説明

基板搬入出装置

【課題】収納棚を保持台に位置決めするための位置決め個所を少なくして、収納棚を保持する保持台との合計質量を軽減でき、その昇降手段の大型化を防ぐことができる基板搬入出装置を提供する。
【解決手段】基板搬入出装置1は、下面に枠体2aを持つ収納棚2と、この収納棚2を移載台5の周囲に保持する保持台6とを備え、枠体2aの交差する二辺それぞれに位置して対となる位置決めローラ12bを配置し、これら位置決めローラ12bを位置決めローラ相対離合手段8により相対離合可能に構成し、相対離合する位置決めローラ12bにより枠体2aを挟むように構成している。この構成により、収納棚2が保持台6に載置されると、位置決めローラ12bが枠体2aを挟む方向に相対移動して、各位置決めローラ12bの中間位置に位置決めすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶基板のような薄板状のワークを積層収納する基板搬入出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶基板、ガラス板等薄板状のワークを収納棚に搬入またはこれから搬出する装置としては特開2005-64432号に記載の基板搬入出装置がある。この装置1は、図8に示すように立体格子様の枠体2aでなる収納棚2を有し、この収納棚2の側面の一面にはワーク搬入、搬出するための開口部2bが設けられている。また、収納棚2の他の三面には収納棚2を補強するようにそれぞれ2本の桟2cが縦方向に、上下面には串刺し様の桟2cが設けられている。この収納棚2の開口部2bを挟む二面の対向する桟2cには、ワイヤ2dが複数段にわたって等間隙に取付けられており、各段でワークの一例の液晶基板3を所定の間隔をおいて水平方向に積層載置できるように構成されている。
【0003】
前記基板搬入出装置1は、上方に突出する6個のローラ台4を持つ移載台5と、この移載台5を囲む位置に配置された保持台6とを有しており、ローラ台4の間隙は前記収納棚2が下降しても下面の枠体2aとローラ台4とが衝突しないように構成されている。前記ローラ台4には上端に露出するローラ4aが取付けられており、ローラ台4に内蔵された駆動手段(図示せず)により駆動されてローラ4a上の液晶基板3を収納棚2の開口部2bから搬入または排出するように構成されている。
【0004】
また、前記保持台6には収納棚2を保持する位置決め装置Bが設けられており、この位置決め装置Bは収納棚2を囲む各面に対して2個の押圧シリンダ51を有し、保持台6に収納棚2が搬入されるとこれをシリンダロッド51aの先端に取付けられた位置決めローラ52により4方向から押圧して収納棚2を所定の位置に位置決めするように構成されている。前記保持台6は昇降手段(図示せず)に連結されており、この昇降手段により所定ピッチごとに下降してローラ4aの上端が順次収納棚2のワイヤ2dよりわずかに上方に位置してしかも液晶基板3の搬入に支障のない位置で停止するように構成されている。
【0005】
さらに、この基板搬入出装置1には移載台5近くに搬入出ロボット(図示せず)が配置されており、必要に応じて液晶基板3が満載された収納棚2または空の収納棚2を保持台6上に搬入したり、空の収納棚2またはワークAが満載された収納棚2を保持台6から搬出したりするように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−64432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記基板搬入出装置1では、保持台6で液晶基板3の良否検査、種類の判別等を行う場合には、収納棚2を正確に位置決めでき、良否検査、種類の判別等を正確に行うことができる。しかしながら、昇降手段に連結された保持台6に8個の押圧シリンダ51を設けることとなり、保持台6との合計質量が大きくなってその分昇降手段を大型化しなければならない等の欠点がある。
【0008】
本発明は、このような欠点の除去を目的としており、保持台6の昇降手段を大型化する必要がないように収納棚2を位置決めする個所を少なくした基板搬入出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。すなわち、本発明の基板搬入出装置は、下面に枠体を持ちかつ側面にワークを搬入搬出する開口部を備えた収納棚と、この収納棚を移載台の周囲に保持する保持台とを備え、前記枠体の交差する二辺それぞれに位置して対となる位置決めローラを配置し、これら位置決めローラを位置決めローラ相対離合手段により相対離合可能に構成し、相対離合する位置決めローラにより枠体を挟むように構成したことを特徴とする。
【0010】
このように構成すると、収納棚が保持台に載置されると、収納棚の下面の枠体を対となる位置決めローラが挟む方向に相対移動して、収納棚の枠体の二辺を各位置決めローラの中間位置に位置決めすることができる。
【0011】
この場合、前記収納棚を立体格子様の枠体としてもよく、また枠体の交差する二辺の少なくとも一辺に2か所にわたって位置決めローラを配置してもよく、後者の場合には収納棚の位置決めをより正確に行うことができる。
【0012】
また、本発明の基板搬入出装置は位置決めローラ相対離合手段として2個のスライダを持つリニアガイドを有し、このリニアガイドの一方のスライダにシリンダの本体を固定して他方のスライダにシリンダのピストンロッドを連結し、各スライダに位置決めローラを一体に移動するように取付けており、これら位置決めローラが対をなして相対離合するように構成したことを特徴とする。
【0013】
このように構成した場合も、同様に収納棚を位置決めできるばかりか、位置決めローラ相対離合手段をコンパクトに構成することができる。
【0014】
さらに、本発明の基板搬入出装置は保持台に枠体の交差する二辺に対応して各辺と交差する方向に延びる切欠きを設け、この切欠きに位置して位置決めローラ相対離合手段を配置し、位置決めローラを保持台から上方に突出させたことにより基板搬入出装置全体をコンパクトに構成することができる。
【0015】
さらに、本発明の基板搬入出装置は、位置決めローラ相対離合手段として1個のスライダ部をもつロッドレスシリンダを有し、このロッドレスシリンダ本体に第1位置決めローラを取付ける一方、スライダ部に第2位置決めローラを一体に移動するように取付け、これら第1位置決めローラおよび第2位置決めローラが対をなすように構成したことを特徴とする。
【0016】
このように構成した場合も、ロッドレスシリンダ本体側に取付けた第1位置決めローラの取付け位置を基準にして収納棚を位置決めすることができる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明した本発明によれば、収納棚を保持台に位置決めするための位置決め個所を少なくして、収納棚を保持する保持台の質量を軽減でき、その昇降手段の大型化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態の要部にかかる位置決めローラ相対離合手段の正面図
【図2】本発明の第1実施形態に係る基板搬入出装置の全体斜視図
【図3】本発明の第1実施形態の要部にかかる位置決めローラ相対離合手段の動作開始前の状態を示す動作図
【図4】本発明の第1実施形態の要部にかかる位置決めローラ相対離合手段の動作状態を示す動作図
【図5】本発明の第1実施形態にかかる収納棚の位置決め前の状態を説明する概略説明図
【図6】本発明の第1実施形態にかかる収納棚の位置決め後の状態を説明する概略説明図
【図7】本発明の第2実施形態の要部にかかる位置決めローラ相対離合手段の正面図
【図8】従来例の全体斜視図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0020】
<第1実施形態>
図2に示すように、この実施形態の基板搬入出装置1は、立体格子様の枠体2aでなる収納棚2を有し、この収納棚2の側面の一面にはワーク搬入、搬出するための開口部2bが設けられている。また、この収納棚2の他の三面には収納棚2を補強するようにそれぞれ2本の桟2cが縦方向に、収納棚2の上下面には串刺し様に桟2cが設けられている。この収納棚2の開口部2bを挟む2面の対向する桟2cには、ワイヤ2dが複数段にわたって等間隙に取付けられており、各段で薄板状ワークの一例の液晶基板3を所定の間隔をおいて水平方向に積層載置できるように構成されている。
【0021】
前記基板搬入出装置1は上方に突出する6個のローラ台4を持つ移載台5と、この移載台5を囲む位置に配置された保持台6とを有しており、前記ローラ台4の間隙は前記収納棚2の下面の桟2cに対応した位置に設けられ、収納棚2の下降に際してその下面の桟2cとローラ台4とが衝突しないように構成されている。また、ローラ台4は上端に露出するローラ4aを有しており、ローラ台4に内蔵されたローラ駆動手段(図示せず)によりローラ4aを駆動してローラ4a上の液晶基板3を収納棚2の開口部2bから隣接のローラコンベア(図示せず)上に排出したり、隣接のローラコンベアから送られる液晶基板3を収納棚2内に搬入したりできるように構成されている。
【0022】
前記保持台6には、スペーサ7aを介して支持台7が連結され、この支持台には昇降手段(図示せず)が連結されている。この保持台6と支持台7とは、昇降手段の作動により所定ピッチごとに下降して前記ローラ台4のローラ4aの上端が順次収納棚2のワイヤ2dよりわずかに上方にしかも液晶基板3の搬入に支障のない位置で停止するように構成されている。また、前記保持台6には枠体2aの交差する二辺の各辺と交差する方向に延びる切欠き6aが設けられており、この切欠き6aは一方の辺には2か所、他方の辺には1か所に配置されている。これら切欠き6aには、それぞれ位置決めローラ相対離合手段8が配置され、後記位置決めローラ12a,12bが保持台6から上方に突出するように構成されている。
【0023】
前記位置決めローラ相対離合手段8は、図1に示すように支持台7に固定されたリニアガイド9を有し、このリニアガイド9にはガイド部9aとこれに案内された2個のスライダ9b、9cが配置されている。一方のスライダ9bにはシリンダ10の本体10aが取付具11aを介して一体に移動するように取付けられており、他方のスライダ9cには前記シリンダ10のピストンロッド10bが取付具11bを介して一体に移動するように連結されている。これら位置決めローラ12a,12bは一対となってシリンダ10が作動すると相対離合可能に構成されており、枠体2aの交差する二辺を3か所で挟むことができるように構成されている。
【0024】
なお、前記シリンダ10に代え電動アクチュエータ(図示せず)を使用してもよく、この場合、エア源を使用する必要がなく、シリンダ10と同様に位置決めをすることができる。
【0025】
前記リニアガイド9のガイド部9aの中間位置には安全ストッパ13が取付けられており、この安全ストッパ13にスライダ9b、9cが当たってスライダ9b、9cおよびこれと一体の位置決めローラ12a,12bがその位置で停止するように構成されている。
【0026】
さらに、前記基板搬入出装置1には前記移載台5の近くに搬入出ロボット(図示せず)が配置されており、液晶基板3を隣接のローラコンベア上に供給するときには液晶基板3がワイヤ2d上に満載された収納棚2を保持台6に、また隣接のローラコンベア上から送られる液晶基板3を積層収納するときは空の収納棚2を保持台6に搬入して液晶基板3が満杯なると収納棚2を保持台6から搬出するように構成されている。
【0027】
上記基板搬入出装置では、搬入出ロボットにより液晶基板3を満載した収納棚2が保持台6上に供給されると、図3および図5に示すように収納棚2の下面側の枠体2aが対をなす位置決めローラ12a,12b間に位置する。同時に、位置決めローラ相対離合手段8のシリンダ10が復動してそのシリンダロッド10bが後退すると、図4および図6に示すようにシリンダ10の本体10aおよびシリンダロッド10bにそれぞれ固定されたスライダ9b、9cおよび位置決めローラ12a,12bがお互い接近する方向に移動して両スライダ9b、9cの中間位置で枠体2aを挟んで位置決めする。この位置決めにより収納棚2の下面に設けられた串刺し様の桟2cおよび側面の桟2c間に連結されたワイヤ2dはローラ台4の間隙の上方に確実に位置することができる。また、この位置決めは枠体2aの交差する二辺で、しかも一方の辺では2か所で行われるので、枠体2aを持つ収納棚2は正確に保持台6上に位置決めされる。さらに、この位置決めに際して、位置決めローラ相対離合手段8は枠体2aの交差する二辺にだけ設ければよく、位置決めローラ相対離合手段8をコンパクトにすることができる。しかも、位置決めローラ相対離合手段8は保持台6の切欠き6aに配置されているので、基板搬入出装置1の全体をコンパクトに構成することができる。
【0028】
前記収納棚2が位置決めされた状態で、昇降手段が作動すると、保持台6および収納棚2が所定ピッチ下降し、ローラ台4が収納棚2の枠体2aおよびワイヤ2dに衝突することなく、位置決めローラ12a,12bが収納棚2の最下段の液晶基板3をわずかに持ち上げる位置で停止する。その後、ローラ台4に内蔵されたローラ駆動手段が作動し、液晶基板3が収納棚2の開口部2bから隣接のローラコンベア上に排出される。
【0029】
前記液晶基板3の排出が完了すると、同様に昇降手段が所定ピッチ毎下降して前記動作が繰り返され、収納棚2内の液晶基板3がすべて排出される。収納棚2が空になると、位置決めローラ相対離合手段8のシリンダ10が往動し、そのピストンロッド10bが前進する。これにより、リニアガイド9の両スライダ9b、9cがお互い離れる方向に移動し、これと一体の位置決めローラ12a,12bが収納棚2の枠体2aから離れる。その後、搬入出ロボットにより空の収納棚2が移載台5から搬出され、新たに液晶基板3が満載された収納棚2が保持台6上に搬入され、前記動作が繰り返される。
【0030】
一方、移載台5で収納棚2に液晶基板3を積層する際には、搬入出ロボットにより空の収納棚2が保持台6上に供給され、その後位置決めローラ相対離合手段8が作動して収納棚2が所定位置に位置決めされる。この位置決めと同時に、昇降手段が作動して、ローラ台4を収納棚2の最上段のワイヤ2dよりわずかに上方でしかも隣接のローラコンベアから送られる液晶基板3の搬入に支障の位置で停止する。この状態で、隣接のローラコンベアに液晶基板3が供給されると、その一部が収納棚2の開口部2bから収納棚2内に確実に位置することができ、位置決めローラ駆動手段8の作動により液晶基板3がローラ4a上に確実に載置される。
【0031】
その後、昇降手段が作動して保持台6および収納棚2が所定ピッチ上昇して、収納棚2の次段が隣接のローラコンベアに対応する位置で停止する。この時、ローラ台4に載置された液晶基板3が収納棚2の上段のワイヤ2dに載置される。この動作が繰り返され、液晶基板3が所定間隔をおいて収納棚2内に積層される。収納棚2が満杯になると、搬入出ロボットにより収納棚2が保持台6から搬出され、新たな空の収納棚2が搬入され、前記動作が繰り返される。
【0032】
なお、第1実施形態では、位置決めローラ相対離合手段8は枠体2aの交差する二辺の一方に2個、他方に1個設けられているが、各辺に1個、または2個設けてもよい。また、収納棚2は立体格子様の枠体2aで構成されているが、下面に位置決めローラ12a,12bが挟む枠体2aを持つものであればよく、収納棚2の各段をローラ台4が通過できる切欠き(図示せず)を持つ板材(図示せず)で構成したものであってもよい。さらに、前記位置決めローラ相対離合手段8としてシリンダ10に代え、電動アクチュエータ(図示せず)を使用してもよく、この場合エア源をなくし、位置決めローラ相対離合手段8の質量を軽減することができる。
【0033】
<第2実施形態>
本発明の第2の実施形態について説明する。位置決めローラ相対離合手段8を特徴とするもので、この位置決めローラ相対離合手段8は、図7に示すようにロッドレスシリンダ14を有し、ロッドレスシリンダ本体14aが支持台7に固定されている。このロッドレスシリンダ本体14aには第1取付具15aを介して第1位置決めローラ16aが取付けられており、この第1位置決めローラ16aの取付け位置を基準に収納棚2の枠体2aを位置決めするように構成されている。また、前記ロッドレスシリンダ14のスライダ部14bには第2取付具15bを介して第2位置決めローラ16bが一体に移動するように取付けられており、これら第1位置決めローラ16aおよび第2位置決めローラ16bが対をなしている。さらに、前記第2位置決めローラ16bはロッドレスシリンダ14の作動により第1位置決めローラ16aに対して前進し、収納棚2の枠体2aを第1位置決めローラ16a側に位置決めするように構成されている。
【0034】
このように構成した位置決めローラ相対離合手段8は、第1の実施形態と同様に収納棚2の位置決めを正確に行うことができる。
【0035】
以上説明したように、本発明の実施形態は下面に枠体2aを持ちかつ側面にワークを搬入搬出する開口部2bを備えた収納棚2と、この収納棚2を移載台5の周囲に保持する保持台6とを備え、前記枠体2aの交差する二辺それぞれに位置して対となる位置決めローラ12a,12bを配置し、これら位置決めローラ12a,12bを位置決めローラ相対離合手段8により相対離合可能に構成し、相対離合する位置決めローラ12a,12bにより枠体2aを挟むように構成したことを特徴としている。
【0036】
この構成により、収納棚2が保持台6に載置されると、収納棚2の下面側の枠体2aを対となる位置決めローラ12a,12bが挟む方向に相対移動して、収納棚2の二面を各位置決めローラ12a,12bの中間位置に位置決めすることができる。
【0037】
また、本発明の他の実施形態は枠体の交差する二辺の少なくとも一辺に2か所にわたって位置決めローラ12a,12bを配置したことを特徴とするもので、収納棚2の位置決めをより正確に行うことができる。
【0038】
さらに、本発明のもう一つの実施形態は位置決めローラ相対離合手段8として2個のスライダ9b、9cを持つリニアガイド9を有し、このリニアガイド9の一方のスライダ9bにシリンダ10の本体10aを固定して他方のスライダ9cにシリンダ10のピストンロッド10bを連結している。また、各スライダ9b、9cには位置決めローラ12a,12bが一体に移動するように取付けられており、これら位置決めローラ12a,12bが対をなして相対離合するように構成されている。そのため、この実施形態では収納棚2を位置決めできるばかりか、位置決めローラ相対離合手段8をコンパクトに構成することができる。
【0039】
しかも、本発明の他の実施形態では保持台6は枠体2aの交差する二辺に対応して各辺と交差する方向に延びる切欠き6aを有し、この切欠き6aに位置決めローラ相対離合手段8を配置し、位置決めローラ12a,12bを保持台6から上方に突出させたことを特徴としている。そのため、この実施形態では、位置決めローラ相対離合手段8に保持台6の切欠き6aに配置できるので、基板搬入出装置1の全体をコンパクトに構成することができる。
【0040】
その上、本発明の別の実施形態は位置決めローラ相対離合手段8として1個のスライダ部14bを持つロッドレスシリンダ14を有し、そのロッドレスシリンダ本体14aに第1位置決めローラ16aを取付ける一方、スライダ部14bに一体に移動するように第2位置決めローラ16bを取付け、これら第1位置決めローラ16aおよび第2位置決めローラ16bが対をなすように構成したことを特徴としている。この構成により、この実施形態ではロッドレスシリンダ本体14a側に取付けた第1位置決めローラ16aの取付位置を基準に収納棚2を位置決めすることができる。
【0041】
なお、本発明の幾つかの実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0042】
1…基板搬入出装置
2…収納棚
2a…枠体
4…ローラ台
5…移載台
6…保持台
8…位置決めローラ相対離合手段
9…リニアガイド
9b、9c…スライダ
10…シリンダ
10a…本体
10b…ピストンロッド
12a,12b…位置決めローラ
14…ロッドレスシリンダ
14a…ロッドレスシリンダ本体
14b…スライダ部
15a…第1取付具
15b…第2取付具
16a…第1位置決めローラ
16b…第2位置決めローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下面に枠体を持ちかつ側面にワークを搬入搬出する開口部を備えた収納棚と、この収納棚を移載台の周囲に保持する保持台とを備え、前記枠体の交差する二辺それぞれに位置して対となる位置決めローラを配置し、これら位置決めローラを位置決めローラ相対離合手段により相対離合可能に構成し、相対離合する位置決めローラにより枠体を挟むように構成したことを特徴とする基板搬入出装置。
【請求項2】
枠体の交差する二辺の少なくとも一辺に2か所にわたって位置決めローラを配置したことを特徴とする請求項1に記載の基板搬入出装置。
【請求項3】
位置決めローラ相対離合手段として2個のスライダを持つリニアガイドを有し、このリニアガイドの一方のスライダにシリンダの本体を固定して他方のスライダにシリンダのピストンロッドを連結し、各スライダに位置決めローラを一体に移動するように取付け、これら第1位置決めローラおよび第2位置決めローラが対をなして相対離合するように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の基板搬入出装置。
【請求項4】
保持台は枠体の交差する二辺に対応して各辺と交差する方向に延びる切欠きを有し、この切欠きに位置決めローラ相対離合手段を配置し、位置決めローラを保持台から上方に突出させたことを特徴とする請求項1に記載の基板搬入出装置。
【請求項5】
位置決めローラ相対離合手段として1個のスライダ部を持つロッドレスシリンダを有し、そのロッドレスシリンダ本体に第1位置決めローラを取付ける一方、スライダ部に一体に移動するように第2位置決めローラを取付けるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の基板搬入出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−69803(P2013−69803A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206475(P2011−206475)
【出願日】平成23年9月21日(2011.9.21)
【出願人】(000002059)シンフォニアテクノロジー株式会社 (1,111)
【Fターム(参考)】