垂直構造半導体発光素子製造用支持基板及びこれを用いた垂直構造半導体発光素子
半導体発光素子を製造する際に、サファイア基板から分離されるグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜の損傷を最小化し、その結果、半導体発光素子の全体的な性能を向上させることができる垂直構造半導体発光素子製造用支持基板及びこれを用いた垂直構造半導体発光素子を提供する。本発明による垂直構造半導体発光素子製造用支持基板は、グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜が積層される、サファイア基板との熱膨脹係数の差が5ppm以下の物質からなる選択支持基板と、上記選択支持基板上に形成される犠牲層と、上記犠牲層の上部に形成される金属厚膜と、上記金属厚膜の上部に形成され、ソルダリングまたはブレイジング合金物質からなるボンディング層と、を備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は垂直構造半導体発光素子製造用支持基板及びこれを用いた垂直構造半導体発光素子に関し、より詳細には、1)グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜を用いて、垂直構造半導体発光素子を製造するための支持基板、2)半導体発光素子製造の際に金属厚膜及び金属ホイルで構成される高性能ヒートシンク支持台を用いてレーザリフトオフ、ウェハボンディングなどの製造工程の際にサファイア基板から分離される多層発光構造体薄膜の損傷を最小化し、その結果半導体発光素子の全体的な性能が向上できる垂直構造半導体発光素子の製造方法、及び3)ヒートシンク支持台を備えた垂直構造半導体発光素子に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に半導体発光素子には正方向の電流(forward current)が流れる場合に光を発生する発光ダイオード(light−emitting diode:LED)及びレーザーダイオード(laser diode:LD)がある。特にLED及びLDは共通的にp−n接合構造(p−n junction)を有しており、このような発光素子に電流を印加すると電流が光子(photon)に変換されて素子から光が出ることになる。
【0003】
LED及びLDから発光される光は半導体物質の種類に応じて長波長の光から短波長の光の領域まで様々であり、なによりもワイドバンドギャップを有する半導体で製作されたLEDを用いて可視光線領域の赤色、緑色、青色などの実現が可能となり、各種電子装置の表示部品、交通信号灯、各種ディスプレイ用の光源装置に産業的に広く応用されている。近年にはLEDによる白色光源が開発されることにより、次世代の一般照明用光源装置にも広く用いられる見込みである。
【0004】
一般的にグループ3−5族窒化物系半導体は良質の半導体薄膜を得るために最初成長基板上にヘテロエピタキシャル成長させて製造されるが、このような最初成長基板としてサファイア、SiC、Siなどが用いられている。
【0005】
最初成長基板として使用されるもののうちサファイア基板はグループ3−5族窒化物系半導体との格子定数及び熱膨脹係数が非常に異なるため、良好なグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜を積層させにくい。また、サファイア基板は熱伝導度が良くなくてLEDに大きい電流を印加することができないという短所があり、またサファイア基板が電気絶縁体であることから外部より流入される精電気に対応しにくいため、精電気による不良誘発可能性があるという大きな問題点があり、これらの問題点は素子の信頼性を低下させるだけでなく、パッケージング工程にも多くの工程制約をもたらすことになる。
【0006】
また、電気絶縁体であるサファイア基板は、n型オミック接触電極とp型オミック接触電極の両方ともグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜の積層(成長)方向と同様に形成されるメサ構造(MESA―structure)を有するたけでなく、LEDチップの面積も所定のサイズ以上でなければならないため、LEDチップの面積を低減するには限界があり、これは2インチウェハ1つ当たりのLEDチップの生産量の向上に障害となっている。
【0007】
最初成長基板のサファイアの上部に製作されたメサ構造のLEDは上述した短所以外にも、サファイア成長基板の良くない熱伝導率のために発光素子の駆動時に必ず発生する多量の熱を外部へ円滑に発散できないという問題点がある。このような理由から、今後の大型ディスプレイ及び一般照明用光源のように大面積及び大容量(すなわち、大電流)として用いられる発光素子に、サファイアの付着されたメサ構造を適用するには限界がある。すなわち、大電流を長時間の間に発光素子に注入すると、発生された多量の熱のために発光活性層の内部温度が漸次上昇し、これによりLED発光効率が漸次低下するという問題点が発生する。
【0008】
シリコンカーバイド(SiC)成長基板はサファイアとは異なって熱的及び電気的に伝導率の優れかつ良質の半導体単結晶薄膜成長時の重要変数である格子定数及び熱膨脹係数がグループ3−5族窒化物系半導体に類似して良好な多層発光構造体薄膜を成功的に積層成長させることができ、これを用いて様々な形態の垂直構造の発光素子が製作されている。しかし、決定的に良質のSiC成長基板を製作することが容易ではないため、サファイアなどの他の成長基板に比べて非常に高価(high―cost)であり、その結果、大量生産に適用するには多くの制約がある。
【0009】
したがって、現在の技術、経済、及び性能側面から見ると、サファイア成長基板に積層されるグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜を用いて発光素子を製作することが最も好ましい。上述したように、最初成長基板のサファイアの上部に積層成長されたグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜を用いて製作されたメサ構造のLEDの問題点を解決するために、近年、サファイア、SiC、Siなどの最初成長基板の上部に良質のグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜を積層させた後に、最初成長基板から安定にグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜を分離し、これを用いた垂直構造を有する発光素子を製作するために多くの努力が行われている。
【0010】
図1は、従来の技術によるレーザリフトオフ(Laser Lift―Off)技術を用いてサファイア基板を分離する過程を示す断面図である。図1に示すように、レーザリフトオフ技術を用いて強いエネルギー源であるレーザビームを透明なサファイア基板110の裏面(backside)に照射すると、界面120でレーザビームの吸収が強く起き、これにより900℃以上の温度が瞬間的に発生して界面120のGaN、InGaNなどが熱化学分解を行い、サファイア基板110と窒化物系半導体薄膜130とに分離される。
【0011】
しかし、多くの先行文献などに言及されているように、グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜はレーザリフトオフ工程を経る際に、互いに異なる格子定数及び熱膨脹係数のためにグループ3−5族窒化物系半導体薄膜と厚いサファイア基板との間に生じた機械的応力を耐えることができなくて、サファイアから分離された後に半導体単結晶薄膜に多くの損傷(damage)や割れ(braking)が発生する。上述したように、多層発光構造体薄膜に損傷や割れが発生すると、多くの漏洩電流(leaky current)が発生するだけでなくLEDを始めとして多くの発光素子のチップ収率が大きく低下し、発光素子のLEDチップの全体的な性能低下をもたらすことになる。したがって、多層発光構造体薄膜の損傷を最小化するためのサファイア基板分離工程や分離された多層発光構造体薄膜を用いて垂直構造のLEDを製作することができる工程に関する研究が進められている。
【0012】
その結果、上記レーザリフトオフ工程を用いてサファイア基板を分離する際に、グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜の損傷や割れることを最小化するための様々な方案が提案されている。
【0013】
図2は、多層発光構造体薄膜の損傷や割れることを防止するために、従来の技術によりレーザリフトオフ工程を行う前にウェハボンディングと電気メッキ工程を取り入れて成長方向に強く密着している電気伝導性支持台(conductive support)を形成する過程を示す断面図である。
【0014】
図2の(a)を参照すると、透明なサファイア基板210の裏面にレーザビームを照射してサファイア基板210からグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜220、230を分離する前に、ボンディング層240aの上部にウェハボンディング工程を用いて構造的に安定かつ強く密着される電気伝導性支持台250を形成する。また、図2の(b)を参照すると、サファイア基板210から多層発光構造体薄膜220、230を分離する前に、シード層240bの上部に電気メッキ工程を用いて構造的に安定かつ強く密着される電気伝導性支持台250を形成する。
【0015】
図3は、図2の方法を用いた従来技術により、LLO工程と構造的に安定かつ強く密着される電気伝導性支持台とを組み合わせて製作した垂直構造のグループ3−5族窒化物系半導体発光素子に関する断面図である。
【0016】
図3の(a)は、図2の(a)のような電気伝導性支持台を形成する方法により製作された半導体発光素子を示す断面図である。ウェハボンディングと組み合わせした垂直構造を有する発光素子の断面が示されている図3の(a)を参照すると、熱的及び電気的に伝導体である支持台310、ボンディング層320a及びp型オミック接触電極を含む多層金属層330、p型半導体クラッド層340、発光活性層350、n型半導体クラッド層360、n型オミック接触電極370が順次構成されている。上記支持台310としては熱的及び電気的に伝導率の優れたシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、ヒ化ガリウム(GaAs)などの半導体ウェハが優先的に用いられる。
【0017】
しかし、図3の(a)に示すような垂直構造の発光素子に用いられた支持台310は、多層発光構造体薄膜340〜360が積層成長されたサファイア基板との熱膨脹係数の差が大きいため、Siまたは他の電気伝導性支持台をウェハボンディングにより結合させると、ウェハ反りや多層発光構造体薄膜の内部に微細なマイクロクラックが多量に発生して工程上の難しさや製作された発光素子の性能低下により製品収率が低いという問題がある。
【0018】
一方、図3の(b)は、図2の(b)のような電気伝導性支持台の形成方法で製作された半導体発光素子を示す断面図である。電気メッキと組み合わせした垂直構造の発光素子に関する断面図を示す図3の(b)を参照すると、レーザリフトオフ工程と電気メッキ工程との組み合わせにより製作された垂直構造の発光素子は他の構造と同様であるが、図3の(a)に示されたボンディング層320aの代わりにシード層320bを用いている。この場合、支持台310は電気メッキにより形成された金属厚膜であり、特に熱的及び電気的に伝導率の優れたCu、Ni、W、Au、Moなどの単一金属またはこれらの金属で構成された合金を優先的に用いている。
【0019】
上記の構造を有する図3の(b)のような発光素子支持台310は電気メッキで製作された金属または合金形態の厚膜であるため、成長基板であるサファイアに比べて極めて大きな熱膨脹係数や軟性を有し、これにより機械的切断(sawing)またはレーザ切断(laser scribing)などのチップの製作工程においての巻かれることや反ること、割れることなどの多くの問題点が発生している。
【0020】
したがって、サファイア基板分離工程を用いて垂直構造のグループ3−5族窒化物系半導体発光素子を製作する際に、ウェハ反りや割れ、マイクロクラックの発生、熱処理(annealing)及びチップの製作工程を始めとして多くの後工程(post―processing)の制約、そして製品収率が低いなどの問題点を解決できる、垂直構造半導体発光素子を製造するに利用可能なヒートシンク支持台が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
本発明の一番目の目的はウェハボンディング工程やレーザリフトオフ工程などからのウェハ反り現象、グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜内の割れ現象などを最小化することができる垂直構造半導体発光素子製造用支持基板を提供することにある。
【0022】
本発明の二番目の目的は、金属ホイルと上記の支持基板に含まれる金属厚膜などで構成される高性能ヒートシンク支持台を備えて微細なマイクロクラックの発生しない良質の垂直構造半導体発光素子を提供することにある。
【0023】
本発明の三番目の目的は、上記半導体発光素子製造用支持基板を用いて高性能ヒートシンク支持台を備える垂直構造半導体発光素子を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0024】
上記の一番目の目的を達成するために、本発明による垂直構造半導体発光素子製造用支持基板は、グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜が積層されるサファイア基板との熱膨脹係数の差が5ppm以下である物質からなる選択支持基板と、上記選択支持基板上に形成される犠牲層と、上記犠牲層の上部に形成される金属厚膜と、上記金属厚膜の上部に形成され、ソルダリングまたはブレイジング合金物質からなるボンディング層と、を備える。
【0025】
上記の二番目の目的を達成するために、本発明の一実施例による垂直構造半導体発光素子は、上部に第1オミック接触電極が形成され、下部に第2オミック接触電極、絶縁体薄膜、第1電気伝導性薄膜、第2電気伝導性薄膜及び第1金属厚膜が順次形成されており、側面にパシベーション薄膜が形成されているグループ3−5族窒化物系半導体からなる発光構造体と、第1金属厚膜の下部に第1ボンディング層によりボンディングされている金属ホイルと、上記金属ホイルの下部に第2ボンディング層によりボンディングされている第2金属厚膜と、を備えて形成される。
【0026】
上記の三番目の目的を達成するために、本発明の一実施例による垂直構造半導体発光素子の製造方法は、(a)サファイア基板の上部にグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜、複数の第2オミック接触電極、第1金属厚膜及び第1−1ボンディング層が順次形成された第1ウェハを準備するステップと、(b)上部面に第1−2のボンディング層が形成され、下部面に第2−1ボンディング層が形成された金属ホイルを準備するステップと、(c)選択支持基板の上部に犠牲層、第2金属厚膜及び第2−2ボンディング層が順次形成された第2ウェハを準備するステップと、(d)上記第1−1ボンディング層と第1−2ボンディング層とがボンディングされ、上記第2−1ボンディング層と第2−2ボンディング層とがボンディングされるように、上記第1ウェハ、金属ホイル及び第2ウェハをボンディングするステップと、(e)上記(d)ステップの結果物から、レーザリフトオフ(Laser Lift―off)工程を用いて上記第1ウェハのサファイア基板を分離するステップと、(f)上記(e)ステップにより露出される多層発光構造体薄膜をアイソレーション(isolation)するステップと、(g)上記(f)ステップでアイソレーションされた多層発光構造体のそれぞれの表面に複数の第1オミック接触電極を形成し、側面パシベーション薄膜を形成するステップと、(h)上記第2ウェハの選択支持基板を分離するステップと、(i)上記(h)ステップの結果物を垂直方向に切断して単一チップを製作するステップと、を備えて行われる。
【発明の効果】
【0027】
本発明による支持基板を用いて垂直組半導体発光素子を製造する場合、グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜の発光素子製造収率を向上させることができ、サファイア基板を分離することにより、熱放出と精電気衝撃の防止が効率的に行われるという利点がある。
【0028】
また、本発明による支持基板を用いて垂直構造半導体発光素子を製造する場合、ウェハボンディングの際にウェハ反りが発生しなく、サファイア基板の分離などのためのレーザリフトオフ工程の際に多層発光構造体薄膜が受ける応力を低減してマイクロクラックや割れなどを防止することができ、また多層発光構造体薄膜がウェハボンディング物質に分離される損失を最小化することができる。
【0029】
また、本発明による支持基板を用いて垂直構造半導体発光素子を製造すると、熱処理及び側面パシベーション薄膜などの後工程を自由にできて、その結果、熱的及び機械的に損傷のない高信頼性の発光素子を得ることができる。
【0030】
また、本発明による支持基板を用いて垂直構造半導体発光素子を製造する場合は、チップ製作工程の際に、湿式エッチング工程を用いることができるため、既存機械及びレーザー加工を用いたチップ製作工程よりもチップの収率を大きく向上させることができるという利点がある。
【0031】
また、本発明による支持基板は良好なウェハボンディングにより良質の窒化物系半導体単結晶多層薄膜を得ることができるだけでなく、サファイア基板分離後に行われるすべての後工程が自由にできて、その結果、金属ホイルまたは金属厚膜で構成された高性能ヒートシンク支持台を備えた発光素子を製作するに有利な効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】従来技術により垂直構造の半導体発光素子を製造するにおいて、一般的に行われるレーザリフトオフ工程を示す断面図である。
【図2】従来技術によりレーザリフトオフ工程を行う前に垂直構造半導体発光素子の成長方向に支持基板が形成されている断面図である。
【図3】従来技術によりレーザリフトオフ工程と支持基板との組み合わせで製造されたグループ3−5族窒化物系半導体発光素子の断面図である。
【図4】(a)乃至(f)は本発明による垂直構造半導体発光素子製造用支持基板を例示した積層断面図である。
【図5】金属ホイルと2つの金属厚膜で構成されたヒートシンク支持台を備えた垂直構造半導体発光素子の一実施例を示す断面図である。
【図6】本発明による支持基板を用いた垂直構造半導体発光素子の製造方法を示すフローチャートである。
【図7】図6に示されている垂直構造半導体発光素子の製造方法の最初のステップを示す断面図である。
【図8】図7の次のステップを示す断面図である。
【図9】図8の次のステップを示す断面図である。
【図10】図9の次のステップを示す断面図である。
【図11】図10の次のステップを示す断面図である。
【図12】図11の次のステップを示す断面図である。
【図13】図12の次のステップを示す断面図である。
【図14】図13の次のステップを示す断面図である。
【図15】図14の次のステップを示す断面図である。
【図16】図15の次のステップを示す断面図である。
【図17】図16の次のステップを示す断面図である。
【図18】金属ホイルと1つの金属厚膜で構成されるヒートシンク支持台を備えた垂直構造半導体発光素子の他の実施例を示す図面である。
【図19】金属ホイルと1つの金属厚膜で構成されるヒートシンク支持台を備えた垂直構造半導体発光素子のまた他の実施例を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例による半導体発光素子製造用支持基板、及びこれを用いた垂直構造半導体発光素子の製造方法並びに垂直構造半導体発光素子について順次説明する。
【実施例】
【0034】
(垂直構造発光素子製造用支持基板)
図4の(a)は、本発明による垂直構造発光素子製造用支持基板の一実施例を示す断面図である。
【0035】
図4の(a)を参照すると、本発明による発光素子製造用支持基板400は選択支持基板(selected supporting substrate)410、犠牲層(sacrificial layer)420、金属厚膜(metallic thick film)430及びボンディング層(bonding layer)440を備えて形成される。
【0036】
選択支持基板410は、グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜が積層される最初成長基板(Growth Substrate)である透明なサファイア基板からレーザリフトオフまたは他の工程を用いて多層発光構造体薄膜を分離する際に、分離された数マイクロメートル(μm)の厚さを有した多層発光構造体薄膜の損傷を最小化するために必要とされる機械的な衝撃吸収及び支持台(support)の役割をする。
【0037】
選択支持基板410としてはサファイア基板との熱膨脹係数の差が5ppm以下である物質が選択される。この理由は、サファイア基板から多層発光構造体薄膜を分離する前に支持基板400とサファイア基板とをボンディングするウェハボンディングを行うが、このとき、ウェハボンディングの後にサファイア基板と支持基板400との熱膨脹係数の差のために発生するウェハ反り現象を最小化するためである。よって、選択支持基板410はサファイア基板と熱膨脹係数が同じであるか、またはその差が5ppm以下である、サファイア、SiC、Ge、GaAs、SiGe、Si、AlN、MgO、AlSiC、BN、BeO、TiO2、SiO2、Si―Al、GaN、ZnO、Glassなどの単結晶、多結晶、または非晶質基板のウェハからなることができる。
【0038】
犠牲層420は最終的に完成された垂直構造を有する発光素子から選択支持基板410を分離して除去するに必要な物質層であって、窒素または酸素と結合した単結晶、多結晶または非晶質状の化合物であることができる。このような犠牲層420として使用可能な物質には、選択支持基板410をレーザリフトオフ工程で除去する場合は、GaN、InGaN、ZnO、GaZnO、MgZnO、InZnO、InN、In2O3、GaInO3、MgInO4、CuInO2、ZnInO、ITO、SnO2、Si3N4、SiO2、BeMgO、TiN、VN、CrN、TaNなどを用いることができる。
【0039】
また、犠牲層420は化学的エッチング工程により選択支持基板410を分離して除去することができるが、この場合、犠牲層420として使用可能な物質は金属、合金、固溶体、酸化物、窒化物または高温性有機物を使用可能である。
【0040】
また、犠牲層420が耐熱性接着物質で形成される場合は、耐熱性接着剤、耐熱性接着テープ、シリコン接着剤及びポリビニルブチラルレジンからなる群より選択される少なくとも1つの物質を用いることができる。
【0041】
また、犠牲層420は、SOG薄膜(Spin on Glass)である場合は、シリケートまたはシロキサンタイプのものを含み、SOD(Spin On Dielectrics)薄膜である場合は、シリケート、シロキサン、メチルシルセスキオキサン(MSQ)、水素シルセスキオキサン(HSQ)、MQS+HSQ、パーヒドロシラザン(TCPS)、ポリシラザンなどを含むことができる。
【0042】
また、犠牲層420は、フォトレジストからなる場合は、AZ系列、SU―8系列、TLOR系列、TDMR系列、及びGXR系列からなる群より選択される少なくとも1つの物質を含むことができる。
【0043】
結局、犠牲層420としては選択支持基板410の特性、分離方法及び最終的に製作しようとする垂直構造を有する発光素子の構造に応じて適切な組成物質を選択すればよい。
【0044】
金属厚膜430は、ウェハボンディング工程を用いて発光素子を製造する過程で発生する熱的及び構造的なストレスを緩和させる機能をする。また、金属厚膜430は物質間のボンディングを強化するための接着強化層として、また物質移動を防止する拡散障壁層として機能することもできる。このような金属厚膜430はおよそ0.1〜999μmの厚さを有してもよく、好ましくは0.1〜500μmの厚さを有してもよい。
【0045】
金属厚膜430は電気的及び熱的に伝導性の高いAu、Cu、Ni、Ag、Mo、Al、Nb、W、Ti、Cr、Ta、Al、Pd、Pt及びSiのうちの少なくとも1つ成分を含む金属、合金、または固溶体からなることが好ましい。
【0046】
金属厚膜430は、犠牲層420上に一般的な物理的蒸着(PVD)、化学的蒸着(CVD)方法により形成できるが、電気メッキ(electro plating)及び非電気メッキ(electroless plating)を含むメッキ方法を用いて形成することがより好ましい。
【0047】
ボンディング層440はサファイア基板を含むウェハ(図10の1001)、金属ホイル(図10の810)、そして、本発明による支持基板400である第2ウェハ(図10の1002)をボンディングする際に必要な物質層である。このようなボンディング層440はGa、Bi、In、Sn、Pb、Au、Al、Ag、Cu、Ni、Pd、Si及びGe成分のうちの少なくとも1つを含むソルダリングまたはブレイジング合金物質からなることができる。
【0048】
上述の構造を有する本発明による垂直構造半導体発光素子製造用支持基板400は、選択支持基板410上に犠牲層420、金属厚膜430及びボンディング層440を順次積層して製造することができる。
【0049】
図4の(a)ないし(f)は本発明による垂直構造半導体発光素子製造用支持基板の様々な実施形態を例示的に示す積層断面図である。
【0050】
図4の(a)及び(d)はパターニングの行われていない例を示す断面図であって、図4の(d)は図4の(a)に示された金属厚膜よりも相対的に厚い金属厚膜を有したものを示している。
【0051】
図4の(b)、(c)、(e)及び(f)は犠牲層420、金属厚膜430及びボンディング層440のうちの一部または全部がパターニングされている例を示す断面図であって、図4の(b)及び(e)はボンディング層440と金属厚膜430とがパターニングされたことを示す断面図であり、図4の(c)及び(f)は犠牲層420までパターニングされたことを示す断面図である。図面に示されていないが、このようなパターニングは選択支持基板410の一部まで行われてもよい。図4の(b)、(c)、(e)及び(f)に示すように、ボンディング層440、金属厚膜430、犠牲層420などのパターニングは、今後の半導体発光素子製造時に選択支持基板410を除去する工程や、単一チップを製作する工程などを容易にすることができる。
【0052】
(垂直構造半導体発光素子I)
図5は、本発明による垂直構造半導体発光素子の第1実施例を示す断面図である。
【0053】
図5を参照すると、垂直構造半導体発光素子500は金属ホイル512の上部面及び下部面に2つの金属厚膜514a、514bがボンディング層516,518によりボンディングされて構成されたヒートシンク支持台(heat―sink support)510を備えることが特徴である。ここで、一つの金属厚膜514aはグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜が積層されたサファイア基板の方に形成されたものであり、他の一つの金属厚膜514bは図4に示された本発明による支持基板400の方に形成された金属厚膜430に該当する。
【0054】
図5に示すように、垂直構造半導体発光素子はヒートシンク支持台510の上部に電気伝導性多層膜520,530、第2オミック接触電極540、絶縁体薄膜550、グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜560、第1オミック接触電極570及び側面パシベーション薄膜580により形成される。
【0055】
側面パシベーション薄膜580は絶縁体薄膜550と構造的に連結され、多層発光構造体薄膜560を、上部表面の一部及び側面部で完全に保護する形態を有する。
【0056】
ヒートシンク支持台510は金属ホイル512と金属厚膜514a、514bとの間にボンディング層516,518を導入させて、ウェハボンディング(516a−516b,518a−518b)工程により形成される。
【0057】
ヒートシンク支持台510の一部である金属ホイル512は多層発光構造体薄膜560を構造的に安定に支えるだけでなく、半導体発光素子の駆動時に電流を注入する媒体であると同時に、半導体発光素子から発生する熱を放出させる役割をする。よって、上記の役割を考慮すると、金属ホイル512は電気的及び熱的に伝導性を有する0.1〜999μm以下の厚さを有する圧延(rolling)加工された金属、合金、または固溶体(solid solution)のうちの一つで形成可能であり、Cu、Al、Ni、Nb、W、Mo、Ta、Ti、Au、Ag、Pd、Pt、Cr、Fe、V、Si及びGeのうちの少なくとも一つを含むことが好ましい。
【0058】
また、金属ホイル512とともにヒートシンク支持台510の一部である金属厚膜514a、514bは、金属ホイル512とともに多層発光構造体薄膜560を支えることや、電流注入の媒体及び熱を放出させる役割をする。また、金属厚膜514a、514bは、上述したように、支持基板400を用いてウェハボンディング工程で半導体発光素子を製造する過程から発生する熱的または構造的なストレス(thermal or mechanical stress)を緩和させる機能をする。このような金属厚膜514a、514bは0.1〜999μm以下の厚さに形成されることができる。
【0059】
金属ホイル512と金属厚膜514a、514bとの間に位置したボンディング層516,518は、Ga、Bi、In、Sn、Pb、Au、Al、Ag、Cu、Ni、Pd、Si、Ge成分のうちの少なくとも一つ以上を含むソルダリングまたはブレイジングの合金物質からなることが好ましい。
【0060】
また、図面には示されていないが、それぞれのボンディング層516,518を金属厚膜514a、514bと金属ホイル512の上部面及び下部面に積層形成する前に、さらに、物質間のボンディングを強化するための接着強化層と物質移動を防止する拡散障壁層を別に形成することができる。
【0061】
グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜560と直接接触する反射性第2オミック接触電極540は、多層発光構造体薄膜560から生成された 光子を上部方向に反射(reflection)させることができるAg、Al、Rh、Pt、Au、Cu、Ni、Pd、金属性シリサイド(metallic silicide)、Ag系合金、Al系合金、Rh系合金、CNTNs(carbon nanotube networks)、透明伝導性酸化物(transparent conducting oxide)、透明伝導性窒化物(transparent conducting nitride)のうちの少なくとも1つを含む物質で形成される。
【0062】
絶縁体薄膜550は単一チップを形成するためのアイソレーション(isolation)工程を容易にするものであって、SiO2、SiNx、AlN、ITO、Al2O3、MgF、SnO2、ZnO2などを始めとして透明な酸化物、透明な窒化物、または透明なフッ化物で形成される。さらに、絶縁体薄膜550はODR(omniーdirectional reflector)及びDBR(distributed Bragg reflector)構造を有することが好ましい。
【0063】
第2オミック接触電極540上に形成される第1電気伝導性薄膜530や物質間のボンディングを強化するための接着強化層、物質移動を防止する拡散障壁層、または電気メッキによる電気伝導性厚膜を形成する場合のシード層を含む第2電気伝導性薄膜520は、Au、Al、Ag、Rh、Ru、Ir、Ti、V、Pd、W、Cr、Ni、Cu、Mo、Ta、Nb、Pt、NiCr、TiW、CuW、TiN、CrN、TiWNのうちの少なくとも一つを含む物質からなることが好ましい。
【0064】
多層発光構造体薄膜560の側面を保護する側面パシベーション薄膜580は構造的に絶縁体薄膜550と接触して連結されており、Si3N4、SiO2または各種電気絶縁体物質のうちの少なくとも一つを用いて形成される。
【0065】
多層発光構造体薄膜560の上部に形成された第1オミック接触電極570は接触比抵抗の低いオミック接触を形成することができるAl、Ti、Cr、Ta、Ag、Al、Rh、Pt、Au、Cu、Ni、Pd、In、La、Sn、Si、Ge、Zn、Mg、NiCr、PdCr、CrPt、NiTi、TiN、CrN、SiC、SiCN、InN、AlGaN、InGaN、希土類金属及び合金、金属性シリサイド、半導体性シリサイド、CNTNs、透明伝導性酸化物、透明伝導性窒化物のうちの少なくとも一つを含む物質で形成することが好ましい。特に、接触比抵抗の低いオミック接触を形成ですることがきるように熱処理、または酸化、窒化などの表面処理工程を行うことが好ましい。
【0066】
多層発光構造体薄膜560は第1オミック接触電極570及び第2オミック接触電極540を介して電流を注入する際に光子を生成する発光素子構造であって、基本的にn型半導体クラッド層、発光活性層、p型半導体クラッド層を備えており、各層はInx(GayAl1―y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、x+y>0)の組成を有する単結晶からなることが好ましい。図5を参照すると、第1オミック接触電極570をn型オミック接触電極とし、第2オミック接触電極540をp型オミック接触電極とすると、n型半導体クラッド層は第1オミック接触電極570の下部に位置し、p型半導体クラッド層は第2オミック接触電極540の上部に位置することが好ましい。
【0067】
第1オミック接触電極570または第2オミック接触電極540が接触して形成される多層発光構造体薄膜560の表面に、発光素子構造の内部で生成された光子を外部に最大限放出するための表面凹凸またはパターニング工程による光抽出構造層を導入したり、アルミニウム膜ナノグリッドポラライザー(aluminum film nano―grid polarizer)を備えることがさらに好ましい。
【0068】
(支持基板を用いた垂直構造半導体発光素子の製造方法)
図6は、本発明による垂直構造半導体発光素子の製造方法を示すフローチャートである。図7乃至図17は、図6に示された各ステップを示す断面図であって、図6を説明するに図7乃至図17を参照する。
【0069】
図6を参照すると、本発明による垂直構造半導体発光素子の製造方法600は、第1ウェハの準備ステップS610、金属ホイルの準備ステップS620、第2ウェハの準備ステップS630、ボンディングステップS640、サファイア基板の分離ステップS650、多層発光構造体のアイソレーションステップS660、第1ウェハの後工程ステップS670、選択支持基板の分離ステップS680及び単一チップの製作ステップS690を備えて形成される。
【0070】
第1ウェハの準備ステップS610では、サファイアのようなサファイア基板の上部にグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜及びその他のオミック接触電極などを形成し、その上に第1金属厚膜1010a及び第1−1ボンディング層1020a1が形成された第1ウェハ1001を準備する(図10の(a)参照)。
【0071】
図7は第1ウェハ1001を準備するステップを示す図面である。図7を参照すると、サファイア基板710の上部に多層発光構造体薄膜720を積層した後(図7の(a)参照)、第2オミック接触電極730、絶縁体薄膜740及び第1電気伝導性薄膜750を順次積層形成し(図7の(b)参照)、その後、第2電気伝導性薄膜760を積層形成する(図7の(c)参照)。
【0072】
多層発光構造体薄膜720は最も一般的なグループ3−5族窒化物系半導体薄膜 成長装備であるMOCVD及びMBEシステムを用いてサファイア基板710の上部に基本的に必要な層、具体的に、低温及び高温バッファ層(low and high temperature buffering layer)、n型半導体クラッド層(n-type semiconductor cladding layer)、発光活性層(light―emitting active layer)、p型半導体クラッド層(p―type semiconductor cladding layer)を順次積層成長させて形成することができる。
【0073】
例えば、グループ3−5族窒化物系半導体薄膜720は透明なサファイア基板710の上部にMOCVD(metal organic chemical vapor deposition)、液相エピタキシャル法(liquid phase epitaxy)、水素液相成長(hydride vapor phase epitaxy)、分子ビームエピタキシャル法 (Molecular beam epitaxy)、MOVPE(metal organic vapor phase epitaxy)の装備を用いて積層して形成することができる。その積層過程は、サファイアの上部に600℃以下の温度で直接的に積層成長させた低温バッファ層を始めとしてシリコン(Si)がドーピングされたグループ3−5族窒化物系半導体からなる高温バッファ層、シリコン(Si)がドーピングされたn型半導体クラッド層(Si-doped semiconductor cladding layer)、半導体発光活性層(semiconductor light―emitting
active layer)、マグネシウム(Mg)がドーピングされたp型半導体クラッド層(Mg―doped semiconductor cladding layer)を順次積層して形成することができる。
【0074】
グループ3−5族窒化物系半導体薄膜を構成する低温及び高温バッファ層、n型半導体クラッド層、半導体発光活性層、p型半導体クラッド層のそれぞれは、Inx(GayAl1−y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、x+y>0)の組成を有することが好ましい。上記発光活性層は、Inx(GayAl1−y)Nの障壁層とInx(GayAl1−y)Nの井戸層からなる単一量子井戸(single quantum well:
SQW )構造または多重量子井戸(multi quantum well:MQW ) 構造であってもよく、発光活性層のIn、Ga、Alの組成比を調節することによりInN(〜0.7eV)のバンドギャップを有する長波長からAlN(〜6.2eV)のバンドギャップを有する短波長の発光素子まで自由に製作することができる。井戸層は障壁層よりもバンドギャップを低くしてキャリアである電子及び正孔が井戸に集まるようにすることが内部量子効率の向上のために好ましく、特に、発光特性を向上させるとともに順方向の駆動電圧を低下させるために井戸層、障壁層のうちの少なくとも1箇所にSiまたはMgをドーピングしてもよい。
【0075】
このとき、n型半導体クラッド層の表面には、後述するサファイア基板の分離後のn型オミック接触電極である第1オミック接触電極(図14の1410)が形成され、p型半導体クラッド層の表面にはp型オミック接触電極である第2オミック接触電極730及び絶縁体薄膜740が形成される。第2オミック接触電極730及び絶縁体薄膜740を多層発光構造体薄膜720の最上層部であるp型半導体クラッド層の上部に形成する前に、表面凹凸またはパターニング工程による光抽出構造層を導入したり、アルミニウム膜ナノグリッドポラライザーをさらに備えてもよい。
【0076】
第2オミック接触電極730の一部領域の上部には、図7の(b)に示すように、第1電気伝導性薄膜750が形成される。絶縁体薄膜740及び第1電気伝導性薄膜750の上部には物質間のボンディングを強化するための接着強化層、物質移動を防止する拡散障壁層、または電気メッキによる金属厚膜を形成する場合のシード層を含む第2電気伝導性薄膜760が形成される(図7の(c)参照)。
【0077】
また、図7には示されていないが、場合によって、単一チップの製作を容易にするために、多数の長方形または正方形が規則的に配列されるパターニングと乾式エッチング工程を用いて、多層発光構造体薄膜720の発光活性層よりも深くトレンチ(trench)を形成してもよい。
【0078】
多層発光構造体薄膜720の上部に積層形成された反射性第2オミック接触電極730は、Ag、Al、Rh、Pt、Au、Cu、Ni、Pd、金属性シリサイド、Ag系合金、Al系合金、Rh系合金、CNTNs、透明伝導性酸化物、透明伝導性窒化物のうちの少なくとも一つを含む物質で形成され、絶縁体薄膜740は、SiO2、SiNx、AlN、ITO、Al2O3、MgF、SnO2、ZnO2などを始めとして透明な酸化物、透明窒化物または透明なフッ化物で形成されることができる。構造的側面では、上記絶縁体薄膜740は、ODR構造及びDBR構造を有することが好ましい。
【0079】
第1電気伝導性薄膜750及び第2電気伝導性薄膜760はAu、Al、Ag、Rh、Ru、Ir、Ti、V、Pd、W、Cr、Ni、Cu、Mo、Ta、Nb、Pt、NiCr、TiW、CuW、TiN、CrN、TiWNのうちの少なくとも一つを含む物質からなることが好ましい。
【0080】
結局、第1ウェハの準備ステップS610は、次のような手順で行わることができる。
【0081】
先ず、サファイア基板710上に積層成長された多層発光構造体薄膜720上に複数の第2オミック接触電極を形成する。その後、多層発光構造体薄膜720及び複数の第2オミック接触電極730上に絶縁体薄膜740を形成し、その後、絶縁体薄膜740の一部にエッチング及び蒸着などの方法により複数の第2オミック接触電極730上に複数の第1電気伝導性薄膜750を形成する。その後、絶縁体薄膜740及び複数の第2オミック接触電極730上に拡散障壁層及び接着強化層が含まれ、
第1金属厚膜1010aが電気メッキまたは非電気メッキにより形成される場合のシード層が含まれる、第2電気伝導性薄膜760を形成し、その上に第1金属厚膜1010a及び第1−1ボンディング層1020a1を形成する。
【0082】
金属ホイルの準備ステップS620では、金属ホイル810の上部面及び下部面に第1−2ボンディング層1020a2及び第2−1ボンディング層1020b1を積層形成する(図10の(b)参照)。
【0083】
図8は、上述したヒートシンク支持台(図5の510参照)を構成する金属ホイル810を示す断面図であって、金属ホイル810は電気及び熱的に伝導性を有する999μm以下の厚さの圧延加工された金属、合金、または固溶体のうちの一つで形成される。特に、上記金属ホイル810は、Cu、Al、Ni、Nb、W、Mo、Ta、Ti、Au、Ag、Pd、Pt、Cr、Fe、V、Si、Geのうちの少なくとも一つを含むことが好ましい。
【0084】
ボンディングステップS640では、ボンディングの効果を高めるために、金属ホイル810の上部面及び下部面に第1−2ボンディング層1020a2及び第2−1ボンディング層1020b1を形成する前に、予め接着強化層を形成してもよい。
【0085】
第2ウェハの準備ステップS630では、選択支持基板910上に犠牲層920、第2金属厚膜1010b及び第2−2ボンディング層1020b2が順次積層形成された、図4に示された本発明による支持基板400のような構造の第2ウェハ1002を準備する(図10の(c)参照)。
【0086】
上記の犠牲層920、金属厚膜1010b及び第2−2ボンディング層1020b2は、物理的蒸着や化学的蒸着方法、または電気メッキのような電気化学蒸着方法などにより選択支持基板910上に順次形成されることができる。
【0087】
特に、犠牲層920は、Eービーム蒸着(e-beam evaporat)、熱蒸着(thermal evaporation)、MOCVD、スパッタリング及びPLD(Pulsed Laser Deposition)方法のうちの一つにより形成され、第2金属厚膜1010b及び第1ウェハの第1金属厚膜1010aは電気メッキまたは非電気メッキにより形成されることが好ましい。
【0088】
また、第2金属厚膜1010b上に拡散障壁層または接着強化層をさらに形成した後に第2−2ボンディング層1020b2を形成してもよい。
【0089】
ボンディングステップS640では、第1ウェハ1001の第1−1ボンディング層1020a1と金属ホイル810の第1−2ボンディング層1020a2、そして、金属ホイル810の第2−1ボンディング層1020b1と第2ウェハ1002の第2−2ボンディング層1020b2をウェハ対ウェハでボンディングする(図11参照)。このために、それぞれのボンディング層はGa、Bi、In、Sn、Pb、Au、Al、Ag、Cu、Ni、Pd、Si、Geの成分のうちの少なくとも一つを含むソルダリングまたはブレイジング合金物質からなることが好ましい。また、それぞれのボンディング層を形成する前に、物質間のボンディングを強化するための接着強化層と物質移動を防止する拡散障壁層を導入してもよい。
【0090】
ボンディングステップ640で、第1金属厚膜及び第2金属厚膜1010a,1010bは熱的及び構造的なストレスを緩和させるなどの様々な役割をするが、このような金属厚膜は電気及び熱的に伝導性の高いAu、Cu、Ni、Ag、Mo、Al、Nb、W、Ti、Cr、Ta、Al、Pd、Pt、Siのうちの少なくとも1つの成分を含む金属、合金、または固溶体からなることができ、通常の物理的または化学的な蒸着方法(CVD/PVD)により形成してもよく、電気メッキ、非電気メッキ方法により形成することがより好ましい。
【0091】
ボンディングステップS640は、熱-圧縮ボンディング方法により行われ得るが、少なくとも100℃以上600℃以下の温度及び1〜200Mpaの圧力で行われることができる。
【0092】
ボンディングが完了されると、図11に示すように、第1ウェハ1001のサファイア基板710から第2ウェハ1002の選択支持基板910まで垂直構造を有する結果物が生成される。
【0093】
サファイア基板の分離ステップS650では、上記ボンディングステップS640でボンディングされた結果物から第1ウェハのサファイア基板710を分離する(図12参照)。
【0094】
サファイア基板710は一般的なレーザリフトオフ技術を用いて分離してもよい。強いエネルギー源であるレーザビームをサファイア基板の裏面に照射すると、グループ3−5族窒化物系半導体の単結晶からなる多層発光構造体薄膜720とサファイア基板710との間の界面でレーザー吸収が強く起き、これにより界面に存在する窒化ガリウム(GaN)の熱化学分解反応によりサファイア基板710が分離除去される。
【0095】
サファイア基板710の除去後に、空気に露出される多層発光構造体薄膜720の表面をH2SO4、HCl、KOH、BOEのうちの少なくとも一つにより30℃乃至200℃の温度で表面処理するステップをさらに行うことが好ましい。また追加的に機械-化学的研磨(mechanical―chemical polishing)と次いでの湿式エッチングによりサファイア基板710を完全に除去することも好ましい。サファイア基板に対する湿式エッチングは硫酸(H2SO4)、クロム酸(CrO3)、リン酸(H3PO4)、ガリウム(Ga)、マグネシウム(Mg)、インジウム(In)、アルミニウム(Al)のうちのいずれか1つまたはこれらの組み合わせによる混合溶液をエッチング溶液にして行うことが好ましい。上記湿式エッチング溶液の温度は200℃以上であることがさらに好ましい。
【0096】
サファイア基板710の分離が完了されると、図12に示すように、第1ウェハ1001の多層発光構造体薄膜720から第2ウェハ1002の選択支持基板910まで垂直構造を有する結果物が形成される。
【0097】
多層発光構造体のアイソレーションステップS660では、多数の発光素子を製造するために、サファイア基板710が分離されて第1ウェハの表面に露出される多層発光構造体薄膜720をアイソレーションする(図13参照)。
【0098】
図13は、サファイア基板が分離された後に、空気に露出された多層発光構造体薄膜720を単一チップのディメンション(dimension)と形状(shape)にアイソレーション工程を行った後の断面図である。
【0099】
図13を参照すると、アイソレーション過程は乾式エッチングまたは湿式エッチング工程を用いて少なくとも絶縁体薄膜740が空気に露出するまで多層発光構造体薄膜720を湿式エッチングまたは乾式エッチング工程を行う。
【0100】
第1ウェハの後工程ステップS670では、アイソレーションされたそれぞれの多層発光構造体薄膜720上に第1オミック接触電極1410を形成し、多層発光構造体薄膜720側面にパシベーション薄膜1420を形成する。
【0101】
図14は、それぞれの多層発光構造体薄膜720に対して、側面パシベーション薄膜1420と第1オミック接触電極1410が形成された結果を示す断面図である。
【0102】
図14を参照すると、第1ウェハの後工程ステップS670では、ウェハクリーニングを始めとして発光素子の側面パシベーション薄膜(thin side passivation film:1420)及び第1オミック接触電極1410物質を形成する工程と次の熱処理などの後工程を行う。
【0103】
より詳細に説明すると、第1ウェハの後工程ステップS670では、多層発光構造体薄膜720であるバッファ層またはn型半導体クラッド層の上部に第1オミック接触電極物質の蒸着及び熱処理工程を経て熱的に安定した第1オミック接触電極1410を形成し、Si3N4、SiO2、または各種電気絶縁性物質のうちの少なくとも一つを用いて上記グループ3−5族窒化物系半導体素子の表面または側面を電気的に完全に保護するパシベーション薄膜1420を形成する。
【0104】
第1オミック接触電極1410はAl、Ti、Cr、Ta、Ag、Al、Rh、Pt、Au、Cu、Ni、Pd、In、La、Sn、Si、Ge、Zn、Mg、NiCr、PdCr、CrPt、NiTi、TiN、CrN、SiC、SiCN、InN、AlGaN、InGaN、希土類金属及び合金、金属性シリサイド、半導体性シリサイド、CNTNs、透明伝導性酸化物、透明伝導性窒化物のうちの少なくとも一つを含む物質で形成することが好ましい。
【0105】
選択支持基板の分離ステップS680では、レーザリフトオフ工程や化学的エッチング工程などを用いて第2ウェハ1002から選択支持基板910を分離する。
【0106】
図15は、第2ウェハ1002から選択支持基板910が分離された結果物の断面図を示すものである。
【0107】
選択支持基板910が光学的に透明である場合は、選択支持基板910を分離するために、犠牲層として用いられる物質に応じて適正な吸収波長帯を有するレーザビームを透明な選択支持基板910の裏面に照射すると、上述したサファイア基板の分離の場合と同様に、犠牲層920と透明な選択支持基板910との間の界面でレーザ吸収が強く起き、これにより界面に存在する犠牲層920物質の熱化学分解反応または機械的衝撃による剥離(separation)により選択支持基板910が分離される。この場合、空気に露出される犠牲層920の残留物をH2SO4、HCl、KOH、BOEを始めとして各種酸、塩基、塩溶液で、30℃乃至200℃の温度で処理するステップを含むことが好ましい。
【0108】
また上記のレーザリフトオフ工程以外に、追加的に機械-化学的研磨と次いでの湿式エッチングにより選択支持基板910を完全に除去することができる。このとき、犠牲層920として用いられる物質としては、窒素または酸素と結合した単結晶、多結晶または非晶質状の化合物があるが、GaN、InGaN、ZnO、InN、In2O3、ITO、SnO2、In2O3、Si3N4、SiO2、BeMgO、MgZnO、TiN、VN、CrN、TaNなどを例として挙げることができる。
【0109】
また、犠牲層920としては化学的エッチング工程により選択支持基板910を分離して除去できる金属、合金、固溶体、酸化物、窒化物または高温性有機物も用いることができる。この場合、犠牲層920を除去することにより選択支持基板910が自然に分離されるので、別途のレーザリフトオフ工程などを行う必要がない。
【0110】
金属ホイル810と金属厚膜1010a,1010bで構成されたヒートシンク支持台(図17の1710参照)の厚さが構造的に安定になるに十分な厚さである場合は、別途の支持台ボンディング工程なしで、次の単一チップ製作ステップS690を行ってもかまわない。しかし、ヒートシンク支持台1710の厚さが構造的に不安定になる、不十分な厚さである場合は、図面には示されていないが、金属、合金、または電気伝導性接着剤からなる別途のボンディング層を形成し、当該別途のボンディング層を用いて必要な厚さだけの補助支持台をヒートシンク支持台1710にボンディングした後に単一チップの製作ステップS690を行うことが好ましい。このとき、補助支持台は熱的または電気的に優れた伝導性を有するSi、Ge、SiGe、ZnO、GaN、AlGaN、GaAs、AlN、BeOなどの単結晶または多結晶ウェハ、またはMo、Cu、Ni、Nb、Ta、Ti、Au、Ag、Cr、NiCr、CuW、CuMo、NiWなどの金属ホイル、またはCu/Mo/Cu、Cu/W/Cu、Ni/Mo/Ni、Cu/Ti/Cu、Cu/AlN/Cu、Cu/Al2O3/Cu、Cu/GaAs/Cu、Cu/Si/Cuなどのラミネイト構造などで形成されることができる。
【0111】
また、予め有機または無機ボンディング物質で臨時支持基板を第1ウェハ1001の表面にボンディングした後に、選択支持基板の分離ステップS680を行うこともできる。
【0112】
単一チップの製作ステップS690では、上記のボンディングステップS640から選択支持基板の分離ステップS680まで行なって得られた結果物を垂直方向に切断して単一チップを製作する。
【0113】
図16は、単一チップを製造するステップを示す断面図である。
【0114】
図16を参照すると、単一チップ形態にアイソレーションされた側面ペイベイション薄膜1420間をレーザ切断(laser scribing)またはソーイング(sawing)などの機械的切断工程を用いて単一チップを完成する。このとき、グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜720内の微細なクラックを始めとして機械的衝撃と上記レーザ切断やソーイング工程から発生する多量の熱により劣化(thermal degradation)することがあり、この問題は本発明による半導体発光素子に備えられた金属ホイル810や第1、第2金属厚膜1010a,1010bが衝撃を吸収し、熱を放出することにより、充分に緩和されることができる。
【0115】
図17は、最終的に完成された単一チップ形態の垂直構造半導体発光素子の断面を示すものである。
【0116】
図17を参照すると、最終的に完成された半導体発光素子は垂直構造を有し、2つの金属厚膜1010a,1010bと金属ホイル810で構成されたヒートシンク支持台1710がグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体の上部に構造的に安定に形成されている。
【0117】
(垂直構造半導体発光素子II)
図5及び図17には2つの金属厚膜と金属ホイルで構成されたヒートシンク支持台510、1710が示されているが、2つの金属厚膜のうち一つだけが存在してもよい。このような構造を有する半導体発光素子の例は、図18及び図19に示されている。
【0118】
図18は、本発明による垂直構造半導体発光素子の他の実施例を示す断面図である。
【0119】
図18に示された垂直構造半導体発光素子1800は、第1金属厚膜1010aが形成されなく、金属ホイル810の下部面に第2金属厚膜1010bがボンディング層1020b1,1020b2によりボンディングされて構成されたヒートシンク支持台1810を備えることを特徴とする。
【0120】
したがって、本実施例による半導体発光素子1800は、概略的に、第2金属厚膜1010b-金属ホイル810-多層発光構造体薄膜720の垂直構造となっている。
【0121】
図18に示された垂直構造半導体発光素子を製造する方法においても、原則的には図6に示された製造方法をそのまま用いることができる。但し、第1ウェハの準備ステップS610で第1金属厚膜1010aを形成しない。
【0122】
図19は、本発明による垂直構造半導体発光素子のまた他の実施例を示す断面図である。
【0123】
図19に示された垂直構造半導体発光素子1900は第2金属厚膜1010bが形成されなく、金属ホイル810の上部面に第1金属厚膜1010aがボンディング層1010a1,1020a2によりボンディングされて構成されたヒートシンク支持台1910を備えることを特徴とする。
【0124】
したがって、本実施例による半導体発光素子1900は、概略的に、金属ホイル810-第1金属厚膜1010a-多層発光構造体薄膜720の垂直構造となっている。
【0125】
図19に示された垂直構造半導体発光素子を製造する方法においても、原則的には図6に示された製造方法をそのまま用いることができる。但し、第2ウェハの準備ステップS620で第2金属厚膜1010aを形成しないか、ウェハ対ウェハボンディングの後に、選択支持基板910を分離する際に第2金属厚膜1010aまで除去することにより、製造することが可能である。第2金属厚膜1010aの除去は、図4のパターニングされた支持基板を適切に用いると、物理的または化学的エッチング方法により行われることができる。
【0126】
上述したように、本発明による支持基板、垂直構造を有する垂直構造半導体発光素子、その製造方法などは他の分野に容易に適用できる。特に、サファイア基板の上部にグループ3−5族窒化物系半導体を成長させることにより製作されるホモエピタキシャルグループ3−5族窒化物系半導体成長基板、グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜を用いた垂直構造のレーザダイオード及びトランジスターなどを含む各種光電子素子にも応用が可能である。
【0127】
以上では本発明の実施例を中心に説明したが、当業者の水準で多様な変更や変形を加えることができる。このような変更と変形が本発明の範囲を逸脱しない限り、本発明に属するものといえる。したがって本発明の権利範囲は、以下に記載される特許請求の範囲によって判断されるべきである。
【技術分野】
【0001】
本発明は垂直構造半導体発光素子製造用支持基板及びこれを用いた垂直構造半導体発光素子に関し、より詳細には、1)グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜を用いて、垂直構造半導体発光素子を製造するための支持基板、2)半導体発光素子製造の際に金属厚膜及び金属ホイルで構成される高性能ヒートシンク支持台を用いてレーザリフトオフ、ウェハボンディングなどの製造工程の際にサファイア基板から分離される多層発光構造体薄膜の損傷を最小化し、その結果半導体発光素子の全体的な性能が向上できる垂直構造半導体発光素子の製造方法、及び3)ヒートシンク支持台を備えた垂直構造半導体発光素子に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に半導体発光素子には正方向の電流(forward current)が流れる場合に光を発生する発光ダイオード(light−emitting diode:LED)及びレーザーダイオード(laser diode:LD)がある。特にLED及びLDは共通的にp−n接合構造(p−n junction)を有しており、このような発光素子に電流を印加すると電流が光子(photon)に変換されて素子から光が出ることになる。
【0003】
LED及びLDから発光される光は半導体物質の種類に応じて長波長の光から短波長の光の領域まで様々であり、なによりもワイドバンドギャップを有する半導体で製作されたLEDを用いて可視光線領域の赤色、緑色、青色などの実現が可能となり、各種電子装置の表示部品、交通信号灯、各種ディスプレイ用の光源装置に産業的に広く応用されている。近年にはLEDによる白色光源が開発されることにより、次世代の一般照明用光源装置にも広く用いられる見込みである。
【0004】
一般的にグループ3−5族窒化物系半導体は良質の半導体薄膜を得るために最初成長基板上にヘテロエピタキシャル成長させて製造されるが、このような最初成長基板としてサファイア、SiC、Siなどが用いられている。
【0005】
最初成長基板として使用されるもののうちサファイア基板はグループ3−5族窒化物系半導体との格子定数及び熱膨脹係数が非常に異なるため、良好なグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜を積層させにくい。また、サファイア基板は熱伝導度が良くなくてLEDに大きい電流を印加することができないという短所があり、またサファイア基板が電気絶縁体であることから外部より流入される精電気に対応しにくいため、精電気による不良誘発可能性があるという大きな問題点があり、これらの問題点は素子の信頼性を低下させるだけでなく、パッケージング工程にも多くの工程制約をもたらすことになる。
【0006】
また、電気絶縁体であるサファイア基板は、n型オミック接触電極とp型オミック接触電極の両方ともグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜の積層(成長)方向と同様に形成されるメサ構造(MESA―structure)を有するたけでなく、LEDチップの面積も所定のサイズ以上でなければならないため、LEDチップの面積を低減するには限界があり、これは2インチウェハ1つ当たりのLEDチップの生産量の向上に障害となっている。
【0007】
最初成長基板のサファイアの上部に製作されたメサ構造のLEDは上述した短所以外にも、サファイア成長基板の良くない熱伝導率のために発光素子の駆動時に必ず発生する多量の熱を外部へ円滑に発散できないという問題点がある。このような理由から、今後の大型ディスプレイ及び一般照明用光源のように大面積及び大容量(すなわち、大電流)として用いられる発光素子に、サファイアの付着されたメサ構造を適用するには限界がある。すなわち、大電流を長時間の間に発光素子に注入すると、発生された多量の熱のために発光活性層の内部温度が漸次上昇し、これによりLED発光効率が漸次低下するという問題点が発生する。
【0008】
シリコンカーバイド(SiC)成長基板はサファイアとは異なって熱的及び電気的に伝導率の優れかつ良質の半導体単結晶薄膜成長時の重要変数である格子定数及び熱膨脹係数がグループ3−5族窒化物系半導体に類似して良好な多層発光構造体薄膜を成功的に積層成長させることができ、これを用いて様々な形態の垂直構造の発光素子が製作されている。しかし、決定的に良質のSiC成長基板を製作することが容易ではないため、サファイアなどの他の成長基板に比べて非常に高価(high―cost)であり、その結果、大量生産に適用するには多くの制約がある。
【0009】
したがって、現在の技術、経済、及び性能側面から見ると、サファイア成長基板に積層されるグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜を用いて発光素子を製作することが最も好ましい。上述したように、最初成長基板のサファイアの上部に積層成長されたグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜を用いて製作されたメサ構造のLEDの問題点を解決するために、近年、サファイア、SiC、Siなどの最初成長基板の上部に良質のグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜を積層させた後に、最初成長基板から安定にグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜を分離し、これを用いた垂直構造を有する発光素子を製作するために多くの努力が行われている。
【0010】
図1は、従来の技術によるレーザリフトオフ(Laser Lift―Off)技術を用いてサファイア基板を分離する過程を示す断面図である。図1に示すように、レーザリフトオフ技術を用いて強いエネルギー源であるレーザビームを透明なサファイア基板110の裏面(backside)に照射すると、界面120でレーザビームの吸収が強く起き、これにより900℃以上の温度が瞬間的に発生して界面120のGaN、InGaNなどが熱化学分解を行い、サファイア基板110と窒化物系半導体薄膜130とに分離される。
【0011】
しかし、多くの先行文献などに言及されているように、グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜はレーザリフトオフ工程を経る際に、互いに異なる格子定数及び熱膨脹係数のためにグループ3−5族窒化物系半導体薄膜と厚いサファイア基板との間に生じた機械的応力を耐えることができなくて、サファイアから分離された後に半導体単結晶薄膜に多くの損傷(damage)や割れ(braking)が発生する。上述したように、多層発光構造体薄膜に損傷や割れが発生すると、多くの漏洩電流(leaky current)が発生するだけでなくLEDを始めとして多くの発光素子のチップ収率が大きく低下し、発光素子のLEDチップの全体的な性能低下をもたらすことになる。したがって、多層発光構造体薄膜の損傷を最小化するためのサファイア基板分離工程や分離された多層発光構造体薄膜を用いて垂直構造のLEDを製作することができる工程に関する研究が進められている。
【0012】
その結果、上記レーザリフトオフ工程を用いてサファイア基板を分離する際に、グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜の損傷や割れることを最小化するための様々な方案が提案されている。
【0013】
図2は、多層発光構造体薄膜の損傷や割れることを防止するために、従来の技術によりレーザリフトオフ工程を行う前にウェハボンディングと電気メッキ工程を取り入れて成長方向に強く密着している電気伝導性支持台(conductive support)を形成する過程を示す断面図である。
【0014】
図2の(a)を参照すると、透明なサファイア基板210の裏面にレーザビームを照射してサファイア基板210からグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜220、230を分離する前に、ボンディング層240aの上部にウェハボンディング工程を用いて構造的に安定かつ強く密着される電気伝導性支持台250を形成する。また、図2の(b)を参照すると、サファイア基板210から多層発光構造体薄膜220、230を分離する前に、シード層240bの上部に電気メッキ工程を用いて構造的に安定かつ強く密着される電気伝導性支持台250を形成する。
【0015】
図3は、図2の方法を用いた従来技術により、LLO工程と構造的に安定かつ強く密着される電気伝導性支持台とを組み合わせて製作した垂直構造のグループ3−5族窒化物系半導体発光素子に関する断面図である。
【0016】
図3の(a)は、図2の(a)のような電気伝導性支持台を形成する方法により製作された半導体発光素子を示す断面図である。ウェハボンディングと組み合わせした垂直構造を有する発光素子の断面が示されている図3の(a)を参照すると、熱的及び電気的に伝導体である支持台310、ボンディング層320a及びp型オミック接触電極を含む多層金属層330、p型半導体クラッド層340、発光活性層350、n型半導体クラッド層360、n型オミック接触電極370が順次構成されている。上記支持台310としては熱的及び電気的に伝導率の優れたシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、ヒ化ガリウム(GaAs)などの半導体ウェハが優先的に用いられる。
【0017】
しかし、図3の(a)に示すような垂直構造の発光素子に用いられた支持台310は、多層発光構造体薄膜340〜360が積層成長されたサファイア基板との熱膨脹係数の差が大きいため、Siまたは他の電気伝導性支持台をウェハボンディングにより結合させると、ウェハ反りや多層発光構造体薄膜の内部に微細なマイクロクラックが多量に発生して工程上の難しさや製作された発光素子の性能低下により製品収率が低いという問題がある。
【0018】
一方、図3の(b)は、図2の(b)のような電気伝導性支持台の形成方法で製作された半導体発光素子を示す断面図である。電気メッキと組み合わせした垂直構造の発光素子に関する断面図を示す図3の(b)を参照すると、レーザリフトオフ工程と電気メッキ工程との組み合わせにより製作された垂直構造の発光素子は他の構造と同様であるが、図3の(a)に示されたボンディング層320aの代わりにシード層320bを用いている。この場合、支持台310は電気メッキにより形成された金属厚膜であり、特に熱的及び電気的に伝導率の優れたCu、Ni、W、Au、Moなどの単一金属またはこれらの金属で構成された合金を優先的に用いている。
【0019】
上記の構造を有する図3の(b)のような発光素子支持台310は電気メッキで製作された金属または合金形態の厚膜であるため、成長基板であるサファイアに比べて極めて大きな熱膨脹係数や軟性を有し、これにより機械的切断(sawing)またはレーザ切断(laser scribing)などのチップの製作工程においての巻かれることや反ること、割れることなどの多くの問題点が発生している。
【0020】
したがって、サファイア基板分離工程を用いて垂直構造のグループ3−5族窒化物系半導体発光素子を製作する際に、ウェハ反りや割れ、マイクロクラックの発生、熱処理(annealing)及びチップの製作工程を始めとして多くの後工程(post―processing)の制約、そして製品収率が低いなどの問題点を解決できる、垂直構造半導体発光素子を製造するに利用可能なヒートシンク支持台が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
本発明の一番目の目的はウェハボンディング工程やレーザリフトオフ工程などからのウェハ反り現象、グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜内の割れ現象などを最小化することができる垂直構造半導体発光素子製造用支持基板を提供することにある。
【0022】
本発明の二番目の目的は、金属ホイルと上記の支持基板に含まれる金属厚膜などで構成される高性能ヒートシンク支持台を備えて微細なマイクロクラックの発生しない良質の垂直構造半導体発光素子を提供することにある。
【0023】
本発明の三番目の目的は、上記半導体発光素子製造用支持基板を用いて高性能ヒートシンク支持台を備える垂直構造半導体発光素子を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0024】
上記の一番目の目的を達成するために、本発明による垂直構造半導体発光素子製造用支持基板は、グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜が積層されるサファイア基板との熱膨脹係数の差が5ppm以下である物質からなる選択支持基板と、上記選択支持基板上に形成される犠牲層と、上記犠牲層の上部に形成される金属厚膜と、上記金属厚膜の上部に形成され、ソルダリングまたはブレイジング合金物質からなるボンディング層と、を備える。
【0025】
上記の二番目の目的を達成するために、本発明の一実施例による垂直構造半導体発光素子は、上部に第1オミック接触電極が形成され、下部に第2オミック接触電極、絶縁体薄膜、第1電気伝導性薄膜、第2電気伝導性薄膜及び第1金属厚膜が順次形成されており、側面にパシベーション薄膜が形成されているグループ3−5族窒化物系半導体からなる発光構造体と、第1金属厚膜の下部に第1ボンディング層によりボンディングされている金属ホイルと、上記金属ホイルの下部に第2ボンディング層によりボンディングされている第2金属厚膜と、を備えて形成される。
【0026】
上記の三番目の目的を達成するために、本発明の一実施例による垂直構造半導体発光素子の製造方法は、(a)サファイア基板の上部にグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜、複数の第2オミック接触電極、第1金属厚膜及び第1−1ボンディング層が順次形成された第1ウェハを準備するステップと、(b)上部面に第1−2のボンディング層が形成され、下部面に第2−1ボンディング層が形成された金属ホイルを準備するステップと、(c)選択支持基板の上部に犠牲層、第2金属厚膜及び第2−2ボンディング層が順次形成された第2ウェハを準備するステップと、(d)上記第1−1ボンディング層と第1−2ボンディング層とがボンディングされ、上記第2−1ボンディング層と第2−2ボンディング層とがボンディングされるように、上記第1ウェハ、金属ホイル及び第2ウェハをボンディングするステップと、(e)上記(d)ステップの結果物から、レーザリフトオフ(Laser Lift―off)工程を用いて上記第1ウェハのサファイア基板を分離するステップと、(f)上記(e)ステップにより露出される多層発光構造体薄膜をアイソレーション(isolation)するステップと、(g)上記(f)ステップでアイソレーションされた多層発光構造体のそれぞれの表面に複数の第1オミック接触電極を形成し、側面パシベーション薄膜を形成するステップと、(h)上記第2ウェハの選択支持基板を分離するステップと、(i)上記(h)ステップの結果物を垂直方向に切断して単一チップを製作するステップと、を備えて行われる。
【発明の効果】
【0027】
本発明による支持基板を用いて垂直組半導体発光素子を製造する場合、グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜の発光素子製造収率を向上させることができ、サファイア基板を分離することにより、熱放出と精電気衝撃の防止が効率的に行われるという利点がある。
【0028】
また、本発明による支持基板を用いて垂直構造半導体発光素子を製造する場合、ウェハボンディングの際にウェハ反りが発生しなく、サファイア基板の分離などのためのレーザリフトオフ工程の際に多層発光構造体薄膜が受ける応力を低減してマイクロクラックや割れなどを防止することができ、また多層発光構造体薄膜がウェハボンディング物質に分離される損失を最小化することができる。
【0029】
また、本発明による支持基板を用いて垂直構造半導体発光素子を製造すると、熱処理及び側面パシベーション薄膜などの後工程を自由にできて、その結果、熱的及び機械的に損傷のない高信頼性の発光素子を得ることができる。
【0030】
また、本発明による支持基板を用いて垂直構造半導体発光素子を製造する場合は、チップ製作工程の際に、湿式エッチング工程を用いることができるため、既存機械及びレーザー加工を用いたチップ製作工程よりもチップの収率を大きく向上させることができるという利点がある。
【0031】
また、本発明による支持基板は良好なウェハボンディングにより良質の窒化物系半導体単結晶多層薄膜を得ることができるだけでなく、サファイア基板分離後に行われるすべての後工程が自由にできて、その結果、金属ホイルまたは金属厚膜で構成された高性能ヒートシンク支持台を備えた発光素子を製作するに有利な効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】従来技術により垂直構造の半導体発光素子を製造するにおいて、一般的に行われるレーザリフトオフ工程を示す断面図である。
【図2】従来技術によりレーザリフトオフ工程を行う前に垂直構造半導体発光素子の成長方向に支持基板が形成されている断面図である。
【図3】従来技術によりレーザリフトオフ工程と支持基板との組み合わせで製造されたグループ3−5族窒化物系半導体発光素子の断面図である。
【図4】(a)乃至(f)は本発明による垂直構造半導体発光素子製造用支持基板を例示した積層断面図である。
【図5】金属ホイルと2つの金属厚膜で構成されたヒートシンク支持台を備えた垂直構造半導体発光素子の一実施例を示す断面図である。
【図6】本発明による支持基板を用いた垂直構造半導体発光素子の製造方法を示すフローチャートである。
【図7】図6に示されている垂直構造半導体発光素子の製造方法の最初のステップを示す断面図である。
【図8】図7の次のステップを示す断面図である。
【図9】図8の次のステップを示す断面図である。
【図10】図9の次のステップを示す断面図である。
【図11】図10の次のステップを示す断面図である。
【図12】図11の次のステップを示す断面図である。
【図13】図12の次のステップを示す断面図である。
【図14】図13の次のステップを示す断面図である。
【図15】図14の次のステップを示す断面図である。
【図16】図15の次のステップを示す断面図である。
【図17】図16の次のステップを示す断面図である。
【図18】金属ホイルと1つの金属厚膜で構成されるヒートシンク支持台を備えた垂直構造半導体発光素子の他の実施例を示す図面である。
【図19】金属ホイルと1つの金属厚膜で構成されるヒートシンク支持台を備えた垂直構造半導体発光素子のまた他の実施例を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例による半導体発光素子製造用支持基板、及びこれを用いた垂直構造半導体発光素子の製造方法並びに垂直構造半導体発光素子について順次説明する。
【実施例】
【0034】
(垂直構造発光素子製造用支持基板)
図4の(a)は、本発明による垂直構造発光素子製造用支持基板の一実施例を示す断面図である。
【0035】
図4の(a)を参照すると、本発明による発光素子製造用支持基板400は選択支持基板(selected supporting substrate)410、犠牲層(sacrificial layer)420、金属厚膜(metallic thick film)430及びボンディング層(bonding layer)440を備えて形成される。
【0036】
選択支持基板410は、グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜が積層される最初成長基板(Growth Substrate)である透明なサファイア基板からレーザリフトオフまたは他の工程を用いて多層発光構造体薄膜を分離する際に、分離された数マイクロメートル(μm)の厚さを有した多層発光構造体薄膜の損傷を最小化するために必要とされる機械的な衝撃吸収及び支持台(support)の役割をする。
【0037】
選択支持基板410としてはサファイア基板との熱膨脹係数の差が5ppm以下である物質が選択される。この理由は、サファイア基板から多層発光構造体薄膜を分離する前に支持基板400とサファイア基板とをボンディングするウェハボンディングを行うが、このとき、ウェハボンディングの後にサファイア基板と支持基板400との熱膨脹係数の差のために発生するウェハ反り現象を最小化するためである。よって、選択支持基板410はサファイア基板と熱膨脹係数が同じであるか、またはその差が5ppm以下である、サファイア、SiC、Ge、GaAs、SiGe、Si、AlN、MgO、AlSiC、BN、BeO、TiO2、SiO2、Si―Al、GaN、ZnO、Glassなどの単結晶、多結晶、または非晶質基板のウェハからなることができる。
【0038】
犠牲層420は最終的に完成された垂直構造を有する発光素子から選択支持基板410を分離して除去するに必要な物質層であって、窒素または酸素と結合した単結晶、多結晶または非晶質状の化合物であることができる。このような犠牲層420として使用可能な物質には、選択支持基板410をレーザリフトオフ工程で除去する場合は、GaN、InGaN、ZnO、GaZnO、MgZnO、InZnO、InN、In2O3、GaInO3、MgInO4、CuInO2、ZnInO、ITO、SnO2、Si3N4、SiO2、BeMgO、TiN、VN、CrN、TaNなどを用いることができる。
【0039】
また、犠牲層420は化学的エッチング工程により選択支持基板410を分離して除去することができるが、この場合、犠牲層420として使用可能な物質は金属、合金、固溶体、酸化物、窒化物または高温性有機物を使用可能である。
【0040】
また、犠牲層420が耐熱性接着物質で形成される場合は、耐熱性接着剤、耐熱性接着テープ、シリコン接着剤及びポリビニルブチラルレジンからなる群より選択される少なくとも1つの物質を用いることができる。
【0041】
また、犠牲層420は、SOG薄膜(Spin on Glass)である場合は、シリケートまたはシロキサンタイプのものを含み、SOD(Spin On Dielectrics)薄膜である場合は、シリケート、シロキサン、メチルシルセスキオキサン(MSQ)、水素シルセスキオキサン(HSQ)、MQS+HSQ、パーヒドロシラザン(TCPS)、ポリシラザンなどを含むことができる。
【0042】
また、犠牲層420は、フォトレジストからなる場合は、AZ系列、SU―8系列、TLOR系列、TDMR系列、及びGXR系列からなる群より選択される少なくとも1つの物質を含むことができる。
【0043】
結局、犠牲層420としては選択支持基板410の特性、分離方法及び最終的に製作しようとする垂直構造を有する発光素子の構造に応じて適切な組成物質を選択すればよい。
【0044】
金属厚膜430は、ウェハボンディング工程を用いて発光素子を製造する過程で発生する熱的及び構造的なストレスを緩和させる機能をする。また、金属厚膜430は物質間のボンディングを強化するための接着強化層として、また物質移動を防止する拡散障壁層として機能することもできる。このような金属厚膜430はおよそ0.1〜999μmの厚さを有してもよく、好ましくは0.1〜500μmの厚さを有してもよい。
【0045】
金属厚膜430は電気的及び熱的に伝導性の高いAu、Cu、Ni、Ag、Mo、Al、Nb、W、Ti、Cr、Ta、Al、Pd、Pt及びSiのうちの少なくとも1つ成分を含む金属、合金、または固溶体からなることが好ましい。
【0046】
金属厚膜430は、犠牲層420上に一般的な物理的蒸着(PVD)、化学的蒸着(CVD)方法により形成できるが、電気メッキ(electro plating)及び非電気メッキ(electroless plating)を含むメッキ方法を用いて形成することがより好ましい。
【0047】
ボンディング層440はサファイア基板を含むウェハ(図10の1001)、金属ホイル(図10の810)、そして、本発明による支持基板400である第2ウェハ(図10の1002)をボンディングする際に必要な物質層である。このようなボンディング層440はGa、Bi、In、Sn、Pb、Au、Al、Ag、Cu、Ni、Pd、Si及びGe成分のうちの少なくとも1つを含むソルダリングまたはブレイジング合金物質からなることができる。
【0048】
上述の構造を有する本発明による垂直構造半導体発光素子製造用支持基板400は、選択支持基板410上に犠牲層420、金属厚膜430及びボンディング層440を順次積層して製造することができる。
【0049】
図4の(a)ないし(f)は本発明による垂直構造半導体発光素子製造用支持基板の様々な実施形態を例示的に示す積層断面図である。
【0050】
図4の(a)及び(d)はパターニングの行われていない例を示す断面図であって、図4の(d)は図4の(a)に示された金属厚膜よりも相対的に厚い金属厚膜を有したものを示している。
【0051】
図4の(b)、(c)、(e)及び(f)は犠牲層420、金属厚膜430及びボンディング層440のうちの一部または全部がパターニングされている例を示す断面図であって、図4の(b)及び(e)はボンディング層440と金属厚膜430とがパターニングされたことを示す断面図であり、図4の(c)及び(f)は犠牲層420までパターニングされたことを示す断面図である。図面に示されていないが、このようなパターニングは選択支持基板410の一部まで行われてもよい。図4の(b)、(c)、(e)及び(f)に示すように、ボンディング層440、金属厚膜430、犠牲層420などのパターニングは、今後の半導体発光素子製造時に選択支持基板410を除去する工程や、単一チップを製作する工程などを容易にすることができる。
【0052】
(垂直構造半導体発光素子I)
図5は、本発明による垂直構造半導体発光素子の第1実施例を示す断面図である。
【0053】
図5を参照すると、垂直構造半導体発光素子500は金属ホイル512の上部面及び下部面に2つの金属厚膜514a、514bがボンディング層516,518によりボンディングされて構成されたヒートシンク支持台(heat―sink support)510を備えることが特徴である。ここで、一つの金属厚膜514aはグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜が積層されたサファイア基板の方に形成されたものであり、他の一つの金属厚膜514bは図4に示された本発明による支持基板400の方に形成された金属厚膜430に該当する。
【0054】
図5に示すように、垂直構造半導体発光素子はヒートシンク支持台510の上部に電気伝導性多層膜520,530、第2オミック接触電極540、絶縁体薄膜550、グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜560、第1オミック接触電極570及び側面パシベーション薄膜580により形成される。
【0055】
側面パシベーション薄膜580は絶縁体薄膜550と構造的に連結され、多層発光構造体薄膜560を、上部表面の一部及び側面部で完全に保護する形態を有する。
【0056】
ヒートシンク支持台510は金属ホイル512と金属厚膜514a、514bとの間にボンディング層516,518を導入させて、ウェハボンディング(516a−516b,518a−518b)工程により形成される。
【0057】
ヒートシンク支持台510の一部である金属ホイル512は多層発光構造体薄膜560を構造的に安定に支えるだけでなく、半導体発光素子の駆動時に電流を注入する媒体であると同時に、半導体発光素子から発生する熱を放出させる役割をする。よって、上記の役割を考慮すると、金属ホイル512は電気的及び熱的に伝導性を有する0.1〜999μm以下の厚さを有する圧延(rolling)加工された金属、合金、または固溶体(solid solution)のうちの一つで形成可能であり、Cu、Al、Ni、Nb、W、Mo、Ta、Ti、Au、Ag、Pd、Pt、Cr、Fe、V、Si及びGeのうちの少なくとも一つを含むことが好ましい。
【0058】
また、金属ホイル512とともにヒートシンク支持台510の一部である金属厚膜514a、514bは、金属ホイル512とともに多層発光構造体薄膜560を支えることや、電流注入の媒体及び熱を放出させる役割をする。また、金属厚膜514a、514bは、上述したように、支持基板400を用いてウェハボンディング工程で半導体発光素子を製造する過程から発生する熱的または構造的なストレス(thermal or mechanical stress)を緩和させる機能をする。このような金属厚膜514a、514bは0.1〜999μm以下の厚さに形成されることができる。
【0059】
金属ホイル512と金属厚膜514a、514bとの間に位置したボンディング層516,518は、Ga、Bi、In、Sn、Pb、Au、Al、Ag、Cu、Ni、Pd、Si、Ge成分のうちの少なくとも一つ以上を含むソルダリングまたはブレイジングの合金物質からなることが好ましい。
【0060】
また、図面には示されていないが、それぞれのボンディング層516,518を金属厚膜514a、514bと金属ホイル512の上部面及び下部面に積層形成する前に、さらに、物質間のボンディングを強化するための接着強化層と物質移動を防止する拡散障壁層を別に形成することができる。
【0061】
グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜560と直接接触する反射性第2オミック接触電極540は、多層発光構造体薄膜560から生成された 光子を上部方向に反射(reflection)させることができるAg、Al、Rh、Pt、Au、Cu、Ni、Pd、金属性シリサイド(metallic silicide)、Ag系合金、Al系合金、Rh系合金、CNTNs(carbon nanotube networks)、透明伝導性酸化物(transparent conducting oxide)、透明伝導性窒化物(transparent conducting nitride)のうちの少なくとも1つを含む物質で形成される。
【0062】
絶縁体薄膜550は単一チップを形成するためのアイソレーション(isolation)工程を容易にするものであって、SiO2、SiNx、AlN、ITO、Al2O3、MgF、SnO2、ZnO2などを始めとして透明な酸化物、透明な窒化物、または透明なフッ化物で形成される。さらに、絶縁体薄膜550はODR(omniーdirectional reflector)及びDBR(distributed Bragg reflector)構造を有することが好ましい。
【0063】
第2オミック接触電極540上に形成される第1電気伝導性薄膜530や物質間のボンディングを強化するための接着強化層、物質移動を防止する拡散障壁層、または電気メッキによる電気伝導性厚膜を形成する場合のシード層を含む第2電気伝導性薄膜520は、Au、Al、Ag、Rh、Ru、Ir、Ti、V、Pd、W、Cr、Ni、Cu、Mo、Ta、Nb、Pt、NiCr、TiW、CuW、TiN、CrN、TiWNのうちの少なくとも一つを含む物質からなることが好ましい。
【0064】
多層発光構造体薄膜560の側面を保護する側面パシベーション薄膜580は構造的に絶縁体薄膜550と接触して連結されており、Si3N4、SiO2または各種電気絶縁体物質のうちの少なくとも一つを用いて形成される。
【0065】
多層発光構造体薄膜560の上部に形成された第1オミック接触電極570は接触比抵抗の低いオミック接触を形成することができるAl、Ti、Cr、Ta、Ag、Al、Rh、Pt、Au、Cu、Ni、Pd、In、La、Sn、Si、Ge、Zn、Mg、NiCr、PdCr、CrPt、NiTi、TiN、CrN、SiC、SiCN、InN、AlGaN、InGaN、希土類金属及び合金、金属性シリサイド、半導体性シリサイド、CNTNs、透明伝導性酸化物、透明伝導性窒化物のうちの少なくとも一つを含む物質で形成することが好ましい。特に、接触比抵抗の低いオミック接触を形成ですることがきるように熱処理、または酸化、窒化などの表面処理工程を行うことが好ましい。
【0066】
多層発光構造体薄膜560は第1オミック接触電極570及び第2オミック接触電極540を介して電流を注入する際に光子を生成する発光素子構造であって、基本的にn型半導体クラッド層、発光活性層、p型半導体クラッド層を備えており、各層はInx(GayAl1―y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、x+y>0)の組成を有する単結晶からなることが好ましい。図5を参照すると、第1オミック接触電極570をn型オミック接触電極とし、第2オミック接触電極540をp型オミック接触電極とすると、n型半導体クラッド層は第1オミック接触電極570の下部に位置し、p型半導体クラッド層は第2オミック接触電極540の上部に位置することが好ましい。
【0067】
第1オミック接触電極570または第2オミック接触電極540が接触して形成される多層発光構造体薄膜560の表面に、発光素子構造の内部で生成された光子を外部に最大限放出するための表面凹凸またはパターニング工程による光抽出構造層を導入したり、アルミニウム膜ナノグリッドポラライザー(aluminum film nano―grid polarizer)を備えることがさらに好ましい。
【0068】
(支持基板を用いた垂直構造半導体発光素子の製造方法)
図6は、本発明による垂直構造半導体発光素子の製造方法を示すフローチャートである。図7乃至図17は、図6に示された各ステップを示す断面図であって、図6を説明するに図7乃至図17を参照する。
【0069】
図6を参照すると、本発明による垂直構造半導体発光素子の製造方法600は、第1ウェハの準備ステップS610、金属ホイルの準備ステップS620、第2ウェハの準備ステップS630、ボンディングステップS640、サファイア基板の分離ステップS650、多層発光構造体のアイソレーションステップS660、第1ウェハの後工程ステップS670、選択支持基板の分離ステップS680及び単一チップの製作ステップS690を備えて形成される。
【0070】
第1ウェハの準備ステップS610では、サファイアのようなサファイア基板の上部にグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜及びその他のオミック接触電極などを形成し、その上に第1金属厚膜1010a及び第1−1ボンディング層1020a1が形成された第1ウェハ1001を準備する(図10の(a)参照)。
【0071】
図7は第1ウェハ1001を準備するステップを示す図面である。図7を参照すると、サファイア基板710の上部に多層発光構造体薄膜720を積層した後(図7の(a)参照)、第2オミック接触電極730、絶縁体薄膜740及び第1電気伝導性薄膜750を順次積層形成し(図7の(b)参照)、その後、第2電気伝導性薄膜760を積層形成する(図7の(c)参照)。
【0072】
多層発光構造体薄膜720は最も一般的なグループ3−5族窒化物系半導体薄膜 成長装備であるMOCVD及びMBEシステムを用いてサファイア基板710の上部に基本的に必要な層、具体的に、低温及び高温バッファ層(low and high temperature buffering layer)、n型半導体クラッド層(n-type semiconductor cladding layer)、発光活性層(light―emitting active layer)、p型半導体クラッド層(p―type semiconductor cladding layer)を順次積層成長させて形成することができる。
【0073】
例えば、グループ3−5族窒化物系半導体薄膜720は透明なサファイア基板710の上部にMOCVD(metal organic chemical vapor deposition)、液相エピタキシャル法(liquid phase epitaxy)、水素液相成長(hydride vapor phase epitaxy)、分子ビームエピタキシャル法 (Molecular beam epitaxy)、MOVPE(metal organic vapor phase epitaxy)の装備を用いて積層して形成することができる。その積層過程は、サファイアの上部に600℃以下の温度で直接的に積層成長させた低温バッファ層を始めとしてシリコン(Si)がドーピングされたグループ3−5族窒化物系半導体からなる高温バッファ層、シリコン(Si)がドーピングされたn型半導体クラッド層(Si-doped semiconductor cladding layer)、半導体発光活性層(semiconductor light―emitting
active layer)、マグネシウム(Mg)がドーピングされたp型半導体クラッド層(Mg―doped semiconductor cladding layer)を順次積層して形成することができる。
【0074】
グループ3−5族窒化物系半導体薄膜を構成する低温及び高温バッファ層、n型半導体クラッド層、半導体発光活性層、p型半導体クラッド層のそれぞれは、Inx(GayAl1−y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、x+y>0)の組成を有することが好ましい。上記発光活性層は、Inx(GayAl1−y)Nの障壁層とInx(GayAl1−y)Nの井戸層からなる単一量子井戸(single quantum well:
SQW )構造または多重量子井戸(multi quantum well:MQW ) 構造であってもよく、発光活性層のIn、Ga、Alの組成比を調節することによりInN(〜0.7eV)のバンドギャップを有する長波長からAlN(〜6.2eV)のバンドギャップを有する短波長の発光素子まで自由に製作することができる。井戸層は障壁層よりもバンドギャップを低くしてキャリアである電子及び正孔が井戸に集まるようにすることが内部量子効率の向上のために好ましく、特に、発光特性を向上させるとともに順方向の駆動電圧を低下させるために井戸層、障壁層のうちの少なくとも1箇所にSiまたはMgをドーピングしてもよい。
【0075】
このとき、n型半導体クラッド層の表面には、後述するサファイア基板の分離後のn型オミック接触電極である第1オミック接触電極(図14の1410)が形成され、p型半導体クラッド層の表面にはp型オミック接触電極である第2オミック接触電極730及び絶縁体薄膜740が形成される。第2オミック接触電極730及び絶縁体薄膜740を多層発光構造体薄膜720の最上層部であるp型半導体クラッド層の上部に形成する前に、表面凹凸またはパターニング工程による光抽出構造層を導入したり、アルミニウム膜ナノグリッドポラライザーをさらに備えてもよい。
【0076】
第2オミック接触電極730の一部領域の上部には、図7の(b)に示すように、第1電気伝導性薄膜750が形成される。絶縁体薄膜740及び第1電気伝導性薄膜750の上部には物質間のボンディングを強化するための接着強化層、物質移動を防止する拡散障壁層、または電気メッキによる金属厚膜を形成する場合のシード層を含む第2電気伝導性薄膜760が形成される(図7の(c)参照)。
【0077】
また、図7には示されていないが、場合によって、単一チップの製作を容易にするために、多数の長方形または正方形が規則的に配列されるパターニングと乾式エッチング工程を用いて、多層発光構造体薄膜720の発光活性層よりも深くトレンチ(trench)を形成してもよい。
【0078】
多層発光構造体薄膜720の上部に積層形成された反射性第2オミック接触電極730は、Ag、Al、Rh、Pt、Au、Cu、Ni、Pd、金属性シリサイド、Ag系合金、Al系合金、Rh系合金、CNTNs、透明伝導性酸化物、透明伝導性窒化物のうちの少なくとも一つを含む物質で形成され、絶縁体薄膜740は、SiO2、SiNx、AlN、ITO、Al2O3、MgF、SnO2、ZnO2などを始めとして透明な酸化物、透明窒化物または透明なフッ化物で形成されることができる。構造的側面では、上記絶縁体薄膜740は、ODR構造及びDBR構造を有することが好ましい。
【0079】
第1電気伝導性薄膜750及び第2電気伝導性薄膜760はAu、Al、Ag、Rh、Ru、Ir、Ti、V、Pd、W、Cr、Ni、Cu、Mo、Ta、Nb、Pt、NiCr、TiW、CuW、TiN、CrN、TiWNのうちの少なくとも一つを含む物質からなることが好ましい。
【0080】
結局、第1ウェハの準備ステップS610は、次のような手順で行わることができる。
【0081】
先ず、サファイア基板710上に積層成長された多層発光構造体薄膜720上に複数の第2オミック接触電極を形成する。その後、多層発光構造体薄膜720及び複数の第2オミック接触電極730上に絶縁体薄膜740を形成し、その後、絶縁体薄膜740の一部にエッチング及び蒸着などの方法により複数の第2オミック接触電極730上に複数の第1電気伝導性薄膜750を形成する。その後、絶縁体薄膜740及び複数の第2オミック接触電極730上に拡散障壁層及び接着強化層が含まれ、
第1金属厚膜1010aが電気メッキまたは非電気メッキにより形成される場合のシード層が含まれる、第2電気伝導性薄膜760を形成し、その上に第1金属厚膜1010a及び第1−1ボンディング層1020a1を形成する。
【0082】
金属ホイルの準備ステップS620では、金属ホイル810の上部面及び下部面に第1−2ボンディング層1020a2及び第2−1ボンディング層1020b1を積層形成する(図10の(b)参照)。
【0083】
図8は、上述したヒートシンク支持台(図5の510参照)を構成する金属ホイル810を示す断面図であって、金属ホイル810は電気及び熱的に伝導性を有する999μm以下の厚さの圧延加工された金属、合金、または固溶体のうちの一つで形成される。特に、上記金属ホイル810は、Cu、Al、Ni、Nb、W、Mo、Ta、Ti、Au、Ag、Pd、Pt、Cr、Fe、V、Si、Geのうちの少なくとも一つを含むことが好ましい。
【0084】
ボンディングステップS640では、ボンディングの効果を高めるために、金属ホイル810の上部面及び下部面に第1−2ボンディング層1020a2及び第2−1ボンディング層1020b1を形成する前に、予め接着強化層を形成してもよい。
【0085】
第2ウェハの準備ステップS630では、選択支持基板910上に犠牲層920、第2金属厚膜1010b及び第2−2ボンディング層1020b2が順次積層形成された、図4に示された本発明による支持基板400のような構造の第2ウェハ1002を準備する(図10の(c)参照)。
【0086】
上記の犠牲層920、金属厚膜1010b及び第2−2ボンディング層1020b2は、物理的蒸着や化学的蒸着方法、または電気メッキのような電気化学蒸着方法などにより選択支持基板910上に順次形成されることができる。
【0087】
特に、犠牲層920は、Eービーム蒸着(e-beam evaporat)、熱蒸着(thermal evaporation)、MOCVD、スパッタリング及びPLD(Pulsed Laser Deposition)方法のうちの一つにより形成され、第2金属厚膜1010b及び第1ウェハの第1金属厚膜1010aは電気メッキまたは非電気メッキにより形成されることが好ましい。
【0088】
また、第2金属厚膜1010b上に拡散障壁層または接着強化層をさらに形成した後に第2−2ボンディング層1020b2を形成してもよい。
【0089】
ボンディングステップS640では、第1ウェハ1001の第1−1ボンディング層1020a1と金属ホイル810の第1−2ボンディング層1020a2、そして、金属ホイル810の第2−1ボンディング層1020b1と第2ウェハ1002の第2−2ボンディング層1020b2をウェハ対ウェハでボンディングする(図11参照)。このために、それぞれのボンディング層はGa、Bi、In、Sn、Pb、Au、Al、Ag、Cu、Ni、Pd、Si、Geの成分のうちの少なくとも一つを含むソルダリングまたはブレイジング合金物質からなることが好ましい。また、それぞれのボンディング層を形成する前に、物質間のボンディングを強化するための接着強化層と物質移動を防止する拡散障壁層を導入してもよい。
【0090】
ボンディングステップ640で、第1金属厚膜及び第2金属厚膜1010a,1010bは熱的及び構造的なストレスを緩和させるなどの様々な役割をするが、このような金属厚膜は電気及び熱的に伝導性の高いAu、Cu、Ni、Ag、Mo、Al、Nb、W、Ti、Cr、Ta、Al、Pd、Pt、Siのうちの少なくとも1つの成分を含む金属、合金、または固溶体からなることができ、通常の物理的または化学的な蒸着方法(CVD/PVD)により形成してもよく、電気メッキ、非電気メッキ方法により形成することがより好ましい。
【0091】
ボンディングステップS640は、熱-圧縮ボンディング方法により行われ得るが、少なくとも100℃以上600℃以下の温度及び1〜200Mpaの圧力で行われることができる。
【0092】
ボンディングが完了されると、図11に示すように、第1ウェハ1001のサファイア基板710から第2ウェハ1002の選択支持基板910まで垂直構造を有する結果物が生成される。
【0093】
サファイア基板の分離ステップS650では、上記ボンディングステップS640でボンディングされた結果物から第1ウェハのサファイア基板710を分離する(図12参照)。
【0094】
サファイア基板710は一般的なレーザリフトオフ技術を用いて分離してもよい。強いエネルギー源であるレーザビームをサファイア基板の裏面に照射すると、グループ3−5族窒化物系半導体の単結晶からなる多層発光構造体薄膜720とサファイア基板710との間の界面でレーザー吸収が強く起き、これにより界面に存在する窒化ガリウム(GaN)の熱化学分解反応によりサファイア基板710が分離除去される。
【0095】
サファイア基板710の除去後に、空気に露出される多層発光構造体薄膜720の表面をH2SO4、HCl、KOH、BOEのうちの少なくとも一つにより30℃乃至200℃の温度で表面処理するステップをさらに行うことが好ましい。また追加的に機械-化学的研磨(mechanical―chemical polishing)と次いでの湿式エッチングによりサファイア基板710を完全に除去することも好ましい。サファイア基板に対する湿式エッチングは硫酸(H2SO4)、クロム酸(CrO3)、リン酸(H3PO4)、ガリウム(Ga)、マグネシウム(Mg)、インジウム(In)、アルミニウム(Al)のうちのいずれか1つまたはこれらの組み合わせによる混合溶液をエッチング溶液にして行うことが好ましい。上記湿式エッチング溶液の温度は200℃以上であることがさらに好ましい。
【0096】
サファイア基板710の分離が完了されると、図12に示すように、第1ウェハ1001の多層発光構造体薄膜720から第2ウェハ1002の選択支持基板910まで垂直構造を有する結果物が形成される。
【0097】
多層発光構造体のアイソレーションステップS660では、多数の発光素子を製造するために、サファイア基板710が分離されて第1ウェハの表面に露出される多層発光構造体薄膜720をアイソレーションする(図13参照)。
【0098】
図13は、サファイア基板が分離された後に、空気に露出された多層発光構造体薄膜720を単一チップのディメンション(dimension)と形状(shape)にアイソレーション工程を行った後の断面図である。
【0099】
図13を参照すると、アイソレーション過程は乾式エッチングまたは湿式エッチング工程を用いて少なくとも絶縁体薄膜740が空気に露出するまで多層発光構造体薄膜720を湿式エッチングまたは乾式エッチング工程を行う。
【0100】
第1ウェハの後工程ステップS670では、アイソレーションされたそれぞれの多層発光構造体薄膜720上に第1オミック接触電極1410を形成し、多層発光構造体薄膜720側面にパシベーション薄膜1420を形成する。
【0101】
図14は、それぞれの多層発光構造体薄膜720に対して、側面パシベーション薄膜1420と第1オミック接触電極1410が形成された結果を示す断面図である。
【0102】
図14を参照すると、第1ウェハの後工程ステップS670では、ウェハクリーニングを始めとして発光素子の側面パシベーション薄膜(thin side passivation film:1420)及び第1オミック接触電極1410物質を形成する工程と次の熱処理などの後工程を行う。
【0103】
より詳細に説明すると、第1ウェハの後工程ステップS670では、多層発光構造体薄膜720であるバッファ層またはn型半導体クラッド層の上部に第1オミック接触電極物質の蒸着及び熱処理工程を経て熱的に安定した第1オミック接触電極1410を形成し、Si3N4、SiO2、または各種電気絶縁性物質のうちの少なくとも一つを用いて上記グループ3−5族窒化物系半導体素子の表面または側面を電気的に完全に保護するパシベーション薄膜1420を形成する。
【0104】
第1オミック接触電極1410はAl、Ti、Cr、Ta、Ag、Al、Rh、Pt、Au、Cu、Ni、Pd、In、La、Sn、Si、Ge、Zn、Mg、NiCr、PdCr、CrPt、NiTi、TiN、CrN、SiC、SiCN、InN、AlGaN、InGaN、希土類金属及び合金、金属性シリサイド、半導体性シリサイド、CNTNs、透明伝導性酸化物、透明伝導性窒化物のうちの少なくとも一つを含む物質で形成することが好ましい。
【0105】
選択支持基板の分離ステップS680では、レーザリフトオフ工程や化学的エッチング工程などを用いて第2ウェハ1002から選択支持基板910を分離する。
【0106】
図15は、第2ウェハ1002から選択支持基板910が分離された結果物の断面図を示すものである。
【0107】
選択支持基板910が光学的に透明である場合は、選択支持基板910を分離するために、犠牲層として用いられる物質に応じて適正な吸収波長帯を有するレーザビームを透明な選択支持基板910の裏面に照射すると、上述したサファイア基板の分離の場合と同様に、犠牲層920と透明な選択支持基板910との間の界面でレーザ吸収が強く起き、これにより界面に存在する犠牲層920物質の熱化学分解反応または機械的衝撃による剥離(separation)により選択支持基板910が分離される。この場合、空気に露出される犠牲層920の残留物をH2SO4、HCl、KOH、BOEを始めとして各種酸、塩基、塩溶液で、30℃乃至200℃の温度で処理するステップを含むことが好ましい。
【0108】
また上記のレーザリフトオフ工程以外に、追加的に機械-化学的研磨と次いでの湿式エッチングにより選択支持基板910を完全に除去することができる。このとき、犠牲層920として用いられる物質としては、窒素または酸素と結合した単結晶、多結晶または非晶質状の化合物があるが、GaN、InGaN、ZnO、InN、In2O3、ITO、SnO2、In2O3、Si3N4、SiO2、BeMgO、MgZnO、TiN、VN、CrN、TaNなどを例として挙げることができる。
【0109】
また、犠牲層920としては化学的エッチング工程により選択支持基板910を分離して除去できる金属、合金、固溶体、酸化物、窒化物または高温性有機物も用いることができる。この場合、犠牲層920を除去することにより選択支持基板910が自然に分離されるので、別途のレーザリフトオフ工程などを行う必要がない。
【0110】
金属ホイル810と金属厚膜1010a,1010bで構成されたヒートシンク支持台(図17の1710参照)の厚さが構造的に安定になるに十分な厚さである場合は、別途の支持台ボンディング工程なしで、次の単一チップ製作ステップS690を行ってもかまわない。しかし、ヒートシンク支持台1710の厚さが構造的に不安定になる、不十分な厚さである場合は、図面には示されていないが、金属、合金、または電気伝導性接着剤からなる別途のボンディング層を形成し、当該別途のボンディング層を用いて必要な厚さだけの補助支持台をヒートシンク支持台1710にボンディングした後に単一チップの製作ステップS690を行うことが好ましい。このとき、補助支持台は熱的または電気的に優れた伝導性を有するSi、Ge、SiGe、ZnO、GaN、AlGaN、GaAs、AlN、BeOなどの単結晶または多結晶ウェハ、またはMo、Cu、Ni、Nb、Ta、Ti、Au、Ag、Cr、NiCr、CuW、CuMo、NiWなどの金属ホイル、またはCu/Mo/Cu、Cu/W/Cu、Ni/Mo/Ni、Cu/Ti/Cu、Cu/AlN/Cu、Cu/Al2O3/Cu、Cu/GaAs/Cu、Cu/Si/Cuなどのラミネイト構造などで形成されることができる。
【0111】
また、予め有機または無機ボンディング物質で臨時支持基板を第1ウェハ1001の表面にボンディングした後に、選択支持基板の分離ステップS680を行うこともできる。
【0112】
単一チップの製作ステップS690では、上記のボンディングステップS640から選択支持基板の分離ステップS680まで行なって得られた結果物を垂直方向に切断して単一チップを製作する。
【0113】
図16は、単一チップを製造するステップを示す断面図である。
【0114】
図16を参照すると、単一チップ形態にアイソレーションされた側面ペイベイション薄膜1420間をレーザ切断(laser scribing)またはソーイング(sawing)などの機械的切断工程を用いて単一チップを完成する。このとき、グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜720内の微細なクラックを始めとして機械的衝撃と上記レーザ切断やソーイング工程から発生する多量の熱により劣化(thermal degradation)することがあり、この問題は本発明による半導体発光素子に備えられた金属ホイル810や第1、第2金属厚膜1010a,1010bが衝撃を吸収し、熱を放出することにより、充分に緩和されることができる。
【0115】
図17は、最終的に完成された単一チップ形態の垂直構造半導体発光素子の断面を示すものである。
【0116】
図17を参照すると、最終的に完成された半導体発光素子は垂直構造を有し、2つの金属厚膜1010a,1010bと金属ホイル810で構成されたヒートシンク支持台1710がグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体の上部に構造的に安定に形成されている。
【0117】
(垂直構造半導体発光素子II)
図5及び図17には2つの金属厚膜と金属ホイルで構成されたヒートシンク支持台510、1710が示されているが、2つの金属厚膜のうち一つだけが存在してもよい。このような構造を有する半導体発光素子の例は、図18及び図19に示されている。
【0118】
図18は、本発明による垂直構造半導体発光素子の他の実施例を示す断面図である。
【0119】
図18に示された垂直構造半導体発光素子1800は、第1金属厚膜1010aが形成されなく、金属ホイル810の下部面に第2金属厚膜1010bがボンディング層1020b1,1020b2によりボンディングされて構成されたヒートシンク支持台1810を備えることを特徴とする。
【0120】
したがって、本実施例による半導体発光素子1800は、概略的に、第2金属厚膜1010b-金属ホイル810-多層発光構造体薄膜720の垂直構造となっている。
【0121】
図18に示された垂直構造半導体発光素子を製造する方法においても、原則的には図6に示された製造方法をそのまま用いることができる。但し、第1ウェハの準備ステップS610で第1金属厚膜1010aを形成しない。
【0122】
図19は、本発明による垂直構造半導体発光素子のまた他の実施例を示す断面図である。
【0123】
図19に示された垂直構造半導体発光素子1900は第2金属厚膜1010bが形成されなく、金属ホイル810の上部面に第1金属厚膜1010aがボンディング層1010a1,1020a2によりボンディングされて構成されたヒートシンク支持台1910を備えることを特徴とする。
【0124】
したがって、本実施例による半導体発光素子1900は、概略的に、金属ホイル810-第1金属厚膜1010a-多層発光構造体薄膜720の垂直構造となっている。
【0125】
図19に示された垂直構造半導体発光素子を製造する方法においても、原則的には図6に示された製造方法をそのまま用いることができる。但し、第2ウェハの準備ステップS620で第2金属厚膜1010aを形成しないか、ウェハ対ウェハボンディングの後に、選択支持基板910を分離する際に第2金属厚膜1010aまで除去することにより、製造することが可能である。第2金属厚膜1010aの除去は、図4のパターニングされた支持基板を適切に用いると、物理的または化学的エッチング方法により行われることができる。
【0126】
上述したように、本発明による支持基板、垂直構造を有する垂直構造半導体発光素子、その製造方法などは他の分野に容易に適用できる。特に、サファイア基板の上部にグループ3−5族窒化物系半導体を成長させることにより製作されるホモエピタキシャルグループ3−5族窒化物系半導体成長基板、グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜を用いた垂直構造のレーザダイオード及びトランジスターなどを含む各種光電子素子にも応用が可能である。
【0127】
以上では本発明の実施例を中心に説明したが、当業者の水準で多様な変更や変形を加えることができる。このような変更と変形が本発明の範囲を逸脱しない限り、本発明に属するものといえる。したがって本発明の権利範囲は、以下に記載される特許請求の範囲によって判断されるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜が積層されるサファイア基板との熱膨脹係数の差が5ppm以下である物質からなる選択支持基板と、
前記選択支持基板上に形成される犠牲層(sacrificial layer)と、
前記犠牲層の上部に形成される金属厚膜(thick metal film)と、
前記金属厚膜の上部に形成され、ソルダリング(soldering)またはブレイジング(brazing)合金物質からなるボンディング層と、
を備えることを特徴とする垂直構造半導体発光素子製造用支持基板。
【請求項2】
前記選択支持基板は、
サファイア(Al2O3)、SiC、窒化アルミニウム(AlN)、MgO、AlSiC、BN、BeO、TiO2、SiO2、GaN、ZnO及びガラスからなる群より選択される1つまたはそれ以上の物質からなる単結晶、多結晶または非晶質基板であることを特徴とする請求項1に記載の垂直構造半導体発光素子製造用支持基板。
【請求項3】
前記犠牲層は、
(i)窒素または酸素と結合された単結晶、多結晶または非晶質状の化合物からなる場合、GaN、InGaN、ZnO、GaZnO、MgZnO、InZnO、InN、In2O3、GaInO3、MgInO4、CuInO2、ZnInO、ITO、SnO2、Si3N4、SiO2、BeMgO、MgZnO、TiN、VN、CrN及びTaNからなる群より選択される少なくとも1つの物質を含み、
(ii)化学的エッチングにより除去可能な物質からなる場合、化学的エッチング可能な金属、合金、固溶体、酸化物、窒化物及び高温性有機物からなる群より選択される少なくとも1つの物質を含み、
(iii)耐熱性接着物質からなる場合、ポリイミドからなる耐熱性接着剤、シリコン接着剤及びポリビニルブチラルレジンからなる群より選択される少なくとも1つの物質を含み、
(iv)SOG(Spin on Glass)薄膜である場合、シリケートまたはシロキサンタイプであるものを含み、
(v)SOD(Spin On Dielectrics)である場合、シリケート、シロキサン、メチルシルセスキオキサン(MSQ)、水素シルセスキオキサン(HSQ)、MQS+HSQ、パーヒドロシラザン(TCPS)、ポリシラザンのようなケミカルを含み、
(vi)フォトレジストからなる場合、AZ系列、SU−8系列、TLOR系列、TDMR系列及びGXR系列からなる群より選択される少なくとも1つの物質を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の垂直構造半導体発光素子製造用支持基板。
【請求項4】
前記金属厚膜は、
Au、Cu、Ni、Ag、Mo、Al、Nb、W、Ti、Cr、Ta、Al、Pd、Pt及びSiからなる群より選択される少なくとも1つの成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の垂直構造半導体発光素子製造用支持基板。
【請求項5】
前記金属厚膜は、
0.1〜999μmの厚さを有することを特徴とする請求項1に記載の垂直構造半導体発光素子製造用支持基板。
【請求項6】
前記ボンディング層は、
Ga、Bi、In、S、n、Pb、Au、Al、Ag、Cu、Ni、Pd、Si及びGeからなる群より選択される2つ以上の成分を含む合金からなることを特徴とする請求項1に記載の垂直構造半導体発光素子製造用支持基板。
【請求項7】
前記犠牲層、金属厚膜、ボンディング層のうちの少なくとも1つがパターニングされているか、
前記犠牲層、金属厚膜、ボンディング層及び前記選択支持基板の一部までパターニングされていることを特徴とする請求項1に記載の垂直構造半導体発光素子製造用支持基板。
【請求項8】
垂直構造半導体発光素子を製造する方法において、
(a)サファイア基板の上部にグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜、第2オミック接触電極、第1金属厚膜及び第1−1ボンディング層が順次形成された第1ウェハを準備するステップと、
(b)上部面に第1−2ボンディング層が形成され、下部面に第2−1ボンディング層が形成された金属ホイルを準備するステップと、
(c)選択支持基板の上部に犠牲層、第2金属厚膜及び第2−2ボンディング層が順次形成された第2ウェハとして、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の半導体発光素子製造用支持基板を準備するステップと、
(d)前記第1−1ボンディング層と第1−2ボンディング層とがボンディングされ、前記第2−1ボンディング層と第2−2ボンディング層とがボンディングされるように、前記第1ウェハ、金属ホイル及び第2ウェハをボンディングするステップと、
(e)前記(d)の結果物からレーザリフトオフ(Laser Lift−off)工程により前記第1ウェハのサファイア基板を分離するステップと、
(f)前記(e)ステップにより露出される多層発光構造体薄膜をアイソレーション(isolation)するステップと、
(g)前記(f)ステップでアイソレーションされた多層発光構造体のそれぞれの表面に複数の第1オミック接触電極を形成し、側面パシベーション薄膜を形成するステップと、
(h)前記第2ウェハの選択支持基板を分離するステップと、
(i)前記(h)の結果物を垂直方向に切断してチップを製作するステップと、
を含むことを特徴とする垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項9】
前記(a)ステップの多層発光構造体薄膜は、
n型半導体クラッド層、発光活性層及びp型半導体クラッド層を備え、
前記各層は、Inx(GayAl1−y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、x+y>0)である組成を有する単結晶からなることを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項10】
前記(a)ステップは、
(a1)前記多層発光構造体薄膜上に第2オミック接触電極を形成するステップと、
(a2)前記多層発光構造体薄膜及び前記第2オミック接触電極上に絶縁体薄膜を形成するステップと、
(a3)前記第2オミック接触電極上に第1電気伝導性薄膜を形成するステップと、
(a4)前記絶縁体薄膜及び前記第2オミック接触電極上に第2電気伝導性薄膜を形成するステップと、
(a5)前記第2電気伝導性薄膜上に前記第1金属厚膜を形成するステップと、
(a6)前記第1金属厚膜上に前記第1−1ボンディング層を形成するステップと、
を備えることを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項11】
前記第2電気伝導性薄膜には拡散障壁層(diffusion barrier layer)及び接着強化層(adhesion−enhancing layer)が含まれ、
前記第1金属厚膜が電気メッキまたは非電気メッキにより形成される場合、シード層がさらに含まれることを特徴とする請求項10に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項12】
前記(b)ステップは、
前記金属ホイルの上部面及び下部面に接着強化層を形成した後に、前記第1−2ボンディング層及び前記第2−1ボンディング層をさらに形成することを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項13】
前記(c)ステップは、
前記第2金属厚膜上に拡散障壁層または接着強化層をさらに形成した後に、前記第2−2ボンディング層を形成することを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項14】
前記(c)ステップの犠牲層は、
Eービーム蒸着(e−beam evaporation)または熱蒸着法(thermal evaporation)、MOCVD、スパッタリング及びPLD(Pulsed Laser Deposition)方法のうちのいずれか1つにより形成されることを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項15】
前記第1金属厚膜または第2金属厚膜は、
電気メッキまたは非電気メッキにより形成されることを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項16】
前記(d)ステップは、
100℃〜600℃の温度及び1〜200MPaの圧力で熱-圧縮ボンディング方法により行われることを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項17】
前記(e)ステップは、
前記レーザリフトオフ工程後に機械-化学的研磨(chemo−mechanical polishing)または湿式エッチング工程をさらに行うことを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項18】
前記(h)ステップは、
レーザリフトオフ工程を用いて前記選択支持基板を分離するか、
化学的エッチングにより前記犠牲層を除去して前記選択支持基板を分離することを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項19】
前記(h)ステップは、
有機または無機ボンディング物質で臨時支持基板を前記第1ウェハの表面にボンディングした後に行われることを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項20】
前記(h)ステップの後に、前記選択支持基板及び前記犠牲層の除去された部分に別途の補助支持台を形成することを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項21】
前記補助支持台は、
I)Si、Ge、SiGe、ZnO、GaN、AlGaN、GaAs、AlN及びBeOの中から選択される単結晶または多結晶ウェハ、
II)Mo、Cu、Ni、Nb、Ta、Ti、Au、Ag、Cr、NiCr、CuW、CuMo及びNiWの中から選択される金属ホイル、または
III)Cu/Mo/Cu、Cu/W/Cu、Ni/Mo/Ni、Cu/Ti/Cu、Cu/AlN/Cu、Cu/Al2O3/Cu、Cu/GaAs/Cu及びCu/Si/Cuの中から選択されるラミネート構造で形成されることを特徴とする請求項20に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項22】
前記(a)ステップでの前記第2オミック接触電極を形成する前に、または前記(g)ステップでの前記第1オミック接触電極を形成する前に、
前記多層発光構造体薄膜の上部に表面凹凸、パターニング工程を用いて光抽出構造層またはアルミニウム膜ナノグリッドポラライザー(aluminum film nano−grid polarizer)のうちの少なくとも1つをさらに形成することを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項23】
垂直構造半導体発光素子を製造する方法において、
(a)サファイア基板の上部にグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜、第2オミック接触電極及び第1−1ボンディング層が順次形成された第1ウェハを準備するステップと、
(b)上部面に第1−2ボンディング層が形成され、下部面に第2−1ボンディング層が形成された金属ホイルを準備するステップと、
(c)選択支持基板の上部に犠牲層、第2金属厚膜及び第2−2ボンディング層が順次形成された第2ウェハとして、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の半導体発光素子製造用支持基板を準備するステップと、
(d)前記第1−1ボンディング層と第1−2ボンディング層とがボンディングされ、前記第2−1ボンディング層と第2−2ボンディング層とがボンディングされるように前記第1ウェハ、金属ホイル及び第2ウェハをボンディングするステップと、
(e)前記(d)の結果物から、レーザリフトオフ工程を用いて前記第1ウェハのサファイア基板を分離するステップと、
(f)前記(e)ステップにより露出される多層発光構造体薄膜をアイソレーションするステップと、
(g)前記(f)ステップでアイソレーションされた多層発光構造体それぞれの表面に複数の第1オミック接触電極を形成し、側面パシベーション薄膜を形成するステップと、
(h)前記第2ウェハの選択支持基板を分離するステップと、
(i)前記(h)の結果物を垂直方向に切断してチップを製作するステップと、
を備えることを特徴とする垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項24】
前記(h)ステップは、
有機または無機ボンディング物質で臨時支持基板を前記第1ウェハの表面にボンディングした後に行われることを特徴とする請求項23に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項25】
前記(h)ステップの後に、前記選択支持基板及び前記犠牲層の除去された部分に別途の補助支持台を形成することを特徴とする請求項23に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項26】
前記補助支持台は、
I)Si、Ge、SiGe、ZnO、GaN、AlGaN、GaAs、AlN及びBeOの中から選択される単結晶または多結晶ウェハ、
II)Mo、Cu、Ni、Nb、Ta、Ti、Au、Ag、Cr、NiCr、CuW、CuMo及びNiWの中から選択される金属ホイル、または
III)Cu/Mo/Cu、Cu/W/Cu、Ni/Mo/Ni、Cu/Ti/Cu、Cu/AlN/Cu、Cu/Al2O3/Cu、Cu/GaAs/Cu及びCu/Si/Cuの中から選択されるラミネート構造で形成されることを特徴とする請求項25に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項27】
垂直構造半導体発光素子を製造する方法において、
(a)サファイア基板の上部にグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜、複数の第2オミック接触電極、第1金属厚膜及び第1−1ボンディング層が順次形成された第1ウェハを準備するステップと、
(b)上部面に第1−2ボンディング層が形成され、下部面に第2−1ボンディング層が形成された金属ホイルを準備するステップと、
(c)選択支持基板の上部に犠牲層及び第2−2ボンディング層が順次形成された第2ウェハを準備するステップと、
(d)前記第1−1ボンディング層と第1−2ボンディング層とがボンディングされ、前記第2−1ボンディング層と第2−2ボンディング層とがボンディングされるように前記第1ウェハ、金属ホイル及び第2ウェハをボンディングするステップと、
(e)前記(d)の結果物から、レーザリフトオフ工程を用いて前記第1ウェハのサファイア基板を分離するステップと、
(f)前記(e)ステップにより露出される多層発光構造体薄膜をアイソレーションするステップと、
(g)前記(f)ステップでアイソレーションされた多層発光構造体それぞれの表面に複数の第1オミック接触電極を形成し、側面パシベーション薄膜を形成するステップと、
(h)前記第2ウェハの選択支持基板を分離するステップと、
(i)前記(h)の結果物を垂直方向に切断してチップを製作するステップと、
を備えることを特徴とする垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項28】
前記(h)ステップは、
有機または無機ボンディング物質で臨時支持基板を前記第1ウェハの表面にボンディングした後に行われることを特徴とする請求項27に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項29】
前記(h)ステップの後に、前記選択支持基板及び前記犠牲層の除去された部分に別途の補助支持台を形成することを特徴とする請求項27に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項30】
前記補助支持台は、
I)Si、Ge、SiGe、ZnO、GaN、AlGaN、GaAs、AlN及びBeOの中から選択される単結晶または多結晶ウェハ、
II)Mo、Cu、Ni、Nb、Ta、Ti、Au、Ag、Cr、NiCr、CuW、CuMo及びNiWの中から選択される金属ホイル、または
III)Cu/Mo/Cu、Cu/W/Cu、Ni/Mo/Ni、Cu/Ti/Cu、Cu/AlN/Cu、Cu/Al2O3/Cu、Cu/GaAs/Cu及びCu/Si/Cuの中から選択されるラミネート構造で形成されることを特徴とする請求項29に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項31】
上部に第1オミック接触電極が形成され、下部に第2オミック接触電極、絶縁体薄膜、第1電気伝導性薄膜、第2電気伝導性薄膜及び第1金属厚膜が順次形成されており、側面にパシベーション薄膜が形成されているグループ3−5族窒化物系半導体からなる発光構造体と、
第1金属厚膜の下部に第1ボンディング層によりボンディングされている金属ホイルと、
前記金属ホイルの下部に第2ボンディング層によりボンディングされている第2金属厚膜と、
を備えることを特徴とする垂直構造半導体発光素子。
【請求項32】
上部に第1オミック接触電極が形成され、下部に第2オミック接触電極、絶縁体薄膜、第1電気伝導性薄膜、第2電気伝導性薄膜が順次形成されており、側面にパシベーション薄膜が形成されているグループ3−5族窒化物系半導体からなる発光構造体と、
前記第2電気伝導性薄膜の下部に第1ボンディング層によりボンディングされている金属ホイルと、
前記金属ホイルの下部に第2ボンディング層によりボンディングされている第2金属厚膜と、
を備えることを特徴とする垂直構造半導体発光素子。
【請求項33】
上部に第1オミック接触電極が形成され、下部に第2オミック接触電極、絶縁体薄膜、第1電気伝導性薄膜、第2電気伝導性薄膜及び第1金属厚膜が順次形成されており、側面にパシベーション薄膜が形成されているグループ3−5族窒化物系半導体からなる発光構造体と、
第1金属厚膜の下部に第1ボンディング層によりボンディングされている金属ホイルと、
を備えることを特徴とする垂直構造半導体発光素子。
【請求項34】
前記多層発光構造体薄膜は、
上部からn型半導体クラッド層、発光活性層及びp型半導体クラッド層を備え、
前記各層は、Inx(GayAl1−y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、x+y>0)である組成を有する単結晶からなることを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項35】
多層発光構造体薄膜の上部または下部に、表面凹凸、光抽出構造層、アルミニウム膜ナノグリッドポラライザーのうちの少なくとも1つがさらに形成されることを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項36】
前記金属ホイルは、
0.1〜999μmの厚さを有することを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項37】
前記金属ホイルは、
Cu、Al、Ni、Nb、W、Mo、Ta、Ti、Au、Ag、Pd、Pt、Cr、Fe、V、Si及びGeからなる群より選択される少なくとも1つの成分を含む板状の金属、合金または固溶体であることを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項38】
前記第1金属厚膜は、
Au、Cu、Ni、Ag、Mo、Al、Nb、W、Ti、Cr、Ta、Al、Pd、Pt及びSiからなる群より選択される少なくとも1つの成分を含む金属、合金または固溶体からなることを特徴とする請求項31または請求項33に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項39】
前記第1金属厚膜は、
0.1〜999μmの厚さに形成されることを特徴とする請求項31または請求項33に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項40】
前記第2金属厚膜は、
Au、Cu、Ni、Ag、Mo、Al、Nb、W、Ti、Cr、Ta、Al、Pd、Pt及びSiからなる群より選択される少なくとも1つの成分を含む金属、合金または固溶体からなることを特徴とする請求項31または請求項32に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項41】
前記第2金属厚膜は、
0.1〜999μmの厚さを有することを特徴とする請求項31または請求項32に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項42】
前記第1ボンディング層は、
Ga、Bi、In、Sn、Pb、Au、Al、Ag、Cu、Ni、Pd、Si、Ge及びZnからなる群より選択される少なくとも1つの成分を含むソルダリングまたはブレイジングの合金からなることを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項43】
前記第2ボンディング層は、
Ga、Bi、In、Sn、Pb、Au、Al、Ag、Cu、Ni、Pd、Si、Ge及びZnからなる群より選択される少なくとも1つの成分を含むソルダリングまたはブレイジングの合金からなることを特徴とする請求項31または請求項32に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項44】
前記第1オミック接触電極は、
Al、Ti、Cr、Ta、Ag、Al、Rh、Pt、Au、Cu、Ni、Pd、In、La、Sn、Si、Ge、Zn、Mg、NiCr、PdCr、CrPt、NiTi、TiN、CrN、SiC、SiCN、InN、AlGaN、InGaN、希土類金属、金属性シリサイド、半導体性シリサイド、CNTNs、透明伝導性酸化物及び透明伝導性窒化物からなる群より選択される少なくとも1つの成分を含む物質からなることを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項45】
前記第2オミック接触電極は、
Ag、Al、Rh、Pt、Au、Cu、Ni、Pd、金属性シリサイド、Ag系合金、Al系合金、Rh系合金、CNTNs、透明伝導性酸化物及び透明伝導性窒化物からなる群より選択される少なくとも1つの成分を含む物質からなることを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項46】
前記絶縁体薄膜は、
透明な酸化物、透明な窒化物または透明なフッ化物のうちのいずれか1つからなることを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項47】
前記絶縁体薄膜は、
ODR(omni-directional reflector)及びDBR(distributed Bragg reflector)構造で形成されたことを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項48】
前記第1電気伝導性薄膜または前記第2電気伝導性薄膜は、
Au、Al、Ag、Rh、Ru、Ir、Ti、V、Pd、W、Cr、Ni、Cu、Mo、Ta、Nb、Pt、NiCr、TiW、CuW、TiN、CrN及びTiWNからなる群より選択される少なくとも1つを含む物質からなることを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項1】
グループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜が積層されるサファイア基板との熱膨脹係数の差が5ppm以下である物質からなる選択支持基板と、
前記選択支持基板上に形成される犠牲層(sacrificial layer)と、
前記犠牲層の上部に形成される金属厚膜(thick metal film)と、
前記金属厚膜の上部に形成され、ソルダリング(soldering)またはブレイジング(brazing)合金物質からなるボンディング層と、
を備えることを特徴とする垂直構造半導体発光素子製造用支持基板。
【請求項2】
前記選択支持基板は、
サファイア(Al2O3)、SiC、窒化アルミニウム(AlN)、MgO、AlSiC、BN、BeO、TiO2、SiO2、GaN、ZnO及びガラスからなる群より選択される1つまたはそれ以上の物質からなる単結晶、多結晶または非晶質基板であることを特徴とする請求項1に記載の垂直構造半導体発光素子製造用支持基板。
【請求項3】
前記犠牲層は、
(i)窒素または酸素と結合された単結晶、多結晶または非晶質状の化合物からなる場合、GaN、InGaN、ZnO、GaZnO、MgZnO、InZnO、InN、In2O3、GaInO3、MgInO4、CuInO2、ZnInO、ITO、SnO2、Si3N4、SiO2、BeMgO、MgZnO、TiN、VN、CrN及びTaNからなる群より選択される少なくとも1つの物質を含み、
(ii)化学的エッチングにより除去可能な物質からなる場合、化学的エッチング可能な金属、合金、固溶体、酸化物、窒化物及び高温性有機物からなる群より選択される少なくとも1つの物質を含み、
(iii)耐熱性接着物質からなる場合、ポリイミドからなる耐熱性接着剤、シリコン接着剤及びポリビニルブチラルレジンからなる群より選択される少なくとも1つの物質を含み、
(iv)SOG(Spin on Glass)薄膜である場合、シリケートまたはシロキサンタイプであるものを含み、
(v)SOD(Spin On Dielectrics)である場合、シリケート、シロキサン、メチルシルセスキオキサン(MSQ)、水素シルセスキオキサン(HSQ)、MQS+HSQ、パーヒドロシラザン(TCPS)、ポリシラザンのようなケミカルを含み、
(vi)フォトレジストからなる場合、AZ系列、SU−8系列、TLOR系列、TDMR系列及びGXR系列からなる群より選択される少なくとも1つの物質を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の垂直構造半導体発光素子製造用支持基板。
【請求項4】
前記金属厚膜は、
Au、Cu、Ni、Ag、Mo、Al、Nb、W、Ti、Cr、Ta、Al、Pd、Pt及びSiからなる群より選択される少なくとも1つの成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の垂直構造半導体発光素子製造用支持基板。
【請求項5】
前記金属厚膜は、
0.1〜999μmの厚さを有することを特徴とする請求項1に記載の垂直構造半導体発光素子製造用支持基板。
【請求項6】
前記ボンディング層は、
Ga、Bi、In、S、n、Pb、Au、Al、Ag、Cu、Ni、Pd、Si及びGeからなる群より選択される2つ以上の成分を含む合金からなることを特徴とする請求項1に記載の垂直構造半導体発光素子製造用支持基板。
【請求項7】
前記犠牲層、金属厚膜、ボンディング層のうちの少なくとも1つがパターニングされているか、
前記犠牲層、金属厚膜、ボンディング層及び前記選択支持基板の一部までパターニングされていることを特徴とする請求項1に記載の垂直構造半導体発光素子製造用支持基板。
【請求項8】
垂直構造半導体発光素子を製造する方法において、
(a)サファイア基板の上部にグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜、第2オミック接触電極、第1金属厚膜及び第1−1ボンディング層が順次形成された第1ウェハを準備するステップと、
(b)上部面に第1−2ボンディング層が形成され、下部面に第2−1ボンディング層が形成された金属ホイルを準備するステップと、
(c)選択支持基板の上部に犠牲層、第2金属厚膜及び第2−2ボンディング層が順次形成された第2ウェハとして、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の半導体発光素子製造用支持基板を準備するステップと、
(d)前記第1−1ボンディング層と第1−2ボンディング層とがボンディングされ、前記第2−1ボンディング層と第2−2ボンディング層とがボンディングされるように、前記第1ウェハ、金属ホイル及び第2ウェハをボンディングするステップと、
(e)前記(d)の結果物からレーザリフトオフ(Laser Lift−off)工程により前記第1ウェハのサファイア基板を分離するステップと、
(f)前記(e)ステップにより露出される多層発光構造体薄膜をアイソレーション(isolation)するステップと、
(g)前記(f)ステップでアイソレーションされた多層発光構造体のそれぞれの表面に複数の第1オミック接触電極を形成し、側面パシベーション薄膜を形成するステップと、
(h)前記第2ウェハの選択支持基板を分離するステップと、
(i)前記(h)の結果物を垂直方向に切断してチップを製作するステップと、
を含むことを特徴とする垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項9】
前記(a)ステップの多層発光構造体薄膜は、
n型半導体クラッド層、発光活性層及びp型半導体クラッド層を備え、
前記各層は、Inx(GayAl1−y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、x+y>0)である組成を有する単結晶からなることを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項10】
前記(a)ステップは、
(a1)前記多層発光構造体薄膜上に第2オミック接触電極を形成するステップと、
(a2)前記多層発光構造体薄膜及び前記第2オミック接触電極上に絶縁体薄膜を形成するステップと、
(a3)前記第2オミック接触電極上に第1電気伝導性薄膜を形成するステップと、
(a4)前記絶縁体薄膜及び前記第2オミック接触電極上に第2電気伝導性薄膜を形成するステップと、
(a5)前記第2電気伝導性薄膜上に前記第1金属厚膜を形成するステップと、
(a6)前記第1金属厚膜上に前記第1−1ボンディング層を形成するステップと、
を備えることを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項11】
前記第2電気伝導性薄膜には拡散障壁層(diffusion barrier layer)及び接着強化層(adhesion−enhancing layer)が含まれ、
前記第1金属厚膜が電気メッキまたは非電気メッキにより形成される場合、シード層がさらに含まれることを特徴とする請求項10に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項12】
前記(b)ステップは、
前記金属ホイルの上部面及び下部面に接着強化層を形成した後に、前記第1−2ボンディング層及び前記第2−1ボンディング層をさらに形成することを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項13】
前記(c)ステップは、
前記第2金属厚膜上に拡散障壁層または接着強化層をさらに形成した後に、前記第2−2ボンディング層を形成することを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項14】
前記(c)ステップの犠牲層は、
Eービーム蒸着(e−beam evaporation)または熱蒸着法(thermal evaporation)、MOCVD、スパッタリング及びPLD(Pulsed Laser Deposition)方法のうちのいずれか1つにより形成されることを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項15】
前記第1金属厚膜または第2金属厚膜は、
電気メッキまたは非電気メッキにより形成されることを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項16】
前記(d)ステップは、
100℃〜600℃の温度及び1〜200MPaの圧力で熱-圧縮ボンディング方法により行われることを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項17】
前記(e)ステップは、
前記レーザリフトオフ工程後に機械-化学的研磨(chemo−mechanical polishing)または湿式エッチング工程をさらに行うことを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項18】
前記(h)ステップは、
レーザリフトオフ工程を用いて前記選択支持基板を分離するか、
化学的エッチングにより前記犠牲層を除去して前記選択支持基板を分離することを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項19】
前記(h)ステップは、
有機または無機ボンディング物質で臨時支持基板を前記第1ウェハの表面にボンディングした後に行われることを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項20】
前記(h)ステップの後に、前記選択支持基板及び前記犠牲層の除去された部分に別途の補助支持台を形成することを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項21】
前記補助支持台は、
I)Si、Ge、SiGe、ZnO、GaN、AlGaN、GaAs、AlN及びBeOの中から選択される単結晶または多結晶ウェハ、
II)Mo、Cu、Ni、Nb、Ta、Ti、Au、Ag、Cr、NiCr、CuW、CuMo及びNiWの中から選択される金属ホイル、または
III)Cu/Mo/Cu、Cu/W/Cu、Ni/Mo/Ni、Cu/Ti/Cu、Cu/AlN/Cu、Cu/Al2O3/Cu、Cu/GaAs/Cu及びCu/Si/Cuの中から選択されるラミネート構造で形成されることを特徴とする請求項20に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項22】
前記(a)ステップでの前記第2オミック接触電極を形成する前に、または前記(g)ステップでの前記第1オミック接触電極を形成する前に、
前記多層発光構造体薄膜の上部に表面凹凸、パターニング工程を用いて光抽出構造層またはアルミニウム膜ナノグリッドポラライザー(aluminum film nano−grid polarizer)のうちの少なくとも1つをさらに形成することを特徴とする請求項8に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項23】
垂直構造半導体発光素子を製造する方法において、
(a)サファイア基板の上部にグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜、第2オミック接触電極及び第1−1ボンディング層が順次形成された第1ウェハを準備するステップと、
(b)上部面に第1−2ボンディング層が形成され、下部面に第2−1ボンディング層が形成された金属ホイルを準備するステップと、
(c)選択支持基板の上部に犠牲層、第2金属厚膜及び第2−2ボンディング層が順次形成された第2ウェハとして、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の半導体発光素子製造用支持基板を準備するステップと、
(d)前記第1−1ボンディング層と第1−2ボンディング層とがボンディングされ、前記第2−1ボンディング層と第2−2ボンディング層とがボンディングされるように前記第1ウェハ、金属ホイル及び第2ウェハをボンディングするステップと、
(e)前記(d)の結果物から、レーザリフトオフ工程を用いて前記第1ウェハのサファイア基板を分離するステップと、
(f)前記(e)ステップにより露出される多層発光構造体薄膜をアイソレーションするステップと、
(g)前記(f)ステップでアイソレーションされた多層発光構造体それぞれの表面に複数の第1オミック接触電極を形成し、側面パシベーション薄膜を形成するステップと、
(h)前記第2ウェハの選択支持基板を分離するステップと、
(i)前記(h)の結果物を垂直方向に切断してチップを製作するステップと、
を備えることを特徴とする垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項24】
前記(h)ステップは、
有機または無機ボンディング物質で臨時支持基板を前記第1ウェハの表面にボンディングした後に行われることを特徴とする請求項23に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項25】
前記(h)ステップの後に、前記選択支持基板及び前記犠牲層の除去された部分に別途の補助支持台を形成することを特徴とする請求項23に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項26】
前記補助支持台は、
I)Si、Ge、SiGe、ZnO、GaN、AlGaN、GaAs、AlN及びBeOの中から選択される単結晶または多結晶ウェハ、
II)Mo、Cu、Ni、Nb、Ta、Ti、Au、Ag、Cr、NiCr、CuW、CuMo及びNiWの中から選択される金属ホイル、または
III)Cu/Mo/Cu、Cu/W/Cu、Ni/Mo/Ni、Cu/Ti/Cu、Cu/AlN/Cu、Cu/Al2O3/Cu、Cu/GaAs/Cu及びCu/Si/Cuの中から選択されるラミネート構造で形成されることを特徴とする請求項25に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項27】
垂直構造半導体発光素子を製造する方法において、
(a)サファイア基板の上部にグループ3−5族窒化物系半導体からなる多層発光構造体薄膜、複数の第2オミック接触電極、第1金属厚膜及び第1−1ボンディング層が順次形成された第1ウェハを準備するステップと、
(b)上部面に第1−2ボンディング層が形成され、下部面に第2−1ボンディング層が形成された金属ホイルを準備するステップと、
(c)選択支持基板の上部に犠牲層及び第2−2ボンディング層が順次形成された第2ウェハを準備するステップと、
(d)前記第1−1ボンディング層と第1−2ボンディング層とがボンディングされ、前記第2−1ボンディング層と第2−2ボンディング層とがボンディングされるように前記第1ウェハ、金属ホイル及び第2ウェハをボンディングするステップと、
(e)前記(d)の結果物から、レーザリフトオフ工程を用いて前記第1ウェハのサファイア基板を分離するステップと、
(f)前記(e)ステップにより露出される多層発光構造体薄膜をアイソレーションするステップと、
(g)前記(f)ステップでアイソレーションされた多層発光構造体それぞれの表面に複数の第1オミック接触電極を形成し、側面パシベーション薄膜を形成するステップと、
(h)前記第2ウェハの選択支持基板を分離するステップと、
(i)前記(h)の結果物を垂直方向に切断してチップを製作するステップと、
を備えることを特徴とする垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項28】
前記(h)ステップは、
有機または無機ボンディング物質で臨時支持基板を前記第1ウェハの表面にボンディングした後に行われることを特徴とする請求項27に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項29】
前記(h)ステップの後に、前記選択支持基板及び前記犠牲層の除去された部分に別途の補助支持台を形成することを特徴とする請求項27に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項30】
前記補助支持台は、
I)Si、Ge、SiGe、ZnO、GaN、AlGaN、GaAs、AlN及びBeOの中から選択される単結晶または多結晶ウェハ、
II)Mo、Cu、Ni、Nb、Ta、Ti、Au、Ag、Cr、NiCr、CuW、CuMo及びNiWの中から選択される金属ホイル、または
III)Cu/Mo/Cu、Cu/W/Cu、Ni/Mo/Ni、Cu/Ti/Cu、Cu/AlN/Cu、Cu/Al2O3/Cu、Cu/GaAs/Cu及びCu/Si/Cuの中から選択されるラミネート構造で形成されることを特徴とする請求項29に記載の垂直構造半導体発光素子の製造方法。
【請求項31】
上部に第1オミック接触電極が形成され、下部に第2オミック接触電極、絶縁体薄膜、第1電気伝導性薄膜、第2電気伝導性薄膜及び第1金属厚膜が順次形成されており、側面にパシベーション薄膜が形成されているグループ3−5族窒化物系半導体からなる発光構造体と、
第1金属厚膜の下部に第1ボンディング層によりボンディングされている金属ホイルと、
前記金属ホイルの下部に第2ボンディング層によりボンディングされている第2金属厚膜と、
を備えることを特徴とする垂直構造半導体発光素子。
【請求項32】
上部に第1オミック接触電極が形成され、下部に第2オミック接触電極、絶縁体薄膜、第1電気伝導性薄膜、第2電気伝導性薄膜が順次形成されており、側面にパシベーション薄膜が形成されているグループ3−5族窒化物系半導体からなる発光構造体と、
前記第2電気伝導性薄膜の下部に第1ボンディング層によりボンディングされている金属ホイルと、
前記金属ホイルの下部に第2ボンディング層によりボンディングされている第2金属厚膜と、
を備えることを特徴とする垂直構造半導体発光素子。
【請求項33】
上部に第1オミック接触電極が形成され、下部に第2オミック接触電極、絶縁体薄膜、第1電気伝導性薄膜、第2電気伝導性薄膜及び第1金属厚膜が順次形成されており、側面にパシベーション薄膜が形成されているグループ3−5族窒化物系半導体からなる発光構造体と、
第1金属厚膜の下部に第1ボンディング層によりボンディングされている金属ホイルと、
を備えることを特徴とする垂直構造半導体発光素子。
【請求項34】
前記多層発光構造体薄膜は、
上部からn型半導体クラッド層、発光活性層及びp型半導体クラッド層を備え、
前記各層は、Inx(GayAl1−y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、x+y>0)である組成を有する単結晶からなることを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項35】
多層発光構造体薄膜の上部または下部に、表面凹凸、光抽出構造層、アルミニウム膜ナノグリッドポラライザーのうちの少なくとも1つがさらに形成されることを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項36】
前記金属ホイルは、
0.1〜999μmの厚さを有することを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項37】
前記金属ホイルは、
Cu、Al、Ni、Nb、W、Mo、Ta、Ti、Au、Ag、Pd、Pt、Cr、Fe、V、Si及びGeからなる群より選択される少なくとも1つの成分を含む板状の金属、合金または固溶体であることを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項38】
前記第1金属厚膜は、
Au、Cu、Ni、Ag、Mo、Al、Nb、W、Ti、Cr、Ta、Al、Pd、Pt及びSiからなる群より選択される少なくとも1つの成分を含む金属、合金または固溶体からなることを特徴とする請求項31または請求項33に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項39】
前記第1金属厚膜は、
0.1〜999μmの厚さに形成されることを特徴とする請求項31または請求項33に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項40】
前記第2金属厚膜は、
Au、Cu、Ni、Ag、Mo、Al、Nb、W、Ti、Cr、Ta、Al、Pd、Pt及びSiからなる群より選択される少なくとも1つの成分を含む金属、合金または固溶体からなることを特徴とする請求項31または請求項32に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項41】
前記第2金属厚膜は、
0.1〜999μmの厚さを有することを特徴とする請求項31または請求項32に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項42】
前記第1ボンディング層は、
Ga、Bi、In、Sn、Pb、Au、Al、Ag、Cu、Ni、Pd、Si、Ge及びZnからなる群より選択される少なくとも1つの成分を含むソルダリングまたはブレイジングの合金からなることを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項43】
前記第2ボンディング層は、
Ga、Bi、In、Sn、Pb、Au、Al、Ag、Cu、Ni、Pd、Si、Ge及びZnからなる群より選択される少なくとも1つの成分を含むソルダリングまたはブレイジングの合金からなることを特徴とする請求項31または請求項32に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項44】
前記第1オミック接触電極は、
Al、Ti、Cr、Ta、Ag、Al、Rh、Pt、Au、Cu、Ni、Pd、In、La、Sn、Si、Ge、Zn、Mg、NiCr、PdCr、CrPt、NiTi、TiN、CrN、SiC、SiCN、InN、AlGaN、InGaN、希土類金属、金属性シリサイド、半導体性シリサイド、CNTNs、透明伝導性酸化物及び透明伝導性窒化物からなる群より選択される少なくとも1つの成分を含む物質からなることを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項45】
前記第2オミック接触電極は、
Ag、Al、Rh、Pt、Au、Cu、Ni、Pd、金属性シリサイド、Ag系合金、Al系合金、Rh系合金、CNTNs、透明伝導性酸化物及び透明伝導性窒化物からなる群より選択される少なくとも1つの成分を含む物質からなることを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項46】
前記絶縁体薄膜は、
透明な酸化物、透明な窒化物または透明なフッ化物のうちのいずれか1つからなることを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項47】
前記絶縁体薄膜は、
ODR(omni-directional reflector)及びDBR(distributed Bragg reflector)構造で形成されたことを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【請求項48】
前記第1電気伝導性薄膜または前記第2電気伝導性薄膜は、
Au、Al、Ag、Rh、Ru、Ir、Ti、V、Pd、W、Cr、Ni、Cu、Mo、Ta、Nb、Pt、NiCr、TiW、CuW、TiN、CrN及びTiWNからなる群より選択される少なくとも1つを含む物質からなることを特徴とする請求項31から請求項33までのいずれか1項に記載の垂直構造半導体発光素子。
【図1】
【図2(a)】
【図2(b)】
【図3(a)】
【図3(b)】
【図4(a)】
【図4(b)】
【図4(c)】
【図4(d)】
【図4(e)】
【図4(f)】
【図5】
【図6】
【図7(a)】
【図7(b)】
【図7(c)】
【図8】
【図9】
【図10(a)】
【図10(b)】
【図10(c)】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2(a)】
【図2(b)】
【図3(a)】
【図3(b)】
【図4(a)】
【図4(b)】
【図4(c)】
【図4(d)】
【図4(e)】
【図4(f)】
【図5】
【図6】
【図7(a)】
【図7(b)】
【図7(c)】
【図8】
【図9】
【図10(a)】
【図10(b)】
【図10(c)】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2011−528500(P2011−528500A)
【公表日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−518649(P2011−518649)
【出願日】平成21年7月15日(2009.7.15)
【国際出願番号】PCT/KR2009/003905
【国際公開番号】WO2010/008209
【国際公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(511013050)コリア ユニバーシティ インダストリアル アンド アカデミック コラボレイション ファウンデーション (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月15日(2009.7.15)
【国際出願番号】PCT/KR2009/003905
【国際公開番号】WO2010/008209
【国際公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(511013050)コリア ユニバーシティ インダストリアル アンド アカデミック コラボレイション ファウンデーション (1)
【Fターム(参考)】
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