説明

塗料の定量供給制御装置および方法

【課題】塗料ロスを低減できる塗料の供給制御装置および方法を提供する。
【解決手段】塗料タンク6からの塗料が充填される塗料室3aを有するとともにこの塗料を塗装ガン5へ供給する第1シリンダアクチュエータ3と、駆動流体が供給される駆動流体室4aを有し、当該駆動流体室から第1シリンダアクチュエータの駆動流体室3bへ駆動流体を供給して当該第1シリンダアクチュエータを駆動する第2シリンダアクチュエータ4と、第2シリンダアクチュエータの駆動を制御する制御装置17とを有し、第1シリンダアクチュエータの塗料室の容量と第2シリンダアクチュエータの駆動流体室の容量が同期するように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一定量の塗料を供給する制御装置および制御方法に関し、特に色替え操作が必要とされる塗装工程に適用して好ましい塗料の定量供給制御装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車ボディの上塗り塗装工程などにおいては、連続して順次搬送されてくるボディに対してそれぞれ定められた塗色の塗料が塗装されるが、前のボディと異なる塗色の塗料を塗装する場合にはその都度色替え操作が実施される。
【0003】
色替え操作は、塗装ガンに残っている前色の塗料を廃棄するとともに塗装ガンの塗料流路を洗浄したのち次色の塗料が充填されるが、色替え頻度が多くなればなるほど塗料の廃棄量(塗料ロス)が増加するので、これをできる限り少なくする方策が検討されている。
【0004】
こうした多色仕様の塗装工程で塗料の廃棄量を削減する方策の一つとして、塗色毎にカートリッジタンクを用意しておき、搬送されてくるボディの塗色仕様に応じてカートリッジタンクを塗装ガンに装着・交換することが提案されている(特許文献1)。
【0005】
しかしながら、塗色毎のカートリッジタンク方式では交換操作に時間がかかり、またカートリッジタンクの交換装置も大掛かりなものになり、さらに交換操作ミスが生じるおそれもある。
【特許文献1】特開2000−176326号公報
【発明の開示】
【0006】
本発明は、塗料ロスを低減できる塗料の供給制御装置および方法を提供することを目的とする。
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の塗料の定量供給制御装置は、塗料タンクからの塗料が充填される塗料室を有するとともにこの塗料を塗装ガンへ供給する第1シリンダアクチュエータと、駆動流体が供給される駆動流体室を有し、当該駆動流体室から前記第1シリンダアクチュエータの駆動流体室へ駆動流体を供給して当該第1シリンダアクチュエータを駆動する第2シリンダアクチュエータと、前記第2シリンダアクチュエータの駆動を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段により、前記第2シリンダアクチュエータの駆動流体室から前記第1シリンダアクチュエータの駆動流体室へ供給される駆動流体の供給量を制御することで、前記第1シリンダアクチュエータの塗料室に充填された塗料の一定量を前記塗装ガンへ供給する塗料の定量供給制御装置において、
前記制御手段は、前記第1シリンダアクチュエータの塗料室の容量と前記第2シリンダアクチュエータの駆動流体室の容量が殆ど同時に連動するように制御することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の塗料の定量供給制御方法は、塗料タンクからの塗料を第1シリンダアクチュエータの塗料室に充填するとともに、第2シリンダアクチュエータの駆動流体室への駆動流体の供給量を制御することで、前記第1シリンダアクチュエータの駆動流体室に駆動流体を供給して前記第1シリンダアクチュエータの塗料室に充填された塗料の一定量を塗装ガンへ供給する塗料の定量供給制御方法において、
前記第1シリンダアクチュエータの塗料室の容量と前記第2シリンダアクチュエータの駆動流体室の容量が殆ど同時に連動するように制御する。
【0009】
より具体的には第1シリンダアクチュエータの塗料室へ充填した塗料容量が、駆動流体を介して前記第2シリンダアクチュエータの駆動流体室の容量で表されるように、塗料タンクから第1シリンダアクチュエータの塗料室に塗料を充填するので、第2シリンダアクチュエータの駆動流体室の容量を検証することで塗料室に存在する塗料容量を正確に把握することができる。
【0010】
これにより、塗装終了時の塗料残存容量も把握できるので、これをフィードバックすることで廃棄塗料を最少容量に制御することができる。
【発明の実施の形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図4は本発明に係る塗料の定量供給制御装置の実施形態を示す装置構成図であり、図1は原位置(基本位置)の状態、図2は塗料充填時の状態、図3は塗装時の状態、図4は塗装終了時の状態をそれぞれ示し、図5は本発明に係る塗料の定量供給制御装置の実施形態を示すタイムチャートである。
【0012】
まず本例の装置構成を説明すると、塗装ガン5には塗料タンク6に貯留された塗料を充填して塗装ガン5へ圧送する第1シリンダアクチュエータ3が接続されている。塗料タンク6の塗料は、塗料配管7に設けられた開閉弁Aを開いた状態で塗料ポンプ1により圧送することで第1シリンダアクチュエータ3の塗料室3aに充填される。
【0013】
図示は省略するが、塗装ガン5へ2種以上の塗料を供給する場合は、開閉弁Aの手前にカラーチェンジバルブを設け、このカラーチェンジバルブの各入力弁にそれぞれの塗料タンクに接続された塗料配管を繋げばよい。
【0014】
なお、塗料配管7は途中から塗料配管8に分岐され、図2に示す塗装充填時において塗料タンク6から第1シリンダアクチュエータ3の塗料室3aに圧送した塗料がオーバーフローしたときは、この塗料配管8を介して塗料タンク6へ回収できるようになっている。
【0015】
塗装ガン5に接続された第1シリンダアクチュエータ3は、シリンダ内の塗装ガン5が接続された端部(以下、前進限位置という。)とその反対側の端部(以下、後退限位置という。)との間にピストン3cが往復移動自在に挿入され、このピストン3cによりシリンダ内が塗料室3aと駆動流体室3bとに水密に仕切られている。ピストン3cは、塗料室3aに充填される塗料圧と駆動流体室3bに充填される駆動流体圧とのバランスにより、前進限位置方向か後退限位置方向の何れかへ移動するが、塗料圧と駆動流体圧が等しくなるとその位置で停止する。
【0016】
第1シリンダアクチュエータ3の駆動流体室3bには、開閉弁Bを介して駆動流体の配管9の一端が接続され、この配管9の他端は駆動流体が貯留された駆動流体タンク10に接続されている。この配管9は、定常運転時は使用することなく開閉弁Bは閉じられたままであるが、装置の保守点検や清掃時などのように、第1シリンダアクチュエータ3、第2シリンダアクチュエータ4及び配管11から駆動流体を抜き取りたいときは、開閉弁Bを開いて系内の駆動流体を駆動流体タンク10へ一時的に抜き取るのに使用される。
【0017】
また、第1シリンダアクチュエータ3の駆動流体室3bには、開閉弁Cを介して駆動流体の配管11の一端が接続され、この配管11の他端は開閉弁Eを介して第2シリンダアクチュエータ4の駆動流体室4aに接続されている。この配管11によって、第2シリンダアクチュエータ4の駆動流体室4aと第1シリンダアクチュエータ3の駆動流体室3bとが駆動流体を介して連通するが、開閉弁C,Eを開いた状態において、第1シリンダアクチュエータ3の駆動流体室3bに充填された駆動流体を第2シリンダアクチュエータ4の駆動流体室4aへ圧送すると、ピストンロッド4bの抵抗がない限り、ピストン4cは後退限方向へ移動する(図2の塗料充填時参照)。一方、第2シリンダアクチュエータ4のピストン4cを前進限位置方向へ移動させると、第2シリンダアクチュエータ4の駆動流体室4aに充填された駆動流体は第1シリンダアクチュエータ3の駆動流体室3bへ圧送される(図3の塗装時参照)。
【0018】
この駆動流体の配管11は第1シリンダアクチュエータ3と第2シリンダアクチュエータ4との間で駆動流体の移動を行うのが目的であることから、開閉弁C,Eは、定常運転時においては何れも開である。また、何れか一方の開閉弁C,Eを省略しても良い。
【0019】
第2シリンダアクチュエータ4には、シリンダ内を移動自在に挿入されたピストン4cによって水密に仕切られた駆動流体室4aを有し、ピストン4cはピストンロッド4bによって前進限位置(駆動流体室4aが形成された端部)方向に移動する一方で、駆動流体室4aとピストンロッド4bによる抵抗とのバランスにより後退限方向へ移動する。なお、図2に示すようにピストンロッド4bはピストン4cに固定されておらず、ピストン4cは、ピストンロッド4bの抵抗がないと後退限方向へはピストンロッド4bの位置に拘わらず自在に移動することができる。
【0020】
ピストンロッド4bは、ブラケット15に固定されているが、このブラケット15はボールネジ13に螺合されたネジ14に固定されている。また、ボールネジ13はサーボモータ16の回転軸に連結され、サーボモータ16はエンコーダを備えることで制御装置17からの指令によって精度良く作動する。したがって、サーボモータ16を制御する制御装置17により、ピストンロッド4bの正確な位置を検出することができる(図2の塗料充填時および図4の塗装終了時)。詳細は後述する。
【0021】
第2シリンダアクチュエータ4の駆動流体室4aには、既述したとおり駆動流体の配管11の他端が接続されているが、さらに同じく駆動流体の配管12が開閉弁Dを介して接続されている。この配管12の他端は駆動流体が貯留された駆動流体タンク10に接続され、また配管12には駆動流体ポンプ2が設けられている。そして、第2シリンダアクチュエータ4の駆動流体室4aへ駆動流体を充填する場合は、開閉弁Dを開いた状態で駆動流体ポンプ2を作動させ、駆動流体タンク10の駆動流体を駆動流体室4aへ圧送する。なお、駆動流体としては、油や水などのように膨張収縮率が小さい液体が好ましい。
【0022】
図1に示す制御装置17は、サーボモータ16、塗料ポンプ1、駆動流体ポンプ2、開閉弁A〜Eの動作を制御するとともに、後述する残存塗料容量の算出などの各種演算機能も有する。なお、図2〜図4にも同じ構成で制御装置17が設けられているが図示は省略する。
【0023】
次に、本例の動作を、図5のタイムチャート及び各状態を示す図1〜4を参照しながら説明する。
【0024】
まず、本例の装置の原位置(基本位置、初期位置)は、図1に示すように第1シリンダアクチュエータ3のピストン3cが前進限位置、第2シリンダアクチュエータ4のピストン4cが前進限位置、ピストンロッド4bが前進限位置であって、第1シリンダアクチュエータ3の駆動流体室3b及び配管11に駆動流体が充填されている状態である。なお、塗料ポンプ1及び駆動流体ポンプ2は何れもOFF,開閉弁A〜Dは何れも閉である。この原位置の状態において、第2シリンダアクチュエータ4のピストン4cは前進限位置にあり、この位置はサーボモータ16に接続された制御装置17によって把握されている。
【0025】
次に、原位置の状態から第1シリンダアクチュエータ3の塗料室3aに塗料を充填する。この塗料充填は、図2に示すように制御装置17によりサーボモータ16を作動させて第2シリンダアクチュエータ4のピストンロッド4bを後退させたのち、開閉弁A,C,Eを開くとともに塗料ポンプ1を作動させる。
【0026】
ここで、ピストンロッド4bの後退量(距離)mは、予め決められた塗料の基準吐出量に対応する量であって、予め制御装置17に入力されている。このピストンロッド4bの後退距離mが第2シリンダアクチュエータ4のピストン4cの後退距離に反映され、駆動流体室4aの容量に反映され、ひいては第1シリンダアクチュエータ3の塗料室3aの容量に対応することになる。
【0027】
図2に示すようにピストンロッド4bが距離mだけ後退したのち、開閉弁A,C,Eを開いて塗料ポンプ1を作動させると、第1シリンダアクチュエータ3の塗料室3aに塗料タンク6からの塗料が充填され、これにともなってピストン3cが後退限位置方向へ移動するので、駆動流体室3b及び配管11に充填されていた駆動流体は、第2シリンダアクチュエータ4のピストン4cを後退方向へ押圧しながら駆動流体室4aへ移動する。
【0028】
このとき、ピストンロッド4bは所定距離mだけ後退しているのでピストン4cはフリーになって、ピストンロッド4bに当たるまで後退する。ピストン4cがピストンロッド4bに当たるとそれ以上は後退しないので、作動流体の移動は停止し、第1シリンダアクチュエータ3のピストン3cの移動も停止する。ここで塗料ポンプ1の作動が継続しているときは、塗料タンク6から吸引した塗料は分岐配管8を介して塗料タンク6へ戻される。
【0029】
図2に示す塗料充填が終了した時点では、サーボモータ16のエンコーダ機能によりピストンロッド4bの後退距離mが把握され、これにより駆動流体室4aに充填された駆動流体の容量が計算できる。既述したとおり、駆動流体室4aに充填された駆動流体の容量は、第1シリンダアクチュエータ3の塗料室3aに充填された塗料の容量と等しいので、塗料の充填量が算出できる。なお、吐出量を重量換算する場合は塗料の比重を乗じる変換を行えば足りる。
【0030】
塗料が充填されたら、被塗物に対して塗装を実施する。塗料充填から塗装への移行は、塗料ポンプ1をOFFして開閉弁Aを閉じるとともに、サーボモータ16をピストンロッド4bが前進限方向に移動するように作動させると同時に、図示しない塗装ガン5のニードル弁を開く。
【0031】
これにより、図3に示すように、ピストンロッド4bの前進移動によってピストン4cが前進して駆動流体室4aに充填されていた駆動流体が第1シリンダアクチュエータ3の駆動流体室3bへ圧送される。駆動流体室3bへ駆動流体が流入することにより第1シリンダアクチュエータ3のピストン3cが前進限位置方向へ移動するので、塗料室3aに充填されていた塗料は図外のニードル弁を介して塗装ガン5から吐出する。
【0032】
ここで、当初予定していた基準吐出量どおりに塗装ガン5から塗料が吐出した場合には、塗装を終了時(塗装ガン5のニードル弁の閉動作)に図1に示す原位置に復帰するが、塗料の吐出量は粘度に影響され、塗料粘度は環境温度等に影響されるので、必ずしも原位置に復帰するとは限らない。このため、図2に示す塗料充填時においては、塗装時に塗装ガン5から吐出する塗料が不足しないように、安全性を見込んだ充填量とする。しかしながら、この見込み充填量が多すぎると塗装終了後の色替え操作において残留した塗料は廃棄しなければならないため、塗料ロスが増加する。
【0033】
そこで、本例では以下のようにして廃棄される塗料容量を必要最小限にしている。すなわち、今回の実際の塗装操作によって残留した塗料容量は、図4に示すように第1シリンダアクチュエータ3の塗料室3aの容量になる。そして、この塗料室3aの容量は、駆動流体を介して第2シリンダアクチュエータの駆動流体室4aに反映されており、その容量はピストンロッド4bを介してサーボモータ16のエンコーダにて把握されている。この実際の残留塗料容量と、理想的な残留塗料容量とを比較し、その差異を次回の塗料充填時にフィードバックする。これにより、次回からの残留塗料容量は理想的な必要最小限となり、塗料ロスを低減することができる。
【0034】
なお、図4に示す塗装終了時以降は、まず第2シリンダアクチュエータ4のピストン4cを前進限位置まで移動させることで第1シリンダアクチュエータ3の塗料室3aに残留した塗料を塗装ガン5から廃棄する。これにより、本例の装置は図1に示す原位置に復帰する。
【0035】
次色が同じ塗料の場合には、図1に戻って塗料充填から操作を開始するが、先の塗装操作において残留塗料容量が多すぎた場合には、制御装置17はこれを補正し、図2に示す塗料充填時には補正後の充填量にする。
【0036】
次色が異なる塗料の場合には色替え操作を実施する。色替え操作は図示しないカラーチェンジバルブをそれまでの塗料から洗浄液(洗浄用シンナー)に切り替え、開閉弁Aを開いて第1シリンダアクチュエータ3の塗料室3aに洗浄液を充填し、これを塗装ガン5から吐出して廃棄することにより行う。
【0037】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係る塗料の定量供給制御装置の実施形態を示す装置構成図(原位置)である。
【図2】本発明に係る塗料の定量供給制御装置の実施形態を示す装置構成図(塗料充填)である。
【図3】本発明に係る塗料の定量供給制御装置の実施形態を示す装置構成図(塗装)である。
【図4】本発明に係る塗料の定量供給制御装置の実施形態を示す装置構成図(塗装終了)である。
【図5】本発明に係る塗料の定量供給制御装置の実施形態を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0039】
1…塗料ポンプ
2…駆動流体ポンプ
3…第1シリンダアクチュエータ
3a…塗料室
3b…駆動流体室
3c…ピストン
4…第2シリンダアクチュエータ
4a…駆動流体室
4b…ピストンロッド
4c…ピストン
5…塗装ガン
6…塗料タンク
10…駆動流体タンク
16…サーボモータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗料タンクからの塗料が充填される塗料室を有するとともにこの塗料を塗装ガンへ供給する第1シリンダアクチュエータと、駆動流体が供給される駆動流体室を有し、当該駆動流体室から前記第1シリンダアクチュエータの駆動流体室へ駆動流体を供給して当該第1シリンダアクチュエータを駆動する第2シリンダアクチュエータと、前記第2シリンダアクチュエータの駆動を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段により、前記第2シリンダアクチュエータの駆動流体室から前記第1シリンダアクチュエータの駆動流体室へ供給される駆動流体の供給量を制御することで、前記第1シリンダアクチュエータの塗料室に充填された塗料の一定量を前記塗装ガンへ供給する塗料の定量供給制御装置において、
前記制御手段は、前記第1シリンダアクチュエータの塗料室の容量と前記第2シリンダアクチュエータの駆動流体室の容量が同期するように制御することを特徴とする塗料の定量供給制御装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記第1シリンダアクチュエータの塗料室に充填した塗料容量が、前記駆動流体を介して前記第2シリンダアクチュエータの駆動流体室に供給された駆動流体の容量に反映されるように、前記塗料タンクから第1シリンダアクチュエータの塗料室に塗料を充填する指令を出力することを特徴とする請求項1記載の塗料の定量供給制御装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記第1シリンダアクチュエータの塗料室に充填された塗料の所定量を前記塗装ガンに供給するように前記第2シリンダアクチュエータに駆動指令を出力し、前記塗装ガンから塗料の吐出が完了したときの前記第2シリンダアクチュエータの駆動流体室の容量に基づいて前記第1シリンダアクチュエータに残存した塗料容量を算出することを特徴とする請求項1または2記載の塗料の定量供給制御装置。
【請求項4】
前記制御手段は、算出された残存塗料容量に基づいて、次回以降の第1シリンダアクチュエータの塗料室へ充填する塗料容量を補正することを特徴とする請求項3記載の塗料の定量供給制御装置。
【請求項5】
塗料タンクからの塗料を第1シリンダアクチュエータの塗料室に充填するとともに、第2シリンダアクチュエータの駆動流体室への駆動流体の供給量を制御することで、前記第1シリンダアクチュエータの駆動流体室に駆動流体を供給して前記第1シリンダアクチュエータの塗料室に充填された塗料の一定量を塗装ガンへ供給する塗料の定量供給制御方法において、
前記第1シリンダアクチュエータの塗料室の容量と前記第2シリンダアクチュエータの駆動流体室の容量が同期するように制御することを特徴とする塗料の定量供給制御方法。
【請求項6】
前記第1シリンダアクチュエータの塗料室に充填した塗料容量が、前記駆動流体を介して前記第2シリンダアクチュエータの駆動流体室の容量に反映されるように、前記塗料タンクから第1シリンダアクチュエータの塗料室に塗料を充填することを特徴とする請求項5記載の塗料の定量供給制御方法。
【請求項7】
前記第1シリンダアクチュエータの塗料室に充填された塗料の所定量を前記塗装ガンへ供給するように前記第2シリンダアクチュエータを駆動し、前記塗装ガンから塗料の吐出が完了したときの前記第2シリンダアクチュエータの駆動流体室の容量に基づいて前記第1シリンダアクチュエータの塗料室に残存した塗料容量を算出することを特徴とする請求項5または6記載の塗料の定量供給制御方法。
【請求項8】
前記算出された残存塗料容量に基づいて、次回以降の第1シリンダアクチュエータの塗料室へ充填する塗料容量を補正することを特徴とする請求項7記載の塗料の定量供給制御方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−244962(P2007−244962A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−69865(P2006−69865)
【出願日】平成18年3月14日(2006.3.14)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【出願人】(000149790)株式会社大気社 (136)
【Fターム(参考)】