多種媒体取扱い装置とカード処理装置
【課題】 この発明は、1つの装置で磁気カード、無線カード、クレジットカードの3種類の媒体を扱うことができ、処理時間の短縮及び、小スペースの実現を可能とする。
【解決手段】 この発明は、磁気カードの発行・減算処理、無線IC(SF)定期券(カード)の発行・減算処理およびSFチャージ、クレジットカード処理を行い、1つの挿入・排出口を持ち、1取り引きに対して、一括排出が可能な処理を1つのユニットで実現するようにしたものである。
【解決手段】 この発明は、磁気カードの発行・減算処理、無線IC(SF)定期券(カード)の発行・減算処理およびSFチャージ、クレジットカード処理を行い、1つの挿入・排出口を持ち、1取り引きに対して、一括排出が可能な処理を1つのユニットで実現するようにしたものである。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、1つの装置で磁気カード、無線カード、クレジットカードの3種類のカードが扱える多種媒体取扱い装置とカード処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、駅務機器たとえば券売機等では、磁気カード、無線カード、クレジットカードの3種類の媒体が扱えるものが開発されている。しかし、このような装置では、1台の装置(ユニット)で、(1)磁気カード(磁気SFカード)、(2)無線カード(無線IC(SF)定期券)、(3)クレジットカードの処理を行うものではなく、券売機全体として処理を分割して行っている。
【0003】例えば、磁気カードの処理を担当するユニット1台と、無線カードの処理を行うユニット1台と、クレジットカードの処理を行うユニット1台とをそれぞれ設けたものである。このため当然、ひとつの挿入・排出口での媒体処理は存在せず、購入客がさまざまな挿入口・排出口を利用して購入動作を行うこととなっている。また、クレジットカードと無線カードの併用を可能とする装置もないため、搬送振り分けに関する問題の発生も無かった。
【0004】また、磁気カード処理ユニットと無線カード処理ユニットとクレジットカード処理ユニットの3つのユニットの設置を、ひとつの券売機に配置する必要があるため、設置スペースに対する余裕が少なく、幅広いサービスの提供を阻害する要因となっている。また、設置スペースの確保が難しい小スペースヘの配置は不可能であり、今後さらに進む駅員への負担軽減にも寄与することが難しい。
【0005】また、購入客に対しても、さまざまなユニットを併せ持った券売機では、複数の挿入口・排出口を使用することにより購入動作の複雑さが増し、誰にでも利用できる券売機・高齢者・障害者への配慮ある券売機が求められる昨今の要求にこたえきれない面が否めないという問題がある。したがって、1つの装置で磁気カード、無線カード、クレジットカードの3種類の媒体が扱えるものが要望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、1つの装置で磁気カード、無線カード、クレジットカードの3種類の媒体が扱える多種媒体取扱い装置とカード処理装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の多種媒体取扱い装置は、種々の媒体が挿入されるとともに排出する挿入、排出口と、この挿入、排出口により挿入された媒体の種類を判断する判断手段と、この判断手段の判断結果に基づいて、上記挿入、排出口により挿入された媒体をその種類ごとに異なる搬送路へ振分ける振分け手段と、この振分け手段により振分けられた各搬送路上の媒体に対してそれぞれ異なる処理を実行する複数の処理手段と、上記処理手段により処理がなされて上記搬送路により搬送される各媒体を取り揃えて上記挿入、排出口から排出する排出手段とを有する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の実施形態のカード処理装置を説明する。まず、このカード処理装置1を内蔵する駅務機器としての券売機2の概略構成について、図1を用いて説明する。
【0009】この券売機2は、現金あるいはカードに基づいて乗車券が購入されるとともに、種々のカードを発行するものであり、さらに定期券を新規発行、再発行するものであり、全体を制御する制御部3、種々の設定を行う操作パネル4、種々の設定に基づく表示がなされる表示部5、紙幣や硬貨を用いる現金処理部6、カード処理装置1により構成されている。
【0010】このカード処理装置1は、上記券売機2で扱われるカード類を1つのユニットで処理するものである。このカード類としては、磁気カードA、無線カードB、クレジットカードCが扱われるようになっている。
【0011】磁気カードAは、磁気SF(ストアードフェア)カードである。磁気カードAは、裏面の磁気記録部にあらかじめ所定金額の利用料金が記録され、券の購入に伴って引去った新たな金額(残高)が上記磁気記録部に更新記録されるようになっている。
【0012】無線カードBは、無線IC定期券、無線ICSFカードB、無線ICSF定期券等である。無線IC定期券は、CPUとメモリと通信部とを内蔵するものであり、メモリに定期券の内容が記憶されるようになっている。無線ICSFカードBは、CPUとメモリと通信部とを内蔵するものであり、メモリにあらかじめ所定金額の利用料金が記憶され、券の購入に伴って引去った新たな金額(残高)が更新記憶されるようになっている。
【0013】無線ICSF定期券は、CPUとメモリと通信部とを内蔵するものであり、メモリに定期券の内容画記憶されるとともに、あらかじめ所定金額の利用料金が記憶され、券の購入に伴って引去った新たな金額(残高)が更新記憶されるようになっている。クレジットカードCは、磁気ストライプを有し、この磁気ストライプにクレジットの口座情報が記録されているカード、あるいは内蔵ICを有し、このIC内に。クレジットの口座情報が記憶されているカードである。
【0014】このカード処理装置1は、券売機2に搭載されるものであり、制御部3からのコマンドにより、次の処理を行うことができるものである。
(1)磁気カードAの新規発行処理(2)磁気カードAの減額処理(3)磁気カードAの減額処理時に残高不足カードが挿入された場合、さらにもう一枚の磁気カードAを受け付け、合算したカード金額で減額処理をすることができる。
(4)磁気カードAの減額処理時に残高不足カードが挿入された場合、さらにもう一枚の無線ICSF定期券Bもしくは無線ICSFカードBを受け付け、合算したカード金額で減額処理をすることができる。
(5)無線IC定期券Bの発行処理(6)無線ICSFカードBの発行処理(7)無線ICSF定期券Bの発行処理(8)継続無線IC定期券Bのリライト発行処理(9)継続無線ICSF定期券Bのリライト発行処理(10)無線ICSFカードBのSFチャージ処理(11)無線ICSF定期券BのSFチャージ処理(12)無線ICSFカードBのSF減額処理(13)無線ICSF定期券BのSF減額処理(14)無線ICSF定期券Bの減額処理時に残高不足カードが挿入された場合、さらにもう一枚の磁気カードAを受け付け、合算したカード金額で減額処理をすることができる。
(15)無線ICSF定期券Bの減額処理時に残高不足カードが挿入された場合、さらにもう一枚の無線ICSF定期券Bもしくは無線ICSFカードBを受け付け、合算したカード金額で減額処理をすることができる。
(16)無線ICSF定期券Bもしくは、無線ICSFカードBの減額処理時に残高不足カードが挿入された場合、さらに不足金額を超過する現金が券売機に投入された場合、その釣銭相当を無線ICSF定期券Bもしくは、無線ICSFカードBのSF金額分に付加することができる。
(17)クレジットカードCの処理上記カード処理装置1の内部の概略構成を、図2に示す断面図を参照しつつ説明する。この場合、扱う券種は、磁気カードAと、無線カードBとしての無線ICSF定期券と、クレジットカードCの3種類となっている。
【0015】すなわち、本体7の左側(フロント側)には、各カードの挿入、排出口8が設けられている。この挿入、排出口8から挿入されたカードは取込み搬送路9によって搬送される。この取込み搬送路9上に、カードの種類の判別を行うためのカードの外形寸法を検知する検知器10とエドモンソン券等の誤挿入を防ぐためのシャッタ(誤挿入防止シャッタ)11と、このシャッタ11を移動するソレノイド12と、取込み搬送路9の搬送ローラ9a、…等を回転駆動する搬送用モータ13が設けられている。
【0016】検知器10は、図3に示すように、透過型の光学センサS1、S2、S3、S4と厚み検知センサS5により構成され、光学センサS1、S2はカードの挿入方向に対して直交する方向に配置され、光学センサS1、S3、S4はカードの挿入方向に対して平行する方向に配置され、厚み検知センサS5は上記挿入、排出口8の中心部分に配置されている。
【0017】厚み検知センサS5は、たとえば、「0〜0.35ミリ」、「0.36〜0.65ミリ」、「0.66〜0.85ミリ」、「0.85ミリ以上」の4段階の厚みに対する検知信号を出力するものである。上記挿入、排出口8、取込み搬送路9、検知器10、シャッタ11、ソレノイド12、搬送用モータ13とにより、挿入、排出処理部14が設けられている。
【0018】この挿入、排出処理部14を通過したカードは、一括排出用取り揃え部65に導かれるようになっている。この一括排出用取り揃え部65は、後述する磁気カード用搬送路16、無線カード用搬送路17、クレジットカード用搬送路18からの各カードを取り揃えて、一括して上記取込み搬送路9を取り込み方向と逆方向へ搬送することにより、各カードが一取引ごと一括して挿入、排出口8から排出されるようになっている。この一括排出用取り揃え部65は、上記取込み搬送路9に対してストッパ(図示しない)を移動するソレノイド66により構成されている。
【0019】一括排出用取り揃え部65は、検知器10の検知により取り忘れ回収が判断された際に、取り忘れカードが保留される保留部となる。上記挿入、排出処理部14から一括排出用取り揃え部65を通過したカードは、第1の振分け部15aと第2の振分け部15bとにより磁気カード用搬送路16、無線カード用搬送路17、クレジットカード用搬送路18に選択的に振分けられて、それぞれの搬送路上を搬送されるようになっている。
【0020】第1の振分け部15aにより、搬送路9上のカードが搬送路9をそのまま進むのか、搬送路16へ振分けられるかを切換えるようになっている。第2の振分け部15bにより、搬送路9からのカードが搬送路17へ振分けられるか、搬送路9からのカードが搬送路18へ振分けられるか、搬送路17からのカードが搬送路18へ振分けられるかを切換えるようになっている。この際、搬送路9からのカードは、可動式の振分けガイドにより搬送路17へ振分けられ、搬送路17からのカードも可動式の振分けガイドにより搬送路9へ移動載置されるようになっている。搬送路9、18は直線路となっている。
【0021】第1の振分け部15aは、通常のフラッパ67とフラッパ67を回動するソレノイド68で構成され、搬送路にある曲線部分に対しても磁気カードAのこしの柔らかさから搬送異常とならないようになっている。
【0022】第2の振分け部15bは、可動式振分けガイド部60と、この可動式振分けガイド部60を稼動する駆動アクチュエータ61と、後述する無線カードリーダライタ(無線R/W部)41とにより構成されている。第2の振分け部15bが可動式振分けガイド部60で構成されていることにより、無線カードBが直線搬送のまま短い距離で振分けられるため、従来のように無線カードBの腰の強さの点から極力直線搬送にすることによる処理時間の増加を抑えることができる。
【0023】第2の振分け部15bの近傍には、第2の振分け部15bでのカードの位置を検知する検知器62が設けられている。上記可動式振分けガイド部60に無線R/W部41の機能を持たせることにより、省スペース化にも寄与している。
【0024】上記第1の振分け部15a、第2の振分け部15b、可動式振分けガイド部60、駆動アクチュエータ61、検知器62、無線R/W部41、フラッパ67、ソレノイド68により、振分け処理部63が構成されている。
【0025】磁気カード用搬送路16の端部(本体7の右側上部、リア側)には新規発行用の磁気カードAが収納されている磁気カードホッパ19が設けられている。無線カード用搬送路17の端部(本体7の右側中間部、リア側)には新規発行用の無線カードBが収納されている無線カードホッパ20が設けられている。クレジットカード用搬送路18の端部(本体7の右側下部、リア側)には無線カードBの廃券スペース21が設けられている。
【0026】上記第1の振分け部15aと磁気カードホッパ19との間の磁気カード用搬送路16上には、左側から順に、磁気カードリーダライタ22、パンチ部23、磁気カード印刷部24が設けられている。
【0027】磁気カードリーダライタ22は、磁気カードAの磁気情報の書き込み、読み取りを行うものである。パンチ部23は、減算処理時にカード減算額の目安パンチを行うものである。磁気カード印刷部24は、発行される磁気カードAに券種等の情報を印刷し、減算処理時に磁気カードAにSFの残高を印刷するものである。
【0028】また、磁気カード印刷部24と磁気カードホッパ19との間の磁気カード用搬送路16上には、振分け部25が設けられ、磁気カード印刷部24側から搬送される磁気カードAが振分け部25により振分けられ、磁気カード一時保留部26に保留されるようになっている。磁気カード一時保留部26は、2枚の磁気カードAの挿入に対する処理を可能とするために設けられている。
【0029】また、パンチ部23と磁気カード印刷部24との間の磁気カード用搬送路16上には、振分け部27が設けられ、磁気カード印刷部24側から搬送される磁気カードAが振分け部27により振分けられ、磁気カード反転部28に搬送されるようになっている。この磁気カード反転部28の終端部は新規発行時の磁気処理を失敗した場合に廃券を入れる廃券スペース29となっている。磁気カード反転部28は、裏面定位の本機で表印刷を行う場合に使用するものである。
【0030】また、廃券スペース29の下方には、磁気カード用搬送路16の搬送ローラ等を回転駆動する磁気カードA用の搬送用モータ32が設けられている。また、廃券スペース29の上方には、磁気カード反転部28の搬送ローラ等を回転駆動する反転用モータ33が設けられている。
【0031】振分け部25、27の近傍には、それぞれ上記振分け部25、27を回動するソレノイド34、35が設けられている。パンチ部23の近傍には、上記パンチ部23を駆動するソレノイド36が設けられている。
【0032】上記磁気カード用搬送路16上には、磁気処理や印刷処理のタイミングをとる、あるいはJAM券の位置検出を行うことができる搬送路センサ37、…が設けられている。
【0033】上記磁気カード用搬送路16、磁気カードホッパ19、磁気カードリーダライタ22、パンチ部23、磁気カード印刷部24、振分け部25、磁気カード一時保留部26、振分け部27、磁気カード反転部28、廃券スペース29、搬送用モータ32、反転用モータ33、ソレノイド34、35、ソレノイド36、搬送路センサ37、…により、磁気カード処理部38が構成されている。
【0034】また、上記第2の振分け部15bと無線カードホッパ20との間の無線カード用搬送路17上には、左側から順に、無線カードリーダライタ(無線R/W部)41、無線カード印刷部(リライト印刷部)42が設けられている。
【0035】無線カードリーダライタ41は、無線カードBに対して、無線により情報の書込み、読取りを行うものである。
【0036】無線カード印刷部42は、発行カードの券種・有効期限等を印刷(リライト)するものである。なお、リライト印刷とは、リライト用ロイコ層を持ったカードに対して、すでに印刷されているものを一端消去し、再印刷を可能とするものである。
【0037】また、無線カードホッパ20の近傍には、無線カード用搬送路17の搬送ローラ等を回転駆動する無線カード用モータ(搬送用モータ)43が設けられている。上記無線カード用搬送路17上には、無線R/W時の位置出し処理のタイミングをとる、あるいはJAM券の位置検出を行うことができる搬送路センサ44、…が設けられている。
【0038】上記無線カード用搬送路17、無線カードホッパ20、無線カードリーダライタ41、無線カード印刷部42、無線カード用モータ43、搬送路センサ44、…により、無線カード処理部45が構成されている。上記第2の振分け部15bと廃券スペース21との間のクレジットカード用搬送路18上には、左側から順に、上記無線カードリーダライタ41、クレジットカード磁気読取り部51、クレジットカードICコンタクト部52が設けられている。
【0039】廃券スペース21は、無線カードBの新規発行時の無線処理を失敗した場合や、リサイクル回数が規程回数に達した無線カードBを回収する回収箱となっている。クレジットカード磁気読取り部51は、クレジットカードCの磁気ストライプのリードを行うものである。
【0040】クレジットカードICコンタクト部52は、クレジットカードCのコンタクトICの処理を行うものである。コンタクトICにより高セキュリティーが確保される。また、廃券スペース21の近傍には、クレジットカード用搬送路18の搬送ローラ等を回転駆動するクレジットカード用モータ(搬送用モータ)53が設けられている。
【0041】上記クレジットカード用搬送路18上には、磁気読取り時の位置出し処理のタイミングをとる、あるいはコンタクトICの位置出し処理のタイミングをとる、あるいはJAM券の位置検出を行うことができる搬送路センサ54、…が設けられている。
【0042】上記クレジットカード用搬送路18、無線カードリーダライタ41、クレジットカード磁気読取り部51、クレジットカードICコンタクト部52、クレジットカード用モータ(搬送用モータ)53、搬送路センサ54、…、廃券スペース21により、クレジットカード処理部55が設けられている。
【0043】上記カード処理装置1は、図4に示すように、磁気カード処理部38、無線カード処理部45、クレジットカード処理部55、挿入・排出処理部14、振分け処理部63、一括排出用取り揃え部65と、これら各部を制御する制御部70によって構成されている。
【0044】磁気カード処理部38は、磁気カードAの新規発行や減算処理を行うものであり、図5に示すように、制御部70に対して磁気カードホッパ19、磁気カードリーダライタ22、パンチ部23、磁気カード印刷部24、振分け部25、磁気カード一時保留部26、振分け部27、磁気カード反転部28、廃券スペース29、搬送用モータ32、反転用モータ33、ソレノイド34、35、ソレノイド36、搬送路センサ37、…が接続されている。
【0045】また、無線カード処理部45は、無線カードBとしての無線IC(SF)定期券B等の新規発行や再発行、SF機能部の減算処理やSFチャージを行うものであり、図6に示すように、制御部70に対して無線カードホッパ20、無線カードリーダライタ(無線R/W部)41、無線カード印刷部(リライト印刷部)42、無線カード用モータ(搬送用モータ)43、搬送路センサ44、…が接続されている。
【0046】クレジットカード処理部55は、クレジットカードCのID情報を読み取り、クレジットカードCでの定期券等の購入を可能とするものであり、図7に示すように、制御部70に対して無線カードリーダライタ41、クレジットカード磁気読取り部(磁気リード部)51、クレジットカードICコンタクト部52が接続されている。
【0047】挿入・排出処理部14は、磁気カードA、無線カードB、クレジットカードCに共通で使用するものであり、旧券の取り込みやクレジットカードCの取り込み、新規発行券の排出、クレジットカードCの返却を行うものであり、図8に示すように、制御部70に対して挿入、排出口8、取込み搬送路9、検知器10、シャッタ11、ソレノイド12、搬送用モータ13、挿入、排出口8の近傍に設けられる幅寄せ部81、取込み搬送路9のカードの搬送状態を検知する搬送路センサ82、保留部としての一括排出用取り揃え部65が接続されている。
【0048】幅寄せ部81は、1つの挿入、排出口8に関して、磁気カードAとJISカード(無線ICSFカードB、クレジットカードC等)の券種判別を可能とし、規定外の券種に関しては、ユニット内部に取り込まずに排出し、外形寸法違いの磁気カードAとJISカードB、Cを搬送基準面へ幅寄せする機能である。
【0049】また、1取引の中で挿入される券種を判別し、処理すべき処理部へ媒体を送る働きや、排出時に複数媒体を一括して排出することが可能である。振分け処理部63は、カードの判別結果に基づいて対応する搬送路に振分けるものであり、図9に示すように、制御部70に対して、可動式振分けガイド部60、駆動アクチュエータ61、検知器62、無線R/W部41、フラッパ67、ソレノイド68が接続されている。
【0050】一括排出用取り揃え部65は、各搬送路16、17、18からの各カードを一括排出用に取り揃えるものであり、図4に示すように、制御部70に対して、ストッパ(図示しない)を移動するソレノイド66が接続されている。
【0051】次に、上記検知器10からの検知信号によるカードの種類の判断処理について、図10、図11を用いて説明する。すなわち、上記制御部70は、検知器10のセンサS1〜S4からの検知信号(外形寸法のチェック用)と厚み検知センサS5からの検知信号によりカードのの挿入と種類を判断するものである。
【0052】たとえば、図10、図11に示すように、センサS1、S2から検知信号、センサS1、S2、S3から検知信号、センサS3、S4から検知信号が順に供給され、かつ厚み検知センサS5からの検知信号が「0〜0.35ミリ」の際に、磁気カードAの挿入を判断する。
【0053】また、図10、図11に示すように、センサS1、S2から検知信号、センサS1、S2、S3から検知信号、センサS3、S4から検知信号が順に供給され、かつ厚み検知センサS5からの検知信号が「0.66〜0.85ミリ」の際に、無線カードB、クレジットカードCのいずれかの挿入と判断する。
【0054】上記以外の検知信号の場合、磁気カードA、無線カードB、クレジットカードCのいずれの挿入でもないと判断する。上記無線カードB、クレジットカードCのいずれかの挿入と判断した後、上記制御部70は、無線R/W部41によりデータの送受信ができるか否かにより、無線カードBかクレジットカードCかを判断するものである。
【0055】すなわち、まずカード挿入段階で挿入・排出口8のシャッタ11の開閉をするかの判断をセンサS1、S2の組み合わせにより行う。センサS1、S2ともに暗とならなければ、挿入・排出口のシャッタ11は開かない。これは、駅で流通しているエドモンソン券の誤挿入を防ぐものである。ただし、エドモンソン券の横挿しに関しては、センサS1、S2ともに暗となりシャッタ11の開となる。
【0056】しかしながら媒体の大きさが本来処理しようとしている媒体より小さいため、この券をカード処理装置1の内部に取り組むとJAMの発生確率が非常に増え、カード処理装置1の信頼性を損なう。そのため、センサS3を使い早期にエドモンソン券の進入をはじく手だてを講じている。
【0057】エドモンソン券の縦差しに関しては、センサS1、S2の組み合わせによりその進入を食い止め、横差しにより進入してきたエドモンソン券に関しては、センサS1、S2、S3の明暗組み合わせにより判別を行う。取り込みOKの媒体であれば、センサS1、S2、S3ともに暗になるが、もしエドモンソン券横が進入してきた場合、センサS1、S2が共に暗である状態でS3が明となる。この判別によりエドモンソン券の進入ととらえ、カード処理装置1内部の取り込みを拒否することができる。
【0058】さらに駅流通券である120mm券に関しては、上記センサS1、S2による挿入口付近での判別は当然OKとなりさらにセンサS1、S2、S3の組み合わせ判別に関してもOKとなってしまう。この券をカード処理装置1内へ取り込まないため、センサS4との組み合わせ判別を行う。
【0059】組み合わせ判別とは次のものである。センサS1、S2、S3の組み合わせによる判別はすべてOKとなってしまうが、その後S1、S4の組み合わせで同時に暗になるものに関しては、券長チェックが働き、本来の券より長いとの判断から、カード処理装置1ヘの取り込み拒否を行うものである。
【0060】またこのチェックを入ることにより、二枚重ね以上の挿入に関して、券長に関して規定以上の長さになるような“ずれ”を生じて挿入されたものに関してはこの券長チェックが働き、一定以上の長さを取り込まないとの規則を設けることにより内部に取り込まないで済ますことができる。
【0061】以上に述べたように、上記S1、S2、S3、S4の組み合わせでは、エドモンソン券、券長の長い券(120mm券、複数枚のずれ挿入券)に関しては、チェックすることができるが、その他の券、あるいは無線ICSFカードBやクレジットカードCの判別を行う必要がある本カード処理装置1では、さらに券の厚みを測定するセンサS5を設置することにより券種の判別に利用している。すなわち、厚み検知センサS5のセンシング範囲を次の通りとする(図11参照)。
【0062】このセンシングレンジにより磁気カードAと無線ICSFカードBまたはクレジットカードCの判別を行うことが可能となる。また挿入・排出口8での判別でOKとなったものに関しては、さらに磁気カード処理部38の磁気カードリーダライタ22での磁気リード、無線カード処理部45の無線R/W部41での無線リード、クレジットカード処理部53の磁気リード部51での磁気リードにより最終的な券種の判別を行う。
【0063】次に、上記無線ICSFカードBとクレジットカードCの搬送振分け部としての、第2の振分け部15bの説明を行う。磁気カードAと比較して、無線ICSFカードBやクレジットカードCでは、搬送路上にあるカーブが媒体のコシの違いから困難である。極力直線搬送にしないと処理搬送に対して処理時間の増加を招くことになる。
【0064】しかしながら本カード処理装置1に関しては、無線ICSFカードBとクレジットカードCの2種類を扱うため、搬送路を分岐する必要がある。磁気カードAの処理時のようなフラッパーが使用できれば特段問題はないが、今回の媒体ではそれが不可能であるため、可動式振分けガイド部60とした。さらに処理時間の短縮のため、可動式振分けガイド部60に無線R/W部41の機能を持たせることにより、省スペース化にも寄与している。
【0065】特に上述の検知器10からの検知信号による判別に関して、無線ICSFカードBもしくは、クレジットカードCと判別されたカードに関しては、まず無線リードを行い、券種の判別に利用することとなる。ここで、無線ICSFカードBでないとの判別になれば、さらにクレジットカードCの磁気リードを行うことになる。搬送路の定位は、このクレジットカードCの磁気リードまでを直線搬送路としている。
【0066】この第2の振分け部15bへ進入してきたカードは、JISサイズのカードである。すなわち無線ICSFカードBかクレジットカードCもしくは、それに類する外形寸法・厚みを持ったカードである。
【0067】まず、振分けガイド部60に入って来たカードは、センサ(図示しない)により所定の位置通過を見て停止する。その停止位置は、振分けガイド60が可動することができる位置であるとともに、無線R/W部41により無線リード可能な位置である。ここで停止したカードに対してまず無線リード処理を行う。ここでの処理で無線カードBと判別された場合は、振分けガイド部60が駆動アクチュエータ61により可動し、無線カード処理の搬送路17ヘカードが搬送できる位置へと移行する。
【0068】(1) まず、磁気カードAの新規発券動作を、図12に示すフローチャートと、図13の(a)〜(h)に示す磁気カードAの搬送状態とを用いて説明する。上述した通り、カード処理装置1は券売機2等に搭載される1ユニットであるため、上位の制御部3からのコマンドにより動作する。新規磁気カードAの発行の場合、上位の制御部3からの発券コマンドを制御部70で受け(ST1、2)、まず磁気カードホッパ19から新規発行用の磁気カードAを繰り出す(ST3、4)(図13の(a)参照)。
【0069】次に、制御部70はこのカードが発券に適しているカードであるかセキュリティチェックを行う(ST5)(図13の(b)参照)。このセキュリティチェックは、磁気カードリーダライタ22で行う。磁気カードホッパ19から磁気カードリーダライタ22への搬送は媒体搬送するために用いられる搬送用モータ32で行う。制御部70は磁気カードリーダライタ22からのリード内容によりセキュリティチェックを行い(ホッパからの裏返し取り出し、あるいはセキュリティデータでチェック)、OKかNGかを判定する(ST6)。
【0070】上記ステップ6で判定がNGである場合、制御部70は新規発行時の磁気処理失敗券を廃券スペース29に収容する(ST7)。その後、制御部70は新しいカードを磁気カードホッパ19から新たに繰り出し、再度セキュリティチェックを行う(ST4から6)。
【0071】上記ステップ6で判定がOKとなると、制御部70は搬送用モータ32によって磁気カードAを磁気カード印刷部24へ搬送する(図13の(c)参照)。ついで、制御部70は磁気カード印刷部24により磁気カードAに券種情報や発効日・発行日付等の情報を印刷する(ST8)(図13の(d)参照)。この磁気カード印刷部24での処理が終了すると、制御部70は磁気カードリーダライタ22により磁気カードAに磁気情報の書き込みを行う(ST9)。磁気カードリーダライタ22では、磁気カード印刷部24で印刷した情報内容や、さらに細かい発行情報を記録する(図13の(e)参照)。記録処理後、制御部70は正しく磁気情報が書かれているかのチェック(磁気カードリーダライタ22のベリファイリードによる)も行う(ST10)(図13の(f)参照)。
【0072】このチェック時に磁気情報が正しく書かれていないと判断された場合、制御部70は磁気カードAを廃券スペース29に収納する(ST7)。そして、磁気カードホッパ19からの新カード繰り出しの動作まで戻り、再度発券動作のやり直しとなる。この際、すぐに廃券処理としないで何回かリトライするようにしても良い。
【0073】上記ステップ10で正常に磁気処理が終了すると、制御部70は磁気カードAを搬送路16、9を介して挿入・排出口8へ搬送し(ST11)(図13の(g)参照)、排出する(ST12)(図13の(h)参照)。
【0074】その後、制御部70は取り忘れ回収のチェックを、検知器10からの検知信号で行う(ST13)。取り忘れが認められた場合、制御部70は取り忘れカードを取り込み、カード処理装置1内部の保留部としての一括排出用取り揃え部65で保留する(ST14)。
【0075】(2) 次に、磁気カードAのSF機能による減額処理を、図14、図15に示すフローチャートと、図16の(a)〜(i)、図17の(a)〜(j)に示す磁気カードAの搬送状態とを用いて説明する。減額処理とは、本カード処理装置1が設置されている券売機2等でSFカードあるいは、プリペイドカードの使用により切符等の購入をしょうとした場合に、その券売機2等へ現金を投入する代わりに所定のカードを挿入し、購入動作を行うものである。
【0076】すなわち、購入客が所有している磁気カードAを挿入・排出口8より本カード処理装置1内に投入する(ST21)(図16の(a)参照)(図17の(a)参照)。すると、制御部70は検知器10からの検知信号により投入された磁気カードAの券種判別を行う(ST22)。すなわち、上述した方法により、磁気カードAなのか、無線カードBなのか、クレジットカードCなのかの判別を行う。この時点で券種違い、例えばテレフォンカードである場合、制御部70はカードを取込み搬送路9により挿入・排出口8へ搬送して排出する(ST23)。
【0077】上記ステップ22で磁気式SFカードAと券種判別された場合、制御部70は磁気カードリーダライタ22からリードした磁気情報により減額処理可能なカードなのか否かを判別する(ST24)(図16の(b)参照)(図17の(b)参照)。この時点で減額処理可能なカードでない場合、制御部70はカードを取込み搬送路9により挿入・排出口8へ搬送して排出する(ST25)。
【0078】上記ステップ24で減額処理可能なカードと判別された場合、制御部70は残額目安パンチの位置が適正であるかを先に読み取った磁気情報との照会により確認する(ST26)(図16の(c)参照)。このパンチの位置が正しくないと判断された場合、制御部70は磁気カードAを挿入・排出口8へ搬送して排出する(ST27)。
【0079】上記ステップ26でパンチの位置が適正であった場合、制御部70は磁気カードAk印刷領域が満杯か否かを判断する(ST28)。満杯でなかった場合、制御部70は磁気カード印刷部24により新しい残額の印刷等、カードの新しい状態を磁気カードAに印刷する(ST29)(図16の(d)参照)。印刷処理後、制御部70は磁気カードリーダライタ22で所定の料金の引去り情報磁気情報として磁気カードAへ書き込み(ST30)(図16の(e)参照)、その後、書き込みが正しく行われたかのチェックを行う(ST31)(図16の(f)参照)。磁気処理が終了した磁気カードAに対して、制御部70は、必要であれば残高の目安パンチをパンチ部23で行う(ST32、33)(図16の(g)参照)。この目安パンチ終了後、制御部70は磁気カードAを搬送路16、9で搬送しパンチ穴の確認後(図16の(h)参照)、挿入・排出口8から排出する(ST34)(図16の(i)参照)。
【0080】その後、制御部70は取り忘れ回収のチェックを、検知器10からの検知信号で行う(ST35)。取り忘れが認められた場合、制御部70は取り忘れカードを取り込み、カード処理装置1内部の保留部としての一括排出用取り揃え部65で保留する(ST36)。
【0081】上記ステップ28で印刷領域が満杯を判断した場合、制御部70は印刷満杯の磁気カードA(旧券)を一括排出用取り揃え部(保留部)65で一時保留し(ST37)、かつ磁気カードホッパ19から新規発行用の磁気カードAを繰り出す(ST38)(図17の(c)参照)。
【0082】次に、制御部70はこのカードが発券に適しているカードであるかセキュリティチェックを行う(ST39)(図17の(d)参照)。このセキュリティチェックは、磁気カードリーダライタ22で行う。磁気カードホッパ19から磁気カードリーダライタ22への搬送は媒体搬送するために用いられる搬送用モータ32で行う。制御部70は磁気カードリーダライタ22からのリード内容によりセキュリティチェックを行い(ホッパからの裏返し取り出し、あるいはセキュリティでチェック)、OKかNGかを判定する(ST40)。
【0083】上記ステップ40で判定がNGである場合、制御部70は新規発行時の磁気処理失敗券を廃券スペース29に収容する(ST41)。その後、制御部70は新しいカードを磁気カードホッパ19から新たに繰り出し、再度セキュリティチェックを行う(ST38から40)。
【0084】上記ステップ40で判定がOKとなると、制御部70は搬送用モータ32によって磁気カードAを磁気カード印刷部24の待機位置へ搬送する(図17の(e)参照)。ついで、制御部70は磁気カード印刷部24により磁気カードAに券種情報や発効日・発行日付、減額情報等の情報を印刷する(ST42)(図17の(f)参照)。この磁気カード印刷部24での処理が終了すると、制御部70は磁気カードリーダライタ22により磁気カードAに磁気情報の書き込みを行う(ST43)。磁気カードリーダライタ22では、磁気カード印刷部24で印刷した情報内容や、さらに細かい発行情報と、減額情報を記録する(図17の(g)参照)。記録処理後、制御部70は正しく磁気情報が書かれているかのチェック(磁気カードリーダライタ22のベリファイリードによる)も行う(ST44)(図17の(h)参照)。
【0085】このチェック時に磁気情報が正しく書かれていないと判断された場合、制御部70は磁気カードAを廃券スペース29に収納する(ST41)。そして、磁気カードホッパ19からの新カード繰り出しの動作まで戻り、再度発券動作のやり直しとなる。この際、すぐに廃券処理としないで何回かリトライするようにしても良い。
【0086】上記ステップ44で正常に磁気処理が終了すると、制御部70は磁気カードAを搬送路16、9を介して挿入・排出口8側へ搬送することにより(図17の(i)参照)、保留部65で一時保留されている旧券と合流して(ST45)、挿入・排出口8から一括排出する(ST46)(図17の(j)参照)。
【0087】その後、制御部70は取り忘れ回収のチェックを、検知器10からの検知信号で行う(ST47)。取り忘れが認められた場合、制御部70は取り忘れカードを取り込み、カード処理装置1内部の保留部としての一括排出用取り揃え部65で保留する(ST48)。
【0088】また、残額不足の磁気カードAが挿入される場合もある。この場合は、次券の投入あるいは、追加現金の投入の可能性もあるため、処理を継続する必要がある。残額不足の場合は、1枚目の投入カードを搬送用モータ32により磁気カード一時保留部26に搬送する。この保留部26に1枚目の磁気カードを保留し、2枚目処理を行う。2枚目に関しても挿入・排出処理部14での券種判別に始まり、取り引き可能カードかの判別は、1枚目と同様に行う。2枚目カードが券種判別でOKとなった場合、不足金額をこの2枚目のカードから引き去る処理を行う。
【0089】この場合、上記図14、図15のステップ21〜29まで処理した後(図18の(a)〜(b)参照)、残高不足の処理に移行し、まず、残高不足となった磁気カードAを旧券とし、磁気カード反転部28に一時保留し(図18の(c)〜(d)参照)、再び2枚目の磁気カードAに対して、上記図14、図15のステップ21〜28までの処理を行い(図18の(e)〜(f)参照)、この2枚目の磁気カードAを保留部26に保留する(図18の(g)参照)。この後、旧券が磁気カード反転部28から取り出されて印刷待機位置へ移動した後(図18の(h)参照)、上記図14、図15のステップ29〜33までの処理を行い(図18の(h)〜図19の(l)参照)、保留部65に保留される(図19の(m)参照)。 この後、2枚目の磁気カードAが取り出されて搬送路16上を搬送され、上記図14、図15のステップ29〜31までの処理を行い(図19の(n)〜(q)参照)、排出される前に保留部65で旧券と合流して、挿入・排出口8から一括排出される(図19の(r)〜(s)参照)。
【0090】(3) 次に、無線カードBの新規発行動作を、図20に示すフローチャートと、図21の(a)〜(e)に示す無線カードBの搬送状態とを用いて説明する。上述した通り、カード処理装置1は券売機2等に搭載される1ユニットであるため、上位の制御部3からのコマンドにより動作する。新規無線カードBの発行の場合、上位の制御部3からの発券コマンドを制御部70で受け(ST51、52)、まず無線カードホッパ20から新規発行用の無線カードBを繰り出す(ST53)(図21の(a)参照)。これにより、無線カードBは搬送用モータ43によって搬送路17上をリライト印刷部42へ搬送される。
【0091】ついで、制御部70はリライト印刷部42により印刷消去及び印刷処理を行うことにより、新しい情報を印刷する(ST54)(図21の(b)参照)。
【0092】この印刷内容は、無線ICSF定期券Bであれば、定期券有功区間・期間・金額・購入者情報等であり、無線ICSFカードBであれば、SFカードである旨の記載、発行駅等の情報である。
【0093】この印刷処理が終了すると、制御部70は無線R/W部41により無線カードBに必要な情報のライトを行う(ST55)(図21の(c)参照)。この後制御部70は正しく情報が書かれているかのチェック(無線R/W部41のベリファイリードによる)も行う(ST56)(図21の(c)参照)。
【0094】このチェック時に無線情報が正しく書かれていないと判断された場合、制御部70は無線カードBを廃券スペース21に搬送して収納する(ST57)。そして、磁気カードホッパ19からの新カード繰り出しの動作まで戻り、再度発券動作のやり直しとなる。この際、すぐに廃券処理としないで何回かリトライするようにしても良い。
【0095】上記ステップ56において、無線情報が正しく書かれていると判断された場合、制御部70は可動式振分けガイド部60により搬送路17を搬送される無線カードBを搬送路9へ切換え(図21の(d)参照)、搬送路9を介して挿入・排出口8へ搬送されて排出される(ST59)(図21の(e)参照)。
【0096】その後、制御部70は取り忘れ回収のチェックを、検知器10からの検知信号で行う(ST60)。取り忘れが認められた場合、制御部70は取り忘れカードを取り込み、カード処理装置1内部の保留部としての一括排出用取り揃え部65で保留する(ST61)。
【0097】(4) 次に、継続無線IC(SF)定期券(無線カード)Bの発行に関しての動作を説明する。
【0098】継続無線IC(SF)定期券Bの発行に関しては、旧券の取り込みから開始される。なおここで言う旧券とは、無線IC(SF)定期券Bのことであり、磁気定期券のことではない。
【0099】すなわち、購入客が所有している旧券を挿入・排出口8より本カード処理装置1に投入する。すると、制御部70は検知器10からの検知信号により投入された旧券の券種判別を行う。すなわち、上述した方法により、磁気カードAなのか、無線カードBなのか、クレジットカードCなのかの判別を行う。この時点で券種違い、例えばテレフォンカードである場合、制御部70はカードを取込み搬送路9により挿入・排出口8へ搬送して排出する。
【0100】上記ステップ72で磁気カードAと券種判別された場合、制御部70は上述した磁気カードAの処理に移行する。
【0101】上記ステップ72でJISカードと券種判別された場合、制御部70はカードを第2の振分け部15bの位置まで搬送し、この第2の振分け部15bにより搬送路9からのカードを搬送路17へ振分け搬送し、無線R/W部41により無線リードを行う。
【0102】この無線リードにより、制御部70はデータのやり取りが行え無線IC(SF)定期券Bと判断された場合、継続定期券発券動作へ移行するが、NGの場合は、挿入・排出口8を経て、カード処理装置1外に排出することとなる。
【0103】継続定期券発券動作としては、この無線カードBの再発行履歴のチェックを行う。すなわち、リライトにより券面情報の書き換えを行っている本カードでは、リライト回数が一定の回数以上になると印字品質の低下を招く恐れがあるため、リライト再発行対象カードとしない運用をとっている。
【0104】そのため、再発行履歴のチェックが必要となる。再発行履歴のチェックは、無線R/W部41で行う。ここで規定回数以下の再発行履歴であれば、その1日券を使用して継続IC(SF)定期券の発行を行い、再発行履歴が規定の回収より多ければその旧券は廃券スペース21に回収し、ホッパ20から新しいカードを繰り出し使用することとなる。再発行履歴が規定回数に達していない場合、リライト印刷部42に搬送用モータ55により搬送される。
【0105】リライト印刷部42では、旧券の情報印刷を消去し、新券の情報印刷を行う。新券の情報印刷が終了すると搬送用モータ43で搬送路17を搬送され、無線R/W部41に到達する。無線R/W部41では、新しい無線カードに必要な情報のライトを行い、その後ヴェリファイを行う。ヴェリファイ時にエラーであった場合、再度無線ライト/ヴェリファイのリトライをする。それでもNGであった場合は、廃券スペース21へ搬送用モータ55により搬送路18を搬送し、回収する。その後、ホッパ20から新規発行用の無線カードを繰り出し、同様の処理を行う。
【0106】無線R/W部41での処理が正常に終了すると、搬送用モータ43、13により搬送路17、9を運ばれ、挿入・排出口8に搬送され、排出される。取り忘れ回収に関しては、前述の磁気カードAの処理の時と同様である。再発行履歴が規定回数より多い場合、その旧券は搬送用モータ53により廃券スペース21へ回収する。
【0107】そして、無線カードホッパ20から新しい無線カードBを繰り出し発行する。この場合、旧券の無線情報の読み取りにより、定期券情報を入手しておき、新しい無線カードBでの定期券発行であっても、旧券使用による継続定期券の発行と同様の購入動作により継続無線IC(SF)定期券Bが購入できるようにする。
(5) 次に、無線カードBの減額処理に関しての動作説明を、図22、図23に示すフローチャートと、図24、図25の(a)〜(p)に示す無線カードBとクレジットカードCの搬送状態とを用いてを用いて説明する。減額処理とは、本カード処理装置1が設置されている券売機2等で無線ICSF定期券Bあるいは、無線ICSFカードBの使用により切符等の購入をしようとした場合に、その券売機2等へ現金を投入する代わりに所定のカードを挿入し、購入動作を行うものである。
【0108】すなわち、購入客が所有している無線ICSF定期券Bあるいは、無線ICSFカードBを挿入・排出口8より本カード処理装置1に投入する(ST71)(図24の(a)参照)。すると、制御部70は検知器10からの検知信号により投入された無線ICSFカードBの券種判別を行う(ST72)。すなわち、上述した方法により、磁気カードAなのか、無線カードBなのか、クレジットカードCなのかの判別を行う。この時点で券種違い、例えばテレフォンカードである場合、制御部70はカードを取込み搬送路9により挿入・排出口8へ搬送して排出する。
【0109】上記ステップ72で磁気カードAと券種判別された場合、制御部70は上述した磁気カードAの処理に移行する(ST73)。上記ステップ72でJISカードと券種判別された場合、制御部70はカードを第2の振分け部15bの位置まで搬送し、この第2の振分け部15bにより搬送路9からのカードを搬送路17へ振分け搬送し(図24の(b)参照)、無線R/W部41により無線リードを行う(図24の(c)参照)。
【0110】この無線リードにより、制御部70はデータのやり取りが行え無線ICSFカードBと判断された場合(ST74)、今回の取引に対する残額不足かを判断する(ST75)。この際、例えば無線IC定期券Bであるなどとした場合、挿入・排出口8へ搬送され排出される。
【0111】上記判断の結果、残額不足でない場合、制御部70は無線R/W部41により無線ICSFカードBに今回の取引に対する減額処理を無線により行う(ST76)。この後、制御部70は搬送路18により搬送されたカードを再び第2の振分け部15bの位置まで搬送し、この第2の振分け部15bにより搬送路17からのカードを搬送路9へ振分け搬送し(ST77)、挿入・排出口8から排出する(ST78)。
【0112】その後、制御部70は取り忘れ回収のチェックを、検知器10からの検知信号で行う(ST79)。取り忘れが認められた場合、制御部70は取り忘れカードを取り込み、カード処理装置1内部の保留部としての一括排出用取り揃え部65で保留する(ST80)。
【0113】また、上記ステップ75において残額不足を判断した場合、制御部70は不足金支払いは現金かカードかを判断し(ST81、82)、購入客による現金の投入が判断された場合、上記ステップ76に進み、カードによる支払いが判断された際、上記ステップ71に戻る。この際、無線ICSFカードBをリトライ待機位置へ移動する(図24の(d)参照)。
【0114】ついで、購入客が所有しているクレジットカードCを挿入・排出口8より本カード処理装置1内に投入する(ST71)(図24の(e)参照)。すると、制御部70は検知器10からの検知信号により投入されたクレジットカードCの券種判別を行う(ST72)。すなわち、上述した方法により、磁気カードAなのか、無線カードBなのか、クレジットカードCなのかの判別を行う。この時点で券種違い、例えばテレフォンカードである場合、制御部70はカードを取込み搬送路9により挿入・排出口8へ搬送して排出する。
【0115】上記ステップ72で磁気カードAと券種判別された場合、制御部70は上述した磁気カードAの処理に移行する(ST73)。上記ステップ72でJISカードと券種判別された場合、制御部70はカードを第2の振分け部15bの位置まで搬送し、この第2の振分け部15bにより搬送路9からのカードを搬送路17へ振分け搬送し(図24の(f)参照)、無線R/W部41により無線リードを行う(図24の(g)参照)。この無線リードにより、制御部70はデータのやり取りが行え無線カードAと判断された場合(ST74)、上述した無線カードBの処理に移行する(ST75)。
【0116】上記ステップ74で、無線カードBと判断されなかった場合、制御部70は搬送路18により搬送されたカードを再び第2の振分け部15bの位置まで搬送し、この第2の振分け部15bにより搬送路17からのカードを搬送路18へ振分け搬送し(ST84)(図24の(h)参照)、磁気読取り部51によりクレジットカードCの磁気ストライプの磁気リードを行い(ST85)(図24の(i)参照)、クレジットカードICコンタクト部52によりクレジットカードCのICとのコンタクトにより使用可能か否かを確認する(図24の(j)参照)。
【0117】この磁気リードとICとのコンタクトにより、制御部70は使用可能と判断された場合(ST86)、この結果をクレジットカードCの内容とともに制御部3に通知する。すると、制御部3は表示部5を用いてクレジットによる不足金額の支払いの確認と暗証の入力を購入客に案内し、この案内に応じて操作パネル4からクレジットによる購入が選択され、入力された暗証が一致した際、駅務機器を管理するホスト(図示しない)との通信により取引処理(不足金額の支払い)を実行する(ST88〜90)。
【0118】また、ステップ86により使用可能と判断された場合、制御部70はクレジットカードCを搬送路18、9で搬送し(ST91)、保留部65に保留する(図25の(k)参照)。
【0119】この後、無線カードBは搬送用モータ43によって搬送路17上をリライト印刷部42へ搬送される。ついで、制御部70はリライト印刷部42により印刷消去及び印刷処理を行うことにより、今回の取引内容つまり残額の引去り処理を印刷する(図25の(l)参照)。
【0120】この印刷処理が終了すると、制御部70は無線R/W部41により無線カードBに必要な情報のライトを行う(図25の(m)参照)。この後制御部70は正しく情報が書かれているかのチェック(無線R/W部41のベリファイリードによる)も行う(図25の(m)参照)。
【0121】このチェックにおいて、無線情報が正しく書かれていると判断された場合、制御部70は可動式振分けガイド部60により搬送路17を搬送される無線カードBを搬送路9へ切換え(図25の(n)参照)、搬送路9を介して挿入・排出口8へ搬送され、保留部65に保留されているクレジットカードCとともに挿入・排出口8から一括して排出される(ST92)(図25の(o)参照)。
【0122】その後、制御部70は取り忘れ回収のチェックを、検知器10からの検知信号で行う(ST93)。取り忘れが認められた場合、制御部70は取り忘れカードを取り込み、カード処理装置1内部の保留部としての一括排出用取り揃え部65で保留する(ST94)。
【0123】追加カードが無線ICSFカードBの場合は、1枚目の無線ICSFカードBをリライト印刷部42の近傍まで搬送し、待機、無線R/W部41で2枚目カードの無線情報のR/Wを行う。所定料金の引去りが終了すると、挿入・排出口8へ搬送され一括で排出される。
【0124】(6) 次に、SFチャージに関しての動作説明を行う。無線ICSFカードBのチャージに関しては、旧券の取込みを挿入・排出口8から取り込んだカードを、先述の通り券種判別し、無線ICSFカードBと判別された場合、無線R/W部41に搬送する。その後、無線情報による金額チャージが行われる。ヴェリファイも行う。ここで正常に処理が完了した無線ICSFカードBは挿入・排出口8から排出される。無線処理がリトライを含めてNGであった場合は、廃券スペース21へ回収し、新規発券動作同様の処理により、発券する。
【0125】(7) 次に、クレジットカードCによる取引処理を、図26に示すフローチャートと、図27の(a)〜(e)に示すクレジットカードCの搬送状態とを用いて説明する。ここでいうクレジットカードCとは、市中に一般流通しているクレジットカードCのことである。
【0126】すなわち、購入客が所有しているクレジットカードCを挿入・排出口8より本カード処理装置1内に投入する(ST101)(図27の(a)参照)。すると、制御部70は検知器10からの検知信号により投入されたクレジットカードCの券種判別を行う(ST102)。すなわち、上述した方法により、磁気カードAなのか、無線カードBなのか、クレジットカードCなのかの判別を行う。この時点で券種違い、例えばテレフォンカードである場合、制御部70はカードを取込み搬送路9により挿入・排出口8へ搬送して排出する。
【0127】上記ステップ102で磁気カードAと券種判別された場合、制御部70は上述した磁気カードAの処理に移行する(ST103)。上記ステップ102でJISカードと券種判別された場合、制御部70はカードを第2の振分け部15bの位置まで搬送し、この第2の振分け部15bにより搬送路9からのカードを搬送路17へ振分け搬送し(図27の(b)参照)、無線R/W部41により無線リードを行う(図27の(c)参照)。
【0128】この無線リードにより、制御部70はデータのやり取りが行え無線カードAと判断された場合(ST104)、上述した無線カードBの処理に移行する(ST105)。
【0129】上記ステップ104で、無線カードBと判断されなかった場合、制御部70は搬送路18により搬送されたカードを再び第2の振分け部15bの位置まで搬送し、この第2の振分け部15bにより搬送路17からのカードを搬送路18へ振分け搬送し(ST106)(図27の(d)参照)、磁気読取り部51によりクレジットカードCの磁気ストライプの磁気リードを行い(ST107)(図27の(e)参照)、クレジットカードICコンタクト部52によりクレジットカードCのICとのコンタクトにより使用可能か否かを確認する(図27の(f)参照)。
【0130】この磁気リードとICとのコンタクトにより、制御部70は使用可能と判断された場合(ST108)、この結果をクレジットカードCの内容とともに制御部3に通知する。すると、制御部3は表示部5を用いて暗証の入力を購入客に案内し、この案内に応じて操作パネル4から入力された暗証とが一致した際、駅務機器を管理するホスト(図示しない)との通信により取引処理を実行する(ST110)。この処理終了後、制御部70はクレジットカードCを搬送路18、9で搬送し(ST111)、挿入・排出口8から排出する(ST112)(図27の(g)参照)。
【0131】その後、制御部70は取り忘れ回収のチェックを、検知器10からの検知信号で行う(ST113)。取り忘れが認められた場合、制御部70は取り忘れカードを取り込み、カード処理装置1内部の保留部としての一括排出用取り揃え部65で保留する(ST114)。
【0132】上記したように、磁気カードの発行・減算処理、無線IC(SF)定期券(カード)の発行・減算処理およびSFチャージ、クレジットカード処理が1つのカード処理装置で可能である。
【0133】また、磁気カードの発行・減算処理、無線IC(SF)定期券(カード)の発行・減算処理およびSFチャージ、クレジットカード処理を行い、1つの挿入・排出口を持ち、1取り引きに対して、一括排出が可能な処理を1つのユニットで実現する。
【0134】また、磁気カードの発行・減算処理、無線IC(SF)定期券(カード)の発行・減算処理およびSFチャージ、クレジットカード処理を行い、1つの挿入・排出口を持ち、1取り引きに対して、一括排出が可能な処理をし、無線カードのリライト印刷を1つのユニットで実現する。
【0135】また、1つの挿入口に関して、磁気カードとJISカード(無線ICSFカード、クレジットカード等)の券種判別を可能とする。
【0136】1つの挿入口に関して、磁気カードとJISカード(無線ICSFカードB、クレジットカード等)の券種判別を可能とし、規定外の券種に関しては、ユニット内部に取り込まずに排出し、外形寸法違いの磁気カードとJISカードを搬送基準面へ幅寄せする機能を併せ持つ。
【0137】1つの挿入口に関して、磁気カードとJISカード(無線ICSFカード、クレジットカード等)の券種判別を可能とし、規定外の券種に関しては、ユニット内部に取り込まずに排出し、外形寸法違いの磁気カードとJISカードを搬送基準面へ幅寄せする機能を併せ持ち、取り引き終了後に、購入客へ媒体を返却する場合は、複数の種類の違う媒体を一括排出する機能を併せ持つ。
【0138】媒体硬度の高い無線ICSFカードやクレジットカードの搬送路に関して、搬送路の屈曲を最低限に抑えて搬送路を形成するために、定位搬送路として直線のクレジット搬送路を設け、無線カード処理搬送路への分岐点に分岐ガイドを設置し、この分岐点で必ず媒体が停止する領域とし、この領域で無線リード処理も可能とすることにより、処理時間の短縮及び、小スペースの実現を可能とする。
【0139】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれば、1つの装置で磁気カード、無線カード、クレジットカードの3種類の媒体が扱える多種媒体取扱い装置とカード処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を説明するためのカード処理装置を内蔵する駅務機器としての券売機の概略構成を示す図。
【図2】カード処理装置の内部の概略構成を示す断面図。
【図3】検知器の概略構成を示す図。
【図4】カード処理装置の概略構成を示すブロック図。
【図5】磁気カード処理部の概略構成を示すブロック図。
【図6】無線カード処理部の概略構成を示すブロック図。
【図7】クレジットカード処理部の概略構成を示すブロック図。
【図8】挿入・排出処理部の概略構成を示すブロック図。
【図9】振分け処理部の概略構成を示すブロック図。
【図10】検知器からの検知信号によるカードの種類の判断内容を示す図。
【図11】検知器からの検知信号によるカードの種類の判断内容を示す図。
【図12】磁気カードの新規発券動作を説明するためのフローチャート。
【図13】磁気カードの搬送状態を説明する図。
【図14】磁気カードのSF機能による減額処理を説明するためのフローチャート。
【図15】磁気カードのSF機能による減額処理を説明するためのフローチャート。
【図16】磁気カードの搬送状態を説明する図。
【図17】磁気カードの搬送状態を説明する図。
【図18】磁気カードの搬送状態を説明する図。
【図19】磁気カードの搬送状態を説明する図。
【図20】無線カードの新規発行動作を説明するためのフローチャート。
【図21】無線カードの搬送状態を説明する図。
【図22】無線カードの減額処理とクレジットカードを用いた減額処理を説明するためのフローチャート。
【図23】無線カードの減額処理とクレジットカードを用いた減額処理を説明するためのフローチャート。
【図24】無線カードとクレジットカードの搬送状態を説明する図。
【図25】無線カードとクレジットカードの搬送状態を説明する図。
【図26】クレジットカードによる取引処理を説明するためのフローチャート。
【図27】クレジットカード搬送状態を説明する図。
【符号の説明】
1…カード処理装置、A…磁気カード、B…無線カード、C…クレジットカード、8…挿入、排出口、10…検知器、14…挿入、排出処理部、…16磁気カード用搬送路、17…無線カード用搬送路、18…クレジットカード用搬送路、38…磁気カード処理部、45…無線カード処理部、55…クレジットカード処理部、63…振分け処理部。
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、1つの装置で磁気カード、無線カード、クレジットカードの3種類のカードが扱える多種媒体取扱い装置とカード処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、駅務機器たとえば券売機等では、磁気カード、無線カード、クレジットカードの3種類の媒体が扱えるものが開発されている。しかし、このような装置では、1台の装置(ユニット)で、(1)磁気カード(磁気SFカード)、(2)無線カード(無線IC(SF)定期券)、(3)クレジットカードの処理を行うものではなく、券売機全体として処理を分割して行っている。
【0003】例えば、磁気カードの処理を担当するユニット1台と、無線カードの処理を行うユニット1台と、クレジットカードの処理を行うユニット1台とをそれぞれ設けたものである。このため当然、ひとつの挿入・排出口での媒体処理は存在せず、購入客がさまざまな挿入口・排出口を利用して購入動作を行うこととなっている。また、クレジットカードと無線カードの併用を可能とする装置もないため、搬送振り分けに関する問題の発生も無かった。
【0004】また、磁気カード処理ユニットと無線カード処理ユニットとクレジットカード処理ユニットの3つのユニットの設置を、ひとつの券売機に配置する必要があるため、設置スペースに対する余裕が少なく、幅広いサービスの提供を阻害する要因となっている。また、設置スペースの確保が難しい小スペースヘの配置は不可能であり、今後さらに進む駅員への負担軽減にも寄与することが難しい。
【0005】また、購入客に対しても、さまざまなユニットを併せ持った券売機では、複数の挿入口・排出口を使用することにより購入動作の複雑さが増し、誰にでも利用できる券売機・高齢者・障害者への配慮ある券売機が求められる昨今の要求にこたえきれない面が否めないという問題がある。したがって、1つの装置で磁気カード、無線カード、クレジットカードの3種類の媒体が扱えるものが要望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、1つの装置で磁気カード、無線カード、クレジットカードの3種類の媒体が扱える多種媒体取扱い装置とカード処理装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の多種媒体取扱い装置は、種々の媒体が挿入されるとともに排出する挿入、排出口と、この挿入、排出口により挿入された媒体の種類を判断する判断手段と、この判断手段の判断結果に基づいて、上記挿入、排出口により挿入された媒体をその種類ごとに異なる搬送路へ振分ける振分け手段と、この振分け手段により振分けられた各搬送路上の媒体に対してそれぞれ異なる処理を実行する複数の処理手段と、上記処理手段により処理がなされて上記搬送路により搬送される各媒体を取り揃えて上記挿入、排出口から排出する排出手段とを有する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の実施形態のカード処理装置を説明する。まず、このカード処理装置1を内蔵する駅務機器としての券売機2の概略構成について、図1を用いて説明する。
【0009】この券売機2は、現金あるいはカードに基づいて乗車券が購入されるとともに、種々のカードを発行するものであり、さらに定期券を新規発行、再発行するものであり、全体を制御する制御部3、種々の設定を行う操作パネル4、種々の設定に基づく表示がなされる表示部5、紙幣や硬貨を用いる現金処理部6、カード処理装置1により構成されている。
【0010】このカード処理装置1は、上記券売機2で扱われるカード類を1つのユニットで処理するものである。このカード類としては、磁気カードA、無線カードB、クレジットカードCが扱われるようになっている。
【0011】磁気カードAは、磁気SF(ストアードフェア)カードである。磁気カードAは、裏面の磁気記録部にあらかじめ所定金額の利用料金が記録され、券の購入に伴って引去った新たな金額(残高)が上記磁気記録部に更新記録されるようになっている。
【0012】無線カードBは、無線IC定期券、無線ICSFカードB、無線ICSF定期券等である。無線IC定期券は、CPUとメモリと通信部とを内蔵するものであり、メモリに定期券の内容が記憶されるようになっている。無線ICSFカードBは、CPUとメモリと通信部とを内蔵するものであり、メモリにあらかじめ所定金額の利用料金が記憶され、券の購入に伴って引去った新たな金額(残高)が更新記憶されるようになっている。
【0013】無線ICSF定期券は、CPUとメモリと通信部とを内蔵するものであり、メモリに定期券の内容画記憶されるとともに、あらかじめ所定金額の利用料金が記憶され、券の購入に伴って引去った新たな金額(残高)が更新記憶されるようになっている。クレジットカードCは、磁気ストライプを有し、この磁気ストライプにクレジットの口座情報が記録されているカード、あるいは内蔵ICを有し、このIC内に。クレジットの口座情報が記憶されているカードである。
【0014】このカード処理装置1は、券売機2に搭載されるものであり、制御部3からのコマンドにより、次の処理を行うことができるものである。
(1)磁気カードAの新規発行処理(2)磁気カードAの減額処理(3)磁気カードAの減額処理時に残高不足カードが挿入された場合、さらにもう一枚の磁気カードAを受け付け、合算したカード金額で減額処理をすることができる。
(4)磁気カードAの減額処理時に残高不足カードが挿入された場合、さらにもう一枚の無線ICSF定期券Bもしくは無線ICSFカードBを受け付け、合算したカード金額で減額処理をすることができる。
(5)無線IC定期券Bの発行処理(6)無線ICSFカードBの発行処理(7)無線ICSF定期券Bの発行処理(8)継続無線IC定期券Bのリライト発行処理(9)継続無線ICSF定期券Bのリライト発行処理(10)無線ICSFカードBのSFチャージ処理(11)無線ICSF定期券BのSFチャージ処理(12)無線ICSFカードBのSF減額処理(13)無線ICSF定期券BのSF減額処理(14)無線ICSF定期券Bの減額処理時に残高不足カードが挿入された場合、さらにもう一枚の磁気カードAを受け付け、合算したカード金額で減額処理をすることができる。
(15)無線ICSF定期券Bの減額処理時に残高不足カードが挿入された場合、さらにもう一枚の無線ICSF定期券Bもしくは無線ICSFカードBを受け付け、合算したカード金額で減額処理をすることができる。
(16)無線ICSF定期券Bもしくは、無線ICSFカードBの減額処理時に残高不足カードが挿入された場合、さらに不足金額を超過する現金が券売機に投入された場合、その釣銭相当を無線ICSF定期券Bもしくは、無線ICSFカードBのSF金額分に付加することができる。
(17)クレジットカードCの処理上記カード処理装置1の内部の概略構成を、図2に示す断面図を参照しつつ説明する。この場合、扱う券種は、磁気カードAと、無線カードBとしての無線ICSF定期券と、クレジットカードCの3種類となっている。
【0015】すなわち、本体7の左側(フロント側)には、各カードの挿入、排出口8が設けられている。この挿入、排出口8から挿入されたカードは取込み搬送路9によって搬送される。この取込み搬送路9上に、カードの種類の判別を行うためのカードの外形寸法を検知する検知器10とエドモンソン券等の誤挿入を防ぐためのシャッタ(誤挿入防止シャッタ)11と、このシャッタ11を移動するソレノイド12と、取込み搬送路9の搬送ローラ9a、…等を回転駆動する搬送用モータ13が設けられている。
【0016】検知器10は、図3に示すように、透過型の光学センサS1、S2、S3、S4と厚み検知センサS5により構成され、光学センサS1、S2はカードの挿入方向に対して直交する方向に配置され、光学センサS1、S3、S4はカードの挿入方向に対して平行する方向に配置され、厚み検知センサS5は上記挿入、排出口8の中心部分に配置されている。
【0017】厚み検知センサS5は、たとえば、「0〜0.35ミリ」、「0.36〜0.65ミリ」、「0.66〜0.85ミリ」、「0.85ミリ以上」の4段階の厚みに対する検知信号を出力するものである。上記挿入、排出口8、取込み搬送路9、検知器10、シャッタ11、ソレノイド12、搬送用モータ13とにより、挿入、排出処理部14が設けられている。
【0018】この挿入、排出処理部14を通過したカードは、一括排出用取り揃え部65に導かれるようになっている。この一括排出用取り揃え部65は、後述する磁気カード用搬送路16、無線カード用搬送路17、クレジットカード用搬送路18からの各カードを取り揃えて、一括して上記取込み搬送路9を取り込み方向と逆方向へ搬送することにより、各カードが一取引ごと一括して挿入、排出口8から排出されるようになっている。この一括排出用取り揃え部65は、上記取込み搬送路9に対してストッパ(図示しない)を移動するソレノイド66により構成されている。
【0019】一括排出用取り揃え部65は、検知器10の検知により取り忘れ回収が判断された際に、取り忘れカードが保留される保留部となる。上記挿入、排出処理部14から一括排出用取り揃え部65を通過したカードは、第1の振分け部15aと第2の振分け部15bとにより磁気カード用搬送路16、無線カード用搬送路17、クレジットカード用搬送路18に選択的に振分けられて、それぞれの搬送路上を搬送されるようになっている。
【0020】第1の振分け部15aにより、搬送路9上のカードが搬送路9をそのまま進むのか、搬送路16へ振分けられるかを切換えるようになっている。第2の振分け部15bにより、搬送路9からのカードが搬送路17へ振分けられるか、搬送路9からのカードが搬送路18へ振分けられるか、搬送路17からのカードが搬送路18へ振分けられるかを切換えるようになっている。この際、搬送路9からのカードは、可動式の振分けガイドにより搬送路17へ振分けられ、搬送路17からのカードも可動式の振分けガイドにより搬送路9へ移動載置されるようになっている。搬送路9、18は直線路となっている。
【0021】第1の振分け部15aは、通常のフラッパ67とフラッパ67を回動するソレノイド68で構成され、搬送路にある曲線部分に対しても磁気カードAのこしの柔らかさから搬送異常とならないようになっている。
【0022】第2の振分け部15bは、可動式振分けガイド部60と、この可動式振分けガイド部60を稼動する駆動アクチュエータ61と、後述する無線カードリーダライタ(無線R/W部)41とにより構成されている。第2の振分け部15bが可動式振分けガイド部60で構成されていることにより、無線カードBが直線搬送のまま短い距離で振分けられるため、従来のように無線カードBの腰の強さの点から極力直線搬送にすることによる処理時間の増加を抑えることができる。
【0023】第2の振分け部15bの近傍には、第2の振分け部15bでのカードの位置を検知する検知器62が設けられている。上記可動式振分けガイド部60に無線R/W部41の機能を持たせることにより、省スペース化にも寄与している。
【0024】上記第1の振分け部15a、第2の振分け部15b、可動式振分けガイド部60、駆動アクチュエータ61、検知器62、無線R/W部41、フラッパ67、ソレノイド68により、振分け処理部63が構成されている。
【0025】磁気カード用搬送路16の端部(本体7の右側上部、リア側)には新規発行用の磁気カードAが収納されている磁気カードホッパ19が設けられている。無線カード用搬送路17の端部(本体7の右側中間部、リア側)には新規発行用の無線カードBが収納されている無線カードホッパ20が設けられている。クレジットカード用搬送路18の端部(本体7の右側下部、リア側)には無線カードBの廃券スペース21が設けられている。
【0026】上記第1の振分け部15aと磁気カードホッパ19との間の磁気カード用搬送路16上には、左側から順に、磁気カードリーダライタ22、パンチ部23、磁気カード印刷部24が設けられている。
【0027】磁気カードリーダライタ22は、磁気カードAの磁気情報の書き込み、読み取りを行うものである。パンチ部23は、減算処理時にカード減算額の目安パンチを行うものである。磁気カード印刷部24は、発行される磁気カードAに券種等の情報を印刷し、減算処理時に磁気カードAにSFの残高を印刷するものである。
【0028】また、磁気カード印刷部24と磁気カードホッパ19との間の磁気カード用搬送路16上には、振分け部25が設けられ、磁気カード印刷部24側から搬送される磁気カードAが振分け部25により振分けられ、磁気カード一時保留部26に保留されるようになっている。磁気カード一時保留部26は、2枚の磁気カードAの挿入に対する処理を可能とするために設けられている。
【0029】また、パンチ部23と磁気カード印刷部24との間の磁気カード用搬送路16上には、振分け部27が設けられ、磁気カード印刷部24側から搬送される磁気カードAが振分け部27により振分けられ、磁気カード反転部28に搬送されるようになっている。この磁気カード反転部28の終端部は新規発行時の磁気処理を失敗した場合に廃券を入れる廃券スペース29となっている。磁気カード反転部28は、裏面定位の本機で表印刷を行う場合に使用するものである。
【0030】また、廃券スペース29の下方には、磁気カード用搬送路16の搬送ローラ等を回転駆動する磁気カードA用の搬送用モータ32が設けられている。また、廃券スペース29の上方には、磁気カード反転部28の搬送ローラ等を回転駆動する反転用モータ33が設けられている。
【0031】振分け部25、27の近傍には、それぞれ上記振分け部25、27を回動するソレノイド34、35が設けられている。パンチ部23の近傍には、上記パンチ部23を駆動するソレノイド36が設けられている。
【0032】上記磁気カード用搬送路16上には、磁気処理や印刷処理のタイミングをとる、あるいはJAM券の位置検出を行うことができる搬送路センサ37、…が設けられている。
【0033】上記磁気カード用搬送路16、磁気カードホッパ19、磁気カードリーダライタ22、パンチ部23、磁気カード印刷部24、振分け部25、磁気カード一時保留部26、振分け部27、磁気カード反転部28、廃券スペース29、搬送用モータ32、反転用モータ33、ソレノイド34、35、ソレノイド36、搬送路センサ37、…により、磁気カード処理部38が構成されている。
【0034】また、上記第2の振分け部15bと無線カードホッパ20との間の無線カード用搬送路17上には、左側から順に、無線カードリーダライタ(無線R/W部)41、無線カード印刷部(リライト印刷部)42が設けられている。
【0035】無線カードリーダライタ41は、無線カードBに対して、無線により情報の書込み、読取りを行うものである。
【0036】無線カード印刷部42は、発行カードの券種・有効期限等を印刷(リライト)するものである。なお、リライト印刷とは、リライト用ロイコ層を持ったカードに対して、すでに印刷されているものを一端消去し、再印刷を可能とするものである。
【0037】また、無線カードホッパ20の近傍には、無線カード用搬送路17の搬送ローラ等を回転駆動する無線カード用モータ(搬送用モータ)43が設けられている。上記無線カード用搬送路17上には、無線R/W時の位置出し処理のタイミングをとる、あるいはJAM券の位置検出を行うことができる搬送路センサ44、…が設けられている。
【0038】上記無線カード用搬送路17、無線カードホッパ20、無線カードリーダライタ41、無線カード印刷部42、無線カード用モータ43、搬送路センサ44、…により、無線カード処理部45が構成されている。上記第2の振分け部15bと廃券スペース21との間のクレジットカード用搬送路18上には、左側から順に、上記無線カードリーダライタ41、クレジットカード磁気読取り部51、クレジットカードICコンタクト部52が設けられている。
【0039】廃券スペース21は、無線カードBの新規発行時の無線処理を失敗した場合や、リサイクル回数が規程回数に達した無線カードBを回収する回収箱となっている。クレジットカード磁気読取り部51は、クレジットカードCの磁気ストライプのリードを行うものである。
【0040】クレジットカードICコンタクト部52は、クレジットカードCのコンタクトICの処理を行うものである。コンタクトICにより高セキュリティーが確保される。また、廃券スペース21の近傍には、クレジットカード用搬送路18の搬送ローラ等を回転駆動するクレジットカード用モータ(搬送用モータ)53が設けられている。
【0041】上記クレジットカード用搬送路18上には、磁気読取り時の位置出し処理のタイミングをとる、あるいはコンタクトICの位置出し処理のタイミングをとる、あるいはJAM券の位置検出を行うことができる搬送路センサ54、…が設けられている。
【0042】上記クレジットカード用搬送路18、無線カードリーダライタ41、クレジットカード磁気読取り部51、クレジットカードICコンタクト部52、クレジットカード用モータ(搬送用モータ)53、搬送路センサ54、…、廃券スペース21により、クレジットカード処理部55が設けられている。
【0043】上記カード処理装置1は、図4に示すように、磁気カード処理部38、無線カード処理部45、クレジットカード処理部55、挿入・排出処理部14、振分け処理部63、一括排出用取り揃え部65と、これら各部を制御する制御部70によって構成されている。
【0044】磁気カード処理部38は、磁気カードAの新規発行や減算処理を行うものであり、図5に示すように、制御部70に対して磁気カードホッパ19、磁気カードリーダライタ22、パンチ部23、磁気カード印刷部24、振分け部25、磁気カード一時保留部26、振分け部27、磁気カード反転部28、廃券スペース29、搬送用モータ32、反転用モータ33、ソレノイド34、35、ソレノイド36、搬送路センサ37、…が接続されている。
【0045】また、無線カード処理部45は、無線カードBとしての無線IC(SF)定期券B等の新規発行や再発行、SF機能部の減算処理やSFチャージを行うものであり、図6に示すように、制御部70に対して無線カードホッパ20、無線カードリーダライタ(無線R/W部)41、無線カード印刷部(リライト印刷部)42、無線カード用モータ(搬送用モータ)43、搬送路センサ44、…が接続されている。
【0046】クレジットカード処理部55は、クレジットカードCのID情報を読み取り、クレジットカードCでの定期券等の購入を可能とするものであり、図7に示すように、制御部70に対して無線カードリーダライタ41、クレジットカード磁気読取り部(磁気リード部)51、クレジットカードICコンタクト部52が接続されている。
【0047】挿入・排出処理部14は、磁気カードA、無線カードB、クレジットカードCに共通で使用するものであり、旧券の取り込みやクレジットカードCの取り込み、新規発行券の排出、クレジットカードCの返却を行うものであり、図8に示すように、制御部70に対して挿入、排出口8、取込み搬送路9、検知器10、シャッタ11、ソレノイド12、搬送用モータ13、挿入、排出口8の近傍に設けられる幅寄せ部81、取込み搬送路9のカードの搬送状態を検知する搬送路センサ82、保留部としての一括排出用取り揃え部65が接続されている。
【0048】幅寄せ部81は、1つの挿入、排出口8に関して、磁気カードAとJISカード(無線ICSFカードB、クレジットカードC等)の券種判別を可能とし、規定外の券種に関しては、ユニット内部に取り込まずに排出し、外形寸法違いの磁気カードAとJISカードB、Cを搬送基準面へ幅寄せする機能である。
【0049】また、1取引の中で挿入される券種を判別し、処理すべき処理部へ媒体を送る働きや、排出時に複数媒体を一括して排出することが可能である。振分け処理部63は、カードの判別結果に基づいて対応する搬送路に振分けるものであり、図9に示すように、制御部70に対して、可動式振分けガイド部60、駆動アクチュエータ61、検知器62、無線R/W部41、フラッパ67、ソレノイド68が接続されている。
【0050】一括排出用取り揃え部65は、各搬送路16、17、18からの各カードを一括排出用に取り揃えるものであり、図4に示すように、制御部70に対して、ストッパ(図示しない)を移動するソレノイド66が接続されている。
【0051】次に、上記検知器10からの検知信号によるカードの種類の判断処理について、図10、図11を用いて説明する。すなわち、上記制御部70は、検知器10のセンサS1〜S4からの検知信号(外形寸法のチェック用)と厚み検知センサS5からの検知信号によりカードのの挿入と種類を判断するものである。
【0052】たとえば、図10、図11に示すように、センサS1、S2から検知信号、センサS1、S2、S3から検知信号、センサS3、S4から検知信号が順に供給され、かつ厚み検知センサS5からの検知信号が「0〜0.35ミリ」の際に、磁気カードAの挿入を判断する。
【0053】また、図10、図11に示すように、センサS1、S2から検知信号、センサS1、S2、S3から検知信号、センサS3、S4から検知信号が順に供給され、かつ厚み検知センサS5からの検知信号が「0.66〜0.85ミリ」の際に、無線カードB、クレジットカードCのいずれかの挿入と判断する。
【0054】上記以外の検知信号の場合、磁気カードA、無線カードB、クレジットカードCのいずれの挿入でもないと判断する。上記無線カードB、クレジットカードCのいずれかの挿入と判断した後、上記制御部70は、無線R/W部41によりデータの送受信ができるか否かにより、無線カードBかクレジットカードCかを判断するものである。
【0055】すなわち、まずカード挿入段階で挿入・排出口8のシャッタ11の開閉をするかの判断をセンサS1、S2の組み合わせにより行う。センサS1、S2ともに暗とならなければ、挿入・排出口のシャッタ11は開かない。これは、駅で流通しているエドモンソン券の誤挿入を防ぐものである。ただし、エドモンソン券の横挿しに関しては、センサS1、S2ともに暗となりシャッタ11の開となる。
【0056】しかしながら媒体の大きさが本来処理しようとしている媒体より小さいため、この券をカード処理装置1の内部に取り組むとJAMの発生確率が非常に増え、カード処理装置1の信頼性を損なう。そのため、センサS3を使い早期にエドモンソン券の進入をはじく手だてを講じている。
【0057】エドモンソン券の縦差しに関しては、センサS1、S2の組み合わせによりその進入を食い止め、横差しにより進入してきたエドモンソン券に関しては、センサS1、S2、S3の明暗組み合わせにより判別を行う。取り込みOKの媒体であれば、センサS1、S2、S3ともに暗になるが、もしエドモンソン券横が進入してきた場合、センサS1、S2が共に暗である状態でS3が明となる。この判別によりエドモンソン券の進入ととらえ、カード処理装置1内部の取り込みを拒否することができる。
【0058】さらに駅流通券である120mm券に関しては、上記センサS1、S2による挿入口付近での判別は当然OKとなりさらにセンサS1、S2、S3の組み合わせ判別に関してもOKとなってしまう。この券をカード処理装置1内へ取り込まないため、センサS4との組み合わせ判別を行う。
【0059】組み合わせ判別とは次のものである。センサS1、S2、S3の組み合わせによる判別はすべてOKとなってしまうが、その後S1、S4の組み合わせで同時に暗になるものに関しては、券長チェックが働き、本来の券より長いとの判断から、カード処理装置1ヘの取り込み拒否を行うものである。
【0060】またこのチェックを入ることにより、二枚重ね以上の挿入に関して、券長に関して規定以上の長さになるような“ずれ”を生じて挿入されたものに関してはこの券長チェックが働き、一定以上の長さを取り込まないとの規則を設けることにより内部に取り込まないで済ますことができる。
【0061】以上に述べたように、上記S1、S2、S3、S4の組み合わせでは、エドモンソン券、券長の長い券(120mm券、複数枚のずれ挿入券)に関しては、チェックすることができるが、その他の券、あるいは無線ICSFカードBやクレジットカードCの判別を行う必要がある本カード処理装置1では、さらに券の厚みを測定するセンサS5を設置することにより券種の判別に利用している。すなわち、厚み検知センサS5のセンシング範囲を次の通りとする(図11参照)。
【0062】このセンシングレンジにより磁気カードAと無線ICSFカードBまたはクレジットカードCの判別を行うことが可能となる。また挿入・排出口8での判別でOKとなったものに関しては、さらに磁気カード処理部38の磁気カードリーダライタ22での磁気リード、無線カード処理部45の無線R/W部41での無線リード、クレジットカード処理部53の磁気リード部51での磁気リードにより最終的な券種の判別を行う。
【0063】次に、上記無線ICSFカードBとクレジットカードCの搬送振分け部としての、第2の振分け部15bの説明を行う。磁気カードAと比較して、無線ICSFカードBやクレジットカードCでは、搬送路上にあるカーブが媒体のコシの違いから困難である。極力直線搬送にしないと処理搬送に対して処理時間の増加を招くことになる。
【0064】しかしながら本カード処理装置1に関しては、無線ICSFカードBとクレジットカードCの2種類を扱うため、搬送路を分岐する必要がある。磁気カードAの処理時のようなフラッパーが使用できれば特段問題はないが、今回の媒体ではそれが不可能であるため、可動式振分けガイド部60とした。さらに処理時間の短縮のため、可動式振分けガイド部60に無線R/W部41の機能を持たせることにより、省スペース化にも寄与している。
【0065】特に上述の検知器10からの検知信号による判別に関して、無線ICSFカードBもしくは、クレジットカードCと判別されたカードに関しては、まず無線リードを行い、券種の判別に利用することとなる。ここで、無線ICSFカードBでないとの判別になれば、さらにクレジットカードCの磁気リードを行うことになる。搬送路の定位は、このクレジットカードCの磁気リードまでを直線搬送路としている。
【0066】この第2の振分け部15bへ進入してきたカードは、JISサイズのカードである。すなわち無線ICSFカードBかクレジットカードCもしくは、それに類する外形寸法・厚みを持ったカードである。
【0067】まず、振分けガイド部60に入って来たカードは、センサ(図示しない)により所定の位置通過を見て停止する。その停止位置は、振分けガイド60が可動することができる位置であるとともに、無線R/W部41により無線リード可能な位置である。ここで停止したカードに対してまず無線リード処理を行う。ここでの処理で無線カードBと判別された場合は、振分けガイド部60が駆動アクチュエータ61により可動し、無線カード処理の搬送路17ヘカードが搬送できる位置へと移行する。
【0068】(1) まず、磁気カードAの新規発券動作を、図12に示すフローチャートと、図13の(a)〜(h)に示す磁気カードAの搬送状態とを用いて説明する。上述した通り、カード処理装置1は券売機2等に搭載される1ユニットであるため、上位の制御部3からのコマンドにより動作する。新規磁気カードAの発行の場合、上位の制御部3からの発券コマンドを制御部70で受け(ST1、2)、まず磁気カードホッパ19から新規発行用の磁気カードAを繰り出す(ST3、4)(図13の(a)参照)。
【0069】次に、制御部70はこのカードが発券に適しているカードであるかセキュリティチェックを行う(ST5)(図13の(b)参照)。このセキュリティチェックは、磁気カードリーダライタ22で行う。磁気カードホッパ19から磁気カードリーダライタ22への搬送は媒体搬送するために用いられる搬送用モータ32で行う。制御部70は磁気カードリーダライタ22からのリード内容によりセキュリティチェックを行い(ホッパからの裏返し取り出し、あるいはセキュリティデータでチェック)、OKかNGかを判定する(ST6)。
【0070】上記ステップ6で判定がNGである場合、制御部70は新規発行時の磁気処理失敗券を廃券スペース29に収容する(ST7)。その後、制御部70は新しいカードを磁気カードホッパ19から新たに繰り出し、再度セキュリティチェックを行う(ST4から6)。
【0071】上記ステップ6で判定がOKとなると、制御部70は搬送用モータ32によって磁気カードAを磁気カード印刷部24へ搬送する(図13の(c)参照)。ついで、制御部70は磁気カード印刷部24により磁気カードAに券種情報や発効日・発行日付等の情報を印刷する(ST8)(図13の(d)参照)。この磁気カード印刷部24での処理が終了すると、制御部70は磁気カードリーダライタ22により磁気カードAに磁気情報の書き込みを行う(ST9)。磁気カードリーダライタ22では、磁気カード印刷部24で印刷した情報内容や、さらに細かい発行情報を記録する(図13の(e)参照)。記録処理後、制御部70は正しく磁気情報が書かれているかのチェック(磁気カードリーダライタ22のベリファイリードによる)も行う(ST10)(図13の(f)参照)。
【0072】このチェック時に磁気情報が正しく書かれていないと判断された場合、制御部70は磁気カードAを廃券スペース29に収納する(ST7)。そして、磁気カードホッパ19からの新カード繰り出しの動作まで戻り、再度発券動作のやり直しとなる。この際、すぐに廃券処理としないで何回かリトライするようにしても良い。
【0073】上記ステップ10で正常に磁気処理が終了すると、制御部70は磁気カードAを搬送路16、9を介して挿入・排出口8へ搬送し(ST11)(図13の(g)参照)、排出する(ST12)(図13の(h)参照)。
【0074】その後、制御部70は取り忘れ回収のチェックを、検知器10からの検知信号で行う(ST13)。取り忘れが認められた場合、制御部70は取り忘れカードを取り込み、カード処理装置1内部の保留部としての一括排出用取り揃え部65で保留する(ST14)。
【0075】(2) 次に、磁気カードAのSF機能による減額処理を、図14、図15に示すフローチャートと、図16の(a)〜(i)、図17の(a)〜(j)に示す磁気カードAの搬送状態とを用いて説明する。減額処理とは、本カード処理装置1が設置されている券売機2等でSFカードあるいは、プリペイドカードの使用により切符等の購入をしょうとした場合に、その券売機2等へ現金を投入する代わりに所定のカードを挿入し、購入動作を行うものである。
【0076】すなわち、購入客が所有している磁気カードAを挿入・排出口8より本カード処理装置1内に投入する(ST21)(図16の(a)参照)(図17の(a)参照)。すると、制御部70は検知器10からの検知信号により投入された磁気カードAの券種判別を行う(ST22)。すなわち、上述した方法により、磁気カードAなのか、無線カードBなのか、クレジットカードCなのかの判別を行う。この時点で券種違い、例えばテレフォンカードである場合、制御部70はカードを取込み搬送路9により挿入・排出口8へ搬送して排出する(ST23)。
【0077】上記ステップ22で磁気式SFカードAと券種判別された場合、制御部70は磁気カードリーダライタ22からリードした磁気情報により減額処理可能なカードなのか否かを判別する(ST24)(図16の(b)参照)(図17の(b)参照)。この時点で減額処理可能なカードでない場合、制御部70はカードを取込み搬送路9により挿入・排出口8へ搬送して排出する(ST25)。
【0078】上記ステップ24で減額処理可能なカードと判別された場合、制御部70は残額目安パンチの位置が適正であるかを先に読み取った磁気情報との照会により確認する(ST26)(図16の(c)参照)。このパンチの位置が正しくないと判断された場合、制御部70は磁気カードAを挿入・排出口8へ搬送して排出する(ST27)。
【0079】上記ステップ26でパンチの位置が適正であった場合、制御部70は磁気カードAk印刷領域が満杯か否かを判断する(ST28)。満杯でなかった場合、制御部70は磁気カード印刷部24により新しい残額の印刷等、カードの新しい状態を磁気カードAに印刷する(ST29)(図16の(d)参照)。印刷処理後、制御部70は磁気カードリーダライタ22で所定の料金の引去り情報磁気情報として磁気カードAへ書き込み(ST30)(図16の(e)参照)、その後、書き込みが正しく行われたかのチェックを行う(ST31)(図16の(f)参照)。磁気処理が終了した磁気カードAに対して、制御部70は、必要であれば残高の目安パンチをパンチ部23で行う(ST32、33)(図16の(g)参照)。この目安パンチ終了後、制御部70は磁気カードAを搬送路16、9で搬送しパンチ穴の確認後(図16の(h)参照)、挿入・排出口8から排出する(ST34)(図16の(i)参照)。
【0080】その後、制御部70は取り忘れ回収のチェックを、検知器10からの検知信号で行う(ST35)。取り忘れが認められた場合、制御部70は取り忘れカードを取り込み、カード処理装置1内部の保留部としての一括排出用取り揃え部65で保留する(ST36)。
【0081】上記ステップ28で印刷領域が満杯を判断した場合、制御部70は印刷満杯の磁気カードA(旧券)を一括排出用取り揃え部(保留部)65で一時保留し(ST37)、かつ磁気カードホッパ19から新規発行用の磁気カードAを繰り出す(ST38)(図17の(c)参照)。
【0082】次に、制御部70はこのカードが発券に適しているカードであるかセキュリティチェックを行う(ST39)(図17の(d)参照)。このセキュリティチェックは、磁気カードリーダライタ22で行う。磁気カードホッパ19から磁気カードリーダライタ22への搬送は媒体搬送するために用いられる搬送用モータ32で行う。制御部70は磁気カードリーダライタ22からのリード内容によりセキュリティチェックを行い(ホッパからの裏返し取り出し、あるいはセキュリティでチェック)、OKかNGかを判定する(ST40)。
【0083】上記ステップ40で判定がNGである場合、制御部70は新規発行時の磁気処理失敗券を廃券スペース29に収容する(ST41)。その後、制御部70は新しいカードを磁気カードホッパ19から新たに繰り出し、再度セキュリティチェックを行う(ST38から40)。
【0084】上記ステップ40で判定がOKとなると、制御部70は搬送用モータ32によって磁気カードAを磁気カード印刷部24の待機位置へ搬送する(図17の(e)参照)。ついで、制御部70は磁気カード印刷部24により磁気カードAに券種情報や発効日・発行日付、減額情報等の情報を印刷する(ST42)(図17の(f)参照)。この磁気カード印刷部24での処理が終了すると、制御部70は磁気カードリーダライタ22により磁気カードAに磁気情報の書き込みを行う(ST43)。磁気カードリーダライタ22では、磁気カード印刷部24で印刷した情報内容や、さらに細かい発行情報と、減額情報を記録する(図17の(g)参照)。記録処理後、制御部70は正しく磁気情報が書かれているかのチェック(磁気カードリーダライタ22のベリファイリードによる)も行う(ST44)(図17の(h)参照)。
【0085】このチェック時に磁気情報が正しく書かれていないと判断された場合、制御部70は磁気カードAを廃券スペース29に収納する(ST41)。そして、磁気カードホッパ19からの新カード繰り出しの動作まで戻り、再度発券動作のやり直しとなる。この際、すぐに廃券処理としないで何回かリトライするようにしても良い。
【0086】上記ステップ44で正常に磁気処理が終了すると、制御部70は磁気カードAを搬送路16、9を介して挿入・排出口8側へ搬送することにより(図17の(i)参照)、保留部65で一時保留されている旧券と合流して(ST45)、挿入・排出口8から一括排出する(ST46)(図17の(j)参照)。
【0087】その後、制御部70は取り忘れ回収のチェックを、検知器10からの検知信号で行う(ST47)。取り忘れが認められた場合、制御部70は取り忘れカードを取り込み、カード処理装置1内部の保留部としての一括排出用取り揃え部65で保留する(ST48)。
【0088】また、残額不足の磁気カードAが挿入される場合もある。この場合は、次券の投入あるいは、追加現金の投入の可能性もあるため、処理を継続する必要がある。残額不足の場合は、1枚目の投入カードを搬送用モータ32により磁気カード一時保留部26に搬送する。この保留部26に1枚目の磁気カードを保留し、2枚目処理を行う。2枚目に関しても挿入・排出処理部14での券種判別に始まり、取り引き可能カードかの判別は、1枚目と同様に行う。2枚目カードが券種判別でOKとなった場合、不足金額をこの2枚目のカードから引き去る処理を行う。
【0089】この場合、上記図14、図15のステップ21〜29まで処理した後(図18の(a)〜(b)参照)、残高不足の処理に移行し、まず、残高不足となった磁気カードAを旧券とし、磁気カード反転部28に一時保留し(図18の(c)〜(d)参照)、再び2枚目の磁気カードAに対して、上記図14、図15のステップ21〜28までの処理を行い(図18の(e)〜(f)参照)、この2枚目の磁気カードAを保留部26に保留する(図18の(g)参照)。この後、旧券が磁気カード反転部28から取り出されて印刷待機位置へ移動した後(図18の(h)参照)、上記図14、図15のステップ29〜33までの処理を行い(図18の(h)〜図19の(l)参照)、保留部65に保留される(図19の(m)参照)。 この後、2枚目の磁気カードAが取り出されて搬送路16上を搬送され、上記図14、図15のステップ29〜31までの処理を行い(図19の(n)〜(q)参照)、排出される前に保留部65で旧券と合流して、挿入・排出口8から一括排出される(図19の(r)〜(s)参照)。
【0090】(3) 次に、無線カードBの新規発行動作を、図20に示すフローチャートと、図21の(a)〜(e)に示す無線カードBの搬送状態とを用いて説明する。上述した通り、カード処理装置1は券売機2等に搭載される1ユニットであるため、上位の制御部3からのコマンドにより動作する。新規無線カードBの発行の場合、上位の制御部3からの発券コマンドを制御部70で受け(ST51、52)、まず無線カードホッパ20から新規発行用の無線カードBを繰り出す(ST53)(図21の(a)参照)。これにより、無線カードBは搬送用モータ43によって搬送路17上をリライト印刷部42へ搬送される。
【0091】ついで、制御部70はリライト印刷部42により印刷消去及び印刷処理を行うことにより、新しい情報を印刷する(ST54)(図21の(b)参照)。
【0092】この印刷内容は、無線ICSF定期券Bであれば、定期券有功区間・期間・金額・購入者情報等であり、無線ICSFカードBであれば、SFカードである旨の記載、発行駅等の情報である。
【0093】この印刷処理が終了すると、制御部70は無線R/W部41により無線カードBに必要な情報のライトを行う(ST55)(図21の(c)参照)。この後制御部70は正しく情報が書かれているかのチェック(無線R/W部41のベリファイリードによる)も行う(ST56)(図21の(c)参照)。
【0094】このチェック時に無線情報が正しく書かれていないと判断された場合、制御部70は無線カードBを廃券スペース21に搬送して収納する(ST57)。そして、磁気カードホッパ19からの新カード繰り出しの動作まで戻り、再度発券動作のやり直しとなる。この際、すぐに廃券処理としないで何回かリトライするようにしても良い。
【0095】上記ステップ56において、無線情報が正しく書かれていると判断された場合、制御部70は可動式振分けガイド部60により搬送路17を搬送される無線カードBを搬送路9へ切換え(図21の(d)参照)、搬送路9を介して挿入・排出口8へ搬送されて排出される(ST59)(図21の(e)参照)。
【0096】その後、制御部70は取り忘れ回収のチェックを、検知器10からの検知信号で行う(ST60)。取り忘れが認められた場合、制御部70は取り忘れカードを取り込み、カード処理装置1内部の保留部としての一括排出用取り揃え部65で保留する(ST61)。
【0097】(4) 次に、継続無線IC(SF)定期券(無線カード)Bの発行に関しての動作を説明する。
【0098】継続無線IC(SF)定期券Bの発行に関しては、旧券の取り込みから開始される。なおここで言う旧券とは、無線IC(SF)定期券Bのことであり、磁気定期券のことではない。
【0099】すなわち、購入客が所有している旧券を挿入・排出口8より本カード処理装置1に投入する。すると、制御部70は検知器10からの検知信号により投入された旧券の券種判別を行う。すなわち、上述した方法により、磁気カードAなのか、無線カードBなのか、クレジットカードCなのかの判別を行う。この時点で券種違い、例えばテレフォンカードである場合、制御部70はカードを取込み搬送路9により挿入・排出口8へ搬送して排出する。
【0100】上記ステップ72で磁気カードAと券種判別された場合、制御部70は上述した磁気カードAの処理に移行する。
【0101】上記ステップ72でJISカードと券種判別された場合、制御部70はカードを第2の振分け部15bの位置まで搬送し、この第2の振分け部15bにより搬送路9からのカードを搬送路17へ振分け搬送し、無線R/W部41により無線リードを行う。
【0102】この無線リードにより、制御部70はデータのやり取りが行え無線IC(SF)定期券Bと判断された場合、継続定期券発券動作へ移行するが、NGの場合は、挿入・排出口8を経て、カード処理装置1外に排出することとなる。
【0103】継続定期券発券動作としては、この無線カードBの再発行履歴のチェックを行う。すなわち、リライトにより券面情報の書き換えを行っている本カードでは、リライト回数が一定の回数以上になると印字品質の低下を招く恐れがあるため、リライト再発行対象カードとしない運用をとっている。
【0104】そのため、再発行履歴のチェックが必要となる。再発行履歴のチェックは、無線R/W部41で行う。ここで規定回数以下の再発行履歴であれば、その1日券を使用して継続IC(SF)定期券の発行を行い、再発行履歴が規定の回収より多ければその旧券は廃券スペース21に回収し、ホッパ20から新しいカードを繰り出し使用することとなる。再発行履歴が規定回数に達していない場合、リライト印刷部42に搬送用モータ55により搬送される。
【0105】リライト印刷部42では、旧券の情報印刷を消去し、新券の情報印刷を行う。新券の情報印刷が終了すると搬送用モータ43で搬送路17を搬送され、無線R/W部41に到達する。無線R/W部41では、新しい無線カードに必要な情報のライトを行い、その後ヴェリファイを行う。ヴェリファイ時にエラーであった場合、再度無線ライト/ヴェリファイのリトライをする。それでもNGであった場合は、廃券スペース21へ搬送用モータ55により搬送路18を搬送し、回収する。その後、ホッパ20から新規発行用の無線カードを繰り出し、同様の処理を行う。
【0106】無線R/W部41での処理が正常に終了すると、搬送用モータ43、13により搬送路17、9を運ばれ、挿入・排出口8に搬送され、排出される。取り忘れ回収に関しては、前述の磁気カードAの処理の時と同様である。再発行履歴が規定回数より多い場合、その旧券は搬送用モータ53により廃券スペース21へ回収する。
【0107】そして、無線カードホッパ20から新しい無線カードBを繰り出し発行する。この場合、旧券の無線情報の読み取りにより、定期券情報を入手しておき、新しい無線カードBでの定期券発行であっても、旧券使用による継続定期券の発行と同様の購入動作により継続無線IC(SF)定期券Bが購入できるようにする。
(5) 次に、無線カードBの減額処理に関しての動作説明を、図22、図23に示すフローチャートと、図24、図25の(a)〜(p)に示す無線カードBとクレジットカードCの搬送状態とを用いてを用いて説明する。減額処理とは、本カード処理装置1が設置されている券売機2等で無線ICSF定期券Bあるいは、無線ICSFカードBの使用により切符等の購入をしようとした場合に、その券売機2等へ現金を投入する代わりに所定のカードを挿入し、購入動作を行うものである。
【0108】すなわち、購入客が所有している無線ICSF定期券Bあるいは、無線ICSFカードBを挿入・排出口8より本カード処理装置1に投入する(ST71)(図24の(a)参照)。すると、制御部70は検知器10からの検知信号により投入された無線ICSFカードBの券種判別を行う(ST72)。すなわち、上述した方法により、磁気カードAなのか、無線カードBなのか、クレジットカードCなのかの判別を行う。この時点で券種違い、例えばテレフォンカードである場合、制御部70はカードを取込み搬送路9により挿入・排出口8へ搬送して排出する。
【0109】上記ステップ72で磁気カードAと券種判別された場合、制御部70は上述した磁気カードAの処理に移行する(ST73)。上記ステップ72でJISカードと券種判別された場合、制御部70はカードを第2の振分け部15bの位置まで搬送し、この第2の振分け部15bにより搬送路9からのカードを搬送路17へ振分け搬送し(図24の(b)参照)、無線R/W部41により無線リードを行う(図24の(c)参照)。
【0110】この無線リードにより、制御部70はデータのやり取りが行え無線ICSFカードBと判断された場合(ST74)、今回の取引に対する残額不足かを判断する(ST75)。この際、例えば無線IC定期券Bであるなどとした場合、挿入・排出口8へ搬送され排出される。
【0111】上記判断の結果、残額不足でない場合、制御部70は無線R/W部41により無線ICSFカードBに今回の取引に対する減額処理を無線により行う(ST76)。この後、制御部70は搬送路18により搬送されたカードを再び第2の振分け部15bの位置まで搬送し、この第2の振分け部15bにより搬送路17からのカードを搬送路9へ振分け搬送し(ST77)、挿入・排出口8から排出する(ST78)。
【0112】その後、制御部70は取り忘れ回収のチェックを、検知器10からの検知信号で行う(ST79)。取り忘れが認められた場合、制御部70は取り忘れカードを取り込み、カード処理装置1内部の保留部としての一括排出用取り揃え部65で保留する(ST80)。
【0113】また、上記ステップ75において残額不足を判断した場合、制御部70は不足金支払いは現金かカードかを判断し(ST81、82)、購入客による現金の投入が判断された場合、上記ステップ76に進み、カードによる支払いが判断された際、上記ステップ71に戻る。この際、無線ICSFカードBをリトライ待機位置へ移動する(図24の(d)参照)。
【0114】ついで、購入客が所有しているクレジットカードCを挿入・排出口8より本カード処理装置1内に投入する(ST71)(図24の(e)参照)。すると、制御部70は検知器10からの検知信号により投入されたクレジットカードCの券種判別を行う(ST72)。すなわち、上述した方法により、磁気カードAなのか、無線カードBなのか、クレジットカードCなのかの判別を行う。この時点で券種違い、例えばテレフォンカードである場合、制御部70はカードを取込み搬送路9により挿入・排出口8へ搬送して排出する。
【0115】上記ステップ72で磁気カードAと券種判別された場合、制御部70は上述した磁気カードAの処理に移行する(ST73)。上記ステップ72でJISカードと券種判別された場合、制御部70はカードを第2の振分け部15bの位置まで搬送し、この第2の振分け部15bにより搬送路9からのカードを搬送路17へ振分け搬送し(図24の(f)参照)、無線R/W部41により無線リードを行う(図24の(g)参照)。この無線リードにより、制御部70はデータのやり取りが行え無線カードAと判断された場合(ST74)、上述した無線カードBの処理に移行する(ST75)。
【0116】上記ステップ74で、無線カードBと判断されなかった場合、制御部70は搬送路18により搬送されたカードを再び第2の振分け部15bの位置まで搬送し、この第2の振分け部15bにより搬送路17からのカードを搬送路18へ振分け搬送し(ST84)(図24の(h)参照)、磁気読取り部51によりクレジットカードCの磁気ストライプの磁気リードを行い(ST85)(図24の(i)参照)、クレジットカードICコンタクト部52によりクレジットカードCのICとのコンタクトにより使用可能か否かを確認する(図24の(j)参照)。
【0117】この磁気リードとICとのコンタクトにより、制御部70は使用可能と判断された場合(ST86)、この結果をクレジットカードCの内容とともに制御部3に通知する。すると、制御部3は表示部5を用いてクレジットによる不足金額の支払いの確認と暗証の入力を購入客に案内し、この案内に応じて操作パネル4からクレジットによる購入が選択され、入力された暗証が一致した際、駅務機器を管理するホスト(図示しない)との通信により取引処理(不足金額の支払い)を実行する(ST88〜90)。
【0118】また、ステップ86により使用可能と判断された場合、制御部70はクレジットカードCを搬送路18、9で搬送し(ST91)、保留部65に保留する(図25の(k)参照)。
【0119】この後、無線カードBは搬送用モータ43によって搬送路17上をリライト印刷部42へ搬送される。ついで、制御部70はリライト印刷部42により印刷消去及び印刷処理を行うことにより、今回の取引内容つまり残額の引去り処理を印刷する(図25の(l)参照)。
【0120】この印刷処理が終了すると、制御部70は無線R/W部41により無線カードBに必要な情報のライトを行う(図25の(m)参照)。この後制御部70は正しく情報が書かれているかのチェック(無線R/W部41のベリファイリードによる)も行う(図25の(m)参照)。
【0121】このチェックにおいて、無線情報が正しく書かれていると判断された場合、制御部70は可動式振分けガイド部60により搬送路17を搬送される無線カードBを搬送路9へ切換え(図25の(n)参照)、搬送路9を介して挿入・排出口8へ搬送され、保留部65に保留されているクレジットカードCとともに挿入・排出口8から一括して排出される(ST92)(図25の(o)参照)。
【0122】その後、制御部70は取り忘れ回収のチェックを、検知器10からの検知信号で行う(ST93)。取り忘れが認められた場合、制御部70は取り忘れカードを取り込み、カード処理装置1内部の保留部としての一括排出用取り揃え部65で保留する(ST94)。
【0123】追加カードが無線ICSFカードBの場合は、1枚目の無線ICSFカードBをリライト印刷部42の近傍まで搬送し、待機、無線R/W部41で2枚目カードの無線情報のR/Wを行う。所定料金の引去りが終了すると、挿入・排出口8へ搬送され一括で排出される。
【0124】(6) 次に、SFチャージに関しての動作説明を行う。無線ICSFカードBのチャージに関しては、旧券の取込みを挿入・排出口8から取り込んだカードを、先述の通り券種判別し、無線ICSFカードBと判別された場合、無線R/W部41に搬送する。その後、無線情報による金額チャージが行われる。ヴェリファイも行う。ここで正常に処理が完了した無線ICSFカードBは挿入・排出口8から排出される。無線処理がリトライを含めてNGであった場合は、廃券スペース21へ回収し、新規発券動作同様の処理により、発券する。
【0125】(7) 次に、クレジットカードCによる取引処理を、図26に示すフローチャートと、図27の(a)〜(e)に示すクレジットカードCの搬送状態とを用いて説明する。ここでいうクレジットカードCとは、市中に一般流通しているクレジットカードCのことである。
【0126】すなわち、購入客が所有しているクレジットカードCを挿入・排出口8より本カード処理装置1内に投入する(ST101)(図27の(a)参照)。すると、制御部70は検知器10からの検知信号により投入されたクレジットカードCの券種判別を行う(ST102)。すなわち、上述した方法により、磁気カードAなのか、無線カードBなのか、クレジットカードCなのかの判別を行う。この時点で券種違い、例えばテレフォンカードである場合、制御部70はカードを取込み搬送路9により挿入・排出口8へ搬送して排出する。
【0127】上記ステップ102で磁気カードAと券種判別された場合、制御部70は上述した磁気カードAの処理に移行する(ST103)。上記ステップ102でJISカードと券種判別された場合、制御部70はカードを第2の振分け部15bの位置まで搬送し、この第2の振分け部15bにより搬送路9からのカードを搬送路17へ振分け搬送し(図27の(b)参照)、無線R/W部41により無線リードを行う(図27の(c)参照)。
【0128】この無線リードにより、制御部70はデータのやり取りが行え無線カードAと判断された場合(ST104)、上述した無線カードBの処理に移行する(ST105)。
【0129】上記ステップ104で、無線カードBと判断されなかった場合、制御部70は搬送路18により搬送されたカードを再び第2の振分け部15bの位置まで搬送し、この第2の振分け部15bにより搬送路17からのカードを搬送路18へ振分け搬送し(ST106)(図27の(d)参照)、磁気読取り部51によりクレジットカードCの磁気ストライプの磁気リードを行い(ST107)(図27の(e)参照)、クレジットカードICコンタクト部52によりクレジットカードCのICとのコンタクトにより使用可能か否かを確認する(図27の(f)参照)。
【0130】この磁気リードとICとのコンタクトにより、制御部70は使用可能と判断された場合(ST108)、この結果をクレジットカードCの内容とともに制御部3に通知する。すると、制御部3は表示部5を用いて暗証の入力を購入客に案内し、この案内に応じて操作パネル4から入力された暗証とが一致した際、駅務機器を管理するホスト(図示しない)との通信により取引処理を実行する(ST110)。この処理終了後、制御部70はクレジットカードCを搬送路18、9で搬送し(ST111)、挿入・排出口8から排出する(ST112)(図27の(g)参照)。
【0131】その後、制御部70は取り忘れ回収のチェックを、検知器10からの検知信号で行う(ST113)。取り忘れが認められた場合、制御部70は取り忘れカードを取り込み、カード処理装置1内部の保留部としての一括排出用取り揃え部65で保留する(ST114)。
【0132】上記したように、磁気カードの発行・減算処理、無線IC(SF)定期券(カード)の発行・減算処理およびSFチャージ、クレジットカード処理が1つのカード処理装置で可能である。
【0133】また、磁気カードの発行・減算処理、無線IC(SF)定期券(カード)の発行・減算処理およびSFチャージ、クレジットカード処理を行い、1つの挿入・排出口を持ち、1取り引きに対して、一括排出が可能な処理を1つのユニットで実現する。
【0134】また、磁気カードの発行・減算処理、無線IC(SF)定期券(カード)の発行・減算処理およびSFチャージ、クレジットカード処理を行い、1つの挿入・排出口を持ち、1取り引きに対して、一括排出が可能な処理をし、無線カードのリライト印刷を1つのユニットで実現する。
【0135】また、1つの挿入口に関して、磁気カードとJISカード(無線ICSFカード、クレジットカード等)の券種判別を可能とする。
【0136】1つの挿入口に関して、磁気カードとJISカード(無線ICSFカードB、クレジットカード等)の券種判別を可能とし、規定外の券種に関しては、ユニット内部に取り込まずに排出し、外形寸法違いの磁気カードとJISカードを搬送基準面へ幅寄せする機能を併せ持つ。
【0137】1つの挿入口に関して、磁気カードとJISカード(無線ICSFカード、クレジットカード等)の券種判別を可能とし、規定外の券種に関しては、ユニット内部に取り込まずに排出し、外形寸法違いの磁気カードとJISカードを搬送基準面へ幅寄せする機能を併せ持ち、取り引き終了後に、購入客へ媒体を返却する場合は、複数の種類の違う媒体を一括排出する機能を併せ持つ。
【0138】媒体硬度の高い無線ICSFカードやクレジットカードの搬送路に関して、搬送路の屈曲を最低限に抑えて搬送路を形成するために、定位搬送路として直線のクレジット搬送路を設け、無線カード処理搬送路への分岐点に分岐ガイドを設置し、この分岐点で必ず媒体が停止する領域とし、この領域で無線リード処理も可能とすることにより、処理時間の短縮及び、小スペースの実現を可能とする。
【0139】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれば、1つの装置で磁気カード、無線カード、クレジットカードの3種類の媒体が扱える多種媒体取扱い装置とカード処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を説明するためのカード処理装置を内蔵する駅務機器としての券売機の概略構成を示す図。
【図2】カード処理装置の内部の概略構成を示す断面図。
【図3】検知器の概略構成を示す図。
【図4】カード処理装置の概略構成を示すブロック図。
【図5】磁気カード処理部の概略構成を示すブロック図。
【図6】無線カード処理部の概略構成を示すブロック図。
【図7】クレジットカード処理部の概略構成を示すブロック図。
【図8】挿入・排出処理部の概略構成を示すブロック図。
【図9】振分け処理部の概略構成を示すブロック図。
【図10】検知器からの検知信号によるカードの種類の判断内容を示す図。
【図11】検知器からの検知信号によるカードの種類の判断内容を示す図。
【図12】磁気カードの新規発券動作を説明するためのフローチャート。
【図13】磁気カードの搬送状態を説明する図。
【図14】磁気カードのSF機能による減額処理を説明するためのフローチャート。
【図15】磁気カードのSF機能による減額処理を説明するためのフローチャート。
【図16】磁気カードの搬送状態を説明する図。
【図17】磁気カードの搬送状態を説明する図。
【図18】磁気カードの搬送状態を説明する図。
【図19】磁気カードの搬送状態を説明する図。
【図20】無線カードの新規発行動作を説明するためのフローチャート。
【図21】無線カードの搬送状態を説明する図。
【図22】無線カードの減額処理とクレジットカードを用いた減額処理を説明するためのフローチャート。
【図23】無線カードの減額処理とクレジットカードを用いた減額処理を説明するためのフローチャート。
【図24】無線カードとクレジットカードの搬送状態を説明する図。
【図25】無線カードとクレジットカードの搬送状態を説明する図。
【図26】クレジットカードによる取引処理を説明するためのフローチャート。
【図27】クレジットカード搬送状態を説明する図。
【符号の説明】
1…カード処理装置、A…磁気カード、B…無線カード、C…クレジットカード、8…挿入、排出口、10…検知器、14…挿入、排出処理部、…16磁気カード用搬送路、17…無線カード用搬送路、18…クレジットカード用搬送路、38…磁気カード処理部、45…無線カード処理部、55…クレジットカード処理部、63…振分け処理部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 種々の媒体が挿入されるとともに排出する挿入、排出口と、この挿入、排出口により挿入された媒体の種類を判断する判断手段と、この判断手段の判断結果に基づいて、上記挿入、排出口により挿入された媒体をその種類ごとに異なる搬送路へ振分ける振分け手段と、この振分け手段により振分けられた各搬送路上の媒体に対してそれぞれ異なる処理を実行する複数の処理手段と、上記処理手段により処理がなされて上記搬送路により搬送される各媒体を取り揃えて上記挿入、排出口から排出する排出手段と、を具備したことを特徴とする多種媒体取扱い装置。
【請求項2】 磁気記録部に金銭的価値が記録される第1の磁気カードと、磁気記録部にクレジット内容が記録される第2の磁気カードと、無線により内部に記憶されているデータのリード、ライトが行える無線カードを扱うカード処理装置において、上記各カードが挿入されるとともに排出される挿入、排出口と、この挿入、排出口により挿入されたカードの種類を判断する判断手段と、この判断手段の判断結果に基づいて、上記挿入、排出口により挿入されたカードをその種類ごとに異なる搬送路へ振分ける振分け手段と、この振分け手段により振分けられた各搬送路上のカードに対してそれぞれ異なる処理を実行する複数の処理手段と、上記処理手段により処理がなされて上記搬送路により搬送される各カードを取り揃えて上記挿入、排出口から排出する排出手段と、を具備したことを特徴とするカード処理装置。
【請求項3】 磁気記録部に金銭的価値が記録される第1の磁気カードと、無線により内部に記憶されているデータのリード、ライトが行える無線カードと、記録部にクレジット内容が記録される第2の磁気カードとを扱うカード処理装置において、上記各カードが挿入されるとともに排出される挿入、排出口と、この挿入、排出口により挿入されたカードが第1の磁気カード、第2の磁気カード、無線カードかを判断する判断手段と、この判断手段により第1の磁気カードと判断された際に、この第1の磁気カードを第1の搬送路へ振分け、上記判断手段により無線カードと判断された際に、この無線カードを第2の搬送路へ振分け、上記判断手段により第2の磁気カードと判断された際に、この第2の磁気カードを第3の搬送路へ振分ける振分け手段と、新規発行用の第1の磁気カードが収納されている第1の収納部と、この第1の収納部に収納されている第1の磁気カードを取出して上記第1の搬送路により搬送する第1の搬送手段と、新規発行用の無線カードが収納されている第2の収納部と、この第2の収納部に収納されている無線カードを取出して上記第2の搬送路により搬送する第2の搬送手段と、上記第1の搬送路上に設けられ、上記振分け手段により振分けられた第1の磁気カードに対して処理を実行するとともに、第1の搬送手段により搬送される第1の磁気カードに対して処理を実行する第1の処理手段と、上記第2の搬送路上に設けられ、上記振分け手段により振分けられた無線カードに対して処理を実行するとともに、第2の搬送手段により搬送される無線カードに対して処理を実行する第2の処理手段と、上記第3の搬送路上に設けられ、上記振分け手段により振分けられた第2の磁気カードに対して処理を実行する第3の処理手段と、上記第1の処理手段により処理がなされて上記第1の搬送路により搬送される第1の磁気カード、上記第2の処理手段により処理がなされて上記第2の搬送路により搬送される無線カード、上記第3の処理手段により処理がなされて上記第3の搬送路により搬送される第2の磁気カードを上記挿入、排出口から排出する排出手段と、を具備したことを特徴とするカード処理装置。
【請求項4】 駅務機器に内蔵されるカード処理装置において、乗車券購入用の金額データが磁気的に記録される磁気ストアードカードと、区間情報、期間情報等の乗車情報が無線により送受信される無線カードと、乗車券購入用のクレジット内容が記録されているクレジットカードとが挿入される挿入口と、この挿入口により挿入されたカードが磁気ストアードカード、無線カード、クレジットカードかを判断する判断手段と、この判断手段により磁気ストアードカードと判断された際に、この磁気ストアードカードを第1の搬送路へ振分け、上記判断手段により無線カードと判断された際に、この無線カードを第2の搬送路へ振分け、上記判断手段によりクレジットカードと判断された際に、この第2の磁気カードを第3の搬送路へ振分ける振分け手段と、新規発行用の磁気ストアードカードが収納されている第1の収納部と、この第1の収納部に収納されている磁気ストアードカードを取出して上記第1の搬送路により搬送する第1の搬送手段と、新規発行用の無線カードが収納されている第2の収納部と、この第2の収納部に収納されている無線カードを取出して上記第2の搬送路により搬送する第2の搬送手段と、上記第1の搬送路上に設けられ、上記振分け手段により振分けられた磁気ストアードカードに対して乗車券購入に伴う引き去り処理を実行するとともに、第1の搬送手段により搬送される磁気ストアードカードに対して乗車券購入用の金額データの記録処理を実行する第1の処理手段と、上記第2の搬送路上に設けられ、上記振分け手段により振分けられた無線カードとの無線により得られる区間情報、期間情報等の乗車情報に基づいて得られる新規の区間情報、期間情報等の乗車情報を、第2の搬送手段により搬送される無線カードに対して無線により登録する第2の処理手段と、上記第3の搬送路上に設けられ、上記振分け手段により振分けられたクレジットカードに対して処理を実行する第3の処理手段と、上記第1の処理手段により処理がなされて上記第1の搬送路により搬送される磁気ストアードカード、上記第2の処理手段により処理がなされて上記第2の搬送路により搬送される無線カード、上記第3の処理手段により処理がなされて上記第3の搬送路により搬送される区間情報、期間情報等の乗車情報を上記挿入口から排出する排出手段と、を具備したことを特徴とするカード処理装置。
【請求項1】 種々の媒体が挿入されるとともに排出する挿入、排出口と、この挿入、排出口により挿入された媒体の種類を判断する判断手段と、この判断手段の判断結果に基づいて、上記挿入、排出口により挿入された媒体をその種類ごとに異なる搬送路へ振分ける振分け手段と、この振分け手段により振分けられた各搬送路上の媒体に対してそれぞれ異なる処理を実行する複数の処理手段と、上記処理手段により処理がなされて上記搬送路により搬送される各媒体を取り揃えて上記挿入、排出口から排出する排出手段と、を具備したことを特徴とする多種媒体取扱い装置。
【請求項2】 磁気記録部に金銭的価値が記録される第1の磁気カードと、磁気記録部にクレジット内容が記録される第2の磁気カードと、無線により内部に記憶されているデータのリード、ライトが行える無線カードを扱うカード処理装置において、上記各カードが挿入されるとともに排出される挿入、排出口と、この挿入、排出口により挿入されたカードの種類を判断する判断手段と、この判断手段の判断結果に基づいて、上記挿入、排出口により挿入されたカードをその種類ごとに異なる搬送路へ振分ける振分け手段と、この振分け手段により振分けられた各搬送路上のカードに対してそれぞれ異なる処理を実行する複数の処理手段と、上記処理手段により処理がなされて上記搬送路により搬送される各カードを取り揃えて上記挿入、排出口から排出する排出手段と、を具備したことを特徴とするカード処理装置。
【請求項3】 磁気記録部に金銭的価値が記録される第1の磁気カードと、無線により内部に記憶されているデータのリード、ライトが行える無線カードと、記録部にクレジット内容が記録される第2の磁気カードとを扱うカード処理装置において、上記各カードが挿入されるとともに排出される挿入、排出口と、この挿入、排出口により挿入されたカードが第1の磁気カード、第2の磁気カード、無線カードかを判断する判断手段と、この判断手段により第1の磁気カードと判断された際に、この第1の磁気カードを第1の搬送路へ振分け、上記判断手段により無線カードと判断された際に、この無線カードを第2の搬送路へ振分け、上記判断手段により第2の磁気カードと判断された際に、この第2の磁気カードを第3の搬送路へ振分ける振分け手段と、新規発行用の第1の磁気カードが収納されている第1の収納部と、この第1の収納部に収納されている第1の磁気カードを取出して上記第1の搬送路により搬送する第1の搬送手段と、新規発行用の無線カードが収納されている第2の収納部と、この第2の収納部に収納されている無線カードを取出して上記第2の搬送路により搬送する第2の搬送手段と、上記第1の搬送路上に設けられ、上記振分け手段により振分けられた第1の磁気カードに対して処理を実行するとともに、第1の搬送手段により搬送される第1の磁気カードに対して処理を実行する第1の処理手段と、上記第2の搬送路上に設けられ、上記振分け手段により振分けられた無線カードに対して処理を実行するとともに、第2の搬送手段により搬送される無線カードに対して処理を実行する第2の処理手段と、上記第3の搬送路上に設けられ、上記振分け手段により振分けられた第2の磁気カードに対して処理を実行する第3の処理手段と、上記第1の処理手段により処理がなされて上記第1の搬送路により搬送される第1の磁気カード、上記第2の処理手段により処理がなされて上記第2の搬送路により搬送される無線カード、上記第3の処理手段により処理がなされて上記第3の搬送路により搬送される第2の磁気カードを上記挿入、排出口から排出する排出手段と、を具備したことを特徴とするカード処理装置。
【請求項4】 駅務機器に内蔵されるカード処理装置において、乗車券購入用の金額データが磁気的に記録される磁気ストアードカードと、区間情報、期間情報等の乗車情報が無線により送受信される無線カードと、乗車券購入用のクレジット内容が記録されているクレジットカードとが挿入される挿入口と、この挿入口により挿入されたカードが磁気ストアードカード、無線カード、クレジットカードかを判断する判断手段と、この判断手段により磁気ストアードカードと判断された際に、この磁気ストアードカードを第1の搬送路へ振分け、上記判断手段により無線カードと判断された際に、この無線カードを第2の搬送路へ振分け、上記判断手段によりクレジットカードと判断された際に、この第2の磁気カードを第3の搬送路へ振分ける振分け手段と、新規発行用の磁気ストアードカードが収納されている第1の収納部と、この第1の収納部に収納されている磁気ストアードカードを取出して上記第1の搬送路により搬送する第1の搬送手段と、新規発行用の無線カードが収納されている第2の収納部と、この第2の収納部に収納されている無線カードを取出して上記第2の搬送路により搬送する第2の搬送手段と、上記第1の搬送路上に設けられ、上記振分け手段により振分けられた磁気ストアードカードに対して乗車券購入に伴う引き去り処理を実行するとともに、第1の搬送手段により搬送される磁気ストアードカードに対して乗車券購入用の金額データの記録処理を実行する第1の処理手段と、上記第2の搬送路上に設けられ、上記振分け手段により振分けられた無線カードとの無線により得られる区間情報、期間情報等の乗車情報に基づいて得られる新規の区間情報、期間情報等の乗車情報を、第2の搬送手段により搬送される無線カードに対して無線により登録する第2の処理手段と、上記第3の搬送路上に設けられ、上記振分け手段により振分けられたクレジットカードに対して処理を実行する第3の処理手段と、上記第1の処理手段により処理がなされて上記第1の搬送路により搬送される磁気ストアードカード、上記第2の処理手段により処理がなされて上記第2の搬送路により搬送される無線カード、上記第3の処理手段により処理がなされて上記第3の搬送路により搬送される区間情報、期間情報等の乗車情報を上記挿入口から排出する排出手段と、を具備したことを特徴とするカード処理装置。
【図1】
【図3】
【図6】
【図7】
【図2】
【図4】
【図5】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図20】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
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【図24】
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【図26】
【図27】
【公開番号】特開2002−304643(P2002−304643A)
【公開日】平成14年10月18日(2002.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−108618(P2001−108618)
【出願日】平成13年4月6日(2001.4.6)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成14年10月18日(2002.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成13年4月6日(2001.4.6)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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