説明

基板ホルダー取付構造

【課題】 基板ホルダーが好適に取り付けられない板厚を有する電子機器装置の筺体部材であっても、筺体の金型にかかる負荷が小さい加工を施し、かつ、筺体部材に内部応力が蓄積しにくい構造とすることで、基板ホルダーが筺体部材へ取付可能となる、基板ホルダー取付構造を提供する。
【解決手段】 電子機器装置の筺体が、筺体に穿設された基板ホルダー挿通孔の外周囲にパンチ部を備え、パンチ部が筺体部材の両面に所定の高さの凹部と凸部とを規定し、基板ホルダーの当接部が略椀状に形成され、当接部の外周縁がパンチ部の凹部または凸部と当接して、当接部の外周縁と係止爪とが筺体を挟持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器装置の筺体内に収容されるプリント基板を保持する基板ホルダーが、筺体へ取付けられる取付部周囲の構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子機器装置内でプリント基板を保持する、スペーサ等の基板ホルダーは、好適な取付孔径および取付板厚を固有に有し、いかなる筺体部材にも取り付けられるわけではない。筺体部材の板厚に適する基板ホルダーを用意しなければならいことが、コスト増大の要因となっていた。
【0003】
特開2006−183772号には、スナップの支柱部に一対の弾性脚片を備え、その弾性脚片とスナップ頭部に設けられた逆止片とが取付板材を挟持するスナップが開示されている。このスナップは弾性脚片が弾力に富み、大きく弾性変形可能であり、適する取付板厚範囲が広い。しかしながら、このスナップは取付可能な板厚よりも肉薄である板材に取付ける応用は出来ない。
【0004】
【特許文献1】特開2006−183772号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
基板ホルダーが好適に取り付けられない板厚を有する電子機器装置の筺体部材であっても筺体の金型にかかる負荷が小さい加工を施し、かつ、筺体部材に内部応力が蓄積しにくい構造とすることで、基板ホルダーが筺体部材へ取付可能となる、基板ホルダー取付構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の基板ホルダー取付構造は、電子機器装置の筺体が、筺体に穿設された基板ホルダー挿通孔の外周囲にパンチ部を備え、パンチ部が筺体部材の両面に所定の高さの凹部と凸部とを規定し、基板ホルダーの当接部が略椀状に屈曲して形成され、当接部の外周縁がパンチ部の凹部または凸部と当接して、当接部の外周縁と係止爪とが筺体を挟持する。
【0007】
好ましくは、本発明の基板ホルダー取付構造は、パンチ部の凹部と凸部とが略半円形状の断面を有して形成する。
【0008】
また好ましくは、本発明の基板ホルダー取付構造は、パンチ部の凹部と凸部とが略矩形状の断面を有して形成される。
【0009】
以下、本発明の作用について説明する。
【0010】
本発明の基板ホルダー取付構造は、筺体に穿設された基板ホルダー挿通孔の外周囲にパンチ部を形成する。パンチ部は筺体部材の両面に所定の高さを有する凹部と凸部とを規定する。基板ホルダーが筺体部材のいずれか一方の面側から基板ホルダー挿通孔に挿入され、基板ホルダー後端の当接部がパンチ部の凹部に嵌入して、または、凸部で筺体と当接する。基板ホルダーは、基板ホルダー挿通孔の内周縁に係止爪部に形成された切り欠き部が当接して、当接部外周縁と係止爪部とが筺体部材を挟持して固着する。したがって、基板ホルダーが筺体部材を挟持する挟持寸法は、筺体部材の厚みからパンチ部が規定する所定の高さだけ変化せしめられた寸法となる。
【0011】
基板ホルダーの当接部は略椀状に形成され、基板ホルダーがパンチ部の凹部が形成された面側から挿入されれば、当接部外周縁が筺体に形成されたパンチ部の凹部に嵌入可能である。当接部外周縁はパンチ部の凹部内で筺体部材一方の面と当接し、係止爪部が他方の面に当接して、当接部外周縁と係止爪部とが筺体を挟持する。当接部外周縁が凹部に嵌入して筺体部材を挟持するので、当接部外周縁と係止爪部とが筺体部材を挟持する挟持寸法は、筺体部材の板厚より薄い。基板ホルダーが好適に取り付けられない肉厚の筺体部材であっても、基板ホルダーの当接部が筺体と当接する部分にパンチ部を形成して、挟持寸法を調整することによって取付可能である。
【0012】
基板ホルダーがパンチ部の凸部が形成された面側から挿入されれば、基板ホルダーの当接部外周縁がパンチ部の凸部に当接する。当接部外周縁と係止爪部とが筺体を挟持する挟持寸法は、筺体部材の板厚よりも厚い。基板ホルダーが好適に取り付けられない肉薄の筺体部材であっても、基板ホルダーの当接部が筺体と当接する部分にパンチ部を形成して、挟持寸法を調整することによって取付可能である。
【0013】
本発明の基板ホルダー取付構造は、筺体部材に形成されるパンチ部の凹部および凸部の断面形状が略半円形状、または、略矩形状とすることが出来る。その断面形状を略半円形状とすれば、断面形状を略矩形状とするよりも小さな力でパンチ部を形成することが出来るので、金型へかかる負荷をより小さく抑えることが出来て、容易、且つ、低コストである加工方法を提供できる。一方で、断面形状を略矩形状とすれば、パンチ部の凸部が面一な平面を有するので、基板ホルダーの当接部の外周縁がパンチ部の凸部と当接して筺体部材を挟持するとき、当接部の外周縁は断面形状が略半円形状であるパンチ部の凸部に比べて安定して筺体部材と当接する。
【0014】
本発明の基板ホルダー取付構造は、基板ホルダー挿通孔の外周囲に施される加工がパンチ加工であり、凹部の形成に対応して凸部を形成するので、筺体に内部応力が蓄積されにくい。したがって、部材が変形するなどの不具合が起こらず美観に優れる。さらに、パンチ部の形成は他の金属圧縮加工に比べて金型にかかる応力負荷が小さいので、金型が耐久性に優れる。美観と製造コストに優れた基板ホルダー取付構造を提供することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の基板ホルダー取付構造は、基板ホルダーの取付可能板厚が筺体部材厚に適していなくとも、金型への負荷が小さくコストに優れる部材加工によって、基板ホルダーを筺体部材へ固着させることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の基板ホルダー取付構造は、電子機器装置の筺体が、基板ホルダー挿通孔を備え、基板ホルダー挿通孔の外周囲にパンチ部を備え、パンチ部が、筺体部材の両面に所定の高さの凹部と凸部とを規定し、基板ホルダーは係止爪部と当接部とを備え、当接部が略椀状に屈曲して形成され、当接部の外周縁がパンチ部で筺体と当接し、当接部の外周縁と係止爪部とが、筺体を挟持する。
【0017】
以下、本発明の実施の形態を説明するが、これらは本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は後述する実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【実施例1】
【0018】
図1は、本実施例における基板ホルダー取付構造を説明する図である。図1(a)は本実施例における基板ホルダー取付構造を説明する断面図であり、図1(b)は、本実施例における基板ホルダー挿通孔3とその外周囲に形成されたパンチ部4を説明する平面図である。図1(c)は本実施例における基板ホルダー取付構造を説明する拡大図である。
【0019】
本実施例の基板ホルダー取付構造は、筺体1と基板ホルダー2とで構成される。筺体1は円形の基板ホルダー挿通孔3が穿設されている。基板ホルダー挿通孔3の周囲には、パンチ部4が基板ホルダー挿通孔3と同心円状に形成され、パンチ部4は、筺体部材の両面に段差を規定する。基板ホルダー2は、支柱部5と先端部6と後端部7とから構成され、先端部6と後端部7はそれぞれ、支柱部5より先端軸8、後端軸9が延設されて形成する。後端部7は、係止爪部10と当接部11とから構成される。係止爪部10は、孔内周当接片12と、孔内周当接片12の端から略鉛直方向に延伸して形成される弾性羽根13とを備え、当接片12と弾性羽根13とが、係止爪部10に切り欠き部14を形成する。当接部11は、後端軸9に延設され略椀形状に形成される。
【0020】
筺体1と基板ホルダー2とは、基板ホルダー2の後端部7において、当接部11の外周縁と係止爪部10とが筺体1を係止して構成される。本実施例の基板ホルダー2は、筺体1のパンチ部4の凹部が形成された面側から、基板ホルダー挿通孔3に挿入される。支柱部5が挿通孔3を通過後、後端部7の弾性羽根13が、挿通孔3の入り口周縁に当接し、さらに基板ホルダー2を圧入すると弾性羽根13は挿通孔3から荷重を受けて弾性変形しながら挿通孔3を通過する。弾性羽根13が挿通孔3を通過後、弾性羽根13は挿通孔3より受ける荷重が除荷されて元の位置に戻ると同時に、孔内周当接片12と弾性羽根13とで形成される切り欠き部14が挿通孔3の出口周縁に当接して、孔内周当接片12が挿通孔3の内周に当接する。
【0021】
筺体1を構成する筺体部材は、鉄、アルミニウム、銅などから構成されうるが、本実施例における筺体部材は、鉄である。基板ホルダーは、6,6−ナイロンなどのナイロン樹脂や、その他のポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂などの合成樹脂から構成されうるが、本実施例の基板ホルダー2は、6,6−ナイロンから構成される。
【0022】
本実施例の筺体1は、板厚Xが1.80mmである。筺体1に穿設された基板ホルダー挿通孔3は、半径が2.75mmである。筺体1のパンチ部4は、筺体1の一方の面に高さY0.30mmの凹部と、他方の面に高さY0.30mmの凸部とを規定する。基板ホルダー挿通孔3とパンチ部4とは、同心円状に形成されており、パンチ部の凸部頂点から挿通孔中心までの半径は4.90mmである。
【0023】
本実施例の基板ホルダー2は、全長が23.0mmであり、支柱部5の長さが12.0mm、先端部6の長さが4.00mm、後端部7の長さが7.00mmである。後端部7の当接部11は、半径が4.90mmであり、略椀形状を有する。基板ホルダー2が取付可能な筺体部材の板厚、すなわち、挟持可能寸法は1.00mm〜1.70mmである。当接部11の外周縁と係止爪部10との支柱方向の間隔は1.00mmに形成されているが、当接部11は弾性変形可能であり、当接部11が最大に弾性変形して筺体1と当接すれば、当接部11の外周縁と係止爪部10との支柱方向の間隔は1.70mmとなる。
【0024】
図5に従来の基板ホルダー取付構造を説明する断面図を示す。従来、筺体部材の板厚が肉厚であって、基板ホルダー2が取付不可能である場合、基板ホルダー挿通孔3の周囲の筺体部材を圧縮して部分的に肉薄化する加工が施される場合がある。基板ホルダー挿通孔3の周囲の板厚を基板ホルダーが挟持可能な厚みに調整し、基板ホルダー2が筺体部材へ取付可能となる。このような金属加工方法の一つとしてコイニング加工などが挙げられ、その形態を図5に示す。筺体51に穿設された基板ホルダー挿通孔3の外周囲にコイニング加工部45を施して、基板ホルダー2の当接部11と係止爪部10とが筺体を挟持する部分を肉薄化することで、基板ホルダー2は取付可能な板厚よりも肉厚の筺体部材に取付けることが可能である。
【0025】
本実施例の基板ホルダー取付構造は、基板ホルダー2の当接部11の外周縁がパンチ部4の凹部に嵌入して筺体1と当接するが、凹部の高さは筺体1の平面より0.30mmであるから、当接部11の外周縁と係止爪部10とが筺体1を挟持する挟持寸法Zは1.50mmである。本実施例の基板ホルダー取付構造1の形態では、挟持可能寸法が1.00mm〜1.70mmである基板ホルダー2を、板厚が1.80mmの筺体部材に取付けることが可能である。
【0026】
コイニング加工によって筺体部材が圧縮されると、部材内部に内部応力が蓄えられ、圧縮歪が生じる。例えば、電子機器装置の筺体の複数箇所にこのような圧縮加工を施すと、筺体部材内の内部圧縮歪は多大となり、筺体部材が反り変形を起こしたり、波状に変形したりするなどの外観上の不具合が生じる。さらに、成形に用いる金型は、パンチ時に大きな負荷が加えられるので老朽化が早く、製造コスト面において不経済である。本実施例の形態によれば、従来のコイニング加工に付随する問題が全く生じることがない基板ホルダー取付構造を提供することが出来る。
【0027】
本実施例の筺体1に形成したパンチ部4は、筺体部材をパンチ加工して一方の面に凹部を形成し、押し出される筺体部材が他方の面に凸部を形成する。パンチ部4の凹部と凸部は、その断面形状が略半円形状である。このような加工は、プロジェクション加工ともエンボス加工とも呼ばれる。この加工は筺体部材の金属が大きな圧縮を受けないので、コイニング加工などの従来方法に付随する筺体部材の内部圧縮歪が多大となる問題が生じにくい。したがって、筺体部材が反り変形や、波状変形する不具合が起こりにくくなり、美観に優れる基板ホルダー取付構造を提供することが出来る。さらに、パンチ加工はその他の金属圧縮加工に比べて筺体の成形に用いる金型に受ける負荷が小さい。したがって、金型は耐久性に優れる。すなわち、本発明による基板ホルダー取付構造は、製造コストにおいても優れる。
【実施例2】
【0028】
図2は、本実施例における基板ホルダー取付構造を説明する断面図である。
【0029】
本実施例の基板ホルダー取付構造は、筺体21と基板ホルダー2とで構成される。筺体21の板厚が0.80mmであり、筺体21のパンチ部42は、筺体21の一方の面に高さ0.30mmの凹部と、他方の面に高さ0.30mmの凸部を規定している。その他の構成は、実施例1と同じである。本実施例では、基板ホルダー2がパンチ部42の凸部が形成された面側から基板ホルダー挿通孔3に挿入される。基板ホルダー2の弾性羽根13が基板ホルダー挿通孔3を通過して、切り欠き部14が挿通孔3の出口周縁に係止するまで圧入すると、基板ホルダー後端部7の当接部11の外周縁がパンチ部42の凸部と当接する。当接部11の外周縁と係止爪部10とが筺体21を挟持する挟持寸法は1.10mmである。本実施例の基板ホルダー取付構造の形態では、挟持可能寸法が1.00mm〜1.70mmである基板ホルダー2を、板厚が0.80mmの筺体部材に取付けることが可能である。
【0030】
本実施例の形態では、基板ホルダー2の当接部11は、略椀形状に形成されていなくともよい。当接部11は、筺体1のパンチ部42の凸部と当接するのであって、凹部に嵌入して当接するのではないからである。したがって、本実施例の当接部11は平坦形状に形成されていてもよい。この場合、当接部11の径は当接部とパンチ部42の凸部とが当接する径であればよい。当接部11の外周縁がパンチ部42の凸部に当接して、当接部11と係止爪部10とが筺体を挟持することによって、基板ホルダー2は取付可能板厚よりも薄い筺体部材に取り付けが可能となる。
【実施例3】
【0031】
図3は、本実施例における基板ホルダー取付構造を説明する断面図であり、本実施例の基板ホルダー取付構造は、筺体31に形成したパンチ部43の凹部と凸部の断面形状を略矩形状に形成したこと以外は実施例1と同じである。
【0032】
本実施例の筺体1に形成したパンチ部43は、略矩形状の断面形状を有する。このような加工はハーフピアス加工とも呼ばれる。この加工は実施例1および実施例2において筺体部材に加工されたプロジェクション加工、またはエンボス加工と同様に、筺体部材の金属が大きな圧縮を受けないので、筺体部材の内部に歪が発生しにくく内部応力が蓄積しにくい。したがって、筺体部材が反り変形や、波状変形する不具合が起こりにくくなり、美観に優れる。さらに、実施例1および実施例2と同様のパンチ加工であるので、筺体の金型にかかる負荷が小さく、金型が耐久性に優れる。すなわち、本実施例の形態による基板ホルダー取付構造も製造コストに優れる。
【0033】
本実施例の基板ホルダー取付構造は、基板ホルダー2が筺体31のパンチ部43の凹部が形成された面側から基板ホルダー挿通孔3に挿入される。基板ホルダー後端部7の当接部11の外周縁が、筺体31の略矩形状に形成した凹部に嵌入して筺体31と当接する。これにより、基板ホルダー2は弾性羽根13が基板ホルダー挿通孔3を通過して、切り欠き部14が挿通孔3の出口周縁に係止するまで圧入出来て、当接部外周縁と基板ホルダー2の係止爪部10が筺体を挟持する。基板ホルダー2の当接部外周縁が、筺体部材の平面より凹部の高さだけ嵌入可能であるため、当接部外周縁と係止爪部10とが挟持する幅は筺体部材の板厚より薄くなる。本実施例の形態では、筺体31の板厚が1.80mmであり、凹部の高さが0.30mmであるので、当接部外周縁と係止爪部10とが筺体31を挟持する挟持寸法は1.50mmである。挟持可能寸法が1.00mm〜1.70mmである基板ホルダー2を、板厚が1.80mmの筺体部材に取付けることが可能である。
【実施例4】
【0034】
図4は、本実施例における基板ホルダー取付構造を説明する断面図である。本実施例の基板ホルダー取付構造は、筺体41に形成したパンチ部44の凹部と凸部の断面形状を略矩形状に形成したこと以外は、実施例2と同じである。
【0035】
本実施例の基板ホルダー取付構造は、基板ホルダー2が筺体41のパンチ部44の凸部が形成された面側から基板ホルダー挿通孔3に挿入される。基板ホルダー2の弾性羽根13が基板ホルダー挿通孔3を通過して、切り欠き部14が挿通孔3の出口周縁に係止するまで圧入すると、後端部7の当接部11外周縁がパンチ部42の凸部と当接する。基板ホルダーの当接部11の外周縁と係止爪部10とが筺体41を挟持する挟持寸法は、1.00mmである。本実施例の基板ホルダー取付構造の形態では、挟持可能寸法が1.00mm〜1.70mmである基板ホルダー2を、板厚が0.80mmの筺体部材に取付けることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、電子機器装置の筺体および基板ホルダーのみ限られず、金属板材に孔を備え、留め具部品などを挿通する孔の周囲に応用が可能である。防塵や防水、または外観の統一を目的として用いられるホールキャップなどが取り付けられる孔の周囲に応用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施例1における基板ホルダー取付構造を示す図である。
【図2】本発明の実施例2における基板ホルダー取付構造を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例3における基板ホルダー取付構造を示す断面図である。
【図4】本発明の実施例4における基板ホルダー取付構造を示す断面図である。
【図5】従来の実施形態における基板ホルダー取付構造を示す断面図である。
【符号の説明】
【0038】
筺体 1、21、31、41、51
基板ホルダー 2
基板ホルダー挿通孔 3
パンチ部 4、42、43,44
支柱部 5
係止爪部 10
当接部 11

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器装置の筺体に基板ホルダー挿通孔が穿設され、該基板ホルダー挿通孔に挿通する基板ホルダーが、支柱部と、当接部と、複数の係止爪とから構成され、該当接部が該基板ホルダー挿通孔の外周囲に当接し、該当接部に隣接する該係止爪が、該基板ホルダー挿通孔の内周縁に係止して、該当接部と該係止爪とが該筺体を挟持する基板取付構造において、
該筺体が、該基板ホルダー挿通孔の外周囲に形成したパンチ部を備え、
該パンチ部が、筺体部材の両面に所定の高さの凹部と凸部とを規定し、
該当接部が、略椀状に屈曲して形成され、該当接部の外周縁が、該パンチ部の該凹部または該凸部と当接して、該当接部の外周縁と該係止爪とが、該筺体を挟持する、
基板ホルダー取付構造。
【請求項2】
前記パンチ部の前記凹部と前記凸部とが、略半円形状の断面を有して形成された請求項1に記載の基板ホルダー取付構造。
【請求項3】
前記パンチ部の前記凹部と前記凸部とが、略矩形状の断面を有して形成された請求項1に記載の基板ホルダー取付構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−59996(P2010−59996A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−223987(P2008−223987)
【出願日】平成20年9月1日(2008.9.1)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】