説明

地理上の位置を無線デバイスにおいて発生している事象と関連づけるための装置及び方法

【課題】地理上の位置を無線デバイスにおいて発生している事象と関連づけるための装置及び方法
【解決手段】
無線通信ネットワークにおいて通信する無線デバイスの動作と関連づけられた事象に対応する地理上の位置を推定するための装置及び方法。前記事象の発生間の時間と距離、及び前記事象の前後にそれぞれ測定された第1の及び第2の地理上の位置のうちの少なくとも1つの無線デバイスの関連する時間と速度が解析される。これらの解析は、これらの測定基準を予め決められた時間しきい値及び距離しきい値と比較して前記無線デバイスの地理上の位置を前記事象と関連づける及び/又は推定することを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
35U.S.C.§119に基づく優先権の主張
本特許出願は、"Methods And Apparatus For GPS Information Validation"(GPS情報の妥当性を確認するための方法及び装置)という題名を有し、本特許出願の譲受人に対して譲渡されておりさらに本明細書において参照されることによって本明細書に組み入れられている仮特許出願番号60/675,739(出願日:2005年4月27日)に対する優先権を主張するものである。
【0002】
開示された実施形態は、無線デバイス及び無線通信ネットワークに関するものである。開示された実施形態は、より具体的には、無線ネットワークにおける無線デバイスと関連づけられた事象に対応する無線デバイスの推定される地理上の位置を決定するための装置及び方法に関するものである。
【0003】
携帯電話、ページャー、ハンドヘルドコンピュータ等の多くの無線通信デバイスは、地球の表面上における無線デバイスの地理上の位置と関連づけられた所在位置パラメータを決定する能力を有する。所在位置パラメータは、無線デバイスに関する位置及び速度の座標を含むことができる。無線デバイスは、ハードウェア、ソフトウェア及び/又はファームウェアの形態の地理上の位置測位システム及びその他の関連パラメータを含むことができる。
【0004】
1つの典型的な無線デバイスの地理上の位置測位システムは、米国国防総省によって開発及び運用され、約2万キロメートルの高度で地球軌道を周回する一連の24個の衛星を含む無線航法システムである全地球測位システム(GPS)から導き出された所在位置パラメータを受信及び解析する。GPS測位パラメータは、無線デバイスのプロセッサが衛星から受信された超高精度の所在位置パラメータ及びタイミング信号を用いて各々の三次元の位置及び速度を決定することを可能にする。
【0005】
無線デバイスの地理上の所在位置の決定は、GPSに限定されない。例えば、無線デバイスは、位置測位情報の精度を向上させるために、GPS所在位置パラメータが無線ネットワークに関連する追加情報、例えば無線ネットワーク基地局からの位置情報、と結合される1つの型のアシステッドGPSを採用することができる。追加情報は、GSP信号の減衰、遮断及びマルチパスフェージングが存在するおそれがある都市部において特に重要である。
【0006】
残念なことに、無線デバイスによるGPS及びその他の位置測位情報の使用に関連する問題のうちでまだ対処されていないその他の問題が存在する。無線デバイスが位置測位情報を要求して取り出すごとに、要求及び取り出しの処理は、相対的に大量の無線デバイス電力を消費する。さらに、無線デバイスが音声とデータの同時呼をサポートしていない場合は、該デバイスは、音声呼中は所在位置を得ることができず、所在位置の取り出し中は音声呼を行うことができない。さらに、無線デバイスが位置測位情報の要求を行った時点から無線デバイスが位置測位情報を受け取る時点までの時間は有意であり、衛星の所在位置に対する無線デバイスの相対位置、無線デバイスの移動速度、無線デバイスの所在位置処理システムの性能、採用された位置測位システムの型(例えば、GPS、アシステッドGPS、又はその他の位置測位システム)、及び無線デバイスのアンテナの性能特性に依存する。前記パラメータは、無線デバイスが無線デバイスの電源を浪費せずに無線デバイスの地理上の所在位置を正確に決定する能力を低下させる可能性がある。上記は、携帯電話におけるコールドロップ事象等の無線デバイスの動作上の事象が発生時に無線デバイスの位置を決定するのが重要であるときに特に厄介である。
【発明の開示】
【発明の概要】
【0007】
開示された実施形態は、先行技術の欠点のうちの1つ以上に対処するために、所定の地理上の位置フィックスが無線デバイス上で発生している事象と関連づける上で有効であるかどうかを決定するためのシステム及び方法を提供する。
【0008】
一実施形態においては、無線デバイスにおける事象に対応する地理上の位置を推定するための方法は、前記無線デバイスの第1の位置に対応する前記無線デバイスの第1の地理上の位置データ、及び前記無線デバイスの第2の位置に対応する前記デバイスの第2の地理上の位置データのうちの少なくとも1つを受信することを含む。前記方法は、前記事象と前記第1の地理上の位置データ及び前記第2の地理上の位置データのうちの少なくとも1つとの間における予め決められた関係に基づいて前記無線デバイスの推定される地理上の位置を決定することをさらに含む。
【0009】
他の実施形態においては、無線ネットワークにおいて動作する無線デバイスの事象に対応する地理上の所在位置を決定するための方法は、前記無線デバイスの第1の地理上の位置及び前記無線デバイスの第2の地理上の位置の処理に対応する地理上の位置データを受信することを含む。前記無線デバイスの前記第1の地理上の位置及び前記無線デバイスの前記第2の地理上の位置は、前記事象とそれぞれ関連づけられる。前記方法は、前記受信された地理上の位置データのうちのいずれか1つが前記事象に関する時間しきい値及び距離しきい値のうちの少なくとも1つを含む予め決められた一組の条件を満たす場合に前記事象と関連づけるために前記地理上の位置データを解析すること及び推定される地理上の位置データを生成することをさらに含む。
【0010】
さらに他の実施形態においては、無線デバイス事象に対応する地理上の位置を推定するための装置は、前記無線デバイスの第1の地理上の位置に対応する第1の組の所在位置フィックス情報及び前記無線デバイスの第2の地理上の位置に対応する第2の組の所在位置フィックス情報のうちの少なくとも1つを受信するために動作可能な事象位置決定モジュールを含む。さらに、前記事象位置決定モジュールは、前記事象と前記第1の組の所在位置フィックス情報及び前記第2の組の所在位置フィックス情報のうちの少なくとも1つとの間における予め決定された関係に基づいて前記事象と関連づけるべき前記デバイスの推定される地理上の位置を決定するために動作可能である。
【0011】
さらに他の実施形態においては、無線ネットワークにおいて動作する無線デバイスの事象に対応する地理上の所在位置を決定するための装置は、前記無線デバイスの第1の地理上の位置及び前記無線デバイスの第2の地理上の位置の処理に対応する地理上の位置データを受信するための地理上の位置モニタリングモジュールを含む。前記無線デバイスの前記第1の地理上の位置及び前記無線デバイスの前記第2の地理上の位置は、前記事象とそれぞれ関連づけられる。前記装置は、前記地理上の位置モニタリングモジュールによって実行可能であって、前記地理上の位置データを解析するために及び前記事象に対応する推定される地理上の位置データを生成するために動作可能な解析エンジンを含むアプリケーションを含む。
【0012】
さらに他の実施形態においては、無線デバイス事象に対応する地理上の位置を推定するためのシステムは、前記無線デバイスの第1の位置に対応する前記デバイスの第1の地理上の位置データを受信するための手段と、前記無線デバイスの第2の位置に対応する前記無線デバイスの第2の地理上の位置データを受信するための手段と、を含む。前記システムは、前記事象と前記第1の地理上の位置に関するデータ及び前記第2の地理上の位置に関するデータのうちの少なくとも1つとの間における予め決定された関係に基づいて前記無線デバイスの推定される地理上の位置を決定するための手段も含む。
【0013】
他の実施形態においては、無線デバイスは、前記無線デバイスの動作に関連する複数の事象データを生成するために動作可能な通信処理エンジンを有するコンピュータプラットフォームを具備する。前記通信処理エンジンは、前記無線デバイスの地理上の位置を決定するために動作可能な位置サービスコンポーネントをさらに具備する。前記無線デバイスは、前記コンピュータプラットフォームと通信状態でありさらに追跡すべき前記複数の事象のうちの1つを定義する事象追跡モジュールを有する事象追跡モジュールをさらに含む。前記事象追跡モジュールは、事象情報の格納を開始するために及び前記複数の事象のうちの前記定義された事象を検出時点において位置決定要求を生成するために動作可能な事象追跡論理をさらに具備する。前記無線デバイスは、前記コンピュータプラットフォームと通信状態であってさらに前記位置決定要求が受信された時点で所在位置フィックス要求を前記位置サービスコンポーネントに送信して所在位置フィックス情報の取り出しを開始するために実行可能な測位モジュールも含む。さらに、前記無線デバイスは、前記事象情報及び前記所在位置フィックス情報を格納するために動作可能なデータログを含み、前記所在位置フィックス情報は、予め決められた条件が満たされている場合に前記事象情報とリンク可能である。前記無線デバイスにおいては、前記コンピュータプラットフォームは、前記データログを無線ネットワーク全体に送信するためにさらに動作可能である。
【0014】
さらなる実施形態においては、無線デバイスは、前記無線デバイスの動作に関連する複数の事象データを生成するための処理手段を具備する。前記無線デバイスは、位置決定要求を受け取ることに基づいて地理上の位置を含む前記無線デバイスの所在位置フィックス情報を決定するための決定手段も含む。前記無線デバイスは、事象を検出し、事象情報を格納し、前記位置決定要求を生成するための追跡手段を含む。前記検出手段は、前記処理手段と通信状態にあり、検出すべき前記複数の事象のうちの1つの定義を有する。前記デバイスは、前記事象情報及び前記所在位置フィックス情報を格納するための格納手段をさらに含み、前記所在位置フィックス情報は、予め決められている条件が満たされた場合に前記事象情報とリンクすることが可能である。前記無線デバイスは、前記事象情報及び前記所在位置フィックス情報を無線ネットワーク全体に送信するための送信手段を含む。
【0015】
開示された実施形態の追加の側面及び利点が、以下の説明において部分的に詳述されており、該説明から部分的に明白であり、又は、開示された実施形態を実践することによって学ぶことができる。開示された実施形態の側面及び利点は、添付される請求項において特に強調されている手段及び組合せによって実現及び達成させることもできる。
【0016】
以後は、開示された実施形態は、例示することを目的として及び開示された実施形態に限定しないことを目的として提供される添付図面を併用して説明され、同一のものについては図面全体に渡って同一の参照符号を付すこととする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下の説明は、図1乃至28の実施形態の概要である。一般的には、これらの説明される実施形態は、無線デバイスにおいて発生している検出された事象と関連づけるための地理上の位置を決定する装置及び方法に関するものである。これらの実施形態においては、無線デバイスは、予め決められた事象追跡コンフィギュレーションに基づいて事象を検出する。さらに、無線デバイスは、事象検出時に事象後所在位置フィックス情報の取り出しをトリガーする論理を含む。さらに、無線デバイスは、検出された事象の発生前における事象前所在位置フィックス情報を有することができる。無線ネットワーク全体のユーザーマネージャ/サーバーは、無線デバイスからこの情報のすべてを取り出し、この情報に基づいて検出事象と関連づける地理上の位置を決定するための事象位置決定モジュールを含む。特に、事象位置決定モジュールは、幾つかの予め決められたパラメータに基づく幾つかの予め決められた条件を含み、この決定を行うために事象前及び事象後の所在位置フィックス情報のうちの少なくとも1つにこれらの条件を予め決められた方法で適用する。一般的には、これらの予め決められた条件は、(1)地理上の位置と関連づけられた時間と事象時間との間の時間差が予め決められた時間しきい値内にあり、(2)無線デバイスの速度及び前記時間差に基づいて計算された、所在位置フィックスの地理上の位置からの移動距離が予め決められた距離しきい値内にある場合、又は(3)地理上の位置と関連づけられた無線デバイスの速度が不明であるときには、前記時間差が、予め決められた距離しきい値を予め決められた最高速度で移動するために必要な時間として計算される低時間しきい値内にある場合に、所定の地理上の位置を事象と関連づける。さらに、時間しきい値及び距離しきい値の両方(上記の(1)及び(2)の両方)を満たす事象前及び事象後の両方の所在位置フィックスの間で決定する場合は、決定モジュールは、最も短い移動距離を有するフィックスを事象と関連づける。同様に、時間しきい値及び低時間しきい値の両方(上記の(1)及び(3)の両方)を満たす事象前及び事象後の両方の所在位置フィックスの間で決定する場合は、決定モジュールは、最小の時間差を有するフィックスを事象と関連づける。従って、これらの説明された実施形態は、所定の地理上の位置を無線デバイにおいて発生中の事象と関連づけるかどうかを決定する上で相対的に複雑でない解決方法を提供する。以下では、装置及び方法の詳細が説明される。
【0018】
図1乃至3に関して、地理上の位置を無線デバイスにおける動作事象と関連づけるためのシステム又は装置10の一実施形態は、各々が事象追跡モジュール20及び所在位置モジュール22を含む複数の無線デバイス12、14、16、17、18を含む。事象追跡モジュール20は、各々の無線デバイスにおいて発生中の事象26と関連づけられた事象情報24を収集するために及び事象26を検出時に地理上の位置29を含む所在位置フィックス情報28を所在位置モジュール22に取り出させるために動作可能である。所在位置モジュール22は、無線ネットワーク32全体において所在する位置決定エンティティ30から所在位置フィックス情報28を取り出す。各々の無線デバイス12、14、16、17、18は、事象情報24及び所在位置フィックス情報28をデータログ34に格納し、データログ34は、無線ネットワーク32全体に所在するユーザーマネージャサーバー36によって検索可能である。データログ34は、少なくとも1つの、又は複数の所在位置フィックス情報28、従って少なくとも1つの、又は複数の地理上の位置29を含むことができることに注目すべきである。複数の所在位置フィックス情報28は、事象追跡モジュール20によって検出された以前の又は後続する事象によって、所在位置モジュール22によって行われる構成された定期的な所在位置フィックス情報の取り出しによって、及び/又は各々の無線デバイスにおいて動作中のその他のモジュール又はアプリケーションによって指示された所在位置フィックス情報によって生じさせることができる。いずれの場合においても、以下においてさらに詳細に説明されるように、ユーザーマネージャ36は、1つ以上の予め決められた条件48が満たされている場合に推定される地理上の位置46を検出された事象26と関連づける事象レコード26を生成するために処理エンジン42によって実行可能な論理40を有する事象位置決定モジュール38を含む。
【0019】
一実施形態においては、無線デバイス12、14、16、17、18は、無線ネットワークエリア50内に配置され、無線ネットワーク32を通じて互いに、及び/又はユーザーマネージャサーバー36と通信する。ユーザーマネージャ36は、直接の有線接続を通じてまたは無線接続を通じて、例えば無線ネットワークエリア50と通信中のネットワークインタフェース52を通じて、無線デバイス12、14、16、17、18と通信することができる。ユーザーマネージャ36と無線デバイス12、14、16、17、18との間の通信は、例えば、事象追跡モジュール20の全部分、又は選択された部分(特定のテストスイート等)のダウンロード及びユーザーマネージャ36へのデータログ34のアップロードを含むことができる。
【0020】
以下の説明は、開示された実施形態の詳細な説明を行うために図1乃至29を採用する。最初に図1において、この図に示されるシステム10は、無線通信ネットワークにおいて機能している無線デバイスと関連する説明される実施形態の代表的な図である。図1は、3つの主構成要素、すなわち、第1の構成要素である無線ネットワークエリア50、第2の構成要素であるネットワークインタフェース52、及び第3の構成要素であるユーザーマネージャ36を有する。
【0021】
最初に第1の構成要素に関して、無線ネットワークエリア50は、無線ネットワーク32に無線接続された複数の無線デバイス12、14、16、17、18を含む。無線ネットワーク32は、ネットワークインタフェース52を通じての無線通信接続をユーザーマネージャサーバー36に提供する。
【0022】
図1に示されるように、無線デバイスは、あらゆるモバイルデバイス又はポータブル通信デバイス、例えば、携帯電話12、パーソナルデジタルアシスタント14、2方向テキストページャー16、ラップトップコンピュータ17、タブレットコンピュータ、さらには無線通信ポータルを有しさらにネットワーク又はインターネットへの有線接続19を有することもできる別個のコンピュータプラットフォーム18、を含むことができる。さらに、無線デバイスは、遠隔−スレーブデバイス、又はエンドユーザーを有しておらず無線ネットワーク32を通じて単純にデータを通信するその他のデバイスであることができる。例えば、無線デバイスは、遠隔センサー、診断ツール、データリレー等を含むことができる。無線デバイス事象に対応する地理上の位置を推定するための説明される実施形態は、無線通信ポータル、無線モデム、PCMCIAカード、アクセス端末、パソコン、電話、又はそのあらゆる組合せ又は副組合せを含むあらゆる形態の無線通信デバイス又はモジュールに当てはめることができる。
【0023】
図1においてさらに示されるように、無線ネットワーク32は、少なくとも部分的には、各々の無線デバイス12、14、16、17、18と無線ネットワーク32に接続されたその他のデバイスとの間における無線通信を可能にするために動作可能なあらゆる通信ネットワークを含む。さらなる無線ネットワーク32は、すべてのネットワーク構成要素と、ネットワークを構成するすべての接続されたデバイスと、を含む。無線ネットワーク32は、携帯電話ネットワーク、地上電話ネットワーク、衛星電話ネットワーク、赤外線データ協会(IrDA)に基づくネットワーク等の赤外線ネットワーク、短距離無線ネットワーク、Bluetooth(登録商標)技術ネットワーク、家庭用無線周波数(HomeRF)ネットワーク、共有無線アクセスプロトコル(SWAP)ネットワーク、超広帯域(UWB)ネットワーク、ZigBee(登録商標)プロトコルネットワーク、ワイヤレスイーサネット(登録商標)製品互換性推進協議会(WECA)ネットワーク、ワイヤレスフィデリティアライアンス(Wi−Fiアライアンス)ネットワーク、及び802.11ネットワーク等の広帯域ネットワーク、公衆交換電話網、インターネット等の公共異種間通信ネットワーク、私設通信ネットワーク、及び陸上移動体無線ネットワークのうちの少なくとも1つ、又はそのあらゆる組合せを含むことができる。電話ネットワークの適切な例は、アナログ及びデジタルネットワーク/技術、例えば、パーソナル通信サービス、符号分割多重接続、広帯域符号分割多重接続、ユニバーサル移動体遠距離通信システム、高度携帯電話サービス、時分割多重接続、周波数分割多重接続、グローバル移動体通信システム、アナログ及びデジタル衛星システム、及び無線通信ネットワーク及びデータ通信ネットワークのうちの少なくとも1つにおいて用いることができるその他のあらゆる技術/プロトコルのうちの少なくとも1つ、又はそのあらゆる組合せを含む。
【0024】
無線デバイス12、14、16、17、18の各々は、常駐する事象追跡モジュール20及び所在位置モジュール22を含めるために示されている。これらのモジュールは、示されるように、無線デバイス12、14、16、17、18に常駐させることができ、又は代替として、無線デバイス12、14、16、17、18から遠隔でアクセスすることができる。モジュール20及び22は、無線デバイス12、14、16、17、18に常駐する又は無線デバイス12、14、16、17、18から遠隔の1つ以上のプロセッサによって動作可能なソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア及び一般的にはあらゆる実行可能な命令のあらゆる組合せを含む。構成要素を含む常駐事象追跡モジュール20及び所在位置モジュール22の特長及び機能が、以下の実施形態においてさらに説明される。
【0025】
示されるように、図1の第2の構成要素は、ネットワークインタフェース52である。ネットワークインタフェース52は、ユーザーマネージャサーバー36及び/又は位置決定エンティティ30が無線ネットワーク32と通信するのを可能にするあらゆるメカニズムであることができる。例えば、ネットワークインタフェース52は、インターネットサービスプロバイダを通じてユーザーマネージャサーバー36及び/又は位置決定エンティティ30をインターネットに接続するローカルエリアネットワークを含むことができ、インターネットは、キャリアネットワーク及び基地局を通じて各々の無線デバイスに接続することができる。
【0026】
図1に示される第3の構成要素は、ユーザーマネージャサーバー36である。ユーザーマネージャサーバー36は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及びその組合せを含むプロセッサと、読取専用メモリ(“ROM”)、ランダムアクセスメモリ(“RAM”)、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリセル、二次又は三次の記憶装置、例えば、磁気媒体、光学媒体、テープ、又はソフト又はハードディスク等を含むメモリとのあらゆる組合せであることができ、サーバー、パソコン、ミニメインフレーム、メインフレーム等の1つ以上のプラットフォームを具備する。
【0027】
ユーザーマネージャサーバー36は、複数の所在位置フィックス情報28及び事象情報24の集合を格納するために動作可能なデータレポジトリであるデータログ34を含む。これらの情報は、所定のコンフィギュレーションに基づいて無線ネットワーク32全体からのユーザーマネージャサーバー36によって無線デバイス12、14、16、17、18の各々から受け取られる。データログ34は、示されるようにユーザーマネージャサーバー36に常駐すること、又はユーザーマネージャ36から遠隔でアクセスすることができる。構成要素を含むデータログ34と関連する特長及び機能が、以下の実施形態においてさらに説明される。
【0028】
処理エンジン42は、ユーザーマネージャサーバー36に常駐するか又はユーザーマネージャサーバー36から遠隔でアクセス可能であるかにかかわらず、読取専用メモリ(“ROM”)、ランダムアクセスメモリ(“RAM”)、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリセル、二次又は三次の記憶装置、例えば、磁気媒体、光学媒体、テープ、又はソフト又はハードディスク等を含む関連メモリと関連して機能する、特定用途向け集積回路(“ASIC”)、チップセット、プロセッサ、マイクロプロセッサ、論理回路、及びその他のあらゆるデータ処理装置を含むプロセッサの組合せであることができる。処理エンジン42は、ユーザーマネージャサーバー36に関する1つ以上の処理機能を実行する。従って、処理エンジン42は、所定の機能を実行するためにユーザーマネージャサーバー36に常駐する又はユーザーマネージャサーバー36によって遠隔で評価可能なモジュールを実行することができる。構成要素を含む処理エンジン42と関連する特長及び機能が、以下の実施形態においてさらに説明される。
【0029】
構成要素である事象位置決定論理40と予め決められた条件48とを含む事象位置決定モジュール38は、ユーザーマネージャサーバー36に常駐する又はユーザーマネージャサーバー36から遠隔の1つ以上のプロセッサによって動作可能なソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア及び一般的にはあらゆる実行可能な命令のあらゆる組合せを含む。一実施形態においては、このモジュールは、常駐する処理エンジン42によって実行される。事象位置決定モジュール38は、無線デバイス12、14、16、17、18からのデータログ34の集合を管理するためにユーザーマネージャサーバー36、具体的には処理エンジン42、によって実行可能である。事象位置決定モジュール38は、ユーザーからのコマンドに基づいてログ34を「プル」することができ、又はこれらのログは、予め決められた時点で又は予め決められたメモリ/データ格納レベルに達した時点で各々の無線デバイス12、14、16、17、18から「プッシュ」することができる。具体的には、処理エンジン42は、データログ34を構文解析及び処理して事象レコード44を生成するために事象位置決定モジュール38を実行することができる。他の実施形態においては、各々の無線デバイス12がローカルで事象レコード44を生成できるようにするために、事象位置決定モジュール38の常駐バージョンをユーザーマネージャサーバー36によって各無線デバイスにダウンロードすることができる。さらに加えて、事象位置決定モジュール38の常駐バージョンは、最初のアセンブリプロセス中に、又は構成プロセス中にシリアル接続を介して、各々の無線デバイスにローディングすることができる。
【0030】
1つ以上の実施形態において、ユーザーマネージャサーバー36(又は複数のサーバー)は、事象追跡モジュール20及び/又は所在位置モジュール22を含むソフトウェアエージェント、又はアプリケーションを無線デバイス12、14、16、17、18に送信し、このため、これらの無線デバイスは、各々の常駐アプリケーション及びサブシステムからデータを戻す。さらに、データを使用可能なフォーマットで提供するために共同で動作するユーザーマネージャサーバー36と関連づけられた別個のサーバー又はコンピュータデバイスが存在すること、及び/又は無線デバイス12、14、16、17、18とユーザーマネージャサーバー36との間のデータフローにおいて別個の制御層が存在することが可能である。
【0031】
事象レコード44は、システム10のユーザーが関連づけられた事象26及び推定される地理上の位置46を利用するのを可能にするあらゆるフォーマットで、例えばテーブル、グラフィック、音声ファイル等で提示することができる。
【0032】
開示された実施形態においては、ユーザーマネージャサーバー36の構成要素へのアクセス、これらの構成要素の処理、及び更新は、これらの構成要素がユーザーマネージャサーバー36に常駐するか又はユーザーマネージャサーバー36によって遠隔でアクセス可能であるかどうかにかかわらず、ユーザーインタフェースを通じて、又は無線デバイス12、14、16、17、18、ユーザーマネージャサーバー36、又はその他のネットワーク構成要素のうちのいずれかから直接接続又は遠隔接続を通じて1つ以上のプロセッサによって動作可能なソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア及び一般的にはあらゆる実行可能な命令のあらゆる組合せを通じて、ユーザーによって行うことができる。一例として、各々の無線デバイスとインタフェースされている標準のHTTP、FTP又はその他の何らかのデータ転送プロトコルを通じてのユーザーによるコマンドの入力を通じて、処理エンジン42が呼び出されて事象位置決定モジュール38を実行し、データログ34へのアクセス及びデータログ34の処理を提供して事象レコード44を生成する。
【0033】
図2は、図1の携帯電話実施形態のより詳細な図である。図2のセルラー無線ネットワーク11及び複数の携帯電話12は、単なる例であるにすぎず、開示された実施形態は、無線デバイス12、14、16、17、18等のあらゆる遠隔モジュールが2つの間で及び3つ以上の間で互いに及び/又は制限することなしに無線ネットワークキャリヤ及び/又はサーバーを含む無線ネットワークの2つの又は3つ以上の構成要素の間で互いにオーバーザエアで通信するあらゆるシステムを含むことができる。図2は、3つの主構成要素、すなわち、図1の無線ネットワークエリア50、図1のネットワークインタフェース52、及びサーバー環境54を示す。さらに、典型的携帯電話12に関するローカルコンピュータプラットフォーム56が示されており、構成要素を含む該ローカルコンピュータプラットフォームの特長及び機能が以下の実施形態においてさらに説明される。
【0034】
無線ネットワークエリア50は、複数の携帯電話12を含めるために例示されている。さらに、無線ネットワークエリア50は、図1に関して前述されている無線ネットワーク32を含む。ここでは、無線ネットワーク32は、複数の基地局(“BTS”)58と、移動交換局(“MSC”)60と、を含む。
【0035】
MSC60は、有線又はワイヤライン接続ネットワーク64を通じて、ネットワークインタフェース52、具体的にはその構成要素であるキャリアネットワーク62に接続することができる。例えば、ネットワーク64は、データサービスネットワーク、POST(「一般的な旧式の電話サービス」)としばしば呼ばれる交換音声サービスネットワーク、及び/又は両方の組合せ、例えば、ネットワークのうちのデータ情報転送に関するインターネット部分及びネットワークのうちの音声情報転送に関するPOST部分を含む組合せ、を具備することができる。例えば、典型的には、ネットワーク64においては、ネットワーク又はインターネット部分はデータを転送し、POTS部分は音声情報を転送する。
【0036】
MSC60は、他のネットワーク66によって複数のBTS58に接続することができる。ネットワーク66は、データ及び/又は交換された音声情報を搬送することができる。例えば、ネットワーク66は、データネットワーク、音声ネットワーク、及び/又は両方の組合せ、例えば、ネットワークのうちのデータ転送に関するインターネット部分及びネットワークのうちの音声情報転送に関するPOST部分を含む組合せ、を具備することができる。
【0037】
BTS58は、無線ネットワークエリア50内の典型的な携帯電話12に無線で接続される。例えば、BTS58は、究極的には、POTS交換音声サービス、データ転送サービス(短メッセージ伝送サービス(“SMS”)を含む)、又はその他のオーバーザエア方法を介して携帯電話12に無線でメッセージをブロードキャストすること、又は携帯電話12から無線でメッセージを受信することができる。
【0038】
図示されている携帯電話12等の向上された計算能力を備えた無線デバイスが製造されるようになってきており、音声及びデータを含むパケットを無線ネットワーク32を通じて通信するパソコン及びハンドヘルド式パーソナルデジタルアシスタント(“PDA”)に匹敵するようになっているため、セルラー遠距離通信経路の使用が増えてきている。これらの「スマートな」携帯電話12は、携帯電話において動作して一定の機能を制御するソフトウェアアプリケーションをソフトウェア開発者が創作するのを可能にするアプリケーションプログラミングインタフェース(“API”)68をローカルコンピュータプラットフォーム56にインストールしている。構成要素を含む無線デバイス12、14、16、17、18の典型としての携帯電話12に関連する特長及び機能が以下の実施形態においてさらに説明される。
【0039】
示されるように、図2の第2の構成要素は、ネットワークインタフェース52である。図1に関して説明されているが、ネットワークインタフェース52は、本図2の実施形態に関してはより詳細に示されている。具体的には、ネットワークインタフェース52は、キャリアネットワーク62、データリンク70及びローカルエリアネットワーク(“LAN”)72を含めるために示されている。
【0040】
以下では、データリンク70及びLAN72と関連する特長及び機能が、サーバー環境54を参照して説明される。
【0041】
キャリアネットワーク62は、交換音声通信サービス及び/又はデータ通信サービスを提供する地域的な、全国的な又は国際的なネットワークである。このため、キャリアネットワーク64は、データ及び/又は交換音声情報を含む交換音声又はデータサービスプロバイダ通信施設と回線、又は両方の組合せ、例えばネットワークのうちのデータ転送に関するインターネット部分及びネットワークのうちの音声情報転送に関するPOST部分を含む組合せ、を含むことができる。一実施形態においては、キャリアネットワーク62は、移動交換局(“MSC”)60に送信されるか又は移動交換局(“MSC”)60から受信された一般的にはデータパケットの形態のメッセージを制御する。
【0042】
図2の第3の主構成要素は、サーバー環境54である。サーバー環境54は、上記のユーザーマネージャサーバー36が機能する環境である。示されるように、サーバー環境54は、ユーザーマネージャサーバー36と、別個のデータレポジトリ74と、データ管理サーバー76と、を含むことができる。
【0043】
システム11において、ユーザーマネージャサーバー36は、遠隔無線デバイス12、14、16、17、18、例えば各々のデータログ34、から収集されたデータを格納するための別個のデータレポジトリ74と(ネットワークインタフェース52の)LANネットワーク72を通じて通信状態であることができる。さらに、データ管理サーバー76は、処理後の能力、データフロー制御等を提供するためにユーザーマネージャサーバー36と通信状態であることができる。ユーザーマネージャサーバー36、データレポジトリ74及びデータ管理サーバー76は、セルラー遠距離通信サービスを提供するために必要なその他のネットワーク構成要素とともに例示されたネットワーク上に存在することができる。ユーザーマネージャサーバー36、及び/又はデータ管理サーバー76は、インターネット、セキュリティが確保されたLAN、WAN、又はその他のネットワーク等の(ネットワークインタフェース52の)データリンク70を通じてキャリアネットワーク62と通信する。
【0044】
再度無線ネットワークエリア50に関して、示されるように、各典型的携帯電話12は、ローカルコンピュータプラットフォーム56を含むことができる。各ローカルコンピュータプラットフォーム56は、携帯電話12等の無線デバイス12、14、16、17、18が、ソフトウェアアプリケーションを受け取って実行すること、及びユーザーマネージャサーバー36又は無線ネットワーク32に接続された他のコンピュータデバイスから送信されたデータを表示することに加えて、無線ネットワーク32全体にデータを送信すること、又は無線ネットワーク32からデータを受信することを可能にするために動作可能である。コンピュータプラットフォーム56は、メモリ78(常駐する事象追跡モジュール20及び所在位置モジュール22を含む)と、アプリケーションプログラミングインタフェース(“API”)68と、特定用途向け集積回路(“ASIC”)76と、ローカルデータベース80と、を含む。上記の構成要素の各々は、無線デバイス12、14、16、17、18に常駐することができ、又は代替として、無線デバイス12、14、16、17、18によって遠隔でアクセスすることができる。構成要素を含む無線デバイス12、14、16、17、18のローカルコンピュータプラットフォーム56と関連する特長及び機能が、以下の実施形態においてさらに説明される。
【0045】
図3は、上記の図2に関して示されている典型的携帯電話12等の無線デバイスのローカルコンピュータプラットフォーム56のより詳細な図である。示されているローカルコンピュータプラットフォーム56は単なる例にすぎず、本実施形態の機能を実装するためのあらゆるシステムを含むことができる。図2に関して示されているように、及び図3において示されているように、コンピュータプラットフォーム56は、メモリ78と、アプリケーションプログラミングインタフェース(“API”)68と、特定用途向け集積回路(“ASIC”)76と、を含む。開示された実施形態においては、上記の構成要素の各々は、無線デバイス12、14、16、17、18に常駐することができ、又はその代替として、無線デバイス12、14、16、17、18によって遠隔でアクセスすることができる。
【0046】
最初にASIC76に関して、この構成要素は、特定用途向け集積回路、又はその他のチップセット、マイクロプロセッサ、論理回路、又はその他のデータ処理デバイスを具備することができる。ASIC76は、各々の無線デバイスに関する1つ以上の処理機能を実行する。ASIC76、又は他のプロセッサは、所定の機能を果たすために、無線デバイス12、14、16、17、18に常駐するか又は無線デバイス12、14、16、17、18から遠隔でアクセスできるモジュールとインタフェースするAPI層68を実行することができる。上記は、後述されるように、APIソフトウェア拡張を通じて行われる。示されるように、ASIC76は、API層68を通じて、事象追跡モジュール20及び所在位置モジュール22を実行することができる。
【0047】
図3において示されるように、1つ以上の説明される実施形態においては、ASIC76は、通信処理エンジン82を全部又は部分的に具備する。通信処理エンジン82は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及びその組合せにおいて具体化されて例えばその他のネットワーク化されたデバイスとの通信を開始及び維持するため及びデータを交換するために無線ネットワーク32における各々の無線デバイス12、14、16、17、18の機能性及び各々の無線デバイスの動作性を可能にする様々な処理サブシステム84を含む。
【0048】
例えば、一実施形態においては、通信処理エンジン82は、処理サブシステム84、例えば、音、非揮発性メモリ、ファイルシステム、送信、受信、検索器、層1、層2、層3、主制御、遠隔手順、ハンドセット、電力管理、診断、デジタル信号プロセッサ、ボコーダ、メッセージ送信、コールマネージャ、Bluetooth(登録商標)システム、Bluetooth(登録商標) LPOS、位置決定、位置エンジン、ユーザーインタフェース、スリープ、データサービス、セキュリティ、認証、USIM/SIM、音声サービス、グラフィックス、USB、マルチメディア、例えばMPEG、GPRS等、のうちの1つ又はその組合せを含むことができる。
【0049】
開示された実施形態に関して、通信処理エンジン82の処理サブシステム84は、コンピュータプラットフォーム56において実行するアプリケーションと対話するあらゆるサブシステム構成要素を含むことができる。例えば、処理サブシステム84は、事象追跡モジュール20及び所在位置モジュール22の代わりにAPI68からデータ読み取り及びデータ書き込みを受け取るサブシステム構成要素を含むことができる。
【0050】
API68は、各々の無線デバイスにおいて実行するランタイム環境である。典型的ランタイム環境は、カリフォルニア州サンディエゴのQUALCOMM,Inc.によって開発されたBinary Runtime Environment for Wireless(無線に関するバイナリランタイム環境)(BREW(登録商標))ソフトウェアである。例えば無線計算デバイスにおけるアプリケーションの実行を制御するために動作するその他のランタイム環境を利用することができる。API68は、モジュールの常駐バージョン又は遠隔アクセス可能なバージョンを通信処理エンジン82によって処理するのを可能にする1つのクラスのソフトウェア拡張を含むことができる。これらのソフトウェアクラスの拡張は、無線デバイス上の処理サブシステム84と通信することができ、データ読み取り及びコマンドの両方を可能にする。例えば、ソフトウェア拡張は、該ソフトウェア拡張を呼び出すアプリケーションの代わりにコマンドを送信することが可能である。モジュールは、究極的には無線ネットワークエリア50全体におけるサブシステムの応答をユーザーマネージャサーバー36に転送することができる。無線デバイスの各常駐アプリケーション又はモジュールは、独立してサブシステムと通信するためにこの新しいソフトウェア拡張のインスタンスを生成することができる。
【0051】
メモリ78は、コンピュータプラットフォーム56に常駐するか又はコンピュータプラットフォーム56から遠隔でアクセス可能であるかにかかわらず、読取専用メモリ(“ROM”)、ランダムアクセスメモリ(“RAM”)、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリセル、二次又は三次の記憶装置、例えば、磁気媒体、光学媒体、テープ、又はソフト又はハードディスク等、を含むあらゆる型のメモリであることができる。コンピュータプラットフォーム56は、メモリ78においてアクティブに用いられないソフトウェアアプリケーション、ファイル、又はデータ、例えば、ユーザーマネージャサーバー36からダウンロードされたソフトウェアアプリケーション又はデータ、を保持することができるローカルデータベース80(図2)を含むことも可能である。ローカルデータベース80は、典型的には、1つ以上のフラッシュメモリセルを含むが、磁気媒体、EPROM、EEPROM、光学媒体、テープ、又はソフト又はハードディスク等のあらゆる二次又は三次の記憶装置であることができる。さらに、ローカルデータベース80は、究極的には、事象追跡モジュール20及び所在位置モジュール22のローカルコピーを保持することができる。
【0052】
一実施形態においては、メモリ78は、処理サブシステム84内における処理データ94をモニタリングするためのパラメータを定義する事象追跡コンフィギュレーション92に基づいて予め決められた事象26を識別するためにAPI68を通じて通信処理エンジン82によって実行可能な論理90を有する事象追跡モジュール20を含む。例えば、ユーザーマネージャ36は、事象追跡コンフィギュレーション92を開発して各々の無線デバイスに送信するために用いることができる。事象追跡コンフィギュレーション92は、どの処理データ94をモニタリングすべきか、どの時点で処理データをモニタリングすべきか、どのようにしてデータを収集及び格納すべきか、及び格納されたデータをどの時点でユーザーマネージャ36に送信すべきかを特定することができる。さらに、サブシステム84内の処理データ94は、予め決められた事象、予め決められたデータ、及び/又は予め決められたシーケンス又は組のデータ及び/又は事象を含むことができる。事象追跡コンフィギュレーション92によって定義された事象26が検出された時点で、事象追跡論理90は、事象情報24をデータログ34に格納させる。一実施形態においては、例えば、事象情報24は、事象26,例えば、コンフィギュレーションされた事象の記述、指標及び/又は表示等、及び事象時間98、例えば事象の発生時間に対応するタイムスタンプ等を具備する。さらに、事象26が検出された時点で、事象追跡論理90は、所在位置モジュール22に送信すべき位置決定要求96をトリガーする。
【0053】
所在位置モジュール22は、所在位置モジュール22が位置決定要求96を受信してその後に位置サービスコンポーネント104等の指定された処理サブシステム構成要素へのAPI68を通じて所在位置フィックス要求102を生成することを可能にするために動作可能な所在位置取り出し論理100を有する。さらに、所在位置取り出し論理100は、結果的に得られた所在位置フィックス情報28のデータログ34への格納を開始させるために実行可能である。所在位置フィックス情報28は、無線デバイスの地理上の位置又は所在位置フィックスと、地理上の位置と関連づけられた所在位置フィックス時間と、を含むことができる。さらに、地理上の位置がどのようにして決定されるかに依存して、所在位置フィックス情報28は、無線デバイスの関連する所在位置フィックス速度を含むこともできる。
【0054】
データログ34には複数の所在位置フィックス情報28が格納された状態で存在することができる。従って、第1の地理上の位置108、第1のフィックス時間110及び第1のフィックス速度112を有する第1の組の所在位置フィックス情報が存在することができ、ここで、第1のフィックス時間110は、事象時間98よりも前の時間である。さらに、事象26の発生によってトリガーされた所在位置フィックス要求102と関連づけられた第2の地理上の位置116、第2のフィックス時間118及び第2のフィックス速度120を有する第2の組の所在位置フィックス情報114が存在することができ、ここで、第2のフィックス時間118は、事象時間98よりも後の時間である。
【0055】
一実施形態においては、位置サービス(“PS”)構成要素104は、通信処理エンジン82によって実行時に、位置決定エンティティ30(図1)等の外部源から所在位置フィックス情報28を取り出す。PS構成要素104は、例えば、無線デバイスのパワーアップ時、所定のアプリケーション又はモジュールの実行の開始時、予め決められた時間間隔時、その他のアプリケーション又はモジュールからのその他の特定の要求時、及び/又は同期化された時等に、上記の所在位置フィックス要求102に基づいて機能を果たすことができる。開示された実施形態においては、PS構成要素104は、所在位置モジュール22の構成要素と調整して又は所在位置モジュール22に関連して用いられる構成要素の一例である。
【0056】
所在位置モジュール22は、地球の表面に関連する情報を収集、編集、操作、解析、及び生成するために用いられるツール等の地理情報システム(“GIS”)を全部又は部分的に具備することができる。該GISは、ネットワークに接続された専用データベース及びワークステーションを用いるシステム全体と同じように複雑にすること、又は「既製の」デスクトップソフトウェアと同じように単純にすることができる。該システムの一例は、カリフォルニア州サンディエゴのQUALCOMM,Inc.から入手可能なQPoint(登録商標)測位ソフトウェア及びgpsOne(登録商標)ハイブリッドアシステッドGPS無線位置測位技術を含む。
【0057】
一実施形態においては、該GISは、地球軌道を周回する衛星及び地上の対応する受信機によって形成される衛星航行システム等の全地球測位システム(“GPS”)を含むことができる。GPS衛星は、衛星の所在位置及び正確な時間に関するデータを含むデジタル無線信号を地上の受信機に連続的に送信する。これらの衛星は、例えば1秒の10億分の1までの精度を有する原子時計を備えている。受信機は、この情報に基づき、信号が地上の受信機に到達するのに要する時間を知る。各信号は光速で移動するため、受信機が信号を入手するのにかかる時間が長いほど、衛星の所在位置が遠い。受信機は、衛星がどの程度離れているかを知ることによって、衛星の中心に位置された仮想球体の表面上のいずれかの場所に所在するのを知る。GPSは、3つの衛星を用いることによって、3つの球体が交差する場所に基づいて受信機の経度と緯度を計算することができる。GPSは、4つの衛星を用いることによって高度を決定することも可能である。GPS衛星は、無線デバイスの所在位置と関連づけられた所在位置パラメータを送信することに加えて、無線デバイスの速度と関連づけられた速度パラメータを送信することもできる。
【0058】
他の実施形態においては、該GPSは、所在位置モジュール22、PS構成要素104、及び/又はその他の何らかの遠隔位置決定エンティティ30がネットワーク通信に少なくとも部分的に基づいて無線デバイスの地理上の位置を決定するネットワーク型測位システムを全部又は部分的に含むことができる。例えば、無線ネットワークエリア50の各々の無線デバイスとネットワーク構成要素との間で通信信号を交換することができる。これらの通信信号は、所在位置モジュール22、PS構成要素104、及び/又はその他の何らかの遠隔位置決定エンティティ30が既知の位置に関する無線デバイスの相対位置、従って地理上の位置を計算するのを可能にするタイミング情報を含む。例えば、該通信信号は、無線デバイス12、14、16、17、18とBTS58との間で定期的に交換される信号を含むことができる。該ネットワークに基づくシステムは、GPSに基づくシステムと組み合わせて利用することも可能である。
【0059】
図4に関して、上述されるように、ユーザーマネージャ36は、検出された事象と関連づけることができる地理上の位置が存在するかどうかを決定するために各々の無線デバイス12、14、16、17、18からデータログ34を受信する。事象位置決定モジュール38は、事象46と関連づける対象となっている地理上の位置の知覚された有効性を試験する1つ以上の予め決められた条件48に照らしてデータログ34に含められている情報を再検討する事象位置決定論理40を含む。例えば、一実施形態においては、予め決められた条件48は、時間しきい値条件122と、距離しきい値条件124と、低時間しきい値条件126と、を含む。一実施形態においては、これらの条件は、所定の一組の所在位置フィックス情報、従って所定の地理上の位置が事象と関連づける上で距離領域内において事象に十分に近いかどうかを、所在位置フィックス情報に含められている速度情報に基づいて決定する。究極的には、この実施形態においては、これらの条件は、事象の実際の位置に距離的に最も近い所在位置フィックスと関連づけられた位置を推定される地理上の位置として選択する。速度情報を所在位置フィックス情報とともに入手できないときには、これらの実施形態は、事象時間と各々の所在位置フィックスとの間の時間差を検討し、例えば最も小さい時間差を選択する。
【0060】
一実施形態においては、例えば、時間しきい値条件122は、地理上の位置フィックスが事象26との関連づけに関して考慮されるようにするために事象26の発生と地理上の所在位置フィックスの時間との間における希望される最大時間量に対応する予め決められた時間しきい値128を含む。時間しきい値128は、状況に依存して変化する可能性がある。例えば、無線デバイスが相対的に高速で移動していることがわかっている第1のシナリオは、無線デバイスが相対的に低速度で、すなわち第1のシナリオ速度よりも遅い速度で移動していることがわかっている第2のシナリオよりも小さい時間しきい値128を有することができる。一実施形態においては、事象位置決定論理40は、時間差モジュール130を呼び出して、データログ34から取り出された地理上の位置、例えば第1の地理上の位置108又は第2の地理上の位置116等と関連づけられた所在位置フィックス時間、例えば第1のフィックス時間110又は第2のフィックス時間118と事象時間98との間の時間差132を計算する。さらに、事象位置決定論理40は、時間しきい値条件122が達成されているかどうかを決定するために処理エンジン42に時間差132を時間しきい値128と比較させる。
【0061】
距離しきい値条件124は、地理上の位置フィックスが事象26との関連づけに関して考慮されるようにするために事象26の所在位置と地理上の所在位置フィックスの所在位置との間における希望される最大距離に対応する予め決められた距離しきい値134を含む。距離しきい値134は、状況に依存して変化する可能性がある。例えば、これらの装置及び方法のユーザーが事象と関連づけるために非常に正確な地理上の位置を希望する第1のシナリオは、ユーザーがそれよりも低い精度の地理上の位置、すなわち、第1のシナリオ内の関連づけられた位置と比較して実際の事象位置からより遠く離れた位置を要求する第2のシナリオよりも小さい距離しきい値134を有することができる。一実施形態においては、事象位置決定論理40は、移動距離モジュール136を呼び出して、データログ34から取り出された所定の一組の所在位置フィックス情報と関連づけられた時間差132、及びフィックス情報、例えば第1の地理上の位置108又は第2の地理上の位置116とそれぞれ関連づけられた第1のフィックス速度112又は第2のフィックス速度120に基づいて、移動距離138を計算する。さらに、事象位置決定論理40は、距離しきい値条件124が達成されているかどうかを決定するために処理エンジン42に移動距離138を距離しきい値134と比較させる。
【0062】
低時間しきい値条件126は、対応する無線デバイス速度を地理上の位置フィックスとともに入手できないときに、地理上の所在位置フィックスが事象26との関連づけに関して考慮されるようにするために事象26の発生と地理上の所在位置フィックスの時間との間における希望される最大時間量に対応する予め決められた低時間しきい値140を含む。例えば、事象位置決定論理40は、低時間しきい値140を、予め決められた最高速度値142によって割られた距離しきい値134の関数として計算する。予め決められた最高速度値142は、速度情報が所定の一組の所在位置フィックス情報28の一部として入手できない状況において各々の無線デバイスと関連づけられる希望される最高速度に対応する。予め決められた最高速度値142は、状況に依存して変化する可能性がある。例えば、予め決められた最高速度値142は、無線デバイスが市内の通りで動作中である第2のシナリオと比較した場合に、高速道路上で動作中の無線デバイスについて評価する第1のシナリオのほうがより大きい値にすることができる。一実施形態においては、事象位置決定論理40は、低時間しきい値条件126が達成されているかどうかを決定するために処理エンジン42に時間差132を低時間しきい値140と比較させる。
【0063】
時間しきい値128、距離しきい値134及び予め決められた最高速度値142は、個々に及びその組合せのいずれであるかにかかわらず、デフォルト値として設定することができ、又はシステム10のユーザーによって修正することができることに注目すべきである。
【0064】
さらに、時間しきい値128、距離しきい値134及び予め決められた最高速度値142は、各々が、試験対象となっているシナリオ、試験シナリオと関連する環境、無線デバイスの型、無線ネットワーク構成要素の型、無線通信プロトコルの型、所在位置フィックス情報を提供する特定のサービスの型及び取り出し速度、さらには、その他の主観的な要因、例えば、関連づけられた地理上の位置の希望される相対精度又は粒度、に依存して変化する可能性がある。制限しない一例においては、例えば、1つの試験シナリオは、都市部でのCDMAに基づく携帯電話によるコールドロップを含んでいた。この例においては、コールドロップ事象及び所在位置フィックス情報を含む何百もの組のデータが解析され、有効なフィックスのうちのほとんどはコールドロップ事象から120秒以内に得られたと決定され、マーケティング分析に基づき、200フィートの精度が希望された。さらに、この試験シナリオは、高速道路に近い都市部において発生したため、時速65マイルの最高速度が予想された。従って、この一例においては、時間しきい値128は120秒に設定され、距離しきい値134は2000フィートに設定され、最高速度は65マイル/時に設定された。しかしながら、この例は1つの制限しない例であること、及びこれらのしきい値の各々は上述される数多くの要因に依存して劇的に変動する可能性があることを強調すべきである。
【0065】
データログ34に含められている情報を予め決められた条件48の1つの又はいずれかの組合せに照らして試験した結果に基づき、事象位置決定論理40は、一組の所在位置フィックス情報28を一組の事象情報24と関連づけるために、従って、事象26の推定される地理上の位置46を決定するために実行することができる。
【0066】
事象レコード44は、推定される地理上の位置46及び事象26を、テーブル、地図、図形、テキストのみ、対話型プログラム又はウェブページ、又はデータのその他のあらゆる表示又は表現等のあらゆる形で簡単に見ることを可能にする。事象レコード44は、1つ以上の各々の無線デバイスのデータログ34からの事象情報と関連づけられた位置関連の特徴又はパラメータ、及びその他の関連データを表すあらゆる形態の出力を含む。
【0067】
動作上は、システム10は、地理上の位置を無線デバイスにおいて発生する事象と関連づける方法を実装する。一実施形態においては、方法は、少なくとも一組の所在位置フィックス情報を評価し、前記フィックスと関連づけられた地理上の位置が前記事象と関連づけるのに適しているかどうかを1つ以上の条件に基づいて決定する。
【0068】
一実施形態においては、例えば図5に関して、方法は、オプションとして、事象追跡コンフィギュレーションを具備する事象追跡パラメータを受信して無線デバイスによって処理されたデータと関連する予め決められた事象を特定することを含む(ブロック150)。方法は、オプションとして、例えば無線ネットワーク全体に事象追跡コンフィギュレーションを送信することによって事象追跡コンフィギュレーションを各々の無線デバイスに送信することを含む(ブロック152)。これらの行動は、例えば、技術者、現場のサービスエンジニア又はユーザーマネージャサーバー36のその他のオペレータによって行うことができる。これらの行動の結果は、各々の無線デバイス12、14、16、17、18の事象追跡モジュール20によって利用される事象追跡コンフィギュレーション92である。
【0069】
さらに、方法は、1つ以上のデータログを各々の無線デバイスから受け取って格納することを含み、これらのデータログは、事象追跡コンフィギュレーションによって指示された事象情報及び所在位置フィックス情報を含む(ブロック154)。一実施形態においては、事象追跡モジュール20及び所在位置モジュール22は、例えば予め決められた事象26の検出に基づいてデータログ34内の事象情報24及び所在位置フィックス情報28を収集するために各々の無線デバイス12、14、16、17、18の通信処理エンジン82によって実行可能である。
【0070】
さらに、方法は、オプションとして、予め決められた時間しきい値、予め決められた距離しきい値及び予め決められた最高速度に関する設定値を受け取ることを含む(ブロック156)。上述されるように、これらの設定値は、時間しきい値128、距離しきい値134及び最高速度142のユーザーによって定義された又は予め定義されたデフォルト値であることができる。これらの値は、ユーザーマネージャ36のオペレータによって事象位置決定モジュール38内に入力することができる。
【0071】
データログを受け取った後は、方法は、データログ内の事象時間と所在位置フィックス時間との間の時間差を計算することを含む(ブロック158)。一実施形態においては、処理エンジン42は、上記において詳述されるように、事象位置決定論理40を実行して時間差モジュール130を呼び出して時間差132を計算する。
【0072】
方法は、時間差が時間しきい値条件を満たしているかどうかを決定することによって継続する(ブロック160)。一実施形態においては、処理エンジン42は、上記において詳述されるように、事象位置決定論理40を実行して時間差132を時間しきい値128と比較する。
【0073】
時間差が時間しきい値よりも大きい場合は、方法は、所在位置フィックス情報と関連づけられた地理上の位置は事象情報と関連づけられた事象と有効に関連づけることができないと断定する(ブロック164)。
【0074】
時間差が時間しきい値条件を満たしている場合は、方法は、所在位置フィックス情報と関連して速度を入手可能であるかどうかを決定することによって継続する(ブロック164)。
【0075】
速度が入手可能である場合は、方法は、移動距離を計算することによって継続する(ブロック166)。一実施形態においては、処理エンジン42は、上記において詳述されるように、事象位置決定論理40を実行して移動距離モジュール136を呼び出して移動距離138を計算する。次に、方法は、移動距離が距離しきい値条件を満たしているかどうかを決定することによって継続する(ブロック168)。一実施形態においては、処理エンジン42は、上記において詳述されるように、事象位置決定論理40を実行して移動距離138を距離しきい値134と比較する。移動距離が距離しきい値条件を満たしている場合は、方法は、地理上の位置が有効であると断定し、地理上の位置を含む所在位置フィックス情報を事象を含む事象情報と関連づける(ブロック170)。一実施形態においては、例えば、処理エンジン42は、上記において詳述されるように、事象位置決定モジュール38を実行して事象レコード44を生成する。オプションとして、方法が2組の所在位置フィックス情報、すなわち、事象前の最も近いフィックスに対応する第1の組及び事象後の最も近いフィックスに対応する第2の組が存在する状態でこの時点に達した場合は、2つの移動距離のうちの短い方の移動距離を有する所在位置フィックス情報の組を選択する(ブロック172)。移動距離が距離しきい値条件を満たしていない場合は、方法は、地理上の位置が有効でないと断定し、地理上の位置を含む所在位置フィックス情報と事象を含む事象情報との間の関連づけは行われない(ブロック162)。
【0076】
速度が入手可能でない場合は、方法は、低時間しきい値を計算することによって継続する(ブロック174)。一実施形態においては、処理エンジン42は、上記において詳述されるように、事象位置決定論理40を実行して距離しきい値134を最高速度142によって割って低時間しきい値140を決定する。次に、方法は、時間差が低しきい値条件を満たしているかどうかを決定することによって継続する(ブロック176)。一実施形態においては、処理エンジン42は、上記において詳述されるように、事象位置決定論理40を実行して時間差132を低時間しきい値140と比較する。時間差が低時間しきい値条件を満たしている場合は、方法は、地理上の位置が有効であると断定し、地理上の位置を含む所在位置フィックス情報を事象を含む事象情報と関連づける(ブロック170)。一実施形態においては、例えば、処理エンジン42は、上記において詳述されるように、事象位置決定モジュール38を実行して事象レコード44を生成する。オプションとして、方法が2組の所在位置フィックス情報、すなわち、事象前の最も近いフィックスに対応する第1の組及び事象後の最も近いフィックスに対応する第2の組が存在する状態でこの時点に達した場合は、2つの時間差のうちの小さい方の時間差を有する所在位置フィックス情報の組を選択する(ブロック178)。時間差が低時間しきい値条件を満たしていない場合は、方法は、地理上の位置が有効でないと断定し、地理上の位置を含む所在位置フィックス情報と事象を含む事象情報との間の関連づけは行われない(ブロック162)。
【0077】
上記において定義された方法のその他の実施形態は、複数の組の所在位置フィックス情報に関する決定を行う。
【0078】
例えば、一実施形態においては、事象の発生前において時間的に最も近い所在位置フィックスに対応する一組のデバイス所在位置及び速度パラメータを、事象の発生後において時間的に最も近い所在位置フィックスに対応する一組のデバイス所在位置及び速度パラメータと比較することができる。予め決められた時間しきい値及び予め決められた距離しきい値を達成させるフィックスは、事象の発生中に無線デバイスの位置を推定するために用いられる。両方の所在位置フィックスがこれらのしきい値を達成させる状況が存在する場合があり、従って、事象と関連づけるためのより有効なフィックスを決定するためにさらなる基準が利用される。
【0079】
例えば、一実施形態においては、事象の発生前において時間的に最も近い所在位置フィックスと事象所在位置との間の距離が、事象の発生後において時間的に最も近い所在位置フィックスと事象所在位置との間の距離と比較され、短いほうの距離に対応する位置フィックスが、事象の発生中における無線デバイスの推定位置として選択される。
【0080】
対照的に、他の実施形態においては、事象の発生前において時間的に最も近い無線デバイスの所在位置フィックスと事象時間との間の時間差が、事象の発生後において時間的に最も近い無線デバイスの所在位置フィックスと事象時間との間の時間差と比較され、短いほうの時間差に対応する位置フィックスが、事象の発生中における無線デバイスの推定位置として選択される。
【0081】
これらの実施形態の動作に関して、図6乃至11は、無線デバイスの動作上の事象の発生に対応する無線デバイスの位置を推定するための方法を示す流れ図である。本明細書において用いられる「フィックス」という用語は、無線デバイスに関する決定された固定された地理上の位置を意味し、「アタッチ」は、特定の所在位置フィックスを事象の発生に対応する推定された所在位置として選択することを意味する。さらに、「適用」という表現は、事象に「アタッチ」させるために検討中であることを意味し、例えば、2つのフィックスを事象に「適用」することができるが、1つのフィックスのみを事象に「アタッチ」することができる。
【0082】
以下の定義は、図に関して説明される実施形態に関して適用される。すなわち、G1−事象前において時間的に最も近い所在位置フィックスであり、関連するパラメータを含む。G2−事象後において時間的に最も近い所在位置フィックスであり、関連するパラメータを含む。TT−上記において定義される時間しきい値であり、1つ以上の実施形態においては120秒の値が与えられている。DT−上記に置いて定義される距離しきい値。最高速度−上記において定義される、予め決められた、コンフィギュレーション可能な最高速度。LTT−上記において定義される低時間しきい値。D1−事象前の所在位置フィックスから事象自体までの無線デバイスによって移動された推定距離であり、G1と関連づけられた速度にG1と事象時間との間の時間差(TD1)を乗じることによって決定される。D2−事象自体から事象後の所在位置フィックスまでの無線デバイスによって移動された推定距離であり、G2と関連づけられた速度にG2と事象時間との間の時間差(TD2)を乗じることによって決定される。F1、F2、F3等−事象追跡モジュールに従って追跡された不具合事象1、2、3等を意味する。
【0083】
図6に関して、開始(ブロック402)後において、G1及びG2のいずれもがTT内にない場合は(ブロック404及び407)、事象と関連づけることができる有効なフィックスは存在しない(ブロック408)。換言すると、両方のフィックスは、所定の時間枠外において発生しており、従って、時間的に離れていすぎるため事象の位置を有効に表しているとはみなされない。
【0084】
再度図6に関して、開始(ブロック402)後において、G2がTT内にあり(ブロック404)、G1がTT内にあり(ブロック406)、さらに両方の所在位置フィックスが速度を含む(ブロック410)場合は図7のケース1に制御が渡る(ブロック416)。換言すると、両方のフィックスが所定の時間枠内にあって速度情報を含む。従って、ケース1は、距離しきい値に照らしてこれらのフィックスを試験し、しきい値内の唯一のフィックス、又はしきい値内において移動距離が最も短いフィックスのいずれかを選択する。
【0085】
図7に関して(ブロック502)、(i)G2がDT内にあり(ブロック504)、G1がDT内にあり(ブロック506)、さらにD1<D2である(ブロック510)場合、又は(ii)G2がDT内になく(ブロック504)、G1がDT内にある(ブロック506)場合はG1がアタッチされる。(i)G2がDT内にあり(ブロック504)、G1がDT内にない(ブロック506)場合、又は(ii)G2がDT内にあり(ブロック504)、G1がDT内にあり(ブロック506)、さらにD2≦D1である(ブロック520)場合はG2がアタッチされる。両方の距離が等しい場合は、G2は、事象後に発生し従って事象の検出結果として発生するフィックス要求に基づく可能性がより高いためG2が選択される。G2がDT内になく(ブロック504)、G1がDT内にない(ブロック508)場合は、いずれの値もアタッチされない(ブロック516)。従って、この例においては、無線デバイスが高速で移動中にみられるように、両方のフィックスが時間しきい値を満たしているが両方とも距離しきい値外にあり、従って、事象と関連づける上での有効な位置範囲の外にあるとみなされる。
【0086】
再度図6に関して、開始(ブロック402)後において、G1及びG2の両方がTT内にあり(ブロック404、ブロック406)、1つの所在位置フィックスのみが速度を含む(ブロック410、418)場合は図8のケース2に制御が渡る。従って、ケース2は、これらの2つのフィックスを試験し、最初に、距離しきい値内にある場合は速度を有するフィックスを選択し、距離しきい値内にない場合は、低時間しきい値内にある場合に速度を有さないフィックスを次に選択する。代替として、ケース2は、これらのいずれの条件も満たされない場合はいずれのフィックスも選択しない。
【0087】
図8に関して(ブロック602)、(i)G2が速度を含み(ブロック604)、G2がDT内になく(ブロック606)、さらにG1がLTT内にある(ブロック612)場合、又は(ii)G2が速度を含まず(ブロック604)、G1がDT内にある(ブロック608)場合はG1がアタッチされる。(i)G2が速度を含み(ブロック604)、G2がDT内にある(ブロック606)場合、又は(ii)G2が速度を含まず(ブロック604)、G1がDT内になく(ブロック608)、さらにG2がLTT内にある(ブロック616)場合はG2がアタッチされる。(i)G2が速度を含み(ブロック604)、G2がDT内になく(ブロック606)、G1がLTT内にない(ブロック612)場合、又は(ii)G2が速度を含まず(ブロック604)、G1がDT内になく(ブロック608)、G2がLTT内にない(ブロック616)場合のいずれかの場合は、いずれのフィックスもアタッチされない(ブロック620又は624)。
【0088】
再度図6に関して、開始(ブロック402)後において、G2がTT内にあり(ブロック404)、G1がTT内にあり(ブロック406)さらにいずれの所在位置フィックスも速度を含まない(ブロック410、418)場合は図9のケース3に制御が渡る。従って、ケース3は、利用する速度情報を有していない状態で、各フィックスと事象時間との間の時間差を考慮し、時間差が低時間しきい値内にある唯一のフィックス又は最も小さい時間差を有するフィックスのいずれかを選択する。これらのいずれの条件も満たされない場合は、いずれのフィックスもアタッチされない。
【0089】
図9に関して(ブロック702)、(i)G2がLTT内にあり(ブロック704)、G1がLTT内にあり(ブロック706)、さらにTD1<TD2である(ブロック710)場合、又は(ii)G2がLTT内になく(ブロック704)、G1がLTT内にある(ブロック708)場合はG1がアタッチされる。(i)G2がLTT内にあり(ブロック704)、G1がLTT内にあり(ブロック706)、さらにTD2≦TD1である(ブロック710)場合、又は(ii)G2がLTT内にあり(ブロック704)、G1がLTT内にない(ブロック706)場合はG2がアタッチされる。G2がLTT内になく(ブロック704)、G1がLTT内にない(ブロック708)場合はいずれのフィックスもアタッチされない(ブロック708)。
【0090】
再度図6に関して、開始(ブロック402)後において、(i)G2がTT内にあり(ブロック404)、G1がTT内になく(ブロック406)、G2が速度を含む(ブロック412)場合、又は(ii)G2がTT内になく(ブロック404)、G1がTT内にあり(ブロック407)、さらにG1が速度を含む(ブロック414)場合は、図10のケース4に制御が渡る(ブロック420、424)。従って、時間しきい値に基づいて単一のフィックスのみが有効であり、さらにこのフィックスが速度情報を含むときには、ケース4は、各々のフィックスが距離しきい値を満たす場合は該フィックスを選択し、又はいずれのフィックスもアタッチされない。
【0091】
図10に関して(ブロック802)、TT内に存在することがわかったG(G1又はG2)(図4)がDTと比較される(ブロック804)。このGがDT内にある場合は、アタッチされ(ブロック806)、このGがDT内にない場合は、Gはアタッチされない(ブロック808)。
【0092】
再度図6に関して、開始(ブロック402)後において、(i)G2がTT内にあり(ブロック404)、G1がTT内になく(ブロック406)、G2が速度を含まない(ブロック412)場合、又は(ii)G2がTT内になく(ブロック404)、G1がTT内にあり(ブロック407)、さらにG1が速度を含まない(ブロック414)場合は、図11のケース5に制御が渡る(ブロック422、426)。従って、時間しきい値に基づいて単一のフィックスのみが有効であるがこのフィックスが速度情報を含まないときには、ケース5は、各々のフィックスが低時間しきい値内の時間差を有する場合に該各々のフィックスを選択し、又はいずれのフィックスもアタッチされない。
【0093】
図11に関して(ブロック810)、TT内に存在することがわかったG(G1又はG2)(図4)がLTTと比較される(ブロック812)。このGがLTT内にある場合は、アタッチされ(ブロック814)、このGがLTT内にない場合は、Gはアタッチされない(ブロック816)。
【0094】
図12乃至29は、上述される予め決められた条件を示すタイムライン例である。これらの図の各々において、タイムラインシナリオは次のパラメータ、すなわち、時間しきい値(TT)=120秒、距離しきい値(DT)=609.6メートル、又は2000フィート、最高速度=29.05メートル/秒又は65マイル/時、及びDT/(最高速度)に基づいた場合の低時間しきい値(LTT)=20.97秒を含むことに注目すべきである。
【0095】
最初に図12及び13に関して、これらの図は、所在位置フィックスがまだ関連づけられていない事象に対して最大で2つのGPSフィックスを適用可能であることを示す。図12において、G1は各々の不具合の前における最後のフィックスであり、G2は各々の不具合の後における最初のフィックスであるため、G1 904及びG2 912がF2 906、F3 908及びF4 910に適用される。対照的に、F1のタイミングに関してG2の前にあるG1 904は既に適用されているため、G2 912は、F1 902には適用されない。図13において、F1 1002、F2 1004及びF3 1006の前には以前の所在位置フィックスが存在していなかったため、G1 1008がこれらの不具合事象に対して適用される。従って、図13は、無線デバイスにおける検出事象と関連づけるための地理上の位置を決定するために一組の所在位置フィックス情報のみを利用できる状況を示す。
【0096】
図14及び15は、図6の上記の論理に関する一般的ケースである。図14において、G1 1102はTT内にあるためF1 1104に関して有効であるが、G2 1106はTT内にないため無効である。図15において、G2 1206は、F1 1204に関してTT内にあったため有効であるが、G1 1202はTT内にないため無効である。
【0097】
図16乃至18は、図7のケース1を実証する。図16において、G1 1302及びG2 1306の両方がF1 1304に関してDT内にあり、さらにD2はD1よりも小さいためG2 1306がアタッチされる。図17において、FT1 1404に関して、G1 1402はDT内にあり、G2 1406はDT外にあるためG1 1402がアタッチされる。図18において、F1 1504に関して、G1 1502及びG2 1506のいずれもDT内にないため所在位置フィックスはアタッチされない。
【0098】
図19乃至22は、図8のケース2を実証する。図19において、G2は速度を含みさらにDT内にあり、従って同じくF1 1604に関してDT内にあるが速度を含まないG1 1602に対する優先権を入手するため、G2 1606がアタッチされる。図20において、G2 1706は速度を含むがF1 1704に関してDT内になく、さらにG1はLTT内にあるため、G1 1702がアタッチされる。図21において、G2 1806は速度を含むがF1 1804に関してDT内になく、G1 1802はLTT内にないため、所在位置フィックスはアタッチされない。図22において、G2 1906は速度を含まず、G1は速度を含みさらにF1 1904に関してDT内にあるため、G1 1902がアタッチされる。
【0099】
図23乃至25は、図9のケース3を実証する。図23において、G2がLTT内にあるためG2 2006がアタッチされ、さらにG1 2002がLTT内にあるにもかかわらず、F1 2004に関してTD2<TD1であるためG2が選択される。図24において、G1 2102及びG2 2106の両方がF1 2104に関してTT内にあるにもかかわらず、G2 2106がLTT内にあり、G1 2102がLTT内にないためG2 2106がアタッチされる。図25において、G1 2202及びG2 2206の両方がF1 2204に関してTT内にあるが、G1及びG2のいずれもLTT内にないため所在位置フィックスはアタッチされない。
【0100】
図26及び27は、図10のケース4を実証する。図26において、G1 2302はTT内になく、G2は速度を含みさらにF1 2304に関してDT内にあるため、G2 2306がアタッチされる。図27において、G2 2406はTT内になくさらにG1 2402はF1 2404に関してDT内にないため所在位置フィックスはアタッチされない。
【0101】
図28及び29は、図11のケース5を実証する。図28において、G1 2502はF1 2504に関してTT内になく、G2はLTT内にあるため、G2 2506がアタッチされる。図29において、G2 2606はF1 2604に関してTT内になく、G1 2602はLTT内にないため、所在位置フィックスはアタッチされない。
【0102】
さらに、方法は、事象レコード44及び/又はデータログ34へのアクセス許可をその他のビジネスシステム又は商業システムに与えることを含むことができる点に注目すべきである。収集された位置データのセキュリティ及び/又は完全性を保証するために、該アクセス許可は、例えばユーザーマネージャを通じて等のモニタリングされた形で与えることができる。さらに、記憶装置及び処理装置の両方を含むその他のコンピュータデバイスを無線デバイスから無線ネットワーク全体に配置することが可能であり、従って、ユーザーマネージャと関連づけられたアーキテクチャは容易にスケーラブルである。
【0103】
要約すると、無線デバイス12、14、16、17、18は、通信処理エンジン82からの事象情報24及び所在位置フィックス情報28の収集を行わせ、さらに前記無線デバイスに関するデータログ34を無線ネットワーク32上の他のコンピュータデバイス(ユーザーマネージャサーバー36等)に対して選択的に送信することを行わせる少なくとも1つのアプリケーション又はエージェントをコンピュータプラットフォーム上に(永久的に又は一時的に)常駐させることが可能である。無線デバイス12、14、16、17、18が前記のように具体化されている場合は、データログ34は、無線デバイス12、14、16、17、18から無線ネットワーク32へオープンな通信接続、例えばオープンな音声呼又はデータ呼を通じて送信することができる。例えば図2において示されるように、無線デバイスが携帯電話12であり、無線ネットワークがセルラー遠距離通信ネットワークである場合は、データログ34は、短いメッセージサービス又はその他の無線通信方法を通じて送信することができる。
【0104】
方法のうちで無線デバイス12、14、16、17、18のコンピュータプラットフォーム56において実行可能な部分及びユーザーマネージャ36の処理エンジン42によって実行される部分に鑑みて、方法は、コンピュータによって読み取り可能な媒体内に常駐するプログラムを含み、前記プログラムは、デバイスプラットフォーム56を有する無線デバイス12、14、16、17、18に対して、方法の収集行為、格納行為及び送信行為を行うように指示する。前記プログラムは、単一のコンピュータプラットフォーム上で実行することができ、又は幾つかのコンピュータプラットフォーム間で分散させた形で実行することができる。さらに、方法は、無線デバイス12、14、16、17、18からのデータログ34の収集及び処理を通じて事象と関連させて地理上の位置の有効性を評価するようにユーザーマネージャ36等のコンピュータデバイスに指示するプログラムによって実装することができる。
【0105】
コンピュータによって読み取り可能な媒体は、携帯電話12、又はその他の無線デバイス12、14、16、17、18のコンピュータプラットフォーム56のメモリ78であることができ、又はローカルデータベース、例えばデバイスプラットフォーム50のローカルデータベース80内に存在することができ、又はユーザーマネージャ36と関連づけられたデータレポジトリであることができる。さらに、コンピュータによって読み取り可能な媒体は、無線デバイスコンピュータプラットフォーム又はユーザーマネージャにローディング可能な二次的記憶媒体、例えば、磁気ディスク又はテープ、光学ディスク、ハードディスク、フラッシュメモリ、又は当業において知られるその他の記憶媒体、の中に存在することができる。
【0106】
さらに、方法は、例えば無線ネットワーク32及び/又はLAN72の一部分、例えばデバイスプラットフォーム56及びユーザーマネージャサーバー36を動作させて一連の機械によって読み取り可能な命令を実行することによって実装することができる。命令は、様々な型の信号保持又はデータ格納用の一次、二次、又は三次の媒体に常駐することができる。媒体は、例えば、無線ネットワーク32又はLAN58の構成要素によってアクセス可能な又は該構成要素内に常駐するRAM(示されていない)を具備することができる。命令は、RAM、ディスケット、又はその他の二次的な記憶媒体のいずれに含められているかにかかわらず、様々な機械によって読み取り可能なデータ記憶媒体、例えばDASD(「直接アクセス記憶デバイス」記憶装置(例えば、従来の「ハードドライブ」又はRAID(「独立したディスクの冗長アレイ」アレイ)、磁気テープ、電子式読み取り専用メモリ(例えば、ROM、EPROM、又はEEPROM)、フラッシュメモリカード、光学記憶装置(例えば、CD−ROM、WORM(ライトワンス、リードメニ)、DVD、デジタル光学テープ)、紙の「パンチ」カード、又はデジタル及びアナログの送信媒体を含むその他の適切なデータ記憶媒体、に格納することができる。
【0107】
上記の開示は、実施形態例を示すものである一方で、本開示においては添付された請求項によって定義される説明された実施形態の適用範囲を逸脱せずに様々な変更及び修正を行うことか可能であることに注目すべきである。さらに、説明された実施形態の要素は、単数形で説明すること又は請求することができるが、単数に限定することが明示されていないかぎり複数も意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】無線デバイス及び無線通信ネットワークと関連づけられた位置システムの一実施形態の代表的な図である。
【図2】図1のシステムの携帯電話ネットワーク実施形態の一実施形態の概略図であり、図1のコンピュータデバイスのコンピュータプラットフォームの一実施形態を含む。
【図3】図2のコンピュータプラットフォームのアーキテクチャ図の一実施形態である。
【図4】図1のユーザーマネージャのアーキテクチャ図の一実施形態である。
【図5】地理上の位置を無線デバイス上で発生中の事象と関連づける方法の一実施形態の流れ図である。
【図6】複数のしきい値を用いて事象に対応する無線デバイスに関する所在位置を決定する他の典型的な一般的実施形態の流れ図である。
【図7】第1のケースのシナリオを示す図6の流れ図の続きである。
【図8】第2のケースのシナリオを示す図6の流れ図の続きである。
【図9】第3のケースのシナリオを示す図4の流れ図の続きである。
【図10】第4のケースのシナリオを示す図6の流れ図の続きである。
【図11】第5のケースのシナリオを示す図6の流れ図の続きである。
【図12】2つのGPSフィックス及び複数の事象の実施形態に関する典型的なタイムライン例である。
【図13】2つのGPSフィックス及び複数の事象の実施形態に関する典型的なタイムライン例である。
【図14】図6の実施形態に関する典型的なタイムライン例である。
【図15】図6の実施形態に関する典型的なタイムライン例である。
【図16】図7の第1のケースの実施形態に関する典型的なタイムライン例である。
【図17】図7の第1のケースの実施形態に関する典型的なタイムライン例である。
【図18】図7の第1のケースの実施形態に関する典型的なタイムライン例である。
【図19】図8の第2のケースの実施形態に関する典型的なタイムライン例である。
【図20】図8の第2のケースの実施形態に関する典型的なタイムライン例である。
【図21】図8の第2のケースの実施形態に関する典型的なタイムライン例である。
【図22】図8の第2のケースの実施形態に関する典型的なタイムライン例である。
【図23】図9の第3のケースの実施形態に関する典型的なタイムライン例である。
【図24】図9の第3のケースの実施形態に関する典型的なタイムライン例である。
【図25】図9の第3のケースの実施形態に関する典型的なタイムライン例である。
【図26】図10の第4のケースの実施形態に関する典型的なタイムライン例である。
【図27】図10の第4のケースの実施形態に関する典型的なタイムライン例である。
【図28】図11の第5のケースの実施形態に関する典型的なタイムライン例である。
【図29】図11の第5のケースの実施形態に関する典型的なタイムライン例である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線デバイス事象に対応する地理上の位置を推定するための方法であって、
前記無線デバイスの第1の位置に対応する前記無線デバイスの第1の地理上の位置データ及び前記無線デバイスの第2の位置に対応する前記無線デバイスの第2の地理上の位置データのうちの少なくとも1つを受信することと、
前記事象と前記第1の地理上の位置データ及び前記第2の地理上の位置データのうちの少なくとも1つとの間の予め決められた関係に基づいて前記無線デバイスの推定される地理上の位置を決定すること、とを具備する、方法。
【請求項2】
事象追跡コンフィギュレーションに基づいて前記方法を開始させることをさらに具備する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
事象追跡コンフィギュレーションを無線ネットワーク全体における無線デバイスに送信することをさらに具備し、前記事象追跡コンフィギュレーションは、前記第1の地理上の位置データ及び前記第2の地理上の位置データのうちの少なくとも1つを前記無線デバイスの処理サブシステムから取り出すことを制御する請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の地理上の位置データ及び前記第2の地理上の位置データのうちの少なくとも1つは、少なくとも部分的には全地球測位システム(GPS)位置測位システム及びアシステッドGPS位置測位システムのうちの少なくとも1つから導き出される請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記事象は、前記無線デバイスの予め決められた動作に対応する請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記事象は、前記無線デバイスの前記動作と関連づけられた1つ以上の予め決められたコンフィギュレーション可能なデータシーケンスに対応する請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記無線デバイスの前記第1の地理上の位置データは、前記事象に対応する時間よりも前における前記無線デバイスの第1の固定された地理上の位置に対応し、前記無線デバイスの前記第2の地理上の位置データは、前記事象に対応する前記時間よりも後における前記無線デバイスの第2の固定された地理上の位置に対応する請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記無線デバイスの推定される地理上の位置を予め決められた関係に基づいて決定することは、前記無線デバイスの前記推定される地理上の位置を前記無線デバイスの前記第1の地理上の位置データ及び前記無線デバイスの前記第2の地理上の位置データのうちの1つから選択することを具備する請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記予め決められた関係は、(i)(a)前記事象に対応する前記時間と(b)前記第1の地理上の位置データ及び前記第2の地理上の位置データのうちのいずれか1つに対応する前記時間との間の時間差を具備する時間関係、及び(ii)(a)前記事象の発生時間と(b)前記第1の地理上の位置データ及び前記第2の地理上の位置データのうちのいずれか1つの発生時間との間において前記無線デバイスが移動した距離を具備する距離関係のうちの少なくとも1つを具備する請求項8に記載の方法。
【請求項10】
(i)前記時間関係を1つ以上の予め決められた時間しきい値と比較すること、及び(ii)前記距離関係を予め決められた距離しきい値と比較することのうちの少なくとも1つをさらに具備する請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記1つ以上の予め決められた時間しきい値は、予め決められた時間しきい値及び計算された低時間しきい値を具備する請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の時間しきい値は、(a)前記無線デバイスの前記第1の地理上の位置データ及び前記無線デバイスの前記第2の地理上の位置データのうちのいずれか1つに対応する前記時間と(b)前記事象に対応する前記時間との間の予め決められた最大時間差を具備する請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記予め決められた距離しきい値は、(1)(a)前記無線デバイスの前記第1の地理上の位置データと前記無線デバイスの前記第2の地理上の位置データのうちのいずれか1つと(b)前記事象に対応する前記時間とのあいだの時間差、及び(2)前記無線デバイスの前記第1の地理上の位置データ及び前記無線デバイスの前記第2の地理上の位置データの各々と関連づけられた速度に基づいて決定された予め決められた最大距離を具備する請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記計算された低時間しきい値は、前記デバイスが前記予め決められた距離しきい値を予め決められた最高速度で移動するのに要した時間を具備する請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の地理上の位置データ及び前記第2の地理上の位置データのうちの前記推定される地理上の位置に関する基礎として選択された1つに関する前記各々の時間関係が前記第1の予め決められた時間しきい値内にあり、
(i)前記選択された1つの地理上の位置データに対応する前記無線デバイスの速度が入手可能であり、前記選択された1つの地理上の位置データに関する距離関係が前記予め決められた距離しきい値内にあるか、又は
(ii)前記選択された1つの地理上の位置データに対応する前記無線デバイスの速度が入手可能でなく、前記選択された1つの地理上の位置データに関する時間関係が前記計算された低時間しきい値内にある場合に、前記第1の地理上の位置データ及び前記第2の地理上の位置データのうちの1つを前記推定される地理上の位置に関する基礎として選択することをさらに具備する請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記両方の地理上の位置データに対応する前記時間関係は、前記予め決められた時間しきい値内にあり、
(i)前記両方の地理上の位置データに対応する前記無線デバイスの速度が入手可能な場合で、(a)前記地理上の位置データのうちの1つのみに関する前記距離関係が予め決められた距離しきい値内にある場合は、前記1つの地理上の位置データを前記推定される地理上の位置に関する基礎として選択し、(b)前記両方の地理上の位置データに関する前記距離関係が前記予め決められた距離しきい値内にある場合は、前記地理上の位置データのうちでより短い距離関係を有する前記地理上の位置データを前記推定される地理上の位置として選択すること、
(ii)前記地理上の位置データのうちの1つのみに対応する前記無線デバイスの速度が入手可能である場合で、(a)前記対応する地理上の位置データに関する前記距離関係が前記予め決められた距離しきい値内にある場合は、前記対応する地理上の位置データを前記推定される地理上の位置に関する基礎として選択し、
(b)前記対応する地理上の位置データに関する前記距離関係が前記予め決められた距離しきい値内にない場合は、その時間関係が前記計算された低時間しきい値内にある場合に他方の地理上の位置データを前記推定される地理上の位置に関する基礎として選択すること、及び
(iii)前記地理上の位置データのいずれかに対応する前記無線デバイスの速度を入手できない場合で、(a)前記地理上の位置データのうちの1のみに関する前記時間関係が前記計算された低時間しきい値内にある場合は、前記対応する地理上の位置を前記推定される地理上の位置に関する基礎として選択し、(b)前記両方の地理上の位置データに関する前記時間関係が前記第2の予め決められた距離しきい値内にある場合は、より小さい時間関係を有する前記地理上の位置データを前記推定される地理上の位置に関する基礎として選択することのうちのいずれか1つをさらに具備する請求項11に記載の方法。
【請求項17】
無線ネットワークにおいて動作する無線デバイスの事象に対応する地理上の所在位置を決定するための方法であって、
前記無線デバイスの第1の地理上の位置及び前記無線デバイスの第2の地理上の位置の処理に対応する地理上の位置データを受信することであって、前記無線デバイスの前記第1の地理上の位置及び前記無線デバイスの前記第2の地理上の位置は、前記事象とそれぞれ関連づけられることと、
前記地理上の位置データを解析することと、
前記受信された地理上の位置データのうちのいずれか1つが前記事象に関する時間しきい値及び距離しきい値のうちの少なくとも1つを含む予め決められた一組の条件を満たす場合は前記事象と関連づけるための推定される地理上の位置データを生成すること、とを具備する、方法。
【請求項18】
前記事象のアイデンティティを確定させることと、
前記アイデンティティを前記無線デバイスに通信すること、とをさらに具備する請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記事象は、前記無線デバイスの動作と関連づけられた1つ以上の予め決められたコンフィギュレーション可能なデータシーケンスに対応する請求項17に記載の方法。
【請求項20】
無線デバイス事象に対応する地理上の位置を推定するための装置であって、
前記無線デバイスの第1の地理上の位置に対応する第1の組の所在位置フィックス情報及び前記無線デバイスの第2の地理上の位置に対応する第2の組の所在位置フィックス情報のうちの少なくとも1つを受信するために動作可能な事象位置決定モジュールであって、前記事象と前記第1の組の所在位置フィックス情報及び前記第2の組の所在位置フィックス情報のうちの少なくとも1つとの間の予め決められた関係に基づいて前記事象と関連づけるための前記無線デバイスの推定される地理上の位置を決定するために動作可能な事象位置決定モジュール、を具備する装置。
【請求項21】
前記第1の組の所在位置フィックス情報及び前記第2の組の所在位置情報のうちの少なくとも1つは、前記無線デバイスにおける予め決められた事象の検出に基づいて生成される請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記事象位置決定モジュールは、無線ネットワーク全体を通じて事象追跡コンフィギュレーションを前記無線デバイスに送信するために動作可能であり、前記事象追跡コンフィギュレーションは、前記第1の組の所在位置フィックス情報及び前記第2の組の所在位置情報のうちの少なくとも1つを生成するために前記無線デバイスによって実行可能である請求項20に記載の装置。
【請求項23】
前記第1の地理上の位置データ及び前記第2の地理上の位置データのうちの少なくとも1つは、少なくとも部分的には全地球測位システム(GPS)位置測位システム及びアシステッドGPS位置測位システムのうちの少なくとも1つから導き出される請求項20に記載の装置。
【請求項24】
前記事象は、前記無線デバイスの予め決められた動作に対応する請求項20に記載の装置。
【請求項25】
前記事象は、前記無線デバイスの動作と関連づけられた1つ以上の予め決められたコンフィギュレーション可能なデータシーケンスに対応する請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記第1の地理上の位置は、事象時間前における第1の所在位置フィックス時間に対応し、前記第2の地理上の位置は、前記事象時間後における第2の所在位置フィックス時間に対応する請求項24に記載の装置。
【請求項27】
前記事象位置決定モジュールは、前記第1の地理上の位置及び前記第2の地理上の位置のうちの1つを選択することに基づいて前記推定される地理上の位置を決定するために動作可能である請求項24に記載の装置。
【請求項28】
前記予め決められた関係は、(i)(a)前記事象に対応する事象時間と(b)前記第1の所在位置フィックス情報及び前記第2の所在位置フィックス情報のうちのいずれか1つに対応する時間との間の時間差を具備する時間関係、及び(ii)前記事象時間と前記第1の所在位置フィックス情報及び前記第2の所在位置フィックス情報のうちのいずれか1つに対応する前記時間の間に前記無線デバイスによって移動された距離を具備する距離関係のうちの少なくとも1つを具備する請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記事象位置決定モジュールは、前記時間関係のうちの少なくとも1つを1つ以上の予め決められた時間しきい値と比較し、前記距離関係を予め決められた距離しきい値と比較するためにさらに動作可能である請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記1つ以上の予め決められた時間しきい値は、予め決められた時間しきい値及び計算された低時間しきい値を具備する請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記予め決められた時間しきい値は、(a)前記第1の所在位置フィックスシ情報及び前記第2の所在位置フィックス情報のうちのいずれか1つに対応する時間と(b)前記事象時間との間の予め決められた最大時間差を具備する請求項29に記載の装置。
【請求項32】
前記予め決められた距離しきい値は、(1)(a)前記第1の所在位置フィックス情報及び前記第2の所在位置フィックス情報のうちのいずれか1つと(b)前記事象時間との間の時間差、及び(2)前記第1の所在位置フィックス情報及び前記第2の所在位置フィックス情報のうちの各々の1つと関連づけられた速度に基づいて決定された予め決められた最大距離を具備する請求項29に記載の装置。
【請求項33】
前記計算された低時間しきい値は、前記デバイスが前記予め決められた距離しきい値を予め決められた最高速度で移動するのに要した時間を具備する請求項30に記載の装置。
【請求項34】
前記事象位置決定モジュールは、前記第1の地理上の位置及び前記第2の地理上の位置のうちの前記推定される地理上の位置として選択された1つに関する前記各々の時間関係が前記予め決められた時間しきい値内にあり、(i)前記選択された1つの地理上の位置に対応する前記無線デバイスの速度が入手可能であり、前記選択された1つの地理上の位置に関する前記距離関係が前記予め決められた距離しきい値内にあるか、又は(ii)前記選択された1つの地理上の位置に対応する前記無線デバイスの速度が入手不能であり、前記選択された1つの地理上の位置に関する時間関係が前記計算された低時間しきい値内にある場合に、前記第1の地理上の位置及び前記第2の地理上の位置のうちの1つを前記推定される地理上の位置として選択するために動作可能である請求項30に記載の装置。
【請求項35】
前記第1の地理上の位置及び前記第2の地理上の位置の両方に対応する前記時間関係は、前記予め決められた時間しきい値内にあり、前記事象位置決定モジュールは、
(i)前記第1の地理上の位置及び前記第2の地理上の位置の両方に対応する前記無線デバイスの速度が入手可能な場合で、(a)前記第1の地理上の位置及び前記第2の地理上の位置のうちの1つのみに関する前記距離関係が前記予め決められた距離しきい値内にある場合は、前記1つの地理上の位置を前記推定される地理上の位置として選択し、(b)前記第1の地理上の位置及び前記第2の地理上の位置の両方に関する前記距離関係が前記予め決められた距離しきい値内にある場合は、前記第1の地理上の位置及び前記第2の地理上の位置のうちでより小さい距離関係を有する1つを前記推定される地理上の位置として選択するために、及び
(ii)前記第1の地理上の位置及び前記第2の地理上の位置のうちの1つのみに対応する前記無線デバイスの速度が入手可能である場合で、(a)前記1つの地理上の位置に関する前記距離関係が前記予め決められた距離しきい値内にある場合は、前記1つの地理上の位置を前記推定される地理上の位置として選択し、(b)前記1つの地理上の位置に関する前記距離関係が前記予め決められた距離しきい値内にない場合は、その時間関係が前記計算された低時間しきい値内にある場合に他方の地理上の位置を前記推定される地理上の位置として選択するために、及び
(iii)前記第1の地理上の位置及び前記第2の地理上の位置のうちのいずれかに対応する前記無線デバイスの速度を入手できない場合で、(a)前記第1の地理上の位置及び前記第2の地理上の位置のうちの1つのみに関する前記時間関係が前記計算された低時間しきい値内にある場合は、前記1つの地理上の位置を前記推定される地理上の所在位置として選択し、(b)前記第1の地理上の位置及び前記第2の地理上の位置の両方に関する前記時間関係が前記第2の予め決められた距離しきい値内にある場合は、前記第1の地理上の位置及び前記第2の地理上の位置のうちのより小さい時間関係を有する1つを前記推定される地理上の位置として選択するために動作可能である請求項30に記載の装置。
【請求項36】
無線デバイス事象に対応する地理上の位置を推定するためのシステムであって、
前記無線デバイスの第1の位置に対応する前記無線デバイスの第1の地理上の位置データを受信するための手段と、
前記無線デバイスの第2の位置に対応する前記無線デバイスの第2の地理上の位置データを受信するための手段と、
前記事象と前記第1の地理上の位置データ及び前記第2の地理上の位置データのうちの少なくとも1つとの間の予め決められた関係に基づいて前記無線デバイスの推定される地理上の位置を決定するための手段と、を具備する、システム。
【請求項37】
無線デバイス事象に対応する地理上の位置を推定するためのコンピュータ読み取り可能媒体であって、
少なくとも1つのシーケンスの命令を具備し、プロセッサによる前記命令の実行は、請求項1に記載のステップを前記プロセッサに行わせる、コンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項38】
無線デバイスであって、
前記無線デバイスの動作に関連する複数の事象データを生成するために動作可能な通信処理エンジンを有するコンピュータプラットフォームであって、前記通信処理エンジンは、前記無線デバイスの地理上の位置を決定するために動作可能な位置サービスコンポーネントをさらに具備するコンピュータプラットフォームと、
前記コンピュータプラットフォームと通信状態ありさらに追跡すべき前記複数の事象のうちの1つを定義する事象追跡モジュールを有する事象追跡モジュールであって、事象情報の格納を開始するために及び前記複数の事象のうちの前記定義された1つを検出時に位置決定要求を生成するために動作可能な事象追跡論理をさらに具備する事象追跡モジュールと、
前記コンピュータプラットフォームと通信状態あり、前記位置決定要求を受け取った時点で実行して所在位置フィックス要求を前記位置サービスコンポーネントに送信して所在位置フィックス情報の取り出しを開始させることができる所在位置モジュールと、
前記事象情報及び前記所在位置フィックス情報を格納するために動作可能なデータログと、を具備し、前記所在位置フィックス情報は、予め決められた条件が満たされている場合に前記事象情報とリンクすることができ、前記コンピュータプラットフォームは、無線ネットワーク全体を通じて前記データログを送信するためにさらに動作可能である無線デバイス。
【請求項39】
前記事象情報は、事象時間を具備し、前記所在位置フィックス情報は、所在位置フィックス時間及び所在位置フィックス速度を具備し、前記予め決められた条件は、前記事象時間と前記所在位置フィックス時間との間の予め決められた最高時間しきい値、及び前記事象時間と前記所在位置フィックス時間との間の時間差及び前記所在位置フィックス速度の関数に基づいた予め決められた最高距離しきい値のうちの少なくとも1つを含む請求項38に記載の無線デバイス。
【請求項40】
無線デバイスであって、
前記無線デバイスの動作に関連する事象情報を生成するための手段と、
前記無線デバイスの地理上の位置を含む所在位置フィックス情報を位置決定要求を受信することに基づいて決定するための手段と、
事象を検出するため及び事象情報を格納するための追跡手段であって、前記処理手段と通信状態でありさらに検出すべき前記複数の事象のうちの1つの定義を有する検出手段と、
前記事象情報及び前記所在位置フィックス情報を格納するための格納手段と、を具備し、前記所在位置フィックス情報は、予め決められた条件が満たされている場合に前記事象情報とリンクすることができる、無線デバイス。
【請求項41】
前記事象情報及び前記所在位置フィックス情報を無線ネットワーク全体に送信するための送信手段をさらに具備する請求項40に記載の無線デバイス。
【請求項42】
事象データを所在位置情報と関連づけるための方法であって、
無線デバイスの動作に関連する事象情報を生成することと、
前記無線デバイスの地理上の位置を含む所在位置フィックス情報を位置決定要求を受け取ることに基づいて決定することと、
前記事象情報及び前記所在位置フィックス情報を格納すること、とを具備し、前記所在位置フィックス情報は、予め決められた条件が満たされている場合に前記事象情報とリンク可能である、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公表番号】特表2008−541013(P2008−541013A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−509131(P2008−509131)
【出願日】平成18年4月26日(2006.4.26)
【国際出願番号】PCT/US2006/016062
【国際公開番号】WO2006/116618
【国際公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】