説明

地盤注入材

【課題】 注入工程で凝集物が生成しにくく、透水係数が1×10−2cm/s以下となるような細粒分を多く含む砂層地盤にも浸透できる地盤注入材を提供する。
【解決手段】 通過体積百分率95%相当径が12.0μm以下の高炉スラグ微粉末と、通過体積百分率95%相当径が12.0μm以下の消石灰微粉末と、ポリエーテル系分散剤と、水とを含む地盤注入材である。本発明の地盤注入材は、ポリエーテル系分散剤の赤外線吸収スペクトルの相対強度比α[(1560〜1600cm−1付近に出現する吸収ピークAの強度)/(2850〜2960cm−1付近に出現する吸収ピークBの強度)]が0.25〜1.50であり、かつ赤外線吸収スペクトルの相対強度比β[(1090〜1130cm−1付近に出現する吸収ピークCの強度)/(2850〜2960cm−1付近に出現する吸収ピークBの強度)]が0.40〜1.30である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軟弱地盤の強化や液状化防止を目的とした浸透性に優れた地盤注入材に関する。
【背景技術】
【0002】
軟弱地盤の強化や液状化防止のために、高炉スラグ微粉末を主成分とする注入材が地盤の間隙中にスラリー化して注入されている。この種の注入材では、地盤への浸透性を上げるために、粒度分布の調節、分散剤や遅延剤の添加などが行われている。
一方、高炉スラグ微粉末は単独では硬化がきわめて遅いため、石膏や消石灰などの刺激材やセメントが一緒に添加され、地盤に注入されたスラリーが所定の材齢に硬化するように材料設計されている。
【0003】
例えば特許文献1には、(A)スラグ50〜90重量部、(B)石膏をSO3換算で0.5〜3重量部、(C)セメントクリンカー10〜50重量部、(D)ナフタレンスルホン酸系減水剤又はナフタレンスルホン酸系減水剤とメラミンスルホン酸系減水剤0.1〜5重量部および(E)石膏を除く可溶性硫酸塩、可溶性チオ硫酸塩、可溶性亜硫酸塩の何れか1種以上0.1〜5重量部、を含有してなる注入材であって、(E)の粒子を除く注入材中の粒子の95体積%以上が粒径10.5μm以下の粒子であり、粒径2.2μm以下の粒子が45体積%以下であることを特徴とする注入材が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、最大粒径12μm以下の高炉スラグ微粉末と、最大粒径12μm以下の無水石膏微粉末または水酸化ナトリウムと、分散剤と、水とから構成される難注入性地盤用注入材が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−231884号公報
【特許文献2】特開2001−98269号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、高炉スラグ微粉末と一緒に添加されるセメントや無水石膏微粉末はスラリー中で凝集しやすく、地盤への浸透性を阻害する一因となっていた。
【0007】
そこで、本発明は、注入工程で凝集物が生成しにくく、透水係数が1×10−2cm/s以下となるような細粒分を多く含む砂層地盤にも浸透できる地盤注入材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、このような目的を達成するために、鋭意検討した結果、高炉スラグ微粉末や消石灰微粉末の粒子径をある一定条件とし、また、特定構造のポリエーテル系分散剤を用いることにより、スラリー中での粒子の凝集が抑えられ、細粒分を多く含む砂層地盤にも十分に浸透することが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)通過体積百分率95%相当径が12.0μm以下の高炉スラグ微粉末と、通過体積百分率95%相当径が12.0μm以下の消石灰微粉末と、ポリエーテル系分散剤と、水とを含む地盤注入材、
(2)ポリエーテル系分散剤の赤外線吸収スペクトルの相対強度比α[(1560〜1600cm−1付近に出現する吸収ピークAの強度)/(2850〜2960cm−1付近に出現する吸収ピークBの強度)]が0.25〜1.50であり、かつ赤外線吸収スペクトルの相対強度比β[(1090〜1130cm−1付近に出現する吸収ピークCの強度)/(2850〜2960cm−1付近に出現する吸収ピークBの強度)]が0.40〜1.30である、上記(1)記載の地盤注入材、
(3)高炉スラグ微粉末および消石灰微粉末の通過体積百分率95%相当径がいずれも5.0μm以下である、上記(1)または(2)記載の地盤注入材、
(4)消石灰微粉末/(高炉スラグ微粉末+消石灰微粉末)の質量比が0.04〜0.30、ポリエーテル系分散剤(固形分基準)/(高炉スラグ微粉末+消石灰微粉末)の質量比が0.001〜0.05である、上記(1)〜(3)のいずれか記載の地盤注入材、および、
(5)水/(高炉スラグ微粉末+消石灰微粉末)の質量比が4〜15である、上記(1)〜(4)のいずれか記載の地盤注入材である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の地盤注入材は、地盤への浸透性に優れ、さらには土粒子同士を結合して軟弱地盤の強化や液状化防止に必要な強度を発現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明に係る地盤注入材の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0011】
本発明の高炉スラグ微粉末は、高炉水砕スラグを微粉砕したものであり、塩基度(CaO+MgO+Al2O3)/SiO2で示される質量比)が1.70以上、より好ましくは1.80以上である。水酸化カルシウム微粉末は、生石灰の消化などによって得ることができ、通常はサブミクロンの大きさの一次粒子が凝集したものである。
【0012】
高炉スラグ微粉末および消石灰微粉末は通過体積百分率95%相当径がいずれも12.0μm、より好ましくは5.0μm以下である。相当径が12.0μmを超えると、砂層へのスラリー浸透性が著しく低下するので好ましくない。通過体積百分率95%相当径は、堀場製作所社製のレーザー回折式粒度分布測定器(LA-500)を用いて測定される値である。具体的には、試料分散媒にはエタノールを用い、測定前の超音波による試料分散時間を5分、測定データの取り込み回数は25回とし、測定した結果をRosin-Rammler線図にプロットして内挿法によって求められる、積算フルイ下が95体積%となる粒子径である。なお、内挿法では積算フルイ下が60%以上の範囲のデータを直線近似した。
【0013】
分散剤は、カルボキシル金属塩を主鎖中にもち、かつ脂肪族エーテル基の側鎖もつポリエーテル系分散剤である。好ましくは赤外線吸収スペクトルの相対強度比α[(1560〜1600cm−1付近に出現する吸収ピークAの強度)/(2850〜2960cm−1付近に出現する吸収ピークBの強度)]が0.25〜1.50、特に好ましくは0.40〜1.00、更に好ましくは0.50〜0.80であり、かつ赤外線吸収スペクトルの相対強度比β[(1090〜1130cm−1付近に出現する吸収ピークCの強度)/(2850〜2960cm−1付近に出現する吸収ピークBの強度)]が0.40〜1.30、特に好ましくは0.80〜1.20のポリエーテル系分散剤である。1560〜1600cm−1付近に出現する吸収ピークはカルボキシル金属塩基の伸縮振動、2850〜2960cm−1付近に出現する吸収ピークは主鎖を形成するメチル基またはメチレン基の伸縮振動、1090〜1130cm−1付近に出現す吸収ピークは側鎖を形成する脂肪族エーテル基の伸縮振動によるものである。なお、αは主鎖中に存在する「カルボキシル金属塩」基の量、βは「脂肪族エーテル」基の側鎖量の指標であり、地盤注入材用分散剤ではこれらの相対比に適正範囲が存在する。
【0014】
微粉末をスラリー中で分散させるためには分散剤分子が微粒子表面に吸着することが必要である。αが0.25よりも少ないと吸着量が低下するので好ましくない。また、αが1.50を超え、あるいはβが0.40未満だと、主鎖中に存在する側鎖の量が相対的に少なくなり、側鎖による分散効果(立体反発効果)が弱くなるので好ましくない。さらに、βが1.30を超えると、微粒子表面への吸着量が低下したり、微粉末が地盤の間隙を通過する際に側鎖同士が絡み合って微粉末の通過を阻害するので好ましくない。
【0015】
上記のポリエーテル系分散剤は、例えば、コンクリートや建材商品で使用されるポリエーテル系分散剤の中から赤外吸収スペクトル測定によって選別することができる。
【0016】
地盤注入材中のポリエーテル系分散剤/(高炉スラグ微粉末+水酸化カルシウム微粉末)の質量比は、0.001〜0.05、好ましくは0.003〜0.04である。分散剤/(高炉スラグ微粉末+水酸化カルシウム微粉末)の質量比が0.001未満だと分散効果が不十分となり、また、0.05を超えるとスラリーの粘性が高くなるので好ましくない。分散剤の質量は、水溶液タイプのものは105℃乾燥した後の残渣(固形分)である。
【0017】
消石灰微粉末/(高炉スラグ微粉末+消石灰微粉末)の質量比は0.04〜0.30である。消石灰微粉末の混合比が0.04より少ないと高炉スラグ微粉末に対する刺激作用が不十分となり強度発現がきわめて遅くなる。また、0.30を超えると所定の浸透性を得るための分散剤使用量が多くなるので好ましくない。
【0018】
水/(高炉スラグ微粉末+消石灰微粉末)の質量比は4〜15、好ましくは6〜12である。質量比が4未満ではスラリーの浸透性が低下し、15を超えると強度発現が低くなるので好ましくない。
【0019】
地盤注入材の調製は、撹はん状態にある水に所定量の分散剤を溶解させた後に、高炉スラグ微粉末および消石灰微粉末を添加・混合して行う。スラリーの混合方法は、特に限定されないが、微粉末をよく分散できる高速ミキサや高性能の乳化分散機等があげられる。また、水の一部または全部を海水で置換することも可能である。
【0020】
本発明の地盤注入材には、必要に応じて材料分離低減剤や消泡剤などを添加することができる。材料分離低減剤としては、セルロース系水溶性高分子、アクリル系水溶性高分子、グリコール系水溶性高分子、バイオポリマー、ベントナイト、アロフェンなどが挙げられる。分離低減剤の使用量が少ないと材料分離が生じ、また過剰であると、スラリーの粘性が高くなりすぎるので好ましくない。一方、消泡剤としては、シリコーンなどを用いることができる。
【0021】
以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例により制限されるものでない。
【0022】
[1.原料]
各例の実施にあたっては以下の原料を使用した。
・ 高炉スラグ微粉末:
(K1)通過体積百分率95%粒子径6.6μm、塩基度1.88
(K2)通過体積百分率95%粒子径4.3μm、塩基度1.88(K1の分級品)
・ 消石灰微粉末:
(S1)通過体積百分率95%粒子径6.0μm(S3の粉砕品)
(S2)通過体積百分率95%粒子径4.1μm(S3の粉砕品)
(S3)通過体積百分率95%粒子径22.0μm
・ 分散剤:
(D1)ポリエーテル系分散剤(市販品1)
(D2)ポリエーテル系分散剤(市販品2)
(D3)ポリエーテル系分散剤(市販品3)
(D4)ポリエーテル系分散剤(試作品1)
(D5)ポリアクリル酸ナトリウム(日本触媒社製アクアリックDL40S)
【0023】
[2.分散剤の赤外線吸収スペクトルの測定]
分散剤の赤外線吸収スペクトルは日本分光社製のFT/IR−4100(測定精度:4cm−1)を用いて測定した。分散剤はNaCl板に原液のまま塗布して110℃で乾固し透過法により測定した。測定範囲は400〜4000cm−1、積算回数は16回とした。
【0024】
一例として、図1に分散剤D1の赤外線吸収スペクトルを示す。1560〜1600cm−1付近に出現する吸収ピークA(図1中の15)はカルボキシル金属塩基の伸縮振動、2850〜2960cm−1付近に出現する吸収ピークB(図1中の18)は主鎖を形成するメチル基またはメチレン基の伸縮振動、1090〜1130cm−1付近に出現する吸収ピークC(図1中の8)は側鎖を形成する脂肪族エーテル基の伸縮振動によるものである。各吸収ピークについてベースラインからの距離(吸収ピーク強度)を計り、相対強度比を求めた。これらの波数領域に吸収ピークが認められない場合は、1580cm−1、2870cm−1、1110cm−1の位置でベースラインからの距離を計った。ベースラインは、吸収ピークAでは4000〜2000cm−1付近に見られる透過率の高い凸の部分同士を結んだ直線、吸収ピークBおよびピークCでは2800〜600cm−1付近に見られる透過率の高い凸の部分同士を結んだ直線とした。
このようにして求めた各分散剤の赤外線吸収スペクトルの相対強度比を表1に示す。
【0025】
【表1】

1)0.25≦α≦1.50と0.4≦β≦1.30のいずれも満足 :○
0.25≦α≦1.50と0.4≦β≦1.30のいずれかを満足:△
0.25≦α≦1.50と0.4≦β≦1.30のいずれも不満足:×
【0026】
[3.地盤注入材の浸透性試験]
(1)地盤注入材の調製
予め分散剤を溶解した水1000mlに高炉スラグ微粉末および消石灰微粉末を加え、ジューサーミキサ(ナショナル社製、MX−915C)で1分間高速かくはん(15000r.p.m.)してスラリーを調製した。
(2)砂層カラムへの浸透性試験
ガラス製の円筒容器(内径Φ5cm×高さ12cm)に珪砂(宇部サンド工業社製 宇部珪砂7号、細粒分24%)を相対密度が50%となるように充填して砂層カラムを作製した。砂層の透水係数は3×10−3cm/secである。地盤注入材は、砂層カラムの下部から注入し、カラム上部から流出した溶液の透過流出量(質量)を10分後に測定して浸透性を評価した。地盤注入材の注入圧は0.1MPaとした。
【0027】
[4.練り混ぜ成形体によるサンドゲル強度試験]
地盤注入材の固化性能を確認するため、地盤注入材とブレンド珪砂(宇部珪砂6号A:宇部珪砂7号=75.5:24.5、細粒分7%)を練り混ぜ、塩化ビニル製の円筒容器(内径Φ5cm×10cm)に流し込み、23℃の恒温室で封かん養生した。所定材齢経過後、脱型して一軸圧縮強さを測定した。地盤注入材の水/(高炉スラグ微粉末+消石灰微粉末)は8とし、ブレンド珪砂は前記の砂充填層の相対密度になるよう調節し、ブレンド珪砂に対する地盤注入材量は砂充填層の間隙容積と同一量とした。
【0028】
[実施例1〜4、比較例1]
赤外線吸収スペクトルの相対強度比αとβが異なる各種分散剤を使用した場合の浸透性試験結果を表2に示す。αが0.25≦α≦1.50であり、かつβが0.4≦β≦1.30のポリエーテル系分散剤を使用した実施例1および実施例2の地盤注入材は、αまたはβのいずれかがこれらの条件を満足するポリエーテル系分散剤を使用した実施例3および4に比べて浸透性が高いことがわかる。また、αおよびβのいずれも条件を満たさない分散剤を使用した比較例1は浸透性が最も悪い。なお、表2や、後述する表3、4中の分散剤の質量部は固形分基準で示した値である。
【0029】
【表2】

【0030】
[実施例1、5、比較例2]
通過体積百分率95%粒子径が異なる高炉スラグ微粉末および消石灰微粉末を使用した場合の浸透性試験結果を表3に示す。高炉スラグ微粉末および消石灰微粉末の通過体積百分率95%粒子径を5.0μm以下にすることにより、浸透性がさらに良くなる。一方、消石灰微粉末の通過体積百分率95%粒子径が12.0μmを超えたS3を使用すると(比較例2)、浸透性が著しく低下する。
【0031】
【表3】

【0032】
[実施例6〜8、比較例3]
消石灰微粉末/(高炉スラグ微粉末+消石灰微粉末)の質量比を変えた場合のサンドゲル強度の測定結果を表4に示す。消石灰微粉末/(高炉スラグ微粉末+消石灰微粉末)の質量比が0.04未満では(比較例3)、材齢56日においても地盤の液状化を防止するための強度(100kN/m2)に達していない。



【0033】
【表4】

【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】分散剤D1の赤外線吸収スペクトルである。
【図2】分散剤D2の赤外線吸収スペクトルである。
【図3】分散剤D3の赤外線吸収スペクトルである。
【図4】分散剤D4の赤外線吸収スペクトルである。
【図5】分散剤D5の赤外線吸収スペクトルである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通過体積百分率95%相当径が12.0μm以下の高炉スラグ微粉末と、通過体積百分率95%相当径が12.0μm以下の消石灰微粉末と、ポリエーテル系分散剤と、水とを含むことを特徴とする地盤注入材。
【請求項2】
ポリエーテル系分散剤の赤外線吸収スペクトルの相対強度比α[(1560〜1600cm−1付近に出現する吸収ピークAの強度)/(2850〜2960cm−1付近に出現する吸収ピークBの強度)]が0.25〜1.50であり、かつ赤外線吸収スペクトルの相対強度比β[(1090〜1130cm−1付近に出現する吸収ピークCの強度)/(2850〜2960cm−1付近に出現する吸収ピークBの強度)]が0.40〜1.30である請求項1に記載の地盤注入材。
【請求項3】
高炉スラグ微粉末および消石灰微粉末の通過体積百分率95%相当径がいずれも5.0μm以下である請求項1または2に記載の地盤注入材。
【請求項4】
消石灰微粉末/(高炉スラグ微粉末+消石灰微粉末)の質量比が0.04〜0.30であり、かつポリエーテル系分散剤(固形分基準)/(高炉スラグ微粉末+消石灰微粉末)の質量比が0.001〜0.05である請求項1〜3のいずれか1項に記載の地盤注入材。
【請求項5】
水/(高炉スラグ微粉末+消石灰微粉末)の質量比が4〜15である請求項1〜4のいずれか1項に記載の地盤注入材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−174695(P2008−174695A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−11959(P2007−11959)
【出願日】平成19年1月22日(2007.1.22)
【出願人】(000000206)宇部興産株式会社 (2,022)
【Fターム(参考)】