説明

多重ホログラム記録/再生装置およびその方法

【課題】部品点数を増加させたり装置構成を複雑化させることなく、多重記録数を大幅に増加させることができ、これにより記録密度・記録容量を大幅に増加させることを可能とする。
【解決手段】ホログラム記録媒体101の回転軸102を中心として回転せしめる回転移動手段103と、回転移動手段103を支持するとともに記録/再生処理位置105をホログラム記録媒体101上で相対的に直線移動せしめる直線移動手段104と、ホログラム記録媒体101の回転軸102上の位置を通り、ホログラム記録媒体101の直線移動方向に垂直となる線分を基準線106としたとき基準線106で分けられるホログラム記録媒体101上の2つの領域(A領域とB領域)の一方側から他方側に、直線移動手段104を用いて、記録/再生処理位置105がホログラム記録媒体101上で相対的に直線移動するように制御する移動制御手段107を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多重ホログラム記録/再生装置およびその方法に関し、特に、記録/再生処理手段からの照射光(信号光および参照光、または参照光)がホログラム記録媒体に入射されるような多重ホログラム記録/再生装置およびその方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、大容量かつ高速な記録システムとしてホログラフィックメモリが注目されている。ホログラフィックメモリは、参照光・信号光と称される2つのコヒーレント光を干渉させ、生じた干渉縞を記録媒体に屈折率変化として記録・保持する。信号光は「ページデータ」と称される二次元データ画像により空間的に変調され、レンズを介して記録媒体へ照射される。参照光の条件(例えば記録媒体への入射角度、波長、あるいは波面等)等を変化させることで、記録媒体の同一箇所に複数のページデータを多重して記録することができるため高密度化・大容量化が可能である。多重の方法はこれまで様々なものが提案されている。入射角度を変えながら多重記録する角度多重方式はその代表的なものである(例えば特許文献1を参照)が、その他に、波長多重、位相コード多重、スペックル多重、球面波シフト多重など種々の多重方式が提案されている。
【0003】
上記角度多重方式においては、参照光をガルバノメータミラーによって角度変更したり、参照光と信号光を含む面に垂直な軸を回転軸として記録媒体自体を回転させたりして、参照光の記録媒体への入射角度を少しずつ変えながら複数のページデータをホログラムの形態で記録する。また再生時には、記録したときと同一条件の参照光を記録媒体へ照射すると、記録媒体内部に記録されているホログラムにより光が回折し、再生光が得られる。これをカメラ等で撮影し復調することで元の情報を読み出すことが可能である。
【0004】
また、再生時の参照光照射方法として、記録した際の参照光と位相共役なものを照射する方法があり、位相共役再生と呼ばれる(特許文献2)。位相共役再生の長所は、再生光のための光学系を記録時信号光の光学系で兼用できるため光学系の簡素化が可能なこと、また信号光が有していた光学系収差を打ち消すことができるため、高品質な再生信号が得られることにある。
【0005】
ところで、上述した角度多重方式においては参照光の記録媒体への入射角度θについて一定の範囲の制約がある。これは、信号光を記録媒体へ入射させるための第1レンズと参照光とが物理的干渉をおこさないようにして、参照光を記録媒体へ入射させる必要から生じる。
【0006】
この制約を考慮し、例えば参照光の記録媒体に対する入射角度θの可変範囲が10度で、角度多重のための角度間隔を1度とした場合、11個の多重記録を行うことができることになる。記録媒体の同一箇所へ、より多くのホログラムを多重記録すれば記録密度および記録容量が向上できるから、多重数を向上させる研究がこれまで盛んに行われてきた。
【0007】
角度多重数の向上のためには、クロストークの影響が許容量以下となる条件で角度間隔を出来る限り小さくする方法(特許文献3)や、角度間隔が記録媒体の記録層厚さにほぼ反比例することを利用した記録層の厚膜化などが提案されている。
【0008】
一方、角度多重方式に別の多重方式を組み合わせて多重数増加を図る手法も様々に提案されている。例えば、角度多重方式とペリストロフィック多重方式(特許文献6、非特許文献1を参照)を組み合わせたホログラム記憶装置が特許文献4、5に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2006−154163号公報
【特許文献2】特開2010−129110号公報
【特許文献3】特開2009−265534号公報
【特許文献4】特開2004−354565号公報
【特許文献5】特開2000−338846号公報
【特許文献6】特開2005−257885号公報
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Kevin Curtis et al. "Method forholographic storage using peristrophic multiplexing," Vol.19, Opt.Lett.993(1994),
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、記録媒体記録層の厚膜化が多重数向上に繋がることは明らかであるが、厚膜化を図ることにも限界があり、また、参照光の入射角度においても、上述したように、その可変範囲が限られており、これにより多重数が制限されていた。
【0012】
一方、角度多重方式に別の多重方式を組み合わせる場合、光学系または機構系の追加を要するため装置が複雑化し、装置コストが高価となることが課題となる。例えば特許文献4記載の技術を例に挙げると、記録媒体内の記録位置を選択する位置決め装置のほか、選択された記録領域の中心を回転中心として記録媒体を回転させる機構を別途必要とする。また、例えば特許文献5記載の技術では、ペリストロフィック多重を行うために参照光偏向手段としての楔形プリズムあるいは回折格子を回転させる機構を別途必要とする。
【0013】
このようなことから、特に角度多重方式においては、部品点数を増加させたり、装置構成を複雑化させることなく、記録密度、記録容量を増加させることが強く要望されている。
もちろん、角度多重方式のみならず上述した他の多重方式においても、同様の要望がある。
【0014】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ホログラムを利用した情報記録/再生について、従来のものよりも、部品点数を増加させたり装置構成を複雑化させることなく、多重記録数を大幅に増加させることができ、これにより従来のものよりも記録密度・記録容量を大幅に増加させることができる多重ホログラム記録/再生装置とその方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の多重ホログラム記録/再生装置は、
記録層を有する扁平状のホログラム記録媒体の記録/再生領域を記録/再生処理位置に移動せしめる記録媒体移動手段と、
該記録/再生処理位置において、一定方向からの光照射により前記ホログラム記録媒体の記録/再生領域に記録/再生処理を施す記録/再生処理手段と、を備え、
前記記録媒体移動手段が、前記ホログラム記録媒体を、該ホログラム記録媒体の回転軸を中心として回転せしめる記録媒体回転移動手段と、該記録媒体回転移動手段を支持するとともに前記記録/再生処理位置を該ホログラム記録媒体上で相対的に直線移動せしめる記録媒体直線移動手段と、からなる多重ホログラム記録/再生装置において、
前記ホログラム記録媒体の回転軸上の位置を通り、前記直線移動の方向に垂直となる線分を基準線としたとき該基準線で分けられる前記ホログラム記録媒体上の2つの領域の一方側から他方側に、前記記録媒体直線移動手段を用いて、該記録/再生処理位置が前記ホログラム記録媒体上で相対的に直線移動するように制御する移動制御手段を備えたことを特徴とするものである。
【0016】
また、前記移動制御手段による制御は、前記記録/再生処理位置が前記回転軸上を通るように設定されていることが好ましい。
【0017】
また、前記移動制御手段による制御は、前記記録媒体直線移動手段を用い、前記ホログラム記録媒体上の所定の起点から、前記相対的な直線移動をなし、次に、前記記録媒体回転移動手段を用い、回転角ψが180度となる回転移動を行い、この後、前記記録媒体直線移動手段を用い、前記所定の起点に向けて前記相対的な直線移動をなす、一連の移動操作に係る制御であることが好ましい。
【0018】
また、前記一連の移動操作がなされた後、ホログラム記録媒体の記録/再生領域の一部または全域に前記記録/再生処理が施されるように、前記記録媒体回転移動手段を用い、該起点から所定の角度だけ回転させる度に、前記一連の移動操作を行うことが好ましい。
【0019】
また、前記移動制御手段による制御は、前記記録媒体直線移動手段を用い、前記ホログラム記録媒体上の所定の起点から、前記相対的な直線移動をなし、次に、前記記録媒体回転移動手段を用い、回転角ψが所定の角度(−180度<ψ<180度)となる回転移動を行い、この後、前記直線移動と前記回転移動を交互に繰り返す、一連の移動操作による制御であることが好ましい。さらに、この一連の移動動作がなされた後、前記記録媒体回転移動手段を用い、回転角ψが180度となる回転移動を行い、次に、この一連の移動動作を再度行うことが可能である。
さらに、前記多重記録/再生が角度多重記録/再生である場合に、特に有効である。
【0020】
また、本発明の多重ホログラム記録/再生方法は、
扁平状のホログラム記録媒体を、該ホログラム記録媒体の回転軸を中心として回転移動せしめるとともに該ホログラム記録媒体を相対的に直線移動させ、記録/再生処理位置に対して一定方向からの光照射により、該記録/再生処理位置において、前記ホログラム記録媒体の所望の記録/再生領域に記録/再生処理を施す多重ホログラム記録/再生方法において、
前記所望の記録/再生領域に角度多重による前記記録/再生処理を施し、
次に、前記ホログラム記録媒体を該記録/再生処理位置に対し、前記回転軸を中心として180度に亘って回転移動せしめるとともに、前記回転軸上の位置を通過して前記所望の記録/再生領域に至るまで相対的に直線移動せしめ、
この後、該記録/再生領域に角度多重による前記記録/再生処理を再度施すことを特徴とするものである。
【0021】
なお、上記「光照射」は、勿論、ホログラム記録媒体のラジアル方向からの入射に限られるものではなく、どのような方向からの照射であってもよい。
【0022】
また、上記「一定方向からの光照射」とは、少なくとも、記録/再生処理位置をホログラム記録媒体上で相対的に移動せしめている期間においては、照射光の入射方向が一定とされていることを意味する。
【0023】
また、本願明細書において、多重ホログラム記録/再生装置とは、ホログラム記録装置、ホログラム再生装置およびホログラム記録再生装置のいずれをも含む概念とする。
【発明の効果】
【0024】
本願発明の多重ホログラム記録/再生装置および多重ホログラム記録/再生方法によれば、ホログラム記録媒体の回転軸上の位置を通り、上記直線移動の方向に垂直となる線分を基準線としたとき、記録時または再生時において、該基準線で分けられるホログラム記録媒体上の2つの領域の一方側から他方側に、記録/再生処理位置をホログラム記録媒体上で相対的に直線移動せしめるようにしている。すなわち、この多重ホログラム記録/再生装置の記録/再生処理位置は、ホログラム記録媒体上での照射光(信号光と参照光、または参照光)を射出する光射出部を備えているが、記録/再生処理では照射光をホログラム記録媒体上に照射する際に、上記一方側の領域内での照射方向と上記他方側の領域内での照射方向、例えばホログラム記録媒体の中心側からか、または外周側からか、という点において互いに入れ替わることになる。
【0025】
例えば、記録/再生処理位置が前記ホログラム記録媒体の回転軸上を通過するように直線移動する場合、前記一方側の領域内では外周方向から光照射(例えば、参照光が照射)される場合には、前記他方側の領域内では中心方向から光照射(例えば、参照光が照射)されるようになる。このことは、記録/再生処理位置が前記ホログラム記録媒体の回転軸からオフセットした位置上を通過する場合でも、前記一方側の領域と前記他方側の領域とでは、光照射方向が相違することになる。
【0026】
このようにすることにより、この直線移動軌跡を反対側からなぞるようにして、記録/再生処理位置と前記ホログラム記録媒体とを相対的に直線移動せしめれば、直線移動軌跡上の各記録/再生領域に対して、互いに異なる方向からの多重記録が可能となる。すなわち、相対的な直線移動により記録/再生処理位置が回転軸上を通過する例を用いれば、まず、記録/再生処理位置を前記ホログラム記録媒体上で相対的に直線移動によって前記一方側の領域から前記他方側の領域まで移動せしめ、この後、前記ホログラム記録媒体をその回転軸を中心として180度回転させ、さらに、記録/再生処理位置を前記ホログラム記録媒体上で相対的に直線移動によって前記他方側の領域から前記一方側の領域まで移動せしめることにより、いわば直線移動の往路と復路を互いに別角度からの光照射(互いに異なる、信号光・参照光の入射方向)によって記録/再生処理を行うことができ、記録容量の倍増に対応することができる。
【0027】
特に、ホログラム記録/再生の多重が角度多重による場合には、従来、前記ホログラム記録媒体表面の法線に対し、正または負のうち一方の照射光入射角度の所定の範囲において角度を変更しつつ多重記録を行っていたが、本発明装置によれば、正および負の両者の入射角度の所定の範囲において角度を変更しつつ多重記録を行なうことができるので記録容量を倍増することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態に係る多重ホログラム記録/再生装置の基本的な概念を示す概念図である。
【図2】本発明の実施例に係る多重ホログラム記録/再生装置における多重ホログラム記録/再生処理を説明するための図である。
【図3】本発明の実施例に係る多重ホログラム記録/再生方法に係る基本的な記録/再生処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施例に係る多重ホログラム記録/再生装置におけるホログラム記録媒体の配置を移動手段との関係で表わしたものである。
【図5】本発明の実施例に係る多重ホログラム記録/再生装置により記録されたホログラム記録媒体内部でのホログラム縞角度を説明するための概念図である。
【図6】本発明の実施例に係る多重ホログラム記録/再生装置の光学系の配置を示す概略図である。
【図7】本発明の実施例に係る多重ホログラム記録/再生方法により記録再生処理を行なった場合のビット誤り率を示すグラフである。
【図8】本発明の実施例の変形例に係る多重ホログラム記録/再生装置を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態に係る多重ホログラム記録/再生装置および方法を図面を参照しつつ説明する。
【0030】
まず、本発明の多重ホログラム記録/再生装置は、図1(A)に示すように、記録層を有するディスク状のホログラム記録媒体101の記録/再生領域を回転軸102を中心として記録/再生処理位置に移動せしめる回転移動手段(スピンドル部)103と、回転移動手段103を支持するとともにホログラム記録媒体101を直線移動せしめる直線移動手段(キャリッジ部)104とからなる記録媒体移動手段を備え、また、ホログラム記録媒体101の回転軸102上の位置を通り、上記直線移動の方向に直交する線分を基準線106(図1(C)参照)としたとき、この基準線106で分けられるホログラム記録媒体101上の2つの領域の一方側(A領域)から他方側(B領域)に、記録/再生処理位置105を相対的に直線移動せしめる移動制御手段110を備えている。ここで、移動制御手段110は具体的には、CPUやメモリ等のハードと、プログラムよりなるソフトから構成され、回転移動手段103の駆動部および直線移動手段104の駆動部に対して適切な駆動制御信号を送出する。
【0031】
また、本発明の多重ホログラム記録/再生装置においては、直線移動手段104が、ホログラム記録媒体101を保持し搭載した回転移動手段103を載設しつつ、ホログラム記録媒体101をその直径方向に直線移動させるものであって、図1(A)、(B)はこの移動操作を時系列的に表わすものである。図1(A)では、記録/再生処理位置105に対して、ホログラム記録媒体101が直線移動して、ホログラム記録媒体101の所望の外周側位置(図1(C)に示すように、A領域内の点P)から回転軸(回転中心)102に至る直線上の点が、記録/再生処理位置105に移動されて多重記録/再生処理が行われる様子が示されている。一方、図1(B)では、時間が経過し、ホログラム記録媒体101の直線移動により記録/再生処理位置105に、回転軸102からホログラム記録媒体101の所望の外周側位置(図1(C)に示すように、B領域内の点Q)に至る直線上の所望の点が、記録/再生処理位置105に移動されて多重記録/再生処理が行われる様子が示されている。
【0032】
ここで、上述した、点Pから回転軸102に至る直線上の各点をA領域に含まれる各点とし、回転軸102から点Qに至る直線上の各点をB領域に含まれる各点としたとき、A領域に含まれる各点においては、図1(A)に示すように、信号光の入射角が角度φとされ、参照光の入射角が角度−θとされる(φ、θのいずれにおいても、外周側から中心側に向かう方向を正にとる。以下同じ。)のに対し、B領域に含まれる各点においては、図1(B)に示すように、信号光の入射角が角度−φとされ、参照光の入射角が角度θとされる(信号再生時においては参照光のみが入射される。以下、同じ。)。
【0033】
従来技術においては、ホログラム記録媒体の回転軸を中心とする同心円上の各点を回転移動によって記録/再生処理位置に移動させつつ、各点の記録/再生処理を行なうようになっていることから、全ての記録/再生処理位置において、信号光および参照光の入射角が角度φおよび角度θで一定である。これに対し、本実施形態のものにおいては、直線移動させている途中で基準線106を超えるとき、信号光および参照光の入射角度φ、θの正負符号が入れ替わることになる。
【0034】
このことは、後述するように、多重記録/再生の多重化数を増大させて記録容量を増大させることにつながるという効果を奏する。
ただし、一定方向(例えば、所定の外周方向)から入射するような設定とする必要がある。
【0035】
なお、本発明の多重ホログラム記録/再生装置としては、一般的にはディスク形状(円形状)をなすものが好適であるが、矩形状あるいは多角形形状とすることも可能である。
【0036】
また、記録/再生の多重方式としては、角度多重方式に限られるものではなく、波長多重、位相コード多重、スペックル多重、球面波シフト多重などの各種の多重方式あるいは、角度多重方式を含めたこれらの多重方式を互いに組み合わせたものとすることも可能である。
【0037】
また、直線移動と回転移動の移動操作は交互に行うことになるが、直線移動および回転移動の移動量としては、種々の値を選択し得る。例えば、1回の回転移動の角度としては180度に限られず、任意の角度とすることができる。また、以下の図2を用いて説明する実施例等においては、直線移動を行ったら、180度の回転移動を挟み、該直線移動の移動軌跡を戻るべく再び直線移動を行うように、すなわち、2つの直線移動による移動軌跡が互いに重なるように設定しているが、例えば、直線移動を行った後に所定の角度、例えば30度の回転移動を行う、ということを複数回繰り返し、それらの回転移動の回転角の総和が360度となった時点で、移動操作を終了することで、結果としてホログラム記録媒体101の各領域が各々異なる角度からの2セットづつの多重記録/再生処理を施されるようにしてもよい。
【0038】
また、もちろん、記録/再生する領域はホログラム記録媒体101の全領域ではなく、一部領域であってもよい。
【0039】
また、上記回転移動手段(スピンドル部)103としては、例えば、回転位置制御部およびステッピングモータ等から構成し得る。一方、直線移動手段(キャリッジ部)104としては、例えば、直線位置制御部、回転移動手段103を載設するステージ、このステージを直線移動せしめるリニアモータ等から構成し得る。
【0040】
以下、本発明の具体的な実施例について図面を用いて説明する。
【実施例】
【0041】
以下、図2(A)、(B)の構成概略図および図3のフローチャートを用いて、ページデータ番号1〜2N(但し、Nは2以上の整数)の各ページデータについて角度多重記録/再生する様子を説明する。
【0042】
まず、ディスク型のホログラム記録媒体101の記録または再生のための照射がなされるよう、ホログラム記録媒体101の位置決めを行う。この位置決めにより選択された所望の一領域(選択された領域)において、ページデータ番号1〜Nの各ページデータについての角度多重の記録または再生を行う(図2(A)参照)。
【0043】
この後、当該所望の一領域にページデータ番号N+1〜2Nの各ページデータを角度多重により追記録または追再生するには、まず、ホログラム記録媒体101の中心位置を回転軸(回転中心)102として面内で180度回転させ、さらに当該所望の一領域に光が照射されるよう直線移動手段104(図4(B)参照)により直線移動させる。この転置作用により、ページデータ番号1〜Nの各ページデータが記録/再生された同一領域に、異なる照射光入射角度で記録/再生することができ、ページデータ番号N+1〜2Nの各ページデータについて角度多重記録/再生することができる(図3、ステップS1)。
【0044】
すなわち、図2(A)に示すように、SLM8から出射された信号光は、第1レンズ10を介し、入射角φにてホログラム記録媒体101の所望の一領域に照射される。一方、参照光は、入射角−θによりホログラム記録媒体101上の、上記所望の一領域(信号光照射領域)に照射される(再生時には参照光のみが照射される)。
【0045】
このとき、参照光の入射が上記直線移動方向に直交する方向からの入射とならず、また移動中および記録/再生処理中は一定方向から入射するように設定される。
【0046】
この参照光の入射角θは、例えば30度(第1レンズ10と参照光との物理的干渉やホログラム記録媒体101の表面における参照光の端面反射等の影響を考慮して決定する)の範囲において、例えば、β度づつN−1回に亘って変化するようになっており、この入射角θの変化の度に、ホログラム記録媒体101の同一領域に記録/再生処理がなされることから、結局、N回(θ、θ…θ)の角度多重記録/再生を行うことができるようになっている。この例において、βを0.3度とすれば、最大で101多重が可能となるから、本実施例では、N=100に設定するようにしている。
【0047】
より具体的には、ページデータ番号1のページデータをSLM8に表示し、ホログラム記録媒体101の所望の一領域に、信号光を照射するのと同時に参照光も入射角度θ1で照射することで一つのページデータ(ページデータ番号1)をホログラムとして記録再生する(再生時には参照光のみが照射される)。次に、参照光のホログラム記録媒体101への入射角度θを0.3度減少させたθ2にてページデータ番号2のページデータを記録/再生する。その後、参照光の入射角度を0.3度ずつ減少させながら順次ページデータを記録/再生していき、最終的に、参照光入射角度θNにてページデータ番号Nすなわちページデータ番号100のページデータを記録/再生する(図2(A)参照)。
【0048】
次に、前述したように、ホログラム記録媒体101の中心位置を回転軸(回転中心)102として面内方向で180度回転させ、さらに現在選択している記録/再生処理位置105に信号光および参照光(再生時には参照光のみ)が照射されるよう直線移動手段104によりホログラム記録媒体101を直線移動させ、ホログラム記録媒体101を転置させる(図2(B)参照)。すなわち、A点―B点側とC点―D点側が入れ替わるよう、ホログラム記録媒体101の配置を変えることになる(図3、ステップS2)。
【0049】
この後、ホログラム記録媒体101の上述した所望の一領域に、ページデータ番号N+1から2Nすなわちページデータ番号101からページデータ番号200について、参照光の入射角度θをθ1からθNまで変化させつつ順次記録/再生する(図3、ステップS3)。
【0050】
この後、回転移動手段103に取り付けられたホログラム記録媒体101が回転することによりタンジェンシャル方向に移動し、また直線移動手段104が回転移動手段103とホログラム記録媒体101をラジアル方向に移動することにより、ホログラム記録媒体101の任意の位置を選択して異なる所望の一領域に記録または再生が可能である。
【0051】
なお、上記手順によりページデータ番号1〜200を記録した後において、ポストキュアと称される定着処理を行う必要がある。これは緑色LEDをホログラム記録媒体101の記録済み領域に照射することで活性化したモノマーを完全に重合させ、これ以上の反応が生じないようにするためのものである。
【0052】
図4は、本実施例におけるホログラム記録媒体101の配置を移動手段との関係で表したものであり、図4(A)は図2(A)に、図4(B)は図2(B)に、各々対応するものである。
【0053】
すなわち、まず図4(A)に示すように、直線移動手段104によりホログラム記録媒体101が直線移動され、所望の記録領域107を信号記録/再生処理位置105に一致させ、ページデータ番号1〜Nの各ページデータの多重記録/再生を行う。次に回転移動手段103によりホログラム記録媒体101が180度に亘って回転移動される。この状態で、図4(B)に示すように、直線移動手段104によりホログラム記録媒体101が直線移動され、上述した所望の記録領域107を信号記録/再生処理位置105に一致させ、ページデータ番号N+1〜2Nの各ページデータの多重記録/再生を行う。
【0054】
図5は、上記実施例を用いて行われるホログラム記録/再生処理において、ホログラム記録媒体101内部でのホログラムの縞角度を説明するための概念図である。ここで、ホログラムの縞角度としては、信号光中心軸のホログラム記録媒体101への入射角度φと参照光入射角度θを加算した角度の半分に相当する角度により示すものとする。
【0055】
まず、ページデータ番号1〜Nの各ページデータの記録については、図5(A)に示すように、1〜Nまでの縞角度をもつホログラムが記録されることによりなされる。
【0056】
次に、A点―B点側とC点―D点側が180度入れ替わるよう、ホログラム記録媒体101の配置が変更される。
【0057】
これにより、ページデータ番号N+1〜2Nの各ページデータの記録について、図5(B)に示すように、N+1〜2Nまでの縞角度をもつホログラムが記録されることによりなされる。
【0058】
これにより、2N個のホログラムはそれぞれ異なる格子ベクトルを持つ別個独立のものとなり、所望の一領域に2N個の多重記録をすることが可能となる。
【0059】
以下、本発明の実施例に係るホログラム記録/再生装置の主用光学系を図6を参照しつつ、情報記録機能と情報再生機能に分けて説明する。
【0060】
<情報記録機能>
図6に示すように、レーザ光源(DPSS(Diode Pumping Solid State:半導体励起固体)レーザ光源)1から出射されたコヒーレントなレーザ光束(波長532nm)は、ビームエキスパンダおよび空間ノイズフィルタとして機能するスペイシャルフィルタ2を通過し、半波長板4を透過し反射ミラー5により反射された後、偏光ビームスプリッタ6により2系の光束に分岐され、それぞれ信号光(物体光:実際にはSLM(空間光変調器)8により信号光とされる)および参照光として機能せしめられる。
【0061】
上記参照光は、光束を適宜通過/遮断するためのシャッタ20を通過し、反射ミラー21により反射されてホログラム記録媒体101上の所定の領域に照射される。また、反射ミラー21は、載設台の略中心位置を回転軸として回動自在とされてなる回転器(回転移動手段)22の載設台上に設置される。具体的には、ガルバノミラーや音響光学変調素子などにより構成される。
【0062】
一方、上記信号光は、偏光ビームスプリッタ7を介してSLM8に照射される。
SLM8としては、例えば0.7型の液晶ディスプレイパネル等の反射型の液晶表示パネルが好適であるが、透過型の液晶パネルやDMD(デジタルマイクロミラーデバイス:Digital Micromirror Device)等の他のライトバルブを用いてもよい。SLM8上の各ピクセルがページデータ上の2値のデジタル情報に応じて光を通過(図6の例では反射)/遮断することで、空間的に光を変調する。この変調処理によりページデータ情報を担持した信号光が生成される。
【0063】
SLM8として液晶表示パネルを用いているので、SLM8から出射された信号光は、入射した状態とは偏光方向が変化しており、偏光ビームスプリッタ7において反射され、シャッタ9を通過した後、第1レンズ10によって光学的にフーリエ変換されてホログラム記録媒体101へ照射される(入射角φ)。このときホログラム記録媒体101中の信号光が照射される領域へ、別角度から、上記参照光が同時に照射される(入射角θ)ので、ホログラム記録媒体101内部の体積中に干渉縞が生じ、この縞分布を屈折率分布などの形態でホログラム記録媒体101の記録領域に転写することによりホログラム記録が行われる。
【0064】
ここで、上記ホログラム記録媒体101としては、例えば、2枚のガラスディスクに厚さ1mmのフォトポリマ材料を挟んでなるものが使用される。
【0065】
なお、反射ミラー21とホログラム記録媒体101の間には、レンズ23、24が配設されている。
【0066】
また、異なるページデータをSLM8に表示させつつ、参照光のホログラム記録媒体101への入射角度θを回転器(回転移動手段)22を用いて少しずつ変化させることにより、互いに異なるページデータをホログラム記録媒体101中の同一領域へ多重記録することが可能となり、より高密度な情報格納が可能となる。なお、回転器(回転移動手段)22に対する回転移動指示および図6には示されていないキャリッジ(直線移動手段)に対する直線移動指示は、移動制御手段110からの制御信号によりなされる(情報再生時も同じ)。
【0067】
<情報再生機能>
次に、情報再生時においては、シャッタ20を通過した参照光は、所定の参照光入射条件となるように設定して、ホログラム記録媒体101の所定の領域に照射される。なお、シャッタ9は閉じた状態とされる。
【0068】
すなわち、所望のページデータを再生する場合には、原則として、この所望のページデータを記録した情報記録時と同様の入射角度θおよび位置において、参照光をホログラム記録媒体101に入射せしめることにより、所望のページデータ情報を担持した再生光(回折光)がホログラム記録媒体101から出力され、この再生光が第2レンズ12を介してCCDカメラ14の撮像素子に入射し撮像される。
【0069】
次に、上述した実施例により信号記録が行われたホログラム記録媒体101について、信号記録がなされたときと同じ入射角度θにて参照光のみを記録領域に照射し、再生光を得て、誤り率の評価を行った。
【0070】
評価方法は、まずページデータ番号1〜Nの各ページデータの記録情報を多重再生した後に、記録時と同様にしてホログラム記録媒体101の配置を変更し、ページデータ番号N+1〜2Nの各ページデータの記録情報を多重再生した。
【0071】
再生光は第2レンズ12によりCCDカメラ14に結像されるので、これにより取得した撮像データを元データと比較し、ビット誤り率を計算した。
【0072】
ページデータ番号1〜100およびページデータ番号101〜200のページデータにおける、ビット誤り率の測定結果を図7に示す。図7に表わされるように、全体に亘って10-5〜10-4台の低いビット誤り率が得られた。すなわち、本実施例により、従来と比べて、特段の光学部品・機構部品を追加することなく多重数を倍増させることが可能となり、その誤り率も十分低い値とすることが可能となった。
【0073】
次に、ページデータ番号1〜Nの各ページデータを記録/再生後に、ページデータ番号N+1〜2Nの各ページデータを記録/再生するための直線移動量と回転移動角度について説明する。
【0074】
上述した実施例においては、直線移動をする際に、記録/再生処理位置105が回転軸102上を相対的に通過するように設定されているが、直線移動をする際に、必ずしも記録/再生処理位置105が回転軸102上を相対的に通過せず、いわゆるオフセットを持たせた状態とすることも可能である。
【0075】
図8は、このような状態を説明するものである。
【0076】
ここで、ホログラム記録媒体101の回転軸(回転中心)102を通り、直線移動軸と垂直な線を線分L0(基準線)とし、回転軸(回転中心)102と記録/再生処理位置(光照射位置)105を結ぶ線を線分L1とする。また、線分L0と線分L1がなす角をα(ただし0≦α≦90°)とし、回転軸(回転中心)102と記録/再生処理位置(光照射位置)105との距離をRとする。ページデータ番号1〜Nの各ページデータを記録/再生後、本実施例方法にて同一の記録/再生処理位置(光照射位置)105にページデータ番号N+1〜2Nの各ページデータを記録/再生するには、これら2つの多重記録/再生処理の間で2R・sinαの距離だけ図8に示す正の直線移動方向に直線移動させるとともに、図8に示す正の回転移動方向にψ=2αの角度だけホログラム記録媒体101を回転移動させればよい。
【0077】
前述の非特許文献1によれば、照射光の波長を488 nm、参照光と信号光の角度差を60°とした場合、厚さ1 mmのホログラム記録媒体101に対するペリストロフィック多重の選択性はおよそ2.3°であるから、この場合には、αは1°程度以上に設定する必要がある。またクロストークを低減させるという観点からはαが大きいほうが望ましく、本実施例でα=90°と最大値に設定したのはクロストークの影響を最も低減させた状態とするためである。
【0078】
なお、上記直線移動と上記回転移動は同時に行ってもよいし、一方の終了の後、他方を行うようにしてもよい。
【0079】
なお、上記実施例における、角度範囲、角度間隔、参照光入射角度の順番、多重数、光源波長およびSLMやカメラデバイスの種類等は、上記実施例で用いた条件以外の種々の態様のものを採用することが可能である。また、位相共役再生においても上記実施例と同様の構成により実施することが可能である。
【符号の説明】
【0080】
1 レーザ光源
2 スペイシャルフィルタ
4 半波長板
5 ミラー
6、7 偏光ビームスプリッタ
8 SLM(空間変調器)
9、20 シャッタ
10、12、23、24 レンズ
13 開口
14 CCDカメラ
14a CCD
22 回転器(回転移動手段)
101 ホログラム記録媒体
102 回転軸(回転中心)
103 回転移動手段
104 直線移動手段
105 記録/再生処理位置
106 基準線
107 所望の記録領域
110 移動制御手段


【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録層を有する扁平状のホログラム記録媒体の記録/再生領域を記録/再生処理位置に移動せしめる記録媒体移動手段と、
該記録/再生処理位置において、一定方向からの光照射により前記ホログラム記録媒体の記録/再生領域に記録/再生処理を施す記録/再生処理手段と、を備え、
前記記録媒体移動手段が、前記ホログラム記録媒体を、該ホログラム記録媒体の回転軸を中心として回転せしめる記録媒体回転移動手段と、該記録媒体回転移動手段を支持するとともに前記記録/再生処理位置を該ホログラム記録媒体上で相対的に直線移動せしめる記録媒体直線移動手段と、からなる多重ホログラム記録/再生装置において、
前記ホログラム記録媒体の回転軸上の位置を通り、前記直線移動の方向に垂直となる線分を基準線としたとき該基準線で分けられる前記ホログラム記録媒体上の2つの領域の一方側から他方側に、前記記録媒体直線移動手段を用いて、該記録/再生処理位置が前記ホログラム記録媒体上で相対的に直線移動するように制御する移動制御手段を備えたことを特徴とする多重ホログラム記録/再生装置。
【請求項2】
前記移動制御手段による制御は、前記記録/再生処理位置が前記回転軸上を通るように設定されていることを特徴とする請求項1記載の多重ホログラム記録/再生装置。
【請求項3】
前記移動制御手段による制御は、前記記録媒体直線移動手段を用い、前記ホログラム記録媒体上の所定の起点から、前記相対的な直線移動をなし、次に、前記記録媒体回転移動手段を用い、回転角ψが180度となる回転移動を行い、この後、前記記録媒体直線移動手段を用い、前記所定の起点に向けて前記相対的な直線移動をなす、一連の移動操作に係る制御であることを特徴とする請求項2記載の多重ホログラム記録/再生装置。
【請求項4】
前記一連の移動操作がなされた後、ホログラム記録媒体の記録/再生領域の一部または全域に前記記録/再生処理が施されるように、前記記録媒体回転移動手段を用い、該起点から所定の角度だけ回転させる度に、前記一連の移動操作を行うことを特徴とする請求項3記載の多重ホログラム記録/再生装置。
【請求項5】
前記移動制御手段による制御は、前記記録媒体直線移動手段を用い、前記ホログラム記録媒体上の所定の起点から、前記相対的な直線移動をなし、次に、前記記録媒体回転移動手段を用い、回転角ψが所定の角度(−180度<ψ<180度)となる回転移動を行い、この後、前記直線移動と前記回転移動を交互に繰り返す、一連の移動操作による制御であることを特徴とする請求項2記載の多重ホログラム記録/再生装置。
【請求項6】
請求項5記載の前記一連の移動操作がなされた後、前記記録媒体回転移動手段を用い、回転角ψが180度となる回転移動を行い、次に、前記記録媒体直線移動手段を用い、請求項5記載の前記一連の移動操作を行うことを特徴とする請求項5記載の多重ホログラム記録/再生装置。
【請求項7】
前記多重記録/再生が角度多重記録/再生であることを特徴とする請求項1から6のうちいずれか1項記載の多重ホログラム記録/再生装置。
【請求項8】
扁平状のホログラム記録媒体を、該ホログラム記録媒体の回転軸を中心として回転移動せしめるとともに該ホログラム記録媒体を相対的に直線移動させ、記録/再生処理位置に対して一定方向からの光照射により、該記録/再生処理位置において、前記ホログラム記録媒体の所望の記録/再生領域に記録/再生処理を施す多重ホログラム記録/再生方法において、
前記所望の記録/再生領域に角度多重による前記記録/再生処理を施し、
次に、前記ホログラム記録媒体を該記録/再生処理位置に対し、前記回転軸を中心として180度に亘って回転移動せしめるとともに、前記回転軸上の位置を通過して前記所望の記録/再生領域に至るまで相対的に直線移動せしめ、
この後、該記録/再生領域に角度多重による前記記録/再生処理を再度施すことを特徴とする多重ホログラム記録/再生方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−252165(P2012−252165A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−124673(P2011−124673)
【出願日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【Fターム(参考)】