説明

基板停止装置

【課題】回路基板を位置決め精度良く停止させることができ、装置コストの増大を抑制し得る基板停止装置を提供する。
【解決手段】インコンベヤ52の下流側端にストッパ板112を昇降可能に設け、案内装置122に案内させつつ昇降装置に昇降させ、ストッパ板112の上端を1対のストッパ板受け装置116に受けさせる。ストッパ板受け装置116は上方ほど搬送方向上流側に傾斜した案内面140と、上方ほど下流側に傾斜し、案内面140より傾斜角度の大きい案内面142とを含む。上昇に伴ってストッパ板112の上端を案内面140が搬送方向上流側へ案内し、案内面140,142がストッパ板112の上端角部に係合して上昇端位置を規定する。案内装置122,ストッパ板受け装置116がストッパ板112の上下両端部を支持し、回路基板当接時のストッパ板112の搬送方向下流側への撓みが低減され、回路基板74の停止位置精度が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板停止装置に関するものであり、特に、ベルトコンベヤにより搬送される回路基板を停止させる基板停止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1には、ベルトコンベヤにより搬送される回路基板に当接し、停止させるストッパ板を備えた基板停止装置が記載されている。ストッパ板は駆動部により、回路基板の搬送面上に突出し、回路基板に当接する位置と、搬送面から退避した位置とに移動させられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−307099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の基板停止装置には、未だ改善の余地がある。例えば、回路基板が重い場合や、搬送速度が速い場合には、回路基板が当接する際の衝撃によりストッパ板が撓んで停止位置がずれ、場合によってはストッパ板が曲がって損傷する恐れがある。ストッパ板を厚いものとすれば、撓みや損傷を防止することが可能であるが、かなりの厚さにすることが必要であり、装置コストが高くなるというように改善の余地がある。あるいは、ストッパ板に問題になるほどの撓みが生じない場合であっても、ストッパ板の昇降を案内する案内装置に隙間がある場合には、その隙間に起因してストッパ板の傾きが生じ、それによって回路基板の停止位置の誤差が大きくなり、改善の余地がある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、回路基板を位置決め精度良く停止させることができるとともに、装置コストの増大を抑制し得る基板停止装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題は、ベルトコンベヤの支持面に支持されて搬送方向に搬送される回路基板に当接して停止させる基板停止装置を、(a)前記搬送方向に直角な幅方向に平行なストッパ板と、(b)そのストッパ板の下端部を保持するとともに、前記搬送方向および前記幅方向と直交する昇降方向に昇降することにより、前記ストッパ板をそのストッパ板の上端が前記ベルトコンベヤの前記支持面より下に位置する退避位置と、前記支持面より上に位置する作用位置とに昇降させる昇降装置と、(c)前記ベルトコンベヤの前記支持面より上方に設けられ、前記作用位置へ上昇させられた前記ストッパ板の上端部に係合することにより、その上端部の前記搬送方向における少なくとも下流側への移動を阻止するストッパ板受け装置とを含むものとすることにより解決される。
【発明の効果】
【0006】
ストッパ板が退避位置から作用位置へ上昇させられるとき、その上端部はストッパ板受け装置により受けられ、搬送方向における少なくとも下流側への移動を阻止される。それにより、ストッパ板は、下端部が昇降装置により保持され、上端部がストッパ板受け装置により受けられて、上下方向の両端部を保持されることとなり、下端部のみが保持される場合に比較して、その上端部の、回路基板が当接した際の搬送方向において下流側への撓みが少なくて済む。そのため、回路基板の停止位置精度が向上し、また、ストッパ板の損傷が回避される。さらに、ストッパ板を厚いものとして、撓みの低減や損傷の防止を図ったり、案内装置を隙間のないものとしたりすることが不可欠ではなくなり、コスト低減および重量軽減を図ることができる。さらにまた、基板搬送装置による回路基板の搬送速度を高くし、搬送能率の向上を図ることが可能となる。
【発明の態様】
【0007】
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、特許請求の範囲に記載された発明である本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むことがある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施形態の記載,従来技術,技術常識等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
【0008】
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(5)項が請求項2に、(8)項が請求項3に、(9)項が請求項4に、(15)項および(16)項の一方と(17)項とを合わせたものが請求項5にそれぞれ相当する。
【0009】
(1)ベルトコンベヤの支持面に支持されて搬送方向に搬送される回路基板に当接して停止させる基板停止装置であって、
前記搬送方向に直角な幅方向に平行なストッパ板と、
そのストッパ板の下端部を保持するとともに、前記搬送方向および前記幅方向と直交する昇降方向に昇降することにより、前記ストッパ板をそのストッパ板の上端が前記ベルトコンベヤの前記支持面より下に位置する退避位置と、前記支持面より上に位置する作用位置とに昇降させる昇降装置と、
前記ベルトコンベヤの前記支持面より上方に設けられ、前記作用位置へ上昇させられた前記ストッパ板の上端部に係合することにより、その上端部の前記搬送方向における少なくとも下流側への移動を阻止するストッパ板受け装置と
を含むことを特徴とする基板停止装置。
なお、基板停止装置は、ベルトコンベヤの搬送方向において下流側端、下流側端より上流側等、いずれの個所に設けてもよい。
(2)前記昇降装置が、
前記ストッパ板の下端部を保持する保持部材と、
その保持部材の昇降を案内する案内装置と、
前記保持部材を昇降させるアクチュエータと
を含む(1)項に記載の基板停止装置。
例えば、幅方向に延び、ストッパ板の下端部に固定された長手部材を保持部材とし、その長手部材に案内装置やアクチュエータを取り付けることが可能であるが、簡略な形態として、後述の実施形態におけるように、ストッパ板の下端部に直接案内装置やアクチュエータを取り付けることも可能である。後者の場合は、ストッパ板の下端部が、ストッパ板と一体の保持部材を構成することとなる。また、アクチュエータとしては、例えば、流体圧アクチュエータの一種である流体圧シリンダや、電動モータ等の採用が可能である。
(3)前記ストッパ板受け装置が、上部ほど前記搬送方向の上流側に位置する向きに傾斜し、前記作用位置へ上昇させられるストッパ板の上端を前記搬送方向の上流側へ案内する案内面を備えた(1)項または(2)項に記載の基板停止装置。
ストッパ板受け装置が後述の(5)項に記載の構造を有する場合は、ストッパ板の上端の搬送方向における上流側と下流側との両方における移動を阻止する機能(すなわち搬送方向位置決め機能)と、作用位置としての上昇端位置を規定する機能(すなわちアクチュエータの作動端位置規定機能)とが共にストッパ板受け装置によって果たされることとなり、構成の単純化により製造コスト低減効果が得られる。
しかし、不可欠ではない。ストッパ板受け装置を本項に記載の構造とすることがその一例である。その際に、ストッパ板の作用位置が、アクチュエータの作動端位置規定機能によって規定され、ストッパ板が作用位置へ達する瞬間あるいはその直前に、ストッパ板の上端が案内面に接触して、搬送方向における下流側への移動を阻止する状態となるようにすることが可能なのである。この態様においては、案内面のストッパ板の昇降方向に対する傾斜角度が、少なくとも作用位置近傍においては、比較的小さくされ、作用位置の変化に対する案内面の搬送方向に関する位置の変化が小さくて済むようにされることが望ましい。例えば、10°以下とされることが望ましく、5°以下、3°以下とされることがさらに望ましい。
ストッパ板受け装置を本項に記載の案内面である傾斜案内面に加えて、ストッパ板の昇降方向に平行な平行案内面を備えたものとすることも可能である。この態様においては、ストッパ板の作用位置への移動過程において、それの上端が傾斜案内面に接触し、その後は傾斜案内面の案内作用により僅かに搬送方向上流側へ移動させられつつ上昇し、続いて平行案内面に案内されつつ作用位置に達するようにすることが望ましい。なお、ストッパ板が傾斜案内面の案内作用により僅かに搬送方向上流側へ移動させられつつ上昇する運動は、案内装置が微小なクリアランスを有するものである場合に、そのクリアランスの存在による保持部材の傾きとストッパ板の弾性変形とにより許容されるようにすることが望ましい。案内装置を、クリアランスのないボールガイドとすることも可能であり、その場合には、上記運動がストッパ板の弾性変形により許容されるようにすればよい。
上記いずれの場合でも、ストッパ板上端部の搬送方向下流側への移動が阻止されることにより、案内装置の案内機能によってのみストッパ板の下流側への移動が抑制される場合に比較して、ベルトコンベヤに搬送される回路基板がストッパ板に当接した際のストッパ板の下流側への移動量が少なくて済み、回路基板の停止位置精度を向上させ得る効果が得られる。特に、ストッパ板は、その上端部が案内面に接触して搬送方向下流側への移動が阻止された状態で回路基板に当接することができるため、回路基板を位置精度良く、停止させることができる。ストッパ板受け装置を、昇降方向に平行な受け面を備え、その受け面によってストッパ板の上端部を受けるものとすることも可能であるが、その場合のように、ストッパ板と受け面との間の、ストッパ板が受け面に対して搬送方向上流側に位置するようにするための隙間分の撓みがストッパ板に生じることがなく、回路基板の停止位置精度が良いのである。
また、ストッパ板受け装置を、回路基板の搬送方向に平行な当接面を備えたものとし、その当接面とストッパ板の上端との摩擦力(この摩擦力を大きくするめに、当接面とストッパ板の上端との少なくとも一方を、ストッパ板受け装置とストッパ板との他の部分より摩擦係数の大きい材料により形成することが望ましい)によりストッパ板の搬送方向の移動を阻止するものとすることも可能であるが、その場合に比較して、より確実にストッパ板の搬送方向下流側への移動を阻止することができる。
(4)前記ストッパ板受け装置が、第1案内面としての前記案内面に加えて、上部ほど前記搬送方向の下流側に位置する向きに傾斜し、前記作用位置へ上昇させられるストッパ板の上端を前記搬送方向の下流側へ案内する第2案内面を備えた(3)項に記載の基板停止装置。
本項に記載のストッパ板受け装置に関しても、第1案内面の案内機能に加えて第2案内面の案内機能が得られる点以外は上記(3)項に関する説明が殆どそのまま当てはまる。
ストッパ板の上端部の回路基板の搬送方向における位置が予め設定された位置より、搬送方向において上流側にずれていても、第2案内面により案内されて設定位置側へ移動させられる。そのため、ストッパ板の上端部と第1案内面との間の隙間が低減され、あるいはなくされ、回路基板の位置決め精度が向上する。
(5)前記ストッパ板受け装置の前記第1案内面と前記第2案内面との前記搬送方向における最小の間隔が前記ストッパ板の厚さより小さく、それら第1案内面と第2案内面との両方が前記ストッパ板の上端の角部に係合することにより、そのストッパ板の上昇限度を規定する上昇端位置規定部材としても機能する(4)項に記載の基板停止装置。
本項に記載の構造のストッパ板受け装置においては、一般に、第1案内面および第2案内面のストッパ板の昇降方向に対する傾斜角度が上記(3)項および(4)項に記載のストッパ板受け装置の案内面の傾斜角度に比較して大きくされることが望ましく、第1案内面と第2案内面との成す角度が30°以上、60°以上あるいは90°以上とされることが望ましい。なお、第1案内面および第2案内面の搬送方向に関する位置決め機能の観点からは傾斜角度が小さいことが望ましく、上昇端位置規定部材としての機能の観点、あるいは、ストッパ板およびストッパ板受け装置の互いに係合する部分の摩耗低減の観点からは傾斜角度が大きいことが望ましいのであり、傾斜角度はストッパ板あるいはストッパ板受け装置の材料(特に耐摩耗性)やアクチュエータの作動力との兼ね合いで選定されるべきものである。
(6)前記第1案内面の前記ストッパ板の昇降方向に対する傾斜角度が、前記第2案内面の前記ストッパ板の昇降方向に対する傾斜角度より小さくされた(5)項に記載の基板停止装置。
本態様の基板停止装置においては、第1案内面が主としてストッパ板の搬送方向に関する位置決め機能を果たし、第2案内面が主としてストッパ板の上昇端位置を規定する機能を果たす。
第1案内面の傾斜角度は、例えば、20°以下とされることが望ましく、15°以下、10°以下、5°以下とされることがさらに望ましい。
(7)前記ストッパ板が、前記幅方向における寸法である幅が前記昇降方向における寸法である高さより大きい矩形状をなす(1)項ないし(6)項のいずれかに記載の基板停止装置。
回路基板をストッパ板に幅方向において広く当接させることができ、回路基板が、その表面に直角な軸線のまわりにおいて傾くことなく、安定して停止させられる。
(8)前記ベルトコンベヤが、搬送すべき回路基板の幅方向の両側縁部をそれぞれ支持する1対のコンベヤベルトを含み、前記ストッパ板が、その1対のコンベヤベルトの前記幅方向において互いに反対側である2つの縁の間隔より広い幅を有する(1)項ないし(7)項のいずれかに記載の基板停止装置。
本項に記載のストッパ板によれば、回路基板に、搬送方向において下流側の端面に開口する切欠が設けられていたり、搬送方向において下流側あるいは上流側に凸に湾曲させられていたりして、下流側端縁が幅方向に平行な一直線状を為さなくても、ストッパ板の搬送方向あるいは幅方向における位置を回路基板の形状に応じて変更することなく、搬送可能な全部の種類の回路基板をコンベヤから下流側へはみ出させることなく、停止させることができる。
(9)前記ストッパ板受け装置が1対、前記ストッパ板の幅方向に隔たった2部分の各々に係合可能な位置に設けられた(1)項ないし(8)項のいずれかに記載の基板停止装置。
本項に記載の特徴は(7)項および(8)項に記載の態様において特に有効である。
1対のストッパ板受け装置がそれぞれ、ストッパ板の回路基板の幅方向に隔たった2部分を受け、ストッパ板当接時の衝撃に対してストッパ板を安定して受けることができる。そのため、回路基板が当接した際のストッパ板の下流側への移動が良好に防止され、より高い位置決め精度が得られる。
(10)前記ベルトコンベヤが、搬送すべき回路基板の幅方向の両側縁部をそれぞれ支持する1対のコンベヤベルトを含み、前記ストッパ板が、その1対のコンベヤベルトの前記幅方向において互いに反対側である2つの縁の間隔より広い幅を有し、かつ、前記1対のストッパ板受け装置が、前記2つの縁の間隔より広い間隔で配設された(9)項に記載の基板停止装置。
(11)前記ベルトコンベヤが、
搬送すべき回路基板の幅方向の両側縁部をそれぞれ支持する1対のコンベヤベルトと、 それら1対のコンベヤベルトの各々を支持する1対のサイドフレームと
を含み、かつ、前記1対のストッパ板受け装置が、前記サイドフレームの前記幅方向における外側面に固定された(10)項に記載の基板停止装置。
(12)前記ベルトコンベヤが、前記一対のサイドフレームの間隔を変更するフレーム間隔変更装置を含み、前記ストッパ板が前記1対のサイドフレームの間隔が最大の状態とされた状態における前記1対のコンベヤベルトの前記幅方向において互いに反対側である2つの縁の間隔より広い幅を有する(11)項に記載の基板停止装置。
本構成の基板停止装置においては、搬送すべき回路基板の幅に合わせてベルトコンベヤの幅が変更されるのに伴って、1対のストッパ板受け装置の間隔が変わり、ストッパ板の、回路基板の両側縁部に対応する2部分に係合することとなり、回路基板の、ストッパ板の当接部への当接時に、その当接部の搬送方向の下流側への変位が効果的に防止され、回路基板の停止位置精度が特に高くなる効果が得られる。
(13)前記ストッパ板の前記回路基板の下流側端に当接する部分に、複数の貫通孔が形成された(1)項ないし(12)項のいずれかに記載の基板停止装置。
本項に記載の基板停止装置によれば、回路基板をストッパ板に当接させて停止させることができる上、ストッパ板に対して搬送方向の下流側から貫通孔を通して回路基板の有無を目視により確認することができる。
本項において、貫通孔の数と内法寸法とは、回路基板の前端部に形成されることが予定されているあらゆる数および内法寸法の切欠の存在にもかかわらず、いずれかの貫通孔を通して回路基板の前端を視認可能な大きさに選定されることが望ましい。
本項に記載の特徴は、ストッパ板の幅が回路基板の幅以上である場合に特に有効である。この場合、回路基板はストッパ板からはみ出さず、ストッパ板が不透明な材料製であれば、回路基板がストッパ板に隠れて見えないからである。
貫通孔が設けられることによりストッパ板の剛性が低下するが、ストッパ板はストッパ板受け装置により受けられ、回路基板当接時の搬送方向下流側への移動が低減されるため、支障はない。したがって、ストッパ板に貫通孔が形成される場合、ストッパ板はストッパ板受け装置によって受けられることが望ましいが、不可欠ではなく、本項に記載の特徴は、(1)項に記載の特徴とは独立して採用可能である。(17)項に記載の基板停止装置についても同様である。
(14)さらに、
前記搬送方向において前記ストッパ板から設定距離上流側に配設され、前記ベルトコンベヤによって搬送される回路基板の下流側端を検出し、検出信号を発する下流側端検出装置と、
その下流側端検出装置からの前記検出信号に応じて前記ベルトコンベヤの駆動源への駆動エネルギを断つ駆動エネルギ遮断装置と
を含む(1)項ないし(13)項のいずれかに記載の基板停止装置。
「設定距離」は、例えば、駆動源への駆動エネルギが断たれた後、慣性によるコンベヤベルトの移動により、回路基板がストッパ板に当接する位置まで移動することが保証される距離とされる。
(15)前記下流側端検出装置が、
互いに回路基板の幅方向に回路基板の幅より大きい距離を隔て、かつ、前記幅方向に平行な方向において互いに対向して設けられた投光器および受光器と、
前記投光器から前記受光器への光の少なくとも一部が回路基板の下流側端部により遮られることによって、前記受光器の出力信号が設定値以下に低下したとき、前記検出信号を発する電気回路と
を含む(14)項に記載の基板停止装置。
次項の態様においては、回路基板の下流側端に切欠があれば、光の少なくとも一部が回路基板によって遮られることなく切欠を通過し、回路基板の下流側端が検出されず、あるいは、検出の確実性が低くなる事態が生じる可能性がある。あるいは、その事態を避けるために投光器と受光器との少なくとも一方の位置を調節すること、あるいは電気回路における設定値を調節することが必要になる場合がある。それに対し、本項に記載の基板停止装置によれば、投光器および受光器の光軸が幅方向に平行とされているため、回路基板の下流側端の形状によらず、回路基板の下流側端により光が遮られ、検出装置の位置や設定値を調節することなく、回路基板を検出することができる。
(16)前記下流側端検出装置が、
互いに回路基板の幅方向に回路基板の幅より大きい距離を隔て、かつ、前記幅方向に対して光軸が傾斜した状態で互いに対向して設けられた投光器および受光器と、
前記投光器から前記受光器への光の少なくとも一部が回路基板の下流側端部により遮られることによって、前記受光器の出力信号が設定値以下に低下したとき、前記検出信号を発する電気回路と
を含む(14)項に記載の基板停止装置。
本項の態様においては、(15)項に関して説明した不利がある反面、回路基板に反りがある場合でも、それの下流側端を検出し得る利点がある。
(17)前記ストッパ板の前記回路基板の下流側端に当接する部分に、多数の小径貫通孔が形成された(15)項または(16)項に記載の基板停止装置。
本項において「小径貫通孔」とは、直径が5mm以下、望ましくは3mm以下、さらに望ましくは2mm以下の貫通孔を意味する。また、「多数の貫通孔」とは、回路基板の下流側端に当接する部分において、貫通孔の横断面積の和が全面積の30%以上、望ましくは40%以上、さらに望ましくは50%以上を占める結果となる数を意味する。直径の小さい貫通孔が多数形成されるほど、ストッパ板の表面の反射率を均一に低下させることができるのである。
本項において「前記ストッパ板の前記回路基板の下流側端に当接する部分」とは、現実に回路基板が当接する部分だけでなく、投光器から受光器に向かう光のストッパ板の昇降方向における高さより広い帯状の領域を意味する。
本項に記載の特徴によって、投光器から受光器に向かって放射された光がストッパ板の表面によって反射され、受光器に達する量が低減させられ、投光器から受光器への光と回路基板の下流側端との相対位置の変化に対する受光器の受光量の変化率が大きくなり、受光器の出力信号が設定値以下に低下したことがはっきりわかり、検出信号が発せられる回路基板の下流側端の位置のばらつきが小さくなる効果が得られる。
本項に記載の特徴は、ストッパ板が、表面に光沢がある(例えば、表面あらさが0.4mm以下であればよく、0.1mm以下が望ましく、0.05mm以下が最適である)ことと、表面の色が明色であることとの少なくとも一方の条件を満たす材料から成るものである場合に特に有効である。
本項に記載の多数の小径貫通孔に、(13)項に記載の複数の貫通孔を兼ねさせることができる。
本項が(16)項に従属する態様においては、小径貫通孔は、ストッパ板が作用位置へ上昇させられた状態において、その下流側端検出装置の幅方向に対して傾斜させられた光軸に対応する部分であって、投光器から放射される光の光軸に直角な方向の幅より広い幅の領域に形成されることが望ましい。但し、小径貫通孔を搬送方向に直角な幅方向に対して傾斜した領域に設けることは必ずしも必要ない。
(18)前記ストッパ板の前記回路基板の下流側端に当接する部分を暗色にすることと、つや消し剤を塗布する等により光沢のない表面とすることとの少なくとも一方が行われた(15)項ないし(17)項のいずれかに記載の基板停止装置。
本項が(17)項に従属する態様の基板停止装置によれば、(17)項に記載の基板停止装置における効果がさらに増し、(15)項または(16)項に従属する態様の基板停止装置によれば、(17)項に記載の基板停止装置における効果の代わりに、類似の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】請求可能発明の一実施形態である基板停止装置を備えたスクリーン印刷機を含む電子回路組立ラインを示す斜視図である。
【図2】上記スクリーン印刷機をシャトルコンベヤと共に示す平面図である。
【図3】上記スクリーン印刷機を示す側面図である。
【図4】上記スクリーン印刷機の基板搬送支持装置のインコンベヤを概略的に示す平面図である。
【図5】上記インコンベヤを示す側面図であり、図5(a)はストッパ板が退避位置に位置する状態を示す図であり、図5(b)はストッパ板が作用位置に位置する状態を示す図である。
【図6】上記インコンベヤの可動サイドフレームの下流側端部を示す正面図であり、図6(a)はストッパ板が退避位置に位置する状態を示す図であり、図6(b)はストッパ板が作用位置に位置する状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、請求可能発明の実施形態を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施形態の他、上記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更を施した態様で実施することができる。
【0012】
図1に、請求可能発明の一実施形態である基板停止装置を備えたスクリーン印刷機を含む電子回路組立ラインを図示する。本電子回路組立ラインは、1台以上、本実施形態においては複数台、例えば、2台のスクリーン印刷機10(以後、印刷機10と略称する)と、1台以上、本実施形態においては2台のシャトルコンベヤ12と、1台以上、本実施形態においては複数台、例えば、4台の電子回路部品装着機14(以後、装着機14と略称する)とを備えている。印刷機10および装着機14は、回路基板に対して作業を施す対基板作業機の一種であり、電子回路組立ラインは対基板作業ラインの一種である。
【0013】
2台の印刷機10は、4台の装着機14に対して、電子回路組立ラインにおける回路基板の搬送方向において上流側に互いに隣接し、搬送方向に平行に左右に並んで配設され、2台のシャトルコンベヤ12の一方は2台の印刷機10の間に設けられ、他方は、最下流の印刷機10である下流側の印刷機10の下流側であって、その印刷機10に隣接する装着機14との間に設けられている。本実施形態においては、左右方向が回路基板の搬送方向であり、搬送方向と直交する方向を前後方向とする。本実施形態においては、左右方向および前後方向はいずれも水平である。
【0014】
2台ずつの印刷機10およびシャトルコンベヤ12はそれぞれ、同様に構成されており、上流側の印刷機10およびシャトルコンベヤ12を代表して説明する。
印刷機10は、図2および図3に示すように、作業機本体たる印刷機本体20,基板搬送支持装置22,通過基板搬送装置24,マスク保持装置26,印刷装置28および制御装置30(図1参照)を備えている。本マスク保持装置26は、印刷機本体20の、基板搬送支持装置22の後述するメインコンベヤの上方に設けられ、マスク支持台32上に載置されたマスク34を水平な姿勢で保持する。印刷装置28は、1対のスキージ42,それらスキージ42をマスク34に沿って前後方向に移動させるスキージ移動装置44および1対のスキージ42をそれぞれ昇降させ、マスク34に接触,離間させるスキージ昇降装置46を含み、印刷機本体20のマスク保持装置26の上方に設けられている。
【0015】
前記基板搬送支持装置22は、図2に示すように、印刷機本体20の前部に設けられ、通過基板搬送装置24は後部に設けられている。基板搬送支持装置22はメインコンベヤ50と、搬送方向においてメインコンベヤ50の上流側に配設されたインコンベヤ52と、下流側に配設されたアウトコンベヤ54とを含む。上記マスク保持装置26および印刷装置28は、メインコンベヤ50の上方に設けられている。
【0016】
メインコンベヤ50は、コンベヤ装置60および基板支持装置62を含む。コンベヤ装置60は、本実施形態においてはベルトコンベヤにより構成され、1対のコンベヤベルト64と、それらコンベヤベルト64をそれぞれ周回させるベルト周回装置66とを含む。1対のコンベヤベルト64はそれぞれ、サイドフレーム68により周回可能に支持され、周回用モータ70を駆動源とするベルト周回装置66により同期して周回させられ、その上向きの面である支持面72(図3参照)により、搬送すべき回路基板74の幅方向の両側縁部をそれぞれ下方から支持し、回路基板74をその被作業面である被印刷面が水平となる姿勢で搬送する。本基板搬送支持装置22においては、搬送方向に直角な方向であって、印刷機10の前後方向に平行な方向が幅方向であり、水平である。回路基板74は、本実施形態においては、図2に示すように、その長手方向が基板搬送支持装置22の幅方向に平行となる姿勢で搬送される。回路基板74は、本実施形態においては、その長手方向が幅方向であり、幅方向における寸法が幅である。回路基板74の幅方向は搬送方向に直角な方向であり、基板搬送支持装置22の幅方向である。
【0017】
1対のサイドフレーム68の一方(図2においては下側のサイドフレーム68)は位置を固定して設けられた固定サイドフレーム68とされ、他方は固定サイドフレーム68に対して接近,離間可能に設けられた可動サイドフレーム68とされ、フレーム間隔変更装置78により移動させられる。本フレーム間隔変更装置78は、図2に示すように、駆動源たる間隔変更用モータ80と、可動サイドフレーム68が連結されたベルト82と、固定サイドフレーム68およびメインコンベヤ50の本体83にそれぞれ取り付けられ、ベルト82が巻き掛けられたプーリ84とを含む。ベルト82およびプーリ84はそれぞれ、タイミングベルトおよびタイミングプーリとされている。複数のプーリ84のうちの1つが間隔変更用モータ80によって回転させられることによりベルト82が移動させられ、可動サイドフレーム68が案内装置(図示省略)により案内されつつ移動させられる。それにより、1対のサイドフレーム68の間隔、ひいては1対のコンベヤベルト64の間隔が搬送すべき回路基板74の幅に合わせて自動で変更される。
【0018】
本実施形態において基板支持装置62は、図3に概略的に示すように、支持部材たる複数の支持ピン90,ピン支持台92および支持台昇降装置94を含み、回路基板74を下方から支持する。また、本実施形態においては、基板支持装置62はコンベヤ装置60と共同して基板クランプ装置を構成し、メインコンベヤ50が昇降装置(図示省略)によって昇降させられることにより、回路基板74がマスク34の下面に接触離間させられる。さらに、図示は省略するが、メインコンベヤ50には基板停止装置が設けられている。この基板停止装置は、ストッパ部材と、ストッパ部材を水平面内の任意の位置へ移動させるストッパ部材移動装置とを備え、ストッパ部材が所定の位置に位置させられ、回路基板74の下流側端に当接して、その移動を止める。
【0019】
前記インコンベヤ52は、図2に示すように、メインコンベヤ50のコンベヤ装置60およびフレーム間隔変更装置78と同様に構成されたコンベヤ装置100およびフレーム間隔変更装置102を備えており、同じ作用を成す構成要素には同一の符号を付して対応関係を示し、説明を省略する。インコンベヤ52において回路基板74の搬送は、基板停止装置110により停止させられる。基板停止装置110は、図4および図5に示すように、ストッパ板112と、昇降装置114と、ストッパ板受け装置116とを含み、インコンベヤ52の搬送方向において下流側端に設けられている。
【0020】
ストッパ板112は、本実施形態においては矩形の板状を成し、その長手方向が基板搬送支持装置22の幅方向に平行となり、板面ないしストッパ面が搬送方向と直角であって、鉛直となる姿勢で配設され、インコンベヤ52の本体118に昇降可能に取り付けられている。ストッパ板112は、その長手方向が幅方向であり、幅方向における寸法である幅が、間隔が最大の状態とされた状態における1対のサイドフレーム68の幅方向において互いに反対側である2つの縁の間隔より広くされており、搬送方向および幅方向と直交する昇降方向における寸法である高さより大きい。ストッパ板112の幅は、被印刷剤、本実施形態においてはクリーム状はんだ(以後、はんだと略称する)の印刷が予定され、基板搬送支持装置22により搬送可能な複数種類の回路基板74の各幅のうちで最大の幅より広く、1対のサイドフレーム68の間隔が最大の状態とされた状態における1対のコンベヤベルト64の幅方向において互いに反対側である2つの縁の間隔より広くされているのである。また、ストッパ板112は、本実施形態においては、厚さが1.6mmとされ、SPCC(冷間圧延鋼板)により作られていて不透明であり、表面がレイデント処理(登録商標)されて保護防錆膜が形成され、黒染めされた状態にあり、光沢がある。
【0021】
ストッパ板112の昇降は、案内装置122により案内される。案内装置122は、図4および図5に示すように、ストッパ板112の幅方向の両端部にそれぞれ、固定部材123により鉛直方向に延びる姿勢で固定された1対の被案内部材としてのガイドロッド124と、本体118に固定の固定サイドフレーム68および本体118の支持部125にわたって取り付けられた支持部材128に固定して設けられ、ガイドロッド124が昇降可能に嵌合された1対の案内部材としてのガイドブロック126とを含む。支持部125は本体118の可動サイドフレーム68の外側、すなわち固定サイドフレーム68側とは反対側の部分であって、可動サイドフレーム68の移動を許容する位置に設けられている。図4においては、支持部材128の図示は省略されている。本実施形態においては、ガイドロッド124は、図6に示すように、ブッシュ129を介して固定部材123によりストッパ板112に固定されている。ブッシュ129は、本実施形態においては円筒状を成し、ハネナイト(登録商標)により作られている。ハネナイトは、衝撃,振動吸収性に優れた制振ゴムである。
【0022】
ストッパ板112は、図4に示すように、1対のサイドフレーム68より、搬送方向において下流側の位置に設けられるとともに、図5に示すように、その幅方向の一端部が固定サイドフレーム68より外側(可動サイドフレーム68とは反対側)に突出させられ、他端部は可動サイドフレーム68を超えて固定サイドフレーム68とは反対側へ、支持部125まで延び出させられている。したがって、ストッパ板112は可動サイドフレーム68の移動を妨げず、1対のサイドフレーム68の間隔が最大とされても可動サイドフレーム68の外側に突出させられ、いずれの種類の回路基板についても、その下流側端部の全体に当接して移動を止めることができる。また、板状のストッパ板112は薄く、その搬送方向における配設スペースが少なくて済み、インコンベヤ52の下流側端部に設けてもメインコンベヤ50側へはみ出すことがなく、また、インコンベヤ52の搬送方向に平行な方向における寸法を大きくすることなく、基板停止装置110を設けることができる。
【0023】
昇降装置114は、図5に示すように、エアシリンダ130を含む。エアシリンダは駆動源の一種である流体圧アクチュエータたる流体圧シリンダである。エアシリンダ130は、前記支持部材128に上向きに、かつ、図4に示すように、ストッパ板112より搬送方向において上流側に位置するように設けられており、シリンダハウジング132から上方へ突出させられたピストンロッド134の上端部にストッパ板112が固定されている。ピストンロッド134の上端部は、ストッパ板112の下端部の長手方向の中央部に、ストッパ板112の下端部の一部を直角に曲げて形成された耳部136に連結されているのであり、本実施形態においては、ストッパ板112の、この耳部136と、前記ガイドロッド124の上端部が固定部材123を介して固定された部分とを含む下端部が、ストッパ板112と一体の保持部材を構成しているのである。
【0024】
ピストンロッド134は、その伸縮により昇降方向に昇降し、ストッパ板112を、図5(a)に示すように、ストッパ板112の上端がベルトコンベヤ64の支持面72より下に位置し、回路基板74の通過を許容する退避位置と、図5(b)に示すように、ストッパ板112の上端が支持面72より上方に位置し、回路基板74が、ストッパ板112の上端部であって、上端より下側の部分に当接し、その移動を止める作用位置とに昇降させる。
【0025】
前記ストッパ板受け装置116は、本実施形態においては、図4および図5に示すように、1対のサイドフレーム68にそれぞれ設けられて1対とされている。ストッパ板受け装置116の本体138は、図6に一方を示すように、直方体状のブロック状を成し、1対のサイドフレーム68のそれぞれ、幅方向における外側面に固定され、1対のコンベヤベルト64の幅方向において互いに反対側である2つの縁の間隔より広い間隔で配設されており、ストッパ板112の幅方向に隔たった2部分の各々に係合可能である。1対のストッパ板受け装置116の各本体138は、コンベヤベルト64の支持面72より上側であって、ストッパ板112の上昇限度を上記作用位置に規定する位置に位置し、サイドフレーム68から搬送方向において下流側へ突出し、その突出端部がストッパ板112の上方に位置する位置に設けられている。ストッパ板112は、1対のサイドフレーム68の間隔が最大とされた状態において、それらサイドフレーム68の各外側面に固定されたストッパ板受け装置116により受けられる幅を有する。
【0026】
本体138の上記突出端部には、図6(a)に示すように、その下面に開口し、幅方向に貫通する溝139が形成されている。溝139はV字形を成し、それの1対の溝側面のうち、搬送方向下流側の溝側面は、上部ほど搬送方向の上流側に位置する向きに傾斜させられた案内面140とされ、搬送方向上流側の溝側面は、上部ほど搬送方向の下流側に位置する向きに傾斜した案内面142とされている。本実施形態においては、案内面140,142の成す角度が55度とされるとともに、案内面140のストッパ板112の昇降方向に対する傾斜角度は、案内面142のストッパ板112の昇降方向に対する傾斜角度より小さくされ、案内面140,142の各傾斜角度が15度,40度とされている。また、案内面140,142の搬送方向における最小の間隔がストッパ板112の厚さより小さくされている。図示の例では0とされているのである。
【0027】
さらに、インコンベヤ52には、図4および図5に示すように、コンベヤ装置60により搬送される回路基板74の下流側端を検出し、検出信号を発する下流側端検出装置150が設けられている。下流側端検出装置150は、本実施形態においては、非接触型センサの一種である光電センサたる透過型光電センサにより構成され、投光器152および受光器154と電気回路156(図1参照)とを含む。投光器152および受光器154の一方、本実施形態においては投光器152が固定サイドフレーム68の外側であって、固定サイドフレーム68の外側面に固定のストッパ板受け装置116より外側に取り付けられ、他方、本実施形態においては受光器154が本体118の前記支持部125の外側に取り付けられている。投光器152および受光器154は、基板搬送支持装置22により搬送可能な複数種類の回路基板の各幅のうちで最大の幅より大きい距離を隔てて互いに対向し、位置を固定して設けられているのであり、インコンベヤ52により搬送される全部の種類の回路基板74の下流側端を検出する。
【0028】
投光器152および受光器154は、本実施形態においては、回路基板74の幅方向に平行な方向において互いに対向して設けられ、投光器152は可視光を水平に放射し、回路基板74に真横から幅方向に平行に光を当てるようにされている。投光器152は投光部(図示省略)を備え、受光器154は受光部158(図6参照)を備えており、投光器152および受光器154は、図6に受光器154を示すように、高さ方向においては、投光器152が放射する光が、回路基板74の搬送経路と直角に交差し、搬送方向においては、ストッパ板112より上流側であって、回路基板74がストッパ板112に当接する直前に、回路基板74の下流側端によって受光部158の受光の一部が遮られる位置に設けられている。
【0029】
受光器154は、受光量を表す信号を電気回路156へ出力し、電気回路156は、受光器154の出力信号が設定値以下に低下したとき、回路基板74の下流側端の検出信号を前記制御装置30に出力する。設定値は、本実施形態においては、厚さが最も薄い回路基板74の下流側端をストッパ板112に当接する前に検出し、周回用モータ70への電流供給(駆動エネルギ)が遮断される値に設定されている。設定値は、回路基板74の厚さに応じて設定されてもよい。しかし、本実施形態においては、そこまでの必要がないため、設定値は、回路基板74の厚さに関係なく、一定とされているのである。
【0030】
前記ストッパ板112の作用位置において回路基板74の下流側端が当接する部分を中心とする帯状の部分には、図5に示すように、複数の小径貫通孔160がパンチプレス加工により、ストッパ板112を厚さ方向に貫通して形成されている。これら小径貫通孔160は、本実施形態においては、直径が2.5mmとされ、ストッパ板112の幅方向および高さ方向においてそれぞれ適宜の間隔を隔てて(本実施形態においては等ピッチで)、ストッパ板112の幅方向の全体にわたって千鳥状に形成されている。また、小径貫通孔160は、高さ方向においては、ストッパ板112が作用位置へ上昇させられた状態において、下流側端検出装置150の光軸と同じ高さを中心とし、投光器152から放射される可視光の光束の上下方向(ストッパ板112の昇降方向に平行な方向)の高さよりやや広い高さの領域に形成されている。
【0031】
小径貫通孔160は、後述するように、下流側端検出装置150の投光器152が放射する光の拡散部分のストッパ板112による反射量を低減させるとともに、回路基板74の目視に使用される。そのため、本実施形態においては、小径貫通孔160の数および横断面積(小径貫通孔160の中心線と直交する断面における面積)が、小径貫通孔160の横断面積の和が上記貫通孔形成領域の全面積の40%となるように選定されている。
【0032】
前記アウトコンベヤ54は、インコンベヤ52と同様に構成されている。本印刷機10においては、インコンベヤ52およびアウトコンベヤ54の搬送方向の寸法は、はんだの印刷が予定されている全部の種類の回路基板の搬送方向の寸法のうちの最大寸法より短くされている。そのため、回路基板の種類によっては、基板停止装置110により移動を停止させられた状態において、図2に二点鎖線で示す回路基板74のように、その搬送方向において上流側の端部がコンベヤ52,54から上流側へはみ出す場合がある。このはみ出し量によってはコンベヤ52,54の上流側に配設された装置、本実施形態においてはインコンベヤ52についてはシャトルコンベヤ12、アウトコンベヤ54についてはメインコンベヤ50を作動させることができない場合があり、そのような場合にはコンベヤ52,54から回路基板が搬出されるまで上流側装置の作動が禁止される。
【0033】
前記通過基板搬送装置24は基板搬送支持装置22と平行に設けられ、図2に示すように、印刷機10の搬送方向において一方の端から他方の端に至る長さを備えている。通過基板搬送装置24は、コンベヤ52,54のコンベヤ装置100,フレーム間隔変更装置102および基板停止装置110と同様に構成されたコンベヤ装置170,フレーム間隔変更装置172および基板停止装置174を備えており、同じ作用を成す構成用要素には同一の符号を付して対応関係を示し、説明を省略する。
【0034】
前記制御装置30はコンピュータを主体として構成され、印刷機10を構成する各種装置の駆動源等を制御する。駆動源を構成するモータの多くは、電動モータの一種であり、回転角度の正確な制御が可能な電動回転モータであるサーボモータにより構成される。パルスモータあるいはリニアモータにより構成されてもよい。制御装置30は、電子回路組立ライン全体を制御する統括制御装置180(図1参照)により統括して制御される。統括制御装置180はコンピュータを主体として構成されている。
【0035】
前記シャトルコンベヤ12は、図2に示すように、コンベヤ本体200と、可動コンベヤ202と、可動コンベヤ移動装置204とを含む。可動コンベヤ202は、ベルトコンベヤにより構成されたコンベヤ装置210,コンベヤ装置210を構成する1対のサイドフレーム208の間隔を変更し、1対のコンベヤベルト211の間隔を変更するフレーム間隔変更装置212および基板停止装置214を備えている。本実施形態においては、シャトルコンベヤ12は、上流側に隣接する印刷機10の制御装置30により制御される。シャトルコンベヤ12に制御装置を設けてもよい。シャトルコンベヤ12は、未だ公開されていないが、本出願人に係る特願2010−110426の明細書に記載のシャトルコンベヤと同様に構成されており、詳細な説明を省略する。
【0036】
前記4台の装着機14は、本実施形態においては特開2004−104075号公報に記載の電子回路部品装着機と同様に構成され、モジュール化されており、図1に一部を示すように、それぞれ、装着機本体228,基板搬送装置230,基板支持装置232,部品供給装置234,部品装着装置236および制御装置238等を含み、1枚の回路基板への電子回路部品の装着を分担し、並行して行う。基板搬送装置230は、1対のコンベヤ240を備えている。これらコンベヤ240は、装着機本体228の前後方向に並んで平行に設けられている。コンベヤ240は、本実施形態においてはベルトコンベヤにより構成され、図示を省略するフレーム間隔変更装置により、1対のコンベヤベルトの間隔が自動的に調節される。基板支持装置232は2つのコンベヤ240の各々について設けられ、いずれのコンベヤ240により搬送される回路基板も、基板支持装置232により支持され、電子回路部品の装着が行われる。制御装置238はコンピュータを主体として構成され、前記統括制御装置180により統括して制御される。
【0037】
以上のように構成された電子回路組立ラインにおいては、2台の印刷機10において並行して回路基板74へのはんだの印刷が行われる。印刷機10,シャトルコンベヤ12および装着機14においてそれぞれ、コンベヤ装置60,100,170,210およびコンベヤ240の1対のコンベヤベルト64,211等の間隔は、電子回路が組み立てられる回路基板の幅に合わせて変更されている。それにより、印刷機10の基板搬送支持装置22のインコンベヤ52においては、可動サイドフレーム68の移動に伴って、その外側面に固定されたストッパ板受け装置116が移動させられ、1対のストッパ板受け装置116の間隔が回路基板74の幅に応じて変更され、ストッパ板112の回路基板74の両側縁部に対応する2部分に係合するようにされる。
【0038】
2台の印刷機10のうち、上流側の印刷機10においてはんだが印刷される回路基板74は基板搬送支持装置22に供給され、基板支持装置62により支持されてマスク34に接触させられ、印刷装置28によりはんだが印刷される。印刷後、回路基板74はシャトルコンベヤ12の可動コンベヤ202に移載される。そして、可動コンベヤ202から下流側の印刷機10の通過基板搬送装置24に搬入されてその印刷機10を通過し、下流側の印刷機10のシャトルコンベヤ12により、最上流の装着機14の、例えば後側のコンベヤ240に搬入され、電子回路部品が装着される。
【0039】
また、下流側の印刷機10においてはんだが印刷される回路基板74は、上流側の印刷機10の通過基板搬送装置24に供給され、その上流側印刷機10を通過させられ、シャトルコンベヤ12によって下流側の印刷機10の基板搬送支持装置22に搬入され、はんだが印刷される。そして、シャトルコンベヤ12により、最上流の装着機14の、例えば前側のコンベヤ240に搬入され、電子回路部品が装着される。
【0040】
基板搬送支持装置22に供給される回路基板74は、まず、インコンベヤ52に搬入される。基板搬入時には、ストッパ板112が作用位置へ上昇させられる。ストッパ板112の上端は、1対のストッパ板受け装置116の各溝139内に進入し、案内面140により搬送方向上流側へ案内される。案内装置122とストッパ板受け装置116との搬送方向における相対位置が、案内装置122の方がわずかに下流側に位置するように定められているのであり、かつ、案内面140は、搬送方向上流側の案内面142より昇降方向に対する傾斜角度が小さくされているため、ストッパ板112の上端の搬送方向における移動量が小さくて済むとともに、ストッパ板112の搬送方向に関する位置決め精度が向上する。そして、最終的には、図6(b)に示すように、案内面140,142がストッパ板112の上端の可動部に係合してストッパ板112の上昇端位置を規定し、ストッパ板112が作用位置に位置させられる。ストッパ板112の上端部は、案内面140,142により搬送方向の両側から挟まれて保持され、1対のサイドフレーム68の各外側面にそれぞれ固定のストッパ板受け装置116により、回路基板74の両側縁部に対応する2部分が支持される。
【0041】
その状態で、回路基板74がインコンベヤ52により搬送され、その下流側端がストッパ板112の近くに至れば、投光器152が放射する光の一部を遮る。それにより、受光部158の受光量が減少し、その出力信号が設定値以下に低下すれば、電気回路156から制御装置30へ検出信号が発せられ、それに基づいて制御装置30が周回用モータ70への電流供給(駆動エネルギ)を遮断する。本実施形態においては、制御装置30が駆動エネルギ遮断装置を構成している。
【0042】
下流側端検出装置150は、ストッパ板112に搬送方向上流側に隣接する位置に設けられているため、投光器152が放射する光の拡散部分である拡散光の一部はストッパ板112に入光し、全反射されて受光器154により受光される。しかし、ストッパ板112の回路基板74が当接して移動を止める上端部であって、ストッパ板112が作用位置に位置する状態において光軸に近接する部分には、多数の小径貫通孔160が形成されているため、ストッパ板112に当たった光の一部は反射されず、ストッパ板112により全反射されて受光器154の受光部158により受光される光の量が低減させられる。そのため、投光器152からの放射光が回路基板74の移動に伴って徐々に遮断される際の、その放射光と回路基板74の下流側端との相対位置の変化に対する受光部158の受光量の変化率が、ストッパ板112からの全反射光の受光が低減させられない場合より大きくなり、回路基板74の位置検出の精度が高くなる。
【0043】
電流供給の遮断後は周回用モータ70が慣性により回転するとともに、コンベヤベルト64および回路基板74が慣性により周回および移動し、回路基板74はストッパ板112に当接して停止させられる。ストッパ板112は、その下端部の幅方向に隔たった2部分であって、両端部をそれぞれ、案内装置122により支持されるとともに、上端部の幅方向に隔たった2部分であって、回路基板74の幅方向に隔たった両端部に対応する部分をそれぞれ、ストッパ板受け装置116により支持されているため、回路基板74が当接したとき、ストッパ板112は上下それぞれ、幅方向に隔たった2部分が支持された状態で撓むこととなり、ストッパ板受け装置116がなく、片持ちの状態で撓む場合に比較して、撓み量が著しく小さくて済み、回路基板74がストッパ板112により規定される停止位置の精度が高くなる。特に、本実施形態においては、案内装置122がガイドロッド124とガイドブロック126との間に隙間を有するものであるため、安価である反面、その隙間内におけるガイドロッド124の傾きに起因するストッパ板112の搬送方向下流側への移動量が大きくなるのであるが、この移動量の増大もストッパ板受け装置116の存在によって回避される。
【0044】
さらに、ストッパ板受け装置116の下流側の案内面140の、ストッパ板112の昇降方向に対する傾斜角度が意図的に小さくされているため、回路基板74のストッパ板112への当接力によるストッパ板112の、回路基板74が当接する部分の搬送方向下流側への移動量が少なくて済み、回路基板74の停止位置の精度が高くなる効果が得られる。案内面140の斜面の効果によって、上記当接力に基づいてストッパ板112を押し下げる向きの力が生じ、エアシリンダ130を収縮させる向きに作用する上、ストッパ板112の撓みに基づいてストッパ板112の上端が下降する傾向があり、案内面140のストッパ板112の昇降方向に対する傾斜角度が大きい場合には、上記傾向が強くなる上、ストッパ板112の上端の下降に伴う搬送方向下流側への移動量、ひいては回路基板74が当接する部分の移動量が大きくなって、回路基板74の停止位置の精度が低下する傾向があるのであるが、本実施形態においては、案内面140の傾斜角度が小さくされていることによって、上記停止位置の精度低下が抑制されるのである。
【0045】
また、ストッパ板112の昇降を案内するガイドロッド124がハネナイト製のブッシュ129を介してストッパ板112に固定されているため、回路基板74がストッパ板112に当接した際に、ストッパ板112およびブッシュ129の弾性変形を伴ってガイドロッド124がガイドブロック126に対して変位し、当接時の衝撃が緩和される。そして、ブッシュ129の弾性変形の復元によりガイドロッド124は変位がない状態に戻るが、ブッシュ129の制振性により、ガイドロッド124は変位のない状態に復帰した後、再び変位することがなく、迅速に安定状態となる。ブッシュ129は、衝撃緩和部材および振動抑制部材を構成している。
【0046】
ストッパ板112は不透明であり、その幅は、インコンベヤ52により搬送可能な全部の種類の回路基板74の各幅のうち、最大の幅より大きいが、搬送方向において下流側から、複数の小径貫通孔160を通してストッパ板112付近に回路基板74が有るか否かを目視で確認することができる。多数の小径貫通孔160は、回路基板74の視認のための複数の貫通孔を兼ねているのである。ストッパ板112は、回路基板74がインコンベヤ52からメインコンベヤ50に搬入される際に退避位置へ下降させられ、回路基板74の搬出を許容する。
【0047】
回路基板74がストッパ板112に当接して停止させられた状態では、下流側端検出装置150は、回路基板74により受光器154の受光量が減少させられ、その出力信号が設定値以下に保たれて、回路基板74を検出する状態にある。そして、回路基板74がインコンベヤ52から搬出されるとき、回路基板74の上流側端が投光器152および受光器154から外れれば、受光器154の受光量が増大し、出力信号が設定値を超え、検出信号が電気回路156から制御装置30へ出力されなくなる。それにより、回路基板74がインコンベヤ52からメインコンベヤ50へ乗り移ったことが確認される。本実施形態においては、下流側端検出装置150がストッパ板112と共にインコンベヤ50の下流側端に設けられているため、基板乗り移り検出装置を兼ねさせることができるのであり、装置コストを低減させることができるとともに、検出装置2つ分のスペースを設ける必要がない。
【0048】
メインコンベヤ50からアウトコンベヤ54に搬入される回路基板74,通過基板支持装置24に搬入される回路基板74も同様に、作用位置に位置させられ、ストッパ板受け装置116により保持されたストッパ板112に当接して、位置精度良く停止させられる。
【0049】
本実施形態においては、ストッパ板112がインコンベヤ52,アウトコンベヤ54,通過基板搬送装置24の下流端に設けられているため、回路基板74をインコンベヤ52に、メインコンベヤ50に隣接する位置まで搬入し、通過基板搬送装置24およびアウトコンベヤ54に、シャトルコンベヤ12に隣接する位置まで搬入し、待機させておくことができる。そのため、回路基板74のメインコンベヤ50およびシャトルコンベヤ12への搬入を迅速に行うことができる。
【0050】
なお、メインコンベヤ50の基板停止装置を、基板停止装置110と同様に、ストッパ板,昇降装置およびストッパ板受け装置を含む装置としてもよい。また、本発明は、スクリーン印刷機の基板搬送装置以外の基板搬送装置、例えば、電子回路部品装着機,基板検査機,接着剤塗布機,リフロー炉等の対基板作業機に設けられた基板搬送装置において回路基板を停止させる装置や、対基板作業機とは別に設けられて回路基板を搬送する基板搬送装置の基板停止装置等に適用することができる。
【符号の説明】
【0051】
10:スクリーン印刷機 52:インコンベヤ 54:アウトコンベヤ 110:基板停止装置 112:ストッパ板 114:昇降装置 116:ストッパ板受け装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベルトコンベヤの支持面に支持されて搬送方向に搬送される回路基板に当接して停止させる基板停止装置であって、
前記搬送方向に直角な幅方向に平行なストッパ板と、
そのストッパ板の下端部を保持するとともに、前記搬送方向および前記幅方向と直交する昇降方向に昇降することにより、前記ストッパ板をそのストッパ板の上端が前記ベルトコンベヤの前記支持面より下に位置する退避位置と、前記支持面より上に位置する作用位置とに昇降させる昇降装置と、
前記ベルトコンベヤの前記支持面より上方に設けられ、前記作用位置へ上昇させられた前記ストッパ板の上端部に係合することにより、その上端部の前記搬送方向における少なくとも下流側への移動を阻止するストッパ板受け装置と
を含むことを特徴とする基板停止装置。
【請求項2】
前記ストッパ板受け装置が、上部ほど前記搬送方向の上流側に位置する向きに傾斜し、前記作用位置へ上昇させられるストッパ板の上端を前記搬送方向の上流側へ案内する第1案内面と、上部ほど前記搬送方向の下流側に位置する向きに傾斜し、前記作用位置へ上昇させられるストッパ板の上端を前記搬送方向の下流側へ案内する第2案内面とを備え、前記第1案内面と前記第2案内面との前記搬送方向における最小の間隔が前記ストッパ板の厚さより小さく、それら第1案内面と第2案内面との両方が前記ストッパ板の上端の角部に係合することにより、そのストッパ板の上昇限度を規定する上昇端位置規定部材としても機能する請求項1に記載の基板停止装置。
【請求項3】
前記ベルトコンベヤが、搬送すべき回路基板の幅方向の両側縁部をそれぞれ支持する1対のコンベヤベルトを含み、前記ストッパ板が、その1対のコンベヤベルトの前記幅方向において互いに反対側である2つの縁の間隔より広い幅を有する請求項1または2に記載の基板停止装置。
【請求項4】
前記ストッパ板受け装置が1対、前記ストッパ板の前記幅方向に隔たった2部分の各々に係合可能な位置に設けられた請求項1ないし3のいずれかに記載の基板停止装置。
【請求項5】
さらに、
互いに回路基板の幅方向に回路基板の幅より大きい距離を隔てて互いに対向して設けられた投光器および受光器と、前記投光器から前記受光器への光の少なくとも一部が回路基板の下流側端部により遮られることによって、前記受光器の出力信号が設定値以下に低下したとき、前記検出信号を発する電気回路とを含み、前記搬送方向において前記ストッパ板から設定距離上流側に配設され、前記ベルトコンベヤによって搬送される回路基板の下流側端を検出し、検出信号を発する下流側端検出装置と、
その下流側端検出装置からの前記検出信号に応じて前記ベルトコンベヤの駆動源への駆動エネルギを断つ駆動エネルギ遮断装置と
を含み、かつ、
前記ストッパ板の前記回路基板の下流側端に当接する部分に、多数の小径貫通孔が形成された請求項1ないし4のいずれかに記載の基板停止装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−30704(P2013−30704A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−167513(P2011−167513)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(000237271)富士機械製造株式会社 (775)
【Fターム(参考)】