末175と、ナースが使用するナース端末180と、薬を配給する薬局が使用する薬局端末190と、通信回線接続装置150とが、病院内のネットワーク(LAN)で接続されており、在宅診察サービスの提供時には通信回線200を介して患者が使用する患者端末301、302、303、…と接続される。
受付サーバ110は、本システムを使用する際の窓口となるWWWサーバであり、患者端末301、302、303、…、医師端末161、162、163、…、ナース端末180等からWebブラウザを用いて所定のページにアクセスすることにより、在宅診察サービスの各種手続を行うことができる。
通信サーバ120は、接続する端末の端末アドレスを設定する接続先テーブル122を備え、接続先テーブルに設定された端末間を接続して、映像および音声を含むマルチメディア情報による双方向通信機能を提供する。従って、通信サーバ120は、接続される各端末が使用するテレビ電話プロトコルに対応して端末相互間を多地点接続する機能を有する。
通信サーバ120は、目的に応じた各種の接続形態をサポートしており、接続先テーブル122には、第2図に示すように、在宅診察システムに接続中の各患者端末と待合室端末170とが接続される仮想の待合室と、各医師端末161、162、163、…毎に設けられて在宅診察を受ける各患者端末が接続される仮想の診察室1、診察室2、診察室3、…と、容態の変化を監視する必要のある患者や1人暮しや寝たきりの患者等の要看護者の患者端末が接続されてナース端末または医師端末から状況確認できる仮想の看護室1、看護室2、看護室3、…と、患者端末相互間、患者端末とナース端末間、患者端末と待合室端末間、患者端末と受付端末間等の個別の対話機能を提供する仮想の個別対話室A、B、C、D、E、…等を備え、通信サーバ120の処理能力の範囲内でテレビ電話による対話を同時に行うことができる。
尚、ここでは各端末はインターネットを含むコンピュータネットワークを介して相互に接続されるので、接続先テーブルには接続する端末のIPアドレスが設定されることを想定しているが、例えば接続する端末がISDN回線を介して通信するISDNテレビ電話の場合には、接続先テーブルには端末の電話番号が設定される。
メールサーバ130は、オフラインの患者端末に対して医療相談の回答や各種の通知を行う等のために便用されるが、必ずしもシステム内にメールサーバを備える必要はなく、回線接続業者等が提供するメールサーバを使用してもよい。
運営管理サーバ140は、病院の運営管理をするサーバであり、患者の診察履歴を記録する患者カルテ、診察を受付けられた患者を登録する診察受付テーブル、投薬を受付けられた患者を登録する投薬受付テーブル、相談を受付けられた患者を登録する相談受付テーブル、通院の予約を受付けられた患者を登録する通院予約テーブル、容態の変化を看護する患者を登録する看護テーブル等を記録するデータベース142を備え、病院の運営管理をするサーバである。
本実施形態では、在宅診察専門の病院ではなく、通常の通院や入院をも受付る病院の場合を例にとって説明するので、運営管理サーバ140は通常の通院患者・入院患者と在宅診察患者を混在して取り扱う。従って、受付端末において通院患者や入院患者の受付を行い、受付けた情報を医師端末やナース端末に通知し、医師端末からの処方箋に従って薬局端末に対して投薬指示を出し、医師端末と薬局端末からの情報に基づいて医療費の精算を行う機能を有する。但し、本願発明は在宅診察に関するものであるので、通常の通院や入院に関する運営管理の詳細な説明は省略する。
医師端末161、162,163、…と、受付端末170と、ナース端末180と、薬局端末190とは、映像入力インターフェイス・音声入出力インターフェイス・ネットワーク接続装置等を備えたコンピュータ(a)と、コマンドやメッセージの入力用のキーボード(b)・マウス(c)と、画像を表示するモニタ画面(d)と、利用者の映像を取得するテレビカメラ(e)と、利用者の音声の入出力を行うヘッドセット(f)とから構成され、コンピュータ(a)には利用者の映像および音声を取得して通信サーバ120に送信するとともに、通信サーバ120から送信される映像および音声をモニタ画面(d)およびヘッドセット(f)に出力する映像音声通信プログラムと、受付サーバ110にアクセスするためのWebブラウザとがインストールされている。
待合室端末175は、医師端末等と同様に、コンピュータ(a)、キーボード(b)、マウス(c)、モニタ画面(d)、テレビカメラ(e)を備えるが、患者が病院の待合室にいる人達と会話できるようにヘッドセット(f)に変えて、スピーカ(f1)とマイク(f2)を備える。
通信回線200は、有線のコンピュータネットワーク、無線のコンピュータネットワーク、電話回線、衛星回線、インターネット等、どのような通信回線に対しても適応できるが、ここではインターネットを使用した場合を例にとって説明する。従って、通信回線接続装置150は、インターネットに接続するためのインターネットルータを使用する。
一方、患者端末301、302、303、…は、医師端末等と同様に、映像入力インターフェイス・音声入出力インターフェイス・ネットワーク接続装置等を備えたコンピュータ(a)と、コマンドやメッセージの入力用のキーボード(b)・マウス(c)と、画像を表示するモニタ画面(d)と、患者の映像を取得するテレビカメラ(e)と、患者の音声の入出力を行うヘッドセット(f)とを備えるとともに、患者端末からナース端末を呼出すためのナースコールボタン(g)と、患者のバイタルを計測する診察センサ(h)とを備え、コンピュータ(f)には、患者の映像および音声を取得して通信サーバ120に送信するとともに通信サーバ120から送信される映像および音声をモニタ画面(d)およびヘッドセット(f)に出力する映像音声通信プログラムと、受付サーバ110にアクセスするためのWebブラウザとがインストールされている。
診察センサ(h)は、ここでは第3図に示すように、患者の心音を聴取するための聴診器と、患者の体温を計測する体温プローブと、患者の血圧を計測する血圧プローブと、患者の酸素飽和度や脈拍を計測するSpO2プローブと、患者の心電図を計測するための心電プローブとを備え、聴診器のように音を聞いて診断するセンサは切換器を用いてマイクと切換えて伝送し、その他のプローブはモニタ装置でディジタル化し、バッチデータとして伝送するようにしている。これにより、医師端末等では聴診器の音をヘッドセットのイヤフォンで直接聞くことができ、その他のバイタルセンサのデータはモニタ画面に表示して確認することができる。
診察センサは、通常は患者自身が装着して計測することになるので、自らプローブ等を装着可能なものであることが好ましいが、病状によっては医師等が往診を行って装着するような高度なセンサを含めてもよい。また、診察センサはすべての患者に対して同一のものを使用する必要はなく、多種のセンサの中から病状に応じて選択的に使用するようにしてもよい。
上記各端末にインストールされる映像音声通信プログラムとしては、ここでは通信回線としてインターネットを使用しているので、例えばITU−T勧告のH.323に準拠したIP型テレビ電話プロトコルに対応したものを使用することができる。また、通信回線としてISDN公衆回線を使用する場合には、ITU−T勧告のH.320に準拠したISDNテレビ電話プロトコルに対応したものを使用することができる。また、映像音声通信プログラムはこれらに限らず、通信回線を介して映像および音声の双方向通信を行えるものである限り、どのようなものであってもよい。
上記実施形態では、各端末は映像入力インターフェース・音声入出力インターフェース・ネットワーク通信装置を備えたコンピュータに映像音声通信プログラムとWebブラウザをインストールしたものを使用するとして説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、テレビ電話機能とWebブラウザ機能を有するものであればどのような端末であってもよい。
上記実施形態では、診察室1、診察室2、診察室3、…や、個別対話室A、個別対話室B、個別対話室C、個別対話室D、個別対話室E、…は各端末が1対1で通信するので、必ずしも通信サーバを経由して通信する必要はなく、各端末間を直接テレビ電話接続するようにしてもよい。その場合には、受付サーバに、接続する各端末に対してIPアドレスを橋渡しする機能を持たせるようにしてもよい。
上記実施形態では、通信サーバ120を備えるので3以上のテレビ電話端末を接続する多地点接続が可能であり、待合室では待合室端末と複数の患者端末を相互に接続するが、その場合に受信された各端末の映像を合成して各端末に配信するようにしてもよく、各端末の映像をお互いに他の端末に送信して自己の端末上で並べて表示するようにしてもよい。
また、看護室1、看護室2、看護室3、…は、看護を受ける患者端末の映像および音声をナース端末または医師端末が接続したときに確認できるようにするもので、ナース端末または医師端末からの要求により入室中の各患者端末の映像をナース端末または医師端末に送信する。その際に、各患者端末の映像を合成してナース端末または医師端末に配信するようにしてもよく、各患者端末の映像を個別にナース端末または医師端末に送信して受信側端末で並べて表示するようにしてもよい。
次に、在宅診察システム100によって在宅診察を実施する手順について説明する。
第4図から第12図に、受付サーバ110における患者側処理の処理フローの例を示す。患者等が患者端末から所定アドレスにアクセスすると、第24図に示すような患者受付画面が表示される(S100)。患者受付画面において、あらかじめ与えられた患者IDとパスワードが入力され、「ログイン」ボタンがクリックされると(S102)、その入力情報が取得され(S104)、患者カルテと照合され、正規の登録者であれば(S106)、第26図に示すような患者メニュー画面が表示される(S108)。正規の登録者でない場合は、再入力を要求する画面(図示省略)が表示される(S110)。
未登録の患者の場合は、「こちら」がクリックされることにより、第25図に示すような新規登録画面が表示される(S130)。新規登録画面において、名前、住所、生年月日、性別、保険証番号、電話番号、緊急時連絡者、緊急時連絡者の電話番号、Eメールアドレス、主治医、既往症、アレルギー等が入力され、「送信」ボタンがクリックされると(S132)、入力情報が取得され(S134)、患者IDとパスワードが発行される(S136)。また、患者カルテが生成され(S138)、発行された患者IDとパスワードとともに入力情報が患者カルテに記録され、登録完了画面(図示省略)が表示されて(S140)、S100の患者受付画面に戻る。
患者受付画面において「ナースコール」ボタンがクリックされるか、患者端末に備えられたナースコールボタンが押されると(S114)、患者端末のログイン情報が取得され(S142)、ナース端末に対して当該患者からのナースコールが通知され(S144)、S100の患者受付画面に戻る。これにより、当該患者は、緊急の場合にログイン手続を行うことなく、後述のナース側処理によってナースと対話することができる。
また、患者受付画面からログイン後は、同様の処理により患者は各画面に表示される「ナースコール」ボタンをクリックするか、患者端末に備えられたナースコールボタンを押すことにより、いつでもナース端末を呼出すことができる。
尚、以下の処理において、ナースコールの説明は同様のため省略する。
患者メニュー画面において、「初診受付」ボタンがクリックされると(S116)、第27図に示すような初診受付画面が表示される(S150)。初診受付画面において、診察を希望する診察科目が選択され、自覚症状および食欲・睡眠・便通・尿・酒・煙草等の体調に関する情報が入力され、「送信」ボタンがクリックされると(S152)、入力情報が取得され(S154)、当該患者の診察カルテに選択された診察科目の診察カルテが生成される(S156)。
初診受付画面には「受付呼出」ボタンが備えられ、患者が「受付呼出」ボタンをクリックすることにより受付端末に呼出通知が送信され、受付端末がこれに応答すると、通信サーバの接続先テーブル122の個別対話室に受付端末の端末アドレスと当該患者端末の端末アドレスが設定され、当該患者端末と病院の受付端末との間で映像および音声による対話が可能となる。これにより、患者は診察科目が判らない場合や手続方法が判らない場合等に受付に相談することができる。
尚、以下の各受付画面においても「受付呼出」ボタンを備えるが、同様のため説明は省略する。
診察を受付けると、当該患者が診察受付テーブルに登録され(S158)、第28図に示すような診察受付完了画面が表示される(S160)。診察受付完了画面において、「待合室入室」ボタンがクリックされると(S162)、第29図に示すような待合室画面が表示され(S164)、通信サーバの接続先テーブル122の待合室に患者端末アドレスが設定される(S166)。これにより、待合室に入室中の各患者端末および病院の待合室端末との相互間で映像および音声による対話が可能となる。
待合室画面には、病院の待合室の映像と入室中の各患者の映像が表示され、各患者の映像表示部には各患者の名前が表示される。名前を公表したくない患者は、あらかじめニックネームを登録しておくことにより、登録されているニックネームが表示される。
待合室画面において、呼出したい患者の映像表示部がクリックされると、そのクリック位置が取得され、表示されている各患者端末の座標と比較することにより呼出先の患者端末が選択され、当該患者端末に呼出通知(図示省略)が送信され、呼出先の患者が当該呼出通知に対して「応答」ボタンをクリックすると、個別対話画面(図示省略)が表示され、通信サーバの接続先テーブル122の個別対話室Aに呼出元の患者端末の端末アドレスと呼出先の患者端末の端末アドレスとが設定される。これにより、仮想の待合室に入室中の患者同士で個別に対話することができる。
病院の待合室端末175にも、第29図と同様の待合室画面が表示され、病院の待合室にいる患者が呼出したい患者の映像表示部をクリックすると、同様に呼出先の患者端末に呼出通知(図示省略)が送信され、呼出先の患者が当該呼出通知に対して「応答」ボタンをクリックすると、個別対話画面(図示省略)が表示され、通信サーバの接続先テーブル122の個別対話室に待合室端末の端末アドレスと呼出先の患者端末の端末アドレスとが設定される。これにより、病院の待合室にいる患者と仮想の待合室に入室中の患者との間で個別に対話することができる。
待合室画面において、「退室」ボタンがクリックされると、通信サーバの接続先テーブル122の待合室から当該患者端末の端末アドレスが削除され、待合室接続状態が解除される。
ナース端末または医師端末から診察案内通知を受取ると(S168)、第30図に示すような診察案内画面が表示される(S170)。診察案内画面において、「診察室入室」ボタンがクリックされると(S172)、患者が待合室の入室中の場合は接続先テーブル122の待合室から当該患者端末の端末アドレスが削除され(S174)、担当医の医師端末に診察室入室が通知され(S175)、第31図に示すような診察画面(患者側)が表示される(S176)。これにより、後述の医師側処理により患者端末は担当医の医師端末と接続され、患者は担当医の対話が可能となり、担当医による診察を受けることができる。
また、診察に際して、患者が診察センサを装着することにより医師端末からの遠隔操作でバイタルの測定や聴診器による検診が行える。尚、診察センサの測定値は診察画面に表示され、患者自身も知ることができる。
医師端末から後述の診察終了通知を受取ると(S178)、診察画面(患者側)が閉じられ、S108の患者メニュー画面に戻る。
患者メニュー画面において、「再診受付」ボタンがクリックされると(S118)、当該患者の診察カルテが取得され(S180)、第32図に示すような再診受付画面が表示される(S182)。再診受付画面では、診察カルテに基づいて、現在診察中の診察科目が表示される。再診受付画面において、表示された診察科目のなかから診察希望科目が選択され、自覚症状が特にあれば入力され、「送信」ボタンがクリックされることにより(S184)、入力情報が取得され(S186)、S158に進む。これにより、前述の初診受付と同様に、当該患者は診察受付テーブルに登録され、診察案内通知を待って医師の診察を受けることができる。
患者メニュー画面において、「投薬受付」ボタンがクリックされると(S120)、当該患者の診察カルテが取得され(S190)、第33図に示すような投薬受付画面が表示される(S192)。投薬受付画面では、診察カルテに基づいて、現在診察中の診察科目が表示される。投薬受付画面において、表示された診察科目のなかから投薬希望科目が選択され、自覚症状が特にあればその内容が入力され、「送信」ボタンがクリックされると(S194)、入力情報が取得され(S196)、投薬受付テーブルに登録され(S198)、医師端末に対して投薬受付が通知される(S200)。投薬受付通知に対して、後述の医師側処理により、医師端末から許可通知を受けると(S202)、投薬受付完了表示(図示省略)が表示され(S204)、不許可通知を受けると(S206)、不許可理由表示(図示省略)が表示され(S208)、S108の患者メニュー画面に戻る。
患者メニュー画面において、「相談受付」ボタンがクリックされると(S122)、第34図に示すような相談受付画面が表示される(S210)。相談受付画面において、相談を希望する診察科目が選択され、相談内容が入力され、「送信」ボタンがクリックされると(S212)、入力情報が取得され(S214)、医師端末に対して相談受付通知が送信され(S218)、S108の患者メニュー画面に戻る。これにより、後述の医師側処理により担当医からの回答が後日メールにより当該患者端末に送信される。
患者メニュー画面において、「通院予約」ボタンがクリックされると(S124)、当該患者の診察カルテが取得され(S220)、第35図に示すような通院予約画面が表示される(S222)。通院予約画面では、診察カルテに基づいて、現在診察中の診察科目が表示される。通院予約画面において、表示された診察科目のなかから通院診察希望科目が選択され、日付が入力され、「設定」ボタンがクリックされると(S224)、予約状況が表示される(S226)。予約状況表示において、予約可能な時刻が選択され、「予約」ボタンがクリックされると(S228)、指定時刻が予約済みと表示され、指定時刻の予約が通院予約テーブルに設定される(S230)。これにより、患者は患者端末から通院予約を行うことができる。
また、予約済みの指定時刻が選択され、「取消」ボタンがクリックされると(S232)、指定時刻の予約済み表示が消去され、通院予約テーブルの予約が削除される(S234)。これにより、患者は既に実施した通院予約を取消すことができる。
患者メニュー画面において、「看護受付」ボタンがクリックされると(S126)、第36図に示すような看護受付画面が表示される(S240)。看護受付画面において、自覚症状が特にあれば入力され、「看護室入室申込」ボタンがクリックされると(S242)、入力情報が取得され(S244)、ナース端末に看護申込が通知される(S246)。看護申込通知に対して、後述のナース側処理により、ナース端末から許可通知を受けると(S248)、当該患者が患者受付テーブルに登録され(S250)、第37図に示すような看護室入室画面が表示され(S252)、接続先テーブル122の看護室に当該患者端末の端末アドレスが設定される(S252)。また、ナース端末から不許可通知を受けると(S256)、不許可理由を表示して(S258)、S108の患者メニュー画面に戻る。
看護室入室画面において、「送信中断」ボタンがクリックされると(S260)、映像および音声の送信が中断され(S262)、「送信解除」ボタンがクリックされると(S264)、映像および音声の送信が再開される(S266)。これにより、看護室に入室中の患者は、ナースや医師に見られたくない用事が生じたときに、送信を中断することでプライベートを確保することができる。
看護室入室画面において、「退室」ボタンがクリックされると(S268)、接続先テーブル122の看護室から当該患者端末の端末アドレスが削除されるとともに(S270)、当該患者が看護受付テーブルから削除され(S272)、「戻る」ボタンがクリックされると(S274)、S108の患者メニュー画面に戻る。
第13図から第17図に、受付サーバ110におけるナース側処理の処理フローの例を示す。ナースがナース端末から所定アドレスにアクセスすると、ナースログイン画面(図示省略)が表示される(S300)。ナースログイン画面において、あらかじめ与えられたナースIDとパスワードが入力され、「ログイン」ボタンがクリックされると(S302)、第38図に示すようなナースメニュー画面が表示される(S304)。
ナースメニュー画面において、「診察受付者確認」ボタンがクリックされると(S306)、第39図に示すような診察受付者確認画面が表示される(S320)。
診察受付者確認画面において、診察室が選択され、「設定」ボタンがクリックされると(S322)、診察受付テーブルの指定された診察室の情報が取得され(S324)、当日の診察受付者リストが表示される(S326)。
診察受付者リストにおいて、特定の患者の患者IDがクリックされると(S328)、第40図に示すような患者カルテ表示画面が表示され(S330)、当該患者のカルテ情報を確認できる。
患者カルテ表示画面には「患者呼出」ボタンが備えられ、これがクリックされると(S332)、患者呼出処理が実行され(S334)、患者端末に対して呼出通知が送信され、後述のナースコール受付時と同様に、個別対話画面が表示され、接続先テーブルの個別対話室に当該患者端末の端末アドレスとナース端末の端末アドレスが設定されて、当該患者とナースとの間で映像および音声による対話が可能となる。また、当該患者が急患の場合には、「急患通知」ボタンをクリックすることにより、医師端末に通報することができる。
また、患者カルテ表示画面には「看護室入室」ボタンが備えられ、これがクリックされると(S336)、当該患者が看護受付テーブルに登録され(S338)、接続先テーブル122の看護室に当該患者端末アドレスが設定され(S340)、当該患者端末に看護室入室が通知される(S342)。これに対して、患者端末において、当該看護室入室通知に設けられた「看護室入室表示」ボタンがクリックされると、前述の看護室入室画面が表示される。
患者カルテ表示画面において、「戻る」ボタンがクリックされると(S344)、診察受付者確認画面に戻り、診察受付者確認画面において、「戻る」ボタンがクリックされると(S350)、S304のナースメニュー画面に戻る。
ナースメニュー画面において、「看護室確認」ボタンがクリックされると(S308)、第41図に示すような看護室確認画面が表示され(S360)、看護室が選択され、「設定」ボタンがクリックされると(S362)、接続先テーブル122の選択された看護室にナース端末アドレスが設定され(S364)、看護室に入室中の各患者端末の映像および音声が取得されて表示されるとともに、各患者端末の診察センサ情報が取得されて表示される(S366)。
各患者のセンサ表示部には、「自動」ボタンと「手動」ボタンが備えられ、「自動」ボタンがクリックされると診察センサによる測定が一定周期で自動的に行われ、「手動」ボタンがクリックされると自動測定が解除されてオンデマンドによる測定が行われる。
看護室確認画面において、特定の患者映像がクリックされると、そのクリック位置が取得され、表示されている各患者端末の座標と比較することにより呼出先の患者端末が選択され(S368)、患者呼出処理が実行される(S370)。これにより、後述のナースコール受付時と同様に、個別対話画面(図示省略)が表示され、接続先テーブルの個別対話室に当該患者端末の端末アドレスとナース端末の端末アドレスが設定されて、当該患者とナースとの間で映像および音声による対話が可能となる。個別対話画面において「急患通知」ボタンがクリックされると、担当医の医師端末に通報され、当該患者の容態急変等に対応することができる。
看護室確認画面には「一斉放送」ボタンが備えられ、これがクリックされると(S382)、各患者端末に対して音声送信が開始され(S384)、クリックが解除されたら(S386)、各患者端末に対する音声送信が終了される(S388)。これにより、看護室に入室中の全患者に対して一斉に通報することができる。尚、ここでは一斉放送は音声による通報のみとしたが、各患者端末にナース端末の映像を送信して表示するようにしてもよい。
看護室確認画面において、「戻る」ボタンがクリックされると(S392)、接続先テーブル122の看護室からナース端末アドレスが削除され(S392)、S304のナースメニュー画面に戻る。
ナースメニュー画面において、患者端末からのナースコール通知を受付ると(S310)、第42図に示すようなナースコール受付画面が表示され(S400)、接続先テーブル122の個別対話室にナース端末の端末アドレスと当該患者端末の端末アドレスが設定され(S402)、患者端末の診察センサ情報が取得されて表示される(S404)。これにより、ナースは当該患者との間で映像および音声による対話が可能となるとともに、当該患者の診察センサ情報を確認でき、当該患者に対して適切な処置を施すことができる。
ナースコール画面において、「急患通知」ボタンがクリックされると(S406)、担当医の医師端末に対して急患が通知される(S408)。これに対して、当該医師端末において急患通知に設けられた「患者確認」ボタンがクリックされると、後述の医師側処理により当該患者端末と当該医師端末とが接続され、当該担当医は当該患者の映像および音声ならびに診察センサ情報を確認することができる。
ナースコール画面において、「切断」ボタンがクリックされると(S410)、接続先テーブル122の個別対話室からナース端末と当該患者端末の端末アドレスが削除され(S412)、S304のナースメニュー画面に戻る。
ナースメニュー画面において、医師からの呼出通知を受付けると(S312)、個別対話画面(図示省略)が表示され(S420)、接続先テーブル122の個別対話室にナース端末の端末アドレスと当該医師端末の端末アドレスが設定される(S422)。これにより、ナースと医師の間で映像および音声による対話が可能となる。個別対話画面において「切断」ボタンがクリックされると(S424)、接続先テーブル122の個別対話室からナース端末と当該医師端末の端末アドレスが削除され(S426)、S304のナースメニュー画面に戻る。
第18図から第23図に、受付サーバ110における医師側処理の処理フローの例を示す。医師が医師端末から所定アドレスにアクセスすると、医師ログイン画面(図示省略)が表示される(S500)。医師ログイン画面において、あらかじめ与えられた医師IDとパスワードが入力され、「ログイン」ボタンがクリックされると(S502)、第43図に示すような医師メニュー画面が表示される(S504)。
医師メニュー画面において、「診察室入室」がクリックされると(S506)、診察受付テーブルから当該医師が担当する診察室の診察受付情報が取得され(S520)、第44図に示すような診察画面(医師側)が表示される(S520)。診察画面(医師側)には、診察中の患者映像を表示する患者映像表示部と、診察中の患者端末の診察センサ情報を表示するセンサ情報表示部と、選択された患者のカルテを表示する患者カルテ表示部と、当該医師が使用する診察室における診察受付情報を表示する診察受付情報表示部等を備えている。
診察受付情報表示部においては、当日の診察患者が通院患者と在宅患者とが混在させて受付順に表示され、ステータス欄には既に診察を終えた患者は「終了」、診察中の患者は「診察中」と表示される。
診察受付情報表示部において、特定の患者のID表示がクリックされ、患者が選択されると(S524)、当該患者の患者カルテが検索されて、患者カルテ表示部に表示される(S526)。
診察画面(医師側)右上の「入室通知」ボタンがクリックされると(S528)、患者カルテが表示されている患者端末に対して診察案内通知が送信される(S530)。通知を受けた患者端末において「応答」ボタンがクリックされると(S532)、接続先テーブル122の診察室に当該患者端末の端末アドレスが設定され(S534)、当該患者端末の診察センサ情報が取得されて表示される(S536)。
診察画面(医師側)において、特定の患者の診察中に「診察終了」ボタンがクリックされると(S538)、接続先セーブル122の診察室から当該患者端末の端末アドレスが削除され(S540)、当該患者の診察が終了する。
診察画面(医師側)において「カルテ記入」ボタンがクリックされると(S542)、現在開いている患者カルテに医師が入力した入力情報が取得されて記録される(S544)。
診察画面(医師側)において「戻る」ボタンがクリックされると(S546)、S504の医師メニュー画面に戻る。
医師メニュー画面において「看護室確認」ボタンがクリックされると(S508)、第41図と同様の看護室確認画面が表示され(S550)、看護室が選択され、「設定」ボタンがクリックされると(S552)、接続先テーブル122の指定看護室に当該医師端末の端末アドレスが設定され(S554)、看護室に入室している各患者端末の映像および音声が取得されて表示されとともに、各患者端末の診察センサ情報が取得されて表示される(S556)。
各患者のセンサ表示部には、「自動」ボタンと「手動」ボタンが備えられ、「自動」ボタンがクリックされると診察センサによる測定が一定周期で自動的に行われ、「手動」ボタンがクリックされると自動測定は解除されてオンデマンドによる測定が行われる。
看護室確認画面において、特定の患者映像がクリックされると、そのクリック位置が取得され、表示されている各患者端末の座標と比較することにより呼出先の患者端末が選択され(S558)、患者呼出処理が実行される(S560)。これにより、前述のナース側処理と同様に、個別対話画面が表示され、接続先テーブルの個別対話室に当該患者端末の端末アドレスと当該端末の端末アドレスが設定されて、当該患者と当該医師との間で映像および音声による対話が可能となる。
看護室確認画面には「一斉放送」ボタンが備えられ、これがクリックされると(S568)、各患者端末に対して音声送信が開始され(S570)、クリックが解除されたら(S572)、各患者端末に対する音声送信が終了される(S574)。これにより、看護室に入室中の全患者に対して一斉に通報することができる。尚、ここでは一斉放送は音声による通報のみとしたが、各患者端末に医師端末の映像を送信して表示するようにしてもよい。
看護室確認画面において、「戻る」ボタンがクリックされると(S576)、接続先テーブル122の看護室から医師端末アドレスが削除され(S578)、S504の医師メニュー画面に戻る。
医師メニュー画面において、ナース端末から急患通知を受付けると(S510)、個別対話画面(図示省略)が表示され(S580)、接続先テーブル122の個別対話室に医師端末の端末アドレスと通知を受けた患者端末の端末アドレスが設定され(S582)、患者端末の診察センサ情報が取得されて表示される(S584)。これにより、担当医は当該患者との間で映像および音声による対話が可能となるとともに、当該患者の診察センサ情報を確認でき、当該患者に対する適切な処置を施すことができる。
個別対話画面において、「切断」ボタンがクリックされると(S586)、接続先テーブル122の個別対話室から当該医師端末と当該患者端末の端末アドレスが削除され(S590)、S504の医師メニュー画面に戻る。
医師メニュー画面において、「投薬確認」ボタンがクリックされると(S512)、投薬受付テーブルから当該担当医の投薬受付情報が取得され(S600)、第47図に示すような投薬処理画面が表示される(S600)。投薬処理画面において、特定の患者IDがクリックされ、患者が選択されると(S604)、当該患者の患者カルテが取得されて表示される(S606)。担当医によって当該患者の投薬内容が確認され、「許可」ボタンがクリックされると(S608)、入力された医師コメントが取得され(S609)、薬局端末に処方箋が通知される(S610)。また、患者カルテに投薬情報が記録され(S612)、当該患者端末に投薬完了通知が送信される(S614)。担当医によって「不許可」ボタンがクリックされると(S616)、入力された医師コメントが取得され(S618)、当該患者端末に対して不許可理由通知が送信される(S622)。
投薬処理画面において、「戻る」ボタンがクリックされると(S624)、S504の医師メニュー画面に戻る。
医師メニュー画面において、「相談確認」ボタンがクリックされると(S514)、相談受付テーブルから当該担当医の相談受付情報が取得され(S630)、第45図に示すような相談処理画面が表示される(S632)。相談処理画面には、患者ID、患者名、相談日時、相談内容が表示され、担当医は相談内容を読み、必要に応じて患者IDをクリックして当該患者の患者カルテを参照しながら
当該相談に回答することができる。
相談処理画面において、「送信」ボタンがクリックされると(S634)、入力された回答が取得され(S636)、当該回答が患者カルテに記録され(S638)、第46図に示すような相談回答メールが生成されて、当該患者に対してメール配信される(S640)。
相談処理画面において、「次へ」ボタンがクリックされると(S642)、次の相談受付患者の情報が取得されて表示され(S644)、「前へ」ボタンがクリックされると(S646)、前の相談受付患者の情報が取得されて表示される(S644)。これにより、担当医は登録されているすべての相談内容を確認して回答することができる。
相談処理画面において、「戻る」ボタンがクリックされると(S650)、S504の医師メニュー画面に戻る。
また、上記医師側処理の処理フローでは省略したが、医師メニュー画面には「ナース呼出」ボタンが備えられ、このボタンがクリックされると、個別対話画面が表示され、接続先テーブル122の個別対話室に当該医師端末の端末アドレスとナース端末の端末アドレスが設定されて、当該医師とナース間で対話することができる。
上記実施形態では、在宅診察患者を通院患者や入院患者と混在させて取り扱うものとして説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、在宅患者を専門に取り扱うサイバー病院であってもよい。
上記実施形態では、受付サーバや通信サーバは病院内に備えるものとして説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、病院とは別のサイトに受付サーバと通信サーバとを設け、ネットワークを介して本願発明の在宅診察サービスを提供するようにしてもよい。
また、医師端末やナース端末は必ずしも病院に備える必要はなく、医師やナースがネットワークを介して在宅医療サービスをていきょうするものであってもよい。
上記実施形態では、運営管理サーバは受付サーバとは独立に備えるものとして説明したが、受付サーバに病院の運営管理データベースを備え、病院の運営管理機能を持たせるようにしてもよいことは言うまでもない。
上記実施形態では、医師端末やナース端末や待合室端末は、診察科目とは関係なく存在するものとして説明したが、大規模な病院ではこれらの端末を診察科目別に備え、患者が選択した診察科目に対応して選択されるようにすることが好ましい。
上記実施形態では、単一のナース端末を備える場合について説明したが、これはナース端末をナースセンターのような所に設置して、要看護者が入室する仮想の看護室を病院の病室の巡回と同様に定期的に看視することを想定したからであるが、例えばナースセンターに大画面のナース端末を備えるとともに、各診察室に個別のナース端末を備え、仮想の看護室の監視はナースセンターのナース端末で行い、医師の診察の補助は各診察室のナース端末で行うようにしてもよい。
上記実施形態では、ナースコールは患者端末に表示される場面に設けられた「ナースコール」ボタンをクリックすることと、患者端末に接続されるナースコールボタンを押すことのいずれでも行えるようにしているが、いずれか一方のみでもよいことは言うまでもない。
上記実施形態では、仮想の看護室は、ナース端末および/または医師端末から要求されたときに、看護室に入室中の患者端末の映像および音声ならびに診察センサ情報をナース端末および/または医師端末に送信するものとして説明したが、看護室に入室中の患者端末の映像および音声ならびに診察センサ情報の一部または全部を常時特定の端末に送信して表示するようにしてもよい。例えば、ナースセンターに看護室看視用の専用端末を設け、看護室に入室中の患者端末の映像および音声ならびに診察センサ情報の一部または全部を常時表示するようにすれば、要看護者の容態の変化を迅速に把握することが可能となる。
この場合、端末において看護室に入室中の患者端末から送信される各診察センサの信号レベルを監視し、あらかじめ設定された警報レベルを超えたときに、端末に警報表示をするようにしてもよい。これにより、端末において看護室に入室中の患者端末の映像を常時監視していなくても、患者の容態変化に対応できる。
また、患者端末において各診察センサの信号レベルを監視する機能を設け、あらかじめナース端末又は医師端末から設定された警報レベルを超えたときに、ナースコールを通報するようにしてもよい。これにより、患者が診察センサを装着している限り、容態の変化が自動検知されて通報されるので、患者がナースコールボタンを押すことができない場合にも対応でき、在宅患者はより安心して在宅診察サービスを受けることができる。
上記実施形態では、仮想の待合室や仮想の看護室の画面に表示されている患者端末の呼出処理は、クリック位置を取得して表示されている各患者端末の座標と比較することにより呼出先の患者端末を選択するとして説明したが、患者端末の映像表示の際にクリック位置と対応する患者端末の関係を記述するマップを生成し、クリッカブルマップにより呼出処理を行うようにしてもよい。
上記実施形態では、在宅診察患者の診察報酬の課金処理については説明を省略しているが、本システムでは通常の外来診療と同様にすべての診療行為をカルテによって処理しているので、通常の点数処理と同様の処理によって在宅患者の医療費の精算を行うことができる。
また、更に本在宅診察システムを金融機関と接続することにより、医療費の自動引落し処理を行うようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
以上述べたように、本願発明によれば患者端末が医師端末と接続されていない場合でも患者の容態の急変等に対応でき、医師の負担を増大することなく病気に対する不安や孤独感を解消可能とし、実際に病院に行ったときに近い環境で在宅診察サービスを提供できる等の効果がある。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】

【図20】

【図21】

【図22】

【図23】

【図24】

【図25】

【図26】

【図27】

【図28】

【図29】

【図30】

【図31】

【図32】

【図33】

【図34】

【図35】

【図36】

【図37】

【図38】

【図39】

【図40】

【図41】

【図42】

【図43】

【図44】

【図45】

【図46】

【図47】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビ電話機能を有する患者端末とテレビ電話機能を有する医師端末とを通信回線を介して接続して在宅診察サービスを提供するシステムであって、
前記患者端末からの診察要求を受付ける受付サーバと、
前記診察要求を受付けられた患者端末と前記医師端末とを接続して、映像及び音声による双方向の通信機能を提供する通信サーバとを備え、
前記通信サーバは、前記患者端末間で映像及び音声による対話サービスを提供する仮想の待合室を設定する機能を有し、
前記受付サーバは、前記診察要求を受付けられた患者端末を前記設定された仮想の待合室に接続する機能を有することを特徴とする、在宅診察システム。
【請求項2】
前記通信サーバは、病院の待合室に備えられたテレビ電話機能を有する待合室端末を前記設定された仮想の待合室に接続する機能を有することを特徴とする、請求項1に記載の在宅診察システム。
【請求項3】
前記受付サーバは、前記仮想の待合室に接続されている呼出元の端末においてポインティングデバイスにより指定された画面上の位置から前記仮想の待合室に接続されている呼出先の端末を選択する機能を有し、
前記通信サーバは、前記呼出元の端末と前記呼出先の端末とを個別に接続して映像及び音声による対話サービスを提供する機能を有することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の在宅診察システム。
【請求項4】
前記受付サーバは、前記患者端末からのナースコールを受付けてテレビ電話機能を有するナース端末に通知する機能を有し、
前記通信サーバは、前記ナースコールを受付けられた患者端末と前記通知されたナース端末とを接続して映像及び音声による対話サービスを提供する機能を有することを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の在宅診察システム。
【請求項5】
前記患者端末は、前記受付サーバに対してナースコールを発信するナースコールボタンを備え、前記ナースコールボタンが押されたときに前記受付サーバに対して自動的にログインしてナースコールを発信する機能を有するものであることを特徴とする、請求項4に記載の在宅診察システム。
【請求項6】
前記通信サーバは、要看護者が使用する患者端末が接続される仮想の看護室を設定する機能を有し、
前記受付サーバは、前記患者端末または前記医師端末または前記ナース端末からの要求により前記要看護者が使用する患者端末を前記仮想の看護室に接続する機能を有し、
前記通信サーバは、前記医師端末および/または前記ナース端末からの要求により前記仮想の看護室に接続された各患者端末の映像及び音声を前記医師端末および/または前記ナース端末に送信する機能を有することを特徴とする、請求項4または請求項5に記載の在宅診察システム。
【請求項7】
前記受付サーバは、前記医師端末および/または前記ナース端末においてポインティングデバイスにより指定された画面上の位置から前記仮想の看護室に接続されている患者端末を選択する機能を有し、
前記通信サーバは、前記医師端末および/または前記ナース端末と前記選択された患者端末とを個別に接続して映像及び音声による対話サービスを提供する機能を有することを特徴とする、請求項6に記載の在宅診察システム。
【請求項8】
前記患者端末は、患者の診察に必要な情報を収集する診察センサを備え、前記診察センサの情報を取得して前記通信サーバに送信する機能を有するものであって、
前記通信サーバは、前記送信された診察センサの情報を受信して前記医師端末および/または前記ナース端末に送信する機能を有し、
前記医師端末および/または前記ナース端末は、前記送信された診察センサの情報を受信して表示する機能を有することを特徴とする、請求項6または請求項7に記載の在宅診察システム。
【請求項9】
前記患者端末は、前記診察センサの信号の一部又は全部を音声信号として送信する機能を有するものであることを特徴とする、請求項8に記載の在宅診察システム。
【請求項10】
テレビ電話機能を有する患者端末とテレビ電話機能を有する医師端末とを通信回線を介して接続して在宅診察サービスを提供するシステムであって、
前記患者端末からの診察要求を受付ける受付サーバと、
前記診察要求を受付けられた患者端末と前記医師端末とを接続して、映像及び音声による双方向の通信機能を提供する通信サーバとを備え、
前記通信サーバは、要看護者が使用する前記患者端末が接続される仮想の看護室を設定する機能を有し、
前記受付サーバは、前記患者端末または前記医師端末またはテレビ電話機能を有するナース端末からの要求により前記要看護者が使用する患者端末を前記仮想の看護室に接続する機能を有し、
前記通信サーバは、前記医師端末および/または前記ナース端末からの要求により前記仮想の看護室に接続されている各患者端末の映像及び音声を前記医師端末および/または前記ナース端末に送信する機能を有し、
前記医師端末および/または前記ナース端末は、前記送信された前記仮想の看護室に接続されている各患者端末の映像を表示する機能を有するものであることを特徴とする、在宅診察システム。
【請求項11】
前記受付サーバは、前記医師端末および/または前記ナース端末においてポインティングデバイスにより指定された画面上の位置から前記仮想の看護室に接続されている患者端末を選択する機能を有し、
前記通信サーバは、前記医師端末および/または前記ナース端末と前記選択された患者端末とを個別に接続して映像及び音声による対話サービスを提供する機能を有することを特徴とする、請求項10に記載の在宅診察システム。
【請求項12】
前記受付サーバは、前記患者端末からのナースコールを受付けて前記ナース端末に通知する機能を有し、
前記通信サーバは、前記ナースコールを受付けられた患者端末と前記通知されたナース端末とを接続して映像及び音声による対話サービスを提供する機能を有することを特徴とする、請求項10または請求項11に記載の在宅診察システム。
【請求項13】
前記患者端末は、前記受付サーバに対してナースコールを発信するナースコールボタンを備え、前記ナースコールボタンが押されたときに前記受付サーバに対して自動的にログインしてナースコールを発信する機能を有するものであることを特徴とする、請求項12に記載の在宅診察システム。
【請求項14】
前記患者端末は、患者の診察に必要な情報を収集する診察センサを備え、前記診察センサの情報を取得して前記通信サーバに送信する機能を有するものであって、
前記通信サーバは、前記送信された診察センサの情報を受信して前記医師端末および/または前記ナース端末に送信する機能を有し、
前記医師端末および/または前記ナース端末は、前記送信された診察センサの情報を受信して表示する機能を有するものであることを特徴とする、請求項10ないし請求項13のいずれかに記載の在宅診察システム。
【請求項15】
前記患者端末は、前記診察センサの信号の一部又は全部を音声信号として送信する機能を有するものであることを特徴とする、請求項14に記載の在宅診察システム。
【請求項16】
テレビ電話機能を有する患者端末とテレビ電話機能を有する医師端末とを通信回線を介して接続して在宅診察サービスを提供するシステムであって、
前記患者端末からの診察要求を受付ける受付サーバと、
前記診察要求を受付けられた患者端末と前記医師端末とを接続して、映像及び音声による双方向の通信機能を提供する通信サーバとを備え、
前記受付サーバは、前記患者端末からのナースコールを受付けてテレビ電話機能を有するナース端末に通知する機能を有し、
前記通信サーバは、前記ナースコールを受付けられた患者端末と前記通知されたナース端末とを接続して映像及び音声による対話サービスを提供する機能を有することを特徴とする、在宅診察システム。
【請求項17】
前記患者端末は、前記受付サーバに対してナースコールを発信するナースコールボタンを備え、前記ナースコールボタンが押されたときに前記受付サーバに対して自動的にログインしてナースコールを発信する機能を有するものであることを特徴とする、請求項16に記載の在宅診察システム。
【請求項18】
前記受付サーバは、前記患者端末から投薬の要求を受付ける機能と、前記投薬の要求を受付けられた患者の担当医が使用する医師端末に対して投薬確認を問合せる機能と、前記問合せに対して前記医師端末が発行する処方箋を薬剤の宅配サービスを行う薬局が使用する薬局端末に配信する機能とを有することを特徴とする、請求項1ないし請求項17のいずれかに記載の在宅診察システム。
【請求項19】
前記受付サーバは、前記患者端末から相談の要求を受付ける機能と、前記相談の要求を受付けられた患者端末から相談文を受信する機能と、前記受信された相談文を担当医の前記医師端末に送信する機能と、前記送信された相談文に対する前記医師端末からの回答文を受信する機能と、前記受信された回答文を前記相談の要求を受付けられた患者端末に送信する機能とを有することを特徴とする、請求項1ないし請求項18のいずれかに記載の在宅診察システム。
【請求項20】
前記受付サーバは、前記患者端末から通院の予約を受付ける機能を有することを特徴とする、請求項1ないし請求項19のいずれかに記載の在宅診察システム。
【請求項21】
テレビ電話機能を有する患者端末とテレビ電話機能を有する医師端末とを通信回線を介して接続して在宅診察サービスを提供する方法であって、
前記患者端末からの診察要求を受付けるステップと、
前記診察要求を受付けられた患者端末と前記医師端末とを接続して、映像及び音声による双方向の通信機能を提供するステップとを備え、
前記映像及び音声の双方向の通信を行うステップは、前記受付けられた患者端末間で映像及び音声による対話サービスを提供する仮想の待合室を設定するステップを有し、
前記診察要求を受付けるステップは、前記診察要求を受付けられた患者端末を前記設定された仮想の待合室に接続するステップを有することを特徴とする、在宅診察方法。
【請求項22】
前記映像及び音声の双方向の通信を行うステップは、病院の待合室に備えられ、テレビ電話機能を有する待合室端末を前記設定された仮想の待合室に接続するステップを有することを特徴とする、請求項21に記載の在宅診察方法。
【請求項23】
前記診察要求を受付けるステップは、前記仮想の待合室に接続されている呼出元の端末においてポインティングデバイスにより指定された画面上の位置から前記仮想の待合室に接続されている呼出先の端末を選択するステップを有し、
前記映像及び音声の双方向の通信を行うステップは、前記呼出元の端末と前記呼出先の端末とを個別に接続して映像及び音声による対話サービスを提供するステップを有することを特徴とする、請求項21または請求項22に記載の在宅診察方法。
【請求項24】
前記診察要求を受付けるステップは、前記患者端末からのナースコールを受付けてテレビ電話機能を有するナース端末に通知するステップを有し、
前記映像及び音声の双方向の通信を行うステップは、前記ナースコールを受付けられた患者端末と前記通知されたナース端末とを接続して映像及び音声による対話サービスを提供するステップを有することを特徴とする、請求項21ないし請求項23のいずれかに記載の在宅診察方法。
【請求項25】
前記映像及び音声の双方向の通信を行うステップは、要看護者が使用する前記患者端末が接続される仮想の看護室を設定するステップを有し、
前記診察要求を受付けるステップは、前記患者端末または前記医師端末または前記ナース端末からの要求により前記要看護者が使用する患者端末を前記仮想の看護室に接続するステップを有し、
前記映像及び音声の双方向の通信を行うステップは、前記医師端末および/または前記ナース端末からの要求により前記仮想の看護室に接続されている各患者端末の映像及び音声を前記医師端末および/または前記ナース端末に送信するステップを有することを特徴とする、請求項24に記載の在宅診察方法。
【請求項26】
前記診察要求を受付けるステップは、前記医師端末および/または前記ナース端末においてポインティングデバイスにより指定された画面上の位置から前記仮想の看護室に接続されている患者端末を選択するステップを有し、
前記映像及び音声の双方向の通信を行うステップは、前記医師端末および/または前記ナース端末と前記選択された患者端末とを個別に接続して映像及び音声による対話サービスを提供するステップを有することを特徴とする、請求項25に記載の在宅診察方法。
【請求項27】
前記映像及び音声の双方向の通信を行うステップは、前記患者端末に備えられた診察センサにより取得された情報を受信して前記医師端末および/または前記ナース端末に送信するステップを有することを特徴とする、請求項25または請求項26に記載の在宅診察方法。
【請求項28】
テレビ電話機能を有する患者端末とテレビ電話機能を有する医師端末とを通信回線を介して接続して在宅診察サービスを提供する方法であって、
前記患者端末からの診察要求を受付けるステップと、
前記診察要求を受付けられた患者端末と前記医師端末とを接続して、映像及び音声による双方向の通信機能を提供するステップとを備え、
前記映像及び音声の双方向の通信を行うステップは、要看護者が使用する前記患者端末が接続される仮想の看護室を設定するステップを有し、
前記診察要求を受付けるステップは、前記患者端末または前記医師端末またはテレビ電話機能を有するナース端末からの要求により前記要看護者が使用する患者端末を前記仮想の看護室に接続するステップを有し、
前記映像及び音声の双方向の通信を行うステップは、前記医師端末および/または前記ナース端末からの要求により前記仮想の看護室に接続されている各患者端末の映像及び音声を前記医師端末および/または前記ナース端末に送信するステップを有することを特徴とする、在宅診察方法。
【請求項29】
前記診察要求を受付けるステップは、前記医師端末および/または前記ナース端末においてポインティングデバイスにより指定された画面上の位置から前記仮想の看護室に接続されている患者端末を選択するステップを有し、
前記映像及び音声の双方向の通信を行うステップは、前記医師端末および/または前記ナース端末と前記選択された患者端末とを個別に接続して映像及び音声による対話サービスを提供するステップを有することを特徴とする、請求項28に記載の在宅診察方法。
【請求項30】
前記診察要求を受付けるステップは、前記患者端末からのナースコールを受付けて前記ナース端末に通知するステップを有し、
前記映像及び音声の双方向の通信を行うステップは、前記ナースコールを受付けられた患者端末と前記通知されたナース端末とを接続して映像及び音声による対話サービスを提供するステップを有することを特徴とする、請求項28または請求項29に記載の在宅診察方法。
【請求項31】
前記映像及び音声の双方向の通信を行うステップは、前記患者端末に備えられた診察センサにより取得された情報を受信して前記医師端末および/または前記ナース端末に送信するステップを有することを特徴とする、請求項28ないし請求項30のいずれかに記載の在宅診察方法。
【請求項32】
テレビ電話機能を有する患者端末とテレビ電話機能を有する医師端末とを通信回線を介して接続して在宅診察サービスを提供する方法であって、
前記患者端末からの診察要求を受付けるステップと、
前記診察要求を受付けられた患者端末と前記医師端末とを接続して、映像及び音声による双方向の通信機能を提供するステップとを備え、
前記診察要求を受付けるステップは、前記患者端末からのナースコールを受付けてテレビ電話機能を有するナース端末に通知するステップを有し、
前記映像及び音声の双方向の通信を行うステップは、前記ナースコールを受付けられた患者端末と前記通知されたナース端末とを接続して映像及び音声による対話サービスを提供するステップを有することを特徴とする、在宅診察方法。
【請求項33】
前記診察要求を受付けるステップは、前記患者端末から投薬の要求を受付けるステップと、前記投薬の要求を受付けられた患者の担当医が使用する医師端末に対して投薬確認を問合せるステップと、前記問合せに対して前記医師端末が発行する処方箋を薬剤の宅配サービスを行う薬局が使用する薬局端末に配信するステップとを有することを特徴とする、請求項21ないし請求項32のいずれかに記載の在宅診察方法。
【請求項34】
前記診察要求を受付けるステップは、前記患者端末から相談の要求を受付けるステップと、前記相談の要求を受付けられた患者端末から相談文を受信するステップと、前記受信された相談文を担当医の前記医師端末に送信するステップと、前記送信された相談文に対する前記医師端末からの回答文を受信するステップと、前記受信された回答文を前記相談の要求を受付けられた患者端末に送信するステップとを有することを特徴とする、請求項21ないし請求項33のいずれかに記載の在宅診察方法。
【請求項35】
前記診察要求を受付けるステップは、前記患者端末から通院の予約を受付けるステップを有することを特徴とする、請求項21ないし請求項34のいずれかに記載の在宅診察方法。
【請求項36】
請求項21ないし請求項35のいずれかに記載の在宅診察方法をコンピュータで実行させるための、在宅診察プログラム。

【国際公開番号】WO2004/092991
【国際公開日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【発行日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−505371(P2005−505371)
【国際出願番号】PCT/JP2004/005072
【国際出願日】平成16年4月8日(2004.4.8)
【出願人】(598013633)株式会社ギンガネット (15)
【Fターム(参考)】