説明

太陽熱の吸熱方法と燃焼装置

【課題】光熱費を効果的に抑制できるようにした太陽熱の吸熱方法と、そのような方法を利用して、光熱費を削減できる燃焼装置を提供することを目的としている。
【解決手段】建物の窓部もしくは窓部近傍に、流体を充填した流体ラジエータ81を配置し、該流体ラジエータにより太陽熱を吸熱し、温度上昇した流体により、浴槽48の湯水を加熱するようにした太陽熱の吸熱方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、流体ラジエータを利用して太陽熱を吸熱利用する方法に係り、特に、流体ラジエータを利用して吸収した熱を、浴槽水に与え、省エネルギーをはかることができる燃焼装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、家屋など建物の窓において、窓からの冷気により生じるコールドドラフト、すなわち、床と天井で摂氏5度以上の違いが生じて、屋内で寒さを感じる現象を改善するために、温水ラジエータが利用されている。
すなわち、特許文献1においては、配管内に加熱した湯水を流す温水ラジエータでなる放熱部をもちいて、上記コールドドラフトを防止しようとするものである。
この文献では、温水ラジエータを、床下空間を使用したり、床上に突出させたりせずに設ける手法について記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−116974
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、特に、掃き出し窓部におけるコールドドラフトを対策しようとするもので、具体的には、掃き出し窓部の屋内側隣接床面部に、放熱部としての温水ラジエータを配置することを内容とするものである。
【0005】
しかしながら、このような技術は、建物の窓部から入りこむ冷気を対策しようとするもので、特に冬季の対策である。
しかしながら、建物の窓部は、冬季以外、特に夏季には、外の熱を屋内に導くことになる。この結果、エアコンなどを利用して冷房していると、屋内の冷房効率が落ちることから、光熱費がかさむという問題があるが、特許文献1の技術は、このような問題に対処できない。
【0006】
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、光熱費を効果的に抑制できるようにした太陽熱の吸熱方法と、そのような方法を利用して、光熱費を削減できる燃焼装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的は、第1の発明にあっては、建物の窓部もしくは室内や窓部近傍に、流体を充填した流体ラジエータを配置し、該流体ラジエータにより太陽熱を吸熱し、温度上昇した流体により、浴槽の湯水を加熱するようにした太陽熱の吸熱方法により、達成される。
上記構成によれば、窓部を介して流体ラジエータに流れる流体に吸熱することで、屋内がその分加熱されなくなり、室内の冷房に必要とされる光熱費を削減できる。
しかも、その熱は浴槽の温水に移されるので、風呂を焚きあげる燃料費を削減することができる。
このように、室内の冷房費と、風呂を沸かす燃料費の両方を削減できるので、光熱費削減の効果は大きい。
【0008】
また、上記目的は、第2の発明にあっては、浴槽の湯水を引き込んで循環させる循環管路と、該循環管路により引き込まれた湯水を風呂熱交換器を介して加熱するための燃焼手段と、建物の窓部もしくは窓部近傍に配置された流体ラジエータと、該流体ラジエータにより太陽熱を吸熱し、温度上昇した流体を前記風呂熱交換器に通して、前記循環管路に引き込まれた前記浴槽の湯水を加熱する構成とした燃焼装置により、達成される。
上記構成によれば、風呂を沸かす機能を持つ燃焼装置に、前記流体ラジエータを接続することで、窓部からの太陽熱エネルギーを風呂を沸かすエネルギーの一部として利用することができる燃焼装置を得ることができる。
【0009】
第3の発明は、第2の発明の構成において、前記流体ラジエータが、前記窓の開口を覆う位置と、該開口を開放する位置とに変位する構成としたことを特徴とする。
上記構成によれば、窓部からの太陽熱を吸収したい時にだけ流体ラジエータの流体に太陽熱を集めることができる。
【0010】
第4の発明は、第2または3のいずれかの発明の構成において、前記流体ラジエータの表面付近に温度検出手段を備えており、該温度検出手段の検出温度に基づいて、該流体ラジエータの流体を前記風呂熱交換器に導く構成としたことを特徴とする。
上記構成によれば、窓部もしくはその近傍にある流体ラジエータ自体の温度を検出することで、その時の流体ラジエータ内の流体の温度を知ることができ、該流体が十分に吸熱した際に、これを風呂熱交換器に導くことで、該吸熱した熱量を浴槽の湯水側に移すことができる。
【0011】
第5の発明は、第2ないし4のいずれかの発明の構成において、前記風呂熱交換器が、一次側配管に前記流体ラジエータへの流体が通され、該一次側配管に接する2次側配管に、前記循環管路により引き込まれた浴槽の湯水が通される構成としたことを特徴とする。
上記構成によれば、流体ラジエータ内の流体と、浴槽の湯水を一次側と二次側で完全に分離することにより、流体ラジエータの流体に浴槽の汚れ、すなわち髪の毛や垢等が混入することを有効に防止できる。
【0012】
第6の発明は、第2ないし5のいずれかの発明の構成において、流体ラジエータからの戻り配管が、前記燃焼手段により加熱される熱交換器に導かれて、加熱される構成としたことを特徴とする。
上記構成によれば、流体ラジエータ流れる流体を加熱することができるので、窓部、またはその近傍を温めて、コールドドラフト対策をすることもできる。
【0013】
第7の発明は、第6の発明の構成において、前記燃焼手段により加熱される熱交換器が、前記燃焼手段の燃焼により直接加熱される一次熱交換器と、該一次熱交換器に入る前の前記流体を導き、前記燃焼手段の燃焼にともなって発生する排気ガスの潜熱により加熱される二次熱交換器である潜熱回収用熱交換器であることを特徴とする。
上記構成によれば、前記潜熱回収用熱交換器を備えることで、前記燃焼手段の燃焼にともなって発生する排気ガスの潜熱を回収でき、より効果的に光熱費の削減をすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、この発明の好適な実施形態を添付図面を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0015】
図1は、本発明の実施形態に係る燃焼装置の一例を示すもので、この場合、燃焼装置30は、この実施形態では、風呂釜兼用の給湯暖房装置である。
図において、燃焼装置30は、機器ケース等でなる本体30−1を有している。燃焼装置30には浴槽48と後述する流体ラジエータ81および床暖房装置などの他の暖房装置と接続されている。
【0016】
本体41内には、給湯用の燃焼室31と、暖房(追焚き)用の燃焼室41とが設けられている。
給湯用の燃焼室31には、給湯用バーナ32と給湯一次熱交換器34が配置されている。給湯一次熱交換器34は、多数のフィンを備えている。該給湯一次熱交換器34の後段には、燃焼室の排ガスに含まれる潜熱を回収するための潜熱回収用熱交換器としての給湯二次熱交換器35が配置されている。すなわち、給湯二次熱交換器35は、バーナ32の燃焼により給湯一次熱交換器34が熱交換された後の、燃焼排気と接触する位置に設けられている。
【0017】
入水管36から入った上水は、まず、給湯二次熱交換器35に導かれ、該給湯二次熱交換器35から出た湯水は、配管に導かれてそのまま給湯一次熱交換器34に入って給湯用バーナ32により加熱されるようになっており、給湯一次熱交換器34から出た湯水は給湯配管37を介して、出湯されるようになっている。なお、給湯配管37には、この配管を分岐して湯張り電磁弁23が設けられており、該湯張り用電磁弁23が開かれると、湯張り配管24から、暖房シスターン59と後述する追焚き循環管路とに湯水が送られる。
【0018】
暖房(追焚き)用の燃焼室41には、暖房(追焚き)用バーナ(以下、「暖房用バーナ」という)42が備えられており、その後段に暖房一次熱交換器44が配置されている。暖房一次熱交換器44も、多数のフィンを備えている。この暖房一次熱交換器44の上には、燃焼室の排ガスに含まれる潜熱を回収するための潜熱回収用熱交換器としての暖房二次熱交換器45が配置されている。
【0019】
さらに、図1において、ガス管38は元ガス電磁弁39を介して分岐管46に導かれ、給湯用と暖房用の各バーナ32,42にそれぞれ導かれるようになっている。それぞれの分岐したガス管には比例弁が設けられていて、給湯用バーナ32と暖房(追焚き)用バーナ42の各バーナの燃焼能力の切り替え用の各電磁弁の開閉に対応して、弁開度が調整され、必要な燃料ガスの供給がなされるようになっている。
さらに、給湯用バーナ32の前段には給湯燃焼ファン33が、暖房用バーナ42の前段には暖房燃焼ファン43が配置され、それぞれ燃焼に必要な空気を制御するようになっている。
【0020】
なお、給湯二次熱交換器35と、暖房二次熱交換器45の直下には、ドレン受け部としての受け皿49が配置されている。
受け皿49には、燃焼排気中に存在する水蒸気が温度の低い各二次熱交換器35,45の表面で結露し、滴下したドレン(水)が溜まるようになっている。このドレンは窒素酸化物を含み、酸性のドレン水となっている。このドレンはドレン配管を介して中和器47に導かれ、該中和器47で中和処理されて排水管を介して排水される。
【0021】
暖房一次熱交換器44の入り管67、出口管68、暖房二次熱交換器45の入り管64、出口管63は、本実施形態では、流体ラジエータ81と、図示しない温水マットなどの暖房器に接続されて閉じた管路となっている。すなわち、この管路内には熱媒体となる流体が充填されており、流体はここでは、例えば、水が使用されている。
流体ラジエータ81(その構成は後述する。)からの戻り管72は、そのまま暖房二次熱交換器45の入り管64に接続されている。
暖房二次熱交換器45の出口管63は、空気抜きの貯水槽である暖房シスターン59に接続されており、該シスターンの出口管65は、暖房ポンプ57の入り側に接続されている。
暖房ポンプ57の出口管77は、管路66と暖房一次熱交換器44の入り管67とに分岐されている。管路66は、複数の駆動弁ヘッダーを介して、例えば暖房マットなどに接続されて、そこで熱交換される流体の出入りが制御される。
【0022】
暖房一次熱交換器44の出口管68は、風呂熱交換器53の入り管73と、流体ラジエータ81の往き管71とに分岐されている。風呂熱交換器53の入り管73は該風呂熱交換器53の一次側を構成している。風呂熱交換器53の出口管74は、流体ラジエータ81の戻り管72に接続され、該風呂熱交換器53で後述するように吸熱された流体が、該流体ラジエータ81や図示しない暖房(温水マット)からの戻り管72に導入されるようになっている。
ここで、風呂熱交換器53は、二重管で形成されており、内管路を一次側とすると、その外周を覆う二次側の管路である外周管路が浴槽48と接続された追焚き循環管路となり、一次側と二次側をそれぞれ流れる流体は非接触で熱交換されるようになっている。
【0023】
すなわち、風呂熱交換器53の外周管路の出口管が、浴槽48に向かう風呂往き管51とされており、浴槽48に接続されている。風呂往き管51には、風呂往きサーミスタ22が設けられており、浴槽48に入る湯水の温度を検出できるようにしている。
浴槽48から延びる風呂戻り管52が、風呂ポンプ55を介して風呂熱交換器53の外周管路の入り側に接続されている。この風呂戻り管52には、追焚き流量制御弁54と、風呂水流スイッチ56が配置されている。さらに、風呂戻り管52には浴槽48から器具側へ引き込まれる湯水の温度を検出する風呂サーミスタ21が設定されている。
また、図1の符合70は、燃焼装置30の制御手段を示しており、例えば、器具に内蔵された制御基板である。制御手段70は、燃焼装置30の運転において所定の運転シーケンスに従って制御を受ける上記各被制御部品と接続されている。
【0024】
次に、図2を参照して流体ラジエータ81について説明する。
流体ラジエータ(以下、「ラジエータ」という)81は、この実施形態では、直管型のラジエータであり、熱媒体となる流体を管状のラジエータ本体に通して、その周囲環境と熱交換する構成のものである。
ここで、本実施形態では、ラジエータ81は、建物の壁に形成された窓部の開口85を覆うように、屋内側に設置したり、窓部の開口85から少し離れて設置されてもよい。
ラジエータ81の設置において重要なのは、窓部の開口85との関係で、外部から入りこむ太陽光線にさらされる位置に設置することである。これにより、ラジエータ81内の流体が太陽光線により加熱される。言い換えると、窓部から入りこむ太陽熱をラジエータ81内の流体が吸熱し得る箇所に、該ラジエータ81が配置される必要がある。
【0025】
ラジエータ81は、このような機能を果たすため、例えば縦方向に2本の管がペア管84とされて、これを複数もしくは多数組並列的に並べて形成した2つの本体86,86を有している。
ペア管84には、本体30−1から延びる往き管71から流体が導入され、各本体86の各ペア管84を通って、器具への戻り管72から本体30−1に戻るようになっている。
さらに、好ましくは、各本体86,86は、変位可能に形成されている。
例えば、本体86,86は、その外端部の縦方向に延びる位置の上端および下端にそれぞれ支軸83,83を設けて、窓枠の対応部分に予め設けた図示しない軸受に対して軸止めすることにより、観音開きのように開閉させることで変位できるようになっている。
【0026】
この場合、各本体86,86にそれぞれ、器具から延びる往き管71と戻り管72を接続してもよいし、図示のように本体86,86を閉めて、窓部を覆う状態とした際に、一方の本体86と他方の本体86とをつなぐジョイントを設ければ、一方の本体86にだけ器具から延びる往き管71と戻り管72を接続する構成としてもよい。
また、ラジエータ81の流体の温度を検出する温度センサ87を設けている。温度センサ87は、窓部において、太陽光線により加熱されたラジエータ81内の流体の温度を検出できる個所を選んで設定されており、例えば、ラジエータ81の表面に接するように配置することができる。
【0027】
図3および図4は、燃焼装置30の制御部70により、ラジエータ81を運転する際の運転例を示すフローチャートである。
ここでは、例えば、夏季もしくは気温の高い日に、室内を冷房する際において、以下の運転をすることで、冷房費を低減することができる。
先ず、燃焼装置30の制御部70と接続されたリモコンなどの操作ボタンやスイッチをオンする(ST1)。
これにより、図1の風呂ポンプ55がオンされる(ST2)。
風呂ポンプ55が駆動されると、浴槽48への往き管51と戻り管52でなる循環管路に該浴槽48の残水が引き込まれる。そして、制御部70は、一定時間で風呂水流スイッチ56がオンした場合には、浴槽48に残水があると判断して、ST4に進む。
他方、ST3で風呂水流スイッチ56がオンしなかった場合には、ST11に進む(後述)。
【0028】
次に、ST4では、風呂サーミスタ21により、循環管路(追焚き管路)に引き込んだ浴槽の残水の温度を検出し、制御部70は、ST5において、さらに、図2で説明したラジエータ81の温度センサ87による温度を見る、温度センサ87の検出温度が、風呂サーミスタ21の検出温度よりも高い場合には、ラジエータ81内の流体温度が、太陽熱を吸収して熱いと判断し、図1の暖房ポンプ57を駆動する。
その後もラジエータ81の温度センサ87を見続けて、ST5の判断を続ける。
そして、ST5において、温度センサ87の検出温度が、風呂サーミスタ21の検出温度よりも高くない状態となった時、あるいは、最初から温度センサ87の検出温度が、風呂サーミスタ21の検出温度よりも高くない場合には、ST7に進み、風呂ポンプ55を停止し、ST8で、一定時間の経過を待つ。一定時間経過後、ラジエータ81内の流体が太陽熱を吸熱したころに、またST2からの上記した処理を進める。
【0029】
上記ST3で風呂水流スイッチ56がオンしなかった場合は、浴槽48に残水を確認できなかったので、図4のステップ11に進む。
ここでは、制御部70は、湯張り用電磁弁23を開いて、燃焼を行わずに風呂往き管51と風呂戻り管52の両方から、浴槽48に注水を行う(ST11)。ここでは、最初10リットル注水する。
続いて、風呂ポンプ55を駆動し(ST12)、風呂水流スイッチ56のオンを確認する(ST13)。つまり、風呂水流スイッチ56のオンが確認できるまでは、ステップ11にもどって繰り返し10リットル注水を行う。浴槽48に風呂往き管51と風呂戻り管52をつなぐ循環金具48aとの関係で、浴槽水を確実に引き込む位置まで注水を繰り返す。
【0030】
風呂水流スイッチ56のオンを確認したら、風呂ポンプ55を停止する(ST14)。
続いて、浴槽48の浴槽水の水位を、図1の水位センサ78で検出を開始し(ST15)、浴槽48へ注水をしながら(ST16)、暖房ポンプ57を駆動する。ただし、この時の暖房ポンプ57の駆動は、追焚き循環管路の循環流量を少なくするようにして、風呂熱交換器53における熱交換を適切に行うようにする(ST17)。
浴槽48への注水を設定水位まで行い(ST18)、設定水位となったら、浴槽48への注水を停止する(ST19)。
風呂ポンプ55を駆動して(ST20)、風呂水流スイッチ56のオンを確認し(ST21)、オン信号が得られなければ、ST16までもどって注水を行う。オン信号が得られたら、図3のST5に戻り、ラジエータ81の温度が、その流体に太陽熱を吸熱していると判断される間、暖房ポンプ57による循環を続ける。
【0031】
以上述べたように、本実施形態によれば、このようにして、図1の風呂を沸かす機能を持つ燃焼装置30に、図2のラジエータ81を接続することで、窓部からの太陽熱エネルギーを風呂を沸かすエネルギーの一部として利用することができる。
そして、窓部を介してラジエータ81に流れる流体に吸熱することで、屋内がその分加熱されなくなり、室内の冷房に必要とされる光熱費を削減できる。
しかも、その熱は浴槽48の湯水に移されるので、風呂を焚きあげる燃料費を削減することができる。
このように、室内の冷房費と、風呂を沸かす燃料費の両方を削減できるので、光熱費削減の効果は大きい。
また、この燃焼装置30では、潜熱回収用熱交換器(給湯二次熱交換器35、暖房二次熱交換器45)を備えることで、燃焼手段の燃焼にともなって発生する排気ガスの潜熱を回収して、湯水の加熱に利用でき、より効果的に光熱費の削減をすることができる。
また、燃焼装置30では、ラジエータ81を流れる流体を加熱することもできるので、冬季などの寒い季節においては、窓部、またはその近傍を温めて、コールドドラフト対策をすることもできる。
【0032】
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
燃焼装置30は、風呂の追焚き・暖房と給湯の複合型給湯装置であるが、これに限らず、給湯機能のない燃焼装置に本発明を適用することもできる。
また、上記実施形態で説明した構成の一部と、上記で説明しない他の構成と組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の燃焼装置の実施形態を示す系統図。
【図2】図1の燃焼装置に組み合わせる流体ラジエータの実施形態を示す説明図。
【図3】図1の燃焼装置の運転例を示すフローチャート。
【図4】図1の燃焼装置の運転例を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0034】
30・・・燃焼装置、30−1・・・本体、31,41・・・燃焼室、32・・・給湯用バーナ、34・・・給湯一次熱交換器、35・・・給湯二次熱交換器、36・・・入水管、37・・・給湯配管、38・・・ガス管、42・・・暖房用バーナ、44・・・暖房一次熱交換器、45・・・暖房二次熱交換器、48・・・浴槽、55・・・風呂ポンプ、57・・・暖房ポンプ、81・・・流体ラジエータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の窓部もしくは室内や窓部近傍に、流体を充填した流体ラジエータを配置し、該流体ラジエータにより太陽熱を吸熱し、温度上昇した流体により、浴槽の湯水を加熱するようにしたことを特徴とする、太陽熱の吸熱方法。
【請求項2】
浴槽の湯水を引き込んで循環させる循環管路と、
該循環管路により引き込まれた湯水を風呂熱交換器を介して加熱するための燃焼手段と、
建物の窓部もしくは窓部近傍に配置された流体ラジエータと、
該流体ラジエータにより太陽熱を吸熱し、温度上昇した流体を前記風呂熱交換器に通して、前記循環管路に引き込まれた前記浴槽の湯水を加熱する構成とした
ことを特徴とする燃焼装置。
【請求項3】
前記流体ラジエータが、前記窓の開口を覆う位置と、該開口を開放する位置とに変位する構成としたことを特徴とする請求項2に記載の燃焼装置。
【請求項4】
前記流体ラジエータの表面付近に温度検出手段を備えており、該温度検出手段の検出温度に基づいて、該流体ラジエータの流体を前記風呂熱交換器に導く構成としたことを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載の燃焼装置。
【請求項5】
前記風呂熱交換器が、一次側配管に前記流体ラジエータへの流体が通され、該一次側配管に接する2次側配管に、前記循環管路により引き込まれた浴槽の湯水が通される構成としたことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の燃焼装置。
【請求項6】
流体ラジエータからの戻り配管が、前記燃焼手段により加熱される熱交換器に導かれて、加熱される構成としたことを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の燃焼装置。
【請求項7】
前記燃焼手段により加熱される熱交換器が、前記燃焼手段の燃焼により直接加熱される一次熱交換器と、該一次熱交換器に入る前の前記流体を導き、前記燃焼手段の燃焼にともなって発生する排気ガスの潜熱により加熱される二次熱交換器である潜熱回収用熱交換器であることを特徴とする請求項6に記載の燃焼装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−174756(P2009−174756A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−12655(P2008−12655)
【出願日】平成20年1月23日(2008.1.23)
【出願人】(000129231)株式会社ガスター (277)
【Fターム(参考)】