説明

基板処理装置および基板処理システム

【課題】薬液を浪費することなく、所望の基板処理を実施できる基板処理装置および基板処理システムを提供する。
【解決手段】基板処理時に処理対象基板の上方に配置されるノズル109には、供給配管110を介して薬液104をノズル109へ供給する薬液供給部130が接続されている。ノズル109および供給配管110に残留する薬液104を排出するプリディスペンス時には、ノズルの下方にプリディスペンスポッド102が配置される。吐出間隔取得部143は、直前の基板処理において薬液104の吐出が完了した時点から、次基板処理において薬液104の吐出が開始される時点までの吐出間隔時間を取得する。プリディスペンス時間決定部142は、取得された吐出間隔時間に応じてプリディスペンスの実行時間を決定する。そして、決定されたプリディスペンス実行時間にしたがって、処理制御部141が、次基板処理前にプリディスペンスを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板表面に薬液を供給することにより基板を処理する基板処理装置、および基板処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、薬液を用いて洗浄やエッチングする基板処理装置において、薬液をノズルから半導体基板(以下、基板という。)に吐出する構成が採用されている。この種の基板処理装置では、基板に対して常に良好な状態の薬液を供給するために、基板へ薬液を吐出する前に、プリディスペンスが実行されている(例えば、特許文献1等参照。)。ここで、プリディスペンスとは、薬液等を供給することにより、ノズルおよびノズルに薬液を供給する配管に残留した薬液を排出するとともに、ノズルおよび配管を洗浄する処理を指す。
【0003】
プリディスペンス中はノズルから薬液が吐出される。このため、プリディスペンスは、ノズルが基板上にない状態(例えば、基板と異なる位置に設けられた廃液収容容器上にノズルが配置された状態)で行われる。
【0004】
図6は、従来の基板処理装置を示す概略構成図である。この基板処理装置600において、基板Wは、円板状のスピンチャック601上に略水平に配置される。スピンチャック601は水平面内で回転可能に構成されており、電動モータ等の駆動手段(図示せず)により回転駆動される。その回転駆動により、基板Wは、基板Wの中心周りに水平面内で回転する。
【0005】
基板処理時、基板Wの上方には、ノズル609が配置されている。回転している基板Wへノズル609から薬液を吐出・供給することで、基板Wが処理される。ノズル609は、基板W上とプリディスペンスポッド602(廃液収容容器)上とにわたって、移動可能に支持アーム(図示せず)に支持されている。
【0006】
ノズル609から吐出される薬液604は、薬液タンク603に収容されている。薬液タンク603には、循環配管606の両端が接続されている。循環配管606の上流側寄りには、薬液タンク603から循環配管606へ薬液604を送出する薬液供給ポンプ605が介在されている。また、循環配管606には、開閉バルブ608が介在されている。開閉バルブ608と薬液供給ポンプ605との間の開閉バルブ608近傍(分岐点611)において、他端にノズル609を備える供給配管610が循環配管606に接続されている。分岐点611近傍の供給配管610には開閉バルブ607が介在されている。
【0007】
この基板処理装置600では、ノズル609に薬液604を供給しないとき、開閉バルブ608が開放されるとともに、開閉バルブ607が閉鎖されている。したがって、薬液604は、薬液供給ポンプ605により、循環配管606を循環している。一方、ノズル609に薬液604を供給するときは、開閉バルブ607が開放されるとともに、開閉バルブ608が閉鎖される。これにより、薬液604は、循環配管606の分岐点611から供給配管610に流入する。
【0008】
以上の構成を有する基板処理装置600では、供給配管610内(開閉バルブ607からノズル609までの間)には、直前の基板処理において供給配管610に送液されたが、ノズル609からは吐出されなかった薬液604が残留している。このような残留薬液は、薬液としての品質が低下している可能性がある。また、供給配管610内の残留薬液が乾燥し、供給配管610やノズル609の内側に固着物が付着している可能性もある。したがって、このような残留薬液を基板処理に使用すると、所望の基板処理が実現できなかったり、基板Wに異物が付着したりする可能性がある。
【0009】
このため、基板処理装置600は、基板Wへ薬液604を吐出する前に、ノズル609をプリディスペンスポット602上に配置した状態で、開閉バルブ608を閉鎖するとともに開閉バルブ607を開放し、薬液604を一定時間吐出する。これにより、供給配管610内の残留薬液を排出するとともに、供給配管610およびノズル609の内部を新たに供給された薬液604で洗浄するプリレディスペンスが実行される。
【0010】
プリディスペンスが完了すると、基板処理装置600は、開閉バルブ607を閉鎖するとともに開閉バルブ608を開放した後、ノズル609をスピンチャック601に載置された基板W上に移動させる。そして、スピンチャック601を回転させながら、開閉バルブ607を開放(開閉バルブ608は閉鎖)することで、ノズル609から基板Wへ薬液604を供給する。
【特許文献1】特開2004−273838号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、従来の基板処理装置600では、プリディスペンス時に、薬液604を吐出する時間が固定されていた。このため、以下のような課題があった。
【0012】
図7は、硫酸と過酸化水素水との混合液を薬液として基板洗浄を行う基板処理装置において、吐出間隔と、基板処理により基板に付着したパーティクル数(0.16μm径以上)との関係を示す図である。ここで、吐出間隔とは、直前の基板処理において薬液の供給が完了してから、次の基板処理において薬液の供給が開始されるまでの時間間隔を指す。図7において、横軸は吐出間隔に対応し、縦軸はパーティクル数に対応する。また、図7では、プリディスペンス実行時間は30秒であり、基板Wに対して薬液を供給する直前にプリディスペンスを実施している。
【0013】
図7では、吐出間隔が1時間であるとき、25枚の基板全てでパーティクル数は20個以下であり、十分に少ない数になっている。これに対し、吐出間隔が3時間であるとき、一部の基板では、パーティクル数が100個程度にまで増大している。すなわち、吐出間隔が3時間であるとき、30秒のプリディスペンス時間ではノズル609や供給配管610の洗浄が不十分であるといえる。一方、プリディスペンス時間を30秒よりも長くすれば、吐出間隔が3時間である場合にも、パーティクル数を20個以下の十分に少ない数にすることが可能である。しかしながら、プリディスペンス時間を吐出間隔が3時間の場合にパーティクル数が十分に小さくなる(20個以下)プリディスペンス時間に固定すると、吐出間隔が1時間である場合には、プリディスペンスが過剰に実行されていることになる。このような過剰なプリディスペンスは、薬液を無駄に消費する上、基板処理装置の稼動率をも低下させてしまう。
【0014】
本発明は、上記従来の課題を鑑みて提案されたものであって、薬液を浪費することなく、所望の基板処理を実施できる基板処理装置および基板処理システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するため、本発明は、以下の技術的手段を採用している。まず、本発明は、基板に薬液を吐出することにより基板を処理する基板処理装置で前提としている。そして、本発明に係る基板処理装置は、基板処理時に処理対象基板の上方に配置されるノズルを備える。当該ノズルには、供給路を介して薬液をノズルへ供給する薬液供給部が接続されている。ノズルおよび供給路に残留する薬液を排出するプリディスペンス時には、ノズルの下方にプリディスペンスポッドが配置される。また、この基板処理装置は、吐出間隔取得部とプリディスペンス時間決定部とを備える。吐出間隔取得部は、直前の基板処理において薬液の吐出が完了した時点から、次基板処理において薬液の吐出が開始される時点までの吐出間隔時間を取得する。プリディスペンス時間決定部は、取得された吐出間隔時間に応じてプリディスペンスの実行時間を決定する。そして、決定されたプリディスペンス実行時間にしたがって、処理制御部が、次基板処理の開始前にプリディスペンスを実行する。
【0016】
本構成によれば、薬液吐出後の経過時間に応じてプリディスペンス実行時間を決定するため、薬液を浪費することなく所望の基板処理を実施することができる。
【0017】
また、上記基板処理装置は、上記供給路に純水を供給する純水供給部と、上記供給路へ薬液供給部から薬液を供給する状態と、供給路へ純水供給部から純水を供給する状態とを切り替える供給源切替部と、をさらに備えてもよい。この構成では、上記処理制御部は、決定されたプリディスペンス実行時間内で、まず、前記供給路へ純水を供給し、その後、前記供給路へ薬液を供給することで、プリディスペンスを実行する。これにより、薬液の消費量をより削減することができる。
【0018】
一方、他の観点では、本発明は、基板に薬液を吐出することにより基板を処理する基板処理システムを提供することができる。本発明に係る基板処理システムは、例えば、基板処理装置と、その基板処理を含む製造工程にて並行して生産される複数の処理ロットについて、各処理ロットの生産を管理するCIM(Computer Integrated Manufacturing)サーバとにより構成される。
【0019】
基板処理装置は、基板処理時に処理対象基板の上方に配置されるノズルを備える。当該ノズルには、供給路を介して薬液をノズルへ供給する薬液供給部が接続されている。ノズルおよび供給路に残留する薬液を排出するプリディスペンス時には、ノズルの下方にプリディスペンスポッドが配置される。そして、処理制御部は、通知された実行時間にしたがってプリディスペンスを実行する。また、CIMサーバは、ロット管理部と、到着時刻取得部と、吐出間隔取得部と、プリディスペンス時間決定部とを備える。ここで、ロット管理部は、製造工程にて並行して生産される複数の処理ロットについて、各処理ロットの工程進捗状況を示す工程進捗情報を管理する。到着時刻取得部は、工程進捗情報に基づいて、次処理ロットが基板処理部に到着する予定時刻を取得する。吐出間隔取得部は、取得された到着時刻に基づいて、直前の処理ロットにおいて基板への薬液の吐出が完了した時点から、次処理ロットにおいて基板への薬液の吐出が開始される時点までの吐出間隔時間を取得する。そして、プリディスペンス時間決定部は、取得された吐出間隔時間に応じてプリディスペンスの実行時間を決定し、当該実行時間を基板処理装置の処理制御部へ通知する。
【0020】
本構成によれば、薬液吐出後の経過時間に応じてプリディスペンス実行時間を決定するため、薬液を浪費することなく所望の基板処理を実施することができる。
【0021】
また、上記基板処理システムでは、処理制御部が、取得された到着時刻に基づいて、次処理ロットが基板処理装置に到着するまでにプリディスペンスを完了する構成であることが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、薬液吐出後の経過時間に応じてプリディスペンス実行時間を決定するため、薬液を浪費することなく所望の基板処理を実施できる。また、純水供給と薬液供給とを併用してプリディスペンスを実施する構成を採用することにより、薬液の消費量をさらに削減することができる。さらに、処理ロットが到着する前にプリディスペンスを実施する構成では、設備の稼働率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下の実施形態では、半導体基板を洗浄する基板洗浄装置および基板洗浄システムに適用した事例により、本発明を具体化している。
【0024】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る基板洗浄装置を示す概略構成図である。この基板洗浄装置100は、薬液塗布部120、薬液供給部130、および制御部140を備える。
【0025】
薬液塗布部120は、処理対象の基板Wが載置されるスピンチャック101を備える。スピンチャック101は、水平面内で回転可能に構成されており、図示しない電動モータ等の駆動手段により回転駆動される。その回転駆動により、スピンチャック101上に吸着された基板Wは、基板Wの中心周りに水平面内で回転する。なお、基板Wは、図示しない基板搬送機構により、スピンチャック101上へ搬入出される。
【0026】
基板洗浄時には、スピンチャック101上に搭載された基板Wの上方に、ノズル109が配置される。回転している基板Wへノズル109から例えば、硫酸と過酸化水素水との混合液等の薬液を吐出・供給することで、基板Wが洗浄される。ノズル109は、基板W上とプリディスペンスポッド102上とにわたって、移動可能に支持アーム(図示せず)に支持されている。なお、ここではノズル109が移動する構成としているが、ノズル109が固定されていてもよい。この場合、スピンチャック101およびプリディスペンスポッド102が水平面内で移動可能に構成される。
【0027】
ノズル109から吐出される薬液104は、薬液タンク103に収容されている。薬液タンク103には、循環配管106の両端が接続されている。循環配管106の上流端近傍には、薬液タンク103から循環配管106へ薬液104を送出する薬液供給ポンプ105が介在されている。ここでは、薬液供給ポンプ105は、一定流量で薬液を送出する。また、循環配管106には、開閉バルブ108が介在されている。開閉バルブ108と薬液供給ポンプ105との間の開閉バルブ108近傍(分岐点111)において、他端にノズル109を備える供給配管110が循環配管106に接続されている。分岐点111近傍の供給配管110には開閉バルブ107が介在されている。
【0028】
この基板洗浄装置100では、ノズル109に薬液104を供給しないとき、開閉バルブ108が開放状態となり、開閉バルブ107が閉鎖状態となる。この場合、薬液104は、薬液供給ポンプ105により、循環配管106を循環する(以下、循環状態という。)。このように薬液104を循環させる構成を採用することにより、薬液104の濃度を一定に維持したり、薬液104中に溶解している成分の析出を防止したりすることができる。一方、ノズル109に薬液104を供給するとき、開閉バルブ107が開放状態となり、開閉バルブ108が閉鎖状態になる(以下、供給状態という。)。これにより、薬液104は、循環配管106の分岐点111から供給配管110に流入し、ノズル109から吐出される。
【0029】
基板洗浄装置100は、洗浄処理を実行するために基板Wへ薬液104を吐出する前に、ノズル109をプリディスペンスポット102上に配置した状態で、開閉バルブ107、108を供給状態とし、プリレディスペンスを実行する。プリディスペンスが完了すると、基板洗浄装置100は、開閉バルブ107、108を循環状態とした後、ノズル109をスピンチャック101に搭載された基板W上に移動させる。そして、スピンチャック101を回転させながら、開閉バルブ107、108を供給状態にし、ノズル109から基板Wへ薬液104を供給する。これにより、基板Wが洗浄される。
【0030】
なお、図示を省略しているが、薬液塗布部120には、スピンチャック101の周囲を囲む飛散防止カップが昇降可能に設けられている。飛散防止カップは、基板洗浄時に上昇し、スピンチャック101の回転により薬液が飛散する範囲を、飛散防止カップ内に制限する。また、基板Wの搬入出の際には、飛散防止カップは、搬入出を妨害することのない位置まで下降する。また、基板Wの搬入出、ノズル109の移動、開閉バルブ107、108の開閉、および薬液供給ポンプ105の制御等、基板Wの洗浄に伴う基板洗浄装置100の一連の動作は、制御部140の処理制御部141により制御されている。
【0031】
制御部140は、処理制御部141、プリディスペンス時間決定部142、および吐出間隔取得部143を備えている。なお、制御部140を構成する各部141〜143は、専用回路や、プロセッサとRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリとを備えたハードウエア、および当該メモリに格納され、プロセッサ上で動作するソフトウエア等により実現することができる。
【0032】
吐出間隔取得部143は、直前の洗浄処理において薬液104の吐出が完了した時点から、次の基板Wの洗浄処理において薬液104の吐出が開始される時点までの吐出間隔時間を取得する。本実施形態では、処理制御部141が、洗浄処理において、基板Wへの薬液の吐出を完了したとき、およびスピンチャック101への基板Wの搬入を開始したときに、吐出完了信号および搬入開始信号をそれぞれ吐出間隔取得部143に通知する構成になっている。
【0033】
吐出間隔取得部143は、吐出完了信号が入力されたとき、および搬入開始信号が入力されたときに、それぞれ時刻を取得する。そして、搬入開始信号が入力された時刻から直前の洗浄処理の吐出完了信号が入力された時刻を差し引いた時間に、基板Wの搬入に要する時間を加算する。これにより、直前の洗浄処理において薬液の吐出が完了した時点から、次の基板Wの洗浄処理において薬液の吐出が開始される時点までの吐出間隔時間を算出する。なお、吐出間隔時間を取得する手法は、当該手法に限定されず、他の任意の手法により取得してもよい。
【0034】
吐出間隔取得部143は、算出した吐出間隔時間をプリディスペンス時間決定部142に入力する。プリディスペンス時間決定部142は、入力された吐出間隔時間、およびプリディスペンス実行時間とパーティクル数との関係に基づいて、プリディスペンスの実行時間(以下、プリディスペンス時間という。)を決定する。
【0035】
図2は、プリディスペンス時間と、洗浄処理により基板W上に付着したパーティクル(0.16μm径以上)の数との関係の一例を示す図である。図2において、横軸はプリディスペンス時間に対応し、縦軸がパーティクル数に対応する。また、図2では、吐出間隔時間が1時間であるときのデータ(黒四角)および吐出間隔時間が3時間であるときのデータ(黒菱形)を示している。
【0036】
図2に示すように、吐出間隔時間が1時間である場合、30秒のプリディスペンス時間でパーティクル数は20個以下と十分に少ない数になっている。また、吐出間隔時間が3時間である場合、30秒のプリディスペンス時間ではノズル109や供給配管110の洗浄が不十分であるため、パーティクル数が100個程度まで増大している。しかしながら、プリディスペンス時間を100秒にするとパーティクル数は十分に少ない数(20個以下)になる。したがって、吐出間隔時間が1時間であるときは、プリディスペンス時間は30秒と設定し、吐出間隔時間が3時間であるときは、プリディスペンス時間を100秒に設定すればよい。このように、基板洗浄装置100では、吐出間隔時間に応じて、基板Wに付着するパーティクル数が十分に小さくなるプリディスペンス時間を設定することで、薬液104薬剤の浪費を抑制しつつ、ノズル109や供給配管110の洗浄を十分に行うことができる。
【0037】
以上のように、吐出間隔時間をパラメータとした、プリディスペンス時間とパーティクル数との関係を、予め取得することにより、吐出間隔時間に応じた適切なプリディスペンス時間を決定することができる。本実施形態では、図2に例示したような、プリディスペンス時間とパーティクル数との関係に基づいて、プリディスペンス時間決定部133が、吐出間隔時間が3時間以上であるとき、プリディスペンス時間を100秒と決定し、吐出間隔時間が1時間以内のとき、プリディスペンス時間を30秒と決定し、吐出間隔時間が1時間から3時間の間であるとき、プリディスペンス時間を60秒と決定するようにしている。これにより、薬液104の浪費を抑制しつつ、適切な洗浄処理を実施することができる。なお、吐出間隔時間が例えば30分以内など、さらに短い場合には、プリディスペンス時間を0秒(プリディスペンスを実行しない)としても、パーティクル数を十分に小さく維持できることもある。この場合は、プリディスペンス時間を0秒に決定する構成であってもよい。
【0038】
吐出間隔時間に応じてプリディスペンス時間を決定すると、プリディスペンス時間決定部142は、処理制御部141に決定したプリディスペンス時間を入力する。処理制御部141は、スピンチャック101上への基板Wの搬入が完了すると、まず、入力されたプリディスペンス時間にしたがってプリディスペンスを実行する。すなわち、処理制御部141は、ノズル109をプリディスペンスポッド102上に移動し、入力されたプリディスペンス時間だけ、プリディスペンスポット102に薬液104を吐出する。これにより、分岐点111から流入した薬液104が通過する供給配管110やノズル109が、薬液104で洗浄される。また、プリディスペンス実行後は、その後にノズル109から吐出される薬液104が、洗浄に適した状態(品質の劣化がなく、異物を含まない状態)になる。
【0039】
プリディスペンスが完了すると、処理制御部141は、予め設定されている洗浄処理時の薬液供給時間、スピンチャック101の回転数等にしたがった洗浄処理を実行する。
【0040】
このように、本実施形態によれば、薬液の浪費を抑制しつつ、適切な洗浄処理を実施することができる。なお、上記では、プリディスペンス時間決定部142が吐出間隔時間に応じて、段階的にプリディスペンス時間を設定する事例を説明したが、吐出間隔時間と1対1に対応するプリディスペンス時間を設定する構成であってもよい。また、薬液供給部130は、供給配管110に薬液104を供給可能な構成であればよく、循環配管106を備えない構成であってもよい。
【0041】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、吐出間隔時間に応じてプリディスペンス時間を決定する構成を説明した。この構成では、吐出間隔時間が長くなるにつれて、プリディスペンスによる薬液の消費量が増大する。そこで、本実施形態では、薬液の消費量を削減できる構成について説明する。
【0042】
図3は、本実施形態の基板洗浄装置200を示す概略構成図である。図3に示すように、基板洗浄装置200は、開閉バルブ107近傍の供給配管110に純水供給配管201が接続されている。純水供給配管201の他端には、純水供給配管201に純水を供給する純水供給部202が接続されている。純水供給部202は、純水供給配管201に純水を供給可能であればよく、その構成は特に限定されない。また、純水供給配管201と供給配管110との接続点204の近傍の純水供給管201には開閉バルブ203が介在されている。開閉バルブ203の開閉は、処理制御部141により行われる。他の構成は、第1の実施形態の基板洗浄装置100と同様である。
【0043】
本実施形態の基板洗浄装置200は、第1の実施形態で説明した手法により、吐出間隔取得手段143が吐出間隔時間を取得し、当該吐出間隔時間に応じてプリディペンス時間決定部142がプリディスペンス時間を決定する。そして、処理制御部141が、洗浄処理を実行する直前に、決定されたプリディスペンス時間内で、まず、供給配管110へ純水を供給し、その後、供給配管110へ薬液104を供給することにより、プリディスペンスを実行する。
【0044】
ここでは、処理制御部141は、プリディスペンス時間決定部142から入力されたプリディスペンス時間の50%を純水供給時間と設定し、残りの50%を薬液供給時間と設定する。例えば、プリディスペンス時間決定部142により決定されたプリディスペンス時間が100秒である場合、処理制御部141は、純水供給時間および薬液供給時間をそれぞれ50秒に設定する。
【0045】
処理制御部141は、プリディスペンス時に、まず、開閉バルブ203を純水供給時間だけ開放する。このとき、開閉バルブ107、108は循環状態である。これにより、供給配管110内には、純水供給配管201から純水が流入し、当該純水により、ノズル109および供給配管110内の残留薬液がプリディスペンスポッド102に排出される。純水供給時間が経過すると、処理制御部141は、開閉バルブ203を閉鎖する。このとき、ノズル109および供給配管110内には純水が残留する。その後、処理制御部141は、薬液供給時間だけ、開閉バルブ107、108を供給状態にする。これにより、供給配管110内には、循環配管106から薬液104が流入し、当該薬液104により、ノズル109および供給配管110内に残留している純水がプリディスペンスポッド102に排出される。そして、純水供給時間が経過すると、処理制御部141は、開閉バルブ107、108を循環状態にする。
【0046】
これにより、分岐点111から流入した薬液104が通過する供給配管110やノズル109が、薬液104で洗浄される。また、プリディスペンス実行後は、その後にノズル109から吐出される薬液104が、洗浄に適した状態になる。プリディスペンスが完了すると、処理制御部141は、予め設定されている洗浄処理時の薬液供給時間、スピンチャック101の回転数等にしたがった洗浄処理を実行する。
【0047】
このように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、薬液の浪費を抑制しつつ、適切な洗浄処理を実施することができる。さらに、プリディスペンス時の薬液消費量を削減することができる。
【0048】
なお、本実施形態では、処理制御部141が、プリディスペンス時間を所定割合(等分)で、純水供給時間と薬液供給時間とに分割する構成とした。しかしながら、薬液供給時間は、ノズル109および供給配管110に残留している純水を完全に排出できる時間であればよい。したがって、薬液供給時間を、ノズル109および供給配管110に残留している純水を完全に排出できる時間に固定し、プリディスペンス時間が当該薬液供給時間を超える場合に、その超えた時間を純水供給時間に設定する構成であってもよい。この場合、プリディスペンスの薬液供給時に薬液供給ポンプ105の流量を増大させる構成とすれば、上記薬液供給時間をより短縮することができ、薬液の消費量をより低減することができる。
【0049】
また、上記では、開閉バルブ107と開閉バルブ203とにより供給源切替部を構成した。しかしながら、開閉バルブ107を三方弁として当該三方弁に純水供給配管201を接続し、当該三方弁を切り替えることにより、供給配管110へ純水を供給する状態と、薬液を供給する状態とを切り替える構成であっても、同様の効果を得ることができる。
【0050】
(第3の実施形態)
ところで、複数枚の半導体基板からなるロット単位で洗浄処理が実施される基板洗浄装置では、同一ロットに属する半導体基板は連続して洗浄される。したがって、吐出間隔時間が大きくなるのは、基板洗浄装置への処理ロットの投入間隔が空いたときである。このため、処理ロットが交換される場合にのみ、吐出間隔時間に応じて、プリディスペンスを実行する構成によっても、薬液の消費量を削減することができる。
【0051】
また、近年、基板洗浄を含む半導体装置の製造工程では、CIMシステムが使用されている。CIMシステムでは、半導体装置の製造工程で使用される種々の製造装置や検査装置がネットワーク等を介してCIMサーバに接続されている。CIMサーバは、各製造装置の生産管理や、製造工程において並行に処理されている各ロット(複数枚の半導体基板からなる処理単位)の進捗管理を行う。そこで、本実施形態では、このようなCIMシステムの一部として構成された基板洗浄システムに本発明を適用した事例について説明する。
【0052】
図4は、本実施形態の基板洗浄システムを示す概略構成図である。図4に示すように、本実施形態では、プリディスペンス時間決定部142および吐出間隔取得部301がCIMサーバ500に設けられている。基板洗浄装置300は、プリディスペンス時間決定部142および吐出間隔取得部143を有しない点を除けば、第1の実施形態の基板洗浄装置100と同一である。
【0053】
また、CIMサーバ500は、製造工程において並行に処理されている各ロットの工程進捗情報を管理するロット管理部501と、基板洗浄装置300に次処理ロットが到着する予定時刻を取得する到着時刻取得部502を備えている。ここで、工程進捗情報とは、各処理ロットに対して実施される全工程中で、その処理ロットに対して現在実施されている工程(ロットの所在)を示す情報、ロットを構成する半導体基板の枚数に基づいて算出される各工程での所要時間や、現在処理中の工程で処理完了までに要する時間、および各工程間の搬送に要する時間等の情報である。到着時刻取得部502は、ロット管理部501の工程進捗情報に基づいて、次に基板洗浄装置300に到達する処理ロットを特定し、その到着予定時刻を取得する。なお、ロット管理部501、到着時刻取得部502は、専用演算回路や、プロセッサとRAMやROM等のメモリとを備えたハードウエア、および当該メモリに格納され、プロセッサ上で動作するソフトウエア等により実現することができる。
【0054】
本実施形態では、吐出間隔取得部301が、到着時刻取得部502が取得した、次処理ロットの到着予定時刻に基づいて、吐出間隔時間を取得する。すなわち、基板洗浄装置300の処理制御部141は、複数枚の基板が属する処理ロットの最後の基板Wへの薬液104の吐出が完了したときに、吐出間隔取得部301に吐出完了信号を出力する。なお、処理ロットの洗浄処理が完了すると、処理制御部141は、ロット管理部501へ、その旨を通知する。通知を受信したロット管理部501は、対応する工程進捗情報を更新する。
【0055】
吐出間隔取得部301は、吐出完了信号を受信すると、到着時刻取得部502から次処理ロットが基板洗浄装置300に到着する予定時刻を取得する。そして、到着予定時刻から吐出完了信号が入力された時刻を差し引いた時間に、スピンチャック101上への基板Wの搬入に要する時間を加算する。これにより、直前の処理ロットにおいて基板への薬液の吐出が完了した時点から、次処理ロットにおいて基板への薬液の吐出が開始される時点までの吐出間隔時間を算出する。
【0056】
吐出間隔取得部301は、算出した吐出間隔時間をプリディスペンス時間決定部142に入力する。プリディスペンス時間決定部142は、第1の実施形態で説明したように、入力された吐出間隔時間に応じてプリディスペンス時間を決定する。プリディスペンス時間決定部142は、基板洗浄装置300の処理制御部141に決定したプリディスペンス時間を入力する。処理制御部141は、次処理ロットの最初の基板へ薬液104を吐出する直前に、入力されたプリディスペンス時間にしたがってプリディスペンスを実行する。これにより、その後にノズル109から吐出される薬液104が、洗浄に適した状態になる。プリディスペンスが完了すると、処理制御部141は、予め設定されている洗浄処理時の薬液供給時間、スピンチャック101の回転数等にしたがって、次処理ロットに属する基板Wの洗浄処理を実行する。
【0057】
このように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、薬液の浪費を抑制しつつ、適切な洗浄処理を実施することができる。
【0058】
(第4の実施形態)
第3の実施形態では、基板洗浄装置の処理制御部が、次処理ロットの洗浄処理を開始する直前にプリディスペンスを実行する構成とした。しかしながら、次処理ロットが到着した後にプリディスペンスを開始すると、プリディスペンスが完了するまで、基板の洗浄処理を実施することができない。そこで、本実施形態では、次処理ロットが基板洗浄装置に到着する前に、プリディスペンスを完了する基板洗浄システムについて説明する。
【0059】
図5は、本実施形態の基板洗浄システムを示す概略構成図である。図5に示すように、本実施形態の基板洗浄システムは、第3の実施形態における基板洗浄システムのプリディスペンス時間決定部と処理制御部との動作のみが異なっている。他の構成は、第3の実施形態の基板洗浄システムと同様である。
【0060】
第3の実施形態で説明した手法により、吐出間隔取得部301が吐出間隔時間を取得すると、当該吐出間隔時間がプリディスペンス時間決定部402に入力される。プリディスペンス時間決定部402は、入力された吐出間隔時間に応じてプリディスペンス時間を決定するとともに、到着時刻取得部502から次処理ロットの到着予定時刻を取得する。そして、到着予定時刻から、決定したプリディスペンス時間を差し引くことにより、プリディスペンス開始時刻を算出する。プリディスペンス時間決定部402は、基板洗浄装置400の処理制御部401に決定したプリディスペンス時間および算出したプリディスペンス開始時刻を入力する。処理制御部401は、プリディスペンス開始時刻が到来すると、入力されたプリディスペンス時間にしたがってプリディスペンスを実行する。これにより、その後にノズル109から吐出される薬液104が、洗浄に適した状態になる。
【0061】
本実施形態では、プリディスペンスが完了すると、次処理ロットが基板洗浄装置400に到着する。次処理ロットが到着すると、処理制御部401は、予め設定されている洗浄処理時の薬液供給時間、スピンチャック101の回転数等にしたがって、次処理ロットに属する基板Wの洗浄処理を実行する。
【0062】
このように、本実施形態によれば、第3の実施形態の効果に加えて、基板洗浄装置の稼働率を向上させることができる。なお、本実施形態では、処理制御部がプリディスペンス開始時刻が到来したときに、プリディスペンスを開始する構成としたが、次処理ロットの到着時刻に基づいて、次処理ロットが基板洗浄装置に到着する前にプリディスペンスを完了する構成であれば任意の構成を採用することができる。例えば、プリディスペンス開始時刻は、処理制御部が算出する構成であってもよい。また、プリディスペンス時間決定部が、プリディスペンス開始時刻が到来したときに、プリディスペンスの開始を指示する構成であってもよい。
【0063】
以上説明したように、本発明によれば、薬液吐出後の経過時間に応じてプリディスペンス時間を決定するため、薬液を浪費することなく所望の基板処理を実施できる。また、純水供給と薬液供給とを併用してプリディスペンスを実施する構成を採用することにより、薬液の消費量をさらに削減することができる。さらに、処理ロットが到着する前にプリディスペンスを実施する構成では、設備の稼働率を向上させることができる。
【0064】
なお、本発明は、以上で説明した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、種々の変形および応用が可能である。例えば、上述の各実施形態は、それぞれ単独で用いる必要はなく、各構成を任意に組み合わせて使用することも可能である。また、本発明は、基板洗浄装置や基板洗浄システムに限らず、基板に薬液を吐出することにより基板を処理する、いかなる基板処理装置や基板処理システムにも適用可能である。この場合、プリディスペンス時間は、所望の基板処理が実施できるか否かを判定するための特性値とプリディスペンス時間との関係に基づいて、決定すればよい。例えば、特性値とは、エッチング処理装置ではエッチングレート等であり、レジスト塗布装置ではレジスト膜厚分布等であり、現像処理装置では、現像後のレジストパターン寸法等である。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、薬液を浪費することなく所望の基板処理を実施できるという効果を有し、半導体装置等の製造に使用される基板処理装置および基板処理システムとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の第1の実施形態における基板処理装置を示す概略構成図
【図2】プリディスペンス時間とパーティクル数との関係を示す図
【図3】本発明の第2の実施形態における基板処理装置を示す概略構成図
【図4】本発明の第3の実施形態における基板処理システムを示す概略構成図
【図5】本発明の第4の実施形態における基板処理システムを示す概略構成図
【図6】従来の基板処理装置を示す概略構成図
【図7】従来の基板処理装装置における吐出間隔とパーティクル数との関係を示す図
【符号の説明】
【0067】
100、200、300、400 基板洗浄装置
101 スピンチャック
102 プリディスペンスポッド
103 薬液タンク
104 薬液
105 薬液供給ポンプ
106 循環配管
107、108、203 開閉バルブ
109 ノズル
110 供給配管(供給路)
130 薬液供給部
201 純水供給配管
202 純水供給部
141、401 処理制御部
142、402 プリディスペンス時間決定部
143、301 吐出間隔取得部
500 CIMサーバ
501 ロット管理部
502 到着時刻取得部
W 基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に薬液を吐出することにより基板を処理する基板処理装置であって、
基板処理時に、処理対象基板の上方に配置されるノズルと、
前記ノズルへ薬液を供給する供給路と、
前記供給路へ薬液を供給する薬液供給部と、
前記ノズルおよび前記供給路に残留する薬液を排出するプリディスペンス時に、前記ノズルの下方に配置されるプリディスペンスポッドと、
直前の基板処理において薬液の吐出が完了した時点から、次基板処理において薬液の吐出が開始される時点までの吐出間隔時間を取得する吐出間隔取得部と、
前記取得された吐出間隔時間に応じてプリディスペンスの実行時間を決定するプリディスペンス時間決定部と、
前記決定されたプリディスペンス実行時間にしたがって、前記次基板処理の開始前にプリディスペンスを実行する制御部と、
を有することを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記供給路に純水を供給する純水供給部と、
前記供給路へ前記薬液供給部から薬液を供給する状態と、前記供給路へ前記純水供給部から純水を供給する状態とを切り替える供給源切替部と、
をさらに有し、
前記制御部が、前記決定されたプリディスペンス実行時間内で、まず、前記供給路へ純水を供給し、その後、前記供給路へ薬液を供給することにより、プリディスペンスを実行する、請求項1記載の基板処理装置。
【請求項3】
基板に薬液を吐出することにより基板を処理する基板処理システムであって、
基板処理時に、処理対象基板の上方に配置されるノズルと、
前記ノズルへ薬液を供給する供給路と、
前記供給路へ薬液を供給する薬液供給部と、
前記ノズルおよび前記供給路に残留する薬液を排出するプリディスペンス時に、前記ノズルの下方に配置されるプリディスペンスポッドと、
通知された実行時間にしたがって、プリディスペンスを実行する制御部と、
を有する基板処理装置と、
前記基板処理を含む製造工程にて並行して生産される複数の処理ロットについて、各処理ロットの工程進捗状況を示す工程進捗情報を管理するロット管理部と、
前記工程進捗情報に基づいて、次処理ロットが前記基板処理装置に到着する予定時刻を取得する到着時刻取得部と、
前記取得された到着時刻に基づいて、直前の処理ロットにおいて基板への薬液の吐出が完了した時点から、次処理ロットにおいて基板への薬液の吐出が開始される時点までの吐出間隔時間を取得する吐出間隔取得部と、
前記取得された吐出間隔時間に応じてプリディスペンスの実行時間を決定し、当該実行時間を前記制御部に通知するプリディスペンス時間決定部と、
を有することを特徴とする基板処理システム。
【請求項4】
前記制御部が、前記取得された到着時刻に基づいて、次処理ロットが前記基板処理装置に到着するまでにプリディスペンスを完了する請求項3記載の基板処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−235779(P2008−235779A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−76684(P2007−76684)
【出願日】平成19年3月23日(2007.3.23)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】