説明

太陽電池の製造方法

【課題】細線化された場合でも高い密着強度を有するとともに低い電極抵抗を有する電極形成して光電変換効率に優れた太陽電池を製造できる太陽電池の製造方法を得ること。
【解決手段】半導体基板の一面上に絶縁膜からなる反射防止膜を形成する工程と、反射防止膜上に、ガラス粒子を含むガラスペーストを受光面側電極と略同等の形状に配置して受光面側ガラス層を形成する工程と、ガラス粒子のガラス移転点以上の温度で受光面側ガラス層を焼成して受光面側ガラス層を半導体基板まで貫通させる工程と、受光面側ガラス層を除去して、反射防止膜における受光面側ガラス層が配置されていた領域に半導体基板に達する開口を形成する工程と、開口内に、導電性ナノ粒子を含み低温焼成により導電性を発揮する低温焼成導電ペーストを配置する工程と、低温焼成導電ペーストを低温で焼成して半導体基板に直接接合する受光面側電極を形成する工程と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の太陽電池は、多結晶シリコンもしくは単結晶シリコンのp型シリコン基板の面全体にn型の拡散層が形成され、受光面側の表面の微小な凹凸が設けられている。また、微小な凹凸上には反射防止膜が形成され、その上に櫛形状に受光面側電極が設けられている。一方、p型シリコン基板の裏面には、裏面全体に電極が設けられている。
【0003】
太陽電池の製造方法について説明する。例えばアルカリ溶液とアルコールとの混合液やフッ酸と硝酸との混酸溶液によるウェットエッチングプロセスを用いるか、または反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)法によるドライエッチングプロセスを用いて、p型多結晶シリコン基板の表面に微小凹凸を形成する。この表面の微細凹凸は外部からの光の反射を抑えて光を太陽電池内に閉じ込め、光を電気に変換する効率を上げるために形成されるものである。
【0004】
次に、例えばオキシ塩化リン(POCl)ガス中での気相拡散法によりp型多結晶シリコン基板の表面にリンを拡散してn型拡散層を形成する。つぎに、リンの拡散工程において表面に形成された酸化膜を、p型多結晶シリコン基板をフッ化水素に浸して除去する。その後、p型多結晶シリコン基板の受光面側の表面(n型拡散層の表面)に、反射防止膜として窒化シリコン膜をプラズマ化学的気層成長(プラズマCVD)法により形成する。
【0005】
次に、p型多結晶シリコン基板の受光面側の表面に、ガラス成分を含む銀ペーストを用いた印刷法により櫛形状にパターン化した受光面側電極の電極パターンを形成する。そして、パターン形成した銀ペーストを例えば200℃で乾燥した後に例えば700℃〜800℃で焼成することにより、銀ペースト中のガラス成分によって反射防止膜が除去されて(ファイヤースルー)、受光面側電極とn型拡散層との間で電気的な導通が得られる。
【0006】
次に、アルミニウムペーストを用いた印刷法によりp型多結晶シリコン基板の裏面のほぼ全面に裏面電極の電極パターンを形成し、また銀ペーストを用いた印刷法によりp型多結晶シリコン基板の裏面の一部に外部取り出し電極の電極パターンを形成する。そして、電極パターンを例えば200℃で乾燥した後に例えば700℃〜800℃で焼成して裏面側電極を形成する。以上のようにして、太陽電池が完成する。
【0007】
このように形成される太陽電池では、受光面の面積を増加させて変換効率を向上させるために、受光面側電極の細線化が行われている。しかし、電極を細線化すると電極の断面積が減少して電極の電極抵抗値が高くなる。すなわち、電極を細線化すると、1回の印刷工程では形成される電極の断面積が小さいため十分に低い電極抵抗値が得られず、太陽電池の特性劣化が起こる。
【0008】
このため、電極の断面積を確保して電極抵抗の低抵抗化を図るために、電極とシリコン基板との接触面積に対して電極の高さを高くしたアスペクト比(電極高さ/電極幅)の高い電極形成が必要となる。高アスペクト比の電極は複数回の印刷工程により形成可能である。しかし、この場合には電極剥離の問題や生産効率の低下という問題が発生する。特に電極幅が50μm以下になると多数の積層印刷が必要となり、これらの問題が顕著となる。
【0009】
ここで、受光面側電極は、銀を主成分として低融点ガラスを混入したペーストを用いて電極を形成しており、ペーストに含まれるガラス成分を増やすことで電極の密着強度を向上させることができる。しかし、ガラスは絶縁物なので、ガラス成分を増やすと電極抵抗が高くなり、太陽電池の特性劣化の原因となる。
【0010】
これを解決するための方法として、例えば低融点ガラスを含むペーストで電極を形成・焼成した後にフッ化水素酸で浸漬処理し、電極中のガラス成分を溶解して電極の抵抗値を下げることにより太陽電池の特性を上げる例が示されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開平9−213979号公報
【特許文献2】特開平10−233518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上記従来の技術のように電極中のガラス成分を溶解して電極の抵抗値を下げることは電極の密着強度も下げることになり、電極の信頼性が劣化する、という問題あった。
【0013】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、細線化された場合でも高い密着強度を有するとともに低い電極抵抗を有する電極を形成して光電変換効率に優れた太陽電池を製造できる太陽電池の製造方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる太陽電池の製造方法は、半導体基板の一面上に受光面側電極を有する太陽電池の製造方法であって、前記半導体基板の一面上に絶縁膜からなる反射防止膜を形成する第1工程と、前記反射防止膜上における前記受光面側電極の形成領域に、ガラス粒子を含むガラスペーストを前記受光面側電極と略同等の形状に配置して受光面側ガラス層を形成する第2工程と、前記ガラス粒子のガラス移転点以上の温度で前記受光面側ガラス層を焼成して前記受光面側ガラス層を前記半導体基板まで貫通させる第3工程と、前記受光面側ガラス層を除去して、前記反射防止膜における前記受光面側ガラス層が配置されていた領域に前記半導体基板に達する開口を形成する第4工程と、前記開口内に、導電性ナノ粒子を含み低温焼成により導電性を発揮する低温焼成導電ペーストを配置する第5工程と、前記低温焼成導電ペーストを低温で焼成して前記半導体基板に直接接合する前記受光面側電極を形成する第6工程と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、電極強度を低下させることなく細線化された低抵抗な電極を形成することができ、電極の電気抵抗値に起因した太陽電池の光電変換効率の低下および電極の剥離が防止され、良好な太陽電池特性を有する太陽電池を作製することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1−1】図1−1は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池の構成を説明するための断面図である。
【図1−2】図1−2は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池の構成を説明するための断面図である。
【図1−3】図1−3は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池の構成を説明するための図であり、受光面側からみた太陽電池の上面図である。
【図1−4】図1−4は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池の構成を説明するための図であり、受光面と反対側からみた太陽電池の下面図である。
【図1−5】図1−5は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池の構成を説明するための図であり、太陽電池の受光面側を拡大して示す断面図である。
【図2−1】図2−1は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池の製造工程の一例を説明するための断面図である。
【図2−2】図2−2は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池の製造工程の一例を説明するための断面図である。
【図2−3】図2−3は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池の製造工程の一例を説明するための断面図である。
【図2−4】図2−4は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池の製造工程の一例を説明するための断面図である。
【図2−5】図2−5は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池の製造工程の一例を説明するための断面図である。
【図2−6】図2−6は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池の製造工程の一例を説明するための断面図である。
【図2−7】図2−7は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池の製造工程の一例を説明するための断面図である。
【図2−8】図2−8は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池の製造工程の一例を説明するための断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池の製造工程の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明にかかる太陽電池の製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。
【0018】
実施の形態1.
図1−1〜図1−5は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池1の構成を説明するための図であり、図1−1および図1−2は太陽電池1の断面図、図1−3は、受光面側からみた太陽電池1の上面図、図1−4は、受光面と反対側からみた太陽電池1の下面図である。図1−1は、図1−3および図1−4のA−A方向における断面図である。図1−2は、図1−3および図1−4のB−B方向における断面図である。図1−5は、太陽電池1の受光面側を拡大して示す断面図である。
【0019】
本実施の形態にかかる太陽電池1においては、第1の導電型の半導体基板2であるp型単結晶シリコン基板の受光面側にリン拡散によって第2の導電型のn型不純物拡散層3が厚み0.2μm程度で形成されて、pn接合を有する半導体基板11が形成されているとともに、n型不純物拡散層3上にシリコン窒化膜(SiN膜)よりなる反射防止膜4が形成されている。なお、第1の導電型の半導体基板としてはp型単結晶のシリコン基板に限定されず、p型多結晶のシリコン基板やn型の多結晶のシリコン基板、n型の単結晶シリコン基板を用いてもよい。
【0020】
また、半導体基板11(n型不純物拡散層3)の受光面側の表面には、光利用率を向上させるために、テクスチャー構造として微小凹凸3aが10μm程度の深さで形成されている。微小凹凸3aは、受光面において外部からの光を吸収する面積を増加し、受光面における反射率を抑え、光を閉じ込める構造となっている。
【0021】
反射防止膜4は、シリコン窒化膜(SiN膜)、シリコン酸化膜(SiO膜)や酸化チタン膜(TiO)膜などの絶縁膜からなる。また、半導体基板11の受光面側には、長尺細長の表銀グリッド電極5が複数並べて設けられ、この表銀グリッド電極5と導通する太い表銀バス電極6が該表銀グリッド電極5と略直交するように設けられており、それぞれ底面部においてn型不純物拡散層3に電気的に接続している。表銀グリッド電極5および表銀バス電極6は銀材料により構成されている。表銀グリッド電極5および表銀バス電極6は、反射防止膜4に形成された開口4aに形成されている。
【0022】
表銀グリッド電極5は、所定の幅および間隔で略平行に配置され、半導体基板11の内部で発電した電気を集電する。また、表銀バス電極6は、所定の幅を有するとともに太陽電池1枚当たりに例えば2本〜3本配置され、表銀グリッド電極5で集電した電気を外部に取り出す。そして、表銀グリッド電極5と表銀バス電極6とにより第1電極である受光面側電極12が構成される。受光面側電極12は、半導体基板11に入射する太陽光を遮ってしまうため、可能なかぎり面積を小さくすることが発電効率向上の観点では望ましく、図1−3に示すような櫛型の表銀グリッド電極5とバー状の表銀バス電極6として配置してするのが一般的である。
【0023】
一方、半導体基板11の裏面(受光面と反対側の面)には、全体にわたってアルミニウム材料からなる裏アルミニウム電極7が設けられ、また表銀バス電極6と略同一方向に延在して銀材料からなる裏銀電極8が取り出し電極として設けられている。そして、裏アルミニウム電極7と裏銀電極8とにより第2電極である裏面側電極13が構成される。
【0024】
また、半導体基板11の裏面(受光面と反対側の面)側の表層部であって裏アルミニウム電極7の下部には、焼成によるアルミニウム(Al)とシリコン(Si)との合金層が形成され、その下にはアルミニウム拡散による高濃度不純物を含んだp+層(BSF(Back Surface Field))(図示せず)が形成されている。p+層(BSF)は、BSF効果を得るために設けられ、p型層(半導体基板2)中の電子が消滅しないようにバンド構造の電界でp型層(半導体基板2)電子濃度を高めるようにする。
【0025】
このように構成された太陽電池1では、太陽光が太陽電池1の受光面側から半導体基板11のpn接合面(半導体基板2とn型不純物拡散層3との接合面)に照射されると、ホールと電子が生成する。pn接合部の電界によって、生成した電子はn型不純物拡散層3に向かって移動し、ホールはp+層に向かって移動する。これにより、n型不純物拡散層3に電子が過剰となり、p+層にホールが過剰となる結果、光起電力が発生する。この光起電力はpn接合を順方向にバイアスする向きに生じ、n型不純物拡散層3に接続した受光面側電極12がマイナス極となり、p+層に接続した裏アルミニウム電極7がプラス極となって、図示しない外部回路に電流が流れる。
【0026】
以上のように構成された本実施の形態にかかる太陽電池1では、例えば受光面側電極12の電気抵抗値が1.5×10−6Ω・m以下程度の低抵抗値とされ、さらに半導体基板11(n型不純物拡散層3)との密着強度が良好とされている。これにより、本実施の形態にかかる太陽電池1では、受光面側電極12の電気抵抗値に起因した太陽電池の光電変換効率の低下および受光面側電極12の剥離が防止され、良好な太陽電池特性を有する太陽電池が実現されている。このような本実施の形態にかかる太陽電池1では、表銀グリッド電極5の幅が例えば50μm以下に細線化された場合においても、良好な太陽電池特性を有する太陽電池が実現可能である。
【0027】
以下、本実施の形態にかかる太陽電池1の製造方法について図面に沿って説明する。図2−1〜図2−8は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池1の製造工程の一例を説明するための断面図である。図3は、本発明の実施の形態1にかかる太陽電池1の製造工程の一例を説明するためのフローチャートである。
【0028】
まず、半導体基板2として例えば数百μm厚のp型単結晶シリコン基板を用意し、基板洗浄を行う。p型単結晶シリコン基板は、溶融したシリコンを冷却固化してできたインゴットをワイヤーソーでスライスして製造するため、表面にスライス時のダメージが残っている。そこで、p型単結晶シリコン基板をフッ酸などの酸または加熱したアルカリ溶液中、例えば水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して表面をエッチングすることにより、シリコン基板の切り出し時に発生してp型単結晶シリコン基板の表面近くに存在するダメージ領域を取り除く。その後、純水で洗浄する(ステップS10、図2−1)。
【0029】
ダメージ除去に続いて、例えば水酸化ナトリウムとイソプロピルアルコール(IPA)との混合溶液にp型単結晶シリコン基板を浸漬して該p型単結晶シリコン基板の異方性エッチングを行ない、p型単結晶シリコン基板の受光面側の表面に10μm程度の深さで微小凹凸3aを形成してテクスチャー構造を形成する(ステップS20、図2−2)。このようなテクスチャー構造をp型単結晶シリコン基板の受光面側に設けることで、太陽電池1の表面側で光の多重反射を生じさせ、太陽電池1に入射する光を効率的に半導体基板11の内部に吸収させることができ、実効的に反射率を低減して変換効率を向上させることができる。アルカリ溶液で、ダメージ層の除去およびテクスチャー構造の形成を行う場合は、アルカリ溶液の濃度をそれぞれの目的に応じた濃度に調整し、連続処理をする場合がある。また、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)などドライエッチングプロセスでp型単結晶シリコン基板の表面に1μm〜3μm程度の深さの微小凹凸3aを形成しても良い。
【0030】
つぎに、拡散処理を行って半導体基板2にpn接合を形成する(ステップS30)。すなわち、リン(P)等のV族元素を半導体基板2に拡散等させて数百nm厚のn型不純物拡散層3を形成する。ここでは、表面にテクスチャー構造を形成したp型単結晶シリコン基板に対して、オキシ塩化リン(POCl)ガス中で気相拡散法により高温で熱拡散によりリンを拡散させてpn接合を形成する。これにより、第1導電型層であるp型単結晶シリコンからなる半導体基板2と、該半導体基板2の受光面側に形成された第2導電型層であるn型不純物拡散層3と、によりpn接合が構成された半導体基板11が得られる。
【0031】
このときの拡散させるリン濃度は、オキシ塩化リン(POCl)ガスの濃度および温度雰囲気、加熱時間により制御することが可能である。半導体基板2の表面に形成されたn型不純物拡散層3のシート抵抗は、例えば40Ω/□〜60Ω/□とする。
【0032】
ここで、n型不純物拡散層3の形成直後の表面には拡散処理中に表面に堆積したガラス質(燐珪酸ガラス、PSG:Phospho-Silicate Glass)層が形成されているため、該リンガラス層をフッ酸溶液等を用いて除去する。
【0033】
なお、図中における記載は省略しているが、n型不純物拡散層3は半導体基板2の全面に形成される。そこで、半導体基板2の裏面等に形成されたn型不純物拡散層3の影響を取り除くために、半導体基板2の受光面側のみにn型不純物拡散層3を残して、それ以外の領域のn型不純物拡散層3を除去する。
【0034】
次に、光電変換効率改善のために、半導体基板11の受光面側の一面、すなわちn型不純物拡散層3上に反射防止膜4を一様な厚みで形成する(ステップS40、図2−3)。反射防止膜4の膜厚および屈折率は、光反射を最も抑制する値に設定する。反射防止膜4の形成は、例えばプラズマCVD法を使用し、シラン(SiH)ガスとアンモニア(NH)ガスの混合ガスを原材料に用いて、例えば300℃以上、減圧下の条件で反射防止膜4として窒化シリコン膜を成膜形成する。屈折率は例えば2.0〜2.2程度であり、膜厚は例えば60nm〜80nm程度である。なお、反射防止膜4として、屈折率の異なる2層以上の膜を積層してもよい。また、反射防止膜4の形成方法は、プラズマCVD法の他に蒸着法、熱CVD法などを用いてもよい。なお、このようにして形成される反射防止膜4は絶縁体であることに注意すべきであり、受光面側電極12をこの上に単に形成しただけでは、太陽電池として作用しない。
【0035】
ついで、スクリーン印刷により裏面側電極13(焼成前)を形成する(ステップS50、図2−4)。まず、半導体基板11の裏面側(受光面と反対側)の面に、外部との導通を取る電極である裏銀電極8の形状に電極材料ペーストである銀ペーストをスクリーン印刷によって塗布し、乾燥させる。つぎに、裏銀電極8の部分を除いた半導体基板11の裏面側の面に、裏アルミニウム電極7の形状に電極材料ペーストであるアルミニウムペースト7aをスクリーン印刷によって塗布し、乾燥させる。なお、図中ではアルミニウムペースト7aのみを示しており、銀ペーストの記載を省略している。スクリーン印刷は、印刷マスクに銀粒子またはアルミニウム粒子を含むペーストをスキイジで押し込み、印刷マスクの開口を透過してパターン形成を行う。印刷マスクには、金属メッシュ上に写真製版法で抜かれた樹脂膜のパターンが形成されている。
【0036】
つぎに、次に銀を含む電極材料ペーストを用いたスクリーン印刷法により、複数本の表銀グリッド電極5と数本の表銀バス電極6とからなる受光面側電極12を形成する(焼成前)。受光面側電極12は、太陽電池1の表面で発生した電子を集める機能を持つが、太陽光を遮断し、発電に寄与しない部分でもある。このため、できるだけ受光面側電極12の幅を細くして面積を小さくすることが望ましい。
【0037】
しかし、この場合には、受光面側電極12の電極断面積が小さくなり、抵抗が大きくなるため、太陽電池特性の劣化の原因となる。そこで、受光面側電極12を積層形成して高さを高くし、断面積を大きくすると良い。しかし、積層部分では電極剥離が起き易く、また印刷−乾燥プロセスが増加し、電極の位置合わせが必要となり工程が複雑となる。
【0038】
そこで、従来の銀を含む電極材料ペーストよりも導電性の高いペースト、例えば銀ナノ粒子を含み低温焼成により導電性を示す電極材料ペーストを用いることで細線でも単層または2層程度で十分な導電率を有する受光面側電極を実現できる可能性がある。ここで低温焼成とは、100℃〜300℃程度の温度での焼成である。実際には、銀ナノ粒子を含む電極材料ペーストは、150℃〜250℃程度の温度の乾燥工程で導電性を示す。
【0039】
ただし、最初に銀ペーストを用いて裏銀電極のみを高温焼成プロセスにより形成し、つぎに銀ナノ粒子を含み低温焼成により導電性を示す電極材料ペーストを塗布・乾燥させて受光面側電極を形成しても、絶縁膜である反射防止膜が半導体基板11の受光面側の一面、すなわちn型不純物拡散層3上に形成されているため、受光面側電極と半導体基板11(n型不純物拡散層3)との電気的接続は取れない。
【0040】
また、銀ペーストを用いて裏銀電極を形成し(焼成前)、銀ナノ粒子を含み低温焼成により導電性を示す電極材料ペーストを塗布・乾燥させて受光面側電極を形成した後、裏銀電極と受光面電極とを同時に高温プロセスにより焼成した場合も受光面側電極と半導体基板11(n型不純物拡散層3)との電気的接続は取れない。
【0041】
従来の受光面電極の形成に用いる銀ペーストはガラス粒子を含み、少なくとも400℃以上の高温プロセスで焼成することでガラス粒子が溶融して反射防止膜をファイヤースルーすることで、受光面側電極と半導体基板11(n型不純物拡散層3)とが接続して電気的接続が取られている。しかしながら、銀ナノ粒子を含み低温焼成により導電性を示す電極材料ペーストはガラス成分を含まないため、上記のような方法では、受光面側電極と半導体基板11(n型不純物拡散層3)との電気的接続は取れない。
【0042】
そこで、本実施の形態では、以下のような方法により受光面側電極を形成する。すなわち、裏面側電極13を形成した後に、まずn型不純物拡散層3上における受光面側電極12の形成領域に受光面側電極12と同等の形状にガラスペーストをスクリーン印刷法で印刷することにより、受光面ガラス層21をn型不純物拡散層3上に形成する(ステップS60、図2−5)。なお、受光面ガラス層21は、受光面側電極12の形成領域よりも多少広い幅で形成してもよい。
【0043】
ガラスペーストは、平均粒径が1μm以下のガラス粒子、樹脂、溶剤を含んで構成される。ガラス粒子の平均粒径によって該ガラス粒子が溶ける温度(ガラス転移点)が変わる。ガラス粒子の平均粒径が小さい方がガラス粒子が溶ける温度(ガラス転移点)が低くなり、また反射防止膜4の上に電極形状に一様に細かく分散して、ムラのないガラス膜で反射防止膜4の上を覆うことができる。このため、ガラスペーストに含まれるガラス粒子の平均粒径は1μm以下であることが好ましい。また、ガラスペーストに含まれるガラス粒子の平均粒径の下限は特に限定されないが、生産的な観点から実際に製造可能なガラス粒子の平均粒径を考慮するとガラス粒子の平均粒径の下限は0.1μm程度である。
【0044】
ガラスペーストにおけるガラス粒子の含有量は2重量%〜15重量%である。ガラスペーストにおけるガラス粒子の含有量が2重量%未満である場合には、反射防止膜4を十分にファイヤースルーができないので、受光面側電極と半導体基板11(n型不純物拡散層3)との電気的接続が得られない。また、ガラスペーストにおけるガラス粒子の含有量が15重量%より大である場合には、ガラス成分が厚く積層されるため後の工程での受光面ガラス層21の除去が困難になり、また受光面ガラス層21の除去のためのエッチング処理で反射防止膜4がエッチングされて薄くなり、反射防止膜4としての機能を十分に発揮できなくなる、という不具合が発生する。また、受光面ガラス層21の除去のためのエッチング処理が不足すると受光面側電極と半導体基板11(n型不純物拡散層3)との電気的接続が得られない、という不具合が発生する。
【0045】
本実施の形態では、平均粒径が0.5μmのガラス粒子をガラスペースト重量に対して10重量%と、バインダーとしてのエチルセルロース樹脂と、溶剤としてのテルピネオールとを用いて調製したガラスペーストを使用し、受光面側電極12に対応したライン状、すなわち表銀グリッド電極5と表銀バス電極6とに対応したライン状に受光面ガラス層21を形成した。表銀グリッド電極5に対応した受光面ガラス層21としては、幅100μm、厚さ8μmの受光面ガラス層21を形成した。
【0046】
つぎに、受光面ガラス層21および裏面側電極13(焼成前)に対して同時に焼成処理を行う(ステップS70、図2−6)。焼成処理は、例えば赤外線加熱炉を用いて例えば750℃〜800℃以上の温度で行う。また、焼成温度は、少なくとも受光面ガラス層21に含まれるガラス粒子のガラス移転点以上の温度である。受光面側電極12の形状に形成した受光面ガラス層21のガラス粒子はこの焼成処理により溶融し、受光面のn型不純物拡散層3上に形成した反射防止膜4である絶縁膜を侵食し、半導体基板11(n型不純物拡散層3)に達する。
【0047】
一方、半導体基板11の裏面(受光面と反対側の面)では、銀ペーストが焼成により裏銀電極8となり、アルミニウムペースト7aが裏アルミニウム電極7となる。なお、図中では裏アルミニウム電極7のみを示しており、裏銀電極8の記載を省略している。また、裏アルミニウム電極7の下部には、焼成により裏アルミニウム電極7のアルミニウム(Al)と半導体基板11のシリコン(Si)とが反応してアルミニウム合金層が形成され、その下にはアルミニウム拡散によりp+層(BSF)(図示せず)が形成される。
【0048】
つぎに、焼成後の半導体基板11から、受光面に形成した受光面ガラス層21を除去する(ステップS80、図2−7)。受光面ガラス層21の除去は、例えばフッ酸と純水とを体積で1:10の割合で混合した液に3分間浸漬してエッチングすることにより行う。これにより、受光面に形成した受光面ガラス層21が除去され、反射防止膜4には半導体基板11(n型不純物拡散層3)に達する開口4aが形成される。
【0049】
受光面ガラス層21を除去した後に、銀ナノ粒子を含み低温焼成により導電性を示す低温焼成導電ペーストを用いて受光面側電極12の形成(焼成前)を行う(ステップS90)。すなわち、半導体基板11(n型不純物拡散層3)の受光面における受光面側電極12の形成領域に、開口4aを埋め込むようにして低温焼成導電ペーストをスクリーン印刷法によって塗布し、乾燥させる。低温焼成導電ペーストの印刷に用いる印刷マスクの金属メッシュ上には、受光面ガラス層21を形成したマスクと同じ位置に写真製版法で抜かれた樹脂膜のパターンが形成されている。本実施の形態では、この印刷マスクを用いて表銀グリッド電極幅が30μm、表銀バス電極幅が1.0mmの形状で低温焼成導電ペーストを印刷した。なお、低温焼成導電ペーストの印刷は、単層でもよくまたは積層層印刷してもよい。また、銀ナノ粒子の代わりにナノ金粒子などの導電性ナノ粒子を用いてもよい。
【0050】
つぎに、低温焼成導電ペーストに対して低温焼成処理を行って受光面側電極12を形成する(ステップS100、図2−8)。低温焼成処理は、例えば乾燥オーブンを用いてS700の焼成温度よりも低い例えば150℃の温度で1時間行う。受光面側電極12は、半導体基板11(n型不純物拡散層3)に直接接合しており、電気的に接続が取られている。
【0051】
以上のような工程を実施することにより、図1−1〜図1−4に示す本実施の形態にかかる太陽電池1が完成する。以上のようにして作製された太陽電池1の受光面側電極12の電気抵抗値を調べたところ、1.5×10−6Ω・cmの低い電気抵抗値を示した。また、受光面側電極12と半導体基板11(n型不純物拡散層3)との密着も良好であり、密着力にも問題はなかった。
【0052】
なお、上記においては、表銀グリッド電極5と表銀バス電極6とに対応したライン状に受光面ガラス層21を形成したが、本発明を表銀グリッド電極5のみに適用してもよい。
【0053】
上述したように実施の形態1にかかる太陽電池の製造方法においては、反射防止膜4上における受光面側電極12の形成領域に受光面ガラス層21を形成して焼成した後に該受光面ガラス層21を除去することにより、反射防止膜4の受光面側電極12の形成領域に半導体基板11(n型不純物拡散層3)まで達する開口4aを形成する。そして、この開口4aを埋め込むようにして低温焼成導電ペーストをスクリーン印刷法によって塗布・乾燥し、低温焼成することで、受光面側電極12を形成する。
【0054】
このような実施の形態1にかかる太陽電池の製造方法においては、半導体基板11(n型不純物拡散層3)に直接接合して電気的に接続が取られた受光面側電極12を容易に作製することができる。また、低温焼成導電ペーストとして、銀ナノ粒子を含み低温焼成により導電性を示す電極材料ペーストを用いることで細線でも単層または2層程度で十分な導電率を有する低抵抗の受光面側電極12を実現できる。このため、従来のような高アスペクト比の電極形成のための多数回の電極ペーストの印刷が不要であり、生産効率に優れる。さらに、半導体基板11(n型不純物拡散層3)と受光面側電極12とを高い密着強度で接合することができる。
【0055】
したがって、実施の形態1にかかる太陽電池の製造方法によれば、受光面側電極12の電気抵抗値に起因した太陽電池の光電変換効率の低下および受光面側電極12の剥離が防止され、良好な太陽電池特性を有する太陽電池を作製することができる。このような実施の形態1にかかる太陽電池の製造方法を用いることにより、表銀グリッド電極5の幅が例えば50μm以下に細線化された場合においても、良好な太陽電池特性を有する太陽電池を効率良く作製可能である。
【0056】
実施の形態2.
実施の形態2では、受光面ガラス層21の形成用のガラスペーストに少量の金属ペーストを混合した例について説明する。実施の形態1で説明したように焼成後の半導体基板11から受光面ガラス層21を除去する際に(ステップS80)、受光面ガラス層21が完全に除去されない場合には該ガラス成分が高抵抗な層として残るので、受光面ガラス層21を完全に除去することが必要である。ただし、エッチングのムラなどによりガラスが部分的に残る可能性があるため完全に除去できるようにエッチングすると、反射防止膜4が同時にエッチングされて薄くなり機能的に劣化する。このため、反射防止膜4は膜厚を厚く形成する必要がある。
【0057】
そこで、本実施の形態では、ガラスペーストに少量の金属ペーストを混入する。これによって、受光面ガラス層21が完全に除去されずに部分的にガラス成分が残った場合でも、ガラスの周りに金属粒子または金属イオンが残るため表面的には導電層が形成され、ガラス成分により電気的に絶縁されて抵抗が大きくなることに起因して大きな抵抗劣化を示すことはなくなる。
【0058】
例えば実施の形態1で示した平均粒径1μm以下のガラス粒子、樹脂、溶剤からなるガラスペーストに、5重量%〜10重量%の金属粒子を混合する。金属粒子は、導電性の高いものが好ましく、例えば後の電極形成で用いる銀などを用いる。スクリーン印刷法で形成した受光面ガラス層21を焼成することによりガラスが溶融して反射防止膜4を侵食するとともに金属粒子が拡散するため導電性を持つことになる。ガラスペーストにおける金属粒子の含有量が5重量%未満の場合は、溶融したガラス成分が多くなるため、次工程で形成する受光面側電極と半導体基板との間の電気抵抗が高くなる。一方、ガラスペーストにおける金属粒子の含有量が10重量%より多い場合は、反射防止膜の表面をガラス粒子が十分覆うことができず、ファイヤースルーが不足して反射防止膜の一部が開口部に残るため、次工程で形成する受光面側電極と半導体基板との間の電気抵抗が高くなる。したがって、ガラスペーストにおける金属粒子の含有量が5重量%以上10重量%以下であることが好ましい。
【0059】
しかし、このままの状態では大きな抵抗を持つので、実施の形態1の場合と同様に例えばフッ酸処理により受光面ガラス層21を除去する。このとき完全にガラス成分が除去できなくてもガラスの周りの金属粒子により導電性を有しているので、この上に低温焼成導電ペーストを塗布し、低温焼成することで実施の形態1の場合と同様に低抵抗の受光面側電極12を実現できる。
【0060】
したがって、実施の形態2にかかる太陽電池の製造方法によれば、実施の形態1と同様に受光面側電極12の電気抵抗値に起因した太陽電池の光電変換効率の低下および受光面側電極12の剥離が防止され、良好な太陽電池特性を有する太陽電池を作製することができる。
【0061】
また、実施の形態2にかかる太陽電池の製造方法によれば、受光面ガラス層21を完全に除去できずにガラス成分が残った場合でも導電性を確保して特性劣化を抑え、実施の形態1の場合と同様に低抵抗の受光面側電極12を実現できるため、受光面ガラス層21の除去工程における作業精度を緩和することができる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
以上のように、本発明にかかる太陽電池の製造方法は、受光面側電極の細線化により光電変換効率の向上を図る場合に有用である。
【符号の説明】
【0063】
1 太陽電池
2 半導体基板
3 n型不純物拡散層
3a 微小凹凸
4 反射防止膜
4a 開口
5 表銀グリッド電極
6 表銀バス電極
7 裏アルミニウム電極
7a アルミニウムペースト
8 裏銀電極
8a 銀ペースト
11 半導体基板
12 受光面側電極
13 裏面側電極
21 受光面ガラス層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の一面上に受光面側電極を有する太陽電池の製造方法であって、
前記半導体基板の一面上に絶縁膜からなる反射防止膜を形成する第1工程と、
前記反射防止膜上における前記受光面側電極の形成領域に、ガラス粒子を含むガラスペーストを前記受光面側電極と略同等の形状に配置して受光面側ガラス層を形成する第2工程と、
前記ガラス粒子のガラス移転点以上の温度で前記受光面側ガラス層を焼成して前記受光面側ガラス層を前記半導体基板まで貫通させる第3工程と、
前記受光面側ガラス層を除去して、前記反射防止膜における前記受光面側ガラス層が配置されていた領域に前記半導体基板に達する開口を形成する第4工程と、
前記開口内に、導電性ナノ粒子を含み低温焼成により導電性を発揮する低温焼成導電ペーストを配置する第5工程と、
前記低温焼成導電ペーストを低温で焼成して前記半導体基板に直接接合する前記受光面側電極を形成する第6工程と、
を含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
【請求項2】
前記ガラス粒子の平均粒径が1μm以下であること、
を特徴とする請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項3】
前記ガラスペーストにおける前記ガラス粒子の含有量が2重量%〜15重量%であること、
を特徴とする請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項4】
前記ガラスペーストが、金属粒子を5重量%以上10重量%以下含有すること
を特徴とする請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項5】
前記第1工程と第3工程との間に、前記半導体基板の他面側に形成される裏面側電極の形状に裏面側電極材料ペーストを前記半導体基板の他面側に配置する工程を有し、
前記第3工程では、前記受光面側ガラス層と前記裏面側電極材料ペーストとを同時に焼成すること、
を特徴とする請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項6】
前記第1工程の前に、前記半導体基板の一面上に微小凹凸を形成すること、
を特徴とする請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
【請求項7】
前記第6工程では、100℃〜300℃の温度で前記低温焼成導電ペーストを焼成すること、
を特徴とする請求項1に記載の太陽電池の製造方法。

【図1−1】
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【図1−2】
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【図1−3】
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【図1−4】
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【図1−5】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図2−3】
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【図2−4】
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【図2−5】
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【図2−6】
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【図2−7】
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【図2−8】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−165805(P2011−165805A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−25377(P2010−25377)
【出願日】平成22年2月8日(2010.2.8)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】