説明

在庫管理システム

【課題】比較的簡易且つ安価に物品管理システムを構築することができ、平置き倉庫等の、所謂、フリースペースに設定される複数の物品格納領域に対する物品の格納(入庫)及び搬出(出庫)を、確実に自動管理できる在庫管理システムを得る。
【解決手段】平積み倉庫において、フォークリフト5で物品1の管理を行う物品管理システムを構築するに、フォークリフト5の前後方向の異なった位置に設置される一対の位置検出用タグ6を備え、一対の位置検出用タグ6の位置を検出するタグ位置検出手段71と、検出される一対の位置検出用タグ6の位置に基づいて、設備座標系における物品1の位置を導出する第1導出手段72を備え、導出される物品1の位置に基づいて、その物品格納領域を導出する第2導出手段73を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、格納設備に設定される格納設備座標系において、それぞれ異なった領域として複数の物品格納領域が設けられ、
管理対象の物品を搬送車により搬送し、前記物品格納領域に荷降ろしし、前記物品格納領域から荷揚げして、前記物品格納領域に対応づけて物品を管理する在庫管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
物品の在庫管理を行う倉庫には、自動倉庫、棚倉庫、平置き倉庫など各種の形態があるが、何れの倉庫においても、在庫の管理はその保管場所(位置)を管理することで実現している。この在庫の管理は、倉庫の形態に関わらず、物品が何処の位置にあるかにより管理する。この種の物品の保管場所は、例えば、倉庫の物品管理空間に設定される行番号及び列番号の組み合わせ(何行―何列)として管理される。ここで、平置き倉庫とは、ただのフリースペースで、地上には何の設備も無い倉庫をいい、パレットや製品などを、直接並べたり積み上げたりして置くだけの空間である。但し、駐車場のように床にペイントを施すことで、行や列の管理を行っているケースは多い。本願においては、このような行―列の組み合わせで、区画される領域を物品格納領域と呼んでいる。
【0003】
平置き倉庫の場合、作業者は、格納対象の物品の格納指令を受けると、開いている保管場所を探して、その位置まで物品を搬送移動し、当該保管場所に物品を荷降ろしし、格納を終える。この格納作業が倉庫内への入庫を含む場合、格納は所謂入庫となる。通常、作業者は、荷降ろしを完了した後、物品と保管場所とを管理台帳に記載することで、格納管理(入庫管理)を良好に行える。一方、搬出対象の物品の搬出指令を受けると、物品及びその保管場所を確認し(別途、搬出物品とその保管場所とが関連づけられた情報を得)、保管場所に移動し、物品を荷揚げし、保管場所から搬出することで、搬出を終える。この搬出作業が倉庫内からの出庫を含む場合、搬出は所謂出庫となる。この作業にあっても、通常、作業者は、搬出を完了した後、搬出前の保管場所から物品を搬出したことを管理台帳に記載することで、搬出管理(出庫管理)を良好に行える。しかしながら、このシステムでは、管理が作業者による管理台帳への記載作業に拠ることとなるため、人為作業に伴う作業ミスが発生しやすいという問題がある。
そこで、特許文献1には、平置き倉庫において有人搬送車により物品が格納される位置を自動的に計測し、計測された前記物品の位置である絶対物理位置を相対的な物品の配列である相対論理位置へ変換すると共に該相対論理位置により前記物品の在庫を管理する管理システムが提案されている。この管理システムでは、倉庫とフォークリフトとの間に、位置計測システム30を備えている、この位置計測システム30では、フォークリフト10上部に設けたレーザースキャナ42から庫内各所に配置されたリフレクタ41へレーザーを走査して光学的に位置を認識することのできる光学式位置検出と、フォークリフト10の車輪の回転数を計測する回転数センサ43及び振動ジャイロ44とかか構成される自走式位置検出の何れか、或いは、双方の組み合わせが用いられる。また、フォークリフト10のフォーク部分10aには、物品20の個体情報を自動認識するためのIDアンテナ(又はバーコードスキャナ)45が設けられると共に、フォーク部分10aの中心高さを計測する高さセンサ46が設けられている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−87530号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1に開示のシステムは、人為作業によるミスは回避できるものの、位置計測システムが複雑となりすぎ、在庫管理システムの構築が比較的困難であるとの問題がある。さらに、同様の理由からコスト高となる。
さらに、例えば、フォークリフトによる搬送、荷揚げ、荷降ろし作業の容易性から、物品をパレットに載せた状態で、物品格納領域への格納、物品格納領域からの搬出を行う場合が多々あるが、この種の物品の形状によっては、フォークの進入を許容する方向が決まっている。即ち、格納・搬出を円滑且つ迅速に行おうとすれば、作業者が、どの方向からフォークを進入させることができるかを知ることが好ましいが、このような進入方向を知ることができる技術は、未だ、確立されていない。
【0006】
本発明の目的は、比較的簡易且つ安価に物品管理システムを構築することができ、平置き倉庫等の、所謂、フリースペースに設定される複数の物品格納領域に対する物品の格納及び搬出を、確実に自動管理でき、さらに、その物品格納領域に対する物品の格納方向についても、信頼性の高い情報を得ることができる在庫管理システムを得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための、
格納設備に設定される設備座標系において、それぞれ異なった領域として複数の物品格納領域が設けられ、
管理対象の物品を搬送車により搬送し、前記物品格納領域に荷降ろしし、前記物品格納領域から荷揚げして、前記物品格納領域に対応づけて物品を管理する在庫管理システムの本願第1の特徴構成は、
前記搬送車が、物品を搬送車の所定位置に位置保持して搬送可能に構成されるとともに、前記搬送車の異なった位置に設置される一対の位置検出用タグを備え、
前記一対の位置検出用タグの前記設備座標系における位置を検出するタグ位置検出手段と、
前記タグ位置検出手段により検出される前記一対の位置検出用タグの位置に基づいて、前記設備座標系における前記搬送車の位置及び方向、又は、前記設備座標系における前記物品の位置を導出する第1導出手段を備え、
前記第1導出手段により導出される、前記設備座標系における前記搬送車の位置及び方向、又は、前記設備座標系における前記物品の位置に基づいて、前記物品がある前記物品格納領域を導出する第2導出手段を備えたことにある。
【0008】
この在庫管理システムでは、搬送車に一対の位置検出用タグが備えられる。この位置検出用タグは、在庫管理システムに備えられるタグ位置検出手段により、個々の位置検出用タグの設備座標系における位置が検出可能とされている。
従って、本願に係る在庫管理システムでは、タグ位置検出手段により検出されるタグの位置に基づいて、少なくとも搬送車の位置及びその方向を導出できる。また、一般に、搬送車にあっては、搬送車が物品を搬送する状態で、その搬送車における物品の位置(先の「所定位置」)がほぼ定まっているため、前記一対のタグの位置が判明すると、設備座標系における搬送車の位置及び方向を介して、搬送状態にある物品の設備座標系における位置も導出できる。このような、搬送車の位置及び方向又は搬送状態にある物品の位置の導出を、第1導出手段が一対のタグの位置に基づいて行う。
【0009】
そして、第2導出手段は、第1導出手段により導出された搬送車の位置及びその方向、又は物品の位置に基づいて、物品のある物品格納領域を導出する。
結果、本願に係る在庫管理システムでは、比較的簡易且つ安価にシステムを構築することができ、平置き倉庫等の、所謂、フリースペースに設定される複数の物品格納領域に対する物品に格納及び搬出を、確実に自動管理できる。また、一対の位置検出用タグと、これらの位置を検出するためのタグ位置検出手段と、第1導出手段、第2導出手段とを設ければ良いというように、比較的簡易且つ安価にシステムを構築することができる。結果、平置き倉庫等の、所謂、フリースペースに設定される複数の物品格納領域に対する物品の格納及び搬出を、確実に自動管理できる。
【0010】
さらに、上記構成において、
前記タグ位置検出手段により検出される前記一対の位置検出用タグの位置に基づいて、前記物品がある前記物品格納領域について、当該物品の格納方向を導出する第3導出手段を備えることが好ましい。
本願の在庫管理システムでは、搬送車に一対の位置検出用タグが設けられるため、荷降ろし、荷揚げ時における搬送車の方向が確定できる。即ち、この時点における物品に対する搬送車の位置関係、本願にいう格納方向が確定できることとなる。そこで、第3導出手段が、この格納方向を導出するものとする。このようにしておくと、物品の形状等によっては、荷揚げ等に際して、特定の方向から搬送車が近づく必要がある場合も、格納方向情報を予め知っておいて、その方向から迅速に近づくことができる。
【0011】
さらに、上記構成において、
前記搬送車が、車体前方に前記物品を保持して、物品の搬送、荷揚げ及び荷降ろしを行う構成で、
前記一対の位置検出用タグが、車体の前後方向の異なった位置にそれぞれ設置されていることが好ましい。
本願にあっては、一対の位置検出用タグの位置に基づいて、搬送車の位置及び方向、又は物品の位置を第1導出手段が導出するが、搬送車が、車体前方に物品を保持して、物品の搬送、荷揚げ及び荷降ろしを行う構成の場合、一対の位置検出用タグを、車体の前後方向の異なった位置にそれぞれ設置しておくことで、第1導出手段を簡単で信頼性の高い構成とすることができる。
【0012】
さらに、前記搬送車の停止、引き続く前記物品の荷降ろしを検知した場合に、
前記第2導出手段による前記物品格納領域の導出が実行され、
前記物品の格納状態を、当該物品が導出された前記物品格納領域に格納されたとして管理する構成を採用することが好ましい。
基本的に本願の在庫管理システムは、平置き状態の在庫管理を対象とするため、搬送車が停止して、引き続いて物品の荷降ろしを行った場合、その物品が適切な位置(物品格納領域内)に荷降ろしされ、格納されたと見なすことができる。そこで、システムとしては、物品の格納状態を、当該物品が導出された前記物品格納領域に格納されたとして管理するようにすることができ、簡易な構成で格納管理(入庫管理)を行える。
【0013】
また、前記搬送車の停止、引き続く前記物品の荷揚げを検知した場合に、
前記第2導出手段による前記物品格納領域の導出が実行され、
前記物品の搬出状態を、当該物品が導出された前記物品格納領域から搬出されたとして管理することも好ましい。
同様に、基本的に本願の在庫管理システムは、平置き状態の在庫管理を対象とするため、搬送車が停止して、引き続いて物品の荷揚げを行った場合、その物品が既存の位置(物品格納領域内)から搬出されたと見なすことができる。そこで、システムとしては、物品の搬出状態を、当該物品が導出された前記物品格納領域から搬出されたとして管理するようにすることができ、簡易な構成で格納管理(出庫管理)を行える。
【0014】
これまで説明してきた在庫管理システムとして、
前記タグ位置検出手段、前記第1導出手段、第2導出手段及び第3導出手段を備え、
前記物品の識別情報、当該物品がある物品格納領域の識別情報、前記物品の格納方向が関連づけられた一体の情報として、前記物品毎に記憶される構成を採用することが、好ましい。
この構成を採用することで、物品の識別情報、当該物品がある物品格納領域の識別情報、物品の格納方向が関連づけられた状態で、有用な情報を物品毎に適切に記憶・管理し、適宜、必要に応じて、容易且つ迅速に取り出すことができる。
【0015】
これまで説明してきた構成において、前記位置検出用タグが、自位置検出のための情報をタグ位置検出手段に発信するアクティブタグであることが好ましい。
アクティブタグの場合、自己の電力源から電力の供給を受けて位置検出において必要となる情報を自動的に発信するため、タグの位置検出に関しては、その情報の受信と、信号処理とを、行えばよいためである。
【0016】
さらに、これまで説明してきた構成において、前記搬送車が、前記物品を保持するためのフォークを備えたフォークリフトであり、
前記物品が、前記フォークの進入を許容するフォーク進入許容方向が特定された物品であり、前記物品の格納方向が格納状態における物品へのフォーク進入が許容される許容方向であることが好ましい。
このような構成を採用するとで、物品がフォークの進入方向に制限がある場合も、通用のフォークリフトを使用して、容易且つ簡単に、作業を進めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本願の在庫管理システム100を、図面に基づいて説明する。
図1は、在庫管理システム100の概略を示す説明図であり、図2は、当該在庫管理システム100の機能を示す説明図であり、図3は、物品1を物品格納領域2に格納する場合の格納処理を示すフローであり、図4は、物品格納領域2に格納された状態にある物品1を搬出する場合の搬出処理を示すフローである。
【0018】
以下、この在庫管理システム100が採用されている格納設備の一例としての倉庫101の構成、在庫管理システム101の構成、格納処理、搬出処理の順に説明する。
(1)倉庫の構成
図1に示されるように、この倉庫101は所謂「平置き倉庫」であり、倉庫101内にはフリースペースが広がっており、地上には特段、何の設備も設けられていない。従って、物品1が載置されたパレット3を直接、任意の場所に任意の方向から置くことができる。但し、その床面には、ペイント処理4が施されており、基本、パレット3の大きさを基準として、床面が、複数の物品格納領域2に区画されている。図1にあっては、この区画領域として、東西方向の並びである行(図1におけるX方向の並び)に、4行が示されるとともに、南北方向の並びである列(図1におけるY方向の並び)に、3列が示されている。即ち、これら区画領域は、(行―列)の組み合わせで識別することができる。本願にあっては、この区画領域を、その機能から「物品格納領域2」と呼んでいる。図2において、物品格納状態情報70bの物品格納領域に対応して記載されている、1−4、1−3、1−2、2−2等は、この(行―列)の組み合わせである。
【0019】
一方、倉庫101には、所定の座標系が設定されている。図1には、東西方向をX軸とし、南北方向をY軸として、この座標系(X−Y座標系)が設定されている例を示している。本願にあっては、この座標系を設備座標系と呼んでいる。そして、本願に係る在庫管理システム100では、搬送車の一例であるフォークリフト5の位置、物品1の位置(フォークリフト5による搬送状態における物品1の位置、格納処理を終わり床に置かれた状態にある物品1の位置を含む)を、この座標系において検知することが可能である。さらに、後に詳細に説明するように、フォークリフト5の前後中央位置には、本願独特の位置検出用タグ6が備えられているが、これら位置検出用タグ6の当該座標系における位置も検出することが可能である。
【0020】
さらに、図1に示すように、先に説明した物品格納領域2に関しては、その境界の位置が予め設定されており、座標系における位置(x、y)が特定されると、その位置が含まれる物品格納領域2を特定することができる。例えば、位置が物品1の位置である場合、その物品1が位置する物品格納領域2を特定できる。
(2)在庫管理システム
本願に係る在庫管理システム100は、図1、図2に示す在庫管理コンピュータ7を中核として構成されており、物品1を搬送、荷降ろし、荷揚げするためのフォークリフト5に備えられる位置検出用タグ6、フォークリフト5の所定の動作(走行・走行停止、物品搬送、荷降ろし、荷揚げ等)をモニターするための検出機器8、及び、位置検出用タグ6との通信を行い、タグ6の位置を決定するための情報を検出する測位基地局9を有して構成されている。
以下、順に説明する。
【0021】
(フォークリフト)
図1、図2に示すように有人搬送車としてのフォークリフト5は、車体の前方にフォーク10を備えて構成され、作業者が車体の後方部位に乗って、走行操作、物品の荷降ろし、荷揚げ作業可能なものである。本願の例では、格納に際しては、物品1がパレット3上に載置された状態で、搬送移動され、所定位置に到着した場合に、物品1はパレット3ごと荷降ろしされる。一方、搬出に際しては、物品1がパレット3ごと荷揚げされ、搬送移動されて搬出される。フォークリフト5の位置が特定されると、フォーク10上の物品1の概略位置は特定できる関係にある。
【0022】
フォークリフト5には、一対の位置検出用タグ6が備えられているとともに、フォークリフト3の所定の動作をモニターするための検出機器8が備えられている。位置検出用タグ6は、前述の測位基地局9と通信可能に構成されているとともに、検出機器8により検出された検出情報は、フォークリフト5に備えられている通信装置11を介して在庫管理コンピュータ7に送信可能に構成されている。
【0023】
位置検出用タグ6は、所謂、アクティブタグであり、自位置を示すための通信情報を能動的に発信する型のものであり、図1に示すようにフォークリフト5の左右方向中心軸上の前後方向位置に一対備えられている。これら一対の位置検出用タグ6からの自位置通信情報は、倉庫101の所定位置に設置されている測位基地局9でそれぞれ受信される。そして、在庫管理コンピュータ7に備えられているタグ位置検出手段71において、三角測定法に基づいて、位置検出用タグ6それぞれの位置が検出可能に構成されている。
【0024】
検出機器8は、フォークリフト5の所定の動作をそれぞれ検出するように構成されており、これら検出機器8により検出された情報は、通信装置11を介して、在庫管理コンピュータ7に送られる構成が採用されている。検出機器8としては、駆動輪の走行・走行停止を検出可能な走行検出センサ8a、フォーク10上に物品1があるか否かを検出する物品検出センサ8b、さらには、フォークの上昇・下降・前傾・後傾等の操作状態を検出する操作検出センサ8cが設けられている。
【0025】
この構成から、物品検出センサ8bによりフォーク10上に物品1があると検出される状態で移動した後、特定の位置に所定時間以上停止したことが走行検出センサ8aに検出され、操作検出センサ8cによりフォーク10の下降操作、さらには前傾操作が検出された場合に、その停止位置で「荷降ろし」が為されたことを知ることができる。
【0026】
一方、物品検出センサ8bによりフォーク10上に物品1が無いと検出される状態で移動した後、特定の位置に所定時間以上停止したことが走行検出センサ8aに検出され、操作検出センサ8cによりフォーク10の下降操作、前傾操作の後に、後傾操作、上昇操作が検出された場合に、その停止位置で、「荷揚げ」が為されたことを知ることができる。
【0027】
このような「荷降ろし」検知、「荷揚げ」検知は、後に詳細に説明する格納管理手段77、搬出管理手段78における所定の検知処理として、在庫管理コンピュータ7側で実行される。
【0028】
(測位基地局)
この測位基地局9は、図1に示すように、倉庫101内の固定位置に少なくとも3箇所設けられている。そして、三角測定法の原理から、一の位置検出用タグ6からの発振信号を3箇所設置された測位基地局9で受信する。そして、これら測位基地局9により受信された受信信号は、在庫管理コンピュータ7に備えられているタグ位置検出手段71に送られて、それぞれのタグ6の位置が検出される。
【0029】
(在庫管理コンピュータ)
この在庫管理コンピュータ7は、前記測位基地局9からの通信情報、前記フォークリフト5からの検出情報、或いは、物品の格納・搬出等の指令を送受信するための通信部7a、この通信部7aで受信された情報を所定のシーケンスに従って演算処理する管理部7b、及びこの管理部7bで生成された情報等に記憶する記憶部7cを、主要な機能部として備えている。
【0030】
この在庫管理コンピュータ7は、それぞれ物品格納領域2に格納して在庫管理される物品1の格納・搬出管理を行うものであり、図2の記憶部7cの表示に示されるように、物品1は、その物品格納領域2、格納方向を一体の紐付けされた情報として管理される。
即ち、物品1が特定の物品格納領域2に所定の方向から搬送されて格納された場合、その物品1の物品識別情報−その物品が格納されている物品格納領域−その領域への格納方向が記憶部7cに新たに記憶されて、格納管理(入出庫ゾーンから物品が搬入・格納された場合は入庫管理)を行う。
一方、物品1が特定の物品格納領域2に格納されている状態で、フォークリフト5がその物品格納領域に近づき、荷揚げ操作された場合に、その物品の物品識別情報−その物品が格納されている物品格納領域−その領域への格納方向の情報を、消去することで、物品の搬出管理(入出庫ゾーンに物品が搬出された場合は出庫管理)を行う。
【0031】
(記憶部)
図2に示すように、この記憶部7cには、少なくとも二つの物品管理に必要とされる情報が記憶されるように構成されている。
図2において、下側に示される物品格納領域情報記憶部70aと、上側に示される物品格納状態情報記憶部70bとから構成されている。図示するように、物品格納領域情報記憶部70aには、各物品格納領域2に対応する設備座標系の範囲座標(換言すると境界座標)が記憶されている。物品格納情報記憶部70bには、現在、格納状態にある各物品1について、その物品1の物品識別情報−その物品が格納されている物品格納領域2−その領域への格納方向が記憶されている。
【0032】
(管理部)
図2に示すように、管理部7bには、タグ位置検出手段71、第1導出手段72、第2導出手段73、第3導出手段74が備えられているとともに、管理手段75を構成する管理指令手段76、格納管理手段77、搬出管理手段78が備えられている。
これら機能手段71〜78は、例えば、各種の演算処理及び在庫管理コンピュータ7の各部の動作制御を行うCPUと、このCPUが演算処理を行う際のワーキングメモリとして使用されるRAMと、CPUを動作させるための各種の動作プログラムや制御プログラム等のソフトウェアが格納されたROM等を備える構成とすることができる。即ち、この在庫管理コンピュータ7には、所定の目的を達成するためのソフトウェアが格納されており、ハードウェアとともに働いて一定の目的を達成するように構成されている。即ち、ソフトウェアとハードウェアとは、共働することで所定の目的を実現する機能手段を構成する。
【0033】
タグ位置検出手段71は、先にも説明したように、測位基地局9から送られてくる測位情報を使用して、三角測定法の原理に基づいて、各位置測定用タグ6の設備座標系における位置を導出する。
【0034】
第1導出手段72は、前記タグ位置検出手段71により検出される一対の位置検出用タグ6の位置に基づいて、設備座標系におけるフォークリフト5の基準位置及びフォークリフト5の方向(フォークリフト5の前後方向が例えば設備座標系のX軸と成す角)、又は、設備座標系におけるフォークリフト5に載置された状態にある物品1の位置を導出する。この導出に際しては、以下の処理を行うこととなる。
フォークリフトの基準位置及び方向:
フォークリフト5において位置検出用タグ6の設置位置は特定されている。そこで、一対の位置検出用タグ6のフォークリフト5上での位置と、フォークリフト5の基準位置との変換式である第1変換式を使用して、設備座標系におけるフォークリフト5の基準位置を求めるように構成されている。例えば、前側の位置検出用タグ6の設備座標系における位置を(Xf,Yf)、後側の位置検出用タグ6の設備座標系における位置を(Xb,Yb)として、フォークリフト5の基準位置を((Xf+Xb)/2,(Yf+Yb)/2)として求めることができる。この例の場合は、一対の位置検出用タグ6の中間に、フォークリフト5の基準位置が設定される場合である。
【0035】
一方、フォークリフト5の方向に関しては、一対の位置検出用タグ6のフォークリフト5上での位置と、フォークリフト5の方向との変換式である第2変換式を使用して、設備座標系におけるフォークリフト5の方向を求めるように構成されている。例えば、前側の位置検出用タグ6の設備座標系における位置を(Xf,Yf)、後側の位置検出用タグ6の設備座標系における位置を(Xb,Yb)として、フォークリフト5の方向をarctan((Yf+Yb)/(Xf+Xb))として求めることができる。この例の場合は、X軸の方向を方向0として、フォークリフト5の前後方向がX軸と成す角をフォークリフト5の方向とする場合である。
【0036】
物品の位置:
フォークリフト5において位置検出用タグ6の設置位置に対する物品に位置は特定されている。そこで、一対の位置検出用タグ6のフォークリフト5上での位置と、物品1の位置との変換式である第3変換式を使用して、設備座標系における物品1の基準位置を求めるように構成されている。このとき、フォークリフト5の方向情報も利用される。
例えば、前側の位置検出用タグ6の設備座標系における位置を(Xf,Yf)、後側の位置検出用タグ6の設備座標系における位置を(Xb,Yb)とし、さらに、フォークリフト5の方向が0度の場合、物品1の位置を(Xf+a,Yf)として求めることができる。ここで、aは、前側の位置検出タグ6の位置からフォーク10により支持される物品1の平均的な位置の値である。さらに、フォークリフト5の方向が−90度の場合は、物品1の位置を(Xf,Yf−a)として求めることができる。
【0037】
第2導出手段73は、第1導出手段72により導出される、設備座標系におけるフォークリフト5の基準位置及び方向、又は、設備座標系における物品1の位置に基づいて、当該物品1がある物品格納領域2を導出する。ここで、フォークリフト5の基準位置及び方向を使用する場合は、先に説明した各物品格納領域2の境界の位置に基づいて、フォークリフト5の方向とは逆方向にaだけ戻った領域を求め、フォークリフト5の基準位置がシフトされたどの領域に入るかによって、物品格納領域2を求める。一方、物品1の位置が直接求められている場合は、その位置が元来の各物品格納領域2に入るかに従って、当該物品1がある物品格納領域2を求める。
【0038】
第3導出手段74は、タグ位置検出手段71により検出される一対の位置検出用タグ6の位置に基づいて、物品1がある物品格納領域2について、当該物品1の格納方向を導出する。この方向は、事実上は、先に説明した第1導出手段72で求められるフォークリフト5に方向と同一であるが、この第3導出手段74にあっては、第2導出手段72により導出される各物品の物品格納領域2と紐づけするものである。
【0039】
管理指令手段76は、物品1の格納(入庫)、搬出(出庫)に関して、おのおのの指令を生成する。管理指令手段76により生成された格納指令、搬出指令は、それぞれ、通信部を介してフォークリフト5側の作業者に、伝達される。
ここで、格納指令は、作業者側から何らかの作業指令を受け付けられる状態にあるとの情報が発生された場合に、物品1の格納作業を行わせるために発生される指令であり、具体的には、「識別情報がこれこれの物品1を格納する作業を行え」との指令である。本願に場合、平置き倉庫であるため、その格納位置まで特定するものではない。格納指令を受け取った作業者は、物品1を荷揚げし、空いている物品格納領域2の何れかに物品1を搬送し、荷降ろしすることとなる。
【0040】
一方、搬出指令は、作業者側から何らかの作業指令を受け付けられる状態にあるとの情報が発生された場合に、物品1の搬出作業を行わせるために発生される指令であり、具体的には、「物品格納領域2これこれにあり、格納方向がこれこれの、識別情報がこれこれの物品1を搬出する作業を行え」との指令である。搬出指令を受け取った作業者は、物品格納領域2に格納方向から近づき、物品1を荷揚げし、搬出することとなる。
【0041】
格納管理手段77は、管理指令手段76により特定の物品1について、格納指令が発せられ、その後、フォークリフト5側からの情報で、フォーク10上に物品1がある状態で移動した後、特定の位置に所定時間以上停止したことが検出され、フォーク10の下降操作、さらには前傾操作が検出された場合に、その停止位置で荷降ろしが為されたことを検知し、作業者が格納処理中の物品1について、上記の物品格納状態情報を生成し、記憶部7cに記憶させる。
【0042】
一方、搬出管理手段78は、管理指令手段76により特定に物品1について、搬出指令が発せられ、その後、フォークリフト5が、フォーク10上に物品が無いと検出される状態で移動した後、特定の位置に所定時間以上停止したことが検出され、フォーク10の下降操作、前傾操作の後に、後傾操作、上昇操作が検出された場合に、その停止位置で、荷揚げが為されたことを検知し、作業者が搬出処理中の物品1について、上記の物品格納状態情報を消去する。
【0043】
以上が、本願に係る在庫管理システム100の構成であるが、以下、図3、図4に基づいて、システムの働きについて、格納作業及び搬出作業の順に説明する。
これらのフローにあっては、作業者が、それぞれの作業指令を受取る時点から、格納作業或いは搬出作業を終える時点までの工程を説明する。
〔格納作業〕
(1) 管理指令手段76は、作業者からの問い掛けに対して、その時点の状況に応じて格納指令を生成し、フォークリフト5側へ送る(ステップ#1)。このステップにあっては、物品識別情報と、その物品1を格納しろという指令が、作業者に送られる。
(2) 作業者は、物品を搬送して空いている空間へ移動する(ステップ#2)。
(3) 作業者は、物品1を格納可能な空いている物品格納領域2の前までくると、走行を停止し、荷降ろし作業を行う。このとき、管理手段75側では格納管理手段77が、格納指令を出した後のフォークリフト5の走行状態(所定時間以上、一定位置に停止したか?)、その後、荷降ろし動作を行ったか?を監視しており(ステップ#3)、停止の後、荷降ろし動作が行われた場合に、物品格納状態情報の生成に移る(ステップ#3:yes)。即ち、格納管理手段77は、第1導出手段72、第2導出手段73、第3導出手段74を働かせて、現在処理中の物品1に関して、以下のステップを経て、物品格納状態情報を生成する。
(4) タグ位置検出手段71により、一対の位置検出用タグ6のタグ位置が検出される(ステップ#4)。
(5) 第1導出手段72により、一対の位置検出用タグ6のタグ位置から、フォークリフト5の基準位置(フローには車体位置と記載)と方向(フローには車体方向と記載)、若しくは物品1の位置が導出される(ステップ#5)。
(6) 第2導出手段73により、フォークリフト5の基準位置と方向、若しくは物品1の位置から、格納対象となっている物品の物品格納領域2が導出される(ステップ#6)。
(7) 第3導出手段74により、さらに、一対の位置検出用タグ6のタグ位置から、当該物品格納領域2に対する物品1の格納方向が導出される(ステップ#7)。
(8) そして、格納対象の物品1、その物品1が格納されている物品格納領域2、その物品1の格納方向が一体の情報として生成され、この情報が記憶部7cに記憶される(ステップ#8)。
このようにして、一連の物品の格納作業を終える。
【0044】
〔搬出作業〕
(1) 管理指令手段76は、作業者からの問い掛けに対して、その時点の状況に応じて搬出指令を生成し、フォークリフト5側へ送る(ステップ#11)。このステップにあっては、物品識別情報、当該物品1が格納されている物品格納領域2の識別情報、及び格納方向の情報と、その物品1を搬出しろという指令が、作業者に送られる。
(2) 作業者は、物品1を格納して物品格納領域2へ、格納方向から近づくように移動する(ステップ#12)。
(3) 作業者は、物品1が格納されている物品格納領域2の前までくると、走行を停止し、荷揚げ作業を行う。このとき、管理手段75側では搬出管理手段78が、搬出指令を出した後のフォークリフト5の走行状態(所定時間以上、一定位置に停止したか?)、その後、荷揚げ動作を行ったか?を監視しており(ステップ#13)、停止の後、荷揚げ動作が行われた場合に、物品格納状態情報を消去してもよいかどうかの判断処理に移る(ステップ#13:yes)。即ち、搬出管理手段78は、第1導出手段72、第2導出手段73、第3導出手段74を働かせて、現在処理中の物品1に関して、以下のステップを経て、物品格納状態情報の消去が可能か否かを判定し、可能と判定した場合に、その情報を消去する。
(4) タグ位置検出手段71により、一対の位置検出用タグ6のタグ位置が検出される(ステップ#14)。
(5) 第1導出手段72により、一対の位置検出用タグ6のタグ位置から、フォークリフト5の基準位置(フローには車体位置と記載)と方向(フローには車体方向と記載)、若しくは物品1の位置が導出される(ステップ#15)。
(6) 第2導出手段73により、フォークリフト5の基準位置と方向、若しくは物品1の位置から、搬出対象となっている物品1の物品格納領域2が導出される(ステップ#16)。
(7) 現在搬出作業中の物品格納領域2が、実際に記録されている物品格納領域2と一致した場合に、正しい物品1が搬出されると判断して(ステップ#17:yes)、当該物品1に対する物品格納情報を消去(クリアー)する(ステップ#18−1)。一方、誤った物品格納領域の物品を処理している可能性がある場合は(ステップ#17:no)、物品格納情報をそのままにして、その旨を作業者に知らせる(ステップ#18−2)。この場合は、再度、搬出指令が、作業者側に送られることとなる。
このようにして、一連の物品の搬出作業を終える。
〔別実施の形態〕
(1) 上記の実施の形態にあっては、物品格納領域は、倉庫内のフリースペースに予め設定されている例を示したが、物品が荷降ろしされた段階で、設備座標系において、物品格納領域を順次設定していき、設定された物品格納領域を個別に識別できるようにしてもよい。この構成を採用する場合、本願にいう第2導出手段が、物品が格納されている物品格納領域の導出時に、同時に、その物品格納領域の識別指標(先に説明した行と列の組み合わせ)を生成することとなる。
(2) 上記の実施の形態にあっては、位置検出用タグとして、自己の電源から電力の供給を受けて設備座標系における自己の位置を特定できる情報を発信する構成のもの(所謂、常時起動しているアクティブタグ)を示したが、例えば、搬送車が所定時間以上、所定の位置に停止しており、フォークの操作が行われた場合に、在庫管理コンピュータ側から発信指令を受けることで起動され、自位置検出のための情報を発信するスリープ型のタグでもよい。さらに、電力の供給を受ける場合の、その出所は、タグ自体であっても、別の機器からでもよい。
(3) さらに、この位置検出用タグは、タグ個々に、少なくとも3箇所に設けられている測位基地局への自位置決定のための情報を発信する被測位用機器であればよい。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本願に係る在庫管理システムを採用する倉庫の概観を示す図
【図2】本願に係る在庫管理システムの構成を示す図
【図3】格納処理の処理フローを示す図
【図4】搬出処理の処理フローを示す図
【符号の説明】
【0046】
1 物品
2 物品格納領域
5 フォークリフト(搬送車)
6 位置検出用タグ
7 在庫管理コンピュータ
8 検出機器
9 測位局
71 タグ位置検出手段
72 第1導出手段
73 第2導出手段
74 第3導出手段
75 管理手段
76 管理指令手段
77 格納管理手段
78 搬出管理手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
格納設備に設定される設備座標系において、それぞれ異なった領域として複数の物品格納領域が設けられ、
管理対象の物品を搬送車により搬送し、前記物品格納領域に荷降ろしし、前記物品格納領域から荷揚げして、前記物品格納領域に対応づけて物品を管理する在庫管理システムであって、
前記搬送車が、物品を搬送車の所定位置に位置保持して搬送可能に構成されるとともに、前記搬送車の異なった位置に設置される一対の位置検出用タグを備え、
前記一対の位置検出用タグの前記設備座標系における位置を検出するタグ位置検出手段と、
前記タグ位置検出手段により検出される前記一対の位置検出用タグの位置に基づいて、前記設備座標系における前記搬送車の位置及び方向、又は、前記設備座標系における前記物品の位置を導出する第1導出手段を備え、
前記第1導出手段により導出される、前記設備座標系における前記搬送車の位置及び方向、又は、前記設備座標系における前記物品の位置に基づいて、前記物品がある前記物品格納領域を導出する第2導出手段を備えた在庫管理システム。
【請求項2】
前記タグ位置検出手段により検出される前記一対の位置検出用タグの位置に基づいて、前記物品がある前記物品格納領域について、当該物品の格納方向を導出する第3導出手段を備えた請求項1記載の在庫管理システム。
【請求項3】
前記搬送車が、車体前方に前記物品を保持して、物品の搬送、荷揚げ及び荷降ろしを行う構成で、
前記一対の位置検出用タグが、車体の前後方向の異なった位置にそれぞれ設置されている請求項1又は2記載の在庫管理システム。
【請求項4】
前記搬送車の停止、引き続く前記物品の荷降ろしを検知した場合に、
前記第2導出手段による前記物品格納領域の導出が実行され、
前記物品の格納状態を、当該物品が導出された前記物品格納領域に格納されたとして管理する請求項1〜3の何れか一項記載の在庫管理システム。
【請求項5】
前記搬送車の停止、引き続く前記物品の荷揚げを検知した場合に、
前記第2導出手段による前記物品格納領域の導出が実行され、
前記物品の搬出状態を、当該物品が導出された前記物品格納領域から搬出されたとして管理する請求項1〜4のいずれか一項記載の在庫管理システム。
【請求項6】
前記タグ位置検出手段、前記第1導出手段、第2導出手段及び第3導出手段を備え、
前記物品の識別情報、当該物品がある物品格納領域の識別情報、前記物品の格納方向が関連づけられた一体の情報として、前記物品毎に記憶される請求項2記載の在庫管理システム。
【請求項7】
前記位置検出用タグが、自位置検出のための情報をタグ位置検出手段に発信するアクティブタグである請求項1〜6の何れか一項記載の在庫管理システム。
【請求項8】
前記搬送車が、前記物品を保持するためのフォークを備えたフォークリフトであり、
前記物品が、前記フォークの進入を許容するフォーク進入許容方向が特定された物品であり、前記物品の格納方向が格納状態におけるフォーク進入が許容される許容方向である請求項2又は6記載の在庫管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−18408(P2010−18408A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−181947(P2008−181947)
【出願日】平成20年7月11日(2008.7.11)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】