説明

多層成形品の製造方法

【課題】
基材層の少なくとも一部にクッション層を有する表皮材が貼合されてなる多層成形品であって、成形に用いる金型に倣った所望の形状に賦形された前記多層成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】
金型深さ方向の最小半径が5mm以下である凹部を有する金型(A)と、該凹部を有する金型(A)に倣って成形するための該凹部を有する金型と対をなす金型(B)との間に、クッション層を有する予備賦形された表皮材と溶融状熱可塑性樹脂とを、前記表皮材が当該凹部を有する金型(A)側となるように供給し、少なくとも一部に前記表皮材が貼合されてなる多層成形品を製造する方法であって、前記の最小半径が5mm以下である凹部に供給されるクッション層を有する予備賦形された表皮材のクッション層厚みが2.0mm未満である多層成形品の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は多層成形品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
熱可塑性樹脂からなる基材層にクッション層を有する表皮材が積層されてなる多層成形品は、自動車内装部品(たとえばドアトリムやインストルメントパネル)や家電製品の内外装部品その他の広い分野で多く使用されている。
【0003】
このような多層成形品の成形方法としては、たとえば射出成形や射出プレス成形等の種々の方法により予め成形した熱可塑性樹脂からなる成形品(基材層)の上に、クッション層を有する表皮材を接着剤等を使用して接着積層する方法や、一対の金型間にクッション層を有する表皮材を供給したのち溶融状熱可塑性樹脂を供給し所望の形状に賦形すると同時に基材表面に前記表皮材を貼合一体化する方法などが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開昭59−150740号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら前者の方法は、工程が複雑なうえに接着剤に含まれる溶剤による人体や環境等への問題があった。後者の方法では、溶剤を用いることなく表皮材が貼合一体化された成形品が得られるものの、溶融状熱可塑性樹脂を金型内に供給して賦形する際にクッション層付表皮材が金型表面に強く押圧されてクッション層が圧縮されるため、表皮材貼合部の意匠面側(表皮材側)に半径の小さい凸部を有する成形品を成形した場合には、成形品を型から取り出すと、圧縮されていたクッション層が弾性復元力により賦形前の厚みに戻ろうとして前記半径の小さい凸部が膨らんでしまい、型に倣った所望の形状の成形品が得られないという問題があった。
【0006】
本発明は、基材層の少なくとも一部にクッション層を有する表皮材が貼合されてなる多層成形品であって、成形に用いる金型に倣った所望の形状に賦形された前記多層成形品の製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち本発明は、金型深さ方向の最小半径が5mm以下である凹部を有する金型(A)と、該凹部を有する金型(A)に倣って成形するための該凹部を有する金型と対をなす金型(B)との間に、クッション層を有する予備賦形された表皮材と溶融状熱可塑性樹脂とを、前記表皮材が当該凹部を有する金型(A)側となるように供給し、少なくとも一部に前記表皮材が貼合されてなる多層成形品を製造する方法であって、前記の最小半径が5mm以下である凹部に供給されるクッション層を有する予備賦形された表皮材のクッション層厚みが2.0mm未満である多層成形品の製造方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の基材層の少なくとも一部にクッション層を有する表皮材が貼合されてなる多層成形品の製造方法によれば、型に倣った所望の形状に賦形された前記多層成形品を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の多層成形品の成形方法について説明する。
【0010】
本発明において用いられる金型深さ方向の最小半径が5mm以下である凹部を有する金型(A)と、該凹部を有する金型に倣って成形するための該凹部を有する金型(A)と対をなす金型(B)は、通常一方が雌型であり、他方が雄型である。金型(A)と金型(B)とは、成形面が対向するように設置して使用される。金型(A)における金型深さ方向の最小半径が5mm以下である凹部とは、金型(A)を深さ方向に切断した際の金型切断面において、凹部の曲線部分に相当する円の半径を求め、その最も小さい値を金型深さ方向の最小半径とする。
【0011】
本発明において使用されるクッション層を有する表皮材は、クッション層のみからなるものであってもよく、クッション層以外の層を有していてもよい。クッション層としては特に限定されず、ポリプロピレンフォーム、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリ塩化ビニルフォームなどが挙げられる。これらクッション層はどのような発泡倍率であってもよいが、特に発泡倍率が5倍以上40倍以下のポリプロピレンフォームであることが好ましい。
【0012】
表皮材がクッション層以外の層を有する場合、かかる層としては、モケットやトリコット等の織物や編物、ニードルパンチカーペット等の不織布、金属フォイル、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーからなるシートやフィルムが挙げられる。不織布を構成する繊維としては、綿、毛、絹、麻等の天然繊維、あるいはポリアミド、ポリエステル、ナイロン等の合成繊維が挙げられ、これらを単独であるいは混紡して種々の方法により不織布としたものが用いられ、例えばニードルパンチ式、サーマルボンド式、スパンボンド式、メルトブロー式、スパンレース式等の不織布が挙げられる。合成樹脂からなるシートやフィルムとしては、ポリプロピレンやポリエチレン等の熱可塑性樹脂やポリオレフィン系熱可塑性エラストマーからなるシートやフィルムが挙げられ、基材層を構成する熱可塑性樹脂と融着性のある材料が好ましく使用される。
【0013】
本発明では、クッション層を有する表皮材を予備賦形して用いる。表皮材を予備賦形する方法としては特に限定されるものではないが、前記表皮材を雄型プラグと雌型との間に供給して雌型側から吸引する雄型プラグを用いた雌引き真空成形方法が好ましい。表皮材を予備賦形する場合には、表皮材全体を成形する成形品と類似の形状に賦形しておいてもよいが、少なくとも金型(A)の最小半径が5mm以下である凹部に供給される表皮材のクッション層厚みが2.0mm未満となるように予備賦形されていればよい。例えば、予備賦形前のクッション層厚みが2.0mm未満である表皮材を予備賦形して用いてもよい。
【0014】
クッション層を有する予備賦形された表皮材として、クッション層厚みが2.0mm以上の表皮材を雄型プラグと雌型との間に供給して雌型側から吸引することにより、クッション層の少なくとも一部が2.0mm未満に圧縮された表皮材を用い、該表皮材の前記2.0mm未満に圧縮されたクッション層部分が、金型(A)の最小半径が5mm以下である凹部に対応するように、当該表皮材を金型(A)と金型(B)との間に供給して多層成形品を製造することが好ましい。さらに好ましくは、前記方法によりクッション層の少なくとも一部が1.5mm以下に圧縮された表皮材を用い、該表皮材の前記1.5mm以下に圧縮されたクッション層部分が、金型(A)の最小半径が5mm以下である凹部に対応するように、当該表皮材を金型(A)と金型(B)との間に供給して多層成形品を製造する方法である。
【0015】
溶融状熱可塑性樹脂を金型(A)と金型(B)との間に供給し賦形する際には、表皮材が金型表面に強く押圧されて表皮材のクッション層が圧縮される。金型(A)の最小半径が5mm以下である凹部に供給される表皮材のクッション層厚みが2.0mm以上である場合には、成形品を金型から取り出したときに圧縮されていたクッション層が復元しようとするため、前記金型(A)の最小半径が5mm以下である凹部に対応する成形品凸部が膨らんでしまい、型に倣った所望の形状の多層成形品が得られない。
【0016】
本発明に適用される熱可塑性樹脂としては、押出成形、射出成形、プレス成形等で通常用いられている熱可塑性樹脂であればよく、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ナイロンなどのポリアミド、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合体などの一般的な熱可塑性樹脂、EPMやEPDMなどの熱可塑性エラストマー、これらの混合物、あるいはこれらを用いたポリマーアロイ等があげられる。
【0017】
このような熱可塑性樹脂には、必要に応じて通常使用されるガラス繊維などの強化繊維、各種の無機もしくは有機フィラーなどの充填材が配合されていてもよく、もちろん、通常使用される顔料、滑剤、帯電防止剤、安定剤、発泡剤などの各種添加剤が適宜配合されていてもよい。
【0018】
本発明の方法に用いられる発泡剤としては、熱可塑性樹脂の発泡体を製造する際に使用されている公知の化学発泡剤を使用することができる。化学発泡剤の例としては、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム等の無機系発泡剤、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド類、p−トルエンスルホニルセミカルバジドが挙げられる。必要に応じてサリチル酸、尿素ならびにこれらを含む発泡助剤を添加することは好適な態様である。
【0019】
発泡剤の種類は、使用する熱可塑性樹脂の溶融温度や目的とする成形品の発泡倍率等を考慮して選択される。またその添加量は、目的とする成形品の強度、密度等を考慮して調整されるが、一般的に樹脂100重量部に対して0.1〜5重量部である。
また液状あるいはガス状の二酸化炭素および/または窒素等の物理発泡剤を溶融状熱可塑性樹脂中に直接圧入してもよく、化学発泡剤と物理発泡剤を併用してもよい。
【0020】
本発明の多層成形品の製造方法においては、金型(A)における最小半径が5mm以下である凹部に供給されるクッション層を有する予備賦形された表皮材のクッション層厚みが極めて重要であって、その他のクッション層を有する予備賦形された表皮材と溶融状熱可塑性樹脂を金型(A)と金型(B)との間に供給する方法は特に限定されるものではなく、例えば射出成形法や圧縮成形法などが適用されるが、溶融状熱可塑性樹脂の供給時に表皮材に与えるダメージが小さいことから、圧縮成形法であることが好ましい。圧縮成形法とは、金型(A)と金型(B)との間に、クッション層を有する予備賦形された表皮材を供給した後、前記表皮材と、前記金型(B)の成形面との間に、金型(A)と金型(B)とが未閉鎖の状態で溶融状熱可塑性樹脂を供給した後または供給完了と同時に型締めし、表皮材と溶融状熱可塑性樹脂とを貼合一体化する方法である。
【0021】
本発明で得られる多層成形品が発泡多層成形品である場合は、金型(A)および金型(B)との間に発泡剤を含有してなる溶融状熱可塑性樹脂を供給した後、金型キャビティの少なくとも一部を拡大して前記発泡剤を含有してなる溶融状熱可塑性樹脂を発泡させることにより発泡多層成形品を得ることができる。
【0022】
以下、代表的な成形方法である圧縮成形法を例にとって、本発明の方法を図面に基づいて説明する。
【0023】
図1、図2は本発明に適用されるクッション層を有する表皮材(1)の断面図であり、図1の表皮材は表皮層(2)とクッ0ション層(3)から構成され、図2の表皮材は表皮層(2)、クッション層(3)及び裏打ち層(4)から構成されている。
【0024】
図3は、本発明の方法により成形された多層成形品の一例であり、表皮材が全面に貼合され、かつ熱可塑性樹脂からなる基材層の表皮材貼合側に最小半径が5mm以下である凸部を有する多層成形品の平面図である。図3に示す多層成形品をA−Aに対応する部分で切断した断面が図10である。図4は図3に示す多層成形品の成形に用いた一方の金型であり、金型深さ方向の最小半径が5mm以下である凹部を有する金型(A)(雌型)の断面を示している。該金型凹部の最小半径はR1およびR2であり、それぞれ5mm以下である。
【0025】
図5は、金型(A)と金型(B)(雄型)との間にクッション層を有する予備賦形された表皮材を供給した状態を示している。表皮材の供給に際して、表皮材はいずれか一方の金型成形面上に載置するだけでもよいが、雄型あるいは雌型本体や、各金型の周囲に設けた表皮材固定枠にピン等を用いて固定してもよい。図5ではこのような固定手段を用いて表皮材を金型(A)の成形面に固定している。図に示す表皮材はクッション層の全ての厚みが2.0mm未満であるが、少なくともR1およびR2に該当する部分に供給する表皮材のクッション層厚みが2.0mm未満であればよい。
【0026】
図6は、金型間に供給した表皮材と金型(B)の成形面との間に溶融状熱可塑性樹脂を供給した状態を示している。溶融状熱可塑性樹脂の供給方法としては、金型内に設けた溶融樹脂通路からキャビティ内に射出供給するいわゆる内部供給方法であってもよいし、金型外部の供給装置からキャビティ内に供給する外部供給方法であってもよいが、操作性、供給した溶融状熱可塑性樹脂の冷却等を考慮すると内部供給方法が好ましい。
【0027】
図7は、溶融状熱可塑性樹脂を供給した後、雌雄両金型を型締めした状態を示しており、この型締め工程によって溶融状熱可塑性樹脂は賦形されて基材層になると同時に、表皮材と溶融状熱可塑性樹脂とが貼合一体化される。金型の型締め方向は、図では縦方向の例を示しているが、金型装置によっては横方向でもよく、型締め方向は特に限定されない。なお溶融状熱可塑性樹脂を内部供給法によって供給する場合、型締めは溶融状熱可塑性樹脂の供給後に開始してもよいし、供給完了と同時、あるいは溶融状熱可塑性樹脂を供給しながら型締めを行い、溶融状熱可塑性樹脂の供給完了と同時または完了後に型締めを完了してもよい。
【0028】
型締めした状態を保持しつつ、金型内の溶融状熱可塑性樹脂を冷却、固化させ、金型を開放して(図8)成形品を取り出せば図10に示されるような熱可塑性樹脂からなる基材層に表皮材が貼合一体化された多層成形品が得られる。なお、ここでは表皮材が基材層の全面に貼合一体化された例について述べたが、図11に示すような表皮材が基材表面に部分的に貼合された多層成形品についても同様に成形することができる。
【0029】
図9は基材層を構成する樹脂として発泡剤を含有してなる溶融状熱可塑性樹脂を用い、前記溶融状熱可塑性樹脂を発泡させた状態を示したものである。発泡剤を含有してなる溶融状熱可塑性樹脂を発泡させるためには、前述した方法と同様に発泡剤を含有してなる溶融状熱可塑性樹脂を供給した後、雌雄両金型を型締めし(図7)、この状態で一次冷却を行い金型キャビティ面に接する溶融状熱可塑性樹脂にスキン層を形成させる。この時の一次冷却時間は金型温度や溶融状熱可塑性樹脂の温度、特性等の条件により異なるが、通常0.1から5秒程度である。所定のスキン層が形成された後、金型キャビティを成形体の厚み方向に拡大(図9)すると、供給された溶融状熱可塑性樹脂の未固化部分に閉じ込められていた発泡ガスが膨張して発泡する。キャビティクリアランスが所定の成形品厚みになった時点で金型の拡大動作を停止し、キャビティクリアランスを保持しつつ冷却・固化させる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に適用されるクッション層を有する表皮材の断面概略図である。
【図2】本発明に適用されるクッション層を有する表皮材の断面概略図である。
【図3】本発明の方法により得られる多層成形品の平面概略図である。
【図4】図3に示される多層成形品の製造に用いる一方の金型の断面概略図である。
【図5】本発明の製造方法の一工程を金型の断面概略図で示したものである。
【図6】本発明の製造方法の一工程を金型の断面概略図で示したものである。
【図7】本発明の製造方法の一工程を金型の断面概略図で示したものである。
【図8】本発明の製造方法によって発泡成形品を製造する場合の一工程を金型の断面概略図で示したものである。
【図9】本発明の製造方法の一工程を金型の断面概略図で示したものである。
【図10】本発明の方法により得られるクッション層を有する表皮材が基材層の全面に貼合一体化された多層成形品の断面概略図で示したものである。
【図11】本発明の方法により得られるクッション層を有する表皮材が基材層の一部に貼合一体化されてなる多層成形品の平面概略図である。
【符号の説明】
【0031】
1:表皮材
2:表皮層
3:クッション層
4:裏打ち層
5:金型(A)と対をなす金型(B)(雄型)
6:金型深さ方向の最小半径が5mm以下である凹部を有する金型(A)(雌型)
7:溶融状熱可塑性樹脂
8:発泡剤を含有する溶融状熱可塑性樹脂
9:基材層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金型深さ方向の最小半径が5mm以下である凹部を有する金型(A)と、該凹部を有する金型(A)に倣って成形するための該凹部を有する金型と対をなす金型(B)との間に、クッション層を有する予備賦形された表皮材と溶融状熱可塑性樹脂とを、前記表皮材が当該凹部を有する金型(A)側となるように供給し、少なくとも一部に前記表皮材が貼合されてなる多層成形品を製造する方法であって、前記の最小半径が5mm以下である凹部に供給されるクッション層を有する予備賦形された表皮材のクッション層厚みが2.0mm未満である多層成形品の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の多層成形品の製造方法において、クッション層を有する予備賦形された表皮材として、クッション層厚みが2.0mm以上の表皮材を雄型プラグと雌型との間に供給して雌型側から吸引することにより、クッション層の少なくとも一部が2.0mm未満に圧縮された表皮材を用い、該表皮材の前記2.0mm未満に圧縮されたクッション層部分が、前記金型(A)の最小半径が5mm以下である凹部に対応するように、当該表皮材を金型(A)と金型(B)との間に供給する多層成形品の製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載の多層成形品の製造方法において、クッション層を有する予備賦形された表皮材として、クッション層厚みが2.0mm以上の表皮材を雄型プラグと雌型との間に供給して雌型側から吸引することにより、クッション層の少なくとも一部が1.5mm以下に圧縮された表皮材を用い、該表皮材の前記1.5mm以下に圧縮されたクッション層部分が、前記金型(A)の最小半径が5mm以下である凹部に対応するように、当該表皮材を金型(A)と金型(B)との間に供給する多層成形品の製造方法。
【請求項4】
前記クッション層を有する予備賦形された表皮材の予備賦形前のクッション層が、発泡倍率5倍以上40倍以下のポリプロピレンフォームである請求項1〜3のいずれかに記載の多層成形品の製造方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の多層成形品の製造方法において、前記凹部を有する金型(A)と、該凹部を有する金型(A)と対をなす金型(B)との間に、クッション層を有する予備賦形された表皮材を供給した後、前記表皮材と、前記金型(B)の成形面との間に、金型(A)と金型(B)とが未閉鎖の状態で溶融状熱可塑性樹脂を供給した後または供給完了と同時に型締めし、表皮材と溶融状熱可塑性樹脂とを貼合一体化する多層成形品の製造方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の多層成形品の製造方法において、金型(A)および金型(B)との間に発泡剤を含有してなる溶融状熱可塑性樹脂を供給した後、金型キャビティの少なくとも一部を拡大して前記発泡剤を含有してなる溶融状熱可塑性樹脂を発泡させる多層成形品の成形方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−142593(P2006−142593A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−334035(P2004−334035)
【出願日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】